JP2010151031A - 遠心圧縮機 - Google Patents

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聖子 太田
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Abstract

【課題】循環流路を形成するための部材の取り付けを容易にし、さらなる利点が得られる遠心圧縮機を提供する。
【解決手段】回転軸3と、インペラ5と、ディフューザ流路7と、循環流路9と、循環流路形成部材12と、を有する遠心圧縮機10であって、循環流路形成部材12は、ディフューザ流路7から回転軸3の軸方向に窪んだ窪み空間13aに配置され、窪み空間13aは、静止側部材8によって形成されている。循環流路形成部材12は、静止側部材8に対し取付固定される固定部12aと、この固定部から半径方向に延びている流路形成部12bと、を有し、固定部12aと流路形成部12bとは一体である。固定部12aが窪み空間12b内で静止側部材8に固定された状態で、窪み空間13aにおいて流路形成部12bにより循環流路9が区画形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、遠心圧縮機に関する。
遠心圧縮機は、回転駆動される回転軸と、この回転軸に固定され吸入流体を圧縮するインペラと、該インペラからの流体を回転軸の半径方向に案内するディフューザ流路と、を有する。
インペラからディフューザ流路へ送出される流体流量は、所定の安定流量範囲内にある必要がある。この流体流量が安定流量範囲よりも下回ると、サージ現象や流体の逆流が発生してしまう。なお、サージ現象は、流体の圧力と流れが不安定となって大きな振動が発生する現象である。
サージ現象や逆流を抑制して安定流量範囲を低流量側へ拡大するための技術が、下記特許文献1に開示されている。
特許文献1では、図10に示すように、循環流路31を設けている。これにより、ディフューザ流路33を流れる流体が、下流側開口31aから循環流路31に進入し、上流側開口31bからディユーザ流路33へ戻される。従って、ディフューザ流路33における見掛け上の流体流量が増加する。その結果、サージ現象や逆流が抑制される。図10において、循環流路31は、支柱部材35を介してケーシング37に支持される蓋部材39と、ケーシング37とにより形成されている。なお、符号41はインペラを示し、符号41aはインペラ41の羽根を示し、符号43は回転軸を示し、符号45は吸入通路を示す。
なお、特許文献1の別の構成では、上述の支柱部材35を案内翼としている。これにより、循環流路31からディフューザ流路33へ戻る流体は、回転軸33の周方向の速度成分を有し、旋回流れとなる。その結果、循環流路31からの流体とディフューザ流路33内の流体とは、旋回角度がほぼ同様となり、スムーズな昇圧を可能としている。
特開2005−240680号公報
周方向に複数配置する支柱部材35をケーシング37に固定し、その上で蓋部材39を各支柱部材35に固定すると、蓋部材39と支柱部材35の取付作業に手間がかかる。
また、支柱部材35は、循環流路31内にあるので、循環流体の妨げとなる。そのため、支柱部材35を細くすると、その分、支柱部材35を取り付ける作業が細かくなるので、取り付けの作業性が低下する。
そこで、本発明の目的は、循環流路を形成するための部材の取り付けを容易にし、さらなる利点が得られる遠心圧縮機を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明によると、回転駆動される回転軸と、この回転軸に固定され吸入流体を圧縮するインペラと、該インペラからの流体を前記回転軸の半径方向に案内するディフューザ流路と、ディフューザ流路に流れる流体の一部をディフューザ流路における下流側領域から上流側領域まで循環流体として戻す循環流路と、該循環流路を形成する循環流路形成部材と、を有する遠心圧縮機であって、
前記循環流路形成部材は、ディフューザ流路から回転軸の軸方向に窪んだ窪み空間に配置され、前記窪み空間は、静止側部材によって形成されており、
循環流路形成部材は、前記静止側部材に対し取付固定される固定部と、この固定部から半径方向に延びている流路形成部と、を有し、固定部と流路形成部とは一体であり、
固定部が前記窪み空間内で静止側部材に対し固定された状態で、前記窪み空間において流路形成部により循環流路が区画形成されている、ことを特徴とする遠心圧縮機が提供される。
上述した本発明による遠心圧縮機では、循環流路形成部材は、前記静止側部材に対し取付固定される固定部と、この固定部から半径方向に延びている流路形成部と、を有し、固定部と流路形成部とは一体であり、固定部が前記窪み空間内で静止側部材に対し固定された状態で、前記窪み空間において流路形成部により循環流路が区画形成されているので、流路形成部と一体である固定部を静止側部材に取り付けるだけで、循環流路が形成される。従って、静止側部材への循環流路形成部材の取り付けが極めて容易になる。なお、同様に、静止側部材からの循環流路形成部材の取り外しも極めて容易になる。
また、循環流路形成部材の脱着が極めて容易になるので、循環流路形成部材を他の寸法、形状等のものに交換することで、循環流路の調節を容易に行える。例えば、寸法、形状等が異なる複数の循環流路形成部材を予め用意しておくこと等により、循環流路の調節を、容易にかつ速やかに行える。
流路形成部による循環流路の区画は、具体的には次の構成でなされる。
本発明の好ましい実施形態によると、前記循環流路は、前記下流側領域から流体が流入する流入流路と、この流入流路に流入した流体を前記半径方向の内方側へ案内する中間流路と、この中間流路を流れた流体を前記上流側領域へ流出させる流出流路と、を有し、
前記流路形成部は、半径方向に関して、固定部側の第1部分と、固定部と反対側の第2部分と、を有し、
第1部分には、軸方向成分を有する方向に貫通した貫通孔が形成され、
第2部分と前記窪み空間における側面との間に、半径方向隙間が形成され、
前記貫通孔が、前記流入流路と前記流出流路の一方となり、前記半径方向隙間が、前記流入流路と前記流出流路の他方となり、前記窪み空間の底面と前記流路形成部との軸方向隙間が、前記中間流路となっている。
このように、前記貫通孔を、前記流入流路と前記流出流路の一方とし、前記半径方向隙間を、前記流入流路と前記流出流路の他方とし、前記窪み空間の底面と前記流路形成部との軸方向隙間を、前記中間流路とすることができる。
特に、流路形成部と取付部とを一体にしても、流路形成部に貫通孔を形成するという簡単な加工で、循環流路の流入流路と流出流路の一方を形成できる。従って、循環流路形成部材の製作が容易となる。
さらに、特許文献1の支柱部材35を設ける必要がないので、支柱部材35による循環流体の妨げがなくなる。
また、貫通孔を設ける半径方向位置を変更するだけで、流入流路または流出流路の半径方向位置を簡単に調節できる。
本発明の他の実施形態によると、前記循環流路は、前記下流側領域から流体が流入する流入流路と、この流入流路に流入した流体を前記半径方向の内方側へ案内する中間流路と、この中間流路を流れた流体を前記上流側領域へ流出させる流出流路と、を有し、
前記流路形成部は、半径方向に関して、固定部側の第1部分と、固定部と反対側の第2部分と、を有し、第1部分には、前記軸方向成分を有する方向に貫通した貫通孔が形成され、
さらに、循環流路を調節する調節部材が前記窪み空間に設けられ、この調節部材は、窪み空間の底面に取り付けられる底面部と、底面部の半径方向一端部にて底面部から軸方向にディフューザ流路まで突出した突出部と、底面部の半径方向他端部に結合された固定部と、を有し、
前記貫通孔が、前記流入流路と前記流出流路の一方となり、突出部と第2部分との間の半径方向隙間が、前記流入流路と前記流出流路の他方となり、底面部と流路形成部との軸方向隙間が、前記中間流路となっている。
前記貫通孔が、前記流入流路と前記流出流路の一方となり、突出部と第2部分との間の半径方向隙間が、前記流入流路と前記流出流路の他方となり、底面部と流路形成部との軸方向隙間が、前記中間流路となっているので、貫通孔を設ける半径方向位置を変更することで、前記流入流路と前記流出流路の一方の半径方向位置を調節できるだけでなく、突出部の半径方向寸法を調節することで、前記流入流路と前記流出流路の他方の半径方向位置も調節できる。
さらに、特許文献1の支柱部材35を設ける必要がないので、循環流体の妨げがなくなる。
好ましくは、上記他の実施形態において、循環流路形成部材の固定部と、調節部材の固定部とは、軸方向に重ねられて同じ固定手段に静止側部材に固定され、この状態で、前記貫通孔が、前記流入流路と前記流出流路の一方となり、突出部と第2部分との間の半径方向隙間が、前記流入流路と前記流出流路の他方となり、底面部と流路形成部との軸方向隙間が、前記中間流路となっている。
このように、循環流路形成部材の固定部と、調節部材の固定部とは、軸方向に重ねられて同じ固定手段により前記静止側部材に固定されるので、循環流路形成部材と調節部材とを、静止側部材に対する取り付けまたは取り外しを簡単に行える。
流路形成部の側面には、前記中間流路内に位置し前記周方向の速度成分を流体に与える翼が固定されている。
このように、流路形成部の側面に翼を設けることで、循環流路を流れる流体に周方向の速度成分を与えることができる。
しかも、翼は循環流路形成部材の流路形成部に固定されているので、翼を循環流路形成部材と共に、窪み空間に対し容易に脱着できる。
前記貫通孔が前記流出流路となり、
前記貫通孔は、前記中間流路から前記上流側領域へ向かって、前記軸方向に対し前記周方向に傾いた方向に延びており、これにより、前記貫通孔から前記上流側領域へ流れ出す循環流体速度は、前記周方向の速度成分を有する、ことを特徴とする請求項2または3に記載の遠心圧縮機。
このように、前記貫通孔は、前記中間流路から前記上流側領域へ向かって、前記軸方向に対し前記周方向に傾いた方向に延びており、これにより、前記貫通孔から前記上流側領域へ流れ出す循環流体速度は、前記周方向の速度成分を有するので、周方向の速度成分を有する前記インペラからの流体と貫通孔からの循環流体との混合によりサージが発生することを抑制できる。
しかも、複雑な形状を持つ翼を設けることなく、貫通孔の方向を周方向にするだけでよいので、低コストで高性能な循環流路を実現できる。
上述した本発明によると、循環流路を形成するための部材の脱着を容易にし、上述したさらなる利点も得られる。
本発明を実施するための最良の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態による遠心圧縮機10を示す断面図である。図1に示すように、第1実施形態による遠心圧縮機10は、回転軸3、インペラ5、ディフューザ流路7、静止側部材8、循環流路9、循環流路形成部材12などを有する。
回転軸3は、例えば、図示しないタービンインペラに結合されておりタービンインペラの回転により回転駆動されてもよいし、図示しない電動機により回転駆動されてもよいし、他の手段で回転駆動されてもよい。
インペラ5は、回転軸3に固定されており、流体吸込流路11からの流体を圧縮して半径方向(以下、単に半径方向という)へ吐出する。この例では、流体はガスであるが、液体であってもよい。なお、符号5aは、インペラ5の羽根を示す。羽根5aは、回転軸3の周方向(以下、単に周方向という)に複数設けられる。
ディフューザ流路7は、インペラ5からの流体を回転軸3の半径方向に案内する。ディフューザ流路7は、回転軸3の軸方向(以下、単に軸方向という)から見た場合、中心部にインペラ5が位置するドーナツ形状をしている。ディフューザ流路7を流れた流体は、スクロール流路6へ流れていく。
静止側部材8は、この例では、ディフューザ流路7を部分的に区画する。図1の例では、静止側部材8は、インペラ5を内部に収容するケーシングである。また、図1の例では、ディフューザ流路7は、ケーシング8とシールプレート14とにより区画形成されている。シールプレート14は、ケーシング8に結合され、軸方向から見た形状が環状である。
循環流路9は、ディフューザ流路7に流れる流体の一部をディフューザ流路7における下流側領域から上流側領域まで循環流体として戻す流路である。
循環流路形成部材12は、循環流路9を形成する。この循環流路形成部材12は、ディフューザ流路7から回転軸3の軸方向に窪んだ窪み空間13aに配置される。窪み空間13aは、静止側部材8によって形成されている。図1の例では、窪み空間13aは、静止側部材8におけるディフューザ流路7を区画する面(ディフューザ流路区画面)13に形成され、ディフューザ流路区画面13から回転軸3の軸方向に窪んでいる。循環流路形成部材12は、静止側部材8に取付固定される固定部12aと、この固定部12aから半径方向に延びている流路形成部12bと、を有する。固定部12aと流路形成部12bとは一体となっている。固定部12aが窪み空間13a内で静止側部材8に対し固定された状態で、循環流路9が、窪み空間13aにおいて流路形成部12bにより区画形成されている。
第1実施形態による循環流路9および循環流路形成部材12について、詳しく説明する。
循環流路9は、前記下流側領域から流体が流入する流入流路9aと、この流入流路9aに流入した流体を前記半径方向の内方側へ案内する中間流路9bと、この中間流路9bを流れた流体を前記上流側領域へ流出させる流出流路9cと、を有する。
一方、循環流路形成部材12の流路形成部12bは、半径方向に関して、固定部12a側の第1部分15と、固定部12aと反対側の第2部分16と、を有する。第1部分15には、軸方向成分を有する方向に貫通した貫通孔15aが形成される。第2部分16と窪み空間13aにおける側面17との間に、半径方向隙間が形成される。
貫通孔15aが、流入流路9aと流出流路9cの一方(図1の例では、流入流路9a)となり、前記半径方向隙間が、流入流路9aと流出流路9cの他方(図1の例では、流出流路9c)となり、窪み空間13aの底面18と流路形成部12bとの軸方向隙間が、中間流路9bとなっている。
図2は、図1のII−II線断面図である。
図2に示すように、貫通孔15aは、間隔をおいて周方向に複数形成されている。なお、図2の例では、軸方向と垂直な平面による貫通孔15aの断面は、周方向に細長く延びた形状である。また、中間流路9bは、環状の流路である。中間流路9bにおいて、図2の矢印方向に流体が流れる。図2の例では、貫通孔15a(流入流路9a)および前記半径方向隙間(流出流路9c)の各々は、軸方向に延びることで、一端がディフューザ流路7に開口し、他端が中間流路9bに開口している。
なお、窪み空間13a、固定部12aおよび流路形成部12bは、軸方向から見た形状が環状となっている。
第1実施形態による遠心圧縮機10では、次の効果(1)〜(5)が得られる。
(1)循環流路形成部材12は、静止側部材8に対し取付固定される固定部12aと、この固定部12aから半径方向に延びている流路形成部12bと、を有し、固定部12aと流路形成部12bとは一体であり、固定部12aが窪み空間13a内で静止側部材8に対し固定された状態で、窪み空間13aにおいて流路形成部12bにより循環流路9が区画形成されているので、流路形成部12bと一体である固定部12aを静止側部材8に取り付けるだけで、循環流路9が形成される。従って、静止側部材8に対する循環流路形成部材12の脱着が極めて容易になる。また、循環流路形成部材12の脱着が極めて容易になるので、循環流路形成部材12を他の寸法、形状等のものに交換することで、循環流路9の調節を容易に行える。例えば、寸法、形状等が異なる複数の循環流路形成部材12を予め用意しておくこと等により、循環流路9の調節を、容易にかつ速やかに行える。
(2)貫通孔15aを、流入流路9aと流出流路9cの一方とし、前記半径方向隙間を、流入流路9aと流出流路9cの他方とし、窪み空間13aの底面18と流路形成部12bとの軸方向隙間を、中間流路9bとすることができる。特に、流路形成部12bと取付部とを一体にしても、流路形成部12bに貫通孔15aを形成するという簡単な加工で、循環流路9の流入流路9aと流出流路9cの一方を形成できる。従って、循環流路形成部材12の製作が容易となる。
(3)さらに、特許文献1の支柱部材35を設ける必要がないので、支柱部材35による循環流体の妨げがなくなる。
(4)また、貫通孔15aを設ける半径方向位置を変更するだけで、流入流路9aまたは流出流路9cの半径方向位置を簡単に調節できる。
(5)なお、流路形成部12bにおける、中間流路9bを区画する軸方向側面には、中間流路9bに位置し周方向の速度成分を流体に与える複数の翼が周方向に間隔を置いて固定されていてもよい。当該周方向は、インペラ5からのディフューザ流路7に吐出される流体の旋回方向である。これにより、循環流路9を流れる流体に周方向の速度成分を与えることができる。この場合、当該翼は、静止側部材8に対しては固定しない。従って、循環流路形成部材12と共に、翼を窪み空間13aに対し容易に脱着できる。
[第2実施形態]
図3は、本発明の第2実施形態による遠心圧縮機10を示す断面図である。図4は、図3のIV−IV線断面図である。第2実施形態の構成は、以下で述べる点以外は、第1実施形態の構成と同じであってよい。
第2実施形態では、循環流路9を調節する調節部材21が設けられる。この調節部材21は、窪み空間13aに配置される。調節部材21は、窪み空間13aの底面18に取り付けられる底面部21aと、底面部21aの半径方向一端部にて底面部21aから軸方向にディフューザ流路7まで突出した突出部21bと、底面部21aの半径方向他端部に結合された固定部21cと、を有する。これら底面部21a、突出部21b、固定部21cは一体になっている。また、底面部21a、突出部21bおよび固定部21cの各々は、軸方向から見た形状が環状となっている。
循環流路形成部材12の固定部12aと、調節部材21の固定部21cとは、軸方向に重ねられて同じ固定手段(ボルトなど)19により静止側部材8に固定される。この状態で、貫通孔15aが、流入流路9aと流出流路9cの一方(図3の例では、流入流路9a)となり、突出部21bと第2部分16との間の半径方向隙間が、流入流路9aと流出流路9cの他方(図3の例では、流出流路9c)となり、底面部21aと流路形成部12bとの軸方向隙間が、中間流路9bとなっている。
第2実施形態による遠心圧縮機10では、上記効果(1)などに加えて、次の効果(6)、(7)が得られる。
(6)貫通孔15aが、流入流路9aと流出流路9cの一方となり、突出部21bと第2部分16との間の半径方向隙間が、流入流路9aと流出流路9cの他方となり、底面部21aと流路形成部12bとの軸方向隙間が、中間流路9bとなっているので、貫通孔15aを設ける半径方向位置を変更することで、流入流路9aと流出流路9cの一方の半径方向位置を調節できるだけでなく、突出部21bの半径方向寸法を調節することで、流入流路9aと流出流路9cの他方の半径方向位置も調節できる。
(8)また、循環流路形成部材12の固定部12aと、調節部材21の固定部21cとは、軸方向に重ねられて同じ固定手段19により静止側部材8に固定されるので、循環流路形成部材12と調節部材21とを、静止側部材8に対し簡単に脱着させることができる。
[第3実施形態]
図5は、本発明の第3実施形態による遠心圧縮機10を示す断面図である。図6は、図5のVI−VI線断面図である。第3実施形態の構成は、以下で述べる点以外は、第1実施形態の構成と同じであってよい。
図5では、貫通孔15aが、流出流路9cとなり、窪み空間13aにおける側面17と第2部分16との半径方向隙間が、流入流路9aとなっている。
第3実施形態によると、循環流体の速度に周方向成分を与える上述の翼が設けられず、代わりに、次の構成が採用される。即ち、貫通孔15aは、中間流路9bから前記上流側領域へ向かって、軸方向に対し周方向に傾いた方向に延びており、これにより、貫通孔15aから前記上流側領域へ流れ出す循環流体速度は、当該周方向の速度成分を有する。当該周方向は、インペラ5からのディフューザ流路7に吐出される流体の旋回方向である。
図6において、符号23は、中間流路9bへの貫通孔15aの開口を示し、符号25は、ディフューザ流路7への貫通孔15aの開口を示す。なお、図6の例では、軸方向と垂直な平面による貫通孔15aの断面は、第1実施形態のものよりも、周方向寸法が小さい。
第3実施形態による遠心圧縮機10では、上記効果(1)などに加えて、次の効果(9)が得られる。
(9)貫通孔15aは、中間流路9bから前記上流側領域へ向かって、軸方向に対し周方向に傾いた方向に延びており、これにより、貫通孔15aから前記上流側領域へ流れ出す循環流体速度は、周方向の速度成分を有するので、周方向の速度成分を有するインペラ5からの流体と貫通孔15aからの循環流体との混合によりサージが発生することを抑制できる。その結果、遠心圧縮機10の安定流量範囲を低流量側に一層拡大させることができる。
しかも、複雑な形状を持つ翼を設けることなく、貫通孔15aの方向を周方向にするだけでよいので、低コストで高性能な循環流路9を実現できる。
[第4実施形態]
図7は、本発明の第4実施形態による遠心圧縮機10を示す断面図である。図8は、図7のVIII−VIII線断面図である。第4実施形態の構成は、以下で述べる点以外は、第2実施形態の構成と同じであってよい。
図7では、貫通孔15aが、流出流路9cとなり、突出部21bと第2部分16との間の半径方向隙間が、流入流路9aとなっている。
第4実施形態によると、貫通孔15aは、中間流路9bから前記上流側領域へ向かって、軸方向に対し周方向に傾いた方向に延びており、これにより、貫通孔15aから前記上流側領域へ流れ出す循環流体速度は、周方向の速度成分を有する。当該周方向は、インペラ5からのディフューザ流路7に吐出される流体の旋回方向である。
図8において、符号23は、中間流路9bへの貫通孔15aの開口を示し、符号25は、ディフューザ流路7への貫通孔15aの開口を示す。なお、図8の例では、軸方向と垂直な平面による貫通孔15aの断面は、第2実施形態のものよりも、周方向寸法が小さい。
第4実施形態でも、上記効果(9)が得られる。
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、第1実施形態においては、図9に示すように、窪み空間13aに段差を設けてもよい。この場合には、固定部12aの軸方向厚みを、流路形成部12bの軸方向厚みと同じにすることが可能である。この構成は、第3実施形態にも適用できる。これにより、循環流路形成部材12の製作が一層容易になる。
本発明の第1実施形態による遠心圧縮機の構成図である。 図1のII−II線断面図である。 本発明の第2実施形態による遠心圧縮機の構成図である。 図3のIV−IV線断面図である。 本発明の第3実施形態による遠心圧縮機の構成図である。 図5のVI−VI線断面図である。 本発明の第4実施形態による遠心圧縮機の構成図である。 図7のVIII−VIII線断面図である。 第1実施形態の別の構成例である。 特許文献1の遠心圧縮機の構成図である。
符号の説明
3 回転軸、5 インペラ、5a インペラの羽根、6 スクロール流路、7 ディフューザ流路、8 静止側部材(ケーシング)、9 循環流路、9a 流入流路、9b 中間流路、9c 流出流路、10 遠心圧縮機11 流体吸込流路、12 循環流路形成部材、13 ディフューザ流路区画面、12a 固定部、12b 流路形成部、13a 窪み空間、14 シールプレート、15 第1部分、15a 貫通孔、16 第2部分、17 窪み空間の側面、18 底面、19 固定手段、21 調節部材、21a 底面部、21b 突出部、21c 固定部、23 中間流路への貫通孔の開口、25 ディフューザ流路への貫通孔の開口、31 循環流路、31a 下流側開口、31b 上流側開口、33 ディフューザ流路、35 支柱部材、37 ケーシング、39 蓋部材、41 インペラ、41a インペラの羽根、43 回転軸、45 吸入通路

Claims (5)

  1. 回転駆動される回転軸と、この回転軸に固定され吸入流体を圧縮するインペラと、該インペラからの流体を前記回転軸の半径方向に案内するディフューザ流路と、ディフューザ流路に流れる流体の一部をディフューザ流路における下流側領域から上流側領域まで循環流体として戻す循環流路と、該循環流路を形成する循環流路形成部材と、を有する遠心圧縮機であって、
    前記循環流路形成部材は、ディフューザ流路から回転軸の軸方向に窪んだ窪み空間に配置され、前記窪み空間は、静止側部材によって形成されており、
    循環流路形成部材は、前記静止側部材に対し取付固定される固定部と、この固定部から半径方向に延びている流路形成部と、を有し、固定部と流路形成部とは一体であり、
    固定部が前記窪み空間内で静止側部材に対し固定された状態で、前記窪み空間において流路形成部により循環流路が区画形成されている、ことを特徴とする遠心圧縮機。
  2. 前記循環流路は、前記下流側領域から流体が流入する流入流路と、この流入流路に流入した流体を前記半径方向の内方側へ案内する中間流路と、この中間流路を流れた流体を前記上流側領域へ流出させる流出流路と、を有し、
    前記流路形成部は、半径方向に関して、固定部側の第1部分と、固定部と反対側の第2部分と、を有し、
    第1部分には、軸方向成分を有する方向に貫通した貫通孔が形成され、
    第2部分と前記窪み空間における側面との間に、半径方向隙間が形成され、
    前記貫通孔が、前記流入流路と前記流出流路の一方となり、前記半径方向隙間が、前記流入流路と前記流出流路の他方となり、前記窪み空間の底面と前記流路形成部との軸方向隙間が、前記中間流路となっている、ことを特徴とする請求項1に記載の遠心圧縮機。
  3. 前記循環流路は、前記下流側領域から流体が流入する流入流路と、この流入流路に流入した流体を前記半径方向の内方側へ案内する中間流路と、この中間流路を流れた流体を前記上流側領域へ流出させる流出流路と、を有し、
    前記流路形成部は、半径方向に関して、固定部側の第1部分と、固定部と反対側の第2部分と、を有し、第1部分には、前記軸方向成分を有する方向に貫通した貫通孔が形成され、
    さらに、循環流路を調節する調節部材が前記窪み空間に設けられ、この調節部材は、窪み空間の底面に取り付けられる底面部と、底面部の半径方向一端部にて底面部から軸方向にディフューザ流路まで突出した突出部と、底面部の半径方向他端部に結合された固定部と、を有し、
    前記貫通孔が、前記流入流路と前記流出流路の一方となり、突出部と第2部分との間の半径方向隙間が、前記流入流路と前記流出流路の他方となり、底面部と流路形成部との軸方向隙間が、前記中間流路となっている、ことを特徴とする請求項1に記載の遠心圧縮機。
  4. 流路形成部の側面には、前記中間流路内に位置し前記周方向の速度成分を流体に与える翼が固定されている、ことを特徴とする請求項2または3に記載の遠心圧縮機。
  5. 前記貫通孔が前記流出流路となり、
    前記貫通孔は、前記中間流路から前記上流側領域へ向かって、前記軸方向に対し前記周方向に傾いた方向に延びており、これにより、前記貫通孔から前記上流側領域へ流れ出す循環流体速度は、前記周方向の速度成分を有する、ことを特徴とする請求項2または3に記載の遠心圧縮機。
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