JP2010164346A - データロガーの測定時刻補正方法およびデータロガーの測定時刻補正システム - Google Patents

データロガーの測定時刻補正方法およびデータロガーの測定時刻補正システム Download PDF

Info

Publication number
JP2010164346A
JP2010164346A JP2009005126A JP2009005126A JP2010164346A JP 2010164346 A JP2010164346 A JP 2010164346A JP 2009005126 A JP2009005126 A JP 2009005126A JP 2009005126 A JP2009005126 A JP 2009005126A JP 2010164346 A JP2010164346 A JP 2010164346A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
time
data logger
standard
electric
correction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009005126A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiro Matsuda
勝弘 松田
Masaru Wada
勝 和田
Akihito Watanabe
亮人 渡辺
Shinko Tamaki
真弘 玉城
Mutsumi Yoshida
睦 吉田
Naoki Hanko
直樹 半杭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOHOKU KEIKI KOGYO KK
Tohoku Electric Power Co Inc
Original Assignee
TOHOKU KEIKI KOGYO KK
Tohoku Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOHOKU KEIKI KOGYO KK, Tohoku Electric Power Co Inc filed Critical TOHOKU KEIKI KOGYO KK
Priority to JP2009005126A priority Critical patent/JP2010164346A/ja
Publication of JP2010164346A publication Critical patent/JP2010164346A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electric Clocks (AREA)
  • Recording Measured Values (AREA)

Abstract

【課題】データロガーに高価なGPS受信機や標準電波受信機を内蔵しなくても、データロガーに内蔵された電気時計の記録時刻を補正し、正確な測定時刻を得ることができるデータロガーの測定時刻補正方法および測定時刻補正システムを提供する。
【解決手段】データロガー30が、電気時計33の時刻と測定した物理量とを記録する。時刻記録手段10が、標準時刻とそれに対応する電気時計12の時刻とを所定の時間間隔で記録する。時刻差算出手段43が、標準時刻に設定された電気時計33の時刻と、電気時計12の時刻との時刻差ΔTを求める。時刻抽出手段44が、データロガー30の測定時刻に時刻差ΔTを加えて補正基準時刻を計算し、その補正基準時刻と一致し又は最も近い時刻を、時刻記録手段10の電気時計12の時刻の中から抽出する。時刻補正手段45が、時刻抽出手段44で抽出された時刻に対応する時刻記録手段10の補正時刻を求める。
【選択図】図1

Description

本発明は、データロガーの測定時刻補正方法およびデータロガーの測定時刻補正システムに関する。
従来、データロガー等の測定データを測定時刻とともに記録する装置において、その測定時刻情報を得る方法として、内蔵している水晶発振子で構成される水晶時計から測定時刻を得る方法や、商用交流電圧の周波数が正確に制御されていることを利用して、その周期を数えることにより時刻を求める、いわゆる交流式の電気時計により測定時刻を得る方法や、これら両方を組み合わせた方法がある。
しかし、水晶時計は、一般的に1ヶ月あたり数十秒程度の誤差が発生し、その誤差は累積していく。また、電気時計も、長期間における誤差の累積が発生しないように電力会社で周波数制御されているが、負荷変動等の影響を受けるために標準時刻に対して±十数秒程度の変動は許容されている。このように、水晶時計や電気時計を利用したデータロガーでは、常に数秒から数十秒程度の時刻の誤差を考慮する必要があり、現象の発生が測定値に及ぼす影響との因果関係の立証や、複数個所で同時刻に測定したデータの突合せを行う場合等に、時刻に関して数秒から数十秒の不確実さが伴うという問題があった。
この問題を解決するため、最近では、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号や超長波による標準電波局からの標準時刻信号を受信して、時刻の補正を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−258370号公報
しかしながら、特許文献1に記載のデータロガーのような装置では、高価なGPS受信機を、複数個所に取り付けられている各データロガーにそれぞれ内蔵しなければならず、コスト的に負担が増加してしまうという課題があった。また、電波信号が届かないビル内や地下、または分電盤などの金属で遮蔽された容器や電波ノイズが多くてGPS信号が受信できない場所等に設置されているデータロガーには使用することができないという課題があった。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、データロガーに高価なGPS受信機や標準電波受信機を内蔵しなくても、データロガーに内蔵された電気時計の記録時刻を補正し、正確な測定時刻を得ることができるデータロガーの測定時刻補正方法およびデータロガーの測定時刻補正システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明者等は、以下の点について検討を行った。
電気時計は、商用周波数を数えることにより時刻を求めていくものである。例えば,商用周波数が50Hz地域では,50サイクル数えると1秒となる。さらに分解能をあげる方法として、図2に示すように、電圧信号のゼロクロス点を数える方法を採ると、1サイクルで2個の時間信号が得られるため、分解能は0.01秒となる。
図1は、電気事業者の発電・送電・配電網に、電気時計を内蔵した複数台のデータロガー、電気時計とGPS受信機とを備えた時刻記録装置を配備した状態を示したものである。図1に示すように、各地に電気事業者の発電機が設置されているが、これらは通常変電所を通して連系されており、同期した周波数で動いている。また、隣接している電気事業者間でも、交流で電気の連系・融通を行っている場合が多く、同期した周波数で電気が送られている。このため、数百km離れていても図2の発電・送電・配電網に接続されている電気時計の全てが同期して動作する。
図3は、連系された系統に2つの電気時計Aと電気時計Bを接続した場合のA,B両電気時計の標準時刻に対する誤差の推移を示したものである。図3に示すように、両電気時計間の時刻の差は、初期に時刻設定したときの差ΔTを保ったまま、常に一定で推移する。これは、電気時計Aも電気時計Bも互いに同一周波数地域の系統に接続されているために、同じ経過時間内であれば同じ個数の交流サイクルが入力されるためである。
ところで、電気時計は、標準時刻に対しても一定の誤差の範囲でゆっくり変動している。この電気時計の時刻の誤差は、交流の周波数が負荷の変動等により基準の周波数に対してズレが発生し、それが継続することにより発生するものであるが、中央給電指令所で電気時計の時刻が標準時刻に対して±十数秒の範囲に入るように管理されており、周波数も50Hzの場合は50Hz±0.2Hzに管理されている。例えば、50Hzの周波数がある時刻から50.2Hz(+0.4%)になったとすると、100秒経過後の標準時刻との差は0.4秒となり、1秒あたりに換算すると0.004秒となる。通常はさらにこの10分の1以下のゆっくりとした変動である。また、先に述べたように、電気時計間の時刻の差ΔTは、常に一定であるから、このような電気時計の特性を利用すれば、一方の電気時計Aの時刻を前もって所定時間毎(例えば1秒毎)に標準時刻に対応させて継続して記録しておけば、他方の電気時計Bの時刻を標準時刻に補正することができる。すなわち、電気時計Bの時刻を電気時計Aの時刻と照合して該当する電気時計Aの時刻を得ると共に、次に電気時計Aの時刻と対応する標準時刻を得ることによって、結果として電気時計Bの時刻を標準時刻に補正することができることになる。
本発明者等は、以上の検討の結果に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係るデータロガーの測定時刻補正方法は、内蔵する電気時計で時刻を得て、観測した現象や測定した物理量を時刻と共に記録するデータロガーの、前記電気時計の初期時刻を標準時刻に設定する時刻設定ステップと、標準時刻とそれに対応する電気時計の時刻とを所定の時間間隔で記録する時刻記録ステップと、標準時刻に設定された前記データロガーの電気時計の時刻と、前記時刻記録ステップで記録された電気時計の時刻との時刻差ΔTを求める時刻差算出ステップと、前記データロガーの測定時刻に前記時刻差ΔTを加えて補正基準時刻を計算し、その補正基準時刻と一致し又は最も近い時刻を、前記時刻記録ステップで前記所定の時間間隔で記録された電気時計の時刻の中から抽出する時刻抽出ステップと、前記時刻抽出ステップで抽出された時刻に対応する前記時刻記録ステップで記録された標準時刻を求める時刻補正ステップとを、有することを特徴とする。
また、本発明に係るデータロガーの測定時刻補正システムは、内蔵する電気時計で時刻を得て、観測した現象や測定した物理量を時刻と共に記録するデータロガーと、前記データロガーの電気時計の初期時刻を標準時刻に設定する時刻設定手段と、標準時刻とそれに対応する電気時計の時刻とを所定の時間間隔で記録する時刻記録手段と、標準時刻に設定された前記データロガーの電気時計の時刻と、前記時刻記録手段の電気時計の時刻との時刻差ΔTを求める時刻差算出手段と、前記データロガーの測定時刻に前記時刻差ΔTを加えて補正基準時刻を計算し、その補正基準時刻と一致し又は最も近い時刻を前記所定の時間間隔で記録された前記時刻記録手段の電気時計の時刻の中から抽出する時刻抽出手段と、前記時刻抽出手段で抽出された時刻に対応する前記時刻記録手段の標準時刻を求める時刻補正手段とを、有することを特徴とする。
本発明に係るデータロガーの測定時刻補正システムは、本発明に係るデータロガーの測定時刻補正方法により実施することができる。本発明に係るデータロガーの測定時刻補正システムでは、標準時刻とその時刻の電気時計の時刻とを所定の時間間隔で継続して記録する時刻記録手段をあらかじめ設置する。時刻記録手段には、GPS信号または標準電波局からの標準時刻信号を受信して標準時刻を得る手段と交流式の電気時計とを有しており、所定の間隔で標準時刻に対応する電気時計の時刻を記録していく。また、時刻記録手段は、データロガーを設置する箇所の商用電源と連系された系統に設置する。時刻を計時する交流式の電気時計を内蔵して、観測した現象や測定した物理量を時刻と共に記録するデータロガーを測定箇所に設置して、時刻設定手段により電気時計の初期時刻を標準時刻に設定する。この時刻設定手段としては、標準電波やGPS受信機を内蔵した設定器を使用しても良いし、電波時計を使用して手入力で設定してもよい。
本発明に係るデータロガーの測定時刻補正システムでは、時刻補正手段により、データロガーで記録された時刻を補正することが可能となる。時刻差算出手段、時刻抽出手段および時刻補正手段は、電子計算機により構成されることが好ましい。時刻記録手段は、複数台のデータロガーが設置されたとしても、それらと連系された系統であれば1台だけあればよく、数百km以上離れていてもなんら問題ない。時刻記録手段を利用することにより、データロガーに高価なGPS受信機や標準電波受信機を内蔵しなくても、正確な測定時刻を得ることができ、コストを低減することができる。
また、データロガーは、電気時計だけで計時するためにGPS信号や標準電波局からの標準時刻信号の電波が届かない場所でも設置することができ、正確な測定時刻に補正することができる。このため、例えば信号の電波が届かないビル内や地下、または分電盤などの金属で遮蔽された容器や電波ノイズ環境の多い場所等であっても、データロガーを使用して時刻精度が高い測定を行うことができる。
本発明に係るデータロガーの測定時刻補正方法で、前記時刻補正ステップは、求めた標準時刻に、前記補正基準時刻と前記時刻抽出ステップで抽出された時刻との差を加えて補正標準時刻を求めてもよい。本発明に係るデータロガーの測定時刻補正システムで、前記時刻補正手段は、求めた標準時刻に、前記補正基準時刻と前記時刻抽出手段で抽出された時刻との差を加えて補正標準時刻を求めてもよい。この場合、時刻補正手段により、データロガーで記録された時刻を、より正確に補正することができる。
本発明によれば、高価なGPS受信機または標準電波受信機を時刻記録手段と時刻設定手段とに各1台内蔵するだけで、複数個所に取り付けられている各データロガーに高価なGPS受信機や標準電波受信機を内蔵しなくても、データロガーに内蔵された電気時計の記録時刻を補正し、正確な測定時刻を得ることができるデータロガーの測定時刻補正方法およびデータロガーの測定時刻補正システムを提供することができる。また、本発明によれば、データロガーを設置する場所として、GPS信号や標準電波局からの標準時刻信号の電波が届かない場所にも適用できるというメリットがある。
本発明の実施の形態のデータロガーの測定時刻補正システム、および電気事業者の発電・送電・配電網を示す全体構成図である。 電気時計の計時方法を示す原理図である。 商用電源の連系された系統に接続された2つの電気時計の標準時刻に対する誤差の推移を示す原理図である。 図1に示すデータロガーの測定時刻補正システムの時刻記録手段を示すブロック図である。 図1に示すデータロガーの測定時刻補正システムの時刻設定手段を示すブロック図である。 図1に示すデータロガーの測定時刻補正システムのデータロガーを示すブロック図である。 図1に示すデータロガーの測定時刻補正システムの電子計算機を示すブロック図である。 図1に示すデータロガーの測定時刻補正システムの、時刻記録手段の電気時計およびデータロガーの電気時計の標準時刻に対する誤差の推移を示すグラフである。 図4に示す時刻記録手段の標準時刻および対応する電気時計時刻の出力例を示す説明図である。 図6に示すデータロガーの電気時計時刻(測定時刻)および測定値(電圧・電流・気温)の出力例を示す説明図である。 本発明の実施の形態のデータロガーの測定時刻補正方法およびデータロガーの測定時刻補正システムの、電気時計間の時刻差ΔTを求めるフローチャートである。 本発明の実施の形態のデータロガーの測定時刻補正方法およびデータロガーの測定時刻補正システムの、時刻を補正する処理を行うフローチャートである。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態について説明する。
図1、図4乃至図12は、本発明の実施の形態のデータロガーの測定時刻補正方法およびデータロガーの測定時刻補正システムを示している。
図1、図4乃至図7に示すように、本発明の実施の形態のデータロガーの測定時刻補正システムは、時刻記録手段10と時刻設定手段20とデータロガー30と電子計算機40とを有している。
図4に示すように、時刻記録手段10は、GPS受信部11と電気時計12と時刻記録部13と記録側出力部14とを有している。GPS受信部11は、GPS信号を受信するためのGPSアンテナ11aと、GPSアンテナ11aで受信したGPS信号を取り込むGPS受信器11bとを有している。GPS受信器11bは、GPSアンテナ11aで受信したGPS信号により標準時刻を得るようになっている。
電気時計12は、商用電源周波数に同期して時を刻む交流式の電気時計から成っている。時刻記録部13は、GPS受信器11bおよび電気時計12に接続されている。時刻記録部13は、GPS受信器11bから得られる1秒間隔の標準時刻信号のタイミングで、標準時刻とそれに対応した電気時計12が計時する時刻とを記録するようになっている。記録側出力部14は、時刻記録部13に接続され、時刻記録部13に記録された標準時刻および電気時計12の時刻をメモリカード等の記録媒体50に出力可能になっている。
図5に示すように、時刻設定手段20は、GPS受信部21と水晶時計22と制御通信部23と設定出力部24と電池25とを有している。GPS受信部21は、GPS信号を受信するためのGPSアンテナ21aと、GPSアンテナ21aで受信したGPS信号を取り込むGPS受信器21bとを有している。GPS受信器21bは、GPSアンテナ21aで受信したGPS信号を取り込んで標準時刻信号を得るようになっている。制御通信部23は、GPS受信器21bと水晶時計22とに接続され、GPS受信器21bで得られた標準時刻信号により、水晶時計22を標準時刻に較正するようになっている。設定出力部24は、制御通信部23に接続され、較正された水晶時計22の時刻を出力可能になっている。電池25は、各回路に電源を供給するようになっている。
図6に示すように、データロガー30は、測定部31と時刻設定入力部32と電気時計33と制御・通信部34と測定記録部35と測定側出力部36とを有している。測定部31は、所定の物理量を測定するためのセンサ31aを有し、所定の物理量を測定可能になっている。センサ31aは、温度センサ、湿度センサ、電圧計、電流計などから成っている。時刻設定入力部32は、時刻設定手段20の設定出力部24に接続可能に設けられ、設定出力部24から出力される水晶時計22の時刻を入力可能になっている。電気時計33は、商用電源周波数に同期して時を刻む、交流式の電気時計から成っている。
制御・通信部34は、測定部31と電気時計33とに接続され、測定部31で測定された物理量と電気時計33が計時する時刻とを入力可能になっている。また、制御・通信部34は、時刻設定入力部32に接続され、時刻設定入力部32から入力された時刻により、電気時計33の時刻を初期設定するようになっている。測定記録部35は、制御・通信部34に接続され、制御・通信部34に入力された物理量と電気時計33の時刻とを対応させて記録するようになっている。測定側出力部36は、測定記録部35に接続され、測定記録部35に記録された物理量および電気時計33の時刻をメモリカード等の記録媒体50に出力可能になっている。
図7に示すように、電子計算機40は、2つのインターフェース41と記憶手段42と時刻差算出手段43と時刻抽出手段44と時刻補正手段45とを有している。各インターフェース41は、メモリカード等の記録媒体50を挿入可能であり、挿入された記録媒体50に記録された各種のデータを読取可能に構成されている。具体的には、各インターフェース41は、それぞれ時刻記録手段10で記録された記録媒体50とデータロガー30で記録された記録媒体50とを挿入するようになっている。また、各インターフェース41は、挿入された記録媒体50から、それぞれ時刻記録手段10の標準時刻および電気時計12の時刻と、データロガー30で測定された物理量および電気時計33の時刻とを読み取るようになっている。
記憶手段42は、各インターフェース41に接続され、各インターフェース41が読み取ったデータを入力して記憶可能になっている。具体的には、記憶手段42は、それぞれ時刻記録手段10の標準時刻および電気時計12の時刻と、データロガー30で測定された物理量および電気時計33の時刻とを記憶するようになっている。時刻差算出手段43は、記憶手段42に接続されている。時刻差算出手段43は、入力されたデータロガー30の電気時計33の時刻と、時刻記録手段10の電気時計12の時刻との時刻差ΔTを求めるようになっている。
時刻抽出手段44は、時刻差算出手段43に接続されている。時刻抽出手段44は、データロガー30の測定時刻に、時刻差算出手段43で求められた時刻差ΔTを加えて補正基準時刻を計算するようになっている。さらに、時刻抽出手段44は、その補正基準時刻と一致し又は最も近い時刻を、1秒間隔で記録された時刻記録手段10の電気時計12の時刻の中から抽出するようになっている。時刻補正手段45は、時刻抽出手段44に接続されている。時刻補正手段45は、時刻抽出手段44で抽出された時刻に対応する、時刻記録手段10の標準時刻を求めるようになっている。なお、時刻補正手段45は、求めた標準時刻に、時刻抽出手段44で求めた補正基準時刻と時刻抽出手段44で抽出された時刻との差を加えて補正標準時刻を求めることも可能になっている。
次に、作用について説明する。
本発明の実施の形態のデータロガーの測定時刻補正システムは、本発明の実施の形態のデータロガーの測定時刻補正方法により実施される。まず、データロガー30を商用交流電源が得られる測定する場所に設置し、時刻記録手段10をGPS信号が常時受信可能で、かつデータロガー30の設置箇所の商用交流電源と連系された系統に設置する。記録動作を開始するに当たって、まず、時刻設定手段20について、GPS受信部21によりGPS信号を受信して、内蔵する水晶時計22を標準時刻に較正する。次に、時刻設定手段20の水晶時計22によりデータロガー30に内蔵する電気時計33の時刻を標準時刻に初期設定する。その後、データロガー30の電気時計33は商用周波数で動作するが、データロガー30の電気時計33および時刻記録手段10の電気時計12は、同一の連系された商用電源周波数の地域内にあるため、図8に示すように、時刻記録手段10の電気時計12の時刻とデータロガー30の電気時計33の時刻との時刻差ΔTは常に一定となっている。
次に、データロガー30により測定を行うと、測定された物理量およびそのときの電気時計33の時刻が測定記録部35に記録される。また、データロガー30による測定中、時刻記録手段10は、1秒間隔で、標準時刻とこれに対応する電気時計12の計時時刻とを、時刻記録部13に記録するようになっている。測定終了後には、時刻記録手段10の時刻記録部13に記録された標準時刻とこれに対応する電気時計12の時刻、およびデータロガー30の測定記録部35に記録された物理量と電気時計33の時刻を、それぞれメモリカード等の記録媒体50に出力し、その出力に基づいてデータロガー30の測定時刻の補正を行うことができる。
時刻記録手段10の出力例を図9に、データロガー30の出力例を図10にそれぞれ示す。図9に示すように、時刻記録手段10の出力には、標準時刻とこれに対応するその時の電気時計12の時刻(電気時計時刻)とが1秒毎に記録されている。また、図10に示すように、データロガー30の出力には、1秒毎に得られた電圧、電流、気温の各測定値とその時の電気時計33の時刻(測定時刻)とが記録されている。
図10の出力例は、「14時00分26秒00」にデータロガー30の電気時計33の時刻を標準時刻に初期設定して記録を開始したものを示している。この出力例において、最初にデータロガー30の電気時計33と時刻記録手段10の電気時計12の時刻との差ΔTを求める場合には、初期設定の時刻14時00分26秒00(tdata(1))と一致する時刻記録手段10の標準時刻を図9から探して、該当する標準時刻と対応する電気時計12の時刻「14時00分28秒20」を得る。この電気時計12の時刻とデータロガー30の初期設定時刻との差ΔT=2秒20は、時刻記録手段10の電気時計12とデータロガー30の電気時計33との時刻差である。この時刻差は、図8に示すように、時間が経過しても常に一定である。このため、データロガー30の電気時計33の時刻に時刻差ΔTを加えると、時刻記録手段10の電気時計12の時刻となるから、図9に示す時刻記録手段10の時刻記録データから電気時計12の時刻に対応する標準時刻を求めれば良いことになる。もっとも、記録された電気時計12の時刻は、標準時刻の正秒毎に記録されているために、通常は求めた時刻と一致しない場合があるので、実際には最も近い時刻を選び、その時刻との差を該当する標準時刻に加えることによって補正標準時刻を得ることになる。これは、前に述べたように、1秒間あたりの変動が0.004秒以下ときわめてゆっくりした変動であるために、比例関係とみなしてその差分を加えて補正標準時刻としてもなんら問題はない。
次に、図10の測定時刻tdata(m)「10時50分16秒00」の補正について具体的に説明する。図10に示す電気時計33の測定時刻tdata(m)「10時50分16秒00」を補正する場合には、まず、データロガー30の電気時計33と時刻記録手段10の電気時計12との間に一定の時刻差があるから、時刻差算出手段43によりその時刻差ΔT=2秒20を求め、時刻抽出手段44により測定時刻tdata(m)に時刻差ΔT=2秒20を加えて、時刻記録手段10の該当する電気時計12の時刻W「10時50分18秒20」を得る。次に、この時刻Wを補正基準時刻として、時刻抽出手段44により、記録された図9のデータから、このWの時刻と一致する時刻を探してt(r)を抽出する。ない場合には、この時刻に最も近い時刻を探してt(r)を抽出するが、図9の出力例では、「10時50分18秒10」が最も近い時刻であるから、この時刻をt(r)として抽出する。そして、時刻補正手段45により、この電気時計12の抽出時刻t(r)に対応する標準時刻T(r)「10時50分13秒00」を得ることになる。しかし、この出力例では、時刻Wと時刻t(r)とは完全に一致しなかったので、時刻補正手段45により、Wとt(r)との時間差Δt=0秒10を、上記標準時刻T(r)に加えて、補正標準時刻「10時50分13秒10」を求めることもできる。
図9の例では、時刻補正手段45により、時間差Δt=0秒10を加えて補正標準時刻「10時50分13秒10」を求めているが、必要に応じて、時間差Δt=0秒10を加えずにT(r)「10時50分13秒00」を補正後の標準時刻とすることもできる。
本発明の実施の形態のデータロガーの測定時刻補正システムでは、データロガー30の測定時刻を補正するこれらの一連の作業は、記録媒体50のデータを電子計算機40で処理して行っている。以下に、この作業を、図10に示す電気時計間の時刻差ΔTを求める処理手順を示すフローチャート、図11に示すデータロガーのm番目の測定時刻を補正する処理を行うフローチャートに基づいて説明する。
図9において、標準時刻T(n)とこれに対応するその時の電気時計12の時刻(電気時計時刻)t(n)とが1秒毎に記録されているが、標準時刻および電気時計12の時刻の、最初の行の時刻をn=1として順番に番号をつけて電子計算機40の記憶手段42に記憶する。例えば、10番目の標準時刻はT(10)で示し、対応する電気時計12の時刻はt(10)と示す。同様に、図10において、標準時刻に合わせた最初の時刻をi=1として順番に番号をつけて電子計算機40の記憶手段42に記憶する。この場合、例えば10番目の時刻はtdata(10)と示す。
最初に、時刻差算出手段43により、電気時計間の時刻差ΔTを求める手順を説明する。図11において初期値をn=1とし(S1001)、データロガー30を標準時刻に合わせた時刻tdata(1)(14時00分26秒00)を記憶手段42から読み出して標準時刻T(n)と比較する(S1002)。一致しない場合は、nを+1して(S1003)、次の標準時刻T(n+1)を記憶手段42から読み出して比較する。以下、一致するまで繰り返す。一致したら、その時のnの値をkとすると、k番目の電気時計12の時刻t(k)(14時00分28秒20)から同じk番目の標準時刻T(k)(14時00分26秒00)を引くと電気時計間の時刻差ΔT(+2秒20)が求められる(S1004)。
次に、データロガーのm番目の測定時刻tdata(m)(10時50分16秒00)を補正する。時刻抽出手段44により、先に求めた電気時計間の時刻差ΔT(+2秒20)に測定時刻tdata(m) (10時50分16秒00)を加えて、補正基準時刻W(10時50分18秒20)を求める(S1101)。次に、補正基準時刻Wに最も近い電気時計12の時刻は、先に求めたk番目よりも後にあるためにn=k+1として初期設定を行う(S1102)。次に、電気時計12のk+1番目の時刻t(k+1)を記憶手段42から読み出して、補正基準時刻Wと年、月、日、時、分、秒までを比較する(S1103)。一致しない場合は、nに1を加えて(S1104)、次の時刻を比較する。この場合、n+1に代えて、t(k+1)とWとの時間差を秒で求めて、秒数に応じてnの値を変える方法でもよい。一致したら、秒以下の桁を比較する(S1105)。秒以下の桁も一致したら、その時のnの値をpとすると、時刻補正手段45により、対応するp番目の標準時刻T(p)を読み出すと、この時刻が補正後の時刻となる(S1106)。図9のように秒以下の桁が一致しない場合は、時刻補正手段45により、p番目の時刻t(p)およびその前後の時刻t(p-1)、t(p+1)を含めた時刻とWとの差の絶対値、|W−t(p)|、|W−t(p-1)|、|W−t(p+1)|を求め、3つの中で、一番小さい値の番号nを求めて、これをrとする(S1107)。Δt(0秒10)=W(10時50分18秒20)−t(r)(10時50分18秒10)を求め(S1108)、r番目の標準時刻T(r)(10時50分13秒00)にΔt(0秒10)を加えると補正標準時刻(10時50分13秒10)が得られる(S1107)。なお、必要に応じて時間差Δtを加えずにT(r)とすることもできる。
標準時刻を得る方法としては、GPS信号以外に標準電波信号を受信して利用することも可能である。さらに、データロガー30の電気時計33の時刻の初期設定を行う方法としては、若干精度は落ちるが電波時計を使用してマニュアルで設定する方法も可能であり、その場合は、時刻設定手段20は不要となる。
10 時刻記録手段
11 GPS受信部
11a GPSアンテナ
11b GPS受信器
12 電気時計
13 時刻記録部
14 記録側出力部
20 時刻設定手段
21 GPS受信部
21a GPSアンテナ
21b GPS受信器
22 水晶時計
23 制御・通信部
24 設定出力部
25 電池
30 データロガー
31 測定部
31a センサ
32 時刻設定入力部
33 電気時計
34 制御・通信部
35 測定記録部
36 測定側出力部
40 電子計算機
41 インターフェース
42 記憶手段
43 時刻差算出手段
44 時刻抽出手段
45 時刻補正手段
50 記録媒体

Claims (4)

  1. 内蔵する電気時計で時刻を得て、観測した現象や測定した物理量を時刻と共に記録するデータロガーの、前記電気時計の初期時刻を標準時刻に設定する時刻設定ステップと、
    標準時刻とそれに対応する電気時計の時刻とを所定の時間間隔で記録する時刻記録ステップと、
    標準時刻に設定された前記データロガーの電気時計の時刻と、前記時刻記録ステップで記録された電気時計の時刻との時刻差ΔTを求める時刻差算出ステップと、
    前記データロガーの測定時刻に前記時刻差ΔTを加えて補正基準時刻を計算し、その補正基準時刻と一致し又は最も近い時刻を、前記時刻記録ステップで前記所定の時間間隔で記録された電気時計の時刻の中から抽出する時刻抽出ステップと、
    前記時刻抽出ステップで抽出された時刻に対応する前記時刻記録ステップで記録された標準時刻を求める時刻補正ステップとを、
    有することを特徴とするデータロガーの測定時刻補正方法。
  2. 前記時刻補正ステップは、求めた標準時刻に、前記補正基準時刻と前記時刻抽出ステップで抽出された時刻との差を加えて補正標準時刻を求めることを、特徴とする請求項1記載のデータロガーの測定時刻補正方法。
  3. 内蔵する電気時計で時刻を得て、観測した現象や測定した物理量を時刻と共に記録するデータロガーと、
    前記データロガーの電気時計の初期時刻を標準時刻に設定する時刻設定手段と、
    標準時刻とそれに対応する電気時計の時刻とを所定の時間間隔で記録する時刻記録手段と、
    標準時刻に設定された前記データロガーの電気時計の時刻と、前記時刻記録手段の電気時計の時刻との時刻差ΔTを求める時刻差算出手段と、
    前記データロガーの測定時刻に前記時刻差ΔTを加えて補正基準時刻を計算し、その補正基準時刻と一致し又は最も近い時刻を前記所定の時間間隔で記録された前記時刻記録手段の電気時計の時刻の中から抽出する時刻抽出手段と、
    前記時刻抽出手段で抽出された時刻に対応する前記時刻記録手段の標準時刻を求める時刻補正手段とを、
    有することを特徴とするデータロガーの測定時刻補正システム。
  4. 前記時刻補正手段は、求めた標準時刻に、前記補正基準時刻と前記時刻抽出手段で抽出された時刻との差を加えて補正標準時刻を求めることを、特徴とする請求項3記載のデータロガーの測定時刻補正システム。
JP2009005126A 2009-01-13 2009-01-13 データロガーの測定時刻補正方法およびデータロガーの測定時刻補正システム Pending JP2010164346A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009005126A JP2010164346A (ja) 2009-01-13 2009-01-13 データロガーの測定時刻補正方法およびデータロガーの測定時刻補正システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009005126A JP2010164346A (ja) 2009-01-13 2009-01-13 データロガーの測定時刻補正方法およびデータロガーの測定時刻補正システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010164346A true JP2010164346A (ja) 2010-07-29

Family

ID=42580636

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009005126A Pending JP2010164346A (ja) 2009-01-13 2009-01-13 データロガーの測定時刻補正方法およびデータロガーの測定時刻補正システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010164346A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010165221A (ja) * 2009-01-16 2010-07-29 Seiko Instruments Inc 歩数計システム及び歩数計
JP2010182090A (ja) * 2009-02-05 2010-08-19 Seiko Instruments Inc 歩数計システム
WO2013080304A1 (ja) * 2011-11-29 2013-06-06 株式会社日立製作所 電池制御システムおよび電池制御方法
JP2016170120A (ja) * 2015-03-13 2016-09-23 埼広エンジニヤリング株式会社 記録計及び記録計を備えた測定システム
US10191509B2 (en) 2016-04-01 2019-01-29 Fujitsu Limited Information processing device, information processing method, and computer readable storage medium
WO2021256213A1 (ja) * 2020-06-19 2021-12-23 株式会社テクノクラフト 多点測定装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010165221A (ja) * 2009-01-16 2010-07-29 Seiko Instruments Inc 歩数計システム及び歩数計
JP2010182090A (ja) * 2009-02-05 2010-08-19 Seiko Instruments Inc 歩数計システム
WO2013080304A1 (ja) * 2011-11-29 2013-06-06 株式会社日立製作所 電池制御システムおよび電池制御方法
JP2016170120A (ja) * 2015-03-13 2016-09-23 埼広エンジニヤリング株式会社 記録計及び記録計を備えた測定システム
US10191509B2 (en) 2016-04-01 2019-01-29 Fujitsu Limited Information processing device, information processing method, and computer readable storage medium
WO2021256213A1 (ja) * 2020-06-19 2021-12-23 株式会社テクノクラフト 多点測定装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7548600B2 (en) Apparatus and method for compensating the drift of a local clock used as sampling frequency
JP2010164346A (ja) データロガーの測定時刻補正方法およびデータロガーの測定時刻補正システム
Lewandowski et al. GPS: Primary tool for time transfer
CN109299496B (zh) 一种高精度同步时钟产生方法
US20100295623A1 (en) Systems and methods for calibrating real time clock
JP5589724B2 (ja) 測定データ同期システムおよび測定データ同期方法
JP2007078405A (ja) ソフトウェア時計の計時プログラム
CN112198557B (zh) 数据校正方法、装置、终端设备及存储介质
KR101942719B1 (ko) 리얼 타임 클럭 장치
Lombardi Evaluating the frequency and time uncertainty of GPS disciplined oscillators and clocks
JP6835352B2 (ja) 時刻補正装置、センサ装置、センサシステム、時刻補正方法及びプログラム
US9484855B2 (en) System and methods for correcting clock synchronization errors
JP2012242190A (ja) 基準信号発生装置及び基準信号発生方法
CN101995816B (zh) 一种钟表自动校准方法和钟表自动校准装置
US4633421A (en) Method for transposing time measurements from one time frame to another
US20210263477A1 (en) Method and system for estimating the drift of a clock for dating seismic data samples
Lehner et al. Monitoring of inter-area oscillations within the european interconnected network based on a wide area measuring system
CN101488752A (zh) 温度频率校正装置
CN115639743A (zh) 一种基于整网时间比对的天基时间基准建立方法及系统
US11038510B2 (en) Oscillator with time error correction
Breakiron et al. The accuracy of two-way satellite time transfer calibrations
Parker et al. Accurate frequency comparisons at the 1/spl times/10/sup-15/level
CN201266923Y (zh) Gps组合时间频率仪
Nakutis et al. An analysis of customer power profile events for non-invasive energy meter error monitoring
CN105102935A (zh) 稳定微控制器的时钟频率的方法