JP2010144750A - 摩擦材の摩耗検出装置、それを用いた摩擦材組立体 - Google Patents

摩擦材の摩耗検出装置、それを用いた摩擦材組立体 Download PDF

Info

Publication number
JP2010144750A
JP2010144750A JP2008319818A JP2008319818A JP2010144750A JP 2010144750 A JP2010144750 A JP 2010144750A JP 2008319818 A JP2008319818 A JP 2008319818A JP 2008319818 A JP2008319818 A JP 2008319818A JP 2010144750 A JP2010144750 A JP 2010144750A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
friction material
wear
tag
detection
pressure plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008319818A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Kitamura
博 北村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Akebono Brake Industry Co Ltd
Original Assignee
Akebono Brake Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Akebono Brake Industry Co Ltd filed Critical Akebono Brake Industry Co Ltd
Priority to JP2008319818A priority Critical patent/JP2010144750A/ja
Publication of JP2010144750A publication Critical patent/JP2010144750A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)

Abstract

【課題】簡単な構造で構成して低コストで製造可能とするとともに、摩耗限界の検出状態を容易に且つ確実に視認可能にして見間違いや判断間違いをなくすことができる摩耗検出装置、摩擦材組立体及び摩擦材の摩耗検出システムを提供する。
【解決手段】パッド組立体10のプレッシャプレート12に取り付けられたシム板13の本体からは、脆弱部16を介して爪部15が一体的に延びており、プレッシャプレート12に取り付けられている検出タグ2を爪部15が覆い隠している。摩擦材11の摩耗が摩耗限界まで進んだとき、被制動部材と接触する爪部15は脆弱部16で破断して折損し、検出タグ2が露出する。検出タグ2の露出を外部で認識することにより、摩擦材11の摩耗が摩耗限界に達したことを容易に且つ確実に知ることができる。検出タグ12は、光反射タグ、又は無線で遣り取り可能な電子タグとすることができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、主としてディスクブレーキに用いられる摩擦材が使用限界まで摩耗したことを検出する摩擦材の摩耗検出装置、及びそれが適用された摩擦材組立体に関する。
従来、ディスクブレーキのような制動装置において、摩擦材が所定のところまで摩耗が進行したとき、その旨をユーザ等に知らせるウェアインジケータが提案されている。ウェアインジケータとしては、ロータであるブレーキディスクに接触することで音を発する機械式や、ロータと接触して接触子が摩耗・断線することでランプが点灯する電気式のインジケータが主流である。
発音式ウェアインジケータとして、細長いばね板を折曲げて製作され、インジケータの一端をパッドのプレッシャプレートの背面(ライニングと反対の側)に鋲又は溶接により取り付け、他端をプレッシャプレートのライニングの側の面に突出させた構造のものが開示されている(特許文献1参照)。突出長さは、ライニングの使用限界厚さに等しく設定される。制動が繰り返されて、ライニングが次第に摩耗して使用限界に達すると、インジケータの振動部の先端がロータに接触し振動して騒音を発生し、ユーザー等にパッドを交換するように警告する。
ブレーキシューに装着されるとともにICとアンテナとを有して読書き装置と無線通信可能なICタグを具え、ICタグのアンテナの延長線の少なくとも一部がブレーキシューの摩耗限界位置に位置させたブレーキシュー摩耗検出装置が提案されている(特許文献2参照)。摩耗限界位置までブレーキシューが摩耗してアンテナまたはその延長線の少なくとも一部が摩耗により切断されると、ICタグと読書き装置との無線通信が断絶することにより、その無線通信の断絶を読書き装置で検出することで、摩耗限界位置までのブレーキシューの摩耗を検出することを可能にしている。
しかしながら、機械式のウェアインジケータは、作動時の音の強さが弱かったり車内の遮音性がアップして、ユーザー等が聞こえないということがある。また、機械的構成部分が折損する可能性があり、このような場合には作動すべき時に音を発することができない。また、電気式のウェアインジケータは、その配線や接触子の固定構造などにコストがかかり、高価にならざるを得ない。
それゆえ、摩擦材の摩耗限界を知る手法としては、人の目視による検査が主流となっている。人の目視による検査では、摩耗限界の見誤りや判断のばらつきは避けられず、且つ検査対象となる車両の数が非常に多いので、作業員への作業負担が避けられない。
本出願人は、バックプレートに取り付けられた摩擦材の摩耗限界位置に埋設される埋設子と、前記バックプレート又は前記摩擦材に対して前記埋設子と接続状態に取り付けられており前記摩擦材の前記摩耗限界位置に至る摩耗に起因して当該埋設子との前記接続が切断されることにより姿勢変更をする検出タグとを備えていることから成る制輪子の摩耗検出装置及びそれを用いた制輪子の摩耗検出システム並びに制輪子を提案している(特願2008−151964)。この提案によれば、制輪子の摩擦材の摩耗がその摩耗限界に達すると、制動時に回転する車輪との擦れにより、埋設子と検出タグとの接続が切断され、検出タグが姿勢変更をする。この姿勢変更は、外観上の大きな変更になるので、簡単な構造で且つ低コストで摩耗限界の検出を確実にして、見間違えや判断間違いを防止することを図っている。
実願平4−13802号(実開平5−33648号)のCD−ROM(図5に示す例) 実用新案登録第3095035号公報
そこで、摩擦材の摩耗限界を検出する検出装置として、音や電気に頼ることなく、簡単な構造で構成するとともに、摩耗状態を容易に且つ確実に確認可能にする点で解決すべき課題がある。
この発明の目的は、簡単な構造で構成されるとともに、摩耗状態を容易に且つ確実に確認可能にして、低コストで製造することができる摩擦材の摩耗検出装置、それが適用された摩擦材組立体を提供することである。
上記の課題を解決するため、この発明による摩擦材の摩耗検出装置は、ロータに摩擦係合される摩擦材を一側面上に支持するプレッシャプレートに直接に又は当該プレッシャプレートに装着される付属物に取り付けられており前記摩擦材が前記摩耗限界にまで摩耗することに応じて折損する易折損部材と、前記プレッシャプレート又は前記付属物に前記易折損部材で覆い隠された状態で取り付けられており前記摩擦材の摩耗限界を検出するための検出タグとを備え、前記易折損部材が前記ロータと接触して折損されることにより、覆い隠されていた前記検出タグを露出させることから成っている。また、ロータに摩擦係合される摩擦材を一側面上に支持するプレッシャプレートに直接に又は当該プレッシャプレートに装着される付属物に取り付けられており前記摩擦材が前記摩耗限界にまで摩耗することに応じて折損する易折損部材と、前記易折損部材に露出させた状態で取り付けられており前記摩擦材の摩耗限界を検出するための検出タグとを備え、前記易折損部材が前記ロータと接触して折損されることにより、前記検出タグを前記易折損部材と共に消失させることから成っている。
この摩擦材の摩耗検出装置によれば、摩擦材がその摩耗限界にまで摩耗することに応じて易折損部材がロータと接触して折損し、そのときまで易折損部材によって覆い隠されていた検出タグが外部に露出する。この露出した検出タグを外部から検出することで、摩擦材の摩耗が摩耗限界にまで到達したことを検出することができる。また、易折損部材がロータと接触して折損するときに、そのときまで外部に露出されていた検出タグが折損した易折損部材と共に消失する。消失した検出タグが外部から検出不能になることで、摩擦材の摩耗が摩耗限界にまで到達したことを検出することができる。こうした、検出タグの露出、或いは消失は、検出タグに生じる事象として顕著な変化であるので、こうした事象の変化に基づいて、摩擦材が限界まで摩耗したということを確実に知ることができる。
この摩擦材の摩耗検出装置において、前記易折損部材は、前記プレッシャプレート又は前記付属物に取り付けられる取付け部と、前記検出タグを覆い隠した状態にある、又は露出した状態で担持しており、且つ先端が前記摩擦材の摩耗限界に置かれている爪部と、前記取付け部と前記爪部とを接続する脆弱部とを有しており、前記摩擦材が前記摩耗限界にまで摩耗することに応じて前記脆弱部を折損させることができる。摩擦材が摩耗限界にまで摩耗すると、易折損部材の爪部が例えばブレーキディスクのようなロータの摺動面に押し当てられることで力を受け、その力によって最も弱い脆弱部が折損される。脆弱部の折損によって爪部が取付け部から分離することで、検出タグを露出させる、或いは爪部と共に検出タグを消失させることができる。取付け部は、プレッシャプレートへの爪片による係止やカシメによる固着など適宜の手段を採用することができる。
この摩擦材の摩耗検出装置において、前記易折損部材は、前記プレッシャプレートの前記一側面とは反対側の側面に配置されたシム板であり、前記シム板は、前記プレッシャプレートの前記反対側の側面に取り付けられている前記取り付け部としてのシム板本体と、前記シム板本体から板材の一部として一体的に延伸して形成されている前記爪部と、前記爪部が延伸される途中に形成されている前記脆弱部としての括れ部とを備えることができる。
この場合、前記シム板は1枚のシム板であり、前記検出タグを、前記爪部によって覆い隠された状態で前記プレッシャプレートに取り付ける、或いは前記シム板の前記爪部に露出状態で担持させることができる。
また、この場合、前記シム板は、前記プレッシャプレート側に配置される内側シム板と、当該内側シム板にその外側に重ねられる外側シム板との少なくとも2枚のシム板で構成し、前記内側シム板を前記付属物として用いており、前記外側シム板を前記検出タグを覆い隠す前記易折損部材としており、前記検出タグを前記内側シム板に取り付けることができる。
易折損部材をシム板とした摩擦材の摩耗検出装置において、前記脆弱部としての前記括れ部は、単一の括れ部分、又はシム孔によって離れた位置に形成された複数の括れ部分を備えることができる。括れ部を複数箇所で設けることで、制動時にロータと係合するときには全ての括れ部が衝撃力によって容易に折損するが、摩耗限界に達していない通常時や、ブレーキ組付け前の摩擦材組立体においては剛性を高めることで、振動や他との接触で容易には折損しないようにできる。
この摩擦材の摩耗検出装置において、前記検出タグは、レーザ光等の光を反射する反射タグ、又は電子的な情報処理や電波での通信を行う電子タグとすることができる。こうした検出タグを用いることにより、摩擦材から離れたところからでも、摩擦材が摩耗限界まで到達したことを知ることができる。電子タグには、当該摩擦材が用いられる車両や車輪の特定、及び交換履歴等の情報を乗せることができ、摩耗等について摩擦材組立体の管理を容易にすることができる。
この摩擦材の摩耗検出装置は、ディスクブレーキの摩擦パッド組立体に用いられる摩擦材の前記摩耗限界の検出用として、適用することができる。また、この摩擦材の摩耗検出装置はドラムブレーキのブレーキシュー組立体やこうした種類を組み合わせた複合ブレーキに適用することについても勿論可能である。
また、この発明による摩擦材組立体は、制動時にロータに押し当てられる摩擦材と、前記摩擦材を一側面上に支持するプレッシャプレートと、前記プレッシャプレートに直接又は間接的に取り付けられており前記摩擦材の摩耗限界を検出するための検出タグと、前記摩擦材の前記摩耗限界に応じて前記ロータと接触することに起因して折損する易折損部材とを備え、前記易折損部材は、前記プレッシャプレートに直接又は間接的に取り付けられる取付け部と、前記検出タグを覆い隠した状態にあり且つ先端が前記摩擦材の摩耗限界に置かれている爪部と、前記取付け部と前記爪部とを接続する脆弱部とを有しており、前記爪部が前記ロータと接触することに起因して前記脆弱部が折損されることにより、前記検出タグを露出させることから成っている。
また、この発明による摩擦材組立体は、摩擦材、プレッシャプレート、検出タグ及び易折損部材を備え、前記易折損部材が、前記プレッシャプレートに直接又は間接的に取り付けられる取付け部と、前記検出タグを露出状態に担持し且つ先端が前記摩擦材の摩耗限界に置かれている爪部と、前記取付け部と前記爪部とを接続する脆弱部とを有しており、前記爪部は前記ロータと接触することに起因して前記脆弱部が折損されることにより、前記爪部を前記検出タグと共に消失させることから成っていてもよい。
この発明である摩擦材の摩耗検出装置及びそれを用いた摩擦材組立体によれば、摩擦材の摩耗がその摩耗限界に達すると、制動時にロータと接触して擦れ合うことにより易折損部材が折損し、検出タグが露出する又は消失することになり、検出タグの出現・消失を間違えることなく確実に視認することができる。したがって、既存の摩擦材組立体の構造を大きく変更することなく、簡単な構造で且つ安価に、摩擦材が摩耗限界に至ったことを知ることができる。
また、この摩擦材の摩耗検出装置においては、検出タグ等の簡単な部品を組み付けるのみであるので、既存のディスクブレーキ用摩擦パッド等の摩擦材組立体であっても、接着やカシメ等の簡単な追加的な作業のみで摩耗検知装置を組み込むことができる。更に、例えば、検出タグが電子タグである場合、電子タグを摩擦材内に埋め込むのは熱による機能への影響が大きいが、この摩耗検出装置においては、プレッシャプレート又はプレッシャプレートに装着される付属物に検出タグを取り付けており、摩擦材の成型工程内に動作機構を入れずに済むため、熱成型の熱の影響を考慮しなくて済む。また、電子タグであれば、当該摩擦材組立体が使用されている車両や車輪までの情報を書き込むことができ、その情報を用いて、摩耗限界まで摩耗が進んだ摩擦材やそれが使用されている車両、車輪までをも、電子タグの読取り装置が備わるところであれば何時でも特定することができる。また、摩擦材組立体は、ディスクブレーキ用のみならず、制輪子やドラムブレーキのブレーキシュー用としても、適用することができる。
また、この摩擦材の摩耗検出装置において、易折損部材としては、プレッシャプレートについて現状、広く利用されているシムを利用することができる。シムは、その形状を若干変更することで爪部や脆弱部を形成することができ、そのブレーキ鳴き抑制機能を保持したまま、コストアップが殆どなく摩耗検出機能をも備えることができる。更に、現状のウェアインジケータに代替できる。また、検出タグを反射タグや電子タグとすることで、外側から検査して摩耗限界までの摩耗の有無を容易に知ることができる。更に、検出タグを金属板であるプレッシャプレートを利用して摩擦材の摩耗検出装置を組み込むことができる。特に、検出タグを2枚重ねのシム板の内側シムに直接備えることで、摩擦材とプレッシャプレートの組立体には何らの変更を要することなく、検出タグを組み込んだ2枚のシム板を装着することだけで、摩擦材の摩耗検出装置を組み込むことができ、或いは摩耗検出装置を組み込んだ摩擦材組立体を得ることができ、コストアップを回避することができる。更にまた、内側シムの一部をプレッシャプレートから少し浮かせて検出タグを備えれば、温度の上昇が抑制できる。
以下、添付した図面に基づいて、この発明による摩擦材の摩耗検出装置、それを用いた摩擦材組立体、及び摩耗検出システムの実施例を説明する。図1はこの発明による摩耗検出装置及びそれを備えたブレーキパッド組立体の一実施例を示す斜視図、図2は図1に示す摩耗検出装置が検出タグを露出させた状態を示す斜視図である。
図1に示すように、摩擦材の摩耗検出装置1はディスクブレーキ用の摩擦パッド組立体10に適用されている。摩擦パッド組立体10は本発明における摩擦材組立体である。摩擦パッド組立体10は、被制動部材(ロータ)であるブレーキディスク3に対して摩擦係合される制動用の摩擦材11と、摩擦材11を一側面上に支持するプレッシャプレート12と、プレッシャプレート12に装着されて付属物としての1枚のシム板13とを備えている。シム板13それ自体は、ディスクブレーキにおけるブレーキ鳴きを抑制するものとして周知のものである。摩擦材の摩耗限界を検出するための検出タグ2が、プレッシャプレート12の摩擦材11を支持する側とは反対側の面に接着やカシメ等の耐振動性のある手段によって取り付けられている。別のシム板13aは、詳細については後述するが、シム板13の上側に重なり、シム板13の変形や浮き上がりを防止するためのものである。
シム板13は、本発明である摩擦材の摩耗検出装置、それを用いた摩擦材組立体において、易折損部材を構成している。シム板13は、プレッシャプレート12において摩擦材11が取り付けられる一側面とは反対側の側面に取り付けられる取付け部14と、先端が摩擦材の摩耗限界に合致した位置に置かれている爪部15と、取付け部14と爪部15とを接続する脆弱部16とを有している。この実施例では、取付け部14はシム板本体としての部分であって、上記のブレーキ鳴きを抑制する主たる機能を奏する。シム板13においてシム板本体から当該シム板本体と一体的に延伸された爪部15の根元は脆弱部16として細くなっている。即ち、脆弱部16はシム板本体から断面積の小さい単一の括れ部として形成されており、容易に破断するように弱い強度に設定されている。爪部15は、先端側においてプレッシャプレート12の取付け部14が取り付けられる側面からブレーキディスク3の側に折り曲げられている。爪部15は、摩擦材11がその摩耗限界にまで摩耗するまでは、プレッシャプレート12に取り付けられた検出タグ2を覆い隠す状態にあり、外部から検出タグ2を見ることや、検出タグ2にアクセスすることはできない。
摩擦材11がブレーキディスク3との間で繰り返される摺動摩擦に起因して摩耗限界にまで摩耗すると、爪部15がブレーキディスク3に接触し、回転するブレーキディスク3から引き擦り力を受けて最も強度の低い脆弱部16に破断応力を超える応力集中が作用し、脆弱部16において折損する。図2は、図1に示す摩擦材組立体において、易折損部材であるシム板13が折損した後の状態を示す斜視図である。易折損部材が脆弱部16で破断し爪部15が折損されることにより、爪部15によって覆い隠されていた検出タグ2が外部に露出する。この露出は検出タグ2にとって事象の大きな変化であり、この変化によって検出タグ2は外部から目視等で認識可能になるとともに、検出タグが電子タグである場合には通信等でアクセス可能になる。爪部15が折損した跡17が示されている。
図3は、この発明による摩擦材の摩耗検出装置とそれを適用した摩擦材組立体の別の実施例を示す図である。図3に示す摩耗検出装置1aは、図1に示す摩耗検出装置1において、シム板13に代えて従来のウェアインジケータ18を利用して構成されている。即ち、ウェアインジケータ18は小面積の板部材であり、ダボカシメ19によってプレッシャプレート12に取り付けられている。摩擦材組立体10aの摩擦材11の摩耗が摩耗限界に達するまでは、検出タグ2はウェアインジケータ18から脆弱部16を介して一体接続されている爪部15で覆われている。摩擦材11の摩耗が摩耗限界に達したときの爪部15の折損、検出タグ2の露出等については図1に示す実施例の場合と同様である。
図4は、この発明による摩擦材の摩耗検出装置の別の実施例を示す図であって、易折損部材であるシム板を示す部分斜視図である。図4に示すシム板23においては、取り付け部24と爪部25との間の脆弱部26は、検出タグ2を取り巻く円弧状の周囲部分にシム孔27を形成し、シム孔27によって離れた2カ所の位置に、括れ部分26a,26bとして形成されている。なお、シム孔27は、上記のように単一のシム孔であっても、また一連に並んだ複数のシム孔として3つ以上の括れ部分で形成してもよい。
図5は、この発明による摩耗検出装置及びそれを備えた摩擦材組立体の更に別の実施例を示す斜視図である。ブレーキパッド組立体10bのプレッシャプレート12には、摩擦材11が取り付けられる一側面とは反対側の側面において、内側シム板32と外側シム板33との2枚のシム板が重ねて取り付けられている。本発明において、内側シム板32はプレッシャプレート12の付属物として用いられており、外側シム板33は易折損部材として用いられている。摩耗検出装置1bを構成する検出タグ2は、内側シム板32の外側面に取り付けられている。外側シム板33は、プレッシャプレート12に内側シム板32に重ねられた状態で取り付けられる取付け部34と、先端が摩擦材の摩耗限界に合致した位置に置かれている爪部35と、取付け部34及び爪部35を接続する脆弱部36とを有している。脆弱部36にはシム孔37が形成されていて、離れた2カ所の位置に離れた括れ部分36a,36bとして形成されている。内側シム板32に取り付けられた検出タグ2は、摩擦材11の摩耗が摩耗限界に達していない状態では、爪部35によって覆われているので、外部から目視やアクセス等をすることができない。
摩擦材11がブレーキディスク3との間で繰り返される摺動摩擦に起因して摩耗限界にまで摩耗すると、爪部35がブレーキディスク3に接触し、回転するブレーキディスク3から引き擦り力を受けて脆弱部36に破断応力を超える応力集中が作用し、脆弱部36において折損する。図1に示す摩擦パッド組立体10の場合と同様に、易折損部材である外側シム板33が脆弱部36で折損されることにより、爪部35によって覆い隠されていた検出タグ2が外部に露出する。この露出によって、検出タグ2は外部からの目視やアクセス等が可能になる。
この実施例では、検出タグ2をプレッシャプレート12に取り付ける必要がなく、摩擦材11とプレッシャプレート12とから成る摩擦パッド組立体10bについては何らの変更も要しない。摩耗検出装置1bは、摩擦材11とプレッシャプレート12とから成る摩擦パッド組立体10bとは別の、2枚のシム板32,33に全て組み入れられている。したがって、摩耗検出装置1bが組み入れられている2枚のシム板32,33を摩擦材11とプレッシャプレート12とから成る摩擦パッド組立体10bに装着するだけで、摩耗検出装置1bを摩擦パッド組立体10bに備えることができる。なお、内側シム32の一部をプレッシャプレート12から少し浮かせて検出タグ2を備えることにより、ブレーキ作動に起因して摩擦材11が高温になっても、検出タグ2の温度上昇を抑制することができる。
検出タグ2は、反射タグ又は電子タグである。検出タグ2が反射タグである場合、外部から検出タグ2に投射した光を反射タグが反射する。また、検出タグ2が電子タグ(ICタグ)である場合、電子タグは、ICとアンテナとを有し、読書き装置と無線通信可能であり、露出すると通信等でアクセス可能になる。
図6は、この発明による摩耗検出装置及びそれを備えた摩擦パッド組立体の更に別の実施例を示す斜視図であって、摩耗検出装置の検出タグが消失する様子を示す図である。図6では図1及び2に示す符号と同じ符号を用いている。上記の実施例では、爪部15,25,35が折損することによって、検出タグ2が外部に露出する例であったが、本実施例においては、これに代えて、検出タグ2を露出させた状態で爪部15に取り付けておき、摩擦材21が摩耗限界にまで摩耗することに応じて爪部15が折損することにより、検出タグ2を爪部15とともに消失させることができる。
本発明による摩擦材の摩耗検出装置は、被制動部材(ロータ)をブレーキディスクとするディスクブレーキに適用することができる。図7は、本発明による摩擦材の摩耗検出装置及びそれを備えた摩擦パッド組立体をディスクブレーキ装置に適用した一例を示す図であり、ディスクを跨いで配置されたディスクブレーキ装置のキャリパの爪部をドラムホイールを通して見たときの状態を示している。
この場合、摩耗検出装置は、車両外部から検出しやすく、インナパッドよりも早期に摩耗しやすいアウタ側摩擦材組立体(アウタパッド組立体)に適用することができる。即ち、アウタ側は外部からの粉塵や泥水、キャリパ抵抗分の引きずりで若干摩耗が多い可能性が高く、アウタパッド組立体のプレッシャプレート又はシムに検出タグを設けることが好ましい。また、アウタパッド組立体はキャリパ変形や周速度差による仕事量に起因してディスクブレーキの外周側で摩耗し易いので、どちらかといえば、摩耗検出装置はパッドの外周寄りに配置するのが好ましい。また、ディスクブレーキがフローティング型のキャリパを備える型式である場合、一般的にブレーキディスクのアウタ出口側で早期に摩耗しやすいので、摩耗検出装置はアウタパッド組立体のディスク出口側に配置するのが好ましい。更に、ディスクブレーキがオポーズド型のキャリパを備える型式である場合は、ブレーキディスクのアウタ入口側で早期に摩耗しやすいので、摩耗検出装置はアウタパッド組立体のディスク入口側に配置するのが好ましい。なお、本発明は、ディスクブレーキのみならず、被制動部材をブレーキドラムとするドラムブレーキや、また、こうした種類を組み合わせた複合ブレーキに、或いは更に鉄道車両用制輪子にも適用可能である。
図7は、この発明による摩擦パッド組立体10をディスクブレーキ装置46に適用した状態を示す図である。ディスクブレーキ装置46は、従来、周知の構造のものである。即ち、ディスクブレーキ装置46は、車輪に備わるロータとしてのブレーキディスク3を跨ぐキャリパ47を備えており、アウタ側の摩擦パッド組立体10と図示しないインナ側の摩擦パッド組立体とがブレーキディスク3を挟んで配置され且つ車体の固定支持部48に対してブレーキディスク3に向かって進退する方向にスライド可能に装着されている。ブレーキ作動時には、図示しないインナ側の摩擦パッド組立体の摩擦材がブレーキディスク3に押し当てられるとともに、キャリパ47の反作用によってキャリパ47の爪部47a,47aがアウタ側の摩擦パッド組立体10の摩擦材11をブレーキディスク3に押し付ける。回転するブレーキディスク3から摩擦パッド組立体10に作用する摩擦引きずり力は、固定支持部48で支えられる。
摩擦パッド組立体10は、車輪のホイールやホイールカバーに形成されている窓49(想像線で示す)を通して部分的に外側に露出されている。したがって、この窓49を通して、プレッシャプレート12上に設けられた、或いはプレッシャプレート12に配設されているシム13に設けられた摩耗検知装置1の検出タグ2を目視する、或いは外部からアクセスすることができる。
次に、この摩耗検出装置を利用した自動的な摩耗検出システムの実施例を説明する。摩擦材の摩耗検出システムは、上記の摩擦材摩耗検出装置、或いは上記の摩擦材組立体の検出タグが露出又は消失した状態を検出することにより、摩擦材の摩耗限界に至る摩耗を判定することから成っている。摩擦材の摩耗検出システムによれば、検出タグの露出又は消失するという顕著な事象に対応してその状態を検出するので、摩擦材の摩耗限界に至る摩耗を正確・確実に判定することができる。この摩擦材の摩耗検出システムにおいて、地上側には、露出又は消失した状態の検出タグの有無に応じた出力信号を出力する検出手段と、当該検出手段からの出力信号に基づいて摩擦材の摩耗が摩耗限界に至ったことを判定する判定手段とを備えることができる。検出タグを電子タグとする場合には、電子タグが露出又は消失することにより外部との交信が可能又は不能になることを利用して、摩擦材が摩耗限界に至ったことを判定することができる。更にこの場合、地上側には、露出した状態の検出タグとの間で交信可能な交信手段と、当該交信手段からの情報に基づいて摩擦材の摩耗が摩耗限界に至ったことを判定する判定手段とを備えることができる。
上記のように構成された摩擦材の摩耗検出システムによれば、摩擦材の摩耗検出装置、或いは摩擦材組立体の検出タグが露出又は消失した状態を検出することにより、摩擦材が摩耗限界に至ったことを判定することができ、車両の外部から遠隔的に摩擦材の摩耗を検出することができる。
図8は摩耗検出システムをディスクブレーキ装置における摩擦パッド組立体の摩耗検出に適用した実施例を示すシステム概略図である。図8に示す摩耗検出システム100においては、摩擦パッド組立体の摩擦材の摩耗が摩耗限界にまで進み、摩耗検出装置における検出タグが露出した状態を外部から光学的に検出することにより、摩擦材が摩耗限界にまで摩耗したことを判定する。
この例における検出タグは表側面に光を反射する反射板(リフレクター)を備えた光反射タグ4である。摩擦材の摩耗が摩耗限界(摩耗警告残り代)にまで達すると、前述したように、易折損部材の爪部が折損して、それまで当該爪部に覆われていた光反射タグ4が露出する。光反射タグ4の反射板5で反射した光によって外部から検出タグの露出を明確に視認することができる。
自動摩耗検査システム100においては、車両の点検場40などにおいて、摩耗検出装置の検出タグ4を検出するように、発光器42と受光器43とを備えた光学機器から成る検出手段41が地上側に設置されている。検出手段41の前方近傍は、点検場40に入出する車両の車輪60が通過する位置に設定されている。検出手段41は、前方を通過する車輪60に配設されているディスクブレーキ装置46の摩擦パッド組立体10について、易折損部材の爪部15の折損によって露出した光反射タグ4の有無に応じた出力信号を出力する。システムとしては、更に、検出手段41が受光した内容を電気信号に変換するECU( Electronic Control Unit )44、及びECU44の出力信号から摩擦パッド組立体10の摩擦材が摩耗限界まで摩耗したことを判定するパーソナルコンピュータ(PC)のような演算を兼ねた判定手段45を備えているが、これらは検出手段41とは別の場所に設置しても構わない。
摩擦パッド組立体10の摩擦材の摩耗が未だ摩耗限界に達していなければ、易折損部材の爪部は折損しておらず、光反射タグ4は爪部で覆われた状態であるので、光反射タグ4からの反射光は生じない。摩擦パッド組立体10の摩擦材が摩耗限界にまで摩耗し、爪部15(図1等参照)が折損して光反射タグ4が露出し、光反射タグ4を外部から認識可能な状態になると、発光器42から発光された光が光反射板5で反射され、受光器43が受光してECU44が信号に変換する。検出手段41は、反射板5からの光反射を捉えて、光反射タグ4が露出されている状態を容易に確認することができる。
検出手段41の前を通過する車両の車輪60に付設されるディスクブレーキ装置46について、検出手段41は、露出した状態の光反射タグ4が有るか否かに応じて、その内容情報を備えた出力信号を出力する。判定手段45は、検出手段41からの出力信号に基づいて検出手段41の前を通過したディスクブレーキ装置46の摩擦パッド組立体10における摩擦材の摩耗が摩耗限界に至った否かを判定することができる。
図9は摩耗検出システムの別の実施例を示すシステム概略図である。図9に示す摩耗検出システム101においては、図8に示すシステムの構成要素と同等のものには同じ符号を付すことで再度の説明を省略する。摩耗検出システム101においては、車輪60に配設されるディスクブレーキ装置46について、摩耗検出装置の検出タグは電子タグ6である。電子タグ6には、車両(自動車)における摩擦パッド組立体10を含むディスクブレーキ装置46の特定(車両、車輪の特定)、交換日等の情報が入れられている。この情報は、後述するPCのような判定手段55に渡されて管理されている。電子タグ6は、RFID等のアンテナを介して非接触でデータの読出し・書込みが可能な情報媒体である。
この摩耗検出システムにおいて、地上側には、前方を通過する車輪60について、露出した状態の電子タグ6との間で交信可能な交信手段51を備えている。交信手段51は、例えばアンテナ52を備えている。ディスクブレーキ装置46の摩擦パッド組立体10の摩擦材が摩耗限界まで摩耗してない場合は、電子タグ6は易折損部材の爪部で覆われているため、電波が遮断されて無線の送受信ができない。当該摩擦材の摩耗が摩耗限界位置にまで進むと、易折損部材において脆弱部で破断して爪部が折損し電子タグ6が外部に露出する。交信手段51が外に露出した電子タグ6との間で交信可能となり、交信手段51からリーダライタ制御装置(ECU)54が情報を受信する。判定手段55は、交信手段51からの情報に基づいて、車両、車輪及び摩擦パッド組立体10を含むディスクブレーキ装置46を特定しつつ、当該摩擦パッド組立体10の摩擦材の摩耗が摩耗限界まで達したことを判定することができる。
図8及び図9では自動車の点検場に設置された、摩擦パッド組立体の摩擦材についての摩耗検出システムとして説明したが、自動車用のブレーキの場合、交信手段51は、車両検査場やバス・トラック・タクシーの夜間駐車場、ターミナル、その他の集積所に配置できる。判定手段55は交信手段51の傍らの表示部、又は車両内のドライバーの傍らにて摩耗を緑色・赤色別、ランプ点灯などを用いて判定・表示する。本発明について摩耗限界の場合を説明してきたが、摩耗限界の場合だけではなく、1/2摩耗の検出、2/3摩耗の検出など、摩擦材の摩耗の進行に合わせて複数点で測定することもできる。
なお、シム板13は、通常、プレッシャプレートの外周に掛け止めされているが、プレッシャプレートにネジ止めされていてもよい。また、爪部15がブレーキディスク3に接触して引き摺り力を受けても脆弱部16までに止まらず、取付け部14まで変形してしまうと、脆弱部16が折損しづらくなるので、シム板13が変形や浮き上がりをしないように、図1、図2において想像線で示すように、シム板13に対して上側に重ねられるもう一枚のシム板13aを備えるか、或いは、図7に示した例で解るように、キャリパ47の爪部47aを脆弱部16付近に配するなどの工夫を施すとよい。
この発明による摩擦材の摩耗検出装置及びそれを備えたブレーキパッド組立体の一実施例を示す斜視図である。 図1に示す摩擦材の摩耗検出装置が検出タグを露出させた状態を示す斜視図である。 この発明による摩擦材の摩耗検出装置及びそれを備えたブレーキパッド組立体の別の実施例を示す斜視図である。 この発明による摩擦材の摩耗検出装置の別の実施例を示す図であって、易折損部材であるシム板を示す部分斜視図である。 この発明による摩擦材の摩耗検出装置及びそれを備えたブレーキパッド組立体の更に別の実施例を示す斜視図である。 この発明による摩耗検出装置及びそれを備えた摩擦パッド組立体の更に別の実施例を示す斜視図であって、摩耗検出装置の検出タグが消失する様子を示す図である。 この発明による摩擦パッド組立体をディスクブレーキ装置に適用した一例を示す図である。 摩耗検出システムの一実施例を示すシステム概略図である。 摩耗検出システムの別の実施例を示すシステム概略図である。
符号の説明
1 摩擦材の摩耗検出装置 2 検出タグ
3 ブレーキディスク 4 光反射タグ
5 光反射板 6 電子タグ
10 摩擦パッド組立体(摩擦材組立体) 11 摩擦材
12 プレッシャプレート 13,13a シム板
14 取付け部 15 爪部
16 脆弱部 17 折損跡
18 ウェアインジケータ 19 ダボカシメ
23 シム板 24 取り付け部
25 爪部 26 脆弱部
26a,26b 括れ部 27 シム孔
32 内側シム板 33 外側シム板
34 取付け部 35 爪部
36 脆弱部 36a,36b 括れ部
37 シム孔
40 点検場 41 検出手段
42 発光器 43 受光器
44 ECU 45 判定手段
46 ディスクブレーキ装置
47 キャリパ 47a キャリパの爪部
48 固定支持部 49 窓
51 交信手段
52 アンテナ 54 リーダライタ制御装置(ECU)
55 判定手段 60 車輪
100,101 摩耗検出システム

Claims (12)

  1. ロータに摩擦係合される摩擦材を一側面上に支持するプレッシャプレートに直接に又は当該プレッシャプレートに装着される付属物に取り付けられており前記摩擦材が前記摩耗限界にまで摩耗することに応じて折損する易折損部材と、前記プレッシャプレート又は前記付属物に前記易折損部材で覆い隠された状態で取り付けられており前記摩擦材の摩耗限界を検出するための検出タグとを備え、
    前記易折損部材が前記ロータと接触して折損されることにより、覆い隠されていた前記検出タグを露出させることから成る摩擦材の摩耗検出装置。
  2. 前記易折損部材は、前記プレッシャプレート又は前記付属物に取り付けられる取付け部と、前記検出タグを覆い隠した状態にあり且つ先端が前記摩擦材の前記摩耗限界に置かれている爪部と、前記取付け部と前記爪部とを接続する脆弱部とを有しており、前記摩擦材が前記摩耗限界にまで摩耗することに応じて前記脆弱部が折損することから成る請求項1に記載の摩擦材の摩耗検出装置。
  3. ロータに摩擦係合される摩擦材を一側面上に支持するプレッシャプレートに直接に又は当該プレッシャプレートに装着される付属物に取り付けられており前記摩擦材が前記摩耗限界にまで摩耗することに応じて折損する易折損部材と、前記易折損部材に露出させた状態で取り付けられており前記摩擦材の摩耗限界を検出するための検出タグとを備え、
    前記易折損部材が前記ロータと接触して折損されることにより、前記検出タグを前記易折損部材と共に消失させることから成る摩擦材の摩耗検出装置。
  4. 前記易折損部材は、前記プレッシャプレート又は前記付属物に取り付けられる取付け部と、前記検出タグを露出状態で担持しており且つ先端が前記摩擦材の摩耗限界に置かれている爪部と、前記取付け部と前記爪部とを接続する脆弱部とを有しており、前記摩擦材が前記摩耗限界にまで摩耗することに応じて前記脆弱部が折損することから成る請求項3に記載の摩擦材の摩耗検出装置。
  5. 前記易折損部材は前記プレッシャプレートの前記一側面とは反対側の側面に配置されたシム板であり、前記シム板は、前記プレッシャプレートの前記反対側の側面に取り付けられている前記取り付け部としてのシム板本体と、前記シム板本体から板材の一部として一体的に延伸して形成されている前記爪部と、前記爪部が延伸される途中に形成されている前記脆弱部としての括れ部とを備えていることから成る請求項2又は4に記載の摩擦材の摩耗検出装置。
  6. 前記シム板は1枚のシム板であり、前記検出タグは、前記爪部によって覆い隠された状態で前記プレッシャプレートに取り付けられている、或いは前記シム板の前記爪部に露出状態で担持されていることから成る請求項5に記載の摩擦材の摩耗検出装置。
  7. 前記シム板は、前記プレッシャプレート側に配置される内側シム板と、当該内側シム板にその外側に重ねられる外側シム板との少なくとも2枚のシム板で構成されており、前記内側シム板は前記付属物として用いられており、前記外側シム板を前記検出タグを覆い隠す前記易折損部材としており、前記検出タグは前記内側シム板に取り付けられていることから成る請求項5に記載の摩擦材の摩耗検出装置。
  8. 前記脆弱部としての前記括れ部は、単一の括れ部分、又はシム孔によって離れた位置に形成された複数の括れ部分を備えていることから成る請求項5〜7のいずれか一項に記載の摩擦材の摩耗検出装置。
  9. 前記検出タグは、反射タグ、又は電子タグであることから成る請求項1〜8のいずれか一項に記載の摩擦材の摩耗検出装置。
  10. ディスクブレーキの摩擦パッド組立体に用いられる前記摩擦材の前記摩耗限界の検出用として、適用されていることから成る請求項1〜9のいずれか一項に記載の摩擦材の摩耗検出装置。
  11. 制動時にロータに押し当てられる摩擦材と、前記摩擦材を一側面上に支持するプレッシャプレートと、前記プレッシャプレートに直接又は間接的に取り付けられており前記摩擦材の摩耗限界を検出するための検出タグと、前記摩擦材の前記摩耗限界に応じて前記ロータと接触することに起因して折損する易折損部材とを備え、
    前記易折損部材は、前記プレッシャプレートに直接又は間接的に取り付けられる取付け部と、前記検出タグを覆い隠した状態にあり且つ先端が前記摩擦材の摩耗限界に置かれている爪部と、前記取付け部と前記爪部とを接続する脆弱部とを有しており、前記爪部が前記ロータと接触することに起因して前記脆弱部が折損されることにより、前記検出タグを露出させることから成る摩擦材組立体。
  12. 制動時にロータに押し当てられる摩擦材と、前記摩擦材を一側面上に支持するプレッシャプレートと、前記プレッシャプレートに直接又は間接的に取り付けられており前記摩擦材の摩耗限界を検出するための検出タグと、前記摩擦材の前記摩耗限界に応じて前記ロータと接触することに起因して折損する易折損部材とを備え、
    前記易折損部材は、前記プレッシャプレートに直接又は間接的に取り付けられる取付け部と、前記検出タグを露出状態に担持し且つ先端が前記摩擦材の摩耗限界に置かれている爪部と、前記取付け部と前記爪部とを接続する脆弱部とを有しており、前記爪部が前記ロータと接触することに起因して前記脆弱部が折損されることにより、前記爪部を前記検出タグと共に消失させることから成る摩擦材組立体。
JP2008319818A 2008-12-16 2008-12-16 摩擦材の摩耗検出装置、それを用いた摩擦材組立体 Pending JP2010144750A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008319818A JP2010144750A (ja) 2008-12-16 2008-12-16 摩擦材の摩耗検出装置、それを用いた摩擦材組立体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008319818A JP2010144750A (ja) 2008-12-16 2008-12-16 摩擦材の摩耗検出装置、それを用いた摩擦材組立体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010144750A true JP2010144750A (ja) 2010-07-01

Family

ID=42565392

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008319818A Pending JP2010144750A (ja) 2008-12-16 2008-12-16 摩擦材の摩耗検出装置、それを用いた摩擦材組立体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010144750A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013111209A1 (ja) * 2012-01-27 2013-08-01 新日鐵住金株式会社 ブレーキディスク付き鉄道車輪におけるブレーキディスクのうねり測定装置
DE102013013280B3 (de) * 2013-08-09 2015-02-05 Knorr-Bremse Systeme für Nutzfahrzeuge GmbH Bremsbelageinheit für eine Fahrzeugbremse, Verfahren zum Erkennen von Bremsbelägen und Fahrzeugbremse mit einer Bremsbelageinheit
JP2015151205A (ja) * 2014-02-12 2015-08-24 株式会社日立製作所 エレベータガイド装置およびそれを用いたエレベータ
WO2017186417A1 (de) * 2016-03-21 2017-11-02 Knorr-Bremse Systeme für Nutzfahrzeuge GmbH Fahrzeugbremse und bremssystem
EP2867557B1 (de) 2012-06-28 2018-04-18 KNORR-BREMSE Systeme für Nutzfahrzeuge GmbH Scheibenbremse eines kraftfahrzeugs
JP2019518203A (ja) * 2016-04-21 2019-06-27 イグス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクター ハフトゥング 平軸受、プラスチック・スライド要素、摩耗検出のためのシステムおよび方法
JP2021032647A (ja) * 2019-08-22 2021-03-01 株式会社辰巳菱機 負荷試験装置
JP2022041550A (ja) * 2020-09-01 2022-03-11 東芝エレベータ株式会社 エレベータのブレーキ監視システム

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013111209A1 (ja) * 2012-01-27 2013-08-01 新日鐵住金株式会社 ブレーキディスク付き鉄道車輪におけるブレーキディスクのうねり測定装置
EP2867557B1 (de) 2012-06-28 2018-04-18 KNORR-BREMSE Systeme für Nutzfahrzeuge GmbH Scheibenbremse eines kraftfahrzeugs
DE102013013280B3 (de) * 2013-08-09 2015-02-05 Knorr-Bremse Systeme für Nutzfahrzeuge GmbH Bremsbelageinheit für eine Fahrzeugbremse, Verfahren zum Erkennen von Bremsbelägen und Fahrzeugbremse mit einer Bremsbelageinheit
DE102013013280C5 (de) 2013-08-09 2019-03-14 Knorr-Bremse Systeme für Nutzfahrzeuge GmbH Bremsbelageinheit für eine Fahrzeugbremse, Verfahren zum Erkennen von Bremsbelägen und Fahrzeugbremse mit einer Bremsbelageinheit
JP2015151205A (ja) * 2014-02-12 2015-08-24 株式会社日立製作所 エレベータガイド装置およびそれを用いたエレベータ
WO2017186417A1 (de) * 2016-03-21 2017-11-02 Knorr-Bremse Systeme für Nutzfahrzeuge GmbH Fahrzeugbremse und bremssystem
JP2019518203A (ja) * 2016-04-21 2019-06-27 イグス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクター ハフトゥング 平軸受、プラスチック・スライド要素、摩耗検出のためのシステムおよび方法
JP2021032647A (ja) * 2019-08-22 2021-03-01 株式会社辰巳菱機 負荷試験装置
JP7076804B2 (ja) 2019-08-22 2022-05-30 株式会社辰巳菱機 負荷試験装置
JP2022041550A (ja) * 2020-09-01 2022-03-11 東芝エレベータ株式会社 エレベータのブレーキ監視システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010144750A (ja) 摩擦材の摩耗検出装置、それを用いた摩擦材組立体
JP6023047B2 (ja) エアディスクブレーキ用電子ストロークセンサ
US8310356B2 (en) Wireless brake electronic wear sensors
US8717159B2 (en) Vehicle brake monitoring system and method
JP4289561B2 (ja) 車両の異常検出方法及びその装置並びにそのセンサユニット
JP5606745B2 (ja) ブレーキ監視システム及び方法
CN101821528A (zh) 制动块
US20080190712A1 (en) Brake Pad with Identification Means and System and Method for the Identification of Brake Pads
US9964168B1 (en) Brake pad wear and temperature sensor
US9855940B2 (en) Electronic stroke sensor for air disc brake
US8770351B2 (en) Disc brake device for rail vehicles
US20050212357A1 (en) Brake monitoring and sensor system for sensing temperature and wear
ES2692402T3 (es) Sensor de carrera electrónico para freno de disco de aire
US10233984B2 (en) Multiple function brake caliper guide pin
JP4810555B2 (ja) 制輪子の摩耗検出装置、それを備えた制輪子及び摩耗検出システム
KR100584698B1 (ko) 브레이크 라이닝 마모 확인 장치
ES2316533T3 (es) Detector de desgaste de capa de friccion y procedimiento de deteccion de desgaste por dicho dispositivo.
JP6252072B2 (ja) ブレーキ用摩擦材
US11965569B2 (en) Brake wear pin architecture
KR200212672Y1 (ko) 자동차의 브레이크 점검장치
KR20160103644A (ko) 자동차의 브레이크 페달 감지 시스템
KR20230023963A (ko) 철도차량용 제동 디스크 온도 계측 장치
KR101377145B1 (ko) 브레이크 드래그 검사장치
KR200225770Y1 (ko) 자동차용 브레이크라이닝 마모 감지장치
TW201908618A (zh) 用以檢測煞車塊磨耗量之偵測組件