JP2010142237A - 組成物及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高齢のペットの通常の栄養必要量を満たし、且つさらに高齢のコンパニオンペットの精神能力の低下を抑制するための食餌の提供。
【解決手段】高齢のペットの通常の栄養所定量を満たし、且つさらに高齢のコンパニオンペットの精神能力の低下を抑制するのに十分量のビタミンE、ビタミンC、アルファ-リポ酸、l-カルニチン及びその任意の混合物からなる群から選択される酸化防止剤を含む、高齢のコンパニオンペット用食餌を提供する。
【選択図】なし

Description

発明の背景
イヌやネコなどのコンパニオンアニマルは、高齢化問題に苦しんでいるようである。そのあるものは、一般的な格言からも明らかである。一つには、「年をとったイヌに新しい芸は仕込めない」がある。この格言は、イヌが年をとるにつれて、身体活動度と同様にその精神能力(mental capacity)が減退するようだという観察から生じたものである。思考、学習及び記憶に関連する精神活動が減退しているようである(Cummings BJ、Head E、Ruehl W、Milgram NW Cotman CW 1996年:"The canine as an animal model of human aging and dementia";Neurobiology of aging 17巻:259〜268頁)。さらに、精神能力における変化に伴って、高齢の動物では、行動にはっきりとした変化がある場合もある。その多くがこの精神能力の減退に起因するものであった。
今日、高齢のコンパニオンペットの食餌中に有意レベルの少なくとも1種の酸化防止剤を配合すると、高齢のコンパニオンペットの精神能力の低下を抑制することが示された。
Cummings BJ、Head E、Ruehl W、Milgram NW Cotman CW 1996年:"The canine as an animal model of human aging and dementia";Neurobiology of aging 17巻:259〜268頁
発明の概要
本発明に従って、高齢のペットの通常の栄養必要量を満たし、且つさらに、高齢のコンパニオンペットの精神能力の低下を抑制するために、十分量の酸化防止剤またはその混合物を含む、コンパニオンペット用の食餌を提供する。
本発明の別の側面は、高齢のコンパニオンペットの精神能力の低下を抑制する方法であって、本発明を遂行するために所定レベルの酸化防止剤またはその混合物を含む食餌を前記ペットに給餌することを含む、前記方法に関する。
さらに本発明に従って、高齢のペットの通常の栄養所定量を満たし、且つさらに高齢のコンパニオンペットの精神能力の低下を抑制するのに十分量のビタミンE、ビタミンC、アルファ-リポ酸、l-カルニチン及びその任意の混合物からなる群から選択される酸化防止剤を含む、高齢のコンパニオンペット用食餌を提供する。
本発明の別の側面では、高齢のコンパニオンペットの精神能力を向上させるための方法であって、精神能力を向上させるのに十分な量の酸化防止剤またはその混合物を高齢のペットに給餌することを含む、前記方法を提供する。
これらの方法の全てにおいて、動物の食餌に酸化防止剤またはその混合物を加えることが望ましい。
発明の詳細な説明
高齢のコンパニオンペット、たとえばイヌやネコに給餌する食餌(diet)とは、その年齢の動物に給餌する標準的な食餌である。以下は、少なくとも7歳の年齢のイヌ用の典型的な食餌である。
Figure 2010142237
コンパニオンペットの食餌に有意量の酸化防止剤及びその混合物を加えると、高齢のペットでは、具体的には問題解決能力によって示されるように、その挙動、特に精神能力に有意且つ明白な変化をもたらすことができる。「高齢」なる用語は、一般的に少なくとも7歳のイヌ及び少なくとも7歳のネコを意味するものとする。
イヌ及びネコについても精神能力が喪失することは、長年にわたって知見されてきたことである。この精神能力の喪失は、非常に多くの面で明白である。たとえばイヌの場合には、方角がわからなくなる、家を汚す、睡眠-起床パターンが変わる、家族やペットとの交流が少なくなる、そして学習または集中ができなくなることとして表れる。これらの症状は、ネコでも同様に表れることがある。ヒトに表れるアルツハイマー病は、イヌやネコでは知見されていない。
精神能力の喪失に関しては、多くの理論が提唱されてきた。今日まで、本発明者らは、客観的なパラメーターによって測定されるように精神能力において正の変化を実際に生じさせたり、精神能力のこのような喪失を抑制する食餌の手段については全く気づいていなかった。
本発明者らは、精神能力の喪失の抑制を達成することに成功した。本発明の食餌を使用することによって、高齢のイヌの精神能力の低下を抑制し、且つ問題解決能力が向上したことを示した。精神能力の低下は、本質的に逆転させることができる。そのような処置の必要な高齢のペットの精神能力は、向上させることができる。記憶及び学習能力によって示されるような、問題解決能力を向上することができる。全体としての賢さを向上させることができる。加齢に関連する認知力低下を遅延させることができる。認知機能障害症候群に関しては、高齢のイヌにおいてその進行を遅延化させることができ、この症候群に伴う臨床徴候を制御することができる。好適な場合には予防、そしてこれらの単数または複数の成分の必要なペットがターゲット群である。
本目的を達成する食餌中の成分は、酸化防止剤またはその混合物である。酸化防止剤は、フリーラジカルを消滅させる物質である。そのような物質の例としては、食品、たとえばイチョウ、柑橘類パルプ、ブドウ絞りカス、トマト絞りカス、ニンジン及びホウレンソウがあり、これらは全て乾燥しているのが好ましく、並びに他の種々の物質、たとえばベータ-カロテン、セレン、補酵素Q10(ユビキノン)、ルテイン、トコトリエノール類、大豆イソフラボン類、S-アデノシルメチオニン、グルタチオン、タウリン、N-アセチルシステイン、ビタミンE、ビタミンC、アルファ-リポ酸、l-カルニチンなどが挙げられる。ビタミンEは、トコフェロールまたはトコフェロール類の混合物、及びその種々の誘導体、たとえばビタミンEのアセテート、スクシネート、パルミテートなどとして投与することができる。アルファ型が好ましいが、ベータ、ガンマ及びデルタ型も含めることができる。d型が好ましいが、ラセミ混合物も許容可能である。上記の型及び誘導体は、ペットにより摂食された後、ビタミンE様の活性で機能するだろう。ビタミンCは、アスコルビン酸及びその種々の誘導体、たとえばリン酸カルシウム塩、コレステリル塩、2-モノリン酸塩などとして食餌中に投与することができ、これらはペットにより摂食された後、ビタミンC様の活性で機能するだろう。これらは液体、半固体、固体及び熱安定形などのどんな形態であってもよい。アルファ-リポ酸は、アルファ-リポ酸として、及び米国特許第5,621,117号に記載の如くリポ酸エステル誘導体、ラセミ混合物、その塩、エステルまたはアミドとして食餌中に投与することができる。L-カルニチンは、食餌中に投与することができ、塩酸塩、フマル酸塩、及びコハク酸塩などの塩、並びにアセチル化カルニチンなどの種々のカルニチン誘導体も使用することができる。
全て食餌の重量%(乾燥物質ベース)として食餌中に投与する量は、それ自体活性物質として計算し、独立した物質として測定する。使用する最大量は、毒性を惹起するようであってはならない。少なくとも約100ppmまたは少なくとも約150ppmのビタミンEを使用することができる。約500ppm〜約1,000ppmの好ましい範囲を使用することができる。必ずではないが、通常、約2000ppmまたは約1500ppmの最大量を超えない。ビタミンCに関しては少なくとも約50ppmを使用し、少なくとも約75ppmが望ましく、少なくとも約100ppmがより望ましい。非毒性の最大量を使用することができる。アルファ-リポ酸の量は、少なくとも約25ppmから変動することができ、少なくとも約50ppmが望ましく、約100ppmがより望ましい。最大量は約100ppm〜約600ppmまたは、ペットに対して非毒性のままであるような量を変動することができる。好ましい範囲は約100ppm〜約200ppmである。l-カルニチンに関しては約50ppm、望ましくは約200ppm、より望ましくは約300ppmが有用な最少量である。ネコに関しては、少々高い最少量のl-カルニチン、たとえば約100ppm、200ppm、及び500ppmを使用することができる。非毒性の最大量、たとえば約5,000ppm未満を使用することができる。イヌに関しては、少ない量、たとえば約5,000ppm未満の量を使用することができる。イヌに関しては、好ましい範囲は約200ppm〜約400ppmである。ネコに関しては、好ましい範囲は約400ppm〜約600ppmである。
約1〜15ppmのベータ-カロテンを使用することができる。約0.1〜約5ppmのセレンを使用することができる。少なくとも約5ppmのルテインを使用することができる。少なくとも約25ppmのトコトリエノール類を使用することができる。少なくとも約25ppmの補酵素Q10を使用することができる。少なくとも約50ppmのS-アデノシルメチオニン。少なくとも約1000ppmのタウリンを使用することができる。少なくとも約25ppmの大豆イソフラボン類を使用することができる。少なくとも約50ppmのN-アセチルシステインを使用することができる。少なくとも約50ppmのグルタチオンを使用することができる。抽出物の少なくとも約50ppmまたは食餌の1%のイチョウを使用することができる。
以下のものは、ORAC(活性酸素ラジカル吸収能力)量が高い原材料成分である。1%含有率(トウモロコシなどの低ORAC成分に関しては全部で5%の置換率)で食餌中に添加すると、食餌全体のORAC量が増加し、且つこれらの成分を含有する食餌を食べた動物の血清のORAC量が増加した。食餌に全体で5%として4種類の他の成分1%と組み合わせて1%で添加できれば、乾燥物質1グラム当たりTrolox等価物25μモルを超えるORAC量の任意成分を使用できるだろう。
ホウレンソウ絞りカス、トマト絞りカス、柑橘類パルプ、ブドウ絞りカス、ニンジン顆粒、ブロッコリ、緑茶、イチョウ、トウモロコシグルテン・ミール。
実施例1
イヌは全てビーグル犬であり、7歳以上であった。対照食餌と試験食餌の栄養成分は、先の表1に開示した標準食餌とほぼ同じであった。しかしながら、対照食餌はビタミンE59ppmと、ビタミンC<32ppmとを含有していた。試験食餌は、ビタミンE900ppm、ビタミンC121ppm、l-カルニチン260ppmと、アルファ-リポ酸135ppmとを含有していた。
対照食餌群または栄養強化試験食餌群のいずれかに配属させる前に、基準となる一連の問題解決能力のタスクを12匹の高齢のビーグル犬で実施した。高齢の動物は、学習(弁別逆転)並びに記憶(位置の遅延見本非整合タスク[delayed non-match to position:DNMP]及びサンプルの遅延非整合タスク[delayed non-match to sample:DNMS])に関して等しくそろえた。T-検定を使用して、弁別逆転、DNMP、及びDNMSタスクの基準となる学習において、2つの群のイヌを比較した。結果に優位性はなかった。従って、食餌の関与前に認知力をベースとして、イヌを等しくそろえた。食餌を開始して約1ヶ月後、イヌに最初に与えた問題解決タスクは、空間的注意試験であるランドマーク弁別学習タスクであった[Milgramら、1999年、Milgram,N.W.、Adams,B.、Callahan,H.、Head,E.、Mackay,B、Thirlwell,C及びCotman(1999年)、C.W.Landmark Discrimination Learning in the Dog.Learning&Memory、6巻、54〜61頁]。
ランドマーク弁別学習では、被験動物に、目的に近い特定の対象を選択させなければならない。しかしながら、初期の学習は、イヌの対象弁別タスクを学習する能力に基づく。本出願人は、弁別学習における年齢の影響がタスクの難易度に依存することを既に知見しており、ランドマーク弁別学習力が高齢のイヌでは顕著に減弱していることを示す証拠を得ていた。
栄養強化食餌試験と対照食餌を摂取する高齢の動物とをランドマーク弁別学習タスクで比較すると、群の間には高い有意差が存在した(p<02)。栄養強化食餌の動物は、対照食餌の動物よりも少ししか間違わずにタスクを修得した。栄養強化食餌の6匹の動物全てが40回以内で学習能力の判定基準を満たすことができたのに対し、対照食餌の6匹の動物のうち3匹しか、この学習能力の判定基準を満たさなかった。さらに、問題を解決できたこの3匹のイヌでも、栄養強化食餌を摂取しているイヌよりも間違い(エラー)が多かった。
対照群及び栄養強化食餌試験群のイヌは、ランドマーク弁別学習を全て終えた後、オッド・タスク(oddity task)で試験した。このタスクは、3つ全ての食べ物のウエルにカバーをかけた3つの対象をイヌに示すことを含む。これらの対象の2つは全く同一で、1つは違っている。ご褒美の食べ物をもらうには、イヌは残りの対象を選択しなければならない。栄養強化試験食餌のイヌは、対照食餌を給餌されたイヌよりもほんの少ししか間違わずにこのタスクを学習した(合計した4つ全てのオッド・テストの得点に関してp<.003)。
実施例2
ビーグル犬(n=28)をサイズ弁別タスクで予備トレーニングし、このタスクを学習させる際の判断基準での間違いでランク付けした。次いでイヌを3つの群に分け、先の弁別得点をベースとして3つの食餌のうちの1つにランダムに割り当てた。この研究に登録したイヌは全て7歳以上であった。ビタミンEの量が種々異なる3種類のドライフードのうちの1つをイヌにあてがい、ランドマーク弁別プロトコルで開始した。ビタミンE量と他の成分について、以下の表2に列記する。
Figure 2010142237
このランドマーク弁別プロトコルは、3段階の試験からなっており(ランドマーク0、1、2)、ここで、イヌは判断基準 (続けて2日間で10問中8問正解し、続いて次の3日間で10問中7問の平均)に到達してから、次の試験段階に進まなければならない。イヌはそれぞれ、各段階を学習させるのに1日当たり10回で40日間試行させた。反復MANOVA(repeated MANOVA)から、判断基準の得点の間違いには食餌の有意な全体効果があることが明らかになった(P<0.05)。ランドマーク1+2対食餌のビタミンE量に関する間違いの総数の回帰分析から、ビタミンEが最も高い食餌のイヌは間違いが最も少なく(中間=65)、ビタミンEが最も低い食餌のイヌは間違いが最も多い(中間=170)という有意な(P<0.05)回帰直線の傾きが明らかになった。
実施例3
30匹の、無作為供給源の成犬をこの研究で使用した。イヌは少なくとも月齢10ヶ月であり、妊娠中でなく、授乳中でなく、試験開始前に適当な体重のものであった。食餌処置用に、それぞれの群について3匹の雄と3匹の雌との5つの群に動物を無作為に分けた。
2週間の予備給餌期間の間、アメリカ飼料検査官協会(American Association of Feed Control Officials:AAFCO 2000)により提案されたように栄養成分に関して全ての推薦量を満たしているか、またはこれを超える対照用の食物(添加dl-アルファ-リポ酸0ppm)を全てのイヌに与えた(表1)。予備給餌期間の後、以下のdl-アルファ-リポ酸目的含有量(乾燥物質ベース):0ppm、150ppm、1500ppm、3000ppm、4500ppmのうちの1つで5つの処理群に無作為に分けた。全ての食餌、対照及びアルファ-リポ酸において、ビタミンEを添加し、これは600〜1000国際単位(IU)で配合し、ビタミンCは100〜200ppmレベルで添加した。
試験飼料は、水以外全て単独の栄養成分源であった。新鮮な水を適宜準備した。イヌを選別し、初期体重を計量した後、飼料の予想MEをベースとして、それぞれのイヌについて投与飼料量を計算した。初期投与飼料量の計算は、以下の式に従って計算した正常な活動となるように因子により変形したイヌ用の必要維持エネルギー量(MER)をベースとした。
Figure 2010142237
但し、RER(kcal/日)=70×体重(kg)0.75である。
イヌの体重を毎週計測し、その最適な体重を維持するのに十分な量の飼料を与えるために必要により投与飼料量を調節した。最適体重は、5点スケール上で3であると決定した。イヌが初期体重の−10%以内の体重を維持できなかったら、投与飼料量を調節した後、この研究から外した。体重及び摂取飼料量の測定結果は全て記録した。
サンプルを粉砕し、サンプル0.100±0.001gをリン酸塩緩衝液5.0mL(10mM Na2HPO4、2mM エチレンジアミン四酢酸:EDTA、0.9%NaCl、pH7.4)45.0mL中に2回抽出した。抽出物250μLをテフロンライニングキャップのついた5mLガラス製遠心分離管に入れた。EDTA溶液(100mM EDTA、〜1MのNaOHでpHを7.8に調節)15μLと新しく調製した5mMジチオエリスリトール(DTE)50μLを添加した。この溶液を緩やかに渦巻かせ、室温で5分間、インキュベートした。次いで1MのH3PO410μLと2.0mLのジエチルエーテルとを添加した。試験管にキャップをつけ、緩やかに渦巻かせ、室温で3分間、1500×gで遠心分離した。エーテル層を別の5mLのガラス製遠心分離管に移し、この間に水性層を1.5mLのエーテルで2回抽出した。同一サンプルからの抽出物を全て混合した。次いで抽出物を、室温で水浴中、窒素エバポレーター中で乾燥した。この時点でサンプルをキャップし、一晩凍結した。
次いで乾燥した抽出物を融解し、70μLのSDS/EDTA溶液(0.11%ドデシル硫酸ナトリウム:SDS、15mMのEDTA、0.9%NaCl)と、5μLの新しく調製した1mMのDTEで再構築した。次いで、新しく調製したNaBH450μLをそれぞれの管に添加した。管を緩やかに渦巻かせ、室温で10分間インキュベートした。10分後、サンプルを−70℃で凍結した。溶液を融解する前に2MのHClを20μL添加した。溶液を融解した後、100mMのNH4HCO3800μLを添加した。溶液を緩やかに渦巻かせ、アセトニトリル中100mMのモモブロモビマン(momobromobimane:mBBr)溶液5μLを添加した。次いで溶液を、暗所、室温で90分間インキュベートした。
インキュベーション後、1.5mLのジクロロメタンで抽出することにより、過剰量のmBBrとDTE誘導体とをサンプルから除去した。この水性層をHPLCに設置した。〜2MのNH4OHでpH3.95に調節した、30%アセトニトリル、1%酢酸からなる移動相を使用してリポ酸を分離し、注入毎に15分間、均一溶離液(isocratic elution)で1.0mL/分の流速で送出した。この調製によって、押しだされた飼料の密度は1g/mLに等しいことが仮定される。
この研究に関し、開始前2週間と、0、28、56、84、112、140及び168日で、全血球計算と血液生化学分析用に血液を無菌的に収集した。さらに、食餌介入0、28、及び84日で、全血15mlをリンパ球単離用に収集した。
ヘパリン化全血を50mlのAccuspinコニカル遠心分離管(Sigma Chemical)に層状にし、等容量のリン酸塩緩衝塩水(PBS)を添加した。ブレーキをかけずにサンプルを700gで30分間遠心分離した。単核白血球層を回収し、15mlのコニカル遠心分離管に移し、PB1〜3mlで再懸濁させ、前述の如く遠心分離した(1回目の洗浄)。2回目の洗浄は、1回目の洗浄と同様に実施した。最終的に細胞を回収し、過塩素酸(10%w/v)中に懸濁させ、分析まで−70℃で凍結した。
サンプルを−70℃のフリーザーからドライアイス入りのクーラーに移した。冷蔵遠心分離器中で、バイアルを12,000rpmで5分間、遠心分離した。グルタチオン(GSH)分析用に上清のアリコートを、コニカル試験管に移した。
酸溶解性の抽出物の誘導体化は、Jones(Jonesら)により変形されたReedと協同研究者(Farissら)の方法に従った。
手短に言うと、150μlの抽出物または外部標準を1.5mlのエッペンドルフ試験管に加え、続いて20μlのγ-glu-glu内部標準と50μlのIAAとを添加し、添加後に混合した。この溶液をKOH-KHCO3処理溶液を使用して、pH〜10(紫色)に調節した。溶液を、暗所、室温で1時間インキュベートした。総容積と同様の容積でサンガー試薬を添加し、この溶液を暗所、室温で一晩(20時間)インキュベートした。
インキュベート後、この溶液を12,000rpmで5分間、遠心分離し、上清を別の1.5mlエッペンドルフ試験管に移した。200μlの上清を、300μlの注入口をもつ琥珀色のオートバイアル(autovial)に加え、HPLC分析用にクリンパーで上部を固定した。
溶媒と分離条件は上記の如くであった(Fariss、Jones)。GSHとGSSGのレベルを真正標準に関して定量した。ガンマ-グルタミル-グルタメートを内部標準として使用して、誘導体化効率を評価した。
臨床化学、血液学及び体重対ベースラインに関する値の比較は、ウインドウズ用SASのペアードt-検定(paired t-test)により分析し、優位性をP<0.05に設定した。それぞれの時間点で測定した値の中間値は、一元配置分散分析ANOVA(one-way ANOVA)により分離し、優位性はP<0.05に設定した。84日目とベースラインとの間のGSH:GSSGの差を、一元配置分散分析ANOVAのウインドウズ用SASにより群の間で分析し、優位性はP<0.05に設定した。
結果
7つの連続するアッセイ(0、28、56、112、140、168日)にわたって測定した飼料中のリポ酸の濃度(ppm)は、本出願人の設備で通常得られる製造パラメーターと予想アッセイ感受性の範囲内であった。
飼料摂取データは平凡であった。全ての群で殆どの動物は、本研究の開始時よりも、平均して6ヶ月でより多くの飼料を摂取した。4500ppm配合した群で最初に幾らか体重減少があったが、6ヶ月の時点までに逆転するように変化した以外には、体重データは平凡であった。身体状況のスコアは、この少々の体重減によって影響を受けていないようであった。
日常的な身体検査では、栄養に関連した異常やdl-アルファ-リポ酸毒性の証拠については明示されなかった。本研究の母集団の全ての動物は、本研究の全課程で正常のままであった。本研究の間に、数匹が時々嘔吐したが、嘔吐がリポ酸に起因するという結論を導く傾向は知見されなかった。最高配合量の群の動物が1匹、体重減少と白血球増加症により、21日目で本研究から脱落した。この動物の白血球増加は本研究の終了時までに消失せず、他の疾病プロセスに起因するものと疑われた。
28、56、84、112、140及び168日での血清生化学値を同一群のイヌの初期値と比較したとき、幾つか統計的な差に気づいたが、これらの値は研究室のレファレンス・レンジ(reference range)内であるかまたは非常に近傍であり、数ヶ月にわたって一貫した傾向が注目されたので、これらの全てが生物学的に有意であるとはみなさなかった。それぞれの期間での対照群と他の処置群との比較からも、幾つかの統計的な差が明らかになったが、これらの値は臨床的研究室のレファレンス・レンジ内であるかまたは非常に近傍であり、傾向が存在しなかったので、これらは全く生物学的に有意であるとはみなさなかった。
28、56、84、112、140及び168日に関する血液学的値を同一群のイヌの初期値と比較したとき、幾つかの統計的な差に気づいたが、これらの値は研究室のレファレンス・レンジ内であるかまたは非常に近傍であり、傾向が存在しなかったので、これらは全く生物学的に有意であるとはみなさなかった。それぞれの期間での対照群と他の処置群との比較から、幾つかの統計的な差が明らかになったが、これらは臨床的研究室のレファレンス・レンジ内であるか非常に近傍であり、傾向が存在しなかったので、これらは全く生物学的に有意であるとはみなさなかった。
GSH:GSSG比
給餌84日間にわたるGSH:GSSG比における変化は、食餌の顕著な全体効果(P=.024)を示し、栄養補助群では全てその割合が増加した(表2)。ANOVAによって、最少配合量及び最高配合量に関し基礎飼料と比較して、有意差が明らかになったが、最大の数値上昇は最少配合量レベルの場合であった。則ち、最大配合量及び最少配合量に関するGSH:GSSGの比における変異は、基礎飼料において同一期間にわたって知見された変化とはかなり異なっていた。これら(対照群で1点、処理群で3点)のどのサンプルにおいても、GSSGは検出不可能であったので、4つの点に関して84日目では割合は決定できなかった。従って、本アッセイが84日目で低レベルのGSSG検出するのに十分に感受性であったならば、栄養補助群の値で、高い割合のGSH:GSSGを示せただろう。
Figure 2010142237
Figure 2010142237
アルファ-リポ酸に関しては、さらに知見が応用可能である。アルファ-リポ酸を食餌中で長期給餌することは、安全且つ効果的である。アルファリポ酸は、低グルタチオン(GSH)対酸化グルタチオン(GSSG)比を向上させる。食餌中でのアルファ-リポ酸の長期投与は、最短でも1、2、3、4、5または6ヶ月から1、2、3、4、5年またはそれ以上、動物の一生涯にわたって実施することができるだろう。アルファ-リポ酸は、カプセル封入など、食餌の中で特別に保護する必要なく機能することができ、たとえば錠剤、ピル、カプセルなどの医薬品で使用されているような単位剤形で食餌中に配合する必要がない。リポ酸は、最少で約25、50、75または100ppmで食餌中に提供する。最高範囲はその毒性レベル未満であり、約400、300または200ppmまで様々である。通常、1日当たり約6または7mg/動物体重kgを超えず、より通常には約5mg/kgを超えない。このアルファ-リポ酸は酸化防止剤の防衛力を高めるだけでなく、動物の酸化的損傷に耐える能力をも向上させる。ビタミンE及びビタミンCなどの配合されている他の酸化防止剤の適量でも全て向上される。このことは、アルファ-リポ酸の作用は、ビタミンC及び/またはビタミンEの作用を超えているということを実証している。

Claims (38)

  1. 高齢のペットの通常の栄養必要量を満たし、且つさらに高齢のコンパニオンペットの精神能力の低下を抑制するために、十分量の酸化防止剤またはその混合物を含む、コンパニオンペット用の食餌。
  2. 前記ペットがイヌである、請求項1に記載の食餌。
  3. 前記イヌが少なくとも7歳である、請求項2に記載の食餌。
  4. 前記ペットがネコである、請求項1に記載の食餌。
  5. 前記ネコが少なくとも7歳である、請求項4に記載の食餌。
  6. 前記食餌の少なくとも約100ppmでビタミンEが配合されている、請求項1に記載の食餌。
  7. ビタミンC、l-カルニチン、アルファ-リポ酸またはその混合物から選択される酸化防止剤が前記食餌に配合されている、請求項6に記載の食餌。
  8. ビタミンC、l-カルニチン、アルファ-リポ酸またはその混合物からなる群から選択される酸化防止剤が前記食餌に配合されている、請求項1に記載の食餌。
  9. 前記食餌にビタミンCが少なくとも約50ppm配合されている、請求項8に記載の食餌。
  10. 前記食餌にアルファ-リポ酸が少なくとも約25ppm配合されている、請求項8に記載の食餌。
  11. 前記食餌にl-カルニチンが少なくとも約50ppm配合されている、請求項8に記載の食餌。
  12. 高齢のコンパニオンペットの精神能力の低下を抑制するための方法であって、その抑制を遂行するために所定のレベルの酸化防止剤またはその混合物を前記ペットに給餌することを含む、前記方法。
  13. 前記ペットがイヌである、請求項12に記載の方法。
  14. 前記イヌが少なくとも7歳である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記ペットがネコである、請求項12に記載の方法。
  16. 前記ネコが少なくとも7歳である、請求項15に記載の方法。
  17. 前記食餌によって測定されるように前記ペットにビタミンEを少なくとも約100ppm給餌する、請求項12に記載の方法。
  18. ビタミンC、アルファ-リポ酸、l-カルニチンまたはその混合物からなる群から選択される酸化防止剤を前記ペットに給餌する、請求項17に記載の方法。
  19. ビタミンC、l-カルニチン、アルファ-リポ酸またはその混合物の所定量を前記ペットに給餌する、請求項12に記載の方法。
  20. 少なくとも約50ppmのビタミンCを前記ペットに給餌する、請求項19に記載の方法。
  21. 少なくとも約25ppmのアルファ-リポ酸を前記ペットに給餌する、請求項19に記載の方法。
  22. 少なくとも約50ppmのl-カルニチンを前記ペットに給餌する、請求項19に記載の方法。
  23. 高齢のペットの通常の栄養必要量を満たし、且つさらに、少なくとも約100ppmのビタミンE、少なくとも約50ppmのビタミンC、少なくとも約25ppmのアルファ-リポ酸及び少なくとも約50ppmのl-カルニチンを食餌中に含む、コンパニオンペット用食餌。
  24. 前記高齢のペットが少なくとも7歳のイヌである、請求項23にに記載の食餌。
  25. 前記高齢のペットが少なくとも7歳のネコである、請求項23に記載の食餌。
  26. 高齢のコンパニオンペットの精神能力を向上させるための方法であって、向上を遂行するのに十分量の酸化防止剤またはその混合物を含む食餌を前記ペットに給餌することを含む、前記方法。
  27. 前記ペットがイヌである、請求項26に記載の方法。
  28. 前記イヌが少なくとも7歳である、請求項27に記載の方法。
  29. 前記ペットがネコである、請求項26に記載の方法。
  30. 前記ネコが少なくとも7歳である、請求項29に記載の方法。
  31. 食餌によって測定されるようにビタミンEを前記ペットに少なくとも約100ppm給餌する、請求項26に記載の方法。
  32. ビタミンC、アルファ-リポ酸、l-カルニチンまたはその混合物からなる群から選択される酸化防止剤を前記ペットに給餌する、請求項31に記載の方法。
  33. 所定量のビタミンC、l-カルニチン、アルファ-リポ酸またはその混合物を前記ペットに給餌する、請求項26に記載の方法。
  34. 少なくとも約50ppmのビタミンCを前記ペットに給餌する、請求項33に記載の方法。
  35. 少なくとも約25ppmのアルファ-リポ酸を前記ペットに給餌する、請求項33に記載の方法。
  36. 少なくとも約50ppmのl-カルニチンを前記ペットに給餌する、請求項33に記載の方法。
  37. 栄養必要量を満たし、且つ高齢のペットの精神能力を向上させるのに十分な酸化防止剤またはその混合物を含む、コンパニオンペット用の食餌。
  38. 高齢期におけるコンパニオンペットの酸化的損傷に耐える能力を向上させるための方法であって、高齢期のペットに栄養必要量を満たす食餌を給餌することを含み、前記食餌は少なくとも約25ppmのリポ酸を含み、且つ前記食餌を少なくとも約1ヶ月間給餌することを含む、前記方法。
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