JP2010128267A - アクチュエータ、点字ピン駆動装置及び接触ディスプレイ装置 - Google Patents

アクチュエータ、点字ピン駆動装置及び接触ディスプレイ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】少ない部品点数で、組み立てが容易でありしかも、点字マスと同様の面積内に点字の動作機構を収めて、点訳本と同様の行間で複数行の点字表示が可能な小型のアクチュエータ、点字ピン駆動装置及び接触ディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】電流が印加されて形状記憶合金線2が、その抵抗と流れる電流によるジュール熱によって発熱する。この発熱により、形状記憶合金線2が縮み、コイルスプリング4によって付勢される力は形状記憶合金線2の短縮する力よりも弱いので、点字ピン3はコイルスプリング4によって付勢される力に抗して移動し押し上げられる。その後、通電を停止することで、形状記憶合金線2は弛緩し、コイルスプリング4によって付勢される力も相まって点字ピン3は押し下げられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は例えば点字ピン駆動装置に適用されるアクチュエータ、点字ピン駆動装置及び接触ディスプレイ装置に関するものである。
視覚障害者の重要な情報媒体である点字にあっては、縦約15mm、横約3mm程度の大きさ内に設けられた6点若しくは8点の凹凸で1文字が表わされる。また一般に点字を印刷した点字本においては、1点の直径が約1.5mmで、高さとして約0.5mmの凸状とした点字が印刷される。
近年、一点字数である6本の触針からなるピンの各ピンを電子的に上下することで、点字を表示する点字ディスプレイ装置や、この6本の触針を1点字分として、さらに複数の点字が表示されるように、各触針を電子的に上下させることで文字を表示させる接触ディスプレイが開発されている。
この接触ディスプレイを用いることによって、視覚障害を持つ人同士で、あるいは視覚障害を持つ人と健常者とで、会話内容とともに会話状態を呈示しながら口頭会話と同様に遠隔コミュニケーションすることも可能であり、障害による情報伝達の障壁を解消することができる。
特許文献1には形状記憶合金にレーザ光を照射し加熱を行うことによって駆動する盲人用触覚接触ディスプレイが開示された。
この特許文献1に記載の触覚接触ディスプレイは、形状記憶合金の加熱源にレーザ光を用い、特定の形状記憶合金を選択するためにスキャナーを使用するために、装置が大型となりまたコストが高い。
特許文献2には、そのような問題点を解決するために構造を改良し、形状記憶合金線を用いてピンを駆動する方法が開示された。しかし、この構造では立体的な組み立てが複雑であり、組み立て時の位置決めが容易でないという問題がある。
そこで以上の特許文献1及び特許文献2に提案された形状記憶合金を用いた触覚接触ディスプレイの問題を解消するために特許文献3には集積化が容易で、低コストで製造できる形状記憶合金を用いた点字ピン駆動装置及びそれを用いたディスプレー装置並びにそれらの製造方法が提案された。
この特許文献3の形状記憶合金を用いた触覚接触ディスプレイでは形状記憶合金コイルが電流駆動され、加熱されて収縮することによって点字ピンが移動する。
特公昭63−27711号公報 特開2001−265213号公報 特開2004−341255号公報
しかしながら、この特許文献3の形状記憶合金を用いた触覚接触ディスプレイでは、形状記憶合金をコイルで運動させており、その様にコイル状にされた形状記憶合金を利用した場合には、電流を流して、形状記憶合金を収縮若しくは伸長させたとしても、弾性を備えることをその機能とするコイルそのものの性質から、その収縮若しくは伸長させた状態で一定の形状を保持することはできない。
特に触覚接触ディスプレイでは、視覚障害者の個人差により接触の方法に違いがあり、軽く触れるだけの人もいれば、高い圧力をかける人もいる。すなわち視覚障害者は、点字を「撫でる」のではなく、点字をいわば「こねくる」ようにして認識する場合もあり、そのため、点字ピン自体にかかる圧力は単に触れるという程度であるとは限らない。したがって触覚接触ディスプレイでは圧力の高い場合に対応させる必要があり、その点でコイル状にされた形状記憶合金は高い圧力によって伸びてしまい、形状を維持することはできない。この問題はどのような形状記憶合金を利用しても解決することはできず、コイル状形状記憶合金を指の圧力に屈せずにコイル状に保つことは、コイル状であるという形状の特性に由来して極めて困難である。
また、その対策としてコイルの線を太くし、大きな電流を流すことで指の圧力に抗する様にした場合には、縦約15mm、横約3mm程度の大きさ内に設けられた6点の凹凸で1文字が表わされるという一般の規格を充足する程度に小型の構造とすることはできない。また応答特性の悪化も避けることができず、コスト、快適な使用感、利便性何れの観点からも、不十分な構成となることを避けることはできない。
さらに、コイル状の形状記憶合金が収縮した状態のところに、指で圧力をかけ続けた場合、その形状記憶合金が、形状記憶合金としての特性を保ち続けることはできず、伸縮特性は早期に劣化し、安価に反復使用できるものとして構成することはできない。
以上のように、現状ではコンピュータ機器等に接続する点字表示装置の全てに搭載される基本的な点字表示装置は高さ・奥行きが大きく、その点が複数行の点字表示が可能な点字表示装置の開発の障害となっている。したがって小型の基本装置を開発することによって複数行表示が可能な点字表示装置の開発と普及を促すことが障害者福祉の観点から喫緊の課題となっている。
本発明は、以上の点に鑑み、少ない部品点数で、組み立てが容易でありしかも、点字マスと同様の面積内に点字の動作機構を収めて、点訳本と同様の行間で複数行の点字表示が可能な小型のアクチュエータ、点字ピン駆動装置及び接触ディスプレイ装置を提供することを目的とする。
以上の課題を達成する本発明のアクチュエータは、両端部を固定した長尺体の両端部間の領域に曲がり部を形成し、その曲がり部に付勢する様に被駆動体を取付け、前記長尺体の長尺方向の短縮によって前記付勢方向とは反対の方向に前記被駆動体を移動することを特徴とする。
また本発明のアクチュエータは、両端部を固定した長尺体の両端部間の領域に曲がり部を形成し、前記長尺体と単一の交差部を形成する方向であって前記曲がり部の底部に向かう方向に付勢する様に被駆動体を取付け、前記長尺体の長尺方向の短縮によって前記付勢方向とは反対の方向に前記被駆動体を移動することを特徴とする。
前記長尺体が通電加熱によって長尺方向に短縮し、また前記曲がり部がU字状部である様にしてもよい。
さらに前記長尺体として形状記憶合金線を用いることができる。加えて前記被駆動体によって前記曲がり部に付勢する弾性部材を備える様にしてもよい。
前記被駆動体を点字ピンとすることができ、その様なアクチュエータを複数個用いて点字ディスプレイユニットを構成しても良い。
加えて本発明の点字ピン駆動装置は、通電可能に配置される形状記憶合金線と、前記形状記憶合金線に取り付けられる点字ピンと、前記形状記憶合金線に電流を供給する駆動回路と、を備え、前記駆動回路によって前記形状記憶合金線に通電し、通電された形状記憶合金線が、通電加熱によって長尺方向に短縮することによって前記点字ピンが移動されることを特徴とする。
前記形状記憶合金線が固定ブロックの凹部にU字状に収納して配置され、前記点字ピンの一端を前記凹部に収納された前記形状記憶合金線のU字状部底部に取付け、前記形状記憶合金線の長尺方向の短縮によるU字状底部の前記凹部外方向変位によって前記点字ピンを前記凹部外方向に移動する様にしてもよい。
前記凹部の開口部から底部に向かう方向に前記点字ピンに対して付勢する弾性部材を備える様にすることができる。
以上の点字ピン駆動装置を複数個用いて少なくとも点字を1行表示できる点字表示部と、データを入力して、前記点字表示部に、データに対応する点字を表示する制御用CPUからなる制御部を有する接触ディスプレイ装置を構成することができる。
また以上の点字ピン駆動装置を複数個2次元に配列した触覚表示部と、画像データを入力して、前記触覚表示部に、画像データに対応する画像を表示する制御用CPUからなる制御部を有する接触ディスプレイ装置を構成することができる。
[作用]
本発明のアクチュエータ、点字ピン駆動装置及び接触ディスプレイ装置は、電流を流すことで、点字ピンが実際に突出した状態を容易に保ち、その突出した部分を指で触り、さらには強い圧力でさすることによって文字を認識することが可能となる。本発明では、形状記憶合金線等の長尺体を利用するため、例えばU字型に形状記憶合金線を配置することによって形状記憶合金線等の長尺体が短縮した状態で、指で強い圧力を加えたとしても指の圧力によって形状記憶合金線等の長尺体が伸びて弛緩し機能を失うことはない。その点は形状記憶合金線を弱い電流で変形させたとしても同様であり、特には電流の強弱には拘わらない。
また、形状記憶合金線等の長尺体を特にU字型に配置した場合には、形状記憶合金線に電流を流す接点を同一平面上に配置することができるため、長尺体に接続される電極の位置を同じ高さに合わせることができ、これにより、不要な配線の取り回しや複数の基盤を必要としないため、単一の基盤によって接触ディスプレイ装置を構成することができる。
また特に複数行の点字は既存の装置でも可能であるが、既存の装置では点字マスすなわち1の点字ピンが設けられる部位以上の面積を必要とするため、点訳本と同じような点字の行間を実現することはできない。これに対して本発明のアクチュエータ、点字ピン駆動装置では、点字マスと同様の面積内にアクチュエータ、点字ピン駆動装置を収めることができるため、点訳本と同様の行間で点字を表示することができる。したがって、点訳本の使用感と同様な使用感での利用が可能となる。
以上の本発明のアクチュエータ、点字ピン駆動装置、接触ディスプレイ装置によれば点字マスと同一の面積内に表示に必要な仕組みを収めることができ、様々な形状の点字表示装置の製造が可能になる。すなわち点字ディスプレイに一般の点字表示と同一のマス間、行間をもった複数行の点字文書表示が可能になり、一般の点字マスと同一面積内に装置が収まるので複数行の点字文書を小型の装置で表現することができまた装置の構造が簡単であるため装置の機械的エラーが少ない。またテコなどの動作装置を必要としないため薄型に構成することが可能になった。
本発明の接触ディスプレイ装置は、本発明のアクチュエータ若しくは点字ピン駆動装置をモジュール化して、一次元または二次元配置をすることで容易に製作でき、低消費電力で、かつ、高速に動作する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態のアクチュエータ、点字ピン駆動装置、接触ディスプレイ装置を詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明の実施の形態のアクチュエータ、点字ピン駆動装置1の構成を示し、す模式図であり、図3は点字ピン駆動装置1を用いて構成される点字ディスプレイユニットの平面図である。
本発明の実施の形態のアクチュエータによって構成された点字ピン駆動装置1は、長尺体である形状記憶合金線2と、被駆動体である点字ピン3と、形状記憶合金線2への通電を切り替え可能に制御する駆動回路(図示せず)と、点字ピン3の上端部分に設けられる弾性部材であるコイルスプリング4とから構成され、係るアクチュエータによって構成された点字ピン駆動装置1によって点字ディスプレイユニット5が構成される。
以上の点字ピン3としては、例えば、丸棒や、角棒などの柱状部材を使用できる。
また点字ディスプレイユニット5の基盤5aには点字ピン3が移動できるように対応する位置に貫通孔5bが設けられている。これにより、点字ピン3が図1上Xで示す方向に図上上方へ変位、即ち移動したときに、点字ピン3は貫通孔5bを貫通して点字ディスプレイユニット5の基盤5a表面側に突出して、その触覚が可能となる。
形状記憶合金線2は駆動回路による通電加熱によって長尺方向に短縮する。
この形状記憶合金線2は曲がり部であるU字状部を有すると共に固定ブロック6の凹部6aにU字状部2aを収納する態様で配置される。また形状記憶合金線2の両端部2b、2cは各々固定ブロック6の側壁部6bの上端面の固定部6cにおいて固定される。さらに形状記憶合金線2の一端部2bは駆動回路の正電源に電気的に接続され、一方形状記憶合金線2の他端部2cは駆動回路の負電源に電気的に接続される。
以上のように凹部6aに収納された形状記憶合金線2に形成されたU字状部2aの底部2dに点字ピン3の一端3aを取付ける。その形状記憶合金線2に対する点字ピン3の一端3aの取付状態の一態様を図1(b)に示す。
図1(b)に示すように、形状記憶合金線2には予め絶縁コーティング7を施し、その形状記憶合金線2を点字ピン3の一端3aに形成されたかしめ溝3cに対し嵌入する。それによって、形状記憶合金線2が点字ピン3の一端3aにかしめられた状態で、その相互が固定される。
このように形状記憶合金線2に対して点字ピン3の一端3aが取り付けられる結果、形状記憶合金線2と点字ピン3相互の位置関係は、形状記憶合金線2の通電加熱による短縮によって形状記憶合金線2に形成されたU字状部2aの底部2が図1上Xで示す方向に図上上方へ変位する方向と、点字ピン3が貫通孔5bを貫通して点字ディスプレイユニット5の基盤5a表面側に突出する動作における動線方向である図1上X方向とが一致する位置関係となる。
換言すれば両端部2b、2cを各々固定ブロック6の側壁部6bの上端面の固定部6cにかしめることによって固定した形状記憶合金線2の両端部2b、2c間の領域にU字状部2aを形成し、そのU字状部2aの底部2dにおいて単一の交差部を形成する方向であってU字状部2aの底部2dに向かう方向に付勢する様に点字ピン3の一端3aを取付け、形状記憶合金線2の長尺方向の短縮によって前記付勢方向とは反対の方向に点字ピン3を移動することができる相互の関係で、形状記憶合金線2と点字ピン3相互の位置関係が設定される。
その結果、形状記憶合金線2の長尺方向の短縮によって形状記憶合金線2のU字状部2aの底部2dは図1に示される状態から図2に示される状態に図1上X方向に移動し、点字ピン3を固定ブロック6の開口領域を介して固定ブロック6の凹部外方向に移動する。
点字ピン3にはその中間部領域に周縁部3dが一体に形成され、その周縁部3d上面と点字ディスプレイユニット5間に弾性部材であるコイルスプリング4が狭持される。その結果、点字ディスプレイユニット5の基盤5a側端部3bからU字状部2aの底部2d側端部3aに向かう方向に点字ピン3はコイルスプリング4によって付勢される。
本発明の実施の形態のアクチュエータによって構成された点字ピン駆動装置1は以上のように構成されており、次のように動作する。
図1に示す状態の点字ピン駆動装置1では、形状記憶合金線2には電流が流れていないため、形状記憶合金線2は弛緩し常温下での長さを保っている。点字ピン3は、コイルスプリング4によって付勢されて図1上X方向下方へ押し下げられている。
図2に示す状態の点字ピン駆動装置1では、電流が印加されて形状記憶合金線2が、その抵抗と流れる電流によるジュール熱によって発熱する。この発熱により、形状記憶合金線2が縮み、コイルスプリング4によって付勢される力は形状記憶合金線2の短縮する力よりも弱いので、コイルスプリング4によって付勢される力に抗して図1上X方向上方へ点字ピン3は移動し押し上げられる。
その後、通電を停止することで、形状記憶合金線2は弛緩し、コイルスプリング4によって付勢される力も相まって点字ピン3は押し下げられる。
以上の本発明の実施の形態のアクチュエータによって構成された点字ピン駆動装置1は、部品点数が少なく、組み立てが容易にできる。また従来の形状記憶合金線を用いたピンの点字ピン駆動装置に比較して装置を小型化でき、より少ない電力で、かつ、高速に駆動させることできる。
特に形状記憶合金線2の抵抗は断面積に逆比例して大きくなり、一方その熱容量及び体積と表面積の比(体積/表面積)は形状記憶合金線2の断面積に比例して小さくなる。
したがって形状記憶合金線2の直径を小さくすることができる本発明の実施の形態のアクチュエータによって構成された点字ピン駆動装置1では、少ない通電によって短時間で加熱を行うことができる。また通電加熱により形状記憶合金線2内にたまった熱の外気への放熱が速やかに行われ、極めて優れた応答性を実現することができる。
しかも形状記憶合金線2は生物のような柔らかで静かな動きをし、通常は、柔らかくナイロンの糸のようにしなやかである反面、電流を通じるとピアノ線のように強靱になり、強い力で収縮する。また通電を停止すると再び柔らかくなり、もとの長さに伸長する。以上の動作を繰り返し反復することができる。
図4は本発明の一実施の形態の接触ディスプレイ装置8を示す斜視図である。係る接触ディスプレイ装置8は点字ディスプレイユニット5を4個用いて、合計で24個の点字ピン駆動装置1を用いて点字を1行表示できる点字表示部8aと、データを入力して、点字表示部8aに、データに対応する点字を表示する制御用CPUからなる制御部(図示せず)を有する。
ここで、点字ピン3としては、規格により、例えば点字部分が直径1.5mmのピンを使用する。
なお、本実施の形態では点字ディスプレイユニット5の4個を基本ユニットとしてディスプレイ装置7を構成したので、装置が過度に小さくなることによって、部材の強度が弱くなり、加工後の点字ピン3を収める径の「ゆがみ」、すなわち不揃いが起こることを避けることができ、精度出しが容易になる。
なお制御部への文字データは例えばパーソナルコンピュータ(図示せず)から入力される。まず、パーソナルコンピュータから送られた点字文字情報データが、接触ディスプレイ装置8の制御部の制御用CPUに送られ、制御用CPUは駆動する1文字を選択し、それと同時にどの点字ピン3を駆動するかという信号を送る。その出力信号に基づき形状記憶合金線2を通電加熱する。
その際、形状記憶合金線2を指定する速度は速く、また、指定された形状記憶合金線2に流れる電流は通電状態で保持されるため、点字ピン3が駆動した後、通電を停止するクリア信号が送られるまで通電は継続される。従って、見かけ上6ピン(1文字に相当)を同時に駆動することができ、その様にして1つの文字を表示するとすぐ隣文字を駆動し、順々に1行の文字を表示していく。
図5は本発明の他の実施の形態の接触ディスプレイ装置9の正面図である。
この接触ディスプレイ装置9は点字ディスプレイユニット5を複数個2次元に配列した点字表示部9aと、データを入力して、点字表示部9aに、データに対応する点字を表示する制御用CPUからなる制御部(図示せず)を有する。
以上の本発明の実施の形態のアクチュエータ、点字ピン駆動装置、接触ディスプレイ装置は本発明の点字ピン駆動装置の製造方法によって次の工程を実施して製造される。
点字ピン3の一端3aを形状記憶合金線2両端部2b、2c間の領域に固定し、形状記憶合金線2を固定ブロック6に配置する。次に形状記憶合金線2に電流を供給する駆動回路を設ける。
以上の工程では、形状記憶合金線2と点字ピン3相互の位置関係は、形状記憶合金線2の通電加熱による短縮によって形状記憶合金線2に形成されたU字状部2aの底部2が変位する方向と、点字ピン3が貫通孔5bを貫通して点字ディスプレイユニット5の基盤5a表面側に突出する動作における動線方向とが一致する位置関係とする。
さらに点字ピン3にはその中間部領域に周縁部3dを一体に形成し、その周縁部3d上面と点字ディスプレイユニット5間にコイルスプリング4を狭持させる。
以上の形状記憶合金線2は高異方性形状記憶合金線を用いるのが良い。
一般に形状記憶合金は、加熱により熱エネルギーが運動エネルギーに変換されて元の形状に伸長または収縮する。
本実施の形態では、電流を流すと筋肉のように動く、細い繊維状のアクチュエータ(駆動装置)であるTi-Ni系形状記憶合金を原料にした繊維状のアクチュエータである形状記憶合金線2を用いるのが好ましい。
この形状記憶合金線2は電流を流しニクロム線のように自己発熱させて動かす電気・熱駆動方式で優れた性能を発揮し、繰り返し運動に安定な強い異方性を持った組織を持つ。適切な条件で使用することによって、ソレノイド(電磁石)やギア付きモーターのような使い方ができる。線径が細いため通電電流は少なく、冷めやすいので、応答速度も速い。
線径は直径約φ0.4mm〜約φ0.6mmとする。
この様な素材として例えばバイオメタル(BioMetal:トキ・コーポレーション株式会社の登録商標)が存在する。この異方性の高い形状記憶合金である遷移状アクチュエーターは電流を流すことで、長身方向に約3%縮小する。また一般の形状記憶合金より異方性の高い構造をもつため伸縮運動による劣化が少なく、10億往復以上の運動耐久力をもつ。
図6は形状記憶合金線2として高異方性形状記憶合金線であるバイオメタルを用い、本発明の一実施の形態の接触ディスプレイ装置8によって実際に構成した点字本10の平面図である。図に示すように各行10−1、行10−2・・・・行10−10にはそれぞれ4マス×8ユニット=32マスの点字ディスプレイユニット5が配列される。また、実際の点字本10では、各行10−1、行10−2・・・・行10−10間には点字1マスのスペース11−1、スペース11−2・・・スペース11−9を設ける様にする。但し、各行10−1、行10−2・・・・行10−10と同様に、各スペース11−1、スペース11−2・・・スペース11−9にも本発明の点字ディスプレイユニット5を配列しておき、行間に点字を表示することで、点字本10の平面全体で図表を表示できるようにしても良い。
図1(a)本発明の一実施の形態の点字ピン駆動装置の構成を示す模式図である。(b)図1(a)のB−B断面図である。 本発明の一実施の形態の点字ピン駆動装置の構成を示す他の模式図である。 本発明の一実施の形態の点字ディスプレイユニットの平面図である。 本発明の一実施の形態の接触ディスプレイ装置の斜視図である。 本発明の他の実施の形態の接触ディスプレイ装置の平面図である。 本発明の一実施の形態の接触ディスプレイ装置によって実際に構成した点字本の平面図である。
符号の説明
1・・・点字ピン駆動装置、2・・・形状記憶合金線、3・・・点字ピン、4・・・弾性部材、5・・・点字ディスプレイユニット、6・・・固定ブロック、7・・・絶縁コーティング、8・・・接触ディスプレイ装置、9・・・接触ディスプレイ装置。

Claims (13)

  1. 両端部を固定した長尺体の両端部間の領域に曲がり部を形成し、その曲がり部に付勢する様に被駆動体を取付け、前記長尺体の長尺方向の短縮によって前記付勢方向とは反対の方向に前記被駆動体を移動することを特徴とするアクチュエータ。
  2. 両端部を固定した長尺体の両端部間の領域に曲がり部を形成し、前記長尺体と単一の交差部を形成する方向であって前記曲がり部の底部に向かう方向に付勢する様に被駆動体を取付け、前記長尺体の長尺方向の短縮によって前記付勢方向とは反対の方向に前記被駆動体を移動することを特徴とするアクチュエータ。
  3. 前記長尺体が通電加熱によって長尺方向に短縮する請求項1又は請求項2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記曲がり部がU字状部である請求項1〜請求項3のいずれか一に記載のアクチュエータ。
  5. 前記長尺体が形状記憶合金線である請求項1〜請求項4のいずれか一に記載のアクチュエータ。
  6. 前記被駆動体によって前記曲がり部に付勢する弾性部材を備える請求項1〜請求項5のいずれか一に記載のアクチュエータ。
  7. 前記被駆動体が点字ピンである請求項1〜請求項6のいずれか一に記載のアクチュエータ。
  8. 請求項1〜請求項7の何れかに記載のアクチュエータを複数個用いて構成されることを特徴とする点字ディスプレイユニット。
  9. 通電可能に配置される形状記憶合金線と、
    前記形状記憶合金線に取り付けられる点字ピンと、
    前記形状記憶合金線に電流を供給する駆動回路と、を備え、前記駆動回路によって前記形状記憶合金線に通電し、通電された形状記憶合金線が、通電加熱によって長尺方向に短縮することによって前記点字ピンが移動されることを特徴とする点字ピン駆動装置。
  10. 前記形状記憶合金線が固定ブロックの凹部にU字状に収納して配置され、前記点字ピンの一端を前記凹部に収納された前記形状記憶合金線のU字状部底部に取付け、前記形状記憶合金線の長尺方向の短縮によるU字状底部の前記凹部外方向変位によって前記点字ピンを前記凹部外方向に移動する請求項9に記載の点字ピン駆動装置。
  11. 前記凹部の開口部から底部に向かう方向に前記点字ピンに対して付勢する弾性部材を備える請求項9又は請求項10に記載の点字ピン駆動装置。
  12. 請求項9〜請求項11の何れかに記載の点字ピン駆動装置を複数個用いて少なくとも点字を1行表示できる点字表示部と、データを入力して、前記点字表示部に、データに対応する点字を表示する制御用CPUからなる制御部を有する接触ディスプレイ装置。
  13. 請求項9〜請求項11の何れかに記載の点字ピン駆動装置を複数個2次元に配列した触覚表示部と、画像データを入力して、前記触覚表示部に、画像データに対応する画像を表示する制御用CPUからなる制御部を有する接触ディスプレイ装置。
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