JP2010165800A - Reactor - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、リアクトルに関し、特に、コアと、コアに巻回されたコイルとを備え、箱状の筐体に収容されているリアクトルに関する。 The present invention relates to a reactor, and more particularly to a reactor that includes a core and a coil wound around the core and is accommodated in a box-shaped housing.
従来、ボビンレスの空芯コイルを別体の絶縁樹脂からなるホルダに固定して磁心と組み合わせる磁気部品が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。また、リアクトルと、リアクトルを収容可能なケースとを備え、ケースの内面とリアクトルとの間に充填後固化されたポッティング樹脂が介在しているリアクトル装置が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。また、コイルと、コイルの内側および外周に充填された磁性粉末混合樹脂からなるコアと、コアを内側に収容するケースとを有するリアクトルが提案されている(たとえば、特許文献3参照)。 Conventionally, a magnetic component in which a bobbinless air-core coil is fixed to a holder made of a separate insulating resin and combined with a magnetic core has been proposed (for example, see Patent Document 1). Also, a reactor device has been proposed that includes a reactor and a case that can accommodate the reactor, and a potting resin solidified after filling is interposed between the inner surface of the case and the reactor (see, for example, Patent Document 2). ). In addition, a reactor having a coil, a core made of a magnetic powder mixed resin filled inside and around the coil, and a case for housing the core inside has been proposed (see, for example, Patent Document 3).
コイルに通電してリアクトルを作動させると、コイルからジュール熱が発生し、また、コアが変形することにより振動が発生する。そのため従来のリアクトルでは、発生した熱を外部に効率よく放熱し、かつ振動を外部へ伝達しないことが重要視されている。上記の特許文献2ではリアクトルの周囲に伝わる騒音を可及的に抑制する技術が提案されており、また、特許文献3では放熱性に優れるリアクトルが提案されているが、放熱性と振動の低減との両立の点において必ずしも十分とはいえず、更なる改良の余地がある。 When the reactor is operated by energizing the coil, Joule heat is generated from the coil, and vibration is generated due to deformation of the core. Therefore, in the conventional reactor, it is important to efficiently dissipate the generated heat to the outside and not transmit the vibration to the outside. In the above-mentioned Patent Document 2, a technique for suppressing noise transmitted around the reactor as much as possible is proposed, and in Patent Document 3, a reactor having excellent heat dissipation is proposed, but the heat dissipation and vibration reduction are proposed. However, it is not always sufficient in terms of compatibility, and there is room for further improvement.
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、放熱性と振動の低減とを両立するリアクトルを提供することである。 This invention is made | formed in view of said problem, The main objective is to provide the reactor which balances heat dissipation and reduction of a vibration.
本発明に係るリアクトルは、箱状の筐体に収容されたリアクトルであって、磁性材料から形成されたコアと、コアに巻回されたコイルと、コイルを内包するモールド樹脂とを備える。モールド樹脂は、コアの側面に対し筐体の内壁面へ突き出すように形成されたオーバーハング部を有する。オーバーハング部は、筐体の互いに対向する一対の内壁面と面接触する。 The reactor which concerns on this invention is a reactor accommodated in the box-shaped housing | casing, Comprising: The core formed from the magnetic material, the coil wound around the core, and the mold resin which encloses a coil are provided. The mold resin has an overhang portion formed so as to protrude from the side surface of the core to the inner wall surface of the housing. The overhang portion is in surface contact with a pair of inner wall surfaces facing each other of the housing.
上記リアクトルにおいて、内壁面と面接触するオーバーハング部の一対の表面は、リアクトルの上部側から下部側へ向けて、表面間の距離が縮小するように傾斜していてもよい。 In the reactor, the pair of surfaces of the overhang portion that are in surface contact with the inner wall surface may be inclined so that the distance between the surfaces decreases from the upper side to the lower side of the reactor.
上記リアクトルにおいて、コアと、筐体の底部との間に空隙が形成されていてもよい。また、コアと、筐体の内壁面との間に空隙が形成されていてもよい。 In the reactor, an air gap may be formed between the core and the bottom of the housing. In addition, a gap may be formed between the core and the inner wall surface of the housing.
上記リアクトルにおいて、コアは、圧粉磁心から形成されていてもよい。 In the reactor, the core may be formed of a dust core.
本発明のリアクトルによると、コイルで発生した熱を効率よく筐体へ放出することができ、かつ、コアの振動の筐体への伝達を抑制することができる。 According to the reactor of the present invention, heat generated in the coil can be efficiently released to the housing, and transmission of core vibration to the housing can be suppressed.
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。 Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. In the following drawings, the same or corresponding parts are denoted by the same reference numerals, and description thereof will not be repeated.
なお、以下に説明する実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下の実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、上記個数などは例示であり、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。 In the embodiments described below, each component is not necessarily essential for the present invention unless otherwise specified. In the following embodiments, when referring to the number, amount, etc., unless otherwise specified, the above number is an example, and the scope of the present invention is not necessarily limited to the number, amount, etc.
図1は、本発明の1つの実施の形態に係るリアクトルの冷却構造を含む駆動ユニットの構造の一例を概略的に示す図である。図1に示される例では、駆動ユニット1は、ハイブリッド車両に搭載される駆動ユニットであり、モータジェネレータ100と、ハウジング200と、減速機構300と、ディファレンシャル機構400と、ドライブシャフト受け部500と、端子台600とを含んで構成される。
FIG. 1 is a diagram schematically showing an example of the structure of a drive unit including a reactor cooling structure according to an embodiment of the present invention. In the example shown in FIG. 1, the
モータジェネレータ100は、電動機または発電機としての機能を有する回転電機であり、軸受120を介してハウジング200に回転可能に取付けられた回転シャフト110と、回転シャフト110に取付けられたロータ130と、ステータ140とを有する。
The
ロータ130は、たとえば、鉄または鉄合金などの板状の磁性体を積層することにより構成されたロータコアと、該ロータコアに埋設された永久磁石とを有する。永久磁石は、たとえば、ロータコアの外周近傍にほぼ等間隔を隔てて配置される。なお、ロータコアを圧粉磁心により構成してもよい。
The
ステータ140は、リング状のステータコア141と、ステータコア141に巻回されるステータコイル142と、ステータコイル142に接続されるバスバー143とを有する。バスバー143は、ハウジング200に設けられた端子台600および給電ケーブル700Aを介してPCU(Power Control Unit)700と接続される。また、PCU700は、給電ケーブル800Aを介してバッテリ800に接続される。これにより、バッテリ800とステータコイル142とが電気的に接続される。
The
ステータコア141は、たとえば、鉄または鉄合金などの板状の磁性体を積層することにより構成される。ステータコア141の内周面上には複数のティース部(図示せず)および該ティース部間に形成される凹部としてのスロット部(図示せず)が形成されている。スロット部は、ステータコア141の内周側に開口するように設けられる。なお、ステータコア141を圧粉磁心により構成してもよい。
The
3つの巻線相であるU相、V相およびW相を含むステータコイル142は、スロット部に嵌り合うようにティース部に巻き付けられる。ステータコイル142のU相、V相およびW相は、互いに円周上でずれるように巻き付けられる。バスバー143は、それぞれステータコイル142のU相、V相およびW相に対応するU相、V相およびW相を含む。
給電ケーブル700Aは、U相ケーブルと、V相ケーブルと、W相ケーブルとからなる三相ケーブルである。バスバー143のU相、V相およびW相がそれぞれ給電ケーブル700AにおけるU相ケーブル、V相ケーブルおよびW相ケーブルに接続される。
The
モータジェネレータ100から出力された動力は、減速機構300からディファレンシャル機構400を介してドライブシャフト受け部500に伝達される。ドライブシャフト受け部500に伝達された駆動力は、ドライブシャフト(図示せず)を介して車輪(図示せず)に回転力として伝達されて、車両を走行させる。
The power output from the
一方、ハイブリッド車両の回生制動時には、車輪は車体の慣性力により回転させられる。車輪からの回転力によりドライブシャフト受け部500、ディファレンシャル機構400および減速機構300を介してモータジェネレータ100が駆動される。このとき、モータジェネレータ100が発電機として作動する。モータジェネレータ100により発電された電力は、PCU700におけるインバータを介してバッテリ800に蓄えられる。
On the other hand, during regenerative braking of the hybrid vehicle, the wheels are rotated by the inertial force of the vehicle body.
駆動ユニット1には、レゾルバロータと、レゾルバステータとを有するレゾルバ(図示せず)が設けられている。レゾルバロータは、モータジェネレータ100の回転シャフト110に接続されている。また、レゾルバステータは、レゾルバステータコアと、該コアに巻回されたレゾルバステータコイルとを有する。上記レゾルバにより、モータジェネレータ100のロータ130の回転角度が検出される。検出された回転角度は、PCU700へ伝達される。PCU700は、検出されたロータ130の回転角度と、外部ECU(Electrical Control Unit)からのトルク指令値とを用いてモータジェネレータ100を駆動するための駆動信号を生成し、その生成した駆動信号をモータジェネレータ100へ出力する。
The
図2は、PCU700の主要部の構成を示す回路図である。図2を参照して、PCU700は、コンバータ710と、インバータ720と、制御装置730と、コンデンサC1,C2と、電源ラインPL1〜PL3と、出力ライン740U,740V,740Wとを含む。コンバータ710は、バッテリ800とインバータ720との間に接続され、インバータ720は、出力ライン740U,740V,740Wを介してモータジェネレータ100と接続される。
FIG. 2 is a circuit diagram showing a configuration of a main part of
コンバータ710に接続されるバッテリ800は、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池である。バッテリ800は、発生した直流電圧をコンバータ710に供給し、また、コンバータ710から受ける直流電圧によって充電される。
コンバータ710は、パワートランジスタQ1,Q2と、ダイオードD1,D2と、リアクトルLとからなる。パワートランジスタQ1,Q2は、電源ラインPL2,PL3間に直列に接続され、制御装置730からの制御信号をベースに受ける。ダイオードD1,D2は、それぞれパワートランジスタQ1,Q2のエミッタ側からコレクタ側へ電流を流すようにパワートランジスタQ1,Q2のコレクタ−エミッタ間にそれぞれ接続される。リアクトルLは、バッテリ800の正極と接続される電源ラインPL1に一端が接続され、パワートランジスタQ1,Q2の接続点に他端が接続される。
このコンバータ710は、リアクトルLを用いてバッテリ800から受ける直流電圧を昇圧し、その昇圧した昇圧電圧を電源ラインPL2に供給する。また、コンバータ710は、インバータ720から受ける直流電圧を降圧してバッテリ800を充電する。
インバータ720は、U相アーム750U、V相アーム750VおよびW相アーム750Wからなる。各相アームは、電源ラインPL2,PL3間に並列に接続される。U相アーム750Uは、直列に接続されたパワートランジスタQ3,Q4からなり、V相アーム750Vは、直列に接続されたパワートランジスタQ5,Q6からなり、W相アーム750Wは、直列に接続されたパワートランジスタQ7,Q8からなる。ダイオードD3〜D8は、それぞれパワートランジスタQ3〜Q8のエミッタ側からコレクタ側へ電流を流すようにパワートランジスタQ3〜Q8のコレクタ−エミッタ間にそれぞれ接続される。そして、各相アームにおける各パワートランジスタの接続点は、出力ライン740U,740V,740Wを介してモータジェネレータ100の各相コイルの反中性点側にそれぞれ接続されている。
このインバータ720は、制御装置730からの制御信号に基づいて、電源ラインPL2から受ける直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータ100へ出力する。また、インバータ720は、モータジェネレータ100によって発電された交流電圧を直流電圧に整流して電源ラインPL2に供給する。
コンデンサC1は、電源ラインPL1,PL3間に接続され、電源ラインPL1の電圧レベルを平滑化する。また、コンデンサC2は、電源ラインPL2,PL3間に接続され、電源ラインPL2の電圧レベルを平滑化する。 Capacitor C1 is connected between power supply lines PL1 and PL3, and smoothes the voltage level of power supply line PL1. Capacitor C2 is connected between power supply lines PL2 and PL3, and smoothes the voltage level of power supply line PL2.
制御装置730は、モータジェネレータ100の回転子の回転角度、モータトルク指令値、モータジェネレータ100の各相電流値、およびインバータ720の入力電圧に基づいてモータジェネレータ100の各相コイル電圧を演算し、その演算結果に基づいてパワートランジスタQ3〜Q8をオン/オフするPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成してインバータ720へ出力する。
また、制御装置730は、上述したモータトルク指令値およびモータ回転数に基づいてインバータ720の入力電圧を最適にするためのパワートランジスタQ1,Q2のデューティ比を演算し、その演算結果に基づいてパワートランジスタQ1,Q2をオン/オフするPWM信号を生成してコンバータ710へ出力する。
さらに、制御装置730は、モータジェネレータ100によって発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ800を充電するため、コンバータ710およびインバータ720におけるパワートランジスタQ1〜Q8のスイッチング動作を制御する。
Further,
このPCU700においては、コンバータ710は、制御装置730からの制御信号に基づいて、バッテリ800から受ける直流電圧を昇圧して電源ラインPL2に供給する。そして、インバータ720は、コンデンサC2によって平滑化された直流電圧を電源ラインPL2から受け、その受けた直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータ100へ出力する。
In
また、インバータ720は、モータジェネレータ100の回生動作によって発電された交流電圧を直流電圧に変換して電源ラインPL2へ出力する。そして、コンバータ710は、コンデンサC2によって平滑化された直流電圧を電源ラインPL2から受け、その受けた直流電圧を降圧してバッテリ800を充電する。
このように、本実施の形態に係る電気機器ユニットとしてのPCU700は、インバータ720と、リアクトルLとを備える。そして、リアクトルLは、インバータ720への電力供給経路に設けられる。
Thus,
図3は、リアクトルLの斜視図である。図4は、リアクトルLの平面図である。図5は、リアクトルLの背面図である。なお図4は、図3中に示す矢印IV方向からリアクトルLを見た図であり、図5は、図3中に示す矢印V方向からリアクトルLを見た図である。図6は、コイルを内包する樹脂構造体を示す斜視図である。図7は、リアクトルLの分解斜視図である。図3〜図7を参照して、リアクトルLの構成について説明する。 FIG. 3 is a perspective view of the reactor L. FIG. FIG. 4 is a plan view of the reactor L. FIG. FIG. 5 is a rear view of the reactor L. FIG. 4 is a view of the reactor L as seen from the direction of the arrow IV shown in FIG. 3, and FIG. 5 is a view of the reactor L as seen from the direction of the arrow V shown in FIG. FIG. 6 is a perspective view showing a resin structure including a coil. FIG. 7 is an exploded perspective view of the reactor L. FIG. The structure of the reactor L is demonstrated with reference to FIGS.
リアクトルLは、通電により磁束を発生するコイル21と、コイル21の内側および外側に充填された磁性材料を有するコア体とを備える。コイル21を構成するコイル線は、エッジワイズコイル(Edge Width Coil)などの平角線が採用されている。断面形状が円形状の従来の一般的なコイル線よりも剛性が高く、占積率および放熱性に優れたコイル線が巻回されて、コイル21が形成されている。
The reactor L includes a
コア体は、相対向して配置された一対のE型コア11と、複数のI型コア12とが組み合わされて形成されている。図7に示すように、一対のE型コア11の間に、セラミックプレートに代表される非磁性板13を介在させて複数のI型コア12が順次積層されて、コア体を形成している。コイル21は、磁気回路を構成するコア体(鉄芯)に巻回されている。
The core body is formed by combining a pair of
コア体に含まれるE型コア11、I型コア12は、形状自由度および磁気等方性に優れた圧粉磁心から形成されている。一対のE型コア11および複数のI型コア12によって閉磁路が形成されている。E型コア11、I型コア12および複数の非磁性板13を接着積層して、中軸が形成されている。上記閉磁路と、中軸に巻回されるコイル21とによって、リアクトルLが形成されている。コア体は、コイル21の内側および外周側の両方に配置されている。
The
E型コア11には、側面11aの一部が窪んだ凹部15が形成されている。図4に示すように、平面形状が略矩形状に形成されたE型コア11の、略平行な一対の側面11aの双方に、凹部15が形成されている。凹部15は、一対のE型コア11の両方に形成されている。またE型コア11には、後述する筐体31にリアクトルLが収容される際にリアクトルLを筐体31に対し固定するボルト51が挿通可能な、挿通孔16が形成されている。
The
図6では、モールド樹脂22を透視して、モールド樹脂22の内部に配置されたコイル21が図示されている。図6に示すように、コイル21は、外部の電子機器との接続端子となる端子部21aを除いて、モールド樹脂22によって内包されている。モールド樹脂22は、内部に貫通孔25が形成された筒状に形成されている。この貫通孔25に、E型コア11、I型コア12および非磁性板13が積層された中軸が挿通されることにより、モールド樹脂22およびコイル21を中軸回りに配置可能とされている。
In FIG. 6, the
モールド樹脂22がコイル21を被覆しているため、コイル21の外部との絶縁性能が確保されている。コイル21と一体化されたモールド樹脂22がコイル21を電気絶縁させるボビン機能を有しているために、コイル21とコア体との電気絶縁のためのコイルボビンを別に設ける必要はない。つまり、コイル21およびコイル21を絶縁するモールド樹脂22とが一体化されていることにより、リアクトルLを構成する部品点数の削減が実現できる。加えて、後述する筐体31にリアクトルLを組み付けた後にコイル21を絶縁するために樹脂ポッティングを行なう必要がなく、リアクトルLの組付けに必要な工程を削減できるので、リアクトルLの組付性の向上を達成することができる。
Since the
図3〜図5に示すように、モールド樹脂22は、E型コア11の側面11aに対し外側に張り出したオーバーハング部23を有する。図4に示すように、モールド樹脂22は、E型コア11の側面11aに対し、コイル21の端子部21aが外部へ顕出する側のオーバーハング部23において距離L2分突き出し、逆側のオーバーハング部23において距離L1分突き出している。
As shown in FIGS. 3 to 5, the
オーバーハング部23がE型コア11の側面11aに対して突出した表面は、E型コア11の側面11aに対して傾斜したテーパ面24を形成する。図5に示すように、テーパ面24は、E型コア11の上部側から下部側へ向けて、テーパ面24とE型コア11の側面11aとの間の離隔する距離が小さくなるように、側面11aに対して傾斜して形成されている。リアクトルLを側面視した場合に、テーパ面24の上端から下端に向かうにつれて一対のテーパ面24間の距離が縮小するように、テーパ面24は鉛直方向に対して傾斜して形成されている。
The surface of the
上記の構成を有するリアクトルLを、筐体31内部において保持する保持構造について説明する。図8は、リアクトルLの保持構造を示す分解斜視図である。図9は、リアクトルLの保持構造を示す断面図である。図8および図9に示すように、E型コア11、I型コア12、コイル21およびモールド樹脂22を備えるリアクトルLは、上部が開口した箱状の筐体31と、筐体31の開口を塞ぐ蓋32とによって囲まれた空間内に配置されている。
A holding structure for holding the reactor L having the above configuration inside the
筐体31は、底部36から上方へ向かって延びる支柱52を有する。支柱52の内部には、支柱52の上端から支柱52の延在方向に沿うネジ穴が形成されている。ボルト51が外部から蓋32を貫通し、支柱52に形成されたネジ穴にボルト51が螺着されることにより、筐体31および蓋32が一体化されている。このときボルト51は、E型コア11に形成された挿通孔16を貫通し、さらにI型コア12と非磁性板13とが積層された中軸に挿通されており、筐体31に対してリアクトルLを組み付けている。
The
蓋32には、筐体31の底部36側へ向かって突き出した凸部33が形成されている。凸部33は、リアクトルLのコイル21と蓋32との間の距離を縮小させるように、コイル21に向けて突起するように形成されている。凸部33は、E型コア11に形成された凹部15に嵌入可能な形状に形成されている。蓋32にはまた、コイル21の端子部21aが貫通可能な孔部34が二箇所に形成されている。端子部21aが蓋32を貫通して筐体31の外部に配置されることにより、端子部21aを経てコイル21へ給電することが可能とされている。
The
筐体31は、底部36と、底部36から立設された方状の壁部とを有する。当該壁部の、筐体31の内部空間に対向する側の面は、内壁面35を形成する。リアクトルLが筐体31の内部に組み付けられた状態において、モールド樹脂22のオーバーハング部23は、筐体31の内壁面35へ突き出すように形成されている。
The
図9に示すように、オーバーハング部23は、E型コア11の側面11aに対し内壁面35へ向けて突き出し、テーパ面24が内壁面35と面接触している。内壁面35は、モールド樹脂22のオーバーハング部23のテーパ面24と面接触する。モールド樹脂22がE型コア11に対して突き出すように形成されたオーバーハング部23を有することにより、モールド樹脂22と筐体31との接触が確保されている。
As shown in FIG. 9, the
テーパ面24と面接触する内壁面35は、鉛直方向に対し傾斜して形成されている。テーパ面24と面接触する内壁面35は、筐体31の底部36から蓋32側へ向けて、差し渡し寸法が増大するように傾斜している。なお、内壁面35の差し渡し寸法とは、図9に示す断面視において、底部36と平行な直線と一対の内壁面35との二つの交点同士を結ぶ距離をいう。
The
また上述した通り、内壁面35と面接触するオーバーハング部23の一対のテーパ面24は、リアクトルLの上部側から下部側へ向けて、テーパ面24間の距離が縮小するように傾斜している。図9に示すリアクトルLが筐体31の内部に収容された状態において、テーパ面24は、筐体31の底部36から蓋32側へ向けて、テーパ面24間の距離が大きくなるように傾斜している。
Further, as described above, the pair of tapered
鉛直方向に対するテーパ面24の傾斜角度と、鉛直方向に対する内壁面35の傾斜角度とを等しくすることにより、テーパ面24と内壁面35とは互いに面接触可能とされている。筐体31の開口を経て外部から筐体31内部へリアクトルLを移動させたとき、オーバーハング部23の一対のテーパ面24が互いに対向する一対の内壁面35と面接触することにより、リアクトルLは筐体31の内部に保持される。ボルト51を用いて蓋32を筐体31に固定する際に、蓋32に形成された凸部33が上側からモールド樹脂22を底部36へ向かって押圧する。これにより、リアクトルLに対し底部36へ向かう方向の荷重を作用させ、テーパ嵌合によりテーパ面24と内壁面35とを確実に面接触させて、モールド樹脂22と筐体31との密着性を確保できる構成とされている。
By making the inclination angle of the
コイル21を内包するモールド樹脂22が、筐体31と面接触しており、テーパ面24と内壁面35との間に空隙が発生していない。そのため、コイル21が発生する熱がモールド樹脂22を経て筐体31に伝達され易くなり、コイル21で発生した熱の放熱が促進される。つまり、モールド樹脂22と筐体31との面接触状態を安定的に確保することにより、コイル21で発生した熱をモールド樹脂22を経由させて筐体31に効率よく放熱させることができるので、コイル21の温度上昇を抑制できる。したがって、コイル21の高い放熱性能を確保することができ、コイル21が過熱してリアクトルLの作動の安定性が低下することを抑制することができる。
The
筐体31および蓋32は、金属材料に代表される放熱性に優れた材料により形成することができ、たとえば、アルミダイカストによって筐体31および蓋32を形成することができる。またモールド樹脂22を、たとえばエポキシ樹脂などの熱伝導性に優れた樹脂から形成することによって、より高い放熱性を期待できる。モールド樹脂22と筐体31とが面接触するテーパ面24および内壁面35に、シリコングリスに代表される熱伝導率の高い油脂材料を予め塗布すれば、テーパ面24と内壁面35との密着性をより向上させることができるので、一層放熱性を向上させることができる。
The
上述したように、蓋32には、コイル21に向けて突起する凸部33が形成されている。凸部33が形成されているために、リアクトルLの組み付け時にモールド樹脂22が底部36へ向かって押圧されて筐体31に押し当てられる。加えて、凸部33は、コイル21と蓋32との間の距離を短縮する機能を有する。その結果、コイル21で発生した熱が凸部33に伝達され蓋32を経由して放熱され易い構成とされている。したがって、コイル21の近傍に凸部33を配置させることによって、コイル21の放熱性をさらに向上させることができる。
As described above, the
次に、リアクトルLに通電したときに発生するE型コア11およびI型コア12の振動について説明する。図7を参照して説明した通り、E型コア11およびI型コア12の間には、非磁性板13が充填されている。E型コア11とI型コア12との間、および複数のI型コア12同士の間には空隙が形成されており、リアクトルLの所定の磁気性能を確保できる構成とされている。
Next, the vibrations of the
このように互いに離隔した状態の磁性体(E型コア11、I型コア12)に磁束が通ると、磁気回路の磁気抵抗を低減しようとして電磁吸引力が発生する。磁気的なギャップに働く電磁吸引力の影響により、E型コア11およびI型コア12が変形して、E型コア11およびI型コア12は電磁吸引力の作用する方向(すなわち、E型コア11とI型コア12との積層方向であって、図9に示す上下方向)に沿って振動する。E型コア11が直接筐体31または蓋32に接触すると、E型コア11で発生した振動が筐体31に伝えられ、リアクトルLの周辺に配置された機器にも振動が伝わる不具合が発生する。
When the magnetic flux passes through the magnetic bodies (
図9に示すように、筐体31の内部に配置されたリアクトルLでは、E型コア11と筐体31の底部36との間に距離L3分の空隙38が形成されている。また、E型コア11の側面11a,11b(図3〜図5参照)と筐体31の内壁面35との間にも空隙が形成されるように、筐体31およびリアクトルLが形成されている。つまり、リアクトルLにおいてコイル21を保持するモールド樹脂22のみが筐体31と接触し、モールド樹脂22以外のリアクトルLは一切筐体31と接触しない状態で、リアクトルLは筐体31の内部に収容されている。
As shown in FIG. 9, in the reactor L disposed inside the
リアクトルLに通電したときに振動を発生するE型コア11およびI型コア12が、筐体31および蓋32に対して非接触の状態で、リアクトルLは筐体31に収容されている。一方、振動を発生しないモールド樹脂22が筐体31と接触して、リアクトルLは筐体31に対し保持されている。E型コア11およびI型コア12で振動が発生した場合に、振動源であるE型コア11およびI型コア12との接触が存在せず、E型コア11およびI型コア12は筐体31に対して浮いた状態で保持される。したがって、E型コア11およびI型コア12で発生した振動が直接筐体31または蓋32へ伝達されることを抑制でき、筐体31の外部への振動の伝達を抑制することができる。
The reactor L is accommodated in the
E型コア11、I型コア12および非磁性板13により形成されるコア体と、コイル21およびモールド樹脂22により形成される樹脂成形体とは、別体として形成されており、上記コア体と上記樹脂成形体とは互いに固定されず、コア体は樹脂成形体に対して自在に相対移動が可能とされている。そのため、E型コア11およびI型コア12で振動が発生した場合に、コア体の振動に連動してモールド樹脂22が振動することを抑制できる。したがって、E型コア11およびI型コア12で発生した振動が、モールド樹脂22を経由して筐体31または蓋32へ伝達されることをより効果的に抑制することができ、筐体31の外部への振動の伝達をより効果的に抑制することができる。
The core body formed by the
E型コア11およびI型コア12の振動方向において、E型コア11と筐体31の底部36との間に空隙38が形成されている。コア体から筐体31への振動伝達の主経路となるモールド樹脂22と筐体31の底部36との間に空隙38が形成され、モールド樹脂22と筐体31とが非接触となることにより、コア体から筐体31への振動伝達が抑制される効果が大きい。加えて、筐体31の壁部の表面をなす内壁面35とE型コア11との間にも空隙が形成されていることにより、一層効果的にコア体から筐体31への振動伝達を抑制することができる。
In the vibration direction of the
テーパ面24および内壁面35は、E型コア11およびI型コア12の振動方向に沿うように形成されている。つまり、モールド樹脂22と筐体31とが面接触する面に対する法線方向は、E型コア11およびI型コア12の振動方向に対して略直交している。コア体の振動方向に対してモールド樹脂22および筐体31の接触方向が略直交しているために、コア体の振動が筐体31へ伝達されにくい。つまり、コア体の振動がモールド樹脂22を経て筐体31へ伝達されることが抑制されており、さらに効果的に筐体31への振動伝達を抑制することができる。
The tapered
上述した説明と一部重複する部分もあるが、本実施の形態の特徴的な構成を以下、列挙する。本実施の形態のリアクトルLは、コイル21を内包するモールド樹脂22を備える。モールド樹脂22は、E型コア11の側面11aに対し筐体31の内壁面35に突き出すように形成されたオーバーハング部23を有する。オーバーハング部23は、筐体31の互いに対向する内壁面35と面接触する。
Although there are portions that partially overlap with the above description, the characteristic configurations of the present embodiment are listed below. The reactor L of the present embodiment includes a
このようにすれば、オーバーハング部23と内壁面35とが面接触しているために、コイル21で発生した熱がモールド樹脂22を経由して効率よく筐体31へ伝達される。よって、コイル21の放熱性を向上させることができる。一方、モールド樹脂22が筐体31の内壁面35に面接触することでリアクトルLが筐体31に対し保持されており、E型コア11およびI型コア12は筐体31に対し非接触とされている。そのため、E型コア11およびI型コア12で発生した振動が筐体31に直接伝達されることがなく、筐体31への振動の伝達を抑制することができる。
In this way, since the
また、内壁面35と面接触するオーバーハング部23の一対のテーパ面24は、リアクトルLの上部側から下部側へ向けて、テーパ面24間の距離が縮小するように傾斜している。このようにすれば、テーパ面24と内壁面35とを確実に面接触させることができるので、モールド樹脂22と筐体31との高い密着性を安定的に確保することができる。したがって、コイル21の放熱性をより向上させることができ、かつ筐体31への振動伝達をより効果的に抑制することができる。
In addition, the pair of tapered
また、E型コア11と、筐体31の底部36との間に空隙38が形成されている。このようにすれば、E型コア11の振動方向における、E型コア11と筐体31との非接触状態を確保できるので、筐体31への振動伝達を一層効果的に抑制することができる。
In addition, a
また、E型コア11と、筐体31の内壁面35との間に空隙が形成されている。空隙38に加えて、筐体31の壁部の表面をなす内壁面35とE型コア11との間にも空隙が形成されていることにより、さらに効果的に筐体31への振動伝達を抑制することができる。
Further, a gap is formed between the
また、E型コア11およびI型コア12は圧粉磁心から形成されている。磁性体粉末を押し固めて作製された圧粉磁心製コアは、ヤング率が小さい(すなわち剛性が低い)ために、磁束が通過したときに変形が生じやすい。この変形に伴い、圧粉磁心製コアでは、振動が大きくなりやすい。本実施の形態の構成を採用することにより、コアで発生した振動が筐体31へ伝達されることを効果的に抑制することができるので、圧粉磁心製のコアを使用したリアクトルLで振動に伴う不具合が発生することを効果的に抑制することができる。
Further, the
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。 Although the embodiment of the present invention has been described as above, the embodiment disclosed this time should be considered as illustrative in all points and not restrictive. The scope of the present invention is defined by the terms of the claims, rather than the description above, and is intended to include any modifications within the scope and meaning equivalent to the terms of the claims.
本発明のリアクトルは、ハイブリッド車両に搭載される駆動ユニットの電圧昇圧用のリアクトルに、特に有利に適用され得る。 The reactor of the present invention can be applied particularly advantageously to a reactor for boosting the voltage of a drive unit mounted on a hybrid vehicle.
1 駆動ユニット、11 E型コア、11a,11b 側面、12 I型コア、13 非磁性板、15 凹部、16 挿通孔、21 コイル、21a 端子部、22 モールド樹脂、23 オーバーハング部、24 テーパ面、25 貫通孔、31 筐体、32 蓋、33 凸部、34 孔部、35 内壁面、36 底部、38 空隙、51 ボルト、52 支柱、L リアクトル。
DESCRIPTION OF
Claims (5)
磁性材料から形成されたコアと、
前記コアに巻回されたコイルと、
前記コイルを内包するモールド樹脂とを備え、
前記モールド樹脂は、前記コアの側面に対し前記筐体の内壁面へ突き出すように形成されたオーバーハング部を有し、
前記オーバーハング部は、前記筐体の互いに対向する一対の前記内壁面と面接触する、リアクトル。 A reactor housed in a box-shaped housing,
A core formed from a magnetic material;
A coil wound around the core;
A mold resin containing the coil,
The mold resin has an overhang portion formed to protrude to the inner wall surface of the housing with respect to the side surface of the core,
The overhang portion is a reactor in surface contact with a pair of the inner wall surfaces facing each other of the casing.
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