JP2010128515A - Fx用融資審査装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 借入金を利用したFX取引の運用益の予測を可能として、借り入れをしてFX取引を行うことの有利・不利を容易に判断可能にする。
【解決手段】 顧客への融資条件を審査する審査手段14に加えて、為替変動予測手段16、運用結果予測手段17、返済利息算出手段18、運用益予測手段19を有している。従って、借入金を用いてFX取引を行った場合における運用結果予測、さらには、運用益を予測することができる。これにより、顧客は、借り入れを行ってFX取引を行うべきか否かの客観的な判断材料を得ることができ、融資を利用したFX取引をより安全に行うことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、外国為替証拠金取引(本明細書においては、必要に応じて「FX」と称する)における融資を行うためのFX用融資審査装置及びコンピュータプログラムに関する。
近年、一定額の証拠金をFX用の所定の取引口座(FX口座)に預けて外貨を売買する権利を買う外国為替証拠金取引が普及してきている。一方、外国為替証拠金取引は、証拠金の数倍から数十倍(あるいは数百倍)というレバレッジを効かせた取引が可能である。大きなレバレッジを効かせるほど、投資家(顧客)は高額の利益を得られるチャンスがある一方、その分、損失も大きくなる可能性があるが、高額の利益が得られるという魅力から益々取引が活発になっている。そのため、金融機関から融資を受けて取引する場合もある。
また、顧客の損失を抑制するために一定の場合に強制決済される仕組みが設定されている。強制決済は、為替変動によって評価損(含み損)が生じ、現在の外貨の証拠金取引持ち高(「FXポジション」)を維持するのに必要な証拠金(維持証拠金)と比較した場合に、評価損を考慮して算出した現在の実質的な証拠金残高(証拠金評価額)がそれを下回り、該証拠金評価額が維持証拠金の所定割合以下になった場合に行われるようになっている。
強制決済を回避するために、強制決済前にマージンコールという警告が顧客に通知され、追加の証拠金(追加証拠金)をFX口座に入金することで、強制決済を避けることができる設定を組み込むことができるようにもなっている。しかし、追加証拠金の入金は、マージンコール発生時から所定の時間以内(例えば、翌営業日の午後3時まで)に限られており、顧客は強制決済を避けるために迅速な対応が要求される。しかるに、マージンコールの発生を予想できない場合もあり、マージンコールが発生したからといって、急に追加証拠金を準備して所定の時間以内に振り込み手続を行うことが困難なこともある。このような場合に、手持ち資金が不足していると、金融機関から融資を受けて追加証拠金を調達する場合もある。
一方、特許文献1では、株式の信用取引において評価損が発生し、評価損を考慮した実質的な保証金残高(取引口座評価額)が、所定の取引額を維持するのに必要な委託保証金維持率を下回った場合に、必要となる追加保証金の金額を算出して、顧客の信用取引口座に振り込むことで当該金額を融資する技術が開示されている。
特開2005−316576号公報
しかし、特許文献1に記載の技術は、評価損を含めた実質的な保証金残高(取引口座評価額)を基準にして融資可能か否かの判断だけを行って、融資可能と判断された場合に必要な金額を融資する仕組みに過ぎない。融資された借入金を用いて運用したにも拘わらず、利益が出なかった場合、あるいは、利益が出たとしても借入金の返済利息の負担の方が大きく、両者を相殺した実質的な運用益が生じていない場合には、結果的には、借り入れをしてまで運用すべきではなかったということになる。もちろん、これは結果論であり、それと全く同じ事態を事前に予測することは不可能であるが、借入金を利用した場合の運用益をある程度予測できれば、借入金を利用するか否かの判断の助けになる。これは、マージンコールが発生していない状態において、借入金を利用する場合はもちろんのこと、マージンコール発生時においても、運用益を予測することにより、借り入れしてまで追加証拠金を補充するか否かの判断要素になる。
本発明は上記に鑑みなされたものであり、借入金を利用したFX取引の運用益の予測を可能として、借り入れをしてFX取引を行うことの有利・不利を容易に判断可能なFX用融資審査装置及びコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1記載の本発明では、外国為替証拠金取引を運営するFX運営機関によって管理されたFX運営システムと通信手段を介して接続され、
融資を希望する顧客が外国為替証拠金取引を行うFX商品を特定するFX商品特定手段と、
前記FX運営システムから送信される前記顧客の証拠金取引持ち高、顧客属性、外部要因、取引実績、証拠金評価額のうちの少なくとも一つの情報に基づき、前記顧客への融資条件を審査する審査手段と、
前記FX商品特定手段により特定されたFX商品についての為替レートの変動を予測する為替変動予測手段と、
前記審査手段により融資条件として得られる与信額の範囲内の融資金額を用いて外国為替証拠金取引を行った場合の運用結果予測を、前記為替変動予測手段により予測される為替レートを用いて時系列にシミュレーションする運用結果予測手段と、
を具備することを特徴とするFX用融資審査装置を提供する。
請求項2記載の本発明では、さらに、前記審査手段により求められる与信額の範囲内の融資金額を融資した場合における、返済利息を時系列に求める返済利息算出手段と、
前記運用結果予測手段により求められる運用結果予測と前記返済利息算出手段により求められる返済利息とを用いて、運用益を時系列に予測する運用益予測手段と
を具備することを特徴とする請求項1記載のFX用融資審査装置を提供する。
請求項3記載の本発明では、前記運用益予測手段により予測される所定期間内における運用益に基づき、当該所定期間において利益が生じるか否かにより、前記融資金額を用いた運用が適正か否かを判定する運用適正判定手段をさらに有することを特徴とする請求項2記載のFX用融資審査装置を提供する。
請求項4記載の本発明では、前記審査手段は、前記証拠金取引持ち高又は証拠金評価額を基に担保与信額を算出すると共に、前記顧客属性、外部要因、取引実績のうちの少なくとも一つの情報をポイント化し、そのポイントに応じたポイント与信額を算出し、前記担保与信額とポイント与信額の合計を前記与信額として求める手段であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載のFX用融資審査装置を提供する。
請求項5記載の本発明では、さらに、前記FX商品特定手段によって特定されたFX商品とは異なる条件の比較FX商品を抽出する比較FX商品抽出手段を有し、
前記比較FX商品抽出手段は、前記審査手段によりポイント与信額を求める際に算出するポイントの値と同じかまたはその値未満となる比較FX商品を抽出することを特徴とする請求項4記載のFX用融資審査装置を提供する。
請求項6記載の本発明では、前記外部要因には、運用対象の通貨の種類、レバレッジ、スワップ金利、為替レートを含み、
前記比較FX商品抽出手段は、前記外部要因に含まれるいずれかの要因を前記FX商品特定手段によって特定されたFX商品と異ならせて、前記審査手段によりポイント与信額を求める際に算出するポイントの値と同じかまたはその値未満となる比較FX商品を抽出することを特徴とする請求項5記載のFX用融資審査装置を提供する。
請求項7記載の本発明では、前記運用結果予測手段は、前記比較FX商品抽出手段により抽出された少なくとも一つの比較FX商品についての運用結果予測もシミュレーションする構成であり、
前記運用益予測手段は、前記比較FX商品についての運用結果予測と前記返済利息算出手段により求められる返済利息とを用いた運用益も時系列に予測する構成であり、
前記FX商品の運用益と前記比較FX商品の運用益とを比較する運用益比較手段をさらに備えることを特徴とする請求項5又は6記載のFX用融資審査装置を提供する。
請求項8記載の本発明では、さらに、前記比較FX商品抽出手段により抽出された少なくとも一つの比較FX商品を顧客端末に送信する比較FX商品情報送信手段を有し、
前記比較FX商品情報送信手段が、各顧客の顧客属性、取引実績に応じて、送信対象の比較FX商品を選択する手段を有することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1に記載のFX用融資審査装置を提供する。
請求項9記載の本発明では、前記送信対象の比較FX商品を選択する手段は、抽出された前記比較FX商品の中から送信対象とする一部の比較FX商品を選択する手段、顧客端末に表示する比較FX商品の表示順序を調整する手段、抽出された前記比較FX商品の情報自体を顧客端末に表示するかしないかを選択する手段のうち、いずれか少なくとも一つの手段からなることを特徴とする請求項8記載のFX用融資審査装置を提供する。
請求項10記載の本発明では、外国為替証拠金取引に運営するFX運営機関によって管理されたFX運営システムと通信手段を介して接続されたコンピュータから構成されるFX用融資審査装置に導入されるコンピュータプログラムであって、
融資を希望する顧客が外国為替証拠金取引を行うFX商品を特定するFX商品特定手段と、
前記FX運営システムから送信される前記顧客の証拠金取引持ち高、顧客属性、外部要因、取引実績、証拠金評価額のうちの少なくとも一つの情報に基づき、前記顧客への融資条件を審査する審査手段と、
前記FX商品特定手段により特定されたFX商品についての為替レートの変動を予測する為替変動予測手段と、
前記審査手段により融資条件として得られる与信額の範囲内の融資金額を用いて外国為替証拠金取引を行った場合の運用結果予測を、前記為替変動予測手段により予測される為替レートを用いて時系列にシミュレーションする運用結果予測手段と、
を具備することを特徴とするコンピュータプログラムを提供する。
請求項11記載の本発明では、さらに、前記審査手段により求められる与信額の範囲内の融資金額を融資した場合における、返済利息を時系列に求める返済利息算出手段と、
前記運用結果予測手段により求められる運用結果予測と前記返済利息算出手段により求められる返済利息とを用いて、運用益を時系列に予測する運用益予測手段と
を具備することを特徴とする請求項10記載のコンピュータプログラムを提供する。
請求項12記載の本発明では、前記運用益予測手段により予測される所定期間内における運用益に基づき、当該所定期間において利益が生じるか否かにより、前記融資金額を用いた運用が適正か否かを判定する運用適正判定手段をさらに有することを特徴とする請求項11記載のコンピュータプログラムを提供する。
請求項13記載の本発明では、前記審査手段は、前記証拠金取引持ち高又は証拠金評価額を基に担保与信額を算出すると共に、前記顧客属性、外部要因、取引実績のうちの少なくとも一つの情報をポイント化し、そのポイントに応じたポイント与信額を算出し、前記担保与信額とポイント与信額の合計を前記与信額として求める手段であることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1に記載のコンピュータプログラムを提供する。
請求項14記載の本発明では、さらに、前記FX商品特定手段によって特定されたFX商品とは異なる条件の比較FX商品を抽出する比較FX商品抽出手段を有し、
前記比較FX商品抽出手段は、前記審査手段によりポイント与信額を求める際に算出するポイントの値と同じかまたはその値未満となる比較FX商品を抽出することを特徴とする請求項13記載のコンピュータプログラムを提供する。
請求項15記載の本発明では、前記外部要因には、運用対象の通貨の種類、レバレッジ、スワップ金利、為替レートを含み、
前記比較FX商品抽出手段は、前記外部要因に含まれるいずれかの要因を前記FX商品特定手段によって特定されたFX商品と異ならせて、前記審査手段によりポイント与信額を求める際に算出するポイントの値と同じかまたはその値未満となる比較FX商品を抽出することを特徴とする請求項14記載のコンピュータプログラムを提供する。
請求項16記載の本発明では、前記運用結果予測手段は、前記比較FX商品抽出手段により抽出された少なくとも一つの比較FX商品についての運用結果予測もシミュレーションする構成であり、
前記運用益予測手段は、前記比較FX商品についての運用結果予測と前記返済利息算出手段により求められる返済利息とを用いた運用益も時系列に予測する構成であり、
前記FX商品の運用益と前記比較FX商品の運用益とを比較する運用益比較手段をさらに備えることを特徴とする請求項14又は15記載のコンピュータプログラムを提供する。
請求項17記載の本発明では、さらに、前記比較FX商品抽出手段により抽出された少なくとも一つの比較FX商品を顧客端末に送信する比較FX商品情報送信手段を有し、
前記比較FX商品情報送信手段が、各顧客の顧客属性、取引実績に応じて、送信対象の比較FX商品を選択する手段を有することを特徴とする請求項14〜16のいずれか1に記載のコンピュータプログラムを提供する。
請求項18記載の本発明では、前記送信対象の比較FX商品を選択する手段は、抽出された前記比較FX商品の中から送信対象とする一部の比較FX商品を選択する手段、顧客端末に表示する比較FX商品の表示順序を調整する手段、抽出された前記比較FX商品の情報自体を顧客端末に表示するかしないかを選択する手段のうち、いずれか少なくとも一つの手段からなることを特徴とする請求項17記載のコンピュータプログラムを提供する。
本発明は、顧客の証拠金取引持ち高、顧客属性、外部要因、取引実績、証拠金評価額のうちの少なくとも一つの情報に基づき、顧客への融資条件を審査する審査手段に加えて、顧客が外国為替証拠金取引を行うFX商品についての為替レートの変動を予測する為替変動予測手段と、審査手段により融資条件として得られる与信額の範囲内の融資金額を用いて外国為替証拠金取引を行った場合の運用結果予測を、為替変動予測手段により予測される為替レートを用いて時系列にシミュレーションする運用結果予測手段とを具備する。また、好ましくは、審査手段により求められる与信額の範囲内の融資金額を融資した場合における、返済利息を時系列に求める返済利息算出手段と、運用結果予測手段により求められる運用結果予測と返済利息算出手段により求められる返済利息とを用いて、運用益を時系列に予測する運用益予測手段とを具備する。従って、借入金を用いてFX取引を行った場合における運用結果予測、さらには、運用益を予測することができる。これにより、顧客は、借り入れをしてFX取引を行うべきか否かの客観的な判断材料を得ることができ、融資を利用したFX取引をより安全に行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて更に詳しく説明する。図1は、本発明の一の実施形態に係るFX用融資審査装置10の概略構成を示す図である。FX用融資審査装置10は、CPUなどの制御部10aを備えたコンピュータからなり、融資会社の管理センタなどに設置される。FX用融資審査装置10は、外国為替証拠金取引(FX)を運営するFX運営機関によって管理されたFX運営システム50と通信手段を介して接続される。ここでいうFX運営システム50は、顧客の端末装置(顧客端末)60と通信手段を介して接続され、FX取引に関する注文を受信し、それに従った外国為替の売買を行うコンピュータ、並びに、顧客に関する各種の情報、例えば、年齢、家族構成、自宅電話の有無、住居種別等の顧客属性を管理するコンピュータないしは記憶手段などを含む概念である。FX運営システム50を構成するこれらのコンピュータ等は、物理的に1台の装置で構成されているか、複数台の装置に分散されて構成されているかは問うものではなく、FXの運用、顧客端末60との間でのFX取引に必要な情報交換、及び、FX用融資審査装置10との間での顧客への融資に必要な情報交換等を行うことができるように設定されていればよい。
FX用融資審査装置10を構成するコンピュータの記憶部には、情報送受信手段11、情報更新手段12、審査項目確認・提示手段13、審査手段14、FX商品特定手段15、為替変動予測手段16、運用結果予測手段17、返済利息算出手段18、運用益予測手段19、融資金額出力手段20等のコンピュータプログラムがインストールされている。また、顧客の属性情報や融資情報が記録された顧客データベース(顧客DB)30を備えている。なお、コンピュータプログラムは、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO(光磁気ディスク)、DVD−ROMなどの記録媒体へ記憶させて提供することもできるし、通信回線を通じて伝送することも可能である。
情報送受信手段11は、FX運営システム50から送信される情報を受信し、また、FX運営システム50に所定の情報を送信する機能を果たす。情報送受信手段11は、本実施形態ではFX運営システム50との間で通信を行うように設定しているが、必要な場合には、顧客端末60との間でも通信を行うように設定してもよい。但し、顧客は、FX運営システム50にアクセスして、FX取引に関する情報交換を行う過程で融資の申し込み行うため、FX用融資審査装置10と直接通信を行うよりも、FX運営システム50を介して通信を行うように設定した方が便利である。
情報更新手段12は、顧客の属性情報が新たに得られた場合、審査により融資条件が設定された場合、融資金額が変更された場合など、顧客に関する各種情報の追加、変更等があった場合に、顧客DB30を更新する手段である。
審査項目確認・提示手段13は、審査手段14における融資審査に必要な項目を確認し、不足する場合にその項目を提示する手段である。顧客が融資契約を希望した場合、後述のように、当該顧客に関する各種の情報(顧客属性、証拠金取引持ち高、外部要因、取引実績、証拠金評価額等)が、FX運営システム50からFX用融資審査装置10に送信される。具体的には、FX運営機関は、FX取引を行う口座(FX口座)の開設に必要な情報として所定の顧客属性を顧客から聴取し、FX運営システム50の記憶手段等に記憶している。そこで、顧客が顧客端末60を用いてFX運営システム50にアクセスして融資の申し込みを行った場合に、FX運営システム50からその記憶手段において管理している当該顧客の顧客属性、FX取引に関連する証拠金取引持ち高、外部要因、取引実績、証拠金評価額等の各種情報をFX用融資審査装置10に送信するように設定している。FX用融資審査装置10は、情報送受信手段11によりこの情報を受信するが、FX運営システム50で把握している顧客の情報は、あくまでFX取引に必要な情報であり、融資会社が金銭融資の審査を行うにあたって必要な情報と必ずしも一致するものではない。審査項目確認・提示手段13は、FX運営システム50から送信された顧客に関する各種の情報が融資審査を行うにあたって必要な審査項目と比べて過不足があるか否かを確認し、不足することが確認された場合に、その不足する審査項目をFX運営システム50を介して顧客端末60に提示する。
審査手段14は、FX運営システム50から送信される顧客の各種情報を用いて、融資可能な最大限である与信額、金利等の融資条件を審査する。審査に用いる情報は、融資を希望する顧客の証拠金取引持ち高、顧客属性、外部要因、取引実績、証拠金評価額のうちの少なくとも一つであることが好ましい。
証拠金取引持ち高は、証拠金に所定のレバレッジをかけて運用している外貨の保有額(FXポジション)をいう。例えば、最初に証拠金12万円を預け、1米ドル=120円、レバレッジ5倍で取引した場合、60万円で外貨を購入することになるため5000米ドルが証拠金取引持ち高となる。顧客属性は、年齢、家族構成、自宅電話の有無、住居種別(持家、借家等)、勤務形態などである。外部要因は、FX取引における取引実績(損益)を変動させる種々の要因を含み、限定されるものではないが、典型的には、FX商品ごとに設定されるレバレッジの高低、スワップ金利の高低、為替変動の範囲、選択した通貨の種類が挙げられる。取引実績は、顧客が過去にFX取引において得られた損益をいう。証拠金評価額は、FX取引において為替変動等によって証拠金取引持ち高の評価額が変動し、それによって生じる評価損益を加味した証拠金の価値(実質的な証拠金残高)をいう。例えば、上記の例で、1米ドルが120円から110円に変動したとすると、証拠金取引持ち高5000米ドルに対する価値は、60万円から55万円になり、この時点で5万円の含み損が発生する。この含み損を証拠金12万円から差し引くと(つまり、仮に、この時点で決済したとすると)、証拠金の残高、すなわち、証拠金評価額は、7万円ということになる。
上記の各情報のうち、証拠金取引持ち高と証拠金評価額は、現在FX取引を行っている顧客の融資申し込みの際に利用できるものである。外部要因は、現在FX取引を行っていて、その取引条件が把握されている場合のほか、これからFX取引を開始する場合であって、FX取引を行う商品(FX商品)が確定し、取引条件を把握可能な場合にも利用できる。取引実績は、融資の申し込み時点より前に、FX取引履歴がある場合に利用できる。これに対し、顧客属性は、FX取引中の場合、過去におけるFX取引の経験はあるが、現在取引を行っていない場合、過去にFX取引の経験が無く、初めてFX取引を行う場合等、全ての顧客に利用できる。
上記した各情報は、それぞれ単独で用いることもできるが、任意に組み合わせて用いることが好ましい。特に、顧客属性は、全ての顧客の審査に用いることが好ましい。従来技術のように、証拠金評価額だけに基づいて審査を行った場合には、証拠金評価額が確実な担保になるため、融資会社のリスクは低い。しかし、これでは、株式と異なり、24時間取引が可能で、証拠金取引持ち高の価値変動が激しいFX取引の特性に鑑みると、機動性に欠け、追加証拠金が必要となるケースが頻出する可能性がある。しかしながら、当該顧客の信頼性が高い場合には、より多くの金額を融資しても貸し倒れリスクは小さいと考えられる。逆に信頼性の低い顧客の場合には、機動性のある融資という条件を満たしつつも、より厳しい融資条件を設定して貸し倒れリスクを小さくする必要がある。このことを実現するためには、FX取引において数字的に明らかな金銭的な価値だけでなく、融資会社が一般的な金銭融資を行う際に用いている顧客属性に基づいた審査手法を、このFX取引において導入することが望ましい。
さらに、FX取引中の顧客の場合には、証拠金取引持ち高、顧客属性、外部要因、取引実績を考慮して審査することが好ましい。FX取引履歴はあるが、現在FX取引を行っていない顧客の場合には、顧客属性、取引実績を考慮して審査することが好ましい。また、FX取引履歴があり、現在FX取引を行っていないが、これから開始するFX取引を行うFX商品が確定している場合には、顧客属性、外部要因、取引実績を考慮して審査することが好ましい。FX取引を行ったことがなく、かつ、開始予定のFX取引もない場合には、顧客属性のみから審査し、FX取引を行ったことはないが、これから開始するFX取引を行うFX商品が確定している場合には、顧客属性及び外部要因を用いて審査することが好ましい。
なお、例えば、顧客の設定したレバレッジが高すぎ、証拠金取引持ち高を基準として審査したのでは、証拠金評価額に比して高額な融資金額が算出されるような場合には、証拠金評価額に顧客属性を組み合わせて、さらには、外部要因や取引実績を組み合わせて審査することが好ましい。証拠金評価額を用いた場合でも、顧客属性や外部要因等と組み合わせて審査することにより、実際の証拠金評価額以上の与信額が設定される場合もあり、上記のように変動の激しいFX取引に適した融資が可能である。
証拠金取引持ち高、顧客属性、外部要因、取引実績等から融資条件(与信額、利率)を求める方法は、例えば、次のように行う。まず、証拠金取引持ち高を審査用担保として取り扱い、この証拠金取引持ち高の例えば50%を、審査用担保を基に算出される与信額(担保与信額)の上限とする。次に、顧客属性、外部要因、取引実績をポイント化し、ポイントに応じた金額(ポイント与信額)を上記の担保与信額に加え、両者の合計を与信額として設定する。具体的には、「与信額=担保与信額(例えば、証拠金取引持ち高の50%を上限)+ポイント与信額」により算出する。なお、証拠金評価額(現在の実質的な証拠金の残高)が極めて低い一方、取引を行っているFX商品のレバレッジが高い等の事情がある場合(例えば、証拠金10万円で、100倍のレバレッジで取引を行っている場合)には、上記の証拠金取引持ち高に代えて、証拠金評価額の所定のパーセンテージを基に、担保与信額を設定するようにすることができる。
ポイント与信額は、例えば、図2〜図4に示したように求める。まず、顧客属性に関しては、図2に示したように、年齢、家族構成、自宅電話、住居種別等の各条件について、複数の区分に分け、区分ごとにポイントを設定する。外部要因に関しても、図3に示したように、レバレッジ、スワップ金利、為替変動、通貨の各条件について、複数の区分に分けて区分ごとにポイントを設定する。取引実績に関しても、図4に示したように、複数の区分に分けて区分ごとにポイントを設定する。取引実績は、過去に複数回のFX取引を行っている場合、過去数回分の損益率の平均値を利用してもよいし、直近の取引における損益率を利用してもよい。そして、融資を受けようとする顧客の条件に従って、ポイントの合計を求める。なお、図2〜図4に示したように、顧客属性、外部要因については、現在取引中か、これから新規に始めるFX商品に関するものか否かで、ポイント与信額への反映倍率を異なるように設定することもできる。これらの例では、顧客属性は、新規であっても、現在取引中(途上)であっても、与信反映倍率は1.0倍に設定しており、外部要因は、新規が1.0倍、途上が2.0倍に設定している。また、取引実績は、当然のことながら新規は0倍であるが、途上は2.0倍に設定している。設定倍率はもちろん任意であるが、このように種々調整することで、各融資会社において、より適正な融資条件を設定できる。このようにして得られたポイントと与信額との関係を図5に示したように設定し、ポイント与信額を算出する。なお、利率についても定めることができ、例えば、図6に示したように、融資を利用した場合に、返済5,000円ごとに1ポイントずつ付与し、所定のポイントに至ったならば、より低い利率が適用されるように設定することができる。
FX商品特定手段15は、融資を受けて外国為替証拠金取引を行うFX商品を特定する。これは、顧客が既にFX取引を行っている場合において、その取引を行っているFX商品と同じFX商品を引き続き取引しようとする場合には、FX運営システム50から送信される情報に含まれる顧客の証拠金取引持ち高から得ることができる。また、FX取引を既に行っている場合である一方で、融資を受けた金額については新たなFX商品で取引を行うこともでき、その場合には、顧客が選択した新たなFX商品が、FX商品特定手段15によって、取引対象となるFX商品として特定される。もちろん、顧客がFX取引を行っていない場合には、新たに取引を行おうとして選択したFX商品が、FX商品特定手段15によって、取引対象となるFX商品として特定される。
為替変動予測手段16は、上記したFX商品特定手段15により特定されたFX商品(米ドル、ユーロなど)の為替レートについて、将来の変動を予測する手段である。為替レートは、経済情勢、政治情勢等によって時々刻々と変動しているが、それらの情勢を踏まえて予測する。為替変動予測手段16は、為替レートの予測を行っている他の金融機関の情報を利用して予測するようにしてもよい。
運用結果予測手段17は、審査手段14により融資条件として得られる与信額の範囲内において顧客が希望した融資金額を用いてFX取引を行った場合の運用結果予測を実施する手段である。運用結果予測は、上記した為替変動予測手段16により予測される将来の為替レートを用いて時系列にシミュレーションする。これにより、将来のある時点における運用結果として、その時点の証拠金取引持ち高及び含み益を予測できる。
返済利息算出手段18は、審査手段14によって求められた融資条件で上記の融資金額を融資した場合の返済利息を時系列に求める。
運用益予測手段19は、運用結果予測手段17により求められる運用結果予測と返済利息算出手段18により求められる返済利息とを用いて、実質的な運用益を時系列に予測する。具体的には、運用結果予測として求められる含み益(融資金額と算出時点における証拠金取引持ち高の差額)から返済利息を差し引いて損益を算出する。これにより、運用益が出ているということは、借り入れせずに何らの運用しない場合と比べて、借り入れして運用した方が有利であるということになる。
融資金額出力手段20は、審査手段14により得られた融資条件の範囲内の金額を融資金額として決定して出力し、その融資金額を顧客のFX口座に反映させる指示を送信する。FX口座の残高は、通常、FX運営システム50によって管理されているため、融資金額出力手段20からFX運営システム50に融資金額が通知され、FX口座に反映される。
FX用融資審査装置10を構成するコンピュータの記憶部には、さらに、コンピュータプログラムとして、運用適正判定手段21、比較FX商品抽出手段22、運用益比較手段23、比較FX商品情報送信手段24がインストールされていることが好ましい。運用適正判定手段21は、運用益予測手段19により予測される運用益を基に、融資を利用した運用が適正であるか否かを判定する。運用が適正か否かは、ある期間、例えば、融資から1年目を区切って、その1年目における運用益がプラスになっているかマイナスになっているか、すなわち、利益が生じているか否かにより判定する。運用が「適正」と判定された場合、顧客は、融資を利用しても、選択したFX商品で運用することが望ましいと考え、逆に、運用が「不適」と判定された場合には、融資を受けて運用することが望ましくないと考えるなど、顧客が最終的に融資を受けるか否かを決定する際の参考になる。
比較FX商品抽出手段22は、FX商品特定手段15によって特定されたFX商品とは異なる条件の比較FX商品を抽出する。比較FX商品としては、審査手段14によりポイント与信額を求める際に算出するポイントの値と同じかまたはその値未満となるものが抽出される。例えば、FX商品特定手段15によって特定されたFX商品が、通貨としてユーロ(10ポイント)を選択し、レバレッジ5倍(5ポイント)を選択していた場合において、同じポイントの他の通貨である米ドル(10ポイント)を抽出したり、ポイントの低いカナダドル(7ポイント)を抽出したりする(図3参照)。あるいは、同じユーロ(10ポイント)でありながら、レバレッジ10倍(5ポイント)の商品を抽出する。レバレッジは5倍でも10倍でもともに5ポイントであるため、算出される合計ポイントは同じになるが、レバレッジの倍率差により、運用益は変化する可能性がある。
比較FX商品抽出手段22により抽出した比較FX商品は、運用結果予測手段17、運用益予測手段19により、運用結果予測(証拠金取引持ち高、含み益)及び運用益が予測される。そして、運用益比較手段23が、FX商品特定手段15により特定したFX商品と、比較FX商品抽出手段22により抽出された比較FX商品との運用益を比較する。顧客が運用益の比較結果を参照することで、最初に選択したFX商品を用いて取引を行うか、比較FX商品に選択し直して取引を行うかの判断の参考に供される。
比較FX商品情報送信手段24は、抽出された比較FX商品を、運用益比較手段23による比較結果と共に、顧客端末60に送信する手段であるが、全ての比較FX商品に関する情報を送信した場合、例えば、顧客が、より高いレバレッジの比較FX商品の方が予想利益が高いため選択しようとすることがある。この場合、顧客の信用力が低かったり、取引実績があまりよくない顧客の場合、より高いレバレッジの商品を選択すると、顧客が大きな損失を被るおそれもある。そこで、比較FX商品情報送信手段24は、顧客属性、取引実績に応じて、送信する送信対象の比較FX商品を選択する手段を設けた構成とすることが好ましい。このような手段としては、例えば、顧客属性や取引実績に応じて、一部の比較FX商品のみを選択して顧客端末60に表示させるようにする手段、顧客端末60に表示する比較FX商品の表示順序を調整する手段等を採用することができる。また、たとえ比較FX商品が抽出されたとしても、顧客属性や取引実績によっては、顧客端末60にその情報を表示(通知)するかしないか自体を選択する手段を設けるようにしてもよい。また、これらの手段は、一つだけ設定してもよいし、複数組み合わせて設定してもよい。例えば、顧客端末60に比較FX商品の情報を表示するかしないかを顧客属性等に照らして判定して選択した後、「表示する」が選択された場合に、さらに、顧客端末60に表示する比較FX商品を一部だけとなるように選択したり、表示順序を調整したりすることができる。
次に、本実施形態の作用について、顧客がFX取引を行うためのFX口座を既に有している会員(FX会員)であるか否か、融資を受けることができる会員(FX専用キャッシング会員)であるか否か等、いくつかの態様にわけて説明する。
・第1態様(図7〜図8)
(FX会員であるが、FX専用キャッシング会員ではない顧客から融資の申し込みがあった場合)
顧客は、顧客端末60からFX運営システム50のホームページにアクセスし(S101)、ID、パスワードを入力する。FX運営システム50は、ID、パスワードを受信すると(S102)、FX運営システム50において管理された顧客に関する情報を検索して、当該顧客を特定する(S103)。次いで、顧客が、顧客端末60を用いてFXの証拠金として利用する費用について融資を申し込み、FX運営システム50においてその融資希望の情報を受信する(S104)。次いで、FX運営システム50において管理された顧客に関する情報を検索して、当融資を申し込んだ顧客がFX会員であるか否かを検索し(S105)、FX会員である場合には、FX運営システム50で管理している顧客に関する各種情報を会員情報データとしてFX用融資審査装置10に送信する(S106)。
FX用融資審査装置10は、情報送受信手段11により、上記会員情報データを受信し(S107)、審査項目確認・提示手段13により、会員情報データに含まれる顧客に関する情報に、審査手段14における融資審査に必要な項目が全て含まれているか否かを確認し(S108)、不足する場合には、その項目をFX運営システム50を介して顧客端末60に提示する(S109)。顧客が提示された項目について回答し、顧客端末60からその回答を送信すると、FX運営システム50を介して情報送受信手段11により受信される(S110)。次に、顧客が、FX取引中か否か、すなわち、現在FX取引を行っているFX商品があるか否かをFX商品特定手段15により確認して特定する(S111)。FX取引中か否かは、会員情報データに、証拠金取引持ち高、証拠金評価額等が含まれるか否かによって判定できるが、顧客端末60に問い合わせを行うようにしてもよい。なお、S108において、審査項目確認・提示手段13により、会員情報データに含まれる顧客に関する情報に、審査手段14における融資審査に必要な項目が全て含まれており、改めて問い合わせを行う必要がない場合と判定されている場合には、S109、S110の工程は省略される。
FX取引中でない場合には、FX取引をすぐに開始するか否かを顧客端末60に問い合わせ(S130)、FX取引をすぐに開始する旨の回答があった場合には、顧客端末装置60にFX商品を選択するように指示を送信し(S140)、顧客が選択したFX商品に関する情報を送信してくると、情報送受信手段11によりその情報を受信し、FX商品特定手段15により特定する(S141)。
次に、審査手段14による審査工程に入る。まず、FX取引中の場合(S111において「YES」の場合)には、会員情報データから証拠金取引持ち高を確認し、顧客属性、外部要因、取引実績を考慮して、図2〜図4のテーブルに基づいてそれらのポイントを求める(S112〜S114)。例えば、証拠金取引持ち高が、現在、日本円で200万円に相当する米ドル(為替レートが1米ドル=120円で、約16,667米ドル)を保有している顧客Aが新規に融資を申し込んだとする。顧客Aの顧客属性、現在保有している証拠金取引持ち高に対応するFX取引の外部要因、取引実績(過去の平均値)は次の通りであったとする。
「顧客属性」:37歳、男性、既婚子供あり、本人名義の持家(ローン無し)、自宅電話有り、社員、社員数1000人
「外部要因」:レバレッジ5倍、米ドル金利5%(円1%・・・よって、スワップ金利4%)、1米ドル(現在の為替レート)=120円(但し、購入時レート:1米ドル=110円・・・よって、為替変動109%)
「取引実績」:105%
この場合、担保与信額は、証拠金取引持ち高200万円の50%を上限とすると100万円になる。ポイントは、図2〜図4より、次の通りである。まず、顧客属性に関しては、年齢=9、家族構成=8、自宅電話=10、住居種別=10、勤務形態=10、社員数=10であるから、合計57ポイントとなる。外部要因に関しては、レバレッジ=5、スワップ金利差=8、為替変動=9、通貨=10であるから、合計32ポイントなる。取引実績は8ポイントとなる。よって、ポイントの合計は、97ポイントとなり、図5から、ポイント与信額は110万円となる。これに、担保与信額100万円を加えると、顧客Aの与信額は210万円となる。審査が終了すると、融資条件である与信額、利率を、情報送受信手段11によりFX運営システム50を介して顧客端末60に送信する(S115)。顧客は、受信した与信額、利率を参照して、与信額の範囲で、上記の例では、210万円の範囲で、利用希望金額(例えば、200万円)を送信する。情報送受信手段11によりこの利用希望金額を受信すると(S116)、為替変動予測手段16・運用結果予測手段17・返済利息算出手段18・運用益予測手段19によって利用希望金額を運用した場合の損益がシミュレーションされる(S117)。具体的には、為替変動予測手段16により、FX商品特定手段15により特定されたFX商品の為替レートを予測し、その為替レートの予測を用いて運用結果予測手段17が利用希望金額を運用した場合の運用結果を予測する。これと共に、返済利息算出手段18が、審査手段14により求められた利率により返済利息を求める。そして、運用益予測手段19が運用結果予測と返済利息との差額を求めていく。
図9は、2008年4月に、利用希望金額(借入金)200万円を運用した場合のシミュレーションの一例を示す図である。運用するFX商品は、米ドルとユーロをそれぞれ100万円としており(図9(b)第2欄、第3欄参照)、レバレッジはいずれも3倍(図9(d)最下欄参照)を選択しているとする。そして、審査手段14により決定された利率(年率)が8.0%とすると、返済利息算出手段18により求められる借入金200万円の支払利息の累計は図9(a)の最下欄「B.支払利息の累計」のように推移し、2009年9月の段階では198,308円になる。一方、為替変動予測手段16により予測される米ドルとユーロの為替レートは、2008年4月〜2009年9月までの間、図9(d)の第1欄、第3欄に示したように予測される。この予測を用いて運用結果予測手段17により計算される運用予測結果は、図9(b)の第2欄の「ドル残高(円換算)」、第3欄の「ユーロ残高(円換算)」に示されたとおりである。従って、借入金200万円を差し引いた運用による含み益は、それぞれ同図の第4欄、第5欄に示したとおりになり、両者を合計した含み益は、第6欄の「含み益小計」に示された数値になる。この「含み益小計」に示された数値にレバレッジ3倍を反映させると、最下欄「A.含み益合計(レバレッジ反映後)」の数値になる。
運用益予測手段19は、図9(b)の最下欄「A.含み益合計(レバレッジ反映後)」から図9(a)の最下欄「B.支払利息の累計」を差し引いて運用益を求める(図9(c)の「S.運用益」として示した数値)。これにより、運用結果予測手段17によって求められる運用結果予測(含み益)から、借入に伴う支払利息を差し引くことによって、借入金を利用した運用益が明確になる。図9(c)によれば、2008年4月は運用益はマイナスであるが、2008年5月にはプラスに転じ、2008年12月まで利益が出た状態で推移する。その後、一旦マイナスになった後、2009年3月にはプラスに転じ、2009年9月の段階では「721,692円」の運用益が出ることになる。図10は、図9のシミュレーションをグラフ化したものである。
上記した運用益のシミュレーション結果は、顧客端末60に送信される(S118)。このとき、図9に示した一覧表だけを送信してもよいし、図10に示したグラフを送信するようにしてもよいし、両者を送信するようにしてもよい。また、運用適正判定手段21を備えている場合には、所定の期間における運用益、例えば、図9及び図10の例では、2008年4月から2009年9月における最終的な運用益がプラスなっているため、運用が「適正」と判定されることから、その情報も併せて顧客端末60に送信することが好ましい。顧客は、一覧表やグラフにより運用益を把握できるが、「適正」と判定されているか否かにより、融資を利用するか否かの判断をより行いやすくなる。
次に、顧客は、送信されたこれらのシミュレーション結果を閲覧し、融資実行を希望するか否かを判断する(S119)。そして、その結果を、顧客端末60からFX運営システム50を介して情報送受信手段11に送信する。融資実行を希望する場合には、与信額の範囲(例えば、上記の例では210万円の範囲)で、最終的な利用希望金額(例えば、200万円)を併せて送信する。最終的な利用希望金額は、通常は、シミュレーションを行った200万円となるが、必ずしも一致する必要はなく、上記のシミュレーションを参照して変更してもよい。また、必要に応じて、変更後の利用希望金額によって再度シミュレーションを実行するようにしてもよい。情報送受信手段11により利用希望金額を受信すると、融資金額出力手段20は、その利用希望金額が、審査手段14により得られた融資条件の範囲内か否か確認し、範囲内である場合には、その利用希望額を融資金額として決定すると共に、運用するFX商品を最終確認し(S120)、顧客のFX口座へ融資金額を証拠金として反映させるように、FX運営システム50に送信する。FX運営システム50は、その指示を受信すると、顧客のFX口座にその融資金額(上記の例では200万円)を反映させる(S121)。実際の融資金額は、融資会社が顧客のFX口座に振り込むことにより行われる。その後、情報更新手段12により、顧客DB30において記憶している顧客の属性情報、融資金額などを更新する(S122)。なお、S119において、融資実行を希望しないと回答した場合には、そのまま顧客DB30の更新がなされるが、後日、改めて融資を希望する場合には、後述の第3態様の工程に従って審査がなされることになる。
一方、FX取引中でなく、FX取引をすぐに開始するか否かを顧客端末60に問い合わせ、その結果、FX取引をすぐに開始する予定でない場合(S130において「NO」の場合)には、顧客属性及び取引実績に基づいた審査が行われ(S131〜S133)、与信額、利率が顧客に通知され(S134)、その後、顧客DBが更新される(S122)。逆に、FX取引をすぐに開始する旨の回答があって、S140、S141によりFX商品の選択がなされた場合には、FX商品特定手段15によってその商品が特定され、顧客属性及び取引実績に加えて、特定した商品の外部要因(設定したレバレッジや選択した通貨の種類等)に基づいて審査が行われる(S142〜144)。その後は、FX取引中の場合の工程と同様に、審査手段14により得られた融資条件(与信額、利率)の顧客端末60への送信(S145)、顧客から送信される利用希望金額の受信(S146)、為替変動予測手段16・運用結果予測手段17・返済利息算出手段18・運用益予測手段19によって利用希望金額を運用した場合のシミュレーション(S147)、シミュレーション結果の顧客端末60への通知(S148)の各工程が実行される。
FX取引中でないが、S140、S141によりFX商品の選択がなされた場合、上記のようにFX商品特定手段15によってその商品を特定するが、FX取引を行っていないため、S140、S141において選択したFX商品が運用上妥当か否かの判断がつきにくい。そこで、S148により、上記により選択したFX商品についてシミュレーション結果を顧客端末60に通知した後、比較FX商品抽出手段22により、FX商品特定手段15によって特定されたFX商品とは異なる条件の比較FX商品を抽出する(S149)。これを、図11〜図13を例に挙げて説明する。まず、図11(a)〜(d)は、100万円を米ドル、レバレッジ2倍で運用した例である。当初は、FX商品特定手段15によって、この「100万円分の米ドル、レバレッジ2倍」のFX商品が選択されていたとする。この場合の支払利息の累計推移は、図11(a)に示したようになる。また、予測される為替レート(図11(d))を基に算出した含み益は、図11(b)のように推移し、レバレッジ2倍を反映させた含み益は、図11(c)の第1欄「A.含み益合計(レバレッジ反映後)」に示したように推移する。運用益は、図11(c)の第2欄「S.運用益(レバレッジ2倍)」に示したように推移し、2009年9月時点の運用益は、「160,000円−73,099円=86,901円」となる。
これに対し、比較FX商品抽出手段22は、例えば、米ドル100万円分について、図3において異なるレバレッジでありながら、同じポイントが付与されているレバレッジ3倍、4倍の比較FX商品を抽出する。抽出した比較FX商品について、運用結果予測手段17、運用益予測手段18により予測した運用結果予測及び運用益が図12(a)、(b)に示した表である。図12(a)より、レバレッジ3倍の場合には、2009年9月時点の運用益は、「240,000円−73,099円=166,901円」となり、図12(b)より、レバレッジ4倍の場合には、「320,000円−73,099円=246,901円」となる。なお、図13は、レバレッジ2倍、3倍、4倍の場合の各運用益を支払利息の累計と共に示したグラフである。
比較FX商品を抽出したならば、その運用益を、最初に特定されたFX商品の運用益と運用益比較手段23による比較する(S150)。その結果、運用益の高いと予測された比較FX商品が存在する場合(S150で「YES」の場合)、上記の例では、レバレッジ3倍の比較FX商品及びレバレッジ4倍の比較FX商品が、比較FX商品情報送信手段24により顧客端末60に送信される(S151)。このとき、抽出された比較FX商品の全ての情報を通知してもよいが、例えば、取引実績が優れていない場合、より高いレバレッジの商品を通知することは、その顧客が損失を被る可能性が高くなる。そこで、この場合には、上記したように、例えば、2つの比較FX商品のうち、レバレッジ3倍のFX商品及びその運用結果予測・運用益のみを通知するといったように、顧客毎に送信対象を選択したりすることが行われる。例えば、顧客によっては、図11及び図12の全ての表を通知するのではなく、図11の表及び図12(a)の表のみを通知するようにしたり、あるいは、これらに代えて若しくはこれらに加えて、図13のうち、レバレッジ4倍の場合を削除したグラフを送信したりすることができる。顧客は、顧客端末60に送信された、最初に選択したFX商品に関する情報と比較FX商品に関する情報とを参考にして、これらによる運用を取り止めて再度他のFX商品を選択し直すか否かを決定する(S152)。他のFX商品を選択し直す場合には、S140の工程に戻る。
他のFX商品を再度選択することを希望しない場合(S152において「NO」の場合)及び最初に選択したFX商品よりも運用益が高いと予測されるFX商品がない場合(S150において「NO」の場合)には、顧客は融資実行を希望するか否かを判断し(S153)、その判断結果を、顧客端末60からFX運営システム50を介して情報送受信手段11に送信する。融資実行を希望する場合には、上記と同様に、最終的な利用希望金額と運用するFX商品を最終確認する(S120)。なお、この時点で、最初に選択したFX商品と比較FX商品の両方の情報を有している場合には、いずれによって運用するかを顧客は決定してその情報を送信し、運用するFX商品を最終決定する。その後は、上記と同様に、運用する顧客のFX口座へ融資金額を証拠金として反映させるように、FX運営システム50に送信し、顧客のFX口座に融資金額を反映させ、顧客DB30を更新し(S121、S122)、終了する。
・第2態様(図14〜図16)
(FX会員、FX専用キャッシング会員のいずれでもない顧客が、FX会員の新規の入会と融資の申し込みを連続して行った場合)
この場合は、まず、FX口座を開設するための手続を行うが、その手順は通常のFX口座の開設手順と同様であり、FX運営システム50のホームページにアクセスして総合口座を開設し、さらに、FX取引用のFX口座を開設する(S201〜S203)。なお、第1態様のS105において、FX運営機関の総合口座の開設会員ではあるが、FX会員でないと判定された場合も、S105からS203のFX口座の開設工程に移行する。
次いで、顧客が、顧客端末60を用いてFXの証拠金として利用する費用について融資を申し込む。FX運営システム50においてその融資希望の情報を受信すると(S204)、会員情報データをFX用融資審査装置10に送信し(S205)、情報送受信手段11により、上記会員情報データを受信する(S206)。その後、第1態様と同様に、審査項目確認・提示手段13による融資審査に必要な項目の確認(S207)、不足する項目がある場合には顧客端末60への提示(S208)、顧客端末60からの回答の受信(S209)の各工程を経て、審査手段14による審査が行われる(S210〜S212)。なお、S207において、融資審査に必要な項目が全て含まれていると確認された場合には、第1態様と同様にS208、S209の工程は省略される。
第2態様における顧客は、新規にFX口座を開設したため、この時点における会員情報は、顧客属性のみである。従って、S211においては、審査手段14は、顧客属性のみから与信額等の融資条件を判定する。
次に、FX取引をすぐに開始するか否かを顧客端末60に問い合わせ(S213)、FX取引をすぐに開始する旨の回答があった場合には、顧客端末装置60にFX商品を選択するように指示を送信し(S214)、顧客が選択したFX商品に関する情報を送信してくると、情報送受信手段11によりその情報を受信し、FX商品特定手段15によってその商品が特定される(S215)。FX商品が特定されると、当該FX商品を取引するための外部要因として、例えば、顧客の設定したレバレッジ、通貨の種類が確定するため、それに基づいた審査を行う(S216〜S218)。これにより、S210〜S212における顧客属性に基づいた審査結果(ポイント)と、S216〜S218における外部要因に基づいた審査結果(ポイント)とが得られることになるため、両者を合算して与信額、利率を設定する(S219)。
次に、融資条件(与信額、利率)の顧客端末60への送信(S220)、顧客から送信される利用希望金額の受信(S221)、為替変動予測手段16・運用結果予測手段17・返済利息算出手段18・運用益予測手段19による利用希望金額を運用した場合のシミュレーション(S222)、シミュレーション結果の顧客端末60への通知(S223)の各工程が実行される。さらに、比較FX商品抽出手段22による比較FX商品の抽出(S224)、運用益の高いと予測された比較FX商品が存在するか否かの判定(S225)、運用益の高いと予測されたFX商品が存在する場合の当該比較FX商品の顧客端末60への送信(S226)の各工程が実行される。また、顧客は、再度他のFX商品を選択し直すか否かを決定し(S227)、他のFX商品を選択し直す場合には、S214に戻って、再度FX商品を選択する。他のFX商品を再度選択することを希望しない場合(S227において「NO」の場合)及び最初に選択したFX商品よりも運用益が高いと予測されるFX商品がない場合(S225において「NO」の場合)には、顧客は融資実行を希望するか否かを判断し(S228)、その判断結果を、顧客端末60からFX運営システム50を介して情報送受信手段11に送信する。融資実行を希望する場合には、上記と同様に、最終的な利用希望金額と運用するFX商品を最終確認する(S229)。なお、この時点で、最初に選択したFX商品と比較FX商品の両方の情報を有している場合には、いずれによって運用するかを顧客は決定してその情報を送信し、運用するFX商品を最終確認する。その後は、第1の態様と同様に、運用する顧客のFX口座へ融資金額を証拠金として反映させるように、FX運営システム50に送信し、顧客のFX口座に融資金額を反映させると共に、顧客DB30の更新がなされる(S230、S231)。なお、S213において、FX取引をすぐに開始しない旨の回答があった場合には、審査手段14による審査(S210〜S212)により求められた与信額、利率が顧客端末60に通知されて(S232)、顧客DB30の更新(S231)がなされて終了する。
・第3態様(図17〜図18)
(FX会員で、既にFX専用キャッシング会員である顧客が、追加融資を希望した場合)
第3態様においては、顧客が追加融資を希望する場合、顧客端末60からFX運営システム50のホームページにアクセスし(S301)、FX運営システム50において、ID、パスワードの受信(S302)、顧客の特定(S303)、追加の融資希望の情報を受信する(S304)。
次いで、当該顧客がFX取引中か否かを判断する(S305)。FX取引中の場合には、会員情報データの送信・受信が行われ(S306〜S307)、審査手段14による審査が行われる(S308〜S310)。このときの審査は、顧客が既にFX会員であり、かつ、FX取引中であるため、証拠金取引持ち高、顧客属性、外部要因、取引実績を考慮して行われる。
ここで、審査手段14によって、与信額、利率が求められるが、FX取引中であるため、現在、融資を受けている場合もある。そこで、FX用融資審査装置10は、既に受けている融資の利用残高を与信額と比較し(S311)、与信額が利用残高を上回っている場合に、与信額から利用残高を差し引いた利用可能額及び利率を顧客へ通知する(S312)。
次に、顧客から送信される利用希望金額の受信(S313)、為替変動予測手段16・運用結果予測手段17・返済利息算出手段18・運用益予測手段19による利用希望金額を運用した場合のシミュレーション(S314)、シミュレーション結果の顧客端末60への通知(S315)の各工程が実行される。融資実行を希望する場合(S316において「YES」の場合)には、最終的な利用希望金額と運用するFX商品を最終確認する(S317)。その後は、第1の態様と同様に、運用する顧客のFX口座へ融資金額を証拠金として反映させるように、FX運営システム50に送信し、顧客のFX口座に融資金額を反映させ、顧客DB30を更新する(S318、S319)。なお、S311において、既に受けている融資の利用残高が与信額と同額か、与信額を上回っている場合には、融資できない旨が顧客端末60に通知され(S320)、その後、顧客DB30が更新される(S319)。
S305において、FX取引中でない場合には、会員情報データの送信・受信(S331〜S332)が行われた後、顧客端末装置60にFX商品を選択するように指示を送信し(S333)、選択したFX商品に関する情報を受信すると(S334)、審査手段14は、現在の証拠金取引持ち高はないため、顧客属性、外部要因、取引実績を考慮した審査を行う(S335〜S337)。次に、審査手段14により得られた融資条件(与信額及び利率)を通知する(S338)。その後、上記と同様に、顧客から送信される利用希望金額の受信(S339)、為替変動予測手段16・運用結果予測手段17・返済利息算出手段18・運用益予測手段19による利用希望金額を運用した場合のシミュレーション(S340)、シミュレーション結果の顧客端末60への通知(S341)の各工程が実行される。さらに、比較FX商品抽出手段22による比較FX商品の抽出(S342)、運用益の高いと予測された比較FX商品が存在するか否かの判定(S343)、運用益の高いと予測されたFX商品が存在する場合の当該比較FX商品の顧客端末60への送信(S344)の各工程が実行される。また、顧客は、再度他のFX商品を選択し直すか否かを決定し(S345)、他のFX商品を選択し直す場合には、S333に戻り、再度FX商品を選択する。他のFX商品を再度選択することを希望しない場合(S345において「NO」の場合)及び最初に選択したFX商品よりも運用益が高いと予測されるFX商品がない場合(S343において「NO」の場合)には、顧客は融資実行を希望するか否かを判断し(S346)、その判断結果を、顧客端末60からFX運営システム50を介して情報送受信手段11に送信する。融資実行を希望する場合には、上記と同様に、最終的な利用希望金額と運用するFX商品を最終確認する(S317)。なお、この時点で、最初に選択したFX商品と比較FX商品の両方の情報を有している場合には、いずれによって運用するかを顧客は決定してその情報を送信し、運用するFX商品を最終確認する。その後は、第1の態様と同様に、運用する顧客のFX口座へ融資金額を証拠金として反映させるように、FX運営システム50に送信し、顧客のFX口座に融資金額を反映させ(S318)、顧客DB30を更新する(S319)。
図1は、本発明の一の実施形態に係るFX用融資審査装置の概略構成を説明するための図である。 図2は、顧客属性ポイントを求める手法を説明するための図である。 図3は、外部要因ポイントを求める手法を説明するための図である。 図4は、取引実績ポイントを求める手法を説明するための図である。 図5は、ポイントと与信額との対応関係の一例を示した図である。 図6は、利率に関する条件の一例を説明するための図である。 図7は、第1態様におけるFX取引に関する融資を行う手順を説明するための図である。 図8は、第1態様におけるFX取引に関する融資を行う手順を説明するための図である(図7の続き)。 図9は、利用希望金額(借入金)200万円を運用した場合のシミュレーションの一例を示した図であり、(a)は支払利息の推移を、(b)は運用結果予測(含み益)の推移を、(c)は運用益の推移を、(d)は為替レートの推移をそれぞれ示した図である。 図10は、図9の表に示した支払利息、含み益、運用益をグラフ化した図である。 図11は、利用希望金額(借入金)200万円を運用した場合のシミュレーションの他の例を示した図であり、(a)は支払利息の推移を、(b)は運用結果予測(含み益)の推移を、(c)は運用益の推移を、(d)は為替レートの推移をそれぞれ示した図である。 図12(a)は、レバレッジ3倍の比較FX商品の含み益、運用益の推移を示した図であり、図12(b)は、レバレッジ4倍の比較FX商品の含み益、運用益の推移を示した図である。 図13は、図11に示したレバレッジ2倍の運用益、図12(a)に示したレバレッジ3倍の運用益、図12(b)に示したレバレッジ4倍の運用益をそれぞれグラフ化した図である。 図14は、第2態様におけるFX取引に関する融資を行う手順を説明するための図である。 図15は、第2態様におけるFX取引に関する融資を行う手順を説明するための図である(図14の続き)。 図16は、第2態様におけるFX取引に関する融資を行う手順を説明するための図である(図15の続き)。 図17は、第3態様におけるFX取引に関する融資を行う手順を説明するための図である。 図18は、第3態様におけるFX取引に関する融資を行う手順を説明するための図である(図17の続き)。
10 FX用融資審査装置
11 情報送受信手段
12 情報更新手段
13 審査項目確認・提示手段
14 審査手段
15 FX商品特定手段
16 為替変動予測手段
17 運用結果予測手段
18 返済利息算出手段
19 運用益予測手段
20 融資金額出力手段
21 運用適正判定手段
22 比較FX商品抽出手段
23 運用益比較手段
24 比較FX商品情報送信手段
30 顧客DB
50 FX運営システム
60 顧客端末

Claims (18)

  1. 外国為替証拠金取引を運営するFX運営機関によって管理されたFX運営システムと通信手段を介して接続され、
    融資を希望する顧客が外国為替証拠金取引を行うFX商品を特定するFX商品特定手段と、
    前記FX運営システムから送信される前記顧客の証拠金取引持ち高、顧客属性、外部要因、取引実績、証拠金評価額のうちの少なくとも一つの情報に基づき、前記顧客への融資条件を審査する審査手段と、
    前記FX商品特定手段により特定されたFX商品についての為替レートの変動を予測する為替変動予測手段と、
    前記審査手段により融資条件として得られる与信額の範囲内の融資金額を用いて外国為替証拠金取引を行った場合の運用結果予測を、前記為替変動予測手段により予測される為替レートを用いて時系列にシミュレーションする運用結果予測手段と、
    を具備することを特徴とするFX用融資審査装置。
  2. さらに、前記審査手段により求められる与信額の範囲内の融資金額を融資した場合における、返済利息を時系列に求める返済利息算出手段と、
    前記運用結果予測手段により求められる運用結果予測と前記返済利息算出手段により求められる返済利息とを用いて、運用益を時系列に予測する運用益予測手段と
    を具備することを特徴とする請求項1記載のFX用融資審査装置。
  3. 前記運用益予測手段により予測される所定期間内における運用益に基づき、当該所定期間において利益が生じるか否かにより、前記融資金額を用いた運用が適正か否かを判定する運用適正判定手段をさらに有することを特徴とする請求項2記載のFX用融資審査装置。
  4. 前記審査手段は、前記証拠金取引持ち高又は証拠金評価額を基に担保与信額を算出すると共に、前記顧客属性、外部要因、取引実績のうちの少なくとも一つの情報をポイント化し、そのポイントに応じたポイント与信額を算出し、前記担保与信額とポイント与信額の合計を前記与信額として求める手段であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載のFX用融資審査装置。
  5. さらに、前記FX商品特定手段によって特定されたFX商品とは異なる条件の比較FX商品を抽出する比較FX商品抽出手段を有し、
    前記比較FX商品抽出手段は、前記審査手段によりポイント与信額を求める際に算出するポイントの値と同じかまたはその値未満となる比較FX商品を抽出することを特徴とする請求項4記載のFX用融資審査装置。
  6. 前記外部要因には、運用対象の通貨の種類、レバレッジ、スワップ金利、為替レートを含み、
    前記比較FX商品抽出手段は、前記外部要因に含まれるいずれかの要因を前記FX商品特定手段によって特定されたFX商品と異ならせて、前記審査手段によりポイント与信額を求める際に算出するポイントの値と同じかまたはその値未満となる比較FX商品を抽出することを特徴とする請求項5記載のFX用融資審査装置。
  7. 前記運用結果予測手段は、前記比較FX商品抽出手段により抽出された少なくとも一つの比較FX商品についての運用結果予測もシミュレーションする構成であり、
    前記運用益予測手段は、前記比較FX商品についての運用結果予測と前記返済利息算出手段により求められる返済利息とを用いた運用益も時系列に予測する構成であり、
    前記FX商品の運用益と前記比較FX商品の運用益とを比較する運用益比較手段をさらに備えることを特徴とする請求項5又は6記載のFX用融資審査装置。
  8. さらに、前記比較FX商品抽出手段により抽出された少なくとも一つの比較FX商品を顧客端末に送信する比較FX商品情報送信手段を有し、
    前記比較FX商品情報送信手段が、各顧客の顧客属性、取引実績に応じて、送信対象の比較FX商品を選択する手段を有することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1に記載のFX用融資審査装置。
  9. 前記送信対象の比較FX商品を選択する手段は、抽出された前記比較FX商品の中から送信対象とする一部の比較FX商品を選択する手段、顧客端末に表示する比較FX商品の表示順序を調整する手段、抽出された前記比較FX商品の情報自体を顧客端末に表示するかしないかを選択する手段のうち、いずれか少なくとも一つの手段からなることを特徴とする請求項8記載のFX用融資審査装置。
  10. 外国為替証拠金取引に運営するFX運営機関によって管理されたFX運営システムと通信手段を介して接続されたコンピュータから構成されるFX用融資審査装置に導入されるコンピュータプログラムであって、
    融資を希望する顧客が外国為替証拠金取引を行うFX商品を特定するFX商品特定手段と、
    前記FX運営システムから送信される前記顧客の証拠金取引持ち高、顧客属性、外部要因、取引実績、証拠金評価額のうちの少なくとも一つの情報に基づき、前記顧客への融資条件を審査する審査手段と、
    前記FX商品特定手段により特定されたFX商品についての為替レートの変動を予測する為替変動予測手段と、
    前記審査手段により融資条件として得られる与信額の範囲内の融資金額を用いて外国為替証拠金取引を行った場合の運用結果予測を、前記為替変動予測手段により予測される為替レートを用いて時系列にシミュレーションする運用結果予測手段と、
    を具備することを特徴とするコンピュータプログラム。
  11. さらに、前記審査手段により求められる与信額の範囲内の融資金額を融資した場合における、返済利息を時系列に求める返済利息算出手段と、
    前記運用結果予測手段により求められる運用結果予測と前記返済利息算出手段により求められる返済利息とを用いて、運用益を時系列に予測する運用益予測手段と
    を具備することを特徴とする請求項10記載のコンピュータプログラム。
  12. 前記運用益予測手段により予測される所定期間内における運用益に基づき、当該所定期間において利益が生じるか否かにより、前記融資金額を用いた運用が適正か否かを判定する運用適正判定手段をさらに有することを特徴とする請求項11記載のコンピュータプログラム。
  13. 前記審査手段は、前記証拠金取引持ち高又は証拠金評価額を基に担保与信額を算出すると共に、前記顧客属性、外部要因、取引実績のうちの少なくとも一つの情報をポイント化し、そのポイントに応じたポイント与信額を算出し、前記担保与信額とポイント与信額の合計を前記与信額として求める手段であることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1に記載のコンピュータプログラム。
  14. さらに、前記FX商品特定手段によって特定されたFX商品とは異なる条件の比較FX商品を抽出する比較FX商品抽出手段を有し、
    前記比較FX商品抽出手段は、前記審査手段によりポイント与信額を求める際に算出するポイントの値と同じかまたはその値未満となる比較FX商品を抽出することを特徴とする請求項13記載のコンピュータプログラム。
  15. 前記外部要因には、運用対象の通貨の種類、レバレッジ、スワップ金利、為替レートを含み、
    前記比較FX商品抽出手段は、前記外部要因に含まれるいずれかの要因を前記FX商品特定手段によって特定されたFX商品と異ならせて、前記審査手段によりポイント与信額を求める際に算出するポイントの値と同じかまたはその値未満となる比較FX商品を抽出することを特徴とする請求項14記載のコンピュータプログラム。
  16. 前記運用結果予測手段は、前記比較FX商品抽出手段により抽出された少なくとも一つの比較FX商品についての運用結果予測もシミュレーションする構成であり、
    前記運用益予測手段は、前記比較FX商品についての運用結果予測と前記返済利息算出手段により求められる返済利息とを用いた運用益も時系列に予測する構成であり、
    前記FX商品の運用益と前記比較FX商品の運用益とを比較する運用益比較手段をさらに備えることを特徴とする請求項14又は15記載のコンピュータプログラム。
  17. さらに、前記比較FX商品抽出手段により抽出された少なくとも一つの比較FX商品を顧客端末に送信する比較FX商品情報送信手段を有し、
    前記比較FX商品情報送信手段が、各顧客の顧客属性、取引実績に応じて、送信対象の比較FX商品を選択する手段を有することを特徴とする請求項14〜16のいずれか1に記載のコンピュータプログラム。
  18. 前記送信対象の比較FX商品を選択する手段は、抽出された前記比較FX商品の中から送信対象とする一部の比較FX商品を選択する手段、顧客端末に表示する比較FX商品の表示順序を調整する手段、抽出された前記比較FX商品の情報自体を顧客端末に表示するかしないかを選択する手段のうち、いずれか少なくとも一つの手段からなることを特徴とする請求項17記載のコンピュータプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020209633A3 (ko) * 2019-04-10 2020-12-03 박웅 렌트포지션 설정 기능을 구비한 fx마진거래 렌트거래 방법

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