JP2010204012A - 溶融半田評価装置、評価方法及びプログラム - Google Patents

溶融半田評価装置、評価方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】経過時間毎の溶融半田の形状を精度よく予測できる溶融半田評価装置、評価方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】溶融半田評価装置1は、張力モデル演算部2と、濡れ角測定部3と、シミュレータ4とを備える。張力モデル演算部2は、溶融した半田の経過時間毎の表面張力を示す張力モデルを演算する。濡れ角測定部3は、半田の液滴形状から溶融状態の半田の濡れ角を測定する。シミュレータ4は、半田の表面張力及び半田の濡れ角に対応する複数のパラメータを含むパラメータセットと半田の形状との関係を示す形状モデルに、濡れ角及び経過時間毎の半田の表面張力に対応するパラメータセットを代入して、経過時間毎の半田の形状を予測する。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶融半田評価装置、評価方法及びプログラムに関し、更に詳しくは、溶融状態の金属の形状変化を予測する溶融半田評価装置、評価方法及びプログラムに関する。
近年、鉛フリー化に伴って、鉛を含まない鉛フリー半田が普及している。鉛フリー半田は、従来のいわゆる含鉛半田に比べて融点が上昇し、また、濡れ性が悪化することが知られている。特に、濡れ性が悪化すると、半田接続の際に接続不良が発生する虞がある。
特許文献1には、半田接続を行う際に、溶融状態の半田の濡れ性を測定する技術が記載されている。特許文献1では、基板上のランドと実装部品との接続部に供給された半田を加熱し、半田の上下方向の変位を測定した測定結果に応じて、変位の経時変化として表される半田濡れ曲線を作成している。
特許文献2には、温度制御される試料台を加熱した際に、半田の液滴の濡れ広がり面積或いは濡れ角の経時変化を観測し、この観測結果から半田の濡れ性を評価する技術が記載されている。
特開2007−078484号公報 特開平5−126715号公報 特開平8−247918号公報
特許文献1,2では、半田の外観変化から濡れ性を評価しているものの、その際に表面張力の影響を考慮していない。濡れ性の悪化を低減するには、半田の表面張力の把握、或いは制御が不可欠である。例えば、基板の電極パッドの表面上に実装部品(部品電極等)を実装する際に用いられる半田の表面張力は、実装状態に関する様々な要因から影響を受けて、敏感に変化する。なお、様々な要因としては、フラックスの種類等、半田ペーストの組成、電極パッド表面のめっきの性質や酸化の影響、部品電極の形状、更には、加熱プロセスでの温度等が挙げられる。このため、半田のカタログ値に基づいて、実装状態での半田の表面張力を正確に把握することは困難であった。
特許文献3には、実測データを援用することで実効的な表面張力を計算する方法が記載されている。この方法では、平面上に停留し回転楕円体状を成す液滴形状から表面張力を求める手法を用いて、実装状態での実効的な表面張力を評価している。さらに、この方法では、半田の濡れ拡がり等の形状及び体積を測定した上で界面張力を計算し、半田及び周辺の固体が構成する初期形状から最終形状を計算している。
しかし、特許文献3に記載の方法は、ある測定点での半田の形状及び体積等のデータから最終形状を測定しているに過ぎず、加熱プロセス等の製造プロセス中での半田の状態を把握することはできない。半田は、加熱プロセスでの経過時間毎の温度プロファイルに応じて表面張力が変化し、また、溶融や変形を起こす。このため、ある測定点でのデータに基づいて測定された溶融半田の最終形状は、信頼性が低い。
また、他の方法として、加熱プロセスでリフローの最高温度を高くし、或いは、プリヒートの時間を長くする等、経験的な手法で最終形状を予測する場合もあるが、その予測の信頼性は低い。しかも、最高温度を高くすると、実装部品に不具合が生じる可能性もある。
従って、既存の手法では、製造プロセス中での半田の形状変化を把握して、例えば、溶融半田の濡れ上がり等に起因する最終形状を予測することはできず、半田接続の信頼性を正しく評価することもできなかった。
本発明は、経過時間毎の溶融半田の形状を精度よく予測できる溶融半田評価装置、評価方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、溶融した半田の経過時間毎の表面張力を示す張力モデルを演算する張力モデル演算部と、
半田の液滴形状から溶融状態の半田の濡れ角を測定する濡れ角測定部と、
半田の表面張力及び半田の濡れ角に対応する複数のパラメータを含むパラメータセットと半田の形状との関係を示す形状モデルに、濡れ角及び経過時間毎の半田の表面張力に対応するパラメータセットを代入して、経過時間毎の半田の形状を予測するシミュレータとを備える溶融半田評価装置を提供する。
また、本発明は、溶融した半田の経過時間毎の表面張力を示す張力モデルを演算するステップと、
半田の液滴形状から溶融状態の半田の濡れ角を測定するステップと、
半田の表面張力及び半田の濡れ角に対応する複数のパラメータを含むパラメータセットと半田の形状との関係を示す形状モデルに、濡れ角及び経過時間毎の半田の表面張力に対応するパラメータセットを代入して、経過時間毎の半田の形状を予測するステップとを備える溶融半田評価方法を提供する。
さらに、本発明は、コンピュータを用い、経過時間毎の溶融半田の形状を予測する溶融半田評価装置のためのプログラムであって、前記コンピュータに、
溶融した半田の経過時間毎の表面張力を示す張力モデルを演算する処理と、
半田の液滴形状から溶融状態の半田の濡れ角を測定する処理と、
半田の表面張力及び半田の濡れ角に対応する複数のパラメータを含むパラメータセットと半田の形状との関係を示す形状モデルに、濡れ角及び経過時間毎の半田の表面張力に対応するパラメータセットを代入して、経過時間毎の半田の形状を予測する処理と、を実行させるプログラムを提供する。
本発明の溶融半田評価装置、評価方法及びプログラムでは、経過時間毎の溶融半田の形状を精度よく予測できる。
本発明の溶融半田評価装置の最小基本構成を示すブロック図。 本発明の一実施形態に係る溶融半田評価装置の構成を示すブロック図。 図2に示す溶融半田評価装置の動作を示すフローチャート。 (a)及び(b)は、液滴形状の濡れ角を模式的に示す斜視図、及び表面張力の温度依存性を示すグラフ。 加熱プロセスでの温度プロファイルを示すグラフ。 (a)及び(b)は、基板上に供給された半田の状態を示す断面図、及び半田の形状変化を予測した模式的断面図。 (a)及び(b)は、スルーホールでの半田の濡れ上がりを予測した模式的断面図、及び基板と実装部品との間に供給された半田の状態を示す模式的断面図。
図1は、本発明の溶融半田評価装置の最小基本構成を示すブロック図である。本発明の溶融半田評価装置1は、図1に示すように、最小基本構成として、張力モデル演算部2と、濡れ角測定部3と、シミュレータ4とを備える。
張力モデル演算部2は、溶融した半田の経過時間毎の表面張力を示す張力モデルを演算する。濡れ角測定部3は、半田の液滴形状から溶融状態の半田の濡れ角を測定する。シミュレータ4は、半田の表面張力及び半田の濡れ角に対応する複数のパラメータを含むパラメータセットと半田の形状との関係を示す形状モデルに、濡れ角及び経過時間毎の半田の表面張力に対応するパラメータセットを代入して、経過時間毎の半田の形状を予測する。
上記溶融半田評価装置1では、溶融半田の濡れ角及び経過時間毎の表面張力に対応するパラメータセットを、例えば、分子動力学計算で用いる形状モデル(計算モデル)に代入して、経過時間毎の半田の形状を予測する。このため、経過時間毎の温度を考慮した溶融半田の運動(形状変化挙動)を記述できるので、経過時間毎の溶融半田の形状を精度よく予測できる。
また、本発明の溶融半田評価方法及びプログラムは、上記最小基本構成に対応する構成をそれぞれ採用できる。上記最小基本構成に対応する構成により、経過時間毎の溶融半田の形状を精度よく予測できる。
以下、図2〜図7を参照して、本発明の例示的な実施の形態について詳細に説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る溶融半田評価装置の構成を示すブロック図である。溶融半田評価装置100は、溶融半田の形状変化を予測するための装置であって、入力部10と、張力モデル演算部20と、濡れ角測定部30と、シミュレーション部40と、形状モデル格納部50と、表示部60と、温度シミュレータ70とを備える。なお、シミュレーション部40は、所望のプログラムで作動するコンピュータで構成される。
入力部10は、例えば、CCD等の撮像素子を用いて溶融半田を少なくとも2回測定することで取得した液滴形状に関する情報や、経過時間毎の温度プロファイル、半田付けされる実装部品又は基板の形状を示す幾何学情報を入力する。入力部10から入力した情報は、その内容に応じて、張力モデル演算部20、濡れ角測定部30、及びシミュレーション部40に与えられる。
張力モデル演算部20は、入力部10からの測定時の液滴形状に関する情報と測定時の温度とに基づいて測定時の表面張力を算出し、更に、任意の温度での表面張力を算出する。また、張力モデル演算部20は、任意の温度での表面張力を上記温度プロファイルに対応させて、経過時間毎の表面張力の変化情報(張力モデル)を演算する。
濡れ角測定部30は、入力部10からの液滴形状に関する情報に基づいて濡れ角を測定する。なお、濡れ角は、温度依存性が低いことが知られており、例えば2回測定した場合であれば、その平均を採用してもよい。
シミュレーション部40は、形状モデル格納部50を参照して、測定された濡れ角、及び張力モデルから得られるある時刻での表面張力を、分子動力学計算を行うための計算モデルのモデルパラメータセットに変換する。形状モデル格納部50には、表面張力及び濡れ角と、これに対応するモデルパラメータセットとの対応関係を示す情報と、計算モデルとが格納されている。
また、シミュレーション部40は、上記変換されたモデルパラメータセットを計算モデルに代入して、分子動力学計算を行い、ある時刻での半田を構成する原子間のポテンシャルを演算する。シミュレーション部40は、ポテンシャルの演算を他の時刻でも行い、経過時間毎のポテンシャルを演算して、半田の挙動を演算し、経過時間毎の半田の形状を予測する。
更に、シミュレーション部40では、半田の挙動を演算する際に、入力部10からの幾何学情報を参照してもよい。幾何学情報を参照することで、例えば、基板や実装部品が複雑な形状を有している場合であっても、表示部60に経過時間毎の半田の形状変化を表示できる。なお、複雑な形状としては、例えば、基板にスルーホールが形成されている場合や、実装部品が折れ曲がった複数の外部端子が配置されたパッケージ構造を有する場合等がある。パッケージ構造としては、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)等が挙げられる。
温度シミュレータ70は、半田付けされる実装部品又は基板の熱容量に基づいて、経過時間毎の実装部品又は基板の温度プロファイルを演算する。温度シミュレータ70では、リフロー炉内全体の温度変化に対して、半田付けされる箇所の局所的温度が実際にどのように変化するのかを正確に評価した温度プロファイルを演算する。
次に、図3を参照して、溶融半田評価装置100の動作について詳細に説明する。まず、シミュレーション部40は、溶融半田の挙動を計算するシミュレーションで用いる計算モデル(数式(1))と、計算モデルのモデルパラメータセット(ε,σ)と、表面張力γ及び濡れ角θからなるパラメータセット(γ,θ)との対応関係を示す情報とを、形状モデル格納部50に格納する(ステップS1)。ここで、濡れ角θとは、図4(a)に模式的に示すように、ドーム状となる液滴Aの縁部が基板Bと成す角度をいう。以下、数式(1)について説明する。
Figure 2010204012
数式(1)は、2つの原子間の相互作用ポテンシャルエネルギーを表す計算モデルの一つであって、レナードジョーンズポテンシャルの代表例を示すものである。ここで、U(r)は、ポテンシャルを示しており、流体を構成する粒子同士が及ぼす力を決定する。rは原子間距離を示す。パラメータεはエネルギーの次元を持ち、ポテンシャルの深さを示す。さらに、パラメータσは距離の次元を持ち、例えば、r=σのときポテンシャルエネルギーがゼロとなることがわかる。
シミュレーション部40は、数式(1)で表される計算モデルを用いることで、いわゆる分子動力学計算が可能となり、流体を粒子で近似して解析できる。また、モデルパラメータセット(ε,σ)とパラメータセット(γ,θ)とは、1対1に対応しており、上記対応関係を示す情報をデータベース化することで、シミュレーション部40は、(γ,θ)から(ε,σ)へのパラメータ変換を実行できる。これらの対応関係については、“Thermal Science & Engineering Vol.15 No.2, pp.55-61 (2007)”に記載されている。例えば、濡れ角θについては、パラメータε,σのうち、主にパラメータεで支配的に決定されることが記載されている。なお、パラメータσも寄与しているが、影響が小さい。また、表面張力γについては、パラメータε、σで決定されることが記載されている。
次に、実装部品が実装される基板の電極パッド上に、評価対象となる鉛フリーの半田ペーストを供給する。続いて加熱を行い、融点(例えば220℃程度)以上の温度T1,T2で、半田ペーストを溶融させる。溶融半田の液滴形状は、CCD等で撮像され、例えば入力部10で計測される(ステップS2)。
続いて、張力モデル演算部20は、ステップS2での計測データを取得して、溶融半田の液滴形状の高さ、底面積、長半径、短半径に基づいて、液滴形状を回転楕円体と近似する。さらに、張力モデル演算部20は、近似された液滴形状に関する計測データに基づいて、“表面科学 Vol.22, No.6, pp.388-396,(2001)”に示された手法を適用して、温度T1、T2での液滴の実効的な表面張力γ(T1)、γ(T2)を算出する(ステップS3)。また、濡れ角測定部30は、ステップS2での計測データを取得して、液滴形状の濡れ角θを測定する。なお、濡れ角θは、時刻T1,T2で測定されたそれぞれの濡れ角の平均値を採用した。
次に、張力モデル演算部20は、例えば、Guggennheim関係式を示す数式(2)を用いて、実効的な表面張力γ(T1)、γ(T2)から、任意の温度Tでの表面張力γ(T)を算出する(ステップS4)。以下、ステップS4の処理について説明する。
Figure 2010204012
図4(b)は、表面張力γ(T)を示すグラフである。このグラフは、横軸を温度T、縦軸を表面張力γとしており、表面張力γの温度依存性を示している。なお、Tcは、表面張力が0になる温度を示している。また、γは、絶対温度0のときの表面張力を示している。
但し、これらの値Tc、γを測定することは困難であるので、ステップS4では、上記の2つの中間温度T1,T2を用いてTcとγを決定した。即ち、数式(2)に温度T1,T2に対してそれぞれ表面張力γ1、γ2を代入し、連立させて解くことで、数式(3)に示すTc,γを算出した。
Figure 2010204012
従って、張力モデル演算部20は、これらの値Tc、γを、数式(2)に代入することで、任意の温度Tの表面張力γ(T)を算出する。
次に、入力部10には、加熱プロセスでの実際の温度プロファイルが入力される(ステップS5)。温度プロファイルは、例えば、温度シミュレータ70で演算され、加熱プロセスでの基板や部品電極の温度変化を示している。また、ステップS5では、温度プロファイルに限らず、評価対象の半田が供給された基板の電極パッド及び実装部品(例えば部品電極)の幾何学的情報を入力してもよい。
図5は、加熱プロセスでの温度プロファイルを示すグラフである。ここでは、横軸を時間、縦軸を温度としており、経過時間毎の温度変化を示している。加熱プロセスは、時刻t1〜t2でのプリヒートと、時刻t3〜t4でのリフローとに区分されている。このグラフでは、プリヒートを経たリフローで、温度が融点を超え、更に最高温度に到達していることが分かる。
続いて、張力モデル演算部20は、ステップS5で入力された温度プロファイルを取得して、温度プロファイルと、ステップS4で算出した任意の温度Tでの表面張力γ(T)とに基づいて、経過時間tに依存する張力モデルγ(t)を算出する(ステップS6)。
次に、シミュレーション部40は、ステップS6での張力モデルγ(t)と、濡れ角測定部30で測定された濡れ角θとを取得し、ある時刻でのパラメータセット(γ,θ)を得る。シミュレーション部40は、形状モデル格納部50にデータベース化されて格納された上記対応関係を示す情報を参照して、ある時刻でのパラメータセット(γ,θ)を、数式(1)で表される計算モデルのモデルパラメータセット(ε,σ)に変換する。さらに、シミュレーション部40は、ある時刻以外についてもパラメータ変換を行い、結果として、経過時間毎のモデルパラメータセット(ε,σ)を計算する(ステップS7)。
続いて、シミュレーション部40は、ステップS7で算出された経過時間毎のモデルパラメータセット(ε,σ)を、上記計算モデルに代入し、溶融半田の挙動(運動)、即ち、時々刻々と変化する半田形状を計算する(ステップS8)。ここで、上記ステップS5で幾何学情報が入力されていれば、シミュレーション部40は、幾何学情報を参照して、基板や実装部品の位置座標を計算する。
最後に、表示部60は、半田形状の変化の様子を、例えば位置座標と、ステップS8での計算結果とに基づいて、経過時間毎の溶融半田の挙動を例えばアニメーションとして表示する(ステップS9)。
以下、図6及び図7を参照して、溶融半田の形状変化を示す状況を例示する。図6(a)は、基板101上の電極パッド102と、実装部品103の側面に設置された電極104とを半田付けする場合を示している。ここでは、基板101上の電極パッド102の表面に供給された溶融半田105が、加熱プロセスのある時刻で電極104の下面及び側面に濡れ上がっている。なお、溶融半田の最終形状は、例えば、半田付けの強度を評価するために必要とされる。
溶融半田評価装置100で、図6(a)に示す溶融半田105の最終形状を予測した結果を、図6(b)に示す。予測された最終形状に示すように、溶融半田105Aは、基板101の表面上で濡れ広がり、且つ、電極104の側面に沿って上方に濡れ上がっている。この最終形状に基づいて、作業者等は、半田付けの良否を判別できる。
図7(a)は、スルーホール106aが形成された基板106と、実装部品107とを半田付けする状況で、溶融半田の形状を予測した結果を示している。ここで、スルーホール106aの側壁には、銅箔が形成されている。また、実装部品107は、下方に突出する電極等の部材107aを有する。これらの基板106と実装部品107との半田付けでは、図示のように、スルーホール106a内に、実装部品107の部材107aが配置されるように実装される。
溶融半田108は、図示のように、基板106の下方に配置された半田槽(半田容器)109内から、表面張力によりスルーホール106a内を濡れ上がっている。この予測された形状では、溶融半田108が、スルーホール106aの上面、即ち、基板106の表面に到達しておらず、半田付けとしては不良と判別できる。
図7(b)は、基板110上に平坦な実装部品111を半田付けする場合を示している。この場合では、溶融半田112は、基板110の表面に沿って濡れ広がるので、幾何学情報を取得しなくても、溶融半田112の形状変化を表示部60に表示できることが想定される。
本実施形態では、加熱プロセスでの温度プロファイルを考慮した上で、濡れ角θと経過時間毎の表面張力γ(t)とに基づいて、溶融半田の形状変化を予測できる。従って、経過時間毎の溶融半田の形状を精度よく予測できる。
上記実施形態では、溶融半田の形状変化の様子を表示したが、これに限らず、粒子の運動情報を解析して、各部の応力分布の変動等を示すデータを表示してもよい。
上記実施形態では、基板と実装部品との半田付けでの溶融半田の形状変化を予測したが、これに限定されない。一例として、BGA(Ball Grid Array)パッケージを基板上に実装する場合に、半田ボールを接続するプロセスで半田の濡れ性を評価する用途に適用してもよい。
また、上記実施形態では、時刻T1,T2で測定された濡れ角の平均を、濡れ角θとして用いたが、これに限定されない。濡れ角は、温度変化に対する依存性が低いので、時刻T1,T2で測定された濡れ角の何れか一方を濡れ角θとして採用してもよい。
さらに、シミュレーション部40では、数式(1)で代表的に示されるレナードジョーンズポテンシャルを用いて分子動力学計算を行ったが、これに限らず、原子間のポテンシャルを表現できるモースポテンシャル等、適宜のモデルポテンシャルを適用してもよい。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明の溶融半田評価装置、評価方法及びプログラムは、上記実施形態の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施したものも、本発明の範囲に含まれる。
1:溶融半田評価装置
2:張力モデル演算部
3:濡れ角測定部
4:シミュレータ
10:入力部
20:張力モデル演算部
30:濡れ角測定部
40:シミュレーション部
50:形状モデル格納部
60:表示部
70:温度シミュレータ
100:溶融半田評価装置

Claims (6)

  1. 溶融した半田の経過時間毎の表面張力を示す張力モデルを演算する張力モデル演算部と、
    半田の液滴形状から溶融状態の半田の濡れ角を測定する濡れ角測定部と、
    半田の表面張力及び半田の濡れ角に対応する複数のパラメータを含むパラメータセットと半田の形状との関係を示す形状モデルに、濡れ角及び経過時間毎の半田の表面張力に対応するパラメータセットを代入して、経過時間毎の半田の形状を予測するシミュレータとを備える溶融半田評価装置。
  2. 前記張力モデル演算部は、少なくとも2点の温度で測定された溶融状態の半田の表面張力に基づいて、任意の温度における半田の表面張力を示す張力モデルを演算する、請求項1に記載の溶融半田評価装置。
  3. 前記シミュレータは、濡れ角及び経過時間毎の半田の表面張力に対応するパラメータセットから、半田を構成する原子間の経過時間毎のポテンシャルを演算し、半田の挙動を演算する、請求項1又は2に記載の溶融半田評価装置。
  4. 半田付けされる部品又は基板の熱容量に基づいて、経過時間毎の半田の温度プロファイルを演算する温度シミュレータを更に備える、請求項1〜3の何れか一に記載の溶融半田評価装置。
  5. 溶融した半田の経過時間毎の表面張力を示す張力モデルを演算するステップと、
    半田の液滴形状から溶融状態の半田の濡れ角を測定するステップと、
    半田の表面張力及び半田の濡れ角に対応する複数のパラメータを含むパラメータセットと半田の形状との関係を示す形状モデルに、濡れ角及び経過時間毎の半田の表面張力に対応するパラメータセットを代入して、経過時間毎の半田の形状を予測するステップとを備える溶融半田評価方法。
  6. コンピュータを用い、経過時間毎の溶融半田の形状を予測する溶融半田評価装置のためのプログラムであって、前記コンピュータに、
    溶融した半田の経過時間毎の表面張力を示す張力モデルを演算する処理と、
    半田の液滴形状から溶融状態の半田の濡れ角を測定する処理と、
    半田の表面張力及び半田の濡れ角に対応する複数のパラメータを含むパラメータセットと半田の形状との関係を示す形状モデルに、濡れ角及び経過時間毎の半田の表面張力に対応するパラメータセットを代入して、経過時間毎の半田の形状を予測する処理と、を実行させるプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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