JP2010145403A - 原子チップ上へ組み込まれた物質波レートジャイロスコープ及び関連する加速度計 - Google Patents

原子チップ上へ組み込まれた物質波レートジャイロスコープ及び関連する加速度計 Download PDF

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Abstract

【課題】原子チップ上へ組み込まれた物質波レートジャイロスコープを提供する。
【解決手段】レートジャイロはサニャック効果によって動作し、測定を実施するために超低温原子を用いる。それは所与の構成において、超低温の原子雲の動きを止めることを可能にする原子トラップと、原子雲を2つの原子パケットへと分離−移動−再結合させるための手段とを備える。直流電流IDCが調整可能な強さで流れる第1の導線30と、トラップの領域内で第1の導線に実質的に平行であり、この第1の導線の両側に対称に配置された第2の導線31及び第3の導線32とを特に備える1つの原子チップ3上へ結合し、第2と第3の導線は、同じ方向に流れる同じ振幅と同じ周波数の交流電流を運び、前記電流の最大振幅及び周波数は、原子雲を原子の2つのパケットへと分離するために必要な磁力よりも大きい強さの磁場を、原子雲内で作り出す。
【選択図】図5b

Description

本発明の全体的分野は、ジャイロ測定、言い換えれば回転速度の測定の分野に関する。より正確には、本発明の技術分野は物質波レートジャイロスコープに関する。これらのジャイロにおいて、速度の測定は角速度
Figure 2010145403
で回転している、基準フレーム内の2つの反対方向に回転する物質波の間の、サニャック効果により引き起こされる位相ずれΔφの測定に依存し、Δφは:
Figure 2010145403
によって得られ、ここでAは干渉計により包含される面積範囲、mは原子の質量、そして
Figure 2010145403
はプランク定数である。上述の原子のサニャック効果の活用は、原子の、そして光学的なサニャックの位相ずれが得られ、その他全てのものはmc/(hν)の量によって等しく、それは問題の原子のタイプ及び光周波数νに応じて、1010又は1011のオーダーであるため、光学的サニャック効果を従来使用するレートジャイロスコープの分野における、技術的な躍進を表わす。
現在市販の入手可能な最良のレートジャイロは、能動的なレーザー空洞又は受動的なファイバー干渉計の中で生じる、光学的サニャック効果に基づく。最初のケースにおいて、その製品はジャイロレーザーとして知られ、2番目においてはファイバー・レートジャイロとして知られる。光波の物質波による置き換えは、例え物質波が部分的に、信号対雑音比(SN比)及び干渉計の面積範囲における減少によって相殺されるとしても、感度における非常に大きなゲインをもたらす。物質波レートジャイロは、このタイプの装置で地球の自転を最初に測定した1997年以来、実験的な現実となっている。この点に対して、T.グスタフソン(T.Gustavson)らの論文、物理的レビュー・レター(Phys.Rev.Lett.)第78巻(1997年)が参照されるであろう。今日、幾つかの研究所が類似のセンサーを製作しており、その到達した性能は既に、最善の光レートジャイロの性能を上回っている(D.デュルフェー(D.Durfee)ら、物理的レビュー・レター(Phys.Rev.Lett.)第97巻、240801(2006年)を参照のこと)。将来の開発に関して、潜在性はさらに桁違いに残されている。
原子レートジャイロは物質波の使用に依存する。量子力学の法則によれば、物質波は質量を有する全ての粒子に関連する。原子干渉分光法の技術は、測定される物質波のパケット間の位相差を許容する。それは特に、原子の熱運動速度分散を制限するために、絶対零度に近い温度まで原子の予冷却を必要とする。本文の以下の部分において、これらの冷却された原子は低温原子又は超低温原子と呼ばれるであろう。
低温原子を捕捉し、冷却し、そして操作する機能の部分を「チップ」型の装置上に一体化するために、相当な努力が近年払われて来ており、その装置は小型であるという利点のみならず、システムに必要な磁場のより良い制御、及び比較的小さい電力消費という利点も有する。さらに、O.ゾバイ(O.Zobay)及びB.ギャラウェイ(B.Garraway)による論文、「磁場で誘導された断熱ポテンシャルにおける二次元の原子捕捉(Two−Dimensional Atom Trapping in Field−Induced Adiabatic Potentials)」、物理的レビュー・レター(Physical Review Letters)第86巻、1195〜1198頁(2001年)により2000年に強調された、原子のコヒーレント操作用に無線周波数電磁場を使用し、組み込む利点は、2006年の、ボース−アインシュタイン凝縮体の二等分の部分への凝集性分離により、最近実験的に実証された。ボース−アインシュタイン凝縮体は、原子干渉計を製作するための重要な構成要素である、レーザー用の分離プレートの原子当量を構成する。さらなる情報については、T.シューム(T.Schumm)らによる出版物、「原子チップ上の2つの井戸における物質波の干渉分光法(Matter−wave interferometry in a double well on an atom chip)」、自然物理学(Nature Physics)第1巻、57〜62頁(2005年)が参照されよう。
原子のジャイロ測定及び、原子チップに対する物質波のコヒーレント操作の枠組み内での既存技術に基づいて、本発明によるレートジャイロは、装置がさらされる局部的な回転速度又は加速度を測定するための、新規なセンサー構造を提供する。
より正確には、本発明の第1の主題は所与の軸に沿った回転速度の測定を可能にする、物質波タイプのレートジャイロであり、前記レートジャイロは少なくとも:
−測定面を備える電子チップと、
−超低温の原子雲を生成し、捕捉し、冷却するための手段及び、前記測定面から所定の距離において超低温の原子雲の動きを止めることを可能にする原子トラップと、
−導線と、最小限の局部的磁場を作ることを可能にする外部巻線との集合を備えたトラップであって、そのようなトラップが、例えば一方で、それを通じて直流電流IDCが流れる、前記チップ内へ組み込まれた第1の導線と、他方で、その磁力線がトラップの領域内において測定面に平行で、第1の導線の方向に直角である、一様な磁場を生成するための手段とから成り得るトラップと、
−原子雲を2つの原子パケットへ分ける手段、及び前記パケットを移動させる手段であって、前記手段がまた2つのパケットを単一の原子雲へ再結合することを可能にし、2つのパケット全体が分離と再結合との間の、第1の閉じた領域のまわりを移動している手段と、
−再結合の後で原子雲へ導入された位相ずれの光学的測定手段と、
−レートジャイロの様々な手段を監視し、制御し、フィードバック制御するための電子的手段と
を備え、
その分離手段及び移動手段は、実質的にトラップ領域内で相互に平行な第1の主要導線、第2の導線、及び第3の導線を基本的に備え、第2の導線及び第3の導線は第1の導線の両側に対称に配置され、第2の導線及び第3の導線は同一方向に流れる、同じ振幅と周波数を有する交流電流を運び、前記電流の最大振幅及び周波数は、前記磁場の分極方向に沿って、原子雲を2つの原子パケットへと分けるのに必要な磁力よりも大きい強さを有する、交流の磁場を原子雲内で作り出すために十分であり、第1の導線内を流れる直流電流IDCの振幅は、測定の過程において可変である。
有利なことにレートジャイロは、電子チップの測定面の第2領域の上方に配置された、第1の原子トラップと同一の少なくとも第2の原子トラップを備え、第4、第5、及び第6の導線はそれぞれ、第1、第2、及び第3の導線と類似の機能を有し、そして前記パケットを移動させてそれらを単一の原子雲へと再結合するために、第2の原子雲を2つの原子パケットへ分けるようなやり方で配置され、2つのパケット全体は分離と再結合との間の、第2の閉じた領域のまわりを移動しており、第2の領域は第1の領域と異なる移動方向又は幾何学的特性を有し、レートジャイロはまた再結合の後に第2の原子雲内へ導入される、第2の位相ずれの光学的測定のための手段も備え、電子的手段は第1と第2の位相ずれの加算及び減算の実行を可能にする機能を備える。
本発明の第2の主題は、所与の軸と方向に沿った回転速度及び加速度を測定するための、物質波タイプのセンサーであり、前記センサーは少なくとも:
−測定面を備える電子チップと、
−少なくとも第1及び第2の超低温の原子雲を生成し、捕捉し、冷却するための手段と、
−前記測定面から第1の所定の距離において第1の超低温の原子雲の動きを止めることを可能にする第1の原子トラップ、及び前記測定面から第2の所定の距離において第2の超低温の原子雲の動きを止めることを可能にする第2の原子トラップと、
−それを通じて第1の直流電流IDC が流れる、前記チップ内へ組み込まれた第1の導線を備える第1のトラップと、それを通じて電流IDC が流れる、前記チップ内へ組み込まれた第4の導線を備える第2のトラップであって、
その第1及び第2のトラップが、その磁力線が測定面に平行で第1及び第4の導線の方向に直角である、一様な磁場を発生させるための手段を備えるトラップと、
−第1の原子雲を2つの原子パケットへ分ける第1の手段、及び前記パケットを移動させる第1の手段であって、前記手段がまた2つのパケットを単一の原子雲へ再結合することを可能にし、2つのパケット全体が分離と再結合との間の、第1の閉じた領域のまわりを移動している手段と、
−第2の原子雲を2つの原子パケットへ分ける第2の手段、及び前記パケットを移動させる第2の手段であって、前記手段がまた2つのパケットを単一の原子雲へ再結合することを可能にし、2つのパケット全体が分離と再結合との間の、第2の閉じた領域のまわりを移動している手段と、
−再結合の後に第1と第2の原子雲へ導入される、第1及び第2の位相ずれの光学的測定用手段と、
−様々な手段のセンサーを監視し、制御し、フィードバック制御するための電子的手段と
を備え、
−第1と第2の分離及び移動手段は、第1と第4の導線、及びトラップの領域内で実質的に相互に平行な第2、第3、及び第5の導線を基本的に備え、
第2と第3の導線は第1の導線の両側に対称に配置され、第3と第5の導線は第4の導線の両側に対称に配置され、第2の導線、第3の導線、及び第5の導線は、同一方向に流れる同じ振幅及び周波数を有する交流電流を運び、前記電流の最大振幅と周波数は、前記磁場の分極方向に、原子雲を2つの原子パケットへと分けるのに必要な磁力よりも大きい強さを有する、交流の磁場を2つの原子雲内で作り出すために十分であり、直流電流IDC 及びIDC の振幅は、測定の過程において可変であり、レートジャイロは、再結合の後に第1と第2の原子雲へ導入される、第1及び第2の位相ずれの光学的測定用手段を備え、電子的手段は第1と第2の位相ずれの少なくとも加算及び減算の実行を可能にする機能を備える。
第1の雲から来る原子パケットによる、第1の領域のまわりの移動方向は、第2の雲から来る原子パケットによる、第2の領域のまわりの移動方向と反対であることが有利である。
超低温原子雲の冷却手段及び原子トラップは、原子雲がボース−アインシュタイン凝縮体であるようなやり方で設計されることが望ましい。
本発明はまた前述のセンサーに手段を提供する方法にも関する。従って、本発明の第3の主題は、物質波タイプのレートジャイロを用いて、所与の軸まわりの回転速度を測定する第1の方法であり、前記ジャイロは少なくとも:
−測定面を備える電子チップと、
−超低温の原子雲を生成し、捕捉し、冷却するための手段及び、前記所定の測定面から所定の距離において超低温の原子雲の動きを止めることを可能にする原子トラップと、
−一方で、それを通じて直流電流IDCが流れる、前記チップ内へ組み込まれた第1の導線と、他方で、その磁力線がトラップの領域内において測定面と平行で、第1の導線の方向と直角である、一様な磁場を生成するための手段とを少なくとも備えるトラップと、
−原子雲を2つの原子パケットに分ける手段、及び前記パケットを移動させ、2つのパケットを単一の原子雲へ再結合する手段であって、分離及び移動手段が実質的にトラップの領域内で相互に平行な、第1の導線、第2の導線、及び第3の導線を基本的に備え、第2の導線及び第3の導線が第1の導線の両側に対称に配置され、第2の導線及び第3の導線は同一方向に流れる、同じ振幅と周波数を有する交流電流を運び、前記電流の最大振幅及び周波数が、前記磁場の分極方向に沿って、原子雲を2つの原子パケットへと分けるのに必要な磁力よりも大きい強さを有する、交流の磁場を原子雲内で作り出すために十分であり、第1の導線内を流れる直流電流IDCの振幅が可変である手段と、
−再結合の後で原子雲へ導入された位相のずれの光学的測定手段と、
−レートジャイロの様々な手段を監視し、制御し、フィードバック制御するための電子的手段と
を備え、
測定の遂行は以下の段階:
−生成段階と呼ばれる段階1:直流電流IDC が第1の振幅IDC を有する、前記測定面から第1の所定の距離における、超低温原子雲の生成、冷却、及び捕捉の段階と、
−分離段階と呼ばれる段階2:交流電流が、原子雲を前記磁場の分極の軸に沿って、2つのパケットへと分離するために必要な磁力よりも大きい強さを有する磁場を、原子雲内で作り出すために十分強くなるまで漸進的及び同時に増加し、2つのパケットが前記軸に沿って、所与の距離だけ隔てられる段階と、
−移動段階と呼ばれる段階3:原子パケットの第1の距離が、前記測定面からの第2の所定距離まで変化する、直流電流IDC の振幅の、第2の振幅IDC 迄への漸進的な変化の段階と、
−再結合段階と呼ばれる段階4:2つのパケット全体が分離と再結合との間の、第1の閉じた領域のまわりを移動している、2つの原子パケットを単一の位相ずれした原子雲へと再結合するような、交流電流の振幅の低下段階と、
−測定段階と呼ばれる段階5:光学的測定手段による、位相ずれの測定段階と
を含む。
本発明の第4の主題は、物質波タイプのセンサーを用いて、所与の軸及び方向に沿って回転速度及び加速度を測定する第2の方法であり、前記センサーは少なくとも:
−測定面を備える電子チップと、
−少なくとも第1及び第2の超低温の原子雲を生成し、捕捉し、冷却するための手段と、
−前記測定面から第1の所定の距離において第1の超低温の原子雲の動きを止めることを可能にする第1の原子トラップ、及び前記測定面から第2の所定の距離において第2の超低温の原子雲の動きを止めることを可能にする第2の原子トラップと、
−それを通じて第1の直流電流IDC が流れる、前記チップ内へ組み込まれた第1の導線を備える第1のトラップと、それを通じて電流IDC が流れる、前記チップ内へ組み込まれた第4の導線を備える第2のトラップであって、その第1及び第2のトラップが、その磁力線が測定面に平行で第1及び第4の導線の方向に直角である、一様な磁場を発生させるための手段を備えるトラップと、
−第1及び第2の原子雲を2つの2倍の原子パケットへ分けるための第1の手段と第2の手段、及び前記パケットを移動させる第1及び第2の手段であって、前記手段がまた4つのパケットを2つの原子雲へ再結合することを可能にし、2つの2倍のパケット全体が分離と再結合との間の、第1の閉じた領域のまわり、及び分離と再結合との間の、第2の閉じた領域のまわりを移動しており、
第1と第2の分離及び移動手段が、実質的にトラップの領域内で相互に平行な、第1と第4の導線と、第2、第3、及び第5の導線を基本的に備え、第2及び第3の導線が第1の導線の両側に対称に配置され、第3及び第5の導線が第4の導線の両側に対称に配置され、第2の導線、第3の導線、及び第5の導線は同一方向に流れる、同じ振幅と周波数を有する交流電流を運び、前記電流の最大振幅及び周波数が、前記磁場の分極方向へ、2つの原子雲を2つの2倍の原子パケットへと分けるのに必要な磁力よりも大きい強さを有する、交流の磁場を2つの原子雲内で作り出すために十分であり、電流IDC 及びIDC が測定の過程で可変であり、レートジャイロが、再結合の後に第1と第2の原子雲へ導入される第1及び第2の位相ずれの光学的測定用手段を備える手段と、
−再結合の後で第1と第2の原子雲へ導入された第1及び第2の位相ずれの光学的測定手段と、
−実行されるべき、第1と第2の位相ずれの少なくとも加算及び減算を可能にする機能を含む、センサーの様々な手段を監視し、制御し、フィードバック制御するための電子的手段と
を備え、
測定の遂行は以下の段階:
−生成段階と呼ばれる段階1:第1の直流電流IDC が第1の振幅IDC を有する、前記測定面から第1の所定の距離における、超低温原子雲の生成、冷却、捕捉の段階、及び第2の直流電流IDC が第2の振幅IDC を有する、前記測定面から第2の所定の距離における、第2の超低温原子雲の生成、冷却、捕捉の段階と、
−分離段階と呼ばれる段階2:交流電流が、2つの原子雲を2つの2倍のパケットへ分離するために必要な磁力よりも大きい強さを有する磁場を、原子雲内で作り出すために十分強くなるまで漸進的及び同時に増加し、2つのパケットの各々の集合が測定面に平行な方向に同じ所与の距離だけ隔てられる段階と、
−移動段階と呼ばれる段階3:第1の雲から来る原子パケットの第1の距離が、前記測定面への第2の所定距離まで変化する、直流電流IDC の振幅の、第2の振幅IDC 迄への漸進的な変化の段階、及び第2の雲から来る原子パケットの第2の距離が、前記測定面への第1の所定距離まで変化する、第2の直流電流IDC の振幅の、第1の振幅IDC 迄への漸進的な変化の段階と、
−再結合段階と呼ばれる段階4:パケット全体が分離と再結合との間の、第1の閉じた領域及び第2の閉じた領域のまわりを移動している、2つの2倍の原子パケットを2つの位相ずれした原子雲へと再結合するような、交流電流の振幅の低下段階と、
−測定段階と呼ばれる段階5:第1の雲と第2の雲に対して得られる、光学的測定手段による2つの位相ずれの測定段階、及び第1の位相ずれと第2の位相ずれの加算及び減算の段階とを含む。
本発明は限定されない例示を通じて提示される、以下に続く記述を読み、添付図を参照することによってさらに良く理解され、他の利点が明らかになるであろう。
物質波を用いたレートジャイロ又は加速度計の一般的な技術原理を表わす。 チップ表面において局部的な最小限の磁場を発生するための、実施可能な原理を表わす。 チップ表面において局部的な最小限の磁場を発生するための、実施可能な原理を表わす。 単一の原子トラップを含む、本発明によるレートジャイロ用の第1の電子チップの測定面の上面図を表わす。 回転速度の測定実施を可能にする原子トラップを含む、本発明によるセンサー用電子チップの測定面の断面図を表わす。 本発明による、回転速度を測定する方法の重要なステップを表わす。 本発明による、回転速度を測定する方法の重要なステップを表わす。 本発明による、回転速度を測定する方法の重要なステップを表わす。 本発明による、回転速度を測定する方法の重要なステップを表わす。 本発明による、回転速度を測定する方法の重要なステップを表わす。 回転速度及び加速度の測定実施を可能にする2つの原子トラップを含む、本発明によるセンサー用電子チップの測定面の断面図を表わす。
図1は本発明による物質波レートジャイロ又はセンサーの主要な技術的構成要素を示し、レートジャイロとセンサーの間の本質的な差は、レートジャイロが少なくとも1つの超低温原子雲を含まなければならない一方で、センサーは少なくとも2つの超低温原子雲を含まなければならないことである。その装置は、例えばイオンポンプを用いて空に保たれ、電磁遮蔽物及び用語「原子ディスペンサー」としてより良く知られる原子生成装置2を含む、真空チャンバー1を備える。このディスペンサーは、例えばルビジウム蒸気を届ける加熱フィラメントである。その装置はまた原子チップ3及び場合によっては外部の磁場の源、磁気トラップ5に入る前に原子10の捕捉及び予冷却を可能にする第1の光学組立品4、並びに例えばCCDタイプのカメラにより準備され得る、シーケンスの最後における第2の検出用光学組立品6を備える。その装置はまた原子雲を分離するための手段7も含む。電子装置8はまた様々な要素の制御、及び原子の捕捉から検出までの測定の各種ステップの時間的同期を提供するために必要である。S.デュー(S.Du)らの出版物、「携帯真空セル内の原子チップのボース−アインシュタイン凝縮(Atom−chip Bose−Einstein condensation in a portable vacuum cell)」、物理的レビュー(Physical Review)A70、053606(2004年)はコンパクトな体積における、このタイプの一体化の良い例である。
本発明による装置において、原子の捕捉は磁気トラップ5により達成され、当業者によって良く知られているその原理は図2a及び図2bに図式的に示されている。低温原子の雲は、磁場の外部源と結ばれる場合のある、チップ3上の導線30の集合により、そのチップの表面に作り出された最小限の磁場により捕捉される。原子10の捕捉は磁場と、磁場の極値によるそれらの内部条件に応じて引き寄せられ、又は反発される、原子全体の磁気双極子との間の相互作用に依存する。図2の例において、最小限の磁場はチップ3の導線30により生成された磁場Bと、図2に示されていない外部コイルにより生成された一定の磁場、あるいはバイアス磁場Bとの組合せにより作り出される。図2aはチップ3と導線30の一部分、ならびに次に続く図に用いられるデカルト座標系(O,x,y,z)の斜視図を表わす。測定方向は軸Oyに平行である。図2bは、左側に、それを通じて電流IDCが流れる導線30によって作り出される半円形の磁力線を、中央に「磁気バイアス」に起因する直線的な磁力線を、そして右側に導線30の上方に磁気トラップを作り出す磁場の重ね合わせを表わす。第1近似として、磁力線はそのとき平面(O,x,y)において、図2bに示されるように大文字のXのような形を持ち、原子はXの中心に捕捉されている。そのようなトラップは場合によって異方性であり、例えば空間の2方向に強く閉じ込められ、第3方向には弱く閉じ込められている。チップの表面における低温原子のそのような源を得ることを可能にする、全ての要素の詳細な記述は文献に記載されている。例えば、R.フォルマン(R.Folman)らによる出版物、「微視的な原子光学:導線から原子チップまで(Microscopic atom optics:from wires to an atom chip)」、原子物理学、分子物理学、及び光物理学における進歩(Advances in Atomic,Molecular、and Optical Physics)第48巻、263〜356頁(2002年)が参照され得る。
前述の参照文献によれば、そのような構成を用いて、概略以下の関係:
Figure 2010145403
により得られる、チップからの距離hにおいて、磁気トラップ内で低温原子の集合を得ることが可能であると知られており、ここでμは自由空間の透磁率である。距離hに関する大きさの典型的なオーダーは、およそ100μmである。後者、従ってy軸に沿って輸送される原子は、パラメータIDC又はBを変えることによって修正され得る。
その装置はまた原子雲を分割するための手段を備えなければならない。従って、本発明による装置において、主要導線30の両側に、それを通じて交流電流IRF 及びIRF が流れ、原子の凝集性分離のための無線周波数電磁場を生成するために設計された、2つの別の導線31及び32が配置される。図3は、定電流を運ぶ中央の導線が白色で示され、中央の導線に対して対称に配置され交流電流を運ぶ側部の導線が黒色で表わされている、この配置の上面図を表わす。無線周波数電磁場の適用は、磁気の低いレベル同士間の連結を生じさせることにより、原子によって見られる電位の修正を可能にすることもまた知られている。この主題に対する、レサノフスキー(Lesanovsky)らによる論文、「物質波のコヒーレント操作用の断熱無線周波数ポテンシャル(Adiabatic radio−frequency potentials for the coherent manipulation of matter waves)」物理的レビュー(Physical Review)A73、033619(2006年)が参照され得る。
より正確には、図4aは例えば無線周波数の導線31及び32に次の電流:
RF =Icos(ωRFt)及びIRF =−Icos(ωRFt) (B)
を流すことにより、x軸に沿って二極化され原子の中心に向けて生成された、無線周波数電磁場BRFの適用を表わす。aを主要導線30から周囲の導線31又は32を隔てる距離とし、θを
Figure 2010145403
であるような角度とすると、原子により見られる無線周波数電磁場は、そのとき幾何学的パラメータθ及びaの関数として、次のように表わされ得る:
Figure 2010145403
既に引用したレサノフスキーの論文において、BRF sinθの値が一定の限界値Bよりも大きいとき、この磁場は次の距離δにより隔てられた2つの部分への、原子雲の垂直分離を生じることが示される:
Figure 2010145403
パラメータGはロッフェ・トラップの四重極場の傾斜である。再び、同じ参照文献によれば、原子雲の2つの部分への分離に導く限界の無線周波数電磁場は:
Figure 2010145403
で得られ、ここでB0Zは三次元において閉じ込められたトラップを得るために、z軸に沿って加えられる必要がある一定の磁場の成分であり、係数kはk=gμの式で得られ、ここでμはボーア磁子、gは問題のレベルのg係数(g−factor)と称される磁気回転係数である。当然、原子パケットの2つのパケットへの分割を効果的に得るため、y軸に沿ったポテンシャル井戸の深さは、重力によって引き起こされるポテンシャルエネルギーの差よりも大きくなければならない。
これら2つのツールである、原子の磁気捕捉及び無線周波数による分離を用いて、2つのパケットを所定の領域のまわりに移動させ、次に単一の原子雲を再形成するため再結合するように、そのパケットを平面(O,x,y)の2つの方向に移動させるようなやり方で、原子雲を2つのパケットへ分割することがそのとき可能である。この領域は図4、5、及び6において点線の矩形により表わされる。光レートジャイロにおいて行なわれる全ての従来の動作、言い換えれば分離、閉じた光路に沿った伝播、次に2つの反対方向に回転する波は、従って実行されることができる。同様に、その装置がOz軸のまわりを回転する場合、サニャック効果により2つの波のパケット間で、それゆえ位相ずれが観察される。角速度
Figure 2010145403
における回転の存在下での、2つの反対方向に回転する原子パケット間でサニャック効果により引き起こされる位相ずれΔφSagnacは、そのとき
Figure 2010145403
と書かれ得ることが示される。
より正確には、本発明による第1の測定方法は、図5a〜5eに例示され下記に詳述されている5つの主要なステップを含み、図5a〜5eは原子トラップの位置での、原子チップの平面(O,x,y)における断面図を表わす。これらの図において、原子により描かれる領域は点線として示されている。
−ステップ1(図5a):方程式(A)により得られる、原子チップの上方の距離hに位置する磁気トラップの中心において、有利にもボース−アインシュタイン凝縮体である低温原子雲を生じる、前述の従来の方法による原子の捕捉及び冷却であって、中央の導線30内を流れる定電流の値がIDC と称されるステップと、
−ステップ2(図5b):方程式(C)により得られる、原子雲のx軸に沿った距離δ分の断熱分離に導く、電流IRF とIRF を運ぶ導線31及び32による、方程式(B)に従う無線周波数電磁場の漸進的な適用と、
−ステップ3(図5c):前に確立された無線周波数電磁場の存在下で、中央の導線内を値IDC まで流れる直流電流の漸進的増加であって、原子がy軸のまわりをチップからの距離hまで移動するステップと、
−ステップ4(図5d):その間に無線周波数電磁場が徐々に限界の分離値未満へと戻され、一方で電流を中央の導線内で一定値IDC に保ち、原子が再結合される再結合段階と、
−ステップ5(図5e):そのままで、又は有利にも飛行時間段階の後で生じ得る検出段階であって、有用な信号がガス状の雲に対して形成される原子密度配列の段階によって形成され、例として吸収イメージングにより得られる段階。
各種の導線内の様々な電流変化に対するシーケンスは、以下の表に要約される。
Figure 2010145403
角速度
Figure 2010145403
における回転の存在下での、2つの反対方向に回転する原子パケット間でサニャック効果により引き起こされる位相ずれΔφSagnacは、そのとき
Figure 2010145403
と書かれ得ることが示される。その装置の回転速度に対する情報を提示するのは、前述のシーケンスのステップ5の間に原子の干渉像上で測定される、この位相ずれである。
しかしながら、このレートジャイロは或る欠点を示す。x軸に沿った波のパケット空間的分離のため、このように形成された装置は、又(gと称する)この同じ軸に沿った重力場/加速度場に対しても敏感であろう。後者は実際に:
Figure 2010145403
で得られる追加的な位相のずれを引き起こし、ここでTはその間に原子パケットが分離される時間、言い換えれば段階2の開始と段階4の終了との間の時間である。ジャイロレーザーとしての装置の正しい動作を保証するため、位相ずれΔφSagnacとΔφgraviとの間の差を決定できることが必須である。
このために、2つの技術的な解決策が可能である。第1の解決策は、センサーの使用の全範囲にわたって次の条件を保証するために、下記のシーケンスの段階2、3、及び4にかかる時間を最小化することにある:
Δφgravi<<φSagnac
Figure 2010145403
と等価であること。
勿論、この条件が選ばれた場合、Tの値の選定は必然的に、y方向の加速度から回転を識別することが不可能であろう、ゼロ近辺の回転範囲の存在をもたらす。
第2の解決策は、回転速度と加速度の双方の決定を可能にする、図6に例示されているような2つのサニャック干渉計を用いることにある。各干渉計は原子トラップ及び、前述のように構成された導線から成る分離手段、移動手段、及び再結合手段を備える。効率の理由から、導線の1つは2つのトラップと共通であることができる。その装置は5つの導線を含み、端部の導線31と34及び中央の導線32は交流電流を運び、分離及び再結合の機能を備え、他の2つの導線30及び33は原子雲のための捕捉と移動の機能を備える。ノイズの影響を克服するため、第1及び第2の雲によって描かれる領域は同一であり、反対方向に続く。この影響は、導線30内を流れる電流を第1の値IDC から第2の値IDC まで、及び導線32内を流れる電流を第1の値IDC から第2の値IDC まで同時に駆動することによって得られ、反対の電流変化は次に続く経路における反対の変化と、回転に起因する位相ずれにおける反対の変化とをもたらす。
後者の構成において、その測定方法はまた上記に詳述したものと非常に近い、5つの主要段階を含む。各種の導線における様々な電流変化に関するシーケンスは、従って以下の表に要約される。
Figure 2010145403
得られた位相ずれの合計は、そのときx方向の加速度の測定値であり、一方でこれらの位相ずれ間の差はz軸まわりの回転の測定値である。そのような構成は2つの寄与を明確に切り離すことを可能にし、一方で同時に慣性誘導システムの2つの主要な機能を提供する。
要約すると、本発明による装置の主な利点は:
・同相雑音の影響を排除するために、幾つかのセンサーを直列に同一チップ上に実装する可能性を伴う、原子チップへと組み込まれる物質波レートジャイロと、
・現状の原子センサーに関して、本発明がラマン光線(SN比におけるゲイン)の代わりに高周波数分離器を使用するおかげで、凝集性の原子源(ボース−アインシュタイン凝縮体)の使用を可能にすることと、
・原子チップの使用が、追加的にコンパクトさ、集積化、及び電力消費における利益を可能にすることと、
・本発明において提示される特定の設計がレートジャイロのみに使用可能か、あるいは加速度計の機能を備え、一方で同時にレートジャイロの性能を著しく高める、第2の干渉計と連結可能であることと、
・本発明の幾つかの実施形態の、相互に直交する軸に沿った組合せが、チップ上へ組み込まれる原子の慣性誘導システムの創出を可能にすることである。
1 真空チャンバー
2 原子生成装置
3 電子チップ
4 第1の光学組立品
5 原子トラップ
6 光学的測定手段
7 原子雲を分離するための手段
8 電子的手段
10 原子雲
30 第1の導線
31 第2の導線
32 第3の導線
33 第4の導線
34 第5の導線

Claims (7)

  1. 所与の軸に沿った回転速度の測定を可能にする、物質波タイプのレートジャイロであって、前記レートジャイロは少なくとも:
    −測定面を備える電子チップ(3)と、
    −超低温の原子雲(10)を生成し、捕捉し、冷却するための手段(1、2、4)及び、前記測定面から所定の距離において前記超低温の原子雲の動きを止めることを可能にする原子トラップ(5)と、
    −一方で前記チップ内へ組み込まれた導線と、他方で最小限の局部的磁場をもたらす磁場を発生するための外部手段と
    を備えるトラップ(5)と、
    −前記原子雲(10)を2つの原子パケットへ分ける手段(7、31、32)、及び前記パケットを移動させる手段(30)であって、前記手段がまた2つのパケットを単一の原子雲へ再結合することを可能にし、2つのパケット全体が分離と再結合との間の、第1の閉じた領域のまわりを移動している手段と、
    −再結合の後で原子雲へ導入された位相ずれの光学的測定手段(6)と、
    −前記レートジャイロの様々な手段を監視し、制御し、フィードバック制御するための電子的手段(8)と
    を備え、
    前記分離手段及び移動手段が、実質的にトラップ領域内で相互に平行な第1の主要導線(30)、第2の導線(31)、及び第3の導線(32)を基本的に備え、前記第2の導線及び前記第3の導線が前記第1の導線の両側に対称に配置され、前記第2の導線及び前記第3の導線が同一方向に流れる、同じ振幅と周波数を有する交流電流を運び、前記電流の最大振幅及び周波数が、前記磁場の分極の軸に沿って、前記原子雲を2つの原子パケットへと分けるのに必要な磁力よりも大きい強さを有する、交流の磁場を前記原子雲内で作り出すために十分であり、前記第1の導線内を流れる直流電流IDCの振幅が、測定の過程において可変であることを特徴とする、レートジャイロ。
  2. 前記レートジャイロが、前記電子チップの測定面の第2領域の上方に配置された、前記第1の原子トラップと同一の少なくとも第2の原子トラップを備え、第4、第5、及び第6の導線がそれぞれ、前記第1、第2、及び第3の導線と類似の機能を有し、そして前記パケットを移動させてそれらを単一の原子雲へと再結合するために、第2の原子雲を2つの原子パケットへ分けるようなやり方で配置され、前記2つのパケット全体が分離と再結合との間の、第2の閉じた領域のまわりを移動しており、前記第2の領域が前記第1の領域と異なる移動方向又は幾何学的特性を有し、前記レートジャイロがまた再結合の後に第2の原子雲内へ導入される、第2の位相ずれの光学的測定のための手段も備え、前記電子的手段が前記第1と第2の位相ずれの加算及び減算の実行を可能にする機能を備えることを特徴とする、請求項1に記載のレートジャイロ。
  3. 所与の軸と方向に沿った回転速度及び加速度を測定するための、物質波タイプのセンサーであって、前記センサーが少なくとも:
    −測定面を備える電子チップ(3)と、
    −少なくとも第1及び第2の超低温の原子雲(10)を生成し、捕捉し、冷却するための手段(1、2、4)と、
    −前記測定面から第1の所定の距離において前記第1の超低温の原子雲の動きを止めることを可能にする第1の原子トラップ(5)、及び前記測定面から第2の所定の距離において前記第2の超低温の原子雲の動きを止めることを可能にする第2の原子トラップ(5)と、
    −それを通じて第1の直流電流IDC が流れる、前記チップ内へ組み込まれた第1の導線(30)を備える第1のトラップと、それを通じて電流IDC が流れる、前記チップ内へ組み込まれた第4の導線(33)を備える第2のトラップであって、
    前記第1及び第2のトラップが、その磁力線が測定面に平行で前記第1及び第4の導線の方向に直角である、一様な磁場を発生させるための手段を備えるトラップと、
    −前記第1の原子雲を2つの原子パケットへ分ける第1の手段(31、32)、及び前記パケットを移動させる第1の手段(30)であって、前記手段がまた2つのパケットを単一の原子雲へ再結合することを可能にし、前記2つのパケット全体が分離と再結合との間の、第1の閉じた領域のまわりを移動している手段と、
    −前記第2の原子雲を2つの原子パケットへ分ける第2の手段(32、34)、及び前記パケットを移動させる第2の手段(33)であって、前記手段がまた2つのパケットを単一の原子雲へ再結合することを可能にし、前記2つのパケット全体が分離と再結合との間の、第2の閉じた領域のまわりを移動している手段と、
    −再結合の後に前記第1と第2の原子雲へ導入される、前記第1及び第2の位相ずれの光学的測定用手段(6)と、
    −様々な手段のセンサーを監視し、制御し、フィードバック制御するための電子的手段(8)と
    を備え、
    −前記第1と第2の分離及び移動手段が、前記第1と第4の導線、及び前記トラップの領域内で実質的に相互に平行な第2、第3、及び第5の導線(30、31、32、33、34)を基本的に備え、前記第2と第3の導線(31、32)が前記第1の導線(30)の両側に対称に配置され、前記第3と第5の導線(32、34)が前記第4の導線(33)の両側に対称に配置され、前記第2の導線、前記第3の導線、及び前記第5の導線が、同一方向に流れる同じ振幅及び周波数を有する交流電流を運び、前記電流の最大振幅と周波数が、前記磁場の方向に、前記原子雲を2つの原子パケットへと分けるのに必要な磁力よりも大きい強さを有する、交流の磁場を2つの原子雲内で作り出すために十分であり、直流電流IDC 及びIDC の振幅が、測定の過程において可変であり、前記レートジャイロが、再結合の後に前記第1と第2の原子雲へ導入される、前記第1及び第2の位相ずれの光学的測定用手段を備え、前記電子的手段が前記第1と第2の位相ずれの少なくとも加算及び減算の実行を可能にする機能を備えることを特徴とする、センサー。
  4. 前記第1の雲から来る原子パケットによる、前記第1の領域のまわりの移動方向が、前記第2の雲から来る原子パケットによる、前記第2の領域のまわりの移動方向と反対であることを特徴とする、請求項3に記載のセンサー。
  5. 前記超低温原子雲の冷却手段及び前記原子トラップが、前記単一の原子雲または複数の原子雲がボース−アインシュタイン凝縮体であるようなやり方で設計されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のレートジャイロ又はセンサー。
  6. 物質波タイプのレートジャイロを用いて、所与の軸まわりの回転速度を測定する方法であって、前記ジャイロが少なくとも:
    −測定面を備える電子チップ(3)と、
    −超低温の原子雲(10)を生成し、捕捉し、冷却するための手段(1、2、4)及び、前記所定の測定面から所定の距離において前記超低温の原子雲の動きを止めることを可能にする原子トラップ(5)と、
    −一方で、それを通じて直流電流IDCが流れる、前記チップ内へ組み込まれた第1の導線(30)と、他方で、その磁力線が前記トラップの領域内において測定面と平行で、前記第1の導線の方向と直角である、一様な磁場を生成するための手段とを少なくとも備えるトラップと、
    −原子雲を2つの原子パケットに分ける手段(31、32)、及び前記パケットを移動させ、2つのパケットを単一の原子雲へ再結合する手段であって、分離及び移動手段が実質的にトラップの領域内で相互に平行な、前記第1の導線(30)、第2の導線(31)、及び第3の導線(32)を基本的に備え、前記第2の導線及び前記第3の導線が前記第1の導線の両側に対称に配置され、前記第2の導線及び前記第3の導線は同一方向に流れる、同じ振幅と周波数を有する交流電流を運び、前記電流の最大振幅及び周波数が、前記磁場の分極の軸に沿って、前記原子雲を2つの原子パケットへと分けるのに必要な磁力よりも大きい強さを有する、交流の磁場を原子雲内で作り出すために十分であり、前記第1の導線内を流れる前記直流電流IDCの振幅が測定の過程で変更され得る手段と、
    −再結合の後で前記原子雲へ導入された前記位相のずれの光学的測定手段(6)と、
    −前記レートジャイロの様々な手段を監視し、制御し、フィードバック制御するための電子的手段(8)と
    を備え、
    測定の遂行が以下の段階:
    −生成段階と呼ばれる段階1:前記直流電流IDC が第1の振幅IDC を有する、前記測定面から第1の所定の距離(h)における、超低温原子雲(10)の生成、冷却、及び捕捉の段階と、
    −分離段階と呼ばれる段階2:交流電流が、前記原子雲を2つのパケットへと分離するために必要な磁力よりも大きい強さを有する磁場を、前記原子雲内で作り出すために十分強くなるまで漸進的及び同時に増加し、前記2つのパケットが測定面に平行な方向に、所与の距離(δ)だけ隔てられる段階と、
    −移動段階と呼ばれる段階3:前記原子パケットの前記第1の距離が、前記測定面からの第2の所定距離(h)まで変化する、前記直流電流IDC の振幅の、第2の振幅IDC 迄への漸進的な変化の段階と、
    −再結合段階と呼ばれる段階4:前記2つのパケット全体が分離と再結合との間の、第1の閉じた領域のまわりを移動している、前記2つの原子パケットを単一の位相ずれした原子雲へと再結合するような、前記交流電流の振幅の低下段階と、
    −測定段階と呼ばれる段階5:前記光学的測定手段による、前記位相ずれの測定段階と
    を含むことを特徴とする方法。
  7. 物質波タイプのセンサーを用いて、所与の軸及び方向に沿って回転速度及び加速度を測定する方法であって、前記センサーが少なくとも:
    −測定面を備える電子チップ(3)と、
    −少なくとも第1及び第2の超低温の原子雲を生成し、捕捉し、冷却するための手段(1、2、4)と、
    −前記測定面から第1の所定の距離(h)において前記第1の超低温の原子雲の動きを止めることを可能にする第1の原子トラップ(5)、及び前記測定面から第2の所定の距離(h)において前記第2の超低温の原子雲の動きを止めることを可能にする第2の原子トラップと、
    −それを通じて第1の直流電流IDC が流れる、前記チップ内へ組み込まれた第1の導線(30)を備える第1のトラップと、それを通じて電流IDC が流れる、前記チップ内へ組み込まれた第4の導線(33)を備える第2のトラップであって、前記第1及び第2のトラップが、その磁力線が測定面に平行で前記第1及び第4の導線の方向に直角である、一様な磁場を発生させるための手段を備えるトラップと、
    −前記第1及び第2の原子雲を2つの2倍の原子パケットへ分けるための第1の手段と第2の手段(31、32、34)、及び前記パケットを移動させる第1及び第2の手段(30、33)であって、前記手段がまた4つのパケットを2つの原子雲へ再結合することを可能にし、前記2つの2倍のパケット全体が分離と再結合との間の、第1の閉じた領域のまわり、及び分離と再結合との間の、第2の閉じた領域のまわりを移動しており、
    前記第1と第2の分離及び移動手段が、実質的に前記トラップの領域内で相互に平行な、前記第1と第4の導線(30、33)と、前記第2、第3、及び第5の導線(31、32,34)を基本的に備え、前記第2及び第3の導線が前記第1の導線の両側に対称に配置され、前記第3及び第5の導線が前記第4の導線の両側に対称に配置され、前記第2の導線、前記第3の導線、及び前記第5の導線は同一方向に流れる、同じ振幅と周波数を有する交流電流を運び、前記電流の最大振幅及び周波数が、前記2つの原子雲を2つの2倍の原子パケットへと分けるのに必要な磁力よりも大きい強さを有する、交流の磁場を前記2つの原子雲内で作り出すために十分であり、前記電流IDC 及びIDC が可変であり、前記レートジャイロが、再結合の後に前記第1と第2の原子雲へ導入される前記第1及び第2の位相ずれの光学的測定用手段を備える手段と、
    −再結合の後で前記第1と第2の原子雲へ導入された前記第1及び第2の位相ずれの光学的測定手段(6)と、
    −実行されるべき、前記第1と第2の位相ずれの少なくとも加算及び減算を可能にする機能を含む、センサーの様々な手段を監視し、制御し、フィードバック制御するための電子的手段(8)と
    を備え、
    測定の遂行が以下の段階:
    −生成段階と呼ばれる段階1:前記第1の直流電流IDC が第1の振幅IDC を有する、前記測定面の上方で第1の所定の高さにおける、超低温原子雲の生成、冷却、捕捉の段階、及び前記第2の直流電流IDC が第2の振幅IDC を有する、前記測定面の上方で第2の所定の高さにおける、第2の超低温原子雲の生成、冷却、捕捉の段階と、
    −分離段階と呼ばれる段階2:前記交流電流が、前記2つの原子雲を2つの2倍のパケットへ分離するために必要な磁力よりも大きい強さを有する磁場を、前記原子雲内で作り出すために十分強くなるまで漸進的及び同時に増加し、前記2つのパケットの各々の集合が測定面に平行な方向に同じ所与の距離だけ隔てられる段階と、
    −移動段階と呼ばれる段階3:前記第1の雲から来る前記原子パケットの前記第1の距離が、前記測定面への前記第2の所定距離まで変化する、前記第1の直流電流IDC の振幅の、前記第2の振幅IDC 迄への漸進的な変化の段階、及び前記第2の雲から来る前記原子パケットの前記第2の距離が、前記測定面への前記第1の所定距離まで変化する、前記第2の直流電流IDC の振幅の、前記第1の振幅IDC 迄への漸進的な変化の段階と、
    −再結合段階と呼ばれる段階4:パケット全体が分離と再結合との間の、第1の閉じた領域及び第2の閉じた領域のまわりを移動している、前記2つの2倍の原子パケットを2つの位相ずれした原子雲へと再結合するような、前記交流電流の振幅の低下段階と、
    −測定段階と呼ばれる段階5:前記第1の雲と前記第2の雲に対して得られる、前記光学的測定手段による2つの位相ずれの測定段階、及び前記第1の位相ずれと前記第2の位相ずれの加算及び減算の段階と
    を含むことを特徴とする方法。
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