JP2010160073A - 物体検出装置及び物体検出方法 - Google Patents

物体検出装置及び物体検出方法 Download PDF

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Mahoro Anabuki
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Abstract

【課題】 静電容量センサの計測範囲を最大限に確保しながら、計測対象物体との近接距離を好適に算出できるようにする。
【解決手段】 複数のセンサ電極が配設されて構成されたセンサ電極群120と、センサ電極群120のうち、物体と非接触状態であるセンサ電極に基づいて、物体との近接状態を静電容量として検出する静電容量センサ回路110と、静電容量センサ回路110で検出された静電容量に応じて、非接触状態であるセンサ電極と物体との近接距離を計算する近接距離計算部142と、センサ電極群120のうち、物体と接触状態であるセンサ電極に基づいて、物体との接触に係る詳細情報を検出する接触スイッチ回路130と、接触スイッチ回路130で検出された詳細情報を取得する取得部141を具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、計測対象の物体を検出する物体検出装置及び物体検出方法に関するものである。
従来より、例えば、金属板と計測対象となる物体の双方を、相対する電極からなるコンデンサと仮定し、静電容量を計測することによって、金属板と計測対象物体との間の近接距離を計測する静電容量センサが開発されている。この静電容量センサは、センシング部分が電極のみで構成され、容易に近接距離の計測ができるため、物体の有無を計測する物体検知センサや、入力インターフェース向けのタッチセンサとして広く利用されている。
一方、静電容量センサの信号強度は、コンデンサのキャパシタンスの大きさで決まるが、この値は、センサ電極の面積及び計測対象物体と電極との間の近接距離に依存する。したがって、静電容量センサが計測対象物体を計測できる範囲は、センサ電極の面積及び計測対象物体と電極との間の近接距離に依存する。
ここで、計測対象物体と電極との間の近接距離を長くすると、センサ信号が小さくなるため、センサ電極の面積を大きくする必要がある。この場合、静電容量センサをアレイ状に並べて、例えば、計測対象物体の詳細な形状を知ると同時に計測対象物体との近接距離を計測したい場合には、各センサ電極の面積が増大し、解像度は相対的に低下してしまう。
この問題を解決するために、例えば、下記の特許文献1においては、接触スイッチと静電容量センサをハイブリッド化するとともに、接触スイッチの接点と静電容量センサの電極を共用する構成が示されている。この構成では、接触スイッチによって接触部位の検出精度を保ちながら、静電容量センサのセンサ電極面積を最大限大きく確保して検出感度を向上することを目指している。
特開2007−205966号公報
しかしながら、上述した従来の構成を用いた場合には、一旦、計測対象物体が静電容量センサの電極と接触スイッチに接触すると、静電容量センサの値が飽和してしまい、近接距離を算出することが困難になるという問題があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、静電容量センサ(近接センサ部)の計測範囲を最大限に確保しながら、計測対象物体との近接距離を好適に算出できるようにすることを目的とする。
本発明の物体検出装置は、計測対象の物体を検出する物体検出装置であって、複数のセンサ電極が配設されて構成されたセンサ電極群と、前記センサ電極群のうち、前記物体と非接触状態であるセンサ電極に基づいて、前記物体との近接状態を静電容量として検出する近接センサ部と、前記近接センサ部で検出された静電容量に応じて、前記非接触状態であるセンサ電極と前記物体との近接距離を計算する近接距離計算部と、前記センサ電極群のうち、前記物体と接触状態であるセンサ電極に基づいて、前記物体との接触に係る詳細情報を検出する詳細センサ部と、前記詳細センサ部で検出された詳細情報を取得する取得部とを有する。
本発明の物体検出装置における他の態様は、計測対象の物体を検出する物体検出装置であって、複数のセンサ電極が配設されて構成されたセンサ電極群と、前記センサ電極群の中から、当該センサ電極群の複数の領域に係るセンサ電極を指定する指定部と、前記センサ電極群のうち、前記物体と非接触状態であるセンサ電極に基づいて、前記物体との近接状態を静電容量として検出する近接センサ部と、前記指定部で指定されたセンサ電極の前記領域ごとに、前記近接センサ部で検出された静電容量に応じて、前記非接触状態であるセンサ電極と前記物体との近接距離を計算する近接距離計算部とを有する。
本発明の物体検出方法は、複数のセンサ電極が配設されて構成されたセンサ電極群と、近接センサ部と、詳細センサ部とを備え、計測対象の物体を検出する物体検出装置による物体検出方法であって、前記センサ電極群のうち、前記物体と非接触状態であるセンサ電極に基づいて、前記物体との近接状態を静電容量として前記近接センサ部で検出し、前記近接センサ部で検出した静電容量に応じて、前記非接触状態であるセンサ電極と前記物体との近接距離を計算する近接距離計算ステップと、前記センサ電極群のうち、前記物体と接触状態であるセンサ電極に基づいて、前記物体との接触に係る詳細情報を前記詳細センサ部で検出し、前記詳細センサ部で検出した詳細情報を取得する取得ステップとを有する。
本発明の物体検出方法における他の態様は、複数のセンサ電極が配設されて構成されたセンサ電極群と、近接センサ部とを備え、計測対象の物体を検出する物体検出装置による物体検出方法であって、前記センサ電極群の中から、当該センサ電極群の複数の領域に係るセンサ電極を指定する指定ステップと、前記指定ステップで指定されたセンサ電極の前記領域ごとに、前記物体と非接触状態であるセンサ電極に基づいて、前記物体との近接状態を静電容量として前記近接センサ部で検出し、前記近接センサ部で検出された静電容量に応じて、前記非接触状態であるセンサ電極と前記物体との近接距離を計算する近接距離計算ステップとを有する。
本発明によれば、静電容量センサ(近接センサ部)の計測範囲を最大限に確保しながら、計測対象物体との近接距離を好適に算出することができる。
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態(実施形態)について説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る物体検出装置100の概略構成の一例を示す模式図である。
物体検出装置100は、計測対象である計測対象物体を検出する装置であり、図1に示すように、静電容量センサ回路110と、センサ電極群120と、接触スイッチ回路130と、情報処理装置140を有して構成されている。
静電容量センサ回路110は、計測対象物体の近接状態を検出するための近接センサ部として作用(機能)するものである。
センサ電極群120は、複数のセンサ電極(センサ電極板)が配設されて構成されている。センサ電極群120の各センサ電極(各センサ電極板)は、計測対象物体が接触していない場合には静電容量センサ回路110に電気的に接続され、計測対象物体が接触した場合には接触スイッチ回路130に電気的に接続されるようになっている。即ち、センサ電極群120の各センサ電極は、計測対象物体と接触状態に応じて、近接センサ部である静電容量センサ回路110との導通状態が制御される。
接触スイッチ回路130は、計測対象物体がセンサ電極群120のセンサ電極に接触した場合に、計測対象物体の接触に係る詳細情報を検出するための詳細センサ部として作用(機能)するものである。
情報処理装置140は、静電容量センサ回路110や接触スイッチ回路130からの情報(信号)を処理する装置であり、その内部に、スイッチ状態取得部141と、近接距離計算部142と、詳細情報認定部143を有して構成されている。
スイッチ状態取得部141は、接触スイッチ回路130から、接触スイッチの状態に係る情報(信号)を取得するものである。即ち、スイッチ状態取得部141は、接触スイッチ回路130で検出された、計測対象物体の接触に係る詳細情報を取得する。近接距離計算部142は、スイッチ状態取得部141及び静電容量センサ回路110からの情報(信号)に基づき、計測対象物体との近接距離を計算する。詳細情報認定部143は、例えば、スイッチ状態取得部141からの接触スイッチの状態に係る情報(信号)に基づき、計測対象物体の接触に係る詳細情報の認定処理を行う。具体的に、詳細情報認定部143は、例えば、センサ電極群120に設けられた各センサ電極のうち、どのセンサ電極が計測対象物体と接触しているのかを示す情報の認定を行う。
このように、物体検出装置100は、近接センサ部及び詳細センサ部の複数のセンサを有して構成されており、複合センサということもできる。また、本実施形態では、詳細センサ部として、接触スイッチを含む接触スイッチ回路130、即ち、接触センサを適用した例について説明を行う。
まず、図1に示す静電容量センサ回路110の内部の詳細な構成について説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態を示し、図1に示す静電容量センサ回路110の詳細な構成の一例を示す模式図である。なお、図2には、静電容量センサ回路110の内部の詳細な構成の他に、静電容量センサ回路110の接続に係るセンサ電極群120及び情報処理装置140も記載している。
静電容量センサ回路110は、図2に示すように、交流電源部201と、抵抗部202と、整流ダイオード204及び平滑コンデンサ205からなる整流部203と、電圧計測部206を有して構成されている。
次に、図1に示すセンサ電極群120の詳細な構成について説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態を示し、図1に示すセンサ電極群120の詳細な構成の一例を示す模式図である。
センサ電極群120は、図3に示すように、2枚以上の複数のセンサ電極板301と、配線302と、スイッチング部303を有して構成されている。また、配線302は、静電容量センサ回路110と接続されている。
センサ電極板301は、導電体で形成され、図3に示す例では2次元行列状(具体的には、3行×3列)に配設されて構成されている。それぞれのセンサ電極板301は、配線302とスイッチング部303によって、電気的に結合されている。なお、図3に示す例では、説明の便宜上、3行×3列からなるセンサ電極板301を示しているが、本実施形態においては、本例に限定されることなく、それ以上の数のセンサ電極板301を構成して適用することはもちろん可能である。
ここで、本実施形態では、センサ電極群120にそれぞれ配設されているセンサ電極板301は、そのセンサ電極板の面積が等しいものとする。また、図3に示す例では、センサ電極板301が、2次元行列状に、XY平面形状で配置された形式となっているが、このセンサ電極板301の形状は必ずしも平面である必要はない。このセンサ電極板301は、例えば、接触スイッチ回路130を直下に設置することができれば、球、円筒、自由曲面といった非平面状の形状であっても適用可能である。
センサ電極板301は、図3に示すように、初期状態では、相互に導通状態になっており、単一の電極とみなせるセンサ電極群120を形成している。このセンサ電極群120の表面と電位差のある計測対象物体A(不図示)が接近した場合には、計測対象物体Aとセンサ電極群120の表面との間で電界が発生し、その結果、仮想的なコンデンサが形成される。このとき、センサ電極群120の表面と計測対象物体Aとの間の距離である近接距離をd[m]、真空の誘電率をε0、センサ電極間に存在する媒質の比誘電率をεrとした場合、静電容量C[F]は、以下の(1)式で表される。
Figure 2010160073
ここでは、計測対象物体Aとセンサ電極群120の表面が平行であり、センサ電極の面積S[m2]の領域で対向し、導電特性が同様のものと仮定している。
そして、(1)式から分かるように、計測対象物体Aが接近して近接距離dが減少すると、静電容量Cは増大する。図2に示す静電容量センサ回路110の交流電源部201から周波数f[Hz]の交流電圧が供給された場合、静電容量センサ回路110では、この仮想的なコンデンサは、以下の(2)式に示す容量性リアクタンスRc[Ω]を持つ仮想的な抵抗として作用する。
Figure 2010160073
このとき、交流電源部201から供給する交流電圧をVcc[V]、抵抗部202の抵抗値をR[Ω]とした場合、静電容量センサ回路110におけるセンサ電極群120の仮想的なコンデンサによる電圧降下Vd[V]は、以下の(3)式のように表される。
Figure 2010160073
そして、(1)式〜(3)式から、以下の(4)式が導かれる。
Figure 2010160073
(4)式で示されるように、電圧降下Vdの変化が、近接距離dの変化、つまり計測対象物体との近接距離を表している。そして、図2に示す静電容量センサ回路110では、この電圧降下Vdを整流部203内の整流ダイオード204において直流化し、平滑コンデンサ205において直流化に伴うリプル電圧を平滑化した後、平滑化後の電圧を電圧計測部206で測定する。そして、この電圧計測部206で測定された電圧値から、(4)式を用いて、センサ電極群120と計測対象物体との近接距離dを計測することができる。
なお、(1)式〜(3)式から、計測対象物体とセンサ電極群120が接触して近接距離d=0になると、電圧降下Vd=0となる。このため、少しでもセンサ電極群120に計測対象物体との接触部分が発生すると、電圧計測部206で計測する電圧降下Vdは0となり、その接触部分の周囲の近傍部分の状態を計測値に反映することができない。これを防ぐために、本実施形態では、図3に示すセンサ電極群120のセンサ電極板301が計測対象物体と接触すると、当該センサ電極板は、他のセンサ電極板と電気的に絶縁され、周囲に設けられた静電容量センサ回路110と切り離されるようになっている。この原理について、図4を用いて以下に詳しく説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態を示し、図3に示すセンサ電極群120に計測対象物体が接触した際の様子の一例を示す模式図である。
計測対象物体401(図4に示す例では、人間の指)が図4に示すセンサ電極板402と接触した場合、このセンサ電極板402は、下方に変位する。このセンサ電極板402の変位によって、センサ電極板402の周囲に設けられ、センサ電極板402と配線302とを通電していたスイッチング部303aの電気的結合が解除される。これにより、計測対象物体401と接触したセンサ電極板402は、計測対象物体401と接触していないその他のセンサ電極板403と絶縁状態となる。
図5は、本発明の第1の実施形態を示し、図3に示すセンサ電極群120に計測対象物体が接触する前の様子の一例を示す横断面図である。ここで、図5において、図4に示す構成と同様の構成については、同じ符号を付している。
図5では、計測対象物体401とセンサ電極板403とは離れた状態にあり、近接距離dの計測には、(4)式からセンサ電極の面積を大きくすることが望ましい。本実施形態では、この状態において、図5に示す3つのセンサ電極板403は導通状態にあり、全体として1つの電極を形成しており、この場合、センサ電極の有効面積Sは最大になっている。これにより、計測対象物体401の近接距離dの測定可能範囲を最大限にすることができる。
図6は、本発明の第1の実施形態を示し、図3に示すセンサ電極群120に計測対象物体が接触した際の様子の一例を示す横断面図である。ここで、図6において、図4に示す構成と同様の構成については、同じ符号を付している。
図6において、計測対象物体401は、図5に示す3つのセンサ電極板403のうちの左に位置するセンサ電極板(図6のセンサ電極板402)と接触している。また、計測対象物体401と接触していない図6に示すセンサ電極板403と計測対象物体401とは、図5に示す場合と比較してより近接した状態となっている。
そして、図6に示すセンサ電極板402は、計測対象物体401の接触によって下方に変位し、スイッチング部303aによって電気的に絶縁され、センサ電極板403及びその周囲の静電容量センサ回路110と電気的に切り離されている。本実施形態では、この状態において、近接距離dを、図6に示すセンサ電極板403のセンサ電極の面積Sのみで計測を行う。この場合、図5に示す非接触状態と比較すると、近接距離dの計測に用いるセンサ電極の有効面積Sは減少する。そして、図6に示すように、計測対象物体401が一部接触しているような状況であれば、測定すべき近接距離dは短くなるため、計測に必要なセンサ電極の有効面積Sは小さくてよい。センサ電極群120をこのように構成することで、計測対象物体401と接触した接触部位以外の部分における、近接距離dの計測も可能となる。
次に、図1に示す接触スイッチ回路130の内部の詳細な構成について説明する。
この接触スイッチ回路130は、図1に示すように、センサ電極群120の直下に配置されている。
図7は、本発明の第1の実施形態を示し、図1に示す接触スイッチ回路130の詳細な構成の一例を示す模式図である。なお、図7には、接触スイッチ回路130の内部の詳細な構成の他に、接触スイッチ回路130の接続に係るセンサ電極群120及び情報処理装置140のスイッチ状態取得部141も記載している。また、実際の物体検出装置100の構成では、センサ電極群120が接触スイッチ回路130の各接触スイッチ701の直上に位置するものであるが、図7においては、説明の便宜のために、センサ電極群120を接触スイッチ701の上部に離して記載している。
接触スイッチ回路130は、接触スイッチ701と、グリッド行配線702と、グリッド列配線703と、行リレー部704と、列リレー部705と、行指定信号線706と、列指定信号線707を有して構成されている。
ここで、接触スイッチ701は、図7に示すように、センサ電極群120の各センサ電極板301に対応して、複数配置されている。また、行リレー部704の内部には、スイッチ状態取得部141からグリッド行配線702への導通を切り替える行リレー704aが構成されている。また、列リレー部705の内部には、スイッチ状態取得部141からグリッド列配線703への導通を切り替える列リレー705aが構成されている。
行リレー部704及び列リレー部705は、それぞれ、内部の行リレー704a及び列リレー705aの導通を切り替えることにより、任意の接触スイッチ701の状態(通電状態)をスイッチ状態取得部141で取得可能とする。
また、行リレー704a及び列リレー705aのそれぞれの導通状態は、それぞれ、行指定信号線706及び列指定信号線707を介して、スイッチ状態取得部141により制御される。スイッチ状態取得部141は、行リレー704a及び列リレー705aを切り替えて、任意の接触スイッチ701を指定する。この様子について、図8を用いて説明する。
図8は、本発明の第1の実施形態を示し、図7に示す接触スイッチ回路130に設けられた接触スイッチの中から任意の接触スイッチを指定した際の様子の一例を示す模式図である。
スイッチ状態取得部141の制御により、図8に示すように、行リレー704a内の行リレースイッチ801と列リレー705a内の列リレースイッチ802で指定される任意の接触スイッチ701の導通状態を検出し取得することができる。スイッチ状態取得部141によるグリッド行配線702及びグリッド列配線703の二線間の導通状態の検出方法としては、抵抗値を計測する方法が代表的であるが、本実施形態においては、導通状態を検出可能であれば、構成に応じて他の方法を用いてもよい。
図9は、本発明の第1の実施形態を示し、図3に示すセンサ電極群120に計測対象物体が接触する前の様子の一例を示す横断面図である。ここで、図9において、図5に示す構成と同様の構成については、同じ符号を付している。即ち、図9は、図5に対して、接触スイッチ回路130の接触スイッチ701を追加して記載している。
図9に示すように、計測対象物体401がセンサ電極板403に非接触状態の場合には、センサ電極板403が相互に導通状態にあると同時に、接触スイッチ701は絶縁状態にある。
図10は、本発明の第1の実施形態を示し、図3に示すセンサ電極群120に計測対象物体が接触した際の様子の一例を示す横断面図である。ここで、図10において、図6に示す構成と同様の構成については、同じ符号を付している。即ち、図10は、図6に対して、接触スイッチ回路130の接触スイッチ701を追加して記載している。
図10において、計測対象物体401は、図9に示す3つのセンサ電極板403のうちの左に位置するセンサ電極板(図10のセンサ電極板402)と接触している。この場合、計測対象物体401と接触したセンサ電極板402は、スイッチング部303aによってその他のセンサ電極板403との電気的結合が解除されると同時に、その直下にある左の接触スイッチ701が導通状態となる。
次に、図1に示す情報処理装置140の詳細な構成について説明する。
図1に示す情報処理装置140は、例えば、CPU、メモリ(ROMやRAM、外部メモリ等)、外部インターフェースなどのハードウエア構成を備える一般的なコンピュータで構成されている。情報処理装置140では、例えば、CPUがメモリに記憶されているプログラム等を実行することにより、図1に示すスイッチ状態取得部141、近接距離計算部142及び詳細情報認定部143の機能構成が実現される。
スイッチ状態取得部141は、例えば、図7に示すように、行リレー部704及び列リレー部705を制御して接触スイッチ回路130の各接触スイッチ701の導通状態を走査し、全ての接触スイッチ701の導通状態に係る情報(信号)を取得する。即ち、スイッチ状態取得部141は、接触スイッチ回路130で検出された、計測対象物体401の接触に係る詳細情報を取得する。
近接距離計算部142は、スイッチ状態取得部141で取得された全ての接触スイッチ701の通電状態に係る情報(信号)を用いて、静電容量センサ回路110からの情報(信号)に基づき、計測対象物体401との近接距離を計算する。具体的に、近接距離計算部142は、上述したように、センサ電極群120のセンサ電極の有効面積Sを求め、前記電圧降下Vdから、計測対象物体401との近接距離dを計算する。
ここで、図4に示すセンサ電極板402もしくはセンサ電極板403の1つあたりの面積をS1[m2]とし、計測対象物体401が接触していないセンサ電極板403の枚数をx枚とする。そうすると、計測対象物体401が接触していないセンサ電極板403の総面積がセンサ電極の有効面積Sに相当するため、センサ電極の有効面積Sは、以下の(5)式で表せる。
Figure 2010160073
したがって、計測対象物体401とセンサ電極板403の近接距離dは、(5)式を用いて(4)式から計算することができる。
次に、本実施形態に係る物体検出装置100の処理手順について説明する。
図11は、本発明の第1の実施形態に係る物体検出装置100で行われる物体検出処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。具体的に、図11に示すフローチャートでは、物体検出処理として、計測対象物体401との近接距離dの算出処理、及び、計測対象物体401の接触に係る詳細情報の認定処理について示している。
まず、ステップS101において、スイッチ状態取得部141は、例えば図8に示すように、行リレー部704及び列リレー部705を制御して、接触スイッチ回路130の複数の接触スイッチ701の中から、1つの接触スイッチ701を選択する。これにより、ステップS101では、結果的に、当該1つの接触スイッチ701に対応する、計測対象となるセンサ電極板301が選択される。
続いて、ステップS102において、スイッチ状態取得部141は、ステップS101で選択した接触スイッチ701の状態に係る情報(信号)を接触スイッチ回路130から取得する処理を行う。
このステップS102で取得した接触スイッチ701の状態(具体的に本例では、導通(通電)/絶縁の状態)に係る情報(詳細情報)は、スイッチ状態取得部141によって、例えば情報処理装置140のメモリに保持される。そして、ここで保持された接触スイッチ701の状態に係る情報は、次に当該センサ電極板301が選択され、当該接触スイッチ701の状態に係る情報が取得された際に更新される。
続いて、ステップS103において、情報処理装置140は、ステップS102で取得した接触スイッチ701の状態が導通状態(通電状態)であるか、絶縁状態であるかを判断する。
ステップS103の判断の結果、ステップS102で取得した接触スイッチ701の状態が導通状態(通電状態)である場合には、ステップS104に進む。
ステップS104に進むと、情報処理装置140は、計測対象物体401が、当該センサ電極板301と接触状態であると判定する。その後、ステップS106に進む。
一方、ステップS103の判断の結果、ステップS102で取得した接触スイッチ701の状態が絶縁状態である場合には、ステップS105に進む。
ステップS105に進むと、情報処理装置140は、計測対象物体401が、当該センサ電極板301と非接触状態であると判定する。その後、ステップS106に進む。
ステップS106に進むと、情報処理装置140は、ステップS101においてセンサ電極群120に設けられている全てのセンサ電極板301の選択を行ったか否かを判断する。
ステップS106の判断の結果、ステップS101において未だ選択を行っていないセンサ電極板301がある場合には、ステップS101に戻り、未選択であるセンサ電極板301の選択処理を行って、以降の処理を再度行う。
一方、ステップS106の判断の結果、ステップS101においてセンサ電極群120に設けられている全てのセンサ電極板301の選択を行った場合には、ステップS107に進む。
ステップS107に進むと、情報処理装置140は、計測対象物体401と非接触状態のセンサ電極板301があるか否かを判断する。この非接触状態のセンサ電極板301があるか否かの判断は、ステップS105の判定が行われたセンサ電極板301があるか否かに基づくものである。より具体的には、ステップS102で取得し保持した、対応する接触スイッチ701が絶縁状態である旨の情報に係るセンサ電極板301があるか否かに基づくものである。
ステップS107の判断の結果、計測対象物体401と非接触状態のセンサ電極板301がある場合には、ステップS108に進む。
ステップS108に進むと、近接距離計算部142は、ステップS102で取得し保持した、接触スイッチ701の状態に係る情報に基づいて、センサ電極の有効面積Sを計算する。具体的には、接触スイッチ701が絶縁状態である旨の情報に基づく、計測対象物体401と非接触のセンサ電極板301の枚数xと、センサ電極板301の1つあたりの面積S1から、(5)式を用いて、センサ電極の有効面積Sを計算する。
続いて、ステップS109において、静電容量センサ回路110の電圧計測部206は、近接距離計算部142による制御に基づいて、電圧降下Vdを計測する。
続いて、ステップS110において、近接距離計算部142は、ステップS108で計算したセンサ電極の有効面積Sと、ステップS109で計測された電圧降下Vdから、(4)式を用いて、計測対象物体401との近接距離dを算出する。
ステップS110の処理が終了した場合、或いは、ステップS107で計測対象物体401と非接触状態のセンサ電極板301がないと判断された場合には、ステップS111に進む。
ステップS111に進むと、情報処理装置140は、計測対象物体401と接触状態のセンサ電極板301があるか否かを判断する。この接触状態のセンサ電極板301があるか否かの判断は、ステップS104の判定が行われたセンサ電極板301があるか否かに基づくものである。より具体的には、ステップS102で取得し保持した、対応する接触スイッチ701が導通状態である旨の情報に係るセンサ電極板301があるか否かに基づくものである。
ステップS111の判断の結果、計測対象物体401と接触状態のセンサ電極板301がある場合には、ステップS112に進む。
ステップS112に進むと、詳細情報認定部143は、ステップS102で取得し保持した接触スイッチ701の状態に係る情報に基づき、計測対象物体401の接触に係る詳細情報の認定処理を行う。具体的に、詳細情報認定部143は、例えば、ステップS102で取得し保持した全ての接触スイッチ701の通電状態に係る情報に基づき、どのセンサ電極板301が計測対象物体401と接触しているのかを示す詳細情報の認定を行う。そして、この場合、詳細情報認定部143は、例えば、どのセンサ電極板301が計測対象物体401と接触しているのかについての認定に基づき、更に、計測対象物体401の形状などの認定を行うこともできる。
ステップS112の処理が終了した場合、或いは、ステップS111で計測対象物体401と接触状態のセンサ電極板301がないと判断された場合には、図11のフローチャートの処理を終了する、又は、必要に応じて、再度、ステップS101から処理を行う。
このように、本実施形態の物体検出装置100では、計測対象物体401とセンサ電極板301との接触部位に基づく計測対象物体401の詳細情報の認定処理と、当該接触部位以外の非接触部位に基づく近接距離dの検出処理の双方を同時に行うことができる。
なお、図11に示すフローチャートでは、センサ電極群120に設けられている全てのセンサ電極板301を走査し選択を行っているが、この走査・選択は、計測対象物体401の動作が変化する時間に比べて十分速い時間で行われる。例えば、この走査・選択は、数10ms以内で全てのセンサ電極板301について行われる。したがって、センサ電極板301を全走査・選択する間には、計測対象物体401の位置関係は実質的に変化しないものと考えることができる。
第1の実施形態によれば、静電容量センサ(近接センサ部)の計測範囲を最大限に確保しながら、計測対象物体との近接距離を好適に算出すると同時に、計測対象物体の接触に係る詳細情報を検出することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図12は、本発明の第2の実施形態に係る物体検出装置200の概略構成の一例を示す模式図である。ここで、図12において、図1に示す第1の実施形態に係る物体検出装置100と同様の機能を有する構成については、同じ符号を付しており、その詳細な説明は省略する。
物体検出装置200は、図12に示すように、静電容量センサ回路110と、センサ電極群120と、圧力センサ回路230と、情報処理装置240を有して構成されている。また、情報処理装置240は、圧力センサ値取得部241と、近接距離計算部242と、詳細情報認定部243を有して構成されている。
第2の実施形態の物体検出装置200では、詳細センサ部として、圧力センサを含む圧力センサ回路230を適用する。図12に示すように、圧力センサ回路230は、センサ電極群120の直下に配置されている。以下、この圧力センサ回路230について説明を行う。
図13は、本発明の第2の実施形態を示し、図12に示す圧力センサ回路230の詳細な構成の一例を示す模式図である。なお、図13には、圧力センサ回路230の内部の詳細な構成の他に、圧力センサ回路230の接続に係るセンサ電極群120及び情報処理装置240の圧力センサ値取得部241も記載している。また、実際の物体検出装置200の構成では、センサ電極群120が圧力センサ回路230の各圧力センサ1301の直上に位置するものであるが、図13においては、説明の便宜のために、センサ電極群120を圧力センサ1301の上部に離して記載している。
圧力センサ回路230は、圧力センサ1301と、グリッド行配線1302と、グリッド列配線1303と、行リレー部1304と、列リレー部1305と、行指定信号線1306と、列指定信号線1307を有して構成されている。
図14は、本発明の第2の実施形態を示し、図13に示す圧力センサ1301の詳細な構成の一例を示す模式図である。
圧力センサ1301は、図14に示すように、その内部に炭素粉1401が充填され、ピン1402が内部に押し込まれるときに生じる圧力変化を、導線1403と導線1404との間の抵抗値の変化として出力する特性をもつ。なお、図14に示す圧力センサ1301は、本実施形態に適用できる一例を示したものであり、その他、圧力変化を検出できるセンサであれば、要求される精度、使用される環境に応じて好適なものを用いることができる。
ここで、再び、図13の説明に戻る。
圧力センサ1301は、図13に示すように、センサ電極群120の各センサ電極板301に対応して、複数配置されている。また、行リレー部1304の内部には、圧力センサ値取得部241からグリッド行配線1302への導通を切り替える行リレー1304aが構成されている。また、列リレー部1305の内部には、圧力センサ値取得部241からグリッド列配線1303への導通を切り替える列リレー1305aが構成されている。
行リレー部1304及び列リレー部1305は、それぞれ、内部の行リレー1304a及び列リレー1305aの導通を切り替えることにより、任意の圧力センサ1301における抵抗値(圧力センサ値)を圧力センサ値取得部241で取得可能とする。
また、行リレー1304a及び列リレー1305aのそれぞれの導通状態は、それぞれ、行指定信号線1306及び列指定信号線1307を介して、圧力センサ値取得部241により制御される。圧力センサ値取得部241は、行リレー1304a及び列リレー1305aを切り替えて、任意の圧力センサ1301を指定する。この様子について、図15を用いて説明する。
図15は、本発明の第2の実施形態を示し、図13に示す圧力センサ回路230に設けられた圧力センサの中から任意の圧力センサを指定した際の様子の一例を示す模式図である。
圧力センサ値取得部241の制御により、図15に示すように、行リレー1304a内の行リレースイッチ1501と列リレー1305a内の列リレースイッチ1502で指定される任意の圧力センサ1301の抵抗値(圧力センサ値)を取得することができる。つまり、圧力センサ値取得部241は、指定した圧力センサ1301の抵抗値(圧力センサ値)を計測し取得、即ち、圧力センサ回路230で検出された、計測対象物体の接触に係る詳細情報を取得する。そして、例えば圧力センサ値取得部241は、取得した抵抗値(圧力センサ値)を、当該圧力センサ1301の圧力Prに変換する。ここで、例えば圧力センサ値取得部241は、予め圧力センサ1301の抵抗値と圧力Prとの対応関係を示すテーブルを備えており、当該テーブルを用いて当該圧力センサ1301の圧力Prを算出する。なお、この抵抗値(圧力センサ値)から圧力Prへの変換処理を、詳細情報認定部243で行う形態であってもよい。
そして、詳細情報認定部243では、例えば、圧力センサ値取得部241で求められた全ての圧力センサ1301の圧力Prに係る情報に基づき、計測対象物体401の接触部位に係る圧力分布を示す情報の認定を行う。
図16は、本発明の第2の実施形態を示し、図13に示すセンサ電極群120に計測対象物体が接触する前の様子の一例を示す横断面図である。ここで、図16において、図9に示す構成と同様の構成については、同じ符号を付している。即ち、図16は、図9に対して、接触スイッチ701に替えて圧力センサ1301を適用したものである。
図16に示すように、計測対象物体401がセンサ電極板403に非接触状態の場合には、センサ電極板403が相互に導通状態となっており、単一の電極とみなすことができ、センサ電極の有効面積Sは最大になっている。これにより、計測対象物体401の近接距離dの測定可能範囲を最大限に取ることができる。また、図16に示す状態では、圧力センサ1301に圧力はかかっていない。
図17は、本発明の第2の実施形態を示し、図13に示すセンサ電極群120に計測対象物体が接触した際の様子の一例を示す横断面図である。ここで、図17において、図10に示す構成と同様の構成については、同じ符号を付している。即ち、図17は、図10に対して、接触スイッチ701に替えて圧力センサ1301を適用したものである。
図17において、計測対象物体401は、図16に示す3つのセンサ電極板403のうちの左に位置するセンサ電極板(図17のセンサ電極板402)と接触している。この場合、計測対象物体401と接触したセンサ電極板402は、スイッチング部303aによってその他のセンサ電極板403と電気的に絶縁され、周囲に設けられた静電容量センサ回路110と切り離されるようになっている。同時に、センサ電極板402の直下にある圧力センサ1301によって印加された圧力に基づく抵抗値(圧力センサ値)が検出される。
本実施形態においても、(5)式における近接距離dは、センサ電極板403のセンサ電極面積Sのみから計測を行う。図17に示す状態の場合、図16に示す状態と比較すると、センサ電極の有効面積Sは減少する。したがって、測定可能な近接距離dは減少し、センサ電極板403に近づいた計測対象物体401を良好に測定できるようになる。
次に、図12に示す情報処理装置240の詳細な構成について説明する。
図12に示す情報処理装置240は、例えば、CPU、メモリ(ROMやRAM、外部メモリ等)、外部インターフェースなどのハードウエア構成を備える一般的なコンピュータで構成されている。情報処理装置240では、例えば、CPUがメモリに記憶されているプログラム等を実行することにより、図12に示す圧力センサ値取得部241、近接距離計算部242及び詳細情報認定部243の機能構成が実現される。
圧力センサ値取得部241は、図13に示す行リレー部1304及び列リレー部1305と同期して各圧力センサ1301の導通状態を走査し、全ての圧力センサ1301から、印加された圧力に基づく抵抗値(圧力センサ値)を取得する処理を行う。そして、圧力センサ値取得部241は、取得した抵抗値(圧力センサ値)に基づき、当該圧力センサ1301に印加された圧力Prを算出する。
近接距離計算部242は、圧力センサ値取得部241で算出された全ての圧力センサ1301の圧力Prに係る情報を用いて、静電容量センサ回路110からの情報(信号)に基づき、計測対象物体401との近接距離を計算する。なお、近接距離計算部242による近接距離の具体的な算出方法は、第1の実施形態における近接距離計算部242で行う算出方法と同様であるため、その説明は省略する。
詳細情報認定部243は、圧力センサ値取得部241で算出された全ての圧力センサ1301の圧力Prに係る情報に基づき、計測対象物体401の接触に係る詳細情報の認定処理を行う。具体的に、詳細情報認定部243は、例えば、計測対象物体401の接触部位に係る圧力分布を示す情報の認定を行う。
次に、本実施形態に係る物体検出装置200の処理手順について説明する。
図18は、本発明の第2の実施形態に係る物体検出装置200で行われる物体検出処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。具体的に、図18に示すフローチャートでは、物体検出処理として、計測対象物体401との近接距離dの算出処理、及び、計測対象物体401の接触に係る詳細情報の認定処理について示している。
まず、ステップS201において、圧力センサ値取得部241は、例えば図15に示すように、行リレー部1304及び列リレー部1305を制御して、圧力センサ回路230の複数の圧力センサ1301の中から、1つの圧力センサ1301を選択する。これにより、ステップS201では、結果的に、当該1つの圧力センサ1301に対応する、計測対象となるセンサ電極板301が選択される。
続いて、ステップS202において、圧力センサ値取得部241は、ステップS201で選択した圧力センサ1301から、印加された圧力に基づく抵抗値(圧力センサ値)に係る情報(信号)を取得する処理を行う。
続いて、ステップS203において、圧力センサ値取得部241は、ステップS202で取得した抵抗値(圧力センサ値)に基づき、当該圧力センサ1301に印加された圧力Prを算出する。
このステップS203で算出された圧力センサ1301の圧力Prに係る情報は、圧力センサ値取得部241によって、例えば情報処理装置240のメモリに保持される。そして、ここで保持された圧力センサ1301の圧力Prに係る情報は、次に当該センサ電極板301が選択され、当該圧力センサ1301の圧力Prに係る情報が取得された際に更新される。
続いて、ステップS204において、情報処理装置240は、ステップS203で算出した圧力センサ1301の圧力Prが0であるか否かを判断する。
ステップS204の判断の結果、ステップS203で算出した圧力センサ1301の圧力Prが0でない場合には、ステップS205に進む。
ステップS205に進むと、情報処理装置240は、当該圧力センサ1301に圧力が印加されたため、計測対象物体401が、当該センサ電極板301と接触状態であると判定する。その後、ステップS207に進む。
一方、ステップS204の判断の結果、ステップS203で算出した圧力センサ1301の圧力Prが0である場合には、ステップS206に進む。
ステップS206に進むと、情報処理装置240は、当該圧力センサ1301に圧力が印加されていないため、計測対象物体401が、当該センサ電極板301と非接触状態であると判定する。その後、ステップS207に進む。
ステップS207に進むと、情報処理装置240は、ステップS101においてセンサ電極群120に設けられている全てのセンサ電極板301の選択を行ったか否かを判断する。
ステップS207の判断の結果、ステップS101において未だ選択を行っていないセンサ電極板301がある場合には、ステップS101に戻り、未選択であるセンサ電極板301の選択処理を行って、以降の処理を再度行う。
一方、ステップS207の判断の結果、ステップS101においてセンサ電極群120に設けられている全てのセンサ電極板301の選択を行った場合には、ステップS208に進む。
ステップS208に進むと、情報処理装置240は、計測対象物体401と非接触状態のセンサ電極板301があるか否かを判断する。この非接触状態のセンサ電極板301があるか否かの判断は、ステップS206の判定が行われたセンサ電極板301があるか否かに基づくものである。より具体的には、ステップS203で算出された圧力Prが0であるセンサ電極板301があるか否かに基づくものである。
ステップS208の判断の結果、計測対象物体401と非接触状態のセンサ電極板301がある場合には、ステップS209に進む。
ステップS209に進むと、近接距離計算部242は、ステップS203で算出された圧力Prに係る情報に基づいて、センサ電極の有効面積Sを計算する。具体的には、圧力センサ1301に印加された圧力Prが0である旨の情報に基づく、計測対象物体401と非接触状態のセンサ電極板301の枚数xと、センサ電極板301の1つあたりの面積S1から、(5)式を用いて、センサ電極の有効面積Sを計算する。
続いて、ステップS210において、静電容量センサ回路110の電圧計測部206は、近接距離計算部242による制御に基づいて、電圧降下Vdを計測する。
続いて、ステップS211において、近接距離計算部242は、ステップS209で計算したセンサ電極の有効面積Sと、ステップS210で計測された電圧降下Vdから、(4)式を用いて、計測対象物体401との近接距離dを算出する。
ステップS211の処理が終了した場合、或いは、ステップS208で計測対象物体401と非接触状態のセンサ電極板301がないと判断された場合には、ステップS212に進む。
ステップS212に進むと、情報処理装置240は、計測対象物体401と接触状態のセンサ電極板301があるか否かを判断する。この接触状態のセンサ電極板301があるか否かの判断は、ステップS205の判定が行われたセンサ電極板301があるか否かに基づくものである。より具体的には、より具体的には、ステップS203で算出された圧力Prが0でないセンサ電極板301があるか否かに基づくものである。
ステップS212の判断の結果、計測対象物体401と接触状態のセンサ電極板301がある場合には、ステップS213に進む。
ステップS213に進むと、詳細情報認定部243は、ステップS203で算出された全ての圧力センサ1301の圧力Prに係る情報に基づき、計測対象物体401の接触に係る詳細情報の認定処理を行う。具体的に、詳細情報認定部243は、例えば、計測対象物体401の接触部位に係る圧力分布を示す情報の認定を行う。
ステップS213の処理が終了した場合、或いは、ステップS212で計測対象物体401と接触状態のセンサ電極板301がないと判断された場合には、図18のフローチャートの処理を終了する、又は、必要に応じて、再度、ステップS201から処理を行う。
このように、本実施形態の物体検出装置200では、計測対象物体401とセンサ電極板301との接触部位に基づく計測対象物体401の詳細情報の認定処理と、当該接触部位以外の非接触部位に基づく近接距離dの検出処理の双方を同時に行うことができる。
第2の実施形態によれば、静電容量センサ(近接センサ部)の計測範囲を最大限に確保しながら、計測対象物体との近接距離を好適に算出すると同時に、計測対象物体の接触に係る詳細情報を検出することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図19は、本発明の第3の実施形態に係る物体検出装置300の概略構成の一例を示す模式図である。ここで、図19において、図1に示す第1の実施形態に係る物体検出装置100と同様の機能を有する構成については、同じ符号を付しており、その詳細な説明は省略する。
物体検出装置300は、図19に示すように、静電容量センサ回路110と、センサ電極群120と、静電容量圧力センサ回路330と、情報処理装置340を有して構成されている。また、情報処理装置340は、静電容量圧力センサ値取得部341と、近接距離計算部342と、詳細情報認定部343を有して構成されている。
第3の実施形態の物体検出装置300では、詳細センサ部として、静電容量圧力センサを含む静電容量圧力センサ回路330を適用する。図19に示すように、静電容量圧力センサ回路330は、センサ電極群120の直下に配置されている。以下、この静電容量圧力センサ回路330について説明を行う。
図20は、本発明の第3の実施形態を示し、図19に示す静電容量圧力センサ回路330の詳細な構成の一例を示す模式図である。なお、図20には、静電容量圧力センサ回路330の内部の詳細な構成の他に、静電容量圧力センサ回路330の接続に係るセンサ電極群120及び情報処理装置340の静電容量圧力センサ値取得部341も記載している。また、実際の物体検出装置300の構成では、センサ電極群120が各静電容量圧力センサ電極2001の直上に位置するものであるが、図20においては、説明の便宜のために、センサ電極群120を静電容量圧力センサ電極2001の上部に離して記載している。
静電容量圧力センサ回路330は、静電容量圧力センサ電極2001と、グリッド列配線2002と、静電容量圧力センサ接点2003と、グリッド行配線2004を有している。さらに、静電容量圧力センサ回路330は、行リレー部2005と、列リレー部2006と、行指定信号線2007と、列指定信号線2008を有して構成されている。
ここで、グリッド行配線2004は、行方向の静電容量圧力センサ電極2001を結線するものである。また、グリッド列配線2002は、列方向の静電容量圧力センサ接点2003を結線するものである。なお、静電容量圧力センサ電極2001は、図3に示すセンサ電極板301と同様の形状、材質で構成されている。
図21は、本発明の第3の実施形態を示し、図20に示すセンサ電極群120に計測対象物体が接触する前の様子の一例を示す横断面図である。ここで、図21において、図9に示す構成と同様の構成については、同じ符号を付している。即ち、図21は、図9に対して、接触スイッチ701に替えて、図20に示す静電容量圧力センサ回路330の一部の構成並びにその他の構成を適用したものである。
図21に示すように、センサ電極板403(図21に示すセンサ電極板301と同一)と静電容量圧力センサ電極2001は、弾性のある誘電体2101を介して上下に配置されている。計測対象物体401が接近している左の位置するセンサ電極板403と、静電容量圧力センサ接点2003とは初期状態では離れており、電気的に絶縁されている。この状態の場合には、センサ電極板403が相互に導通状態となっており、単一の電極とみなすことができ、センサ電極の有効面積Sは最大になっている。これにより、計測対象物体401の近接距離dの測定可能範囲を最大限に取ることができる。
図22は、本発明の第3の実施形態を示し、図20に示すセンサ電極群120に計測対象物体が接触した際の様子の一例を示す横断面図である。ここで、図22において、図10に示す構成と同様の構成については、同じ符号を付している。即ち、図22は、図10に対して、接触スイッチ701に替えて、図20に示す静電容量圧力センサ回路330の一部の構成並びにその他の構成を適用したものである。
図22において、計測対象物体401は、図21に示す3つのセンサ電極板403のうちの左に位置するセンサ電極板(図22のセンサ電極板402)と接触している。この場合、計測対象物体401と接触したセンサ電極板402は、スイッチング部303aによってその他のセンサ電極板403と電気的に絶縁され、周囲に設けられた静電容量センサ回路110と切り離されるようになっている。これと同時に、センサ電極板402と静電容量圧力センサ接点2003とが導通状態となり、静電容量圧力センサ電極2001とセンサ電極板402との間で誘電体2101を挟持したコンデンサとして作用(機能)する。この静電容量圧力センサ電極2001とセンサ電極板402と誘電体2101からなるコンデンサは、静電容量圧力センサ2201として使用される。
図22の状態において、静電容量圧力センサ値取得部341は、静電容量圧力センサ電極2001と導通しているグリッド行配線2004と、センサ電極板402と導通しているグリッド列配線2002との静電容量Cpを静電容量圧力センサ値として取得する。
本実施形態においても、(5)式における近接距離dは、センサ電極板403のセンサ電極面積Sのみから計測を行う。図22に示す状態の場合、図21に示す状態と比較すると、センサ電極の有効面積Sは減少するが、計測対象物体401が一部接触しているような状況であれば、測定すべき近接距離dは小さくなるため、計測に必要なセンサ電極面積Sは減少する。
ここで、再び、図20の説明に戻る。
静電容量圧力センサ電極2001は、図20に示すように、センサ電極群120の各センサ電極板301に対応して、複数配置されている。また、行リレー部2005の内部には、グリッド行配線2004への導通を切り替える行リレー2005aが構成されている。また、列リレー部2006の内部には、グリッド列配線2002への導通を切り替える列リレー2006aが構成されている。
行リレー部2005及び列リレー部2006は、それぞれ、内部の行リレー2005a及び列リレー2006aの導通を切り替えることにより、任意の静電容量圧力センサ2201の静電容量Cpを静電容量圧力センサ値取得部341で取得可能とする。そして、静電容量圧力センサ値取得部341では、取得した静電容量圧力センサ2201の静電容量Cpに基づき、対応するセンサ電極板301に印加された圧力Pcを算出する。
また、行リレー2005a及び列リレー2006aのそれぞれの導通状態は、それぞれ、行指定信号線2007及び列指定信号線2008を介して、静電容量圧力センサ値取得部341により制御される。静電容量圧力センサ値取得部341は、行リレー2005a及び列リレー2006aを切り替えて、任意の静電容量圧力センサ2201を指定する。この様子について、図23を用いて説明する。
図23は、本発明の第3の実施形態を示し、図20に示す静電容量圧力センサ回路330に設けられた静電容量圧力センサの中から任意の静電容量圧力センサを指定した際の様子の一例を示す模式図である。
静電容量圧力センサ値取得部341の制御により、図23に示すように、行リレー2005a内の行リレースイッチ2301と列リレー2006a内の列リレースイッチ2302で指定される任意の静電容量圧力センサ2201の静電容量Cpを取得できる。ここで、静電容量圧力センサ2201は、図23に示すように、センサ電極板301、弾性のある誘電体2101及び静電容量圧力センサ電極2001から構成される。即ち、静電容量圧力センサ2201では、センサ電極群120のセンサ電極板301が、当該静電容量圧力センサ2201のセンサ電極を兼ねて構成される。そして、静電容量圧力センサ値取得部341は、上述したように、取得した静電容量Cp(静電容量圧力センサ値)に基づき、圧力Pcを算出する。この圧力Pcの計算方法は後述する。
図24は、本発明の第3の実施形態を示し、図19に示す静電容量圧力センサ値取得部341の詳細な構成の一例を示す模式図である。なお、図24には、静電容量圧力センサ値取得部341の内部の詳細な構成の他に、図23に示す静電容量圧力センサ回路330の構成も記載している。
静電容量圧力センサ値取得部341は、交流電源部2401、抵抗部2402、整流ダイオード2404及び平滑コンデンサ2405からなる整流部2403、電圧計測部2406、電極指定部2407及び圧力計算部2408を有して構成されている。
ここで、図20に示すセンサ電極板301と静電容量圧力センサ電極2001との距離をdp[m]、真空の誘電率をε0、当該電極の間に存在する弾性のある誘電体2101の比誘電率をεpとする。そして、センサ電極板301と静電容量圧力センサ電極2001が平行でセンサ電極の有効面積S[m2]の領域で対向している場合、静電容量圧力センサ2201のコンデンサとしての静電容量Cp[F]は、以下の(6)式で表される
Figure 2010160073
そして、(6)式から分かるように、物体が接近して電極間距離dpが減少すると、静電容量Cpは増大する。図24に示す静電容量圧力センサ値取得部341の交流電源部2401から周波数f[Hz]の交流電圧が供給された場合、静電容量圧力センサ2201は、以下の(7)式に示す容量性リアクタンスRp[Ω]を持つ仮想的な抵抗として作用する。
Figure 2010160073
このとき、交流電源部2401から供給する交流電圧をVcp[V]、抵抗部2402の抵抗をR2[Ω]とした場合、静電容量圧力センサ2201の両極間における電圧降下Vdp[V]は、以下の(8)式のように表される。
Figure 2010160073
そして、(6)式〜(8)式から、電極間距離dp[m]について整理すると、以下の(9)式のようになる。
Figure 2010160073
(9)式で示されるように、電圧降下Vdpの変化が、電極間距離dpの変化を表している。そして、静電容量圧力センサ値取得部341では、この電圧降下Vdpを整流部2403内の整流ダイオード2404において直流化し、平滑コンデンサ2405において直流化に伴うリプル電圧を平滑化した後、電圧計測部2406で測定する。
ここで、上述した電極間の初期状態での電極間距離をdp0[m]、弾性のある誘電体2101がヤング率E[Pa]で弾性変形すると考えた場合、計測対象物体401との接触で生じたセンサ電極板301の圧力Pc[Pa]は、以下の(10)式で表せる。
Figure 2010160073
以上の(6)式〜(10)式の計算を行うことにより、静電容量圧力センサ値取得部341の圧力計算部2408は、電極指定部2407で指定された任意の静電容量圧力センサ2201におけるセンサ電極板301に生じた圧力Pcを算出することができる。
なお、静電容量圧力センサ接点2003とセンサ電極板301とが非接触の場合、静電容量圧力センサ2201は形成されない。つまり、Cp=0となるため、(7)式よりRp=∞、(8)式よりVdp=Vcpとなる。よって、圧力計算部2408では、Vdp=Vcpであるか否かの判定を行うことで、計測対象物体401と選択したセンサ電極板301が非接触であるか否かの判定も行える。
次に、本実施形態に係る物体検出装置300の処理手順について説明する。
図25は、本発明の第3の実施形態に係る物体検出装置300で行われる物体検出処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。具体的に、図25に示すフローチャートでは、物体検出処理として、計測対象物体401との近接距離dの算出処理、及び、計測対象物体401の接触に係る詳細情報の認定処理について示している。
まず、ステップS301において、静電容量圧力センサ値取得部341は、例えば図23に示すように、行リレー部2005及び列リレー部2006を制御して、複数の静電容量圧力センサ2201の中から、1つの静電容量圧力センサ2201を選択する。これにより、ステップS301では、結果的に、当該1つの静電容量圧力センサ2201における、計測対象となるセンサ電極板301が選択される。
続いて、ステップS302において、静電容量圧力センサ値取得部341は、ステップS301で選択した静電容量圧力センサ2201から、印加された圧力に基づく静電容量Cp(静電容量圧力センサ値)に係る情報(信号)を取得する処理を行う。
続いて、ステップS303において、静電容量圧力センサ値取得部341は、ステップS302で取得した静電容量Cp(静電容量圧力センサ値)に基づき、(7)式及び(8)式から電圧降下Vdpを算出する。
続いて、ステップS304において、静電容量圧力センサ値取得部341は、ステップS303で算出した電圧降下Vdpと、(8)式に示される電圧Vcpとが等しい(Vdp=Vcp)か否かを判断する。
ステップS304の判断の結果、ステップS303で算出した電圧降下Vdpと、(8)式に示される電圧Vcpとが等しくない場合には、ステップS305に進む。
ステップS305に進むと、情報処理装置340(例えば、静電容量圧力センサ値取得部341)は、計測対象物体401が、当該センサ電極板301と接触状態であると判定する。
続いて、ステップS306において、静電容量圧力センサ値取得部341は、(6)〜(10)式を用いて、当該センサ電極板301に生じた圧力Pcを算出する。このステップS306で算出された圧力Pcに係る情報は、静電容量圧力センサ値取得部341によって、例えば情報処理装置340のメモリに保持される。そして、ここで保持された圧力Pcに係る情報は、次に当該センサ電極板301が選択された際に更新される。ステップS306の処理が終了すると、ステップS308に進む。
一方、ステップS304の判断の結果、ステップS303で算出した電圧降下Vdpと、(8)式に示される電圧Vcpとが等しい場合には、ステップS307に進む。
ステップS307に進むと、情報処理装置340(例えば、静電容量圧力センサ値取得部341)は、計測対象物体401が、当該センサ電極板301と非接触状態であると判定する。その後、ステップS308に進む。
ステップS308に進むと、情報処理装置340は、ステップS101においてセンサ電極群120に設けられている全てのセンサ電極板301の選択を行ったか否かを判断する。
ステップS308の判断の結果、ステップS101において未だ選択を行っていないセンサ電極板301がある場合には、ステップS101に戻り、未選択であるセンサ電極板301の選択処理を行って、以降の処理を再度行う。
一方、ステップS308の判断の結果、ステップS101においてセンサ電極群120に設けられている全てのセンサ電極板301の選択を行った場合には、ステップS309に進む。
ステップS309に進むと、情報処理装置340は、計測対象物体401と非接触状態のセンサ電極板301があるか否かを判断する。この非接触状態のセンサ電極板301があるか否かの判断は、ステップS307の判定が行われたセンサ電極板301があるか否かに基づくものである。
ステップS309の判断の結果、計測対象物体401と非接触状態のセンサ電極板301がある場合には、ステップS310に進む。
ステップS310に進むと、近接距離計算部342は、センサ電極の有効面積Sを計算する。具体的には、計測対象物体401と非接触状態のセンサ電極板301の枚数xと、センサ電極板301の1つあたりの面積S1から、(5)式を用いて、センサ電極の有効面積Sを計算する。
続いて、ステップS311において、静電容量センサ回路110の電圧計測部206は、近接距離計算部342による制御に基づいて、電圧降下Vdを計測する。
続いて、ステップS312において、近接距離計算部342は、ステップS310で計算したセンサ電極の有効面積Sと、ステップS311で計測された電圧降下Vdから、(4)式を用いて、計測対象物体401との近接距離dを算出する。
ステップS312の処理が終了した場合、或いは、ステップS309で計測対象物体401と非接触状態のセンサ電極板301がないと判断された場合には、ステップS313に進む。
ステップS313に進むと、情報処理装置340は、計測対象物体401と接触状態のセンサ電極板301があるか否かを判断する。この接触状態のセンサ電極板301があるか否かの判断は、ステップS305の判定が行われたセンサ電極板301があるか否かに基づくものである。
ステップS313の判断の結果、計測対象物体401と接触状態のセンサ電極板301がある場合には、ステップS314に進む。
ステップS314に進むと、詳細情報認定部343は、ステップS306で算出された圧力Pcに係る情報に基づき、計測対象物体401の接触に係る詳細情報の認定処理を行う。具体的に、詳細情報認定部343は、例えば、計測対象物体401の接触部位に係る圧力分布を示す情報の認定を行う。
ステップS314の処理が終了した場合、或いは、ステップS313で計測対象物体401と接触状態のセンサ電極板301がないと判断された場合には、図25のフローチャートの処理を終了する、又は、必要に応じて、再度、ステップS301から処理を行う。
このように、本実施形態の物体検出装置300では、計測対象物体401とセンサ電極板301との接触部位に基づく計測対象物体401の詳細情報の認定処理と、当該接触部位以外の非接触部位に基づく近接距離dの検出処理の双方を同時に行うことができる。また、本実施形態では、センサ電極板301を静電容量圧力センサ2201の一部として流用するため、センサ部分の機構を簡略化することができる。
第3の実施形態によれば、静電容量センサ(近接センサ部)の計測範囲を最大限に確保しながら、計測対象物体との近接距離を好適に算出すると同時に、計測対象物体の接触に係る詳細情報を検出することができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図26は、本発明の第4の実施形態に係る物体検出装置400の概略構成の一例を示す模式図である。ここで、図26において、図1に示す第1の実施形態に係る物体検出装置100と同様の機能を有する構成については、同じ符号を付しており、その詳細な説明は省略する。
第4の実施形態では、第1〜第3の実施形態と異なり、詳細センサ部を用いずに、センサ電極群のセンサ電極板の導通を動的に切り替えることで、計測対象物体との近接距離を好適に算出できるようにしたものである。
物体検出装置400は、図26に示すように、静電容量センサ回路110と、センサ電極群2601と、センサ電極指定回路2602と、情報処理装置440を有して構成されている。また、情報処理装置440は、センサ電極指定部441と、近接距離計算部442を有して構成されている。
静電容量センサ回路110は、第1〜第3の実施形態に係る物体検出装置と同様に、計測対象物体の近接状態を検出するための近接センサ部として作用(機能)するものである。センサ電極群2601は、複数のセンサ電極(センサ電極板)が配設されて構成され、静電容量センサ回路110に接続されている。センサ電極指定回路2602は、センサ電極群2601の直下に配置されており、情報処理装置440のセンサ電極指定部441からの制御により、センサ電極群2601のセンサ電極(センサ電極板)を指定する。
より詳細に、センサ電極指定部441は、センサ電極群2601の中から、当該センサ電極群2601の複数の領域(具体的に、本実施形態ではセンサ電極の有効面積Sに相当する)に係るセンサ電極を指定する。
図27は、本発明の第4の実施形態を示し、図26に示すセンサ電極群2601の一例を示す横断面図である。ここで、図27において、図26に示す構成と同様の構成については、同じ符号を付している。
センサ電極群2601は、図27に示すように、センサ電極板2701と、センサ配線2702と、電磁スイッチ2703を有して構成されている。
センサ電極板2701は、例えば、2枚以上の複数の2次元行列状でセンサ電極群2601に配設されている。センサ配線2702は、静電容量センサ回路110と電気的に接続されている配線である。電磁スイッチ2703は、スイッチング部として作用(機能)するものである。
センサ電極板2701とセンサ配線2702とは、初期状態では絶縁状態にあり、電磁スイッチ2703によって随時、導通状態に移行することができる。電磁スイッチ2703は、センサ電極指定回路2602を介して、情報処理装置440のセンサ電極指定部441により制御される。
センサ電極板2701がセンサ配線2702と導通状態にある場合には、図3に示すセンサ電極板301と同様に、電位差のある計測対象物体A(不図示)が接近した場合に、計測対象物体Aとセンサ電極板2701との間に仮想的なコンデンサが形成される。この仮想的なコンデンサの静電容量C[F]は、第1の実施形態における(1)式と同様に求められる。このとき、センサ電極の有効面積Sは、センサ電極板2701の1つあたりの電極面積をS2[m2]とし、センサ配線2702と導通状態にあるセンサ電極板2701の枚数をxとすると、以下の(11)式となる。
Figure 2010160073
また、静電容量センサ回路110における、仮想的なコンデンサの容量性リアクタンスRc[Ω]は、第1の実施形態における(2)式と同様に求められる。また、センサ配線2702と導通状態にある場合には、センサ電極板2701の仮想的なコンデンサによる電圧降下Vdは、第1の実施形態における(3)式と同様に表される。そして、前述した(1)〜(3)式より、(4)式を用いて、計測対象物体Aと、センサ配線2702と導通状態にあるセンサ電極板2701との近接距離dを計測することができる。
図28は、本発明の第4の実施形態を示し、図26に示すセンサ電極指定回路2602の詳細な構成の一例を示す模式図である。なお、図28には、センサ電極指定回路2602の内部の詳細な構成の他に、センサ電極指定回路2602の接続に係るセンサ電極群2601及び情報処理装置440のセンサ電極指定部441も記載している。また、実際の物体検出装置400の構成では、センサ電極群2601がセンサ電極指定回路2602の直上に位置するものであるが、図28においては、説明の便宜のために、センサ電極群2601をセンサ電極指定回路2602の上部に離して記載している。
センサ電極指定回路2602は、行電源配線2801と、列電源配線2802と、グリッド行配線2803と、グリッド列配線2804と、行リレー部2805と、列リレー部2806と、行指定信号線2807と、列指定信号線2808を有して構成されている。また、センサ電極群2601内の電磁スイッチ2703は、グリッド行配線2803とグリッド列配線2804との交差する部分に配置されている。
行リレー部2805の内部には、センサ電極指定部441からグリッド行配線2803への導通を切り替える行リレー2805aが構成されている。また、列リレー部2806の内部には、センサ電極指定部441からグリッド列配線2804の導通を切り替える列リレー2806aが構成されている。また、行電源配線2801と列電源配線2802との間には、常に電位差が生じるように、センサ電極指定部441から電源が供給されている。行電源配線2801は、行リレー2805aに接続され、列電源配線2802は、列リレー2806aに接続されている。
行リレー部2805及び列リレー部2806は、それぞれ、内部の行リレー2805a及び列リレー2806aの導通を制御することにより、任意の電磁スイッチ2703に電源を供給できる。行リレー2805a及び列リレー2806aのそれぞれの導通状態は、行指定信号線2807、列指定信号線2808を介してセンサ電極指定部441により制御される。
図29は、本発明の第4の実施形態を示し、図27に示す電磁スイッチ2703の詳細な構成の一例を示す模式図である。なお、図29には、電磁スイッチ2703の内部の詳細な構成の他に、電磁スイッチ2703の接続に係るセンサ電極板2701、センサ配線2702、グリッド行配線2803及びグリッド列配線2804も記載している。
電磁スイッチ2703は、導通スイッチ2901と、電磁石2902を有して構成されている。電磁スイッチ2703は、内部の導通スイッチ2901のオン/オフによってセンサ電極板2701とセンサ配線2702との間の導通を切り替える。また、導通スイッチ2901は、電磁石2902によって駆動される。電磁石2902は、接続されているグリッド行配線2803とグリッド列配線2804との間に電源が供給されると駆動する。なお、電磁スイッチ2703は、必ずしも導通スイッチ2901と電磁石2902を用いる形式でなくてもよく、例えば、導通を高速に切り替える必要がある場合には、導通スイッチ2901に半導体である双方向サイリスタなどを用いるのが好適である。
図30は、本発明の第4の実施形態を示し、図28に示すセンサ電極群2601の一部の構成とセンサ電極指定回路2602の一部の構成を上から見た際の一例を示す模式図である。なお、図30には、図28に示すセンサ電極群2601の一部の構成とセンサ電極指定回路2602の一部の構成の他に、静電容量センサ回路110及びセンサ電極指定部441等も記載している。
センサ電極指定部441は、行リレー2805aと列リレー2806aを制御することで、任意のセンサ電極板2701とセンサ配線2702との導通状態を切り替える。例えば、行リレー2805a内の行リレースイッチ3001と、列リレー2806a内の列リレースイッチ3002を導通させることで、センサ配線2702と図30に示すセンサ電極板2701aを導通状態にすることができる。本実施形態においては、一度に導通させるセンサ電極板2701aは1つに限らず、任意の数のセンサ電極板2701aを同時に導通させることができる。
図31は、本発明の第4の実施形態を示し、図30に示す導通に係るセンサ電極板2701aの導通パターンの一例を示す模式図である。この図31には、センサ電極の有効面積Sを変化させるセンサ電極板2701aの導通パターンの一例が示されている。
図31(a)は、図30に示す場合と同様に、3行×3列に配設されたセンサ電極板2701のうち、1つのセンサ電極板2701aだけセンサ電極指定部441により導通させた導通パターンを示している。このときのセンサ電極の有効面積Sは、(11)式より、S=S2となる。
図31(b)は、図31(a)に示すセンサ電極の有効面積Sを一段階大きくし、横及び縦(即ち、行及び列)共に2つずつ、計4つのセンサ電極板2701aを導通させた導通パターンを示している。このときのセンサ電極の有効面積Sは、(11)式より、S=4S2となる。
図31(c)は、図31(b)に示すセンサ電極の有効面積Sを更に一段階大きくし、横及び縦(即ち、行及び列)共に3つずつ、全てのセンサ電極板2701aを導通させた導通パターンを示している。このときのセンサ電極の有効面積Sは、(11)式より、S=9S2となる。
図31に示すように、導通パターンを切り替えることで、センサ電極の有効面積Sに応じて、導通させるセンサ電極板2701aの数を随時変化させることができる。
図32は、本発明の第4の実施形態を示し、図30に示す導通に係るセンサ電極板2701aの導通パターンの一例を示す模式図である。この図32には、センサ電極板2701aの走査時の導通パターンの一例が示されている。
図32(a)は、図31(b)と同様に横及び縦(即ち、行及び列)共に2つずつ、計4つのセンサ電極板2701aをセンサ電極指定部441により導通させた導通パターンを示している。この場合、センサ電極の有効面積S=4・S2で、主に、上から観察して左上方向に存在する計測対象物体の接近を計測することができる。
そして、センサ電極の有効面積Sはそのままで、導通させるセンサ電極板2701aの導通パターンを図32(b)〜図32(d)のように時系列で変化させれば、センサ電極板が配置された全領域に対して、センサ電極の有効面積Sの領域毎で詳細に走査できる。
ここで、センサ電極の有効面積Sは、例えば、本実施形態の構成では、センサ電極板2701を1つだけ選択するS=S2から、全てのセンサ電極板2701を選択するS=9S2の任意の値を取ることができる。なお、センサ電極の有効面積Sが最大であるS=9S2の場合、走査可能な導通パターンは1通りのみとなる。
次に、本実施形態に係る物体検出装置400の処理手順について説明する。
図33は、本発明の第4の実施形態に係る物体検出装置400で行われる物体検出処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。具体的に、図33に示すフローチャートでは、物体検出処理として、センサ電極板の導通を動的に切り替えて、計測対象物体401との近接距離dの算出処理を行う場合について示している。
まず、ステップS401において、情報処理装置440(例えば、センサ電極指定部441)は、最初に計測するセンサ電極の有効面積Sを最大に設定する。具体的に、本例では、センサ電極の有効面積Sを最大のS=9S2に設定する。このとき、センサ電極板2701は、全て導通状態にある。
続いて、ステップS402において、情報処理装置440(センサ電極指定部441及び近接距離計算部442)は、センサ電極板2701aの走査を行って計測対象物体401との近接距離dの算出処理を行うセンサ走査・計測サブルーチンの処理を行う。その後、図33のフローチャートの処理を終了する、又は、必要に応じて、再度、ステップS401から処理を行う。
図34は、図33のステップS402におけるセンサ走査・計測サブルーチンの詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。本実施形態では、計測対象物体401との近接距離dは、センサ電極板2701ごとに計算される。
図33のステップS402では、まず、図34のステップS501において、近接距離計算部442は、現在設定されているセンサ電極の有効面積Sで、電圧降下Vdの計測を行う。
続いて、ステップS502において、近接距離計算部442は、ステップS501で計測した電圧降下Vdと、(3)式における電圧Vccを比較し、電圧降下Vdが電圧Vccと等しい(即ち、Vd=Vcc)か否かを判断する。
ステップS502の判断の結果、電圧降下Vdが電圧Vccと等しい場合には、(4)式で表される近接距離dが無限大に発散するため、近接距離dの計算を行わずに、図34に示すフローチャートの処理を終了する。
一方、ステップS502の判断の結果、電圧降下Vdが電圧Vccと等しくない場合には、ステップS503に進む。
ステップS503に進むと、近接距離計算部442は、(4)式で表される近接距離dが有限の値となって計算可能であるため、(4)式を用いて、現在設定されているセンサ電極の有効面積Sに基づき、計測対象物体401との近接距離dの計算を行う。
続いて、ステップS504において、例えば近接距離計算部442は、ステップS503で算出された近接距離dを、現在導通しているセンサ電極板2701a(センサ電極指定部441で選択されたセンサ電極板)の近接距離dとして、更新して記録する。
続いて、ステップS505において、情報処理装置440(例えば、近接距離計算部442)は、現在設定されているセンサ電極の有効面積Sによって、全てのセンサ電極板2701が走査されたか否かを判断する。
ステップS505の判断の結果、全てのセンサ電極板2701が走査されていない場合には、ステップS506に進む。
ステップS506に進むと、センサ電極指定部441は、現在設定されているセンサ電極の有効面積Sにおける他の導通パターンを選択してセンサ電極板2701の走査を行う。その後、ステップS501に戻り、再度、ステップS501以降の処理が行われる。
一方、ステップS505の判断の結果、全てのセンサ電極板2701が走査された場合には、ステップS507に進む。
ステップS507に進むと、例えばセンサ電極指定部441は、現在設定しているセンサ電極の有効面積Sが最小(最小単位)であるか否かを判断する。具体的に、本例では、センサ電極の有効面積Sが最小のS=S2であるか否かを判断する。
ステップS507の判断の結果、現在設定しているセンサ電極の有効面積Sが最小である場合には、センサ電極の有効面積Sの全ての段階について近接距離dの算出処理を行ったと判断し、図34に示すフローチャートの処理を終了する。
一方、ステップS507の判断の結果、現在設定しているセンサ電極の有効面積Sが最小でない場合には、ステップS508に進む。
ステップS508に進むと、例えばセンサ電極指定部441は、現在設定しているセンサ電極の有効面積Sを一段階減少させて、現在設定しているセンサ電極の有効面積Sを更新する。これにより、一段階減少させたセンサ電極の有効面積Sが現在のセンサ電極の有効面積Sとして設定される。ここで、センサ電極の有効面積Sを一段階減少させるには、例えば図31(b)から図31(a)への変化のように、センサ電極板2701aの導通パターンを横及び縦(即ち、行及び列)を1つずつ減少させる。より詳細に、センサ電極指定部441は、センサ電極の有効面積S(領域)を指定するごとに、当該領域に含まれないセンサ電極板2701を静電容量センサ回路110から電気的に切り離して、当該領域に係るセンサ電極板2701aを指定する。この際、計測対象物体Aの形状・大きさによって、横及び縦の比を異ならせるような導通パターンを用いてもよい。ステップS508の処理が終了すると、その後、ステップS501に戻り、再度、ステップS501以降の処理が行われる。
上述した図33及び図34の処理によって、センサ電極の有効面積Sを段階ごとに設定してセンサ電極板2701を走査し、センサ電極の有効面積Sが最小単位になるまで各センサ電極板2701の計測対象物体Aとの近接距離dを算出することができる。これにより、センサ電極群2601において、計測対象物体Aと離れた部分のセンサ電極板2701における大まかな近接距離dと、計測対象物体Aが近づいた部分のセンサ電極板2701における詳細な近接距離dを同時に計測することができる。
第4の実施形態によれば、静電容量センサ(近接センサ部)の計測範囲を最大限に確保しながら、計測対象物体との近接距離を好適に算出することができる。
なお、第4の実施形態に係る物体検出装置400では、詳細センサ部を用いずに、センサ電極指定部441でセンサ電極群のセンサ電極板の導通を動的に切り替えるものであったが、更に、詳細センサ部を設けた態様も適用することができる。この場合、例えば、図1に示すスイッチ状態取得部141、図12に示す圧力センサ値取得部241、静電容量圧力センサ値取得部341に、それぞれ、本実施形態のセンサ電極指定部441における機能を更に具備する態様となる。
(本発明の他の実施形態)
前述した各実施形態に係る物体検出装置を構成する各手段、並びに、物体検出方法を示す図11、図18、図25、図33及び図34の各ステップは、コンピュータのCPUがRAMやROMなどに記憶されたプログラムを実行することによって実現できる。このプログラム及び前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明に含まれる。
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
なお、本発明は、前述した各実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図11、図18、図25、図33及び図34に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システム或いは装置に直接、或いは遠隔から供給するものを含む。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合も本発明に含まれる。
したがって、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RWなどがある。また、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などもある。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、前記ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、若しくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。
また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、ダウンロードした鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した各実施形態の機能が実現される。その他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した各実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した各実施形態の機能が実現される。
なお、前述した各実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明の第1の実施形態に係る物体検出装置の概略構成の一例を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図1に示す静電容量センサ回路の詳細な構成の一例を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図1に示すセンサ電極群の詳細な構成の一例を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図3に示すセンサ電極群に計測対象物体が接触した際の様子の一例を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図3に示すセンサ電極群に計測対象物体が接触する前の様子の一例を示す横断面図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図3に示すセンサ電極群に計測対象物体が接触した際の様子の一例を示す横断面図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図1に示す接触スイッチ回路の詳細な構成の一例を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図7に示す接触スイッチ回路に設けられた接触スイッチの中から任意の接触スイッチを指定した際の様子の一例を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図3に示すセンサ電極群に計測対象物体が接触する前の様子の一例を示す横断面図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図3に示すセンサ電極群に計測対象物体が接触した際の様子の一例を示す横断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る物体検出装置で行われる物体検出処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る物体検出装置の概略構成の一例を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態を示し、図12に示す圧力センサ回路の詳細な構成の一例を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態を示し、図13に示す圧力センサの詳細な構成の一例を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態を示し、図13に示す圧力センサ回路に設けられた圧力センサの中から任意の圧力センサを指定した際の様子の一例を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態を示し、図13に示すセンサ電極群に計測対象物体が接触する前の様子の一例を示す横断面図である。 本発明の第2の実施形態を示し、図13に示すセンサ電極群に計測対象物体が接触した際の様子の一例を示す横断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る物体検出装置で行われる物体検出処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る物体検出装置の概略構成の一例を示す模式図である。 本発明の第3の実施形態を示し、図19に示す静電容量圧力センサ回路の詳細な構成の一例を示す模式図である。 本発明の第3の実施形態を示し、図20に示すセンサ電極群に計測対象物体が接触する前の様子の一例を示す横断面図である。 本発明の第3の実施形態を示し、図20に示すセンサ電極群に計測対象物体が接触した際の様子の一例を示す横断面図である。 本発明の第3の実施形態を示し、図20に示す静電容量圧力センサ回路に設けられた静電容量圧力センサの中から任意の静電容量圧力センサを指定した際の様子の一例を示す模式図である。 本発明の第3の実施形態を示し、図19に示す静電容量圧力センサ値取得部の詳細な構成の一例を示す模式図である 本発明の第3の実施形態に係る物体検出装置で行われる物体検出処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係る物体検出装置の概略構成の一例を示す模式図である。 本発明の第4の実施形態を示し、図26に示すセンサ電極群の一例を示す横断面図である。 本発明の第4の実施形態を示し、図26に示すセンサ電極指定回路の詳細な構成の一例を示す模式図である。 本発明の第4の実施形態を示し、図27に示す電磁スイッチの詳細な構成の一例を示す模式図である。 本発明の第4の実施形態を示し、図28に示すセンサ電極群の一部の構成とセンサ電極指定回路の一部の構成を上から見た際の一例を示す模式図である。 本発明の第4の実施形態を示し、図30に示す導通に係るセンサ電極板の導通パターンの一例を示す模式図である。 本発明の第4の実施形態を示し、図30に示す導通に係るセンサ電極板の導通パターンの一例を示す模式図である。 本発明の第4の実施形態に係る物体検出装置で行われる物体検出処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図33のステップS402におけるセンサ走査・計測サブルーチンの詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
100 物体検出装置
110 静電容量センサ回路
120 センサ電極群
130 接触スイッチ回路
140 情報処理装置
141 スイッチ状態取得部
142 近接距離計算部
143 詳細情報認定部

Claims (14)

  1. 計測対象の物体を検出する物体検出装置であって、
    複数のセンサ電極が配設されて構成されたセンサ電極群と、
    前記センサ電極群のうち、前記物体と非接触状態であるセンサ電極に基づいて、前記物体との近接状態を静電容量として検出する近接センサ部と、
    前記近接センサ部で検出された静電容量に応じて、前記非接触状態であるセンサ電極と前記物体との近接距離を計算する近接距離計算部と、
    前記センサ電極群のうち、前記物体と接触状態であるセンサ電極に基づいて、前記物体との接触に係る詳細情報を検出する詳細センサ部と、
    前記詳細センサ部で検出された詳細情報を取得する取得部と
    を有することを特徴とする物体検出装置。
  2. 前記センサ電極群の各センサ電極は、前記物体と接触状態に応じて、前記近接センサ部との導通状態が制御されることを特徴とする請求項1に記載の物体検出装置。
  3. 前記近接センサ部は、前記静電容量に基づく電圧を測定する電圧計測部を含み構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の物体検出装置。
  4. 前記詳細センサ部は、接触スイッチを含むものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の物体検出装置。
  5. 前記詳細センサ部は、圧力センサを含むものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の物体検出装置。
  6. 前記詳細センサ部は、静電容量に基づく圧力センサを含むものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の物体検出装置。
  7. 前記静電容量に基づく圧力センサでは、前記センサ電極群のセンサ電極が、当該圧力センサのセンサ電極を兼ねて構成されることを特徴とする請求項6に記載の物体検出装置。
  8. 前記接触スイッチは、前記センサ電極における前記物体との接触状態に応じて、その導通状態が切り替わるものであることを特徴とする請求項4に記載の物体検出装置。
  9. 計測対象の物体を検出する物体検出装置であって、
    複数のセンサ電極が配設されて構成されたセンサ電極群と、
    前記センサ電極群の中から、当該センサ電極群の複数の領域に係るセンサ電極を指定する指定部と、
    前記センサ電極群のうち、前記物体と非接触状態であるセンサ電極に基づいて、前記物体との近接状態を静電容量として検出する近接センサ部と、
    前記指定部で指定されたセンサ電極の前記領域ごとに、前記近接センサ部で検出された静電容量に応じて、前記非接触状態であるセンサ電極と前記物体との近接距離を計算する近接距離計算部と
    を有することを特徴とする物体検出装置。
  10. 前記センサ電極群の各センサ電極は、前記物体と接触状態に応じて、前記近接センサ部との導通状態が制御されることを特徴とする請求項9に記載の物体検出装置。
  11. 前記指定部は、前記領域を指定するごとに、当該領域に含まれないセンサ電極を前記近接センサ部から電気的に切り離すことを特徴とする請求項10に記載の物体検出装置。
  12. 前記近接センサ部は、前記静電容量に基づく電圧を測定する電圧計測部を含み構成されていることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の物体検出装置。
  13. 複数のセンサ電極が配設されて構成されたセンサ電極群と、近接センサ部と、詳細センサ部とを備え、計測対象の物体を検出する物体検出装置による物体検出方法であって、
    前記センサ電極群のうち、前記物体と非接触状態であるセンサ電極に基づいて、前記物体との近接状態を静電容量として前記近接センサ部で検出し、前記近接センサ部で検出した静電容量に応じて、前記非接触状態であるセンサ電極と前記物体との近接距離を計算する近接距離計算ステップと、
    前記センサ電極群のうち、前記物体と接触状態であるセンサ電極に基づいて、前記物体との接触に係る詳細情報を前記詳細センサ部で検出し、前記詳細センサ部で検出した詳細情報を取得する取得ステップと
    を有することを特徴とする物体検出方法。
  14. 複数のセンサ電極が配設されて構成されたセンサ電極群と、近接センサ部とを備え、計測対象の物体を検出する物体検出装置による物体検出方法であって、
    前記センサ電極群の中から、当該センサ電極群の複数の領域に係るセンサ電極を指定する指定ステップと、
    前記指定ステップで指定されたセンサ電極の前記領域ごとに、前記物体と非接触状態であるセンサ電極に基づいて、前記物体との近接状態を静電容量として前記近接センサ部で検出し、前記近接センサ部で検出された静電容量に応じて、前記非接触状態であるセンサ電極と前記物体との近接距離を計算する近接距離計算ステップと
    を有することを特徴とする物体検出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015094599A (ja) * 2013-11-08 2015-05-18 東洋インキScホールディングス株式会社 形状測定装置
JP2020082232A (ja) * 2018-11-19 2020-06-04 ファナック株式会社 把持装置およびシステム

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