JP2010189224A - 接合部材とその製造方法ならびに高温水蒸気電解法用水素製造セルおよび固体酸化物型燃料電池用セル - Google Patents

接合部材とその製造方法ならびに高温水蒸気電解法用水素製造セルおよび固体酸化物型燃料電池用セル Download PDF

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Abstract

【課題】高信頼性のセラミックス/金属の接合技術を提供する。
【解決手段】接合部材は、金属製の第1の円筒部19と、第1の円筒部19と同軸に軸端面同士で接合され、第1の円筒部19を形成する金属よりも熱膨張率が小さいセラミックスで形成された第2の円筒部11と、を有する。第1の円筒部19と第2の円筒部11とが互いに接合される各軸端面は、第1の円筒部19が第2の円筒部11の外側になるようにテーパ角度θ=53〜70度の傾斜をもったテーパ面である。両円筒部の内径および外径はそれぞれ等しい。両円筒部の接合は、ガラス封着、ロウ付け、接着剤接合のいずれかによる。第1の円筒部は、フェライト系ステンレス鋼、クロム基合金、ニッケル基合金のいずれかであり、第2の円筒部はジルコニア主相の層を含んだ材質の異なる多層構造体である。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属とセラミックスとを接合した接合部材とその製造方法、ならびに、かかる接合部材を利用した高温水蒸気電解法用水素製造セルおよび固体酸化物型燃料電池用セルに関する。
セラミックスは、特に高温における強度、耐食性、耐摩耗性等の機械的性質にすぐれ、熱伝導、遮熱等の熱的特性にもすぐれ、さらに、各種の電気・電子的、光学的特性にすぐれた面を持つ。そのため、多くの分野で適用がなされてきている。しかし一方で、セラミックスは一般に脆性で難加工性の材料であるため、さらに多くの分野で利用するためには解決しなければならない多くの障害もある。セラミックス同士、あるいは金属をはじめとした他の材料との接合技術は、セラミックスの弱点を補う有効な手段の一つであるため、古くから勢力的に研究開発が継続されてきている。
従来から行なわれてきた多くのセラミックスを対象とする接合技術は、大別して、ろう付け法、固相接合法、溶接法、溶湯接合法、に分類される。この他に、最も簡便な方法である機械的接合には、ボルト締めや冷やしばめ、鋳ぐるみなどがあり、実は構造用セラミックスとして実用化されているものの多くが、この方法によって接合されている。
機械的接合方法は、一つの有効な接合方法として実用化されており、ターボチャージャー・ローターの接合に見られるように、耐熱性に関しても適切な設計の支援を受ければ500℃までは十分に保障されている。ただし、この方法では一般に気密性を望むことは難しい。
さらに、簡単な接合方法の一つとして接着剤を用いる方法もある。レーザーや電子ビームを用いた溶融接合では熱的には安定な接合組織を生み出すが、溶融層における粒成長や残留気泡、残留熱応力などの問題があること、摩擦圧接法では、柔らかい金属とセラミックスの接合に限定される。固相接合とろう付けに関しては、最も盛んに研究開発が行なわれてきている。
さらに、接合体の界面近傍に発生する熱応力の悪影響を軽減するために、様々な中間層構造が考案されており、それらの代表的なものは、軟質金属中間層、軟質金属・低熱膨張硬質金属積層中間層、傾斜組成制御中間層、縦割れ構造中間層、であるとまとめられている。これらの中で、高強度接合に成功した例は、軟質金属中間層、軟質金属・低膨張硬質金属積層中間層等であり、ただし、前者の場合熱疲労を被る高温材料には用いられず、後者では接合面積が比較的小さなものに限られるなどの欠点があり、まだ改良の余地がある(特許文献1)。
セラミックス/金属の接合技術が必要となるケースは、各種の機能性セラミックスの登場や機器、システムの高度化により大幅に拡大している。たとえば近年、環境負荷の少ない高効率エネルギー源として注目を集める燃料電池においても、心臓部の部品がセラミックスで構成される固体酸化物型燃料電池では、セラミックス製のセルと金属構造体との気密接合が要求され、高信頼性の接合技術が必要不可欠である(特許文献2、特許文献3)。
高温水蒸気電解法用水素製造セルにおいても、高信頼性のセラミックス/金属の接合技術が求められている。
特開2008−24561号公報 特開2004−152723号公報 特開2003−303602号公報
しかしながら、従来技術ではセラミックス/金属の接合可能サイズはまだまだ小さく、また接合強度についても比較的低い値に限定され、繰返し応力に対する耐性などの観点で、満足な信頼性が得られていないのが現状である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、高信頼性のセラミックス/金属の接合技術を提供するとともに、この技術を応用した高性能の高温水蒸気電解法用水素製造セルおよび固体酸化物型燃料電池用セルを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る接合部材は、金属製の第1の円筒部と、前記第1の円筒部と同軸に軸端面同士で接合された、前記第1の円筒部を形成する金属よりも熱膨張率が小さいセラミックスで形成された第2の円筒部と、を有し、軸を通る平面で前記第1および第2の円筒部の接合部を切断したときの前記第2の円筒部の軸端部の断面はくさび形状であり、前記第2の円筒部の内周面に沿った軸に平行な線と前記第2の円筒部の軸端面の断面とのなす角が53度ないし70度の範囲であること、を特徴とする。
また、本発明に係る接合部材の製造方法は、金属製の第1の円筒部と、前記第1の円筒部を形成する金属よりも熱膨張率が小さいセラミックスで形成された第2の円筒部とを、同軸に軸端面同士で接合して接合部材を生成する方法であって、軸を通る平面で前記第2の円筒部の接合部を切断したときの前記第2の円筒部の軸端部の断面がくさび形状で、前記第2の円筒部の内周面に沿った軸に平行な線と前記第2の円筒部の軸端面の断面とのなす角が53度ないし70度の範囲になるように、前記第2の円筒部の軸端部を形成する第2端面形成工程と、前記第1の円筒部と第2の円筒部とを接合したときに第2の円筒部の接合面が前記第1の円筒部の接合面と合致するように前記第1の円筒部の軸端部を形成する第1端面形成工程と、前記第1端面形成工程および第2端面形成工程の後に、第1の円筒部および第2の円筒部の各端面を加熱した状態で突き合わせてこれらの端面同士を接合させる接合工程と、前記接合工程の後に前記端面同士の接合を維持しながら接合部を冷却する冷却工程と、を有すること、を特徴とする。
本発明によれば、高信頼性のセラミックス/金属の接合が可能であるとともに、この技術を応用することにより、高性能の高温水蒸気電解法用水素製造セルおよび固体酸化物型燃料電池用セルを提供することができる。
本発明に係る接合部材を用いた固体酸化物型燃料電池のセル/金属接合部の一実施形態を示す図であって、図3のI部の部分拡大縦断面図である。 本発明に係る接合部材を用いた固体酸化物型燃料電池の一実施形態を示す模式的縦断面図である。 図2の固体酸化物型燃料電池のセルおよびセル/金属接合部を示すIII部の部分拡大縦断面図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る接合部材の一実施形態について説明する。図1は本発明に係る接合部材を用いた固体酸化物型燃料電池のセル/金属接合部の一実施形態を示す図であって、図3のI部の部分拡大縦断面図である。図2は本発明に係る接合部材を用いた固体酸化物型燃料電池の一実施形態を示す模式的縦断面図である。図3は図2の固体酸化物型燃料電池のセルおよびセル/金属接合部を示すIII部の部分拡大縦断面図である。
図2に示すように、この実施形態の固体酸化物型燃料電池では、金属製の容器10内に、上端が閉じた筒状のセル11が複数個並列されている。セル11はセラミックスから構成され、その下端は開放され、水平方向に延びる金属製の仕切り板12に、気密に接合されている。容器10内は、仕切り板12とセル11とによって空気室13と燃料ガス室14とに仕切られている。空気室13に空気を供給する空気供給管24と、空気室13から空気を排出する空気排出管15とが配置されている。
各セル11の内側に水素などの燃料ガスを供給する燃料ガス供給管16が配置され、燃料ガス室14から燃料ガスを排出する燃料ガス排出管17が配置されている。容器10の外側にはヒータ18が配置されている。
図3に示すように、セル11は3層のセラミックスから構成され、セル11の下端の開放端が、金属製の仕切り板12の筒状部19の上端に気密に結合されている。この結合部の詳細については後述する。
上記構成で、燃料ガス供給管16から燃料ガスを供給し、空気供給管24から空気を供給して、ヒータ18を加熱すると、各セル11で燃料ガス中の水素と空気中の酸素とが電池反応を起こして発電が行なわれる。
図1に示すように、セル11の下端と筒状部19の上端との結合部は、互いに外径、内径が等しい円筒状であり、同軸上に鉛直方向に対向して、軸端面同士が結合されている。セル11は3層のセラミックスから構成されているが、図1ではセル11を一つの層で表している。セル11の下端面と筒状部19の上端面との結合面はテーパ面状であり、金属製の筒状部19がセラミックス製のセル11の外側になっている。
すなわち、軸を通る平面でセル11および筒状部19の接合部を仮想的に切断したときのセル11の軸端部の断面はくさび形状であり、セル11の内周面に沿った軸に平行な線とセル11の軸端面の断面とのなす傾斜角(テーパ角)θは90度よりも小さい。傾斜角θは、53度ないし70度の範囲、さらに好ましくは58度ないし70度の範囲である。
ここで、セル11のセラミック材料の熱膨張率は筒状部19の金属材料の熱膨張率よりも小さいものとする。
この結合部を結合するに当たっては、セル11の下端と筒状部19の上端それぞれを上記のテーパ面状に形成したうえで、それぞれを高温に加熱して結合し、結合後に室温まで冷却する。
円筒形のセラミックス/金属の接合部品で、突合せ接合界面のセラミックス/金属両部品が相対するテーパ形状を持ち、セラミックス円筒のテーパ角度θを円筒内面側で53〜70度にすることで、異材接合により連結界面に生じる応力集中の効果を回避・低減することが可能となる。この角度は、セラミックスおよび金属の物性値により最適な値が異なる。
テーパ角度θが53度以上であれば、接合面に垂直な方向の応力が80%以上になり、十分な接合強度を期待できる。ただし、テーパ角度θが70度を超えると異材接合に起因する強度低下が顕著となってくるため、不適である。
ただし、熱膨張係数の観点で大きな不整合がセラミックス/金属管にある場合は本発明の適用は難しく、室温から1000℃までの温度範囲での熱膨張係数差が2.5×10−6−1以下であることが望ましく、さらに望ましくは1.5×10−6−1以下、さらに望ましくは1.0×10−6−1以下である。
この実施形態のセル11を構成するセラミックスは、たとえばジルコニア主相の層を含んだ材質の異なる多層構造体であり、筒状部19を構成する金属は、たとえばフェライト系ステンレス鋼、クロム基合金、ニッケル基合金から選ばれた1種の場合である。
セル11と筒状部19との接合方法は、たとえば、ガラス封着、ロウ付け、接着剤接合を用いることができる。こうした接合方法により、接合部位について気密性を確保することも可能である。
接合層の厚さは、セラミックス/金属に加えて第3の物性不連続の影響を低減するためにも、薄いものが好適である。具体的には、接合層の厚さは0.2mm以下とすることが好ましい。
ここでいう「セラミックス」の部位(セル11)は、単一組成のセラミックスでもよく、また、多成分の多層構造、混合構造などでも良い。さらに、セラミックス以外のサーメット、金属等とセラミックスの多層構造、混合構造などでもよい。
具体的な好ましい適用例として、セラミックスは、Y、Scのいずれかを添加したジルコニア、Niまたは/およびNiOを含有したサーメットの層を含んだ多層構造体であるとよい。また、金属は、たとえばFe−22%Crフェライト系合金であるとよい。さらに、セラミックスがランタンガレート系酸化物または/およびセリア系酸化物、Niまたは/およびNiOを含有したサーメットの層を含み、金属がFe−22%Crフェライト系合金であってもよい。
上記実施形態の説明では、セラミックス/金属接合部材を固体酸化物型燃料電池のセルに適用した例を説明した。これと同様のセラミックス/金属接合構造は、他の用途にも適用可能であり、たとえば、高温水蒸気電解法による水素製造セルにも適用できる。
つぎに、図1に示すようなセラミックス製のセル11と金属製の筒状部19とを実際に試作して試験を行なった例について説明する。
[実施例1]
外径12mm、内径9mm、長さ50mmのセラミックス円筒と、外径12mm、内径9mm、長さ30mmの金属円筒とを準備した。セラミックス円筒は、NiO/Y−ZrOのサーメットからなり、その外周表面にY−ZrO、LSC層を各々50μm厚で多層に積層したものである。金属円筒は、日立金属(株)製のフェライト系合金ZMG−232である。セラミックス円筒の両端を金属円筒2個ではさむ形に突き合わせた接合体を作製した。突合せ接合界面のセラミックス/金属両部品が相対するテーパ形状は、セラミックス円筒のテーパ角度θを円筒内面側で64度にし、金属はこれに相対するテーパ形状とした。
接合はガラス封着の手法によった。すなわち、ペースト状のガラスフリットを接合面に塗布し、円筒を立てた状態で、大気中950℃に加熱した後、900℃で4時間アニール処理して接合体を得た。
クラック等の発生や接合界面での剥離等の欠陥が無い、良好なセラミックス/金属接合部品が得られた。接合体を室温で引張試験したところ、破断荷重は110kgであった。
[実施例2]
外径12mm、内径9mm、長さ50mmのセラミックス円筒と、外径12mm、内径9mm、長さ30mmの金属円筒とを準備した。セラミックス円筒は、NiO/Y−ZrOのサーメットからなり、その外周表面にSc−ZrO、LSCF層を各々50μm厚で多層に積層したものである。金属円筒は、日立金属(株)製のフェライト系合金ZMG−232である。セラミックス円筒の両端を金属円筒2個ではさむ形に突き合わせた接合体を作製した。突合せ接合界面のセラミックス/金属両部品が相対するテーパ形状は、セラミックス円筒のテーパ角度θを円筒内面側で64度にし、金属はこれに相対するテーパ形状とした。
接合はガラス封着の手法によった。すなわち、ペースト状のガラスフリットを接合面に塗布し、円筒を立てた状態で、大気中950℃に加熱した後、900℃で4時間アニール処理して接合体を得た。
クラック等の発生や接合界面での剥離等の欠陥が無い、良好なセラミックス/金属接合部品が得られた。接合体を室温で引張試験したところ、破断荷重は107kgであった。
[実施例3]
外径12mm、内径9mm、長さ50mmのセラミックス円筒と、外径12mm、内径9mm、長さ30mmの金属円筒とを準備した。セラミックス円筒は、NiO/Y−ZrOのサーメットからなり、その外周表面にY−ZrO、LSC層を各々50μm厚で多層に積層したものである。金属円筒は、鉄−クロム系合金(Crofer 22 APU)である。セラミックス円筒の両端を金属円筒2個ではさむ形に突き合わせた接合体を作製した。突合せ接合界面のセラミックス/金属両部品が相対するテーパ形状は、セラミックス円筒のテーパ角度θを円筒内面側で66度にし、金属はこれに相対するテーパ形状とした。
接合はガラス封着の手法によった。すなわち、ペースト状のガラスフリットを接合面に塗布し、円筒を立てた状態で、大気中950℃に加熱した後、900℃で4時間アニール処理して接合体を得た。
クラック等の発生や接合界面での剥離等の欠陥が無い、良好なセラミックス/金属接合部品が得られた。接合体を室温で引張試験したところ、破断荷重は89kgであった。
[実施例4]
外径12mm、内径9mm、長さ50mmのセラミックス円筒と、外径12mm、内径9mm、長さ30mmの金属円筒とを準備した。セラミックス円筒は、NiO/Y−ZrOのサーメットからなり、その外周表面にY−ZrO、LSC層を各々50μm厚で多層に積層したものである。金属円筒は、日立金属(株)製のフェライト系合金ZMG−232である。セラミックス円筒の両端を金属円筒2個ではさむ形に突き合わせた接合体を作製した。突合せ接合界面のセラミックス/金属両部品が相対するテーパ形状は、セラミックス円筒のテーパ角度θを円筒内面側で64度にし、金属はこれに相対するテーパ形状とした。
接合は無機系接着剤による接着の手法によった。すなわち、アルミナおよびシリカ粉末を骨材とし、結合材を燐酸アルミニウムとしたペースト状の無機系接着剤を接合面に塗布し、円筒を立てた状態で、室温で乾燥した後、大気中700℃に加熱して接合体を得た。
クラック等の発生や接合界面での剥離等の欠陥が無い、良好なセラミックス/金属接合部品が得られた。接合体を室温で引張試験したところ、破断荷重は72kgであった。
[実施例5]
外径12mm、内径9mm、長さ50mmのセラミックス円筒と、外径12mm、内径9mm、長さ30mmの金属円筒とを準備した。セラミックス円筒は、NiO/Y−ZrOのサーメットからなり、その外周表面にY−ZrO、LSC層を各々50μm厚で多層に積層したものである。金属円筒は、日立金属(株)製のフェライト系合金ZMG−232である。セラミックス円筒の両端を金属円筒2個ではさむ形に突き合わせた接合体を作製した。突合せ接合界面のセラミックス/金属両部品が相対するテーパ形状は、セラミックス円筒のテーパ角度θを円筒内面側で64度にし、金属はこれに相対するテーパ形状とした。
接合はろう付けの手法によった。すなわち、セラミックス円筒の接合面に、スパッタリングによりNi層を形成し、メタライズ化した。Niろう箔を接合面に挟み、円筒を立てた状態で、大気中1000℃に加熱して接合体を得た。
クラック等の発生や接合界面での剥離等の欠陥が無い、良好なセラミックス/金属接合部品が得られた。接合体を室温で引張試験したところ、破断荷重は105kgであった。
[実施例6]
実施例2において、突合せ接合界面のセラミックス/金属両部品が相対するテーパ形状は、セラミックス円筒のテーパ角度θを円筒内面側で57度にした。その他は、実施例2と同様の条件として接合体を得た。外観上はクラック等の発生や接合界面での剥離は認められなかった。室温で引張試験したところ、破断荷重は44kgであり、実施例2と比較してやや低強度であったが、実用上問題ない程度の強度であった。
[比較例1]
実施例1において、突合せ接合界面のセラミックス/金属両部品について、テーパ加工を行なわず、つまりテーパ角度θを90度にした。その他は、実施例1と同様の条件として接合体を得た。外観上はクラック等の発生や接合界面での剥離は認められなかったが、室温で引張試験したところ、破断荷重は41kgであり、実施例2と比較して明らかに低強度であった。
[比較例2]
実施例3において、突合せ接合界面のセラミックス/金属両部品が相対するテーパ形状は、セラミックス円筒のテーパ角度θを円筒内面側で71度にした。その他は、実施例3と同様の条件として接合体を得た。外観上はクラック等の発生や接合界面での剥離は認められなかったが、室温で引張試験したところ、破断荷重は37kgであり、実施例3と比較して明らかに低強度であった。
10 金属製の容器
11 セル
12 仕切り板
13 空気室
14 燃料ガス室
15 空気排出管
16 燃料ガス供給管
17 燃料ガス排出管
18 ヒータ
19 筒状部
24 空気供給管

Claims (9)

  1. 金属製の第1の円筒部と、
    前記第1の円筒部と同軸に軸端面同士で接合された、前記第1の円筒部を形成する金属よりも熱膨張率が小さいセラミックスで形成された第2の円筒部と、
    を有し、
    軸を通る平面で前記第1および第2の円筒部の接合部を切断したときの前記第2の円筒部の軸端部の断面はくさび形状であり、前記第2の円筒部の内周面に沿った軸に平行な線と前記第2の円筒部の軸端面の断面とのなす角が53度ないし70度の範囲であること、を特徴とする接合部材。
  2. 前記第1および第2の円筒部の内径および外径がそれぞれ等しいこと、を特徴とする請求項1に記載の接合部材。
  3. 前記第1の円筒部と前記第2の円筒部との接合がガラス封着、ロウ付け、接着剤接合のいずれかによる接合であること、を特徴とする請求項1または請求項2に記載の接合部材。
  4. 前記第1の円筒部は、フェライト系ステンレス鋼、クロム基合金、ニッケル基合金のいずれかであり、
    前記第2の円筒部はジルコニア主相の層を含んだ材質の異なる多層構造体であること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の接合部材。
  5. 前記第1の円筒部がFe−22%Crフェライト系合金であり、
    前記第2の円筒部が、Y、Scのいずれかを添加したジルコニア、Niまたは/およびNiOを含有したサーメットの層を含むこと、
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の接合部材。
  6. 前記第1の円筒部がFe−22%Crフェライト系合金であり、
    前記第2の円筒部が、ランタンガレート系酸化物または/およびセリア系酸化物、Niまたは/およびNiOを含有したサーメットの層を含むこと、
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の接合部材。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の接合部材を含む高温水蒸気電解法用水素製造セル。
  8. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の接合部材を含む固体酸化物型燃料電池用セル。
  9. 金属製の第1の円筒部と、前記第1の円筒部を形成する金属よりも熱膨張率が小さいセラミックスで形成された第2の円筒部とを、同軸に軸端面同士で接合して接合部材を生成する方法であって、
    軸を通る平面で前記第2の円筒部の接合部を切断したときの前記第2の円筒部の軸端部の断面がくさび形状で、前記第2の円筒部の内周面に沿った軸に平行な線と前記第2の円筒部の軸端面の断面とのなす角が53度ないし70度の範囲になるように、前記第2の円筒部の軸端部を形成する第2端面形成工程と、
    前記第1の円筒部と第2の円筒部とを接合したときに第2の円筒部の接合面が前記第1の円筒部の接合面と合致するように前記第1の円筒部の軸端部を形成する第1端面形成工程と、
    前記第1端面形成工程および第2端面形成工程の後に、第1の円筒部および第2の円筒部の各端面を加熱した状態で突き合わせてこれらの端面同士を接合させる接合工程と、
    前記接合工程の後に前記端面同士の接合を維持しながら接合部を冷却する冷却工程と、
    を有すること、を特徴とする接合部材の製造方法。
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