次にこの発明のサウナ装置の一実施形態を図面に基づき説明する。
図1において、1は低温のサウナ室2のベンチ3下に備えられた微細水滴及びマイナスイオン発生装置(サウナ装置)で、サウナ室2内の上部まで延びた吸引ダクト4を介して該サウナ室2内の空気を吸引し、塵や細菌を除去した後に、加熱昇温した微細水滴及びマイナスイオンをベンチ3下方に形成した放出口5からサウナ室2に供給して、順次これを繰り返してサウナ室2の空気を循環させることで、サウナ室2を使用室温38〜42℃、相対湿度90%以上の低温高湿サウナの使用雰囲気とするものである。
次に前記微細水滴及びマイナスイオン発生装置1について、図2〜4に基づいて説明する。
6は水を一定量貯留する貯水部、7は貯水部6の一側壁に接続され貯水部6に給水する給水管、8は給水管7の途中に設けられ給水管7の開閉を行う自動給水弁、9は貯水部6に貯められた水を加熱し、貯水部6の水面下で貯水部6底部近傍に単相200V、2KWで平面視M字状に水平に取り付けられてU字部10を3箇所有した加熱ヒータ、11は貯水部6の一側壁に設けたオーバーフロー管、12は貯水部6の底部に接続され貯水部6に貯められた水または加熱ヒータ9に加熱された加熱水を排水する排水管、13は排水管12の途中に設けられ排水管12の開閉を行う自動排水弁、14は排水管12の途中で自動排水弁13より下流側に設けられ貯水部6からの排水を貯めて下水の臭気等の侵入を防ぐ排水トラップである。
15は前記貯水部6内を処理室16と分離室17の2室に仕切る仕切壁で、下端を分離室17側を屈曲し水面との間の連通路18を水面近傍まで下げることにより、処理室16から分離室17へ向かう空気中の大粒のミスト(水滴)を水面にぶつけて落下させる気液分離器の役目も果たすようにしている。
前記処理室16には、貯水部6の蓋体19に設けた挿通穴20に、防水カバー21の凹部22に回転用モータ23の下半分を収容して挿通し、回転用モータ23と支軸24とを連結し、下部を水没させ上方に向かって径が拡大した擂り鉢状の回転体25が、加熱ヒータ9の給水管7から一番離れた方のU字部10中に垂下して設けられ、この回転体25は前記回転用モータ23による駆動で回転し、その遠心力で加熱ヒータ9で加熱された貯水部6内の温水を回転体25表面及びむしろ裏面に沿って吸い上げ、上端に形成した複数の細孔26から周囲に飛散させるものである。
前記分離室17には、仕切壁15の下端を分離室17下方に向かって傾斜屈曲させた第1の邪魔板27と、この仕切壁15と対向する側壁に、下方に向かって傾斜して取り付けた第2の邪魔板28とで交互に突出させて、中央部に下部の連通路18から上部の放出口5に向かう蛇行路29が形成されているものである。
30は前記回転体25の外周に所定間隔を保持して位置し、該回転体25と共に回転する円筒状の多孔体で、回転体25の回転による遠心力で貯水部6内の水を汲み上げると共に空気を飛散させ、そして多孔体30全周壁に形成した多数のスリットや金網やパンチングメタル等から成る多孔部31を、通過させたり、ぶつけて破砕させることで、水の粒子を微細化してナノメートル(nm)サイズの微細水滴を生成すると共に、この水の粒子の微細化によるレナード効果でマイナスイオンを発生させるものであり、前記回転体25を回転させる回転用モータ23と、回転体25と、回転体25と共に回転する多孔体30とから水破砕手段が構成されているものである。
32は前記多孔体30の外周に所定の間隔を置いて多孔体30を覆うように配置された楕円形状の空気案内筒で、円筒状の多孔体30との間には一対の大流通路33、33と一対の小流通路34、34とが形成されるように、処理室16の上方を塞ぐ中蓋35に設けられており、分離室17の上部で該分離室17と放出口5とを連通する位置に備えられ、横長のファンブレード36を複数枚円筒状に配置したクロスフローファンから成る送風機37の駆動で、吸引ダクト4を介し蓋体19と中蓋35との間の給気口38から吸引されたサウナ室2内の空気を、一側壁に吸引ダクト4が接続される給気口38を有し蓋体19と中蓋35との間の空間で形成される給気室39に流入させ、処理室16上部の給気室39から処理室16に向かって回転体25の上方から空気案内筒32内に流入させることで、水の粒子の破砕回数を増やすと共に、空気のマイナス帯電も増加させ結果としてナノメートルサイズの微細水滴及びマイナスイオンを大量に発生させることができるものであり、例えばマイナスイオンではサウナ室2の中央部中間位置で約7000個/CCを検出するものである。なお、前記送風機37は回転数可変のクロスフローファンであり、回転数の高い強運転と回転数の低い弱運転とを行うことができるものである。
前記空気案内筒32には、その内周縁に内方に突出したフランジ部40が設けられ、このフランジ部40は、回転体25の回転による遠心力により水が貯水部6から汲み上げられ多孔体30を介して飛散し空気案内筒32を跳ね返った水が、意図しない箇所、例えば、蓋体19に固定された回転用モータ23と支軸24との接続部近傍や、給気室39内に飛散するのを防止するために、回転体25の上面よりも上方の高さ位置に設けられているものである。
41は貯水部6内の底部に備えられ貯水部6内の水または温水があるときに検出信号を出力する水位検出手段としての2つのフロートスイッチ42、43から成り、フロートスイッチ42は貯水部6に貯められる水の低水位を検出するもので、加熱ヒータ9が水面上に露呈しない所定水位まで水があるときに検出信号を出力するものであり、フロートスイッチ43は貯水部6に貯められる水の高水位を検出するもので、フロートスイッチ42が水ありを検出する水位よりも高い所定水位に達したときに、検出信号を出力するものであり、貯水部6の水位が加熱ヒータ9が水面上に露呈しない所定水位に低下すると、低水位検出用のフロートスイッチ42がOFFとなり、自動給水弁8を開弁して一定水位まで給水を行い、そして、貯水部6内が所定水位に達して、高水位検出用のフロートスイッチ43がONとなると、自動給水弁8を閉弁するものであり、サウナ運転中は常に貯水部6を所定水位範囲内に保持するものである。
44は前記2つのフロートスイッチ42、43を貯水部6の水面変動の影響を受けないように保護する断面コ字状の保護枠で、正面及び両側方を水面上まで突出させた枠体とし、貯水部6の一側壁とで2つのフロートスイッチ42、43を囲ったものであり、上面で2つのフロートスイッチ42、43を垂下して固定している。
45は吸引ダクト4と共に給気経路を構成する給気口38に取り付けられたU字状の、100V、340Wの空気加熱手段としての空気ヒータで、給気口38の側壁から突出し該側壁に対して上方をやや後側に寝かせて傾斜させた状態にし、U字状のヒータ部分が重ならずに小さな面でサウナ室2内からの送風空気と効率良く接するよう配置しサウナ室2内からの空気を加熱するものであり、サウナ装置の運転開始時に送風機37を駆動させると共に、空気ヒータ45に通電してサウナ室2を循環させる空気を加熱し、サウナ室2の雰囲気温度を上昇させて、立ち上がり時間の短縮を図るものであり、さらに、サウナ装置の運転終了後には送風機37を駆動すると共に空気ヒータ45に通電させ、温風によって装置1内を乾燥させ、衛生状態の良好を保つようにしたものである。
46は貯水部6の下部外壁で所定水位に設けられ貯水部6内の貯水温度を検出する貯水温度検出手段としての貯水温度センサ、47は同じく貯水部6の下部外壁で所定水位に設けられた過熱防止センサで、貯水部6が異常過熱状態になった時、全駆動を停止させて安全を確保するものである。
又図1に於いて、48はサウナ室2内の上部の取り付けられサウナ室2内の室内温度を検出する室温検出手段としての室温センサである。49はサウナ室2を換気する換気手段としての換気扇、50はサウナ室2への出入り用のドアで、51はドア49上部に設けられた覗き窓、52はドア50下部に設けられサウナ室2外からサウナ室2内に空気を取り込む空気取入口で、この空気取入口52は、換気扇49が駆動すると開いてサウナ室2外からサウナ室2内に空気を供給する構造となっている。
次に図5に示すように、53はこのサウナ装置を遠隔操作する台所などに設けられたリモコンで、このリモコン53には、サウナ室2内の室内設定温度を表示する室内設定温度表示部54と、室温センサ48の検出するサウナ室2内の温度を表示する室内温度表示部55と、サウナ室2内の設定温度、例えば38℃〜42℃を1℃刻みで設定する室温設定スイッチ56と、サウナ装置の運転開始及び停止を指示する運転スイッチ57と、運転スイッチ57のON/OFFを表示する運転ランプ58と、換気扇49のON/OFFを指示しサウナ室2内の換気を指示したり、換気扇49と送風機37と空気ヒータ45とのON/OFFを指示しサウナ室2内の乾燥を指示する換気スイッチ59と、換気スイッチ59のON/OFFを表示する換気ランプ60と、サウナ室2内が室温設定スイッチ56で設定した設定温度に達したら点灯し、サウナ室2への入室許可を報知する入浴ランプ61とが設けられているものである。
又このリモコン53には、サウナ室2内でサウナ浴中の人の安否を確認するための安否確認スイッチ62が設けられ、この安否確認スイッチ62が安否確認のために押圧されると、サウナ室2内に予め設置されたスピーカから成る報知手段63からブザーやメロデイが流れて安否確認されていることを報知するものであり、この報知を受けてサウナ浴中の人がサウナ室2内に備えられた押しボタンスイッチから応答手段64が押されることで、リモコン53の報知ランプ65が点滅して異常の無いことを報知するものである。
更に前記安否確認スイッチ62が押圧されることで、リモコン53内のマイコンで構成された安全装置66がここでは10秒のカウントを開始し、この間に前記応答手段64で応答すれば良いが、10秒カウントするまでに応答がない時には、前記安全装置66により微細水滴及びマイナスイオン発生装置1(サウナ装置)の運転を停止させると共に、換気扇49をONし、リモコン53から警報音を発生させて、サウナ室2を早急に通常の状態に戻すようにして、異常状態のサウナ浴者を救助するようにしたものである。
次に図6に示す要部電気回路のブロック図を説明すれば、67は記憶、演算、時間カウント等の機能を有し、このサウナ装置を制御する制御手段で、制御手段67と前記リモコン53とは無線または有線により通信可能に接続されているものであり、制御手段67入力側には、フロートスイッチ42、43と、貯水温度センサ46と、過熱防止センサ47と、室温センサ48と、リモコン53とが接続されており、出力側には、自動給水弁8と、加熱ヒータ9と、自動排水弁13と、回転用モータ23と、送風機37と、空気ヒータ45と、換気扇49が接続されているものであり、又制御手段67は前記リモコン53内の安全装置66からの出力を受けて各部品への通電を止めてサウナ装置の運転を停止させるものである。
次にこのサウナ装置の一実施形態の作動について図7〜図15のフローチャートを用いて説明する。
今サウナ室2の側壁に備えられたリモコン53の室温設定スイッチ56によりサウナ2室の設定温度(38〜42℃)を設定し、運転スイッチ57をON操作すると運転ランプ58が点灯し、サウナ装置の運転が開始され、サウナ装置の準備運転であるクリーニングモードが開始される(ステップS100)。このクリーニングモードでは、貯水部6内の水または温水を排水する排水管12の開閉を行う自動排水弁13を開弁すると共に、貯水部6内に給水する給水管7を開閉する自動給水弁8を開弁して、貯水部6内に給水を行って、貯水部6内に水を貯める前に貯水部6内の底に残ったホコリ、塵、菌などを洗浄して排水するものである。
次に上記のクリーニングモードの作動について図8のフローチャートを用いて説明すると、まず制御手段67は、自動排水弁13を開弁させ(ステップS101)、低水位検出用のフロートスイッチ42がOFFか否かを判断し(ステップS102)、フロートスイッチ42がOFFでないと判断している間は前記ステップS102の処理を繰り返し、フロートスイッチ42がOFFであると判断すると、一定時間遅延させた後に自動給水弁8を開弁させる(ステップS103)。前記ステップS103で自動給水弁8を開弁させ貯水部6内に給水を開始すると、続いて、所定時間が経過したか否かを判断し(ステップS104)、所定時間が経過したと判断すると、自動排水弁13を閉弁させて(ステップS105)、クリーニングモードを終了するものである。
以上説明したクリーニングモードに於いて、制御手段67は、自動排水弁13を開弁すると共に自動給水弁8を開弁して、貯水部6に給水を行って貯水部6を洗浄するようにしたので、自動排水弁13が開弁されたまま給水され、貯水部6に水を貯める前に貯水部6内の底に残ったホコリ、塵、菌などを確実に洗浄して排水することができ、サウナ運転が開始されユーザがサウナ入浴を行う時には貯水部6内にはきれいな水が貯められているので、安心、安全なサウナ入浴を行うことができるものである。
又前記ステップS102で、制御手段67は、フロートスイッチ42がOFFでないと判断している場合、すなわち、低水位検出用のフロートスイッチ42からの検出信号を受ける場合は、前記ステップS102の処理を繰り返し、自動給水弁8を開弁せず貯水部6に給水しないようにしするので、前回のサウナ運転停止後に何らかの理由により排水が行われず前回使用した汚れた水がそのまま貯水部6内に貯水されていたときには、貯水部6内の汚れた水を確実に排水することができ、また、フロートスイッチ42がOFFであると判断した場合、すなわち、フロートスイッチ42からの検出信号を受けなくなったら、一定時間遅延させた後に自動給水弁8を開弁するので、貯水部6内に貯水されていた水が完全に排水されてから給水により貯水部6の底に残ったホコリ、塵、菌などを確実に洗浄して排水することができ、サウナ運転が開始されユーザがサウナ入浴を行う時には貯水部6には清潔な水が貯められているので、安心、安全なサウナ入浴を行うことができるものである。
前記ステップS100のクリーニングモードが終了すると、続いて除菌モードA(ステップS200)に遷移するものであり、この除菌モードAでは、貯水部6内底部近傍に配設された加熱ヒータ9に通電し貯水部6内の水を殺菌可能な温度まで加熱すると共に、回転体25を回転させる回転用モータ23を駆動させて、貯水部6内に貯められた水を殺菌すると共に、貯水部6から加熱された温水を汲み上げる回転体25や、回転体25の外周に配置され回転体25と共に回転する多孔体30や、多孔体30を覆うように配置された空気案内筒32に付着したホコリ、塵、菌等を洗い流して清潔な状態にし回転体25、多孔体30、空気案内筒32を除菌・殺菌するものである。
次に上記の除菌モードAの作動について、図9のフローチャートを用いて説明すると、まず制御手段67は、低水位検出用のフロートスイッチ42がONか否かを判断し(ステップS201)、フロートスイッチ42がONであると判断すると、貯水部6内の水を加熱する加熱ヒータ9に通電させると共に、回転体25を回転させる回転用モータ23の駆動を開始させ(ステップS202)、貯水温度センサ46で検出する貯水部6内の温水温度が殺菌可能な所定温度、例えば60℃以上か否かを判断する(ステップS203)。
そして、前記ステップS203で、貯水部6内の温水温度が60℃以上であると判断すると、加熱ヒータ9への通電をOFFにすると同時に貯水部6内の水(温水)を加熱殺菌する所定時間、つまり除菌時間のカウントを開始させ(ステップS204)、貯水温度センサ46で検出する貯水部6内の温水温度が58℃以下になったら、再度加熱ヒータ9に通電し、貯水温度センサ46で検出する貯水部6内の温水温度が60℃以上になったら、再度加熱ヒータ9への通電をOFFにするというように、貯水部6の温水温度を殺菌可能温度に保つように加熱ヒータ9をON/OFF制御し(ステップS205)、除菌時間、例えば1分間のカウントが終了するまで前記ステップS205を繰り返す(ステップS206)。そして、除菌時間のカウントが終了したと判断すれば(ステップS206でYES)、加熱ヒータ9の通電をOFFにし(ステップS207)、除菌モードAを終了しサウナ装置の準備運転を終了するものである。
なお、前記ステップS201でフロートスイッチ42がONした後、給水が継続され高水位検出用のフロートスイッチ43がONしたときには、制御手段67は自動給水弁8を閉弁させて給水を終了するものであり、制御手段67は水位検出手段41(フロートスイッチ42、43)からの検出信号に基づき、自動給水弁8を制御して給水を行い、貯水部6を所定水位範囲内に保持するようにするものである。
以上説明した除菌モードAにおいて、加熱ヒータ9に通電させ貯水部6内の水を殺菌可能な温度まで加熱して所定時間その温度を保つと共に、回転体25を回転させる回転用モータ23を駆動させることで、前回のサウナ装置の使用後に、万一、貯水部6内や回転体25、多孔体30、空気案内筒32に菌が付着したままサウナ装置が停止状態になったとしても、回転体25の回転により貯水部6内に貯められた温水が攪拌されて、貯水部6内の温水温度が均一に加熱されるので、貯水部6内の温水をまんべんなく加熱殺菌することができると共に、貯水部6の温水が接する貯水部6内壁も加熱殺菌することが出来、更に回転体25が回転することで、殺菌可能な温度まで加熱された貯水部6内の温水が、水没している回転体25下端から回転体25表面及び裏面から遠心力で、その面に沿って上昇し、回転体25上端の複数の細孔26から外周に向かって飛散され、汲み上げられた温水の一部は回転体25と同時に回転している多孔体30にぶつかり、又他の温水の一部は多孔部31を通り抜けて、多孔体30外周の空気案内筒32の内壁にぶつかるので、回転体25、多孔体30、空気案内筒32に付着したホコリ、塵、菌等を洗い流して清潔な状態にすることが出来ると共に、回転体25、多孔体30、空気案内筒32を除菌・殺菌することが出来、サウナ入浴の直前に加熱殺菌された貯水部6内壁、回転体25、多孔体30、空気案内筒32、及び貯水部6内のきれいな温水を、サウナ運転に使用することができ、ユーザーは安心、安全なサウナ入浴を行うことが出来るものである。
前記ステップS200の除菌モードAが終了しサウナ装置の準備運転を終了すると、続いてサウナ装置のサウナ運転である立ち上げモード(ステップS300)に遷移するものであり、この立ち上げモードでは、送風機37を強運転に設定し送風機37の駆動を開始させてファンブレード36が強回転すると共に、給気口38に取り付けられた空気ヒータ45を通電させ、さらに、貯水部6内に貯水されている温水温度を、室温設定スイッチ56で設定した設定温度よりも高い温度に保つよう加熱ヒータ9をON/OFF制御することで、サウナ室2内の空気を空気ヒータ45により加熱し、微細水滴及びマイナスイオン発生装置1にて、設定温度よりも高い温度に加熱昇温された貯水部6内の温水を破砕して生成された微細水滴及びマイナスイオンを、送風機37によるファンブレード36の回転で放出口5からサウナ室2に供給して、順次これを繰り返してサウナ室2の空気を循環させて、サウナ室2内の立ち上げを早急に行うものである。
次に上記の立ち上げモードの作動について、図10のフローチャートを用いて説明すると、まず制御手段67は、送風機37を強運転に設定し送風機37の駆動を開始させてファンブレード36が強回転すると共に、空気ヒータ45を通電させ(ステップS301)、貯水温度センサ46で検出する貯水部6内の温水温度が46℃以下になったら、加熱ヒータ9に通電し、貯水温度センサ46で検出する貯水部6内の温水温度が48℃以上になったら、加熱ヒータ9への通電をOFFにするというように、貯水部6の温水温度を設定温度より所定温度高い温度に保つように加熱ヒータ9をON/OFF制御し(ステップS302)、サウナ室2の上部に設けた室温センサ48の検出する検出温度が、設定温度に達するまで前記ステップS302を繰り返す(ステップS303)。そして、設定温度に達したと判断したら(ステップS303でYES)、リモコン53の入浴ランプ61を点灯させると共に、ブザー(図示せず)を鳴らす等して、サウナ室2が設定温度で相対湿度90%以上の低温サウナの使用雰囲気となり入室可能となった旨を報知し(ステップS304)、立ち上げモードを終了するものである。
なお、この立ち上げモード中に貯水部6内の温水が減少した場合であっても、制御手段67は水位検出手段41(フロートスイッチ42、43)からの検出信号に基づき、自動給水弁8を制御して給水を行い、貯水部6を所定水位範囲内に保持するようにするものである。
以上説明した立ち上げモードに於いて、送風機37を強運転に設定し送風機37の駆動を開始させてファンブレード36が強回転すると共に、給気口38に取り付けられた空気ヒータ45を通電させ、更に貯水部6内に貯水されている温水温度を、室温設定スイッチ56で設定した設定温度よりも高い温度に保つよう加熱ヒータ9をON/OFF制御することで、送風機37によって循環されるサウナ室2内の空気を、吸引ダクト4を介してサウナ室2内の空気を吸引して、まず空気ヒータ45により加熱昇温させ、次にこの加熱昇温させた空気に、設定温度よりも所定温度高い温度に加熱昇温された貯水部6内の温水を破砕して生成された微細水滴及びマイナスイオンをのせて、設定温度よりも高い温度の加湿された空気を、送風機37の強運転により放出口5からサウナ室2に勢いよく供給するので、サウナ室2内の空気が十分に攪拌されて、サウナ室2内を均一に急速に昇温することが出来、又送風機37の強運転によりサウナ室2内の空気を素早く循環させて、順次これを繰り返して、サウナ室2内が設定温度で低温のサウナ雰囲気を形成し入室可能になるまでの立ち上げを早急に行うことができるものである。
又この立ち上げモードで、回転体25が回転することで、貯水部6に水没している回転体25下端から回転体25表面及び裏面から遠心力で、その面に沿って上昇し、回転体25上端の複数の細孔26から外周に向かって飛散され、汲み上げられた温水の一部は回転体25と同時に回転している多孔体30にぶつかって破砕され微細水滴となり、この微細水滴及び他の温水の一部は多孔部31を通り抜けて、多孔体30外周の空気案内筒32の内壁にぶつかってさらに破砕されて微細水滴となり、ナノメートルサイズの微細水滴及び大粒の水滴を含むミストが生成されると共に、レナード効果により微細水滴はマイナスに帯電され周りの空気もマイナスに帯電されてマイナスイオンを発生させることができるものである。
更に送風機37の駆動で給気口37からは、吸引ダクト4を介してサウナ室2内の空気が流入し、回転中の回転体25上方から空気案内筒32に案内されて処理室16内へと流れるが、この時、円筒状の多孔体30と楕円形状の空気案内筒32との間には、一対の大流通路33、33と一対の小流通路34、34が形成されており、ここを空気が流通することで、ベルヌーイの定理より圧力差が生じて圧力が高い大流通路33、33側から圧力が低い小流通路34、34側への空気の流れが発生して乱流となり、大粒のミストは容易に落下して微細水滴だけが存在することとなり、マイナスに帯電した微細水滴である水粒子に多くの空気が接触することで、マイナスイオンも大量に得ることができ、しかもこの時、空気中に含まれている塵や細菌は微細水滴以外の大粒の水滴に囲まれて、貯水部6の温水中に落下し、そのまま水中に止まることで、空気清浄も同時に行われるもので、この空気清浄も空気の乱流になって良好に行われるものである。
又加熱昇温された貯水部6の温水を処理室16内で破砕し、生成されたミスト及びマイナスイオンを含む空気は、仕切壁15の下の連通路18を通過する下向きの流れで、大粒の水滴は自重で水中に落下すると共に、続く分離室17を上昇する過程で残った微細水滴は、先ず仕切壁15の下端の第1の邪魔板27にぶつかり大粒の水滴に成長して落下し、次に蛇行路29を流通しながらも落下し、第2の邪魔板28にもぶつかって最後の大粒の水滴に成長して落下し、再び蛇行路29を流通して、最終的にはナノメートルサイズの微細水滴が送風機37のファンブレード36を通って放出口5からサウナ室2内に放出され、これによって、大粒の水滴の放出が確実に阻止されナノメートルサイズの微細水滴とマイナスに帯電した空気によるマイナスイオンのみが、放出口5から放出されることとなり、床や壁が塗れる心配がなく安心して使用できると共に、微細水滴とマイナスイオンがいっぱいの良好なサウナ雰囲気を形成することができるものである。
前記ステップS300の立ち上げモードが終了すると、続いて安定モード(ステップS400)に遷移するものであり、この安定モードでは、加熱ヒータ9のON/OFF制御を、貯水温度センサ46で検出する貯水部6の温水温度に基づく制御から室温センサ48で検出するサウナ室2内の室内温度に基づく制御に切り換えることで、設定温度での安定した快適なサウナ入浴を行えるようにするものであり、さらに送風機37を強運転から弱運転に切り換えることで、サウナ室2内の騒音を抑えてユーザが快適なサウナ入浴を行えるようにするものである。
次に上記の安定モードの作動について図11のフローチャートを用いて説明すると、まず制御手段67は、空気ヒータ45への通電をOFFにすると共に、送風機37を弱運転にし(ステップS401)、連続運転時間である予め設定された所定時間(例えば60分)のカウントを開始する(ステップS402)。ここで連続運転時間は、サウナ室2内が設定温度に達したときにカウントが開始されるものである。続いて、室温センサ48で検出するサウナ室2内の温度が、設定温度−0.5℃以下になったら、加熱ヒータ9に通電し、室温センサ48で検出するサウナ室2内の温度が設定温度以上になったら、加熱ヒータ9への通電をOFFにするというように、サウナ室2内の温度を設定温度に保つように加熱ヒータ9をON/OFF制御し(ステップS403)、その時の温水温度は40℃〜50℃程度である。
そして連続運転開始から所定時間、例えば10分が経過したら換気扇49に一定時間、例えば10秒程度短時間通電し、換気扇49を駆動させてサウナ室2内の換気を行い、10秒経過したら換気扇49をOFFにし、再び10分が経過したら換気扇49に10秒程度通電し駆動させてサウナ室2内の換気を行い、10秒経過したら換気扇49をOFFにするというように換気扇49を制御し(ステップS404)、連続運転時間のカウントが終了までは前記ステップS403及び前記ステップS404を繰り返す(ステップS405)。そして、連続運転時間のカウントが終了したと判断したら(ステップS405でYES)、ブザー等を鳴らして、入浴ランプ61及び運転ランプ58を消灯すると共に、送風機37を停止させ(ステップS406)、自動的に運転スイッチ57がOFFとなり、安定モードを終了しサウナ運転を終了するものである。なお、安定モードの連続運転時間中にユーザにより運転スイッチ57がOFF操作された場合は、即刻前記ステップS406の処理に移行し、安定モードを終了しサウナ運転を終了するものである。
なお、この安定モード中に貯水部6内の温水が減少した場合であっても、制御手段67は水位検出手段41(フロートスイッチ42、43)からの検出信号に基づき、自動給水弁8を制御して給水を行い、貯水部6を所定水位範囲内に保持するようにするものである。
以上説明した安定モードに於いて、加熱ヒータ9のON/OFF制御を、前記立ち上げモードの前記ステップS302のように貯水温度センサ46で検出する貯水部6の温水温度に基づく制御から、前記ステップS403のように室温センサ48で検出するサウナ室2内の室内温度を設定温度に保つような制御に切り換えることで、サウナ室2内が設定温度になるように加熱ヒータ9による貯水部6内の温水の加熱量を調整して、サウナ室2内に加温・加湿空気を供給するので、設定温度に対してズレの少ない安定したものとなり、快適なサウナ入浴を行うことができるものである。
又前記ステップS401で送風機37を強運転から弱運転に切り換えることで、ユーザがサウナ室2に入室する際には、サウナ室2内の騒音を抑えることが出来、更に送風機37の弱運転によりサウナ室2内の空気の循環を減らすことで、サウナ室2内の室温の変動を抑制することができ、その上、空気ヒータ45の通電を停止して、サウナ室2内の過熱を防止することができるので、サウナ室2内の温度が設定温度に対してズレの少ない安定したものとなり、快適なサウナ入浴を行うことができるものである。
又前記ステップS404のように所定時間毎に短時間換気扇49を駆動させる制御を行うことで、密閉されたサウナ室2内にサウナ室2外から空気取入口52を介して時折新鮮な空気を取り込むことが出来ると共に、高湿度雰囲気のサウナ室2内での息苦しさを緩和することが出来、更にサウナ室2内を発汗を促す低温高湿のサウナ雰囲気に保持、特に湿度を90%以上に保持して、快適なサウナ入浴を十分行うことができるものである。
又設定温度38℃〜42℃、ナノメートルサイズの微細水滴で相対湿度90%以上のマイナスイオンいっぱいの低温サウナ雰囲気のサウナ室2内で、サウナ入浴すると、水分子付加マイナスイオン分子群が直接肌等に作用して汗腺を開くことにより、発汗が容易になり大量の汗をかき体内の老廃物を排出できるものであり、また肺から吸引されたマイナスイオンは血液中に入り、その還元作用で血液の酸化を阻止し血液サラサラ状態とすると共に、その循環を良くし、末梢血管まで血液を行き渡らせることにより、痛みや懲りを緩和することができるものと考えられる。
又前記マイナスイオンには、疲労回復効果、精神安定効果、血液の浄化効果、抵抗力の増進効果、自律神経調整効果等があり、更にナノメートルサイズの微細水滴によって、空気中の隅々まで行き渡り汚れた空気や細菌を抑制し、臭いまでも分解するもので、脱臭効果、除塵効果、除菌効果、勿論加湿効果があるものであり、この加湿はベトツキがないサラサラで潤いのある空気で、毛穴からの浸透でお肌と髪の潤いを保つ効果を有するものである。
前記ステップS400で安定モードが終了しサウナ運転が終了すると、続いてサウナ装置の終了運転である除菌モードB(ステップS500)に遷移するものであり、この除菌モードBでは、サウナ運転で送風機37を駆動させサウナ室2内の空気を循環させた結果、細菌などを取り込んだ貯水部6内の温水を、加熱ヒータ9により殺菌可能な温度まで加熱すると共に、回転体25を回転させる回転用モータ23を駆動させることで、貯水部6内に貯められた温水を殺菌すると共に、その温水により貯水部6から加熱された温水を汲み上げる回転体25や、回転体25の外周に配置され回転体25と共に回転する多孔体30や、多孔体30を覆うように配置された空気案内筒32に付着したホコリ、塵、菌等を洗い流して清潔な状態にし、回転体25、多孔体30、空気案内筒32を除菌・殺菌するものである。
次に、上記の除菌モードBの作動についてフローチャート図12を用いて説明すると、まず制御手段67は、貯水温度センサ46で検出する貯水部6内の温水温度が殺菌可能な所定温度、例えば60℃以上か否かを判断し(ステップS501)、貯水部6内の温水温度が60℃以上であると判断すると、加熱ヒータ9への通電をOFFにすると同時に貯水部6内の水(温水)を加熱殺菌する所定時間、つまり除菌時間のカウントを開始させ(ステップS502)、貯水温度センサ46で検出する貯水部6内の温水温度が58℃以下になったら、加熱ヒータ9に通電し、貯水温度センサ46で検出する貯水部6内の温水温度が60℃以上になったら、加熱ヒータ9への通電をOFFにするというように、貯水部6の温水温度を殺菌可能温度に保つように加熱ヒータ9をON/OFF制御し(ステップS503)、除菌時間、例えば1分間のカウントが終了するまで前記ステップS503を繰り返す(ステップS504)。
そして、除菌時間のカウントが終了したと判断すれば(ステップS504でYES)、加熱ヒータ9の通電をOFFにすると共に、回転用モータ23の駆動を停止させ、更に自動排水弁13を開弁させ排水を開始し(ステップS505)、低水位検出用のフロートスイッチ42がOFFか否かを判断し(ステップS506)、フロートスイッチ42がOFFでないと判断している間は前記ステップS506の処理を繰り返し、フロートスイッチ42がOFFであると判断すると、貯水部6内の温水が空になるまで所定時間待機して貯水部6内の温水の排水終了後に、自動給水弁8を開弁させる(ステップS507)。前記ステップS507で自動給水弁8を開弁させ貯水部6内に給水を開始し、続いて、一定時間、例えば予め行った試験結果に基づき設定され、貯水部6から排水され排水トラップ14内に貯まった殺菌可能温度の温水が給水に置換される程度の時間が経過したか否かを判断し(ステップS508)、この所定時間が経過したと判断すると、自動給水弁8を閉弁させて(ステップS509)、除菌モードBを終了するものである。なお、ここでは、前記ステップS506のように低水位検出用のフロートスイッチ42の判断と所定時間の遅延を待って自動給水弁8を開弁するようにしたが、予め行った試験結果に基づき設定した排水時間が経過したら自動給水弁8を開弁するようにしてもよいものである。
以上説明した除菌モードBに於いて、サウナ運転によりサウナ室2内の空気を循環させた結果、細菌などを取り込んだ貯水部6内の温水を、殺菌可能な温度まで加熱して所定時間その温度を保つと共に、回転体25を回転させる回転用モータ23を駆動させることで、回転体25の回転により貯水部6内に貯められた水が攪拌されて、貯水部6内の温水温度が均一に加熱されるので、貯水部6内の水をまんべんなく加熱殺菌することが出来ると共に、貯水部6の温水が接する貯水部6内壁も加熱殺菌することが出来る。
更に回転体25が回転することで、殺菌可能な温度まで加熱された貯水部6内の温水が、水没している回転体25下端から回転体25表面及び裏面から遠心力で、その面に沿って上昇し、回転体25上端の複数の細孔26から外周に向かって飛散され、汲み上げられた温水の一部は回転体25と同時に回転している多孔体30にぶつかり、又他の温水の一部は多孔部31を通り抜けて、多孔体30外周の空気案内筒32の内壁にぶつかるので、回転体25、多孔体30、空気案内筒32に付着したホコリ、塵、菌等を洗い流して清潔な状態にすることが出来ると共に、回転体25、多孔体30、空気案内筒32を除菌・殺菌することができ、加熱殺菌し終わった貯水部6内の温水を排水して、貯水部6内の清潔を保つことが出来るものである。
又除菌時間のカウントが終了し、前記ステップS505で自動排水弁13が開弁され、前記ステップS507で自動給水弁8を開弁し、前記ステップS508で一定時間、ここでは排水トラップ14内に貯まった殺菌可能温度の温水が給水に置換される程度の時間給水することで、排水トラップ14内は殺菌可能温度の温水から給水に置換され、無駄な給水をすることなく殺菌作用のある塩素分を多く含む給水(水道水)を排水トラップ14内に貯めることが出来るので、排水トラップ14内での細菌等の繁殖を防ぐことが出来、細菌等の繁殖に伴う排水トラップ14内のぬめりの発生や、悪臭が発生してサウナ室2内にまで立ちこめるおそれを未然に防ぐことが出来るものである。
前記除菌モードBが終了すると、続いて乾燥モード(ステップS600)に遷移するものであり、この乾燥モードでは、送風機37の駆動を開始させると共に、給気口38に取り付けられた空気ヒータ45を通電させ、さらに換気扇49を駆動させることで、微細水滴及びマイナスイオン発生装置1内や吸引ダクト4内及びサウナ室2内を乾燥させるものである。
次に上記の乾燥モードの作動について、図13のフローチャートを用いて説明すると、まず制御手段67は、送風機37を強運転に設定し送風機37の駆動を開始させると共に、空気ヒータ45を通電させ、更に換気扇49を駆動させ(ステップS601)、換気ランプ60が点灯し、予め設定した乾燥時間、例えば90分間のカウントが終了したか否かを判断し(ステップS602)、乾燥時間が終了したと判断すると、送風機37の駆動を停止させると共に、空気ヒータ45の通電をOFFにし、更に換気扇49の駆動を停止させて(ステップS603)、換気ランプ60が消灯して乾燥モードを終了しサウナ装置の終了運転を終了してサウナ装置は停止状態となるものである。なお、乾燥モードの乾燥時間中にユーザにより換気スイッチ59がOFF操作された場合は、即刻前記ステップS603の処理に移行し、乾燥モードを終了しサウナ装置の終了運転を終了してサウナ装置は停止状態となるものである。また、自動排水弁13は開弁の状態のままサウナ装置は停止状態となるものである。
以上説明した乾燥モードに於いて、送風機37の駆動を開始させると共に、給気口38に取り付けられた空気ヒータ45を通電させ、更に換気扇49を駆動させることで、サウナ室2内の湿気を排出すると共に、空気ヒータ45にて加熱した空気を微細水滴及びマイナスイオン発生装置1内や吸引ダクト4内及びサウナ室2内を循環させて、微細水滴及びマイナスイオン発生装置1内や吸引ダクト4内及びサウナ室2内の乾燥が行われるので、装置1内や吸引ダクト4内及びサウナ室2内でのカビの発生や菌等の繁殖を防止することができるものである。
又除菌モードと乾燥モードとの間で水滴の振り落としが行えるので、振り落とされた水滴は除菌されたものであり、しかもその後の乾燥モードで蒸発されて周囲への付着を阻止出来、クリーンで良好な状態を維持出来るものである。
更に先に述べたように、前記サウナ装置の運転開始から運転停止までの一連の動作の中で、前記サウナ運転開始前及び前記サウナ運転終了後の2回除菌モード(除菌モードA及び除菌モードB)を行うことで、微細水滴及びマイナスイオン発生装置1内、特に貯水部6内、回転体25、多孔体30、空気案内筒32の確実な除菌が出来、更に除菌モードBの後に、乾燥モードを行うことで、貯水部6内の温水を排水してからのサウナ装置、特に微細水滴及びマイナスイオン発生装置1内、サウナ室2内、吸引ダクト4内の乾燥により、サウナ装置の清潔を保つと共に、細菌・雑菌等の繁殖を確実に防止することが出来、衛生性に優れたサウナ装置を実現したものである。
又前記立ち上げモードと前記安定モードからなる前記サウナ運転に於いて、立ち上げモード中は換気扇49には通電しないので、前記サウナ運転を開始してからサウナ室2内が設定温度に達するまでは、換気によるサウナ室2内の温度・湿度の低下がなく、サウナ室2の立ち上がり時間を短縮することが出来、更に前記安定モードが開始されてから、すなわち、サウナ室2内の室温が設定温度に達した後は、所定時間毎に換気扇49に一定の短時間通電して換気扇49を駆動して、サウナ室2内の換気を行うので、サウナ室2内を時折換気して新鮮な空気をサウナ室2内に取り込むことができると共に、サウナ室2内を低温高湿のサウナ雰囲気に保持、特に湿度90%以上に保持して、快適なサウナ入浴を十分に行うことができるものである。
次に上述した各モード中にユーザが手動で運転スイッチ57を操作し前記サウナ装置の運転停止を指示した場合、すなわち運転スイッチ57をOFF操作した場合の作動を図14の状態遷移図を用いて説明する。上述のように通常は、前記サウナ運転が終了し、運転ランプ58を消灯して自動的に運転スイッチ57がOFFになるのは安定モード終了時であり、安定モード終了後は前記終了運転の前記除菌モードBに遷移するものである。しかし、前記クリーニングモード・前記除菌モードA・立ち上げモード中に、ユーザが手動で運転スイッチ57をOFF操作したときも一律に除菌モードBに移行してしまうと、加熱ヒータ9等の駆動部品への通電により電力を無駄に消費してしまうので、各モードに応じた適切な処理に遷移させることで、電力消費等の無駄を省こうとするものである。
ここで、前記クリーニングモード中にユーザにより運転スイッチ57がOFF操作された場合は、運転ランプ58を消灯して、図14中のクリーニングモードから引かれた一点鎖線で示した矢印に従い、自動排水弁13を開弁した停止状態に遷移する。これはクリーニングモードがサウナ装置の使用を開始してから間もない状態なので、除菌モードBや乾燥モードを行わずともすぐに停止状態に遷移しても何ら問題ないからであり、そうすることで、不必要な動作をすることなく、適切な処理に遷移して、電力消費の無駄をなくすことができるものである。
又前記除菌モードA中にユーザにより運転スイッチ57がOFF操作された場合は、運転ランプ58を消灯して、図14中の除菌モードAから引かれた一点鎖線で示した矢印に従い、自動排水弁13を開弁した停止状態に遷移する。これは除菌モードAが、給水された水や貯水部6内や回転体25等を殺菌・除菌している状態であり、又サウナ室2内に微細水滴及びマイナスイオンを供給しておらずサウナ室2内を乾燥させる必要がないので、除菌モードBや乾燥モードを行わずともすぐに停止状態に遷移しても何ら問題ないからであり、そうすることで、サウナ装置の清潔性を保ちつつ、不必要な動作をすることなく、適切な処理に遷移して、電力消費の無駄をなくすことができるものである。
又前記立ち上げモード中にユーザにより運転スイッチ57がOFF操作された場合は、運転ランプ58を消灯して、前記サウナ運転を停止して、図14中の立ち上げモードから引かれた一点鎖線で示した矢印に従い、乾燥モードに遷移する。これは、立ち上げモードが除菌モードAの次に遷移するモードであり、除菌モードAにて除菌を行っているので、さらなる除菌の必要がなく、またサウナ室2内に微細水滴及びマイナスイオンを供給している状態なのでサウナ室2内を乾燥させる必要があるので、乾燥モードに遷移するものであり、そうすることで、サウナ装置の清潔性を保ちつつ、不必要な動作をすることなく、適切な処理に遷移して、電力消費の無駄をなくすことができるものである。
又前記安定モード中であって連続運転時間終了前に運転スイッチ57がOFF操作された場合は、運転ランプ58を消灯しサウナ運転を停止して、図14中の安定モードから引かれた一点鎖線で示した矢印に従い、除菌モードBに遷移する。これは、サウナ運転開始から安定モードにまで達すると、貯水部6内の温水はサウナ運転に使用され汚れている可能性が高く除菌・殺菌の必要があり、又サウナ室2内に微細水滴及びマイナスイオンを供給している状態なのでサウナ室2内を乾燥させる必要があるので、除菌モードBに遷移して、除菌モードB及び乾燥モードからなる前記終了運転を行わせるものであり、そうすることで、サウナ装置の清潔性を保ちつつ、不必要な動作をすることなく、適切な処理に遷移することができるものである。
又前記安定モード中であって連続運転時間終了前に運転スイッチ57がOFF操作された場合は、運転ランプ58を消灯しサウナ運転を停止して、図14中の安定モードから引かれた一点鎖線で示した矢印に従い、除菌モードBに遷移するが、特殊な作動として、前記安定モード中であって連続運転時間終了前に運転スイッチ57がOFF操作されてから予め設定された設定時間以内、例えば20秒以内に運転スイッチ57を操作し前記サウナ装置の運転開始を指示した場合、すなわち運転スイッチ57を再びON操作した場合、図14中の二点鎖線に示すように、安定モードに復帰することができる。そうすることで、ユーザが誤操作等により運転スイッチ57をOFF操作した場合であっても、所定時間内に運転スイッチ57をON操作すれば、安定モードから再開するので、ユーザの使用勝手を向上させることができると共に、再度サウナ室2がサウナ入浴を行える状態になるまで待つことなく継続して快適なサウナ入浴を行うことができるものである。
次にサウナ室2内でサウナ浴中の人の様態や安否が確認する場合には、図15のフローチャートに示すように、サウナ室2外の人がリモコン53の安否確認スイッチ62を押圧すると(ステップS700)、サウナ室2内のスピーカから成る報知手段63からブザーやメロデイが流れると共に、安全装置66が10秒のカウントを開始する(ステップS701)、そして10秒以内にサウナ室2内の応答手段64が押されたかどうかを判断し(ステップS702)、YESの場合は、サウナ浴者自身が応答手段64を操作したことで、リモコン53の報知ランプ65が点滅し(ステップS703)、異常の無いことを報知するものである。
一方ステップS702でNOの場合は、安全装置66が10秒をカウントするまでにサウナ浴者から応答がなかったことで、サウナ装置を緊急停止すると共に、換気扇49をONし、リモコン53から警報音を発生させるもので(ステップS704)、これにより、サウナ室2内の温度及び湿度を素早く低下させてサウナ室2内を平常状態に戻すことが出来、サウナ浴者の身体的負担を取り除きサウナ浴者の安全を確実に図り救助することができるものである。