JP2010140388A - 盗難防止装置、盗難防止システムおよび盗難防止方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡単な構成でかつ容易に電子装置の盗難を防止することができる、盗難防止装置を提供する。
【解決手段】 盗難防止システムは、電力を供給する電力供給線およびデータ信号を送信可能な信号線を含むUSBケーブル40に接続された携帯電話機20の盗難を防止する。携帯電話機20は、USBケーブル40を介して電力供給線から電力供給を受けると、信号線D+またはD−をプルアップする。警報装置50は、USBケーブルのプルアップされた信号線の電位を監視し、プルアップ電位がしきい値より小さくなると、ブザー音などの警報を発する。
【選択図】 図4
【解決手段】 盗難防止システムは、電力を供給する電力供給線およびデータ信号を送信可能な信号線を含むUSBケーブル40に接続された携帯電話機20の盗難を防止する。携帯電話機20は、USBケーブル40を介して電力供給線から電力供給を受けると、信号線D+またはD−をプルアップする。警報装置50は、USBケーブルのプルアップされた信号線の電位を監視し、プルアップ電位がしきい値より小さくなると、ブザー音などの警報を発する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、携帯電話やディジタルカメラ等の携帯型電子端末の盗難防止装置、盗難防止システムおよび盗難防止方法に関し、特に、店頭に展示された携帯型電子端末の盗難防止に関する。
店頭において、顧客が商品を直接触って操作することができるように、展示棚に携帯電話やディジタルカメラ等の商品見本を陳列している。商品見本は、販売される商品と同等の機能を備えており、さらに顧客が簡単に手で扱えるため、商品見本が盗難されることも少なくない。そこで、商品見本の盗難を防止するために、商品見本に専用ケーブルを取り付け、当該専用ケーブルの切断または断線があったとき、商品見本が盗難されたと判定し、警報を発している。例えば、特許文献1は、盗難防止用のコードの先端のスイッチを、展示品に取り付け、スイッチの状態変化から盗難の有無を監視している。
図1は、従来の盗難防止システムの構成例を示す図である。携帯電話機100は、専用ケーブル110を介して警報ブザー機120に接続されている。専用ケーブル110の先端部分には、特許文献1のようなスイッチや接触センサ等が取り付けられ、これが粘着パッドなどにより携帯電話機100に粘着されている。粘着パットが携帯電話機100から外れると、スイッチまたはセンサがこれを検出し、検出信号が専用ケーブル110により警報ブザー機120へ送信され、ブザーが鳴るようになっている。また、携帯電話機100は、店頭に陳列された状態で動作できるようにするため、給電/充電ケーブル130を介して充電アダプタ140に接続されている。
しかしながら、このような従来の盗難システムでは、展示棚の商品入れ替えの際には、多数の携帯電話機100から専用ケーブル110を取り外して新しい携帯電話機に接続しなければならない。特に、粘着パッドなどを用いている場合には、粘着パッドの張替え作業は非常に煩雑である。
さらに、携帯電話機100には、専用ケーブル110と別に、給電/充電ケーブル130が接続されるため、ケーブルの着脱作業は2倍になる。また、1つの携帯電話機に2本のケーブルを接続することは、システムのコストが非常に高くなるばかりか、店頭に陳列される携帯電話機の見栄えもよくない。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、簡単な構成でかつ容易に電子装置の盗難を防止することができる、盗難防止装置、盗難防止システムおよび盗難防止方法を提供することを目的とする。
本願発明に係る、少なくとも1つの電子装置の盗難を防止する盗難防止装置は、電子装置に接続されるケーブルと、ケーブルに接続された警報装置とを含み、前記ケーブルは、少なくとも電子装置に対して電力を供給する電力供給線およびデータ信号を送信可能な信号線を含み、前記警報装置は、前記電力供給線を介して電子装置に電力を供給したことに応答して前記信号線が一定電位に保持されたことを監視する監視手段と、前記監視手段により前記信号線の電位の変動が監視されたとき、警報を発する警報手段とを有する。好ましくは電子装置は、USB対応であり、前記ケーブルは、USB通信機能を有するケーブルである。
本発明に係る、少なくとも1つの電子装置の盗難を防止する盗難防止システムは、少なくとも電力を供給する電力供給線およびデータ信号を送信可能な信号線を含むケーブルと、前記ケーブルの一方の端部に接続された電子装置と、前記ケーブルの他方の端部に接続された警報装置とを含み、前記電子装置は、前記電力供給線から電力の供給を受けたことに応答して前記信号線を一定電位に設定する設定手段を含み、前記警報装置は、前記信号線の一定電位を監視する監視手段と、前記監視手段により前記信号線の電位の変動が監視されたとき、警報を発する警報手段とを含む。
好ましくは前記設定手段は、前記ケーブルの信号線を一定電位にプルアップする。前記ケーブルの信号線が、差動信号を送信する2本の信号線を含み、前記警報装置は、前記2本の信号線のいずれかを選択するスイッチを含むようにしてもよい。さらに前記ケーブルは、充電用の電力を供給する充電用信号線を含み、電子装置は、充電用信号線によって充電される二次電池を含むことができる。また、盗難防止装置は、電子回路またはそれと同等のワンチップマイクロコンピュータによって構成することができる。ワンチップマイクロコンピュータは、プログラムを含むことができ、当該プログラムに従い、プルアップされた信号線の電位を監視することができる。
好ましくは、電子装置が複数あるとき、電子装置の各々は、複数のケーブルを介して前記警報装置に接続され、前記監視手段は、複数のケーブルの信号線の一定電位を監視し、前記警報手段は、前記監視手段によりいずれか1つの信号線の電位に変動があったとき警報を発する。好ましくは前記ケーブルは、USB通信機能を有するケーブルであり、電子装置はUSB通信機能を有するケーブルによって動作可能な携帯型電子端末である。
本発明に係る、少なくとも1つの携帯型電子端末の盗難を防止するための盗難防止方法は、少なくとも1つの携帯型電子端末にUSB通信機能を有するケーブルを接続するステップと、少なくとも1つの携帯型電子端末にUSB通信機能を有するケーブルを介して電力を供給するステップと、電力の供給に応答してUSB通信機能を有するケーブルの信号線を一定電位にプルアップするステップと、プルアップされた信号線の電位を監視するステップと、信号線の電位がしきい値以下に低下したとき、警報を発するステップとを有する。
本発明に係る盗難防止プログラムは、少なくとも電子装置に対して電力を供給する電力供給線およびデータ信号を送信可能な信号線を含むケーブルと、当該ケーブルが接続された警報装置とを含む盗難防止装置において実行され、電子装置にケーブルが接続されたことに応答して前記信号線の電位を監視し、前記信号線の電位がしきい値以下になったとき、警報装置に警報を出力させる。
本発明によれば、1つのケーブルに含まれる電力供給線と信号線を利用して、電力供給機能と盗難防止機能とを実現するようにしたので、ケーブルの本数を低減することができ、コストの削減を図ることができる。さらに、1つの電子装置に対して1本のケーブルを接続すればよいので、店頭に陳列される電子装置を交換する際にも、ケーブルの着脱作業が容易になる。さらに、電子装置に対して1本のケーブルで済むため、見栄えもよくなる。
本発明の最良の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本実施例において、携帯電話機の盗難防止を例示するが、これは例示であり、他の携帯型電子端末であってもよい。
図2は、本発明の実施例に係る盗難防止システムの構成例を示す図である。盗難防止システム10は、携帯電話機20と、携帯電話機20に接続された盗難防止装置30とを含んでいる。携帯電話機20の詳細な構成は、ここに説明しないが、携帯電話機20は、USBに対応することができる電子機器であって、少なくともUSB通信機能を有するケーブルを接続するためのUSBコネクタ22を含んでいる。
盗難防止装置30は、USB通信機能を有するケーブル40と警報装置50とを含む。USB通信機能を有するケーブル40は、USB規格を遵守したデータ転送用のケーブルである。ここで、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)とは、シリアルデータ転送を行うためのバス規格の一つである。USBは、少なくとも、電力を供給するVBUS(以下、電力供給線と称す)、信号線D+、信号線D−、およびグランド(GND)の4本の信号線を備える。2本の信号線D+/D−は、データ信号を転送する信号線であり、それぞれ差動信号の関係にある。USBには、複数の規格1.0、2.0、3.0が存在するが、現在では、USB3.0が主流になりつつある。USB2.0は、上記の4本のピンまたは信号線を持つのに対して、USB3.0は、10本のピンまたは信号線をもつ。増加したピンは、例えば、充電用の電力を供給するための信号線に利用することができる。
警報装置50は、USB通信機能を有するケーブル40の信号線の電位を監視し、信号線の電位が変動したとき、あるいはしきい値以下となったとき、携帯電話機20が盗難されたと判定し、警報を発する。なお、警報装置50には、家庭用のAC電源またはバッテリDC電源が供給される。
図3は、携帯電話機と警報装置の機能ブロック図である。携帯電話機20は、
USB通信機能を有するケーブル40の一方の端子を接続するためのUSB通信機能を有するコネクタ22と、USB通信機能を有するケーブルが接続されたとき、USB通信機能を有するケーブルの信号線D+またはD−の少なくとも一方を一定電位にプルアップするプルアップ設定部24とを含んでいる。
USB通信機能を有するケーブル40の一方の端子を接続するためのUSB通信機能を有するコネクタ22と、USB通信機能を有するケーブルが接続されたとき、USB通信機能を有するケーブルの信号線D+またはD−の少なくとも一方を一定電位にプルアップするプルアップ設定部24とを含んでいる。
警報装置50は、USB通信機能を有するケーブル40の他方の端子を接続するためのUSB通信機能を有するコネクタ52と、USB通信機能を有するコネクタ52の電力供給線に電力を供給する電力供給部54と、USB通信機能を有するケーブルの信号線D+またはD−の電位を監視する監視部56と、監視部56の監視結果に基づき警報を発する警報出力部58とを有する。
電力供給部54は、USB通信機能を有するケーブル40がUSB通信機能を有するコネクタ52に接続されると、電力供給線に電力を供給する。電力供給線によって供給された電力は、USB通信機能を有するケーブル40を介して携帯電話機20へ供給され、携帯電話機20は、供給された電力に基づき動作可能な状態、及び、継続的な充電状態になる。上記したプルアップ設定部24は、USB通信用の電源(VBUS)の供給に応答して信号線D+またはD−を一定電位にプルアップする。監視部56は、プルアップ設定部24によって信号線D+またはD−がプルアップされると、携帯電話機20にUSB通信機能を有するケーブル40が接続されたことを認識し、信号線D+またはD−のプルアップ電位を監視する。
携帯電話機20にUSB通信機能を有するケーブル40が接続された状態を保っている限り、信号線D+またはD−のプルアップ電位は、一定のレンジ内の変動である。しかしながら、携帯電話機20からUSB通信機能を有するケーブル40が外されると、信号線D+またはD−のプルアップ電位は、GNDレベルまで降下する。監視部56は、D+またはD−の電位を監視し、一定のしきい値を超えたとき、その旨の出力を警報出力部58に提供する。
警報出力部58は、監視部56の監視結果に応答し、D+またはD−の電位がしきい値を越えて変動したとき、すなわちUSB通信機能を有するケーブル40が携帯電話機20から外されたとき、警報を発する。警報は、視覚、聴覚に訴えるものでよく、例えば、ブザー音を出力したり、LED等のランプを点灯させたり、警報装置はその他の物をバイブレーション(振動)させることができる。
次に、本実施例に係る盗難防止システムの詳細を図4に示す。図4に示す例では、携帯電話機のUSB通信機能を有するコネクタ22と警報装置50のUSB通信機能を有するコネクタ52のそれぞれは、USB通信機能を有するケーブルを接続可能である。他方、USB通信機能を有するケーブル40は、5本の信号ラインに接続される5つのピンを含み、すなわち、上から順番に、1:GND、2:信号線D+、3:信号線D−、4:USB電力供給線VBUS、5:充電用信号線POWERを有している。このため、USB通信機能を有するコネクタ22および52の残りのピンは未接続となる。尚、通信機能を有するコネクタ及び、ケーブルの上記ピン番号は一例であり、携帯電話のメーカー、機種により、ピン本数、ピン番号は変わるが、上記信号を有する端末であれば同様に適用することができる。
USB通信機能を有するコネクタ52の1番ピンは、GNDに接続され、2番ピン、3番ピンは、それぞれスイッチSWの入力端子にそれぞれ接続される。4番ピンおよび5番ピンは、5Vの電力供給部54に接続されている。監視部56は、スイッチSW、抵抗R、インバータINおよびPNPトランジスタTrとを含んでいる。スイッチSWは、2つの入力と1つの出力とを含み、いずれかの選択された入力を出力に接続する。携帯電話機側のプルアップ設定部24は、通常、信号線D+(2番ピン)をプルアップするため、スイッチSWは、2番ピンに接続された入力を出力に接続する。これとは異なり、信号線D−(3番ピン)がプルアップされる場合には、スイッチSWは、3番ピンに接続された入力を出力に接続する。なお、スイッチSWの切換制御は、ディップスイッチ等によって行うことができ、あるいは、後述するワンチップマイコン等のプログラムによって行うことができる。
スイッチSWの出力は、インバータの入力INに接続され、インバータINの出力はトランジスタTrのベースに接続される。また、スイッチSWの出力は、抵抗Rを介してGNDに接続されている。トランジスタTrのコレクタは、ブザー60に接続され、ブザー60はさらに5Vの電源に接続される。電源62は、ACC電源またはDC電源を用いて警報装置50内に5Vの電力を供給する。
次に、図5のフローチャートを参照して動作を説明する。ここで説明する動作は一例であって、動作順序は、必ずしもこれに限定されるものではない。携帯電話機20の電源がオンにされ(ステップS101)、USB通信機能を有するコネクタ22にUSB通信機能を有するケーブル4が接続され(ステップS102)、携帯電話機20と盗難防止装置30が接続状態にとなる(ステップS201)。警報装置50の電源投入前に、信号線D+/D−(2番ピンおよび3番ピン)はプルダウンされている(ステップS202)。
警報装置50の電源がオンにされると(ステップS203)、電力供給部54は、4番ピンと5番ピンのUSB電力供給線と充電供給線に5Vの電圧を印加する(ステップS204)。携帯電話機20は、充電供給線から供給された電力を利用して、内蔵の二次電池を充電する(ステップS103)。さらに、携帯電話機20のプルアップ設定部24は、電力供給線から電力を供給されると、これに応答して信号線D+または信号線D−を3.3Vの電位にプルアップする(ステップS104)。
プルアップされた信号線の電位は、USB通信機能を有するケーブル40を介して警報装置50に伝えられる。ここでは、便宜上、信号線D+がプルアップされたものとする。監視部56は、スイッチSWの切替を制御し、信号線D+に対応する2番ピンの入力が出力されるようにする。スイッチSWは、3.3VのHレベルの信号をインバータINに出力し、インバータINは、これを反転したLレベルの信号をトランジスタTrのベース(ゲート)に印加する。トランジスタTrは、オフであり、ブザー60には電流が流れず、警報は発せられない(ステップS301)。すなわち、USB通信機能を有するケーブル40が接続されている状態が検出される。
他方、USB通信機能を有するケーブル40がコネクタ24から引き抜かれたり、携帯電話機20からバッテリが取り外されたりすると(ステップS105)、信号線D+の電位が途絶えるため、インバータINの入力は、Lレベルの信号となり、トランジスタTrのベースには、Hレベルの信号が印加され、トランジスタTrがオンする。これにより、ブザー60に電流がながれ、ブザー音が発せられる(ステップS302)。すなわち、携帯電話機20が未接続状態にあり、盗難の警報が知らされる。
図6は、盗難防止システムの変形例である。図6に示す例では、USB機器、および警報装置50のUSBコネクタ22A、52Aが4ピンコネクタの形状を有しており、それ以外のシステムの構成は、図4に示す構成と同様である。USBコネクタ22A、52Aの1番ピンは、電力供給線(USB VBUS)、2番ピンは、信号線D+、3番ピンは、信号線D+、4番ピンはGNDである。USBケーブル40Aは、これらのコネクタの形状に適合するものが使用される。
USB機器は、警報装置50から電力供給線を介して5Vの電力供給を受けると、信号線D+またはD−の少なくとも一方を3.3Vの電位にプルアップする。警報装置50は、プルアップされて信号線の電位を監視し、プルアップ電位がインバータINのしきい値より小さくなると、ブザーを鳴らして警報を与える。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。第2の実施例に係る盗難防止システムは、複数の携帯電話機を監視するのに好適な例である。図7に示すように、第2の実施例の盗難防止システム10Aは、複数の携帯電話機20−1、・・・20−Nと、複数のUSB通信機能を有するケーブル40−1、・・・40−Nと、警報装置50Aとを含んでいる。警報装置50Aは、いずれか1つのUSB通信機能を有するケーブルから携帯電話機が外されたことを検出すると、警報を発する。
図8は、第2の実施例の盗難防止システムの詳細な構成例である。第2の実施例において、警報装置50Aは、複数のUSB通信機能を有するコネクタ52−1、・・・52−Nに接続されたワンチップマイコン等とそのプログラム、もしくは同等の構成を有する電子回路70を含む。ワンチップマイコン等のデバイスは、その内部メモリにプログラムを格納し、当該プログラムにより盗難防止制御(例えば、図5に示す動作フロー)を実行する。
ワンチップマイコン等とそのプログラム、もしくは同等の電子回路70は、複数のUSB通信機能を有するケーブル40−1、・・・40−Nを介して複数の携帯電話機20−1、・・・20−Nが接続されると、電力供給部54から各USB通信機能を有するケーブルのUSB電力供給線(4番ピン)および充電供給線(5番ピン)に5Vの電力を供給する。携帯電話機は、電力供給を受けると、USB通信機能を有するケーブルの信号線D+またはD−を3.3Vにプルアップする。
ワンチップマイコン等とそのプログラム、もしくは同等の電子回路70は、各USBケーブルの信号線D+またはD−(あるいはD+およびD−の双方)のプルアップ電位を監視する。電力供給を行ったすべてのUSBケーブルのプルアップ電位がしきい値以上であるとき、あるいは、プルアップ電位が一定の範囲内にあるとき、ワンチップマイコン等とそのプログラム、もしくは同等の電子回路70は、すべての携帯電話機の各々が正常に対応するUSB通信機能を有するケーブルに接続されていると判定し、警報を出力させない。
他方、ワンチップマイコン等とそのプログラム、もしくは同等の電子回路70は、いずれか1つのプルアップ電位がしきい値よりも小さくなったとき、いずれかの携帯電話機がUSB通信機能を有するケーブルから外れたと判定し、警報を出力させる。警報は、第1の実施例のときと同様に、トランジスタTrをオンにしてブザー60を鳴らしたり、これ以外にも、LED64を点灯させたりバイブレーション等の他の警報66を出力させることができる。このようにワンチップマイコン等とそのプログラム、もしくは同等の電子回路70により複数の携帯電話機の盗難監視を簡単に実行することができる。
図9は、第2の実施例の盗難防止システムの変形例である。この変形例は、上記した図6に示すUSBコネクタ形状の変形例に対応するものであり、その他の構成は図8と同様である。すなわち、USBコネクタ52A−1、・・・52A−Nは、それぞれ4ピンを含み、1番ピンがGND、2番ピンが信号線D+、3番ピンがD−、4番ピンが電力供給線(VBUS)である。USB機器のUSBコネクタ22A−1、・・・22A−Nも同様の4ピンを有し、USBケーブル40A−1、・・・40A−Nもそれに適合する4つのラインを有している。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、図4に示す警報装置50は、スイッチSWを含む例を示したが、予めプルアップされる信号線が決定されていれば、必ずしもスイッチSWは不要である。さらに、プルアップ電位を監視する方法は、上記実施例の回路構成に限らず他の構成を採用することも可能である。また、USBインターフェースを有するディジタルカメラ、ゲーム機、ノートパソコンなどのUSB機器を対象とした盗難防止システムであってもよい。さらに、USB通信機能を有するケーブルを介して通信を有する電子機器同士の接続状態を判別するための判別装置としての利用も可能である。
10:盗難防止システム 20:携帯電話機
22:USB通信機能を有するコネクタ 30:盗難防止装置
40:USB通信機能を有するケーブル 50:警報装置
52:USB通信機能を有するコネクタ 60:ブザー
62:電源 64:LED
70:ワンチップマイコン等
22:USB通信機能を有するコネクタ 30:盗難防止装置
40:USB通信機能を有するケーブル 50:警報装置
52:USB通信機能を有するコネクタ 60:ブザー
62:電源 64:LED
70:ワンチップマイコン等
Claims (13)
- 少なくとも1つの電子装置の盗難を防止する盗難防止装置であって、
電子装置に接続されるケーブルと、
ケーブルに接続された警報装置とを含み、
前記ケーブルは、少なくとも電子装置に対して電力を供給する電力供給線およびデータ信号を送信可能な信号線を含み、
前記警報装置は、前記電力供給線を介して電子装置に電力を供給したことに応答して前記信号線が一定電位に保持されたことを監視する監視手段と、
前記監視手段により前記信号線の電位の変動が監視されたとき、警報を発する警報手段と、
を含む盗難防止装置。 - 前記電子装置は、USB対応であり、前記ケーブルは、USB通信機能を有するケーブルである、請求項1に記載の盗難防止装置。
- 前記監視手段は、電子回路によって構成される、請求項1に記載の盗難防止装置。
- 前記監視手段は、ワンチップマイクロコンピュータによって構成され、ワンチップマイクロコンピュータは、前記信号線の電位を監視するためのプログラムを含む、請求項1に記載の盗難防止装置。
- 少なくとも1つの電子装置の盗難を防止する盗難防止システムであって、
少なくとも電力を供給する電力供給線およびデータ信号を送信可能な信号線を含むケーブルと、
前記ケーブルの一方の端部に接続された電子装置と、
前記ケーブルの他方の端部に接続された警報装置とを含み、
前記電子装置は、前記電力供給線から電力の供給を受けたことに応答して前記信号線を一定電位に設定する設定手段を含み、
前記警報装置は、前記信号線の一定電位を監視する監視手段と、前記監視手段により前記信号線の電位の変動が監視されたとき、警報を発する警報手段とを含む、
盗難防止システム。 - 前記設定手段は、前記ケーブルの信号線を一定電位にプルアップする、請求項3に記載の盗難防止システム。
- 前記ケーブルの信号線が、差動信号を送信する2本の信号線を含み、前記警報装置は、前記2本の信号線のいずれかを選択するスイッチを含む、請求項3に記載の盗難防止システム。
- 前記ケーブルは、充電用の電力を供給する充電用信号線を含み、電子装置は、充電用信号線によって充電される二次電池を含む、請求項3に記載の盗難防止システム。
- 電子装置が複数あるとき、電子装置の各々は、複数のケーブルを介して前記警報装置に接続され、前記監視手段は、複数のケーブルの信号線の一定電位を監視し、前記警報手段は、前記監視手段によりいずれか1つの信号線の電位に変動があったとき警報を発する、請求項3に記載の盗難防止システム。
- 前記ケーブルは、USB通信機能を有するケーブルである、請求項3ないし7いずれか1つに記載の盗難防止システム装置。
- 電子装置は、USB通信機能を有するケーブルによって動作可能な携帯型電子端末である、請求項3ないし8いずれか1に記載の盗難防止システム。
- 少なくとも1つの携帯型電子端末の盗難を防止するための盗難防止方法であって、
少なくとも1つの携帯型電子端末にUSB通信機能を有するケーブルを接続するステップと、
少なくとも1つの携帯型電子端末にUSB通信機能を有するケーブルを介して電力を供給するステップと、
電力の供給に応答してUSB通信機能を有するケーブルの信号線を一定電位にプルアップするステップと、
プルアップされた信号線の電位を監視するステップと、
信号線の電位がしきい値以下に低下したとき、警報を発するステップと、
を有する盗難防止方法。 - 少なくとも電子装置に対して電力を供給する電力供給線およびデータ信号を送信可能な信号線を含むケーブルと、当該ケーブルが接続された警報装置とを含む盗難防止装置において実行される盗難防止プログラムであって、
電子装置にケーブルが接続されたことに応答して前記信号線の電位を監視し、
前記信号線の電位がしきい値以下になったとき、警報装置に警報を出力させる、盗難防止プログラム。
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