JP2010190662A - 超音波探触子用シュー及び超音波探触子の取り外し方法 - Google Patents

超音波探触子用シュー及び超音波探触子の取り外し方法 Download PDF

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【課題】直接接触法で超音波探触子を使用する場合に超音波探触子とシューとの接触面間の接触媒質への気泡の残留を抑制し良好な膜厚を得ることができ、また超音波探触子の着脱が容易な超音波探触子用シュー及びこのシューからの超音波探触子の取り外し方法を提供する。
【解決手段】直接接触法で被検査体Tへの超音波Uの入射角度を変えるために超音波探触子2に設置する超音波探触子用シュー1において、超音波探触子2の形状に応じて形成され開口を上に向けた凹部5、及び凹部5の底面に臨み凹部5の内部空間から外部空間に連通する貫通孔7を有し、凹部5に超音波探触子2を嵌め込む際に、超音波探触子2に押し退けられて凹部5内に予め塗布された余剰な接触媒質が貫通孔7から抜け出るようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、直接接触法で超音波探触子に設置する超音波探触子用シュー及びこのシューからの超音波探触子の取り外し方法に関する。
超音波探触子から発した音波を被検査面へ角度を変えて入射させるための超音波探傷法には、例えば特開2003−139749号公報(特許文献1)に記載されているように探触子と被検査面の間に設けたギャップに水等の接触媒質を留めて超音波探傷検査を実施するギャップ法の他、予め角度の付いたシューを介して被検査面に超音波探触子を設置し超音波探傷検査を実施する直接接触法等がある。
特開2003−139749号公報
ギャップ法においては、接触媒質の供給・回収のための設備を要し装置が煩雑になる欠点がある。また、ギャップから接触媒質である水が漏れ出る場合があるが、例えば原子炉の格納容器や冷却水配管等の溶接部の探傷に用いる場合、原子炉から漏洩した冷却水と区別し難い問題もある。
それに対し、直接接触法の場合、一般にグリセリン等の粘度の高い媒質が接触媒質に用いられる。この接触媒質は、シューの超音波探触子との接触面や被検査面に予め塗布しておき、超音波探触子とシュー、シューと被検査面をそれぞれ密着させる役割のものであり、水のように探傷中に連続的に供給されるものではない。したがって、直接接触法では接触媒質の供給・回収のための設備は不要であり、また原子炉設備の探傷検査にも好適である。
しかしながら、直接接触法の場合、例えば接触媒質の充填不良によって超音波探触子とシューの間の接触媒質に気泡が残留したり接触媒質の膜厚が一定にならなかったりすると、それが超音波の減衰等の不具合の要因となり得る。特に原子炉の探傷検査の場合、探傷箇所が多く超音波の照射角も様々に変更する必要があり、共用の超音波探触子を複数のシューに載せ換える必要があるため、シューと超音波探触子の間に気泡が残留し難く接触媒質の好適な膜厚が容易に得られる構成が望まれる。
本発明は上記の事情に鑑みなされたもので、直接接触法で超音波探触子を使用する場合に超音波探触子とシューとの接触面間の接触媒質への気泡の残留を抑制し良好な膜厚を得ることができ、また超音波探触子の着脱が容易な超音波探触子用シュー及びこのシューからの超音波探触子の取り外し方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の発明は、直接接触法で被検査体への超音波の入射角度を変えるために超音波探触子に設置する超音波探触子用シューにおいて、超音波探触子を接触させる際に超音波探触子に押し退けられる接触媒質を当該超音波探触子との接触面から逃がす経路を確保したことを特徴とする。
第2の発明は、直接接触法で被検査体への超音波の入射角度を変えるために超音波探触子に設置する超音波探触子用シューにおいて、超音波探触子の形状に応じて形成され開口を上に向けた凹部、及び前記凹部の底面に臨み前記凹部の内部空間から外部空間に連通する少なくとも1つの貫通孔を有し、前記凹部に超音波探触子を嵌め込む際に、超音波探触子に押し退けられて前記凹部内に予め塗布された余剰な接触媒質が前記貫通孔から抜け出るようにしたことを特徴とする。
第3の発明は、直接接触法で被検査体への超音波の入射角度を変えるために超音波探触子に設置する超音波探触子用シューにおいて、超音波探触子の形状に応じて形成され、開口を上に向け延在方向の一方側にストッパを有するスリットを有し、前記スリットに超音波探触子を嵌め込んで前記ストッパに向けてスライドさせる際に、超音波探触子に押し退けられて前記スリット内に予め塗布された余剰な接触媒質が前記スリットから抜け出るようにしたことを特徴とする。
第4の発明は、第1−第3のいずれかの発明において、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂又はポリスチレン樹脂で形成されていることを特徴とする。
第5の発明は、第1−第4のいずれかの発明に係る超音波探触子用シューからの超音波探触子の取り外し方法であって、前記経路、前記貫通孔又は前記スリットに流体を注入して超音波探触子及びシューの接触面間に当該流体を入り込ませ、これにより超音波探触子を浮かせて前記超音波探触子用シューから取り外すことを特徴とする。
本発明によれば、直接接触法で超音波探触子を使用する場合に超音波探触子とシューとの接触面間の接触媒質への気泡の残留を抑制し良好な膜厚を得ることができ、また超音波探触子の着脱も容易である。
本発明の超音波探触子用シューの第1実施例の縦断面図であって図2中のI−I矢視断面図である。 図1中のII−II矢視断面図である。 本発明の超音波探触子用シューの第2実施例の縦断面図であって図4中のIII−III矢視断面図である。 図3中のII−II矢視断面図である。 従来の超音波探触子用シューの一構成例の縦断面図であって図6中のV−V矢視断面図である。 図5中のVI−VI矢視断面図である。
以下に図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
本実施形態は直接接触法で被検査体への超音波の入射角度を変えるために超音波探触子に設置する超音波探触子用シューとその取り外し方法に関し、例えば沸騰水型原子炉を始めとする各種炉内構造物、またその他の構造物の超音波探傷に好適である。
図5は従来の超音波探触子用シューの一構成例の縦断面図であって図6中のV−V矢視断面図、図6は図5中のVI−VI矢視断面図である。これらの図を用いてまず従来構造とその問題点を説明する。
図示したように、直接接触法では被検査体Tへの超音波Uの入射角に応じて適宜構成された超音波探触子用シュー(以下適宜シューと省略する)101を超音波探触子102に取り付け、シュー101を介して被検査体Tの表面に超音波探触子102が設置される。超音波探触子102は接栓103を介して供給される電圧によって振動子104を振動させて超音波Uを出射する。
このとき、超音波Uを高効率に透過させるため、超音波探触子102とシュー101は接触媒質を介して接触させて高密着状態とされる。シュー101と被検査体Tも同じである。図5及び図6では、超音波探触子102とシュー101の接触面近辺を指して膜状の接触媒質M1を、またシュー101と被検査体Tの接触面近辺を指して膜状の接触媒質M2を表した。超音波探触子シュー101の被検査体Tとの接触面の周囲には、超音波探触子シュー101を被検査体Tに接触させる際に押し退けられた接触媒質M2が集まっている。使用される接触媒質M1,M2はグリセリン等の粘度の高い媒質である。この例において超音波探触子102から出射される超音波Uは、超音波探触子102→接触媒質M1→シュー101→接触媒質M2→被検査体Tと入射していく。被検査体Tからの反射波はこの反対で、被検査体T→接触媒質M2→シュー101→接触媒質M1→超音波探触子102と入射していく。
しかしながら、前述した通り原子炉の超音波探傷の際には異なるシュー101に共用の超音波探触子102を付け替える機会があるが、超音波探触子102がシュー101に対して装着の度に同位置に固定しなければならない。そのため超音波探触子102を嵌め込むためにシュー101に設けた凹部105は、超音波探触子102の四方の側壁面との間に殆ど間隙が生じない程度の寸法に仕上げられている。その結果、凹部105に予め塗布しておいた接触媒質M1の余剰分が円滑に排出できず、超音波探触子102の着脱作業も容易でない。そして、超音波探触子102とシュー101の間の接触媒質M1に気泡が残留し易く、また所望の膜厚の接触媒質M1を介して超音波探触子102をシュー101に均一に密着させることも困難な場合がある。このように図5及び図6に例示した構造では超音波探触子102の着脱の作業性や超音波特性に支障が出る場合がある。
そこで本実施形態の超音波探触子用シューでは、超音波探触子を接触させる際に超音波探触子に押し退けられる接触媒質を当該超音波探触子との接触面から逃がす経路を確保する。この構成の場合、接触媒質中の気泡を円滑に超音波探触子とそのシューとの接触面から排出することができ、また接触面に形成される接触媒質の膜厚も安定する。これによって安定した超音波の送受信が可能になる。
加えて、上記経路を流通して余剰の接触媒質が円滑に排出されるので超音波探触子用シューに対する装着も従来に比べて容易かつ円滑に行え、反対に取り外す際も逆の動作に伴って経路から空気が侵入し容易かつ円滑に超音波探触子をシューから取り外すことができる。これにより、1つの超音波探触子で様々な設置傾斜角度の付いた複数のシューを使った探傷が円滑に実施できる。
また、汎用探触子における楔の材質として一般的なポリエーテルイミド樹脂やポリイミド樹脂(あるいはアクリル樹脂やポリスチレン樹脂)で超音波探触子用シューを製作することで、被検査体を傷付けることがなく、被検査体に対して優先的に超音波探触子用シューを摩耗させることができる。こうした超音波探触子用シューが摩耗しても、超音波探触子とシューの着脱が容易であるため摩耗したシューの交換は容易であり、また超音波探触子の寿命を長くすることもできる。
さらには、超音波探触子が大型化すれば超音波探触子とシューの接触面積も大きくなるので接触媒質による接着力がそれだけ強くなり、接触媒質の流通経路からの空気流入が期待できる構造であっても、超音波探触子とシューを引き離すことが困難な場合が起こり得る。このような場合であっても、本実施形態では、接触媒質の経路を利用して水や圧縮空気等の流体を超音波探触子との接触面に注入することで、超音波探触子を浮かせて超音波探触子をより容易にシューから取り外すことができる。
より具体的な一実施形態としては、超音波探触子の形状に応じて形成され開口を上に向けた凹部(例えば図5及び図6の凹部105に相当)の底面に臨むように、凹部の内部空間から外部空間に連通する貫通孔を少なくとも1つ超音波探触子用シューに設けることで、凹部に超音波探触子を嵌め込む際に、超音波探触子に押し退けられて凹部内に予め塗布された余剰な接触媒質が貫通孔から抜け出る構成とすることができる。貫通孔は例えば超音波探触子と凹部の両底面の接触面の延長線上に延ばす。必要があれば貫通孔に上り傾斜又は下り傾斜をつけても良い。この実施形態の場合、貫通孔を介して接触媒質中の気泡を円滑に排出することができ、また接触面に形成される接触媒質の膜厚も安定する。加えて、貫通孔を流通して余剰の接触媒質が円滑に排出されるので超音波探触子用シューに対する着脱も容易かつ円滑であり、特に貫通孔から流体を注入し超音波探触子との接触面に入り込ませることで、超音波探触子を浮かせて超音波探触子をより容易にシューから取り外すことができる。
また、他の実施形態としては、開口を上に向け延在方向の一方側にストッパを有するスリットを超音波探触子の形状に応じて超音波探触子用シューに形成することで、スリットに超音波探触子を嵌め込んでストッパに向けてスライドさせる際に、超音波探触子に押し退けられてスリット内に予め塗布された余剰な接触媒質がスリットから抜け出る構成とすることができる。この場合も同様の効果が得られる。スリットは、例えば図5及び図6に示した凹部105の四方の側壁のいずれかを削除し、凹部105を、超音波探触子シューが横方向に移動可能な溝に変更することで構成可能である。この場合、削除した側壁に対向する側壁がストッパとなる。また、ストッパはスリットを構成する他の側壁と同じ高さを必ずしも要さず、超音波探触子シューの位置決めに必要なだけスリット底面から突出していれば良い。
また、図5及び図6に示した凹部105の四方の側壁のうち対向の2つの側壁を削除して超音波探触子シューの両端部まで貫通したスリットを形成し、このスリット内に超音波探触子のスリット延在方向への動きを拘束するストッパ(スリットより幅狭のもの)を少なくとも1つ設けた構成とすることもできる。ストッパの位置や数については超音波探触子の側面に当たって超音波探触子の位置が一義的に定まる設定であれば良い。ストッパの設置位置はスリット底面に限定されずスリットの側面でも良い。
さらには、超音波探触子の底面より面積の広い平面をシューに持たせ、その平面上に超音波探触子の位置を一義的に定める少なくとも3つのストッパを突設した構成も考えられる。この場合、貫通孔やスリットとは構成が異なるが、隣接するストッパ間の領域が前述した接触媒質の経路として機能する。
また、先に一実施形態として例示した構成において、貫通孔の代わりに凹部の側壁面(超音波探触子の側面を拘束する面)に上部開口端から凹部底面まで延びるスリットを設けても良い。この場合、そのスリットが隣接するストッパ間の領域が前述した接触媒質の経路として機能する。このスリットは接触媒体の流通経路とするものであって、先に他の実施形態として挙げた超音波探触子を設置するスリットとは異なる。
図1は本発明の第1実施形態に係る超音波探触子用シューの縦断面図であって図2中のI−I矢視断面図、図2は図1中のII−II矢視断面図である。
本実施例の超音波探触子用シュー(以下適宜シューと省略する)1は、開口を上に向けた矩形状の凹部5を備えている。凹部5の底面は被検査体Tへの超音波Uの入射角に応じ被検査体Tに対して適宜の傾斜角(被検査面と平行の場合を含む)を有している。また凹部5の底面に平行な当該凹部5の断面(深さ方向から見た凹部5の断面)は超音波探触子2の形状に応じており、凹部5の四方の壁面は嵌め込んだ超音波探触子2の4つの壁面に対して隙間のない程度(嵌め込みに必要な最小限の隙間が介在する程度)に形成されている。超音波探触子2は固定金具6によって上から押さえられた状態でシュー1に対して固定されており、接栓3を介して供給される電圧によって振動子4を振動させて超音波Uを出射する。シュー1の材質は例えばポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂又はポリスチレン樹脂であり、使用される接触媒質M1,M2は例えばグリセリンである。シュー1の被検査体Tとの接触面は被検査体Tの表面の曲率形状に合わせて形成してあり、被検査体Tに対してシュー1がガタつかないようするとともに、接触面間で接触媒質M2が途切れることなく超音波Uが安定して透過するように配慮されている。
また、シュー1には、凹部5の底面(超音波探触子2の振動子4との接触面)に臨み、凹部5の内部空間(超音波探触子2の収容空間)から外部空間に連通する2つの貫通孔7が設けられている。図1及び図2のように縦断面で見た場合、貫通孔7は凹部5の底面の延長線に沿って延在している。本例では2つの貫通孔7は互いに対向する位置関係にあり、図2の断面で見ると凹部5の底面の中央部に位置している。
本実施例によれば、凹部5に超音波探触子2を嵌め込む際に、超音波探触子2に押し退けられて凹部5内に予め塗布された余剰な接触媒質が貫通孔7から抜け出る(図1中の矢印参照)。また、超音波探触子2の側面との間には超音波探触子2の移動に必要な僅かな間隙があるので凹部5の上部開口端からも接触媒質が若干排出され得る(図1中の矢印参照)。その結果、超音波探触子2とシュー1の振動子4との接触面間には気泡のない一様な薄膜状の接触媒質M1を形成することができる。
また貫通孔7を介して接触媒質や空気の流動が積極的になされるので、超音波探触子2とシュー1との着脱も円滑かつ容易である。また、超音波探触子2を取り外す際には外部から貫通孔7にポンプやピストン等によって強制的に流体(圧縮空気や水等)を注入し、貫通孔7を介して超音波探触子2とシュー1との接触面に流体を入り込ませることで超音波探触子2を浮かせることができる。
以上のことから、本実施例によって超音波の安定した送受信や着脱の容易性等といった前述の各効果を得ることができる。
図3は本発明の第2実施形態に係る超音波探触子用シューの縦断面図であって図4中のIII−III矢視断面図、図4は図3中のIV−IV矢視断面図である。
本実施例の超音波探触子用シュー(以下適宜シューと省略する)11には、超音波探触子12を取り付けるスリット15が設けられている。このスリット15は、開口を上方に向けており、延在方向の一方側(図4中の左側)は壁面であるストッパ17によって塞がれている。延在方向の他方側(図4中の左側)は開放されている。スリット15の底面は被検査体Tへの超音波Uの入射角に応じ被検査体Tに対して延在方向又は幅方向に適宜の傾斜角(被検査面と平行の場合を含む)を有している。またスリット15の底面に垂直な当該スリット15の断面(延在方向から見たスリット15の断面)は超音波探触子12の形状に応じており、スリット15の幅方向の両壁面(図3中の左右の壁面)は超音波探触子12を殆ど隙間のない程度(摺動に必要な最小限の隙間が介在する程度)に挟み込む。超音波探触子12は固定金具16によってストッパ17と反対側から押さえられた状態でスリット15に対して固定されており、接栓13を介して供給される電圧によって振動子14を振動させて超音波Uを出射する。シュー11の材質は例えばポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂又はポリスチレン樹脂であり、使用される接触媒質M1,M2は例えばグリセリンである。シュー11の被検査体Tとの接触面は被検査体Tの表面の曲率形状に合わせて形成してあり、被検査体Tに対してシュー11がガタつかないようするとともに、接触面間で接触媒質M2が途切れることなく超音波Uが安定して透過するように配慮されている。
本実施例によれば、スリット15に超音波探触子12を嵌め込んでストッパ17に向けてスライドさせる際に、超音波探触子12に押し退けられてスリット15内に予め塗布された余剰な接触媒質がスリット15から抜け出る。この場合、超音波探触子12がスリット15に挿入されてスリット15の底面に接触した際には接触媒質はスリット15の延在方向(図4中の左又は右)に逃げ、その後スライドしてストッパ17に接触した際にはストッパ17との間に逃げていた接触媒質が上方に逃げる(図1中の矢印参照)。その結果、超音波探触子12とシュー11の振動子14との接触面間には気泡のない一様な薄膜状の接触媒質M1を形成することができる。
またスリット15を介して接触媒質や空気の流動が積極的になされるので、超音波探触子12とシュー11との着脱も円滑かつ容易である。特に本実施例では、振動子14とシュー11との高密着面の面方向に超音波探触子12をスライドさせることができるので、装着時とは反対にストッパ17から離間する方向に超音波探触子12をスライドさせることで第1実施例に比べても容易に超音波探触子12を取り外せる。勿論、振動子14と超音波探触子12との接触面間に細いノズル等によって強制的に流体(圧縮空気や水等)を注入し、超音波探触子12とシュー11との接触面に流体を入り込ませることで超音波探触子12を浮かせて超音波探触子12を取り外すこともできる。
以上のことから、本実施例によって超音波の安定した送受信や着脱の容易性等といった前述の各効果を得ることができる。
1 超音波探触子用シュー
2 超音波探触子
5 凹部
7 貫通孔
11 超音波探触子用シュー
12 超音波探触子
15 スリット
17 ストッパ
M1,2 接触媒質
T 被検査体
U 超音波

Claims (5)

  1. 直接接触法で被検査体への超音波の入射角度を変えるために超音波探触子に設置する超音波探触子用シューにおいて、
    超音波探触子を接触させる際に超音波探触子に押し退けられる接触媒質を当該超音波探触子との接触面から逃がす経路を確保したことを特徴とする超音波探触子用シュー。
  2. 直接接触法で被検査体への超音波の入射角度を変えるために超音波探触子に設置する超音波探触子用シューにおいて、
    超音波探触子の形状に応じて形成され開口を上に向けた凹部、及び前記凹部の底面に臨み前記凹部の内部空間から外部空間に連通する少なくとも1つの貫通孔を有し、
    前記凹部に超音波探触子を嵌め込む際に、超音波探触子に押し退けられて前記凹部内に予め塗布された余剰な接触媒質が前記貫通孔から抜け出るようにしたことを特徴とする超音波探触子用シュー。
  3. 直接接触法で被検査体への超音波の入射角度を変えるために超音波探触子に設置する超音波探触子用シューにおいて、
    超音波探触子の形状に応じて形成され、開口を上に向け延在方向の一方側にストッパを有するスリットを有し、
    前記スリットに超音波探触子を嵌め込んで前記ストッパに向けてスライドさせる際に、超音波探触子に押し退けられて前記スリット内に予め塗布された余剰な接触媒質が前記スリットから抜け出るようにしたことを特徴とする超音波探触子用シュー。
  4. 請求項1−3のいずれかの超音波探触子用シューにおいて、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂又はポリスチレン樹脂で形成されていることを特徴とする超音波探触子用シュー。
  5. 請求項1−4のいずれかの超音波探触子用シューからの超音波探触子の取り外し方法であって、
    前記経路、前記貫通孔又は前記スリットに流体を注入して超音波探触子及びシューの接触面間に当該流体を入り込ませ、これにより超音波探触子を浮かせて前記超音波探触子用シューから取り外すことを特徴とする超音波探触子の取り外し方法。
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