JP2010127823A - 部材の位置出し装置及び位置出し方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】地盤の凹凸や高低差に左右されず、部材設置位置出し作業を1回で行うことが出来、作業時間を短縮することが出来る部材の位置出し装置及び位置出し方法を提供する。
【解決手段】部材の設置面に合わせて水平面を設定出来る平面形成手段と、その上面に同一高さで、所定の寸法離れた位置に取り付けられ、水平方向に光線を出射し得る第1、第2の光線ポイント部と、少なくとも1つの光線ポイント部を部材の設置面の基準点に合わせるために光線ポイント部に設けた光線ポイント部の鉛直下の位置を検出する光線ポイント部鉛直下位置検出手段と、部材の設置面の基準点を通る基準線に合わせるために、平面形成手段に、第1、第2の光線ポイント部を結ぶ直線上以外に設けた第3のポイント部から鉛直下の位置を検出する第3ポイント部鉛直下位置検出手段と、第1、第2の光線ポイント部を指定された角度に応じて水平面内を回転するための回転操作手段とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、部材の位置出し装置及び位置出し方法に関するものであり、建築土木等の屋外の現場や屋内などの実際の施工に際し、机上コンピュータ上の設計に基づいて精度高く部材を配置し、設置するための部材の位置出し装置及び位置出し方法に関する。
従来、建築物の杭打ちの際には、実際の杭打ち作業に入る前に、杭打ち業者以外の業者が事前に杭芯位置出し作業を行なっている。その後、杭打ち業者が現場で事前の杭芯位置出しを再確認し、ずれ等を手直ししてから、実際の杭打ち作業に取り掛かっているのが現状である。
事前の杭芯位置出し作業は、光波測定器やトランシット(水平角と鉛直角を計測する測量機器)等を用いて精度良く出すこともあるが、通常はメジャーや水糸を用いた手作業で行なわれ、また建築現場の整地が十分行なわれていないために杭芯位置出し精度が低く、再確認や手直しの必要が生じている。そして、再確認や手直しも、同様の手作業で行なわれているため、結局、杭芯位置出しの精度がそれほど上がらないままで、杭打ち作業に入らざるを得ないといった現状がある。
例えば、特開2004−317406号公報(特許文献1)には、光波測定器から発する1本のレーザ光や光波を受光器具が受光して、受光治具に付いているプリズムにより杭打ち位置を決める方法が示されている。
特開2004−317406号公報
しかしながら、前述の特許文献1の技術では、光波測定器から発せられるレーザ光と受光治具は、一対一で対応しており、受光治具を杭位置ごとに移動するため、精度は高いものの杭芯位置出し作業としての効率は、決して高くないのが現状である。また、地盤掘削用オーガや地盤改良用回転攪拌機(掘削刃と攪拌翼とセメントミルクを吐出する吐出口が設けられたもの)の軸芯の位置出し作業も同様に非効率であった。
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、建築土木等の屋外の現場や屋内などの実際の施工に際し、机上コンピュータ上の設計に基づいて精度高く部材を配置し、設置するための部材の位置出し装置及び位置出し方法に関する。
特に地盤の凹凸や高低差に左右されず杭芯位置出しや杭施工の精度が向上出来、杭芯位置出し作業を1回で行うことが出来、しかも杭芯位置出しを施工作業の直前に行うことが出来、杭芯位置出しや杭施工の効率化を図り、杭芯位置出し作業時間を短縮することが出来る部材の位置出し装置及び位置出し方法を提供するものである。
また、遣り方芯だし前に精度高く、設計に従った杭埋設位置の設定をすることが出来、地盤面に鉄筋棒を差した目印をするなどの作業を行わずに1回で杭埋設位置の設定をすることが出来、更にそのための杭埋設等の部材の位置出し装置及び位置出し方法、更に部材の先端部に装着する受光装置を提供するものである。
前記目的を達成するための本発明に係る部材の位置出し装置の第1の構成は、部材の設置面に合わせて水平面を設定出来る脚を有する平面形成手段と、前記平面形成手段の上面に同一高さで、かつ、所定の寸法離れた位置に取り付けられ、水平方向に光線を出射し得る第1、第2の光線ポイント部と、前記第1、第2の光線ポイント部のうち少なくとも1つの光線ポイント部を前記部材の設置面の基準点に合わせるために該光線ポイント部に設けた該光線ポイント部の鉛直下の位置を検出する光線ポイント部鉛直下位置検出手段と、前記部材の設置面の基準点を通る基準線に合わせるために、前記平面形成手段に、前記第1、第2の光線ポイント部を結ぶ直線上以外に設けた第3のポイント部からその鉛直下の位置を検出する第3ポイント部鉛直下位置検出手段と、前記第1、第2の光線ポイント部を、指定された角度に応じて水平面内を回転するための回転操作手段と、を有することを特徴とする。
ここで、第1の光線ポイント部、第2の光線ポイント部、及び第3ポイント部は、後述する本発明に係る部材の位置出し方法の第1の構成の第1、第2、第3ポイントに該当するものである。
また、本発明に係る部材の位置出し装置の第2の構成は、前記第1の構成において、前記回転操作手段に回転角信号を送信する回転角信号送信手段を有することを特徴とする。
また、本発明に係る部材の位置出し装置の第3の構成は、前記第1、第2の構成において、前記部材が固定構造物用の基礎杭、地盤掘削用オーガ、地盤改良用回転攪拌機のうちの何れか1つであることを特徴とする。
また、本発明に係る受光装置の第1の構成は、前記第1〜第3の構成の位置出し装置の前記部材の先端部に装着するための受光装置であって、前記部材の先端部に装着される装着部と、前記装着部の装着姿勢に影響されずに前記部材の軸芯に沿って垂下する垂下部と、前記垂下部に取り付けられ、前記部材の軸芯上で前記第1、第2の光線ポイント部から出射される第1、第2の光線を受ける受光部とを有することを特徴とする。
また、本発明に係る受光装置の第2の構成は、前記受光装置の第1の構成において、前記受光部に取り付けられ、該受光部から更に前記設置面に対して垂下して前記部材の軸芯位置を前記設置面に示すためのマーキング部を有することを特徴とする。
また、本発明に係る部材の位置出し方法の第1の構成は、部材配置の目標となる配置点を実際の作業面に示すための部材の位置出し方法であって、仮想の部材設置面を設定して、前記仮想の部材設置面上に対して任意に設定可能な基準点及び該基準点を通る基準線と、前記仮想の部材設置面上において光線を出射する位置となる第1、第2ポイント及び該第1、第2ポイントを結ぶ直線上以外であって前記基準点または基準線上に配置されるべき第3ポイントとを配置して画像を構築できるコンピュータシステムを使用して、予め、前記コンピュータシステムの入力手段により前記仮想の部材設置面に前記基準点、該基準点を通る基準線を配置して座標軸上の基準点、基準線の位置を決定する第1の段階と、前記第1、第2、第3ポイントのうち何れか一つを前記基準点に一致させ、残りの何れか一つを前記基準線上に配置して前記第1、第2、第3ポイントの前記座標軸上の位置を決定する第2の段階と、前記基準点または基準線に対して前記部材を配置して座標軸上の部材配置点を決定する第3の段階と、前記基準点または基準線に対する、前記第1、第2、第3ポイントの座標軸上の位置関係を含むポイント位置情報と、前記第1ポイントと前記部材の配置点、及び前記第2ポイントと前記部材の配置点、とを結ぶ各直線と、座標軸上に設定した任意の基準線とのなす角度を含む光出射情報とを前記コンピュータシステムの演算処理手段により算出して、前記部材の配置情報として前記コンピュータシステムの記憶手段に記憶する第4の段階と、次に、実際の部材の設置作業において、前記コンピュータシステムの表示手段に表示された前記部材の配置情報のポイント位置情報に従って、実際の部材設置面に存在する基準点、該基準点を通る基準線に対して、第1、第2光線出射手段を有する第1、第2ポイント、および第3ポイントに配置する第5の段階と、前記コンピュータシステムの表示手段に表示された前記部材の配置情報の光出射情報に従って、前記第1、第2光線出射手段を前記部材設置面内にて回転させる第6の段階と、前記第1、第2の光線出射手段から出射される第1、第2の光線の交点となる位置に該光線を鉛直面で受ける受光面を設定する第7の段階と、前記受光面の前記第1、第2の光線の交点から前記部材設置面に垂下した位置に前記部材の芯を一致させる第8の段階とを含んで実際の部材の配置すべき位置を定めること特徴とする。
ここで、「座標軸上の位置関係」は、例えば、同一の座標軸上の座標値を使用して、「座標軸上の方向」および「座標軸上の距離」のデータとして保持することが考えられる。「座標軸上の方向」とは始点から終点までの直線の向き及び何れかの座標軸上に設定した任意の基準線を基準とした角度を使用して算出した直線の属性値をいう。また、「座標軸上の距離」とは座標軸の座標値を使用した2点間の長さを直線の属性値としたものをいう。
また、本発明に係る部材の位置出し方法の第2の構成は、前記部材の位置出し方法の第1の構成の前記第2の段階において、前記コンピュータシステムにおいて前記第1〜第3の構成の部材の位置出し装置が有する第1、第2、第3ポイントを模擬した表示物を配置することにより第1、第2、第3ポイントの位置を決定し、前記第5の段階から前記第6の段階において、前記第1〜第3の構成の部材の位置出し装置を使用することを特徴とする。
また、本発明に係る部材の位置出し方法の第3の構成は、前記部材の位置出し方法の第1、第2の構成において、前記第7の段階から前記第8の段階において、前記第1、第2の構成の受光装置を使用することを特徴とする。
また、本発明に係る部材の位置出し方法の第4の構成は、前記部材の位置出し方法の第1〜3の構成において、前記部材が固定構造物用基礎杭、地盤掘削用オーガ、地盤改良用回転攪拌機のうちの何れか1つであり、前記部材設置面が地盤面であることを特徴とする。
本発明によれば、事前に、本発明に係る部材の位置出し装置と杭打ち位置等の部材の設置位置との角度を計算してコンピュータシステム等の記憶手段に記憶させておき、現場に本発明に係る部材の位置出し装置を設置し、任意の杭等の部材に対して、2箇所の光線出射手段から同時に光線を出射し、杭等の部材の軸芯位置が2本の光線の交点の直下に示される。
また、杭等の部材位置を確認する受光部が簡便なためハンドリングが良く、杭芯等の部材の軸芯位置出しの作業時間が短縮される。また、本発明に係る部材の位置出し装置を用いることで、事前に杭芯等の部材の軸芯位置出し作業やその再確認作業が不要となり、施工作業の直前に杭芯等の部材の軸芯位置出し作業を1回で行うことが出来る。
図により本発明に係る部材の位置出し装置及び位置出し方法の一実施形態を具体的に説明する。図1(a)は本発明に係る部材の位置出し装置の構成を示す模式平面図、図1(b)は本発明に係る部材の位置出し装置の構成を示す模式立面図、図2(a),(b)は回転操作手段となるターンテーブル上の光線ポイント部を水平方向に配置した様子を示す模式平面図及び模式側面図、図2(c),(d)は回転操作手段となるターンテーブル上の光線ポイント部を鉛直方向に配置した様子を示す模式平面図及び模式側面図、図3は本発明に係る部材の位置出し装置の動作を説明する図、図4はコンピュータシステムにより構築された部材の設置面画像上に表示される仮想の敷地またはその周辺上に、本発明に係る部材の位置出し装置に関連づけられる基準点、基準線、第1〜第3ポイントをそれぞれ設定した様子を示す図、図5は本発明に係る部材の位置出し装置により部材の設置位置出しを行う様子を示す模式平面図、図6は部材が鋼管杭とされ、該鋼管杭の先端部に受光装置を設けた一例を示す図、図7は部材が地盤改良用回転攪拌機とされ、該地盤改良用回転攪拌機の先端部に受光装置を設けた一例を示す図、図8は平面形成手段の他の例を示す模式平面図、図9は、図4の本発明に係る部材の位置出し装置(その図形アイコン)部分の拡大図であり、基準点から杭の配置点までの距離と方向を求める様子を示す図である。
図1〜図5において、1は建物等の固定構造物用の基礎杭21、図示しない地盤掘削用オーガ、地盤改良用回転攪拌機22等の部材の位置出し装置であって、前記部材を設置する地盤面等の設置面23から所定の高さとし、該設置面23に合わせて水平面を設定出来る脚2を有する平面形成手段となる平板3が設けられており、該平板3には、水平を確認するための水平器3aが設けられている。
尚、平面形成手段としては、平板3の代わりに、図8(a),(b)に示すように、線材等でフレーム13を方形状、或いはX形状に構成したものや更にこれらを折り畳み式としたものも適宜利用することが出来る。
また、平板3には、該平板3の上面に同一高さで、かつ、所定の寸法離れた位置に取り付けられた2台のターンテーブル4,5が設けられており、該ターンテーブル4,5は回転操作手段となるパルスモータ等を駆動源とする回転操作機8により指定された角度に応じて水平面内を回転する。平板3を水平に設置した際は、2台のターンテーブル4,5の高さは同じになる。
また、それぞれのターンテーブル4,5には水平方向に光線の一例としてレーザ光6a,7aを出射し得る第1、第2の光線ポイント部となるレーザポインタ6,7が固定して設けられている。レーザポインタ6,7は、図2に示すように、水平方向と鉛直方向に角度が振れる角度調節機構が設けられており、平板3を水平に設置したとき、レーザポインタ6とレーザポインタ7とは、同じ高さでレーザ光6a,7aを照射出来るようになっている。
また、各ターンテーブル4,5に設けられたレーザポインタ6,7を図2(c),(d)に示すように、鉛直に固定したとき、ターンテーブル4,5の中心に開いた穴4a,5aからターンテーブル4,5の中心の直下にレーザ光6a,7aを出射出来、これにより第1、第2の光線ポインタ部のうち少なくとも1つの光線ポイント部となるレーザーポインタ6を設置面23の基準点dに合わせるために該レーザーポインタ6の鉛直下の位置を検出する光線ポイント部鉛直下位置検出手段として構成される。
図5に示すように、部材の設置面23の基準点dを通る基準線d2に合わせるために、平板3に第1、第2の光線ポイント部となるレーザーポインタ6,7を結ぶ直線上以外の位置に第3ポイント部となる基準補助点9が設けられ、該基準補助点9からその鉛直下の位置を検出する第3ポイント部鉛直下位置検出手段として該基準補助点9には、平板3に穴を設けて該穴から直下にレーザ光を照射出来る図示しないレーザポインタが付いていたり、平板3の裏面側から垂下する下げ振りが付いていたり、平板3の裏面側から鉛直下に伸縮する棒等が取り付いており、これにより基準補助点9の直下を示すことが出来るように構成される。
また、位置出し装置1には、図3に示すように、回転操作手段となる回転操作機8にターンテーブル4,5の回転角信号を送信する回転角信号送信手段となるコンピュータシステムにより構築された計算機10が通信ケーブル等により接続されている。このように、回転操作手段となる回転操作機8により第1、第2の光線ポイント部となるレーザーポインタ6,7を、指定された角度に応じて水平面内を回転することが出来る。
図1及び図2に示すように、ターンテーブル4の回転中心と基準補助点9とを結んだ直線a1と、ターンテーブル5の回転中心と基準補助点9とを結んだ直線a2とは直角をなしており、各ターンテーブル4,5の回転中心を通る任意の線上に第1、第2の光線ポイント部となるレーザポインタ6,7が配置されている。従って、ターンテーブル4,5が回転すると、レーザポインタ6,7も一緒に回転する。
地盤面からなる設置面23に設置される本実施形態の部材としては、図6に示すように、自走式回転装置24により地盤面からなる設置面23に回転挿入される固定構造物用基礎杭21、図示しない地盤掘削用オーガ、図7に示すように、自走式回転装置24により回転駆動され地盤面からなる設置面23に回転挿入して地盤を攪拌する地盤改良用回転攪拌機22に適用可能である。
これらの各部材の先端部には、位置出し装置1の第1、第2の光線ポイント部となるレーザーポインタ6,7から出射される光線であるレーザ光6a,7aを受光するための各種の受光装置25が適宜設けられる。
図6は、部材が固定構造物用の基礎杭21とされ、その一例として鋼管杭からなる基礎杭21の先端部に受光装置25を設けた一例を示す図である。図6において、本実施形態の受光装置25は部材となる固定構造物用の基礎杭21の先端部外周に嵌装してに装着される有底円筒状の装着部26と、該装着部26の装着姿勢に影響されずに部材となる固定構造物用の基礎杭21の軸芯に沿って垂下する垂下部27と、該垂下部27に取り付けられ、部材となる固定構造物用の基礎杭21の軸芯上で第1、第2の光線ポイント部となるレーザーポインタ6,7から出射される第1、第2の光線となるレーザ光6a,7aを受ける受光部11とを有して構成される。
円筒形状の装着部26の側板26bには外側から固定ボルト28が螺合貫通されており、装着部26の側板26bを部材となる固定構造物用の基礎杭21の先端部外周に嵌装し、固定ボルト28を螺合して該固定構造物用の基礎杭21の先端部外周面に当接固定することで装着部26が固定構造物用の基礎杭21の先端部外周に装着される。
尚、固定ボルト28の代わりに装着部26の内側に磁石を取り付けておき、磁力により装着部26を固定構造物用の基礎杭21の先端部外周に吸着させて装着することも出来る。
装着部26の底板26aの軸芯上には貫通孔26a1が設けられており、上端部に貫通孔26a1の口径よりも大きな外径を有する球状部27aが設けられた棒状部材からなる垂下部27が該貫通孔26a1に貫通されて軸中心に回転自在に垂下する。
垂下部27の下端部には、第1、第2の光線ポイント部となるレーザーポインタ6,7から出射される第1、第2の光線となるレーザ光6a,7aを受ける受光部11が取り付けられている。受光部11は上下方向に長い短冊状で構成されており、レーザ光6a,7aの上下方向の誤差を許容できる。
受光部11の下部には更に設置面23に対して垂下して部材となる固定構造物用の基礎杭21の軸芯位置を該設置面23に示すためのマーキング部29が設けられている。マーキング部29の一例としては設置面23に対して直下にレーザ光を照射出来る図示しないレーザポインタが付いていたり、受光部11の下部から垂下する下げ振りが付いていたり、受光部11の下部から鉛直下に伸縮する棒等が取り付いており、これにより受光部11の直下を示すことが出来るように構成される。マーキング部29により示された設置面23の位置にゴルフティーを差し込んだり、ワッシャを載置したり、直接、設置面23にマークを書き込んだりすれば良い。
図7は、部材が地盤改良用回転攪拌機22とされ、その一例として固定構造物用の基礎杭21の外周径よりも大きな径のビットと呼ばれる掘削攪拌刃31とセメントミルクを注入する注入管32とを有して構成されたものであり、該地盤改良用回転攪拌機22の先端部に受光装置25を設けた一例を示す図である。図7において、本実施形態の受光装置25は部材となる地盤改良用回転攪拌機22の掘削攪拌刃31の回転軸芯部33近傍に紐状の装着部26が掛け渡して装着され、該装着部26の装着姿勢に影響されずに部材となる地盤改良用回転攪拌機22の軸芯に沿って垂下する垂下部27と、該垂下部27に取り付けられ、部材となる地盤改良用回転攪拌機22の軸芯上で第1、第2の光線ポイント部となるレーザーポインタ6,7から出射される第1、第2の光線となるレーザ光6a,7aを受ける受光部11とを有して構成される。
装着部26の端部には棒状部材からなる垂下部27が撚り戻し27b等を介して軸中心に回転自在に垂下する。垂下部27の下端部には、第1、第2の光線ポイント部となるレーザーポインタ6,7から出射される第1、第2の光線となるレーザ光6a,7aを受ける受光部11が取り付けられている。受光部11は上下方向に長い短冊状で構成され、レーザ光6a,7aの上下方向の誤差を許容できる。
受光部11の下部には更に設置面23に対して垂下して部材となる地盤改良用回転攪拌機22の軸芯位置を該設置面23に示すためのマーキング部29が設けられている。マーキング部29の一例としては前述と同様の構成とすることが出来る。
なお、上記した杭等の例ではその先端に装着するための受光装置25が必要になるが、例えば、敷地測量により土地の境界杭を打設する活用例においては、装着部26や垂下部27は不要であり、受光部11とマーキング部29とが備えられただけの受光装置25を人が略垂直に構えて、位置出し装置1から出射される2つの光線が受光部11の受光面に交わるようにセットして、該受光部11からマーキング部29を垂下させて、前記境界杭を打設すべき位置を地盤面に示すなどの簡易な受光装置25で十分である。
上記部材配置の目標となる配置点を実際の作業面に示すための部材の位置出し方法は、以下の通りである。先ず、図4に示すように、コンピュータシステム(通常の入力手段、表示手段、演算処理手段、記憶手段、データ格納手段を有するコンピュータ装置などに搭載された任意に座標軸を設定し座標軸上に点、線、図形等を作図する機能を有するCADソフトウェアをベースとし、後述する機能を有するもの)により構築された座標軸上に仮想の部材設置面23が作成される。
部材設置面23には基準点d及び該基準点dを通る基準線d2、該部材設置面23に平行な光線を出射するための第1、第2ポイント6,7及び該第1、第2ポイント6,7を結ぶ直線上以外であって基準線d2上に配置されるべき第3ポイント9が座標軸上に適宜構築できるようになっている。
尚、図4において、基準点dを建物等の設計の計画段階における敷地の現地測量時に設定した境界杭(○印)などの敷地測量時点で設けた基準点(ベンチマーク)に一致させ、基準線d2を前記境界杭を端点とする敷地境界線(一点鎖線)に一致させてコンピュータシステムの入力手段、表示手段、演算処理手段、記憶手段、データ格納手段を使用して、座標軸上に画像として構築することにより前記測量時のCADデータをそのまま使用して作図することができ、後述する現地での部材の配置作業をする際の手順もわかりやすく好ましい。
図4中、14は基礎杭21の配置点を示し、15は基礎杭21の頭部に渡される基礎梁である。基礎梁15の通り芯B(通り芯は、建物のモジュール芯に一致している)は、敷地境界線である基準線d2に所定寸法(例えば1000mm)離れて平行に配置され、基礎梁15出隅部の通り芯AとBの交点から敷地境界線である基準線d1まで所定寸法(例えば2000mm)だけ離れた位置となっている。
また、図4において位置出し装置1の配置は1箇所に限定されず、敷地境界線である一点鎖線上または建物(基礎梁15)の通り芯上の位置に適宜、位置出し装置1の平板3位置を設定することも出来る。
上記第1、第2、第3ポイント6,7,9は、図9に示して前述した位置出し装置1の第1、第2の光線ポイント部となるレーザーポインタ6,7の位置及び第3ポイント部となる基準補助点9にそれぞれ対応している。なお、第1、第2、第3ポイント6,7,9を結ぶ線分で構成される直角三角形であり、第1、第3ポイントを結び線分と第2、第3ポイントを結び線分のなす角度は、直角である。
そして、予め、部材設置面23の画像上に基準点dを定めると共に該基準点dを通る基準線d2を設定すると共に、第1、第2、第3ポイント6,7,9のうち何れか一つを基準点dに一致させ、残りの何れか一つを基準点dを通る基準線d2上に配置して第1、第2、第3ポイント6,7,9の座標軸上の位置を設定する。即ち、部材配置の目標となる配置点14を実際の作業面に示すために、先ず、仮想の部材設置面23上に座標軸を設定して、仮想の部材設置面23上に対して任意に設定可能な基準点d及び該基準点dを通る基準線d1,d2と、仮想の部材設置面23上において光線を出射する位置となる第1、第2ポイント6,7及び該第1、第2ポイント6,7を結ぶ直線上以外であって基準点dまたは基準線d1,d2上に配置されるべき第3ポイント9とを画像上に配置して構築できるコンピュータシステムを使用して、予め、仮想の部材設置面23の画像上に基準点d、該基準点dを通る基準線d1,d2の座標軸上の位置を決定する(第1の段階)。
次に部材設置面23の画像上において部材の配置点14を決定する。即ち、第1、第2、第3ポイント6,7,9のうち何れか一つを基準点dに一致させ、残りの何れか一つを基準線d1,d2上に配置して第1、第2、第3ポイント6,7,9の座標軸上の位置を決定する(第2の段階)。ここで、部材が建物の杭である場合、杭芯(杭断面の重心)を建物(基礎梁15)の通り芯に一致させて配置される。そして、第2の段階の後に、部材設置面23の画像上において、基準点d、基準線d1,d2、第1、第2、第3ポイント6,7,9の座標値を用いて位置関係情報(ポイント位置情報)、光線出射情報を作成して部材の配置情報として記憶手段に記憶する。
すなわち、以下の通りである。
(ポイント位置情報)
基準点dから第1ポイント6まで、及び該基準点dから第2ポイント7まで、または基準点dから第3ポイント9までの相対的位置関係として、各点の座標値を使用して計算した座標軸上のそれぞれの距離と、座標軸上のそれぞれの方向である基準線d2と、該基準点dから第1ポイント6及び第2ポイント7までをそれぞれ結ぶ各直線6a,7aとがなす角度とを算出するようにしても良い。即ち、基準点dまたは基準線d1,d2に対して部材を配置して座標軸上の部材配置点を決定する(第3の段階)。
(光線出射情報)
そして、第1ポイント6及び第2ポイント7から部材の配置点14までを通るそれぞれの直線6a,7aと、基準線d2とのなす角度β1,β2を算出する。
そして、ポイント位置情報、光線出射情報を部材の配置情報としてコンピュータシステムの記憶手段となるハードディスクメモリ10aに記憶する。即ち、基準点dまたは基準線d1,d2に対する、第1、第2、第3ポイント6,7,9の座標軸上の位置関係を含むポイント位置情報と、第1ポイント6と部材の配置点14、及び第2ポイント7と部材の配置点14とを結ぶ各直線と、座標軸上に設定した任意の基準線d1,d2とのなす角度を含む光出射情報とを算出して、部材の配置情報としてコンピュータシステムの記憶手段に記憶する(第4の段階)。
即ち、ポイント位置情報を座標軸上の距離と方向として記憶する場合、同一座標軸上において基準点d、第1ポイント6、及び第2ポイント7、第3ポイントの座標値を取得し、コンピュータ画面上において図9に示すように、建物(基礎梁)の通り芯をX,Y座標軸上に取り、位置出し装置1の平板3に設けた第3ポイント9(x3,y3)を基準点d(xd,yd)に一致させた時、基準点d(9)(xd,yd)から第1ポイント6(x1,y1)までの距離l1は{x1−xd}であり、方向については、基準点d(9)を始点、第1ポイント6を終点として直線の向きを認識し、X軸に対して平行であるから0°(Y軸に対して90°)が計算され、直線の角度を認識し、これを前記記憶手段に記憶する。なお、上記例では、第3ポイント9を基準点d(9)に一致させたが、第3ポイント9の代わりに第1ポイント6、または第2ポイント7を基準点d(9)に一致させてもよい。
また、基準点d(9)(xd,yd)から第2ポイント7(x2,y2)までの距離l2は{y2−yd}であり、方向については、基準点d(9)(xd,yd)を始点、第2ポイント7(x2,y2)を終点として直線の向きを認識し、Y軸に対して平行であるから0°(X軸に対して90°)が計算され、これを前記記憶手段に記憶する。
なお、前記第3の段階において、コンピュータシステムにおいて、第1ポイント6(x1,y1)、第2ポイント7(x2,y2)、第3ポイント9(x3,y3)の位置関係(距離や方向)を、実際の位置出し装置1の平面形成手段に設けた第1ポイント6、第2ポイント7、第3ポイント9、に従ってコンピュータシステムの作成した仮想の位置出し装置1の表示物(図形アイコン16)を入力手段に設定して、この表示物をコンピュータ画像上の基準点dや基準線d1,d2に配置することにより、ポイント位置情報の算出を省略することができる。即ち、コンピュータシステムの画像上に部材の位置出し装置1が有する第1、第2、第3ポイント6,7,9を模擬した表示物となる図形アイコン16を配置することにより第1、第2、第3ポイント6,7,9の位置を決定する。
すなわち、図形アイコン16は、第1ポイント6、第2ポイント7、第3ポイント9が示され、距離や方向に関する相互関係がデータを記憶手段に保持させた入力ツールであり、3つのポイントの位置関係を保持しつつ入力手段により配置されるので予め上記計算により求める必要がない(図4参照。)。
表示物は、図形アイコン16に限らず、例えばコンピュータシステムにより3つのポイントのうち、第3ポイント9の位置と向きを入力すれば、演算処理により第3ポイント9と所定の位置関係を保持しつつ残りの第1、第2ポイント6,7が自動で配置されるようにしても良い。
次に、第1ポイント6(x1,y1)と杭の配置点14(xp,yp)の角度は、図9の6,14を結ぶ線分の、例えば、任意の基準線である基準線d2に対する角度として求め、同様に、第2ポイント7(x2,y2)と杭の配置点14(xp,yp)の角度は、同第2ポイント7(x2,y2)と杭の配置点14(xp,yp)を結ぶ線分の、基準線d2に対する角度として求める。
上述したように、図4において敷地境界線である基準線d2に対して、建物は平行に配置されているから、図9に示す通り、角度α1=角度β1、角度α2=角度β2となり、建物の座標軸であるX軸と線分6,14、線分7,14は、そのまま任意に定めた基準線d2とのなす角度として算出される。このように光出射情報は、敷地測量データや配置された建物の座標値を用いて算出することができる。
次に、実際の部材の設置作業において、コンピュータシステムの記憶手段となるハードディスクメモリ10aに記憶された部材の配置情報であるポイント位置情報に従って各点、各ポイントを現場に再現する。
例えば、図9に示すように、実際の部材設置面23の敷地またはその周辺上(敷地境界線、道路境界線、隣地境界線上の目印となる部位、例えば、敷地境界点である境界杭等)に、基準点dを定め、該基準点dを通る基準線d2を設定する。そして、第1ポイント6を基準点dに一致させ、第3ポイントを基準点dを通る基準線d2上に配置する。なお、第1ポイント6には第1光線出射手段となるレーザーポインタ6を設けられ、第2ポイント7には第2光線出射手段となるレーザーポインタ7を設けられている。即ち、実際の部材の設置作業において、コンピュータシステムの表示手段に表示された部材の配置情報のポイント位置情報に従って、実際の部材設置面23に存在する基準点d、及び基準線d2に対して、第1、第2光線出射手段となるレーザーポインタ6,7を有する第1、第2ポイント6,7、および第3ポイント9に配置する(第5の段階)。
次に、コンピュータシステムの記憶手段となるハードディスクメモリ10aに記憶された基準点dを通り且つ基準線d2に対する、第1ポイント6及び第2ポイント7から部材の配置点14までを通るそれぞれの直線6a,7aの角度β1,β2に基づいて第1、第2光線出射手段となるレーザーポインタ6,7を部材設置面23内にて回転させる。即ち、コンピュータシステムの表示手段に表示された部材の配置情報の光出射情報に従って、第1、第2光線出射手段となるレーザーポインタ6,7を部材設置面23内にて回転させる(第6の段階)。上記第5、第6の段階では前述した部材の位置出し装置1を使用することが出来る。
そして、第1、第2の光線出射手段となるレーザーポインタ6,7から出射される第1、第2の光線となるレーザ光6a,7aの交点となる位置に該レーザ光6a,7aを鉛直面で受ける受光面を前述の受光装置25の受光部11により設定する(第7の段階)。
次に、受光装置25の受光部11により形成される受光面の第1、第2の光線となるレーザ光6a,7aの交点から部材設置面23に垂下した位置に部材の芯を一致させる(第8の段階)ことで、実際の部材の配置位置を定めることが出来る。上記第7、第8の段階では前述した受光装置25を使用することが出来る。
即ち、現地にて、図5に示すように、設置面23に基準点dを定めると共に該基準点dを通る基準線d2を設定し、位置出し装置1の光線ポイント部鉛直下位置検出手段となるレーザーポインタ6を直下に向かって該設置面23を照射することにより第1の光線ポイント部となる該レーザーポインタ6を前記基準点dに一致させる。
そして、第3ポイント部鉛直下位置検出手段(例えば図示しないレーザーポインタを直下に向かって設置面23を照射したり、下げ振りを垂下させたり、鉛直下に伸縮する棒を設置面23に向かって伸ばす等)により基準線d2上に第3のポイント部となる基準補助点9を設定し、更に第2の光線ポイント部となるレーザーポインタ7を基準線d2上以外に配置することで部材の設置面23上の所定の位置に位置出し装置1を設置することが出来る。
この際には、設置面23から所定の高さに位置出し装置1の平板3が水平面を形成するように設置される。このとき、コンピュータシステムにより構築された部材の設置面23の画像上で設定した第2ポイント7も現地にレーザーポインタ7の設置位置として再現されることとなる。
そして、設置面23における各部材の配置情報として、記憶手段となるハードディスクメモリ10a等に記憶した基準線d1に対する第1、第2の光線となるレーザ光6a,7aの軌跡の角度情報β1,β2に基づいて回転操作手段となる回転操作機8により第1、第2の光線ポイント部となるレーザーポインタ6,7を水平面内で所定角度回転し、該レーザーポインタ6,7からそれぞれ水平方向に出射される第1、第2の光線となるレーザ光6a,7aの交点から設置面23に対して垂下した位置を部材の軸芯位置とすることが出来る。
また、図6及び図7に示して前述した受光装置25の各装着部26を各部材となる固定構造物用の基礎杭21、地盤改良用回転攪拌機22或いは地盤掘削用オーガの先端部に装着し、第1、第2の光線ポイント部となるレーザーポインタ6,7からそれぞれ水平方向に出射される第1、第2の光線となるレーザ光6a,7aを受光装置25の受光部11に照射して該受光部11上に該レーザ光6a,7aの交点が形成される位置に各部材を水平方向に移動して位置合わせし、該受光部11から設置面23に対して垂下した位置を各部材の軸芯位置とすることが出来る。
例えば、図5において、建築物の杭を打設する場合は、杭は建築物の通り芯(モジュール芯)上であって建築物の外周部が直角であれば、そのうちの1ヶ所の出隅部を基準点dとし、出隅を通る外周部の一辺を基準線d1、もう一辺を基準線d2とする。そして、基準点dの直上に、第1の光線ポイント部となるターンテーブル4の回転中心が来るように、また基準線d2の直上に第3ポイント部となる基準補助点9が来るように、更に平面形成手段となる平板3が水平になるように、位置出し装置1を配置したものと仮定する。
上記のように位置出し装置1の配置を仮定し、任意の杭芯に向けて各ターンテーブル4,5を回転させたときに、レーザポインタ6から出射されるレーザ光6aと基準線d2とのなす角度をβ1、レーザポインタ7から出射されるレーザ光7aと基準線d2とのなす角度をβ2とする。
建築物の杭は通常複数本あり、その各杭について、各ターンテーブル4,5を向けたときの角度β1,β2を計算し、回転角信号送信手段となる計算機10に設けられた記憶部に記憶させる。各杭の杭芯位置に対応する角度β1,β2は、基準点dと各杭の杭芯位置との距離が建物形状や測量により既知であれば、幾何学的に求めることが出来る。
上記位置出し装置1を用いて杭芯位置の位置出しを行う場合には、先ず、建築現場で、上記事前準備通りの位置に位置出し装置1を設置する。その際、障害物、地盤の凹凸、地盤の高低差でレーザ光6a,7aが遮られないような高さに脚2の高さを調整し、水平器3aを視認しながら平板3を水平にして固定する。
そして、任意の杭を選択し、計算機10等により事前に計算された角度β1,β2に従って各ターンテーブル4,5を回転させる。ターンテーブル4,5の回転操作が終わったらその位置で固定し、各レーザポインタ6,7からレーザ光6a,7aを同時に出射する。
杭打ち予定の杭芯位置の直上で、レーザ光6a,7aが交差するため、その交点を受光部11で確認し、その直下をマークして杭打設位置とする。受光部11としては、レーザ光6a,7aが映りやすい紙や板、煙の入った透明な箱等のレーザ光6a,7aを可視化出来るものやレーザパワーメーター等のレーザ光6a,7aの強さを数値化出来るものを採用することも出来る。
受光部11には、レーザ光6a,7aが交差する交点の鉛直直下をマーク出来るもの、例えば下げ振りや水平器付きの棒、鉛直に伸縮する棒等が取り付いている。この作業を杭打設予定位置の全てについて行うことで杭芯位置出し作業が出来る。
各部材の先端部に装着した受光装置25については、各部材の鉛直性や装着姿勢にかかわらず、各部材の軸芯から確実に鉛直に垂れ下がる構成が求められる。
例えば、部材が固定構造物用の基礎杭21となる鋼管杭の杭打ち作業時には、杭打ち機を鉛直にセットした打設直前の状況で、杭の中心線に合わせ、杭先端に図6に示した受光装置25を設置することで、杭施工時まで事前杭芯出し作業を行うことなく、施工直前に杭位置を正確に出すことが可能になり、そのまま杭打設することが出来る。
また、柱状地盤改良打設作業時には、施工機械の回転翼(ビット)部分に取り付け可能な図7に示した受光装置25を設置することで、柱状地盤改良施工時まで事前杭芯出し作業を行うことなく、施工直前に柱状地盤改良の施工芯を正確に出すことが可能になり、そのまま柱状地盤改良を打設することが出来る。
鋼管杭と受光装置25は、ボルト締めや磁石を使用して固定するため、脱着が容易であり、円形の鋼管杭に取り付けるため、鋼管杭の中心(杭芯)と受光装置25の中心とを一致させることが容易になる。この状態で、第1、第2の光線となるレーザ光6a,7aを受光部11で受光し、該レーザ光6a,7aの交点に杭芯位置を設定することが出来る。
柱状地盤改良は、先端に攪拌翼の取り付いた回転攪拌機構を所持した重機を用い、現位置でセメントミルクと地盤を攪拌し、柱状の地盤改良を施工する工法である。
ここで、図3に示すように、回転操作手段となる回転操作機8に回転角信号を送信する回転角信号送信手段となる計算機10に記憶された任意の杭の杭芯位置に対応するターンテーブル4の基準線d2からの回転角をβ1とする。そして、計算機10からパルスモータからなる回転操作機8に回転角指示信号β1を送る(ステップS)。
次に、パルスモータからなる回転操作機8では、回転角指示信号β1をモータからなる信号変換駆動部12でギアが回転出来る情報である操作信号βxに変換する(ステップS)。操作信号βxはモータからなる信号変換駆動部12に送られ、該操作信号βxに従って信号変換駆動部12がモータにより回転駆動されるギアを駆動し、ターンテーブル4がβx分だけ回転してターンテーブル4の基準線d2からの回転角をβ1とする(ステップS)。ターンテーブル5についても同様に角度制御される。
尚、ターンテーブル4,5の回転操作は手動操作で行う構成とすることも出来る。ターンテーブル4,5にトランシット(水平角と鉛直角を計測する測量機器)を組み込み、目視で回転角度を調整することで、手動での操作が可能になる。
上記構成によれば、事前に、位置出し装置1と部材設置位置との角度を計算してコンピュータシステムからなる計算機10の記憶手段となるハードディスクメモリ10a等に記憶させておき、現場に位置出し装置1を設置し、任意の部材に対して2箇所のレーザポインタ6,7から同時にレーザ光6a,7aを出射し、部材設置位置が2本のレーザ光6a,7aの交点の直下に示される。
また、部材設置位置を確認する受光部11が簡便なためハンドリングが良く、部材設置位置出しの作業時間が短縮される。また、位置出し装置1を用いることで、事前に部材設置位置出し作業やその再確認作業が不要となり、部材設置位置出し作業を1回で行うことが出来る。
本発明の活用例として、建築物の建つ位置の位置出し(地縄張り)、施工後の杭位置のずれ確認、基礎鉄筋や鉄骨位置の確認、建物内の大きい部屋内の配置指示(例えばオフィス内の事務機器の配置等、ホールの可動椅子の設置等)、舞台装置の位置出し等にも広く利用出来る。
(a)は本発明に係る部材の位置出し装置の構成を示す模式平面図、(b)は本発明に係る部材の位置出し装置の構成を示す模式立面図である。 (a),(b)は回転操作手段となるターンテーブル上の光線ポイント部を水平方向に配置した様子を示す模式平面図及び模式側面図、(c),(d)は回転操作手段となるターンテーブル上の光線ポイント部を鉛直方向に配置した様子を示す模式平面図及び模式側面図である。 本発明に係る部材の位置出し装置の動作を説明する図である。 コンピュータシステムにより構築された部材の設置面画像上に表示される仮想の敷地またはその周辺上に、本発明に係る部材の位置出し装置に関連づけられる基準点、基準線、第1〜第3ポイントをそれぞれ設定した様子を示す図である。 本発明に係る部材の位置出し装置により部材の設置位置出しを行う様子を示す模式平面図である。 部材が鋼管杭とされ、該鋼管杭の先端部に受光装置を設けた一例を示す図である。 部材が地盤改良用回転攪拌機とされ、該地盤改良用回転攪拌機の先端部に受光装置を設けた一例を示す図である。 平面形成手段の他の例を示す模式平面図である。 図4の本発明に係る部材の位置出し装置(その図形アイコン)部分の拡大図であり、基準点から杭の配置点までの距離と方向を求める様子を示す図である。
符号の説明
A,B…通り芯
a1,a2…直線
d…基準点
d1,d2…基準線
X…建物の座標軸
Y…建物の座標軸
β1,β2…角度
βx…操作信号
1…位置出し装置
2…脚
3…平板
3a…水平器
4,5…ターンテーブル
4a,5a…穴
6,7…第1、第2ポイント(レーザポインタ)
6a,7a…レーザ光(直線)
8…回転操作機
9…第3ポイント(基準補助点)
10…計算機
10a…ハードディスクメモリ
11…受光部
12…信号変換駆動部
13…フレーム
14…配置点
15…基礎梁
16…図形アイコン
21…基礎杭(杭)
22…地盤改良用回転攪拌機
23…設置面
24…自走式回転装置
25…受光装置
26…装着部
26a…底板
26a1…貫通孔
26b…側板
27…垂下部
27a…球状部
27b…撚り戻し
28…固定ボルト
29…マーキング部
31…掘削攪拌刃
32…注入管
33…回転軸芯部

Claims (9)

  1. 部材の設置面に合わせて水平面を設定出来る脚を有する平面形成手段と、
    前記平面形成手段の上面に同一高さで、かつ、所定の寸法離れた位置に取り付けられ、水平方向に光線を出射し得る第1、第2の光線ポイント部と、
    前記第1、第2の光線ポイント部のうち少なくとも1つの光線ポイント部を前記部材の設置面の基準点に合わせるために該光線ポイント部に設けた該光線ポイント部の鉛直下の位置を検出する光線ポイント部鉛直下位置検出手段と、
    前記部材の設置面の基準点を通る基準線に合わせるために、前記平面形成手段に、前記第1、第2の光線ポイント部を結ぶ直線上以外に設けた第3のポイント部からその鉛直下の位置を検出する第3ポイント部鉛直下位置検出手段と、
    前記第1、第2の光線ポイント部を、指定された角度に応じて水平面内を回転するための回転操作手段と、
    を有することを特徴とする部材の位置出し装置。
  2. 前記回転操作手段に回転角信号を送信する回転角信号送信手段を有することを特徴とする請求項1に記載の部材の位置出し装置。
  3. 前記部材が固定構造物用の基礎杭、地盤掘削用オーガ、地盤改良用回転攪拌機のうちの何れか1つであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の部材の位置出し装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の前記部材の先端部に装着するための受光装置であって、
    前記部材の先端部に装着される装着部と、
    前記装着部の装着姿勢に影響されずに前記部材の軸芯に沿って垂下する垂下部と、
    前記垂下部に取り付けられ、前記部材の軸芯上で前記第1、第2の光線ポイント部から出射される第1、第2の光線を受ける受光部と、
    を有することを特徴とする受光装置。
  5. 前記受光部に取り付けられ、該受光部から更に前記設置面に対して垂下して前記部材の軸芯位置を前記設置面に示すためのマーキング部を有することを特徴とする請求項4に記載の受光装置。
  6. 部材配置の目標となる配置点を実際の作業面に示すための部材の位置出し方法であって、
    仮想の部材設置面を設定して、
    前記仮想の部材設置面上に対して任意に設定可能な基準点及び該基準点を通る基準線と、
    前記仮想の部材設置面上において光線を出射する位置となる第1、第2ポイント及び該第1、第2ポイントを結ぶ直線上以外であって前記基準点または基準線上に配置されるべき第3ポイントと、
    を配置して画像を構築できるコンピュータシステムを使用して、
    予め、
    前記コンピュータシステムの入力手段により前記仮想の部材設置面に前記基準点、該基準点を通る基準線を配置して座標軸上の基準点、基準線の位置を決定する第1の段階と、
    前記第1、第2、第3ポイントのうち何れか一つを前記基準点に一致させ、残りの何れか一つを前記基準線上に配置して前記第1、第2、第3ポイントの前記座標軸上の位置を決定する第2の段階と、
    前記基準点または基準線に対して前記部材を配置して座標軸上の部材配置点を決定する第3の段階と、
    前記基準点または基準線に対する、前記第1、第2、第3ポイントの座標軸上の位置関係を含むポイント位置情報と、
    前記第1ポイントと前記部材の配置点、及び前記第2ポイントと前記部材の配置点、とを結ぶ各直線と、座標軸上に設定した任意の基準線とのなす角度を含む光出射情報とを前記コンピュータシステムの演算処理により算出して、前記部材の配置情報として前記コンピュータシステムの記憶手段に記憶する第4の段階と、
    次に、実際の部材の設置作業において、
    前記コンピュータシステムの表示手段に表示された前記部材の配置情報のポイント位置情報に従って、実際の部材設置面に存在する基準点、該基準点を通る基準線に対して、第1、第2光線出射手段を有する第1、第2ポイント、および第3ポイントに配置する第5の段階と、
    前記コンピュータシステムの表示手段に表示された前記部材の配置情報の光出射情報に従って、前記第1、第2光線出射手段を前記部材設置面内にて回転させる第6の段階と、
    前記第1、第2の光線出射手段から出射される第1、第2の光線の交点となる位置に該光線を鉛直面で受ける受光面を設定する第7の段階と、
    前記受光面の前記第1、第2の光線の交点から前記部材設置面に垂下した位置に前記部材の芯を一致させる第8の段階と、
    を含んで実際の部材の配置すべき位置を定めること特徴とする部材の位置出し方法。
  7. 前記第2の段階において、前記コンピュータシステムにおいて請求項1〜3の何れか1項に記載した部材の位置出し装置が有する第1、第2、第3ポイントを模擬した表示物を配置することにより第1、第2、第3ポイントの位置を決定し、前記第5の段階から前記第6の段階において、請求項1〜3の何れか1項に記載の部材の位置出し装置を使用することを特徴とする請求項6に記載の部材の位置出し方法。
  8. 前記第7の段階から前記第8の段階において、請求項4または請求項5に記載の受光装置を使用することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の部材の位置出し方法。
  9. 前記部材が固定構造物用基礎杭、地盤掘削用オーガ、地盤改良用回転攪拌機のうちの何れか1つであり、前記部材設置面が地盤面であることを特徴とする請求項6〜8の何れか1項に記載の部材の位置出し方法。
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