JP2010117982A - 加工システム、情報処理システム、情報処理装置、及び情報処理プログラム、並びに、コンピュータ読取可能記録媒体 - Google Patents

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Masahito Yanagisawa
将人 柳沢
Daizo Yagi
大三 八木
Shinji Minami
伸二 南
Hidefumi Katsuura
秀文 勝浦
Norikazu Ito
宜和 伊藤
Yasunori Kawamoto
泰典 河本
Yoshinao Fukute
芳尚 福手
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Abstract

【課題】人による作業工数を削減し且つ高精度な原点取得が可能な加工システム、情報処理システム、情報処理装置、及び情報処理プログラム、並びに、コンピュータ読取可能記録媒体を提供すること。
【解決手段】データサーバ14に格納されたワークのブランクモデルに、基準形状を設定しておく。アプリケーションサーバ10は、原点取得に必要な情報(基準形状に関する情報)を算出して加工機(MC116)に出力する。加工機は、基準形状に関する情報と、予め用意されたマスタプログラムとから生成される原点取得動作プログラムを用いてワークWの原点を自動で取得する。
【選択図】図1

Description

本発明は、概して、ワークの加工に用いられる加工システム、情報処理システム、情報処理装置、及び情報処理プログラム、並びに、コンピュータ読取可能記録媒体に係り、特に、ワーク加工時に人による作業工数を削減且つ高精度に原点を取得する加工システム、情報処理システム、情報処理装置、及び情報処理プログラム、並びに、コンピュータ読取可能記録媒体に関する。
マシニングセンタ(MC)やワイヤ放電加工装置などを用いてワークを加工する際には、加工工具をワークの所定位置に正確に位置決めするために、基準となる原点を取得するなどの前準備が必要である(例えば、特許文献1〜5参照)。
このうち、前準備として加工機内で原点を取得する場合には、特許文献3に記載のように、前工程で加工した形状を基準形状として、当該基準形状の基準位置を算出することにより、その基準位置をワークの原点として取り扱う手法が用いられている。この原点取得方法は、具体的には、図17(a)にハッチングを付して示す部分が前工程で加工した形状であるとすると、図17(b)に示すように、位置X1、X2のX軸方向に関する座標と、位置Y1,Y2のY軸方向に関する座標と、位置Z1のZ軸方向に関する座標とを取得した後、次式(1)〜(3)に基づいて、原点(Xorigin,Yorigin,Zorigin)を算出するものである。
Xorigin=(X1+X2)/2 …(1)
Yorigin=(Y1+Y2)/2 …(2)
Zorigin=Z1+Zoffset …(3)
なお、上式(3)において、Zoffsetは、モデル上でのZ原点とZ1のZ軸方向の距離である。
ここで、上記基準形状の座標取得には、タッチプローブ、AEセンサ、ワイヤ接触などの手法が用いられる。タッチプローブは、先端にルビーなどから成る球状物が設けられているスタイラスを用い、球状物が接触したときのスタイラスの位置を取得するものである。AEセンサは、軸回りに回転する工具を有するものであり、当該工具がワークに接触する位置を取得するものである。また、ワイヤ接触は、放電加工等に用いるワイヤの接触を検知して、その位置を取得するものである。
上記のうち、例えばタッチプローブを用いた計測を行う場合には、計測時のタッチプローブの動作軌跡を決定するに際して以下の点に留意する必要がある。(1)接触する点の直前ではタッチプローブの速度を低下させることにより、計測の繰り返しバラツキを抑制する。(2)上記(1)で述べた速度に低下させる前にワークに接触しないようにする。(3)測定対象の面に対して法線方向に接触する。(4)球状物が接触座標に到達する前にタッチプローブの他の部分がワーク等に接触しないようにする。なお、AEセンサやワイヤ接触についても同様に上記点につき留意すべきである。
特開2007−30089号公報 特開2008−62351号公報 特開2006−21277号公報 特開2005−34934号公報 特開2003−340680号公報
しかしながら、上記従来技術では、基準とする形状の決定や、上記タッチプローブ等の動作軌跡の決定をオペレータ等が行う必要があり、作業工数の増大を招いていた。また、この場合の基準形状の決定や動作軌跡の決定には、ワークの形状、ワークの加工方法、測定方法などについての知識が必要となるため、オペレータ等には高い熟練度が要求される。
更に、オペレータの判断が介在することで判断ミス等が生じ、加工機、タッチプローブ、ワークなどが破損する可能性もある。
そこで、本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、人による作業工数を削減し且つ高精度に原点取得する加工システム、情報処理システム、情報処理装置、及び情報処理プログラム、並びに、コンピュータ読取可能記録媒体を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の第1の態様は、基準形状が設定された加工対象物のブランクモデルデータを格納するデータベースと、当該データベースから上記ブランクモデルデータを読み込んで、上記基準形状に関する情報を算出し、当該基準形状に関する情報を外部に出力する情報処理装置と、この出力された基準形状に関する情報を受信して、当該基準形状に関する情報と予め用意されたマスタプログラムとを用いて、上記加工対象物の原点取得のための原点取得動作プログラムを生成し、当該原点取得動作プログラムに基づいて上記加工対象物の原点取得動作を実行する加工機と、を備える加工システムである。
上記第1の態様において、基準形状とは、ブランクモデルデータの3次元位置(XYZ位置)を規定することが可能な形状(例えば、XY面、YZ面、XZ面のそれぞれを有する形状など)であって、原点検知属性が与えられた形状である。
上記第1の態様によれば、データベースに格納された加工対象物のブランクモデルデータには基準形状が付加されていることから、情報処理装置が当該基準形状に関する情報を算出して加工機に出力することにより、加工機は、基準形状に関する情報と、予め用意されたマスタプログラムとから生成される原点取得動作プログラムを用いて加工対象物の原点を自動で取得することができるようになる。したがって、従来のように、前工程で加工した形状を基準形状とするような場合に比べて、人による作業工数を削減することができるとともに、加工対象物の原点取得を精度良く行うことが可能となる。
上記目的を達成するための本発明の第2の態様は、基準形状が設定された加工対象物のブランクモデルデータを保持し、上記基準形状に関する情報を算出して、当該基準形状に関する情報を外部に出力する情報処理装置と、この出力された基準形状に関する情報を受信して、当該基準形状に関する情報と予め用意されたマスタプログラムとを用いて、上記加工対象物の原点取得のための原点取得動作プログラムを生成し、当該原点取得動作プログラムに基づいて上記加工対象物の原点取得動作を実行する加工機と、を備える加工システムである。
上記第2の態様において、基準形状とは、ブランクモデルデータの3次元位置(XYZ位置)を規定することが可能な形状(例えば、XY面、YZ面、XZ面のそれぞれを有する形状など)であって、原点検知属性が与えられた形状である。
上記第2の態様によれば、加工対象物のブランクモデルデータには、基準形状が設定されていることから、情報処理装置が当該基準形状に関する情報を算出して加工機に出力することにより、加工機は、基準形状に関する情報と、予め用意されたマスタプログラムとから生成される原点取得動作プログラムを用いて加工対象物の原点を自動で取得することができるようになる。したがって、従来のように、前工程で加工した形状を基準形状とするような場合に比べて、人による作業工数を削減することができるとともに、加工対象物の原点取得を精度良く行うことが可能となる。
なお、上記第1及び第2の態様においては、上記ブランクモデルデータを複数用意し、前記情報処理装置が、外部から入力される指示に応じて複数のブランクモデルデータから一のブランクモデルデータを選択し、この選択されたブランクモデルデータの基準形状に関する情報を算出するように構成されることが好ましい。この場合、例えば、加工対象物の大きさなどに応じた複数のブランクモデルデータを用意しておくことにより、外部から入力される指示に適合したブランクモデルデータを選択することができるので、当該選択されたブランクモデルデータを用いることで、加工対象物の原点取得をより一層高精度で行うことが可能となる。
上記目的を達成するための本発明の第3の態様は、加工対象物のブランクモデルデータから基準形状を生成し、当該基準形状に関する情報を算出して、当該基準形状に関する情報を外部に出力する情報処理装置と、この出力された基準形状に関する情報を受信して、当該基準形状に関する情報と予め用意されたマスタプログラムとを用いて、上記加工対象物の原点取得のための原点取得動作プログラムを生成し、当該原点取得動作プログラムに基づいて上記加工対象物の原点取得動作を実行する加工機と、を備える加工システムである。
上記第3の態様において、基準形状とは、ブランクモデルデータの3次元位置(XYZ位置)を規定することが可能な形状(例えば、XY面、YZ面、XZ面のそれぞれを有する形状など)であって、原点検知属性が与えられた形状である。
上記第3の態様によれば、加工対象物のブランクモデルデータから基準形状を生成するので、情報処理装置が当該基準形状に関する情報を算出して加工機に出力することにより、加工機は、基準形状に関する情報と、予め用意されたマスタプログラムとから生成される原点取得動作プログラムを用いて加工対象物の原点を自動で取得することができるようになる。したがって、従来のように、前工程で加工した形状を基準形状とするような場合に比べて、人による作業工数を削減することができるとともに、加工対象物の原点取得を精度良く行うことが可能となる。
なお、上記第1〜第3の態様においては、上記原点取得動作プログラムに、上記マスタプログラムと上記基準形状に関する情報とから生成される上記基準形状座標の取得動作軌跡を含まれてもよい。
また、上記第1〜第3の態様においては、上記ブランクモデルデータの上記基準形状の一部に上記加工機によって加工される部品の配置を禁止する禁止領域を設定し、上記情報処理装置が、上記配置禁止領域が上記ブランクモデルデータ内で所定の状態を満たさない場合にはそのブランクモデルデータの基準形状に関する情報を用いないように構成することが好ましい。この場合、配置禁止領域がブランクモデルデータ内で所定の状態を満たさない場合には、基準形状に関する情報が外部に出力されないため、フェールセーフ制御により加工対象物の原点取得をより一層適切に行うことが可能となる。
また、上記第1〜第3の態様において、上記基準形状に関する情報は、例えば、上記加工対象物の上記加工機上での姿勢、基準形状の基準面からの距離、及び上記基準形状の寸法のうちの少なくとも1つを含む。
また、上記第1〜第3の態様において、上記マスタプログラムは、上記加工機ごとに異なるものとすることができる。この場合、加工機の特性に合わせたマスタプログラムを用いることで、原点取得プログラムをより一層適切に生成し、そして、原点をより一層高精度で取得することが可能となる。
また、上記第1〜第3の態様において、上記情報処理装置は、CADソフトウェアを用いて上記基準形状に関する情報を算出するように構成することができる。
上記目的を達成するための本発明の第4の態様は、基準形状が設定された加工対象物のブランクモデルデータを格納するデータベースと、当該データベースから当該ブランクモデルデータを読み込んで、上記基準形状に関する情報を算出し、当該基準形状に関する情報に基づいて上記加工対象物の原点取得動作を加工機に実行させる情報処理装置と、を備える情報処理システムである。
上記第4の態様において、基準形状とは、ブランクモデルデータの3次元位置(XYZ位置)を規定することが可能な形状(例えば、XY面、YZ面、XZ面のそれぞれを有する形状など)であって、原点検知属性が与えられた形状である。
上記第4の態様によれば、データベースに格納された加工対象物のブランクモデルデータには、基準形状が設定されていることから、情報処理装置が当該基準形状に関する情報を算出し、当該基準形状に関する情報に基づいて加工対象物の原点取得動作を加工機に実行させることにより、加工機は加工対象物の原点取得を自動で行うことが可能となる。したがって、従来のように、前工程で加工した形状を基準形状とするような場合に比べて、人による作業工数を削減することができるとともに、加工対象物の原点取得を精度良く行うことが可能となる。
上記第4の態様において、上記情報処理装置は、上記原点取得動作を実行させる加工機の種類を考慮して上記加工対象物の原点取得動作を決定し、当該決定した原点取得動作を上記加工機に実行させるように構成することができる。この場合、加工機の種類を考慮して原点取得動作を決定するので、加工対象物の原点をより一層精度良く取得することが可能となる。
上記目的を達成するための本発明の第5の態様は、基準形状が設定された加工対象物のブランクモデルデータを格納する格納手段と、当該格納手段から当該ブランクモデルデータを読み込んで、上記基準形状に関する情報を算出する算出手段と、当該算出手段により算出された上記基準形状に関する情報に基づいて、加工機に上記加工対象物の原点取得動作を実行させる原点取得指示手段と、を備える情報処理装置である。
上記第5の態様において、基準形状とは、ブランクモデルデータの3次元位置(XYZ位置)を規定することが可能な形状(例えば、XY面、YZ面、XZ面のそれぞれを有する形状など)であって、原点検知属性が与えられた形状である。
上記第5の態様によれば、格納手段に格納された加工対象物のブランクモデルデータには、基準形状が設定されていることから、算出手段が当該基準形状に関する情報を算出し、原点取得指示手段が、基準形状に関する情報に基づいて加工対象物の原点取得動作を加工機に実行させるので、加工機は加工対象物の原点取得を自動で行うことができるようになる。したがって、従来のように、前工程で加工した形状を基準形状とするような場合に比べて、人による作業工数を削減することができるとともに、加工対象物の原点取得を精度良く行うことが可能となる。
なお、上記第5の態様において、上記格納手段が、上記ブランクモデルデータを複数格納するように構成され、上記算出手段が、外部から入力される指示に応じて複数のブランクモデルデータから一のブランクモデルデータを選択し、この選択されたブランクモデルデータの基準形状に関する情報を算出するように構成されることが好ましい。この場合、例えば、加工対象物の大きさなどに応じた複数のブランクモデルデータを用意しておくことにより、外部から入力される指示に適合したブランクモデルデータを選択することができるので、当該選択されたブランクモデルデータを用いることで、加工対象物の原点取得をより一層高精度で行うことが可能となる。
上記目的を達成するための本発明の第6の態様は、加工対象物のブランクモデルデータから基準形状を生成する生成手段と、当該生成手段により生成された当該基準形状に関する情報を算出する算出手段と、当該算出手段により算出された上記基準形状に関する情報に基づいて、加工機に上記加工対象物の原点取得動作を実行させる原点取得指示手段と、を備える情報処理装置である。
上記第6の態様において、基準形状とは、ブランクモデルデータの3次元位置(XYZ位置)を規定することが可能な形状(例えば、XY面、YZ面、XZ面のそれぞれを有する形状など)であって、原点検知属性が与えられた形状である。
上記第6の態様によれば、生成手段に生成された加工対象物のブランクモデルデータの基準形状に関する情報を算出手段が算出し、原点取得指示手段が、基準形状に関する情報に基づいて加工対象物の原点取得動作を加工機に実行させるので、加工機は加工対象物の原点取得を自動で行うことができるようになる。したがって、従来のように、前工程で加工した形状を基準形状とするような場合に比べて、人による作業工数を削減することができるとともに、加工対象物の原点取得を精度良く行うことが可能となる。
上記目的を達成するための本発明の第7の態様は、コンピュータによって実行されたときに、当該コンピュータを、基準形状が設定された加工対象物のブランクモデルデータを読み込んで、上記基準形状に関する情報を算出する算出手段、及び、当該算出手段により算出された上記基準形状に関する情報に基づいて、加工機に上記加工対象物の原点取得動作を実行させる原点取得指示手段、として機能させる情報処理プログラムである。
上記第7の態様において、基準形状とは、ブランクモデルデータの3次元位置(XYZ位置)を規定することが可能な形状(例えば、XY面、YZ面、XZ面のそれぞれを有する形状など)であって、原点検知属性が与えられた形状である。
上記第7の態様によれば、加工対象物のブランクモデルデータに付加された基準形状に関する情報を算出手段が算出し、原点取得指示手段が、基準形状に関する情報に基づいて加工対象物の原点取得動作を加工機に実行させるので、加工機は加工対象物の原点取得を自動で行うことができるようになる。したがって、従来のように、前工程で加工した形状を基準形状とするような場合に比べて、人による作業工数を削減することができるとともに、加工対象物の原点取得を精度良く行うことが可能となる。
上記目的を達成するための本発明の第8の態様は、コンピュータによって実行されたときに、当該コンピュータを、加工対象物のブランクモデルデータから基準形状を生成する生成手段、当該生成手段により生成された上記基準形状に関する情報を算出する算出手段、及び当該算出手段により算出された上記基準形状に関する情報に基づいて、加工機に上記加工対象物の原点取得動作を実行させる原点取得指示手段、として機能させる情報処理プログラムである。
上記第8の態様において、基準形状とは、ブランクモデルデータの3次元位置(XYZ位置)を規定することが可能な形状(例えば、XY面、YZ面、XZ面のそれぞれを有する形状など)であって、原点検知属性が与えられた形状である。
上記第8の態様によれば、生成手段により生成された加工対象物のブランクモデルデータの基準形状に関する情報を算出手段が算出し、原点取得指示手段が、基準形状に関する情報に基づいて加工対象物の原点取得動作を加工機に実行させるので、加工機は原点取得を自動で行うことができるようになる。したがって、従来のように、前工程で加工した形状を基準形状とするような場合に比べて、人による作業工数を削減することができるとともに、原点取得を精度良く行うことが可能となる。
上記目的を達成するための本発明の第9の態様は、上記第7の態様又は第8の態様に係る情報処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能記録媒体である。
本発明の加工システム、情報処理システム、情報処理装置、及び情報処理プログラム、並びに、コンピュータ読取可能記録媒体は、人による作業工数を低減し且つ高精度な原点取得ができるという効果を奏する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
以下、本発明の一実施例(実施例1)に係る加工システムについて図1〜図12に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施例に係る加工システム100の概略構成を示す図である。この加工システム100は、アプリケーションサーバ10と、アプリケーションサーバ10にそれぞれ接続されたクライアント12、データサーバ14、MC(マシニングセンタ)コントローラ16を有するMC(マシニングセンタ)116、EDW(ワイヤカット放電加工機)コントローラ18を有するEDW(ワイヤカット放電加工機)118と、を備えている。
アプリケーションサーバ10は、工程制御ソフト20やCADソフト22の実行環境をクライアントに提供したり、データサーバ14への接続機能をクライアントに提供したりする。また、工程制御ソフト20は、MC116やEDW118などの加工機の工程を制御するためのソフトウェアであって、NCパスを作成するためのソフト(CAM)を含んでいる。CADソフト22は、機械設計用のソフトであり、工程制御ソフト20と連携して処理を実行する。
クライアント12は、アプリケーションサーバ10に接続されており、オペレータ等はクライアント12上から工程制御ソフト20やCADソフト22を操作(入力作業等)可能である。
データサーバ14は、種々のデータを格納し、当該データを工程制御ソフト20を介してアプリケーションサーバ10との間でやり取りする。データサーバ14内には、後述する基準形状に関する情報などが格納される。なお、データサーバ14は、アプリケーションサーバ10に近接して配置される必要はなく、遠隔地(海外も含む)に配置されても良い。この場合、データサーバ14は、インターネットなどの回線を介してアプリケーションサーバ10と接続されていれば良い。
MC116は、自動工具交換機能を有し、フライス加工や、中ぐり加工、ねじ立てなどの複数種類の加工を1台で行うことが可能な装置である。MC116は、MCコントローラ16を具備している。MCコントローラ16は、MC116全体を統括制御するコントローラであり、工程制御ソフト20から入力される情報(例えば、原点取得に必要な情報)と、予め格納されている原点取得のためのマスタプログラムとを用いて原点取得のための原点取得プログラム(動作軌跡)を生成したりする。
EDW118は、ワイヤを用い、金属を溶かすことにより切断する装置である。このEDW118は、EDWコントローラ18を具備している。EDWコントローラ18は、EDWを制御するコントローラであり、MCコントローラ16と同様、工程制御ソフト20から入力される情報(例えば、原点取得に必要な情報)と、予め格納されている原点取得のためのマスタプログラムとを用いて原点取得プログラム(動作軌跡)を生成する。なお、MCコントローラ16が有するマスタプログラムとEDWコントローラ18が有するマスタプログラムとは、異なる種類のマスタプログラムとされている。
なお、MC116やEDW118は、アプリケーションサーバ10などと近接して配置される必要はなく、遠隔地に配置されていても良い。この場合、MCコントローラ16やEDWコントローラ18は、インターネットなどの回線を介してアプリケーションサーバ10と接続されていれば良い。
次に、上記のように構成される加工システム100において、加工対象物(ワークW)をMC116を用いて加工する前に実行される原点取得動作について図2〜図10に基づいて説明する。なお、本実施例では、一例として、MC116上で治具30に固定されたワークW(例えば、図4(a),図4(b)参照)を加工して部品を製造するものとする。なお、以下の処理は、アプリケーションサーバ10が工程制御ソフト20の機能を用いて実行するものであるので、以下においては、特に必要な場合を除き、処理の主体についての記述を省略するものとする。
まず、図2のステップS10では、加工機の種類と部品種類が選択されたか否かを判断し、当該判断が肯定されるまで待機する。ここでは、一例として、オペレータが、クライアント12の画面上で、図3に示すウィンドウ40内の加工機種類の項目から加工機番号「7721」を選択し、部品種類の項目から「KOMONO」を選択したものとする。なお、加工機番号7721は、一例として、図1のMC116を意味するものとする。
次いで、ステップS12では、段取りが選択されたか否かを判断する。ここで、本実施例においては、図4(a)に示すように、ワークWが治具30により保持される部分とは反対側(+Z側)から加工されるような段取り方向(保持状態)を「A段取り」と呼び、図4(b)に示すように、ワークWを治具30によって片持ち保持し、その上方からワークWを加工する段取り方向(保持状態)を「B段取り」と呼ぶ。図3の例では、オペレータによって、「B段取り」が選択されている。
図2に戻り、ステップS14では、上記ステップS12の判断が肯定された段階で、CADソフト22を起動し、次のステップS16では、CADソフト22がデータサーバ14からブランクモデルを読み込む。この場合、データサーバ14には、種々の種類(大きさ)のブランクモデルが複数格納されているため、CADソフト22は、前述したステップS10、S12における選択結果に基づいて、最適な(部品の大きさと一致又は近似する)ブランクモデルを選択して読み込む。
なお、ブランクモデルは、部品サイズごとに工程制御ソフト20を通じてデータサーバ14に登録されているものとする。この場合、CADソフト22上での登録は、オペレータ等が行う。また、工程制御ソフト20は、ブランクモデルが登録され、加工形状モデリング(ステップS18)が終了した時点で、CADソフト22を起動する。そして、CADソフト22は、形状認識機能を起動し、当該機能による認識結果を、工程制御ソフト20を介してデータサーバ14に登録する。
ここで、ブランクモデルについて、図5に基づいて詳細に説明する。
ブランクモデルBMは、図5と図4(a)等を比較すると分かるように、ワークWと略同一形状を有している。このブランクモデルBMには、加工部分32が設けられている。加工部分32は、MC116やEDW118などの加工機によって加工される。またブランクモデルBMでは、図6(a)、図6(b)に示すように、加工部分32の下側の段部34の側面(一対のXZ面34a,34bと一対のYZ面34c,34d)と、これら段部34の側面34a〜34dの下側に位置するXY面38が、基準形状に設定されている。この基準形状とは、原点検知属性と呼ばれる属性が与えられた形状を意味し、当該基準形状の位置を検出することにより、当該検出結果からブランクモデルの原点座標を取得することができる。なお、以下においては、上記基準形状を「原点検知面」とも呼ぶものとする。
また、図5に示すように、ブランクモデルBMの加工部分32の四隅部近傍には、形状配置禁止領域36a,36b,36c,36dが設定されている。形状配置禁止領域36a〜36dは、加工部分32を配置させない(加工部分32の出っ張り等を禁止する)領域である。このように四隅部近傍に形状配置禁止領域を設定したのは、この四隅部近傍の領域で、計測に用いる機器(例えば、MC116内に設けられたタッチプローブなど)と加工部分32とが機械的に干渉するのを防止する必要があるからである。
ここで、形状配置禁止領域36a〜36dのうちの一つの形状配置禁止領域(ここでは、一例として、−X側かつ−Y側の形状配置禁止領域36d)は、そのXY断面の面積が他の形状配置禁止領域36a〜36cのXY断面の面積よりも大きく設定されている。
図2に戻り、ステップS20では、原点取得に必要な情報を計算する。この場合、原点取得に必要な情報には、基準形状に関する情報、すなわち図3に示す情報(段取り角度、台座面高さ、検知面長さ、オフセット量)が含まれる。これら項目は、CADソフト22上でブランクモデルBMを用いて以下のようにして算出される。
<段取り角度>
段取り角度は、図7、図8に基づいて決定される。具体的には、例えば、段取り方向がA段取りであった場合には、図7(a)及び図7(a)を簡略化して示す図7(b)に示すように、形状配置禁止領域36a〜36dのうち、断面積が最大の形状配置禁止領域36dの位置がブランクモデルBMの中心を座標中心とするXY座標系の第1象限にある状態を角度0°と規定する。なお、上述のように形状配置禁止領域36a〜36dのうちの1つの形状配置禁止領域36dの断面積が大きく設定されているのは、この段取り角度の決定において基準(目印)となる部分として用いるためである。なお、図7(a)は、説明の便宜上、実際の加工機(MC116など)内に設置されている台座60(XY方向に移動可能な台座)上にブランクモデル(ワークW)が載置された状態を、+Z方向から見た図である。
また、本実施例では、A段取り且つ上述した角度0°の状態以外の場合には、工程制御ソフト20がクライアント12に対して警告を出力する。このように角度0°の状態以外で警告を出力するようにしたのは、A段取りの場合、角度0°の状態であれば+Z側の面のいずれの箇所に対しても加工を行うことができるため、その他の角度を許容すると、制御が煩雑になるおそれがあるからである。
また、例えば、段取り方向がB段取りであった場合には、図8(a)及び図8(a)を簡略化して示す図8(b)に示すように、形状配置禁止領域36dの位置がワークWの中心を座標中心とするXZ座標系の第1象限にある場合を0°と規定する。また、図8(c)に示すように、形状配置禁止領域36dが第4象限にある場合を90°、図8(d)に示すように、形状配置禁止領域36dが第3象限にある場合を180°、図8(e)に示すように、形状配置禁止領域36dが第2象限にある場合を270°と規定する。
<台座面高さ>
台座面高さは、図9に基づいて決定(算出)される。具体的には、例えば、段取り方向がA段取りであった場合には、図9(a)に示すように、ブランクモデルBMの加工部分32の下面(−Z面)と治具30(CADソフト22上にブランクモデルBMとともに示される治具のデータ30’)の下面(−Z面)との間のZ軸方向の距離を台座面高さとし、その値をCADソフト22上で算出する。また、例えば段取り方向がB段取りであった場合には、図9(b)に示すように、ブランクモデルBMの加工部分32の+Y側の面と治具30’の+Y側の面との間の距離を台座面高さとし、その値をCADソフト22上で算出する。
<検知面長さ>
検知面長さは、図10に基づいて決定(算出)される。具体的には、段取り方向がA段取りであった場合には、図10(a)に示すように、検知面X方向長さと検知面Y方向長さをCADソフト22上で算出する。また、例えば、段取り方向がB段取りであった場合には、図10(b)に示すように、検知面X方向長さと検知面Z方向長さを算出する。なお、図3では、段取り方向がB段取りである場合の例が示されており、図10(b)のように検知面Y方向長さは計測されないので、検知面Y方向長さの欄には「9999.0」と表記されている。
<オフセット量>
オフセット量は、ブランクモデルBM(ワークW)の加工原点と、ブランクモデルBM(ワークW)の中心の座標値とのオフセット量(X,Y,Z)としてCADソフト22上で算出する。
以上のようにして原点取得に必要な情報の計算(算出)が終了すると、図2のステップS22では、CADソフト22の終了処理を実行する。
次いで、ステップS24では、ステップS20で取得した原点取得に必要な情報をデータサーバ14に登録する。
なお、原点取得に必要な情報の登録に際しては、以下の登録条件の全てを満たす場合にのみ、データサーバ14に当該情報を出力することとする。登録条件としては、例えば、(1)ブランクモデルが存在すること、(2)ブランクモデルのある一面(例えば、図5における+Z面)の四隅に形状配置禁止領域が配置されており、そのうちの3つは同一形状で、残り1つのブランクモデル底面への投影面積(図5におけるXY断面)が他の3つよりも大きいこと、(3)ブランクモデルの底面(図5における−Z面)及び全ての側面に接して、天面(図5における+Z面)には非接触で、直方体ではないフィーチャー(切削によって作られる形状)が存在すること、(4)ブランクモデルの段取り方向がA段取り又はB段取りであること、(5)基準形状に原点検知属性が付加されていること、が挙げられる。上記のように、登録条件を全て満たさない場合には情報の登録を行わないこととするのは、上記条件のいずれか一つを満たさない場合には、加工機において原点取得に用いられる計測機器と、ブランクモデルとが干渉するおそれがあるからである。
次いで、図2のステップS26では、工程制御ソフト20がCAMを起動する。そして、CAM起動後は、工程制御ソフト20は、クライアント12に対してNCパス作成指示を出し(ステップS28)、オペレータ等によりNCパスが作成され、登録されるまで待機し(ステップS30)、NCパス登録後、CAMの終了処理を実行する(ステップS32)。そして、ステップS34において、全段取りについての原点取得に必要な情報及びNCパスが作成されたか否かを判断し、ここでの判断が否定された場合には、ステップS12に戻る。その後、全段取りが終了して、ステップS34の判断が肯定された段階で、図2の全処理を終了する。
次に、図11のフローチャートに沿って、原点取得のための処理について説明する。この図11の処理は、アプリケーションサーバ10(工程制御ソフト20)、MCコントローラ16によって行われるものである。
まず、ステップS50〜S54では、アプリケーションサーバ10(工程制御ソフト20)が、オペレータ等によって加工部品が選択され、段取りが行われ、加工スタートが選択されるまで待機する。この場合、オペレータ等によりすべての作業が行われた段階で、ステップS56に移行する。
ステップS56では、工程制御ソフト20が、オペレータ等により選択された加工部品や段取り方向の情報に基づいて、データサーバ14に格納されている原点取得に必要な情報を選択して取得する。また、工程制御ソフト20は、取得した情報をMCコントローラ16に送信する。なお、工程制御ソフト20からMCコントローラ16への原点取得に必要な情報の送信は、加工機(又はMCコントローラ16)が読み取り可能なフォーマットで行う必要があり、加工機(又はMCコントローラ16)のメモリ領域に直接数値を書き込んだりする。
次いで、ステップS58では、前のステップS56で取得した原点取得に必要な情報を用いて、MCコントローラ16が原点取得プログラムを生成し、加工機に転送する。この場合の原点取得プログラムは、原点取得のための計測機器の軌跡を意味するものであり、例えば、計測機器としてタッチプローブを用いる場合には、図13に示すように、ワークWとの干渉のリスクがない、タッチプローブ54の軌跡(座標a→b→c→d)を定義するプログラムである。MCコントローラ16は、原点取得プログラムを、加工機ごとに事前に用意されているマスタプログラムを用いて作成する。この場合、MCコントローラ16では計測機器(タッチプローブなど)が接触する基準形状の位置を定義することにより、原点取得プログラムを自動的に作成することができる。
なお、加工機ごとに別々のマスタプログラムが用意されているのは、XYZ軸の構成や、加工機内の主軸と治具等との干渉領域、Mコードと呼ばれる機械動作指令等は、加工機ごとに異なっていると考えられるからである。
その後は、ステップS60において、加工機に対して加工開始指令を出すことにより、図11の全処理が終了する。
なお、その後は、加工機において、上記原点取得プログラムに基づいて、ワークWの原点を取得する作業を実行する。また、取得された原点を用いて、ワークWの加工を実行する。
ここで、原点取得プログラムには、フェールセーフ機能の一例として以下の(1)〜(3)が含まれている。
(1)基準形状のうちの1つの点について2回計測を行うことにより、誤差が大きい場合(基準形状の表面が汚れている場合や、ノイズの影響が大きい場合を意味する)には警告を出力する。
(2)計測機器(タッチプローブなど)が、熱変位等の影響を大きく受けるような場合には、その計測機器の長さ等を測ってキャリブレーションを行った直後に、基準形状の計測を行うこととする。
(3)基準形状を構成する各面の任意の2点の位置を計測することにより、各面の平行度を測定し、そのイ)平行度又はロ)平行度の分布の偏りの評価結果(例えば、正規分布で近似した際の平均値の0からのずれ量、など)が予め設定しておいた閾値を超えた場合には警告を出力する。
上記(3)のロ)の場合において、上記平行度の分布の偏りの評価結果とは、例えば、正規分布で近似した際の平均値の0からのずれ量、などである。この場合において、当該ずれ量が所定値よりも大きくなったときには、ワークを固定している治具が傾いていることが原因として考えられる。したがって、そのような場合には、例えば上記警告の出力と併せて、ワークを固定している治具の傾きの修正をユーザに促すようにしてもよい。これにより、ワークの平行度を比較的小さく抑えることが期待できる。
このように、原点取得プログラムがフェールセーフ機能を有していることにより、ワークWの原点取得を高精度で行うことが可能である。
以上詳細に説明したように、本実施例によると、データサーバ14に格納されたワークWのブランクモデルBMには、基準形状(34a,34b,34c,34d,38)が付加されていることから、アプリケーションサーバ10の工程制御ソフト20が当該基準形状に関する情報(段取り角度、段取り角度、台座面高さ、検知面長さ、オフセット量)を算出して加工機(MCコントローラ16)に出力することにより、加工機(MCコントローラ16)では、基準形状に関する情報と、予め用意されたマスタプログラムとを用いて原点取得プログラムを生成し、当該原点取得プログラムを用いることでワークWの原点取得を自動で行うことができるようになる。したがって、従来のように、前工程で加工した形状を基準形状とするような場合に比べて、人による作業工数を削減することができるとともに、ワークWの原点取得を精度良く行うことが可能である。
また、本実施例では、ブランクモデルのデータが複数用意され、オペレータ等からの指示に応じて複数のブランクモデルから最適なブランクモデルを選択し、その選択されたブランクモデルの基準形状に関する情報を算出するので、原点を高精度に取得することが可能である。
また、本実施例では、ブランクモデルの基準形状の一部には、加工部分32が配置されない形状配置禁止領域36a〜36dが設定され、当該形状配置禁止領域がブランクモデル内で所定の関係を満たさない場合には、原点取得に必要な情報をデータサーバ14に登録しないようにするので、フェールセーフ制御により、干渉なく適切な原点取得が可能である。
また、本実施例では、マスタプログラムは、加工機ごとに異なるので、加工機の特性に合わせたマスタプログラムを用いることで、原点取得プログラムを適切に生成し、原点を高精度で取得することが可能である。
次に、本発明の別の一実施例(実施例2)に係る加工システム100’について図13に基づいて説明する。
加工システム100’は、上述の実施例1の加工システム100と比較して、データサーバ14が設けられていない点、及びアプリケーションサーバ10’内にデータベース14’が設けられている点に特徴を有している。
このように、データサーバ14に代えて、データベース14’を設けることとしても、データサーバ14に格納していたデータをデータベース14’に格納することにより、上述の実施例1と同様の処理を行うことができる。
次に、本発明の更に別の一実施例(実施例3)に係る加工システム100”について図14に基づいて説明する。
加工システム100”には、上述の実施例1の加工システム100が有するデータサーバ14、及び上述の実施例2の加工システム100’が有するデータベース14’のいずれも設けられていない点に特徴を有している。
この場合、基準形状を有するブランクモデルBMや、原点取得に必要な情報を格納しておくことができないが、アプリケーションサーバ100”は、加工する部品のCADデータを用いて、その都度基準形状を生成することができる。したがって、都度生成される基準形状を用いることで、上述の実施例1と同様にして原点取得に必要な情報を算出することができ、これにより、既述の実施例1及び2と同様の処理を行うことが可能である。
なお、本実施例のように、加工する部品のCADデータを用いて、都度基準形状を生成する方法については、既述の実施例1及び2のようにデータサーバやデータベースを有する加工システムにおいても、好適に適用することが可能である。
次に、本発明の更に別の一実施例(実施例4)に係る情報処理システム200について、図15に基づいて説明する。情報処理システム200は、上述の実施例1〜3の加工システムとは異なり、アプリケーションサーバ10及びデータサーバ14内で、原点取得プログラムの生成を完結させる点に特徴を有している。
具体的には、アプリケーションサーバ10は、オペレータ等からの入力に基づいて、データサーバ14から最適なブランクモデルを読み出し、その基準形状から原点取得に必要な情報を算出する。そして、アプリケーションサーバ10は、データサーバ14に格納されているマスタプログラムと、原点取得に必要な情報とを用いて、原点取得プログラムを生成する。このようにして生成された原点取得プログラムは、プログラムファイルの形で加工機(MC116等)に送信され、加工機では、原点取得プログラムを用いてワークWの原点取得動作を実行する。
なお、マスタプログラムとしては、加工機の種類ごとに複数用意しておき、オペレータ等により選択された加工機の種類に応じてマスタプログラムを使い分けるようにしても良い。
このように、本実施例によると、加工機(MC等)自体にマスタプログラムを格納しておく必要がないため、様々な加工機を遠隔操作するような場合に有効である。
なお、情報処理システム200に代えて、図16(a)に示すような情報処理装置としてのアプリケーションサーバ300を採用することとしても良い。このアプリケーションサーバ300は、情報処理システム200が備えるデータサーバ14と同等の機能を有する格納手段としてのデータベース14’を内部に備えている点に特徴を有している。
この場合、アプリケーションサーバ300内のCADソフト22が、データベース14’からブランクモデルBMを読み込んで、原点取得に必要な情報(基準形状に関する情報)を算出する算出手段としての機能を有し、工程制御ソフト20が、CADソフト22により算出された原点取得に必要な情報(基準形状に関する情報)に基づいて、加工機にワークWの原点取得動作を行わせる原点取得指示手段としての機能を有している。
このような格納手段(データベース14’)、算出手段(CADソフト22)、原点取得指示手段(工程制御ソフト20)を備えるアプリケーションサーバ300を用いることとしても、本実施例と同様の作用効果を奏することが可能である。
また、図16(a)のアプリケーションサーバ300に代えて、図16(b)のようなデータベースを有さないアプリケーションサーバ300’を採用することとしても良い。この場合、アプリケーションサーバ300内のCADソフト22が、ワークWのブランクモデルから都度基準形状を生成する生成手段、及び当該基準形状から原点取得に必要な情報(基準形状に関する情報)を算出する算出手段として機能し、工程制御ソフト20が、CADソフト22により算出された原点取得に必要な情報(基準形状に関する情報)に基づいて、加工機にワークWの原点取得動作を行わせる原点取得指示手段として機能する。
これにより、アプリケーションサーバ300’は、上述の実施例3と同様の処理を行うことで、上述の実施例3と同様の作用効果を奏することが可能である。
以上、本発明の実施例1〜4について説明したが、当業者には明らかなように、本発明の適用はこれら実施例1〜4に示した実施形態に限定されるわけではない。
例えば、本発明は、CPU、ROM、及びRAMなどを組み合わせて計算機システムを構成し、上述の実施例1〜4に記載したような各装置の機能を当該計算機システムに内蔵されたプログラム、及び当該プログラムが格納された記憶媒体によって実現することも可能である。
本発明は、ワーク加工前の原点取得に幅広く適用可能である。加工機の種類や大きさなどは不問である。
本発明の一実施例(実施例1)に係る加工システムの概略構成を示す図である。 本発明の一実施例(実施例1)に係る、原点取得動作について示すフローチャートである。 本発明の一実施例(実施例1)の原点取得動作において、クライアントの画面上に表示されるウィンドウの一例を示す図である。 本発明の一実施例(実施例1)における段取り方向について説明するための図である。 本発明の一実施例(実施例1)におけるブランクモデルを示す斜視図である。 本発明の一実施例(実施例1)における基準形状を示す図である。 本発明の一実施例(実施例1)における段取り角度を説明するための図(その1)である。 本発明の一実施例(実施例1)における段取り角度を説明するための図(その2)である。 本発明の一実施例(実施例1)における台座面高さを説明するための図である。 本発明の一実施例(実施例1)における検知面長さを説明するための図である。 本発明の一実施例(実施例1)における原点取得のための処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施例(実施例1)における原点取得のための動作軌跡を示す図である。 本発明の別の一実施例(実施例2)に係る加工システムの概略構成を示す図である。 本発明の更に別の一実施例(実施例3)に係る加工システムの概略構成を示す図である。 本発明の更に別の一実施例(実施例4)に係る情報処理システムの概略構成を示す図である。 本発明の更に別の一実施例(実施例4)の変形例に係る情報処理装置の概略構成を示す図である。 従来の技術を説明するための図である。
符号の説明
10 アプリケーションサーバ
12 クライアント
14 データサーバ
14’ データベース
20 工程制御ソフト
22 CADソフト
34a〜34d 基準形状
36a〜36d 形状配置禁止領域
38 基準形状
100 加工システム
116 MC
118 EDW
BM ブランクモデル

Claims (17)

  1. 基準形状が設定された加工対象物のブランクモデルデータを格納するデータベースと、
    前記データベースから前記ブランクモデルデータを読み込んで、前記基準形状に関する情報を算出し、当該基準形状に関する情報を外部に出力する情報処理装置と、
    前記出力された基準形状に関する情報を受信して、当該基準形状に関する情報と予め用意されたマスタプログラムとを用いて、前記加工対象物の原点取得のための原点取得動作プログラムを生成し、当該原点取得動作プログラムに基づいて前記加工対象物の原点取得動作を実行する加工機と、を備える加工システム。
  2. 基準形状が設定された加工対象物のブランクモデルデータを保持し、前記基準形状に関する情報を算出して、当該基準形状に関する情報を外部に出力する情報処理装置と、
    前記出力された基準形状に関する情報を受信して、当該基準形状に関する情報と予め用意されたマスタプログラムとを用いて、前記加工対象物の原点取得のための原点取得動作プログラムを生成し、当該原点取得動作プログラムに基づいて前記加工対象物の原点取得動作を実行する加工機と、を備える加工システム。
  3. 前記ブランクモデルデータは複数用意され、
    前記情報処理装置は、外部から入力される指示に応じて複数のブランクモデルデータから一のブランクモデルデータを選択し、当該選択されたブランクモデルデータの基準形状に関する情報を算出する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の加工システム。
  4. 加工対象物のブランクモデルデータから基準形状を生成し、前記基準形状に関する情報を算出して、当該基準形状に関する情報を外部に出力する情報処理装置と、
    前記出力された基準形状に関する情報を受信して、当該基準形状に関する情報と予め用意されたマスタプログラムとを用いて、前記加工対象物の原点取得のための原点取得動作プログラムを生成し、当該原点取得動作プログラムに基づいて前記加工対象物の原点取得動作を実行する加工機と、を備える加工システム。
  5. 前記原点取得動作プログラムは、前記マスタプログラムと前記基準形状に関する情報とから生成される前記基準形状座標の取得動作軌跡を含む、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の加工システム。
  6. 前記ブランクモデルデータの前記基準形状の一部には、前記加工機によって加工される部品の配置を禁止する配置禁止領域が設定され、
    前記情報処理装置は、前記配置禁止領域が前記ブランクモデルデータ内で所定の状態を満たさない場合にはそのブランクモデルデータの基準形状に関する情報を用いない、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の加工システム。
  7. 前記基準形状に関する情報は、前記加工対象物の前記加工機上での姿勢、前記基準形状の所定の基準面からの距離、及び前記基準形状の寸法のうちの少なくとも1つを含む、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の加工システム。
  8. 前記マスタプログラムは、前記加工機ごとに異なる、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の加工システム。
  9. 前記情報処理装置は、CADソフトウェアを用いて前記基準形状に関する情報を算出する、ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の加工システム。
  10. 基準形状が設定された加工対象物のブランクモデルデータを格納するデータベースと、
    前記データベースから前記ブランクモデルデータを読み込んで、前記基準形状に関する情報を算出し、当該基準形状に関する情報に基づいて前記加工対象物の原点取得動作を加工機に実行させる情報処理装置と、を備える情報処理システム。
  11. 前記情報処理装置は、前記原点取得動作を実行させる加工機の種類を考慮して前記加工対象物の原点取得動作を決定し、当該原点取得動作を前記加工機に実行させる、ことを特徴とする請求項10に記載の情報処理システム。
  12. 基準形状が設定された加工対象物のブランクモデルデータを格納する格納手段と、
    前記格納手段から前記ブランクモデルデータを読み込んで、前記基準形状に関する情報を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された前記基準形状に関する情報に基づいて、加工機に前記加工対象物の原点取得動作を実行させる原点取得指示手段と、を備える情報処理装置。
  13. 前記格納手段は、前記ブランクモデルデータを複数格納し、
    前記算出手段は、外部から入力される指示に応じて複数のブランクモデルデータから一のブランクモデルデータを選択し、前記選択されたブランクモデルデータの基準形状に関する情報を算出する、ことを特徴とする請求項12に記載の情報処理装置。
  14. 加工対象物のブランクモデルデータから基準形状を生成する生成手段と、
    前記生成手段により生成された前記基準形状に関する情報を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された前記基準形状に関する情報に基づいて、加工機に前記加工対象物の原点取得動作を実行させる原点取得指示手段と、を備える情報処理装置。
  15. コンピュータによって実行されたときに、当該コンピュータを、
    基準形状が設定された加工対象物のブランクモデルデータを読み込んで、前記基準形状に関する情報を算出する算出手段、及び
    前記算出手段により算出された前記基準形状に関する情報に基づいて、加工機に前記加工対象物の原点取得動作を実行させる原点取得指示手段、として機能させる情報処理プログラム。
  16. コンピュータによって実行されたときに、当該コンピュータを、
    加工対象物のブランクモデルデータから基準形状を生成する生成手段、
    前記生成手段により生成された前記基準形状に関する情報を算出する算出手段、及び
    前記算出手段により算出された前記基準形状に関する情報に基づいて、加工機に前記加工対象物の原点取得動作を実行させる原点取得指示手段、として機能させる情報処理プログラム。
  17. 請求項15又は16に記載の情報処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023042399A1 (ja) * 2021-09-17 2023-03-23 ファナック株式会社 ロボット制御装置

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