JP2010114007A - アルカリ蓄電池用電極およびアルカリ蓄電池 - Google Patents

アルカリ蓄電池用電極およびアルカリ蓄電池 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の貫通孔が形成された芯材と電極活物質層とを含むアルカリ蓄電池用電極において、芯材の電子伝導性および機械的強度を共に向上させ、アルカリ蓄電池のエネルギー密度および出力を向上させる。
【解決手段】芯材として、複数の貫通孔11が格子状に形成された芯材10を用いる。貫通孔11は、対向する辺11a、11bと対向する辺11x、11yとからなる略矩形状の形状を有する。さらに、2組の対向する辺のうち、辺11a、11bは芯材10の長手方向13に沿う端部12aに略平行に設けられている。辺11x、11yは芯材10の長手方向13に沿う端部12aに垂直な方向に略平行に設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、アルカリ蓄電池用電極およびアルカリ蓄電池に関する。より詳しくは、本発明は主に、アルカリ蓄電池用電極に用いられる集電体の改良に関する。
最近では、携帯電話、携帯用情報端末、ノートブック型コンピュータ、ビデオカムなどの携帯用電子機器が目覚しい普及を遂げている。また、環境問題および燃料問題に対応するために、電気自動車の開発競争が激化している。携帯用電子機器や電気自動車の電源には、主に二次電池が使用されている。このような現状において、小型化かつ軽量化が可能であり、エネルギー密度および出力が高く、さらに独自の付加価値を有する新しい二次電池が望まれている。二次電池の一種であるアルカリ蓄電池においては、電池性能のさらなる向上を図るために、電池容積に占める電極活物質の体積比率を高めることが必要になっている。
従来のアルカリ蓄電池では、負極板の芯材には、パンチングメタルを使用するのが一般的である。図3は、パンチングメタル15の構成を模式的に示す部分上面図である。パンチングメタル15は、表面にニッケルめっき層が形成され、かつ複数の円形の貫通孔15aが形成された鋼板である。複数の貫通孔15aは、パンチングメタル15の長手方向および幅方向において、千鳥格子状に配置されている。パンチングメタル15の厚さ方向の両側表面に負極活物質層を形成することにより、負極板が得られる。なお、両側の負極活物質層は、貫通孔15aの内部空間で結合している。
この負極板と別途作製される正極板との間にセパレータを介在させて、捲回または積層することにより、電極群が作製される。電極群が捲回型である場合は、電極群を円筒状の電池ケースに収容する。その際、電池ケースの軸線と電極群の捲回軸とがほぼ一致するように調整する。次いで、電池ケース内に水酸化カリウム水溶液などのアルカリ電解液を充填し、封口することにより、アルカリ蓄電池が作製される。なお、負極活物質は、ニッケルカドミウム蓄電池の場合にはカドミウムであり、ニッケル水素蓄電池の場合には水素吸蔵合金である。
アルカリ蓄電池の負極板を作製するに際し、負極活物質の体積比率を高めるために、種々の手段が試みられている。たとえば、負極活物質を含有する負極合剤ペーストを芯材に塗着させた後、高圧力で圧延する手段(以下「前者の手段」とする)、芯材の体積比率を低下させて、相対的に負極活物質の体積比率を高める手段(以下「後者の手段」とする)などが挙げられる。
しかしながら、前者の手段では、パンチングメタル15を含む負極板に反りが発生し易くなる。その結果、負極板の加工性が低下し、電池作製工程における不良品率が増加する。また、後者の手段では、たとえば、芯材面積に対する貫通孔15aの合計開口面積の割合(以下「開口率」とする)を高めることにより、芯材の体積比率を低下させている。しかしながら、パンチングメタル15における貫通孔15aの開口率を高めると、負極板の機械的強度が顕著に低下する。また、電子を通す芯材部分が減少するので、電子伝導性が低下し、内部抵抗が上昇する。
このような課題を解決するため、たとえば、複数の略矩形の貫通孔が形成された芯材を含むアルカリ蓄電池用電極板が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。図4は、特許文献1の芯材20の構成を模式的に示す部分上面図である。芯材20では、略矩形の貫通孔21を千鳥格子状に配置している。また、貫通孔21の対向する2組の辺のうち、一組の辺21a、21bを芯材の長手方向に沿う端部22に平行にしている。これにより、芯材20の引張強度を向上させている。その結果、負極活物質層の高圧力下での圧延が可能になり、負極活物質の体積比率を高めることができる。
しかしながら、芯材20を含む負極板には、内部抵抗の点で改良の余地が残されている。芯材20の内部抵抗が大きくなると、たとえば、電池の出力が低下するという不都合が生じるおそれがある。また、芯材20を作製する際の不良品率の点でも改良の余地が残されている。アルカリ蓄電池は生産技術が確立されているので、芯材20の不良品率が高まると、製造コストが顕著に上昇するおそれがある。
また、複数の略正方形の貫通孔が形成された電池用電極芯材が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。特許文献2の芯材では、略正方形の貫通孔を格子状に配置している。しかしながら、特許文献2の芯材では、貫通孔の辺の延長線と、芯材の長手方向に沿う端部とが交差するように貫通孔が配置されている。このため、芯材の機械的強度および電子伝導性がともに十分満足できる水準にはない。また、貫通孔をエッチングにより作製しているため、芯材の製造効率の点でも改良の余地が残されている。
特開2002−343366号公報 特開平11−185763号公報
本発明の目的は、高い機械的強度を有し、かつ電子伝導性に優れ、内部抵抗の低い芯材を含むアルカリ蓄電池用電極、および該アルカリ蓄電池用電極を含み、エネルギー密度および出力の高いアルカリ蓄電池を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するための研究過程において、従来技術の芯材における貫通孔の配置に着目した。従来のパンチングメタルおよび特許文献1の芯材20では、貫通孔15a、21が千鳥格子状に配置されている。一方、特許文献2の芯材では、貫通孔は格子状に配置されている。しかしながら、特許文献2の芯材における貫通孔は、貫通孔の各辺の延長線が芯材の長手方向および幅方向に沿う端部と交差している。一方、電子は主に芯材の幅方向に流れる。これらを考慮すると、特許文献2の貫通孔は、電子の流れという観点からは千鳥格子状に配置されているのに相当することを見出した。
すなわち、本発明者は、従来技術の芯材では、貫通孔が、芯材幅方向における電子の直線的な流れを妨げるように配置されていることを見出した。図3の芯材15では、矢符16が電子の流れる通電方向である。図4の芯材20では、矢符23が電子の流れる通電方向である。いずれも、直線的ではなく、貫通孔15a、21を迂回しながら電子が流れている。これが、芯材の内部抵抗を高め、電池の出力を低下させる一因になっていることを見出した。
本発明者は、これらの知見に基づいてさらに研究を重ねた。その結果、貫通孔の形状を矩形にするとともに、貫通孔を芯材の長手方向および幅方向においてそれぞれ直線状に並べ、格子状に配置する構成を想到するに至った。この構成によれば、芯材の幅方向における一方の端部から他方の端部にかけて、芯材が一直線に連続的に繋がった部分が形成される。この部分が、電子の通り道になって電子の直線的な流れを促進し、芯材の内部抵抗の低下に有効であることを見出した。
一方、従来技術の芯材において、貫通孔を千鳥格子状に配置する目的の1つは、芯材の機械的強度の低下を最小限に止めることである。しかしながら、本発明者は、貫通孔の形状を矩形にする場合には、貫通孔を格子状に配置しても、貫通孔の諸条件を調整することにより、機械的強度の高い芯材が得られることを見出した。この芯材は、貫通孔を千鳥格子状に配置した従来の芯材に匹敵するかまたはそれ以上の機械的強度を有する。また、貫通孔の諸条件には、たとえば、貫通孔の寸法、貫通孔の長辺と短辺との比率、貫通孔の芯材長手方向および幅方向におけるピッチなどがある。
さらに本発明者は、矩形の貫通孔を格子状に配置した芯材は、従来技術の芯材よりも製造が容易であり、不良品率を顕著に低下させ得ることを見出した。本発明者は、これらの知見に基づいて、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、導電性芯材である集電体および電極合剤層を含むアルカリ蓄電池用電極であって、
導電性芯材には複数の貫通孔が格子状に形成され、
貫通孔は、2組の対向する辺からなる略矩形状の形状を有し、かつ2組の対向する辺のうち、一方の組が導電性芯材の長手方向に沿う端部に略平行に設けられ、他方の組が導電性芯材の長手方向に沿う端部に垂直な方向に略平行に設けられているアルカリ蓄電池用電極に係る。
導電性芯材の面積に対する貫通孔の合計開口面積の割合は、25〜55%であることが好ましい。
本発明の好ましい形態では、貫通孔は、対向する長辺と、対向する短辺とからなり、対向する長辺が導電性芯材の長手方向に沿う端部に略平行に設けられ、対向する短辺が導電性芯材の長手方向に沿う端部に垂直な方向に略平行に設けられている。
長辺の長さが0.8〜5.0mmであり、かつ短辺の長さが0.5〜3.0mmであることがさらに好ましい。
長辺の長さLと短辺の長さMとの比(M/L)が0.3〜1.0であることがさらに好ましい。
導電性芯材の長手方向において、貫通孔とそれに隣り合う貫通孔との間隔が0.5〜3.0mmであることがさらに好ましい。
導電性芯材の長手方向に垂直な方向において、貫通孔とそれに隣り合う貫通孔との間隔が0.5〜3.0mmであることがさらに好ましい。
また、本発明は、正極板と負極板との間にセパレータを介在させて捲回または積層した電極群、アルカリ電解液および電池ケースを含むアルカリ蓄電池であって、正極板および負極板の少なくとも一方が、本発明のアルカリ蓄電池用電極であるアルカリ蓄電池に係る。
本発明のアルカリ蓄電池用電極は、芯材の機械的強度が高いので、高圧力下での圧延を行っても芯材に反りなどの不都合が生じ難い。したがって、電池容積に対する負極活物質の体積比率が高い。また、本発明のアルカリ蓄電池用電極は、芯材の幅方向における電子伝導性に優れるので、内部抵抗が低く、電池の出力を低下させることがない。また、本発明のアルカリ蓄電池用電極に含まれる芯材は製造が容易であり、その製造に際しては不良品率が低いという利点もある。
本発明のアルカリ蓄電池は、本発明のアルカリ蓄電池用電極を含んでいる。このため、本発明のアルカリ蓄電池は、従来のアルカリ蓄電池に比べてエネルギー密度および出力が高く、小型化しても出力低下がほとんど起こらない。
図1は、本発明の実施形態の1つであるアルカリ蓄電池1の構成を模式的に示す断面の斜視図である。なお、図1においては、電極群2の一部を展開して示している。また、図1において、正極板4については正極集電体および正極活物質層の図示を省略している。負極板3については負極集電体の芯材10のみを図示し、負極活物質層の図示を省略している。図2は、負極集電体用の芯材10の構成を模式的に示す上面図である。
アルカリ蓄電池1は、電極群2、封口板6、正極集電端子7、負極集電端子8、電池ケース9および図示しないアルカリ電解液を含む。アルカリ蓄電池1は、たとえば、ニッケル水素蓄電池、ニッケルカドミウム蓄電池、アルカリ亜鉛蓄電池などである。
電極群2は、負極板3、正極板4およびセパレータ5を含む。電極群2は、その捲回軸と電池ケース9の軸芯とがほぼ一致するように、有底円筒形の電池ケース9内に収容されている。電極群2は、たとえば、負極板3と正極板4との間にセパレータ5を介在させて重ね合わせ、その幅方向に沿う端部の一方を軸(捲回軸)にして渦巻き状に捲回することにより作製される。負極板3および正極板4を重ね合わせる際、これらを幅方向にずらせている。
これにより、捲回後の電極群2において、一方の端部に正極板4の端面が露出し、他方の端部には負極板3の端面が露出している。なお、図1においては、電極群2の一方の端部は電極群2の上端部であり、電極群2の他方の端部は電極群2の下端部である。正極板4の露出した端面において、該端面と正極集電端子7とが接合されている。正極集電端子7は図示しない正極リードを介して封口板6に電気的に接続されている。また、負極板3の露出した端面において、該端面と負極集電端子8とが接合されている。負極集電端子8の少なくとも一部が電池ケース9の底部9aに接合されている。これらの接合には、たとえば、抵抗溶接、超音波溶接、レーザ溶接などが利用される。
電極群2を構成する負極板3は、芯材10と図示しない負極活物質層とを含む。
芯材10には、複数のほぼ矩形状の貫通孔11が格子状に形成されている。すなわち、芯材10の長手方向および幅方向において、複数の貫通孔11がほぼ等間隔で直線状に並ぶように配置されている。
従来技術の芯材では、貫通孔の形状が円または矩形のいずれであっても、複数の貫通孔を千鳥格子状に配置するのが一般的である。これは、芯材の機械的強度を重視した結果であると考えられる。しかしながら、このような貫通孔の配置では、アルカリ蓄電池内部の内部抵抗が増大し、アルカリ蓄電池の出力が低下するという問題がある。この問題は、高出力化を図るために、アルカリ蓄電池を端面集電構造とした場合に特に顕著である。端面集電構造とは、電極群の一方の端部に正極集電体を露出させて正極集電端子と接合し、電極群の他方の端部に負極集電体を露出させて負極集電端子と接合する構造である。このとき、電極群における正極板と負極板とは幅方向にずらせて重ね合わされている。
端面集電構造では、充電時または放電時に負極板を流れる電流は、負極板内の各所においてセパレータを介して正極板との間で授受される。しかしながら、電子は負極板の表面から厚み方向に移動して芯材に移り、芯材を通って負極集電端子に移動する。すなわち、電子は、負極の芯材において主にその幅方向に移動する。これに対し、従来技術の芯材のように貫通孔を千鳥格子状に配置すると、貫通孔が電子の芯材幅方向の流れを妨げることになる。すなわち、図3および図4に示すように、電子が貫通孔15a、21の周囲を迂回して進むことになる。その結果、芯材における電子の移動距離が長くなり、電池内部の内部抵抗が増大する。
本発明では、図1および図2に示すように、貫通孔11を格子状に配置することにより、芯材10の幅方向における電子の流れを妨げず、電子の移動距離を短くすることに成功している。その結果、芯材10は、図3に示すパンチングメタル15と同等またはそれ以上の電子伝導性を示し、図4に示す特許文献1の芯材20よりも顕著に優れた電子伝導性を示す。また、芯材10は、パンチングメタル15よりも顕著に高い機械的強度を有し、芯材20と同等またはそれ以上の機械的強度を有している。
ここで、芯材10の説明に戻る。貫通孔11の形状は、2組の対向する辺からなる略矩形状である。2組の対向する辺のうち、1組は辺11a、11bであり、もう1組は辺11x、11yである。辺11a、11bはほぼ平行である。辺11x、11yもほぼ平行である。貫通孔11の形状とは、芯材10を水平面に載置し、鉛直方向上方から見た貫通孔11の開口形状を意味する。本実施形態では、貫通孔11の形状は、矩形における4つの角が円弧状になっている形状であるが、それに限定されない。たとえば、4つの角が円弧状になっていない矩形、4つの角の少なくとも1つが円弧状になっていない矩形などでもよい。
また、芯材10において、貫通孔11の2組の対向する辺のうち、辺11a、11bは芯材10の長手方向(矢符13の方向)に沿う端部12aにほぼ平行に設けられている。また、辺11x、11yは芯材10の長手方向に沿う端部12aに垂直な方向にほぼ平行に設けられている。これにより、芯材10の幅方向において、芯材10の長手方向に沿う一方の端部12aから他方の端部12bに向けて、連続的に直線的に繋がった部分が形成される。この部分を電子が直線状に流れるので、電子の移動距離が短くなり、内部抵抗が小さくなる。矢符14が通電方向になる。また、芯材10において、1つの貫通孔11の辺11aと、隣り合う貫通孔11の辺11aとは1つの同じ直線上にある。辺11b、11x、11yについても同様である。
本実施形態では、辺11a、11bは、辺11x、11yよりも長い辺になっている。すなわち、対向する長辺11a、11bが芯材10の長手方向に沿う端部に略平行に設けられ、対向する短辺11x、11yが芯材10の長手方向に沿う端部に垂直な方向に略平行に設けられている。これにより、芯材10の機械的強度、特に長手方向の機械的強度が向上する。芯材10は、主にその長手方向に張力を付加されながら負極板3に加工されるので、芯材10の反りなどの変形、芯材10の破断などが抑制される。
ここで、長辺11a、11bおよび短辺11x、11yの長さは、芯材10の寸法に応じて適宜選択される。たとえば、芯材10が単1〜単3型電池に用いられる場合は、長辺11a、11bの長さは好ましくは0.8〜5.0mmであり、かつ短辺11x、11yの長さは好ましくは0.5〜3.0mmである。長辺11a、11bおよび短辺11x、11yの長さを前記範囲から選択することにより、芯材10の機械的強度を向上させる効果が一層発揮される。さらに、長辺11a、11bの長さLと短辺11x、11yの長さMとの比(M/L)が0.3〜1.0であることが好ましい。これにより、芯材10の機械的強度を向上させる効果が一層大きくなる。
芯材10の長手方向において、貫通孔11とそれに隣り合う貫通孔11との間隔は、好ましくは0.5〜3.0mmである。この間隔は、より詳細には、貫通孔11の辺11xと、それに隣り合う貫通孔11の辺11yとの間隔である。また、芯材10の長手方向に垂直な方向(芯材10の幅方向)において、貫通孔11とそれに隣り合う貫通孔11との間隔は、好ましくは0.5〜3.0mmである。この間隔は、より詳細には、貫通孔11の辺11bと、それに隣り合う貫通孔11の辺11aとの間隔である。芯材10における長手方向および長手方向に垂直な方向における間隔を前記範囲から選択することにより、芯材10の機械的強度を向上させる効果がより一層大きくなる。
貫通孔11の開口率は好ましくは25〜55%である。開口率とは、芯材10の面積に対する貫通孔11の合計開口面積の割合(百分率)である。すなわち、開口率は下記の式で表される。
開口率(%)=(貫通孔11の合計開口面積/芯材10の面積)×100
貫通孔11の開口面積とは、芯材10表面における貫通孔11の開口の面積である。貫通孔11の合計開口面積とは、芯材10の形成される全ての貫通孔11の開口面積の合計である。芯材10の面積とは、芯材10の厚さ方向における片方の表面の面積である。ここでは、芯材10の面積は、各貫通孔11の開口の面積をも含んでいる。
開口率が25%未満では、負極板3における負極活物質の体積比率を十分に高めることができないおそれがある。一方、開口率が55%を超えると、芯材10の機械的強度が不十分になるおそれがある。その結果、負極活物質の体積比率を高めるために、高圧下での圧延を行うと、得られる負極板3に反りなどの不都合が発生する可能性がある。
なお、1個の貫通孔11の開口面積は、好ましくは10mm2以下、さらに好ましくは0.4〜10mm2である。開口面積が10mm2未満では、負極活物質層を形成する際に、芯材10に塗布される負極合剤ペーストが芯材10から離脱するおそれがある。
芯材10は、鋼板、ニッケル板などからなる。なお、芯材10の材質として鉄鋼を用いる場合、その表面をニッケルなどでメッキ処理して耐食性を向上させるのが好ましい。
負極活物質層は、芯材10の厚さ方向における両方または片方の表面に形成される。本実施形態では、負極活物質層は芯材10の両方の表面に形成されるが、電池の構造などに応じて、芯材10の片方の表面に形成してもよい。負極活物質層は負極活物質を含有し、さらに結着剤、導電剤などを含有してもよい。
負極活物質は特に制限されない。電池1がニッケル水素蓄電池の場合、たとえば、水素吸蔵合金が用いられる。水素吸蔵合金には、たとえば、MmNi3.55Co0.75Mn0.4Al0.3、MmNi3.7Co0.8Mn0.4Al0.3(前記各式中、Mmは希土類元素の混合物を示す)などが挙げられる。水素吸蔵合金は、粉末状であることが好ましい。水素吸蔵合金粉末の体積平均粒径は、好ましくは10〜30μm、さらに好ましくは約15μmである。電池1がニッケルカドミウム蓄電池の場合、たとえば、カドミウム、カドミウム化合物などが用いられる。電池1がニッケル亜鉛蓄電池の場合、たとえば、亜鉛、亜鉛化合物などが用いられる。
結着剤も特に制限されないが、たとえば、フッ素樹脂、ゴム状樹脂、ゴム粒子、アクリル樹脂などを使用できる。フッ素樹脂としては、たとえば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどが挙げられる。ゴム状樹脂としては、たとえば、変成アクリロニトリルゴムなどが挙げられる。ゴム粒子としては、たとえば、スチレンブタジエンゴムなどが挙げられる。アクリル樹脂としては、たとえば、変性ポリアクリル酸などが挙げられる。
導電剤も特に制限されず、たとえば、カーボンブラックを使用できる。
負極活物質層は、たとえば、負極合剤ペーストを芯材10の両面に塗布し、乾燥し、圧延することにより形成される。これにより、負極板3が得られる。負極板3は、必要に応じて、所定の寸法に裁断される。負極合剤ペーストは、たとえば、負極活物質および必要に応じて導電剤、結着剤などを有機溶媒または水に分散または溶解させることにより調製できる。
正極板4は、芯材と正極活物質層とを含む。
芯材は特に制限されず、たとえば、発泡ニッケル板などの、三次元金属多孔体からなる板を使用できる。
正極活物質層は、芯材の厚さ方向における両方または片方の表面に形成される。本実施形態では、正極活物質層は芯材の両方の表面に形成されるが、電池の構造などに応じて、芯材の片方の表面に形成してもよい。正極活物質層は正極活物質を含有し、さらに結着剤、導電剤などを含有してもよい。
正極活物質は特に制限されず、たとえば、水酸化ニッケル、オキシ水酸化ニッケル、水酸化ニッケルの固溶体、オキシ水酸化ニッケルの固溶体などを使用できる。導電剤も特に制限されず、たとえば、コバルト、コバルト化合物などを使用できる。コバルト化合物としては、たとえば、水酸化コバルト、オキシ水酸化コバルトなどが挙げられる。結着剤とも特に制限されず、負極板3の結着剤と同様のものを使用できる。その中でも、ポリテトラフルオロエチレン、PVDFなどのフッ素樹脂が好ましい。
正極板4は、たとえば、芯材にニッケルなどの粉末のペーストを塗布し、還元雰囲気中、たとえば800〜1100℃で焼結した後、さらに正極活物質を含浸させることにより作製される。これにより得られる正極板4は、シンター式正極と呼ばれている。また、正極板4は、正極合剤ペーストを芯材表面に塗布し、乾燥し、必要に応じて圧延することにより作製される。これにより得られる正極板4は、ペースト式正極と呼ばれている。正極合剤ペーストは、たとえば、正極活物質、結着剤、導電剤などを有機溶媒に溶解または分散させることにより調製できる。正極板4は、必要に応じて、所定の寸法に裁断される。なお、シンター式正極を作製する場合は、芯材10を用いて正極板4を作製できる。
セパレータ5には、アルカリ蓄電池の分野で常用されるセパレータを使用でき、たとえば、スルホン化処理したポリオレフィン製不織布などが挙げられる。ポリオレフィンとしては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。
封口板6は、ガスケットを介して電池ケース9の開口端部に装着され、電池ケース9を封口するとともに、正極端子として機能する。封口板6は、図示しない正極リードを介して正極集電端子7に電気的に接続されている。ガスケットは、合成樹脂、ゴムなどから作製される。
正極集電端子7は、電極群2の上端部に露出する正極板4の芯材に接合されている。負極集電端子8は、電極群2の下端部に露出する負極板3の芯材10に接合され、またその少なくとも一部が電池ケース9の底面9aに接合されている。
電池ケース9は、長手方向の一端が開口する有底円筒形の容器部材であり、その内部空間に電極群2、正極集電端子7、負極集電端子8、アルカリ電解液などを収容する。電池ケース9は、鋼板やニッケル板などからなる。電池ケース9が鋼板から作製される場合は、電池ケース9の外面および内面に、各種ニッケルめっき層を形成し、耐食性を向上させてもよい。
アルカリ電解液としては特に制限されないが、たとえば、水酸化カリウム水溶液が挙げられる。水酸化カリウム水溶液における水酸化カリウム濃度は、好ましくは10〜30重量%である。水酸化カリウム水溶液は、さらに、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムなどを含有してもよい。水酸化リチウムの濃度は、好ましくは1〜5重量%である。水酸化ナトリウムの濃度は、好ましくは1〜5重量%である。
なお、本実施形態では、電池1は円筒形電池であるが、それに限定されず、たとえば、角形電池、平板形電池などであってもよい。また、本発明のアルカリ蓄電池は、たとえば、各種携帯用電子機器の電源として好適に使用できる。また、電気自動車の主電源または補助電源としても使用できる。特に、本発明のアルカリ蓄電池を複数個連結すれば、電気自動車のモータ駆動用の主電源として好適に使用できる。
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
負極板3の芯材10として、表面にニッケルめっき層を形成した鋼板(厚さ60μm)に、略矩形状の貫通孔11を格子状に配置したものを用いた。1つの貫通孔11の開口面積は1.5mm2であった。貫通孔11の辺11a、11bの長さは1.5mm、辺11x、11yの長さは1.0mmとした。また、芯材10の長手方向における貫通孔11同士の間隔は0.8mm、幅方向における貫通孔11同士の間隔は0.63mmとした。また、開口率は40%であった。
芯材10の一部を幅10mm、長さ100mmのサンプルとして切り出し、JIS Z 2241に従って幅方向(貫通孔11の長手方向に垂直な方向)の引っ張り強度を測定したところ、60MPaであった。
この芯材10に負極合剤ペーストを塗布し、乾燥した。さらに総厚みが0.30mmになるようにロールプレス機(線圧400t/cm)で圧延した。このものを帯状に切断し、理論容量が10Ahの負極板3を作製した。切断は、芯材10の長手方向と負極板3の長手方向とが一致するように、切断を行った。なお、負極合剤ペーストは、水素吸蔵合金粉末35g重量部、スチレンブタジエンゴム(結着剤)0.3重量部および適量の水を混合して調製した。また、水素吸蔵合金粉末は、水素吸蔵合金(組成式MmNi3.55Co0.75Al0.3Mn0.4(Mmは軽希土類元素の混合物である)をボールミルにより体積平均粒径20μmに粉砕したものを使用した。
この負極板3と帯状の正極板4(厚み0.3mm、理論容量6.5Ah)との間にセパレータ5を介在させて重ね合わせ、径5mmの芯棒を用い、長手方向に沿う端部を中心にして、幅方向に沿う端部を合せるように渦巻状に捲回し、電極群2を作製した。帯状の正極板4には、発泡ニッケルに水酸化ニッケルを充填した正極板を用いた。セパレータ5には、スルホン化処理されたポリプロピレン不織布(厚み0.2mm)を用いた。得られた電極群2を電池ケース9(内径31mm、高さ63mm)の中に収容した。
次に、電池ケース9内に、電解液として、水酸化カリウムを主成分とする比重1.3のアルカリ水溶液を注入した。その後、負極板3の露出端部とニッケル製負極集電端子8とを接合し、負極集電端子8と電池ケース9の底部9a内面とを抵抗溶接により接合した。さらに、正極板4の露出端部とアルミニウム製正極集電端子7とを接合し、正極集電端子7と封口板6とをアルミニウム製リードにより接続した。そして、ポリプロピレン製ガスケットを介して封口板6を電池ケース9の開口端部に装着し、電池ケース9を封口した。これにより、Dサイズの本発明ニッケル水素蓄電池(理論容量6.5Ah)を作製した。
このニッケル水素蓄電池の充放電サイクル数と内部抵抗との関係を測定した。結果を図5に示す。図5は、実施例1〜3のニッケル水素蓄電池における充放電サイクル数と内部抵抗(mΩ)との関係を示すグラフである。このニッケル水素蓄電池の作製当初の内部抵抗は3.9mΩ程度であったが、500サイクル終了時点でもほぼ同様の内部抵抗であった。
(実施例2)
辺11a、11bの長さを1.5mmから2.5mmに変更し、かつ辺11x、11yの長さを1.0mmから0.5mmに変更する以外は、実施例1と同様にして芯材10を作製した。この芯材を用いる以外は、実施例1と同様にして、負極板3を作製した。実施例1と同様の方法に従って芯材10の幅方向の引っ張り強度を測定したところ、54MPaであった。この負極板3を用いる以外は、実施例1と同様にして、本発明のニッケル水素蓄電池を作製した。
このニッケル水素蓄電池の充放電サイクル数と内部抵抗との関係を測定した。結果を図5に示す。このニッケル水素蓄電池の作製当初の内部抵抗は4.5mΩ程度であったが、500サイクル終了時点でもほぼ同様の内部抵抗であった。
なお、貫通孔11の幅方向寸法を0.4mmにて加工することを試みたが、開孔部端面におけるバリが大きくなり、開孔することが不可能であった。
(実施例3)
辺11a、11bの長さを1.5mmから1.2mmに変更し、かつ辺11x、11yの長さを1.0mmから1.2mmに変更する以外は、実施例1と同様にして芯材10を作製した。この芯材を用いる以外は、実施例1と同様にして、負極板3を作製した。実施例1と同様の方法に従って芯材10の幅方向の引っ張り強度を測定したところ、52MPaであった。この負極板3を用いる以外は、実施例1と同様にして、本発明のニッケル水素蓄電池を作製した。
このニッケル水素蓄電池の充放電サイクル数と内部抵抗との関係を測定した。結果を図5に示す。このニッケル水素蓄電池の作製当初の内部抵抗は4.3mΩ程度であったが、500サイクル終了時点でもほぼ同様の内部抵抗であった。
(実施例4)
開口率を40%から20%に変更する以外は、実施例1と同様にして芯材10を作製した。この芯材を用いる以外は、実施例1と同様にして、負極板3を作製した。実施例1と同様の方法に従って芯材10の幅方向の引っ張り強度を測定したところ、101MPaであった。この負極板3を用いる以外は、実施例1と同様にして、本発明のニッケル水素蓄電池を作製した。このニッケル水素蓄電池の作製当初の内部抵抗は2.2mΩ程度であったが、500サイクル終了時点では5.8mΩ程度の内部抵抗となった。
(実施例5)
開口率を40%から25%に変更する以外は、実施例1と同様にして芯材10を作製した。この芯材を用いる以外は、実施例1と同様にして、負極板3を作製した。実施例1と同様の方法に従って芯材10の幅方向の引っ張り強度を測定したところ、87MPaであった。この負極板3を用いる以外は、実施例1と同様にして、本発明のニッケル水素蓄電池を作製した。このニッケル水素蓄電池の作製当初の内部抵抗は2.6mΩ程度であり、500サイクル終了時点の内部抵抗は5.2mΩ程度であり、500サイクル終了時点でも内部抵抗の大幅な増加は認められなかった。
(実施例6)
開口率を40%から30%に変更する以外は、実施例1と同様にして芯材10を作製した。この芯材を用いる以外は、実施例1と同様にして、負極板3を作製した。実施例1と同様の方法に従って芯材10の幅方向の引っ張り強度を測定したところ、77MPaであった。この負極板3を用いる以外は、実施例1と同様にして、本発明のニッケル水素蓄電池を作製した。このニッケル水素蓄電池の作製当初の内部抵抗は3.1mΩ程度であり、500サイクル終了時点の内部抵抗は4.7mΩ程度であり、500サイクル終了時点でも内部抵抗の大幅な増加は認められなかった。
(実施例7)
開口率を40%から50%に変更する以外は、実施例1と同様にして芯材10を作製した。この芯材を用いる以外は、実施例1と同様にして、負極板3を作製した。実施例1と同様の方法に従って芯材10の幅方向の引っ張り強度を測定したところ、49MPaであった。この負極板3を用いる以外は、実施例1と同様にして、本発明のニッケル水素蓄電池を作製した。このニッケル水素蓄電池の作製当初の内部抵抗は4.2mΩ程度であり、500サイクル終了時点でもほぼ同様の内部抵抗であった。
(実施例8)
開口率を40%から55%に変更する以外は、実施例1と同様にして芯材10を作製した。この芯材を用いる以外は、実施例1と同様にして、負極板3を作製した。実施例1と同様の方法に従って芯材10の幅方向の引っ張り強度を測定したところ、38MPaであった。この負極板3を用いる以外は、実施例1と同様にして、本発明のニッケル水素蓄電池を作製した。このニッケル水素蓄電池の作製当初の内部抵抗は4.8mΩ程度であり、500サイクル終了時点でもほぼ同様の内部抵抗であった。
(実施例9)
開口率を40%から60%に変更する以外は、実施例1と同様にして芯材10を作製した。この芯材を用いる以外は、実施例1と同様にして、負極板3を作製した。実施例1と同様の方法に従って芯材10の幅方向の引っ張り強度を測定したところ、31MPaであった。なお、芯材10の表面に負極合剤ペーストを塗布する際に、塗布層表面に若干の波打ちが生じた。この負極板3を用いる以外は、実施例1と同様にして、本発明のニッケル水素蓄電池を作製した。このニッケル水素蓄電池の作製当初の内部抵抗は5.5mΩ程度であった。
(比較例1)
図4に示す芯材20を作製した。芯材20の長手方向における貫通孔21の辺の長さを1.5mm、芯材20の長手方向に垂直な方向における貫通孔21の辺の長さを1.0mmにした。また、芯材20における貫通孔21の開口率を40%とした。また、芯材20において、貫通孔21を千鳥格子状に配置した。実施例1と同様の方法に従って芯材10の幅方向の引っ張り強度を測定したところ、62MPaであった。
芯材11に代えて芯材20を用いる以外は、実施例1と同様にして負極板3を作製した。この負極板3を用いて、実施例1と同様にしてニッケル水素蓄電池を作製した。このニッケル水素蓄電池の充放電サイクル数と内部抵抗の関係を測定した。結果を図6に示す。図6は、比較例1のニッケル水素蓄電池における充放電サイクル数と内部抵抗(mΩ)との関係を示すグラフである。このニッケル水素蓄電池の内部抵抗は作製当初から10.2mΩ程度という高い値であった。
Figure 2010114007
*1 芯材に負極合剤ペーストを塗布する際に、波打ち現象が認められた。
*2 充放電サイクル500回後の内部抵抗は5.8mΩであった。
*3 充放電サイクル500回後の内部抵抗は5.2mΩであった。
*4 充放電サイクル500回後の内部抵抗は4.7mΩであった。
表1から、本発明を構成するアルカリ蓄電池用電極の芯材10は、略矩形の貫通孔11が格子状に配列されることが必要であることがわかった。また、貫通孔11の開口率を25〜55%とするのが好ましいことがわかった。
本発明のアルカリ蓄電池用電極は、機械的強度が高くかつ電子伝導性に優れる芯材を含む。このため、高圧力下での圧延を行っても、反りなどの変形が起こらないので、電極活物質の体積比率を上げることができる。したがって、本発明の電極を含むアルカリ蓄電池は、エネルギー密度が高く、内部抵抗が低く、高出力が可能である。これらの好ましい特性に基づいて、本発明のアルカリ蓄電池は、携帯用電子機器の電源として使用できるだけでなく、電気自動車などの高出力を要求される電源にも使用可能である。
本発明の実施形態の1つであるアルカリ蓄電池の構成を模式的に示す断面の斜視図である。 負極集電体用芯材の構成を模式的に示す上面図である。 従来技術の芯材であるパンチングメタルの構成を模式的に示す部分上面図である。 従来技術の芯材の構成を模式的に示す部分上面図である。 実施例1〜3のニッケル水素蓄電池における充放電サイクル数と内部抵抗との関係を示すグラフである。 比較例1のニッケル水素蓄電池における充放電サイクル数と内部抵抗との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 アルカリ蓄電池
2 電極群
3 負極板
4 正極板
5 セパレータ
6 封口板
7 正極集電端子
8 負極集電端子
9 電池ケース
10 芯材
11 貫通孔

Claims (8)

  1. 導電性芯材である集電体および電極合剤層を含むアルカリ蓄電池用電極であって、
    導電性芯材には複数の貫通孔が格子状に形成され、
    貫通孔は、2組の対向する辺からなる略矩形状の形状を有し、かつ2組の対向する辺のうち、一方の組が導電性芯材の長手方向に沿う端部に略平行に設けられ、他方の組が導電性芯材の長手方向に沿う端部に垂直な方向に略平行に設けられているアルカリ蓄電池用電極。
  2. 導電性芯材の面積に対する貫通孔の合計開口面積の割合が、25〜55%である請求項1に記載のアルカリ蓄電池用電極。
  3. 貫通孔は、対向する長辺と、対向する短辺とからなり、対向する長辺が導電性芯材の長手方向に沿う端部に略平行に設けられ、対向する短辺が導電性芯材の長手方向に沿う端部に垂直な方向に略平行に設けられている請求項1または2に記載のアルカリ蓄電池用電極。
  4. 長辺の長さが0.8〜5.0mmであり、かつ短辺の長さが0.5〜3.0mmである請求項3に記載のアルカリ蓄電池用電極。
  5. 長辺の長さLと短辺の長さMとの比(M/L)が0.3〜1.0である請求項3または4に記載のアルカリ蓄電池用電極。
  6. 導電性芯材の長手方向において、貫通孔とそれに隣り合う貫通孔との間隔が0.5〜3.0mmである請求項1〜5のいずれか1つに記載のアルカリ蓄電池用電極。
  7. 導電性芯材の長手方向に垂直な方向において、貫通孔とそれに隣り合う貫通孔との間隔が0.5〜3.0mmである請求項1〜6のいずれか1つに記載のアルカリ蓄電池用電極。
  8. 正極板と負極板との間にセパレータを介在させて捲回または積層した電極群、アルカリ電解液および電池ケースを含むアルカリ蓄電池であって、
    正極板および負極板の少なくとも一方が、請求項1〜7のいずれか1つに記載のアルカリ蓄電池用電極であるアルカリ蓄電池。
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