JP2010140869A - 燃料電池スタック、燃料電池用インシュレータ - Google Patents

燃料電池スタック、燃料電池用インシュレータ Download PDF

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Abstract

【課題】厚みを低減した燃料電池用インシュレータを提供し、燃料電池スタックのコンパクト化に資する。
【解決手段】インシュレータ60は、燃料電池スタック20の積層方向に直交する略矩形の板状の平面部61を備えている。インシュレータ60の外縁部には、全体に亘って、エンドプレート104側(図2(a)の下側)に向かって形成された壁面62〜66、または、ターミナル44側(図2(a)の上側)に向かって形成された壁面67が設けられている。また、締結シャフトを通す開口部91〜96の外縁部の全体に亘って、ターミナル44側に向かって壁面81〜86が形成されている。また、平面部61の外縁部には、エンドプレート104側に向かって形成された壁面とターミナル44側に向かって形成された壁面とを有し、他の外縁部よりも突出した突出面68及び69が設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の発電体が積層された発電体積層部の積層方向の両端に配置される集電板と、該集電板の前記積層方向の外側に配置されるエンドプレートとの間に介在される燃料電池用インシュレータに関する。
燃料電池は、例えば、電解質膜・電極接合体、ガス拡散層、セパレータ等を積層した発電体を複数積層し、その両側をターミナル、インシュレータ、エンドプレートで挟持した燃料電池スタックを締結して構成される。かかる燃料電池スタックにおいては、インシュレータは、絶縁距離を確保するために所定以上の厚みを確保する必要があるが、燃料電池スタックのコンパクト化のためには、改良の余地を残していた。
特開2006−40586号公報
上述の問題の少なくとも一部を考慮し、本発明が解決しようとする課題は、厚みを低減した燃料電池用インシュレータを提供し、燃料電池スタックのコンパクト化に資することである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]燃料電池スタックであって、複数の発電体が積層された発電体積層部と、該発電体積層部の積層方向の両端に配置される集電板と、該集電板の前記積層方向の外側に配置されるインシュレータと、該インシュレータの前記積層方向の外側に配置されるエンドプレートとを備え、前記インシュレータの少なくとも1つは、前記積層方向に直交する板状の平面部と、前記少なくとも1つのインシュレータの外縁部の全体に亘って形成され、前記集電板側に向かって形成された第1の壁面と、前記集電板側と反対の方向に向かって形成された第2の壁面とを含み、前記平面部の外縁部から前記少なくとも1つのインシュレータの外縁部までの距離を所定以上確保する壁面部とを備えた燃料電池スタック。
かかる構成の燃料電池スタックにおいて、インシュレータは、平面部と壁面部とにより、集電板及び発電体積層部とエンドプレートとの絶縁距離を確保するので、絶縁距離分の厚みを有する必要がない。すなわち、インシュレータの厚みを低減することができる。また、壁面部は、集電板側に向かって形成された第1の壁面と、集電板側と反対方向に向かって形成された第2の壁面とを含んでいるので、燃料電池スタックの構成機器や関連機器との位置関係に応じて、好適に絶縁距離を確保し、あるいは、当該機器との干渉を避けることができる。
[適用例2]燃料電池スタックであって、複数の発電体が積層された発電体積層部と、該発電体積層部の積層方向の両端に配置される集電板と、該集電板の前記積層方向の外側に配置されるインシュレータと、該インシュレータの前記積層方向の外側に配置されるエンドプレートとを備え、前記インシュレータの少なくとも1つは、前記積層方向に直交する板状の平面部であって、該平面部の外縁部の一部が他の外縁部よりも外側に突出した突出面を備えた平面部と、前記突出面を除く前記少なくとも1つのインシュレータの外縁部の全体に亘って形成され、前記集電板側に向かって形成された第1の壁面と、前記集電板側と反対の方向に向かって形成された第2の壁面とを含む壁面部と、前記突出面の外縁部の少なくとも一部に、前記第1の壁面と連続して、前記集電板側に向かって形成された第3の壁面と、前記突出面の外縁部の少なくとも一部に、前記第2の壁面と連続して、前記反対の方向に向かって形成された第4の壁面とを備えた燃料電池スタック。
かかる構成の燃料電池スタックは、平面部と壁面部と突出面とによって、集電板及び発電体積層部とエンドプレートとの絶縁距離を確保することができるので、適用例1と同様の効果を奏する。また、壁面の形成方向が、突出面において、集電板側からその反対方向に切り替わるので、真空成形により容易に成形することができる。
[適用例3]適用例1または適用例2記載の燃料電池スタックであって、更に、前記インシュレータを貫通する締結部材により、前記燃料電池スタックを前記積層方向に締結する締結部を備え、前記少なくとも1つのインシュレータは、更に、前記締結部材を貫通させる開口部と、前記開口部の外縁部から前記集電板側に向かって形成された開口壁面とを備えた燃料電池スタック。
かかる構成の燃料電池スタックは、開口部の周辺においても、開口壁面によって、集電板及び発電体積層部とエンドプレートとの絶縁距離を確保することができるので、適用例1または適用例2と同様の効果を奏する。なお、開口壁面がない場合には、開口部周辺で絶縁距離が確保できず、開口壁面が集電板側と反対方向に向かって形成されていれば、エンドプレートの一部をカットする必要が生じ、エンドプレートの強度が低下する。
また、本発明は、適用例4〜6の燃料電池用インシュレータとしても実現することができる。
[適用例4]複数の発電体が積層された発電体積層部の積層方向の両端に配置される集電板と、該集電板の前記積層方向の外側に配置されるエンドプレートとの間に介在される燃料電池用インシュレータであって、板状の平面部と、前記インシュレータの外縁部の全体に亘って形成され、前記平面部から該平面部に略直交する一方の方向に向かって形成された第1の壁面と、前記平面部に略直交する他方の方向に向かって形成された第2の壁面とを含み、前記平面部の外縁部から前記インシュレータの外縁部までの距離を所定以上確保する壁面部とを備えた燃料電池用インシュレータ。
[適用例5]複数の発電体が積層された発電体積層部の積層方向の両端に配置される集電板と、該集電板の前記積層方向の外側に配置されるエンドプレートとの間に介在される燃料電池用インシュレータであって、板状の平面部であって、該平面部の外縁部の一部が他の外縁部よりも外側に突出した突出面を備えた平面部と、前記突出面を除く前記インシュレータの外縁部の全体に亘って形成され、前記平面部から該平面部に略直交する一方の方向に向かって形成された第1の壁面と、前記平面部に略直交する他方の方向に向かって形成された第2の壁面とを含む壁面部と、前記突出面の外縁部の少なくとも一部に、前記第1の壁面と連続して、前記一方の方向に向かって形成された第3の壁面と、前記突出面の外縁部の少なくとも一部に、前記第2の壁面と連続して、前記他方の方向に向かって形成された第4の壁面とを備えた燃料電池用インシュレータ。
[適用例6]適用例4または適用例5記載の燃料電池用インシュレータであって、更に、前記インシュレータを用いて構成する燃料電池スタックを積層方向に締結する締結部材を貫通させるための開口部と、前記開口部の外縁部から前記一方の方向に向かって形成された開口壁面とを備えた燃料電池用インシュレータ。
A.実施例:
本発明の実施例について説明する。
A−1.燃料電池スタック20の概略構成:
本発明の実施例としての燃料電池スタック20の概略構成を図1に示す。燃料電池スタック20は、固体高分子形の燃料電池であり、発電体30を複数積層し、積層方向の両端に配置したターミナル42,44、インシュレータ50,60、エンドプレート102,104で挟持して構成される。
発電体30は、湿潤状態で良好なプロトン伝導性を示す固体高分子材料の薄膜である電解質膜の表面上にカソード電極とアノード電極とを備える電解質膜・電極接合体の両面に、ガス拡散層、流路部材、セパレータが積層されて構成される(図示せず)。
ターミナル42,44は、発電体30で発生した電気を図示しない出力端子から取り出す集電板である。ターミナル42,44は、種々の導電性部材を用いて形成することができるが、本実施例では、板状に形成された銅製部材を用いている。
インシュレータ50,60は、ターミナル42,44とエンドプレート102,104とを絶縁する絶縁部材である。インシュレータ50,60は、種々の絶縁性部材を用いて形成することができるが、本実施例では、ナイロンとEVOH(エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂)とからなる。また、本実施例では、インシュレータ50は、板状の形状であるが、インシュレータ60は、板状形状に加えて、ターミナル44側またはインシュレータ60側に折り返した壁面部を有している。本実施例では、かかるインシュレータ60の形状は、真空成形により成形する。かかる形状の詳細については後述する。
エンドプレート102,104は、燃料電池スタック20を積層方向の両端から加圧するための部材である。エンドプレート102,104は、耐食性、剛性を備えた種々の金属部材で形成することができるが、本実施例では、ステンレスからなる。なお、エンドプレート104は、エンドプレート102と同一の積層方向の厚みを有しているが、上述したインシュレータ60の壁面部の内側にエンドプレート104が挿入されているため、図1では、エンドプレート104の厚みがエンドプレート102の厚みよりも小さいように見えている。エンドプレート104のインシュレータ60側の実際の端部は、点線で表示した部分である。
かかる燃料電池スタック20は、締結シャフトとボルトからなる締結部材111〜116により、積層方向に加圧されて締結される。具体的には、エンドプレート102,104及びインシュレータ50,60は、その外周部に、連通する6個の貫通孔を備えており、ターミナル42,44及び発電体30は、当該貫通孔に対応する位置に凹部を備えている。かかる貫通孔及び凹部に締結部材111〜116の締結シャフトを通し、積層方向に加圧してボルトで固定することで、エンドプレート102,104を介して、燃料電池スタック20が締結されるのである。
また、エンドプレート102には、燃料ガスとしての水素を発電体30に給排するための孔部121,122、酸化ガスとしての空気を発電体30に給排するための孔部123,124、冷却水を発電体30に給排するための孔部125,126を備えている。これらの孔部は、インシュレータ50、ターミナル42、発電体30に備えられた孔部(図示せず)と連通してマニホールドを形成し、水素、空気及び冷却水を循環させる役割を果たす。なお、燃料電池スタック20に供給される水素、空気及び冷却水は、エンドプレート102側から供給され、ターミナル44に隣接する発電体30で折り返して、エンドプレート102側から排出されるので、インシュレータ60及びエンドプレート104は、上述の孔部を有していない。
A−2.インシュレータ60の形状:
上述したインシュレータ60の全体形状を図2(a)に示す。図示するインシュレータ60は、図1に示した積層位置関係においては、図の上側にターミナル44が、図の下側にエンドプレート104が積層される。図示するように、インシュレータ60は、燃料電池スタック20の積層方向に直交する略矩形の板状の平面部61を備えている。また、インシュレータ60の外縁部は、全体に亘って積層方向に向かって形成された壁面を備えている。かかる壁面は壁面62〜67で構成され、壁面62〜66はエンドプレート104側(図2(a)の下側)に向かって、壁面67はターミナル44側(図2(a)の上側)に向かって形成されている。
なお、このように、壁面67のみがターミナル44側に向かって形成されているのは、燃料電池スタック20の積層時において、壁面67に対応する位置のエンドプレート104の側面に、燃料電池スタック20のマウントが設置されるため、壁面67をエンドプレート104側に向かって形成すると、当該マウントと干渉するからである。
また、インシュレータ60は、その外縁部の略矩形形状の4角及び長辺の中央部において、開口部91〜96を備えている。開口部91〜96の外縁部には、当該外縁部の全体に亘って、ターミナル44側に向かって壁面81〜86が形成されている(ただし、壁面83は、平面部61の外縁に沿ってのみ形成されている。これは成形上の問題であり、壁面83についても、当該外縁部の全体に亘って形成されていても構わない)。開口部91〜96は、上述した締結部材111〜116の締結シャフトを通す貫通口である。本実施例においては、開口部91,92,94〜96は、周囲を壁面で囲まれた孔状に形成されているが、図3に示すように、当該壁面のうち、ターミナル44から図示するx方向及びz方向に最も遠い部分をカットしてもよい。こうすれば、締結シャフトの挿入を容易に行うことができる。なお、壁面81〜86は、インシュレータ60の外縁部に形成された壁面62〜67と一体的に形成されているが、ここでは、説明の便宜上、仮想的に分離した壁面として説明している。
また、インシュレータ60は、その略矩形の外縁部の各辺に、凹形状に形成された積層基準面71〜76を備えている。例えば、壁面63の一部は、インシュレータ60の内側に陥没しており、当該陥没部分が積層基準面72を形成している。本実施例においては、積層基準面71〜76は、エンドプレート104側に向かって形成された壁面62〜66上に形成されている。かかる積層基準面71〜76は、燃料電池スタック20の各部材の積層時において、積層面を揃えるために設けられている。
また、インシュレータ60の平面部61は、壁面63側の外縁部において、他の外縁部よりも突出した突出面68及び69を備えている。突出面68の周辺部の拡大図を図2(b)に示す。図示するように、突出面68は、突出面68以外の平面部61の他の外縁部よりも、インシュレータ60の外側(図の−z方向)に突出している。また、突出面68は、壁面63と連続して、エンドプレート104側に向かって形成された壁面63の一部である壁面63a及び63bと、壁面67に連続して、ターミナル44側に向かって形成された壁面67の一部である67aとを有している。なお、壁面63bは、必ずしも有していることを必要としない。
また、突出面69の周辺部の拡大図を図2(c)に示す。図示するように、突出面69は、突出面68と同様に、突出面69以外の平面部61の他の外縁部よりも、インシュレータ60の外側に突出している。また、突出面69は、壁面64と連続し、エンドプレート104側に向かって形成された壁面63の一部である壁面64a及び64bと、壁面67と連続し、ターミナル44側に向かって形成された壁面67の一部である67bとを有している。なお、壁面64aは、必ずしも有していることを必要としない。
なお、上述したインシュレータ60の構成のうち、壁面67(請求項2では壁面67a,67bを除く)は、請求項の第1の壁面に、壁面62〜66(請求項2では壁面63a,63b,64a,64bを除く)は、請求項の第2の壁面に、壁面67a,67bは、請求項2の第3の壁面に、壁面63a,63b,64a,64bは、請求項2の第4の壁面に該当する。壁面81〜86は、請求項3の開口壁面に該当する。また、開口部91〜96は、請求項の開口部に該当し、突出面68,69は、請求項の突出面に該当する。
A−3.インシュレータ60の積層状態:
上述したインシュレータ60の積層状態を説明する前に、比較例としての、インシュレータ50の積層状態について説明する。インシュレータ50は、単なる板状形状であり、上述したインシュレータ60の壁面形状を有していない。すなわち、従来のインシュレータである。図1に示した切断指示線A−Aに基づく切断面におけるインシュレータ50の積層状態を図4に示す。図示するとおり、インシュレータ50は、エンドプレート102とターミナル42との間に配置されている。ここで、インシュレータ50の厚みは、エンドプレート102とターミナル42とを絶縁するために必要な絶縁距離ID1(本実施例では8mmとした)となっている。
一方、図1に示した切断指示線A−Aに基づく切断面における本実施例のインシュレータ60の積層状態を図5に示す。図示するとおり、インシュレータ60は、エンドプレート104側では、平面部61とエンドプレート104側に向かって形成された壁面64及び66とにより形成される凹部にエンドプレート104が嵌合するように積層される。また、インシュレータ60は、ターミナル44側では、壁面64及び66の内寸と概ね同一レベルでターミナル44及び発電体30と共に積層される。本実施例では、インシュレータ60の板厚を2mmとし、壁面64及び66の積層方向の長さを8mm(絶縁距離ID1)とした。このように、平面部61の積層方向の厚みを、比較例としてのインシュレータ50と比べて大幅に小さくしているのは、壁面64及び66によって、ターミナル44とエンドプレート104との絶縁距離ID2(沿面距離)を、必要な絶縁距離ID1以上にすることができるからである。
なお、図示は省略するが、壁面67を含む断面においても、壁面67によって、絶縁距離ID2を確保することができる。また、同様に図示は省略するが、突出面68,69を含む断面においても、突出面68,69と、壁面63a,63b,67a,67b,64a,64bによって、絶縁距離ID1以上の絶縁距離を確保することができる。
また、図1に示した切断指示線B−Bに基づく切断面におけるインシュレータ60の積層状態を図6に示す。図示するとおり、インシュレータ60は、エンドプレート104側では、上述のA−A断面と同様に、平面部61とエンドプレート104側に向かって形成された壁面63及び66とにより形成される凹部にエンドプレート104が嵌合するように積層される。また、インシュレータ60は、ターミナル44側では、平面部61とターミナル44側に向かって形成された壁面81及び82とにより形成される凹部にターミナル44及び発電体30が嵌合するように積層される。壁面81及び発電体30と締結部材111との隙間、ならびに、壁面82及び発電体30と締結部材116との隙間には、絶縁シート151,152がそれぞれ設けられている。かかる積層状態においては、開口部91及び92の周辺においても、壁面81及び82によって、ターミナル44及び発電体30とエンドプレート104との絶縁距離ID3(沿面距離)を、必要な絶縁距離ID1以上とすることができる。
以上説明したように、インシュレータ60は、発電体30及びターミナル44とエンドプレート104との絶縁距離を十分に確保しつつ、インシュレータの厚みを低減することができる。その結果、燃料電池スタック20のコンパクト化に資することができる。また、インシュレータ60の外縁部の壁面は、壁面67を除き、エンドプレート104側に向かって形成されているので、燃料電池スタック20の構成部材を積層する際に、発電体30やターミナル44と、壁面62〜66とが干渉することがないので、積層が容易に行える。
なお、仮に、図7に示すように、壁面62〜66がターミナル44に向かって形成されるとすれば、平面部61と壁面64,66とで形成される凹部の内寸と、発電体30及びターミナル44の外寸とを一致させる場合には、壁面64,66は、発電体30及びターミナル44の積層基準面よりも外部に飛び出すこととなる。したがって、ターミナル44と、ターミナル44に隣接する発電体30である30aとについて、積層基準面に沿った積層が行いにくくなる。一方、上述した燃料電池スタック20においては、壁面67のみがターミナル44側に向かって形成され、積層基準面71〜76は、エンドプレート104側に向かって形成された平面部61〜66に設けられているので、このような問題は生じない。
また、図8に示すように、インシュレータ60の外寸と発電体30の外寸とを一致させる場合には、発電体30aは、他の発電体30よりも小さいサイズとする必要がある。同様に、ターミナル44は、ターミナル42よりも小さいサイズとする必要がある。このように、異なるサイズの部材を用意することは、製造工程を複雑化させ、経済性を低下させる要因となる。一方、上述した燃料電池スタック20においては、全ての発電体30を同一サイズとすることができる。また、ターミナル42とターミナル44も同一サイズとずることができる。
また、仮に、図9に示すように、開口部91〜96の周辺部において、壁面81〜86がエンドプレート104側に向かって形成されるとすれば、ターミナル44とエンドプレート104との絶縁距離ID3は、必要な絶縁距離ID1以上とすることは可能であるが、エンドプレート104は、壁面81及び82の周辺をカットする必要が生じるため、エンドプレート104の強度の面から望ましくない。また、仮に、図10に示すように、壁面81〜86を設けなければ、ターミナル44とエンドプレート104との絶縁距離ID4は、必要な絶縁距離ID1よりも短くなり、絶縁距離を確保することができない。一方、上述した燃料電池スタック20においては、壁面81〜86をターミナル44側に向かって形成しているので、このような問題も生じない。
このように、燃料電池スタック20において、インシュレータ60は、ターミナル44側に向かって形成された壁面と、エンドプレート104側に向かって形成された壁面とによって、締結シャフトやマウントといった燃料電池スタック20の構成機器や関連機器との位置関係に応じて、好適に絶縁距離を確保し、当該機器との干渉を避けることができる。
また、インシュレータ60は、外縁部に形成された壁面の形成方向がエンドプレート104側からターミナル44側に切り替わる位置に突出面68,突出面69を有しているので、真空成形による成形が可能となり、射出成形する場合と比べて製造コストを低減することができる。
B:変形例:
上述の実施例の変形例について説明する。
B−1.変形例1:
上述の実施形態においては、平面部61の外縁部に形成された壁面のうち、壁面67をターミナル44側に向けて形成する構成としたが、ターミナル44側に向けて形成する壁面は、当該箇所に限るものではなく、壁面をエンドプレート104側に向けて形成すれば、燃料電池スタック20の構成機器や関連機器(実施例では、燃料電池スタック20のマウント)と干渉する箇所とすればよい。ただし、ターミナル44側に向けて壁面を形成する箇所は、上述の通り、燃料電池スタック20の構成部材の積層の容易性の観点から、積層基準面71〜76を避けた位置とすることが望ましい。換言すれば、積層基準面71〜76は、壁面がエンドプレート104側に向けて形成される箇所に設けることが望ましい。
B−2.変形例2:
上述の実施形態においては、燃料電池スタック20を構成するインシュレータ50及び60のうちのインシュレータ60についてのみ、図2に示した形状としたが、その理由は、インシュレータ50には、孔部121〜126に連通する孔部を設ける必要があり、当該孔部のシール性にも配慮する必要があるからである。これらの孔部の周辺に、シール部材を好適に取り付けるなどして、シール性を確保できる形状とするのであれば、インシュレータ50にも、図2に示した形状を採用してもよい。
B−3.変形例3:
上述の実施形態においては、開口部91〜96は、インシュレータ60の外縁部に設ける構成、すなわち、壁面62〜66が開口部91,92,94〜96の側壁を形成する構成としたが、開口部91〜96は、平面部61の内部に形成されてもよい。
B−4.変形例4:
上述の実施形態においては、平面部61の外縁部において、ターミナル44側に向けて形成される壁面67及び突出面68,69を備える構成としたが、これらは必須の構成ではない。例えば、図11に示すように、略矩形の平面部61の外縁部の全体に亘って、エンドプレート104側に向かって形成された壁面62,63,65,66が形成される構成としてもよい。こうしても、必要箇所の絶縁距離を確保し、燃料電池スタック20を容易に積層することができる。
B−5.変形例5:
上述の実施形態においては、開口部91〜96及び壁面81〜86を備える構成としたが、これらは必須の構成ではない。例えば、締結シャフトを用いずに、燃料電池スタック20の積層方向の側面に締結プレートを取り付けて、燃料電池スタック20を締結するような場合には、図12に示すように、開口部91〜96及び壁面81〜86を有しない構成としてもよい。こうしても、必要箇所の絶縁距離を確保し、燃料電池スタック20を容易に積層することができる。
B−6.変形例6:
上述の実施形態においては、平面部61の外縁部において、突出面68及び69を備える構成としたが、突出面68及び69は、必ずしも必須の構成ではなく、平面部61の外縁部からインシュレータ60の外縁部までの距離を必要な絶縁距離だけ確保できるように壁面部を備えたものであればよい。例えば、図13に示すように、壁面63及び67に直交する方向に張り出した壁面63a及び67aを備える構成としてもよい。
あるいは、図14に示すように、平面部61の外縁部の、エンドプレート104側に向かって形成された壁面63とターミナル44側に向かって形成された壁面67の接続位置において、壁面63と壁面67の両方を有する部分を設けてもよい。
これらの構成としても、必要箇所の絶縁距離を確保し、燃料電池スタック20を容易に積層することができる。これらの形状は、射出成形などによって成形することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を脱しない範囲において、種々なる態様で実施できることは勿論である。例えば、本発明は、実施例に示した固体高分子形燃料電池に限らず、ダイレクトメタノール形燃料電池、リン酸形燃料電池など種々の燃料電池に適用することができる。
燃料電池スタック20の概略構成を示す説明図である。 インシュレータ60の形状を示す説明図である。 変形例としてのインシュレータ60の形状を示す説明図である。 従来技術としてのインシュレータ50の積層状態を示す断面図である。 インシュレータ60の積層状態を示す断面図(A−A断面)である。 インシュレータ60の積層状態を示す断面図(B−B断面)である。 比較例としてのインシュレータ60の積層状態を示す断面図である。 比較例としてのインシュレータ60の積層状態を示す断面図である。 比較例としてのインシュレータ60の積層状態を示す断面図である。 比較例としてのインシュレータ60の積層状態を示す断面図である。 変形例4としてのインシュレータ60の形状を示す断面図である。 変形例5としてのインシュレータ60の形状を示す説明図である。 変形例6としてのインシュレータ60の形状を示す説明図である。 変形例6としてのインシュレータ60の形状を示す説明図である。
符号の説明
20…燃料電池スタック
30,30a…発電体
42,44…ターミナル
50,60…インシュレータ
61…平面部
62〜67,63a,63b,64a,64b,67a,67b,81〜86…壁面
68,69…突出面
71〜76…積層基準面
91〜96…開口部
102,104…エンドプレート
111〜116…締結部材
121〜126…孔部
151,152…絶縁シート
ID1〜ID4…絶縁距離

Claims (6)

  1. 燃料電池スタックであって、
    複数の発電体が積層された発電体積層部と、
    該発電体積層部の積層方向の両端に配置される集電板と、
    該集電板の前記積層方向の外側に配置されるインシュレータと、
    該インシュレータの前記積層方向の外側に配置されるエンドプレートと
    を備え、
    前記インシュレータの少なくとも1つは、
    前記積層方向に直交する板状の平面部と、
    前記少なくとも1つのインシュレータの外縁部の全体に亘って形成され、前記集電板側に向かって形成された第1の壁面と、前記集電板側と反対の方向に向かって形成された第2の壁面とを含み、前記平面部の外縁部から前記少なくとも1つのインシュレータの外縁部までの距離を所定以上確保する壁面部とを備えた
    燃料電池スタック。
  2. 燃料電池スタックであって、
    複数の発電体が積層された発電体積層部と、
    該発電体積層部の積層方向の両端に配置される集電板と、
    該集電板の前記積層方向の外側に配置されるインシュレータと、
    該インシュレータの前記積層方向の外側に配置されるエンドプレートと
    を備え、
    前記インシュレータの少なくとも1つは、
    前記積層方向に直交する板状の平面部であって、該平面部の外縁部の一部が他の外縁部よりも外側に突出した突出面を備えた平面部と、
    前記突出面を除く前記少なくとも1つのインシュレータの外縁部の全体に亘って形成され、前記集電板側に向かって形成された第1の壁面と、前記集電板側と反対の方向に向かって形成された第2の壁面とを含む壁面部と、
    前記突出面の外縁部の少なくとも一部に、前記第1の壁面と連続して、前記集電板側に向かって形成された第3の壁面と、
    前記突出面の外縁部の少なくとも一部に、前記第2の壁面と連続して、前記反対の方向に向かって形成された第4の壁面と
    を備えた
    燃料電池スタック。
  3. 請求項1または請求項2記載の燃料電池スタックであって、
    更に、前記インシュレータを貫通する締結部材により、前記燃料電池スタックを前記積層方向に締結する締結部を備え、
    前記少なくとも1つのインシュレータは、更に、
    前記締結部材を貫通させる開口部と、
    前記開口部の外縁部から前記集電板側に向かって形成された開口壁面と
    を備えた
    燃料電池スタック。
  4. 複数の発電体が積層された発電体積層部の積層方向の両端に配置される集電板と、該集電板の前記積層方向の外側に配置されるエンドプレートとの間に介在される燃料電池用インシュレータであって、
    板状の平面部と、
    前記インシュレータの外縁部の全体に亘って形成され、前記平面部から該平面部に略直交する一方の方向に向かって形成された第1の壁面と、前記平面部に略直交する他方の方向に向かって形成された第2の壁面とを含み、前記平面部の外縁部から前記インシュレータの外縁部までの距離を所定以上確保する壁面部と
    を備えた燃料電池用インシュレータ。
  5. 複数の発電体が積層された発電体積層部の積層方向の両端に配置される集電板と、該集電板の前記積層方向の外側に配置されるエンドプレートとの間に介在される燃料電池用インシュレータであって、
    板状の平面部であって、該平面部の外縁部の一部が他の外縁部よりも外側に突出した突出面を備えた平面部と、
    前記突出面を除く前記インシュレータの外縁部の全体に亘って形成され、前記平面部から該平面部に略直交する一方の方向に向かって形成された第1の壁面と、前記平面部に略直交する他方の方向に向かって形成された第2の壁面とを含む壁面部と、
    前記突出面の外縁部の少なくとも一部に、前記第1の壁面と連続して、前記一方の方向に向かって形成された第3の壁面と、
    前記突出面の外縁部の少なくとも一部に、前記第2の壁面と連続して、前記他方の方向に向かって形成された第4の壁面と
    を備えた燃料電池用インシュレータ。
  6. 請求項4または請求項5記載の燃料電池用インシュレータであって、
    更に、前記インシュレータを用いて構成する燃料電池スタックを積層方向に締結する締結部材を貫通させるための開口部と、
    前記開口部の外縁部から前記一方の方向に向かって形成された開口壁面と
    を備えた燃料電池用インシュレータ。
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JP2015201264A (ja) * 2014-04-04 2015-11-12 トヨタ自動車株式会社 燃料電池スタック
JP2020170632A (ja) * 2019-04-03 2020-10-15 森村Sofcテクノロジー株式会社 電気化学反応セルスタック

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