JP2010125588A - 半導体研磨布用コンディショナー及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】切刃の研削効率が高められるとともに、工具寿命が長期に亘り安定して確保される半導体研磨布用コンディショナー及びその製造方法を提供する。
【解決手段】基板11に形成された複数の切刃を用いて、前記基板11に対向配置された半導体研磨布に研削加工を施す半導体研磨布用コンディショナーであって、前記基板11には、前記半導体研磨布側へ突出する台座部11Aが複数形成され、前記切刃は、前記基板11の表面から突出して形成された第1切刃1と、前記台座部11Aの表面から突出して形成された第2切刃2とを有し、前記基板11の表面、前記台座部11Aの表面及び前記第1、第2切刃1,2がダイヤモンド膜で被覆されており、前記第2切刃2の前記基板11の表面からの高さH2が、前記第1切刃1の前記基板11の表面からの高さH1よりも高く設定されていることを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】基板11に形成された複数の切刃を用いて、前記基板11に対向配置された半導体研磨布に研削加工を施す半導体研磨布用コンディショナーであって、前記基板11には、前記半導体研磨布側へ突出する台座部11Aが複数形成され、前記切刃は、前記基板11の表面から突出して形成された第1切刃1と、前記台座部11Aの表面から突出して形成された第2切刃2とを有し、前記基板11の表面、前記台座部11Aの表面及び前記第1、第2切刃1,2がダイヤモンド膜で被覆されており、前記第2切刃2の前記基板11の表面からの高さH2が、前記第1切刃1の前記基板11の表面からの高さH1よりも高く設定されていることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、半導体ウェーハ等の研磨を行う半導体研磨装置において半導体研磨布のコンディショニングに用いられる半導体研磨布用コンディショナー及びその製造方法に関する。
近年、半導体産業の進展とともに、金属、半導体、セラミックスなどの表面を高精度に仕上げる加工方法の必要性が高まっており、特に、半導体ウェーハでは、その集積度の向上とともにナノメーターオーダーの表面仕上げが要求されている。このような高精度の表面仕上げに対応するために、半導体ウェーハに対して、多孔性の半導体研磨布を用いたCMP(ケミカルメカニカルポリッシュ)研磨が一般に行われている。
半導体ウェーハ等の研磨に用いられる半導体研磨布は、研磨時間が経過していくにつれ目詰まりや圧縮変形を生じ、その表面状態が次第に変化していく。すると、研磨速度の低下や不均一研磨等の好ましくない現象が生じるので、半導体研磨布の表面を定期的に研削加工することにより、半導体研磨布の表面状態を一定に保って、良好な研磨状態を維持する工夫が行われている。
半導体研磨布を研削加工するために用いられる半導体研磨布用コンディショナーとしては、例えば、特許文献1〜3に開示されたものが知られている。特許文献1、2の半導体研磨布用コンディショナーでは、基板の表面に同じ高さの切刃が複数形成され、これらの切刃及び基板の表面を化学気相蒸着(CVD)法により形成したダイヤモンド膜でコーティングしている。
また、特許文献3に記載された半導体研磨布用コンディショナーは、基板の表面に互いに大きさの異なる人造ダイヤモンド粒子(切刃)を夫々飛散させニッケル薄膜で接着して形成されている。このように基板の表面に大きさの異なる人造ダイヤモンド粒子を夫々形成することで、コンディショニング能力を高めるようにしている。
特許第3829092号公報
特許第2957519号公報
特開2005−40946号公報
しかしながら、特許文献1、2のような半導体研磨布用コンディショナーでは、基板の表面から突出する切刃の高さが全て同じ設定とされているので、下記のような課題があった。すなわち、切刃全体が、半導体研磨布の研削加工及び半導体研磨布から受ける荷重分散を行うことから、半導体研磨布を切り込んで研削効率を高めることが難しく、半導体研磨布のウェーハリムーバルレート(WRR)を高めパッドウェアレート(PWR)を抑制することが難しかった。
一方、特許文献3の半導体研磨布用コンディショナーのように、大きさの異なる切刃を基板の表面に形成すれば、基板の表面から突出する高さが比較的高い切刃を用いて主として半導体研磨布に切り込んでいき、前記高さが比較的低い切刃を用いて主として荷重を分散させることができる。しかしながら、特許文献3のように、人造ダイヤモンド粒子を基板の表面に飛散させるような手法では、切刃の前記高さが精度よく設定されないことから、半導体研磨布を研削加工する性能が半導体研磨布用コンディショナーを交換する毎に変動して、半導体研磨布のWRRやPWRを安定させることができなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、切刃の研削効率が高められるとともに、工具寿命が長期に亘り安定して確保される半導体研磨布用コンディショナー及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。
すなわち本発明は、基板に形成された複数の切刃を用いて、前記基板に対向配置された半導体研磨布に研削加工を施す半導体研磨布用コンディショナーであって、前記基板には、前記半導体研磨布側へ突出する台座部が複数形成され、前記切刃は、前記基板の表面から突出して形成された第1切刃と、前記台座部の表面から突出して形成された第2切刃とを有し、前記基板の表面、前記台座部の表面及び前記第1、第2切刃がダイヤモンド膜で被覆されており、前記第2切刃の前記基板の表面からの高さが、前記第1切刃の前記基板の表面からの高さよりも高く設定されていることを特徴とする。
すなわち本発明は、基板に形成された複数の切刃を用いて、前記基板に対向配置された半導体研磨布に研削加工を施す半導体研磨布用コンディショナーであって、前記基板には、前記半導体研磨布側へ突出する台座部が複数形成され、前記切刃は、前記基板の表面から突出して形成された第1切刃と、前記台座部の表面から突出して形成された第2切刃とを有し、前記基板の表面、前記台座部の表面及び前記第1、第2切刃がダイヤモンド膜で被覆されており、前記第2切刃の前記基板の表面からの高さが、前記第1切刃の前記基板の表面からの高さよりも高く設定されていることを特徴とする。
本発明に係る半導体研磨布用コンディショナーによれば、基板の表面から突出する高さが互いに異なる第1切刃及び第2切刃を有しているので、半導体研磨布を研削する際、第1、第2切刃のうち前記高さが高い第2切刃が主として半導体研磨布に切り込んでいき、前記高さが低い第1切刃が主として半導体研磨布に押し付けられて生じた荷重を受けて分散させる。すなわち、従来のように、前記高さが同じ複数の切刃を用いた場合には、切刃全体が研削加工及び荷重分散を行うため、半導体研磨布に切り込んで研削効率を高めることが難しく、半導体研磨布のWRRを高めPWRを抑制することが難しかった。一方、本発明では、前記高さが異なる第1、第2切刃が、研削加工と荷重分散とを夫々分担するように形成されているので、研削する半導体研磨布のWRRが高められるとともにPWRが抑制される。また、このように前記高さの低い第1切刃に荷重分散させることで、例えば、前記台座部の表面の第2切刃以外の部分において荷重分散させる場合に対比して、研削効率が大幅に高められている。
また、本発明に係る半導体研磨布用コンディショナーにおいて、前記第2切刃の数が、前記切刃の全数に対して1%〜20%の範囲内に設定されていることとしてもよい。
本発明に係る半導体研磨布用コンディショナーによれば、基板の表面から突出する高さが第1切刃よりも高い第2切刃の数が、切刃全数の1%〜20%の範囲内に設定されているので、第2切刃が確実に半導体研磨布に切り込んで研削する。すなわち、第2切刃の数が切刃全数の20%を超えて設定された場合には、第2切刃が半導体研磨布に押し付けられて生じた荷重を受けやすくなるとともに、第1切刃が半導体研磨布に押し当てられにくくなって、研削効率を高めにくくなる。また、第2切刃の数が切刃全数の1%よりも少なく設定された場合には、第2切刃を用いて半導体研磨布を充分に切り込むことが難しくなる。従って、第2切刃の数が上記範囲内とされることで、研削効率がより確実に高められている。
また、本発明に係る半導体研磨布用コンディショナーにおいて、前記第2切刃の前記高さが、前記第1切刃の前記高さの150%〜300%の範囲内に設定されていることとしてもよい。
本発明に係る半導体研磨布用コンディショナーによれば、第2切刃の前記高さが、第1切刃の前記高さの150%〜300%の範囲内に設定されているので、第2切刃が確実に半導体研磨布を切り込んでいき、第1切刃が、半導体研磨布に押し付けられて生じた荷重を確実に受けて分散させる。すなわち、第2切刃の前記高さが第1切刃の前記高さの150%よりも低く設定された場合には、第2切刃が半導体研磨布に比較的浅く切り込むこととなり、研削効率を高めにくくなる。また、第2切刃の前記高さが第1切刃の前記高さの300%を超えて設定された場合には、第2切刃が半導体研磨布に押し付けられて生じた荷重を受けやすくなるとともに、第1切刃が半導体研磨布に押し当てられにくくなって、研削効率を高めにくくなる。従って、第2切刃の前記高さが上記範囲内とされることで、研削効率がさらに確実に高められる。
また、本発明は、前述の半導体研磨布用コンディショナーの製造方法であって、前記基板の表面に、該表面から突出する突起部を形成する工程と、前記突起部をレーザ加工して、前記台座部及び前記第2切刃を形成する工程と、前記基板の表面のうち前記台座部及び前記第2切刃以外の部分をレーザ加工して、前記第1切刃を形成する工程と、前記基板の表面、前記台座部の表面及び前記第1切刃及び前記第2切刃にダイヤモンド膜を形成する工程と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る半導体研磨布用コンディショナーの製造方法によれば、基板の表面から突出する高さが互いに異なる第1切刃及び第2切刃を比較的容易に形成することができる。また、第1切刃及び第2切刃の前記高さを夫々精度よく設定できる。また、このように形成された第1、第2切刃、基板の表面及び台座部の表面をダイヤモンド膜で被覆するので、第1、第2切刃の強度が充分に確保され、工具寿命が延長する。
本発明に係る半導体研磨布用コンディショナーによれば、切刃の研削効率が高められるとともに、工具寿命が長期に亘り安定して確保される。
また、本発明に係る半導体研磨布用コンディショナーの製造方法によれば、このような半導体研磨布用コンディショナーを比較的容易に製造することができる。
また、本発明に係る半導体研磨布用コンディショナーの製造方法によれば、このような半導体研磨布用コンディショナーを比較的容易に製造することができる。
図1は本発明の一実施形態に係る半導体研磨布用コンディショナーを示す概略斜視図、図2は本発明の一実施形態に係る半導体研磨布用コンディショナーの切刃を拡大して示す概略斜視図、図3は本発明の一実施形態に係る半導体研磨布用コンディショナーの製造手順を説明する図である。
図1に示すように、本実施形態の半導体研磨布用コンディショナー10は、例えば炭化珪素(SiC)等のセラミックス材料からなる円板状の基板11を有している。また、基板11の表面には、円板状の台座部11Aが複数設けられている。また、基板11の前記表面とは反対側を向く面には、例えばステンレス等からなる円板状の台金(不図示)が接合される。
台座部11Aは、基板11の表面における外周縁部に配置され、周方向に互いに間隔を開けリング状に配列している。また、台座部11Aは、径方向にも互いに間隔を開け配列していることとしてもよい。図示の例では、台座部11Aは基板11の表面の周縁に略等間隔を開けて複数(4つ)配置されている。また、本実施形態では、台座部11Aは基板11と一体に形成されている。
また、基板11の表面及び台座部11Aの表面には、切刃が複数形成されている。切刃は、基板11の表面及び台座部11Aの表面から突出して形成されており、例えば、多角柱状、多角錐状、円錐状又は切頭円錐状等に形成される。半導体研磨布用コンディショナー10は、基板11の表面及び台座部11Aの表面に対向配置される半導体研磨布(不図示)に押し付けられ研削加工を施す際に、これらの切刃を半導体研磨布に切り込んでいく。また、切刃は、基板11の表面から突出する高さが互いに異なる夫々複数の第1切刃1及び第2切刃2を有している。
図2に示すように、第1切刃1は基板11の表面に配置され、四角柱状又は横置きされた台形柱状に形成されており、基板11の表面に対し傾斜する頂面1Aと、この頂面1Aの周囲に交差して連なり該頂面1Aと前記表面とを繋ぎ前記表面に垂直な複数の壁面1Bとを備えている。また、第2切刃2は台座部11Aの表面に配置され、横置きされた三角柱状に形成されており、基板11の表面に対し傾斜する頂面2Aと、この頂面2Aの周囲に交差して連なり該頂面2Aと台座部11Aの表面とを繋ぎ前記表面に垂直な複数の壁面2Bとを備えている。
また、これらの第1、第2切刃1,2の幅Wは夫々30μm程度に設定され、奥行きDは夫々30μm程度に設定されている。また、第1、第2切刃1,2の、基板11の表面とは反対側を向く先端(刃先)において、頂面1A,2Aと壁面1B,2Bとがなす刃先角θは、夫々45°程度に設定されている。
また、第2切刃2は、その基板11の表面から突出する高さH2が、第1切刃1の前記表面から突出する高さH1よりも高く設定されている。詳しくは、第2切刃2の高さH2は、第1切刃1の高さH1の150%〜300%の範囲内に設定されている。また、第1切刃1の高さH1は、台座部11Aの高さ(すなわち基板11の表面から台座部11Aの表面までの高さ)よりも高く設定されている。また、第2切刃2の数は、切刃の全数(すなわち第1切刃1及び第2切刃2の和)に対して1%〜20%の範囲内に設定されている。尚、複数の第1切刃1の高さH1同士、及び、複数の第2切刃2の高さH2同士は、夫々互いに略等しくされている。また、図示の例では、第2切刃2は台座部11Aの表面に1つ形成されているが、第2切刃2は前記表面に複数形成されていても構わない。
また、基板11の表面において、台座部11Aが形成されている部分以外の部分には、第1切刃1が周方向及び径方向に互いに間隔を開け複数形成されている。図示の例では、第1切刃1同士の間隔は、台座部11Aの第2切刃2同士の間隔より小さくされている。
また、基板11の表面、台座部11Aの表面及び第1、第2切刃1,2は、CVD法により形成された多結晶ダイヤモンドからなるダイヤモンド膜(不図示)で被覆されている。また、前記ダイヤモンド膜は、基板11の表面、台座部11Aの表面及び第1、第2切刃1,2以外の台座部11Aの側面にも形成されている。尚、本実施形態では、ダイヤモンド膜の膜厚は10μm程度に設定されている。
次に、基板11の表面と台座部11Aの表面に第1切刃1と第2切刃2を形成する手順について説明する。
まず、図3(a)に示すように、基板11の表面に、該表面から突出する円柱状の突起部Pを複数形成する。突起部Pは、例えば、レーザ加工、プレス成形、機械加工、ブラスト加工等により形成される。
まず、図3(a)に示すように、基板11の表面に、該表面から突出する円柱状の突起部Pを複数形成する。突起部Pは、例えば、レーザ加工、プレス成形、機械加工、ブラスト加工等により形成される。
次いで、レーザ光を照射し、突起部Pをレーザ加工して、図3(b)に示すように、台座部11A及び第2切刃2を形成する。
次いで、基板11の表面のうち台座部11A及び第2切刃2以外の部分をレーザ加工して、第1切刃1を形成する。このように、図3(c)に示す第1切刃1及び第2切刃2が形成される。
次いで、基板11の表面のうち台座部11A及び第2切刃2以外の部分をレーザ加工して、第1切刃1を形成する。このように、図3(c)に示す第1切刃1及び第2切刃2が形成される。
また、第1、第2切刃1,2を形成した後、CVD法を用いて基板11の表面、台座部11Aの表面及び第1、第2切刃1,2をダイヤモンド膜で被覆する。また、この際、台座部11Aの側面にも前記ダイヤモンド膜が形成される。
このようにして、半導体研磨布用コンディショナー10が製造される。
このようにして、半導体研磨布用コンディショナー10が製造される。
以上説明したように、本実施形態に係る半導体研磨布用コンディショナー10によれば、基板11の表面から突出する高さが互いに異なる第1切刃1及び第2切刃2を有しているので、半導体研磨布を研削する際、第1、第2切刃1,2のうち前記高さが高い第2切刃2が主として半導体研磨布に切り込んでいき、前記高さが低い第1切刃1が主として半導体研磨布に押し付けられて生じた荷重を受けて分散させる。
すなわち、従来のように、前記高さが同じ複数の切刃を用いた場合には、切刃全体が研削加工及び荷重分散を行うため、半導体研磨布に切り込んで研削効率を高めることが難しく、半導体研磨布のWRRを高めPWRを抑制することが難しかった。一方、本実施形態の半導体研磨布用コンディショナー10では、前記高さが異なる第1、第2切刃1,2が、研削加工と荷重分散とを夫々分担するように形成されているので、研削する半導体研磨布のWRRが高められるとともにPWRが抑制される。また、このように前記高さの低い第1切刃1に荷重分散させることで、例えば、台座部11Aの表面の第2切刃2以外の部分において荷重分散させる場合に対比して、研削効率が大幅に高められている。
また、前記高さが第1切刃1よりも高い第2切刃2の数が、切刃全数の1%〜20%の範囲内に設定されているので、第2切刃2が確実に半導体研磨布に切り込んで研削する。すなわち、第2切刃2の数が切刃全数の20%を超えて設定された場合、第2切刃2が半導体研磨布に押し付けられて生じた荷重を受けやすくなるとともに、第1切刃1が半導体研磨布に押し当てられにくくなって、研削効率を高めにくくなる。また、第2切刃2の数が切刃全数の1%よりも少なく設定された場合、第2切刃2を用いて半導体研磨布を充分に切り込むことが難しくなる。従って、第2切刃2の数が上記範囲内とされることで、研削効率がより確実に高められる。
また、第2切刃2の前記高さが、第1切刃1の前記高さの150%〜300%の範囲内に設定されているので、第2切刃2が確実に半導体研磨布を切り込んでいき、第1切刃1が、半導体研磨布に押し付けられて生じた荷重を確実に受けて分散させる。すなわち、第2切刃2の前記高さが第1切刃1の前記高さの150%よりも低く設定された場合、第2切刃2が半導体研磨布に比較的浅く切り込むこととなり、研削効率を高めにくくなる。また、第2切刃2の前記高さが第1切刃1の前記高さの300%を超えて設定された場合、第2切刃2が半導体研磨布に押し付けられて生じた荷重を受けやすくなるとともに、第1切刃1が半導体研磨布に押し当てられにくくなって、研削効率を高めにくくなる。従って、第2切刃2の前記高さが上記範囲内とされることで、研削効率がさらに確実に高められる。
また、本実施形態の半導体研磨布用コンディショナー10の製造方法によれば、前記高さが互いに異なる第1切刃1及び第2切刃2を比較的容易に形成することができる。また、第1切刃1及び第2切刃2の前記高さを夫々精度よく設定できる。また、このように形成された第1、第2切刃1,2、基板11の表面及び台座部11Aの表面をダイヤモンド膜で被覆するので、第1、第2切刃1,2の強度が充分に確保され、工具寿命が延長する。
尚、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、本実施形態では、第1切刃1が四角柱状又は台形柱状に形成され、第2切刃2が三角柱状に形成されていることとして説明したが、これらに限定されるものではない。また、図2に示した第1、第2切刃1,2は概略図であり、実際には厳密な四角柱状、台形柱状又は三角柱状に形成されずに多少変形していてもよい。
また、第1、第2切刃1,2の幅W、奥行きD、刃先角θ等の説明で示した具体的数値は一例であり、本実施形態に限定されるものではない。
例えば、本実施形態では、第1切刃1が四角柱状又は台形柱状に形成され、第2切刃2が三角柱状に形成されていることとして説明したが、これらに限定されるものではない。また、図2に示した第1、第2切刃1,2は概略図であり、実際には厳密な四角柱状、台形柱状又は三角柱状に形成されずに多少変形していてもよい。
また、第1、第2切刃1,2の幅W、奥行きD、刃先角θ等の説明で示した具体的数値は一例であり、本実施形態に限定されるものではない。
また、本実施形態では、ダイヤモンド膜の膜厚が10μm程度に形成されることとして説明したが、これに限定されるものではない。ただし、前記膜厚が、1μm〜30μmの範囲内に設定されていることが好ましい。
また、第2切刃2の高さH2は、第1切刃1の高さH1の150%〜300%の範囲内に設定されることが望ましいが、これに限定されるものではなく、また、互いに同一の高さに設定されていなくとも構わない。
また、本実施形態では、突起部Pが基板11の表面にレーザ加工、プレス成形、機械加工、ブラスト加工等により形成され、基板と一体に形成されていることとして説明したが、突起部Pは、基板11とは別体にペレットとして形成された後、基板11に接合されていてもよい。この場合、突起部Pを基板11に接合してから台座部11A及び第2切刃2を形成してもよく、また、予め台座部11A及び第2切刃2を形成した突起部Pを基板11に接合してからダイヤモンド膜を被覆してもよい。
また、本実施形態では、突起部Pが円柱状に形成され、台座部11Aが円板状に形成されていることとして説明したが、突起部Pや台座部11Aの形状は、それ以外の多角形柱状や多角形板状等であっても構わない。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし本発明はこの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1として、直径φ100mmのSiCからなる基板11を用い、基板11の表面に、図2に示す第1、第2切刃1,2を形成した。尚、第2切刃2は、前述のように台座部11Aの表面に形成した。第1、第2切刃1,2は、幅W=30μm、奥行きD=30μm、刃先角θ=45°に夫々形成し、第1切刃1の高さH1=42μm、第2切刃2の高さH2=H1×140%≒59μmとした。また、第2切刃2の数が、切刃全数の0.9%、1%、5%、10%、15%、20%、21%に設定された基板11を夫々用意した。尚、第1、第2切刃1,2の全数は、10800個に設定した。
実施例1として、直径φ100mmのSiCからなる基板11を用い、基板11の表面に、図2に示す第1、第2切刃1,2を形成した。尚、第2切刃2は、前述のように台座部11Aの表面に形成した。第1、第2切刃1,2は、幅W=30μm、奥行きD=30μm、刃先角θ=45°に夫々形成し、第1切刃1の高さH1=42μm、第2切刃2の高さH2=H1×140%≒59μmとした。また、第2切刃2の数が、切刃全数の0.9%、1%、5%、10%、15%、20%、21%に設定された基板11を夫々用意した。尚、第1、第2切刃1,2の全数は、10800個に設定した。
また、これらの基板11の表面、台座部11Aの表面及び第1、第2切刃1,2をダイヤモンド膜で被覆して、半導体研磨布用コンディショナー10を夫々形成した。尚、ダイヤモンド膜は、気相合成法熱フィラメント炉を用いたCVD法によって、原料ガス(流速):H2(1000ml/m)、CH4(20ml/m)、チャンバー圧:25Torr、フィラメント温度:2200℃、電圧:180V、合成速度:1.0μm/hの条件下で成膜し、膜厚を10μmに形成した。
このように製造した半導体研磨布用コンディショナー10を半導体研磨装置に取り付け、半導体研磨布(パッド)を用いてウェーハの研磨加工を行い、WRR及びPWRを夫々測定した。尚、ウェーハの研磨加工は、パッド:ニッタハース社製IC1000、ウェーハ荷重:35kPa、半導体研磨布用コンディショナー荷重:6ポンド、スラリー:キャボット社製SS25、の条件下で行った。また、WRR及びPWRの測定は、ウェーハPの研磨処理枚数(以下「Run」)が1Run(初期)、800Run(24時間研磨相当)に達した時点で夫々行った。
[実施例2]
実施例2として、第2切刃2の高さH2=H1×150%=63μmとした。それ以外は、実施例1と同様の条件として測定を行った。
実施例2として、第2切刃2の高さH2=H1×150%=63μmとした。それ以外は、実施例1と同様の条件として測定を行った。
[実施例3]
実施例3として、第2切刃2の高さH2=H1×200%=84μmとした。それ以外は、実施例1と同様の条件として測定を行った。
実施例3として、第2切刃2の高さH2=H1×200%=84μmとした。それ以外は、実施例1と同様の条件として測定を行った。
[実施例4]
実施例4として、第2切刃2の高さH2=H1×300%=126μmとした。それ以外は、実施例1と同様の条件として測定を行った。
実施例4として、第2切刃2の高さH2=H1×300%=126μmとした。それ以外は、実施例1と同様の条件として測定を行った。
[実施例5]
実施例5として、第2切刃2の高さH2=H1×310%≒130μmとした。それ以外は、実施例1と同様の条件として測定を行った。
実施例5として、第2切刃2の高さH2=H1×310%≒130μmとした。それ以外は、実施例1と同様の条件として測定を行った。
[比較例]
また、比較例として、切刃が基板11の表面に形成され、第1、第2切刃1,2の前記高さが同一(すなわち切刃が一種類のみ)とされた基板11を用意した。また、切刃の前記高さを、10μm、20μm、30μm、50μm、70μmとした基板11を夫々用意した。それ以外は、実施例1と同様の条件として測定を行った。
また、比較例として、切刃が基板11の表面に形成され、第1、第2切刃1,2の前記高さが同一(すなわち切刃が一種類のみ)とされた基板11を用意した。また、切刃の前記高さを、10μm、20μm、30μm、50μm、70μmとした基板11を夫々用意した。それ以外は、実施例1と同様の条件として測定を行った。
表1に示す通り、実施例1〜5においては、比較例に比べWRRの安定性が改善されており、また初期(1Run)からWRRが充分に確保されることがわかった。また、実施例2〜4においては、WRRが全て2000Å/分以上に確保されており、研削性能が大幅に高められていることが確認された。
また、実施例1〜5においては、WRRを改善しつつ、PWRも実用可能なレベルであることがわかった。
また、実施例1〜5においては、WRRを改善しつつ、PWRも実用可能なレベルであることがわかった。
1 第1切刃
2 第2切刃
10 半導体研磨布用コンディショナー
11 基板
11A 台座部
H1 第1切刃が基板の表面から突出する高さ
H2 第2切刃が基板の表面から突出する高さ
P 突起部
2 第2切刃
10 半導体研磨布用コンディショナー
11 基板
11A 台座部
H1 第1切刃が基板の表面から突出する高さ
H2 第2切刃が基板の表面から突出する高さ
P 突起部
Claims (4)
- 基板に形成された複数の切刃を用いて、前記基板に対向配置された半導体研磨布に研削加工を施す半導体研磨布用コンディショナーであって、
前記基板には、前記半導体研磨布側へ突出する台座部が複数形成され、
前記切刃は、前記基板の表面から突出して形成された第1切刃と、前記台座部の表面から突出して形成された第2切刃とを有し、
前記基板の表面、前記台座部の表面及び前記第1、第2切刃がダイヤモンド膜で被覆されており、
前記第2切刃の前記基板の表面からの高さが、前記第1切刃の前記基板の表面からの高さよりも高く設定されていることを特徴とする半導体研磨布用コンディショナー。 - 請求項1に記載の半導体研磨布用コンディショナーであって、
前記第2切刃の数が、前記切刃の全数に対して1%〜20%の範囲内に設定されていることを特徴とする半導体研磨布用コンディショナー。 - 請求項1又は2に記載の半導体研磨布用コンディショナーであって、
前記第2切刃の前記高さが、前記第1切刃の前記高さの150%〜300%の範囲内に設定されていることを特徴とする半導体研磨布用コンディショナー。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体研磨布用コンディショナーの製造方法であって、
前記基板の表面に、該表面から突出する突起部を形成する工程と、
前記突起部をレーザ加工して、前記台座部及び前記第2切刃を形成する工程と、
前記基板の表面のうち前記台座部及び前記第2切刃以外の部分をレーザ加工して、前記第1切刃を形成する工程と、
前記基板の表面、前記台座部の表面及び前記第1切刃及び前記第2切刃にダイヤモンド膜を形成する工程と、を備えることを特徴とする半導体研磨布用コンディショナーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008306245A JP2010125588A (ja) | 2008-12-01 | 2008-12-01 | 半導体研磨布用コンディショナー及びその製造方法 |
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ID=42326318
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JP2008306245A Withdrawn JP2010125588A (ja) | 2008-12-01 | 2008-12-01 | 半導体研磨布用コンディショナー及びその製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2010125588A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014514971A (ja) * | 2011-05-17 | 2014-06-26 | イファ ダイヤモンド インダストリアル カンパニー,リミテッド | Cmpパッドコンディショナーおよび前記cmpパッドコンディショナーの製造方法 |
US11583975B2 (en) | 2019-03-08 | 2023-02-21 | Kioxia Corporation | Dresser, polishing device, and method of dressing polishing pad |
-
2008
- 2008-12-01 JP JP2008306245A patent/JP2010125588A/ja not_active Withdrawn
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