JP2010166432A - サーバ、情報処理方法及びプログラム - Google Patents

サーバ、情報処理方法及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2010166432A
JP2010166432A JP2009008149A JP2009008149A JP2010166432A JP 2010166432 A JP2010166432 A JP 2010166432A JP 2009008149 A JP2009008149 A JP 2009008149A JP 2009008149 A JP2009008149 A JP 2009008149A JP 2010166432 A JP2010166432 A JP 2010166432A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piece
node
key
identification information
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009008149A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5284119B2 (ja
Inventor
Haruhiko Toyama
春彦 外山
Shinji Yamanaka
晋爾 山中
Satoshi Ito
聡 伊藤
Hideki Matsumoto
英樹 松本
Tatsu Kamibayashi
達 上林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2009008149A priority Critical patent/JP5284119B2/ja
Publication of JP2010166432A publication Critical patent/JP2010166432A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5284119B2 publication Critical patent/JP5284119B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

【課題】データの一部であるピースを配信するデータ配信システムにおいて、送信を行った通信装置に対して配信量に応じたインセンティブを付与することが可能であり且つ不正を防止可能な通信技術を提供する。
【解決手段】鍵サーバ53は、暗号化ピースを復号するための復号鍵を要求すると共に、当該復号鍵を生成するための鍵生成情報、当該暗号化ピースのコンテンツ種類ID及び当該暗号化ピースのピース番号を含む鍵要求をノード(例えばノード51B)から受信すると、復号鍵が要求されているピースに対する課金処理を行い、当該ピースを最後に配信した他のノード(例えばノード51A)に対して当該ピースの配信量に応じた報酬ポイントを計算する報酬ポイント計算処理を行う。そして、鍵サーバ53は、当該復号鍵を生成する復号鍵生成処理を行って、当該復号鍵をノード51Bに送信する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、サーバ、情報処理方法及びプログラムに関する。
P2P(Peer−to−Peer)技術を用いたコンテンツ配信では、端末が受信したコンテンツを他の端末へ二次配信を行うことでサービス提供者の配信コストを抑えることが期待される。二次配信を促進し配信コストを抑えるには、二次配信を担った端末のユーザにインセンティブを与えることが重要である。近年では、このようなインセンティブを付与する技術が各種開発されている(例えば特許文献1〜4参照)。特許文献1の技術では、P2Pでの二次配信を担うことを選択した端末に対して、最初に配信を行う一次配信サーバから優先順位をあげて送信する。特許文献2の技術では、P2Pでの二次配信を担うことを選択した端末に対して、コンテンツ課金の額を減ずる。特許文献3の技術では、二次配信を担う端末が二次配信の配信量を、サービスを提供するサーバへ予め通知してインセンティブの支払いを受ける。特許文献4の技術では、配信を仲介する業者に利益配分する技術として、配信を仲介した端末を特定する経路情報をコンテンツと共に二次配信し、コンテンツを再生する端末がライセンスキーを取得する際に、この経路情報をライセンスサーバに通知し、その経路情報で特定された端末へ利益を分配する。
ところで、配信量が増えても配信コストを抑えるには、二次配信を担う各端末は平均で受信量以上の配信量を担う必要がある。一方、各端末がP2Pの二次配信を担ったとしても、上り回線の容量が不十分な場合や、ダウンロード後に早期にネットワークから離脱する場合などがあるため、十分な量を二次配信できない場合がある。また、P2P技術ではひとつのコンテンツを複数のピースに分割して、各端末が各ピースを複数の端末から受信することで効率と耐障害性とを高める場合が多い。この場合、同じ二次配信を担う端末でも配信量が異なる。
特許第3962372号公報 特許第4127753号公報 特許第4066448号公報 特開2002−229960号公報
しかし、特許文献1〜4の技術では、配信量に応じてインセンティブを付与することができないため、十分な量の二次配信を担う端末の奨励に結びつかない恐れがあった。特に、最後尾のピースを二次配信する端末へのインセンティブを高めることが困難であった。例えば、コンテンツをストリーミング方式で再生する場合、途中で再生を止めることがあるため、コンテンツの先頭に比べ最後尾のほうのピースを保持している端末が少ないからである。また、最後尾のピースを保持している端末であっても、再生終了後のネットワーク離脱までの時間が短い場合には、二次配信する可能性が低くなるからである。また、特許文献3の技術では、二次配信した配信量を送信元の端末がサーバへ通知する際に、実際に二次配信した配信量以上を通知するなどの不正が行われる恐れがあった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、データの一部であるピースを配信するデータ配信システムにおいて、送信を行った通信装置に対して配信量に応じたインセンティブを付与することが可能であり且つ不正を防止可能なサーバ、情報処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、本発明は、サーバであって、ピースは、データの一部であり、通信装置で暗号化され前記通信装置から前記他の通信装置へ送信されるものであって、当該ピースを復号するための復号鍵を要求する鍵要求は、前記データを識別するためのデータ識別情報と、前記復号鍵を生成するための鍵生成情報とを含むものであり、且つ前記他の通信装置から送信されるものであって、前記鍵生成情報は、前記通信装置に割り当てられた装置識別情報を含み、前記鍵要求に含まれる前記データ識別情報と前記鍵生成情報とを取得する取得手段と、前記データ識別情報と前記鍵生成情報とを用いて、前記通信装置によって送信された前記ピースのデータ量である配信量を計算する第1計算手段と、前記配信量を用いて、前記通信装置に対して付与する報酬ポイントを計算する第2計算手段と、前記報酬ポイントを前記装置識別情報と対応付けて記憶する第1記憶手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、サーバで実行される情報処理方法であって、ピースは、データの一部であり、通信装置で暗号化され前記通信装置から前記他の通信装置へ送信されるものであって、当該ピースを復号するための復号鍵を要求する鍵要求は、前記データを識別するためのデータ識別情報と、前記復号鍵を生成するための鍵生成情報とを含むものであり、且つ前記他の通信装置から送信されるものであって、前記鍵生成情報は、前記通信装置に割り当てられた装置識別情報を含み、前記鍵要求に含まれる前記データ識別情報と前記装置識別情報とを取得する取得ステップと、前記データ識別情報と前記鍵生成情報とを用いて、前記通信装置によって送信された前記ピースのデータ量である配信量を計算する第1計算ステップと、前記配信量を用いて、前記通信装置に対して付与する報酬ポイントを計算する第2計算ステップと、前記報酬ポイントを前記装置識別情報と対応付けて記憶手段に記憶させる第1記憶制御ステップとを含むことを特徴とする。
また、本発明は、プログラムであって、ピースは、データの一部であり、通信装置で暗号化され前記通信装置から前記他の通信装置へ送信されるものであって、当該ピースを復号するための復号鍵を要求する鍵要求は、前記データを識別するためのデータ識別情報と、前記復号鍵を生成するための鍵生成情報とを含むものであり、且つ前記他の通信装置から送信されるものであって、前記鍵生成情報は、前記通信装置に割り当てられた装置識別情報を含み、前記鍵要求に含まれる前記データ識別情報と前記鍵生成情報とを取得する取得手段と、前記データ識別情報と前記鍵生成情報とを用いて、前記通信装置によって送信された前記ピースのデータ量である配信量を計算する第1計算手段と、前記配信量を用いて、前記通信装置に対して付与する報酬ポイントを計算する第2計算手段と、前記報酬ポイントを前記装置識別情報と対応付けて記憶手段に記憶させる第1記憶制御手段としてコンピュータを機能させる。
本発明によれば、データの一部であるピースを配信するデータ配信システムにおいて、送信を行った通信装置に対して配信量に応じたインセンティブを付与することが可能であり且つ不正を防止可能になる。
図1は、第1の実施の形態にかかるデータ配信システムの構成を示す図である。 図2は、同実施の形態にかかるノード50の機能的構成を例示する図である。 図3は、同実施の形態にかかるノード51の機能的構成を例示する図である。 図4は、同実施の形態にかかるノード50からノード51Aに送信される情報を模式的に示す図である。 図5は、同実施の形態にかかるノード51Aからノード51Bに送信される情報を模式的に示す図である。 図6は、同実施の形態にかかるノード51Aからノード51Bに送信される情報を模式的に示す図である。 図7は、同実施の形態にかかるノード51Bから鍵サーバ53に送信される情報を模式的に示す図である。 図8は、同実施の形態にかかる鍵サーバ53からノード51Bに送信される情報を模式的に示す図である。 図9は、同実施の形態にかかる鍵サーバ53からノード51Bに送信される情報を模式的に示す図である。 図10は、同実施の形態にかかる鍵サーバ53の機能的構成を例示する図である。 図11は、同実施の形態にかかる価格情報格納部539に記憶される、各配信データの価格を例示する図である。 図12は、同実施の形態にかかる報酬ポイント格納部541に記憶される報酬ポイントの合計を例示する図である。 図13は、同実施の形態にかかるピース情報格納部535に記憶されるピース情報を例示する図である。 図14は、報酬ポイント換算情報格納部540が記憶する換算ポイントを例示する図である。 図15は、同実施の形態にかかる配信開始ノードであるノード50が行う配信処理の手順を示すフローチャートである。 図16は、同実施の形態にかかるノード51がノード50又は他のノード51から暗号化ピースを受信する受信処理の手順を示すフローチャートである。 図17は、同実施の形態にかかるノードに受信される情報を模式的に示す図である。 図18は、同実施の形態にかかる配信開始ノード以外のノード51が行う配信処理の手順を示すフローチャートである。 図19は、同実施の形態にかかるノードが送信する情報を模式的に示す図である。 図20は、同実施の形態にかかるノード51が鍵サーバ53から復号鍵を取得しこれを用いて暗号化ピースを復号する復号処理の手順を示すフローチャートである。 図21は、同実施の形態にかかるノードが送信する情報を模式的に示す図である。 図22は、同実施の形態にかかるノードが受信する対称鍵を模式的に示す図である。 図23は、同実施の形態にかかる鍵サーバ53がノード51からの鍵要求に応じて復号鍵を送信する鍵送信処理の手順を示すフローチャートである。 図24は、同実施の形態にかかる課金処理の手順を示すフローチャートである。 図25は、同実施の形態にかかる報酬ポイント計算処理の手順を示すフローチャートである。 図26は、同実施の形態にかかる復号鍵生成処理の手順を示すフローチャートである。 図27は、第2の実施の形態にかかる鍵サーバ53が鍵送信処理を行う際に行う報酬ポイント計算処理の手順を示すフローチャートである。 図28は、第3の実施の形態にかかる報酬ポイント換算情報格納部540が記憶する換算ポイント及び重み係数を例示する図である。 図29は、同実施の形態にかかる鍵サーバ53が鍵送信処理を行う際に行う報酬ポイント計算処理の手順を示すフローチャートである。 図30は、一変形例にかかる価格情報格納部539に記憶される価格及び交換ポイントを例示する図である。 図31は、同変形例にかかる課金処理の手順を示すフローチャートである。 図32は、一変形例にかかる鍵送信処理の手順を示すフローチャートである。 図33は、一変形例にかかる報酬ポイント格納部541に記憶される報酬ポイントを例示する図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるサーバ、情報処理方法及びプログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
(1)構成
<データ配信システムの構成>
図1は、本実施の形態にかかるデータ配信システムの構成を示す図である。本実施の形態にかかるデータ配信システムにおいては、複数のノード50,51A〜51BがP2PネットワークNTを介して接続されている。図示しないがこの他のノードもP2PネットワークNTを介して接続され得る。また、各ノード50,51A〜51Bは鍵サーバ53と接続されている。各ノード50,51A〜51Bは、各ノードに一意に割り当てられた装置識別情報であるノードIDと、各ノードに一意に割り当てられた割当情報として秘密鍵を保持している。各ノード50,51A〜51Bに割り当てられたノードIDを各々ID#0,ID#1,ID#2とし、秘密鍵を各々s_0,s_1,s_2とする。尚、各ノード50,51A〜51Bのうちノード50は、データの配信の基点となる配信開始ノードであり、配信対象のデータ(配信データという)を保持している。配信データは、平文である場合も既に暗号化された暗号文である場合もある。例えば、当該配信データは、暗号化として何らかのDRM (Digital Right Management) Systemによって保護されたビデオデータであっても良い。鍵サーバ53は、各ノード50,51A〜51Bに各々割り当てられた秘密鍵を保持している。尚、以降、ノード51A〜51Bを各々区別する必要がない場合、単にノード51と記載する。
ここで、各ノード50,51と、鍵サーバ53との各装置のハードウェア構成について説明する。各装置は各々、装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit)等の制御装置と、各種データや各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置と、各種データや各種プログラムを記憶するHDD(Hard Disk Drive)やCD(Compact Disk)ドライブ装置等の外部記憶装置と、これらを接続するバスとを備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。また、各装置には各々、情報を表示する表示装置と、ユーザの指示入力を受け付けるキーボードやマウス等の入力装置と、外部装置の通信を制御する通信I/F(interface)とが有線又は無線により接続される。
<配信開始ノードの構成>
次に、上述したハードウェア構成において、配信開始ノードであるノード50のCPUが記憶装置や外部記憶装置に記憶された各種プログラムを実行することにより実現される各種機能について説明する。図2は、ノード50の機能的構成を例示する図である。ノード50は、固有情報格納部500と、乱数生成部501と、一時対称鍵生成部502と、ピース暗号化部503と、ピース化部504と、データ送信部505と、送信要求受付部506とを有する。尚、固有情報格納部500は、例えばノード50のHDDなどの外部記憶装置に記憶領域として確保されるものである。乱数生成部501と、一時対称鍵生成部502と、ピース化部504と、ピース暗号化部503と、データ送信部505と、送信要求受付部506との実体は、ノード50のCPUのプログラム実行時にRAMなどの記憶装置上に生成されるものである。尚、ノード50の外部記憶装置には、配信データが予め記憶されている。
固有情報格納部500は、当該ノード50に割り当てられたノードID及び秘密鍵を記憶する。ピース化部504は、配信データを複数のピースに分割する。分割の方法は、例えば、固定のデータサイズ毎に先頭から配信データを分割する方法があるが、その限りではない。固定のデータサイズで配信データを分割した場合にはその余りを最後尾のピースとし、この最後尾のピースのデータサイズのみ可変となるようにしても良いし、その余りにパディングとしてダミーデータを挿入して最後尾のピースを形成し各ピースのデータサイズを固定にするようにしても良い。各ピースのデータサイズは鍵サーバ53と予め共有しておく。共有の方法は例えばファイルコピーやネットワークを介した通信によるなどであって特に限定されない。また、各配信データには、各配信データを識別するためのコンテンツ種類ID(CID)が予め割り当てられており、ピース化部504は、配信データを分割する際に当該配信データのコンテンツ種類IDを各ピースに各々対応付けるものとする。更に、ピース化部504は、配信データを分割する際に、各ピースを特定するピース特定情報を各ピースに対して割り当てる。具体的には、ピース化部504は、配信データを分割する際に、その先頭から最後尾まで順にピース番号を各ピースに割り当てるものとする。このピース番号は、各ピースが配信データのどの部分であるかを特定するピース特定情報となる。ピース化部504は、これらのコンテンツ種類IDやピース番号を例えばピースのヘッダなどに書き込むようにしても良いし、暗号化されない状態でピースに別途付加するようにしても良い。
送信要求受付部506は、ピース化部504が分割したピースを要求するピース要求を他のノード51から受信する。乱数生成部501は、送信要求受付部506がピース要求を受信した場合、その発生毎に異なり得る一時情報である乱数を生成する。一時情報とは、ノードで生成される度に異なり得る値となれば良く、例えば、乱数やタイムスタンプ、通信のシーケンス番号、ノードに固有のカウンタの値、Time Variant Parameterである。Time Variant Parameterについては、例えば文献ISO9798-1に記載されている。
一時対称鍵生成部502は、乱数生成部501が生成した乱数と、固有情報格納部500に記憶された秘密鍵とを用いて関数Fにより一時対称鍵を生成する。これを式により表すと以下のように表される。
k_0 = F(s_0, r_0)
尚、関数Fは一方向性関数あるいは共通鍵暗号あるいは擬似乱数生成器であり、入力値である秘密鍵や乱数を知るものであってもこれらから出力値である一時対称鍵を推測できないものである。一時対称鍵とは、関数Fであって、関数Fの入力値と出力値との関係が一意に定められれば良く、例えば、SHA−1やSHA256といったハッシュ関数であっても良く、AES、Hierocryptといった共通鍵暗号方式であっても良く、Mersenne twisterといった疑似乱数生成器であっても良い。ハッシュ関数には、乱数と秘密鍵を結合した値が入力されても良い。共通鍵暗号方式では、乱数を秘密鍵で暗号化しても良く、秘密鍵を乱数で暗号化しても良い。共通鍵暗号方式では、乱数を秘密鍵で復号しても良く、秘密鍵を乱数で復号しても良い。擬似乱数生成器には、乱数と秘密鍵を結合した値が入力されても良い。
ピース暗号化部503は、一時対称鍵生成部502が生成した一時対称鍵を用いてピースを暗号化して、暗号化ピースを出力する。尚、一時対称鍵は暗号化に用いられる暗号鍵でもあり、暗号化ピースに対して行われている暗号化を復号するための復号鍵にもなる。データ送信部505は、ピース要求を送信した他のノード51に対して、固有情報格納部500に記憶されているノードIDと、乱数生成部501が生成した乱数と、ピース暗号化部503が出力した暗号化ピースとを送信する。
<配信開始ノード以外のノードの構成>
次に、配信開始ノード以外であるノード51のCPUが記憶装置や外部記憶装置に記憶された各種プログラムを実行することにより実現される各種機能について説明する。図3は、ノード51の機能的構成を例示する図である。ノード51は、固有情報格納部510と、乱数生成部511と、一時対称鍵生成部512と、ピース暗号化部513と、データ受信部514と、データ送信部515と、送信要求受付部516と、データ格納部517と、送信要求送信部518と、鍵要求送信部519と、ピース復号部520と、暗号化決定部521と、乱数代替生成部522とを有する。尚、固有情報格納部510とデータ格納部517とは、例えばノード51のHDDなどの外部記憶装置に記憶領域として確保されるものである。乱数生成部511と、一時対称鍵生成部512と、ピース暗号化部513と、データ送信部515と、送信要求受付部516と、データ受信部514と、鍵要求送信部519と、ピース復号部520と、暗号化決定部521と、乱数代替生成部522との実体は、ノード51のCPUのプログラム実行時にRAMなどの記憶装置上に生成されるものである。
固有情報格納部510は、当該ノード51に割り当てられたノードID及び秘密鍵を記憶する。送信要求受付部516の構成は上述のノード50の有する送信要求受付部506の構成と同様である。送信要求送信部518は、ピースを要求するピース要求をノード50又は他のノード51に対して送信する。データ受信部514は、送信要求送信部518がピース要求を送信した相手であるノード50又は他のノード51から、ピースが暗号化された暗号化ピースと、当該暗号化ピースの送信を仲介した少なくとも1つの他のノード50,51に割り当てられた各ノードIDを含むノードID列と、当該他のノード50,51が生成した各乱数を含む乱数列とを受信する。なおこの乱数には、当該ピースについて暗号化に用いられる一時対称鍵の生成に用いられた乱数と、代替的に生成された乱数(代替的な乱数という)とがある。後者については後述する。データ格納部517は、データ受信部514が受信したノードID列、乱数列及び暗号化ピースを対応付けて記憶する。
暗号化決定部521は、送信要求受付部516がピース要求を他のノード51から受信した場合、所定の確率に従って、送信対象の暗号化ピースを暗号化するか否かを決定する。この所定の確率の値は例えば外部記憶装置に記憶されている。乱数生成部511は、送信対象の暗号化ピースを暗号化すると暗号化決定部521が決定した場合、乱数を生成する。一時対称鍵生成部512は、送信対象の暗号化ピースを暗号化すると暗号化決定部521が決定した場合、乱数生成部511が生成した乱数と、固有情報格納部510に記憶された秘密鍵とを用いて上述した関数Fにより一時対称鍵を生成する。ピース暗号化部513は、送信対象の暗号化ピースを暗号化すると暗号化決定部521が決定した場合、一時対称鍵生成部512が生成した一時対称鍵を用いて、データ格納部517に記憶されている1つの暗号化ピースを更に暗号化して、新たな暗号化ピースを出力する。
乱数代替生成部522は、送信対象の暗号化ピースを暗号化しないと暗号化決定部521が決定した場合、当該暗号化ピースに対応付けられてデータ格納部517に記憶されているノード列と、固有情報格納部510に記憶された秘密鍵とを用いて関数Fにより代替的な乱数を生成する。
例えば、ノード51Aのデータ格納部517にノードID列ID#0, …, ID#(j-1)(jは1以上の整数)が記憶されているとする。固有情報格納部510には秘密鍵s_1が記憶されている。ここで生成される代替的な乱数をr_1として式により表すと以下のように表さられる。
r_1 = F(s_1 , ID#0, … , ID#(j-1) )
尚、関数Fは一方向性関数、共通鍵暗号、あるいは擬似乱数生成器であり、出力結果である乱数から入力値である秘密鍵やノード列を推測できないものである。
データ送信部515は、送信要求受付部516が受信したピース要求を送信した他のノード51に対して、暗号化決定部521の決定結果に応じて以下のデータを送信する。送信対象の暗号化ピースを暗号化すると暗号化決定部521が決定した場合に送信されるデータは、当該暗号化ピースに対応付けられてデータ格納部517に記憶されたノードID列に加え固有情報格納部510に記憶されたノードIDを含む新たなノードID列と、当該暗号化ピースに対応付けられてデータ格納部517に記憶された乱数列に加え乱数生成部511が生成した乱数を含む新たな乱数列と、ピース暗号化部513が出力した新たな暗号化ピースとである。送信対象の暗号化ピースを暗号化しないと暗号化決定部521が決定した場合に送信されるデータは、当該暗号化ピースに対応付けられてデータ格納部517に記憶されたノードID列に加え固有情報格納部510に記憶されたノードIDを含む新たなノードID列と、当該暗号化ピースに対応付けられてデータ格納部517に記憶された乱数列に加え乱数代替生成部522が生成した代替的な乱数を含む新たな乱数列と、データ格納部517に記憶された当該暗号化ピースとである。尚、データ格納部517に暗号化ピースが記憶されていない場合には、送信要求受付部516がピース要求を受信したとしても、ピース暗号化部513は暗号化ピースを出力せず、データ送信部515は暗号化ピースを送信しない。
ここで、ノード50,51から送信されるノードID列、乱数列及び暗号化ピースについて具体的に説明する。尚、ノード50から1つの暗号化ピースに対してこれと共に送信されるノードID及び乱数は各々1つであるが、ここでは説明の便宜上、これらをノード列及び乱数列と各々記載する場合がある。暗号化ピースの配信経路としてここではノード50からノード51A、更にノード51Aからノード51Bに暗号化ピースを送信し、ノード51Bから鍵サーバ53に鍵要求を送信する場合について説明する。この場合、ノード51Aが暗号化を行う場合とノード51Aが暗号化を行わない場合とがあるが、まず前者の場合について説明する。例えば、あるピースPについてノード51Aからのピース要求に応じて、ノード50が、乱数r_0と秘密鍵s_0とを用いて一時対称鍵k_0を生成し、これを用いてピースPを暗号化して暗号化ピースEP(k_0)Pを出力したとする。そして、ノード50が、当該暗号化ピースEP(k_0)PをノードIDID #0及び乱数r_0と共にノード51Aに送信したとする。図4は、ノード50からノード51Aに送信される情報を模式的に示す図である。当該ノード51Aは、これらのノードIDID #0、乱数r_0及び暗号化ピースE(k_0)Pを対応付けてデータ格納部517に記憶することになる。尚、データ格納部517は、ノードIDと当該ノードIDが割り当てられたノードが生成した乱数との対応関係を保持した状態で各ノードID列及び各乱数列を記憶する。また、ノードID列に含まれる各ノードIDは、暗号化ピースの送信を仲介したノード50,51の送信順序が判定可能に保持されるものとする。例えば、ノードID列において、最初に送信を行ったノード50から最後に送信を行ったノードの順に各ノードIDが配列される。
そして、当該ノード51Aが、ノード51Bからのピース要求に応じてピースPに対する暗号化ピースを送信する場合、乱数r_1を生成し、これと秘密鍵s_1とを用いて一時対称鍵k_1を生成し、これを用いて暗号化ピースE(k_0)Pを更に暗号化して暗号化ピースE(k_1)E(k_0)Pを出力したとする。E(k_1)E(k_0)Pは、順に一時対称鍵k_0, k_1でピースPを多重に暗号化したものを示す。このとき、ノード51Aは、ノード51Bに対して、データ格納部517に記憶されている、ノード50に割り当てられたノードIDID #0に加え固有情報格納部510に記憶されている、自身に割り当てられたノードIDID #1と、データ格納部517に記憶されている乱数r_0に加え自身が生成した乱数r_1と、暗号化ピースE(k_1)E(k_0)Pとを送信する。図5は、ノード51Aからノード51Bに送信される情報を模式的に示す図である。ノード51Bは、これらのノードID列ID #0,ID #1、乱数列r_0,r_1及び暗号化ピースE(k_1)E(k_0)Pを対応付けてデータ格納部517に記憶する。
次にノード51Aが暗号化を行わない場合について説明する。この場合、当該ノード51Aが、ノード51Bからのピース要求に応じてピースPに対する暗号化ピースを送信する場合、乱数r_1として上述したように代替的な乱数を生成する。そして、この場合ノード51Aは、当該ピースPについての暗号化を行わず、ノード51Bに対して、データ格納部517に記憶されている、ノード50に割り当てられたノードIDID #0に加え固有情報格納部510に記憶されている、自身に割り当てられたノードIDID #1と、データ格納部517に記憶されている乱数r_0に加え自身が生成した乱数r_1と、暗号化ピースE(k_0)Pとを送信する。図6は、ノード51Aからノード51Bに送信される情報を模式的に示す図である。ノード51Bは、これらのノードID列ID #0,ID #1、乱数列r_0,r_1及び暗号化ピースE(k_0)Pを対応付けてデータ格納部517に記憶する。
このように、ノード51は、暗号化ピースに暗号化を重ねるか否かを所定の確率に従って決定することにより、当該暗号化ピースについての更なる暗号化を選択的に行い、他のノード51に暗号化ピースを送信する。このとき、ノード51は、当該暗号化ピースの配信を仲介するものとなり、当該暗号化ピースの配信経路を示すものとして、配信開始ノードであるノード50を基点として当該暗号化ピースの配信を仲介する各ノード50,51の各ノードIDを含むノードID列及び当該各ノード50,51が生成した乱数を含む乱数列を暗号化ピースと共に他のノード51に送信する。
図3の説明に戻る。鍵要求送信部519は、鍵要求を鍵サーバ53に送信する。鍵要求とは、ピースの復号鍵を要求するための情報であって、復号鍵を生成するための鍵生成情報と、コンテンツを識別するための情報と、ピースを識別するための情報とを含むものである。ここでは、鍵要求送信部519は、データ格納部517に記憶された暗号化ピースを復号するための復号鍵を要求すると共に、当該復号鍵を生成するための鍵生成情報、当該暗号化ピースに対応付けられているコンテンツ種類ID及び当該暗号化ピースに対応付けられているピース番号を含む鍵要求を鍵サーバ53に送信する。鍵生成情報とは、ピースの暗号鍵を生成する際に使用した情報であって、そのピースの復号鍵を生成するために必要な情報である。ここでは、鍵生成情報は、当該暗号化ピースに対応してデータ格納部517に記憶されているノードID列及び乱数列を含む。また、鍵要求送信部519は、自身のノード51を識別するために自身のノードIDも鍵サーバ53に送信する。尚、自身のノードIDを、鍵サーバ53は、鍵要求に含めて送信するようにして良いし、鍵要求とは別に送信するようにしても良い。また、コンテンツ種類ID及びピース番号についても同様に、鍵サーバ53は、鍵要求とは別に送信するようにしても良い。
例えば、ノード51Bが、ノード51Aが暗号化を行った場合に出力された図5に示した暗号化ピースE(k_1)E(k_0)Pを復号するための復号鍵を要求する鍵要求を鍵サーバ53に送信する場合、ノード51Bの鍵要求送信部519は、ノードID列ID #0,ID #1と、乱数列r_0,r_1と、コンテンツ種類IDCIDと、ピース番号mとを含む鍵要求を送信する。図7は、ノード51Bから鍵サーバ53に送信される情報を模式的に示す図である。また、ノード51Bが、ノード51Aが暗号化を行わなかった場合に出力された図6に示した暗号化ピースE(k_0)Pを復号するための復号鍵を要求する鍵要求を鍵サーバ53に送信する場合も、図7に示されるように、ノード51Bの鍵要求送信部519は、ノードID列ID #0,ID #1と、乱数列r_0,r_1と、コンテンツ種類IDCIDと、ピース番号mとを含む鍵要求を送信する。このように、ノード51は、暗号化ピースを復号するための復号鍵を鍵サーバ53に要求する際に、当該暗号化ピースの配信経路を示すものとして、配信開始ノードであるノード50を基点として当該暗号化ピースの配信を仲介する各ノード50,51の各ノードIDを含むノードID列、当該各ノード50,51が生成した各乱数を含む乱数列と、当該暗号化ピースを特定するものとして、コンテンツ種類ID及びピース番号とを鍵サーバ53に送信する。尚、これらの送信に際し、鍵要求送信部519は、各ノードIDと当該各ノードIDが割り当てられたノードが生成した乱数との対応関係を保持した状態で送信する。
ピース復号部520は、鍵要求送信部519が送信した鍵要求に応じて鍵サーバ53から送信された一時対称鍵を復号鍵として受信し、当該一時対称鍵を用いて暗号化ピースを復号する。例えば、上述の例では、ノード51Aが暗号化を行っていた場合には、ノード51Bは、図7に示したノードID列及び乱数列を含む鍵要求に応じて鍵サーバ53から送信された一時対称鍵k_0,k_1を受信する。ここで、即ち、ピースに対して少なくとも1回以上行われている各暗号化を復号するための各復号鍵が受信される。図8は、鍵サーバ53からノード51Bに送信される情報を模式的に示す図である。同図に示される一時対称鍵によりピースPが復号される。一方、ノード51Aが暗号化を行っていなかった場合には、ノード51Bは、図7に示したノードID列及び乱数列を含む鍵要求に応じて鍵サーバ53から送信された一時対称鍵k_0を受信する。図9は、鍵サーバ53からノード51Bに送信される情報を模式的に示す図である。このように暗号化ピースについて選択的に行われた暗号化に応じて各暗号化を復号するための復号鍵を鍵サーバ53からノード51は取得する。尚、鍵サーバ53がどのように一時対称鍵を生成するのかは後述する。
尚、ノード51が、複数のピースのそれぞれについてどのような順番やタイミングでどのノードから取得するかは特に限定されないが、以上のようにして、ノード51は、複数のピースのそれぞれが暗号化された各暗号化ピースをピース要求によって他のノード50,51から取得する。また、ノード51は、各暗号化ピースについて鍵要求によって各一時対称鍵を鍵サーバ53から受信し、各暗号化ピースを復号することにより、上述の配信データを得る。
<鍵サーバの構成>
次に、鍵サーバ53のCPUが記憶装置や外部記憶装置に記憶された各種プログラムを実行することにより実現される各種機能について説明する。図10は、鍵サーバ53の機能的構成を例示する図である。鍵サーバ53は、秘密鍵格納部530と、データ受信部531と、暗号化スキップ判定部532と、一時対称鍵生成部533と、データ送信部534と、ピース情報格納部535と、配信量計算部536と、課金処理部537と、報酬ポイント計算部538と、価格情報格納部539と、報酬ポイント換算情報格納部540と、報酬ポイント格納部541とを有する。尚、秘密鍵格納部530と、ピース情報格納部535と、価格情報格納部539と、報酬ポイント格納部541と、報酬ポイント換算情報格納部540とは、例えば鍵サーバ53のHDDなどの外部記憶装置に記憶領域として確保されるものである。データ受信部531と、暗号化スキップ判定部532と、一時対称鍵生成部533と、データ送信部534と、課金処理部537と、配信量計算部536と、報酬ポイント計算部538との実体は、鍵サーバ53のCPUのプログラム実行時にRAMなどの記憶装置上に生成されるものである。
秘密鍵格納部530は、各ノード50,51に割り当てられた秘密鍵を、各ノード50,51に割り当てられたノードIDと対応付けて記憶する。データ受信部531は、暗号化ピースを復号するための復号鍵を要求すると共に、上述したノードID列、乱数列、コンテンツ種類ID及びピース番号を含む鍵要求をノード51から受信する。また、データ受信部531は、鍵要求を送信したノード51自身のノードIDもノード51から受信する。
暗号化スキップ判定部532は、データ受信部531が受信した鍵要求に含まれるノードID列に含まれる各ノードIDに対応付けられて秘密鍵格納部530に記憶されている秘密鍵を読み出しこれと、当該鍵要求に含まれる乱数列に含まれる各乱数について以下の検査式が成立するか否かを判定する。例えば、ノードID列に含まれる各ノードIDがID#0, … , ID#(j)であり、各ノードIDID#m(0≦m≦j)にr_m,s_mが各々対応しているものとする。この場合、全ての乱数r_m(0≦m≦j)について以下の検査式が成立するか否かを一時対称鍵生成部533は判定する。
r_ m = F(s_m , ID#0, … , ID# m )・・・(検査式)
尚、当該暗号化ピースの配信に際してノード51が乱数を代替的に生成した場合には上述の検査式が成立することになる。即ち、当該検査式によって、各乱数が暗号化ピースの暗号化に関っているか否かが判定される。
一時対称鍵生成部533は、上述の検査式が成立しない全ての乱数mについて関数Fにより復号鍵k_mを生成する。これを式により表すと以下のように表される。尚、関数Fは上述のノード51が一時対称鍵を生成する際に用いたものと同じである。従って、ここでは、一時情報と秘密鍵とを用いて当該関数Fにより一時対称鍵を復元することになる。
k_m=F(s_ m,r_ m)
一方、上述の検査式が成立する乱数を生成したノード51は、暗号化ピースの配信を仲介するものの暗号化を行っていない。このため、当該乱数に対して復号鍵は生成されないことになる。
データ送信部534は、一時対称鍵生成部533が復号鍵として生成した一時対称鍵を、データ受信部531が受信した鍵要求を送信したノード51に対して送信する。例えば、上述の例では、ノード51Aが暗号化を行っていた場合には、鍵サーバ53は、図7に示されるノードID列及び乱数列を含む鍵要求に応じて、図8に示されるように、各乱数r_0,r_1に対して一時対称鍵k_0,k_1を得て、これをノード51Bに対して送信する。また、鍵サーバ53は、ノード51Aが暗号化を行っていない場合には、図7に示されるノードID列及び乱数列を含む鍵要求に応じて、図9に示されるように、乱数r_0に対してのみ一時対称鍵k_0を得て、これをノード51Bに対して送信する。このように、1つのピースが暗号化された暗号化ピースを復号するための復号鍵としての一時対称鍵の数は、当該ピースについて選択的に行われた暗号化の回数に応じて異なる。この数は1つであったり複数であったりする。当該ピースについて行われた全ての暗号化のそれぞれを復号するための各対称鍵がノード51Bに対して送信されることにより、ノード51Bは当該暗号化ピースの暗号化を完全に復号することができる。
価格情報格納部539は、各配信データの価格をコンテンツ種類ID毎に記憶する。図11は、価格情報格納部539に記憶される、各配信データの価格を例示する図である。同図に示されるように、コンテンツ種類IDと、価格とが対応付けられて記憶される。報酬ポイント格納部541は、各ノード51が二次配信を行ったことにより付与された報酬ポイントの合計をノードID毎に記憶する。この報酬ポイントは、二次配信へのインセンティブとなるものである。具体的には、当該報酬ポイントは、当該報酬ポイントが付与されたノード51が鍵要求を鍵サーバ53に送信した際に課金される金額(課金額という)から値引きをするために用いられる。図12は、報酬ポイント格納部541に記憶される報酬ポイントの合計を例示する図である。同図に示されるように、ノードIDと、報酬ポイントの合計とが対応付けられて記憶される。ピース情報格納部535は、各配信データのピース数と、最後尾のピース以外の各ピースのデータサイズと、最後尾のピースのデータサイズとを示すピース情報をコンテンツ種類ID毎に記憶する。図13は、ピース情報格納部535に記憶されるピース情報を例示する図である。同図に示されるように、コンテンツ種類IDと、ピース情報とが対応付けられて記憶される。報酬ポイント換算情報格納部540は、配信量に応じた報酬ポイントを計算するための単位量当たりの報酬ポイント(換算ポイントという)をコンテンツ種類ID毎に記憶する。図14は、報酬ポイント換算情報格納部540が記憶する換算ポイントを例示する図である。ここでは単位量を1キロバイトとする。同図に示されるように、コンテンツ種類IDと、キロバイト当たりの換算ポイントとが対応付けられて記憶される。
図10の説明に戻る。課金処理部537は、鍵要求を送信したノード51のノードIDと対応付けられて報酬ポイント格納部541に記憶された報酬ポイントを読み出し、鍵要求に含まれるコンテンツ種類IDと同一のコンテンツ種類IDと対応付けられて価格情報格納部539に記憶された価格を読み出して、当該報酬ポイント及び価格を用いて、当該ノード51に対して課金額を計算する。そして、課金処理部537は、課金額の計算に用いた報酬ポイントの値に基づいて、当該ノードIDと対応付けられて報酬ポイント格納部541に記憶された報酬ポイントを更新する。
配信量計算部536は、鍵要求により復号鍵を要求されているピースの配信量を計算する。具体的には、配信量計算部536は、鍵要求に含まれるコンテンツ種類IDと対応付けられてピース情報格納部535に記憶されたピース情報を読み出し、鍵要求に含まれるピース番号が割り当てられたピースのデータサイズを判別することにより、配信量を計算する。
報酬ポイント計算部538は、鍵要求により復号鍵を要求されているピースを最後に配信したノード51の報酬ポイントを計算して、当該ノード51の報酬ポイントの合計を更新する。具体的には、報酬ポイント計算部538は、まず、鍵要求に含まれるコンテンツ種類IDと対応付けられて報酬ポイント換算情報格納部540に記憶されている換算ポイントを読み出しこれを、配信量計算部536が計算した配信量と掛け合わせることにより、報酬ポイントを計算する。例えば、報酬ポイントをBとし、換算ポイントをρとし、配信量をSとすると、以下の式1により報酬ポイントが計算される。
Figure 2010166432
そして、報酬ポイント計算部538は、鍵要求に含まれるノードID列のうち最後に送信を行ったノード51のノードIDと対応付けられて報酬ポイント格納部541に記憶されている報酬ポイントに、計算した報酬ポイントを加えることにより、当該ノード51の報酬ポイントの合計を計算する。そして、報酬ポイント計算部538は、当該ノードIDと対応付けられて報酬ポイント格納部541に記憶されている報酬ポイントを、計算した報酬ポイントの合計と置き換えることにより、報酬ポイント格納部541に記憶されている報酬ポイントの合計を更新する。このようにして報酬ポイント計算部538は、あるピースについて鍵要求を行ったノード51に対して最後に送信を行った他のノード51に対して報酬ポイントを付与する。尚、当該ノードIDと対応付けられている報酬ポイントが報酬ポイント格納部541にまだ記憶されていない場合には、報酬ポイント計算部538は、鍵要求により復号鍵を要求されているピースに対して計算した報酬ポイントを、当該ピースを最後に配信したノード51のノードIDと対応付けて報酬ポイント格納部541に記憶させる。
以上のような構成により、鍵サーバ53は、ノード51からの鍵要求に応じて、復号鍵が要求されているピースに対する課金処理を行い、当該ピースを最後に送信した他のノード51に対して当該ピースのデータサイズに相当する配信量に応じた報酬ポイントを計算する報酬ポイント計算処理を行う。そして、鍵サーバ53は、当該復号鍵を生成する復号鍵生成処理を行って、当該復号鍵をノード51に送信する。
(2)動作
<配信開始ノード:配信処理>
次に、本実施の形態にかかるデータ配信システムで行われる処理の手順について説明する。まず、配信開始ノードであるノード50が行う配信処理の手順について図15を用いて説明する。ノード50は、配信データを複数のピースに分割する(ステップS1)。そして、ノード50は、ピースを要求するピース要求を他のノード51から受信すると(ステップS2:YES)、乱数r_0を生成する(ステップS3)。次いで、ノード50は、乱数r_0と固有情報格納部500に記憶された秘密鍵s_0とを用いて関数Fにより対称鍵k_0を生成する(ステップS4)。そして、ノード50は、ステップS4で生成した対称鍵を用いて、送信対象となるピースPを暗号化して、暗号化ピースE(k_0)Pを出力する(ステップS5)。尚、送信対象となるピースをどのように決定するかは特に限定されない。そして、ノード50は、ステップS2で受信されたピース要求を送信した他のノード51に対して、例えば図4に示されるように、固有情報格納部500に記憶されているノードIDID#0と、ステップS4で生成した乱数r_0と、ステップS5で出力した暗号化ピースE(k_0)Pとを送信する(ステップS6)。その後ステップS2に戻り、ノード50は、新たなピース要求の受信を待機する。尚、ステップS2で受信されるピース要求は、同一のノード51であるとは限らず、当該ピース要求によって要求されるピースPは、同一のピースであるとは限らない。また、ステップS3で生成する乱数は基本的にステップS3の処理毎に異なる。
<受信処理>
次に、ノード51がノード50又は他のノード51から暗号化ピースを受信する受信処理の手順について図16を用いて説明する。ノード51は、ピースを要求するピース要求をノード50又は他のノード51に対して送信する(ステップS10)。次いで、ノード51は、ステップS10でピース要求を送信した相手であるノード50又は他のノード51から、ノードID列と、乱数列と、暗号化ピースとを受信する(ステップS11)。そして、ノード51は、ステップS11で受信したノードID列、乱数列及び暗号化ピースを対応付けて記憶する(ステップS12)。
尚、ノード51がノード50にピース要求を送信した場合は、ステップS11ではピースPについて図4に示されるノードID列と、乱数列と、暗号化ピースとを受信する。ここで、図示はしないが、P2PネットワークNTに接続されるノードであって、fを1以上の整数として、f番目にピースPを受信するノードについて一般化して説明する。説明の便宜上、当該ノードのノードIDをID# fとする。ノードIDID# fが割り当てられたノードは、(f -1)番目のノードIDID#(f-1)が割り当てられたノードから、図17に示されるように、ピースPについて、ノードID列ID#0, …, ID#(f-1)と、乱数r_0, …, r_{f-1}と、暗号化ピースE(k_{t})…E(k_0)Pとを受信する。ただしtは1≦t≦f-1の整数とする。これは即ち暗号化ピースには必ずしも(f-1)回ではなくそれ以下の回数の暗号化が行われていることを意味する。ノードID列ID#0, …, ID#(f-1)によっては、暗号化ピースがどのノードによって暗号化されて送信されたかが各々特定されるため、暗号化ピースの配信経路が示されることになる。
<配信開始ノード以外のノード:配信処理>
次に、配信開始ノード以外のノード51が行う配信処理の手順について図18を用いて説明する。ノード51は、ピースを要求するピース要求を他のノード51から受信すると(ステップS20:YES)、所定の確率に従って、送信対象の暗号化ピースを暗号化するか否かを決定する(ステップS21)。そして、ノード51は、送信対象の暗号化ピースを暗号化すると決定した場合(ステップS21:YES)、乱数を生成する(ステップS22)。次いでノード51は、ステップS22で生成した乱数と、固有情報格納部510に記憶された秘密鍵とを用いて関数Fにより一時対称鍵を生成する(ステップS23)。そしてノード51は、ステップS23で生成した一時対称鍵を用いて、あるピースPが暗号化された暗号化ピースであってデータ格納部517に記憶されている暗号化ピースを更に暗号化して、新たな暗号化ピースを出力する(ステップS24)。その後ノード51は、ステップS20で受信されたピース要求を送信した他のノード51に対して、送信対象である暗号化ピースに対応付けられてデータ格納部517に記憶されたノードIDに加え固有情報格納部510に記憶されたノードIDを含む新たなノードID列と、当該暗号化ピースに対応付けられてデータ格納部517に記憶された乱数列に加えステップS22で生成した乱数を含む新たな乱数列と、ステップS24で出力した新たな暗号化ピースとを送信する(ステップS25)。
一方、ステップS21でノード51は、送信対象の暗号化ピースを暗号化しないと決定した場合(ステップS21:NO)、当該暗号化ピースに対応付けられてデータ格納部517に記憶されているノード列と、固有情報格納部510に記憶された秘密鍵とを用いて関数Fにより代替的な乱数を生成する(ステップS26)。その後ノード51は、ステップS24で行った暗号化を行わずに、ステップS20で受信されたピース要求を送信した他のノード51に対して、送信対象である暗号化ピースであってデータ格納部517に記憶された暗号化ピースと、当該暗号化ピースに対応付けられてデータ格納部517に記憶されたノードIDに加え固有情報格納部510に記憶されたノードIDを含む新たなノードID列と、当該暗号化ピースに対応付けられてデータ格納部517に記憶された乱数列に加えステップS26で生成した代替的な乱数を含む新たな乱数列とを送信する(ステップS27)。
例えば、上述したノードIDID#fが割り当てられたノードは、(f+1)番目となるノードIDID#(f+1)が割り当てられたノードに対して、図19に示されるように、ピースPについて、ノードID列ID#0, …, ID#(f-1),ID#fと、乱数列r_0, …, r_fと、暗号化ピースE(k_t´)…E(k_0)Pとを送信する。ただしt´は1≦t´≦fの整数である。これは即ち暗号化ピースには必ずしもf回ではなくそれ以下の回数の暗号化が行われていることを意味する。
<復号処理>
次に、ノード51が鍵サーバ53から復号鍵を取得しこれを用いて暗号化ピースを復号する復号処理の手順について図20を用いて説明する。ノード51は、データ格納部517に記憶された暗号化ピースに対応付けられているノードID列及び乱数列を読み出し(ステップS30)、当該暗号化ピースを復号するための復号鍵を要求すると共に、当該ノードID列及び乱数列と、当該暗号化ピースのコンテンツ種類ID及びピース番号とを含む鍵要求を鍵サーバ53に送信する(ステップS31)。このときノード51は、自身のノードIDも鍵サーバ53に送信する。このノードIDは課金処理に用いられる。次いで、ノード51は、ステップS30で送信された鍵要求に応じて鍵サーバ53から送信された一時対称鍵を復号鍵として受信し(ステップS32)、当該一時対称鍵を用いて暗号化ピースを復号する(ステップS33)。
例えば、上述したノードIDID#(f+1)が割り当てられたノードは、鍵サーバ53に対して、図21に示されるように、ピースPについて、ノードID列ID#0, …, ID#(f-1),ID#fと、乱数列r_0, …,r_{f-1},r_fと、コンテンツ種類IDCIDと、ピース番号mとを送信する。そして、当該ノードは、鍵サーバ53から、図22に示されるように、ピースPについて、一時対称鍵k_0, …, k_t´を受信し、これらを用いて暗号化ピースE(k_t´)…E(k_0)Pを復号して、ピースPを得る。このようにして、各ノード51は、各ピースについて行われている暗号化を復号するための一時対称鍵を全て得ることにより、当該ピースについて行われている暗号化を復号することができ、当該暗号化ピースを完全に復号することが可能になる。このようにして、各ノード51は、複数のピースのそれぞれが暗号化された各暗号化ピースについて鍵要求によって各一時対称鍵を鍵サーバ53から受信し、各暗号化ピースを復号することにより、上述の配信データを得ることができる。
<鍵サーバ:鍵送信処理>
次に、鍵サーバ53がノード51からの鍵要求に応じて復号鍵を送信する鍵送信処理の手順について図23を用いて説明する。ここでは、鍵サーバ53は、暗号化ピースを復号するための復号鍵を要求すると共に、ノードID列、乱数列、コンテンツ種類ID及びピース番号を含む鍵要求と当該ノード51のノードIDとをノード51から受信すると(ステップS40:YES)、まず、課金処理を行う(ステップS41)。尚、ここでは、鍵サーバ53は、ピース毎に鍵要求を受信し、ピース毎に以降の処理を行うものとする。図24は、課金処理の手順を示すフローチャートである。鍵サーバ53は、鍵要求を送信したノード51のノードIDと対応付けられて報酬ポイント格納部541に記憶された報酬ポイントを読み出し(ステップS60)、鍵要求に含まれるコンテンツ種類IDと同一のコンテンツ種類IDと対応付けられて価格情報格納部539に記憶された価格を読み出す(ステップS61)。そして、鍵サーバ53は、当該価格と当該報酬ポイントとのうち値の小さい方を値引き額として設定し(ステップS62)、当該価格から当該値引き額を差し引くことにより、当該ノード51に対して課金額を計算する(ステップS63)。その後、鍵サーバ53は、当該報酬ポイントから当該値引き額を差し引いた値を当該ノード51に対する新たな報酬ポイントの値として、当該ノードIDと対応付けられて報酬ポイント格納部541に記憶された報酬ポイントを更新する(ステップS64)。尚、当該ノード51のノードIDと対応付けられた報酬ポイントが報酬ポイント格納部541に記憶されていない場合には、鍵サーバ53は、報酬ポイントの値を‘0’として計算を行い、課金額の計算後の報酬ポイントの更新は行わない。
図23の説明に戻る。ステップS41の後、鍵サーバ53は、報酬ポイント計算処理を行う(ステップS42)。図25は、報酬ポイント計算処理の手順を示すフローチャートである。鍵サーバ53は、まず、鍵要求に含まれるノードID列に含まれるノードIDを読み出して(ステップS70)、最後に送信を行ったノードが配信開始ノードであるか否かを判定する(ステップS71)。上述したように、例えば、送信順序に応じてノードIDが配列されている場合、鍵サーバ53は、最後尾のノードIDが配信開始ノードのノードIDか否かを判定する。当該ノードが配信開始ノードである場合(ステップS71:YES)、鍵サーバ53は処理を終了する。一方、当該ノードが配信開始ノードでない場合(ステップS71:NO)、鍵サーバ53は、鍵要求に含まれるコンテンツ種類IDと対応付けられてピース情報格納部535に記憶されたピース情報を読み出し(ステップS72)、鍵要求に含まれるピース番号が割り当てられたピースのデータサイズを求めることにより、配信量を計算する(ステップS73)。例えば、図13の例では、コンテンツ種類IDが‘12500012’であり、ピース番号が‘230’である場合、ピースのデータサイズは‘262144’であり、これが配信量となる。また、コンテンツ種類IDが‘12500012’であり、ピース番号が‘2351’である場合、ピースのデータサイズは‘143’であり、これが配信量となる。
次いで鍵サーバ53は、鍵要求に含まれるコンテンツ種類IDと対応付けられて報酬ポイント換算情報格納部540に記憶されている換算ポイントを読み出しこれを、ステップS73で計算した配信量と掛け合わせることにより、報酬ポイントを計算する(ステップS74)。そして、鍵サーバ53は、最後に送信を行ったノード51のノードID、即ち、ステップS70で参照したノードID、と対応付けられて報酬ポイント格納部541に記憶されている報酬ポイントに、ステップS74で計算した報酬ポイントを加えることにより、当該ノード51の報酬ポイントの合計を計算する。そして、鍵サーバ53は、計算した報酬ポイントの合計と、当該ノードIDと対応付けられて報酬ポイント格納部541に記憶されている報酬ポイントの合計を置き換えることにより、報酬ポイント格納部541に記憶されている報酬ポイントの合計を更新する(ステップS75)。尚、当該ノードIDと対応付けられている報酬ポイントが報酬ポイント格納部541にまだ記憶されていない場合には、鍵サーバ53は、ステップS74で計算した報酬ポイントを、当該ピースを最後に配信したノード51のノードIDと対応付けて報酬ポイント格納部541に記憶させる。
図23の説明に戻る。ステップS42の後、鍵サーバ53は、復号鍵生成処理を行う(ステップS43)。図26は、復号鍵生成処理の手順を示すフローチャートである。鍵サーバ53は、ステップS40で受信した鍵要求に含まれるノードID列に含まれる各ノードIDに対応付けられて秘密鍵格納部530に記憶されている秘密鍵をノードID毎に読み出す(ステップS80)。そして、鍵サーバ53は、乱数列に含まれる全ての乱数のそれぞれについて、当該乱数と、当該乱数に対応する秘密鍵とを用いて関数Fにより上述の検査式が成立するか否かを判定する(ステップS81)。そして鍵サーバ53は、検査式が成立しない全てのノードIDに対する乱数と、ステップS80で読み出した秘密鍵とを用いてノードID毎に関数Fにより一時対称鍵を復号鍵として生成する(ステップS82)。
図23の説明に戻る。ステップS43の後、鍵サーバ53は、ステップS82で復号鍵として生成した一時対称鍵を、ステップS40で受信した鍵要求を送信したノード51に対して送信する(ステップS44)。
例えば、鍵サーバ53は、上述したノードIDID#(f+1)が割り当てられたノードに対して、ピースPについて、図21に示されるようなノードID列及び乱数列と、コンテンツ種類ID及びピース番号とを含む鍵要求に応じて、図22に示されるような一時対称鍵k_0, …, k_t´を送信する。
以上のようにして、各ピースに対して各ノードが各々固有の暗号鍵を用いて暗号化を重ねてP2PネットワークNTを介して配信するデータ配信システムにおいて、各ピースの暗号化を解くための復号鍵の生成に用いる情報を用いて、二次配信を担ったノード51に対して配信量に応じてインセンティブを付与する。即ち、鍵要求に含まれる乱数列及びノードID列を用いて、復号鍵を生成すると共に、最後に送信を行ったノード51を特定し、コンテンツ種類ID及びピース番号を用いて、当該ノード51の配信量を計算して、当該ノード51に対する報酬ポイントを計算することにより、付与すべきノードに対して正しい配信量に応じたインセンティブが付与される。このように、二次配信を行った側のノードが配信量を通知するのではなく、二次配信を受けた側のノードが鍵サーバ53に復号鍵を要求する際に送信する情報を用いて鍵サーバ53がインセンティブを付与されることにより、配信量が不正に通知されたり、実際には二次配信を担っていないノードがインセンティブを不正に取得したりすることを防止することができる。例えば、あるノード51が、あるピースについて最後に送信を行ったノードのノードIDを偽ったノードID列を含む鍵要求を鍵サーバ53に送信した場合、鍵サーバ53は当該ノードIDを用いて正しい復号鍵を生成することはできないため、当該あるノード51は当該ピースを復号することができない。このため、ピースを復号するために偽ることのできない情報をインセンティブの付与に用いることで、インセンティブを正しく付与することができ、不正を防止することができる。
また、インセンティブとして、課金処理での値引きに用いる報酬ポイントを付与することにより、二次配信の奨励を効果的に行うことができる。また、配信量に応じたインセンティブを付与することができることにより、上り回線の容量が大きいノードやピースの受信後もP2Pネットワークに接続されたままの状態であるノードを増やことができる。特に、受信量より配信量が多いノードを増やすことができる。この結果、配信量が増大しても、配信データの提供者の配信コストを低減することが期待できる。
[第2の実施の形態]
次に、サーバ、情報処理方法及びプログラムの第2の実施の形態について説明する。なお、上述の第1の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を使用して説明したり、説明を省略したりする。
(1)構成
上述の第1の実施の形態においては、配信開始ノード以外で、最後に送信を行ったノード51に対してのみインセンティブとして報酬ポイントを付与するようにした。本実施の形態においては、最後に送信を行ったノード51だけではなく、配信開始ノード以外で送信を仲介した各ノード51に対して報酬ポイントを付与するようにする。
本実施の形態にかかる鍵サーバ53の構成は、上述の第1の実施の形態にかかる鍵サーバ53の構成とは以下の点で異なる。報酬ポイント計算部538は、まず、上述の第1の実施の形態と同様にして、鍵要求に含まれるコンテンツ種類IDと対応付けられて報酬ポイント換算情報格納部540に記憶されている換算ポイントを読み出しこれを、配信量計算部536が計算した配信量と掛け合わせることにより、報酬ポイントを計算する。そして、報酬ポイント計算部538は、鍵要求に含まれるノードIDに含まれる各ノードIDと対応付けられて報酬ポイント格納部541に記憶されている各々報酬ポイントに、計算した報酬ポイントを加えることにより、各ノード51の報酬ポイントの合計を各々計算する。そして、報酬ポイント計算部538は、各ノードIDと対応付けられて報酬ポイント格納部541に各々記憶されている報酬ポイントを、計算した報酬ポイントの合計と各々置き換えることにより、報酬ポイント格納部541に各々記憶されている報酬ポイントの合計を各々更新する。尚、ノードIDと対応付けられている報酬ポイントが報酬ポイント格納部541にまだ記憶されていない場合には、報酬ポイント計算部538は、鍵要求により復号鍵を要求されているピースに対して計算した報酬ポイントを、当該ノードIDと対応付けて報酬ポイント格納部541に記憶させる。その他の構成は上述の第1の実施の形態と同様である。
(2)動作
次に、本実施の形態にかかる鍵サーバ53が上述の鍵送信処理を行う際に行う報酬ポイント計算処理の手順について図27を用いて説明する。その他の処理の手順は上述の第1の実施の形態と同様である。鍵サーバ53は、まず、上述の第1の実施の形態と同様にして、ステップS70〜S74を行って、鍵要求によって復号鍵が要求されたピースの配信量に応じた報酬ポイントを計算する。その後、ステップS75´では、鍵サーバ53は、ノードID列に含まれるノードIDであって配信開始ノード以外のノード51のノードIDと対応付けられて報酬ポイント格納部541に各々記憶されている報酬ポイントに、ステップS74で計算した報酬ポイントを各々加えることにより、当該各ノード51の報酬ポイントの合計を計算する。そして、鍵サーバ53は、当該各ノードIDと対応付けられて報酬ポイント格納部541に記憶されている各報酬ポイントを、各々計算した報酬ポイントの合計と置き換えることにより、報酬ポイント格納部541に各々記憶されている報酬ポイントの合計を各々更新する。尚、報酬ポイントが報酬ポイント格納部541にまだ記憶されていないノードIDについては、鍵サーバ53は、ステップS74で計算した報酬ポイントを、当該ノードIDと対応付けて報酬ポイント格納部541に記憶させる。以上のようにして、鍵サーバ53は、配信開始ノード以外でピースの送信を仲介した各ノード51に対して報酬ポイントを付与する。
以上のように、配信開始ノード以外で、最後に送信を行ったノード51だけではなく、送信を仲介した各ノード51に対して配信量に応じた報酬ポイントを付与することによっても、二次配信の奨励を効果的に行うことができる。
[第3の実施の形態]
次に、サーバ、情報処理方法及びプログラムの第2の実施の形態について説明する。なお、上述の第1の実施の形態又は第2の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を使用して説明したり、説明を省略したりする。
(1)構成
上述の第2の実施の形態においては、ある配信データについて、配信開始ノード以外で送信を仲介した各ノード51に対して付与する報酬ポイントは、配信量が同じであれば全て同じであるとした。本実施の形態においては、鍵サーバ53は、配信量に応じるだけでなく、送信順序及びピース番号に応じて各ノード51に対して利益配分率を決定して、利益配分率に応じた報酬ポイントを各々付与する。
本実施の形態にかかる鍵サーバ53の構成は、上述の第1の実施の形態にかかる鍵サーバ53の構成とは以下の点で異なる。報酬ポイント換算情報格納部540は、配信量に応じた報酬ポイントを計算するための単位量当たりの報酬ポイント(換算ポイント)と、利益配分率を決定するための重み係数とをコンテンツ種類ID毎に記憶する。図28は、報酬ポイント換算情報格納部540が記憶する換算ポイント及び重み係数を例示する図である。ここでは単位量をキロバイトとする。同図に示されるように、コンテンツ種類IDと、キロバイト当たりの換算ポイントと、重み関数と、当該重み関数の重みを指定する添数とが対応付けられて記憶される。この重み関数の引数は、各ノード51の送信順序と、ピース番号とになる。各ノード51の送信順序は、パラメータiに対応する。
報酬ポイント計算部538は、鍵要求に含まれるコンテンツ種類IDと対応付けられて報酬ポイント換算情報格納部540に記憶されている換算ポイント、重み関数Φr及び添数r,tを読み出すと共に、鍵要求に含まれるコンテンツ種類IDと対応付けられてピース情報格納部535に記憶されたピース情報を読み出してピース数Mを取得する。更に、報酬ポイント計算部538は、送信が仲介された回数、即ち、鍵要求に含まれるノードID列に含まれるノードIDの数Nを取得する。そして、報酬ポイント計算部538は、鍵要求に含まれるノードID列に含まれる各ノードIDに対して報酬ポイントを各々付与するためのパラメータiとピース番号mとを重み関数の引数に設定する。このパラメータiの値は、送信を仲介したノード50,51の送信順序に対応する。そして、報酬ポイント計算部538は、ノードID列に含まれパラメータiに対応する送信順序のノードIDが割り当てられたノード51に対する重みをパラメータi毎に計算する。この重みが利益配分率に相当する。従って、重み関数Φr、添数r,t、ピース数M、ノードIDの数N、パラメータi及びピース番号mが、以下の式2を満たすように、重み関数Φr及び添数r,tを設定することが望ましいが、これに限らない。尚、図21に示される鍵要求を鍵サーバ53が受信した場合、‘N=f+1’である。
Figure 2010166432
そして、報酬ポイント計算部538は、計算した重みと、配信量計算部536が計算した配信量と、換算ポイントとを用いて、パラメータiに対応する送信順序のノードIDが割り当てられたノード51に対する報酬ポイントをパラメータi毎に例えば以下の式3により計算する。尚、報酬ポイントをBとし、配信量をSとし、換算ポイントをρとする。
Figure 2010166432
そして、報酬ポイント計算部538は、当該ノード51のノードIDと対応付けられて報酬ポイント格納部541に記憶されている各々報酬ポイントに、計算した報酬ポイントを加えることにより、各ノード51の報酬ポイントの合計を各々計算する。そして、報酬ポイント計算部538は、各ノードIDと対応付けられて報酬ポイント格納部541に各々記憶されている報酬ポイントの合計を、計算した報酬ポイントの合計と各々置き換えることにより、報酬ポイント格納部541に各々記憶されている報酬ポイントの合計を各々更新する。尚、報酬ポイントが報酬ポイント格納部541にまだ記憶されていないノードIDについては、報酬ポイント計算部538は、鍵要求により復号鍵を要求されているピースに対して計算した報酬ポイントを、当該ノードIDと対応付けて報酬ポイント格納部541に記憶させる。その他の構成は上述の第1の実施の形態又は第2の実施の形態と同様である。
(2)動作
次に、本実施の形態にかかる鍵サーバ53が上述の鍵送信処理を行う際に行う報酬ポイント計算処理の手順について図29を用いて説明する。その他の処理の手順は上述の第1の実施の形態又は第2の実施の形態と同様である。鍵サーバ53は、まず、鍵要求に含まれるノードID列に含まれる各ノードIDを読み出し(ステップS80)、各ノードIDに対して報酬ポイントを各々付与するためのパラメータiを設定する(ステップS81)。図22の鍵要求の例では、鍵サーバ53は、まず‘i=f’と設定する。そして、鍵サーバ53は、ノードID列に含まれパラメータiに対応する送信順序のノードIDを参照して、当該ノードIDが割り当てられたノードが配信開始ノードであるか否かを判定する(ステップS82)。当該ノードが配信開始ノードである場合(ステップS82:YES)、鍵サーバ53は、処理を終了する。当該ノードが配信開始ノードでない場合(ステップS82:NO)、鍵サーバ53は、上述の第1の実施の形態と同様のステップS71〜S72を行って、鍵要求によって復号鍵が要求されたピースの配信量を計算する。次いで、鍵サーバ53は、鍵要求に含まれるコンテンツ種類IDと対応付けられて報酬ポイント換算情報格納部540に記憶されている換算ポイント、重み関数Φr及び添数r,tを読み出すと共に、鍵要求に含まれるコンテンツ種類IDと対応付けられてピース情報格納部535に記憶されたピース情報を読み出してピース数Mを取得し、鍵要求に含まれるノードID列に含まれる各ノードIDの数Nを取得する(ステップS83)。そして、鍵サーバ53は、ピース数M及びノードIDの数Nを重み関数Φrの添数とする。次いで鍵サーバ53は、ステップS83で読み出した重み関数の引数にパラメータiとピース番号mとを設定して、当該ノード51に対する重みを計算する(ステップS84)。
そして、鍵サーバ53は、ステップS84で計算した重みと、ステップS72で計算した配信量と、ステップS83で読み出した換算ポイントと、ステップS83で読み出した重み関数Φr及び添数r,tと、添数として設定したピース数M及びノードIDの数Nとを用いて、パラメータiに対応する順序のノードIDが割り当てられたノード51に対する報酬ポイントを計算する(ステップS85)。そして、鍵サーバ53は、当該ノードIDと対応付けられて報酬ポイント格納部541に記憶されている報酬ポイントを、ステップS85で計算した報酬ポイントの合計と置き換えることにより、報酬ポイント格納部541に記憶されている報酬ポイントの合計を更新する(ステップS86)。尚、報酬ポイントが報酬ポイント格納部541にまだ記憶されていないノードIDについては、鍵サーバ53は、ステップS85で計算した報酬ポイントを、当該ノードIDと対応付けて報酬ポイント格納部541に記憶させる。その後、鍵サーバ53は、‘i=i-1’としてパラメータiを再設定して(ステップS87)、パラメータiに対応する送信順序のノードIDを参照して、当該ノードIDが割り当てられたノードが配信開始ノードであるか否かを判定する(ステップS88)。パラメータiに対応する送信順序のノードIDが割り当てられたノードが配信開始ノードであると判定する(ステップS88:YES)まで、鍵サーバ53は、ステップS84〜S87の処理を繰り返す。即ち、図22の鍵要求の例では、パラメータiの値が‘f’から ’1’になるまで、鍵サーバ53は、ステップS84〜S87の処理を繰り返して、配信開始ノード以外でピースの送信を仲介した各ノード51に対して、送信順序及びピース番号に応じて利益配分率を決定し、当該利益配分率及び配信量に応じた報酬ポイントを各々付与する。
以上のように、配信量、送信順序及びピース番号に応じた報酬ポイントを各ノード51に各々付与することで、二次配信の奨励を効果的且つ柔軟に行うことができる。
尚、上述の例では、重み係数の引数として、送信順序に対応するパラメータiと、ピース番号mとを設定したが、重み係数の引数はこれらに限らない。また、重み係数の添数として、予め定められた添数r,tと、ピース数M及びノードIDの数Nとを用いたが、添数はこれらに限らない。
(3)重み関数の例
ここで、重み関数の例について説明する。例えば、上述の第1の実施の形態と同様に、最後に送信を行ったノード51に対してのみ報酬ポイントを付与する場合の重み関数は例えば、以下の式4により表される。
Figure 2010166432
また、上述の第2の実施の形態と同様に、ピースの送信を仲介した各ノード51に対して報酬ポイントを等分に付与する場合の重み関数は例えば、以下の式5により表される。
Figure 2010166432
また、送信順序が早いほど(ここではパラメータiの値が小さいほど)小さく、送信順序が遅いほど(ここではパラメータiの値が大きいほど)大きくなるように報酬ポイントを付与する場合の重み関数は例えば、以下の式6により表される。
Figure 2010166432
また、最後に送信を行ったノード51に対してのみ報酬ポイントを付与する場合であり且つピースが先頭に近いほど(ここではピース番号が小さいほど)小さく、ピースが最後尾に近いほど(ここではピース番号が大きいほど)大きくなるように報酬ポイントを付与する場合の重み関数は例えば、以下の式7により表される。
Figure 2010166432
また、送信順序が早いほど小さく、送信順序が遅いほど大きく且つピースが先頭に近いほど(ここではピース番号が小さいほど)小さく、ピースが最後尾に近いほど(ここではピース番号が大きくなるほど)大きくなるように報酬ポイントを付与する場合の重み関数は例えば、以下の式8により表される。尚、式8は、式6の右辺及び左辺を掛け合わせたものである。
Figure 2010166432
例えば、式7,8の重み関数によって、同じ配信量であっても、ピースが最後尾に近いほど大きくなるように報酬ポイントが計算されることにより、二次配信されにくい最後尾のピースの二次配信をより効果的に奨励することができる。
尚、各ノード51が二次配信を行なった配信データ毎に配信量を計算して、この配信量と、単位量当たりの換算ポイントと、送信順序に応じた重み係数とを用いて、各ノード51に対して付与する報酬ポイントを計算するようにしても良い。この場合の報酬ポイントを計算するための計算式は、例えば、以下の式9により表される。尚、Diは、パラメータiに対応する送信順序のノードIDが割り当てられたノード51が当該配信データについて送信を行なった配信量である。Cは、配信データの単位量当たりの換算ポイントであり、定数又は関数により計算された値である。Nは、送信が仲介された回数であり、wi,Nは、パラメータiに対応する送信順序のノードIDが割り当てられたノード51に対する重み係数である。尚、重み係数wi,Nは、以下の式10を満たすことが望ましいが、これに限らない。
Figure 2010166432
この重み係数wi,Nを算出する具体的な計算式は、例えば、式11〜式13に表される。式11によれば、二次配信を行なった各ノード51の重みが等分になる。
Figure 2010166432
式12におけるrは、比例係数であり、‘0<r<1’なる定数である。この式12によれば、各ノード51の重みは、送信順序が早いほど小さく送信順序が遅いほど大きくなる。
式13におけるrは、比例係数であり、‘0<r<1/2’なる定数である。この式13によれば、各ノード51の重みは、送信順序が早いほど小さく送信順序が遅いほど大きくなるが、i=1’のパラメータiに対応する送信順序のノードIDが割り当てられたノード51、即ち、配信開始ノードであるノード50から配信データを直接受信したノード51の重みも例外的に大きくなる。
[変形例]
なお、本発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。また、以下に例示するような種々の変形が可能である。
<変形例1>
上述した実施の形態において、各ノード50で実行される各種プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また当該プログラムを、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成しても良い。この場合には、プログラムは、各ノード50において上記記録媒体から読み出して実行することにより主記憶装置(例えばRAM)上にロードされ、上記機能的構成において説明した各部が主記憶装置上に生成される。鍵サーバ53で実行される各種プログラムについても同様である。
また、上述した実施の形態において、各ノード50の機能的構成において説明した各部のうち全部又は一部をハードウェアにより構成しても良い。鍵サーバ53の機能的構成において説明した各部のうち全部又は一部についても同様である。
<変形例2>
上述した実施の形態において、装置識別情報は、ノードIDであるとしたが、これに限らず、各ノードを一意に識別可能な情報であれば良く、例えば、各ノードのIPアドレスや、MACアドレスや、URLなどであっても良い。
また、上述した実施の形態において、ピース特定情報は、コンテンツの先頭から順に割り付けたピース番号であるとしたが、ピースを識別するための情報であればどのようなものであっても良く、例えば、先頭からのバイト数や、ピースのハッシュ値などであっても良い。
<変形例3>
上述した実施の形態のデータ配信システムにおいては、配信開始ノードの数は複数であっても良い。また、P2PネットワークNTに接続されるこの他のノードの数も特に限定されない。
また、上述した実施の形態においては、鍵サーバ53は、配布開始ノードなどの他のノード50、51と物理的に同じ装置であっても良い。
また、上述した実施の形態においては、鍵サーバ53は、課金処理、報酬ポイント計算処理及び復号鍵生成処理の順に処理を行ったが、処理の順序はこの順に限らない。
また、上述した実施の形態においては、鍵サーバ53が、課金処理部537と、ピース情報格納部535と、配信量計算部536と、価格情報格納部539と、報酬ポイント計算部538と、報酬ポイント格納部541と、報酬ポイント換算情報格納部540とを有するように構成した。しかし、これら各部を鍵サーバ53が備えるのではなく、これらの各部を備えるサーバをデータ配信システムに別途備え、このサーバと鍵サーバ53とが接続される構成であっても良い。このような構成においては、鍵サーバ53は、鍵要求に含まれるノードID列に含まれるノードIDの全部又は一部、乱数列、コンテンツ種類ID及びピース番号と、当該鍵要求を送信したノード51のノードIDとを当該サーバに送信する。これらを受信したサーバは、上述の鍵サーバ53と同様にして、課金処理及び報酬ポイント計算処理を行えば良い。尚、当該サーバを1つの装置として構成するのではなく、例えば、課金処理部537を少なくとも備えるサーバと、配信量計算部536及び報酬ポイント計算部538を少なくとも備えるサーバとの複数の装置で構成するようにしても良い。
<変形例4>
上述の実施の形態においては、1つのピース要求によって複数のピースが要求されるようにしても良い。この場合、ノード50,51は、複数のピースのそれぞれについて上述したように暗号化ピース、ノードID列及び乱数列の組を、ピース要求を送信した他のノード51に送信すれば良い。
また、上述の実施の形態においては、ノード50,51は、ピース要求に応じて暗号化ピースを送信する構成としたが、これに限らず、ピース要求を受信しなくとも、他のノード51に暗号化ピースと共にノードID列及び乱数列を送信するようにしても良い。
<変形例5>
上述の実施の形態においては、ノード51は、配布データを構成する全てのピースについて暗号化ピースが取得されデータ格納部517に記憶された場合に、各暗号化ピースを復号するための鍵要求を鍵サーバ53に送信するようにしても良い。この場合、ノード51は、ピース番号を鍵サーバ53に送信しなくても良い。又は、ノード51は、配布データを構成する全てのピースについて暗号化ピースが取得されていない場合であっても、データ格納部517に記憶された暗号化ピースを復号するための鍵要求を鍵サーバ53に送信するようにしても良い。また、ノード51は、1つの鍵要求によって、1つの暗号化ピースを復号するための復号鍵を要求するようにしても良いし、複数の暗号化ピースを復号するための各復号鍵を要求するようにしても良い。
尚、ノード51は復号を、ピースを全部受信した後に行なっても良いし、ピースを受信する度に行なっても良い。また、配信データが画像データや音楽データであって、当該配信データを復号して再生する場合、ノード51は全てのピースを再生しても良いし、一部のピースのみを再生しても良いし、ピース毎に再生しても良い。
<変形例6>
上述の実施の形態においては、ノード50,51は、データ格納部517に記憶された暗号化ピースを他のノード51に送信する場合、その都度、乱数を生成するようにした。しかし、ノード50,51は、乱数をその都度生成するのではなく、例えば、暗号化ピースの送信回数に応じて発生させるようにしても良い。例えば、ノード50,51は、暗号化ピースの送信を所定の回数(例えば5回)行う毎に新たな乱数を生成するようにしても良い。また、ノード50,51が乱数を生成するタイミングは、他のノード51からピース要求を受信したときであっても良いし、所定の時間毎であっても良い。
また、上述の実施の形態においては、ノード51は、データ格納部517に記憶された暗号化ピースを暗号化して他のノード51に送信する場合、当該暗号化ピースのデータの全部ではなく一部のデータについて暗号化するようにしても良い。この場合、当該暗号化ピースの配信を仲介する各ノード51が暗号化するデータが、同じく当該暗号化ピースの配信を仲介する他のノード51が暗号化するデータと重複部分が生じるように、各ノード51は当該暗号化ピースの一部のデータを暗号化するようにすれば良い。このような構成によれば、各ノード51が行う暗号化に関する処理負担を軽減させることができると共に、暗号化部分を重複させることにより、復号鍵が暴露された場合の影響を抑制することが可能になる。
<変形例7>
上述の実施の形態においては、ノード51が他のノード51に暗号化ピースと共に送信するノードID列及び乱数列は、例えば、(ID#0, r_0),(ID#1,r_1)…(ID#f, r_f)などのように、ノードIDと当該ノードIDに対応する乱数との組をノードID毎に示す形態であっても良い。
<変形例8>
上述の実施の形態においては、ピースの暗号化には、暗号鍵でもあり、暗号化を復号するための復号鍵でもある一時対称鍵を用いた。しかし、ピースの暗号化に用いる暗号鍵と、暗号化ピースに対して行われている暗号化を復号するための復号鍵とは各々別であるとしても良い。
また、上述した各実施の形態においては、各ノード50,51は、ピースの暗号化に用いる一時対称鍵を、乱数及び秘密鍵を用いて生成したが、これに限らず、例えば、秘密鍵自体や乱数自体を一時対称鍵として用いても良いし、乱数とピース番号とを用いて一時対称鍵を生成しても良い。
また、上述の実施の形態においては、各ノード50,51に一意に割当られた秘密情報として秘密鍵を用いたが、これに限らない。
また、上述の実施の形態においては、秘密鍵は、各ノード50,51に一意に割当られているとしたが、これに限らない。例えば、各ノード50,51のうち一部のノードに同一の秘密鍵が割り当てられるようにしても良い。
また、上述の実施の形態においては、秘密情報を各ノード50,51と鍵サーバ53とを共有する方法は限定されず、例えば、秘密情報を事前に共有する方法や、公開鍵で暗号化してピースの配信時に秘密情報をノード51及び鍵サーバ53に同時に配信する方法などであっても良い。また、秘密情報を各ノード50,51と鍵サーバ53とを共有するのではなく、非対称鍵を用いて秘密情報を共有しない構成であっても良い。
<変形例9>
上述の実施の形態においては、上述した暗号化ピース、ノードID列及び乱数列をパッケージ化したパッケージデータの形態で配布されるように構成しても良い。この場合、パッケージデータはコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されてノードに提供されるようにしても良いし、サーバを介してノードにダウンロードされるように構成しても良い。当該パッケージデータを取得したノードは、ピース要求に応じて、上述の実施の形態と同様にして、当該パッケージデータに含まれる暗号化ピースに対して暗号化を選択的に行った暗号化ピースと、パッケージデータに含まれるノードID及び自身のノードIDと、パッケージデータに含まれる乱数列及び自身が生成した乱数とを他のノードに送信すれば良い。
<変形例10>
上述の実施の形態においては、配信開始ノードであるノード50は、暗号化ピースを送信する際に、ノード51と同様にして、所定の確率に従って暗号化を選択的に行うようにしても良い。この場合、ノード50は、上述のノード51の有する暗号化決定部521及び乱数代替生成部522と同様の機能を有するように構成すれば良い。
また、上述の実施の形態においては、ノード51が暗号化を選択的に行う際の確率は所定であるとしたが、これを可変にしても良い。例えば、暗号化ピースについての配信が仲介された回数(経由回数という)に応じて当該確率を変更するようにしても良いし、固定値と可変値とを使い分けるようにしても良い。
<変形例11>
上述した各実施の形態にかかる鍵サーバ53を、各ノード51がピースを送信する際に暗号化するか否かを決定して決定結果に従ってピースに対して暗号化を行って送信するデータ配信システムに適用したが、これに限らず、各ノード51がピースを送信する毎に暗号化を行うデータ配信システムに適用するようにしても良い。
また、このようにピースに対して各ノード51が暗号化を重ねて送信するのではなく、各ノード51が他のノード50,51から暗号化ピースを受信し、更に当該暗号化ピースを復号するための復号鍵を受信して、当該復号鍵を用いて当該暗号化ピースを一旦復号した後、復号したピースを新たに暗号化して新たな暗号化ピースを出力し、当該新たな暗号化ピースを他のノード51に送信するデータ配信システムに適用しても良い。この場合、各ノード51は、復号鍵を鍵サーバ53から受信するようにしても良いし、ピースの暗号化を行ったノード51自体から受信するようにしても良い。また、この復号鍵自体が暗号化されて送信されるようにしても良い。
<変形例12>
上述した各実施の形態において、配信データ毎に報酬ポイントが可変に設定されるようにし、鍵サーバ53は配信データ毎の報酬ポイントを記憶する報酬ポイント格納部541を備えるようにしたが、これに限らず、全ての配信データに同一の報酬ポイントが設定されるようにしても良い。この場合、鍵サーバ53は、報酬ポイント格納部541を備えなくても良く、ノード51は、鍵サーバ53に鍵要求を送信する際、コンテンツ種類IDを含めなくても良い。
また、上述した各実施の形態において、ピース情報格納部535においては、最後尾のピースについては、それ以外のピースと別にデータサイズが記憶されるようにし、このデータサイズを用いて配信量を計算するようにしたが、最後尾ピースについてもそれ以外のピースと同様のデータサイズを用いて配信量を計算するようにしても良い。
また、各配信データの各ピースのデータサイズが固定であり全て同一である場合、鍵サーバ53はピース情報格納部535を備えず、ノード51は、鍵サーバ53に鍵要求を送信する際、コンテンツ種類IDを含めなくても良い。
<変形例13>
上述した各実施の形態において、鍵サーバ53は、鍵要求を受信する度に課金処理を行うようにしたが、これに限らない。例えば、鍵サーバ53は、鍵要求に含まれるピース番号が特定の値である場合にのみ課金処理を行うようにしても良い。
また、上述した各実施の形態において、価格情報格納部539は、各配信データの価格だけではなく、当該価格と等価なポイントとして交換可能な報酬ポイントの値である交換ポイントを記憶するようにしても良い。図30は、本変形例にかかる価格情報格納部539に記憶される価格及び交換ポイントを例示する図である。同図に示されるように、コンテンツ種類IDと、配信データの価格と、交換ポイントとが対応付けられて記憶される。例えば、コンテンツ種類IDが‘12500013’の配信データについては、1000ポイントの報酬ポイントと等価でありこのポイントを交換ポイントとして当該交換ポイントと交換可能である。このような構成において、課金処理部537は、報酬ポイント、価格及び交換ポイントを用いて、鍵要求を送信したノード51に対して課金額を計算する。
図31は、本変形例にかかる課金処理の手順を示すフローチャートである。鍵サーバ53は、鍵要求を送信したノード51のノードIDと対応付けられて報酬ポイント格納部541に記憶された報酬ポイントを読み出し(ステップS60)、鍵要求に含まれるコンテンツ種類IDと同一のコンテンツ種類IDと対応付けられて価格情報格納部539に記憶された価格及び交換ポイントを読み出す(ステップS61´)。そして、鍵サーバ53は、交換ポイントが報酬ポイント以下であるか否かを判定し(ステップS65)、交換ポイントが報酬ポイント以下である場合(ステップS65:YES)、報酬ポイントから交換ポイントを差し引いた値を新たな報酬ポイントの値として、当該ノードIDと対応付けられて報酬ポイント格納部541に記憶された報酬ポイントを更新して(ステップS66)、課金処理を終了する。一方、交換ポイントが報酬ポイントより大きい場合(ステップS65:NO)は、鍵サーバ53は、上述の第1の実施の形態と同様にしてステップS62〜S64の処理を行う。
以上のような構成によっても、二次配信を担ったノード51に対して配信量に応じてインセンティブを正しく付与することができる。
<変形例14>
上述した各実施の形態において、インセンティブとして付与する報酬ポイントは、次回以降の課金処理での値引きに用いられるようにしたが、これに限らず、例えば、特典のおまけなどと交換可能にするようにしても良い。この場合、例えば、鍵サーバ53が、鍵要求を送信したノード51に対して、当該ノード51に付与された報酬ポイントに応じて特典を提供する提供部を備えるようにしても良い。又は、このような提供部を備えるサーバをデータ配信システムに別途備えるようにしても良い。
尚、鍵サーバ53が、報酬ポイントを値引きとして用いるか特典との交換に用いるかを判定して、当該判定結果に応じて、課金処理を行うようにしても良い。図32は、本変形例にかかる鍵送信処理の手順を示すフローチャートである。ステップS40の後、ステップS100では、鍵サーバ53は、鍵要求によって復号鍵が要求されているピースが有料か無料か又は報酬ポイントが特典との交換により用いられるかを判定する。尚、各ピースが有料か無料か又は報酬ポイントが特典との交換により用いられるかは、例えば、各ピースのピース番号と対応付けて鍵サーバ53に予め記憶されるようにすれば良い。そして、当該ピースが無料である場合、鍵サーバ53は、上述の各実施の形態と同様のステップS42〜S44の処理を行う。一方、当該ピースが有料か又は報酬ポイントが特典との交換により用いられる場合、上述の各実施の形態と同様のステップS41の課金処理を行い、次いで、課金が可能である否かを判定する(ステップS101)。課金が可能である場合(ステップS101:YES)、鍵サーバ53は、ステップS42〜S44の処理を行い、課金が可能でない場合(ステップS101:NO)、復号鍵の送信が不可である旨を示すメッセージを、鍵要求を送信したノード51に送信する(ステップS102)。
また、報酬ポイントには、有効期限が設定されるようにしても良い。図33は、本変形例にかかる報酬ポイント格納部541に記憶される報酬ポイントを例示する図である。同図に示されるように、ノード毎の報酬ポイントに対して有効期限が対応付けられて記憶される。このような構成において、鍵サーバ53は、課金処理を行う際、報酬ポイント格納部541に記憶される報酬ポイントに対応付けられている有効期限が現在日時より経過していない場合に、当該報酬ポイントの値を用い、有効期限が現在日時より経過している場合、報酬ポイントの値を‘0’として、課金処理を行えば良い。
<変形例15>
上述した各実施の形態において、配信データ毎に換算ポイントが可変に設定されるようにし、鍵サーバ53は配信データ毎の換算ポイントを記憶する報酬ポイント換算情報格納部540を備えるようにしたが、これに限らず、全ての配信データに同一の換算ポイントが設定されるようにしても良い。この場合、鍵サーバ53は、報酬ポイント換算情報格納部540を備えなくても良く、ノード51は、鍵サーバ53に鍵要求を送信する際、コンテンツ種類IDを含めなくても良い。
<変形例16>
上述した各実施の形態において、配信開始ノードであるノード51に対しては、報酬ポイントを付与しないように構成したが、報酬ポイントを付与するように構成しても良い。
50,51,51A,51B ノード
53 鍵サーバ
500 固有情報格納部
501 乱数生成部
502 一時対称鍵生成部
503 ピース暗号化部
504 ピース化部
505 データ送信部
506 送信要求受付部
510 固有情報格納部
511 乱数生成部
512 一時対称鍵生成部
513 ピース暗号化部
514 データ受信部
515 データ送信部
516 送信要求受付部
517 データ格納部
518 送信要求送信部
519 鍵要求送信部
520 ピース復号部
521 暗号化決定部
522 乱数代替生成部
530 秘密鍵格納部
531 データ受信部
532 暗号化スキップ判定部
533 一時対称鍵生成部
534 データ送信部
535 ピース情報格納部
536 配信量計算部
537 課金処理部
538 報酬ポイント計算部
539 価格情報格納部
540 報酬ポイント換算情報格納部
541 報酬ポイント格納部
NT P2Pネットワーク

Claims (16)

  1. ピースは、データの一部であり、通信装置で暗号化され前記通信装置から前記他の通信装置へ送信されるものであって、
    当該ピースを復号するための復号鍵を要求する鍵要求は、前記データを識別するためのデータ識別情報と、前記復号鍵を生成するための鍵生成情報とを含むものであり、且つ前記他の通信装置から送信されるものであって、
    前記鍵生成情報は、前記通信装置に割り当てられた装置識別情報を含み、
    前記鍵要求に含まれる前記データ識別情報と前記鍵生成情報とを取得する取得手段と、
    前記データ識別情報と前記鍵生成情報とを用いて、前記通信装置によって送信された前記ピースのデータ量である配信量を計算する第1計算手段と、
    前記配信量を用いて、前記通信装置に対して付与する報酬ポイントを計算する第2計算手段と、
    前記報酬ポイントを前記装置識別情報と対応付けて記憶する第1記憶手段とを備える
    ことを特徴とするサーバ。
  2. 前記鍵要求は、前記ピースを特定するピース特定情報を更に含み、
    前記取得手段は、前記ピース特定情報を更に取得し、
    前記第1計算手段は、前記ピース特定情報をも用いて、前記配信量を計算する
    ことを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
  3. 前記ピースは、送信を仲介する複数の通信装置の全部又は一部により各々異なる暗号鍵で暗号化され、
    前記鍵生成情報は、前記ピースを復号するための1又は複数の復号鍵を生成するための情報であり、ピースの送信を仲介した複数の各前記通信装置の送信順序を判定可能に各前記装置識別情報を含み、
    前記取得手段は、前記データ識別情報と、前記ピースを最後に送信した通信装置の前記装置識別情報とを取得し、
    前記第2計算手段は、前記配信量を用いて、前記ピースを最後に送信した他の通信装置に対して付与する報酬ポイントを計算し、
    前記第1記憶手段は、前記ピースを最後に送信した通信装置の前記装置識別情報と対応付けて、前記報酬ポイントを記憶する
    ことを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
  4. 前記ピースは、送信を仲介する第1の通信装置が第1暗号鍵を用いて暗号化して第2の通信装置に送信した後当該第2の通信装置が復号して第2暗号鍵を用いて暗号化したものであり、
    前記鍵生成情報は、前記第2暗号鍵を用いて暗号化された前記ピースを復号するための復号鍵を生成するための情報であり、前記第2の通信装置の前記装置識別情報を含み、
    前記取得手段は、前記データ識別情報と、前記第2の通信装置の前記装置識別情報とを取得し、
    前記第2計算手段は、前記配信量を用いて、前記第2の通信装置に対して付与する報酬ポイントを計算し、
    前記第1記憶手段は、前記第2の通信装置の前記装置識別情報と対応付けて、前記報酬ポイントを記憶する
    ことを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
  5. 前記ピースは、送信を仲介する複数の通信装置の全部又は一部により各々暗号化され、
    前記鍵生成情報は、前記ピースを復号するための1又は複数の復号鍵を生成するための情報であり、前記ピースの送信を仲介した複数の各前記通信装置の各前記装置識別情報とを含み、
    前記取得手段は、前記データ識別情報と、各前記通信装置の各前記装置識別情報とを取得し、
    前記第2計算手段は、前記配信量を用いて、前記ピースの送信を仲介した各前記通信装置に対して付与する報酬ポイントを各々計算し、
    前記第1記憶手段は、各前記通信装置の前記装置識別情報と対応付けて、前記報酬ポイントを各々記憶する
    ことを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
  6. 前記ピースは、送信を仲介する複数の通信装置の全部又は一部により各々暗号化され、
    前記鍵生成情報は、前記ピースを復号するための1又は複数の復号鍵を生成するための情報であり、前記ピースの送信を仲介した複数の各前記通信装置の送信順序を判定可能に各前記装置識別情報とを含み、
    前記取得手段は、前記データ識別情報と、各前記通信装置の各前記装置識別情報とを取得し、
    前記第2計算手段は、前記配信量を用いて、前記ピースの送信を仲介した各前記通信装置に対して送信順序に応じた前記報酬ポイントを各々計算し、
    前記第1記憶手段は、各前記通信装置の前記装置識別情報と対応付けて、前記報酬ポイントを各々記憶する
    ことを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
  7. 前記ピース特定情報は、前記ピースが前記データのどの部分であるかを特定するものであり、
    前記データのどの部分かに応じた前記ピースのデータ量を示すサイズ情報を記憶する第2記憶手段を更に備え、
    前記第1計算手段は、前記データ識別情報、前記ピース特定情報及び前記サイズ情報を用いて、前記ピースのデータ量を判別することにより、前記配信量を計算する
    ことを特徴とする請求項2に記載のサーバ。
  8. 前記第2計算手段は、前記配信量を用いて、前記ピースが前記データのどの部分であるかに応じて前記報酬ポイントを計算する
    ことを特徴とする請求項7に記載のサーバ。
  9. データ毎に単位量当たりの換算ポイントを記憶する第3記憶手段を更に備え、
    前記第2計算手段は、前記ピースを含む前記データの前記換算ポイント及び前記配信量を用いて、前記報酬ポイントを計算する
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のサーバ。
  10. 前記鍵要求は、当該鍵要求を送信する前記他の通信装置に割り当てられた装置識別情報を更に含み、
    前記取得手段は、前記他の通信装置に割り当てられた装置識別情報を更に取得し、
    前記他の通信装置の前記装置識別情報と対応付けられて前記第1記憶手段に記憶された前記報酬ポイントを用いて値引き額を決定して、前記他の通信装置に対する課金額を計算する課金処理手段とを更に備える
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載のサーバ。
  11. 前記鍵要求は、当該鍵要求を送信する前記他の通信装置に割り当てられた装置識別情報を更に含み、
    前記取得手段は、前記他の通信装置に割り当てられた装置識別情報を更に取得し、
    前記他の通信装置の前記装置識別情報と対応付けられて前記第1記憶手段に記憶された前記報酬ポイントに応じた特典を提供する提供手段とを更に備える
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のサーバ。
  12. 前記取得手段は、前記鍵要求を受信し前記鍵生成情報を用いて前記復号鍵を生成する鍵サーバから、前記鍵要求に含まれる前記データ識別情報と前記鍵生成情報とを少なくとも取得する
    ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のサーバ。
  13. 前記鍵要求を受信する受信手段と、
    前記鍵生成情報を用いて、前記復号鍵を生成する鍵生成手段と、
    前記復号鍵を前記他の通信装置に送信する送信手段とを更に備え、
    前記取得手段は、受信された前記鍵要求に含まれる前記データ識別情報と前記鍵生成情報とを少なくとも取得する
    ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のサーバ。
  14. 前記ピースは、当該ピースの送信を仲介した複数の前記通信装置の全部又は一部が生成した情報であってその生成毎に異なる一時情報及び複数の前記通信装置に各々割り当てられた秘密情報を用いて生成した一時対称鍵により各々暗号化されており、
    前記鍵生成情報は、前記ピースの送信を仲介した前記複数の通信装置の前記装置識別情報及び前記一時情報を対応付けて含み、
    複数の通信装置のそれぞれに割り当てられた秘密情報と、各通信装置に割り当てられた装置識別情報とを各々対応付けて記憶する第4記憶手段を更に備え、
    前記鍵生成手段は、前記鍵要求に含まれる各前記装置識別情報に対応付けられて記憶されている前記秘密情報と、当該各装置識別情報と対応付けられて前記鍵要求に含まれる各前記一時情報とを用いて、前記復号鍵を生成する
    ことを特徴とする請求項13に記載のサーバ。
  15. サーバで実行される情報処理方法であって、
    ピースは、データの一部であり、通信装置で暗号化され前記通信装置から前記他の通信装置へ送信されるものであって、
    当該ピースを復号するための復号鍵を要求する鍵要求は、前記データを識別するためのデータ識別情報と、前記復号鍵を生成するための鍵生成情報とを含むものであり、且つ前記他の通信装置から送信されるものであって、
    前記鍵生成情報は、前記通信装置に割り当てられた装置識別情報を含み、
    前記鍵要求に含まれる前記データ識別情報と前記装置識別情報とを取得する取得ステップと、
    前記データ識別情報と前記鍵生成情報とを用いて、前記通信装置によって送信された前記ピースのデータ量である配信量を計算する第1計算ステップと、
    前記配信量を用いて、前記通信装置に対して付与する報酬ポイントを計算する第2計算ステップと、
    前記報酬ポイントを前記装置識別情報と対応付けて記憶手段に記憶させる第1記憶制御ステップとを含むことを特徴とする情報処理方法。
  16. ピースは、データの一部であり、通信装置で暗号化され前記通信装置から前記他の通信装置へ送信されるものであって、
    当該ピースを復号するための復号鍵を要求する鍵要求は、前記データを識別するためのデータ識別情報と、前記復号鍵を生成するための鍵生成情報とを含むものであり、且つ前記他の通信装置から送信されるものであって、
    前記鍵生成情報は、前記通信装置に割り当てられた装置識別情報を含み、
    前記鍵要求に含まれる前記データ識別情報と前記鍵生成情報とを取得する取得手段と、
    前記データ識別情報と前記鍵生成情報とを用いて、前記通信装置によって送信された前記ピースのデータ量である配信量を計算する第1計算手段と、
    前記配信量を用いて、前記通信装置に対して付与する報酬ポイントを計算する第2計算手段と、
    前記報酬ポイントを前記装置識別情報と対応付けて記憶手段に記憶させる第1記憶制御手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
JP2009008149A 2009-01-16 2009-01-16 サーバ、情報処理方法及びプログラム Expired - Fee Related JP5284119B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009008149A JP5284119B2 (ja) 2009-01-16 2009-01-16 サーバ、情報処理方法及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009008149A JP5284119B2 (ja) 2009-01-16 2009-01-16 サーバ、情報処理方法及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010166432A true JP2010166432A (ja) 2010-07-29
JP5284119B2 JP5284119B2 (ja) 2013-09-11

Family

ID=42582231

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009008149A Expired - Fee Related JP5284119B2 (ja) 2009-01-16 2009-01-16 サーバ、情報処理方法及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5284119B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016540326A (ja) * 2013-10-21 2016-12-22 マスターカード インターナショナル インコーポレーテッド 取引の承認におけるリアルタイムリベートの処理のための方法及びシステム
KR20200065941A (ko) * 2018-11-30 2020-06-09 사단법인 전국은행연합회 사용자 인증에 기초한 암호 키 제공 장치 및 방법
CN113489670A (zh) * 2020-09-29 2021-10-08 青岛海信电子产业控股股份有限公司 信息处理方法及相关设备
EP3934159A1 (en) * 2017-06-26 2022-01-05 Nchain Holdings Limited Controlled cryptographic private key release

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004172818A (ja) * 2002-11-19 2004-06-17 Hitachi Ltd 電子情報共有システム
JP2007228558A (ja) * 2006-01-27 2007-09-06 Ricoh Co Ltd ファイル配信システム及びファイル配信方法
JP2007538315A (ja) * 2004-05-07 2007-12-27 ホーム ボックス オフィス,インコーポレイティド 通信ネットワークを介した安全なコンテンツ配信方法とシステム
JP2009153091A (ja) * 2007-11-26 2009-07-09 Toshiba Corp 通信装置、鍵サーバ、管理サーバ、通信サーバ、通信方法及びプログラム
JP2009232393A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Toshiba Corp 通信装置、システム、送信方法及びプログラム
JP2009272927A (ja) * 2008-05-08 2009-11-19 Toshiba Corp 通信装置、サーバ、及びプログラム
JP2010004269A (ja) * 2008-06-19 2010-01-07 Toshiba Corp 通信装置、鍵サーバ及びデータ

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004172818A (ja) * 2002-11-19 2004-06-17 Hitachi Ltd 電子情報共有システム
JP2007538315A (ja) * 2004-05-07 2007-12-27 ホーム ボックス オフィス,インコーポレイティド 通信ネットワークを介した安全なコンテンツ配信方法とシステム
JP2007228558A (ja) * 2006-01-27 2007-09-06 Ricoh Co Ltd ファイル配信システム及びファイル配信方法
JP2009153091A (ja) * 2007-11-26 2009-07-09 Toshiba Corp 通信装置、鍵サーバ、管理サーバ、通信サーバ、通信方法及びプログラム
JP2009232393A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Toshiba Corp 通信装置、システム、送信方法及びプログラム
JP2009272927A (ja) * 2008-05-08 2009-11-19 Toshiba Corp 通信装置、サーバ、及びプログラム
JP2010004269A (ja) * 2008-06-19 2010-01-07 Toshiba Corp 通信装置、鍵サーバ及びデータ

Non-Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
CSNG200700774024; 杉本あい,田頭茂明,藤田聡: '"BitTorrent型並列ダウンロードシステムにおける効率的なマッチメーキング手法の提案"' 電子情報通信学会技術研究報告 Vol.106,No.578, 20070301, p.167-172, 社団法人電子情報通信学会 *
CSNG200700774030; 黒川悟,宮保憲治: '"相互認証機能を適用したネットワークデータ分散共有システムの提案"' 電子情報通信学会技術研究報告 Vol.106,No.578, 20070301, p.203-206, 社団法人電子情報通信学会 *
JPN6013021051; 黒川悟,宮保憲治: '"相互認証機能を適用したネットワークデータ分散共有システムの提案"' 電子情報通信学会技術研究報告 Vol.106,No.578, 20070301, p.203-206, 社団法人電子情報通信学会 *
JPN6013021053; 杉本あい,田頭茂明,藤田聡: '"BitTorrent型並列ダウンロードシステムにおける効率的なマッチメーキング手法の提案"' 電子情報通信学会技術研究報告 Vol.106,No.578, 20070301, p.167-172, 社団法人電子情報通信学会 *

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016540326A (ja) * 2013-10-21 2016-12-22 マスターカード インターナショナル インコーポレーテッド 取引の承認におけるリアルタイムリベートの処理のための方法及びシステム
EP3934159A1 (en) * 2017-06-26 2022-01-05 Nchain Holdings Limited Controlled cryptographic private key release
US11329807B2 (en) 2017-06-26 2022-05-10 Nchain Licensing Ag Controlled cryptographic private key release
US11870894B2 (en) 2017-06-26 2024-01-09 Nchain Licensing Ag Controlled cryptographic private key release
KR20200065941A (ko) * 2018-11-30 2020-06-09 사단법인 전국은행연합회 사용자 인증에 기초한 암호 키 제공 장치 및 방법
KR102209989B1 (ko) 2018-11-30 2021-02-01 사단법인 금융결제원 사용자 인증에 기초한 암호 키 제공 장치 및 방법
CN113489670A (zh) * 2020-09-29 2021-10-08 青岛海信电子产业控股股份有限公司 信息处理方法及相关设备
CN113489670B (zh) * 2020-09-29 2023-02-03 青岛海信电子产业控股股份有限公司 信息处理方法及相关设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP5284119B2 (ja) 2013-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8225097B2 (en) Anchor point-based digital content protection
JP4101249B2 (ja) コンテンツ保護システム等におけるコンテンツ等のアクセスメータリング
US8619994B2 (en) System and method for providing digital contents service
RU2541878C2 (ru) Технологии монетизации анонимизированной информации о контексте
EP1229425A1 (en) Content usage management system and content usage management method
US20020010861A1 (en) Access control system, access control method, device, access control server, access-control-server registration server, data processing apparatus, and program storage medium
JP4889637B2 (ja) ライセンス管理装置及び方法
KR20010052660A (ko) 정보 처리 장치 및 방법, 및 제공매체
US20080155648A1 (en) Method, device, and system for digital rights management
JPWO2006038622A1 (ja) コンテンツ配信システム
JP2008312190A (ja) A/vプロファイルを管理する方法、装置およびシステム
EP2534603A1 (en) Apparatuses and methods for enabling a user to consume protected contents of a content provider
JP2009223352A (ja) コンテンツアクセス制御装置、コンテンツアクセス制御方法、およびコンテンツアクセス制御プログラム
JP5284119B2 (ja) サーバ、情報処理方法及びプログラム
US20090282250A1 (en) Communication apparatus, server, and computer program product therefor
JP2010124071A (ja) 通信装置、通信方法及びプログラム
JP2010004390A (ja) 通信装置、鍵サーバ及びデータ
JP2010157867A (ja) 動画再生コード生成装置、動画配信システム、実行形式プログラム、同プログラムを記録した記録媒体、サーバー、及び動画再生コード生成方法
KR100843079B1 (ko) 디지털 저작권 관리 방법 및 장치
JP5139045B2 (ja) コンテンツ配信システム、コンテンツ配信方法およびプログラム
JP2004355657A (ja) 電子コンテンツ取引方法及びそのシステム
JP2004240959A (ja) コンテンツ再生装置、ライセンス発行サーバ及びコンテンツ再生システム
JP4088631B2 (ja) アドホックネットワークにおけるコンテンツの配信方法、配信システム、配信プログラム、配信プログラムを記録した記録媒体及び端末装置
JP2004030325A (ja) オブジェクト利用管理システム、オブジェクトを利用し又は提供する情報処理装置又は情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラム
JP2012244380A (ja) コンテンツ販売管理装置及びコンテンツ販売システム及びコンピュータプログラム及びコンテンツ販売管理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110916

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130424

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130529

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees