JP2010150332A - 重合性化合物−金属ナノ粒子分散体、及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明では、金属ナノ粒子が一次粒子の形態で重合性化合物中に高度に分散している重合性化合物−金属ナノ粒子分散体、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】重合性化合物中に、金属ナノ粒子が分散しており、重合性化合物が、重合性官能基及び金属ナノ粒子に配位する金属配位性官能基を有し、金属ナノ粒子の平均一次粒子径が、0.5nm〜20nmであり、且つ金属ナノ粒子の数に基づいて、金属ナノ粒子の95%以上が一次粒子の状態で重合性化合物中に分散している、重合性化合物−金属ナノ粒子分散体とする。また、この重合性化合物−金属ナノ粒子分散体の製造方法とする。
【選択図】図1
【解決手段】重合性化合物中に、金属ナノ粒子が分散しており、重合性化合物が、重合性官能基及び金属ナノ粒子に配位する金属配位性官能基を有し、金属ナノ粒子の平均一次粒子径が、0.5nm〜20nmであり、且つ金属ナノ粒子の数に基づいて、金属ナノ粒子の95%以上が一次粒子の状態で重合性化合物中に分散している、重合性化合物−金属ナノ粒子分散体とする。また、この重合性化合物−金属ナノ粒子分散体の製造方法とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、金属ナノ粒子が高度に分散されている重合性化合物−金属ナノ粒子分散体、及びその製造方法に関する。
金属ナノ粒子の化学的特性、物理的特性、電気的特性、磁気的特性、光学的特性は、バルク材料のこれらの特性とは場合と大きく異なっている。したがって、このような金属ナノ粒子の特性を利用するために、分散性の高い金属ナノ粒子の複合体に関する研究が、盛んに行われている。
有機ポリマーと無機金属ナノ粒子とをナノレベルで複合化させた有機・無機ナノハイブリッド材料の製造方法としては、例えば金属ナノ粒子をポリマー中においてその場で合成する方法(in−situ法)、及びナノ粒子を合成した後でポリマー中に分散させる方法(直接混練法)が知られている。
しかしながら、金属ナノ粒子を一次粒子の状態でポリマー中に均一に分散させることは極めて困難であり、金属ナノ粒子はポリマー中で凝集する傾向があった。
これに関し、特許文献1では、親水性の強磁性粒子に、疎水化物質を吸着させて疎水化して、疎水化磁性粒子を得、この疎水化強磁性粒子を、界面活性剤及びモノマーを含有するモノマー液と水とともに混合して、乳化液を得、そしてこの乳化液に開始剤を添加してラジカル付加重合により乳化重合を行なうことを含むポリマー被覆強磁性粒子の製造方法を提案している。
特許文献2では、シラン等によって表面修飾されたナノ粒子を含む組成物を提案している。
特許文献3では、高い屈折率を維持し且つ(メタ)アクリルモノマーに対する相溶性に優れたナノ粒子を提供することを意図して、ナノ粒子に対して吸着性又は反応性を有する部分(A)、表面処理剤で被覆されたナノ粒子に(メタ)アクリルモノマーに対する相溶性を付与する部分(B)、及び高屈折率を有する部分(C)を有する表面処理剤で、ナノ粒子を被覆することを提案している。
特許文献4では、無機ナノ粒子を有機被覆化合物で被覆して有機被覆無機ナノ粒子を得ること、このようにして得た有機被覆無機ナノ粒子を、重合性液状媒体中に分散させ、そしてこの重合性液状媒体を重合させることを提案されている。
しかしながらこれら特許文献1〜4では、十分に分散性の高い金属ナノ粒子複合体が得られていなかった。
本発明は、上記の背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、金属ナノ粒子が一次粒子の形態で重合性化合物中に高度に分散している重合性化合物−金属ナノ粒子分散体を提供することである。このような重合性化合物−金属ナノ粒子分散体によれば、重合性化合物を重合させることによって、金属ナノ粒子が一次粒子の形態でポリマー中に高度に分散しているポリマー−金属ナノ粒子複合体を得ることができる。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意研究を重ねた。その結果、下記に示す本発明を完成するに至った。
〈1〉重合性化合物中に、金属ナノ粒子が分散しており、
上記重合性化合物が、重合性官能基及び上記金属ナノ粒子に配位・吸着する金属配位性官能基を有し、
上記金属ナノ粒子の平均一次粒子径が、0.5nm〜20nmであり、且つ
上記金属ナノ粒子の数に基づいて、上記金属ナノ粒子の95%以上が一次粒子の状態で上記重合性化合物中に分散している、
重合性化合物−金属ナノ粒子分散体。
〈2〉上記金属ナノ粒子の含有量が、分散体全体に対して0.5体積%〜50体積%である、上記〈1〉項に記載の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体。
〈3〉上記重合性官能基が、付加重合可能なエチレン性二重結合を有する基、付加重合可能なアセチレン性三重結合を有する基、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される、上記〈1〉又は〈2〉項に記載の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体。
〈4〉上記金属配位性官能基が、水酸基、カルボニル基、カルボキシ基、アミド基、アミノ基、アミン基、イソシアネート基、ピリジン基、ピロリドン基、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、ホスフィン基、硫酸基、スルホン酸基、スルフィン酸基、及びメルカプト基、並びにそれらの組み合わせからなる群より選択される官能基である、上記〈1〉〜〈3〉項のいずれかに記載の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体。
〈5〉上記重合性化合物が、下記の式(I)又は(II)を有する(メタ)アクリル系モノマー又は(メタ)アクリルアミド系モノマーである、上記〈1〉〜〈4〉項のいずれかに記載の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体:
(CH2=C(R1)−COO)n−L1−X1 (I)
(CH2=C(R2)−CONH)n−L2−X2 (II)
(式中、
R1及びR2はそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基であり、
L1及びL2はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜10のアルキレン基又は単結合であり、
X1及びX2はそれぞれ独立に、水素、上記金属配位性官能基又は上記金属配位性官能基を有する部分であり、且つ
nは1〜3)。
〈6〉上記金属ナノ粒子が、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、ロジウム、コバルト、ルテニウム、鉄、これらの金属の合金、並びにこれらの金属及び/又は合金の組み合わせからなる群より選択される材料で作られている、上記〈1〉〜〈5〉項のいずれかに記載の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体。
〈7〉初期分散媒中に金属ナノ粒子を含有している初期金属ナノ粒子分散体、及び上記初期分散媒に対して非相溶性であり、且つ重合性官能基及び上記金属ナノ粒子に配位・吸着する金属配位性官能基を有する重合性化合物を提供すること、及び
上記初期金属ナノ粒子分散体と上記重合性化合物とを混合して、上記金属ナノ粒子を、上記初期分散媒の相から上記重合性化合物の相に移動させ、重合性化合物−金属ナノ粒子分散体を得ること、
を含む、重合性化合物−金属ナノ粒子分散体の製造方法。
〈8〉得られた上記重合性化合物−金属ナノ粒子分散体が、上記初期分散媒を含有していない、上記〈7〉項に記載の方法。
〈9〉上記初期金属ナノ粒子分散体において、上記金属ナノ粒子が界面活性剤で修飾されている、上記〈7〉又は〈8〉項に記載の方法。
〈10〉上記界面活性剤が、アルキルアミンである、上記〈9〉項に記載の方法。
上記重合性化合物が、重合性官能基及び上記金属ナノ粒子に配位・吸着する金属配位性官能基を有し、
上記金属ナノ粒子の平均一次粒子径が、0.5nm〜20nmであり、且つ
上記金属ナノ粒子の数に基づいて、上記金属ナノ粒子の95%以上が一次粒子の状態で上記重合性化合物中に分散している、
重合性化合物−金属ナノ粒子分散体。
〈2〉上記金属ナノ粒子の含有量が、分散体全体に対して0.5体積%〜50体積%である、上記〈1〉項に記載の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体。
〈3〉上記重合性官能基が、付加重合可能なエチレン性二重結合を有する基、付加重合可能なアセチレン性三重結合を有する基、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される、上記〈1〉又は〈2〉項に記載の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体。
〈4〉上記金属配位性官能基が、水酸基、カルボニル基、カルボキシ基、アミド基、アミノ基、アミン基、イソシアネート基、ピリジン基、ピロリドン基、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、ホスフィン基、硫酸基、スルホン酸基、スルフィン酸基、及びメルカプト基、並びにそれらの組み合わせからなる群より選択される官能基である、上記〈1〉〜〈3〉項のいずれかに記載の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体。
〈5〉上記重合性化合物が、下記の式(I)又は(II)を有する(メタ)アクリル系モノマー又は(メタ)アクリルアミド系モノマーである、上記〈1〉〜〈4〉項のいずれかに記載の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体:
(CH2=C(R1)−COO)n−L1−X1 (I)
(CH2=C(R2)−CONH)n−L2−X2 (II)
(式中、
R1及びR2はそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基であり、
L1及びL2はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜10のアルキレン基又は単結合であり、
X1及びX2はそれぞれ独立に、水素、上記金属配位性官能基又は上記金属配位性官能基を有する部分であり、且つ
nは1〜3)。
〈6〉上記金属ナノ粒子が、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、ロジウム、コバルト、ルテニウム、鉄、これらの金属の合金、並びにこれらの金属及び/又は合金の組み合わせからなる群より選択される材料で作られている、上記〈1〉〜〈5〉項のいずれかに記載の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体。
〈7〉初期分散媒中に金属ナノ粒子を含有している初期金属ナノ粒子分散体、及び上記初期分散媒に対して非相溶性であり、且つ重合性官能基及び上記金属ナノ粒子に配位・吸着する金属配位性官能基を有する重合性化合物を提供すること、及び
上記初期金属ナノ粒子分散体と上記重合性化合物とを混合して、上記金属ナノ粒子を、上記初期分散媒の相から上記重合性化合物の相に移動させ、重合性化合物−金属ナノ粒子分散体を得ること、
を含む、重合性化合物−金属ナノ粒子分散体の製造方法。
〈8〉得られた上記重合性化合物−金属ナノ粒子分散体が、上記初期分散媒を含有していない、上記〈7〉項に記載の方法。
〈9〉上記初期金属ナノ粒子分散体において、上記金属ナノ粒子が界面活性剤で修飾されている、上記〈7〉又は〈8〉項に記載の方法。
〈10〉上記界面活性剤が、アルキルアミンである、上記〈9〉項に記載の方法。
本発明の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体では、金属ナノ粒子が一次粒子の形態で重合性化合物中に高度に分散している。また、重合性化合物−金属ナノ粒子分散体を製造する本発明の方法では、このような重合性化合物−金属ナノ粒子分散体を提供することができる。
本発明の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体、本発明の方法によって製造される重合性化合物−金属ナノ粒子分散体によれば、この重合性化合物−金属ナノ粒子分散体の重合性化合物を重合させることによって、含有するナノ粒子に特有の機能を十分に発揮することができるポリマー−金属ナノ粒子複合体を得ることができる。このようなポリマー−金属ナノ粒子複合体は、ナノ粒子特有の機能を必要とする各種材料、例えば電子材料、光学材料、触媒材料、磁性材料、自動車材料等として幅広く用いることが可能であり、新しい金属ナノ機能性材料として非常に有用である。
以下、本発明について詳細に説明する。
〔重合性化合物−金属ナノ粒子分散体〕
本発明の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体では、重合性化合物中に、金属ナノ粒子が分散しており、重合性化合物が、重合性官能基及び金属ナノ粒子に配位・吸着する金属配位性官能基を有し、金属ナノ粒子の平均一次粒子径が、0.5nm〜20nmであり、且つ金属ナノ粒子の数に基づいて、金属ナノ粒子の95%以上が一次粒子の状態で重合性化合物中に分散している。
本発明の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体では、重合性化合物中に、金属ナノ粒子が分散しており、重合性化合物が、重合性官能基及び金属ナノ粒子に配位・吸着する金属配位性官能基を有し、金属ナノ粒子の平均一次粒子径が、0.5nm〜20nmであり、且つ金属ナノ粒子の数に基づいて、金属ナノ粒子の95%以上が一次粒子の状態で重合性化合物中に分散している。
(重合性化合物)
本発明の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体で用いられる重合性化合物としては、重合性官能基及び金属ナノ粒子に配位する金属配位性官能基を有する任意の重合性化合物を用いることができる。
本発明の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体で用いられる重合性化合物としては、重合性官能基及び金属ナノ粒子に配位する金属配位性官能基を有する任意の重合性化合物を用いることができる。
(重合性化合物の重合性官能基)
重合性化合物の重合性官能基としては、開始剤の添加、加熱、照射等によって重合させることができる任意の基を挙げることができる。したがって、重合性官能基としては、付加重合可能なエチレン性二重結合を有する基、付加重合可能なアセチレン性三重結合を有する基、及びそれらの組み合わせ、例えば付加重合可能な末端オレフィン基、付加重合可能な末端アセチレン基、及びそれらの組み合わせを挙げることができる。
重合性化合物の重合性官能基としては、開始剤の添加、加熱、照射等によって重合させることができる任意の基を挙げることができる。したがって、重合性官能基としては、付加重合可能なエチレン性二重結合を有する基、付加重合可能なアセチレン性三重結合を有する基、及びそれらの組み合わせ、例えば付加重合可能な末端オレフィン基、付加重合可能な末端アセチレン基、及びそれらの組み合わせを挙げることができる。
具体的には、重合性官能基としては、(メタ)アクリル基、(メタ)アクリルアミド基、及びそれらの組み合わせを挙げることができる。(メタ)アクリル基は、熱又は紫外線の照射で硬化(架橋)が容易である点で好ましい。
(重合性化合物の金属配位性官能基)
重合性化合物の金属配位性官能基としては、使用する金属ナノ粒子に対して配位・吸着する性質を有する任意の基を用いることができ、これは例えば酸素、窒素、硫黄及びリンからなる群より選択される少なくとも1種の元素を有する基である。
重合性化合物の金属配位性官能基としては、使用する金属ナノ粒子に対して配位・吸着する性質を有する任意の基を用いることができ、これは例えば酸素、窒素、硫黄及びリンからなる群より選択される少なくとも1種の元素を有する基である。
具体的には、金属配位性官能基としては、水酸基、カルボニル基、カルボキシ基、アミド基、アミノ基、アミン基、イソシアネート基、ピリジン基、ピロリドン基、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、ホスフィン基、硫酸基、スルホン酸基、スルフィン酸基、メルカプト基からなる群より選択される官能基、特にカルボン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、ホスフィン基、スルホン酸基、アミン基及びメルカプト基からなる群より選択される官能基を挙げることができる。
(重合性化合物の具体例)
重合性化合物の具体例としては、下記の式(I)又は(II)を有する(メタ)アクリル系モノマー又は(メタ)アクリルアミド系モノマーを挙げることができる。
(CH2=C(R1)−COO)n−L1−X1 (I)
(CH2=C(R2)−CONH)n−L2−X2 (II)
(式中、
R1及びR2はそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基であり、
L1及びL2はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜10のアルキレン基又は単結合であり、
X1及びX2はそれぞれ独立に、水素、金属配位性官能基又は金属配位性官能基を有する部分、特に金属配位性官能基又は金属配位性官能基を有する部分、より特に金属配位性官能基を有する部分であり、且つ
nは1〜3、特に1又は2)。
重合性化合物の具体例としては、下記の式(I)又は(II)を有する(メタ)アクリル系モノマー又は(メタ)アクリルアミド系モノマーを挙げることができる。
(CH2=C(R1)−COO)n−L1−X1 (I)
(CH2=C(R2)−CONH)n−L2−X2 (II)
(式中、
R1及びR2はそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基であり、
L1及びL2はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜10のアルキレン基又は単結合であり、
X1及びX2はそれぞれ独立に、水素、金属配位性官能基又は金属配位性官能基を有する部分、特に金属配位性官能基又は金属配位性官能基を有する部分、より特に金属配位性官能基を有する部分であり、且つ
nは1〜3、特に1又は2)。
この(メタ)アクリル系モノマー又は(メタ)アクリルアミド系モノマーでは、アクリル基又はアクリルアミド基のカルボキシ基と並んで、X1及びX2の金属配位性官能基が金属ナノ粒子に配位することによって、本発明の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体のために好ましく使用することができる。
例えば式(I)の(メタ)アクリル系モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトン(n≒2)モノ(メタ)アクリレート(CH2=CH−COO−(C5H10COO)2−H)、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロキシエチルフタレート、N−(メタ)アクリロキシ−N−カルボキシメチルピペリジン、(メタ)アクリロキシエチルホスフェート、EO変性リン酸(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロキシフタルイミドを挙げることができる。
また、式(II)の(メタ)アクリルアミド系モノマーとしては、式(I)に関して上記で示した(メタ)アクリル系モノマーに対応する(メタ)アクリルアミド系モノマーを挙げることができる。
(金属ナノ粒子)
本発明の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体で用いられる金属ナノ粒子としては、任意の金属ナノ粒子を用いることができる。
本発明の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体で用いられる金属ナノ粒子としては、任意の金属ナノ粒子を用いることができる。
(金属ナノ粒子の金属種)
本発明に用いられる金属ナノ粒子は例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、ロジウム(Rh)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、鉄(Fe)、これらの金属の合金、並びにこれらの金属及び/又は合金の組み合わせからなる群より選択される材料で作られていてよい。金属ナノ粒子の安定性、特に耐酸化性の観点からは、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、及び/又はパラジウム(Pd)を用いることができ、更に金属ナノ粒子のコスト及び安定性の観点からは、銀(Ag)を用いることができる。
本発明に用いられる金属ナノ粒子は例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、ロジウム(Rh)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、鉄(Fe)、これらの金属の合金、並びにこれらの金属及び/又は合金の組み合わせからなる群より選択される材料で作られていてよい。金属ナノ粒子の安定性、特に耐酸化性の観点からは、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、及び/又はパラジウム(Pd)を用いることができ、更に金属ナノ粒子のコスト及び安定性の観点からは、銀(Ag)を用いることができる。
上記記載のように、本発明に用いられる金属ナノ粒子は、1種を単独で用いることも、複数種を組み合わせて用いることもできる。したがって本発明に用いられる金属ナノ粒子は、1種類の金属から作られている金属ナノ粒子のみならず、複数の金属から作られている金属ナノ粒子(すなわち例えば合金ナノ粒子)、又は単独の金属若しくは合金を相成分とした複数の金属相からなるナノ粒子(すなわち例えば一層以上のシェル及びコアからなるコアーシェル型金属ナノ粒子)であってもよい。
(金属ナノ粒子の平均一次粒子径)
本発明に用いられる金属ナノ粒子の平均粒径の平均一次粒子径は、0.5nm〜20nm、例えば1nm〜15nm、1nm〜10nm、又は1nm〜5nmである。一次粒子の状態での金属ナノ粒子の平均粒径が十分に小さい場合には、光散乱が抑えられることから、光学材料への応用展開を行うことができる。また、金属ナノ粒子の平均粒径が小さく、それによって表面積が大きくなると、ナノ粒子が独自に有する特性をより効果的に発現させることができる。
本発明に用いられる金属ナノ粒子の平均粒径の平均一次粒子径は、0.5nm〜20nm、例えば1nm〜15nm、1nm〜10nm、又は1nm〜5nmである。一次粒子の状態での金属ナノ粒子の平均粒径が十分に小さい場合には、光散乱が抑えられることから、光学材料への応用展開を行うことができる。また、金属ナノ粒子の平均粒径が小さく、それによって表面積が大きくなると、ナノ粒子が独自に有する特性をより効果的に発現させることができる。
なお、ここでいう「平均粒径」とは、金属ナノ粒子の分散液を乾燥させ、得られた乾燥物を透過型電子顕微鏡(TEM)により30万倍又は75万倍にて写真撮影し、取得した画像について、画像解析ソフト(NEXUS NEW QUBE)を用いて、各々の粒子に関して画像上で同一の面積をもつ円の径を求める画像解析を行って、得られた粒子径の平均値をいう。
(金属ナノ粒子の分散状態)
ナノメートルオーダーの大きさを持つ金属ナノ粒子は、量子効果によりバルク状態の金属とは異なる物理的・化学的性質を示すことが認められている。例えばナノメートルオーダーの大きさを持つ金属ナノ粒子は、表面エネルギーのため、凝集しやすい特徴を持つ。
ナノメートルオーダーの大きさを持つ金属ナノ粒子は、量子効果によりバルク状態の金属とは異なる物理的・化学的性質を示すことが認められている。例えばナノメートルオーダーの大きさを持つ金属ナノ粒子は、表面エネルギーのため、凝集しやすい特徴を持つ。
これに関し、本発明の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体では、金属ナノ粒子の数に基づいて、金属ナノ粒子の95%以上、96%以上、97%以上、98%以上又は99%以上が一次粒子の状態で重合性化合物中に分散している。
(金属ナノ粒子の含有量)
本発明の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体では、分散体中の金属ナノ粒子の含有量は、分散体全体に対して、例えば0.5体積%〜50体積%、0.5体積%〜30体積%、又は0.5体積%〜15体積%である。粒子の量が少なすぎる場合には、ナノ粒子の性能を得ることが難しい。したがって、分散体中の金属ナノ粒子の含有量の範囲の下限は、0.5体積%ではなく、1体積%、1.5体積%、4体積%、又は10体積%とすることもできる。ナノ粒子の添加量が多すぎる場合には、重合性化合物−金属ナノ粒子分散体の流動性が低くなり、また金属ナノ粒子を一次粒子の状態で維持することが困難なことがある。
本発明の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体では、分散体中の金属ナノ粒子の含有量は、分散体全体に対して、例えば0.5体積%〜50体積%、0.5体積%〜30体積%、又は0.5体積%〜15体積%である。粒子の量が少なすぎる場合には、ナノ粒子の性能を得ることが難しい。したがって、分散体中の金属ナノ粒子の含有量の範囲の下限は、0.5体積%ではなく、1体積%、1.5体積%、4体積%、又は10体積%とすることもできる。ナノ粒子の添加量が多すぎる場合には、重合性化合物−金属ナノ粒子分散体の流動性が低くなり、また金属ナノ粒子を一次粒子の状態で維持することが困難なことがある。
〔重合性化合物−金属ナノ粒子分散体の製造方法〕
重合性化合物−金属ナノ粒子分散体を製造する本発明の方法は、初期金属ナノ粒子分散体及び重合性化合物を提供すること、並びに初期金属ナノ粒子分散体と重合性化合物とを混合して、金属ナノ粒子を、初期分散媒の相から重合性化合物の相に移動させ、重合性化合物−金属ナノ粒子分散体を得ることを含む。ここで、この方法では、初期金属ナノ粒子分散体は、初期分散媒中に金属ナノ粒子を含有しており、また重合性化合物は、初期分散媒に対して非相溶性であり、且つ重合性官能基及び金属ナノ粒子に配位する金属配位性官能基を有している。またこの方法によれば、本発明の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体を製造することができる。
重合性化合物−金属ナノ粒子分散体を製造する本発明の方法は、初期金属ナノ粒子分散体及び重合性化合物を提供すること、並びに初期金属ナノ粒子分散体と重合性化合物とを混合して、金属ナノ粒子を、初期分散媒の相から重合性化合物の相に移動させ、重合性化合物−金属ナノ粒子分散体を得ることを含む。ここで、この方法では、初期金属ナノ粒子分散体は、初期分散媒中に金属ナノ粒子を含有しており、また重合性化合物は、初期分散媒に対して非相溶性であり、且つ重合性官能基及び金属ナノ粒子に配位する金属配位性官能基を有している。またこの方法によれば、本発明の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体を製造することができる。
重合性化合物−金属ナノ粒子分散体を製造する本発明の方法では、重合性化合物が、初期金属ナノ粒子分散体の初期分散媒に対して非相溶性であることによって、初期金属ナノ粒子分散体と重合性化合物とを混合したときに、初期金属ナノ粒子分散体の初期分散媒と重合性化合物とが相分離する。また、この本発明の方法では、重合性化合物が金属配位性官能基を有することによって、重合性化合物が金属配位性官能基を介して金属ナノ粒子の表面を修飾することができる。
したがって本発明の方法では、初期金属ナノ粒子分散体と重合性化合物とを混合したときに、初期金属ナノ粒子分散体の初期分散媒の相と重合性化合物の相との界面において、重合性化合物が金属配位性官能基を介して金属ナノ粒子の表面を修飾し、そして重合性化合物で修飾されたナノ粒子が、初期分散媒の相から重合性化合物の相に移動する。言い換えると、本発明の方法では、初期金属ナノ粒子分散体と重合性化合物とを混合したときに、金属配位性官能基を有する重合性化合物が、金属ナノ粒子の周囲に存在する初期分散媒及び随意の界面活性剤を置換し、それによってナノ粒子が、初期分散媒の相から重合性化合物の相に移動する。
このようにして重合性化合物の相に移動したナノ粒子は、その表面に金属配位性官能基を介して重合性化合物が吸着・配位していることによって、重合性化合物の相において安定に存在することができる。したがって、この本発明の方法によれば、金属ナノ粒子が高度に分散した状態の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体を得ることができる。
なお、従来の方法でのように、初期金属ナノ粒子分散体に、分散媒に対して相溶性の重合性化合物を加える場合、得られる混合溶液においては金属ナノ粒子が凝集する傾向が大きくなる。
(初期金属ナノ粒子分散体)
本発明の方法において用いられる初期金属ナノ粒子分散体は、金属ナノ粒子、特に初期分散媒及び随意の界面活性剤によって修飾された帰属ナノ粒子が有機溶媒中で分散しており、それによって沈殿を生じていない分散液を意味する。このような初期金属ナノ粒子分散体は任意の方法で製造することができ、例えば金属の塩化物を媒体中で加水分解することによって得ることができる。また、初期金属ナノ粒子分散体の製造に関しては、鉄微粒子の製造に関する特開2006−342399を参照することができる。
本発明の方法において用いられる初期金属ナノ粒子分散体は、金属ナノ粒子、特に初期分散媒及び随意の界面活性剤によって修飾された帰属ナノ粒子が有機溶媒中で分散しており、それによって沈殿を生じていない分散液を意味する。このような初期金属ナノ粒子分散体は任意の方法で製造することができ、例えば金属の塩化物を媒体中で加水分解することによって得ることができる。また、初期金属ナノ粒子分散体の製造に関しては、鉄微粒子の製造に関する特開2006−342399を参照することができる。
(初期金属ナノ粒子分散体の初期分散媒)
本発明の初期金属ナノ粒子分散体の初期分散媒は、ナノ粒子を凝集させず、且つ重合性化合物に対して非相溶性であるようにして選択される。初期分散媒としては、有機溶媒を用いることができる。考慮される具体的な有機溶媒としては、ヘキサン、トルエン、クロロホルムなどが挙げられる。また、具体的な初期分散媒が重合性化合物に対して非相溶性であるか否かは、添加されている界面活性剤、使用する金属ナノ粒子等の成分の量、種類等、系の温度等にも依存するものであり、したがって具体的な初期分散媒と重合性化合物との組み合わせは、試験に基づいて決定することができる。
本発明の初期金属ナノ粒子分散体の初期分散媒は、ナノ粒子を凝集させず、且つ重合性化合物に対して非相溶性であるようにして選択される。初期分散媒としては、有機溶媒を用いることができる。考慮される具体的な有機溶媒としては、ヘキサン、トルエン、クロロホルムなどが挙げられる。また、具体的な初期分散媒が重合性化合物に対して非相溶性であるか否かは、添加されている界面活性剤、使用する金属ナノ粒子等の成分の量、種類等、系の温度等にも依存するものであり、したがって具体的な初期分散媒と重合性化合物との組み合わせは、試験に基づいて決定することができる。
(初期金属ナノ粒子分散体の金属ナノ粒子)
金属ナノ粒子に関しては、重合性化合物−金属ナノ粒子分散体に関する上記の説明を参照することができる。
金属ナノ粒子に関しては、重合性化合物−金属ナノ粒子分散体に関する上記の説明を参照することができる。
(重合性化合物の選択)
重合性化合物に関しては、重合性化合物−金属ナノ粒子分散体に関する上記の説明を参照することができる。また、重合性化合物は、初期金属ナノ粒子分散体の初期分散媒に対して非相溶性であるように選択される。初期金属ナノ粒子分散体の初期分散媒に関して説明したように、具体的な初期分散媒と重合性化合物との組み合わせは、試験に基づいて決定することができる。
重合性化合物に関しては、重合性化合物−金属ナノ粒子分散体に関する上記の説明を参照することができる。また、重合性化合物は、初期金属ナノ粒子分散体の初期分散媒に対して非相溶性であるように選択される。初期金属ナノ粒子分散体の初期分散媒に関して説明したように、具体的な初期分散媒と重合性化合物との組み合わせは、試験に基づいて決定することができる。
(界面活性剤)
初期分散媒に含有されている金属ナノ粒子は、金属ナノ粒子そのままであってもよいが、その表面が、有機配位子、具体的には界面活性剤により被覆されていることが好ましい。金属ナノ粒子の表面が界面活性剤で被覆されている場合、特に金属ナノ粒子が逆ミセル型金属ナノ粒子となっている場合には、一次粒子のままで溶媒中に均一に分散させることが容易になる。
初期分散媒に含有されている金属ナノ粒子は、金属ナノ粒子そのままであってもよいが、その表面が、有機配位子、具体的には界面活性剤により被覆されていることが好ましい。金属ナノ粒子の表面が界面活性剤で被覆されている場合、特に金属ナノ粒子が逆ミセル型金属ナノ粒子となっている場合には、一次粒子のままで溶媒中に均一に分散させることが容易になる。
使用される界面活性剤は、金属ナノ粒子の凝集を抑制するものであれば特に限定されない。例えば界面活性剤としは、金属ナノ粒子に配位・吸着する親水性基として、アミノ基、チオール基、カルボキシ基、及び水酸基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を含む界面活性剤を挙げることができる。これらの界面活性剤の中では、アミノ基又はチオール基を有する界面活性剤、例えばアルキルアミンが、金属との相互作用の強さの観点から好ましい。
アミノ基を有する界面活性剤としては例えば、第1〜第3級アミン、特にC10〜C30の炭化水素基を有する第1級アミン、より特にC10〜C30のアルキル基を有する第1級アルキルアミン、更により特にオレイルアミンを挙げることができる。
〔重合性化合物−金属ナノ粒子分散体の使用方法〕
本発明の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体を、加熱、照射等によって重合させると、重合性化合物の重合体であるポリマー中に金属ナノ粒子が一次粒子の状態で分散しているポリマー−金属ナノ粒子複合体を得ることができる。
本発明の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体を、加熱、照射等によって重合させると、重合性化合物の重合体であるポリマー中に金属ナノ粒子が一次粒子の状態で分散しているポリマー−金属ナノ粒子複合体を得ることができる。
この重合は例えば、重合性化合物−金属ナノ粒子分散体を基材上にキャストし、そして重合性化合物を重合させることによって行わせることができ、このようにしてポリマー−金属ナノ粒子複合体を得た場合には、ポリマー−金属ナノ粒子複合体はフィルム状の形態を有することができる。ただし、この重合は任意の形状の型において行って、所望の形状を有するポリマー−金属ナノ粒子複合体を得ることができ、またポリマー−金属ナノ粒子複合体を重合によって得た後で、ポリマー−金属ナノ粒子複合体を成形することも考慮される。
重合性化合物−金属ナノ粒子分散体の重合性化合物を重合させるための方法及び条件は、使用する重合性化合物、特に重合性化合物の重合性基に依存して決定される。例えば、重合性化合物を加熱によって重合させる場合、重合性化合物−金属ナノ粒子分散体を基材上にキャスト等して、これを電気炉、乾燥機、オーブン、高温槽、ホットステージ等の各種加熱装置で加熱することができる。重合のための加熱温度が高すぎると、重合性化合物の分解、ナノ粒子の熔接等が生じ、得られる複合体の特性の悪化につながる。また反対に、重合のための加熱温度が低すぎると、重合及び硬化が十分に進行しないことがある。重合のための加熱温度は、一般的には30〜300℃、好ましくは50〜200℃である。
このようにして得られるポリマー−金属ナノ粒子複合体は例えば、ポリマー中に、金属ナノ粒子が分散しており、金属ナノ粒子の平均一次粒子径が、0.5nm〜20nmであり、金属ナノ粒子の数に基づいて、金属ナノ粒子の95%以上が一次粒子の状態でポリマー中に分散している。
ここで、金属ナノ粒子の材料、平均一次粒子径、分散状態、含有量等については、重合性化合物−金属ナノ粒子分散体に関する上記の記載を参照することができる。
すなわちポリマー−金属ナノ粒子複合体では、金属ナノ粒子の平均粒径の平均一次粒子径は、0.5nm〜20nm、例えば1nm〜15nm、1nm〜10nm、又は1nm〜5nmである。またポリマー−金属ナノ粒子複合体では、金属ナノ粒子の数に基づいて、金属ナノ粒子の95%以上、96%以上、97%以上、98%以上又は99%以上が一次粒子の状態でポリマー中に分散している。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔測定方法〕
実施例においては、以下の項目について、以下の方法によって測定・評価を実施した。
実施例においては、以下の項目について、以下の方法によって測定・評価を実施した。
(1)ポリマー−金属ナノ粒子複合体における金属ナノ粒子の含有量(充填率)
ポリマー−金属ナノ粒子複合体について、熱重量天秤(理学電機社製、商品名:TGA8120)を用いて、窒素又は空気流中において900℃で熱分析を行い、その残渣から質量分率を測定し、そして更に金属ナノ粒子を構成する材料の比重に基づいて、体積分率を評価した。なお、評価にあたっては、サンプル3点の平均値を採用した。
ポリマー−金属ナノ粒子複合体について、熱重量天秤(理学電機社製、商品名:TGA8120)を用いて、窒素又は空気流中において900℃で熱分析を行い、その残渣から質量分率を測定し、そして更に金属ナノ粒子を構成する材料の比重に基づいて、体積分率を評価した。なお、評価にあたっては、サンプル3点の平均値を採用した。
(2)ポリマー−金属ナノ粒子複合体における金属ナノ粒子の分散状態
ポリマー−金属ナノ粒子複合体を、ミクロトーム(ライカ社製、商品名:ULTRACUT−S)を用いて50〜100nmの薄切片とし、得られた薄切片を銅製マイクログリッドに乗せ、透過型電子顕微鏡(FEI社製、商品名:TECNAI G2)によって、加速電圧120kvで、TEM観察及び撮影を実施した。
ポリマー−金属ナノ粒子複合体を、ミクロトーム(ライカ社製、商品名:ULTRACUT−S)を用いて50〜100nmの薄切片とし、得られた薄切片を銅製マイクログリッドに乗せ、透過型電子顕微鏡(FEI社製、商品名:TECNAI G2)によって、加速電圧120kvで、TEM観察及び撮影を実施した。
〔製造方法〕
(製造例1)
特開2006−342399に記載の方法に従って、粒子径8nmの鉄ナノ粒子を製造した。
(製造例1)
特開2006−342399に記載の方法に従って、粒子径8nmの鉄ナノ粒子を製造した。
具体的には、グローブボックス内アルゴン雰囲気(酸素及び水分がいずれも10ppm以下)中で、撹拌器、温度計及び空冷式還流管を備え付けた100mlの四つ口フラスコに、ケロシン(aldrich社製)40ml及びオレイルアミン(aldrich社製)1.0gを加え、系内を180℃まで昇温した。次に、鉄ペンタカルボニル(関東化学社製)0.8gを注射器で一気に注入した。更に180℃で1時間還流した後に、熱源を除去して室温まで冷却した。このようにして合成した鉄ナノ粒子を、メタノール及びアセトンで沈澱させ、遠心分離で洗浄した後に、脱水ヘキサン10mlに分散させた。以上のようにして得られた鉄ナノ粒子の平均粒経は8nmであった。
(製造例2)
特開2006−342399に記載の方法に従って、粒子径5nmの鉄ナノ粒子を製造した。
特開2006−342399に記載の方法に従って、粒子径5nmの鉄ナノ粒子を製造した。
具体的には、グローブボックス内アルゴン雰囲気(酸素及び水分がいずれも10ppm以下)中で、撹拌器、温度計及び空冷式還流管を備え付けた100mlの四つ口フラスコに、ケロシン(aldrich社製)45ml及びオレイルアミン(aldrich社製)4.8gを加え、系内を180℃まで昇温した。次に、鉄ペンタカルボニル(関東化学社製)2.4gを注射器で一気に注入した。更に180℃で1時間還流した後に、熱源を除去して室温まで冷却した。このようにして得られた鉄ナノ粒子を、遠心分離で洗浄した後に、脱水ヘキサン10mlに分散させた。以上のようにして得られた鉄ナノ粒子の平均粒経は5nmであった。
(実施例1)
製造例1で得られた鉄ナノ粒子(粒子径8nm)のヘキサン分散液(5ml)を、15ml遠心チューブに入れた。次に、アクリレートモノマー(東亜合成(株)製、品名:アロニックス M−5300)1gを、この遠心チューブに入れ、その後で高速振とう機を、15rpm及び5分に設定して、遠心チューブ中の溶液を混合した。ここで、使用したアクリレートモノマーは具体的には、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトン(n≒2)モノ(メタ)アクリレート(CH2=CH−COO−(C5H10COO)2−H)であった。
製造例1で得られた鉄ナノ粒子(粒子径8nm)のヘキサン分散液(5ml)を、15ml遠心チューブに入れた。次に、アクリレートモノマー(東亜合成(株)製、品名:アロニックス M−5300)1gを、この遠心チューブに入れ、その後で高速振とう機を、15rpm及び5分に設定して、遠心チューブ中の溶液を混合した。ここで、使用したアクリレートモノマーは具体的には、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトン(n≒2)モノ(メタ)アクリレート(CH2=CH−COO−(C5H10COO)2−H)であった。
高速振とう機を停止させると、アクリレート相とヘキサン相とが相分離しており、鉄ナノ粒子がアクリレート相に移動していた。この二相溶液から、分液漏斗を用いてヘキサン相を除去した。アクリレート相をスライドガラス上に載せ、160℃でアクリレートを硬化させて、実施例1のポリマー−金属ナノ粒子複合体を得た。
実施例1のポリマー−金属ナノ粒子複合体についての過型電子顕微鏡(TEM)写真(30万倍)を、図1に示す。実施例1のポリマー−金属ナノ粒子複合体における鉄ナノ粒子の充填率(含有量)は、0.6体積%(4.8質量%)であり、また鉄ナノ粒子は凝集せずに、実質的に全て(約100%)が一次粒子の状態で分散していた。
(実施例2)
製造例1で得られた鉄ナノ粒子(粒子径8nm)の代わりに製造例2で得られた鉄ナノ粒子(粒子径5nm)を用いたことを除いて、実施例1と同様にして、実施例2のポリマー−金属ナノ粒子複合体を得た。
製造例1で得られた鉄ナノ粒子(粒子径8nm)の代わりに製造例2で得られた鉄ナノ粒子(粒子径5nm)を用いたことを除いて、実施例1と同様にして、実施例2のポリマー−金属ナノ粒子複合体を得た。
実施例2のポリマー−金属ナノ粒子複合体についての過型電子顕微鏡(TEM)写真(30万倍)を、図2に示す。実施例2のポリマー−金属ナノ粒子複合体における鉄ナノ粒子の充填率(含有量)は、4.4体積%(26質量%)であり、また鉄ナノ粒子は凝集せずに、実質的に全て(約100%)が一次粒子の状態で分散していた。
(実施例3)
アクリレートモノマーの使用量を1gから0.34gに減らしたことを除いて実施例2と同様にして、実施例3のポリマー−金属ナノ粒子複合体を得た。
アクリレートモノマーの使用量を1gから0.34gに減らしたことを除いて実施例2と同様にして、実施例3のポリマー−金属ナノ粒子複合体を得た。
実施例3のポリマー−金属ナノ粒子複合体についての過型電子顕微鏡(TEM)写真(75万倍)を、図3に示す。実施例3のポリマー−金属ナノ粒子複合体における鉄ナノ粒子の充填率(含有量)は、12体積%(51質量%)であり、また鉄ナノ粒子は凝集せずに、約95%以上が一次粒子の状態で分散していた。
(実施例4)
金ナノ粒子(約10nm)のトルエン分散液(アルバックマテリアル(株)製、品名:Au1t(30wt%)、2ml)を、15ml遠心チューブに入れ、その後で10mlヘキサンをこの遠心チューブに加えて、初期分散媒をトルエンとヘキサンとの混合物とした。次に、アクリレートモノマー(東亜合成(株)製、品名:アロニックス M−5300)2gを、この遠心チューブに入れ、その後で高速振とう機を、15rpm及び5分に設定して、遠心チューブ中の溶液を混合した。
金ナノ粒子(約10nm)のトルエン分散液(アルバックマテリアル(株)製、品名:Au1t(30wt%)、2ml)を、15ml遠心チューブに入れ、その後で10mlヘキサンをこの遠心チューブに加えて、初期分散媒をトルエンとヘキサンとの混合物とした。次に、アクリレートモノマー(東亜合成(株)製、品名:アロニックス M−5300)2gを、この遠心チューブに入れ、その後で高速振とう機を、15rpm及び5分に設定して、遠心チューブ中の溶液を混合した。
高速振とう機を停止させると、アクリレート相と、トルエン及びヘキサンの混合物相とが相分離していた。この二相溶液から、分液漏斗を用いてトルエン及びヘキサンの混合物相を除去した。アクリレート相をスライドガラス上に載せ、160℃でアクリレートを硬化させて、実施例4のポリマー−金属ナノ粒子複合体を得た。
実施例4のポリマー−金属ナノ粒子複合体についての過型電子顕微鏡(TEM)写真(30万倍)を、図4に示す。実施例4のポリマー−金属ナノ粒子複合体における金ナノ粒子の充填率(含有量)は、1.8体積%(26質量%)であり、また金ナノ粒子は凝集せずに、約95%が一次粒子の状態で分散していた。
(比較例1)
アクリレートモノマー(東亜合成(株)製、品名:アロニックス M−5300)1gの代わりに、スチレンモノマー(Aldrich(株)製)1gを用いたことを除いて、実施例1と同様にして、高速振とう機の遠心チューブで溶液を混合した。
アクリレートモノマー(東亜合成(株)製、品名:アロニックス M−5300)1gの代わりに、スチレンモノマー(Aldrich(株)製)1gを用いたことを除いて、実施例1と同様にして、高速振とう機の遠心チューブで溶液を混合した。
高速振とう機を停止させると、スチレンモノマー相とヘキサン相とは相分離していなかった。
(比較例2)
銀ナノ粒子(約8nm)のトルエン分散液(戸田工業(株)製、品名:ナノシルバー分散体、銀ナノ粒子含有量:53質量%)1gを、15ml遠心チューブに入れ、その後、ヘキサン10mlをこの遠心チューブに加えて、初期分散媒をトルエンとヘキサンとの混合物とした。次に、アクリレートモノマー(東亜合成(株)製、品名:アロニックス M−5300)2gを、この遠心チューブに入れ、その後で高速振とう機を、15rpm及び5分に設定して、遠心チューブ中の溶液を混合した。
銀ナノ粒子(約8nm)のトルエン分散液(戸田工業(株)製、品名:ナノシルバー分散体、銀ナノ粒子含有量:53質量%)1gを、15ml遠心チューブに入れ、その後、ヘキサン10mlをこの遠心チューブに加えて、初期分散媒をトルエンとヘキサンとの混合物とした。次に、アクリレートモノマー(東亜合成(株)製、品名:アロニックス M−5300)2gを、この遠心チューブに入れ、その後で高速振とう機を、15rpm及び5分に設定して、遠心チューブ中の溶液を混合した。
高速振とう機を停止させると、アクリレート相と、トルエン及びヘキサンの混合物相とは相分離していなかった。また、銀ナノ粒子が激しく凝集していることが観察された。
(実施例及び比較例のまとめ)
実施例及び比較例についての結果を下記にまとめている。
実施例及び比較例についての結果を下記にまとめている。
Claims (10)
- 重合性化合物中に、金属ナノ粒子が分散しており、
前記重合性化合物が、重合性官能基及び前記金属ナノ粒子に配位・吸着する金属配位性官能基を有し、
前記金属ナノ粒子の平均一次粒子径が、0.5nm〜20nmであり、且つ
前記金属ナノ粒子の数に基づいて、前記金属ナノ粒子の95%以上が一次粒子の状態で前記重合性化合物中に分散している、
重合性化合物−金属ナノ粒子分散体。 - 前記金属ナノ粒子の含有量が、分散体全体に対して0.5体積%〜50体積%である、請求項1に記載の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体。
- 前記重合性官能基が、付加重合可能なエチレン性二重結合を有する基、付加重合可能なアセチレン性三重結合を有する基、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1又は2に記載の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体。
- 前記金属配位性官能基が、水酸基、カルボニル基、カルボキシ基、アミド基、アミノ基、アミン基、イソシアネート基、ピリジン基、ピロリドン基、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、ホスフィン基、硫酸基、スルホン酸基、スルフィン酸基、及びメルカプト基、並びにそれらの組み合わせからなる群より選択される官能基である、請求項1〜3のいずれかに記載の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体。
- 前記重合性化合物が、下記の式(I)又は(II)を有する(メタ)アクリル系モノマー又は(メタ)アクリルアミド系モノマーである、請求項1〜4のいずれかに記載の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体:
(CH2=C(R1)−COO)n−L1−X1 (I)
(CH2=C(R2)−CONH)n−L2−X2 (II)
(式中、
R1及びR2はそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基であり、
L1及びL2はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜10のアルキレン基又は単結合であり、
X1及びX2はそれぞれ独立に、水素、前記金属配位性官能基又は前記金属配位性官能基を有する部分であり、且つ
nは1〜3)。 - 前記金属ナノ粒子が、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、ロジウム、コバルト、ルテニウム、鉄、これらの金属の合金、並びにこれらの金属及び/又は合金の組み合わせからなる群より選択される材料で作られている、請求項1〜5のいずれかに記載の重合性化合物−金属ナノ粒子分散体。
- 初期分散媒中に金属ナノ粒子を含有している初期金属ナノ粒子分散体、及び前記初期分散媒に対して非相溶性であり、且つ重合性官能基及び前記金属ナノ粒子に配位・吸着する金属配位性官能基を有する重合性化合物を提供すること、及び
前記初期金属ナノ粒子分散体と前記重合性化合物とを混合して、前記金属ナノ粒子を、前記初期分散媒の相から前記重合性化合物の相に移動させ、重合性化合物−金属ナノ粒子分散体を得ること、
を含む、重合性化合物−金属ナノ粒子分散体の製造方法。 - 得られた前記重合性化合物−金属ナノ粒子分散体が、前記初期分散媒を含有していない、請求項7に記載の方法。
- 前記初期金属ナノ粒子分散体において、前記金属ナノ粒子が界面活性剤で修飾されている、請求項7又は8に記載の方法。
- 前記界面活性剤が、アルキルアミンである、請求項9に記載の方法。
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