JP2010166477A - ハウリング防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ハウリングの中心周波数を精度よく検出してハウリングを効果的に防止することができるハウリング防止装置を提供する。
【解決手段】 音声信号の少なくとも1次の反射係数及び2次の反射係数を計算する反射係数計算手段と、2次の反射係数に基づいてハウリングの発生を検出するハウリング検出手段と、ハウリング検出手段によりハウリングの発生が検出されたとき音声信号中の1次の反射係数に対応するハウリング周波数の信号成分を減衰させる減衰手段と、を備える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、入力音声信号のハウリング発生周波数の音声信号成分を減衰させてハウリングを防止するハウリング防止装置に関する。
従来のハウリング防止装置は、図1及び図2に示す如き構成を備えている。図1のハウリング防止装置においては、入力音声信号に高速フーリエ変換(以下、FFT)を施すことによりパワースペクトルのピークの周波数が求められ、ハウリング検出手段によりハウリングの発生が検出されると、ハウリング制御手段によりハウリングが発生している周波数の音声信号成分のゲインを減衰することでハウリングが防止される(特許文献1参照)。
また、図2のハウリング防止装置においては、入力音声信号のうちのそれぞれ異なる周波数帯域を通過させるバンドパスフィルタ(以下、BPF)が備えられ、その各BPFにより各帯域のレベルが求められ、ハウリング検出手段によりハウリングの発生が検出されると、ハウリング制御手段によりハウリングが発生している周波数の音声信号成分のゲインを減衰することでハウリングが防止される(特許文献2参照)。
更に、特許文献3には、ハウリングの検出に線形予測法を用いたハウリング検出装置が示されている。このハウリング検出装置においては、時系列信号s(t)から線形予測法を用いてK個(Kは1以上とする)の複素周波数Fk=fk+ibkを抽出し、その複素周波数Fk=fk+ibkの虚部bkの符号が正である複素周波数が1つ以上存在する場合をハウリングの発生として検出することが行われる。
特開平8−193876号公報 特開2001−285986号公報 特開2006−311356号公報
ハウリングのスペクトルピークは非常に鋭いので、ハウリングが発生している周波数のゲインのみ減衰させるためにはハウリングの中心周波数を精度良く検出する必要がある。しかしながら、従来の上記構成のような装置では、ハウリングの中心周波数を精度よく検出するためには、FFTのポイントやBPFの数を増やす必要があり、処理量の増大を招くという問題があった。
そこで、本発明の目的は、ハウリングの中心周波数を精度よく検出してハウリングを効果的に防止することができるハウリング防止装置を提供することである。
本発明のハウリング防止装置は、音声信号中に含まれるハウリングの周波数の信号成分を減衰させるハウリング防止装置であって、前記音声信号の少なくとも1次の反射係数及び2次の反射係数を計算する反射係数計算手段と、前記2次の反射係数に基づいてハウリングの発生を検出するハウリング検出手段と、前記ハウリング検出手段によりハウリングの発生が検出されたとき前記音声信号中の前記1次の反射係数に対応するハウリング周波数の信号成分を減衰させる減衰手段と、を備えることを特徴としている。
また、本発明のハウリング防止装置は、受信音声信号及び送信音声信号に含まれるハウリングの周波数の信号成分を減衰させるハウリング防止装置であって、前記受信音声信号の少なくとも1次の反射係数及び2次の反射係数を計算する受信反射係数計算手段と、前記送信音声信号の少なくとも1次の反射係数及び2次の反射係数を計算する送信反射係数計算手段と、前記受信反射係数計算手段及び前記送信反射係数計算手段各々によって計算された前記2次の反射係数に基づいてハウリングの発生を検出するハウリング検出手段と、前記ハウリング検出手段によりハウリングの発生が検出されたとき前記受信音声信号及び前記送信音声信号の少なくとも一方の信号中の前記1次の反射係数に対応するハウリング周波数の信号成分を減衰させる減衰手段と、を備えることを特徴としている。
本発明のハウリング防止装置によれば、音声信号の少なくとも1次及び2次の反射係数が計算されるので、その反射係数に応じてハウリングの発生の際のハウリングの中心周波数を比較的少ない計算量で精度よく検出することができる。よって、ハウリング周波数のゲインのみを減衰させることができ、ハウリングを効果的に防止することができる。
従来のハウリング防止装置の構成を示すブロック図である。 従来のハウリング防止装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施例を示すブロック図である。 図3の装置のハウリング防止動作を示すフローチャートである。 図3の装置中の線形予測器に男性アナウンスの音声信号を入力した場合及びスイープトーンを入力した場合各々における1次及び2次の反射係数の推移を示す図である。 本発明の第2の実施例を示すブロック図である。 図6の装置中の逆フィルタの構成を示すブロック図である。 図6の装置のハウリング防止動作を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施例を示すブロック図である。 図9の装置のハウリング防止動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図3は本発明の第1の実施例としてハウリング防止装置の構成を示している。このハウリング防止装置は、信号入力端子102、線形予測器104、ハウリング検出部106、帯域制限フィルタ108、D/A変換器110、及び拡声器112を備えている。
信号入力端子102にはディジタル音声信号が入力され、そのディジタル音声信号は線形予測器104及び帯域制限フィルタ108に順次供給される。ここで、音声信号は少なくとも可聴帯域の低周波信号である。線形予測器104は詳述するが、ディジタル音声信号のデータ列から1次の反射係数cと2次の反射係数cとを計算する。ハウリング検出部106は1次の反射係数cと2次の反射係数cとに応じてハウリングの発生及びハウリング周波数を検出する。
帯域制限フィルタ108は、ハウリング周波数のゲインを減衰させるフィルタ係数を算出して設定して入力音声信号のハウリング周波数の成分を減衰させる。D/A変換器110は、帯域制限フィルタ108を通過した音声信号をアナログ音声信号に変換して拡声器112に供給する。
かかる構成の本発明によるハウリング防止装置においては、図4に示すように先ず、カウント値Countが0に初期化される(ステップS1)。
線形予測器104には線形予測分析の単位分析時間に相当するN個のディジタル音声信号のデータ列x(k=0,1,……,N−1)が入力される(ステップS2)。そのデータ列xの入力毎に、線形予測器104は与えられたデータ列から1次の反射係数cと2次の反射係数cを計算する(ステップS3)。これらの反射係数を求めるアルゴリズムの一例としてBurg法を説明する。p次の線形予測係数をaip(i=0,1,……,p) とし、
Figure 2010166477
とする。そして、この逆フィルタA(z-1) にデータ列x(k=0,1,……,N−1)を前向きに通したときの出力列をekp、後向きに通したときの出力列をrkpとする。すなわち、出力列ekp,rkpは、次の式(2)の如く表すことができる。
Figure 2010166477
Burg法の評価関数は、
Figure 2010166477
である。このJをLevinson−Durbinの漸化式
Figure 2010166477
を用いて最小化する。その結果、アルゴリズムは次の式(5)のような漸化式となる。ここで、cはp次の反射係数である。
Figure 2010166477
線形予測器104に、通常の音声信号を入力した場合とスイープトーンを入力した場合において計算される1次の反射係数cと2次の反射係数cは図5(a)及び図5(b)に示すように推移する。なお、条件としてはサンプリング周波数は8kHz、分析時間は10ms(データ数80個)、分析次数は2次、通常の音声信号としては男性音声(天気予報のアナウンス)であり、入力スイープトーンは0〜4kHzである。
次に、ハウリング検出部106は、線形予測器104で算出された1次の反射係数cと2次の反射係数cにより、ハウリングの発生及びハウリング周波数を検出する。2次の反射係数cは、全帯域に対するスペクトルの疎密の度合を示しており、スペクトルが密なほど大きな値(最大値1)を示す。従って、図5(a)に示したようにノイズや通常の音声信号を入力した場合は2次の反射係数cが連続して1に近い値を示すことはないが、図5(b)に示したようにトーン性の信号を入力した場合やハウリングが発生した場合は2次の反射係数cは連続して1に近い値を示す。また、図5(b)に示した推移のように、1次の反射係数cは入力信号の周波数に対応しているので、c値からハウリング周波数を検出することができる。
ハウリング検出部106によるハウリング周波数検出動作においては、先ず、2次の反射係数cが予め定められた閾値THc2(例えば、0.99)より大きいか否かが判別される(ステップS4)。2次の反射係数cが閾値THc2より大きい場合にはカウント値Countが1つ増加される(ステップS5)。2次の反射係数cが閾値THc2以下の場合にはカウント値Countは0とされ(ステップS6)、ハウリング未検出と判断される(ステップS7)。ステップS5に続いて、カウント値Countが予め定められた閾値THcount(例えば、3)より大きいか否かが判別される(ステップS8)。カウント値Countが閾値THcountより大きい場合にはハウリング検出とみなされ、1次の反射係数c1に対応するハウリング周波数が算出され(ステップS9)、カウント値Countが閾値THcount以下の場合にはハウリング未検出と判断される(ステップS7)。
このように、ハウリング検出部106がハウリングの発生及びハウリング周波数を検出した場合には、帯域制限フィルタ108は、ハウリング周波数のゲインを減衰させるフィルタ係数を算出して設定する(ステップS10)。帯域制限フィルタ108の出力は、ハウリングが抑制された音声信号となり、ハウリングの発生が防止される。
そして、帯域制限フィルタ108の出力はD/A変換器110によりアナログ音声信号に変換され、拡声器112より音響出力とされる。
以上のように、第1の実施例によれば、線形予測器を設けたので1次の反射係数と2次の反射係数を求めることにより比較的少ない計算量で精度良くハウリングの発生及びハウリング周波数を検出することができる。これにより、ハウリング周波数のゲインを減衰させる帯域制限フィルタの係数を算出して設定することでハウリングを防止するという効果が得られる。
図6は本発明の第2の実施例としてハウリング防止装置の構成を示している。この図6のハウリング防止装置は、信号入力端子202、線形予測器204、ハウリング検出部206、逆フィルタ208、D/A変換器210、及び拡声器212を備えている。図3のハウリング防止装置とは帯域制限フィルタ108に代えて逆フィルタ208を設けた点が異なる。
逆フィルタ208は、図7に示すように、遅延器81,82、乗算器83,84及び加算器85,86からなるFIRフィルタの構成である。図7において、z−1は遅延器81,82の遅延を表し、a,aは乗算器83,84の線形予測係数(次数は2)を示している。
ハウリング検出部206はハウリング検出時には逆フィルタ208の線形予測係数a1及びaを設定する。
その他の信号入力端子202、線形予測器204、D/A変換器210、及び拡声器212は図3のハウリング防止装置の信号入力端子102、線形予測器104、D/A変換器110、及び拡声器112と同一のものである。
かかる構成の図6のハウリング防止装置においては、図8に示すように、先ず、カウント値Countが0に初期化される(ステップS1)。そして、第1の実施例の場合と同様に、信号入力端子202より入力されたディジタル音声信号は、線形予測器204及び逆フィルタ208へ順次入力される(ステップS2)。線形予測分析の単位分析時間に相当するN個のディジタル音声信号のデータ列x(k=0,1,……,N−1)が線形予測器204に入力される毎に、線形予測器204は与えられたデータ列から1次の反射係数cと2次の反射係数cを計算する(ステップS3)。反射係数c,cの計算方法は、第1の実施例で述べた通りである。
次に、ハウリング検出部206は、線形予測器204で算出された2次の反射係数cによりハウリングの発生を検出し、ハウリングの発生が検出された場合には、次の式(6)に従って反射係数c1及びcを線形予測係数a1及びaに各々変換する。この式(6)において、pは次数である。
Figure 2010166477
ハウリング検出部206によるハウリング周波数検出動作においては、先ず、ステップS4の判別により、2次の反射係数cが閾値THc2(例えば、0.99)より大きい場合にはカウント値Countが1つ増加され(ステップS5)、その後のステップS8の判別により、カウント値Countが閾値THcount(例えば、3)より大きい場合にはハウリング検出とみなされ、式(6)に従って反射係数c1及びcが線形予測係数a1及びaに各々変換される(ステップS9a)。2次の反射係数cが閾値THc2以下の場合、或いはカウント値Countが閾値THcount以下の場合にはハウリング未検出とみなされる(ステップS7)。
このように、ハウリング検出部206がハウリングの発生を検出した場合には、逆フィルタ208のフィルタ係数として、線形予測係数a1及びaが設定される(ステップS10a)。逆フィルタ208の周波数特性は、信号入力端子202より入力されたディジタル音声信号の周波数特性とは逆の周波数特性を有するので、ハウリング周波数のみのゲインを減衰させることができる。逆フィルタ208の出力は、ハウリングが抑制された音声信号となり、ハウリングの発生が防止される。逆フィルタ208の出力はD/A変換器210によりアナログ音声信号に変換され、拡声器212より音響出力とされる。
以上のように、第2の実施例によれば、帯域制限フィルタの代わりに逆フィルタを設けたので、第1の実施例のようにハウリングが発生した周波数のゲインを減衰させる帯域制限フィルタの係数を算出するまでもなく、反射係数から比較的簡単に変換できる線形予測係数を逆フィルタの係数として設定するだけでハウリング周波数のゲインのみを減衰させることができ、ハウリングを防止するという効果が得られる。
図9は本発明の第3の実施例としてハウリング防止装置を備えた送受話装置の構成を示している。この送受話装置は、信号入力端子302、信号出力端子304、D/A変換器306、拡声器308、マイクロホン310、A/D変換器312、エコーキャンセラ314、受話側線形予測器316、送話側線形予測器318、ハウリング検出部320、及び帯域制限フィルタ322を備えている。
ハウリング防止装置は受話側線形予測器316、送話側線形予測器318、ハウリング検出部320、及び帯域制限フィルタ322からなる部分である。受話側線形予測器316は受信音声信号であるディジタル音声信号のデータ列から1次の反射係数cR1と2次の反射係数cR2を計算する。送話側線形予測器318は送信音声信号であるディジタル音声信号のデータ列から1次の反射係数cT1と2次の反射係数cT2を計算する。ハウリング検出部320は受話側線形予測器316で算出された1次の反射係数cR1と2次の反射係数cR2及び送話側線形予測器318で算出された1次の反射係数cT1と2次の反射係数cT2に応じてハウリングの発生及びハウリング周波数を検出する。
帯域制限フィルタ322は送話側の送信信号ライン上に設けられており、第2の実施例で述べた逆フィルタ208でも良く、また、受話側に設けても良い。
エコーキャンセラ314は適応フィルタ314aと減算器314bとからなり、受話側の受信信号ラインの音声信号が適応フィルタ314aを介して減算器314bの負入力端に供給される一方、A/D変換器312によってディジタル化されたマイクロホン310の出力音声信号が減算器314bの正入力端に供給される。減算器314bの出力信号は送話側線形予測器318及び帯域制限フィルタ322に供給されると共に、適応フィルタ314aの特性を制御する。
通常、図9のような構成の送受話装置では、エコーキャンセラ314によってハウリングの原因となる拡声器308からマイクロホン310へのエコーが消去されるため、ハウリングは発生しない。ところが、適応フィルタ314aが収束するまでの間やエコー経路の急激な変動などにより、エコーが十分に消去されない場合があり、ハウリングが発生することもあり得る。従って、ハウリング防止装置は有用である。
かかる構成の送受話装置においては、図10に示すように、先ず、カウント値Count,Countが共に0に初期化される(ステップS11)。信号入力端子302より入力されたディジタル受話信号は、エコーキャンセラ314及び受話側線形予測器316へ順次入力される(ステップS12)。線形予測分析の単位分析時間に相当するN個のディジタル音声信号のデータ列x(k=0,1,……,N−1)が受話側線形予測器316に入力される毎に、受話側線形予測器316は与えられたデータ列から1次の反射係数cR1と2次の反射係数cR2を計算する(ステップS13)。反射係数の計算方法は、第1の実施例で述べた通りである。エコーキャンセラ314から出力されるディジタル受話信号は、D/A変換器306によりアナログ受話信号に変換され、拡声器308より出力される。
一方、マイクロホン310より入力されたエコーを含むアナログ送話信号は、A/D変換器312によりディジタル送話信号に変換され、エコーキャンセラ314へ入力される。エコーキャンセラ314から出力されるディジタル送話信号は、送話側線形予測器318及び帯域制限フィルタ322へ順次入力される(ステップS14)。線形予測分析の単位分析時間に相当するN個のディジタル音声信号のデータ列x(k=0,1,……,N−1)が送話側線形予測器318に入力されるごとに、送話側線形予測器318は与えられたデータ列から1次の反射係数cT1と2次の反射係数cT2を計算する(ステップS15)。反射係数の計算方法は、第1の実施例で述べた通りである。
次に、ハウリング検出部320は、受話側線形予測器316で算出された1次の反射係数cR1と2次の反射係数cR2及び送話側線形予測器318で算出された1次の反射係数cT1と2次の反射係数cT2により、ハウリングの発生及びハウリング周波数を検出する。ハウリングが発生した場合は、受話側と送話側のいずれの2次の反射係数も連続して1に近い値を示し、かつ、受話側と送話側のハウリング周波数は同じであるので、受話側と送話側の1次の反射係数もほぼ同じ値を示すため、ハウリングの発生及びハウリング周波数を検出することができる。
ハウリング検出部320によるハウリング周波数検出動作においては、先ず、受話側の2次の反射係数cR2が予め設定された閾値THc2(例えば、0.99)より大きいか否かが判別される(ステップS16)。2次の反射係数cR2が予め設定された閾値THc2より大きい場合にはカウント値Countが1つ増加され(ステップS17)、そうでない場合はカウント値Countが0にされてハウリング未検出とみなされる(ステップS18)。
同様に、送話側の2次の反射係数cT2が閾値THc2(例えば、0.99)より大きいか否かが判別される(ステップS19)。2次の反射係数cT2が閾値THc2より大きい場合はカウント値Countが1つ増加され(ステップS20)、そうでない場合はカウント値Countが0にされてハウリング未検出とみなされる(ステップS21)。続いて、カウント値Count及びCountの両方がある閾値THcount(例えば、3)より大きいか否かが判別され(ステップS22)、その両方が閾値THcountより大きい場合には受話側の1次の反射係数cR1と送話側の1次の反射係数cT1の差分が予め設定された閾値THdelta(例えば、0.05)より小さいか否かが判別される(ステップS23)。その差分が閾値THdeltaより小さい場合にはハウリング検出とみなされ、受話側又は送話側の1次の反射係数に対応するハウリング周波数が算出され(ステップS24)、そうでない場合はハウリング未検出とみなされる。
このように、ハウリング検出部320がハウリングの発生及びハウリング周波数を検出した場合、帯域制限フィルタ322は、ハウリング周波数のゲインを減衰させるフィルタ係数を算出して設定する(ステップS25)。帯域制限フィルタ322の出力は、ハウリングが抑制された音声信号となり、ハウリングの発生が防止される。帯域制限フィルタ322の出力は、信号出力端子304より出力される。
以上のように、第3の実施例によれば、受信側及び送信側各々に線形予測器を設けたので、ハウリング状態をより正確に判定することができ、エコーキャンセラによりエコーが十分に消去されない場合においてもハウリングを防止するという効果が得られる。
上記した各実施例では、ハウリングの発生及びハウリングの中心周波数を検出するために反射係数を用いる例を説明したが、線形予測係数やLSP係数(Line Spectral Pairs)など別のスペクトルパラメータを用いることもできる。

Claims (6)

  1. 音声信号中に含まれるハウリングの周波数の信号成分を減衰させるハウリング防止装置であって、
    前記音声信号の少なくとも1次の反射係数及び2次の反射係数を計算する反射係数計算手段と、
    前記2次の反射係数に基づいてハウリングの発生を検出するハウリング検出手段と、
    前記ハウリング検出手段によりハウリングの発生が検出されたとき前記音声信号中の前記1次の反射係数に対応するハウリング周波数の信号成分を減衰させる減衰手段と、を備えることを特徴とするハウリング防止装置。
  2. 前記ハウリング検出手段は、前記音声信号の所定分のデータ列毎に前記2次の反射係数が閾値より大きいか否かを判別する手段を含み、
    前記2次の反射係数が閾値より大きい状態が所定回数以上継続したときハウリングが発生したとすることを特徴とする請求項1記載のハウリング防止装置。
  3. 前記減衰手段は、前記音声信号が供給される帯域制限フィルタを含み、前記ハウリング周波数に応じて前記帯域制限フィルタのフィルタ係数を設定することを特徴とする請求項1記載のハウリング防止装置。
  4. 前記減衰手段は、前記音声信号が供給されるFIRフィルタからなる逆フィルタと、
    前記1次及び2次の反射係数を線形予測係数に各々変換する変換手段と、
    前記線形予測係数を前記逆フィルタの係数として設定する手段と、を含むことを特徴とする請求項1記載のハウリング防止装置。
  5. 受信音声信号及び送信音声信号に含まれるハウリングの周波数の信号成分を減衰させるハウリング防止装置であって、
    前記受信音声信号の少なくとも1次の反射係数及び2次の反射係数を計算する受信反射係数計算手段と、
    前記送信音声信号の少なくとも1次の反射係数及び2次の反射係数を計算する送信反射係数計算手段と、
    前記受信反射係数計算手段及び前記送信反射係数計算手段各々によって計算された前記2次の反射係数に基づいてハウリングの発生を検出するハウリング検出手段と、
    前記ハウリング検出手段によりハウリングの発生が検出されたとき前記受信音声信号及び前記送信音声信号の少なくとも一方の信号中の前記1次の反射係数に対応するハウリング周波数の信号成分を減衰させる減衰手段と、を備えることを特徴とするハウリング防止装置。
  6. 前記ハウリング検出手段は、前記受信音声信号の所定分のデータ列毎に前記受信音声信号の前記2次の反射係数が閾値より大きいか否かを判別する第1判別手段と、
    前記送信音声信号の所定分のデータ列毎に前記送信音声信号の前記2次の反射係数が前記閾値より大きいか否かを判別する第2判別手段と、
    前記第1及び第2判別手段各々において前記2次の反射係数が前記閾値より大きい状態が所定回数以上継続しかつ前記受信音声信号の前記1次の反射係数と前記送信音声信号の前記1次の反射係数との差分が所定値より小であることを検出したときハウリングが発生したとする手段と、を含むことを特徴とする請求項5記載のハウリング防止装置。
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