JP2010157882A - 無線送信装置及び無線送信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アイソレータを用いることなく送信信号の劣化を回避する無線送信装置を提供する。
【解決手段】増幅部の出力インピーダンスの変動に対応して変動する電源部の出力電流を検出し、検出した出力電流に対応したLUTを用いて増幅部の入出力特性の歪を補正する。また、LUTの切替えに用いる閾値をLUT間の切替え方向に応じて異ならせて、LUTの切替え頻度を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線送信装置及び無線送信方法に関し、より特定的には、直交変調方式等を用いた無線送信装置及び無線送信方法に関する。
携帯電話等の携帯端末において、アンテナ近傍に金属や人体等の導体が存在すると、アンテナの特性が乱れる。このことによって、携帯端末の増幅器の出力インピーダンスが所望値から外れ、増幅器が出力した送信信号の反射波がアンテナから増幅器に戻る。この結果として増幅器の入出力特性は変動する。このことによって、携帯端末は、ACP(Adjacent Channel leakage Power:隣接チャネル漏洩電力)等の歪に関する規格を満足できなくなり、結果として、規定された通信チャネル以外に電波を出す等の通信障害の原因を生じさせる。
このような問題を防止するために、従来は、増幅器とアンテナとの間にアイソレータを挿入することによって、増幅器の出力インピーダンスが所望値から外れてアンテナから戻る反射波が増幅器に到達しないようにして、増幅器の入出力特性の変動を防止していた。
図14は、直交変調方式を用いてデータを変調して送信する従来の無線送信装置500の一例を示す図である。以下、従来の無線送信装置500について、図14を参照して説明する。無線送信装置500は、変調部501と、歪補正部502と、ルックアップテーブル保持部(以下、LUT保持部という)503と、歪制御部504と、デジタル/アナログ変換部(以下、D/Aという)505と、ミキサ506と、増幅部507と、電源部508と、アイソレータ509と、アンテナ510とを備える。
変調部501は、変調用信号であるI相信号及びQ相信号を用いて直交変調信号を生成する。
LUT保持部503は、増幅部507の出力信号の歪を補正するためのルックアップテーブル(以下、LUTという)を保持している。
ここで、LUT保持部503のLUTについて説明する前に、増幅部507の入出力特性について説明する。図15は、増幅部507の入出力特性を示す図である。図15の(a)において、横軸は増幅部507の入力信号の電力PINを示し、縦軸は増幅部507の出力信号の電力POUTを示す。図15の(a)に示すように、飽和領域の影響によって、増幅部507の電力入出力特性は非線形となる。図15の(b)において、横軸は増幅部507の入力信号の電力PINを示し、縦軸は増幅部507の入出力信号間の位相のずれデルタΦを示す。図15の(b)に示すように、飽和領域の影響によって、増幅部507の入出力信号間の位相のずれデルタΦは、変動して一定にはならない。つまり、増幅部507の入出力特性は、電力及び位相の点において歪んでいる。
図16は、LUT保持部503が保持するLUTを、説明の便宜のためにグラフで表したものである。図16の(a)のグラフは、増幅部507の入力信号の電力PINを調整するために用いられるものであり、横軸は歪補正部502の入力信号の電力INを示し、縦軸は歪補正部502がこの入力信号の電力INに与える利得(OUT/IN)を示す。図16の(b)のグラフは、増幅部507の入力信号の位相を調整するために用いられるものであり、横軸は歪補正部502の入力信号の電力INを示し、縦軸は歪補正部502がこの入力信号に与える位相変化デルタPhaseを示す。
歪制御部504は、LUT保持部503のLUTを参照して歪補正部502を制御することによって、変調部501が生成した直交変調信号の電力及び位相を歪補正部502に調整させる。
歪補正部502は、歪制御部504の制御に従って、変調部501が生成した直交変調信号の電力及び位相を調整して調整直交変調信号を出力する。具体的には、歪補正部502は、直交変調信号に対してその電力INに応じた利得(図16の(a)を参照)を与え、また、直交変調信号に対してその電力INに応じた位相変化デルタPhaseを(図16の(b)を参照)を与えて、調整直交変調信号を生成する。
D/A505は、調整直交変調信号をデジタル信号からアナログ信号へ変換する。
ミキサ506は、D/A505が出力した調整直交変調信号にキャリアである局部発振信号Loを乗算して送信信号を生成する。なお、図14には、局部発振信号Loを生成する局部発信器は図示していない。
電源部508は、増幅部507に駆動電力を供給する。
増幅部507は、電源部508から供給される電力を用いて送信信号を増幅する。図17は、歪補正部502に入力される直交変調信号と増幅部507の出力信号との関係を表すグラフである。図17の(a)に示すように、歪補正部502に入力される直交変調信号の電力INと増幅部507の出力信号の電力POUTとは、上述した歪補正部502の処理によって線形関係となるように補正される。また、図17の(b)に示すように、歪補正部502に入力される直交変調信号の位相と増幅部507の出力信号の位相との間のずれデルタΦは、上述した歪補正部502の処理によって一定となるように補正される。つまり、増幅部507に入力される送信信号を図16のLUTに基づいて調整することによって、無線送信装置500全体として送信信号の歪を補正している(図15〜図17を参照)。
増幅部507で増幅された送信信号は、アイソレータ509を通過してアンテナ510に送られる。
アンテナ510は、増幅部507で増幅された送信信号を空間に送信する。
アイソレータ509は、増幅部507の出力インピーダンスの変動を抑制し、アンテナ510から戻る反射波を増幅部507に到達させないように遮断する。
このように、従来の無線送信装置500は、アイソレータ509が増幅器507とアンテナ510との間に挿入されていることによって、増幅部507の出力インピーダンスの変動を抑制し、アンテナ510から戻る反射波が増幅部507に到達しないようにしている。このことによって、図15に示すように、増幅部507の入出力特性は変動しない。この結果として、従来の無線送信装置500は、図17に示す所望の入出力特性を維持できるので、ACP等の歪に関する規格を満足できる。
図18は、ポーラー変調方式を用いてデータを変調して送信する従来の無線送信装置600の一例を示す図である。以下、従来の無線送信装置600について、図18を参照して説明する。無線送信装置600は、振幅位相抽出部601と、振幅信号歪補正部602と、位相信号歪補正部603と、D/A604と、D/A605と、歪制御部606と、LUT保持部607と、ミキサ608と、振幅信号増幅部609と、DC電源部610と、増幅部611と、アイソレータ612と、アンテナ613とを備える。
振幅位相抽出部601は、変調用信号の振幅成分を抽出して振幅信号を生成し、また、変調用信号の位相成分を抽出して位相信号を生成する。
LUT保持部607は、増幅部611の出力信号の歪を補正するためのLUTを保持している。
ここで、LUT保持部607のLUTについて説明する前に、増幅部611の入出力特性について説明する。図19は、増幅部611の入出力特性を示す図である。図19の(a)において、横軸は増幅部611に供給される駆動電圧Vを示し、縦軸は増幅部611の出力信号の電圧VOUTを示す。図19の(a)に示すように、飽和領域の影響によって、増幅部611に供給される駆動電圧VIN(振幅信号電圧)と増幅部611の出力信号(ポーラー変調信号)の電圧VOUTとの関係は非線形となる。図19の(b)において、横軸は増幅部611に供給される駆動電圧VIN(振幅信号電圧)を示し、縦軸は増幅部611に入力される位相信号の位相と増幅部611の出力信号(ポーラー変調信号)の位相との間のずれデルタΦを示す。図19の(b)に示すように、飽和領域の影響によって、増幅部611の出力信号の位相と入力される位相信号の位相との間のずれデルタΦは、変動して一定にはならない。
図20は、LUT保持部607が保持するLUTを、説明の便宜のためにグラフで表したものである。図20の(a)のグラフは、増幅部611に供給される駆動電圧VIN(振幅信号電圧)を調整するために用いられるものであり、横軸は振幅信号歪補正部602の入力信号の電圧INを示し、縦軸は振幅信号歪補正部602が入力信号の電圧INに与える利得(OUT/IN)を示す。図20の(b)のグラフは、増幅部611に入力される位相信号の位相を調整するために用いられるものであり、横軸は増幅部611に供給される駆動電圧VINを示し、縦軸は位相信号歪補正部603が位相信号歪補正部603に入力される位相信号に与える位相変化デルタphaseを示す。
歪制御部606は、LUT保持部607のLUTを参照して振幅信号歪補正部602及び位相信号歪補正部603を制御することによって、振幅位相抽出部601が生成した振幅信号を振幅信号歪補正部602に調整させ、振幅位相抽出部601が生成した位相信号を位相信号歪補正部603に調整させる。
振幅信号歪補正部602は、歪制御部606の制御に従って、振幅位相抽出部601が生成した振幅信号の電圧(振幅)を調整して調整振幅信号を出力する。具体的には、振幅信号歪補正部602は、振幅信号に対してその電圧に応じた利得(図20の(a)を参照)を与えて、調整振幅信号を生成する。
位相信号歪補正部603は、歪制御部606の制御に従って、振幅位相抽出部601が生成した位相信号の位相を調整して調整位相信号を出力する。具体的には、位相信号歪補正部603は、位相信号に対して増幅部611に供給される駆動電圧VINに応じた位相変化デルタphase(図20の(b)を参照)を与えて、調整位相信号を生成する。
D/A604は、振幅位相抽出部601が生成した調整振幅信号をデジタル信号からアナログ信号に変換する。
D/A605は、振幅位相抽出部601が生成した調整位相信号をデジタル信号からアナログ信号に変換する。
ミキサ608は、D/A605が出力した調整位相信号にキャリアである局部発振信号Loを乗算した信号を生成する。なお、図18には、局部発振信号Loを生成する局部発信器は図示していない。
振幅信号増幅部609は、DC電源部610の電力を用いてD/A604から出力される調整振幅信号を増幅して、増幅部611に供給される駆動電圧VINを生成する。
増幅部611は、振幅信号増幅部609から供給される駆動電圧VIN(AM信号)を用いて、ミキサ608の出力信号(PM信号)を増幅して、ポーラー変調信号を生成する。
図21は、振幅信号歪補正部602に入力される振幅信号と増幅部611の出力信号(ポーラー変調信号)との関係、及び、位相信号歪補正部603に入力される位相信号の位相と増幅部611の出力信号(ポーラー変調信号)の位相との関係を表すグラフである。図21の(a)に示すように、振幅信号歪補正部602に入力される振幅信号の電圧INと増幅部611の出力信号の電圧VOUTとは、上述した振幅信号歪補正部602の処理によって線形関係となるように補正される。また、図21の(b)に示すように、位相信号歪補正部603に入力される位相信号の位相と増幅部611の出力信号の位相との間のずれデルタΦは、上述した位相信号歪補正部603の処理によって一定となるように補正される。つまり、増幅部611に入力される位相信号と増幅部611に駆動電圧VINとして供給される振幅信号とを図20のLUTを用いて調整することによって、ポーラー変調信号の歪を無線送信装置600全体として補正している(図19〜図21を参照)。
増幅部611で生成されたポーラー変調信号は、アイソレータ612を通過してアンテナ613に送られる。
アンテナ613は、増幅部611で生成されたポーラー変調信号を空間に送信する。
アイソレータ612は、増幅部611の出力インピーダンスの変動を抑制し、アンテナ613から戻る反射波を増幅部611に到達させないように遮断する。
このように、従来の無線送信装置600は、アイソレータ612が増幅部611とアンテナ613との間に挿入されていることによって、増幅部611の出力インピーダンスの変動を抑制し、アンテナ613から戻る反射波が増幅部611に到達しないようにしている。このことによって、増幅部611の入出力特性(図19を参照)は変動しない。この結果として、従来の無線送信装置600は、図21に示す所望の入出力特性を維持できるので、ACP等の歪に関する規格を満足できる。なお、以上に説明した従来の無線送信装置600のように、アイソレータを用いて増幅部の出力インピーダンスの変動を抑制する技術は、例えば、特許文献1の段落(0002)〜(0005)、(0016)等に記載されている。
特表2005−518745号公報
しかしながら、アイソレータは、実装において、大きな取付け面積を必要とし、磁石を用いるために所定の高さを必要とする。また、アイソレータは、挿入損失を生じさせて、回路の電力効率を低下させる。このことから、上記した従来の無線送信装置500及び600においては、アイソレータを用いているために、装置の小型化、薄型化が困難となり、また、電力効率を上げることが困難となっていた。
それ故に本発明の目的は、アイソレータを用いることなく、増幅部の出力インピーダンスの変動及びアンテナから戻る反射波の影響によって生じる送信信号の劣化を回避する無線送信装置及び無線通送信方法を提供することである。
本発明は、送信信号を無線で送信する無線送信装置に向けられている。そして、上記目的を達成させるために、本発明の無線送信装置は、信号増幅処理によって送信信号を生成する増幅部と、増幅部に電力を供給する電源部と、増幅部で生成された送信信号を送信するアンテナと、増幅部の出力インピーダンスの変動に対応して変動する電源部の出力電流を検出する電流検出部と、電源部の出力電流が所定範囲内の場合における増幅部の入出力特性の歪を補正する基準テーブルと、当該電源部の出力電流が所定の範囲より大きい場合における当該増幅部の入出力特性の歪を補正する補正テーブルとを保持するLUT保持部と、増幅部に入力される信号に基準テーブル又は補正テーブルに基づいた調整を加えて当該増幅部の入出力特性の歪を補正する歪補正部と、電源部の出力電流が所定範囲の上限値である第1の閾値を上回る時点までは基準テーブルの使用を、当該電源部の出力電流が当該第1の閾値を上回る時点から当該第1の閾値より小さい第2の閾値を下回る時点までは補正テーブルの使用を、当該電源部の出力電流が当該第2の閾値を下回る時点から当該第1の閾値を再び上回る時点までは当該基準テーブルの使用を歪補正部に指示する歪制御部とを備える。
また、本発明において、増幅部は、直交変調信号を増幅して送信信号を生成するものであってもよい。
また、本発明において、電源部の電力を用いて振幅信号を増幅する振幅信号増幅部を更に備え、増幅部は、振幅信号増幅部で増幅された振幅信号を用いて位相信号を増幅して送信信号を生成し、歪補正部は、振幅信号増幅部に入力される振幅信号に基準テーブル又は補正テーブルに基づいた調整を加えて増幅部の入出力特性の振幅歪を補正する振幅信号歪補正部と、増幅部に入力される位相信号に基準テーブル又は補正テーブルに基づいた調整を加えて当該増幅部の入出力特性の位相歪を補正する位相信号歪補正部とから成ってもよい。
また、本発明において、好ましくは、歪制御部は、電源部の出力電流が第1の閾値を所定期間連続して上回る時点までは基準テーブルの使用を、当該電源部の出力電流が当該第1の閾値を所定期間連続して上回る時点から第2の閾値を所定期間連続して下回る時点までは補正テーブルの使用を、当該電源部の出力電流が当該第2の閾値を所定期間連続して下回る時点から当該第1の閾値を再び所定期間連続して上回る時点までは当該基準テーブルの使用を歪補正部に指示する。
また、上記目的を達成させるために、本発明の無線送信装置は、信号増幅処理によって送信信号を生成する増幅部と、増幅部に電力を供給する電源部と、増幅部で生成された送信信号を送信するアンテナと、増幅部の出力インピーダンスの変動に対応して変動する電源部の出力電流を検出する電流検出部と、電源部の出力電流が所定範囲内の場合における増幅部の入出力特性の歪を補正する基準テーブルと、当該電源部の出力電流が所定の範囲より小さい場合における当該増幅部の入出力特性の歪を補正する補正テーブルとを保持するLUT保持部と、増幅部に入力される信号に基準テーブル又は補正テーブルに基づいた調整を加えて当該増幅部の入出力特性の歪を補正する歪補正部と、電源部の出力電流が所定範囲の下限値である第1の閾値を下回る時点までは基準テーブルの使用を、当該電源部の出力電流が当該第1の閾値を下回る時点から当該第1の閾値より大きい第2の閾値を上回る時点までは補正テーブルの使用を、当該電源部の出力電流が当該第2の閾値を上回る時点から当該第1の閾値を再び下回る時点までは当該基準テーブルの使用を歪補正部に指示する歪制御部とを備える。
また、本発明において、増幅部は、直交変調信号を増幅して送信信号を生成するものであってもよい。
また、本発明において、電源部の電力を用いて振幅信号を増幅する振幅信号増幅部を更に備え、増幅部は、振幅信号増幅部で増幅された振幅信号を用いて位相信号を増幅して送信信号を生成し、歪補正部は、振幅信号増幅部に入力される振幅信号に基準テーブル又は補正テーブルに基づいた調整を加えて増幅部の入出力特性の振幅歪を補正する振幅信号歪補正部と、増幅部に入力される位相信号に基準テーブル又は補正テーブルに基づいた調整を加えて当該増幅部の入出力特性の位相歪を補正する位相信号歪補正部とから成ってもよい。
また、本発明において、好ましくは、歪制御部は、電源部の出力電流が第1の閾値を所定期間連続して下回る時点までは基準テーブルの使用を、当該電源部の出力電流が当該第1の閾値を所定期間連続して下回る時点から第2の閾値を所定期間連続して上回る時点までは補正テーブルの使用を、当該電源部の出力電流が当該第2の閾値を所定期間連続して上回る時点から当該第1の閾値を再び所定期間連続して下回る時点までは当該基準テーブルの使用を歪補正部に指示する。
また、本発明は、携帯電話端末にも向けられている。そして、上記目的を達成させるために、本発明の携帯電話端末は、以上に説明した本発明の無線送信装置を備える。
また、本発明は、送信信号を無線で送信する無線送信方法にも向けられている。そして、上記目的を達成させるために、本発明の無線通信方法は、電源部から電力を供給される増幅部によって送信信号を生成する増幅ステップと、増幅ステップで生成された送信信号を送信する送信ステップと、増幅部の出力インピーダンスの変動に対応して変動する電源部の出力電流を検出する電流検出ステップと、電源部の出力電流が所定範囲内の場合における増幅部の入出力特性の歪を補正する基準テーブル、又は、当該電源部の出力電流が所定の範囲より大きい場合における当該増幅部の入出力特性の歪を補正する補正テーブルに基づいた調整を増幅部に入力される信号に加えて当該増幅部の入出力特性の歪を補正する歪補正ステップとを備え、歪補正ステップでは、電源部の出力電流が所定範囲の上限値である第1の閾値を上回る時点までは基準テーブルを、当該電源部の出力電流が当該第1の閾値を上回る時点から当該第1の閾値より小さい第2の閾値を下回る時点までは補正テーブルを、当該電源部の出力電流が当該第2の閾値を下回る時点から当該第1の閾値を再び上回る時点までは当該基準テーブルを使用する。
また、上記目的を達成させるために、本発明の無線通信方法は、電源部から電力を供給される増幅部によって送信信号を生成する増幅ステップと、増幅ステップで生成された送信信号を送信する送信ステップと、増幅部の出力インピーダンスの変動に対応して変動する電源部の出力電流を検出する電流検出ステップと、電源部の出力電流が所定範囲内の場合における増幅部の入出力特性の歪を補正する基準テーブル、又は、当該電源部の出力電流が所定の範囲より小さい場合における当該増幅部の入出力特性の歪を補正する補正テーブルに基づいた調整を増幅部に入力される信号に加えて当該増幅部の入出力特性の歪を補正する歪補正ステップとを備え、歪補正ステップでは、電源部の出力電流が所定範囲の下限値である第1の閾値を下回る時点までは基準テーブルを、当該電源部の出力電流が当該第1の閾値を下回る時点から当該第1の閾値より大きい第2の閾値を上回る時点までは補正テーブルを、当該電源部の出力電流が当該第2の閾値を上回る時点から当該第1の閾値を再び下回る時点までは当該基準テーブルを使用する。
上記のように、本発明の無線送信装置及び無線送信方法は、増幅処理によって送信信号を生成する増幅部に電力を供給する電源部の出力電流を検出し、検出した出力電流に応じたLUT(基準テーブル、補正テーブル)を用いて増幅部の歪を補正する。このことによって、本発明の無線送信装置及び無線送信方法は、アイソレータを用いることなく、増幅部の出力インピーダンスの変動及びアンテナから戻る反射波の影響によって生じる送信信号の劣化を回避することができる。
また、本発明の無線送信装置及び無線送信方法では、補正テーブルから基準テーブルに切替える閾値を、基準テーブルから補正テーブルに切替える閾値よりも切替えが生じ難い値に設定している。このことによって、本発明の無線送信装置及び無線送信方法では、増幅部の出力インピーダンスの微変動によってLUTの切替えが頻繁に生じることに起因する不安定な動作を回避できるので、より安定した通信状態を維持できる。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る無線送信装置100の構成例を示すブロック図である。無線送信装置100は、直交変調方式を用いてデータを変調して送信する無線送信装置である。図1に示す通り、無線送信装置100は、変調部101と、歪補正部102と、ルックアップテーブル保持部(以下、LUT保持部という)103と、歪制御部104と、デジタル/アナログ変換部(以下、D/Aという)105と、ミキサ106と、増幅部107と、電源部108と、電流検出部109と、アンテナ110とを備える。
図2は、第1の実施形態に係る無線送信装置100の動作を説明するためのフローチャートである。以下に、図1及び図2を用いて、無線送信装置100の動作について説明する。
まず、ステップS101において、変調部101は、入力される変調用信号であるI相信号及びQ相信号を用いて、直交変調信号を生成する。
次に、ステップS102において、歪補正部102は、後述する歪制御部104の制御に従って、変調部101が生成した直交変調信号に調整を加えて調整直交変調信号を生成する。ステップS102における歪補正部102の詳しい動作については、後述する。
次に、ステップS103において、D/A105は、歪補正部102が生成した調整直交変調信号をデジタル信号からアナログ信号へ変換する。
次に、ステップS104において、ミキサ106は、D/A105が出力した調整直交変調信号にキャリアである局部発振信号Loを乗算して送信信号を生成する。なお、図1には、局部発振信号Loを生成する局部発信器は図示していない。
次に、ステップS105において、増幅部107は、電源部108から供給される駆動電力を用いて、ミキサ106から出力された送信信号を増幅する。
ここで、増幅部107における出力インピーダンスと入出力特性との関係について説明する。図3は、増幅部107の出力インピーダンスが変動した場合の増幅部107の入出力特性を示す図である。図3の(a)において、横軸は増幅部107の入力信号の電力PINを示し、縦軸は増幅部107の出力信号の電力POUTを示す。図3の(b)において、横軸は増幅部107の入力信号の電力PINを示し、縦軸は増幅部107の入出力信号間の位相のずれデルタΦを示す。図3の(a)及び(b)において、基準特性は、増幅部107の出力インピーダンスが所定の設定範囲内であってアンテナ110の入力端の反射係数Γの絶対値がほぼ0である場合の増幅部107の入出力特性を示す。また、変動特性1は、増幅部107の出力インピーダンスが所定の設定範囲よりも大きくアンテナ110の入力端の反射係数Γの絶対値がαである場合の増幅部107の入出力特性を示す。また、変動特性2は、増幅部107の出力インピーダンスが所定の設定範囲よりも小さくアンテナ110の入力端の反射係数Γの絶対値がβである場合の増幅部107の入出力特性を示す。図3から解るように、増幅部107の入出力特性は、増幅部107の出力インピーダンスに応じて変動する。なお、図3の(a)に示すように、飽和領域の影響によって、増幅部107の電力入出力特性は非線形となる。また、図3の(b)に示すように、飽和領域の影響によって、増幅部107の入出力信号間の位相のずれデルタΦは、変動して一定にはならない。
次に、ステップS106において、アンテナ110は、増幅部107で増幅された送信信号を空間に送信する。
一方、ステップS107において、電流検出部109は、電源部108から増幅部107へ供給される駆動電流を検出し、歪制御部104に通知する。
ここで、増幅部107の出力インピーダンスの変動に応じて増幅部107の入出力特性が変動した場合(図3を参照)、増幅部107に供給される駆動電流も変動する。具体的には、増幅部107の出力インピーダンスが大きくなると増幅部107の駆動電流は低下し、増幅部107の出力インピーダンスが小さくなると増幅部107の駆動電流は増加する。このことから、増幅部107の駆動電流を検出することによって、増幅部107の入出力特性の変動を検出できる。
図4は、LUT保持部103が保持する基準LUT、補正LUT1及び補正LUT2を、説明の便宜のために2つのグラフで表したものである。図4の(a)のグラフは、増幅部107の入力信号の電力PINを調整するために利用されるものであり、横軸は歪補正部102の入力信号の電力INを示し、縦軸は歪補正部102がこの入力信号の電力INに与える利得(OUT/IN)を示す。図4の(b)のグラフは、増幅部107の入力信号の位相を調整するために利用されるものであり、横軸は歪補正部102の入力信号の電力INを示し、縦軸は歪補正部102がこの入力信号に与える位相変化デルタphaseを示す。基準LUTは、図3に示す増幅部107の基準特性が有する歪を補正する値に設定される。言い換えると、基準LUTは、増幅部107の出力インピーダンスが所定の設定範囲内である場合に、増幅部107の入出力特性の歪を補正する値に設定される。また、補正LUT1は、図3に示す増幅部107の変動特性1が有する歪を補正する値に設定される。言い換えると、補正LUT1は、増幅部107の出力インピーダンスが所定の設定範囲より大きい場合に、増幅部107の入出力特性の歪を補正する値に設定される。また、補正LUT2は、図3に示す増幅部107の変動特性2が有する歪を補正する値に設定される。言い換えると、補正LUT2は、増幅部107の出力インピーダンスが所定の設定範囲より小さい場合に、増幅部107の入出力特性の歪を補正する値に設定される。
ステップS108において、歪制御部104は、電流検出部109から通知される電流値に基づいてLUT保持部103が保持する3つのLUTから最適な1つのLUTを決定し、決定したLUTを用いてステップS102における歪補正部102の動作を制御する。
図5は、図2のステップS108における歪制御部104の動作を詳しく説明するためのフローチャートである。以下、図5を用いて、ステップS108について詳しく説明する。なお、図5のフローチャートでは、説明の便宜のために、歪制御部104が基準LUTを用いて歪補正部102の動作を制御している状態からスタートしている。
まず、ステップS108−1において、歪制御部104は、基準LUTを用いて歪補正部102の動作を制御する。
次に、ステップS108−2において、歪制御部104は、電流検出部109が検出した電流Iが第1の閾値よりも大きいか否かを判断する。電流Iが第1の閾値よりも大きい場合は、ステップS108−3に移る。一方、電流Iが第1の閾値よりも大きくない場合は、ステップS108−4に移る。
ステップS108−3において、歪制御部104は、電流検出部109が検出した電流Iが第2の閾値よりも小さいか否かを判断する。電流Iが第2の閾値よりも小さい場合は、ステップS108−1に戻る。一方、電流Iが第2の閾値よりも小さくない場合は、ステップS108−6に移る。
つまり、歪制御部104は、電流検出部109が検出した電流Iが第1の閾値と第2の閾値との間に収まっている状態では、基準LUTを用いて歪補正部102の動作を制御する。ここで、第1の閾値は、増幅部107における出力インピーダンスの所定の設定範囲の上限に対応する値である。また、第2の閾値は、増幅部107における出力インピーダンスの所定の設定範囲の下限に対応する値である。つまり、第1の閾値と第2の閾値との間で表される電流範囲(以下、所定の駆動電流範囲という)は、増幅部107における出力インピーダンスの所定の設定範囲に対応し、また、第2の閾値は第1の閾値より大きい値である。
一方、ステップS108−4において、歪制御部104は、補正LUT1を用いて歪補正部102を制御する。
次に、ステップS108−5において、歪制御部104は、電流検出部109が検出した電流Iが第3の閾値よりも大きいか否かを判断する。電流Iが第3の閾値よりも大きい場合は、ステップS108−1に戻る。一方、電流Iが第3の閾値よりも大きくない場合は、ステップS108−4に戻る。ここで、第3の閾値は、第1の閾値よりも大きく、第2の閾値よりも小さい値である。
つまり、歪制御部104は、電流Iが所定の駆動電流範囲の下限値(第1の閾値)まで減少した時点で、基準LUTから補正LUT1に切替えて、補正LUT1を用いて歪補正部102を制御する。また、歪制御部104は、電流Iが所定の駆動電流範囲の下限値よりも大きい第3の閾値に復帰するまで補正LUT1を用いて歪補正部102を制御し、供給電流Iが第3の閾値に復帰した時点で補正LUT1から基準LUTに切替えて歪補正部102を制御する。
このように、補正LUT1から基準LUTへの切替(復帰)に用いられる第3の閾値を、基準LUTから補正LUT1への切替に用いられる第1の閾値よりも大きくすることによってヒステリシスを持たせて、基準LUTと補正LUT1との間での切替が頻繁に起きることを抑制している。
また、同様に、ステップS108−6において、歪制御部104は、補正LUT2を用いて歪補正部102を制御する。
次に、ステップS108−7において、歪制御部104は、電流検出部109が検出した電流Iが第4の閾値よりも小さいか否かを判断する。電流Iが第4の閾値よりも小さい場合は、ステップS108−1に戻る。一方、電流Iが第4の閾値よりも小さくない場合は、ステップS108−6に戻る。ここで、第4の閾値は、第1の閾値よりも大きく、第2の閾値よりも小さい値である。
つまり、歪制御部104は、電流Iが所定の駆動電流範囲の上限値(第2の閾値)まで増加した時点で、基準LUTから補正LUT2に切替えて、補正LUT2を用いて歪補正部102を制御する。また、歪制御部104は、電流Iが所定の駆動電流範囲の上限値よりも小さい第4の閾値に復帰するまで補正LUT2を用いて歪補正部102を制御し、電流Iが第4の閾値に復帰した時点で補正LUT2から基準LUTに切替えて歪補正部102を制御する。
このように、補正LUT2から基準LUTへの切替(復帰)に用いられる第4の閾値を、基準LUTから補正LUT2への切替に用いられる第2の閾値よりも小さくすることによってヒステリシスを持たせて、基準LUTと補正LUT2との間での切替が頻繁に起きることを抑制している。
次に、ステップS102における歪補正部102の動作について詳しく説明する。ステップS102において、歪制御部104が基準LUTを用いて制御動作を行う場合、歪補正部102は、基準LUTに基づいて、変調部101が生成した直交変調信号の電力INに利得を与え、また、変調部101が生成した直交変調信号に位相変化デルタphaseを与える(図4を参照)。同様に、ステップS102において、歪制御部104が補正LUT1を用いて制御動作を行う場合、歪補正部102は、補正LUT1に基づいて、変調部101が生成した直交変調信号の電力INに利得を与え、また、変調部101が生成した直交変調信号に位相変化デルタphaseを与える。また、同様に、ステップS102において、歪制御部104が補正LUT2を用いて制御動作を行う場合、歪補正部102は、補正LUT2に基づいて、変調部101が生成した直交変調信号の電力INに利得を与え、また、変調部101が生成した直交変調信号に位相変化デルタphaseを与える。
図6は、歪補正部102に入力される直交変調信号と増幅部107の出力信号との関係を表すグラフである。つまり、図6は、無線送信装置100の入出力特性を表す。図6の(a)において、横軸は歪補正部102の入力信号の電力INを示し、縦軸は増幅部107の出力信号の電力POUTを示す。つまり、図6の(a)は、無線送信装置100の電力入出力特性を表す。図6の(b)において、横軸は歪補正部102の入力信号の電力INを示し、縦軸は歪補正部102の入力信号と増幅部107の出力信号との間の位相のずれデルタΦを示す。つまり、図6の(b)は、無線送信装置100の位相入出力特性を表す。図6において、補正基準特性は、増幅部107が基準特性(図3を参照)を示す場合における無線送信装置100の入出力特性を表す。また、補正特性1は、増幅部107が変動特性1(図3を参照)を示す場合における無線送信装置100の入出力特性を表す。また、補正特性2は、増幅部107が変動特性2(図3を参照)を示す場合における無線送信装置100の入出力特性を表す。図6の(a)から解るように、無線送信装置100の電力入出力特性は、図3の(a)に示すように増幅部107の電力入出力特性が変動した場合であっても、線形関係となる。また、図6の(b)から解るように、無線送信装置100の位相入出力特性は、図3の(b)に示すように増幅部107の位相入出力特性が変動した場合であっても、位相のずれデルタΦをそれぞれ一定に保っている。つまり、図3に示すように増幅部107の入出力特性が変動した場合であっても、無線送信装置100の入出力特性における歪は、図6に示すように補正される。
以上に説明したように、第1の実施形態に係る無線送信装置100では、増幅部107の出力インピーダンスの変動を増幅部107の駆動電流を検出することで検知して、検知した駆動電流に応じたLUTに基づいて増幅部107への入力信号を調整する。このことによって、無線送信装置100は、増幅部107の出力インピーダンスが変動することに起因して増幅部107の入出力特性が変動した場合であっても、無線送信装置100全体として入出力信号の歪を補正できる。この結果として、本発明の無線送信装置100は、アイソレータを用いることなく、増幅部107の出力インピーダンスの変動及びアンテナから戻る反射波の影響によって生じる送信信号の劣化を回避できる。
また、以上に説明したように、第1の実施形態に係る無線送信装置100では、LUTの切替え基準となる閾値を、基準LUTから補正LUT1又は補正LUT2に切替える場合よりも補正LUT1又は補正LUT2から基準LUTに切替える場合の方を切替わり難い値に設定している。このことによって、本発明の無線送信装置100は、増幅部107の出力インピーダンスの微変動によってLUTの切替えが頻繁に生じることに起因する不安定な動作を回避できるので、より安定した通信状態を維持できる。
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態に係る無線送信装置200の構成例を示すブロック図である。無線送信装置200は、ポーラー変調方式を用いてデータを変調して送信する無線送信装置である。図7に示す通り、無線送信装置200は、振幅位相抽出部201と、振幅信号歪補正部202と、位相信号歪補正部203と、D/A204と、D/A205と、歪制御部206と、LUT保持部207と、ミキサ208と、振幅信号増幅部209と、DC電源部210と、増幅部211と、電流検出部212と、アンテナ213とを備える。
図8は、第2の実施形態に係る無線送信装置200の動作を説明するためのフローチャートである。以下に、図7及び図8を用いて、無線送信装置200の動作について説明する。
まず、ステップS201において、振幅位相抽出部201は、変調用信号の振幅成分を抽出して振幅信号を生成し、また、変調用信号の位相成分を抽出して位相信号を生成する。その後、以下に説明するステップS202−A〜S204−Aの処理とステップS202−P〜S204−Pの処理とが並行して行われる。
ステップS202−Aにおいて、振幅信号歪補正部202は、後述する歪制御部206の制御に従って、振幅位相抽出部201が生成した振幅信号に調整を加えて調整振幅信号を生成する。ステップS202−Aにおける振幅信号歪補正部202の詳しい動作については、後述する。
次に、ステップS203−Aにおいて、D/A204は、振幅信号歪補正部202が生成した調整振幅信号をデジタル信号からアナログ信号へ変換する。
次に、ステップS204−Aにおいて、振幅信号増幅部209は、D/A204が変換した調整振幅信号をDC電源部210からの供給電力を用いて増幅して、送信振幅信号を生成する。
一方、ステップS202−Pにおいて、位相信号歪補正部203は、後述する歪制御部206の制御に従って、振幅位相抽出部201が生成した位相信号に調整を加えて調整位相信号を生成する。ステップS202−Pにおける位相信号歪補正部203の詳しい動作については、後述する。
次に、ステップS203−Pにおいて、D/A205は、位相信号歪補正部203が生成した調整位相信号をデジタル信号からアナログ信号へ変換する。
次に、ステップS204−Pにおいて、ミキサ208は、D/A205が出力した調整位相信号にキャリアである局部発振信号Loを乗算して送信位相信号を生成する。なお、図7には、局部発振信号Loを生成する局部発信器は図示していない。
ステップS204−A及びステップS204−Pの次に、ステップS205において、増幅部211は、振幅信号増幅部209が生成した送信振幅信号を駆動電力として用いて、ミキサ208から出力された送信位相信号を増幅することによって、ポーラー変調信号を生成する。
ここで、増幅部211における出力インピーダンスと入出力特性との関係について説明する。図9は、増幅部211の出力インピーダンスが変動した場合の増幅部211の入出力特性を示す図である。図9の(a)において、横軸は増幅部211に供給される駆動電圧VINを示し、縦軸は増幅部211の出力信号の電圧VOUTを示す。図9の(b)において、横軸は増幅部211に供給される駆動電圧VIN(送信振幅信号電圧)を示し、縦軸は増幅部211に入力される位相信号の位相と増幅部211の出力信号(ポーラー変調信号)の位相との間のずれデルタΦを示す。図9の(a)及び(b)において、基準特性は、増幅部211の出力インピーダンスが所定の設定範囲内であってアンテナ213の入力端の反射係数Γの絶対値がほぼ0である場合の増幅部211の入出力特性を示す。また、変動特性1は、増幅部211の出力インピーダンスが所定の設定範囲よりも大きくアンテナ213の入力端の反射係数Γの絶対値がαである場合の増幅部211の入出力特性を示す。また、変動特性2は、増幅部211の出力インピーダンスが所定の設定範囲よりも小さくアンテナ213の入力端の反射係数Γの絶対値がβである場合の増幅部211の入出力特性を示す。図9から解るように、増幅部211の入出力特性は、増幅部211の出力インピーダンスに応じて変動する。なお、図9の(a)に示すように、飽和領域の影響によって、増幅部211に供給される駆動電圧VIN(送信振幅信号電圧)と増幅部211の出力信号(ポーラー変調信号)の電圧VOUTとの関係は非線形となる。また、図9の(b)に示すように、飽和領域の影響によって、増幅部211の出力信号(ポーラー変調信号)の位相と入力される送信位相信号の位相との間のずれデルタΦは、変動して一定にはならない。
次に、ステップS206において、アンテナ210は、増幅部211で生成されたポーラー変調信号を空間に送信する。
一方、ステップS207において、電流検出部212は、DC電源部210から振幅信号増幅部209へ供給される電流を検出し、歪制御部206に通知する。
ここで、増幅部211の出力インピーダンスの変動に応じて増幅部211の入出力特性が変動した場合(図9を参照)、増幅部211に供給される駆動電流が変動する。増幅部211に供給される駆動電流が変動すると、DC電源部210から振幅信号増幅部209へ供給される駆動電流も同様に変動する。具体的には、増幅部211の出力インピーダンスが大きくなると増幅部211の駆動電流は低下し、振幅信号増幅部209の駆動電流も同様に低下する。また、増幅部211の出力インピーダンスが小さくなると増幅部211の駆動電流は増加し、振幅信号増幅部209の駆動電流も同様に増加する。このことから、振幅信号増幅部209の駆動電流を検出することによって、増幅部211の入出力特性の変動を検出できる。ここで、振幅信号増幅部209は非飽和領域で駆動し、振幅信号増幅部209の入出力特性は線形関係であるものとする。
図10は、LUT保持部107が保持する基準LUT、補正LUT1及び補正LUT2を、説明の便宜のために2つのグラフで表したものである。図10の(a)のグラフは、増幅部211に供給される駆動電圧VIN(送信振幅信号電圧)を調整するために用いられるものであり、横軸は振幅信号歪補正部202の入力信号の電圧INを示し、縦軸は振幅信号歪補正部602が入力信号の電圧INに与える利得(OUT/IN)を示す。図10の(b)のグラフは、増幅部211に入力される送信位相信号の位相を調整するために用いられるものであり、横軸は増幅部211に供給される駆動電圧VIN(送信振幅信号電圧)を示し、縦軸は位相信号歪補正部203が位相信号歪補正部203に入力される位相信号に与える位相変化デルタphaseを示す。基準LUTは、図9に示す増幅部211の基準特性が有する歪を補正する値に設定される。言い換えると、基準LUTは、増幅部211の出力インピーダンスが所定の設定範囲内である場合に、増幅部211の入出力特性の歪を補正する値に設定される。また、補正LUT1は、図9に示す増幅部211の変動特性1が有する歪を補正する値に設定される。言い換えると、補正LUT1は、増幅部211の出力インピーダンスが所定の設定範囲より大きい場合に、増幅部211の入出力特性の歪を補正する値に設定される。また、補正LUT2は、図9に示す増幅部211の変動特性2が有する歪を補正する値に設定される。言い換えると、補正LUT2は、増幅部211の出力インピーダンスが所定の設定範囲より小さい場合に、増幅部211の入出力特性の歪を補正する値に設定される。
ステップS208において、歪制御部206は、電流検出部212から通知される電流値に基づいてLUT保持部103が保持する3つのLUTから最適な1つのLUTを決定し、決定したLUTを用いてステップS202−Aにおける振幅信号歪補正部202の動作及びステップS202−Pにおける位相信号歪補正部203の動作を制御する。
図11は、図8のステップS208における歪制御部206の動作を詳しく説明するためのフローチャートである。以下、図11を用いて、ステップS208について詳しく説明する。なお、図11のフローチャートでは、説明の便宜のために、歪制御部206が基準LUTを用いて振幅信号歪補正部202及び位相信号歪補正部203の動作を制御している状態からスタートしている。
まず、ステップS208−1において、歪制御部206は、基準LUTを用いて振幅信号歪補正部202及び位相信号歪補正部203の動作を制御する。
次に、ステップS208−2において、歪制御部206は、電流検出部212が検出した電流Iが第1の閾値よりも大きいか否かを判断する。電流Iが第1の閾値よりも大きい場合は、ステップS208−3に移る。一方、電流Iが第1の閾値よりも大きくない場合は、ステップS208−4に移る。
ステップS208−3において、歪制御部206は、電流検出部212が検出した電流Iが第2の閾値よりも小さいか否かを判断する。電流Iが第2の閾値よりも小さい場合は、ステップS208−1に戻る。一方、電流Iが第2の閾値よりも小さくない場合は、ステップS208−6に移る。
つまり、歪制御部206は、電流検出部212が検出した電流Iが第1の閾値と第2の閾値との間に収まっている状態では、基準LUTを用いて振幅信号歪補正部202及び位相信号歪補正部203の動作を制御する。ここで、第1の閾値は、増幅部211における出力インピーダンスの所定の設定範囲の上限に対応する値である。また、第2の閾値は、増幅部211における出力インピーダンスの所定の設定範囲の下限に対応する値である。つまり、第1の閾値と第2の閾値との間で表される電流範囲(以下、所定の駆動電流範囲という)は、増幅部211における出力インピーダンスの所定の設定範囲に対応し、また、第2の閾値は第1の閾値より大きい値である。
一方、ステップS208−4において、歪制御部206は、補正LUT1を用いて振幅信号歪補正部202及び位相信号歪補正部203を制御する。
次に、ステップS208−5において、歪制御部206は、電流検出部212が検出した電流Iが第3の閾値よりも大きいか否かを判断する。電流Iが第3の閾値よりも大きい場合は、ステップS208−1に戻る。一方、電流Iが第3の閾値よりも大きくない場合は、ステップS208−4に戻る。ここで、第3の閾値は、第1の閾値よりも大きく、第2の閾値よりも小さい値である。
つまり、歪制御部206は、電流Iが所定の駆動電流範囲の下限値(第1の閾値)まで減少した時点で、基準LUTから補正LUT1に切替えて、補正LUT1を用いて振幅信号歪補正部202及び位相信号歪補正部203を制御する。また、歪制御部206は、電流Iが所定の駆動電流範囲の下限値よりも大きい第3の閾値に復帰するまで補正LUT1を用いて振幅信号歪補正部202及び位相信号歪補正部203を制御し、電流Iが第3の閾値に復帰した時点で補正LUT1から基準LUTに切替えて振幅信号歪補正部202及び位相信号歪補正部203を制御する。
このように、補正LUT1から基準LUTへの切替(復帰)に用いられる第3の閾値を、基準LUTから補正LUT1への切替に用いられる第1の閾値よりも大きくすることによってヒステリシスを持たせて、基準LUTと補正LUT1との間での切替が頻繁に起きることを抑制している。
また、同様に、ステップS208−6において、歪制御部206は、補正LUT2を用いて振幅信号歪補正部202及び位相信号歪補正部203を制御する。
次に、ステップS208−7において、歪制御部206は、電流検出部212が検出した電流Iが第4の閾値よりも小さいか否かを判断する。電流Iが第4の閾値よりも小さい場合は、ステップS208−1に戻る。一方、電流Iが第4の閾値よりも小さくない場合は、ステップS208−6に戻る。ここで、第4の閾値は、第1の閾値よりも大きく、第2の閾値よりも小さい値である。
つまり、歪制御部206は、電流Iが所定の駆動電流範囲の上限値(第2の閾値)まで増加した時点で、基準LUTから補正LUT2に切替えて、補正LUT2を用いて振幅信号歪補正部202及び位相信号歪補正部203を制御する。また、歪制御部206は、電流Iが所定の駆動電流範囲の上限値よりも小さい第4の閾値に復帰するまで補正LUT2を用いて振幅信号歪補正部202及び位相信号歪補正部203を制御し、電流Iが第4の閾値に復帰した時点で補正LUT2から基準LUTに切替えて振幅信号歪補正部202及び位相信号歪補正部203を制御する。
このように、補正LUT2から基準LUTへの切替(復帰)に用いられる第4の閾値を、基準LUTから補正LUT2への切替に用いられる第2の閾値よりも小さくすることによってヒステリシスを持たせて、基準LUTと補正LUT2との間での切替が頻繁に起きることを抑制している。
次に、ステップS202−Aにおける振幅信号歪補正部202の動作、及び、ステップS202−Pにおける位相信号歪補正部203の動作について詳しく説明する。歪制御部206が基準LUTを用いて制御動作を行う場合、ステップS202−Aにおいて振幅信号歪補正部202は、基準LUTに基づいて、振幅位相抽出部201が生成した振幅信号の電圧INに利得を与え、また、ステップS202−Pにおいて位相信号歪補正部203は、基準LUTに基づいて、振幅位相抽出部201が生成した位相信号に位相変化デルタphaseを与える(図10を参照)。同様に、歪制御部206が補正LUT1を用いて制御動作を行う場合、ステップS202−Aにおいて振幅信号歪補正部202は、補正LUT1に基づいて、振幅位相抽出部201が生成した振幅信号の電圧INに利得を与え、また、ステップS202−Pにおいて位相信号歪補正部203は、補正LUT1に基づいて、振幅位相抽出部201が生成した位相信号に位相変化デルタphaseを与える。また、同様に、歪制御部206が補正LUT2を用いて制御動作を行う場合、ステップS202−Aにおいて振幅信号歪補正部202は、補正LUT2に基づいて、振幅位相抽出部201が生成した振幅信号の電圧INに利得を与え、また、ステップS202−Pにおいて位相信号歪補正部203は、補正LUT2に基づいて、振幅位相抽出部201が生成した位相信号に位相変化デルタphaseを与える。
図12は、振幅信号歪補正部202に入力される振幅信号と増幅部211の出力信号(ポーラー変調信号)との関係、及び、位相信号歪補正部203に入力される位相信号の位相と増幅部211の出力信号(ポーラー変調信号)の位相との関係を表すグラフである。つまり、図12は、無線送信装置200の入出力特性を表す。図12において、補正基準特性は、増幅部211が基準特性(図9を参照)を示す場合における無線送信装置200の入出力特性を表す。また、補正特性1は、増幅部211が変動特性1(図9を参照)を示す場合における無線送信装置200の入出力特性を表す。また、補正特性2は、増幅部211が変動特性2(図9を参照)を示す場合における無線送信装置200の入出力特性を表す。図12の(a)に示すように、振幅信号歪補正部202に入力される振幅信号の電圧INと増幅部211の出力信号の電圧VOUTとは、図9の(a)に示すように増幅部211の電圧入出力特性が変動した場合であっても、上述した振幅信号歪補正部202の処理によって線形関係となるように補正される。また、図12の(b)に示すように、位相信号歪補正部203に入力される位相信号の位相と増幅部211の出力信号の位相との間のずれデルタΦは、図9の(b)に示すように増幅部211の位相入出力特性が変動した場合であっても、上述した位相信号歪補正部203の処理によって一定となるように補正される。つまり、図9に示すように増幅部211の入出力特性が変動した場合であっても、無線送信装置200の入出力特性における歪は、図12に示すように補正される。
以上に説明したように、第2の実施形態に係る無線送信装置200では、増幅部211の出力インピーダンスの変動を振幅信号増幅部209の駆動電流を検出することで検知して、検知した駆動電流に応じたLUTに基づいて増幅部211への入力信号を調整する。このことによって、無線送信装置200は、増幅部211の出力インピーダンスが変動することに起因して増幅部211の入出力特性が変動した場合であっても、無線送信装置200全体として入出力信号の歪を補正できる。この結果として、本発明の無線送信装置200は、アイソレータを用いることなく、増幅部211の出力インピーダンスの変動及びアンテナから戻る反射波の影響によって生じる送信信号の劣化を回避できる。
また、以上に説明したように、第2の実施形態に係る無線送信装置200では、LUTの切替え基準となる閾値を、基準LUTから補正LUT1又は補正LUT2に切替える場合よりも補正LUT1又は補正LUT2から基準LUTに切替える場合の方を切替わり難い値に設定している。このことによって、本発明の無線送信装置200は、増幅部211の出力インピーダンスの微変動によってLUTの切替えが頻繁に生じることに起因する不安定な動作を回避できるので、より安定した通信状態を維持できる。
なお、以上に説明した第1及び第2の実施形態において、増幅部(107、211)の出力インピーダンスが所定の設定範囲にある場合(定常状態)と、この出力インピーダンスが所定の設定範囲より低下した場合と、この出力インピーダンスが所定の設定範囲より増加した場合との3つの出力インピーダンス状態に応じて、3つのLUTを切替えることによって、無線送信装置(100、200)の送信信号の歪を補正した。しかしながら、第1及び第2の実施形態において、より高精度で送信信号の歪を補正するために、4つ以上の出力インピーダンス状態に応じて4つのLUTを切替えることによって、無線送信装置(100、200)の送信信号の歪を補正してもよい。
また、以上に説明した第1及び第2の実施形態において、歪制御部(102、206)は、電流検出部(109、212)が検出する電流が所定の閾値となった時点で使用するLUTを切替える。しかしながら、第1及び第2の実施形態において、歪制御部(102、206)は、電流検出部(109、212)が検出する電流が所定のサンプリング間隔の間連続して所定の閾値を超えた時点で使用するLUTを切替えてもよい。このことによって、本発明の無線送信装置(100、200)は、例えば、ユーザが無線送信装置(100、200)を把持する姿勢の変化等に起因する短時間に収束する増幅部(107、211)の出力インピーダンスの変動を無視できるので、より安定した通信状態を維持できる。
また、以上に説明した第1の実施形態に係る無線送信装置100及び第2の実施形態に係る無線送信装置200は、典型的には、携帯電話端末に適用される。図13は、第1の実施形態に係る無線送信装置100又は第2の実施形態に係る無線送信装置200を備える携帯電話端末を示す図である。
本発明は、無線送信装置及び無線送信方法等に利用可能であり、特に、アイソレータを用いることなく送信信号の劣化を回避したい場合等に有用である。
本発明の第1の実施形態に係る無線送信装置100の構成例を示すブロック図 本発明の第1の実施形態に係る無線送信装置100の動作を説明するためのフローチャート 本発明の無線送信装置100の増幅部107の出力インピーダンスが変動した場合の増幅部107の入出力特性を示す図 本発明の無線送信装置100のLUT保持部103が保持する基準LUT、補正LUT1及び補正LUT2を、説明の便宜のために2つのグラフで表したもの 図2のステップS108における歪制御部104の動作を詳しく説明するためのフローチャート 本発明の無線送信装置100の入出力特性を示す図 本発明の第2の実施形態に係る無線送信装置200の構成例を示すブロック図 本発明の第2の実施形態に係る無線送信装置200の動作を説明するためのフローチャート 本発明の無線送信装置200の増幅部211の出力インピーダンスが変動した場合の増幅部211の入出力特性を示す図 本発明の無線送信装置200のLUT保持部107が保持する基準LUT、補正LUT1及び補正LUT2を、説明の便宜のために2つのグラフで表したもの 図8のステップS208における歪制御部206の動作を詳しく説明するためのフローチャート 本発明の無線送信装置200の入出力特性を表す図 本発明の無線送信装置100又は無線送信装置200を備える携帯電話端末を示す図 直交変調方式を用いてデータを変調して送信する従来の無線送信装置500の一例を示す図 従来の無線送信装置500の増幅部507の入出力特性を示す図 従来の無線送信装置500のLUT保持部503が保持するLUTを、説明の便宜のためにグラフで表したもの 無線送信装置500の入出力特性を示す図 ポーラー変調方式を用いてデータを変調して送信する従来の無線送信装置600の一例を示す図 従来の無線送信装置600の増幅部611の入出力特性を示す図 従来の無線送信装置600のLUT保持部607が保持するLUTを、説明の便宜のためにグラフで表したもの 従来の無線送信装置600の入出力特性を示す図
符号の説明
100、200、500、600 無線送信装置
101、501 変調部
102、502 歪補正部
103、207、503、607 LUT保持部
104、206、504、606 歪制御部
105、204、205、505、604、605 D/A
106、208、506、608 ミキサ
107、211、507、611 増幅部
108、508 電源部
109、212 電流検出部
110、213、510、613 アンテナ
201、601 振幅位相抽出部
202、602 振幅信号歪補正部
203、603 位相信号歪補正部
209、609 振幅信号増幅部
210、610 DC電源部
509、612 アイソレータ

Claims (11)

  1. 送信信号を無線で送信する無線送信装置であって、
    信号増幅処理によって送信信号を生成する増幅部と、
    前記増幅部に電力を供給する電源部と、
    前記増幅部で生成された送信信号を送信するアンテナと、
    前記増幅部の出力インピーダンスの変動に対応して変動する前記電源部の出力電流を検出する電流検出部と、
    前記電源部の出力電流が所定範囲内の場合における前記増幅部の入出力特性の歪を補正する基準テーブルと、当該電源部の出力電流が所定の範囲より大きい場合における当該増幅部の入出力特性の歪を補正する補正テーブルとを保持するLUT保持部と、
    前記増幅部に入力される信号に前記基準テーブル又は前記補正テーブルに基づいた調整を加えて当該増幅部の入出力特性の歪を補正する歪補正部と、
    前記電源部の出力電流が前記所定範囲の上限値である第1の閾値を上回る時点までは前記基準テーブルの使用を、当該電源部の出力電流が当該第1の閾値を上回る時点から当該第1の閾値より小さい第2の閾値を下回る時点までは前記補正テーブルの使用を、当該電源部の出力電流が当該第2の閾値を下回る時点から当該第1の閾値を再び上回る時点までは当該基準テーブルの使用を前記歪補正部に指示する歪制御部とを備える、無線送信装置。
  2. 前記増幅部は、直交変調信号を増幅して前記送信信号を生成することを特徴とする、請求項1に記載の無線送信装置。
  3. 前記電源部の電力を用いて振幅信号を増幅する振幅信号増幅部を更に備え、
    前記増幅部は、前記振幅信号増幅部で増幅された振幅信号を用いて位相信号を増幅して前記送信信号を生成し、
    前記歪補正部は、前記振幅信号増幅部に入力される振幅信号に前記基準テーブル又は前記補正テーブルに基づいた調整を加えて前記増幅部の入出力特性の振幅歪を補正する振幅信号歪補正部と、前記増幅部に入力される位相信号に前記基準テーブル又は前記補正テーブルに基づいた調整を加えて当該増幅部の入出力特性の位相歪を補正する位相信号歪補正部とから成ることを特徴とする、請求項1に記載の無線送信装置。
  4. 前記歪制御部は、前記電源部の出力電流が前記第1の閾値を所定期間連続して上回る時点までは前記基準テーブルの使用を、当該電源部の出力電流が当該第1の閾値を所定期間連続して上回る時点から前記第2の閾値を所定期間連続して下回る時点までは前記補正テーブルの使用を、当該電源部の出力電流が当該第2の閾値を所定期間連続して下回る時点から当該第1の閾値を再び所定期間連続して上回る時点までは当該基準テーブルの使用を前記歪補正部に指示することを特徴とする、請求項1に記載の無線送信装置。
  5. 送信信号を無線で送信する無線送信装置であって、
    信号増幅処理によって送信信号を生成する増幅部と、
    前記増幅部に電力を供給する電源部と、
    前記増幅部で生成された送信信号を送信するアンテナと、
    前記増幅部の出力インピーダンスの変動に対応して変動する前記電源部の出力電流を検出する電流検出部と、
    前記電源部の出力電流が所定範囲内の場合における前記増幅部の入出力特性の歪を補正する基準テーブルと、当該電源部の出力電流が所定の範囲より小さい場合における当該増幅部の入出力特性の歪を補正する補正テーブルとを保持するLUT保持部と、
    前記増幅部に入力される信号に前記基準テーブル又は前記補正テーブルに基づいた調整を加えて当該増幅部の入出力特性の歪を補正する歪補正部と、
    前記電源部の出力電流が前記所定範囲の下限値である第1の閾値を下回る時点までは前記基準テーブルの使用を、当該電源部の出力電流が当該第1の閾値を下回る時点から当該第1の閾値より大きい第2の閾値を上回る時点までは前記補正テーブルの使用を、当該電源部の出力電流が当該第2の閾値を上回る時点から当該第1の閾値を再び下回る時点までは当該基準テーブルの使用を前記歪補正部に指示する歪制御部とを備える、無線送信装置。
  6. 前記増幅部は、直交変調信号を増幅して前記送信信号を生成することを特徴とする、請求項5に記載の無線送信装置。
  7. 前記電源部の電力を用いて振幅信号を増幅する振幅信号増幅部を更に備え、
    前記増幅部は、前記振幅信号増幅部で増幅された振幅信号を用いて位相信号を増幅して前記送信信号を生成し、
    前記歪補正部は、前記振幅信号増幅部に入力される振幅信号に前記基準テーブル又は前記補正テーブルに基づいた調整を加えて前記増幅部の入出力特性の振幅歪を補正する振幅信号歪補正部と、前記増幅部に入力される位相信号に前記基準テーブル又は前記補正テーブルに基づいた調整を加えて当該増幅部の入出力特性の位相歪を補正する位相信号歪補正部とから成ることを特徴とする、請求項5に記載の無線送信装置。
  8. 前記歪制御部は、前記電源部の出力電流が前記第1の閾値を所定期間連続して下回る時点までは前記基準テーブルの使用を、当該電源部の出力電流が当該第1の閾値を所定期間連続して下回る時点から前記第2の閾値を所定期間連続して上回る時点までは前記補正テーブルの使用を、当該電源部の出力電流が当該第2の閾値を所定期間連続して上回る時点から当該第1の閾値を再び所定期間連続して下回る時点までは当該基準テーブルの使用を前記歪補正部に指示することを特徴とする、請求項5に記載の無線送信装置。
  9. 請求項1又は5のいずれかに記載の無線送信装置を備えることを特徴とする、携帯電話端末。
  10. 送信信号を無線で送信する無線送信方法であって、
    電源部から電力を供給される増幅部によって送信信号を生成する増幅ステップと、
    前記増幅ステップで生成された送信信号を送信する送信ステップと、
    前記増幅部の出力インピーダンスの変動に対応して変動する前記電源部の出力電流を検出する電流検出ステップと、
    前記電源部の出力電流が所定範囲内の場合における前記増幅部の入出力特性の歪を補正する基準テーブル、又は、当該電源部の出力電流が所定の範囲より大きい場合における当該増幅部の入出力特性の歪を補正する補正テーブルに基づいた調整を前記増幅部に入力される信号に加えて当該増幅部の入出力特性の歪を補正する歪補正ステップとを備え、
    前記歪補正ステップでは、前記電源部の出力電流が前記所定範囲の上限値である第1の閾値を上回る時点までは前記基準テーブルを、当該電源部の出力電流が当該第1の閾値を上回る時点から当該第1の閾値より小さい第2の閾値を下回る時点までは前記補正テーブルを、当該電源部の出力電流が当該第2の閾値を下回る時点から当該第1の閾値を再び上回る時点までは当該基準テーブルを使用する、無線送信方法。
  11. 送信信号を無線で送信する無線送信方法であって、
    電源部から電力を供給される増幅部によって送信信号を生成する増幅ステップと、
    前記増幅ステップで生成された送信信号を送信する送信ステップと、
    前記増幅部の出力インピーダンスの変動に対応して変動する前記電源部の出力電流を検出する電流検出ステップと、
    前記電源部の出力電流が所定範囲内の場合における前記増幅部の入出力特性の歪を補正する基準テーブル、又は、当該電源部の出力電流が所定の範囲より小さい場合における当該増幅部の入出力特性の歪を補正する補正テーブルに基づいた調整を前記増幅部に入力される信号に加えて当該増幅部の入出力特性の歪を補正する歪補正ステップとを備え、
    前記歪補正ステップでは、前記電源部の出力電流が前記所定範囲の下限値である第1の閾値を下回る時点までは前記基準テーブルを、当該電源部の出力電流が当該第1の閾値を下回る時点から当該第1の閾値より大きい第2の閾値を上回る時点までは前記補正テーブルを、当該電源部の出力電流が当該第2の閾値を上回る時点から当該第1の閾値を再び下回る時点までは当該基準テーブルを使用する、無線送信方法。
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