JP2010203134A - 植生基材吹付ノズル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】植壌土を含む植生基材に水を混合して得られる植生基材スラリーと、該植生基材スラリーを団粒反応させるための団粒剤とを、空気とともに混合し、そして吹き付けるための植生基材吹付ノズル100であって、植生基材導入筒1、空気吸引口5を設けた混合部2、撹拌筒3及びノズル口4具備しており、前記植生基材スラリーの調節弁としてバタフライ弁6を用いたことを特徴とする、植生基材吹付ノズル100。
【選択図】図1
Description
この場合、植生基材は団粒反応(凝集反応)により、スラリー中の水を分離し、塑性化し、施工面へ厚く付着安定する。その結果、大小様々な団粒を含む高次団粒構造からなる緑化基盤を得る事が出来る。このような高次団粒基材吹付工のためのノズルとして、特許文献1には「先端部を絞った形状とした泥状材(スラリー)噴出口の該先端部に筒体を取り付け、該筒体に凝集剤(団粒剤)導入口と空気吸引口とを設け、該筒体の先端に、邪魔板などの撹拌手段を設けた撹拌筒を取り付けた事を特徴とする緑化基盤用泥状基材吹付ノズル」を開示している。又、緑化基盤の強度を更に高めるために、スラリー中に連続繊維を混入させる事もある。連続繊維混入を可能にするノズルは特許文献2に開示されている。
植生基材導入筒、空気吸引口を設けた混合部、撹拌筒及びノズル口を具備しており、
前記植生基材スラリーの調節弁としてバタフライ弁を用いたことを特徴とする、植生基材吹付ノズルが提供される。
図1及び2は、植生基材吹付ノズルの1態様の側面部分断面図及び上面部分断面図を示す。植生基材吹付ノズル100は、植生基材導入筒1と、空気吸引口5を設けた混合部2と、撹拌筒3と、ノズル口4を具備している。植生基材スラリーAは、送液ホース(図示していない)を通って、植生基材導入筒1に入る。植生基材導入筒1は、通常、送液ホースの内径と同等以上の内径である。混合部2において、スラリーAは団粒剤Bと、空気Cとともに混合する。混合部2には、スラリーAの流量調節弁としてバタフライ弁6が設けられている。バタフライ弁6の内径は植生基材導入筒1及び攪拌筒3の内径と同等又はそれより若干大きな内径である。一方、団粒剤Bは団粒剤送液ホース(図示していない)を通って、団粒剤導入管7に入る。団粒剤の流量は団粒剤コック8にて調節され、混合部2に導入される。バタフライ弁6において減圧されることで、団粒剤の導入が容易になるとともに、団粒剤Bとともに、空気Cを吸引して、スラリーAと団粒剤Bとが空気Cとともに混合される。図1に示すとおり、空気は空気吸引口5を介して吸入される。
(1)資材の調製
現場発生土や、現場発生材をチップ化したものを植生基材として使用する場合をシミュレートするために、植生基材(スラリー)及び団粒剤溶液を以下の通り調製した。
1.スラリー
ジェットソイル(客土)(株式会社彩光製):1250L 2袋(約1000kg)
(通常、原料である黒ボク土や有機堆肥は10mmの篩で篩別さされて、混入される粗大木片、小石等による閉塞障害や衝撃障害、及び、ノズル破損等が発生しないよう調整されているが、本試験では、黒ボク土や有機堆肥の篩別を10mmの篩で行い、15〜20mmの小石を1袋当たり10数個混入した。)
ジェットシード(肥料・養生材)(株式会社彩光製):22kg 8袋
マグゾールD(安定剤)(株式会社彩光製) :18kg 5缶
水 :2000L
2.団粒剤溶液
ソイルフロック(団粒剤)(株式会社彩光製):600g
水 :400L
3.連続繊維 300g×6巻
300デニール/本、 140本マルチフィラメント
スラリー及び団粒剤溶液をそれぞれスラリータンク及び団粒剤タンクにおいて調製し、図1及び2に示すような本発明の吹付ノズルを用いて法面傾斜45度の法面100m2 に吹き付けた。
ノズルの構成は以下の通りであった。(i)植生基材導入筒:管内径40mm、長さ10cm、(ii)バタフライ弁を含む混合部、管内径50mm、長さ12cm、(iii)撹拌筒:管内径40mm、長さ15cm、攪拌筒壁から10mmの板状突起で邪魔板3枚が配置されている、(vi)ノズル口:50mm×30mmの矩形。
吹付方法は団粒剤をポンプ吐出口付近(直後)で添加し、約50mホースで送液、先端部に本発明の吹付ノズルを付け、ノズル部での空気混合と共に、連続繊維導入口から連続繊維を供給して行った。
吹付は約5分で終了し、途中植生基材の閉塞、連続繊維供給の中断なく完工出来た。
造成された基盤は、効果的に団粒反応がなされた場合の特徴である、塑性化が空気混合により速やかに起こった結果として造成基盤表面が凸凹した状態であった。
又、供給された連続繊維は造成基盤層中に三次元的に網目状に混入されていた。基盤混入連続繊維量は所定の1800gであった。
実施例1と同様に植生資材及び団粒剤を調整し、連続繊維を混入させて、同様に吹付作業を行ったが、図5に示すような従来のノズルで吹き付けた。このノズルは、本発明の植生基材吹付ノズルと同様に、植生基材導入筒1と、空気吸引口5を設けた混合部2と、撹拌筒3と、ノズル口(図示されていない)を具備しているが、バタフライ弁でなく、ボール弁6’を用いている。また、このようなボール弁6’を用いているものでは絞り部Xが備えられ、乱流化を促進するようになっている。
ノズルの構成は以下の通りであった。(i)植生基材導入筒:管内径40mm、長さ10cm、(ii)ボール弁を含む絞り部:長さ10cm、内径40mmから内径20mmに漸縮、(iii)混合部:管内径40mm、長さ9cm、(vi)撹拌筒:管内径40mm、長さ14cm、攪拌筒壁から10mmの板状突起で邪魔板3枚が配置されている、(v)ノズル口:50mm×30mmの矩形。
スラリー及び団粒剤溶液をそれぞれスラリータンク及び団粒剤タンクにおいて調整し、上記の吹付ノズルを用いて法面傾斜45度の法面100m2 に吹き付けた。
その結果、絞り込んだボール弁への閉塞が施工中に数度起こり、結局、植生基材を十分に施工できずに中断した。
1 植生基材導入筒
2 混合部
3 攪拌筒
4 ノズル口
5 空気吸引口
6 バタフライ弁
7 団粒剤導入管
8 団粒剤コック
9 バタフライ弁固定部
10 ノズル本体円筒部
11 円形開口部
12 短管
13 ねじ山部
14 スペーサー
15 キャップ
16 邪魔板
Claims (4)
- 植壌土を含む植生基材に水を混合して得られる植生基材スラリーと、該植生基材スラリーを団粒反応させるための団粒剤とを、空気とともに混合し、そして吹き付けるための植生基材吹付ノズルであって、
植生基材導入筒、空気吸引口を設けた混合部、撹拌筒及びノズル口を具備しており、
前記植生基材スラリーの調節弁としてバタフライ弁を用いたことを特徴とする、植生基材吹付ノズル。 - バタフライ弁の回転軸を構成するバタフライ弁固定部はノズル本体円筒部の外部にあり、それにより、ノズル本体円筒部の外部でのハンドル操作で弁の開閉を行う、請求項1記載の植生基材吹付ノズル。
- 植生基材吹付ノズル本体円筒部の上部にバタフライ弁を取り付けるための開口部を有し、該開口部からノズル本体円筒部に垂直な方向に延在する短管を有し、該短管の上部に、空気吸引口を備えたキャップが設置されている、請求項2記載の植生基材吹付ノズル。
- 前記短管の側部に穴を形成し、団粒剤導入管を配置した、請求項3記載の植生基材吹付ノズル。
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