JP2010136765A - 画像処理装置 - Google Patents

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重治 大湯
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Abstract

【課題】気管支領域をより末梢部まで描出した画像データを発生することを可能とする。
【解決手段】記憶部10は、被検体の気管支を含む領域に関する原ボリュームデータを記憶する。非閉空間クローズ処理部12は、第1ボリュームデータに含まれる複数の着目ボクセル各々について、前記着目ボクセルの第1画素値を、第1画素値と着目ボクセルの近傍領域に含まれる複数のボクセルの画素値のうちの所定順位の画素値とに基づく第2画素値に置き換えることによって、置換ボリュームデータを発生する。差分処理部14は、発生された置換ボリュームデータと原ボリュームデータとを差分することにより、気管支の領域が強調された気管支強調ボリュームデータを発生する。3次元画像処理部18は、発生された気管支強調ボリュームデータに基づいて3次元画像のデータを発生する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被検体の気管支に関する画像データを発生する画像処理装置に関する。
気管支は、肺の構造を形成する主要部位である。従って、画像に描出される結節の解剖学的位置を特定する場合、気管支と結節との位置関係を把握する必要がある。また、手術の計画を立てる際には、病巣や血管の位置関係を気管支の走行に関連付けて把握することが重要である。
気管支は複雑に枝分かれする構造を有する。気管支の立体構造の把握には、例えば、最大値投影法(maximum intensity projection)や、最小値投影法(minimum intensity projection)、ボリュームデータレンダリング法(volume rendering)などによる3次元画像の表示が有効である。しかし、胸部画像において、気管支内腔領域の画素値範囲は、肺実質領域の画素値範囲と重複する。従って、最大値投影法や、最小値投影法、ボリュームデータレンダリング法などを用いても、気管支領域の立体構造を十分に描出することができない。
例えば非特許文献1のように、領域拡張法により、ボリュームデータから気管支の内腔領域を抽出する方法がある。しかし、領域拡張法を用いると、気管支の途切れた部分以降は全て削除されてしまため、気管支の末梢部(細い部分)が削除されてしまう場合がある。そのため、肺門部等の太い気管支しか表示できないという問題がある。
Iowa大学 D. Aykac 他, "Segmentation and Analysis of the Human Airway Tree From Three-Dimensional X-Ray CT Images"
本発明の目的は、気管支領域をより末梢部まで描出した画像データを発生することが可能な画像処理装置を提供することにある。
本発明のある局面に係る画像処理装置は、被検体の気管支を含む領域に関する第1ボリュームデータを記憶する記憶部と、被検体の気管支を含む領域に関する第1ボリュームデータを記憶する記憶部と、前記第1ボリュームデータに含まれる複数の特定のボクセル各々について、前記特定のボクセルの第1画素値を、前記第1画素値と前記特定のボクセルの近傍領域に含まれる複数のボクセルの画素値のうちの所定順位の画素値とに基づく第2画素値に置き換えることによって、第2ボリュームデータを発生する第2ボリュームデータ発生部と、前記発生された第2ボリュームデータと前記第1ボリュームデータとを差分することにより、前記気管支の領域が強調された差分ボリュームデータを発生する差分処理部と、前記発生された差分ボリュームデータに基づいて3次元画像のデータを発生する3次元画像処理部と、を具備する。
本発明によれば、気管支領域をより末梢部まで描出した画像データを発生することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る画像処理装置1の構成を示す図である。図1に示すように、画像処理装置1は、記憶部10、非閉空間クローズ処理部12、差分処理部14、合成処理部16、3次元画像処理部18、表示部20、操作部22、及び制御部24を有する。
記憶部10は、X線コンピュータ断層撮影装置等により、被検体の胸部をスキャンすることにより発生されたボリュームデータ(以下、原ボリュームデータと呼ぶ)を記憶する。原ボリュームデータには、被検体の気管支領域が含まれる。気管支領域は、気管支壁領域と気管支内腔領域とを含む。気管支壁領域は、肺実質領域や気管支内腔領域よりも高い画素値を有する。
非閉空間クローズ処理部12は、原ボリュームデータに非閉空間クローズ処理(気管支内のクローズ処理)を行い、気管支領域の内部の画素値が気管支壁領域の画素値に置き換わったボリュームデータ(以下、置換ボリュームデータと呼ぶ)を発生する。
詳細は後述するが、非閉空間クローズ処理部12は、ある着目したボクセル(以下、着目ボクセルと呼ぶ)の原画素値を、原画素値と、この着目ボクセルを含む近傍領域にある複数のボクセルの画素値のうちの所定順位の画素値とに基づく画素値に置き換える処理である。この処理は原ボリュームデータに含まれる全てのボクセルについて行なわれる。なお、近傍領域は着目ボクセルから所定距離(以下、近傍距離と呼ぶ)内にある領域である。近傍距離の値や順位の値に関するパラメータは、操作部22を介して設定可能である。また、非閉空間クローズ処理部12は、操作部22を介して設定された関心領域内に限定して非閉空間クローズ処理を行なってもよい。
差分処理部14は、置換ボリュームデータと原ボリュームデータとを差分する。差分処理によって発生されたボリュームデータは、気管支領域が強調されたボリュームデータである。この差分処理後のボリュームデータを、気管支強調ボリュームデータと呼ぶことにする。
合成処理部16は、操作部22により設定された、原ボリュームデータの画素値に対する気管支強調ボリュームデータの画素値の割合(以下、ブレンド比と呼ぶ)で、原ボリュームデータと気管支強調ボリュームデータとを合成する。合成処理によって発生されたボリュームデータを、合成ボリュームデータを呼ぶことにする。また、合成処理部16は、操作部22により設定された関心領域内に限定して、合成処理を行なうことも可能である。
3次元画像処理部18は、気管支強調ボリュームデータに最大値投影法や、最小値投影法、ボリュームレンダリング法などの3次元画像処理を行い、3次元画像のデータを発生する。この3次元画像は、気管支領域が強調された画像であり、気管支強調画像を呼ぶことにする。また、3次元画像処理部18は、合成ボリュームデータに3次元画像処理を行い、3次元画像(以下、合成気管支強調画像と呼ぶ)のデータを発生する。
表示部20は、所定のレイアウトで気管支強調画像や合成気管支強調画像を表示する。また、表示部20は、近傍距離の値や順位の値、ブレンド比を設定・変更するための領域(欄)も表示可能である。
操作部22は、ユーザからの各種指令や情報入力を受け付ける。操作部22としては、マウスやトラックボールなどのポインティングデバイス、モード切替スイッチ等の選択デバイス、あるいはキーボード等の入力デバイスが適宜利用可能である。
制御部24は、画像処理装置1の中枢として、画像処理装置1の各部を制御する。制御部24は、例えばCPUとメモリとを含み、本実施形態に係る気管支強調画像や合成気管支強調画像等を発生するためのプログラムを読み出して上記メモリ上に展開し、このプログラムに従った処理を上記CPUが実行することによって制御機能を実現する。
図2は、非閉空間クローズ処理部12による非閉空間クローズ処理の流れを示す図である。なお、関心領域は設定されていないものとする。図2に示すように、まず、非閉空間クローズ処理部12は、原ボリュームデータに着目ボクセルを設定する(ステップSA1)。非閉空間クローズ処理部12は、設定した着目ボクセルから近傍距離(例えば2mm)内に含まれ、着目ボクセルから複数方向に伸びる複数(例えば26個)の線状領域を設定する(ステップSA2)。
図3は、ステップSA2にて設定される線状領域をの一例を示す図である。なお、図3は簡単のため2次元領域で示しているが、本実施形態では3次元領域(ボリュームデータ)で行なわれる。また、着目ボクセルTVは、気管支壁領域KR内にある気管支内腔領域NRに設定されているとする。気管支壁領域KRの外側には、肺実質領域PRがある。線状領域SRは、着目ボクセルTVから一直線に伸びる複数のボクセルにより構成される。線状領域SRは、画面上の尺度での2mmではなく、実寸の2mmである。例えば、線状領域SR1,SR3,SR5,SR7は4つのボクセルを含み、線状領域SR2,SR4,SR6,SR8は、3つのボクセルを含む。なお、図3は2次元表示のため、着目ボクセルTVから8方向に設定された8個の線状領域SRを示しているが、実際の本実施形態では、着目ボクセルTVから縦、横、斜め26方向に26個の線状領域SRを3次元的に設定する。この様に複数方向に伸びる複数の線状領域を設定することで、着目ボクセルの近傍領域が設定される。
線状領域を設定すると非閉空間クローズ処理部12は、各線状領域について、線状領域に含まれる複数のボクセルの画素値から最大画素値を特定する(ステップSA3)。
図4は、ステップSA3にて特定される最大画素値を有するボクセルを示す図である。なお、図4は簡単のため2次元領域で示しているが、実際には3次元領域で行なわれる。図4に示すように、各線状領域SRについて各最大画素値Mが特定される。つまり、26個の最大画素値Mが特定される。気管支壁領域KRの画素値は、気管支内腔領域NRや肺実質領域PRの画素値よりも高い。従って、例えば線状領域SR1のように、線状領域SRに気管支壁領域NRが含まれていれば、最大画素値Mは気管支壁領域KRの画素値となる。
26個の最大画素値が特定されると、非閉空間クローズ処理部12は、これら最大画素値を大きさ順に並べ替え、所定順位の画素値を特定する(ステップSA4)。所定順位は、例えば、小さい方から数えて10番目である。この所定順位の画素値は、置換ボリュームデータにおける着目ボクセルの画素値の候補となる。
そして、非閉空間クローズ処理部12は、この所定順位の画素値と着目ボクセルの原画素値とのうちの大きい方の画素値を、出力ボリュームデータ(置換ボリュームデータ)における着目ボクセルの画素値に設定する(ステップSA5)。この場合、着目ボクセルが16個の高画素値のボクセルで囲まれていると、置換ボリュームデータにおける着目ボクセルの原画素値は高画素値となる。この様にして、非閉空間クローズ処理部12は、気管支壁領域を気管支領域の内側方向に膨張させていく。
非閉空間クローズ処理部12は、原ボリュームデータを構成する全てのボクセルについて、ステップSA1からステップSA5の処理を行なったか否かを判定する(ステップSA6)。行なっていないならば(ステップSA6:NO)、非閉空間クローズ処理部12は、ステップSA1へ進み、異なる着目ボクセルにてステップSA1からステップSA5の処理を繰り返す。全てのボクセルについてステップSA1からステップSA5の処理を行なったならば(ステップSA6:YES)、非閉空間クローズ処理部12は、非閉空間クローズ処理を終了する。なお、着目ボクセルは、ボリュームデータの端から順に設定していくとよい。この様な順で設定することにより、精度よく、気管支内腔領域を気管支壁領域の画素値で埋めることが出来る。
上記の非閉空間クローズ処理を擬似コードで表したものを以下に示す。
for原ボリュームデータの全ての着目ボクセルについて

for着目ボクセルのi番目(i=0,1,2,…M)の線状領域について

線状領域内の複数のボクセルの画素値から最大画素値mを特定する

最大画素値mのうち、小さい方からL番目の画素値をSとする
置換ボリュームデータの画素値V´=max(原画素値V、画素値S

なお、擬似コード中、「最大」や「小さい」などと表現される箇所がある。画素値の大小関係を逆に設定した場合、「最大」から「最小」へ、「小さい」から「大きい」へ変更する必要がある。このように変更して行なう気管支強調画像発生処理も画像処理装置1は実行可能である。
次に、非閉空間クローズ処理の効果について説明する。
非閉空間クローズ処理の結果、気管支壁領域の内部が気管支壁領域と略同一の画素値を有するようにしたい。気管支壁領域は、肺実質領域や気管支内腔領域よりも高い画素値を有する。また、気管支壁領域は管腔構造を有する。そのため、着目ボクセルの近傍領域の複数画素値のうちの最大画素値を着目ボクセルの画素値に置き換えるとすると、原ボリュームデータのほとんどのボクセルの画素値が気管支壁領域等の高画素値に置き換わってしまう。また、最小画素値を着目ボクセルの画素値に置き換えるとすると、原ボリュームデータのほとんどのボクセルの画素値が気管支内腔領域等の低画素値に置き換わってしまう。この様な方法では、気管支領域の内部の画素値に限定して、気管支壁領域の画素値に置き換えることは不可能である。
非閉空間クローズ処理では、着目ボクセルの画素値VがM個の線状領域のM個の最大画素値のうちL(1<L<M)番目に小さい値Sよりも小さい場合、画素値Vを画素値Sに置き換える。逆に、画素値Vが画素値Sよりも大きい場合、画素値Vはそのままである。すなわち、着目ボクセルの画素値VがM−L個以上の高画素値のボクセルで囲まれている場合、画素値Vは高画素値に置き換わる。換言すれば、着目ボクセルの周囲の一部が高画素値領域(壁)で囲まれていても、壁がない方向が全立体角のL/M以上であれば、壁の画素値で置き換えられることはない。
従って、気管支領域の様に完全に閉じた構造ではない場合、すなわち非閉空間の場合にも、精度良く、気管支領域の内部の画素値を気管支壁領域の画素値に置き換えることが可能となる。しかし、肺の下端部や心臓との隣接領域は、壁が鋭角であるために、誤って置き換えが行なわれてしまう。しかし、肺の最下端部は気管支を観察する上では邪魔にならないため、実用上は問題無い。
次に、制御部24による気管支強調画像の発生処理の流れについて説明する。図5に示すように、制御部24は、ユーザによる気管支強調画像の発生処理の開始要求を待機している(ステップSB1)。ユーザにより操作部22を介して開始要求がなされることを契機として、制御部24は、気管支強調画像を開始する(ステップSB1:YES)。まず、制御部24は、非閉空間クローズ処理部12に上述の非閉空間クローズ処理を行なわせる。非閉空間クローズ処理において、非閉空間クローズ処理部12は、原ボリュームデータに非閉空間クローズ処理を行い、気管支内腔領域の画素値を気管支壁領域の画素値で置き換えた置換ボリュームデータを発生する(ステップSB2)。置換ボリュームデータを発生すると、制御部24は、差分処理部14に差分処理を行なわせる。差分処理において差分処理部14は、原ボリュームデータから置換ボリュームデータを減算することにより、気管支領域が強調された気管支強調ボリュームデータを発生する(ステップSB3)。このステップSB2とステップSB3とは気管支強調処理と言える。
強調ボリュームデータを発生すると、制御部24は、3次元画像処理部18に3次元画像処理を行なわせる。3次元画像処理において3次元画像処理部18は、気管支強調ボリュームデータに3次元画像処理を行ない、気管支強調画像のデータを発生する(ステップSB4)。気管支強調画像のデータを発生すると、制御部24は、表示部20に表示処理を行なわせる。表示処理において、表示部20は、気管支強調画像を表示する(ステップSB5)。
上記のように気管支強調画像発生処理は、領域拡張法を用いることなく、気管支強調ボリュームデータを発生することが可能である。このように本実施形態によれば、領域拡張法を省けるために、気管支末梢部の消去という領域拡張法の副作用が起こらない。また、直接、強調ボリュームデータに3次元画像処理して、気管支領域が強調された画像のデータを発生することが可能である。そのため、従来に比して、より末梢部まで気管支領域を表示することが出来る。図6は、気管支強調ボリュームデータに最大値投影法を適用することによって発生された気管支強調画像を示す図である。図6に示すように、気管支強調画像は、肺実質領域の画素値の非一様性に埋もれることなく、気管支領域を末梢部まで鮮明に描出している。また、気管支領域が結節領域に取り込まれている部分ARまで描出されており、結節と気管支との立体的関係が把握できる。この様に、気管支強調画像は胸部における疾患の診断、及び手術計画に有用な情報を提供する。
次に、パラメータ変更操作について説明する。気管支強調画像発生処理には、ユーザが任意に変更できるパラメータが2つ存在する。一つ目は近傍距離、二つ目は立体角閾値である。図7は、これらパラメータの変更操作のための表示レイアウトの一例である。図7に示すように、変更画面には、近傍距離を変更するためのスライダーKS、立体角閾値を変更するためのスライダーRS、実行ボタンZB、原ボリュームデータに由来するアキシャル断面画像AI、及び気管支強調画像KIが表示される。ユーザは、操作部22を介して、スライダーKSを移動することで近傍距離を、スライダーRSを移動することで立体角閾値を変更する。そして、ユーザにより操作部22を介して実行ボタンZBが押されることを契機として、制御部24は、変更後の近傍距離と立体角閾値とで気管支強調画像発生処理を行なう。
近傍距離は、線状領域の長さ、すなわち、着目ボクセルからどの程度の距離まで近傍領域を設定するかを示すパラメータである。例えば、近傍距離を3mmに設定すると、3mm程度の太さの気管支領域が特に強調されることになる。従って、より細い(内径が小さい)気管支領域を強調したい場合は近傍距離を小さい値に設定する必要がある。同様に、より太い(内径が大きい)気管支領域を強調したい場合は近傍距離を大きい値に設定する必要がある。近傍距離を変更可能とすることで、観察したい太さの気管支を強調させることが可能となる。
立体角閾値とは、順位に関するパラメータであり、100×(順位L)/(線状領域の数M)で表される。すなわち、立体角閾値は、壁のない開いた空間が何%以下であれば着目ボクセルの画素値を壁の画素値で置き換えるのかを示す。立体角閾値を小さく設定すると、肺の下端部や心臓との隣接領域などを誤って強調してしまうことを減少できるが、気管支の末梢部は強調されにくくなってしまう。立体角を変更可能とすることで、観察したい区域の気管支を強調させることが可能となる。
上記のように、気管支強調画像発生処理は、強調する気管支領域の太さに選択性がある。そのため、例えば、小さい近傍距離(例えば、2mm)を用いて細い気管支領域を強調した場合、図6に示したように肺門部付近の太い気管支領域は表示されない。この問題の軽減策の一つとして、異なる近傍距離での非閉空間クローズ処理を連続で行なうマルチスケール処理がある。以下、マルチスケール処理について説明する。
図8は、マルチスケール処理を用いた気管支強調画像発生処理の流れを示す図である。まず、制御部24は、ユーザによる気管支強調画像処理の開始要求を待機している(ステップSC1)。ユーザにより操作部22を介して開始要求がなされることを契機として、制御部24は、気管支強調画像を開始する(ステップSC1:YES)。
まず、非閉空間クローズ処理部12は、第1の近傍距離(例えば4mm)で非閉空間クローズ処理を行う(ステップSC2)。非閉空間クローズ処理部12は、ステップSC2により発生した置換ボリュームデータに、第2の近傍距離(例えば2mm)で非閉空間クローズ処理を行なう(ステップSC3)。
差分処理部14は、原ボリュームデータから、ステップSC3にて発生した置換ボリュームデータを減算して、気管支強調ボリュームデータを発生する(ステップSC4)。3次元画像処理部18は、気管支強調ボリュームデータに3次元画像処理を行なうことにより、気管支強調画像のデータを発生する(ステップSC5)。そして、表示部20は、気管支強調画像を表示する(ステップSC6)。
このように、異なる近傍距離で反復して非閉空間クローズ処理を行なうことにより、単一の近傍距離を用いた非閉空間クローズ処理を行なう場合に比して、様々な太さの気管支領域を強調できる。なお、上記のマルチスケール処理では、2つの近傍距離を用いて2回の非閉空間クローズ処理を行なったが、3つ以上の近傍距離を用いて3回以上の非閉空間クローズ処理を反復して行なってもよい。
また、他の合成処理として、原ボリュームデータに最小値投影処理をすることにより発生した3次元画像(以下、最小値投影画像と呼ぶ)と気管支強調画像とを組み合わせる方法がある。この方法は、高速処理の点で有効と考えられる。
気管支領域を強調する目的の多くは、特定の領域の気管支を観察することである。そのため、興味のない気管支領域が強調され描出されても観察上は邪魔になるだけであることが多い。そこで画像処理装置1は、部分気管支強調処理を実行可能である。以下、部分気管支強調処理を説明する。
図9は、部分気管支強調処理における画面レイアウトの一例を示す図である。図9に示すように、最小値投影画像MIと、部分気管支強調処理により発生された合成気管支強調画像GIとは、並列表示される。また、スライダーBSを移動させることによりブレンド比を変更可能である。
部分気管支強調処理では、まずユーザは、操作部22を介して例えば最小値投影画像上で関心領域IRを設定し、実行ボタンZBを押す。実行ボタンZBが押されることを契機として、制御部24は、設定した関心領域のみに気管支強調処理が実行し、関心領域IRのみ気管支強調処理された気管支強調ボリュームデータを発生する。
関心領域IRのみの気管支強調ボリュームデータが発生されると制御部24は、合成処理部16に合成処理を行なわせる。合成処理により合成処理部16は、関心領域IRのみの気管支強調ボリュームデータと原ボリュームデータとを合成する。
合成処理において合成処理部16は、関心領域IRの内部で画素値ごとにS=V−α×Eを計算する。ここで、Vは原ボリュームデータの画素値、Eは関心領域IRのみの気管支強調ボリュームデータの画素値、Sは合成処理の結果発生される合成ボリュームデータの画素値とする。パラメータαはブレンド比に関するパラメータであり、パラメータαの100倍の値がブレンド比である。ブレンド比を調節することで、強調された気管支領域のコントラストと最小値投影法による太い気管支領域のコントラストとを滑らかに接続することができる。関心領域の外部ではS=Vとする。
合成処理が行なわれると、制御部24は、合成ボリュームデータに最小値投影法を実行し、関心領域IRのみの合成気管支強調画像GIのデータを発生し表示する。図9に示すように、合成気管支強調画像GIは、関心領域IRのみ、本実施形態による気管支強調がされている。関心領域IR以外の領域は、原ボリュームデータの最小値投影画像である。
部分強調処理を実行することにより、強調したい気管支だけを強調できるので、不要な気管支が描出されなくなる。その結果、目的の気管支の視認性をより向上できる。また、処理範囲が限定されるため、処理に要する時間を軽減できるという効果もある。
気管支の立体構造の把握において、3次元画像上で起始部から末梢部までつながった状態で気管支を観察することが必要なときもある。肺門部付近の気管支領域の描出を補う方法の一つに、単一閾値を用いた領域拡張法により得た肺門部付近の気管支領域と、本実施形態による気管支強調画像とを合成して表示する方法がある。この方法により発生された、合成画像を図10に示す。図10に示すように、単一閾値を用いた領域拡張法は、太い気管支領域の描出に優れている。そのため、この合成表示は、気管支領域の起始部から末梢部まで表示するために、効果的な方法である。領域拡張法による気管支領域と、気管支強調画像発生処理による気管支領域とは、合成処理部16による合成処理によって合成される。
かくして本実施形態によれば、気管支領域をより末梢部まで描出した画像データを発生することが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の実施形態に係る画像処理装置の構成を示す図。 図1の非閉空間クローズ処理部による非閉空間クローズ処理の流れを示す図。 図2のステップSA2により設定される線状領域を示す図。 図2のステップSA3により特定される各線状領域の最大画素値を示す図。 図1の制御部による気管支強調画像発生処理の流れを示す図。 図2のステップSB5にて発生された気管支強調画像を示す図。 図1の表示部により表示されるパラメータの変更操作のための表示レイアウトの一例を示す図。 図1の制御部による、マルチスケール処理を用いた気管支強調画像発生処理の流れを示す図。 図1の表示部により表示される、部分気管支強調処理における画面レイアウトの一例を示す図 図1の合成処理部により、単一閾値を用いた領域拡張法により得た肺門部付近の気管支領域が合成された気管支強調画像を示す図。
符号の説明
1…画像処理装置、10…記憶部、12…非閉空間クローズ処理部、14…差分処理部、16…合成処理部、18…3次元画像処理部、20…表示部、22…操作部、24…制御部、

Claims (9)

  1. 被検体の気管支を含む領域に関する第1ボリュームデータを記憶する記憶部と、
    前記第1ボリュームデータに含まれる複数の特定のボクセル各々について、前記特定のボクセルの第1画素値を、前記第1画素値と前記特定のボクセルの近傍領域に含まれる複数のボクセルの画素値のうちの所定順位の画素値とに基づく第2画素値に置き換えることによって、第2ボリュームデータを発生する第2ボリュームデータ発生部と、
    前記発生された第2ボリュームデータと前記第1ボリュームデータとを差分することにより、前記気管支の領域が強調された差分ボリュームデータを発生する差分処理部と、
    前記発生された差分ボリュームデータに基づいて3次元画像のデータを発生する3次元画像処理部と、
    を具備する画像処理装置。
  2. 前記第2ボリュームデータ発生部は、
    前記近傍領域内に、前記特定のボクセルから所定長さ分の複数のボクセルをそれぞれ有する複数の線状領域を設定し、
    前記設定された各線状領域について、前記各線状領域に含まれる前記複数のボクセルの画素値のうちの最大画素値又は最小画素値を決定し、
    前記決定された複数の最大画素値又は最小画素値のうちの前記所定順位の画素値と前記第1画素値とに基づく第2画素値に、前記第1画素値を置き換える、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記第2画素値は、前記所定順位の画素値と前記第1画素値とのうちの大きい方又は小さい方の画素値である、ことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記長さに関する第1パラメータを設定する長さ設定部をさらに備えることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  5. 前記順位に関する第2パラメータを設定する順位決定部をさらに備えることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  6. 前記第1ボリュームデータに関心領域を設定する関心領域設定部をさらに備え、
    前記第2ボリュームデータ発生部は、前記設定された関心領域内の複数の前記特定のボクセルに限って、前記第1画素値を前記第2画素値に置き換える、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  7. 前記第1ボリュームデータの画素値に対する前記差分ボリュームデータの画素値の大きさの割合に関する第3パラメータを設定する割合設定部と、
    前記設定された第3パラメータに基づいて、前記第1ボリュームデータと前記差分ボリュームデータとを合成し、合成ボリュームデータを発生する合成処理部とをさらに備え、
    前記3次元画像処理部は、前記発生された合成ボリュームデータに基づいて3次元画像のデータを発生する、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  8. 前記発生された3次元画像を表示する表示部をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  9. 前記第2ボリュームデータ発生部は、複数の前記長さごとに、前記第2画素値を前記第1画素値に置き換える、ことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012088771A (ja) * 2010-10-15 2012-05-10 Univ Of Tsukuba マルチステップ・ラティス・ボクセル法
JP2018121857A (ja) * 2017-01-31 2018-08-09 ザイオソフト株式会社 医用画像処理装置、医用画像処理方法、及び医用画像処理プログラム
JP7379613B2 (ja) 2015-04-15 2023-11-14 キヤノン株式会社 診断支援装置、診断支援システム、情報処理方法、及びプログラム

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