JP2010099093A - 組換え安定細胞クローン、その産生およびその使用 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】無血清無タンパク質培地において少なくとも40世代、好ましくは少なくとも50世代安定であり、かつ組換え産物を発現することを特徴とする、組換え細胞クローン。
【選択図】なし
Description
・(項目1) 無血清無タンパク質培地において少なくとも40世代、好ましくは少なくとも50世代安定であり、かつ組換え産物を発現することを特徴とする、組換え細胞クローン。
・(項目2) 単離された形態であることを特徴とする、項目1に記載の細胞クローン。
・(項目3) 組換え哺乳動物細胞に由来することを特徴とする、項目1〜2のうちのいずれか1項に記載の細胞クローン。
・(項目4) 上記哺乳動物細胞が組換えCHO細胞またはBHK細胞であることを特徴とする、項目3に記載の細胞クローン。
・(項目5) 組換えポリペプチドをコードする配列または組換えタンパク質をコードする配列を含むことを特徴とする、項目1〜4のうちのいずれか1項に記載の細胞クローン。
・(項目6) 上記組換えタンパク質が、第II因子、第V因子、第VII因子、第VIII因子、第IX因子、第X因子、第XI因子、プロテインS、プロテインCまたはこれらの因子のうちの1つの因子の活性化形態、あるいはvWFからなる群より選択される血液因子であることを特徴とする、項目5に記載の細胞クローン。
・(項目7) 上記細胞がフォン・ビルブラント(von Willebrand)因子を発現する組換えCHO細胞であることを特徴とする、項目1〜6のうちのいずれか1項に記載の細胞クローン。
・(項目8) 上記細胞が第VIII因子を発現する組換えCHO細胞であることを特徴とする、項目1〜7のうちのいずれか1項に記載の細胞クローン。
・(項目9) 上記細胞が第VIII因子とvWFとを共発現する組換えCHO細胞であることを特徴とする、項目1〜7のうちのいずれか1項に記載の細胞クローン。
・(項目10) 上記細胞が第IX因子を発現する組換えCHO細胞であることを特徴とする、項目1〜7のうちのいずれか1項に記載の細胞クローン。
・(項目11) 上記細胞が第II因子を発現する組換えCHO細胞であることを特徴とする、項目1〜7のうちのいずれか1項に記載の細胞クローン。
・(項目12) 血清含有培地において組換えの元(Urspungszellklons)細胞クローンを培養し、無血清無タンパク質培地に当該細胞を再適合させる工程;
当該細胞培養物を安定な産物産生細胞について試験する工程;および
無血清無タンパク質条件下で、安定な産物産生細胞クローンをクローニングする工程;
の後に得られた、項目1〜11のうちのいずれか1項に記載の組換え細胞クローン。
・(項目13) 少なくとも90%、好ましくは95%よりも多くの安定な組換え細胞を含み、当該安定な組換え細胞は、無血清無タンパク質条件下において50世代より長い間安定でありかつ組換えタンパク質を発現することを特徴とする、細胞培養物。
・(項目14) 項目1〜12のうちのいずれか1項に記載の安定な組換え細胞クローンを培養するすることによって得られ得る、項目13に記載の細胞培養物。
・(項目15) 血清含有培地において組換えの元(Urspungszellklons)クローンを増殖させる工程;
当該細胞を無血清無タンパク質条件下で細胞培養物になるまで培養する工程;
当該細胞培養物を、無血清無タンパク質条件下で産物産生細胞について試験する工程;
無血清無タンパク質条件下で、安定な細胞クローンをクローニングする工程;
無血清無タンパク質条件下で安定な細胞クローンを増殖させる工程;
によって得られ得る、項目13または14のうちの1項に記載の細胞培養物。
・(項目16) 上記安定な組換え細胞が哺乳動物細胞であることを特徴とする、項目13〜15のうちのいずれか1項に記載の細胞培養物。
・(項目17) 上記哺乳動物細胞が、組換えCHO細胞であり、好ましくはCHO−DHFR − 細胞、CHO−K1細胞またはBHK細胞であることを特徴とする、項目16に記載の細胞培養物。
・(項目18) 上記組換え細胞が、組換えポリペプチドをコードする配列または組換えタンパク質をコードする配列を含むことを特徴とする、項目13〜17のうちのいずれか1項に記載の細胞培養物。
・(項目19) 上記細胞が微細支持体上に固定されたことを特徴とする、項目13〜18のうちのいずれか1項に記載の細胞培養物。
・(項目20) 無血清無タンパク質条件下における組換え産物の産業的産生方法であって、
項目1〜12のうちのいずれか1項に記載の単離された安定な組換え細胞クローンを調製する工程;
当該安定な細胞クローンを、無血清無タンパク質培地において、当該最初のクローンから細胞培養物へと増殖させる工程;
当該安定な細胞を含有する細胞培養物をバイオリアクターにおいて調製する工程;および
当該培養物の上清からタンパク質を収集する工程;
を包含する、方法。
・(項目21) 上記無血清無タンパク質培地が、酵母抽出物または大豆抽出物を含む合成最小培地であることを特徴とする、項目20に記載の方法。
・(項目22) 上記無血清無タンパク質培地がプロテアーゼインヒビターを含むことを特徴とする、項目20または21に記載の方法。
・(項目23) 安定な組換え細胞クローンを得るための方法であって、
組換えの元(Urspungszellklons)クローンを、血清含有培地において細胞培養物になるまで増殖させる工程、
当該細胞を、産生条件と等しい無血清無タンパク質条件下で培養する工程、
当該細胞培養物を、無血清無タンパク質条件下で、産物産生細胞について試験する工程、
無血清無タンパク質条件下で安定な組換え細胞クローンをクローニングする工程、および
当該安定な細胞クローンを、無血清無タンパク質条件下で増殖させる工程、
包含する、方法。
・(項目24) 安定な組換え細胞クローンを得るための方法であって、
非組換え出発細胞を、無血清無タンパク質条件下で増殖させる工程、
安定な非組換え細胞クローンを、無血清無タンパク質条件下でクローニングする工程、
当該安定な細胞クローンを組換え核酸によってトランスフェクトし、そして安定なトランスフェクト体を単離する工程;
当該トランスフェクト体を、産生条件と等しい条件下で無血清無タンパク質培地中で培養する工程;および
産生の安定性について当該細胞を試験する工程、
を包含する、方法。
・(項目25) 最小培地、大豆ペプトン、グルタミン、炭酸水素ナトリウム、アスコルビン酸、エタノールアミン、および亜セレン酸ナトリウムからなる、無血清無タンパク質合成培地。
・(項目26) 上記最小培地が、無機塩、アミノ酸、ビタミン、および炭水化物供給源を含むことを特徴とする、項目25に記載の培地。
・(項目27) 項目25または26に記載の無血清無タンパク質培地中にある、細胞培養物。
・(項目28) 細胞培養物における組換えポリペプチドの調製方法であって、
安定な細胞クローンを、無血清無タンパク質培地においてその初期クローンから細胞培養物にまで増殖させる工程;
当該安定な細胞を含む細胞培養物を、バイオリアクターにおいて調製する工程、および
タンパク質を、当該培養物上清から収集する工程、
を包含する、方法。
・(項目29) 上記組換えポリペプチドが、第II因子、第V因子、第VII因子、第VIII因子、第IX因子、第X因子、第XI因子、プロテインS、プロテインC、またはこれらの因子の活性を有するポリペプチド、またはこれらの因子のうちの1つの因子の活性化形態、あるいはvWFからなる群より選択される血液因子であることを特徴とする、項目28に記載の方法。
・(項目30) 上記細胞が、フォン・ビルブラント因子またはvWF活性を有するポリペプチドを発現する組換えCHO細胞であることを特徴とする、項目28または29に記載の方法。
・(項目31) 上記細胞が、第VIII因子またはvWF活性を有するポリペプチドを発現する組換えCHO細胞であることを特徴とする、項目28または29に記載の方法。
・(項目32) 上記細胞が、第VIII因子とvWFとを共発現する組換えCHO細胞であることを特徴とする、項目28または29に記載の方法。
・(項目33) 上記細胞が、第IX因子を発現する組換えCHO細胞であることを特徴とする、項目28または29に記載の方法。
・(項目34) 上記細胞が、第II因子を発現する組換えCHO細胞であることを特徴とする、項目28または29に記載の方法。
・本発明に従って、この課題は、細胞培養から得られ得る組換え細胞クローンを利用可能とすることによって解決され、ここで、細胞クローンは、血清含有培地において組換えの元(Urspungszellklons)細胞クローンを培養し、そして無血清無タンパク質培地にこの細胞を再び適用した後に得られる。本発明書中で、細胞はさらに、産生条件と同じ条件下で、無血清無タンパク質培地で少なくとも40世代の間培養される。
本発明の文脈において、細胞培養は、マスター細胞バンク(MCB)、ワーキング細胞バンク(WCB−working cell bank)または産業的産生バイオリアクターにおける産生バイオマスを意味する。
−組換えの元(Urspungszellklons)クローンを、血清含有培地で、好ましくは選択的圧力なく、細胞培養物まで増殖させる工程、
−好ましくは産生条件と等しい条件である血清およびタンパク質を含まない条件下で、細胞を培養する工程、
−血清およびタンパク質を含まない条件下で、細胞培養物を、産物産生細胞について試験する工程、
−血清およびタンパク質を含まない条件下で、安定な組換え細胞クローンをクローニングする工程で、ここでは、このクローニングは、通常公知な技術(例えば、希釈による細胞の単離および個々のクローンを増殖)によって行われ得る、工程、
−血清およびタンパク質を含まない条件下で単離された細胞クローンを増殖させる工程、および
−必要に応じて、細胞培養物を、産物再生細胞について試験する工程。
−血清およびタンパク質を含まない条件下で非組換え開始細胞または細胞株を増殖し、そして血清およびタンパク質を含まない条件下で安定な非組換え細胞クローンをクローニングする工程、
−組換え核酸によって安定な細胞クローンをトランスフェクトし、そして安定な組換え細胞クローンを単離する工程、
−必要に応じて、産生条件と同じである条件下で、無血清無タンパク質培地で安定な細胞クローンのトランスフェクト体を培養する工程、
−安定な組換え細胞を、産生および産物安定性について試験する工程。
(実施例1:血清含有培地から無血清無タンパク質培地への再適用後のrvWFCHO細胞の安定性)
プラスミドphAct−rvWFおよびpSV−dhfrで同時トランスフェクトされたCHO−dhfr-細胞、およびvWF発現クローンを、Fischerら(1994、FEBS Letters 351:345−348)に記載されるように、サブクローニングした。安定な様式でrvWFを発現したサブクローンから、ワーキング細胞バンク(WCB)を、血清を含むがMTXが存在しないむ条件下で、調製し、そして、血清を含む条件下で多孔性超微細支持体(Cytopore(登録商標))上に、細胞を固定した。支持体マトリックスが細胞密度2×107細胞/mLに達した後、無血清無タンパク質培地への細胞の変換を行った。さらに、数世代の間、細胞を血清およびタンパク質を含まない条件下で培養した。標識された抗vWF抗体を用いる免疫蛍光の方法によって、無血清無タンパク質培地において、種々の時間に、細胞を試験した。細胞の安定性の評価を、培地変更の前に、無血清無タンパク質培地において10世代後および60世代後に、ワーキング細胞バンクで行った。ワーキング細胞バンクが、なお100%のrvWF産生細胞を示した(図1A)が、rvWF産生細胞の一部は、無血清無タンパク質培地において10世代後に、約50%に減少した(図1B)。60世代後には、95%を超える細胞が非産生細胞と同定された(図1C)。
実施例1による、rvWF CHO細胞を含む細胞培養物(これは、無血清無タンパク質培地で60世代の間培養された(図1C))から、希釈液を調製し、そして、各場合に、0.1細胞/ウェルをマイクロタイタープレートに播種した。この細胞を、血清もタンパク質添加物も含まないDMEM/HAM12培地で、かつ選択的圧力もなく、約3週間培養し、そして標識された抗vWF抗体を用いる免疫蛍光方法によって、この細胞を試験した。ポジティブと同定された細胞クローンを、シードセルバンクの調製のための開始クローンとして使用した。このシードセルバンクから、無血清無タンパク質培地で、マスター細胞バンク(MCB)を調製し、そして個々のアンプルを冷凍し、そしてワーキング細胞バンクの後の調製のために貯蔵した。個々のアンプルから開始して、ワーキング細胞バンクを、無血清無タンパク質培地で調製した。この細胞を、多孔性超微細支持体上に固定し、そして数世代の間、血清およびタンパク質を含まない条件下で培養し続けた。標識された抗vWF抗体を用いる免疫蛍光方法によって、異なる時期に、無血清無タンパク質培地で、生産性について、この細胞を試験した。ワーキング細胞バンクの段階で、および無血清無タンパク質培地において10世代後ならびに60世代後に、細胞の安定性の評価を行った。ワーキング細胞バンクの段階(図2A)、および10世代後(図2B)ならびに60世代後(図2C)に、約100%の細胞がrvWFを発現するポジティブな安定組換えクローンであると同定された。
組換え細胞を培養する間の規定された段階から、規定された細胞数を取り出し、そして24時間の間新鮮な培地によって培養した。rvWF:Risto−CoF[リストセチン補助因子]活性を、細胞培養上清において決定した。表1は、本発明による安定な組換え細胞クローンにおける細胞特異的生産性は、無血清無タンパク質培地において、60世代後でさえも、安定であったこと、そしてこの生産性は、血清含有培地で培養された元(Urspungszellklons)クローンと比較して、向上したことを示す。
rFVIII CHO細胞を含む細胞培養物を、10Lの攪拌タンク内で培養し、そして灌流させた。ここでは、無血清無タンパク質培地を使用した。本明細書中で、この細胞を、多孔性超超微細支持体(Cytopore(登録商標)、Pharmacia)に固定し、そして少なくとも6週間培養した。灌流速度は、4容積変化/日で、pHは6.9〜7.2で、O2濃度は約20〜50%で、そして温度は37℃であった。
Claims (1)
- 本明細書に記載される発明。
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