JP2010132578A - ヌクレオシド三リン酸誘導体、核酸プローブ、マルチラベル化核酸プローブおよび標的核酸の検出方法 - Google Patents

ヌクレオシド三リン酸誘導体、核酸プローブ、マルチラベル化核酸プローブおよび標的核酸の検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便かつ高感度に標的核酸を検出することができる標的核酸の検出方法を提供する。
【解決手段】核酸プローブにおけるエチニル基と標識化合物のアジド基との反応によって、または核酸プローブにおけるアジド基と標識化合物のエチニル基との反応によって、予め共有結合的に複数の標識部分を核酸プローブに導入したマルチラベル化核酸プローブを用い、対象物中に存在する標的核酸と核酸部分により特異的に結合させ、標識部分により標的核酸を検出する。または、核酸プローブをターゲットとなる標的核酸にハイブリダイズさせた後、核酸プローブにおけるエチニル基と標識化合物のアジド基との反応によって、または核酸プローブにおけるアジド基と標識化合物のエチニル基との反応によって、共有結合的に複数の標識部分を導入することにより、標識部分により標的核酸を検出する。
【選択図】図6

Description

本発明は、ヌクレオシド三リン酸誘導体、核酸プローブ、マルチラベル化核酸プローブおよび標的核酸の検出方法に関する。
何らかの標識が施されたRNAプローブなどの核酸プローブを用い、細胞レベルにおけるDNAやRNAの発現パターンを検出、可視化することによって、生命現象に関する数多くの疑問点を解明することが可能となる。細胞レベルでの遺伝子発現パターンを可視化するこのような手法をin situ ハイブリダイゼーション(in situ hybridization:ISH)と言うが、この際に使用されるプローブの標識法は大別して、「放射性同位体標識法」(例えば、非特許文献1参照)、「蛍光抗体標識法」、「酵素抗体標識法」に分類される。歴史的には、放射性同位体を取り込ませた核酸プローブが先に確立したが、近年その取り扱いが制限されてきたこともあって、放射性同位体元素を用いない蛍光抗体標識法や酵素抗体標識法が注目されている。
これらの手法のうち、現在主流となっている蛍光抗体標識法や酵素抗体標識法は、核酸プローブ作製時に抗原やビオチンでラベル化しておき、それらを標的核酸にハイブリダイズした後、酵素もしくは蛍光物質によって標識された抗体やアビジンを用いて免疫染色法により検出するといった手法である。
これらの蛍光抗体標識法や酵素抗体標識法において、酵素や蛍光色素は抗原−抗体反応により核酸プローブと結合している。この抗原−抗体反応は一般に反応特異性が高いとされているが、生体試料を用いた場合には非特異的結合が生じてしまうことが多く、バックグラウンドノイズの原因となっている。また、抗原抗体反応により生成する結合は共有結合ではないため、その結合は強固ではない。
例えば、酵素抗体標識法を利用した核酸プローブとしては、ジゴキシゲニン(DIG)などの抗体認識部位で修飾したヌクレオチド誘導体を複数個ランダムに導入した抗原マルチラベル化核酸プローブが知られている。この抗原マルチラベル化核酸プローブと標的核酸とのin situ ハイブリダイゼーションの後、抗体認識部位を認識する酵素標識化抗体との抗原−抗体反応を行い、酵素アルカリホスファターゼとのハイブリッドによる発色反応を利用して検出を行う。しかしながら、酵素標識された抗体が非常に高価であること、抗原−抗体反応に伴う操作の煩雑化や非特異的吸着などによるバックグラウンドの増加など、幾つかの問題を有している。
一方、アルキンとアジド化合物が[3+2]型の付加環化反応を起こし、1,2,3−トリアゾール環を形成するHuisgen環化反応に代表される、いわゆる「クリックケミストリ」が知られている。クリックケミストリによれば、簡単かつ短時間に複数の化合物を結合させることができる(例えば、非特許文献2参照)。
例えば、特許文献1には、標識部分を有するアルキン誘導体とアジド基を有するデオキシヌクレオチド誘導体とのクリックケミストリを利用して、マイクロアレイを用いてmRNAの検出を行うことが記載されている。
また、特許文献2には、標識部分を有するアジドとエチニル基を有するデオキシヌクレオチド誘導体とのクリックケミストリを利用して、DNAの検出を行うことが記載されている。特許文献2の方法は、エチニル基を有するデオキシヌクレオチド誘導体を細胞内でそのままDNAに取り込ませて、標識部分を有するアジドと反応させて、細胞内で合成されたDNA鎖を細胞内で検出するものであり、ISH法に利用することはできない。
米国特許出願公開第2006/0147963号明細書 米国特許出願公開第2007/0207476号明細書 Harper M E,Marselle L M、Cancer Genetics and Cytogenetics、19(1−2)、p73−80(1986) Breinbauer R,Kohn M、ChemBioChem、4(11)、p1147−1149(2003)
本発明は、新規なヌクレオシド三リン酸誘導体、核酸プローブ、および簡便かつ高感度に標的核酸を検出することができるマルチラベル化核酸プローブ、その核酸プローブまたはマルチラベル化核酸プローブを用いた標的核酸の検出方法である。
本発明は、エチニル基またはアジド基を有するヌクレオシド三リン酸誘導体である。
また、前記ヌクレオシド三リン酸誘導体が、下記式(1)で示されるものであることが好ましい。

(式(1)中、Xは、エチニル基またはアジド基を有する置換基、Wは水素原子またはヒドロキシル基を表す。)
また、前記ヌクレオシド三リン酸誘導体が、下記式(2)で示されるものであることが好ましい。

(式(2)中、XおよびXのうち少なくとも1つは、エチニル基またはアジド基を有する置換基で残りは水素原子を表し、Wは水素原子またはヒドロキシル基を表す。)
また、前記ヌクレオシド三リン酸誘導体が、下記式(3)で示されるものであることが好ましい。

(式(3)中、Xは、エチニル基またはアジド基を有する置換基、Wは水素原子またはヒドロキシル基を表す。)
また、前記ヌクレオシド三リン酸誘導体が、下記式(4)で示されるものであることが好ましい。

(式(4)中、Xは、エチニル基またはアジド基を有する置換基、Wは水素原子またはヒドロキシル基を表す。)
また、本発明は、構成単位として、前記ヌクレオシド三リン酸誘導体が複数個導入されている核酸である核酸プローブである。
また、本発明は、前記核酸プローブにおけるエチニル基と、アジド基を有し標識部分を含む標識化合物のアジド基との反応、または、前記核酸プローブにおけるアジド基と、エチニル基を有し標識部分を含む標識化合物のエチニル基との反応、により、複数の標識部分が導入されているマルチラベル化核酸プローブである。
また、前記マルチラベル化核酸プローブにおいて、前記標識部分が、酵素および蛍光色素のうち少なくとも1つであることが好ましい。
また、前記マルチラベル化核酸プローブにおいて、前記酵素が、超好熱菌由来の酵素であることが好ましい。
また、本発明は、標的核酸の検出方法であって、前記マルチラベル化核酸プローブと、対象物中に存在する標的核酸とを核酸部分により特異的に結合させ、結合している前記マルチラベル化核酸プローブを、前記標識部分により検出する標的核酸の検出方法である。
また、本発明は、標的核酸の検出方法であって、前記核酸プローブと、対象物中に存在する標的核酸とを核酸部分により特異的に結合させた後、前記核酸プローブにおけるエチニル基と、アジド基を有し標識部分を含む標識化合物のアジド基とを反応させて、または、前記核酸プローブにおけるアジド基と、エチニル基を有し標識部分を含む標識化合物のエチニル基とを反応させて、複数の標識部分を導入し、結合している前記核酸プローブを、前記標識部分により検出する標的核酸の検出方法である。
本発明では、共有結合的に複数の標識部分を導入したマルチラベル化核酸プローブを簡易に得るための新規なヌクレオシド三リン酸誘導体、核酸プローブを提供することができる。
また、本発明では、ターゲットとなる標的核酸にハイブリダイズする前に、核酸プローブにおけるエチニル基と標識化合物のアジド基との簡易な反応、または核酸プローブにおけるアジド基と標識化合物のエチニル基との簡易な反応によって、予め共有結合的に複数の標識部分を核酸プローブに導入することにより、簡便かつ高感度に標的核酸を検出することが可能なマルチラベル化核酸プローブを提供することができる。
また、本発明では、予め共有結合的に複数の標識部分を導入したマルチラベル化核酸プローブを用いることにより、簡便かつ高感度に標的核酸を検出することが可能な標的核酸の検出方法を提供することができる。
また、本発明では、核酸プローブをターゲットとなる標的核酸にハイブリダイズさせた後、核酸プローブにおけるエチニル基と標識化合物のアジド基との簡易な反応、または核酸プローブにおけるアジド基と標識化合物のエチニル基との簡易な反応によって、共有結合的に複数の標識部分を導入することにより、簡便かつ高感度に標的核酸を検出することが可能な標的核酸の検出方法を提供することができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本発明者らは、核酸プローブに複数の標識部分を共有結合的に導入する手法として、アルキンとアジド化合物が[3+2]型の付加環化反応を起こし、1,2,3−トリアゾール環を形成するHuisgen環化反応に代表される、いわゆる「クリックケミストリ」に着目した。クリックケミストリによれば、簡単かつ短時間に複数の化合物を結合させることができる。このクリックケミストリを用いて、複数の標識部分を導入したマルチラベル化核酸プローブの創製を行う。
具体的には、例えば、図1に示す、ウリジン三リン酸(uridine triphosphate:UTP)に、アジドが反応可能なエチニル基を有する置換基を結合させたヌクレオシド三リン酸誘導体であるアルキン化UTPを合成し、図2に示すように、核酸プローブとなるRNAを調製する際にアルキン化UTPを取り込ませることによって、アルキンが複数箇所導入されたアルキン化RNAを調製する。その後、標識部分を導入した、アジド基などのエチニル基と反応する部分を有する化合物と結合させることによって、RNAと標識部分が1:n(nは2以上の整数)であるマルチラベル化核酸プローブを創製することができる。
また、アジド基を有する置換基を結合させたヌクレオシド三リン酸誘導体を合成し、図3に示すように、核酸プローブとなるRNAを調製する際に取り込ませることによって、アジド基が複数箇所導入されたアジド化RNAを調製してもよい。その後、標識部分を導入した、エチニル基などのアジド基と反応する部分を有する化合物と結合させることによって、RNAと標識部分が1:n(nは2以上の整数)であるマルチラベル化核酸プローブを創製することができる。
図2,図3では、1つのアジド基を有する標識化合物、または1つのエチニル基を有する標識化合物を用いて反応を行う例を示しているが、図4のような複数のアジド基を有する標識化合物、または複数のエチニル基を有する標識化合物を用いて反応を行ってもよい。
このマルチラベル化核酸プローブは、ターゲットとなる標的核酸にハイブリダイズした後、直ちに検出反応を行うことができる。アルキンとアジド基の化学反応は反応特異性が高く、結合が強固なため、抗原−抗体反応と比較して、反応時間の短縮などの操作の大幅な簡素化、バックグラウンドの低下、ハイブリダイゼーション後の洗浄条件の最適化の容易化、コストの抑制などが見込まれる。
<ヌクレオシド三リン酸誘導体>
本実施形態に係るヌクレオシド三リン酸誘導体は、エチニル基またはアジド基を有する。エチニル基またはアジド基を有するヌクレオシド三リン酸誘導体としては、エチニル基またはアジド基を有する、ウリジン三リン酸(uridine triphosphate:UTP)誘導体、アデノシン三リン酸(adenosine triphosphate:ATP)誘導体、グアノシン三リン酸(guanosine triphosphate:GTP)誘導体、シチジン三リン酸(cytidine triphosphate:CTP)誘導体、デオキシウリジン三リン酸(deoxyuridine triphosphate:dUTP)誘導体、デオキシアデノシン三リン酸(deoxyadenosine triphosphate:dATP)誘導体、デオキシグアノシン三リン酸(deoxyguanosine triphosphate:dGTP)誘導体、デオキシシチジン三リン酸(deoxycytidine triphosphate:dCTP)誘導体などが挙げられる。本実施形態に係るヌクレオシド三リン酸誘導体において、エチニル基またはアジド基は、例えば、ウラシル、アデニン、グアニン、シトシンの部分に直接または置換基を介して結合されている。
これらのヌクレオシド三リン酸誘導体は、UTP、ATP、GTP、CTP、dUTP、dATP、dGTP、dCTPまたはそれらの各種誘導体から得ることができる。
また、これらのヌクレオシド三リン酸誘導体は、ウリジン、ウリジンの一リン酸(UMP)および二リン酸(UDP)、アデノシン、アデノシンの一リン酸(AMP)および二リン酸(ADP)、グアノシン、グアノシンの一リン酸(GMP)および二リン酸(GDP)、シチジン、シチジンの一リン酸(CMP)および二リン酸(CDP)、デオキシウリジン、デオキシウリジンの一リン酸(dUMP)および二リン酸(dUDP)、デオキシアデノシン、デオキシアデノシンの一リン酸(dAMP)および二リン酸(dADP)、デオキシグアノシン、デオキシグアノシンの一リン酸(dGMP)および二リン酸(dGDP)、デオキシシチジン、デオキシシチジンの一リン酸(dCMP)および二リン酸(dCDP)ならびにそれらの各種誘導体から得てもよい。
例えば、ウリジン、アデノシン、グアノシン、シチジン、デオキシウリジン、デオキシアデノシン、デオキシグアノシン、デオキシシチジンのリン酸化酵素などによるリン酸化(例えば、生物工学会誌,85(9),p397−399(2007)、Journal of Bioscience and Bioengineering,87(6),p732−738(1999)など参照)や、プロトンスポンジ存在下でのオキシ塩化リンなどによるリン酸化(例えば、Tetrahedron Letters,29(36),p4525−4528(1988)など参照)などによって、それらの三リン酸体を得ることができる。
本実施形態に係るヌクレオシド三リン酸誘導体は、例えば、下記式(1)で示され、アジドが反応可能なエチニル基、またはエチニル基が反応可能なアジド基を有するウリジン三リン酸誘導体である。

(式(1)中、Xは、エチニル基またはアジド基を有する置換基、Wは水素原子またはヒドロキシル基を表す。)
本実施形態に係るヌクレオシド三リン酸誘導体は、例えば、下記式(2)で示され、アジドが反応可能なエチニル基、またはエチニル基が反応可能なアジド基を有するアデノシン三リン酸誘導体である。

(式(2)中、XおよびXのうち少なくとも1つは、エチニル基またはアジド基を有する置換基で残りは水素原子を表し、Wは水素原子またはヒドロキシル基を表す。)
本実施形態に係るヌクレオシド三リン酸誘導体は、例えば、下記式(3)で示され、アジドが反応可能なエチニル基、またはエチニル基が反応可能なアジド基を有するシチジン三リン酸誘導体である。

(式(3)中、Xは、エチニル基またはアジド基を有する置換基、Wは水素原子またはヒドロキシル基を表す。)
本実施形態に係るヌクレオシド三リン酸誘導体は、例えば、下記式(4)で示され、アジドが反応可能なエチニル基、またはエチニル基が反応可能なアジド基を有するグアノシン三リン酸誘導体である。

(式(4)中、Xは、エチニル基またはアジド基を有する置換基、Wは水素原子またはヒドロキシル基を表す。)
Xで表されるエチニル基を有する置換基としては、特に制限はないが、例えば、エチニル基や、エチニル基を有する直鎖、分岐、環状の飽和または不飽和のアルキル基、アミノアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基を含む置換基が挙げられ、合成のし易さなどを考慮して決めればよい。具体的には、例えば、下記式(5),(6)で表される置換基などが挙げられる。

(式(5)中、YおよびZは、それぞれ独立して2価の連結基を表す。)

(式(6)中、YおよびZは、それぞれ独立して2価の連結基を表す。)
YおよびZで表される2価の連結基としては、それぞれ独立して、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などの炭素数1〜48のアルキレン基、エテニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基などの炭素数2〜48のアルケニレン基、エチニレン基、プロピニレン基などの炭素数2〜48のアルキニレン基、例えば−(CO)−または−(CO)−(nは繰り返し数であり、n=2,4,8,12,24などの整数)基などのオキシアルキレン基などが挙げられる。これらのうち、Yはエテニレン基、Zはエチレン基であることが好ましい。式(1)で示されるヌクレオシド三リン酸誘導体において、Wがヒドロキシル基、Xが式(5)で表される置換基で、Yがプロペニレン基、Zがエチレン基であるヌクレオシド三リン酸誘導体が、図1に示すアルキン化UTPである。
Y,Zを適宜選択することにより、エチニル基とUTPとを連結するリンカー部位の構造を最適化し、例えば柔軟なリンカー部位を導入することで、アジド誘導体のアクセスを向上することができる。
また、Xで表されるアジド基を有する置換基としては、特に制限はないが、例えば、アジド基や、アジド基を有する直鎖、分岐、環状の飽和または不飽和のアルキル基、アミノアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基を含む置換基が挙げられ、合成のし易さなどを考慮して決めればよい。
本実施形態に係るヌクレオシド三リン酸誘導体の一例であるアルキン化UTPの調製方法の一例を図5に示す。これは、本実施形態に係るヌクレオシド三リン酸誘導体の調製方法の一例であって、これに限定されるものではない。
まず、4−ペンチン酸などの末端にエチニル基を有するカルボン酸のカルボキシル基にN−ヒドロキシスクシンイミド(N−hydroxysuccinimide:NHS)基などを導入し、活性化しておく(NHS化アルキン)。そして、アミノアリルUTPなどの末端をアミノ化した置換基を有するUTPと、NHS化アルキンとを縮合することにより、アルキン化UTPを得ることができる。
アルキン化UTPの精製は、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)、ゲル濾過クロマトグラフィ(GPC)などにより行うことができる。また、アルキン化UTPの同定は、MALDI TOF−MS、NMR、IRなどにより行うことができる。また、HPLCにより、生成物の確認および収率を求めることができる。
<核酸プローブ>
本実施形態に係る核酸プローブは、構成単位として、前記ヌクレオシド三リン酸誘導体を調製したのち、このヌクレオシド三リン酸誘導体が複数個導入されている核酸であり、核酸部分が、検出対象である標的核酸の標的分子特異的配列の全部または一部に相補的な配列を有するものである。
核酸には、DNA、PNAおよびRNAが含まれる。核酸の配列および長さには特に制限はない。長さに関しては、例えば少なくとも20mer程度であればよい。
例えば、アルキン化UTPなどのエチニル基を有するヌクレオシド三リン酸誘導体を基質として、RNAポリメラーゼ活性のある酵素を用いて複数のアルキン化UTPを取り込ませて、アルキン(エチニル基)が複数箇所に導入され、所望の配列を有する核酸プローブであるアルキン化RNA(図2)を調製することができる。
また、例えば、アジド基を有するヌクレオシド三リン酸誘導体を基質として、RNAポリメラーゼ活性のある酵素を用いて取り込ませて、アジド基が複数箇所に導入され、所望の配列を有する核酸プローブであるアジド化RNA(図3)を調製することができる。
<マルチラベル化核酸プローブ>
本実施形態に係るマルチラベル化核酸プローブは、上記核酸プローブにおける構成単位であるヌクレオシド三リン酸誘導体のアルキン(エチニル基)と、アジド基を有し標識部分を含む標識化合物のアジド基との反応により、複数の標識部分が導入されているものである。例えば、アルキン(エチニル基)が複数箇所に導入された核酸プローブであるアルキン化RNAに、標識蛍光色素を導入したアジド化合物、標識酵素を導入したアジド化合物などを結合させることによって、RNAと標識部分が1:nであるマルチラベル化核酸プローブを創製することができる(図2)。核酸プローブにおけるエチニル基と標識化合物のアジド基との簡易な反応によって、簡単かつ短時間に複数の化合物を結合させることができる。
また、本実施形態に係るマルチラベル化核酸プローブは、上記核酸プローブにおける構成単位であるヌクレオシド三リン酸誘導体のアジド基と、エチニル基を有し標識部分を含む標識化合物のエチニル基(アルキン)との反応により、複数の標識部分が導入されているものである。例えば、アジド基が複数箇所に導入された核酸プローブに、標識蛍光色素を導入したアルキン化合物、標識酵素を導入したアルキン化合物などを結合させることによって、RNAと標識部分が1:nであるマルチラベル化核酸プローブを創製することができる(図3)。
RNAと標識部分との比率nは、2以上であれば特に制限はなく、適宜調整することができるが、nが大きいほど検出感度が高くなり好ましい。ただし、nが大きすぎると、標的核酸とのハイブリダイゼーションの効率が低下する場合がある。
本実施形態に係るマルチラベル化核酸プローブにおいて、エチニル基とアジド基との反応により得られる連結部は、1,2,3−トリアゾール環を形成することにより構成されている。
標識部分を導入したアジド化合物としては、特に制限はなく、例えば、下記式(7)で表される。

(式(7)中、Rは、標識部分を少なくとも1つ含む置換基であり、nは1以上である。nは、例えば、1〜30である。)
標識部分を導入したアルキン化合物としては、特に制限はなく、例えば、下記式(8)で表される。

(式(8)中、Rは、標識部分を少なくとも1つ含む置換基であり、mは1以上である。mは、例えば、1〜30である。)
標識化合物におけるアジド基またはエチニル基の導入率は、アジド基またはエチニル基を導入する際のアジド化試薬またはアルキン化試薬の化学量論比を変えることなどにより制御することができる。
Rで表される標識部分を少なくとも1つを含む置換基としては、特に制限はないが、例えば、標識部分それ自体や、標識部分を少なくとも1つを含む直鎖、分岐、環状の飽和または不飽和のアルキル基、アミノアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基を含む置換基が挙げられ、合成のし易さなどを考慮して決めればよい。具体的には、例えば、下記式(9)で表される置換基などが挙げられる。

(式(9)中、Aは、標識部分を表し、nは1〜24を表す。)
標識部分としては、酵素、蛍光色素、放射性同位体を含む化合物、磁気的に検出可能な標識(例えば、磁性ナノ粒子)、熱的に検出可能な標識(例えば、温度応答性高分子)、電気的に検出可能な標識(例えば、フェロセン部位を有する高分子)などが挙げられ、検出感度、取り扱い性などの点から、酵素および蛍光色素のうち少なくとも1つが好ましい。
蛍光色素としては、選択された波長の紫外光、可視光などの放射線による照射に応答して蛍光または燐光を発する物質であればよく、特に制限はないが、例えば、蛍光色素としてフルオレセイン、ローダミン、ダンシル、カルボシアニン誘導体など、あるいは蛍光タンパク質として緑色蛍光タンパク質とその変異体などが挙げられる。
放射性同位体としては、例えば、重水素(H)、三重水素(H)、10B、11B、13C、15N、18Oなどが挙げられる。
酵素としては、発色反応などを利用して検出を行うことができる性質を有するものであればよく特に制限はない。例えば、アルカリホスファターゼ(AP)、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)、ルシフェラーゼ、ペルオキシダーゼなどが挙げられる。これらのうち、高い触媒活性と安定性の観点から、アルカリホスファターゼあるいはペルオキシダーゼが好ましい。
マルチラベル化核酸プローブと標的核酸の間でより厳密に塩基配列特異的な二本鎖形成を行うためには、比較的高温(例えば、70℃以上)の条件下で行うことがあるため、常温菌由来の酵素を利用すると活性の損失が懸念される。そこで、標的酵素としては、超好熱菌Pyrococcus furiosus由来アルカリホスファターゼ(PfuAP)が好ましい。超好熱菌は一般の生物がほとんど生育できない極限環境で生育することができる微生物であるため、超好熱菌由来のタンパク質は非常に高い耐熱性を有している。さらに、熱に対する耐性だけでなく、一般的に、変性剤、有機溶媒、pHなどに対する耐性も常温菌由来酵素に比べて極めて高いことから、PfuAPを使用することによって、酵素の失活を伴わない厳密な二本鎖形成を達成することができると考えられる。
本実施形態に係るマルチラベル化核酸プローブの好ましい態様の一つは、PfuAPとアルキン化RNAまたはアジド化RNAとの複合体である。このような複合体は、安定な酵素であるPfuAPと、安定な分子であるRNAが、1,2,3−トリアゾール環という安定な共有結合で連結されているため、複合体全体としても安定性であるというメリットがある。
核酸プローブにおける構成単位であるヌクレオシド三リン酸誘導体のアルキン(エチニル基)と、標識部分を導入したアジド化合物との反応、またはヌクレオシド三リン酸誘導体のアジド基と、標識部分を導入したアルキン化合物との反応は、例えば、硫酸銅などをアスコルビン酸のような適当な還元剤で1価の状態にした銅触媒を用いて、TBSなどの溶媒中、pH5〜9、4〜90℃の温度で、30分〜24時間程度の反応時間で行うことができる。また、触媒を用いずに、pH5〜9、15〜90℃の温度で、30分〜24時間程度の反応時間で行ってもよい。
アルキン(エチニル基)を有するアルキン化RNAにおけるアルキンの数に対する、標識部分を導入したアジド化合物におけるアジド基の数の比率([アジド基数]/[アルキン基数])、または、アジド基を有するアジド化RNAにおけるアジド基の数に対する、標識部分を導入したアルキン化合物におけるアルキンの数の比率([アルキン基数]/[アジド基数])は、1/100〜100の範囲が好ましく、1/10〜10の範囲がより好ましく、1/2〜2の範囲がさらに好ましい。
蛍光色素部分を導入したアジド化合物、アルキン化合物は、例えば、蛍光タンパク質の表面に存在するカルボキシル基を活性エステル化し、ここにアミノ化されたアジド化合物を導入したり、活性エステル化されたアルキン化合物を調製し、これにより蛍光タンパク質の表面に存在するアミノ基を修飾することで調製することができる(例えば、Chem.Commun.,3136−3138(2007)参照)。
酵素部分を導入したアジド化合物、アルキン化合物は、例えば、酵素の表面に存在するカルボキシル基を活性エステル化し、ここにアミノ化されたアジド化合物を導入したり、活性エステル化されたアルキン化合物を調製し、これにより酵素の表面に存在するアミノ基を修飾することで調製することができる(例えば、Langmuir,24,266−272(2008)参照)。
このような高い反応率が達成できる方法により得られたマルチラベル化核酸プローブ溶液には、未反応の核酸プローブ(例えば、遊離のアルキン化RNA)がほとんど存在せず、以下で詳述する、標的核酸の検出にそのまま用いたとしても、マルチラベル化核酸プローブと未反応分子との競合が実質的に生じないか、生じたとしても目的とする検出の結果には実質的な影響を与えないほど少ないと考えられる。したがって、マルチラベル化核酸プローブ溶液を精製することなく、直接検出へと利用できるメリットがある。
<標的核酸の検出方法>
本実施形態に係る標的核酸の検出方法は、構成単位として上記ヌクレオシド三リン酸誘導体が複数個導入されている核酸である核酸プローブにおけるアルキン(エチニル基)と、アジド基を有し標識部分を含む標識化合物のアジド基との反応、または、核酸プローブにおけるアジド基と、エチニル基を有し標識部分を含む標識化合物のエチニル基との反応により、複数の標識部分が導入されているマルチラベル化核酸プローブであって、標識部分が容易に検出可能な性質を有し、かつ核酸部分が標的核酸に特異的に結合可能な塩基配列を有するものであるマルチラベル化核酸プローブを準備し、マルチラベル化核酸プローブと対象物中に存在する標的核酸とを核酸部分により特異的に結合させ、結合しているマルチラベル化核酸プローブを、標識部分により検出する工程を含む(図6参照)。
本実施形態に係る標的核酸の検出方法は、標的核酸の定性、定量、識別、染色、局在化の調査などの目的で用いることができる。
この方法においては、上記マルチラベル化核酸プローブが用いられるが、核酸部分は、標的核酸に特異的に結合可能な核酸配列を有するものとする。標識部分は、容易に検出可能な性質を有するものである。この方法において、標的核酸を含む標的分子は、核酸、比較的低分子の有機化合物(ATP)、タンパク質、ペプチド、金属イオン、複雑な構造を持つ多量体、ウイルスなどでありうる。検出対象は、(i)DNA転写膜、または(ii)細胞もしくは個体組織切片などである。
検出対象が(i)の場合、標的核酸は、PCRにより増幅されたDNAまたはゲノム断片DNAなどであり、(ii)の場合、標的核酸は、細胞または個体組織中に含まれる核酸(mRNAまたはDNA)などである。本方法は、従来法、例えばジゴキシゲニン(DIG)標識化プローブを用いる方法に比較して、種々の点で優れている。例えば、DIG法では、核酸プローブのDIG修飾および標識化された抗DIG抗体が必要であり、それに伴う煩雑な洗浄操作が必要となるが、本実施形態に係るマルチラベル化核酸プローブを用いれば、DIG標識化プローブおよび標識化抗DIG抗体が不要になるため、試薬、手間および時間を大幅に削減することが可能となる。また、1つの認識部位(核酸)に対して複数のシグナル増幅部位(標識部分)を配置することにより、検出感度の向上が可能になる。
この方法においては、標的核酸に、マルチラベル化核酸プローブを供し、標的核酸とマルチラベル化核酸プローブの標的核酸相補的配列を有する部分とをハイブリダイズさせるが、このハイブリダイズのための条件は、当業者であれば、用いる核酸部分の長さ、塩基配列などに応じて、適宜設計することができる。
また、本実施形態に係る標的核酸の検出方法は、核酸部分が標的核酸に特異的に結合可能な塩基配列を有するものである、構成単位として上記ヌクレオシド三リン酸誘導体が複数個導入されている核酸である核酸プローブと、対象物中に存在する標的核酸とを核酸部分により特異的に結合させた後、核酸プローブにおけるアルキン(エチニル基)と、アジド基を有し標識部分を含む標識化合物のアジド基とを反応させて、または、核酸プローブにおけるアジド基と、エチニル基を有し標識部分を含む標識化合物のエチニル基とを反応させて、容易に検出可能な性質を有する複数の標識部分を導入したアジド化合物またはアルキン化合物を結合させ、結合している核酸プローブを、標識部分により検出する工程を含む(図7参照)。
この方法においては、上記核酸プローブが用いられるが、核酸部分は、標的核酸に特異的に結合可能な核酸配列を有するものとする。また、標識部分は、容易に検出可能な性質を有するものである。
本方法は、従来法、例えばジゴキシゲニン(DIG)標識化プローブを用いる方法に比較して、種々の点で優れている。例えば、DIG法では、核酸プローブのDIG修飾および標識化された抗DIG抗体が必要であり、それに伴う煩雑な洗浄操作が必要となるが、本実施形態に係る核酸プローブを用いれば、DIG標識化プローブおよび標識化抗DIG抗体が不要になるため、試薬、手間および時間を大幅に削減することが可能となる。また、1つの認識部位(核酸)に対して複数のシグナル増幅部位(標識部分)を配置することにより、検出感度の向上が可能になる。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
本実施例では、In situ ハイブリダイゼーション(ISH)法への応用を目指して、酵素マルチラベル化RNAの開発を行った。酵素ラベル化の手法としては、酵素部分を有するアジドとエチニル基とのクリックケミストリを利用した。アジドと反応するアルキン(エチニル基)を導入したアルキン化UTPを合成し、RNA polymeraseによる転写反応によってアルキン化RNAを調製した。さらに、アジド基を有するアルカリホスファターゼ(AP)を調製し、アジドとエチニル基とのHuisgen環化反応によるマルチラベル化核酸プローブを調製し、その性能をドットブロットによって評価した。
(実施例1)
<アルキン化UTPの合成・精製>
アルキン化UTPの合成スキームは、図5に示す通りである。
まず100mM N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、100mM N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)、50mM 4−ペンチン酸を、室温(調製した日は27℃)でN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)4mL中で20時間反応させることにより、NHS化アルキン(50mM)を調製した。その後、25mMのNHS化アルキンと5mMのaminoallyl UTPとを、100mM ホウ酸緩衝液(pH8.8)とDMFの混合溶媒(v/v=1/1)0.32mL中において25℃で12時間反応させた。反応終了後、サンプルをMilli−Q水で10倍希釈し、HPLC(日本分光製)(高速液体クロマトグラフ・ポンプ:TRI ROTAR−V型、バリアブル・ループ・インジェクタ:VL−613型、紫外可視分光検出器:UVIDEC−100−IV型)によって精製を行った。HPLCの測定条件は表1の通りとした。生成物の同定は、レーザイオン化飛行時間型質量分析装置であるMALDI TOF−MS(島津製作所製 AXIMA(登録商標)−CFR Plus)によって行った。なお、サンプル調製手順は、まず、試料1μLをMALDI用試料プレートの上に滴下し、次にその上から、マトリックス溶液としてα−シアノ−4−ヒドロキシ桂皮酸(CHCA)の10mg/ml溶液(50%アセトニトリル溶液、0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)を含む)を滴下し、その後、風乾して、得られた試料プレートをMALDI TOF−MS装置のイオン源内に導入して計測した。
アルキン化UTPを合成した後、表1に示す条件で逆相HPLCを行った際の結果を図8に示す。保持時間13.813分のピークを回収してMALDI TOF−MS分析を行った(図9参照)。その結果、617.99のピークが確認され、理論分子量の618.04と良く一致した結果が得られたため、アルキン化UTPの合成が示された。また、得られた生成物の量より反応率を算出すると約67%であった。
<核酸プローブ(アルキン化RNA)の調製>
核酸プローブ(アルキン化RNA)をT7 polymeraseを用いて、表2の反応条件で調製した(配列番号1)。反応は、37℃で2時間反応させて行った。アルキン化UTPの導入量を0%、40%、80%と変えて核酸プローブの調製を行った。
転写反応後、マイクロチップ型電気泳動装置(Experion、BIO−RAD社製)で確認を行ったところ、図10に示すように、RNA転写反応時のアルキン化UTPの導入量が増加するに伴い、高分子側へバンドがシフトし、アルキンの導入量の調整が可能であることがわかった。
<アジド化APの調製>
(1)NHS化アジドの調製
まず、100mMのN,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC、和光純工業株式会社製)、100mMのN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS、キシダ化学株式会社製)、50mMのO−(2−Azidoethyl)−O−[2−(diglycolyl−amino)ethyl]heptaethylene glycol(シグマ・アルドリッチ社製)を、室温(調製した日は20℃)でジメチルスルホキシド(DMSO、キシダ化学株式会社製)2mL中で20時間反応させることにより、O−(2−Azidoethyl)−O−[2−(diglycolyl−amino)ethyl]heptaethylene glycolをNHS化した(NHS化アジド)。
(2)アジド化APの調製
10mMのNHS化アジドと、5mg/mL(100μM)の大腸菌由来アルカリホスファターゼ(AP、和光純薬工業株式会社製)とを、50mM ホウ酸緩衝液(pH8.8)中において、室温(調製した日は20℃)で一晩(16時間)反応させ、アジド化されたAlkaline phosphatase(アジド化AP)を得た。なお、APをアジド化する際、AP(8μM)と反応させるNHS化アジドの量を等量(8μM)、10倍量(80μM)、100倍量(800μM)と3段階に設定した。以下、下記の通り表記する。
1倍量のNHS化アジドでアジド化したAP : 1×アジド化AP
10倍量のNHS化アジドでアジド化したAP : 10×アジド化AP
100倍量のNHS化アジドでアジド化したAP : 100×アジド化AP
反応後、PD−10カラム(GEヘルスケアバイオサイエンス社製)で精製し、10mMホウ酸緩衝液(pH8.8)にバッファ交換した。限外濾過カラム(アミコンウルトラ-4 30K、Millipore社製)で濃縮後、BCA法で各アジド化APの濃度を定量した。
(3)BCA法によるアジド化AP濃度の定量
Protein Standard(Bovine Serum Albumin、シグマ・アルドリッチ社製)を0.1mg/mL〜1.0mg/mLの6段階に水で希釈したものと、各アジド化APを水で5倍希釈したものを、96穴プレート(ポリソープ、Nunc社製)にそれぞれ10μLずつ添加し、そこにビシンコニン酸溶液(シグマ・アルドリッチ社製)と硫酸銅溶液(Copper(II) sulfate solution、シグマ・アルドリッチ社製)を50:1で混合した調製液を200μL添加して、37℃で30分反応させた。反応終了後、プレートリーダ(Power Wave X、BIO−TEK INSTRUMENTS社製)で562nmの吸光度を測定した。Protein Standardの結果より検量線を作成して各アジド化APの濃度を定量した結果、1×アジド化APは2.2mg/mL、10×アジド化APは2.29mg/mL、100×APは2.23mg/mLであった。
(4)活性測定
各アジド化APを10mMホウ酸緩衝液で2.8μMに希釈したものを、APの基質である1mM 4−ニトロフェニルリン酸二ナトリウム・6水和物(以下p−NPP、1M Tris−HCl pH8.0で調製)990μLに10μL添加し(アジド化APの終濃度28nM)、25℃で80秒間反応させ、p−NPPがAPによって脱リン酸化されて生じるp−ニトロフェノールの410nmの吸光度を測定することによって、APの酵素活性を評価した。対照サンプルとしてアジド化してないAPも測定した。
各アジド化APの酵素活性の測定結果を図11に示す。1×アジド化APおよび10×アジド化APはアジド化によって活性の低下は見られなかったが、100×アジド化APは活性が対照実験(Control)の約60%に低下した。
<アルキン化BSAとのクリックケミストリによるアジド化の確認>
(1)アルキン化BSAの調製
まず、100mM N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC、和光純工業株式会社製)、100mM N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS、キシダ化学株式会社製)、50mM 4−ペンチン酸(シグマ・アルドリッチ社製)を撹拌しながら室温(調製した日は20℃)で20時間反応させることにより、NHS化アルキンを調製した。その後、7.5μM BSAと1mM NHS化アルキンを100mMホウ酸緩衝液(pH8.8)中で室温(調製した日は20℃)下で16時間撹拌した。反応後はPD−10カラムで精製し、限外濾過カラムで濃縮した後、BCA法でアルキン化BSAの濃度を定量した。
(2)BCA法によるアルキン化BSA濃度の定量
Protein Standard(Bovine Serum Albumin、シグマ・アルドリッチ社製)を0.1mg/mL〜1.0mg/mLの6段階に水で希釈したものと、アルキン化BSAを水で5倍希釈したものを、96穴プレート(ポリソープ、Nunc社製)にそれぞれ10μLずつ添加し、そこにビシンコニン酸溶液(シグマ・アルドリッチ社製)と硫酸銅溶液(Copper(II) sulfate solution、シグマ・アルドリッチ社製)を50:1で混合した調製液を200μL添加して37℃で30分反応させた。反応終了後、プレートリーダ(Power Wave X、BIO−TEK INSTRUMENTS社製)で562nmの吸光度を測定した。Protein Standardの結果より検量線を作成してアルキン化BSAの濃度を定量した結果、4.65mg/mLであった。
(3)クリックケミストリによるアジド化の確認
各アジド化AP(1×アジド化AP、10×アジド化AP、100×アジド化AP)10μg、アルキン化BSA 10μg、硫酸銅(CuSO)1mM、Tris[(1−benzyl−1H−1,2,3−triazol−4−yl)methyl]amine(TBTA、シグマ・アルドリッチ社製)0.1mM、アスコルビン酸ナトリウム 1mMの条件の下、TBS(Tris−buffered saline)緩衝液(pH7.7)中で25℃、16時間反応させた。反応後、12%アクリルアミドゲルでSDS−PAGEを行い、CBB染色で染色した。
アルキンBSAとのクリック反応後のSDS−PAGEの結果を図12に示す。10×アジド化APと100×アジド化APを用いてクリック反応した場合、アルキンBSAのバンドとアジド化APのバンドが薄くなり、高分子側へスメアリングしていた。また、スメアリングはNHSアジドの添加量に伴って、より高分子側にシフトしており、100×アジド化APを用いた場合では電気泳動で流れずにWellに保持されている産物も得られた。これより、NHS化アジドの添加量に伴ってAPがアジド化していることが確認された。SDS−PAGEレベルでは、1×アジド化APのアジド化は確認できなかった。
(4)TNBS法によるAPのアジド化率の算出
10mM各ホウ酸緩衝液(pH8.8)で0.5mg/mL(10μM)に希釈したアジド化AP 50μL、4%炭酸水素ナトリウム溶液 50μL、0.1% 2,4,6−トリニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム(TNBS)溶液50μLを96穴プレート(ポリソープ、Nunc社製)に入れ、40℃で2時間振盪しながら反応させた後、2%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)50μLと1M塩酸25μLを添加して反応を停止した。その後、プレートリーダ(Power Wave X、BIO−TEK INSTRUMENTS社製)で340nmの吸光度を測定した。
TNBS法の結果を図13に示す。APをアジド化する際のNHS化アジドの添加量に伴って340nmの吸光値が低下している。これらの結果より、アジド化していないAPをコントロールとしてアジド化率を算出すると、1×アジド化APは約1.0%、10×アジド化APは約8.7%、100×アジド化APは約35.5%となった。
<Huisgen環化反応によるマルチラベル化核酸プローブの調製>
それぞれ調製したアルキン化RNAとアジド化APとを、Huisgen環化反応により結合させ、マルチラベル化核酸プローブを調製した。アルキン化RNAとして、アルキン化UTP導入量が0%(Negative control)、40%、80%(それぞれ、40%アルキン化RNA、80%アルキン化RNAと表記)のものを用い、アジド化APとして、1×アジド化AP、10×アジド化AP、100×アジド化APを用いた。反応条件を表4に示す。反応は、25℃で6時間あるいは16時間反応させて行った。サブマリン型電気泳動装置によるアガロース電気泳動の結果を図14に示す。
アルキンが導入されたアルキン化RNAとアジド化APを用いて反応を行った時、10×アジド化APは80%アルキン化RNAと、100×アジド化APは40%および80%アルキン化RNAとの反応において、高分子側にスメアーした。このように、アルキンが導入されたアルキン化RNAとアジド化APとの間でHuisgen環化反応が起こっており、ラベル化が確認された。また、より多くのアルキンでラベル化された核酸プローブ(40%<80%)を、より多くのアジド基で修飾された酵素(1×<10×<100×アジド化AP)と反応させると、より多くのクリック産物を得ることができることが分かり、また、反応時間を長く(6hr<16hr)してもより多くのクリック産物が得られることが分かる。
<ドットブロットによる検出感度の評価>
ドットブロットにより、Huisgen環化反応により調製したマルチラベル化核酸プローブの検出感度の評価を行った。なお、ハイブリダイセーション時の各種溶液組成およびプロトコールは、市販の検出キットAlkphos Direct(GEヘルスケアバイオサイエンス製)に準拠した。ターゲットRNAとして、プローブと相補的なRNA(センス鎖)を用いた。
評価は、検出用メンブレンの作製、プレハイブリダイゼーション(55℃、30分)、ハイブリダイゼーション(55℃、16時間)、メンブレン洗浄を行った後、BCIP/NBTで検出を行った(25℃、4時間)。
(1)センス鎖RNA、アンチセンス鎖RNAの調製
RNA polymeraseにより転写を行うことによって、センス鎖RNA、アンチセンス鎖RNAを調製した。標的核酸(ターゲット)としては、マウス中にて発現パターンが既知であるSonic hedgehog(SHH)というタンパク質をコードするmRNA(shh)をモデルとした。そこでまず、SHHをコードした遺伝子を含むプラスミドをテンプレートとしてPCRを行い、長さ約1000bpのDNA断片を得た。この際、上流にはT3プロモータ、下流にはT7プロモータが含まれるようにプライマ設計を施した。次に得られたPCR産物を基に、T3 polymerase(センス鎖(S) 調製用)を用いてRNA合成を行い、T3 polymeraseで転写反応を行ってセンス鎖配列を調製した(配列番号2)。同様にT7 polymerase(アンチセンス鎖(AS) 調製用)を用いてRNA合成を行い、T7 polymeraseにで転写反応を行ってアンチセンス鎖配列を合成した(配列番号3)。条件は以下の表3に示す。反応は37℃で2時間行い、得られたセンス鎖RNA、アンチセンス鎖はエタノール沈殿によって回収し、TEバッファ20μLで縣濁した。RNase inhibitorとDTTを添加し、RNaseによる分解を抑えた。
(2)RNA濃度の測定
転写反応後、Nano DropにてRNA濃度を測定した。その結果、センス鎖は1019ng/μL、アンチセンス鎖は815ng/μLであった。
(3)検出用メンブレンの作製
まず、ターゲットとなるセンス鎖RNA、アンチセンス鎖RNAを100fg/μL〜50ng/μLの7段階の濃度に滅菌水を用いて希釈したものを、それぞれ1μLずつプラスのチャージを持つメンブレン(Hybond N、GEヘルスケアバイオサイエンス社製)にアプライした。その後、80℃で2時間ベーキングした。
(4)ハイブリダイゼーション
上記検出用メンブレンの作製で作製したメンブレンをキットに添付されているハイブリダイゼーションバッファに移し、55℃で30分間プレハイブリダイゼーションを行った。その後、上述したマルチラベル化核酸プローブを濃度が50ng/mLとなるように添加して55℃で一晩ハイブリダイゼーションを行った。
(5)メンブレン洗浄
ハイブリダイゼーション後、メンブレンをWashIバッファ(表6)に移し、55℃で振とうしながら15分洗浄した。この操作を2回繰り返した。その後、WashIIバッファ(表7)にて洗浄した。この操作を2回繰り返した。
(6)検出
NTMTxバッファ(表8)で室温、5分間洗浄したメンブレンをStaining溶液(375μg/mL NBT+188μg/mL BCIP in NTMTx)に移し、室温で4時間、遮光下で発色させた。結果を図15に示す。なお、NBTとは、Nitro blue tetrazolium chlorideの略称であり、BCIPは、5−Bromo−4−chloro−3−indolyl phosphate,toluidine saltのことである。
このように、Huisgen環化反応により調製したマルチラベル化プローブを用いてドットを検出することができた。まず、クリック反応の反応時間を6時間あるいは16時間として調製した場合、40%アルキン化RNAと100×アジド化APの組み合わせにおいて100pg/μLのドットまで検出することができた。図15より、クリック反応の時間を延ばすとより高分子量の産物が多く得られているが、検出限界に差は見られず、シグナル強度がやや向上した。同条件下における市販のAlkphosDirectの検出限界が1ng/μL程度であった(図16参照)ので、市販プローブと同等以上の性能を有していると言える。一方、40%と80%アルキン化RNAとの比較においては、80%アルキン化RNAを用いた方が検出感度が向上し、40%アルキン化RNAと100×アジド化APの組み合わせにおいて10pg/μLのドットまで検出することができた。マルチラベル化核酸プローブにおける標識部分の導入量を調整することにより、検出感度とアンチセンス(AS)鎖に対する非特異的なシグナルの生成とのバランスをとることが可能である。
本発明の実施形態に係るヌクレオシド三リン酸誘導体の構造の一例(アルキン化UTP)を示す図である。 本発明の実施形態に係るマルチラベル化核酸プローブの調製方法の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係るマルチラベル化核酸プローブの調製方法の他の例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係るマルチラベル化核酸プローブの調製方法の他の例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係るヌクレオシド三リン酸誘導体の一例であるアルキン化UTPの合成方法の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る標的核酸の検出方法の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る標的核酸の検出方法の他の例を示す概略図である。 本発明の実施例1において、アルキン化UTPを合成した後、逆相HPLCを行った際の結果を示す図である。 本発明の実施例1において合成したアルキン化UTPのMALDI TOF−MS分析の結果を示す図である。 アルキン化UTPの割合を変化させてアルキン化RNAを調製した場合の、分子量変化について、マイクロチップ型電気泳動装置にて電気泳動を行った結果を示す図である。 各アジド化APの酵素活性の測定結果を示す図である。 各アジド化APとアルキンBSAとのクリック反応後のSDS−PAGEの結果を示す図である。 各アジド化APのTNBS法による測定結果を示す図である。 アルキン化RNAとアジド化APとをHuisgen環化反応により結合させた反応物のアガロース電気泳動の結果を示す図である。 調製したマルチラベル化核酸プローブによるISHの検出感度の評価結果を示す図である。 Alkphos Directキットにより調製された酵素ラベル化核酸プローブによるISHの検出感度の評価結果を示す図である。

Claims (11)

  1. エチニル基またはアジド基を有することを特徴とするヌクレオシド三リン酸誘導体。
  2. 請求項1に記載のヌクレオシド三リン酸誘導体であって、
    下記式(1)で示されることを特徴とするヌクレオシド三リン酸誘導体。

    (式(1)中、Xは、エチニル基またはアジド基を有する置換基、Wは水素原子またはヒドロキシル基を表す。)
  3. 請求項1に記載のヌクレオシド三リン酸誘導体であって、
    下記式(2)で示されることを特徴とするヌクレオシド三リン酸誘導体。

    (式(2)中、XおよびXのうち少なくとも1つは、エチニル基またはアジド基を有する置換基で残りは水素原子を表し、Wは水素原子またはヒドロキシル基を表す。)
  4. 請求項1に記載のヌクレオシド三リン酸誘導体であって、
    下記式(3)で示されることを特徴とするヌクレオシド三リン酸誘導体。

    (式(3)中、Xは、エチニル基またはアジド基を有する置換基、Wは水素原子またはヒドロキシル基を表す。)
  5. 請求項1に記載のヌクレオシド三リン酸誘導体であって、
    下記式(4)で示されることを特徴とするヌクレオシド三リン酸誘導体。

    (式(4)中、Xは、エチニル基またはアジド基を有する置換基、Wは水素原子またはヒドロキシル基を表す。)
  6. 構成単位として、請求項1〜5のいずれか1項に記載のヌクレオシド三リン酸誘導体が複数個導入されている核酸であることを特徴とする核酸プローブ。
  7. 請求項6に記載の核酸プローブにおけるエチニル基と、アジド基を有し標識部分を含む標識化合物のアジド基との反応、または、
    請求項6に記載の核酸プローブにおけるアジド基と、エチニル基を有し標識部分を含む標識化合物のエチニル基との反応、
    により、複数の標識部分が導入されていることを特徴とするマルチラベル化核酸プローブ。
  8. 請求項7に記載のマルチラベル化核酸プローブであって、
    前記標識部分が、酵素および蛍光色素のうち少なくとも1つであることを特徴とするマルチラベル化核酸プローブ。
  9. 請求項8に記載のマルチラベル化核酸プローブであって、
    前記酵素が、超好熱菌由来の酵素であることを特徴とするマルチラベル化核酸プローブ。
  10. 標的核酸の検出方法であって、
    請求項7〜9のいずれか1項に記載のマルチラベル化核酸プローブと、対象物中に存在する標的核酸とを核酸部分により特異的に結合させ、結合している前記マルチラベル化核酸プローブを、前記標識部分により検出することを特徴とする標的核酸の検出方法。
  11. 標的核酸の検出方法であって、
    請求項6に記載の核酸プローブと、対象物中に存在する標的核酸とを核酸部分により特異的に結合させた後、
    前記核酸プローブにおけるエチニル基と、アジド基を有し標識部分を含む標識化合物のアジド基とを反応させて、または、前記核酸プローブにおけるアジド基と、エチニル基を有し標識部分を含む標識化合物のエチニル基とを反応させて、複数の標識部分を導入し、結合している前記核酸プローブを、前記標識部分により検出することを特徴とする標的核酸の検出方法。
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