JP2010134297A - 光学装置及び投写型映像表示装置 - Google Patents

光学装置及び投写型映像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】装置を天吊り設置したまま容易に部品交換が可能となり、メンテナンス時の作業効率が向上する光学装置及びそれを用いた投写型映像表示装置を提供する。
【解決手段】光学装置は、光学部品を取り付け可能な光学装置であって、光学装置の筐体には、光学部品が差し込まれる溝と、溝に差し込まれた光学部品の抜け止めを行う弾性を有する腕622とが設けられ、腕622は、光学部品を溝から抜け出せる状態になるまで変形可能に構成されている。
【選択図】図15(b)

Description

本願発明は、光学装置及びそれを用いた投写型映像表示装置に関するものである。
投写型映像表示装置、例えば液晶プロジェクタの光学系(光学装置)に使用されるRGB各色用の液晶パネルや偏光板などは、長期使用した場合、劣化により交換する必要がでてくる。交換の際には通常、本体ケースを開けて部品交換をする必要があり、メンテナンス時の作業工数が多くなる。
このような問題を解決するため、本体ケース上面にメンテナンス用開口を形成して開閉可能な蓋体を設け、本体ケースを開けずに蓋体を開けるだけで、部品交換や調整を可能とする技術が特許文献1に開示されている
特開平11−46077号公報
上記のような技術を利用することにより、部品交換の作業効率は向上するが、この種の装置は天吊り状態で装置を上下反転して設置されることがある。また、上記各色用の液晶パネルや偏光板は一般に色合成プリズムと共に一体に組み立てられており、この組み立て部品が装置本体に複数のネジでネジ止め固定されている。
このような装置を天吊り設置している際には、天吊り状態のまま上記組み立て部品を交換しようとすると、組み立て部品を上方向に片手で押さえながらネジを外さなければネジを外した時に組み立て部品が落ちてしまい、作業効率が悪いという問題点があった。また、ネジについても、一つずつ外した後にドライバー先端から取り外して作業を行う必要があり、天吊りしたままでの組み立て部品の交換は現実的ではなかった。そのため、天吊り設置された装置は一度天井から外して組み立て部品を交換しなければならないため、メンテナンスには手間がかかった。
そこで、本願発明はこのような課題を解決するためになされたものである。すなわち、装置を天吊り設置したまま容易に部品交換を可能とした光学装置及びそれを用いた投写型映像表示装置を提供することを目的とするものである。
本発明のある態様は、光学装置に関する。この光学装置は、光学部品を取り付け可能な光学装置であって、光学装置の筐体には、光学部品が差し込まれる溝と、溝に差し込まれた光学部品の抜け止めを行う弾性を有する腕とが設けられ、前記腕は、光学部品を溝から抜け出せる状態になるまで変形可能に構成されていることを特徴とするものである。
本願発明によれば、装置を天吊り設置したまま容易に部品交換が可能となり、メンテナンス時の作業効率が大幅に向上する。
以下、本願発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本願発明に係る投写型映像表示装置の一実施形態である液晶プロジェクタを示す斜視図、図2はその上ケースを取り外して示した斜視図である。
図1に示すように、この液晶プロジェクタ1の外郭を成す本体ケース2は、上ケース2aと下ケース2bから成り、上ケース2aを取り外すと図2に示すように内部が現れる。
本体ケース2の前面中央部には、投写レンズ3が露出する投写窓4が形成されている。また、本体ケース2の上面中央部には、メンテナンス用の開口5が形成され、このメンテナンス用開口5には開閉可能な蓋体6が設けられている。このメンテナンス用開口5の前側には、上記投写レンズ3を取り外すときに操作する投写レンズ取り外しボタン7が露出し、左側には操作表示部8が設けられている。さらに、右側後部側面には冷却用の通気孔9が形成されている。また、底面前端部の両側端には、高さ調整可能な脚部10,10が設けられている。
本体ケース2の内部には、図2に示すように、前面側から見て右側奥部に光源装置11が配置されると共に、この光源装置11から投写レンズ3に至る光学系12が配置されている。上記光源装置11の近傍には、光源装置11や他の要冷却部を冷却するための冷却用ファン13,13が前記図1に示した通気孔9に面して設けられている
図3は、上記光学系12の構成例を示す図である。なお、光学系12は図3に示したものに限定されるものではなく、各種の光学系に本願発明は適用できる。
図3において、光源装置11からの白色光は、第1インテグレータレンズ14、絞り機構15、第2インテグレータレンズ16、スリット板17、偏光ビームスプリッタ18及びコンデンサレンズ(集光レンズ)19等を経て、第1ダイクロイックミラー20に導かれる。
第1インテグレータレンズ14及び第2インテグレータレンズ16は、複数のセルをマトリクス状に配列して成る耐熱ガラス製のフライアイレンズから構成され、光源装置11から発せられる白色光の照度分布を均一化する機能を有している。また、スリット板17は、アルミニウム薄板から構成され、偏光ビームスプリッタ18に対する不要な入射光を遮断する機能を有し、偏光ビームスプリッタ18は、光のP波及びS波のうち、一方の成分波のみを抽出する機能を有している。
偏光ビームスプリッタ18を通過した光は、コンデンサレンズ19を経て、第1ダイクロイックミラー20に至る。第1ダイクロイックミラー20は、光の青色成分のみを反射すると共に、赤色及び緑色成分を通過させる機能を有し、第2ダイクロイックミラー21は、光の緑色成分を反射すると共に、赤色成分を通過させる機能を有している。従って、光源装置11から発せられた白色光は、第1及び第2ダイクロイックミラー20,21によって、青色光,緑色光及び赤色光に分光される。第1ダイクロイックミラー20で反射された青色光はフィールドミラー22によって反射され、第2ダイクロイックミラー21で反射された緑色光はそのまま、第2ダイクロイックミラー21を通過した赤色光はフィールドミラー23,24で反射されて、それぞれ映像生成装置30に導かれることになる。
映像生成装置30は、立方体状の色合成プリズム31の3つの側面にそれぞれ、偏光板32r,32g,33b等を介して赤色用液晶パネル33r、緑色用液晶パネル33g及び青色用液晶パネル33bを取り付けて構成される。3枚の液晶パネル33r,33g,33bの光入射側にはそれぞれ、各液晶パネル33r,33g,33bに対する不要な光の成分波の入射を遮断するための光学補償板34r,34g,34bや偏光板35r,35g,35bが配置されている。
従って、第1ダイクロイックミラー20及びフィールドミラー22によって反射された青色光は、青色用の入射側偏光板35bに導かれ、該入射側偏光板35b、青色用の光学補償板34b、青色用液晶パネル33b及び青色用の出射側偏光板32b等を経て、色合成プリズム31へ至る。また、第2ダイクロイックミラー21によって反射された緑色光は、緑色用の入射側偏光板35gに導かれ、該入射側偏光板35g、緑色用の光学補償板34g、緑色用液晶パネル33g及び緑色用の出射側偏光板32gを経て、色合成プリズム31へ至る。同様に、第1ダイクロイックミラー20及び第2ダイクロイックミラー21を透過し、2枚のフィールドミラー23、24によって反射された赤色光は、赤色用の入射側偏光板35rに導かれ、該入射側偏光板35r、赤色用の光学補償板34r、赤色用液晶パネル33r及び赤色用の出射側偏光板32rを経て、色合成プリズム31へ至る。
色合成プリズム31に導かれた3色の映像光は、色合成プリズム31により合成され、これによって得られるカラー映像光が、投写レンズ3を経て前方のスクリーンへ拡大投写されることになる。
上記色合成プリズム31と各色用液晶パネル33r,33g,33b及び出射側偏光板32r,32g,32b等は一体にユニット化されたプリズム組み立て部品36(図6,図7参照)として着脱可能に構成されており、また、入射側偏光板35r,35g,35b及び光学補償板34r,34g,34bは、個別に着脱可能に構成されている。上記プリズム組み立て部品36、入射側偏光板35r,35g,35b及び光学補償板34r,34g,34bは、図4に示すようにメンテナンス用開口5の蓋体6を開放してメンテナンス可能となっている。
図5は、本実施形態における光源装置11の要部構成及び作用を示す図であり、(a)は前面開口をやや右側から見た斜視図、(b)は縦断面図であり、矢印は冷却空気の流れを示している。
本実施形態の光源装置11は、高圧水銀ランプ等から成る発光管110と、この発光管110を覆うように配置され、内面に放物面状の反射面が形成されて前面が開口するリフレクタ111と、このリフレクタ111の前面開口111aを閉塞する耐熱性のガラス板(透明部材)112とを備えている。発光管110の基部側の略球状部分は、放電電極があって放電発光する発光部110aである。
上記リフレクタ111には、図5(a)に示すように、予め前面開口縁の上下左右に等間隔(90゜間隔)に通風用の切欠部111b〜111eが形成されている。本実施形態では、上記リフレクタ111の前面開口縁の左側面の切欠部111dを吸気口113とする一方、この吸気口113と向かい合う対向面(右側面)の切欠部111eは閉塞して、それらの両側面(上下面)の切欠部111b,111cを排気口114,114としている。
このように、冷却空気の排気口114,114を吸気口113からほぼ90゜隔てて2箇所設けることによって、吸気口113から矢印a1で示すように発光管110の先端部に流れ込んだ冷却空気が対向面に当たり、対向面側の切欠部111e及び前面開口111aが閉塞されていることから、矢印a2で示すように奥部に向かって発光管110の発光部110aを通ってから、矢印a3で示すように両側の排気口114,114に向かうため、冷却空気はリフレクタ111内に停滞することなく発光管110の周囲を一様に冷却する。この構成によって、低コストで、光源装置11が任意の角度に向けて設置された場合にもリフレクタ111内を一様に冷却することができる。
以上のように、光源装置11のリフレクタ111内に冷却空気を停滞させることなく全体に循環させることによって、発光管110の温度調整を容易にし、且つ発光管110の先端部や発光部110a及びリフレクタ開口111a付近の冷却効果が得られるため、光源装置11を任意の角度に向けて設置することが可能となって、低コストで液晶プロジェクタ1の設置角度の制約がなくなる。
また、排気口114,114を吸気口113から両側にほぼ90゜隔てて配置したことにより、排気口114,114が吸気口113とその対向面の両側中間部に位置するので、冷却空気をリフレクタ111内に停滞させることなく全体に循環させる効果がより大きくなる。
なお、本実施形態では、上記のように排気口114,114を吸気口113から両側にほぼ90゜隔てて配置したが、それ以外でも両側面に排気口114,114を備えることにより、一定の効果が期待できる。
図6〜図9は、前述したプリズム組み立て部品36の取付構成を示す図であり、図6は斜め上方から見た分解斜視図、図7は斜め下方から見た分解斜視図、図8は取り付けた状態を示す要部縦断面図、図9はその要部拡大図である。
プリズム組み立て部品36は、その底部の基台360から三方に突出した脚部361のネジ貫通孔362に取付ネジ363を通して、後述する投写レンズ移動機構を内蔵するベース部40から内側に張り出させた取付部41の雌ネジ部411にネジ止め固定されるようになっている。
上記取付部41上には、板バネ等の弾性部材412から所定間隔で一対の係合片413が立設されている。これらの係合片413には、それぞれ外側に突出する半球状の凸部414が形成されている。
一方、プリズム組み立て部品36の基台360の底面側は中空になっており、対向する内壁には上記各係合片413の凸部414が弾性的に係合する係合孔365が形成されている。
ここで、上記取付部41側の一対の係合片413,413は、プリズム組み立て部品36の基台360側の係合孔365が形成された内壁の間隔に合わせて立設されていると共に、プリズム組み立て部品36にその自重より大きな力が働いたときに着脱可能とする弾性を有している。
さらに、取付ネジ363には、先端部にのみ取付部41側の雌ネジ部411に螺合する雄ネジ部364が形成されている。また、プリズム組み立て部品36側のネジ貫通孔362は、取付ネジ363の雄ネジ部364より小径に形成すると共に、雄ネジ部364が螺合して貫通できる雌ネジ部(図示せず)が形成されている。
上記構成において、プリズム組み立て部品36を取り付けるときは、プリズム組み立て部品36の基台360を取付部41の所定位置に合わせて押し込むと、図8,図9に示すように取付部41の係合片413の凸部414が基台360側の係合孔365に弾性的に係合して仮止めされた状態になる。この状態で、プリズム組み立て部品36側のネジ貫通孔362に通された取付ネジ363を取付部41側の雌ネジ部411に締め付けると、プリズム組み立て部品36が取付部41に固定される。
一方、液晶プロジェクタ1が天吊り状態で180°上下反転した状態に設置されている場合にプリズム組み立て部品36を取り外す場合は、図4に示したようにメンテナンス用開口5の蓋体6を開けて、プリズム組み立て部品36の取付ネジ363をドライバーで回して取付部41の雌ネジ部411から外す。プリズム組み立て部品36を手で押さえることなく、その取付ネジ363を全て外しても、プリズム組み立て部品36はその自重より大きな弾性を有する係合片413で仮止めされた状態にあり、落下しない。プリズム組み立て部品36の取付ネジ363を全て外したら、プリズム組み立て部品36を手で引っ張ることにより容易に取り外すことができる。従って、液晶プロジェクタ1を天吊り設置したまま容易にプリズム組み立て部品36の交換が可能となり、メンテナンス時の作業効率が大幅に向上する。
さらに、ドライバーで取付ネジ363を取付部41の雌ネジ部411から外しても、プリズム組み立て部品36のネジ貫通孔362からは外れずにとどまるので、ドライバーから取付ネジ363を取り外す手間がかからずに次の取付ネジ363を外すことができるので、作業効率が更に向上する。
また、上述した技術をRGB各色毎の液晶パネル33r,33g,33bと出射側偏光板32r,32g,32b等を色合成プリズム31と一体化して成るプリズム組み立て部品36に適用したことにより、装置を天吊り設置したまま落下の畏れなく容易に部品交換が可能となる効果は大きい。
また、液晶プロジェクタ1を上記のように構成することで、装置を天吊り設置したまま容易に部品交換が可能となり、メンテナンス時の作業効率が大幅に向上した液晶プロジェクタ1を実現できる。
なお、本実施形態では、取付部41側に弾性を有する係合片413を形成し、プリズム組み立て部品36側に上記係合片413の凸部414が係合する係合孔365を形成したが、その逆でも良く、要は少なくともいずれか一方に弾性を有する係合部を形成すれば上記と同様な作用効果が得られる。
図10〜図13は、前述した入射側偏光板35r,35g,35bと光学補償板34r,34g,34bの取付構成を示す図である。図10は、本実施形態における光学補償板34gを取り付けたフレームである調整部品42の固定方法を示す図である。図10(a)は、前述した光学補償板34gを取り付けたフレームである調整部品42と、補助部材である調整部品ストッパー44の筐体への取付構成を示す分解斜視図である。図10(b)は調整部品ストッパー44を用いて調整部品42を筐体に固定した状態を示す斜視図、図11は調整部品42を筐体に挿入した状態を示す要部上面図である。図12は、入射側偏光板35r,35g,35bや光学補償板34r,34g,34bが取り付けられた調整部品42の側面図、図13はその要部拡大図である。なお、ここでは、緑色用の光学補償板34gと調整部品ストッパー44を例に説明するが、赤色用,青色用の偏光板についても同様である。
図10(a)に示すように、入射側偏光板35gと光学補償板34gは調整部品42に取り付けられている。調整部品42は、上部および下部の計4つの角に丸みを持たせた、樹脂製で略円板状のフレームである。調整部品42の両側縁が、装着溝431に挿入される。装着溝431は、取付部43の両側壁に形成され、挿入された調整部品42が回転できるように下端部が丸み(図示せず)をもっている。本実施形態では、装着溝431は下部において左右で分断されているが、左右一体となって1つの溝を形成してもよい。
本実施形態では、略円板状の調整部品42の両側縁中央部に、片面側にやや折曲形成して樹脂の弾性を利用した係合片422が形成されている(図12、図13も参照)。係合片422は、入射側偏光板35gや光学偏光板34gを保持した調整部品42にその自重より大きな力が働いたときに着脱可能とする弾性を有している。また、これらの係合片422の折曲側の面は、図12、図13に示すように略円弧状に形成され、取付部43の装着溝431に挿入する時に引っかからないように形成されている。
上記構成において、入射側偏光板35r,35g,35bや光学補償板34r,34g,34bが取り付けられた調整部品42を装着溝431に取り付けるときは、当該調整部品42を取付部43の対応する装着溝431に挿入し、係合片422の弾性に抗して押し込むと、図10に示す偏光板35gを保持した調整部品42のように係合片422が取付部43の装着溝431に弾性的に係合して仮止めされた状態になる。
装着溝431に挿入後、調整部品42は、調整部品ストッパー44を介して筐体に固定される。具体的には、調整部品42の上部に設けられた、フレーム側位置決め部であり円形の突起である第2固定部613(図11も参照)を、補助部材の第2部分である、調整部品ストッパー44の半円状の切れ込み612で左右および上方向から包み込むように押さえる。それと同時に、他端側に設けられた、補助部材の第1部分である第1固定部611において、取付部43の上面に設けられたネジ取付部432に取付ネジ441で仮止めする。次に、調整部品42の上部に設けられた、筐体への取り付けおよび回転調整用の取手片421を回転させることにより、第1固定部611の遊びの範囲内で光学補償板34gの角度を調整する。調整後、取付ネジ441をネジ取付部432に本止めして、入射側偏光板35gや光学補償板34gを保持した調整部品42を筐体にしっかり固定する(図10(b))。
調整部品を回転させることにより、偏光板の調整を可能とする構成は従来からあったが、それらは調整部品を直接ネジ止めするもの、もしくは調整部品に設けられた突起を押さえて回転しないようにするものもあった。しかし、このように調整部品に補助部材を介して直接圧力をかけてネジ止めを行った場合、調整部品が回転してしまうという問題があった。また、ネジ止めの最後に調整部品がネジと同じ方向に動き、光軸が歪んでしまうという点も問題であった。一方、本実施形態では補助部材44を介して取付ネジ441でネジ止めすることにより、調整部品42には最小限の光軸に垂直な下向きの力しかかからないため、ネジ止めの過程で調整後の調整部品42が動くことがなくなり、偏光板の角度を正確かつ容易に調整することができる。
液晶プロジェクタ1が天吊り状態で180°上下反転した状態に設置されている場合に、入射側偏光板35r,35g,35bや光学補償板34r,34g,34bが取り付けられた調整部品42を取り外す場合は、図4に示すようにメンテナンス用開口5の蓋体6を開けて、調整部品ストッパー44の取付ネジ441をドライバーで回して取り外す。調整部品ストッパー44は1個の取付ネジ441で取り付けられているので、調整部品42の取手片421を持って容易に取り外すことができる。調整部品ストッパー44を取り外しても、入射偏光板35gや光学補償板34gを保持した調整部品42は、その自重より大きな弾性を有する係合片422で仮止めされた状態にあり、落下しない。調整部品ストッパー44を取り外したら、調整部品42の取手片421を手で引っ張ることにより容易に取り外すことができる。従って、調整機能を失わずに、液晶プロジェクタ1を天吊り設置したまま容易に入射側偏光板35r,35g,35bや光学補償板34r,34g,34bの交換が可能となり、メンテナンス時の作業効率が向上する。
また、入射側偏光板35r,35g,35bや光学補償板34r,34g,34bが取り付けられる平板状の樹脂製の調整部品42に、樹脂の弾性を利用して、取付部43の装着溝431に圧接する係合片422を形成したことにより、低コストで、入射側偏光板35r,35g,35bや光学補償板34r,34g,34bのメンテナンス性が大きく向上する。
上述したように液晶プロジェクタ1を構成することで、偏光板の角度を調整した後に、その調整状態を保ったままで、偏光板を固定することができる。また、装置を天吊り設置したまま容易に部品交換が可能となり、メンテナンス時の作業効率が向上した液晶プロジェクタ1が実現できる。
なお、本実施形態では、上述した技術を入射側偏光板35r,35g,35bと光学補償板34r,34g,34bに適用した場合について説明したが、調整部品を介して取り付けられる光学部品であれば他の光学部品にも適用可能である。
図14(a),(b),(c)は、レンズが固定される調整部品の構成及び作用を示す図である。ここでは、図3に示したコンデンサレンズ19を例にとって説明する。
樹脂で形成された矩形枠体の調整部品45には、下側の2つの角部にコンデンサレンズ19の外周縁の一側(図では下側)両端部が嵌合して位置決めされる位置決め用嵌合部451,451が形成されている。これらの位置決め用嵌合部451は、背面側の壁部452と前面側の爪部453で構成されている。また、これらの位置決め用嵌合部451の中間部には、前面側の爪部454のみが形成されている。
一方、調整部品45の上側の2つの角部には、上記位置決め用嵌合部451に下側が嵌合したコンデンサレンズ19の外周縁の上側両端部と弾性を有して嵌合する弾性嵌合部455,455が形成されている。これらの弾性嵌合部455は、枠体45に立設されて内側に略U字状に折曲形成されたもので、弾性変形する内側片に爪部456が形成されている。
上記の構成において、コンデンサレンズ19を調整部品45に取り付けるときは、先ず図14(a)に示すように、コンデンサレンズ19の一側(下側)を調整部品45の下側の位置決め用嵌合部451,451の壁部452と爪部453の間に挟みこむ。そして、図14(b)に示すように、コンデンサレンズ19の他側(上側)を調整部品45の上側の弾性嵌合部455,455に滑らせるように押し込む。
これにより、コンデンサレンズ19の上側両端部が、図14(c)に示すように弾性嵌合部455の爪部456に嵌合して、矢印の方向にテンションがかかり、コンデンサレンズ19が完全に位置決め固定される。
一方、調整部品45からコンデンサレンズ19を取り外すときは、2つの弾性嵌合部455を外側に弾性変形させて、その爪部456とコンデンサレンズ19との嵌合状態を解除すれば、容易に取り外すことができる。
上記のように、1部品でレンズ固定を可能としたことにより、部品点数が少ないため作業効率のアップやコストダウンを実現することができる。さらに、レンズ固定のための溶着のような専用の設備投資は不要となる。また、調整部品45及びコンデンサレンズ19共に再利用が可能となる。
また、調整部品45を樹脂で形成し、弾性嵌合部455を樹脂の弾性を利用して形成したことにより、更なるコストダウンを実現することができる。
上述したような技術を用いて液晶プロジェクタ1を構成することで、作業効率のアップやコストダウンを実現し、尚且つ溶着のような特別な設備も必要とせず、調整部品45及びコンデンサレンズ19共に再利用が可能となる液晶プロジェクタ1が実現できる。
なお、コンデンサレンズ19に限らず、調整部品に固定されるレンズであれば各種のレンズに適用することができる。例えば、図3の光学系では図示していないが、一般にRGB各色の光路長の差を調整するためにリレーレンズが用いられるが、このリレーレンズも調整部品に固定されて取り付けられるので上述した技術が適用可能である。
図15(a)は、本実施形態における偏光板押圧固定部分を示す斜視図である。図15(b)は、本実施形態における偏光板押圧固定部分に無機偏光板623が押圧固定された状態を示す斜視図である。図15(c)は、本実施形態における偏光板押圧固定部分に無機偏光板623が押圧固定された状態を示す、図15(b)のL−L断面図である。
色合成プリズム31周辺の部品には、寿命が短く頻繁に交換が必要な部品が多い。よって、本実施形態における投写型映像表示装置は、上蓋6を開ければ容易にこれらの部品にアクセスし、交換できる構造となっている。本実施形態における無機偏光板623も寿命が短い部品の1つである。よって、上蓋を開ければそれ以上の蓋体の開閉等を行うことなく、簡便かつ安全に無機偏光板623の交換を行うことができる構造が望ましい。しかし、そのような構造を備えるために多くの部品を追加することは望ましくない。
そこで、本実施形態では、図15(a)のように、蓋体に、これと一体となって成形された樹脂製の腕622の弾性を利用して無機偏光板623の交換および固定を行う。装着の手順は以下の通りである。まず、腕622に設けられた、無機偏光板623を挿入する際のガイドとなる、L字状のガイド溝621に無機偏光板623の端部を押しつける。そして、偏光板が差し込まれる溝である、無機偏光板用溝626中を下部にスライドさせる(図15(c))。無機偏光板623の下端が無機偏光板用溝626の下部に当たるまで、無機偏光板623を挿入する。次に、腕622を持ち上げて無機偏光板623の上に配置し、無機偏光板623を筐体に対して押圧固定する(図15(c))。
腕622は、無機偏光板623を固定していない状態(図15(a))では、図15(b)および(c)に示す固定状態よりも下部に位置する(図示せず)。つまり、腕622は無機偏光板623の固定状態では通常よりも上部に押し上げられた状態となるため、図15(c)に示すように、腕622が、上固定部624において、斜め下に配置された無機偏光板623の上側の端部を、弾性力により入射側から斜め下に押さえる構造となっている。また、図15(c)に示すように、無機偏光板623が挿入された無機偏光板用溝626の下端部は入射側が切り込み、狭くなり、下固定部625を形成している。これらの構造により、無機偏光板623を取付部43の出射側の側面に対して押さえることにより、垂直方向の固定だけではなく、水平方向の固定も可能としている。
本実施形態における無機偏光板623は、 ガラス基板上に金属を蒸着したものであり、たとえば「プロフラックス(ProFlux)」の商標名のもと、ポラテクノ社より販売されている。本偏光板の表面に指が接触した場合、酸化により偏光板として使用できなくなるため、取り扱いには慎重を要する。よって、無機偏光板623の筐体への取り付けには、無機偏光板623の側面を持って取り付ける等の配慮が必要である。本発明では、腕622にガイド溝621を設け、筐体と一体となった腕622の弾性を用いた、無機偏光板623の簡便な固定法を用いる。これにより、無機偏光板623の表面に触れることなく、容易に無機偏光板623の無機偏光板用溝626への装着ができる。
さらに、上記腕622を弾性力に打ち勝つ力で持ち上げて外側に開けば、無機偏光板623の取り外しを容易に行うことができる。したがって、本構造により、追加部品を導入することなく、蓋体6を開けさえすれば容易に無機偏光板623の交換ができる。これにより、簡単な構成で無機偏光板623の固定および交換が可能となり、コストダウンを図ることができる。
また、液晶プロジェクタ1が天吊り状態で180°上下反転した状態に設置されている場合にも、腕622による固定により無機偏光板623は落下しない。しかし、腕622を弾性力に打ち勝つ力で動かすだけで無機偏光板623の着脱が可能である。したがって、液晶プロジェクタ1を天吊り設置したまま容易に無機偏光板623の交換が可能となり、メンテナンス時の作業効率が向上する。
図16は、光学系の筐体構成を示す分解斜視図である。
本実施形態の光学系12は、熱収縮が少ない耐熱性樹脂で形成された上面開口の光学系収納部46に収納され、光学系12を収納した光学系収納部46の上面開口が上蓋47で覆われるようになっている。
従来は上蓋47全体が耐熱製樹脂で形成されていたが、本実施形態では光源位置に近い高温部に板金製上蓋471を使用し、光源位置からある程度離れた低温部には耐熱製樹脂ではない弾性を有する樹脂製上蓋472を使用している。具体的には、図3に示した第1インテグレータレンズ14の上方が板金製上蓋471で覆われるので、図16に示したように僅かな面積で済む。
光学系収納部46内に収納された光学部品の寸法公差は、上記板金製上蓋471及び樹脂製上蓋472を一部を切り欠いて形成された簡単なバネ構造部473,474によって吸収するように構成されている。
以上のように、光学系12の高温部に板金製上蓋471を、低温部に樹脂製上蓋472を使用することにより、それぞれの弾性で光学部品の寸法公差を吸収し、且つ確実な固定が可能になる。
従って、光学部品を固定する別部品が不要になるため、部品点数削減、工数削減、更に上蓋47にコスト高の耐熱製樹脂を使わないため、大幅なコストダウンが実現できる。
また、光学系収納部46内に収納された光学部品の寸法公差を板金製上蓋471と樹脂製上蓋472の一部を切り欠いて形成された簡単なバネ構造部473,474によって吸収することができるので、容易に実現できる。
図17は、レンズのフレーム63の固定部分を示す図である。図17(a)は、スライド前のフレーム63を入射側の斜め上方から見た斜視図である。図17(b)は、フレーム63を図17(a)の位置から光軸に垂直な方向にスライドさせ、補助固定部631a,631bを形成させた場合の、出射側の斜め上方から見た斜視図である。図17(c)は、入射側の斜め上方から見た斜視図である。
光学部品を有するフレーム63は、光軸に垂直な左右方向の調整が必要である。そのためには、フレーム63をスライドさせて位置を調整後、フレーム63の両端をネジ止めして固定する必要がある。まず、図17(a)のように、フレーム63のレンズ取付部分を筐体に挿入する。ここで、レンズ取付部分は図示されていないが、図14に示すような構造を有する。次に、図17(b)に示すように、突起部分632a,632bが筐体のツメ633a,633bとそれぞれ噛み合う状態までフレーム63をスライドさせ、補助固定部631a,631bを形成させる。この状態で、フレーム側ネジ穴634a,634bと筐体側ネジ穴635a,635bをそれぞれネジ636a,636bで仮止めし、図17(c)に示す主固定部637a,637bを形成させる。そして光軸が歪まないようフレーム63の位置をスライドにより調整した後、ネジをさらに締めて本止めし、フレーム63の筐体に対する相対的な位置を固定する。
ここで、フレーム63の可動域は、図17(c)の筐体側ネジ穴635a,635bのそれぞれ左右方向の遊びの範囲であり、これはフレーム63の調整に必要な範囲を十分カバーする幅をもつ。図17(b)に示すように、この範囲では突起部分632a,632bが筐体のツメ633a,633bとそれぞれ常に噛み合っており、補助固定部631a,631bを形成している。つまり、液晶プロジェクタ1が天吊り状態で180°上下反転して設置された状態でメンテナンス作業を行う場合でも、主固定部637a,637bの少なくとも一方において仮のネジ止めを行っておけば、フレームが動いたとしても、フレーム63が液晶プロジェクタ1からが落下することはない。また、補助固定部631a,631bが形成された状態であれば、主固定部637a,637bのネジ止めの有無にかかわらず、フレーム63が落下することはない。
従来は天吊り状態でのフレームの落下を防止するため、フレームを片手で支持しながらネジ止め作業を行う必要があった。しかし、フレーム63に突起部分632a,632bを設け、これを筐体に設けたツメ633a,633bと噛み合わせることにより、フレームを片手で支持する必要がなくなり、両手を自由に使って作業が可能となる。したがって、液晶プロジェクタ1を天吊り設置したまま容易かつ安全にフレーム63に取り付けられたレンズの交換および調整作業が可能となり、コストの増大を伴うことなくメンテナンス時の作業効率が向上する。
なお、補助固定部において、突起部分632a,632bおよびツメ633a,633bは、それぞれ入射側もしくは出射側のいずれかに設けるだけでもよいが、両方に設けてもよい。また、突起部分632a,632bおよびツメ633a,633bは、それぞれ1つ、もしくは3つ以上であってもよい。また、補助固定部631a,631bは、フレーム側に突起、筐体側にツメがある態様に限られず、フレーム側にツメ、筐体側に突起があってもよいし、突起とツメ以外の態様であってもよい。
図18は、インテグレータレンズ部分の筐体構成を示す斜視図である。図18(a)は、本実施形態における圧接部材641a,641bの使用状態を示す斜視図である。図18(b)は、本実施形態における圧接部材641aを図18(a)のM方向から見た図である。図18(c)は、本実施形態における圧接部材641aを図18(a)のN方向から見た図である。圧接部材641a,641bは、たとえば弾力性を有する硬質ゴムでできており、押圧部651を有している。
本実施形態の光学系12は、熱収縮が少ない耐熱性樹脂で形成された上面開口の光学系収納部46に収納され、光学系12を収納した光学系収納部46の上面開口が図16に示す上蓋47で覆われるように構成されている。
本実施形態に係る液晶プロジェクタ1は、光源装置11に一番近い光路上の位置に、図3に示した第1インテグレータレンズ14を備える。図18(a)に示す第1インテグレータレンズ14は、左右のリブ間に設けられ、第1インテグレータレンズ14の厚みよりも広い幅を有する溝646,649に挿入され固定される。左側のリブ645は光路に対し垂直方向である。したがって、インテグレータレンズ14を把持する、リブ645,647の間の溝646も光路に対し垂直方向である。一方、右側のリブ648,650のうち、出射側のリブ650は光路に対し垂直方向であるが、入射側のリブ648は入射側に傾いている。
図18(a)および図18(b)に示すように、圧接部材641a,641bは、それらと一体として形成される突起である、押圧部651を有する。押圧部651は、圧接部材641a,641bがリブ645,648にそれぞれ装着された状態では溝646,649の内側に位置する。溝646,649に挿入されたインテグレータレンズ14は、押圧部651の弾性力により、溝646,649においてそれぞれ出射側のリブ647,650に対して押圧され、固定される。右側のリブ648に設置された圧接部材641bは、溝649に挿入された第1インテグレータレンズ14を、出射側の斜め方向に押接する。つまり、左側の圧接部材641aと同様、光路と平行に第1インテグレータレンズ14を押接する機能に加え、左側の圧接部材641a方向にも第1インテグレータレンズ14を押接する機能も有する。これにより、第1インテグレータレンズ14を光軸に対し垂直に保ち、かつ第1インテグレータレンズ14の左右方向の位置も正確に調整することが可能となる。つまり、第1インテグレータレンズ14に入射した光を、ずれることなく正確に出射することが可能となる。なお、右側のリブ648もしくは650において、第1インテグレータレンズ14の左右方向および光路方向の押さえとしてそれぞれ1つずつの圧接部材を用いてもよい。また、リブの構成は左右逆であってもよい。
本実施形態で用いた2つの圧接部材641a、641bは、左右同一のものである。1つの圧接部材には長軸方向に線対称となるような2カ所の切れ込み642,643が入っている。また、いずれかの切れ込みと噛み合うように、左右のリブの下部に同一形状の突起644が1つずつ形成されている。左右の圧接部材641a,641bをそれぞれ180°逆の向きに入射側のリブ645,648を覆うように配置すると、それぞれの圧接部材641a,641bの位置がそれぞれのリブ645,648上で強固に固定される。これにより、第1インテグレータレンズ14の確実な固定が可能である。また、圧接部材641a、641bは左右同一であるため、コストダウンを図ることができる。
以上のように、第1インテグレータレンズ14の固定に圧接部材641a,641bを使用することにより、簡便かつ確実な固定が可能である。
従来もレンズ等の固定に圧接部材が用いられることはあったが、専らレンズ等の固定のみを目的とするものであった。一方、本実施形態に係る圧接部材641a,641bは、第1インテグレータレンズ14を固定するのと同時に、光源が傾いて取り付けられた場合でも、光学部品を透過しない光を圧接部材641a,641bで吸収及び反射することにより、リブ645,648の側面の樹脂を熱から保護する機能をも兼ね備えている。
従って、光学部品を固定するのとは別に、リブ645,648の側面の樹脂を熱から保護するための追加部品が不要になるため、部品点数削減、工数削減が実現できる。さらに、上蓋47にコスト高の耐熱性樹脂を使わないため、コストダウンが実現できる。
なお、圧接部材641a,641bは金属製の板バネであってもよい。これによれば、樹脂製であるリブ645,648の側面を、板金で広く覆うことができる。すなわち、光源からの光を板金で吸収及び反射することができ、樹脂性のリブ645,648の側面を熱から保護することができる。これにより、筐体の耐久性の向上が実現できる。また、圧接機能を兼ねた金属製の板バネを用いれば、新たな部品を設けたり、リブの側面を塗装したり、樹脂自体の色を変えたりする必要がない。これにより、コストダウンを図ることができる。
なお、本実施形態では、光源に最も近いため近傍の樹脂が光の照射により最も劣化しやすいと考えられる、第1インテグレータレンズ14の固定にのみ圧接部材を使用したが、第2インテグレータレンズ16や偏光板のうち微調整が不要な入射側偏光板等の光学部品が本構造を有していてもよい。
図19は、投写レンズ取り外し装置の構成及び作用を示す図、図20は投写レンズの取付機構を示す分解斜視図である。
図20に示す投写レンズ3の取付機構は従来と同様で、投写レンズ3は、カメラの交換レンズなどと同様に、ネジ込み式に装着された投写レンズ3の回転を拘束するピンで固定されて、この固定用ピンによる投写レンズ3の回転拘束を解除する押しボタン48が投写レンズ3の取付部49の上部に備えられている。図19に示す本実施形態の投写レンズ取り外し装置50は、図2に示すように上記押しボタン48に近接して投写レンズ3の上方に取り付けられる。
図19に示すように、本実施形態の投写レンズ取り外し装置50は、上面が図1に示したように本体ケース1上面から露出する投写レンズ取り外しボタン7と、この投写レンズ取り外しボタン7を囲繞する枠体51と、投写レンズ取り外しボタン7を上方に付勢するコイルバネから成る弾性体52とを有している。投写レンズ取り外しボタン7には、両側に突出する略円筒形の摺動部材71が設けられている。一方、枠体51には、上記投写レンズ取り外しボタン7の摺動部材71の一側が摺動する第1の傾斜面511と、摺動部材71の他側が摺動する第2の傾斜面512と、図20に示すように投写レンズ3の取付部49の上部に設けられた押しボタン48を押圧する押圧部材513とが設けられている。ここで、上記摺動部材71に対して枠体51とその第1の傾斜面511により従動機構が構成され、弾性体52と枠体51の第2の傾斜面512により復動機構が構成されている。
上記構成において、本体ケース1上面に露出する投写レンズ取り外しボタン7が操作されて図19(b)に示すように下方向に移動すると、投写レンズ取り外しボタン7に設けた摺動部材71が枠体51に設けた第1の傾斜面511を摺動し、投写レンズ取り外しボタン7の移動方向と交差する方向へ枠体51を従動させて、押圧部材513により押しボタン48を押圧することが可能になる。これにより、投写レンズ取付部49に取り付けられた投写レンズ3の固定ピンによる回転拘束が解除されて、投写レンズ3を回転して取り外すことが可能になる。
また、投写レンズ3を取り外した後には、図19(c)に示すように投写レンズ取り外しボタン7の下部に設置された弾性体52の復元力で、投写レンズ取り外しボタン7は初期の位置に自動復帰すると共に、その摺動部材71の第2の傾斜面512との摺動により枠体51も自動復動することが可能になる。
これにより、投写レンズ取り外しボタン7を押しボタン48の移動方向と交差する方向に設置することができるので、投写レンズ取り外しボタン7の設置面の制約が少なくなる。従って、投写レンズ取り外しボタン7を本体ケース1の上面に露出するように設置することができるので、投写レンズ取り外しボタン7の操作性が向上した液晶プロジェクタ1が実現できる。
また、投写レンズ取り外しボタン7の操作後に当該投写レンズ取り外しボタン7と枠体51を元の位置に自動的に復帰させることができる。従って、少ない部品で交差する方向への従動を可能とし、かつ機構の確実な復動が行えるようになる。
なお、押しボタン48に充分な復元力があれば、この復元力を利用して上述したような復動機構を省略することも可能である。
図21は、投写レンズ移動装置の要部構成を示す斜視図である。
この投写レンズ移動装置53は、ベース部40に内蔵された上下方向移動部材531と左右方向移動部材532とそれらの駆動機構(図示せず)及び後述する制御機構により構成されている。投写レンズ3は左右方向移動部材532に取り付けられて、左右方向移動部材532が駆動されると左右方向に移動し、上下方向移動部材531が駆動されると、上下方向移動部材531と共に左右方向移動部材532が上下に移動して、投写レンズ3が上下に移動するように構成されている。
各移動部材531,532には、移動量制限形状の貫通孔533,534が互いに連通するように形成され、その両側の開口には分離型フォトインターラプター54,54が配置されている。なお、左右方向移動部材532は左右方向に単独で移動するため、上下方向移動部材531には横長の貫通孔533が形成されている。
図22は、上記投写レンズ移動装置53の制御機構を示すブロック図であり、制御手段を構成するマイコン55は、前述した操作表示部8と、上記フォトインタラプター54からの入力に基づき、上下移動用モータ56と左右移動用モータ57を制御するように構成されている。マイコン55は、各移動部材531,532が移動して光を遮ったところをフォトインターラプター54からの出力に基づき検知して移動限界と判断する。なお、移動量が少ない場合には、分離型フォトインターラプター54,54の代わりに、通常のコの字型のフォトインターラプターを用いてもよい。
図23,図24は、移動量制限の制御例を示すフローチャートである。
図23に示すフローチャートの制御例では、先ず操作表示部8からのレンズシフト信号の入力を待って(ステップS11のNOループ)、レンズシフト信号の入力が有ると、入力したレンズシフト信号に対応する移動用モータ56又は57を対応する方向に駆動制御する(ステップS11のYES→ステップS12)。
その後、フォトインターラプター54からの信号がOFFになるのを待って(ステップS13のNOループ)、フォトインターラプター信号がOFFになると、光が移動部材531又は532によって遮られたことになるので移動限界を越えたと判断し、駆動していた移動用モータ56又は57を停止させる(ステップS13のYES→ステップS14)。そして、その移動用モータ56又は57を所定時間逆制御して移動量制限内に戻してから、次のレンズシフト信号の入力を待つ(ステップS15→ステップS11のNOループ)。
一方、図24に示すフローチャートの制御例では、前記と同様、先ず操作表示部8からのレンズシフト信号の入力を待って(ステップS21のNOループ)、レンズシフト信号の入力が有ると、入力したレンズシフト信号に対応する移動用モータ56又は57を対応する方向に駆動制御する(ステップS21のYES→ステップS22)。
その後、フォトインターラプター54からの信号がOFFになるのを待って(ステップS23のNOループ)、フォトインターラプター信号がOFFになると、光が移動部材531又は532によって遮られたことになるので移動限界を越えたと判断し、駆動していた移動用モータ56又は57を停止させる(ステップS23のYES→ステップS24)。そして、逆方向へのレンズシフト信号の入力を待って(ステップS25のNOループ)、逆方向へのレンズシフト信号の入力があると、前記ステップS22に戻って移動用モータ56又は57の制御を行う(ステップS25→ステップS22)。この制御例では、前記制御例のステップ15のような所定時間の逆制御を行っていないので、移動限界を超えたらステップS25によって逆方向(戻る方向)へのレンズシフト信号しか受け付けないようにしている。
以上のように、本実施形態においては、一対のフォトインターラプター54,54により、上下左右の移動量制限が可能となるため、コストダウンが可能となる。また、投写レンズ3を移動する部材のみで他部品を介することなく移動量制限が行えるため、精密な移動量制限が可能となる。さらに、投写レンズ移動部材531,532に開ける貫通孔533,534の形状により、四角形以外の任意の形状での移動量制限が可能となる。
なお、上記実施形態では、投写型映像表示装置として光変調素子に液晶パネルを用いた液晶プロジェクタを示したが、液晶パネルを必須とする発明以外は、他の映像光生成系を備える投写型映像表示装置においても本願発明を適用することができる。例えば、DLP(Digital Light Processing;テキサス・インスツルメンツ(TI)社の登録商標)方式のプロジェクタにおいても本願発明を適用することができる。
本願発明に係る投写型映像表示装置の一実施形態である液晶プロジェクタを示す斜視図である。 その上ケースを取り外して示した斜視図である。 光学系の構成例を示す図である。 メンテナンス用開口の蓋体を開放した状態を示す要部斜視図である。 本実施形態における光源装置の要部構成及び作用を示す図である。 本実施形態におけるプリズム組み立て部品の取付構成を示す図で、斜め上方から見た分解斜視図である。 同じく斜め下方から見た分解斜視図である。 同じく取り付けた状態を示す要部縦断面図である。 同じくその要部拡大図である。 本実施形態における光学補償板を取り付けたフレームである調整部品の固定方法を示す図である。図10(a)は、前述した光学補償板を取り付けたフレームである調整部品と、補助部材である調整部品ストッパーの筐体への取付構成を示す分解斜視図である。図10(b)は調整部品ストッパーを用いて調整部品を筐体に固定した状態を示す斜視図である。 調整部品を筐体に挿入した状態を示す要部上面図である。 入射側偏光板や光学補償板が取り付けられた調整部品の側面図である。 同じくその要部拡大図である。 本実施形態においてレンズが固定される調整部品の構成及び作用を示す図である。 本実施形態における偏光板押圧固定部分を示す斜視図である。 同じく偏光板押圧固定部分に無機偏光板が押圧固定された状態を示す斜視図である。 同じく偏光板押圧固定部分に無機偏光板が押圧固定された状態を示す、図15(b)のL−L断面図である。 本実施形態における光学系の筐体構成を示す分解斜視図である。 レンズのフレームの固定部分を示す図である。図17(a)は、スライド前のフレームを入射側の斜め上方から見た斜視図である。図17(b)は、フレームを図17(a)の位置から光軸に垂直な方向にスライドさせ、補助固定部を形成させた場合の、出射側の斜め上方から見た斜視図である。図17(c)は、入射側の斜め上方から見た斜視図である。 インテグレータレンズ部分の筐体構成を示す斜視図である。図18(a)は、本実施形態における圧接部材の使用状態を示す斜視図である。図18(b)は、本実施形態における圧接部材を図18(a)のM方向から見た図である。図18(c)は、本実施形態における圧接部材を図18(a)のN方向から見た図である。 本実施形態における投写レンズ取り外し装置の構成及び作用を示す図である。 同じく投写レンズの取付機構を示す分解斜視図である。 本実施形態における投写レンズ移動装置の要部構成を示す斜視図である。 同じく投写レンズ移動装置の制御機構を示すブロック図である。 同じく移動量制限の制御例を示すフローチャートである。 同じく移動量制限の他の制御例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 液晶プロジェクタ、 14 第1インテグレータレンズ、 34r,34g,34b 光学補償板、 35r,35g,35b 入射側偏光板、 36 プリズム組み立て部品、 42 調整部品、 421 取手片、 422 係合片、 43 取付部、 431 装着溝、 432 ネジ取付部、 44 調整部品ストッパー、 441 取付ネジ、 611 第1固定部、 612 切れ込み、 613 第2固定部、 621 ガイド溝、 622 腕、 623 無機偏光板、 624 上固定部、 625 下固定部、 626 無機偏光板用溝、 63 フレーム、 631a,631b 補助固定部、 632a,632b 突起部分、 633a,633b ツメ、 634a,634b フレーム側ネジ穴、 635a,635b 筐体側ネジ穴、 636a,636b ネジ、 637a,637b 主固定部、 641a,641b 圧接部材、 642,643 切れ込み、 644 突起、 645,647,648,650 リブ、 646,649 溝、 651 押圧部

Claims (3)

  1. 光学部品を取り付け可能な光学装置であって、
    光学装置の筐体には、光学部品が差し込まれる溝と、溝に差し込まれた光学部品の抜け止めを行う弾性を有する腕とが設けられ、
    前記腕は、光学部品を溝から抜け出せる状態になるまで変形可能に構成されていることを特徴とする光学装置。
  2. 請求項1に記載の光学装置を備え、光源から出射された光を映像信号に基づいて変調及び出力することを特徴とする投写型映像表示装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の光学装置を備え、光源から出射された光を映像信号に基づいて変調および出力することを特徴とする投写型映像表示装置。
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