JP2010097570A - ノード装置及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コンテンツ分散管理システムでは、コンテンツIDのハッシュ値に基づいて、各ノード装置を論理的に複数の群に分割する。中継集約ノードのノード装置は、コンテンツを蓄積した複数のノード装置からコンテンツ蓄積更新情報を受信すると、これらを集約したコンテンツ蓄積更新集約情報を生成し、隣接する群のノード装置へ送信する。コンテンツ蓄積更新集約情報を受信したノード装置は、自身が属する群のノード装置から受信した複数のコンテンツ蓄積更新情報と集約してコンテンツ蓄積更新集約情報を生成し、隣接する群のノード装置へ送信する。これを繰り返し、管理ノードであるノード装置がコンテンツ蓄積更新集約情報を受信すると、自身の保持するコンテンツリストを更新する。
【選択図】図6
Description
近年、日本においては、インターネットの普及が急速に進んでおり、2007年末でのインターネットの人口普及率は69.0%に達した。中でもFTTH(Fiber to the home)やxDSL(Digital Subscriber Line)のようなブロードバンド回線の利用者数がインターネット利用者数に占める割合は66.1%となっており、ブロードバンドインターネットを利用した通信が当たり前となりつつある。このようなブロードバンド環境においては、HD(High Definition)映像をはじめとする大容量のコンテンツの配信が可能となる。これまでは、映像をはじめとするコンテンツ配信サービスといえば、パーソナルコンピュータ向けのサービスが中心であったが、2007年11月のアクトビラによる対応受信機向けの有料映像配信サービスの開始、2008年6月のIPTVフォーラムの設立、等に代表されるように、デジタル放送受信機向けの通信を利用したコンテンツ配信サービス(IPTV(Internet Protocol TeleVision)サービス)も盛んになりつつある。
また、現在、日本においてデジタル放送の普及が進んでおり、2011年の地上およびBSアナログ放送の終了とともにテレビ放送のデジタル化が完了する。完全デジタル化に伴い、空いたアナログ放送の周波数帯を利用したサービスとして、リアルタイム型だけでなく、蓄積型の放送方式が検討されている。地上放送ではISDB−Tmm方式によるモバイル端末向けのサーバ型放送が、衛星放送では高度BSデジタル放送によるダウンロードサービスが検討されている。また、通信の分野においてはアクトビラが2008年度中にダウンロード型の番組コンテンツの配信サービスを開始する予定である。このように、放送と通信の両方の分野において、受信機でのダウンロード型のサービスが検討されている。
そのため、放送によるダウンロードコンテンツの分散管理に、非特許文献1が示すようなDHTを適用した場合、管理ノードとなる受信機およびその周辺のネットワークに対する負荷を低減する手法が不可欠である。
上記発明によれば、P2Pネットワーク上で放送型配信コンテンツの分散管理する場合に、コンテンツを蓄積したノードから、そのコンテンツの管理ノードに対してコンテンツリストを更新するための更新要求を通知する際に、複数のノードから発生した更新要求としてのコンテンツ蓄積更新情報を、管理ノードまでの経路に存在するノードにおいて集約しながら通知を行う。これにより、管理ノードに到達する、コンテンツリストの更新要求の数を減らすことができ、アクセス集中による管理ノードへの負荷、および、管理ノード周辺のネットワークの負荷を抑制することができる。
上記発明によれば、コンテンツ蓄積更新情報だけでなく、他のノード装置において生成されたコンテンツ蓄積更新集約情報も集約してコンテンツ蓄積更新集約情報を生成するため、さらに管理ノードへの負荷、および、管理ノード周辺のネットワークの負荷を抑制することができる。
上記発明によれば、コンテンツの蓄積完了とともにコンテンツ蓄積更新情報を発信するため、コンテンツが短時間に連続的に投入された場合であっても、コンテンツの投入順序どおりに処理を行われ、輻輳を回避することが可能となる。加えて、コンテンツ蓄積更新情報を同じ群に属する他のノード装置へ送信するため、ノードリストには自身の近傍のノード装置のアドレス情報のみを保持することでよく、また、群毎にコンテンツ蓄積更新情報を集約してコンテンツ蓄積更新集約情報を生成することができる。
上記発明によれば、コンテンツ蓄積更新情報の適切な送信先を複数個決定することにより、コンテンツ蓄積更新情報を発信したノードから管理ノードまでの経路において、中継ノードの障害などによる転送の失敗が発生する確率を減少させることができる。
上記発明によれば、管理ノードとして振舞うノード装置は、コンテンツ蓄積更新情報を集約したコンテンツ蓄積更新集約情報によりコンテンツリストを随時更新するため、個別にコンテンツ蓄積更新情報を受信してコンテンツリストの更新を行なう場合に比較して、コンテンツリストの更新完了までの時間を抑制することができる。
上記発明によれば、各ノードがハッシュ関数のような共通の関数を持ち、この関数とコンテンツ及びノードの識別情報から、コンテンツリストの更新要求の適切な送信先を各ノードが自律的に決定することができる。これにより、サーバを介さずにコンテンツの分散管理を実現することができる。
図1に、本発明を適用可能な、P2Pネットワークを用いたコンテンツ分散管理システムの全体構成図を示す。ここでは、高度BSデジタル放送のダウンロードサービスにおける例を示す。
同図において、複数のノード装置1は、通信ネットワークNにより相互に接続されている。高度BSデジタル放送では、放送衛星2を使ってコンテンツデータ(以下、単に「コンテンツ」と記載する)の配信を行う。そのため、日本全国のような地理的に広いエリアに存在する複数のノード装置1に対して一斉にコンテンツが配信される。そこで、コンテンツ配信事業者は、配信装置2から放送衛星3にコンテンツの配信を指示することにより、放送波を使ってコンテンツをノード装置1へ送信する。また、逆に、コンテンツの削除要求を一斉に配信することも考えられる。つまり、配信装置2から指示を受けた放送衛星3は、複数のノード装置1に対して一斉にコンテンツの削除要求を送信する。
各ノード装置1は通信機能を備えており、他のノード装置1とネットワークNを介して情報の送受信をすることが可能である。各コンテンツには識別子(ID)の情報が付与されており、ノード装置1は当該識別子によりコンテンツを識別する。また、同様に各ノード装置1にも識別子が付与されており、自ノード装置において、他ノード装置を認識できるようにする。
図2、図3は、従来技術のDHT(分散ハッシュテーブル、Distributed Hash Table)を用いてコンテンツを分散管理するためにノード装置1が記憶するリストの例を示す図である。以降、代表的なDHTのアルゴリズムであるChordを用いた分散管理を例に説明する。Chordでは、ノードとコンテンツをハッシュ値の順に円環状に並べ、時計回りで測った長さをハッシュ空間上の距離と定義する。
図4は、一般的なDHTを用いてコンテンツの分散管理を行っているP2Pシステムにおいて、ノード装置1がコンテンツを新たに蓄積し、管理ノードに蓄積したことを通知する、従来の手順を示す。
同図は、ノードIDが「LMNOPQ」、当該ノードIDのハッシュ値が「400」であるノード装置1が、コンテンツIDが「AAAAAA」、当該コンテンツIDのハッシュ値が「501」であるコンテンツを蓄積した場合の例である。ここでは、近傍の範囲は20とする。以下、ノードIDのハッシュ値がXのノード装置1を「ノード装置(X)」、コンテンツIDのハッシュ値がYのコンテンツを「コンテンツ(Y)」と記載する。
図5に、一般的なDHTを用いてコンテンツの分散管理を行っているシステムにおいて、所望のコンテンツがどのノード装置1に蓄積されているのかを検索する従来の手順について示す。同図においては、ノードIDが「NNNNNN」、当該ノードIDのハッシュ値が「450」であるノード装置1が、コンテンツIDが「AAAAAA」、当該コンテンツIDのハッシュ値が「501」であるコンテンツを蓄積しているノード装置を検索する例を示している。また、ここでは、近傍の範囲は「20」とする。
なお、ノード装置(450)は、受信したコンテンツ検索回答情報に設定されているいずれかのノード装置1のIPアドレス及びポート番号を用いてアクセスし、コンテンツ(501)を取得する。
次に、本発明の第1の実施形態について説明する。
図6は、本発明の第1の実施形態によるコンテンツ分散管理システムにおける、情報の集約機能を用いたコンテンツ蓄積更新情報の通知手順について示す。図4に示したような一般的なDHTによる従来の通知手順の場合、コンテンツを蓄積したノード装置1それぞれが管理ノードへコンテンツ蓄積更新情報を通知することになる。つまり、N台のノード装置1に同時に同一のコンテンツが蓄積されると、そのコンテンツの管理ノードとなるノード装置1にはN個のコンテンツ蓄積更新情報が到達することになり、管理ノードへのアクセスが集中してしまう。しかし、本実施形態では、以下のような手順をとることにより、コンテンツ蓄積更新情報を、中継ノードとなるノード装置1で集約しながら管理ノードとなるノード装置へ通知するため、アクセス集中を抑制することができる。以下、このような集約機能を持つ中継ノードを中継集約ノードと記載する。ここでは、ハッシュ値が400〜500の範囲に存在するノード装置1のうちのいくつかが、ハッシュ値が「501」となるコンテンツIDで特定されるコンテンツを受信し、自身に蓄積した際の例における手順を以下に示す。なお、近傍の範囲は20とする。
(手順C−6)中継集約ノードとなるノード装置1は、(手順C−5)において受信した複数のコンテンツ蓄積更新情報に記載されている送信元のノード装置1のノードID及びアドレス情報を集約して、コンテンツ蓄積更新集約情報を生成する。
このとき、中継集約ノードは、コンテンツ蓄積更新情報とコンテンツ蓄積更新集約情報の二種類の情報を集約する場合がある。このような中継集約ノードにおいては、一定時間待って両方の情報を収集して集約することで、コンテンツ蓄積更新集約情報を生成する。つまり、コンテンツ蓄積更新情報とコンテンツ蓄積更新集約情報を受信したノード装置1は、コンテンツ蓄積更新情報とコンテンツ蓄積更新集約情報に記述されているコンテンツIDからハッシュ値を算出し、自身の保持するノードリストに登録されている中から、自身の属する範囲に隣接する範囲に含まれ、かつ、ノードIDのハッシュ値が最もコンテンツIDのハッシュ値に近い他のノード装置1を検出して、生成したコンテンツ蓄積更新集約情報を送信する。例えば、ノード装置(420)からコンテンツ蓄積更新集約情報を、ノード装置(425)及びノード装置(434)からコンテンツ蓄積更新情報を受信したノード装置(438)は、ノードIDのハッシュ値が「422」、「455」、「447」、「450」、「452」、「456」となるノード装置1についての情報が記述されたノードリストを記憶している。ノード装置(438)は、自身が属する範囲422〜441に隣接する範囲である442〜461の中で、コンテンツIDのハッシュ値「501」に最も近いノード装置(456)を自身のノードリストから送信先として検出し、そのアドレス情報を読み出してコンテンツ蓄積更新集約情報を送信する。
図7は、第1の実施形態によるノード装置1の内部機能を示すブロック図であり、本発明に関係する機能ブロックのみ抽出してある。同図に示すノード装置1は、例えば、パーソナルコンピュータや携帯電話などのコンピュータ装置により実現され、放送受信部11、コンテンツ蓄積部12、関数計算部13、蓄積コンテンツ管理部14、近傍範囲規定部15、範囲規定情報記憶部16、コンテンツ蓄積更新情報生成部17、データ転送先決定部18、ノードリスト管理部19、ノードリスト記憶部20、通信出力部21、通信入力部22、情報集約制御部23、コンテンツ蓄積更新集約情報生成部24、コンテンツリスト管理部25、コンテンツリスト記憶部26、入力部27、制御部28、表示部29を含む。なお、本実施形態においては、高度BSデジタル放送におけるダウンロードサービスを想定するため、コンテンツは放送において受信するものとする。
図8は、第1の実施形態によるコンテンツ蓄積更新情報の記述例を示す。複数のノード装置1におけるデータの解釈の統一を図るために、コンテンツ蓄積更新情報には共通のフォーマットを用い、汎用的な言語であるXML(extensible markup language)形式により記述する。
同図において、データの種類を区別するため、コンテンツ蓄積更新情報のデータの先頭には、コンテンツ蓄積更新情報である旨の種別が記述されている。さらに、コンテンツ蓄積更新情報の本体には、更新の対象となるコンテンツのコンテンツIDと、当該コンテンツ蓄積更新情報を発信するノード装置1のノードID、IPアドレス及びポート番号、ならびに、当該コンテンツ蓄積更新情報を発信した時刻のタイムスタンプを含む発信ノード情報とが記述される。
同図において、コンテンツ蓄積更新集約情報のデータの先頭には、コンテンツ蓄積更新集約情報である旨の種別が記述されている。さらに、コンテンツ蓄積更新集約情報の本体には、更新の対象となるコンテンツのコンテンツIDと、当該コンテンツIDが記載されたコンテンツ蓄積更新情報から取得した発信ノード情報のリストである発信ノードリスト情報とが記述される。
なお、コンテンツ蓄積更新集約情報は、他のコンテンツ蓄積更新集約情報も集約して生成されうる。この場合、新たに生成されるコンテンツ蓄積更新集約情報の発信ノードリスト情報には、集約対象のコンテンツ蓄積更新情報から取得した発信ノードリスト情報が設定される。
図10〜12は、第1の実施形態によるコンテンツ分散管理システムにおける各ノード装置1の処理フローを示す図である。
図10において、ノード装置1の放送受信部11は、放送衛星3からの放送を受信する(ステップS105)。放送受信部11が放送波からデコードしたコンテンツ及びコンテンツIDは、コンテンツ蓄積部12または図示しない記憶手段に一時的に蓄積される。そして、コンテンツ配信時間が終了すると、ノード装置1の関数計算部13は、放送受信部11が放送波からデコードしたコンテンツに付与されているコンテンツIDを取得し、このコンテンツIDのハッシュ値を算出する(ステップS110)。
例えば、コンテンツIDのハッシュ値をX、近傍範囲をYとした場合、Xを基準にYごとの空間に分割して、ハッシュ空間を(X)〜(X−Y+1)、(X−Y)〜(X−2Y+1)、(X−2Y)〜(X−2Y+1)、…とする。ここで、ノードIDのハッシュ値が、(X)〜(X−Y+1)の範囲内になる他のノード装置1、つまり、ノード装置(X)〜(X−Y+1)がコンテンツ(X)を管理する管理ノードである。蓄積コンテンツ管理部14は、自ノードIDのハッシュ値が(X)〜(X−Y+1)の範囲内に含まれていれば、自身が管理ノードであると判断する。
また、自身が管理ノードではない場合、蓄積コンテンツ管理部14は、自身が含まれる分割範囲内(X−iY)〜(X−(i+1)Y+1)(iは1以上の整数)を特定する。そして、自ノードIDのハッシュ値がその範囲の中で最もXに近い、すなわち、(X−iY)である場合は、自身が中継集約ノードであると判断する。また、自身が含まれる分割範囲内に、自ノードIDのハッシュ値よりXに近いハッシュ値が含まれており、そのハッシュ値になるノードIDにより特定される他のノード装置1が、ノードリストに登録されていない場合は、自身が中継集約ノードであると判断し、登録されている場合は、管理ノードでも中継集約ノードでもないと判断する。
図10のステップS125において、自身が中継集約ノードであると判断した場合(ステップS125:はい)、ノード装置1の蓄積コンテンツ管理部14は、図10のステップS105において受信したコンテンツを、冒頭から終了までコンテンツ蓄積部12または図示しない記憶手段に一時的に蓄積したかを判断する(ステップS205)。コンテンツを冒頭から終了までコンテンツ蓄積部12に蓄積した場合(ステップS205:はい)、図10のステップS135及びステップS140と同様の処理を行い、蓄積コンテンツ管理部14は、コンテンツをコンテンツ蓄積部12内のコンテンツ蓄積用の領域に書き込んでコンテンツIDを取得し、コンテンツ蓄積更新情報生成部17は、コンテンツ蓄積更新情報を生成する(ステップS210、S215)。
図10のステップS120において、自身が管理ノードであると判断した場合(ステップS120:はい)、ノード装置1の蓄積コンテンツ管理部14は、図10のステップS105において受信したコンテンツを、冒頭から終了までコンテンツ蓄積部12または図示しない記憶手段に一時的に蓄積したかを判断する(ステップS305)。コンテンツを冒頭から終了までコンテンツ蓄積部12に蓄積した場合(ステップS305:はい)、ステップS135及びステップS140と同様の処理を行い、蓄積コンテンツ管理部14は、コンテンツをコンテンツ蓄積部12内のコンテンツ蓄積用の領域に書き込んでコンテンツIDを取得し、コンテンツ蓄積更新情報生成部17は、コンテンツ蓄積更新情報を生成する(ステップS310、S315)。
コンテンツを削除する場合は、図4に示す従来のコンテンツの配信手順、あるいは、図6及び図10〜12に示すコンテンツの配信手順と同様の転送手順により、コンテンツ削除を示す情報を含むコンテンツ蓄積更新情報、または、コンテンツ蓄積更新集約情報を送信する。以下、コンテンツ削除を示す情報を含むコンテンツ蓄積更新情報を「コンテンツ削除情報」、コンテンツ削除を示す情報を含むコンテンツ蓄積更新集約情報を「コンテンツ削除集約情報」と記載する。
あるノード装置1において、ユーザが、入力部27により現在のコンテンツ蓄積状況の表示指示を入力すると、制御部28は、蓄積コンテンツ管理部14がコンテンツ蓄積部12から読み出したコンテンツの情報を表示部29により表示させる。そして、この表示された中から、ユーザが、入力部27により削除対象のコンテンツの情報を入力する。制御部28は、削除対象のコンテンツのコンテンツIDと、コンテンツ削除指示を蓄積コンテンツ管理部14に出力し、蓄積コンテンツ管理部14は削除対象のコンテンツをコンテンツ蓄積部12から削除する。これにより、ノード装置1は、コンテンツ蓄積更新情報の代わりに、削除対象のコンテンツのコンテンツIDと、自ノード装置のIPアドレス及びポート番号、現在の時刻を設定したタイムスタンプからなる発信ノード情報とを記述したコンテンツ削除情報を生成する。そして、図4に示す従来のコンテンツ配信手順と同様の手順により、コンテンツ蓄積更新情報の代わりに、コンテンツ削除情報が管理ノードへ転送される。管理ノードとしてのノード装置1は、受信したコンテンツ削除情報に設定されているコンテンツID、ノード装置のノードID、IPアドレス、ポート番号に対応させて、削除を示す情報と、当該コンテンツ削除情報に設定されているタイムスタンプとを、自身の保持するコンテンツリストに書き込む。
各ノード装置1は、自身と同じ管理範囲に属する他のノード装置1と、自身が保持しているコンテンツリストとを交換し、コンテンツリストを同期更新する。
図6、図10〜12に示すコンテンツの配信手順や、上述する削除手順によって、ノードリストを更新したノード装置1の関数計算部13は、コンテンツリストの更新対象となったコンテンツIDのハッシュ値を算出し、データ転送先決定部18は、算出されたハッシュ値と、範囲規定情報記憶部16から読み出した近傍範囲とから、管理範囲を得る。例えば、コンテンツIDのハッシュ値をX、近傍範囲をYとした場合、(X)〜(X−Y+1)が管理範囲となる。データ転送先決定部18は、ノードリスト記憶部20に記憶されているノードリストから、ノードIDのハッシュ値が(X)〜(X−Y+1)となる他のノード装置1のIPアドレスとポート番号を読み出す。通信出力部21は、コンテンツリスト管理部25がコンテンツリスト記憶部26から読み出したコンテンツ管理リストを、データ転送先決定部18が読み出したIPアドレスとポート番号を宛先とし、同期先のノード装置1へ送信する。
同期先のノード装置1のコンテンツリスト管理部25がコンテンツ管理リストを受信すると、通信出力部21は、コンテンツリスト管理部25がコンテンツリスト記憶部26から読み出したコンテンツ管理リストを、受信したコンテンツ管理リストの送信元のノード装置1へ返送する。
ここでは、第1の実施形態との差分のみを説明する。第1の実施形態では、通知経路が一つの場合のコンテンツ蓄積更新情報の通知手順であるが、通知経路が一つということで、中継集約ノードでの情報処理中に、そのノード装置1の電源が落ちる、ネットワーク接続が不能になる、処理の不具合が生じる、など障害が発生した場合、管理ノードにコンテンツ蓄積更新情報が通知されない可能性がある。そこで、第2の実施形態では、情報伝達における信頼性を向上させることを目的に、複数経路を経由して管理ノードに通知する。
他の処理は、第1の実施形態と同様である。
上述した実施形態によれば、P2Pネットワーク上での放送型配信コンテンツの分散管理において、コンテンツを蓄積したノード装置1からそのコンテンツの管理ノードに対してコンテンツリストの更新要求を通知する際に、複数のノード装置1から発生した更新要求を、管理ノードまでの経路に存在するノード装置1(中継集約ノード)において集約しながら通知を行う。これにより、管理ノードに到達する更新要求の数を減らすことができ、アクセス集中による管理ノードへの負荷、および、管理ノード周辺のネットワークの負荷を抑制することができる。さらに、ノード装置1はコンテンツの蓄積完了とともに更新要求を発信することで、コンテンツが短時間に連続的に投入されても投入順序どおりに処理を行え、輻輳を回避できると同時に、管理ノードにおけるコンテンツリストの更新完了までの時間を抑制することができる。
このように、本実施形態のノード装置1を用いて、P2Pネットワーク上のコンテンツの分散管理を実現することで、サーバを必要としない大規模なコンテンツ配信システムの設計が可能になる。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
11…放送受信部
12…コンテンツ蓄積部
13…関数計算部
14…蓄積コンテンツ管理部
15…近傍範囲規定部
16…範囲規定情報記憶部
17…コンテンツ蓄積更新情報生成部
18…データ転送先決定部
19…ノードリスト管理部
20…ノードリスト記憶部
21…通信出力部
22…通信入力部
23…情報集約制御部
24…コンテンツ蓄積更新集約情報生成部
25…コンテンツリスト管理部
26…コンテンツリスト記憶部
27…入力部
28…制御部
29…表示部
Claims (7)
- 所定の規則により複数の群に分けられる複数のノード装置と当該複数のノード装置間を接続するネットワークとからなるコンテンツ分散管理システムを構成し、前記所定の規則により前記複数の群のうちコンテンツの所在を管理する前記群を判断する前記ノード装置であって、
前記ネットワークを介して接続される他のノード装置の通信アドレスを設定したノードリストを記憶するノードリスト記憶部と、
前記ネットワークを介して接続され且つ自ノード装置が属する群と同じ群に属する他のノード装置のうち、コンテンツを蓄積している前記他のノード装置から、当該コンテンツの識別情報と当該コンテンツを記憶している当該他のノード装置の通信アドレスとを関連付けてなるコンテンツ蓄積更新情報を受信する通信入力部と、
前記通信入力部により受信した前記コンテンツ蓄積更新情報のうち、同一のコンテンツの識別情報を含む複数の前記コンテンツ蓄積更新情報を特定し、特定された前記コンテンツ蓄積更新情報から前記他のノード装置の通信アドレスをそれぞれ読み出し、前記同一のコンテンツの識別情報と、読み出された複数の前記他のノード装置の通信アドレスとを関連付けてなるコンテンツ蓄積更新集約情報を生成するコンテンツ蓄積更新集約情報生成部と、
前記ノードリスト記憶部に記憶されている前記ノードリストから、前記コンテンツ蓄積更新集約情報を送信する宛先として、自ノード装置が属する前記群とは異なる群に属する前記他のノード装置の通信アドレスを読み出すデータ転送先決定部と、
前記コンテンツ蓄積更新集約情報生成部が生成した前記コンテンツ蓄積更新集約情報を、前記データ転送先決定部が前記コンテンツ蓄積更新集約情報を送信する宛先として読み出した前記通信アドレスに対して送信する通信出力部と、
を備えることを特徴とするノード装置。 - 前記通信入力部は、さらに、前記ネットワークを介して接続され且つ自ノード装置が属する前記群とは異なる群に属する他のノード装置からコンテンツ蓄積更新集約情報を受信し、
前記コンテンツ蓄積更新集約情報生成部は、前記通信入力部により受信した前記コンテンツ蓄積更新情報及び前記コンテンツ蓄積更新集約情報のうち、前記同一のコンテンツの識別情報が設定されている前記コンテンツ蓄積更新情報及び前記コンテンツ蓄積更新集約情報を特定し、特定した前記コンテンツ蓄積更新情報及び前記コンテンツ更新集約情報から前記他のノード装置の通信アドレスをそれぞれ読み出し、前記同一のコンテンツの識別情報と、読み出された複数の前記他のノード装置の通信アドレスとを関連付けてなるコンテンツ蓄積更新集約情報を生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載のノード装置。 - 前記コンテンツの識別情報と当該コンテンツのデータとを対応づけて記憶するコンテンツ蓄積部と、
前記コンテンツの識別情報と当該コンテンツのデータとを対応づけて前記コンテンツ蓄積部に書き込む蓄積コンテンツ管理部と、
前記蓄積コンテンツ管理部が前記コンテンツのデータを前記コンテンツ蓄積部に書き込んだときに、当該コンテンツの識別情報と、自ノード装置のアドレス情報とを関連付けてなるコンテンツ蓄積更新情報を生成するコンテンツ蓄積更新情報生成部と、
をさらに備え、
前記データ転送先決定部は、前記ノードリスト記憶部に記憶されている前記ノードリストから、自ノード装置が属する前記群と同じ群に属する前記他のノード装置の通信アドレスを前記コンテンツ蓄積更新情報の送信先として読み出し、
前記通信出力部は、前記コンテンツ蓄積更新情報生成部が生成した前記コンテンツ蓄積更新情報を、前記データ転送先決定部が前記コンテンツ蓄積更新情報の送信先として読み出した通信アドレスに対して送信する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のノード装置。 - 前記データ転送先決定部は、前記ノードリスト記憶部に記憶されている前記ノードリストから、自ノード装置が属する前記群と同じ群に属する前記他のノード装置の通信アドレスを複数、前記コンテンツ蓄積更新情報の送信先として読み出し、
前記通信出力部は、前記コンテンツ蓄積更新情報生成部が生成した前記コンテンツ蓄積更新情報を、前記データ転送先決定部が前記コンテンツ蓄積更新情報の送信先として読み出した前記複数の通信アドレスに対して送信する、
ことを特徴とする請求項3に記載のノード装置。 - 前記コンテンツの識別情報と、当該コンテンツを記憶している前記他のノード装置のアドレス情報との対応付けを示すコンテンツリストを記憶するコンテンツリスト記憶部と、
自ノード装置が属する前記群とは異なる群に属する前記他のノード装置から受信したコンテンツ蓄積更新集約情報に含まれる前記コンテンツの識別情報から前記所定の規則に基づいて、当該コンテンツに対応する管理ノード装置が自ノード装置であると判断した場合に、当該コンテンツ蓄積更新集約情報に含まれる前記コンテンツの識別情報と当該コンテンツを蓄積している複数の他のノード装置毎の前記通信アドレスの情報とを関連付けてなるコンテンツリストを前記コンテンツリスト記憶部に書き込むコンテンツリスト管理部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかの項に記載のノード装置。 - 前記他のノード装置及び自身のノード装置それぞれの識別情報を所定の関数により算出した演算結果を、前記コンテンツ蓄積更新情報に含まれる前記コンテンツの識別情報を前記所定の関数により算出した演算結果に近い順から複数の群に分割する所定の条件である情報を記憶する範囲規定情報記憶部と、
前記所定の関数の演算を行なう関数計算部と、
をさらに備え、
前記ノードリストは、前記他のノード装置の識別情報を変数として前記所定の関数により算出した演算結果と、当該ノード装置の通信アドレスとの関連付けを示し、
前記関数計算部は、前記通信入力部が受信した前記コンテンツ蓄積更新情報に含まれる前記コンテンツの識別情報を変数として前記所定の関数により演算を行い、
前記データ転送先決定部は、前記範囲規定情報記憶部に記憶されている前記条件の情報に基づいて、前記他のノード装置及び自ノード装置を、前記関数計算部により演算された演算結果に近い順から複数の群に分割し、前記コンテンツ蓄積更新集約情報を送信する宛先として、前記ノードリスト記憶部に記憶されている前記ノードリストから、自ノード装置が属する群よりも近い群に属する前記他のノード装置の通信アドレスを読み出す、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のノード装置。 - 所定の規則により複数の群に分けられる複数のノード装置と当該複数のノード装置間を接続するネットワークとからなるコンテンツ分散管理システムを構成し、前記所定の規則により前記複数の群のうちコンテンツの所在を管理する前記群を判断する前記ノード装置として用いられるコンピュータを、
前記ネットワークを介して接続される他のノード装置の通信アドレスを設定したノードリストを記憶するノードリスト記憶部、
前記ネットワークを介して接続され且つ自ノード装置が属する群と同じ群に属する他のノード装置のうち、コンテンツを蓄積している前記他のノード装置から、当該コンテンツの識別情報と当該コンテンツを記憶している当該他のノード装置の通信アドレスとを関連付けてなるコンテンツ蓄積更新情報を受信する通信入力部、
前記通信入力部により受信した前記コンテンツ蓄積更新情報のうち、同一のコンテンツの識別情報を含む複数の前記コンテンツ蓄積更新情報を特定し、特定された前記コンテンツ蓄積更新情報から前記他のノード装置の通信アドレスをそれぞれ読み出し、前記同一のコンテンツの識別情報と、読み出された複数の前記他のノード装置の通信アドレスとを関連付けてなるコンテンツ蓄積更新集約情報を生成するコンテンツ蓄積更新集約情報生成部、
前記ノードリスト記憶部に記憶されている前記ノードリストから、前記コンテンツ蓄積更新集約情報を送信する宛先として、自ノード装置が属する群とは異なる群に属する前記他のノード装置の通信アドレスを読み出すデータ転送先決定部、
前記コンテンツ蓄積更新集約情報生成部が生成した前記コンテンツ蓄積更新集約情報を、前記データ転送先決定部が前記コンテンツ蓄積更新集約情報を送信する宛先として読み出した前記通信アドレスに対して送信する通信出力部、
として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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