JP2010219576A - 監視カメラ管理システム、管理装置、監視カメラおよび監視カメラ管理方法 - Google Patents

監視カメラ管理システム、管理装置、監視カメラおよび監視カメラ管理方法 Download PDF

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【課題】 簡易な構成で、監視カメラが撮像、生成した撮像データに含まれる監視対象を妨げることなくカメラ情報を表示させ、監視対象の画像の視認性を向上させることが可能となる。
【解決手段】 本発明の監視カメラ管理システム100において、管理装置140は、監視カメラ110が送信した撮像データおよび角度データを受信し、受信した角度データが示す角度と、撮像データを送信した監視カメラに関連付けて記憶されたカメラ情報を表示制限する角度範囲である制限範囲と、を比較して、角度が制限範囲に含まれるか否かを判定し、制限範囲に含まれていると判定したときには、カメラ情報を、カメラ情報の透過率である重畳透過率を制限範囲に含まれていないときよりも高くして撮像データに重畳してモニタに表示させることを特徴としている。
【選択図】 図7

Description

本発明は、監視カメラから撮像データを取得してモニタに表示する監視カメラ管理システム、管理装置、監視カメラおよび監視カメラ管理方法に関する。
近年、オフィス、店舗等の内外の複数箇所に監視カメラを設置し、この監視カメラが撮像、生成した複数の撮像データを、遠隔にある管理センタの管理装置が一括して取得する監視カメラ管理システムが普及している。かかる監視カメラ管理システムでは、管理センタにいる監視者が、監視カメラが設置された複数箇所を一度に監視することができるため、効率的に防犯対策を講じることが可能となる。
上記監視カメラ管理システムでは、複数箇所に設置された監視カメラが監視対象を撮像し、生成した撮像データを、管理装置に接続されたモニタの表示範囲を分割して同時に表示させている。したがって、管理センタの監視者は、モニタを視認するだけで複数箇所の状況を一度に把握することができる。このとき、監視カメラや監視箇所を識別可能な文字列等を含むカメラ情報を、分割された表示範囲のそれぞれの撮像データに重畳して表示することで、監視者は、モニタに表示されたそれぞれの撮像データがどこに設置された監視カメラの撮像データであるかを、容易に識別することができる。管理装置は、このようなカメラ情報を、予め定められた表示位置に固定的に重畳したり、準備された複数の表示位置から選択された1の表示位置に固定的に重畳したりしていた。
また、監視カメラ管理システムでは、監視カメラをパン方向またはチルト方向に回動させる機構を設け、画角が制限された監視カメラで広範囲の監視を行うことも可能である。このような回動する監視カメラを含む監視カメラ管理システムでは、上述したようにカメラ情報を固定的に撮像データに重畳してモニタに表示させてしまうと、管理装置が取得した撮像データによっては、監視対象の画像とカメラ情報の画像とが重なった状態で表示されるため、監視対象の視認性が低下し、監視に支障を来してしまう。
そこで、字幕等モニタ上で移動を伴う文字列であるテロップが映像に含まれる場合に、テロップと重ならない位置にチャンネル番号、音量等を示すOSD(On Screen Display)を表示する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。かかる技術では、テロップおよびOSDの視認性を向上させることが可能となる。
また、カメラが撮影した映像データの各画素の輝度を測定し、測定結果から隣接する画素間の輝度差を算出して記憶し、記憶した輝度差を参照して、隣接する画素間の輝度差総和が最小になる、ディスプレイの画面上で表示される説明文字の外枠の配置位置を探し出し、その位置を説明文字の表示位置に設定する監視カメラシステムが開示されている(例えば、特許文献2)。かかる技術では、説明文字を監視の支障にならない位置に表示することができる。
さらに、予め監視カメラのパン角度と、監視カメラの撮影方位を示す文字や目標物の名称を示す文字(表示文字)との関係を設定したテーブルを記憶しておき、監視カメラが所定のパン角度範囲に入ったときにのみ表示文字を表示する技術も開示されている(例えば、特許文献3)。
特開2007−28347号公報 特開2005−354461号公報 特開2001−69495号公報
上述した特許文献1および2の技術では、監視対象の表示位置を検出し、監視対象の表示位置とカメラ情報の表示位置とが重なる場合に、カメラ情報の表示位置を画面上の他の位置に移動させることにより、監視対象の視認性を向上させることができる。しかし、上記の技術を採用した監視カメラ管理システムにおいては、監視カメラを回転させることができるため、監視対象の表示位置が多様に変化する場合があり、それに伴ってカメラ情報の表示位置が煩雑に変化してしまい、監視者は、そのカメラ情報の表示位置の変化を煩わしく思うこととなり、また表示位置の計算や重畳処理による負荷も著しく増大する。監視者は、モニタに表示される画像を通じて、監視対象の突発的な動き等の異変を察知しなくてはならないが、カメラ情報の表示位置が煩雑に変化すると、監視対象に集中できず、本来の目的を達成できないおそれがある。
また、特許文献3の技術では、監視対象の表示状態に拘わらず、監視カメラの絶対的なパン角度に応じてカメラ情報が表示されるため、監視対象にカメラ情報が重畳してしまい、監視者の監視対象に対する視認性の低下を回避することはできなかった。
本発明は、このような課題に鑑み、簡易な構成で、監視カメラが撮像、生成した撮像データに含まれる監視対象を妨げることなくカメラ情報を表示させ、監視対象の画像の視認性を向上させることが可能な監視カメラ管理システム、管理装置、監視カメラ、監視カメラ管理方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の監視カメラ管理システムは、1または複数の監視カメラと、1または複数の監視カメラに通信網を介して接続される管理装置と、を備え、監視カメラのうち少なくとも1つは、被写体を撮像して撮像データを生成する撮像部と、撮像部の向いている角度を取得して角度データを生成する角度生成部と、撮像データおよび角度データを送信するデータ送信部と、を有し、管理装置は、撮像データおよび角度データを受信するデータ受信部と、撮像データを送信した監視カメラに関するカメラ情報を表示制限する角度範囲である制限範囲を、撮像データを送信した監視カメラに関連付けて記憶する管理記憶部と、カメラ情報を撮像データに重畳してモニタに表示させる表示制御部と、角度データから得た撮像部の向いている角度と制限範囲とを比較して、角度が制限範囲に含まれるか否かを判定する制限判定部と、制限判定部で角度が制限範囲に含まれていると判定されたときには、撮像データに重畳されているカメラ情報の透過率である重畳透過率を、制限範囲に含まれていないときよりも高くする透過率変更部と、を有することを特徴とする。
本発明は、予め設定された制限範囲に監視カメラの撮像部の向いている角度が含まれると、監視カメラに関する情報であり撮像データと共にモニタに表示されるカメラ情報を積極的に透過させて、カメラ情報が重畳される位置の背景に当たる監視対象の画像の視認性を向上させることが可能となる。これにより、監視者は確実に監視対象を視認することが可能となり、監視者の監視業務に支障を来すことなく、監視効率を向上させることができる。また、制限範囲は監視対象の表示状態を用いた相対的な角度で設定できるため、監視カメラの絶対角度や方位を考慮しなくとも容易かつ適切に設定することが可能となる。
上記管理記憶部は、制限範囲の外側における任意の角度範囲である推移範囲を撮像データを送信した監視カメラにさらに関連付けて記憶し、透過率変更部は、推移範囲において、制限範囲における重畳透過率と推移範囲より外側における重畳透過率との間で重畳透過率を段階的にまたは連続的に推移させてもよい。
これにより、監視カメラの撮像部の向いている角度が制限範囲に含まれる前後でカメラ情報の画像の視認性を徐々に変化させることができ、監視対象の画像の視認性を違和感なくスムーズに向上させることが可能となる。
上記課題を解決するために、本発明の他の監視カメラ管理システムは、1または複数の監視カメラと、1または複数の監視カメラに通信網を介して接続される管理装置と、を備え、監視カメラのうち少なくとも1つは、被写体を撮像して撮像データを生成する撮像部と、撮像部の向いている角度を取得して角度データを生成する角度生成部と、撮像データおよび角度データを送信するデータ送信部と、を有し、管理装置は、撮像データおよび角度データを受信するデータ受信部と、撮像データを送信した監視カメラに関するカメラ情報を表示制限する角度範囲である制限範囲を、撮像データを送信した監視カメラに関連付けて記憶する管理記憶部と、カメラ情報を撮像データに重畳してモニタに表示させる表示制御部と、角度データから得た撮像部の向いている角度と制限範囲とを比較して、角度が制限範囲に含まれるか否かを判定する制限判定部と、制限判定部で角度が制限範囲に含まれていると判定されたときには、撮像データに重畳されているカメラ情報の表示面積である重畳面積を、制限範囲に含まれていないときよりも小さくする面積変更部と、を有することを特徴とする。
本発明は、予め設定された制限範囲に監視カメラの撮像部の向いている角度が含まれると、監視カメラに関する情報であり撮像データと共にモニタに表示されるカメラ情報を積極的に小さく表示させて、カメラ情報が重畳される位置の背景に当たる監視対象の画像の視認性を向上させることが可能となる。したがって、監視者が監視対象の画像において視認不可能となる部分を減少させることができる。これにより、監視者は確実に監視対象を視認することができ、監視者の監視業務に支障を来すことなく、監視効率を向上させることが可能となる。
上記管理記憶部は、制限範囲の外側における任意の角度範囲である推移範囲を撮像データを送信した監視カメラにさらに関連付けて記憶し、面積変更部は、推移範囲において、制限範囲における重畳面積と推移範囲より外側における重畳面積との間で重畳面積を段階的にまたは連続的に推移させてもよい。
これにより、監視カメラの撮像部の向いている角度が制限範囲に含まれる前後でカメラ情報の表示面積を徐々に変化させることができ、監視対象の画像の視認性を違和感なくスムーズに向上させることが可能となる。
上記面積変更部は、重畳面積の縦横比を変化させることで重畳面積を小さくしてもよい。
本発明では、カメラ情報の重畳面積の縦横比を変化させて、カメラ情報の表示面積を小さくし、監視対象の画像の視認性を高めているが、カメラ情報の画像を完全に削除しないことで監視者にカメラ情報の存在を視認させることができる。これにより、監視者は、撮像部の方向が制限範囲から離れるかまたは監視者の操作(手動操作)により、カメラ情報の画像を参照できることを把握することが可能となる。
上記面積変更部は、カメラ情報の一部を切欠することで重畳面積を小さくしてもよい。
本発明では、重畳面積の縦横比を変化させる場合と同様に、カメラ情報の一部を切欠して、カメラ情報の表示面積を小さくし、監視対象の画像の視認性を高めているが、カメラ情報の画像を完全に削除しないことで監視者にカメラ情報の存在を視認させることができる。これにより、監視者は、撮像部の方向が制限範囲から離れるかまたは監視者の操作により、カメラ情報の画像を参照できることを把握することが可能となる。
上記面積変更部は、カメラ情報をカメラ情報よりも重畳面積の小さい他のカメラ情報に置換することで重畳面積を小さくしてもよい。
本発明では、カメラ情報をより重畳面積の小さい他のカメラ情報に置換して、監視対象の画像の視認性を高めているが、カメラ情報の画像を完全に削除しないことで監視者にカメラ情報の存在を視認させることができる。これにより、監視者は、撮像部の方向が制限範囲から離れるかまたは監視者の操作により、カメラ情報の画像を参照できることを把握することが可能となる。また、カメラ情報をより重畳面積の小さい他のカメラ情報に置換するだけといった簡単な構成で、カメラ情報が重畳される位置の背景に当たる監視対象の画像の視認性を向上させることができる。
上記管理装置は、さらに、ユーザ入力を受け付ける操作部と、操作部がユーザ入力を受け付けたときにデータ受信部が受信した角度データから得られた撮像部の向いている角度を参照して制限範囲を設定する範囲設定部と、を含んでもよい。
これによりユーザである監視者は、監視対象の設定時、または監視対象の変更、増減時に、監視カメラの設置位置における現場作業を伴うことなく、モニタで監視対象の画像を視認しながら操作部へ操作入力を行うだけで、複数の監視カメラすべての相対的な制限範囲を迅速かつ簡単に設定することができる。
上記管理記憶部は、撮像データを送信する監視カメラに対して複数の制限範囲を撮像データを送信する監視カメラに関連付けて記憶してもよい。これにより、1つの監視カメラの監視範囲における複数の監視対象に対して本発明を適用することができるので、複数の監視対象の画像の視認性を並行して向上させることが可能となる。
上記監視カメラ管理システムは、撮像データを送信する監視カメラを回動させる回動装置をさらに備え、角度生成部は、回動装置から撮像部の向いている角度を取得してもよい。
回動装置は固定部と回動部との相対角度を通じて容易に角度データを生成できる。かかる回動装置を用いることで、角度データを自発的に生成できない高機能ではないカメラを利用することが可能となり、コストを削減することが可能となる。
上記課題を解決するために、本発明の管理装置は、1または複数の監視カメラに通信網を介して接続される管理装置であって、監視カメラに関する情報であり監視カメラによって生成された撮像データと共にモニタに表示されるカメラ情報を表示制限する角度範囲である制限範囲を、監視カメラに関連付けて記憶する管理記憶部と、監視カメラが生成した、撮像データおよび監視カメラの撮像部が向いている角度を示す角度データを受信するデータ受信部と、カメラ情報を撮像データに重畳してモニタに表示させる表示制御部と、データ受信部が受信した角度データから得た撮像部が向いている角度と制限範囲とを比較して、角度が制限範囲に含まれるか否かを判定する制限判定部と、制限判定部で角度が制限範囲に含まれていると判定されたときには、撮像データに重畳されているカメラ情報の透過率である重畳透過率を、制限範囲に含まれていないときよりも高くする透過率変更部と、を備えることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明の他の管理装置は、1または複数の監視カメラに通信網を介して接続される管理装置であって、監視カメラに関する情報であり監視カメラによって生成された撮像データと共にモニタに表示されるカメラ情報を表示制限する角度範囲である制限範囲を、監視カメラに関連付けて記憶する管理記憶部と、監視カメラが生成した、撮像データおよび監視カメラの撮像部が向いている角度を示す角度データを受信するデータ受信部と、カメラ情報を撮像データに重畳してモニタに表示させる表示制御部と、データ受信部が受信した角度データから得た撮像部が向いている角度と制限範囲とを比較して、角度が制限範囲に含まれるか否かを判定する制限判定部と、制限判定部で角度が制限範囲に含まれていると判定されたときには、撮像データに重畳されているカメラ情報の表示面積である重畳面積を、制限範囲に含まれていないときよりも小さくする面積変更部と、を備えることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明の監視カメラは、撮像データを外部機器に送信する監視カメラであって、被写体を撮像して撮像データを生成する撮像部と、監視カメラに関する情報であり撮像データと共に外部機器のモニタに表示されるカメラ情報を表示制限する角度範囲である制限範囲を記憶する監視記憶部と、撮像部の向いている角度を取得して角度データを生成する角度生成部と、角度データが示す角度と制限範囲とを比較して、角度が制限範囲に含まれるか否かを判定する制限判定部と、制限判定部で角度が制限範囲に含まれていると判定されたときには、カメラ情報を、カメラ情報の透過率である重畳透過率を制限範囲に含まれていないときよりも高くして撮像データに重畳する情報重畳部と、情報重畳部がカメラ情報を重畳させた撮像データを外部機器に送信するデータ送信部と、を備えることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明の他の監視カメラは、撮像データを外部機器に送信する監視カメラであって、被写体を撮像して撮像データを生成する撮像部と、監視カメラに関する情報であり撮像データと共に外部機器のモニタに表示されるカメラ情報を表示制限する角度範囲である制限範囲を記憶する監視記憶部と、撮像部の向いている角度を取得して角度データを生成する角度生成部と、角度データが示す角度と制限範囲とを比較して、角度が制限範囲に含まれるか否かを判定する制限判定部と、制限判定部で角度が制限範囲に含まれていると判定されたときには、カメラ情報を、カメラ情報の表示面積である重畳面積を制限範囲に含まれていないときよりも小さくして撮像データに重畳する情報重畳部と、情報重畳部がカメラ情報を重畳させた撮像データを外部機器に送信するデータ送信部と、を備えることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明の監視カメラ管理方法は、1または複数の監視カメラと、1または複数の監視カメラに通信網を介して接続され1または複数の監視カメラを管理する管理装置と、を用いて監視カメラを管理する監視カメラ管理方法であって、監視カメラのうち少なくとも1つは、被写体を撮像し撮像データを生成し、監視カメラの撮像部の向いている角度を取得して角度データを生成し、撮像データおよび角度データを送信し、管理装置は、監視カメラが生成した撮像データおよび角度データを受信し、受信した角度データが示す角度と、撮像データを送信した監視カメラに関連付けて記憶された、撮像データを送信した監視カメラに関する情報であり撮像データと共にモニタに表示されるカメラ情報を表示制限する角度範囲である制限範囲と、を比較して、角度が制限範囲に含まれるか否かを判定し、角度が制限範囲に含まれていると判定したときには、カメラ情報を、カメラ情報の透過率である重畳透過率を制限範囲に含まれていないときよりも高くして、撮像データに重畳してモニタに表示させることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明の他の監視カメラ管理方法は、1または複数の監視カメラと、1または複数の監視カメラに通信網を介して接続され1または複数の監視カメラを管理する管理装置と、を用いて監視カメラを管理する監視カメラ管理方法であって、監視カメラのうち少なくとも1つは、被写体を撮像し撮像データを生成し、監視カメラの撮像部の向いている角度を取得して角度データを生成し、撮像データおよび角度データを送信し、管理装置は、監視カメラが生成した撮像データおよび角度データを受信し、受信した角度データが示す角度と、撮像データを送信した監視カメラに関連付けて記憶された、撮像データを送信した監視カメラに関する情報であり撮像データと共にモニタに表示されるカメラ情報を表示制限する角度範囲である制限範囲と、を比較して、角度が制限範囲に含まれるか否かを判定し、角度が制限範囲に含まれていると判定したときには、カメラ情報を、カメラ情報の表示面積である重畳面積を制限範囲に含まれていないときよりも小さくして、撮像データに重畳してモニタに表示させることを特徴とする。
上述した監視カメラ管理システムの技術的思想に基づく構成要素やその説明は、当該管理装置、監視カメラおよび監視カメラ管理方法にも適用可能である。
以上説明したように本発明によれば、簡易な構成で、監視カメラが撮像、生成した撮像データに含まれる監視対象を妨げることなくカメラ情報を表示させ、監視対象の画像の視認性を向上させることが可能となる。
第1の実施形態にかかる監視カメラ管理システムの概略的な接続関係を示したブロック図である。 管理装置が受信した監視カメラの撮像データを、モニタの表示範囲を分割して同時に表示させる態様を説明するための説明図である。 回動装置による監視カメラの回転の態様を説明するための説明図である。 第1の実施形態にかかる監視カメラの概略的な構成を示した機能ブロック図である。 第1の実施形態にかかる管理装置の概略的な構成を示した機能ブロック図である。 制限範囲を説明するための説明図である。 透過率変更部の処理を説明するための説明図である。 1つの監視カメラに対して複数の制限範囲を関連づけた場合の透過率変更部によるカメラ情報の処理を説明するための説明図である。 制限範囲および推移範囲の重畳透過率を説明するための説明図である。 推移範囲を設定した場合の透過率変更部の処理を説明するための説明図である。 ユーザ入力に応じた範囲設定部の処理を説明するための説明図である。 第1の実施形態にかかる監視カメラ管理方法の具体的な処理を示したシーケンス図である。 第2の実施形態にかかる管理装置の概略的な構成を示した機能ブロック図である。 面積変更部の処理を説明するための説明図である。 面積変更部の他の処理を説明するための説明図である。 面積変更部の他の処理を説明するための説明図である。 第2の実施形態にかかる監視カメラ管理方法の具体的な処理を示したシーケンス図である。 第3の実施形態にかかる監視カメラの概略的な構成を示した機能ブロック図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(第1の実施形態:監視カメラ管理システム100)
図1は、本実施形態にかかる監視カメラ管理システム100の概略的な接続関係を示したブロック図である。図1に示すように、監視カメラ管理システム100は、複数の監視カメラ110(図1では、110a、110b、110c、110dで示す。)と、監視カメラ110に接続された回動装置120(図1では、120a、120b、120c、120dで示す。)と、インターネット、専用回線等で構成される通信網130と、管理装置140と、管理装置140に接続されたモニタ150と、を含んで構成される。
監視カメラ管理システム100において、監視カメラ110は、オフィス、店舗等の内外の複数箇所(本実施形態では4箇所)に設置され、任意の領域の被写体(監視対象)を撮像する。監視カメラ110は、撮像、生成した撮像データを、通信網130を介して、遠隔にある管理センタ102の管理装置140に送信する。一方、管理装置140は、監視カメラ110が送信した撮像データを受信する。そして、管理装置140は、それぞれの監視カメラ110が送信した撮像データを、表示範囲を分割して同時にモニタ150に表示させる。
図2は、管理装置140が受信した監視カメラの撮像データを、モニタ150の表示範囲を分割して同時に表示させる態様を説明するための説明図である。図2に示すように、管理装置140は、それぞれの監視カメラ110が生成した撮像データを、モニタ150の表示範囲を4分割した分割範囲152(図2では、152a、152b、152c、152dで示す。)にそれぞれ表示させている。
このとき、管理装置140が、監視カメラ110自体や監視箇所を識別可能な文字列等を含むカメラ情報を、それぞれの撮像データに重畳して表示させることで、監視者は、モニタ150に表示されたそれぞれの撮像データの画像がどこに設置された監視カメラ110の撮像データの画像であるかを、容易に識別することが可能となる。図2は、モニタ150に表示されたカメラ情報の重畳後の画像154(図2では、154a、154b、154c、154dで示す。)を示している。
このように、監視カメラ管理システム100では、監視者は、モニタ150を視認するだけで、監視カメラ110が設置された複数箇所を一度に監視することができるため、効果的な防犯対策を講じることが可能となる。
また、本実施形態にかかる監視カメラ管理システム100では、監視カメラ110の撮像部をパン方向に回動させる回動装置120を設けているため、画角が制限された監視カメラ110で広範囲の監視を行うことができる。ここで、回動装置120は、監視カメラ110の撮像部をパン方向に回動させているが、これに限定されず、チルト方向に回動させることも、パン方向およびチルト方向に回動させることもできる。また、ここでは、回動装置120は、監視カメラ110を略鉛直上方向から見たときに時計回りに回動させているが、反時計回りに回動させることもできる。
回動装置120は、中央処理装置(CPU)や信号処理装置(DSP:Digital Signal Processor)を含む半導体集積回路により回動装置120全体を管理および制御する回動制御部(図示せず)と、監視カメラ110に接続され、監視カメラ110を固定する固定部122(図1では、122a、122b、122c、122dで示す。)と、監視カメラ110ごと固定部122を回動する回動部124(図1では、124a、124b、124c、124dで示す。)とを含んで構成される。回動制御部は、回動部124の回動角度を制御することで、監視カメラ110が向いている方向を自由に制御する。
図3は、回動装置120による監視カメラ110の回転の態様を説明するための説明図である。図3に示すように、本実施形態において、監視カメラ110は、所定の画角112を有しており、回動装置120が軸126を中心にして監視カメラ110をパン方向に回動させることによって、監視カメラ110は、略鉛直上方向から見たとき、自機を中心に基準角度から360度の全方位の被写体を連続的に撮像することができる。
本実施形態において回動装置120は、監視カメラ110を固定する固定部122と回動部124との相対角度を通じて相対角度情報を生成する。例えば、図3に示すように固定部の所定の点と回動部の所定の点が一致するときの監視カメラ110の角度を基準角度(0度)128とし、かかる基準角度128から、回動部の所定の点までの時計回りの角度を監視カメラ110の角度とし、相対角度情報を生成する。したがって、図3に示す監視カメラ110の角度は90度となる。
従来は、上記したカメラ情報を、予め定められたモニタ150上の表示位置に固定的に表示させていた。しかし、監視カメラ110が回転し、モニタ150に表示される監視対象の画像が移動する場合、管理装置140が取得した撮像データによっては、監視対象の画像とカメラ情報の画像とが重なった状態で表示されるため、監視対象の画像の視認性が低下し、監視に支障を来してしまう。
そこで本実施形態では、カメラ情報の表示を工夫することで、監視カメラ110が撮像、生成した撮像データをモニタ150に表示させるとき、監視対象の画像の視認性を向上させることができる、監視カメラ管理システム100、監視カメラ110、管理装置140、監視カメラ管理方法を提供することを目的とする。以下に監視カメラ管理システム100における監視カメラ110および管理装置140の構成を個々に説明する。
(監視カメラ110)
図4は、本実施形態にかかる監視カメラ110の概略的な構成を示した機能ブロック図である。図4に示すように監視カメラ110は、撮像部200と、カメラ制御部220と、監視記憶部222と、を含んで構成される。
撮像部200は、撮像レンズ202を通じて被写体を撮像し撮像データを生成する。撮像部200は、具体的に、焦点調整に用いられるフォーカスレンズ204、露光調整に用いられる絞り206、撮像レンズ202を通じて入射する光を電気信号である撮像信号に変換する撮像回路(撮像素子)208、フォーカスレンズ204および絞り206を駆動させる駆動回路210、信号処理部212を含んで構成される。かかる撮像回路208によって生成された撮像信号は、信号処理部212に転送される。
信号処理部212は、ガンマ補正、ニー処理等の所定の画像処理を適用した撮像信号を生成し、生成した撮像信号をA/D変換して、デジタル信号である撮像データを生成し、監視記憶部222に蓄積する。
カメラ制御部220は、中央処理装置(CPU)や信号処理装置(DSP)を含む半導体集積回路で構成され、所定のプログラムを用いて監視カメラ110全体を管理および制御する。監視記憶部222は、RAM、EEPROM、不揮発性RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成され、上述した撮像データ等を保持する。
また、カメラ制御部220は、監視記憶部222や他の回路と協働して、角度生成部230、映像符号化部232、データ送信部234としても機能する。
角度生成部230は、撮像部200の撮像レンズ202の向いている角度を取得して角度データを生成する。本実施形態において角度生成部230は、上述した回動装置120の回動制御部から相対角度情報を取得し、それを監視カメラ110の角度と見なして角度データを生成している。
回動装置120は固定部122と回動部124との相対角度情報を有している。したがって、この相対角度を通じて監視カメラ110の角度データを容易に生成できる。かかる回動装置120の相対角度を用いることで、角度データを自発的に生成できないような高機能ではない監視カメラを利用することが可能となり、コストを削減することができる。
映像符号化部232は、監視記憶部222に蓄積された撮像データを、M−JPEGやMPEG−2、H.264などの所定の符号化方式で符号化する。
データ送信部234は、撮像部200が生成し、映像符号化部232によって符号化された撮像データおよび角度生成部230が生成した角度データを送信する。
(管理装置140)
図5は、本実施形態にかかる管理装置140の概略的な構成を示した機能ブロック図である。図5に示すように管理装置140は、管理制御部310と、管理記憶部312と、映像復号部314と、操作部316とを含んで構成される。
管理制御部310は、中央処理装置(CPU)や信号処理装置(DSP)を含む半導体集積回路で構成され、所定のプログラムを用いて管理装置140全体を管理および制御する。
管理記憶部312は、RAM、EEPROM、不揮発性RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成され、後述する映像復号部314で復号された撮像データ等を保持する。
また、本実施形態において管理制御部310は、撮像データを送信した監視カメラ110から送信された撮像データと共にモニタ150に表示されるカメラ情報と、そのカメラ情報を表示制限する角度範囲である制限範囲とを、その撮像データを送信した監視カメラ110に関連づけて管理記憶部312に記憶する。上記制限範囲は、後述する範囲設定部328によって設定される。
上記カメラ情報は、会議室、エントランス、食堂等の監視カメラ110が設置される場所を示す情報や、監視カメラ110のアドレス等の監視カメラ110を識別する情報、監視カメラ110の状態を示す情報、監視カメラ110の撮像部200のズーム率や撮像部200の向いている角度を示す情報等の監視カメラ110に関する情報である。
図6は、制限範囲を説明するための説明図であり、図6中左側に監視カメラ110の平面図を、右側にモニタ150に表示される画像を示す。ここでは、図2で示した分割された表示範囲の一部、特に分割範囲152aおよびそれに対応する監視カメラ110aに着目して制限範囲を説明するが、他の分割範囲152b、152c、152dおよび監視カメラ110b、110c、110dに関しても制限範囲を適用できるのは言うまでもない。本実施形態では、監視対象(例えばドア)330の一端とカメラ情報とが重なり始めたときの監視カメラ110の角度から、監視対象330の他端とカメラ情報との重なりが終わったときの監視カメラ110の角度までの角度範囲(以下、単に監視対象範囲と称する)を制限範囲として設定している。
図6(a)に示すように、モニタ150に表示された撮像データの画像では、監視対象330の画像332の一端がカメラ情報の画像334と重なり始めている。このときの監視カメラ110の角度は、90度である。そして、図6(b)に示すように、モニタ150に表示された撮像データの画像では、監視対象330の画像332の他端とカメラ情報の画像334との重なりが終了している。このときの監視カメラ110の角度は、130度である。したがって、本実施形態において、カメラ情報の画像と監視対象の画像とが重畳する、監視カメラ110の角度範囲90度から130度が監視対象とカメラ情報とが重なり合う監視対象範囲となり、かかる監視対象範囲が制限範囲340として設定される。
映像復号部314は、後述するデータ受信部320が受信した符号化された撮像データを復号し、管理記憶部312に記憶する。
操作部316は、キーボード、マウス、十字キー、ジョイスティック等の可動スイッチで構成され、ユーザ入力を受け付ける。
本実施形態において管理制御部310は、管理記憶部312や他の回路と協働して、データ受信部320、制限判定部322、透過率変更部324、表示制御部326、範囲設定部328、としても機能する。
データ受信部320は、監視カメラ110が生成した符号化された撮像データおよび角度データを、通信網130を介して受信し、撮像データを映像復号部314に、角度データを制限判定部322に転送する。
制限判定部322は、データ受信部320が受信した角度データが示す角度、即ち、角度データから得た撮像部200の向いている角度と、管理記憶部312に記憶された制限範囲と、を比較して、受信した角度データが示す角度が制限範囲に含まれるか否かを判定する。
透過率変更部324は、制限判定部322で、受信した角度データが示す角度が制限範囲に含まれていると判定されたとき、撮像データに重畳されるカメラ情報の透過率である重畳透過率を、制限範囲に含まれていないときよりも高くする。本実施形態において、透過率変更部324は、受信した角度データが示す角度が制限範囲に含まれていないときの重畳透過率を0%とし、制限範囲に含まれるときの重畳透過率を100%としている。かかる重畳透過率は操作部316を通じて、0%〜100%間で任意に設定することができる。
表示制御部326は、管理記憶部312に監視カメラ110に関連付けて記憶されているカメラ情報を透過率変更部324が定めた重畳透過率で撮像データに重畳し、カメラ情報を重畳させた撮像データを、D/A変換してモニタ150に表示させる。
図7は、透過率変更部324の処理を説明するための説明図であり、図7中左側に監視カメラ110の平面図を、右側にモニタ150に表示される画像を示す。監視カメラ110は、図7中(a)、(b)、(c)の順で、時計回りに回転している。図7(a)に示すように、受信した角度データが示す角度342aが制限範囲340に含まれていない場合、即ち、角度342aが90度に至ってない場合、表示制御部326は、重畳透過率0%のままのカメラ情報、即ち、何ら加工されていないカメラ情報を撮像データに重畳してモニタ150に表示させる。したがって、図7(a)に示すモニタ150に表示される画像には、監視対象330の画像332と、カメラ情報の画像334が含まれる。
一方、図7(b)に示すように、受信した角度データが示す角度342bが制限範囲340に含まれると、即ち、角度342bが制限範囲340の下限値90度を超えると、表示制御部326は、透過率変更部324によって変更された重畳透過率(100%)でカメラ情報を撮像データに重畳してモニタ150に表示させる。したがって、図7(b)に示すモニタ150に表示される画像には、監視対象330の画像332は含まれるため、ユーザは視認可能だが、カメラ情報の画像334(図7(b)中、点線で示す)は視認できない。
透過率変更部324は、受信した角度データが示す角度が制限範囲(90度から130度)に含まれている間、制限範囲に含まれていないときよりも重畳透過率を高く(ここでは、透過率100%)維持する。
そして、図7(c)に示すように、受信した角度データが示す角度342cが制限範囲340に含まれなくなると、即ち、角度342cが制限範囲340の上限値130度を超えると、表示制御部326は、重畳透過率が0%に戻ったカメラ情報を撮像データに重畳してモニタ150に表示させる。したがって、図7(c)に示すモニタ150に表示される画像には、監視対象330の画像332と、カメラ情報の画像334との両方が含まれる。
これにより、予め設定された制限範囲に監視カメラ110の撮像部200の向いている角度が含まれると、カメラ情報を積極的に透過させて、カメラ情報が重畳される位置の背景に当たる監視対象の画像の視認性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態において管理制御部310は、1つの監視カメラ110に対して1つの制限範囲を関連づけて管理記憶部312に記憶しているが、1つの監視カメラ110に対して複数の制限範囲を関連づけることもできる。
図8は、1つの監視カメラ110に対して複数の制限範囲を関連づけた場合の透過率変更部324によるカメラ情報の処理を説明するための説明図である。図8に示すように、ここで管理記憶部312は、3つの制限範囲340(図8中340a、340b、340cで示す。)を1つの監視カメラ110に関連づけて記憶している。したがって、監視カメラ110の角度342が制限範囲340のいずれかに含まれる場合、透過率変更部324は、撮像データに重畳するときのカメラ情報の重畳透過率を、制限範囲340に含まれていないときよりも高くする。これにより、1つの監視カメラ110の監視範囲における複数の監視対象の画像の視認性を並行して向上させることができる。
また、管理制御部310は、制限範囲の外側における任意の角度範囲である推移範囲を、撮像データを送信した監視カメラ110にさらに関連付けて、管理記憶部312に記憶し、透過率変更部324は、推移範囲において、制限範囲における重畳透過率と推移範囲より外側における重畳透過率との間で重畳透過率を段階的にまたは連続的に推移させることもできる。ここで推移範囲は、制限範囲に対する相対的な大きさで定義され、例えば、制限範囲の10%の範囲とする。
図9は、制限範囲および推移範囲の重畳透過率を説明するための説明図であり、図10は、推移範囲を設定した場合の透過率変更部324の処理を説明するための説明図である。図9中縦軸に重畳透過率(%)を、横軸に制限範囲および推移範囲を示す。また、監視カメラ110は、図10中(a)、(b)、(c)、(d)、(e)の順で時計回りに回転しており、データ受信部320が受信した角度データが示す角度が、図9中のA、B、C、D、Eに示す範囲に含まれる場合のモニタ150に表示された画像を、それぞれ、図10(a)、(b)、(c)、(d)、(e)の右側に示している。
図9に示すように、透過率変更部324は、推移範囲344(図9中、344a、344bで示す。)において、制限範囲340における重畳透過率と推移範囲344より外側における重畳透過率とを連続的に推移させている。図9では重畳透過率を連続的(リニア)に推移させる場合を示しているが、重畳透過率を、曲線状に推移させたり、例えば0、20、40、60、80、100%と段階的に推移させることもできる。
図10(a)に示すように、受信した角度データが示す角度346aがまだ推移範囲344aの外側である場合、透過率変更部324は、重畳透過率を0%にする、即ち重畳透過率の変更は行わない。したがって、図10(a)に示すモニタ150に表示される画像には、監視対象330の画像332と、重畳透過率が0%のカメラ情報の画像334とが含まれる。
そして、監視カメラ110が回転し、受信した角度データが示す角度346bが推移範囲344aに入ると、図10(b)に示すように、透過率変更部324は、受信した角度データが示す角度が制限範囲340に入るまで、推移範囲344の外側の重畳透過率(本実施形態では0%)よりも重畳透過率を段階的にまたは連続的に増加(漸増)する。したがって、図10(b)に示すモニタ150に表示される画像には、監視対象330の画像332と、その角度に応じた重畳透過率X%(0<X<100)のカメラ情報の画像334とが含まれる。かかる推移範囲344aでは重畳透過率が100%にならないので、カメラ情報の存在を視認することができる。
さらに、監視カメラ110が回転し、受信した角度データが示す角度346cが制限範囲340に含まれると、図10(c)に示すように、表示制御部326は、透過率変更部324によって重畳透過率が100%となったカメラ情報を撮像データに重畳してモニタ150に表示させる。したがって、図10(c)に示すモニタ150に表示される画像には、監視対象330の画像332は含まれるため、ユーザは視認可能だが、カメラ情報の画像334は視認できない。
そして、受信した角度データが示す角度346dが制限範囲340から外れ、推移範囲344bに入ると、図10(d)に示すように、透過率変更部324は、受信した角度データが示す角度が推移範囲344bから外れるまで、重畳透過率を段階的にまたは連続的に減少(漸減)する。したがって、図10(d)に示すモニタ150に表示される画像には、監視対象330の画像332と、その角度に応じた重畳透過率X%(0<X<100)のカメラ情報の画像334とが含まれる。かかる推移範囲344bでは、推移範囲344a同様、重畳透過率が100%にならないので、カメラ情報の存在を視認することができる。
その後、受信した角度データが示す角度346eが推移範囲344bから外れると、図10(e)に示すように、透過率変更部324は、重畳透過率を0%にする。したがって、図10(e)に示すモニタ150に表示される画像には、重畳透過率が0%のカメラ情報の画像334が含まれる。ここでは、監視カメラ110の画角には、監視対象330が含まれていないため、モニタ150に表示される画像には監視対象330の画像は含まれない。
上述したように、推移範囲を設定し、透過率変更部324が重畳透過率を段階的にまたは連続的に推移させる構成により、監視カメラ110の撮像部200の向いている角度が制限範囲に含まれる前後でカメラ情報の画像の視認性を徐々に変化させることができ、監視対象の画像の視認性を違和感なくスムーズに向上させることが可能となる。
また、本実施形態では、監視対象範囲を制限範囲として設定しているが、これに限定されず、制限範囲と推移範囲との加算範囲が監視対象範囲となるように設定してもよい。
範囲設定部328は、操作部316がユーザ入力を受け付けたときに、データ受信部320が受信した角度データから得られる撮像部200の向いている角度を参照して制限範囲を設定する。ここでも、図2で示した分割された表示範囲の一部、分割範囲152aおよびそれに対応する監視カメラ110aに着目して制限範囲の設定を説明するが、他の分割範囲152b、152c、152dおよび監視カメラ110b、110c、110dに関しても制限範囲の設定を適用することができる。また、図2のように当該管理装置140が複数の監視カメラ110a、110b、110c、110dの撮像データをそれぞれ分割範囲152a、152b、152c、152dに表示している場合、範囲設定部328は、その中から1の監視カメラ110または1の分割範囲152をユーザに選択させ、その1の監視カメラ110または1の分割範囲152に関して制限範囲を設定する。このときユーザは、図2に示した分割画面の状態で設定操作を行ってもよいし、選択された分割範囲152をモニタ150画面全体に拡大した状態で設定操作を行ってもよい。
図11は、ユーザ入力に応じた範囲設定部328の処理を説明するための説明図であり、図11中左側にモニタ150に表示される画像を、右側に監視カメラ110の平面図を示す。なお、監視カメラ110は、図11中(a)、(b)、(c)の順で時計回りに回転している。
図11(a)に示すように、モニタ150に表示された撮像データの画像では、監視対象の画像332の一端がカメラ情報の画像334と重なり始める。本実施形態では、ここでユーザが操作部316へ操作入力、例えば操作ボタンの押下を行い、範囲設定部328は、かかる操作入力を受け付けて、データ受信部320が受信した角度データが示す角度348aを参照し、制限範囲の開始角度(下限)を設定している。
そして、監視カメラ110が回転し続けると、図11(b)に示すように、モニタ150に表示された撮像データの画像では、監視対象の画像332のすべてがカメラ情報の画像334と重なり合う。このときの監視カメラ110の角度は348bとなる。
さらに監視カメラ110が回転し続け、図11(c)に示すように、モニタ150に表示された撮像データの画像では、監視対象の画像332の他端とカメラ情報の画像334との重なりが終了する。本実施形態では、ここでユーザが操作部316へ操作入力を行い、範囲設定部328は、かかる操作入力を受け付けて、データ受信部320が受信した角度データが示す角度348cを参照し、制限範囲の終了角度(上限)を設定する。したがって、制限範囲は角度348aから角度348cとなる。
本実施形態において範囲設定部328は、操作部316がユーザ入力を受け付けたときにデータ受信部320が受信した角度データが示す角度を参照して制限範囲を設定するが、これに限定されず、ユーザが操作部316を構成するテンキー等を押下して数値入力を行うことで、制限範囲を0から360度の間で任意に設定することもできる。
上述したように、ユーザである監視者は、監視対象の設定時、または監視対象の変更、増減時に、監視カメラ110の設置位置における現場作業を伴うことなく、モニタ150で監視対象の画像を視認しながら操作部316へ操作入力を行うだけで、複数の監視カメラ110すべての相対的な制限範囲を迅速かつ簡単に設定することができる。したがって、監視カメラ110の絶対角度や方位を考慮しなくとも容易かつ適切に設定することが可能となる。
(監視カメラ管理方法)
また、上述した監視カメラ110と、回動装置120と、管理装置140と、モニタ150とを用いて、監視対象の画像の視認性を向上させる事が可能な監視カメラ管理方法も提供される。
図12は、本実施形態にかかる監視カメラ管理方法の具体的な処理を示したシーケンス図である。まず、監視カメラ110の撮像部200は、被写体を撮像し撮像データを生成する(S400)。そして、角度生成部230が、回動装置120の回動制御部から撮像レンズ202の向いている角度を取得し(S402)、角度データを生成する(S404)。データ送信部234は、撮像データ生成ステップ(S400)および角度データ生成ステップ(S404)で生成した撮像データおよび角度データを、通信網130を介して管理装置140に送信する(S406)。
管理装置140のデータ受信部320は、監視カメラ110が送信した撮像データおよび角度データを受信し(S408)、制限判定部322は、受信した角度データが示す角度と、監視カメラ110に関連付けて記憶された制限範囲とを比較して、受信した角度データが示す角度が制限範囲に含まれるか否かを判定する(S410)。
透過率変更部324は、制限判定部322で、受信した角度データが示す角度が制限範囲に含まれていると判定されたとき、撮像データに重畳されるカメラ情報の透過率である重畳透過率を、制限範囲に含まれていないときよりも高くする(S412)。そして、表示制御部326は、透過率変更部324が設定した重畳透過率でカメラ情報を撮像データに重畳してモニタ150に出力し(S414)、モニタ150に表示させる(S416)。
以上説明したように、本実施形態にかかる監視カメラ管理システム100および監視カメラ管理方法によれば、カメラ情報を撮像データに重畳するときの透過率を変更するといった簡易な構成で、監視カメラ110が撮像、生成した撮像データに含まれる監視対象を妨げることなくカメラ情報を表示させ、監視対象の画像の視認性を向上させることが可能となる。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、カメラ情報を撮像データに重畳するときの透過率を変更することで、撮像データに含まれる監視対象を妨げることなくカメラ情報を表示させる監視カメラ管理システム100について説明した。第2の実施形態では、カメラ情報を撮像データに重畳するときの表示面積を変更することで、撮像データに含まれる監視対象の視認性を向上させる監視カメラ管理システムを説明する。
以下の説明では、本実施形態の特徴的な構成要素である管理装置500について詳述し、上述した第1の実施形態と機能が実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
(管理装置500)
図13は、本実施形態にかかる管理装置500の概略的な構成を示した機能ブロック図である。図13に示すように管理装置500は、管理制御部510と、管理記憶部312、映像復号部314、操作部316とを含んで構成される。
管理制御部510は、中央処理装置(CPU)や信号処理装置(DSP)を含む半導体集積回路により管理装置500全体を管理および制御する。本実施形態において管理制御部510は、データ受信部320、制限判定部322、表示制御部326、範囲設定部328、面積変更部524としても機能する。
本実施形態において特徴的な面積変更部524は、制限判定部322でデータ受信部320が受信した角度データが示す角度が制限範囲に含まれていると判定されたとき、撮像データに重畳されるカメラ情報の表示面積である重畳面積を、制限範囲に含まれていないときよりも小さくする。
面積変更部524は、例えば、重畳面積の縦横比を変化させることで重畳面積を小さくする。ここでは、縦横比として横の長さを縦の長さで除算した値(横/縦)を小さくしているが、これに限定されず、監視対象の画像や監視カメラ110の回動方向に応じて縦の長さを横の長さで除算した値を小さくしてもよい。
管理記憶部312は、第1の実施形態に記載したように、カメラ情報、制限範囲、推移範囲を記憶しており、上記面積変更部524は、推移範囲において、制限範囲における重畳面積と推移範囲より外側における重畳面積との間で重畳面積を段階的にまたは連続的に推移させる。
図14は、面積変更部524の処理を説明するための説明図である。監視カメラ110は、図14中(a)、(b)、(c)、(d)、(e)の順で時計回りに回転している。図14(a)に示すように、受信した角度データが示す角度が推移範囲の外側にある場合、面積変更部524は、重畳面積の変更を行わない。したがって、図14(a)に示すモニタ150に表示される画像には、監視対象330の画像332と、重畳面積が変更されていないカメラ情報の画像334とが含まれる。
そして、監視カメラ110が回転し、受信した角度データが示す角度が推移範囲の外側から推移範囲内に入ると、図14(b)に示すように、面積変更部524は、受信した角度データが示す角度が制限範囲に入るまで、推移範囲の外側の重畳面積よりも重畳面積を段階的にまたは連続的に小さくする。さらに、監視カメラ110が回転し、受信した角度データが示す角度が制限範囲に含まれると、図14(c)に示すように、表示制御部326は、面積変更部524によって重畳面積が最小限に小さくなったカメラ情報を撮像データに重畳しモニタ150に表示させる。
そして、受信した角度データが示す角度が制限範囲から外れると、図14(d)に示すように、面積変更部524は、受信した角度データが示す角度が推移範囲から外れるまで、重畳面積を段階的にまたは連続的に大きくする。
その後、受信した角度データが示す角度が推移範囲から外れると、図14(e)に示すように、面積変更部524は、重畳面積の変更を行わない。したがって、図14(e)に示すモニタ150に表示される画像には、監視対象330の画像332が最早含まれておらず、重畳面積が変更されていないカメラ情報の画像334が含まれることとなる。
かかる構成により、予め設定された制限範囲に監視カメラ110の撮像部200の向いている角度が含まれると、カメラ情報を積極的に小さく表示させて、カメラ情報が重畳される位置の背景に当たる監視対象の画像の視認性を向上させることが可能となる。したがって、監視者が監視対象の画像において視認不可能となる部分を減少させることができる。
本実施形態では、カメラ情報の重畳面積の縦横比を変化させて、カメラ情報の表示面積を小さくし、監視対象の画像の視認性を高めているが、カメラ情報の画像を完全に削除しないことで監視者にカメラ情報の存在を視認させることが可能となる。これにより、監視者は、撮像部200の方向が制限範囲から離れるかまたは監視者の操作により、カメラ情報の画像を参照可能となることを把握することができる。
本実施形態の面積変更部524は、重畳面積の縦横比を変更することで、制限範囲に含まれていないときよりも重畳面積を小さくするが、カメラ情報の一部を切欠することで重畳面積を小さくすることも、カメラ情報をカメラ情報よりも重畳面積の小さい他のカメラ情報に置換することで重畳面積を小さくすることもできる。
図15は、面積変更部524の他の処理を説明するための説明図である。監視カメラ110は、図15中(a)、(b)、(c)、(d)、(e)の順で時計回りに回転している。図15(a)に示すように、受信した角度データが示す角度が推移範囲の外側にある場合、面積変更部524は、重畳面積の変更を行わない。したがって、図15(a)に示すモニタ150に表示される画像には、監視対象330の画像332と、重畳面積が変更されていないカメラ情報の画像334(ここでは、「会議室A」)とが含まれる。
そして、監視カメラ110が回転し、受信した角度データが示す角度が推移範囲の外側から推移範囲内に入ると、図15(b)に示すように、面積変更部524は、受信した角度データが示す角度が制限範囲に含まれるまで、カメラ情報の一部を切欠して、推移範囲の外側の重畳面積よりも重畳面積を段階的にまたは連続的に小さくする。したがって、図15(b)に示すモニタ150に表示される画像には、監視対象330の画像332と、一部が切欠されたカメラ情報の画像334(ここでは、「会議室」)とが含まれる。
さらに、監視カメラ110が回転し、受信した角度データが示す角度が制限範囲に入ると、図15(c)に示すように、表示制御部326は、面積変更部524によってさらに切欠されたカメラ情報を撮像データに重畳してモニタ150に表示させる。したがって、図15(c)に示すモニタ150に表示される画像には、監視対象330の画像332と、大部分が切欠されたカメラ情報の画像334(ここでは、「会」)とが含まれる。
そして、受信した角度データが示す角度が制限範囲から外れると、図15(d)に示すように、面積変更部524は、受信した角度データが示す角度が推移範囲から外れるまで、カメラ情報を切欠する部分を少なくし、重畳面積を段階的にまたは連続的に大きくする。したがって、図15(d)に示すモニタ150に表示される画像には、監視対象330の画像332と、一部が切欠されたカメラ情報の画像334(ここでは、「会議」)とが含まれる。
その後、受信した角度データが示す角度が推移範囲から外れると、図15(e)に示すように、面積変更部524は、重畳面積の変更を行わない。したがって、図15(e)に示すモニタ150に表示される画像には、監視対象330の画像332が最早含まれておらず、重畳面積が変更されていないカメラ情報の画像334(ここでは、「会議室A」)が含まれる。
図15に示すように、重畳面積の縦横比を変化させる場合と同様に、面積変更部524は、カメラ情報の一部を切欠して、カメラ情報の表示面積を小さくし、監視対象の画像の視認性を高めているが、カメラ情報の画像334を完全に削除しないことで監視者にカメラ情報の存在を視認させることができる。ここでは、撮像データに重畳するカメラ情報を少なくするだけの処理で、カメラ情報の表示面積を容易に小さくすることができる。
図16は、面積変更部524の他の処理を説明するための説明図である。ここでは、制限範囲のみが設定されており、推移範囲は設定されていない場合における面積変更部524の他の処理を説明する。監視カメラ110は、図16中(a)、(b)、(c)の順で時計回りに回転している。図16(a)に示すように、受信した角度データが示す角度が制限範囲の外側にある場合、面積変更部524は、重畳面積の変更を行わない。したがって、図16(a)に示すモニタ150に表示される画像には、監視対象330の画像332と、重畳面積が変更されていないカメラ情報の画像334(ここでは、「会議室A」)とが含まれる。
そして、監視カメラ110が回転し、受信した角度データが示す角度が制限範囲に入ると、図16(b)に示すように、面積変更部524は、カメラ情報をカメラ情報よりも重畳面積の小さい他のカメラ情報に置換する。したがって、図16(b)に示すモニタ150に表示される画像には、監視対象330の画像332と、重畳面積がカメラ情報より小さい他のカメラ情報の画像336(ここでは、会議室を示すアイコン)が含まれる。
そして、受信した角度データが示す角度が制限範囲から外れると、図16(c)に示すように、面積変更部524は、重畳面積の変更を行わない。したがって、図16(c)に示すモニタ150に表示される画像には、監視対象330の画像332と、重畳面積が変更されていないカメラ情報の画像334(ここでは、「会議室A」)とが含まれる。
図16に示すように、カメラ情報をより重畳面積の小さいアイコン等の指標である他のカメラ情報336に置換して、監視対象の画像の視認性を高めているが、カメラ情報の画像を完全に削除しないことで監視者にカメラ情報の存在を視認させることができる。また、カメラ情報に加工を施すことなく、予め準備されたカメラ情報をより重畳面積の小さい他のカメラ情報に置換するだけといった簡単な構成で、カメラ情報が重畳される位置の背景に当たる監視対象の画像の視認性を向上させることが可能となる。
(監視カメラ管理方法)
また、上述した監視カメラ110と、回動装置120と、管理装置500と、モニタ150とを用いて、監視対象の画像の視認性を向上させる事が可能な監視カメラ管理方法も提供される。
図17は、本実施形態にかかる監視カメラ管理方法の具体的な処理を示したシーケンス図である。なお、上述した第1の実施形態と同様の処理を行うS400からS410については説明を省略する。
判定ステップ(S410)において、制限判定部322が受信した角度データが示す角度が制限範囲に含まれていると判定した場合、面積変更部524は、撮像データに重畳されるカメラ情報の表示面積である重畳面積を、制限範囲に含まれていないときよりも小さくする(S550)。そして、表示制御部326は、カメラ情報を撮像データに重畳してモニタ150に出力し(S414)、モニタ150に表示させる(S416)。
以上説明したように、本実施形態にかかる管理装置500を含む監視カメラ管理システムおよび監視カメラ管理方法によれば、カメラ情報を撮像データに重畳するときの表示面積を変更するといった簡易な構成で、監視カメラ110が撮像、生成した撮像データに含まれる監視対象を妨げることなくカメラ情報を表示させ、監視対象の画像の視認性を向上させることが可能となる。
(第3の実施形態)
上述した第1および第2の実施形態では、撮像データとカメラ情報の重畳や、カメラ情報の加工を管理装置140、500が行っているが、監視カメラが行うこともできる。本実施形態では、かかる監視カメラ600について説明する。なお、上述した第1の実施形態と機能が実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
図18は、本実施形態にかかる監視カメラ600の概略的な構成を示した機能ブロック図である。図18に示すように監視カメラ600は、撮像部200と、カメラ制御部620と、監視記憶部622と、を含んで構成される。
カメラ制御部620は、中央処理装置(CPU)や信号処理装置(DSP)を含む半導体集積回路で構成され、所定のプログラムを用いて監視カメラ600全体を管理および制御する。
監視記憶部622は、RAM、EEPROM、不揮発性RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成され、上述した撮像情報等を保持する。本実施形態においては、カメラ情報と制限範囲とが監視記憶部622に記憶されている。
また、カメラ制御部620は、監視記憶部622や他の回路と協働して、角度生成部230、映像符号化部232、制限判定部624、情報重畳部626、データ送信部628としても機能する。
制限判定部624は、角度生成部230が生成した角度データが示す角度と、監視記憶部622に記憶された制限範囲と、を比較して、生成された角度データが示す角度が制限範囲に含まれるか否かを判定する。
情報重畳部626は、制限判定部624で、角度データが示す角度が制限範囲に含まれていると判定されたとき、カメラ情報を、カメラ情報の透過率である重畳透過率を制限範囲に含まれていないときより高くして、または、カメラ情報の表示面積である重畳面積を制限範囲に含まれていないときより小さくして、監視記憶部622に記憶された撮像データに重畳する。
データ送信部628は、情報重畳部626がカメラ情報を重畳し、さらに映像符号化部232が符号化した撮像データを外部機器である管理装置140に送信する。
上述したように、本実施形態にかかる監視カメラ600によれば、簡易な構成で、監視カメラ600が撮像、生成した撮像データに含まれる監視対象を妨げることなくカメラ情報を外部機器に表示させ、監視対象の画像の視認性を向上させることが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態では、監視カメラ110と回動装置120とが別体として構成される形態および、管理装置140とモニタ150とが別体として構成される形態を説明したが、監視カメラ110が回動機構を備えてもよく、管理装置140とモニタ150が一体形成されてもよい。
また、上述した実施形態では、取得した角度データが示す角度が制限範囲に含まれていると判定されたとき、表示制御部326は、透過率変更部324が重畳透過率を100%にしたカメラ情報を撮像データに重畳しているが、撮像データにカメラ情報自体を重畳しないといった処理でも上述した実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
さらに、表示制御部326が、透過率変更部324が重畳透過率を100%にしたカメラ情報を撮像データに重畳している場合、即ちカメラ情報がモニタ150に表示されていない場合、撮像データの色を変更(例えば、モノクロからカラー)したり、モニタ150の表示範囲の外枠に縁取りを付した撮像データを表示させたり、モニタ150付近にLED等を設け、かかるLED等を点灯させたりして、カメラ情報は存在するがモニタ150に表示されていないことを報知してもよい。
なお、本明細書の監視カメラ管理方法における各工程は、必ずしもシーケンス図として記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。
本発明は、監視カメラから撮像データを取得してモニタに表示する監視カメラ管理システム、管理装置、監視カメラおよび監視カメラ管理方法に利用することができる。
100 …監視カメラ管理システム
110、600 …監視カメラ
120 …回動装置
122 …固定部
124 …回動部
130 …通信網
140、500 …管理装置
150 …モニタ
200 …撮像部
222、622 …監視記憶部
230 …角度生成部
234、628 …データ送信部
312 …管理記憶部
316 …操作部
320 …データ受信部
322、624 …制限判定部
324 …透過率変更部
326 …表示制御部
328 …範囲設定部
524 …面積変更部
626 …情報重畳部

Claims (16)

  1. 1または複数の監視カメラと、
    前記1または複数の監視カメラに通信網を介して接続される管理装置と、
    を備え、
    前記監視カメラのうち少なくとも1つは、
    被写体を撮像して撮像データを生成する撮像部と、
    前記撮像部の向いている角度を取得して角度データを生成する角度生成部と、
    前記撮像データおよび前記角度データを送信するデータ送信部と、
    を有し、
    前記管理装置は、
    前記撮像データおよび前記角度データを受信するデータ受信部と、
    前記撮像データを送信した監視カメラに関するカメラ情報を表示制限する角度範囲である制限範囲を、前記撮像データを送信した監視カメラに関連付けて記憶する管理記憶部と、
    前記カメラ情報を前記撮像データに重畳してモニタに表示させる表示制御部と、
    前記角度データから得た前記撮像部の向いている角度と前記制限範囲とを比較して、前記角度が前記制限範囲に含まれるか否かを判定する制限判定部と、
    前記制限判定部で前記角度が前記制限範囲に含まれていると判定されたときには、前記撮像データに重畳されている前記カメラ情報の透過率である重畳透過率を、前記制限範囲に含まれていないときよりも高くする透過率変更部と、
    を有することを特徴とする監視カメラ管理システム。
  2. 前記管理記憶部は、前記制限範囲の外側における任意の角度範囲である推移範囲を前記撮像データを送信した監視カメラにさらに関連付けて記憶し、
    前記透過率変更部は、前記推移範囲において、前記制限範囲における重畳透過率と前記推移範囲より外側における重畳透過率との間で前記重畳透過率を段階的にまたは連続的に推移させることを特徴とする請求項1に記載の監視カメラ管理システム。
  3. 1または複数の監視カメラと、
    前記1または複数の監視カメラに通信網を介して接続される管理装置と、
    を備え、
    前記監視カメラのうち少なくとも1つは、
    被写体を撮像して撮像データを生成する撮像部と、
    前記撮像部の向いている角度を取得して角度データを生成する角度生成部と、
    前記撮像データおよび前記角度データを送信するデータ送信部と、
    を有し、
    前記管理装置は、
    前記撮像データおよび前記角度データを受信するデータ受信部と、
    前記撮像データを送信した監視カメラに関するカメラ情報を表示制限する角度範囲である制限範囲を、前記撮像データを送信した監視カメラに関連付けて記憶する管理記憶部と、
    前記カメラ情報を前記撮像データに重畳してモニタに表示させる表示制御部と、
    前記角度データから得た前記撮像部の向いている角度と前記制限範囲とを比較して、前記角度が前記制限範囲に含まれるか否かを判定する制限判定部と、
    前記制限判定部で前記角度が前記制限範囲に含まれていると判定されたときには、前記撮像データに重畳されている前記カメラ情報の表示面積である重畳面積を、前記制限範囲に含まれていないときよりも小さくする面積変更部と、
    を有することを特徴とする監視カメラ管理システム。
  4. 前記管理記憶部は、前記制限範囲の外側における任意の角度範囲である推移範囲を前記撮像データを送信した監視カメラにさらに関連付けて記憶し、
    前記面積変更部は、前記推移範囲において、前記制限範囲における重畳面積と前記推移範囲より外側における重畳面積との間で前記重畳面積を段階的にまたは連続的に推移させることを特徴とする請求項3に記載の監視カメラ管理システム。
  5. 前記面積変更部は、前記重畳面積の縦横比を変化させることで前記重畳面積を小さくすることを特徴とする請求項3または4に記載の監視カメラ管理システム。
  6. 前記面積変更部は、前記カメラ情報の一部を切欠することで前記重畳面積を小さくすることを特徴とする請求項3または4に記載の監視カメラ管理システム。
  7. 前記面積変更部は、前記カメラ情報を前記カメラ情報よりも重畳面積の小さい他のカメラ情報に置換することで前記重畳面積を小さくすることを特徴とする請求項3または4に記載の監視カメラ管理システム。
  8. 前記管理装置は、さらに、
    ユーザ入力を受け付ける操作部と、
    前記操作部がユーザ入力を受け付けたときに前記データ受信部が受信した角度データから得られた前記撮像部の向いている角度を参照して前記制限範囲を設定する範囲設定部と、
    を含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の監視カメラ管理システム。
  9. 前記管理記憶部は、前記撮像データを送信する監視カメラに対して複数の制限範囲を前記撮像データを送信する監視カメラに関連付けて記憶することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の監視カメラ管理システム。
  10. 前記監視カメラ管理システムは、前記撮像データを送信する監視カメラを回動させる回動装置をさらに備え、
    前記角度生成部は、前記回動装置から前記撮像部の向いている角度を取得することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の監視カメラ管理システム。
  11. 1または複数の監視カメラに通信網を介して接続される管理装置であって、
    前記監視カメラに関する情報であり前記監視カメラによって生成された撮像データと共にモニタに表示されるカメラ情報を表示制限する角度範囲である制限範囲を、前記監視カメラに関連付けて記憶する管理記憶部と、
    前記監視カメラが生成した、前記撮像データおよび前記監視カメラの撮像部が向いている角度を示す角度データを受信するデータ受信部と、
    前記カメラ情報を前記撮像データに重畳してモニタに表示させる表示制御部と、
    前記データ受信部が受信した角度データから得た前記撮像部が向いている角度と前記制限範囲とを比較して、前記角度が前記制限範囲に含まれるか否かを判定する制限判定部と、
    前記制限判定部で前記角度が前記制限範囲に含まれていると判定されたときには、前記撮像データに重畳されている前記カメラ情報の透過率である重畳透過率を、前記制限範囲に含まれていないときよりも高くする透過率変更部と、
    を備えることを特徴とする管理装置。
  12. 1または複数の監視カメラに通信網を介して接続される管理装置であって、
    前記監視カメラに関する情報であり前記監視カメラによって生成された撮像データと共にモニタに表示されるカメラ情報を表示制限する角度範囲である制限範囲を、前記監視カメラに関連付けて記憶する管理記憶部と、
    前記監視カメラが生成した、前記撮像データおよび前記監視カメラの撮像部が向いている角度を示す角度データを受信するデータ受信部と、
    前記カメラ情報を撮像データに重畳してモニタに表示させる表示制御部と、
    前記データ受信部が受信した角度データから得た前記撮像部が向いている角度と前記制限範囲とを比較して、前記角度が前記制限範囲に含まれるか否かを判定する制限判定部と、
    前記制限判定部で前記角度が前記制限範囲に含まれていると判定されたときには、前記撮像データに重畳されている前記カメラ情報の表示面積である重畳面積を、前記制限範囲に含まれていないときよりも小さくする面積変更部と、
    を備えることを特徴とする管理装置。
  13. 撮像データを外部機器に送信する監視カメラであって、
    被写体を撮像して前記撮像データを生成する撮像部と、
    前記監視カメラに関する情報であり前記撮像データと共に前記外部機器のモニタに表示されるカメラ情報を表示制限する角度範囲である制限範囲を記憶する監視記憶部と、
    前記撮像部の向いている角度を取得して角度データを生成する角度生成部と、
    前記角度データが示す角度と前記制限範囲とを比較して、前記角度が前記制限範囲に含まれるか否かを判定する制限判定部と、
    前記制限判定部で前記角度が前記制限範囲に含まれていると判定されたときには、前記カメラ情報を、前記カメラ情報の透過率である重畳透過率を前記制限範囲に含まれていないときよりも高くして前記撮像データに重畳する情報重畳部と、
    前記情報重畳部がカメラ情報を重畳させた撮像データを前記外部機器に送信するデータ送信部と、
    を備えることを特徴とする監視カメラ。
  14. 撮像データを外部機器に送信する監視カメラであって、
    被写体を撮像して前記撮像データを生成する撮像部と、
    前記監視カメラに関する情報であり前記撮像データと共に前記外部機器のモニタに表示されるカメラ情報を表示制限する角度範囲である制限範囲を記憶する監視記憶部と、
    前記撮像部の向いている角度を取得して角度データを生成する角度生成部と、
    前記角度データが示す角度と前記制限範囲とを比較して、前記角度が前記制限範囲に含まれるか否かを判定する制限判定部と、
    前記制限判定部で前記角度が前記制限範囲に含まれていると判定されたときには、前記カメラ情報を、前記カメラ情報の表示面積である重畳面積を前記制限範囲に含まれていないときよりも小さくして前記撮像データに重畳する情報重畳部と、
    前記情報重畳部がカメラ情報を重畳させた撮像データを前記外部機器に送信するデータ送信部と、
    を備えることを特徴とする監視カメラ。
  15. 1または複数の監視カメラと、前記1または複数の監視カメラに通信網を介して接続され前記1または複数の監視カメラを管理する管理装置と、を用いて監視カメラを管理する監視カメラ管理方法であって、
    前記監視カメラのうち少なくとも1つは、
    被写体を撮像し撮像データを生成し、
    前記監視カメラの撮像部の向いている角度を取得して角度データを生成し、
    前記撮像データおよび前記角度データを送信し、
    前記管理装置は、
    前記監視カメラが生成した撮像データおよび角度データを受信し、
    前記受信した角度データが示す角度と、前記撮像データを送信した監視カメラに関連付けて記憶された、前記撮像データを送信した監視カメラに関する情報であり前記撮像データと共にモニタに表示されるカメラ情報を表示制限する角度範囲である制限範囲と、を比較して、前記角度が前記制限範囲に含まれるか否かを判定し、
    前記角度が前記制限範囲に含まれていると判定したときには、前記カメラ情報を、前記カメラ情報の透過率である重畳透過率を前記制限範囲に含まれていないときよりも高くして、前記撮像データに重畳してモニタに表示させることを特徴とする監視カメラ管理方法。
  16. 1または複数の監視カメラと、前記1または複数の監視カメラに通信網を介して接続され前記1または複数の監視カメラを管理する管理装置と、を用いて監視カメラを管理する監視カメラ管理方法であって、
    前記監視カメラのうち少なくとも1つは、
    被写体を撮像し撮像データを生成し、
    前記監視カメラの撮像部の向いている角度を取得して角度データを生成し、
    前記撮像データおよび前記角度データを送信し、
    前記管理装置は、
    前記監視カメラが生成した撮像データおよび角度データを受信し、
    前記受信した角度データが示す角度と、前記撮像データを送信した監視カメラに関連付けて記憶された、前記撮像データを送信した監視カメラに関する情報であり前記撮像データと共にモニタに表示されるカメラ情報を表示制限する角度範囲である制限範囲と、を比較して、前記角度が前記制限範囲に含まれるか否かを判定し、
    前記角度が前記制限範囲に含まれていると判定したときには、前記カメラ情報を、前記カメラ情報の表示面積である重畳面積を前記制限範囲に含まれていないときよりも小さくして、前記撮像データに重畳してモニタに表示させることを特徴とする監視カメラ管理方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013038521A (ja) * 2011-08-04 2013-02-21 Canon Marketing Japan Inc ネットワークカメラシステム、制御方法、及びプログラム
JP2015119494A (ja) * 2015-02-03 2015-06-25 キヤノンマーケティングジャパン株式会社 ネットワークカメラシステム、制御方法、及びプログラム
JP2018117373A (ja) * 2018-03-09 2018-07-26 キヤノンマーケティングジャパン株式会社 ネットワークカメラシステム、制御方法、及びプログラム
JP2020074503A (ja) * 2015-04-24 2020-05-14 株式会社デンソーテン 画像処理装置、画像処理方法および車載装置

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