JP2010149490A - 筆キャップ - Google Patents

Abstract

【課題】 使用後の筆に残留した液体を吸収する機能を設け、筆を洗う際の手間や時間や洗うために使用する水の量を軽減する筆キャップを提供する。
【解決手段】 片側に開く円筒形のキャップを本体とし、筆の設置口に弾力体を設け、本体中央部分に設けた窓に、外部からの圧力で動く弾力体を本体内部から装着し、本体内部に交換可能な吸収シートを設け、本体上部を覆い閉じるための補助キャップを設けた筆キャップ。
【選択図】図１

Description

本発明は、使用後の筆に残留した液体を吸収する機能を設け、筆を洗う際の手間や時間や洗うために使用する水の量を軽減する筆キャップに関するものである。

従来、筆の収納具には、使用後に残った液体が漏れたり他に付着しないように筆の穂を覆うキャップや筆全体を覆う筆巻きやケースがある。

通常、墨には膠が含まれており、墨を溶かした液体を低温で保管したり、長時間放置すると固まる性質がある。これを防ぐために密閉性のよい筆キャップが開発されている。
実開昭５１−１４４２３４号公報 実開昭６２−７８４８７号公報

以上に述べた筆の収納方法には、次のような問題点があった。
（イ）墨を溶かした液体は長時間放置すると固まるため、空気孔のある収納具や隙間のある筆巻きでは、使用後の筆の穂が固まったり収納具自体が汚れて、洗い落とすのに手間と時間がかかった。
（ロ）筆の穂に残留した液体の固化を防ぐために、次の使用時まで密閉性の良いラップフィルム等で包んだり、密閉性の良い筆キャップに収納する方法が使用されることがあるが、この状態を長く続けるとカビが発生したり、穂の根元がふくらんで筆をはやく傷めてしまうことがあるため、このような一時的保存方法にも洗うという過程が必要となる。なお、通常の筆の取り扱いは使用後に毎回洗って乾燥することが推奨されている。
（ハ）現在、墨液、墨汁、墨滴などの名称で多くの種類の液体墨が販売されており、その中でも練習用の液体墨には清書用で使われる材料とは異なるものが含まれているため、混合しないよう注意書きがされている。そのため、使用する液の種類を変更するときには筆を洗う過程が必要となる。
本発明は、以上の問題点を解決しようとするものであり、筆に残留した液体を取り除き、筆を洗う際の手間や時間や洗うために使用する水の量を軽減することを目的とするものである。

片側に開く円筒形のキャップを本体とし、筆の設置口に弾力体を設け、中央部分に窓を設ける。本体に設けた窓に外部からの圧力で動く弾力体を本体内部から装着する。本体内部には筆の穂に残留した液体を吸収する交換可能な吸収シートを設ける。外部から圧力を加えることにより誤って開口したり液漏れしないよう、本体上部を覆い閉じるための補助キャップを設ける。以上を特徴とする筆キャップである。

本発明は、使用後の筆に残留した液体を本体内部に設けた交換可能な吸収シートに吸収させることで、筆を洗う際の手間や時間や洗うために使用する水の量を軽減することができる。

以下、本発明の実施の形態を説明する。

片側に開く円筒形の筆キャップ本体（１）に、留め具（２）を設ける。また筆の設置口に設置口弾力体（３）を設け、中央部分に窓（４）を設ける。本体中央部分の窓（４）に、外部から圧力をかけられるよう外部圧用弾力体（５）の凸部（６）を本体（１）の内部から取り付ける。

本体（１）に外部圧用弾力体（５）を取り付けた後、本体（１）の内部に、筆の穂に残留した液体を吸収するための交換可能な吸収シート（７）を設ける。この吸収シート（７）は、筆接触側から不織布（８）、吸収材を含んだ綿（９）、防水シート（１０）から構成され、本体（１）に筆を収納した際に折り曲げやすいよう、吸収シート（７）の中央帯（１１）を薄くする。

本体（１）の上部に補助キャップ取り付け溝（１２）を設け、留め具（２）を閉じた本体（１）の上部を覆い閉じるための補助キャップ（１３）を設ける。

本発明は以上の構成よりなる。
本発明を使用するときは、筆キャップ本体（１）の留め具（２）を開き、本体（１）の内部に外部圧用弾力体（５）を取り付けた後、吸収シート（７）を設置して、その上に使用後の筆を置き、本体（１）の留め具（２）を閉じる。本体（１）の上部にある補助キャップ取り付け溝（１２）に補助キャップ（１３）を取り付けた後、本体（１）の外部に設けた凸部（６）を指で数回押して筆の穂部分に圧力をかける。この結果、筆の穂に残留した液体は本体（１）内部に設けた吸収シート（７）に吸収され、筆を洗う際の手間や時間や洗うために使用する水の量を軽減することができる。

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
本体（１）の上部を覆い閉じるための補助キャップ（１３）に、図７の様にチャームやチェーン等の装飾品を取り付けるための取り付け穴（１４）を設けたり、図９の様に装飾用パーツ（１５）を取り付けたりすることで、個人の目印や筆の種類の判別等に用いることが可能な筆キャップとなる。

本発明の斜視図 本発明の本体内部正面図 本発明の分解斜視図 本発明の本体内部吸収シート正面図 本体内部吸収シートの図４におけるＡ−Ａ線断面図 本発明の使用状態正面図 本発明の補助キャップの実施例の斜視図 本発明の補助キャップの実施例の側面図 本発明の補助キャップの実施例の斜視図 本発明の補助キャップの実施例の側面図

符号の説明

１ 本体
２ 留め具
３ 設置口弾力体
４ 窓
５ 外部圧用弾力体
６ 凸部
７ 吸収シート
８ 不織布
９ 吸収材を含んだ綿
１０ 防水シート
１１ 中央帯
１２ 補助キャップ取り付け溝
１３ 補助キャップ
１４ 取り付け穴
１５ 装飾用パーツ

Claims (2)

1. 片側に開く円筒形のキャップを本体とし、筆の設置口に弾力体を設け、本体中央部分に設けた窓に、外部からの圧力で動く弾力体を本体内部から装着し、本体内部に交換可能な吸収シートを設け、本体上部を覆い閉じるための補助キャップを設けた筆キャップ。
2. 本体上部を覆い閉じるための補助キャップに、チャームやチェーン等の装飾品を取り付けるための取り付け穴が設けられている請求項１の筆キャップ。

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