JP2010171758A - 経路計算装置および方法、並びにプログラム - Google Patents

経路計算装置および方法、並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】大規模なネットワークにおいて、より利用効率の高いネットワークリソースを割り当てる。
【解決手段】制約条件取得部91は、ネットワークにおけるトラヒック量の上限値および下限値を取得し、線形計画問題計算部93は、取得された上限値および下限値の両方を含む制約条件を基に、ネットワークを表現するホースモデルについて、ネットワークにおける全リンクの使用率の最大値であるネットワーク輻輳率を最小化するように記述された線形計画問題を解くことで、ネットワークの各リンクに割り当てるべきリソース(帯域)を計算し、リソース割当部72は、リソースの計算結果に基づいて、ネットワークの各リンクにリソースを割り当て、経路計算部73は、割り当てられたリソースに基づいて、ネットワークにおけるノード間の経路計算を行う。本発明は、例えば、ネットワークの経路を計算する経路計算装置に適用することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、経路計算装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、大規模なネットワークにおいて、より利用効率の高いネットワークリソースを割り当てることができるようにする経路計算装置および方法、並びにプログラムに関する。
VPN(Virtual Private Network)等の仮想ネットワークサービスを提供するネットワーク事業者が、仮想ネットワーク毎に割り当てる帯域(ネットワークリソース(以下、単に、リソースともいう))を計算する際に、所定のモデル(ネットワークモデル)を用いて、リソースを割り当てることが行われている(例えば、特許文献1参照)。
上述したモデルには、パイプモデルとホースモデルとがある。パイプモデルは、ネットワークにおいて、ノード間のトラヒック量の上限値を規定(制限)したモデルである。パイプモデルにおいては、ノード間のトラヒック量が規定された上限値以内となるように、リソースが割り当てられる。また、ホースモデルは、各ノードにおいて流入/流出するトラヒック量の上限値を規定(制限)したモデルである。ホースモデルにおいては、各ノードにおいて流入/流出するトラヒック量が規定された上限値以内となるように、リソースが割り当てられる。
ネットワークリソースの利用効率を向上させるための1つの手法として、ネットワークにおける全てのリンクの使用率の最大値(以下、ネットワーク輻輳率と称する)を最小化することが考えられる。ネットワーク輻輳率を最小化するということは、ネットワークにおいて受付可能なトラヒック量を最大にすることに等しい。すなわち、上述したパイプモデルまたはホースモデルにおいて、ネットワーク輻輳率が最小となるモデルを決定することで、より利用効率の高いネットワークリソースを割り当てることができる。
パイプモデルにおいては、始点ノードpから終点ノードqへのトラヒック量dpqについて、ネットワークにおける全ての始点ノード乃至終点ノード間のトラヒック量を表すトラヒック行列T={dpq}が、予め完全に与えられていることを前提としている。すなわち、ノード間のトラヒック量dpqが、所定の上限値以内で予め正確に与えられている場合には、ネットワーク輻輳率が最小となるパイプモデルを適切に決定することができる。
特開2006−54722号
しかしながら、大規模なネットワークにパイプモデルを適用しようとする場合、ノードの数が多くなり、全てのノード間のトラヒック量dpqを正確に測定することが困難なため、正確なトラヒック行列T={dpq}を得ることができず、ネットワーク輻輳率が最小となるパイプモデルを適切に決定することができなかった。
一方、ホースモデルにおいては、上述したように、所定のノードにおいて流入/流出するトラヒック量の上限値は制限される。すなわち、例えば、始点ノードpからネットワークへ流出するトラヒック量の上限値をαpとすると、始点ノードpからネットワークへ流出するトラヒック量の総量は、Σqdpq≦αpとなる。また、ネットワークから終点ノードqへ流入するトラヒック量の上限値をβqとすると、ネットワークから終点ノードqへ流入するトラヒック量の総量は、Σpdpq≦βqとなる。
ところで、ホースモデルにおいても、ネットワークにおける全てのノード間のトラヒック量を表すトラヒック行列T={dpq}は、始点ノードpと終点ノードqとの全ての組み合わせについて考慮される必要がある。
しかしながら、ホースモデルにおいても、やはり、始点ノードpと終点ノードqとの全ての組み合わせについてトラヒック行列T={dpq}を得ることは容易ではなく、また、トラヒック行列T={dpq}が予め完全に与えられていることを前提するパイプモデルと比較して、ホースモデルの正確性は劣っていた。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、大規模なネットワークに対して、ネットワーク輻輳率が最小となるモデルを適切に決定し、より利用効率の高いネットワークリソースを割り当てるようにするものである。
本発明の一側面の経路計算装置は、複数のノードから形成されるネットワークの始点ノードと終点ノードとの間のトラヒック量の上限値および下限値の両方またはいずれか一方を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記上限値および前記下限値の両方またはいずれか一方を含む前記トラヒック量で規定される制約条件を基に、前記ネットワークを表現するホースモデルについて、前記ネットワークにおける全てのリンクの使用率の最大値であるネットワーク輻輳率を最小化するように記述された線形計画問題を解くことで、前記ネットワークの各リンクに割り当てるべき帯域を計算する帯域計算手段と、前記帯域計算手段の計算結果に基づいて、前記ネットワークの各リンクに帯域を割り当てる割当手段と、前記割当手段によって割り当てられた帯域に基づいて、前記ネットワークにおけるノード間の経路計算を行う経路計算手段とを備える。
前記経路計算装置においては、前記線形計画問題における前記制約条件を、双対定理を用いて他の制約条件に変換する変換手段をさらに設け、前記帯域計算手段には、前記変換手段によって変換された前記他の制約条件を基に、前記線形計画問題を解くことで、前記ネットワークの各リンクに割り当てるべき帯域を計算させることができる。
前記変換手段には、前記トラヒック量で規定される前記制約条件を、前記ネットワークの各リンクに対して一意的なパラメータで規定される前記他の制約条件に変換させることができる。
本発明の一側面の経路計算方法は、複数のノードから形成されるネットワークの始点ノードと終点ノードとの間のトラヒック量の上限値および下限値の両方またはいずれか一方を取得する取得ステップと、前記取得ステップの処理によって取得された前記上限値および前記下限値の両方またはいずれか一方を含む前記トラヒック量で規定される制約条件を基に、前記ネットワークを表現するホースモデルについて、前記ネットワークにおける全てのリンクの使用率の最大値であるネットワーク輻輳率を最小化するように記述された線形計画問題を解くことで、前記ネットワークの各リンクに割り当てるべき帯域を計算する帯域計算ステップと、前記帯域計算ステップにおける計算結果に基づいて、前記ネットワークの各リンクに帯域を割り当てる割当ステップと、前記割当ステップの処理によって割り当てられた帯域に基づいて、前記ネットワークにおけるノード間の経路計算を行う経路計算ステップとを含む。
本発明の一側面のプログラムは、複数のノードから形成されるネットワークの始点ノードと終点ノードとの間のトラヒック量の上限値および下限値の両方またはいずれか一方を取得する取得ステップと、前記取得ステップの処理によって取得された前記上限値および前記下限値の両方またはいずれか一方を含む前記トラヒック量で規定される制約条件を基に、前記ネットワークを表現するホースモデルについて、前記ネットワークにおける全てのリンクの使用率の最大値であるネットワーク輻輳率を最小化するように記述された線形計画問題を解くことで、前記ネットワークの各リンクに割り当てるべき帯域を計算する帯域計算ステップと、前記帯域計算ステップにおける計算結果に基づいて、前記ネットワークの各リンクに帯域を割り当てる割当ステップと、前記割当ステップの処理によって割り当てられた帯域に基づいて、前記ネットワークにおけるノード間の経路計算を行う経路計算ステップとを含む処理をコンピュータに実行させる。
本発明の一側面においては、複数のノードから形成されるネットワークの始点ノードと終点ノードとの間のトラヒック量の上限値および下限値の両方またはいずれか一方が取得され、取得された上限値および下限値の両方またはいずれか一方を含むトラヒック量で規定される制約条件を基に、ネットワークを表現するホースモデルについて、ネットワークにおける全てのリンクの使用率の最大値であるネットワーク輻輳率を最小化するように記述された線形計画問題を解くことで、ネットワークの各リンクに割り当てるべき帯域が計算され、計算結果に基づいて、ネットワークの各リンクに帯域が割り当てられ、割り当てられた帯域に基づいて、ネットワークにおけるノード間の経路計算が行われる。
本発明の一側面によれば、大規模なネットワークに対して、ネットワーク輻輳率が最小となるモデルを適切に決定し、より利用効率の高いネットワークリソースを割り当てることが可能となる。
本発明の一実施の形態としての経路計算装置を含むネットワークの構成例を示すブロック図である。 図1の経路計算装置の具体的な機能構成例を示すブロック図である。 トラヒック量のとり得る範囲を制限した経路計算処理について説明するフローチャートである。 制約条件変換処理について説明するフローチャートである。 上下限値追加ホースモデルにおけるネットワーク輻輳率の算出結果について説明する図である。 コンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
[画像表示装置の構成例]
図1は、本発明の一実施の形態としての経路計算装置を含むネットワークの構成例を示している。
図1において、経路計算装置11とノード12−1乃至12−4それぞれとは、通信可能に接続されている。また、図1において、ノード12−1乃至12−4によって形成されるネットワークは、例えば、TDM(Time Division Multiplexing)やWDM(Wavelet Division Multiplexing)等の回線交換ネットワーク、IP(Internet Protocol)やイーサネット(登録商標)、MPLS(Multi-Protocol Label Switching)等により実現される。
経路計算装置11は、ノード12−1乃至12−4それぞれから、ネットワークについての各種の情報を取得する。また、経路計算装置11は、取得した各種の情報に基づいて、ネットワーク全体のリソースの割り当てを行い、ノード12−1乃至12−4それぞれの間の経路計算を行い、経路計算の結果に応じた経路設定の指示を、ノード12−1乃至12−4それぞれに供給する。なお、経路計算装置11の具体的な構成については後述する。
ノード12−1乃至12−4は、クロスコネクト装置やルータ等で構成される。ノード12−1乃至12−4はそれぞれ、経路制御装置12a−1乃至12a−4を備えており、経路制御装置12a−1乃至12a−4は、経路計算装置11からの指示に基づいて、ネットワークにおける経路を設定する。
なお、図1のネットワークにおいては、便宜上、ノードの数を、ノード12−1乃至12−4の4個であるものとしたが、本実施の形態は、より多くのノードを含むネットワークに対して適用されるものとする。
[経路計算装置の機能構成例]
次に、図2を参照して、経路計算装置11の具体的な機能構成例について説明する。
図2の経路計算装置11は、入出力部31、記憶部32、制御部33、および通信部34から構成される。
入出力部31は、経路計算装置11に接続される、例えば、キーボードやマウス等の入力装置(図示せず)、および、液晶モニタ等の出力装置(図示せず)とのインタフェースである。入出力部31は、ユーザの操作によって図示せぬ入力装置から入力された情報を、記憶部32や制御部33に供給したり、制御部33において得られた情報(計算結果等)を図示せぬ出力装置に供給する。
記憶部32は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、HD(Hard Disk)等の記憶装置で構成される。記憶部32は、経路計算装置11の機能を実現するプログラムを記憶する他、ノード12−1乃至12−4それぞれから取得した、ネットワークについての各種の情報を記憶する。記憶部32は、トポロジ情報記憶部51、経路情報記憶部52、トラヒック情報記憶部53、およびリソース情報記憶部54を備えている。
トポロジ情報記憶部51は、ネットワーク内のノード(図1のノード12−1乃至12−4)それぞれを識別する識別情報と、ノード同士がどのように接続されているかを示すトポロジ情報とを記憶する。トポロジ情報は、例えば、ネットワークの構成が変更される度に、通信部34を介して取得される。
経路情報記憶部52は、制御部33において算出された、ネットワーク内のノード間の最短経路を示す経路情報を記憶する。
トラヒック量記憶部53は、ネットワーク内の各ノード間(リンク)における、現在のトラヒック量を記憶する。トラヒック量は、例えば、所定の時間間隔で、通信部34を介して取得されるようにしてもよいし、ユーザの操作に応じて図示せぬ入力装置が操作されたときに、通信部34を介して取得されるようにしてもよい。
リソース情報記憶部54は、ネットワーク内の各ノード間(リンク)における、現在のネットワーク内の各リンクに割り当てられているリソース(帯域)を示すリソース情報を記憶する。
制御部33は、図示せぬCPU(Central Processing Unit)等が、記憶部32に記憶されている所定のプログラムを実行することで実現され、経路計算装置11の機能を実現する。制御部33は、リソース計算部71、リソース割当部72、および経路計算部73から構成される。
リソース計算部71は、記憶部32に記憶されている各種の情報に基づいて記述される、線形計画問題を解くことによって、ネットワーク内の各リンクに割り当てるべきリソースを計算する。
線形計画問題は、与えられた制約条件(等式または不等式)のもとで、線形な目的関数を最大化または最小化するように記述される。例えば、本実施の形態においては、リソース計算部71は、パイプモデルまたはホースモデルにおける制限(制約条件)のもとで、ネットワーク輻輳率を最小化するように記述された線形計画問題を解く。本実施の形態における線形計画問題の具体的な説明については後述する。
リソース計算部71は、制約条件取得部91、制約条件変換部92、および線形計画問題計算部93を備えている。
制約条件取得部91は、線形計画問題における制約条件を、記憶部32に記憶されている各種の情報、および、ユーザが図示せぬ入力装置を操作することで入出力部31から供給される情報から取得する。また、制約条件取得部91は、取得した制約条件を基に線形計画問題を作成する。
制約条件変換部92は、制約条件取得部91によって取得された制約条件を、線形計画問題において最適な解(最適解)が得られるように、他の制約条件に変換する。制約条件変換部92は、抽出部92a、変換条件算出部92b、および変換部92cを備えている。抽出部92aは、制約条件取得部91によって取得された制約条件のうちの所定の制約条件を抽出する。変換条件算出部92bは、抽出部92aによって抽出された制約条件を変換するための制約条件変換条件を求める。変換部92cは、変換条件算出部92bによって求められた制約条件変換条件に基づいて、制約条件取得部91によって取得された制約条件を変換する。なお、制約条件変換部92による制約条件の変換の処理の詳細は後述する。
線形計画問題計算部93は、制約条件変換部92によって変換された後の制約条件に基づいて、ネットワーク輻輳率を最小化するように記述された線形計画問題を解くことで、ネットワーク内の各リンクにおける最適なリソースを計算する。
リソース割当部72は、リソース計算部71によって計算されたネットワーク内の各リンクにおけるリソースと、リソース情報記憶部54に記憶されているリソース情報によって示されるリソースとの差分を基に、ネットワーク内の各リンクに対して、リソースを割り当てる。
経路計算部73は、リソース割当部72によって割り当てられたリソースに基づいて、ネットワーク内のノード間の経路を計算し、その結果を経路情報として通信部34や経路情報記憶部52に供給する。
通信部34は、経路計算装置11と、ネットワーク内の各ノード(例えば、図1のノード12−1乃至12−4)とのインタフェースである。通信部34は、ネットワーク内の各ノードから各種の情報を取得したり、ネットワーク内の各ノードに対して、経路計算部73によって計算された経路情報に基づいた経路設定の指示を供給する。
[ネットワークモデルに対する線形計画問題の適用]
ここで、ネットワークモデル(パイプモデルまたはホースモデル)に対して、線形計画問題を適用することについて説明する。
一般的に、ネットワークは、いわゆるグラフ理論における有向グラフG(V,E)で表現することができる。Vはノードの集合を表し、Eはリンクの集合を表している。このようなネットワークにおいて、ノードi(i∈V)からノードj(j∈V)までのリンクをlink(i,j)(link(i,j)∈E)とし、リンクlink(i,j)のトラヒックの最大許容量(以下、単に、容量という)をcij、リンクlink(i,j)の使用率をLijとする。さらに、トラヒックをネットワーク内に流入/流出させるノード(エッジノード)の集合をQ(Q⊆V)として、所定のエッジノード(始点ノード)p(p∈Q)から所定のエッジノード(終点ノード)q(q∈Q)までのトラヒック量をdpqとする。また、始点ノードpから終点ノードqまで流れるトラヒックのうち、リンクlink(i,j)を通過するトラヒックの割合をxpqijとする。
ここで、ネットワークにおける全てのリンクの使用率の最大値であるネットワーク輻輳率をr(=Max(Lij))とした場合、上述した有向グラフG(V,E)で定義されたパイプモデルまたはホースモデルにおいて、ネットワーク輻輳率rを最小化することで、ネットワークリソースの利用効率を向上させることができる。すなわち、ネットワーク輻輳率rを目的関数とした線形計画問題を解くことで、最小化されたネットワーク輻輳率rを求めればよい。
まず、パイプモデルにおいて、ネットワーク輻輳率rを最小化することを考える。式(1)乃至(6)は、パイプモデルについて記述された線形計画問題を示している。
目的関数:
Figure 2010171758
制約条件:
Figure 2010171758
Figure 2010171758
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式(1)は、ネットワーク輻輳率rを最小化することを示す目的関数である。式(2)乃至(6)は、この線形計画問題における制約条件を示している。式(2)は、ノードiが始点ノードでも終点ノードでもない場合、ノードiに流入するトラヒックとノードiから流出するトラヒックとは等しいことを示している。式(3)は、ノードiがエッジノード(例えば、始点ノードp)である場合、ノードiから流出するトラヒックの総和は1であることを示している。このように、式(2),(3)は、有向グラフにおけるフロー保存則を表している。式(4)は、リンクlink(i,j)を通過するトラヒックの総和は、ネットワーク輻輳率rとリンクlink(i,j)の容量cijとの積以下であることを示している。式(5)は、始点ノードpから終点ノードqまで流れるトラヒックのうちのリンクlink(i,j)を通過するトラヒックの割合xpqijが、式(6)は、ネットワーク輻輳率rが、それぞれ0乃至1の範囲であることを示している。
しかしながら、上述した通り、大規模なネットワークにパイプモデルを適用しようとする場合、ノードの数が多くなり、全てのノード間のトラヒック量dpqを正確に測定することが困難なため、正確なトラヒック行列T={dpq}を得ることができず、ネットワーク輻輳率rが最小となるパイプモデルを適切に決定することができなかった。
一方、ホースモデルにおいて、ネットワーク輻輳率rを最小化することを考える。
式(7)乃至(15)は、ホースモデルについて記述された線形計画問題を示している。
目的関数:
Figure 2010171758
制約条件:
Figure 2010171758
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式(7)は、ネットワーク輻輳率rを最小化することを示す目的関数である。式(8)乃至(15)は、この線形計画問題における制約条件を示している。式(8)は、ノードiが始点ノードでも終点ノードでもない場合、ノードiに流入するトラヒックとノードiから流出するトラヒックとは等しいことを示している。式(9)は、ノードiがエッジノード(例えば、始点ノードp)である場合、ノードiから流出するトラヒックの総和は1であることを示している。すなわち、式(8),(9)は、有向グラフにおけるフロー保存則を表している。式(10)は、リンクlink(i,j)を通過するトラヒックの総和は、ネットワーク輻輳率rとリンクlink(i,j)の容量cijとの積以下であることを示している。式(11)は、所定の始点ノードpからネットワークへ流出するトラヒック量の総量は、上限値αp以下であることを示しており、式(12)は、ネットワークから所定の終点ノードqへ流入するトラヒック量の総量は、上限値βq以下であることを示している。また、式(13)は、始点ノードpから終点ノードqへのトラヒック量dpqは0以上であることを示している。そして、式(14)は、始点ノードpから終点ノードqまで流れるトラヒックのうちのリンクlink(i,j)を通過するトラヒックの割合xpqijが、式(15)は、ネットワーク輻輳率rが、それぞれ0乃至1の範囲であることを示している。
しかしながら、上述した通り、ホースモデルにおいて、始点ノードpと終点ノードqとの全ての組み合わせについてトラヒック行列T={dpq}を得ることは容易ではなかった。
ところで、J. Chu and C. Lee, “Optimal Link Weights for Maximizing QoS Traffic”, IEEE ICC 2007, pp.610-615, 2007.に基づいて、式(7)乃至(15)で記述される線形計画問題を、式(16)乃至(23)で記述される線形計画問題に変換することにより、上述した点は解決されることが知られている。
目的関数:
Figure 2010171758
制約条件:
Figure 2010171758
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以上においては、ホースモデルにおける制約条件を表す式(10)乃至(13)が、ノードの組(i,j)に対して一意的なパラメータπij(p)およびλij(p)を用いて、式(19)乃至(21)に変換されている。
具体的には、式(19)は、式(10)の左辺における、リンクlink(i,j)を通過するトラヒック量dpqxpqijが、式(11),(12)を基に、パラメータπij(p)およびλij(p)、並びに上限値αp,βpを用いた項に置き換えられていることを示している。また、式(20),(21)は、式(19)の関係を成立させるための条件を示している。なお、式(16)乃至(18),(22),(23)は、それぞれ、式(7)乃至(9),(14),(15)に対応する。
このように、上述の式(16)乃至(23)においては、トラヒック量dpqを用いずに線形計画問題が記述されている。
しかしながら、そもそも、ホースモデルは、トラヒック行列T={dpq}が予め完全に与えられていることを前提するパイプモデルと比較して、その正確性は劣ってしまう。
これに対して、経路計算装置11は、大規模なネットワークに適用したホースモデルにおいて、トラヒック行列T={dpq}を構成するトラヒック量dpqのとり得る範囲を適切に制限することで、そのモデルの正確性を高めるようにすることができる。
[経路計算装置による経路計算処理]
そこで、図3のフローチャートを参照して、経路計算装置11による、トラヒック量dpqのとり得る範囲を制限した経路計算処理について説明する。
ネットワーク事業者において、オペレータは、運用上の経験や過去のデータに基づいて、始点ノードpから終点ノードqまでのトラヒック量dpqに対して、上限値γpqおよび下限値δpqの両方またはいずれか一方を推定し、与えることができる。
すなわち、ステップS11において、制約条件取得部91は、線形計画問題において制約条件となる情報(トラヒック量記憶部53に記憶されている現在のトラヒック量等)を記憶部32から取得するとともに、ユーザ(オペレータ)により図示せぬ入力装置が操作されることで入出力部31から供給される、トラヒック量dpqの上限値γpqおよび下限値δpqの両方またはいずれか一方を取得する。
ステップS12において、制約条件取得部91は、上限値γpqおよび下限値δpqの両方またはいずれか一方を含むトラヒック量dpqで規定される制約条件を基に、ホースモデルについて記述された線形計画問題を作成する。
式(24)乃至(32)は、制約条件取得部91によって作成される、ホースモデルについて記述された線形計画問題を示している。なお、上限値γpqおよび下限値δpqの両方を含むトラヒック量dpqで規定される制約条件に基づいた線形計画問題についてのホースモデルを、以下、上下限値追加ホースモデルと称する。
目的関数:
Figure 2010171758
制約条件:
Figure 2010171758
Figure 2010171758
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式(24)は、ネットワーク輻輳率rを最小化することを示す目的関数である。式(25)乃至(32)は、この線形計画問題における制約条件を示している。式(25)は、ノードiが始点ノードでも終点ノードでもない場合、ノードiに流入するトラヒックとノードiから流出するトラヒックとは等しいことを示している。式(26)は、ノードiがエッジノード(例えば、始点ノードp)である場合、ノードiから流出するトラヒックの総和は1であることを示している。すなわち、式(25),(26)は、有向グラフにおけるフロー保存則を表している。式(27)は、リンクlink(i,j)を通過するトラヒックの総和は、ネットワーク輻輳率rとリンクlink(i,j)の容量cijとの積以下であることを示している。式(28)は、所定の始点ノードpからネットワークへ流出するトラヒック量の総量は、上限値αp以下であることを示しており、式(29)は、ネットワークから所定の終点ノードqへ流入するトラヒック量の総量は、上限値βq以下であることを示している。また、式(30)は、オペレータの入力操作等による上限値γpqおよび下限値δpqに基づいたトラヒック量dpqのとり得る範囲の制限を示している。そして、式(31)は、始点ノードpから終点ノードqまで流れるトラヒックのうちのリンクlink(i,j)を通過するトラヒックの割合xpqijが、式(32)は、ネットワーク輻輳率rが、それぞれ0乃至1の範囲であることを示している。
しかしながら、式(7)乃至(15)を参照して説明した場合と同様、ホースモデルにおいて、始点ノードpと終点ノードqとの全ての組み合わせについてトラヒック行列T={dpq}を得ることは容易ではない。
そこで、ステップS13において、制約条件変換部92は、制約条件変換処理を実行することで、式(27)乃至(30)で示される制約条件を、双対定理を用いて、正確に得ることが容易でないトラヒック量dpqを用いない制約条件に変換する。
より具体的には、制約条件変換部92は、上述したJ. Chu and C. Lee, “Optimal Link Weights for Maximizing QoS Traffic”, IEEE ICC 2007, pp.610-615, 2007.における、ホースモデルに対する解法を拡張し、以下に示される式(33)および式(34)の関係(以下、適宜、制約条件変換条件という)を得ることで、制約条件変換処理を実行する。
Figure 2010171758
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式(33)および式(34)において、パラメータπij(p),λij(p),ηij(p,q)、およびθij(p,q)は、全てのノードの組(i,j)に対して一意に決まるパラメータである。式(33)および式(34)は、上述のJ. Chu and C. Lee, “Optimal Link Weights for Maximizing QoS Traffic”, IEEE ICC 2007, pp.610-615, 2007.に基づいた、以下に示す証明によって得られる。
[制約条件変換条件導出の証明]
リンクlink(i,j)を通過するトラヒックの総和が最大となるトラヒック行列T={dpq}を得る問題は、以下の式(35)乃至(38)で示す線形計画問題によって表される。
目的関数:
Figure 2010171758
制約条件:
Figure 2010171758
Figure 2010171758
Figure 2010171758
式(35)は、リンクlink(i,j)を通過するトラヒックの総和を最大化することを示す目的関数である。式(36)は、所定の始点ノードpからネットワークへ流出するトラヒック量の総量は、上限値αp以下であることを示しており、式(37)は、ネットワークから所定の終点ノードqへ流入するトラヒック量の総量は、上限値βq以下であることを示している。また、式(38)は、オペレータの入力操作等による上限値γpqおよび下限値δpqに基づいたトラヒック量dpqのとり得る範囲の制限を示している。
次に、上述の式(35)乃至(38)で示されるリンクlink(i,j)についての線形計画問題に対して、双対定理を適用する。双対定理は、ある線形計画問題を主問題とし、これに双対する補問題を双対問題としたときに、主問題と双対問題のいずれか一方が最適解を持つならば、もう一方も最適解を持ち、主問題の最小値(または最大値)と双対問題の最大値(または最小値)とは一致する、と定義される。
すなわち、式(35)乃至(38)で示される線形計画問題を主問題としたとき、その最適解として得られる最大値は、式(35)乃至(38)で示される線形計画問題の双対問題の最適解として得られる最小値と一致する。そこで、“Optimal Link Weights for Maximizing QoS Traffic”, IEEE ICC 2007, pp.610-615, 2007.における解法を拡張すれば、式(35)乃至(38)で示される線形計画問題の双対問題は、パラメータπij(p),λij(p),ηij(p,q)、およびθij(p,q)を用いて、以下の式(39)乃至(41)で表される。
目的関数:
Figure 2010171758
制約条件:
Figure 2010171758
Figure 2010171758
式(39)は、式(35)で示される目的関数に双対する目的関数を示している。式(40),(41)は、式(39)で示される目的関数についての制約条件を示している。
双対定理によれば、上述した2つの線形計画問題(主問題および双対問題)において、式(35)乃至(38)で示される主問題の最適解として得られる最大値は、式(39)乃至(41)で示される双対問題の最適解として得られる最小値と一致する。したがって、もともとの線形計画問題における制約条件である式(27)より、式(33)が成り立つ。また、上述の双対問題の制約条件である式(40)は、式(34)に等しい。
次に、パラメータπij(p),λij(p),ηij(p,q)、およびθij(p,q)が、必要条件としての式(33)および式(34)を満たすことを説明する。
式(34)より、全てのエッジノードの組(p,q)について、以下の式(42)が成り立つ。
Figure 2010171758
式(42)において、最後の右辺は、最後から2番目の右辺で示されるモデルに対して、各項の上限値(または下限値)を考慮することで得られる。そして、上述の式(42)および式(33)より、以下の式(43)が成り立つ。
Figure 2010171758
式(43)は、その最初の右辺で示されるモデルにより制限された全ての組み合わせのトラヒック行列について、どのリンクにおけるトラヒック量(リンク使用率)も、多くとも、ネットワーク輻輳率r以下であることを示しており、また、式(27)も満たしている。以上のことより、パラメータπij(p),λij(p),ηij(p,q)、およびθij(p,q)は、式(33)および式(34)を満たしているといえる。
[制約条件変換処理の詳細]
ここで、図4のフローチャートを参照して、ステップS13の制約条件変換処理の詳細について説明する。
ステップS31において、抽出部92aは、制約条件取得部91によって取得された制約条件のうちの所定の制約条件、具体的には、式(27)乃至(30)で示される制約条件を抽出する。
ステップS32において、変換条件算出部92bは、抽出部92aによって抽出された制約条件に双対定理を適用することで、制約条件変換条件を求める。より具体的には、変換条件算出部92bは、式(27)の左辺における、リンクlink(i,j)を通過するトラヒック量dpqxpqijの総和を最大化する線形計画問題を、式(39)乃至(41)で示される双対問題に置き換えることで、式(33),(34)で示される制約条件変換条件を得る。
ステップS33において、変換部92cは、変換条件算出部92bによって求められた制約条件変換条件(式(33),(34))に基づいて、制約条件取得部91によって取得された制約条件を変換する。すなわち、双対定理を適用して得られた式(33)および式(34)に基づいて、式(24)乃至(32)で示される線形計画問題において制約条件が変換された、式(44)乃至(51)で示される線形計画問題が得られる。
目的関数:
Figure 2010171758
制約条件:
Figure 2010171758
Figure 2010171758
Figure 2010171758
Figure 2010171758
Figure 2010171758
Figure 2010171758
Figure 2010171758
以上の処理によれば、ホースモデルにおける制約条件を表す式(27)乃至(30)は、ノードの組(i,j)に対して一意的なパラメータπij(p),λij(p),ηij(p,q)、およびθij(p,q)を用いて、式(47)乃至(49)に変換される。
具体的には、式(47)は、式(27)の左辺における、リンクlink(i,j)を通過するトラヒック量dpqxpqijが、制約条件変換条件である式(33),(34)を基に、パラメータπij(p),λij(p),ηij(p,q)、およびθij(p,q)、上限値αp,βp、並びにオペレータの入力操作等によるトラヒック量dpqの上限値γpqおよび下限値δpqを用いた項に置き換えられていることを示している。また、式(48),(49)は、式(47)の関係を成立させるための条件を示している。なお、式(44)乃至(46),(50),(51)は、それぞれ、式(24)乃至(26),(31),(32)に対応する。
図3のフローチャートの説明に戻り、ステップS14において、線形計画問題計算部93は、制約条件変換部92によって変換された後の制約条件(式(45)乃至(51))に基づいて、線形計画問題を解くことで、ネットワーク輻輳率rの最小値を求め、ネットワーク内の各リンクにおける最適なリソースを計算する。
ステップS15において、リソース割当部72は、リソース計算部71の計算結果であるネットワーク内の各リンクにおけるリソースと、リソース情報記憶部54に記憶されているリソース情報によって示されるリソースとの差分を基に、ネットワーク内の各リンクに対して、リソースを割り当てる。
ステップS16において、経路計算部73は、リソース割当部72によって割り当てられたリソースに基づいて、ネットワーク内のノード間の経路を計算し、その結果を経路情報として通信部34や経路情報記憶部52に供給する。
以上の処理によれば、始点ノードpから終点ノードqまでのトラヒック量dpqに対して上限値γpqおよび下限値δpqを設けた上下限値追加ホースモデルについての線形計画問題において、双対定理を用いて制約条件を変換することにより、制約条件が、正確な値を得ることが容易でないとされたトラヒック量dpqを用いずに、ノードの組(i,j)に対して一意的なパラメータπij(p),λij(p),ηij(p,q)、およびθij(p,q)を用いて表現されるようになった。これにより、最適解としてのネットワーク輻輳率が最小となる上下限値追加ホースモデルを決定することができ、その上下限値追加ホースモデルについての線形計画問題を解くことが可能になった。また、上下限値追加ホースモデルにおいては、トラヒック量dpqのとり得る範囲が適切に制限されることで、そのモデルの正確性を高めることが可能となった。したがって、より利用効率の高いネットワークリソースを割り当てることが可能となった。
なお、上述した説明においては、始点ノードpから終点ノードqまでのトラヒック量dpqに対して上限値γpqおよび下限値δpqの両方を設けた上下限値追加ホースモデルについての線形計画問題を解くようにしたが、トラヒック量dpqに対して上限値γpqのみを設けた上限値追加ホースモデルについての線形計画問題を解くようにしてもよい。すなわち、上限値追加ホースモデルについての線形計画問題において、双対定理を用いて制約条件を変換することにより、制約条件が、正確な値を得ることが容易でないとされたトラヒック量dpqを用いずに、ノードの組(i,j)に対して一意的なパラメータπij(p),λij(p)、およびηij(p,q)を用いて表現されるようになり、最適解としてのネットワーク輻輳率が最小となる上限値追加ホースモデルが決定されることで、その上限値追加ホースモデルについての線形計画問題を解くことが可能となる。また、上限値追加ホースモデルにおいては、トラヒック量dpqのとり得る範囲が適切に制限されることで、そのモデルの正確性を高めることが可能となり、より利用効率の高いネットワークリソースを割り当てることが可能となる。
また、同様にして、トラヒック量dpqに対して下限値δpqのみを設けた下限値追加ホースモデルについての線形計画問題を解くようにしてもよい。すなわち、下限値追加ホースモデルについての線形計画問題において、双対定理を用いて制約条件を変換することにより、制約条件が、正確な値を得ることが容易でないとされたトラヒック量dpqを用いずに、ノードの組(i,j)に対して一意的なパラメータπij(p),λij(p)、およびθij(p,q)を用いて表現されるようになり、最適解としてのネットワーク輻輳率が最小となる下限値追加ホースモデルが決定されることで、その下限値追加ホースモデルについての線形計画問題を解くことが可能となる。また、下限値追加ホースモデルにおいても、トラヒック量dpqのとり得る範囲が適切に制限されることで、そのモデルの正確性を高めることが可能となり、より利用効率の高いネットワークリソースを割り当てることが可能となる。
[シミュレーションとその結果]
次に、上述した上下限値追加ホースモデルを所定のネットワークに適用した場合のシミュレーションと、ネットワーク輻輳率のシミュレーション結果について説明する。
N個のノードを有するネットワークに対して、全てのノードが接続されるようにネットワークトポロジを生成し、平均ノード次数(自ノードから隣接ノードへ接続しているリンクの数)Dを満足するという条件の下で、100パターンのネットワークトポロジをシミュレーションにより生成し、ネットワーク輻輳率rの平均値を算出する。
なお、シミュレーションにおいては、リンクの容量cijを80乃至120の範囲で、トラヒック量dpqを0乃至100の範囲で、それぞれ一様分布となるようにした。また、一様分布となるトラヒック量dpqを用いて、上下限値追加ホースモデルの制約条件におけるパラメータを、αpqdpq,βqpdpq,γpq=(1/μ)dpq、およびδpq=νdpqとする。なお、パラメータμは0<μ≦1の範囲の値をとり、パラメータνは0≦ν≦1の範囲の値をとるものとする。
ここで、図5を参照して、上下限値追加ホースモデルにおいて、パラメータμ,νを変化させたときのネットワーク輻輳率rの算出結果について説明する。
図5において、横軸はパラメータμを示しており、縦軸はネットワーク輻輳率rを示している。図5においては、ネットワーク輻輳率rは、ホースモデルのネットワーク輻輳率で正規化されている。すなわち、図5においては、ホースモデルのネットワーク輻輳率rHを1としたときの、上下限値追加ホースモデルのネットワーク輻輳率rA、および、パイプモデルのネットワーク輻輳率rPが示されている。また、図5において、上下限値追加ホースモデルのネットワーク輻輳率rAは、パラメータνが0.0のとき(黒塗りの丸印)、0.4のとき(白抜きの四角印)、および、0.8のとき(黒塗りの四角印)の3パターンで示されている。なお、図5の算出結果を得る際、ノード数N=8、平均ノード次数D=4としている。
図5に示されるように、パラメータμ,νの全ての値において、rP≦rA≦rHとなっている。パラメータμ,νがそれぞれ1に近づくと、上下限値追加ホースモデルのネットワーク輻輳率rAは、パイプモデルのネットワーク輻輳率rPに近づき、パラメータμ,νがそれぞれ0に近づくと、上下限値追加ホースモデルのネットワーク輻輳率rAは、ホースモデルのネットワーク輻輳率rHに近づいている。また、パラメータμが十分小さい値のとき、上下限値追加ホースモデルのネットワーク輻輳率rAは、パラメータμに依存せず、ほとんど変化しない。これは、パラメータμが十分小さい値のときには、追加で設定される上限値γpq(=(1/μ)dpq)が十分大きな値となるので、トラヒック行列T={dpq}(トラヒック量dpq)は、上限値γpqでなく、ホースモデルにおける上限値αp,βqに制約されるためである。
このように、上下限値追加ホースモデルにおいて、トラヒック行列T={dpq}を構成するトラヒック量dpqのとり得る範囲を制限する際に、ネットワーク事業者のオペレータが適切なパラメータμ,νを設定することで、上下限値追加ホースモデルのネットワーク輻輳率rAを、従来のホースモデルのネットワーク輻輳率rHより小さい値に調整することが可能となる。したがって、より利用効率の高いネットワークリソースを割り当てることができるようになる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータ等に、プログラム記録媒体からインストールされる。
図6は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)901,ROM(Read Only Memory)902,RAM(Random Access Memory)903は、バス904により相互に接続されている。
バス904には、さらに、入出力インタフェース905が接続されている。入出力インタフェース905には、キーボード、マウス、マイクロホン等よりなる入力部906、ディスプレイ、スピーカ等よりなる出力部907、ハードディスクや不揮発性のメモリ等よりなる記憶部908、ネットワークインタフェース等よりなる通信部909、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等のリムーバブルメディア911を駆動するドライブ910が接続されている。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU901が、例えば、記憶部908に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース905およびバス904を介して、RAM903にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
コンピュータ(CPU901)が実行するプログラムは、例えば、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリ等よりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア911に記録して、あるいは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供される。
そして、プログラムは、リムーバブルメディア911をドライブ910に装着することにより、入出力インタフェース905を介して、記憶部908にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部909で受信し、記憶部908にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM902や記憶部908に、あらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
11 経路計算装置, 12−1乃至12−4 ノード, 31 入出力部, 32 記憶部, 33 制御部, 34 通信部, 51 トポロジ情報記憶部, 52 経路情報記憶部, 53 トラヒック量記憶部, 54 リソース情報記憶部, 71 リソース計算部, 72 リソース割当部, 73 経路計算部, 91 制約条件取得部, 92 制約条件変換部, 92a 抽出部, 92b 変換条件算出部, 92c 変換部, 93 線形計画問題計算部

Claims (5)

  1. 複数のノードから形成されるネットワークの始点ノードと終点ノードとの間のトラヒック量の上限値および下限値の両方またはいずれか一方を取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された前記上限値および前記下限値の両方またはいずれか一方を含む前記トラヒック量で規定される制約条件を基に、前記ネットワークを表現するホースモデルについて、前記ネットワークにおける全てのリンクの使用率の最大値であるネットワーク輻輳率を最小化するように記述された線形計画問題を解くことで、前記ネットワークの各リンクに割り当てるべき帯域を計算する帯域計算手段と、
    前記帯域計算手段の計算結果に基づいて、前記ネットワークの各リンクに帯域を割り当てる割当手段と、
    前記割当手段によって割り当てられた帯域に基づいて、前記ネットワークにおけるノード間の経路計算を行う経路計算手段と
    を備える経路計算装置。
  2. 前記線形計画問題における前記制約条件を、双対定理を用いて他の制約条件に変換する変換手段をさらに備え、
    前記帯域計算手段は、前記変換手段によって変換された前記他の制約条件を基に、前記線形計画問題を解くことで、前記ネットワークの各リンクに割り当てるべき帯域を計算する
    請求項1に記載の経路計算装置。
  3. 前記変換手段は、前記トラヒック量で規定される前記制約条件を、前記ネットワークの各リンクに対して一意的なパラメータで規定される前記他の制約条件に変換する
    請求項2に記載の経路計算装置。
  4. 複数のノードから形成されるネットワークの始点ノードと終点ノードとの間のトラヒック量の上限値および下限値の両方またはいずれか一方を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップの処理によって取得された前記上限値および前記下限値の両方またはいずれか一方を含む前記トラヒック量で規定される制約条件を基に、前記ネットワークを表現するホースモデルについて、前記ネットワークにおける全てのリンクの使用率の最大値であるネットワーク輻輳率を最小化するように記述された線形計画問題を解くことで、前記ネットワークの各リンクに割り当てるべき帯域を計算する帯域計算ステップと、
    前記帯域計算ステップにおける計算結果に基づいて、前記ネットワークの各リンクに帯域を割り当てる割当ステップと、
    前記割当ステップの処理によって割り当てられた帯域に基づいて、前記ネットワークにおけるノード間の経路計算を行う経路計算ステップと
    を含む経路計算方法。
  5. 複数のノードから形成されるネットワークの始点ノードと終点ノードとの間のトラヒック量の上限値および下限値の両方またはいずれか一方を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップの処理によって取得された前記上限値および前記下限値の両方またはいずれか一方を含む前記トラヒック量で規定される制約条件を基に、前記ネットワークを表現するホースモデルについて、前記ネットワークにおける全てのリンクの使用率の最大値であるネットワーク輻輳率を最小化するように記述された線形計画問題を解くことで、前記ネットワークの各リンクに割り当てるべき帯域を計算する帯域計算ステップと、
    前記帯域計算ステップにおける計算結果に基づいて、前記ネットワークの各リンクに帯域を割り当てる割当ステップと、
    前記割当ステップの処理によって割り当てられた帯域に基づいて、前記ネットワークにおけるノード間の経路計算を行う経路計算ステップと
    を含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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