JP2010097507A - 移動対象抽出装置、移動対象抽出方法及び移動対象抽出プログラム - Google Patents

移動対象抽出装置、移動対象抽出方法及び移動対象抽出プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】前景として移動している移動対象を安定かつ精度よく抽出する移動対象抽出装置、移動対象抽出方法及び移動対象抽出プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】背景画像の各濃淡値に対して背景発生確率をそれぞれ計算し、撮影画像を構成している各画素に対して、各画素の濃淡値に対応する計算後の背景発生確率を条件付き背景確率とすると共に、所定の前景発生確率を条件付き前景確率としてベイズ推定法を適用した画素分類式をそれぞれ計算し、各画素が背景であるか前景であるかを分類する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ある背景の前段で前景として移動している移動対象を撮影した撮影画像から移動対象を抽出する移動対象抽出装置、移動対象抽出方法及び移動対象抽出プログラムの技術に関する。
現在、実環境を撮影した映像から人や車など特定の移動対象を抽出する画像処理技術が存在している。そして、そのような移動対象を背景から抽出する具体的方法としては、例えば、撮影された映像から時間的に連続する2枚の画像を取り出して各画素の輝度変動、換言すれば輝度値の差分を計算し、撮影された映像における一定時間の複数の画像に対して同様の計算を繰り返して移動対象の移動方向等を特定する背景差分法を用いることができる。しかしながら、このような方法は抽出しようとする移動対象以外の背景に輝度変動や揺らぎがないことを前提条件とするため、常に一定の輝度が与えられている会社の受付窓口での監視サービス等でしか利用できず、抽出精度が非常に低いことが知られている。
そこで、背景の輝度についても時々刻々と変化することについても考慮し、一定期間に撮影した背景のみの画像から背景の平均輝度を平均画像として予め計算しておき、その平均画像に対する移動対象の輝度変動を計算することにより、前述の抽出精度を高くする方法が存在している。
田村 秀行 監修、"コンピュータ画像処理入門 第5章 画像の特徴抽出と解析・認識"、総研出版、1985年、p.118-125 "ベイズ推定"、[online]、ウィキぺディア フリー百科事典、[平成20年10月9日検索]、インターネット<URL : http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%82%A4%E3%82%BA%E6%8E%A8%E5%AE%9A>
しかしながら、撮影しようとする実環境には風の影響に起因する樹木の揺れや地球の自転に起因する太陽光の陰影の変化等の様々な要因が含まれるため、平均画像自体も時々刻々と変化し、背景から移動対象を確実に抽出することは困難である。移動対象については人や車の具体的形状を予めモデル化しておくことにより、移動対象をある程度抽出することが可能となるが、移動対象は人や車以外にも存在し、たとえ人のみを対象とする場合であっても撮影方向によっては人としての形状が変化するため、形状に関するモデル化も困難である。以上から、前景と背景とが時空間的に同時に変化するため、前述した単純な背景差分法では前景としての移動対象を抽出することが困難であるという問題があった。
本発明は、上記を鑑みてなされたものであり、前景として移動している移動対象を安定かつ精度よく抽出する移動対象抽出装置、移動対象抽出方法及び移動対象抽出プログラムを提供することを課題とする。
第1の請求項に係る発明は、ある背景の前段で前景として移動している移動対象を撮影した撮影画像から前記移動対象を抽出する移動対象抽出装置において、前記背景のみを撮影した背景画像を蓄積しておく背景画像蓄積手段と、前記背景画像を表現している各濃淡値が占める割合を背景発生確率として計算する背景発生確率計算式を蓄積しておく背景発生確率計算式蓄積手段と、前記撮影画像において前記前景の濃淡値が占める割合を所定の前景発生確率として蓄積しておく前景発生確率蓄積手段と、ベイズ推定法を適用した条件付き確率であって、前記撮影画像を構成する各画素が濃淡値で表現される場合に、当該画素が背景である条件付き背景確率と前景である条件付き前景確率との比率を用いて、当該画素が背景であるか前景であるかを分類する画素分類式を蓄積しておく画素分類式蓄積手段と、前記撮影画像を入力し、撮影画像格納手段に格納する入力手段と、前記背景発生確率計算式蓄積手段から前記背景発生確率計算式を読み出すと共に前記背景画像蓄積手段から前記背景画像を読み出して、当該背景画像の各濃淡値に対して前記背景発生確率をそれぞれ計算する計算手段と、前記画素分類式蓄積手段から前記画素分類式を読み出し、前記前景発生確率蓄積手段から前記前景発生確率を読み出し、更に前記撮影画像格納手段から前記撮影画像を読み出して、当該撮影画像を構成している各画素に対して、当該各画素の濃淡値に対応する計算後の前記背景発生確率を前記条件付き背景確率とすると共に当該前景発生確率を前記条件付き前景確率として前記画素分類式をそれぞれ計算し、当該各画素が背景であるか前景であるかを分類する画素分類手段と、前記前景として分類された画素を前記移動対象として抽出する抽出手段と、を有することを要旨とする。
第2の請求項に係る発明は、前記背景画像蓄積手段に蓄積されている前記背景画像は、所定の範囲で動作する動的領域を有する時系列な複数の背景画像であって、前記背景発生確率計算式蓄積手段から前記背景確率発生計算式を読み出して、前記複数の背景画像の前記動的領域について前記背景発生確率をそれぞれ計算し、各濃淡値に対して当該背景発生確率を生起頻度とするヒストグラムを複数生成するヒストグラム生成手段と、非線形最小二乗法を用いて前記複数のヒストグラムに近似する近似関数を生成する近似関数生成手段と、を更に有し、前記画素分類手段は、当該近似関数を満たす背景発生確率を前記条件付き背景確率として前記分類を行うことを要旨とする。
第3の請求項に係る発明は、連続する2枚の前記背景画像を用いて、前記動的領域内で任意点が移動する速度を正規化相互相関法を用いて計算する速度ベクトル計算手段と、当該動的領域内で当該速度を有する前記任意点が占める割合を速度発生確率として計算し、各速度に対して当該速度発生確率を生起頻度とするヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、非線形最小二乗法を用いて当該ヒストグラムに近似する近似関数を生成する近似関数生成手段と、を更に有し、前記画素分類手段は、当該近似関数を満たす速度発生確率を前記条件付き背景確率に用いて前記分類を行うことを要旨とする。
第4の請求項に係る発明は、ある背景の前段で前景として移動している移動対象を撮影した撮影画像から前記移動対象を抽出する移動対象抽出方法において、前記背景のみを撮影した背景画像を背景画像蓄積手段に蓄積しておく第1のステップと、前記背景画像を表現している各濃淡値が占める割合を背景発生確率として計算する背景発生確率計算式を背景発生確率計算式蓄積手段に蓄積しておく第2のステップと、前記撮影画像において前記前景の濃淡値が占める割合を所定の前景発生確率として前景発生確率蓄積手段に蓄積しておく第3のステップと、ベイズ推定法を適用した条件付き確率であって、前記撮影画像を構成する各画素が濃淡値で表現される場合に、当該画素が背景である条件付き背景確率と前景である条件付き前景確率との比率を用いて、当該画素が背景であるか前景であるかを分類する画素分類式を画素分類式蓄積手段に蓄積しておく第4のステップと、前記撮影画像を入力し、撮影画像格納手段に格納する第5のステップと、前記背景発生確率計算式蓄積手段から前記背景発生確率計算式を読み出すと共に前記背景画像蓄積手段から前記背景画像を読み出して、当該背景画像の各濃淡値に対して前記背景発生確率をそれぞれ計算する第6のステップと、前記画素分類式蓄積手段から前記画素分類式を読み出し、前記前景発生確率蓄積手段から前記前景発生確率を読み出し、更に前記撮影画像格納手段から前記撮影画像を読み出して、当該撮影画像を構成している各画素に対して、当該各画素の濃淡値に対応する計算後の前記背景発生確率を前記条件付き背景確率とすると共に当該前景発生確率を前記条件付き前景確率として前記画素分類式をそれぞれ計算し、当該各画素が背景であるか前景であるかを分類する第7のステップと、前記前景として分類された画素を前記移動対象として抽出する第8のステップと、を有することを要旨とする。
第5の請求項に係る発明は、前記背景画像蓄積手段に蓄積されている前記背景画像は、所定の範囲で動作する動的領域を有する時系列な複数の背景画像であって、前記背景発生確率計算式蓄積手段から前記背景確率発生計算式を読み出して、前記複数の背景画像の前記動的領域について前記背景発生確率をそれぞれ計算し、各濃淡値に対して当該背景発生確率を生起頻度とするヒストグラムを複数生成するステップと、非線形最小二乗法を用いて前記複数のヒストグラムに近似する近似関数を生成するステップと、を更に有し、前記第7のステップは、当該近似関数を満たす背景発生確率を前記条件付き背景確率として前記分類を行うことを特徴とする。
第6の請求項に係る発明は、連続する2枚の前記背景画像を用いて、前記動的領域内で任意点が移動する速度を正規化相互相関法を用いて計算するステップと、当該動的領域内で当該速度を有する前記任意点が占める割合を速度発生確率として計算し、各速度に対して当該速度発生確率を生起頻度とするヒストグラムを生成するステップと、非線形最小二乗法を用いて当該ヒストグラムに近似する近似関数を生成するステップと、を更に有し、前記第7のステップは、当該近似関数を満たす速度発生確率を前記条件付き背景確率に用いて前記分類を行うことを要旨とする。
第7の請求項に係る発明は、請求項4乃至6のいずれか1項に記載の移動対象抽出方法における各ステップをコンピュータによって実行させることを要旨とする。
本発明によれば、前景として移動している移動対象を安定かつ精度よく抽出する移動対象抽出装置、移動対象抽出方法及び移動対象抽出プログラムを提供することができる。
〔第1の実施の形態〕
第1の実施の形態に係る移動対象抽出装置の構成及び処理の流れについて説明する前に、本発明の特徴について説明する。本発明は、実環境を撮影した撮影画像の背景から、その背景の前段で前景として移動している移動対象を抽出する移動対象抽出装置に関する発明である。例えば、興味対象である歩行者や走行車両などの移動対象を、山や海などの背景から抽出することを目的としている。
具体的には、背景のみの背景画像を予め撮影しておき、その背景画像と上述した撮影画像との両者を用いて移動対象を抽出する処理を行うものであるが、その際にベイズ推定法を適用した点に特徴がある。ベイズ推定とは、ある証拠に基づいて、その原因となった事象を推定するための確率論的方法である(非特許文献2参照)。pを画像における確率とすると、事象bが生じたという条件で事象aが生じる条件付き確立をp(a|b)で表現することができる。
このベイズ推定法に基づけば、ωを背景の画素,ωを前景の画素とした場合に、撮影画像を構成する各画素が濃淡値Iで表現される条件下で、この撮影画像における任意の画素が背景である条件付き確率p(ω|I)を式(1)で、任意の画素が前景である条件付き確率p(ω|I)を式(2)で表現することができる。
Figure 2010097507
Figure 2010097507
なお、式(1)の右辺の分子に記載されたp(ω)は、その任意の画素が背景である事前背景確率であり、式(2)の右辺の分子に記載されたp(ω)は、その任意の画素が前景である事前前景確率である。
また、式(1)の右辺の分子に記載されたp(I|ω)は、式(1)で示された条件付き背景確率p(ω|I)の尤度である。本発明では、この尤度を、背景画像を表現している各濃淡値の画素数が全画素数に対して占める割合(背景発生確率)としている(式(3)参照)。なお、式(3)の右辺の分子に記載されたq(I)は、背景画像において濃淡値がIである画素数であり、分母に記載されたΣq(I)は、背景画像の総画素数である。
Figure 2010097507
一方、式(2)の右辺の分子に記載されたp(I|ω)は、式(2)で示された条件付き前景確率p(ω|I)の尤度である。本発明では、この尤度を、撮影画像において前景の濃淡値が占める割合(前景発生確率)としている。一般に、この前景発生確率は未知であるため、ここでは最も低い確率であると仮定し、例えば式(4)に示すように、前景としての移動対象が一様な一色の輝度(濃淡)を有するものとする。なお、濃淡値とは0〜255の256段階で表現されことが一般的であるため、前景発生確率を1/256としている。
Figure 2010097507
そして、撮影画像の各画素について、その各画素が背景であるか前景であるかをそれぞれ確率的に分類する。この分類については、式(5)に示すように、式(1)と式(2)との比率を計算し、計算結果が所定の閾値を超える場合には背景に属するものとし、超えない場合には前景に属するものとしている。
Figure 2010097507
次に、本実施の形態に係る移動対象抽出装置の構成について説明する。図1は、第1の実施の形態に係る移動対象抽出装置の構成を示す構成図である。この移動対象抽出装置100は、入力部11と、計算部12と、画素分類部13と、抽出部14と、表示部15と、撮影画像格納部31と、背景画像蓄積部32と、背景発生確率計算式蓄積部33と、前景発生確率蓄積部34と、画素分類式蓄積部35とを備えている。
撮影画像格納部31は、ある背景の前段で前景として移動している移動対象を撮影した撮影画像が移動対象抽出装置100に入力された場合に、入力部11の指示に基づいて、その撮影画像を一旦格納しておく機能を備えている。
背景画像蓄積部32は、撮影画像が撮影した背景と同じ背景のみを撮影した背景画像を事前に蓄積しておく機能を備えている。
背景発生確率計算式蓄積部33は、背景画像を表現している各濃淡値が占める割合を背景発生確率として計算する背景発生確率計算式(上述した式(3))を蓄積しておく機能を備えている。
前景発生確率蓄積部34は、撮影画像において前景の濃淡値が占める割合を所定の前景発生確率(上述した式(4))として蓄積しておく機能を備えている。
画素分類式蓄積部35は、ベイズ推定法を適用した条件付き確率であって、撮影画像を構成する各画素が濃淡値で表現される場合に、任意の画素が背景である条件付き背景確率p(ω|I)と、その任意の画素が前景である条件付き前景確率p(ω|I)との比率を用いて、その任意の画素が背景であるか前景であるかを確率的に分類する画素分類式(上述した式(5))を蓄積しておく機能を備えている。
入力部11は、前景として移動している移動対象を撮影した撮影画像が入力された場合に、その入力を受け付けて、撮影画像格納部31に格納する機能を備えている。
計算部12は、背景発生確率計算式蓄積部33から背景発生確率計算式を読み出すと共に、背景画像蓄積部32から背景画像を読み出して、背景画像の各濃淡値に対して背景発生確率をそれぞれ計算する機能を備えている。
画素分類部13は、画素分類式蓄積部35から画素分類式を読み出し、前景発生確率蓄積部34から前景発生確率を読み出し、更に撮影画像格納部31から撮影画像を読み出して、この撮影画像を構成している各画素に対して、各画素の濃淡値に対応する計算後の背景発生確率を条件付き背景確率とすると共に、前景発生確率を条件付き前景確率として画素分類式をそれぞれ計算し、撮影画像の各画素が背景であるか前景であるかを分類する機能を備えている。
抽出部14は、前景として分類された画素を移動対象として抽出する機能を備えている。表示部15は、抽出された移動対象を表示する機能を備えている。
続いて、本実施の形態に係る移動対象抽出装置の処理フローについて説明する。図2は、第1の実施の形態に係る移動対象抽出装置の処理フローを示すフロー図である。なお、背景画像蓄積部32に蓄積されている背景画像は、例えば、図3に示すように、9(=3×3)個の画素で構成され、i=2,j=2の画素については濃淡値Iが11であり、その他の画素については濃淡値Iが10である1枚の背景画像が蓄積されているものとする。また、入力される撮影画像は、例えば、図4に示すように、1枚目の撮影画像には濃淡値Iを150とする画素がi=0,j=1に存在し、2枚目の撮影画像には同濃淡値Iの画素がi=1,j=1に存在し、3枚目の撮影画像には同濃淡値Iの画素がi=2,j=1に存在しているものとする。即ち、濃淡値Iを150とする何かしらの移動対象が左側から右側に移動している状態が撮影されている。
最初に、入力部11が、撮影画像の入力を受け付けて、撮影画像格納部31に格納する(ステップS101)。
次に、計算部12が、背景画像の各濃淡値に対して背景発生確率をそれぞれ計算する(ステップS102)。具体的には、図5の(a)および(b)に示すように、背景画像に含まれている濃淡値I=10,I=11についての背景発生確率をそれぞれ計算する。例えば、I=10である画素数は8個であり、背景画素の総画素数は9個なので、濃淡値Iが10の場合における背景発生確率は8/9となる。同様に、濃淡値Iが11の場合における背景発生確率は1/9となる。また、濃淡値Iは0〜255で表現されるため、他の濃淡値についての背景発生確率についても計算する。なお、この他の濃淡値については背景画素内に含まれていないため、図5の(c)に示すように背景発生確率は0(ゼロ)となる。
続いて、画素分類部13が、撮影画像を構成している各画素に対して、各画素の濃淡値に対応する計算後の背景発生確率を条件付き背景確率の尤度p(I|ω)として代入すると共に、前景発生確率を条件付き前景確率の尤度p(I|ω)に代入して、画素分類式をそれぞれ計算し、その計算結果が1.0より大きい場合には、その画素は背景に属すると分類し、計算結果が例えば1.0以下の場合には、その画素は前景に属すると分類する(ステップS103)。具体的には、図6の(a)に示すように、1枚目の撮影画像におけるi=0,j=0の画素については、濃淡値I=10なので、背景画像を用いて計算された濃淡値I=10の場合における背景発生確率を式(5)のp(I|ω)に代入し、前景発生確率である1/256を式(5)のp(I|ω)に代入して計算する。なお、p(ω),p(ω)については前述したように事前背景確率,事前前景確率であるため、予め事前データが得られない場合には、例えばいずれも0.5として同じ確率で発生することができる。そして、最終的には227.0という計算結果となるので、その画素は背景に属するものとして分類する。同様に他の画素についても計算すると、図6の(b)に示すように、i=0,j=0の画素については0(ゼロ)となるので、その画素については前景として分類する。また、図6の(c)に示すように、i=2,j=2の画素については28となるので、その画素については背景として分類する。
そして、抽出部14が、前景として分類された画素を移動対象として抽出し(ステップS104)。最後に、表示部15が、抽出された移動対象を表示する(ステップS105)。
全ての背景画像についてステップS103〜ステップS105を繰り返すことにより、図7に示すような抽出後の画像を表示することができる。
本実施の形態によれば、背景画像の各濃淡値に対して背景発生確率をそれぞれ計算し、撮影画像を構成している各画素に対して、各画素の濃淡値に対応する計算後の背景発生確率を条件付き背景確率とすると共に、所定の前景発生確率を条件付き前景確率としてベイズ推定法を適用した画素分類式をそれぞれ計算し、各画素が背景であるか前景であるかを分類するので、前景として移動している移動対象を安定かつ精度よく抽出することが可能となる。
〔第2の実施の形態〕
第1の実施の形態については、背景が静的領域であることを前提に説明するものであったが、実際には静的領域の他に、風に揺らぐ木や重力方向に流れ落ちる滝といった動的領域も背景に含まれている場合が多い。そして、それら背景を背にして前段でバスが走行している場合には、図8に示すような撮影画像となるのがより一般的である。
図8に示す撮影画像を用いて第1の実施の形態を適用した場合には、車両による濃淡値の変化と木や滝の濃淡値の変化とが同時に検出されてしまうため、前景としての走行車両のみを抽出することが困難となる可能性がある。そこで、本実施の形態では、根本を中心に左右等に振動する樹木や、上から下方向へと流れる滝等の動的領域について、時間の経過に伴う輝度の変化(濃淡値の変化)を考慮するものとする。
図9は、第2の実施の形態に係る移動対象抽出装置の構成を示す構成図である。この移動対象抽出装置100は、第1の実施の形態で説明した移動対象抽出装置100の構成に対して、ヒストグラム生成部16と、近似関数生成部17とを更に備えている。
背景画像蓄積部32は、静的領域と所定の範囲で動きのある動的領域とを背景とし、一定時間Tで撮影された時系列な複数の背景画像を事前に蓄積しておく機能を備えている。なお、背景画像を時系列な複数の画像とする点において、第1の実施の形態と相違している。
ヒストグラム生成部16は、背景発生確率計算式蓄積部33から背景確率発生計算式を読み出して、背景画像蓄積部32に蓄積された各背景画像の動的領域について背景発生確率をそれぞれ計算し、各濃淡値に対して背景発生確率を生起頻度とするヒストグラムをそれぞれ生成する機能を備えている。
近似関数生成部17は、非線形最小二乗法を用いて複数のヒストグラムに近似する近似関数をそれぞれ生成する機能を備えている。
画素分類部13は、動的領域については、近似関数生成部17で生成された近似関数を満たす背景発生確率を条件付き背景確率として、第1の実施の形態で説明した分類と同様の分類を行う機能を備えている。なお、静的領域については、第1の実施の形態で説明した処理と同じ処理を行う機能を備えている。
なお、その他の機能ブロックについては第1の実施の形態で説明した機能と同様の機能を備えているため、ここではその説明を省略するものとする。
続いて、本実施の形態に係る移動対象装置の処理フローについて説明する。図10は、第2の実施の形態に係る移動対象装置の処理フローを示すフロー図である。なお、背景画像蓄積部32に蓄積されている背景画像は、例えば、図11に示すように、18(=6×3)個の画素で構成された時系列な3枚の背景画像であって、i=3,j=1と、i=4,j=1と、i=5,j=1との範囲が樹木の動的領域であるものとする。
最初に、入力部11が、撮影画像の入力を受け付けて、撮影画像格納部31に格納する(ステップS201)。
次に、計算部12が、3つの背景画像の静的領域について、各濃淡値に対して背景発生確率をそれぞれ計算する(ステップS202)。具体的な計算方法については第1の実施の形態で説明した計算方法と同様である。なお、静的領域のみならず、動的領域を含む全体についての背景発生確率を計算してもよい。
続いて、ヒストグラム生成部16が、3つの背景画像の動的領域について背景発生確率をそれぞれ計算し、各濃淡値に対して背景発生確率を生起頻度とするヒストグラムをそれぞれ生成する(ステップS203)。具体的には、図12に示すように、まず1枚目の背景画像において、上記樹木の動的領域に含まれている濃淡値I=15,I=12についての背景発生確率をそれぞれ計算する。例えば、I=15である画素数は1個であり、背景画素の総画素数は18個なので、濃淡値Iが15の場合における背景発生確率は1/18となる。同様に、濃淡値Iが12の場合における背景発生確率は2/18となる。そして、濃淡値Iを横軸とし、背景発生確率を生起頻度を縦軸とするヒストグラムを生成する。続いて、2枚目,3枚目の背景画像についても同様にヒストグラムを生成する。
次に、近似関数生成部17が、非線形最小二乗法を用いて各ヒストグラムに近似する近似関数をそれぞれ生成する(ステップS204)。具体的には、図13に示すように、1つのヒストグラムを用いて1つの近似関数を生成し、生成された合計3つの近似関数を平均化したものを、樹木の動的領域に関する時間的な輝度変化を考慮した近似関数として生成する。なお、非線形最小二乗法を用いて近似関数を生成するにはある程度の時間を必要とするため、例えば1枚目の背景画像に基づくヒストグラムと2枚目の背景画像に基づくヒストグラムとの平均値を算出しておき、その平均化されたヒストグラムについて近似関数を求めるようにしてもよい。これにより、3つの背景画像から生成されるヒストグラムの数が3つから2つに軽減されるため、近似関数の計算に要する時間を短縮することができる。
ここで、近似関数の生成方法について説明しておく。近似関数の生成には、式(6)に示すコーシー分布を用いて生成することが可能であり、この式(6)を構成している2つの未知数μとτについては、非線形最小二乗法を用いて計算可能である。なお、xは、−∞<x<∞の範囲であるとする。
Figure 2010097507
非線形最小二乗法とは、例えば、図14の実線で示すような計測値から点線で示すような近似関数を求める際に、例えば4つの点での誤差の総和rの二乗を2つの未知数μとτについての目的関数E(μ,τ)とし(式(7))、この目的関数が最小になるように計算を繰り返す方法である。
Figure 2010097507
最小化問題として計算する場合には、目的関数E(μ,τ)を各未知数でそれぞれ偏微分した値が0(ゼロ)を満たすこと求められるので、式(8)が必要条件となる。
Figure 2010097507
式(8)については、一般的に数値解法としての勾配法を適用することで求めることができ、結果として式(9)と式(10)を用いて未知数μとτを計算することが可能となる。
Figure 2010097507
Figure 2010097507
なお、Pは反復回数である。また、λは調整係数であって、ここではλ=0.01として計算するものとする。μ=τ=0という初期値を与えて計算を繰り返すと、μ=0.1,τ=0.5という値を求めることができ、これらの未知数を式(6)に代入することで、ヒストグラムから近似関数を計算することができる。なお、このような非線形最小二乗法を用いて近似関数を計算する方法は既に公知な技術であることを付言しておく。
続いて、画素分類部13が、樹木の動的領域を構成している各画素については、平均化された近似関数を満たす背景発生確率を条件付き背景確率の尤度p(I|ω)として代入すると共に、前景発生確率を条件付き前景確率の尤度p(I|ω)に代入して、画素分類式をそれぞれ計算し、その計算結果が1.0より大きい場合には、その画素は背景に属すると分類し、計算結果が1.0以下の場合には、その画素は前景に属すると分類する。一方、樹木の動的領域以外の静的領域の各画素については、ステップS202の計算結果を用いて、第1の実施の形態のステップS103で説明した方法と同じ方法で各画素を分類する(ステップS205)。具体的な計算方法については第1の実施の形態で説明した計算方法と同様である。
そして、抽出部14が、前景として分類された画素を移動対象として抽出し(ステップS206)。最後に、表示部15が、抽出された移動対象を表示する(ステップS207)。
なお、動的領域が他にもある場合には、各動的領域に対してステップS203〜ステップS205の処理を行うことで同様の効果を得ることができる。
本実施の形態によれば、背景画像の動的領域について、動的領域の背景発生確率を計算し、濃淡値に対して背景発生確率を生起頻度とするヒストグラムを生成し、非線形最小二乗法を用いてヒストグラムに近似する近似関数を生成し、この近似関数を用いて画素分類式を計算するので、背景画像に動的領域が含まれる場合であっても、前景として移動している移動対象を確実に抽出することが可能となる。
〔第3の実施の形態〕
第2の実施の形態では、背景における動的領域について時間の経過に伴う輝度の変化(濃淡値の変化)を考慮したものであったが、本実施の形態は、その動的領域について時間の経過に伴う動きの変化(速度ベクトル)を更に考慮するものとする。動きの変化を推定する方法としては様々な方法が存在するが、本実施の形態では正規化相互相関法を用いて説明する。
例えば、時間的に前後する2枚の背景画像における動的領域において、その動的領域間で同一の濃淡値を持つ対応点間の距離を計算することにより、動的領域における任意点が移動する速度ベクトルを求める方法である。なお、このような速度ベクトルの分布は、一般にオプティカルフローと称されている。
ここで、対応点を孤立的に探索した場合には、ノイズや類似する画素の存在等の影響により、対応点を安定的に求めることが困難である。そこで、求めたい対応点の周囲の点を含む小領域を一つの単位として背景画像の動的領域間における対応点を求めることができる。また、対応関係を求めるための基準として正規化相互相関法を用いることができる。従って、時間的に前後する背景画像の濃淡値をI,Tとし、画素の位置を(i,j)で表現し、小領域の範囲をN×Mとした場合には、式(11)を用いて小領域間の類似度を評価することができる。なお、IとTの上に−(バー)が付されたものは、各背景画像における平均濃淡値である。
Figure 2010097507
このRが最大となるものを対応点とし、対応点間の距離を計算して、動的領域における任意点の速度ベクトルを求めることができる。
図15は、第3の実施の形態に係る移動対象抽出装置の構成を示す構成図である。この移動対象抽出装置100は、第2の実施の形態で説明した移動対象抽出装置100の構成に対して、速度ベクトル計算部18と、第2のヒストグラム生成部16bと、第2の近似関数生成部17bとを更に備えている。なお、第1のヒストグラム生成部16aと第1の近似関数生成部17aは、第2の実施の形態で説明したヒストグラム生成部16と近似関数生成部17と同じである。
速度ベクトル計算部18は、連続する2枚の背景画像を用いて、動的領域内で任意点が移動する速度を正規化相互相関法を用いて計算する機能を備えている。
第2のヒストグラム生成部16bは、動的領域内で所定の速度を有する任意点が占める割合を速度発生確率として計算し、各速度に対して速度発生確率を生起頻度とするヒストグラムを生成する機能を備えている。
第2の近似関数生成部17bは、非線形最小二乗法を用いて、第2のヒストグラム生成部16bで生成されたヒストグラムに近似する近似関数を生成する機能を備えている。
画素分類部13は、動的領域については、第1の近似関数生成部17で生成された近似関数を満たす背景発生確率と第2の近似関数生成部17bで生成された近似関数を満たす速度発生確率とを条件付き背景確率として、第1の実施の形態で説明した分類と同様の分類を行う機能を備えている。
なお、その他の機能ブロックについては第1の実施の形態及び第2の実施の形態で説明した機能と同様の機能を備えているため、ここではその説明を省略するものとする。
続いて、本実施の形態に係る移動対象装置の処理フローについて説明する。図16は、第3の実施の形態に係る移動対象装置の処理フローを示すフロー図である。なお、背景画像蓄積部32に蓄積されている背景画像は、第2の実施の形態で説明したのと同様に、時系列な3枚の背景画像であるする。
最初に、入力部11が、撮影画像の入力を受け付けて、撮影画像格納部31に格納する(ステップS301)。
次に、計算部12が、3つの背景画像の静的領域について、各濃淡値に対して背景発生確率をそれぞれ計算する(ステップS302)。具体的な計算方法については第1の実施の形態で説明した計算方法と同様である。なお、静的領域のみならず、動的領域を含む全体についての背景発生確率を計算してもよい。
続いて、第1のヒストグラム生成部16aが、3つの背景画像の動的領域について背景発生確率をそれぞれ計算し、各濃淡値に対して背景発生確率を生起頻度とするヒストグラムをそれぞれ生成する(ステップS303)。具体的な計算方法については第2の実施の形態で説明した計算方法と同様である。
そして、第1の近似関数生成部17aが、非線形最小二乗法を用いて第1のヒストグラム生成部16aで生成された各ヒストグラムに近似する近似関数をそれぞれ生成する(ステップS304)。具体的な計算方法については第2の実施の形態で説明した計算方法と同様である。
次に、速度ベクトル計算部18が、背景画像の動的領域について、連続する1枚目と2枚目の背景画像を用いて、動的領域内で任意点が移動する速度(速度ベクトル)を正規化相互相関法を用いて計算する(ステップS305)。具体的には、例えば図17に示すような滝の動きが計算されることになる。
そして、第2のヒストグラム生成部16bが、動的領域内で同じ速度を有する任意点が占める割合を速度発生確率として計算し、各速度に対してその速度発生確率を生起頻度とするヒストグラムを生成する(ステップS306)。具体的には、滝の領域において、例えば図18の実線で示すようなヒストグラムが生成されることになる。
その後、第2の近似関数生成部17bが、非線形最小二乗法を用いて第2のヒストグラム生成部16bで生成されたヒストグラムに近似する近似関数を生成する(ステップS307)。
ここで、近似関数の生成方法について説明しておく。近似関数の生成には、式(12)に示すカイ分布(χ)を用いて生成することが可能であり、この式(12)を構成している未知数κについては、非線形最小二乗法を用いて計算可能である。なお、xは、−∞<x<∞の範囲であるとする。また、Γはガンマ関数である。
Figure 2010097507
非線形最小二乗法とは、第2の実施の形態で説明したように、図14の実線で示すような計測値から点線で示すような近似関数を求める際に、例えば4つの点での誤差の総和rの二乗を未知数κについての目的関数E(κ)とし(式(13))、この目的関数が最小になるように計算を繰り返す方法である。
Figure 2010097507
最小化問題として計算する場合には、目的関数E(κ)を未知数κで偏微分した値が0(ゼロ)を満たすこと求められるので、式(14)が必要条件となる。
Figure 2010097507
式(14)については、一般的に数値解法としての勾配法を適用することで求めることができ、結果として式(15)を用いて未知数κを計算することが可能となる。
Figure 2010097507
Pは反復回数である。また、λは調整係数であって、ここではλ=0.01として計算するものとする。κ=0という初期値を与えて計算を繰り返すと、κ=0.02という値を求めることができ、これらの未知数を式(12)に代入することで、ヒストグラムから近似関数を計算することができる。以上により、例えば図18の点線で示すような近似関数が生成されることになる。
続いて、画素分類部13が、樹木の動的領域を構成している各画素については、
式(16)に示すように、第1の近似関数生成部17aで生成された近似関数を満たす背景発生確率と、第2の近似関数生成部17bで生成された近似関数を満たす速度発生確率との乗算値を条件付き背景確率の尤度p(I|ω)として代入すると共に、前景発生確率を条件付き前景確率の尤度p(I|ω)に代入して、画素分類式をそれぞれ計算し、その計算結果が1.0より大きい場合には、その画素は背景に属すると分類し、計算結果が1.0以下の場合には、その画素は前景に属すると分類する。一方、樹木の動的領域以外の静的領域の各画素については、ステップS302の計算結果を用いて、第1の実施の形態のステップS103で説明した方法と同じ方法で各画素を分類する(ステップS308)。なお、背景発生確率と速度発生確率とを乗算することは一例であって、加算等の他計算方法を用いてもよい。
Figure 2010097507
そして、抽出部14が、前景として分類された画素を移動対象として抽出し(ステップS309)。最後に、表示部15が、抽出された移動対象を表示する(ステップS310)。
なお、動的領域が他にもある場合には、各動的領域に対してステップS303〜ステップS308の処理を行うことで同様の効果を得ることができる。また、ステップS305〜ステップS307の処理は、ステップS303の処理の前であっても同様の効果を得ることができる。
滝や樹木などの変化については、輝度変化のみでは前景と類似する可能性があるが、動き情報を加味することにより、自然現象固有の成分をヒストグラム分布に反映することができ、移動対象の類似性をより確実に排除することができる。
本実施の形態によれば、背景画像の動的領域について、任意点が移動する速度を正規化相互相関法を用いて計算し、動的領域内で所定の速度を有する任意点が占める割合を速度発生確率として計算し、各速度に対して速度発生確率を生起頻度とするヒストグラムを生成し、非線形最小二乗法を用いて生成されたヒストグラムに近似する近似関数を生成し、この近似関数を用いて画素分類式を計算するので、背景画像に動的領域が含まれる場合であっても、前景として移動している移動対象をより確実に抽出することが可能となる。
最後に、各実施の形態で説明した移動対象抽出装置は、コンピュータで構成され、各機能ブロックの各処理はプログラムで実行されるようになっている。また、各実施の形態で説明した移動対象抽出装置の各処理動作をプログラムとして例えばコンパクトディスクやフロッピー(登録商標)ディスク等の記録媒体に記録して、この記録媒体をコンピュータに組み込んだり、若しくは記録媒体に記録されたプログラムを、任意の通信回線を介してコンピュータにダウンロードしたり、又は記録媒体からインストールし、該プログラムでコンピュータを動作させることにより、上述した各処理動作を移動対象抽出装置として機能させることができるのは勿論である。
なお、本実施の形態で説明した移動対象抽出装置は、特にマルチメディア分野,符号化分野,通信分野,映像監視分野の技術分野において応用可能であることを付言しておく。
第1の実施の形態に係る移動対象抽出装置の構成を示す構成図である。 第1の実施の形態に係る移動対象抽出装置の処理フローを示すフロー図である。 背景画像の一例を示す図である。 撮影画像の一例を示す図である。 背景発生確率を計算する計算方法を示す図である。 画素分類式を計算する計算方法を示す図である。 移動対象を抽出した画像を示す図である。 動的領域を有する背景と前景とを撮影した撮影画像である。 第2の実施の形態に係る移動対象抽出装置の構成を示す構成図である。 第2の実施の形態に係る移動対象装置の処理フローを示すフロー図である。 背景画像の一例を示す図である。 ヒストグラムを生成する状態を示す図である。 近似関数を生成する状態を示す図である。 非線形最小二乗法の説明に用いる図である。 第3の実施の形態に係る移動対象抽出装置の構成を示す構成図である。 第3の実施の形態に係る移動対象装置の処理フローを示すフロー図である。 滝の動きの状態を示す図である。 滝の動きについて生成されたヒストグラムとそのヒストグラムに近似する近似関数を示す図である。
符号の説明
11…入力部
12…計算部
13…画素分類部
14…抽出部
15…表示部
16…ヒストグラム生成部
16a…第1のヒストグラム生成部
16b…第2のヒストグラム生成部
17…近似関数生成部
17a…第1の近似関数生成部
17b…第2の近似関数生成部
18…速度ベクトル計算部
31…撮影画像格納部
32…背景画像蓄積部
33…背景発生確率計算蓄積部
34…前景発生確率蓄積部
35…画素分類式蓄積部
100…移動対象装置
S101〜S105…ステップ
S201〜S207…ステップ
S301〜S310…ステップ

Claims (7)

  1. ある背景の前段で前景として移動している移動対象を撮影した撮影画像から前記移動対象を抽出する移動対象抽出装置において、
    前記背景のみを撮影した背景画像を蓄積しておく背景画像蓄積手段と、
    前記背景画像を表現している各濃淡値が占める割合を背景発生確率として計算する背景発生確率計算式を蓄積しておく背景発生確率計算式蓄積手段と、
    前記撮影画像において前記前景の濃淡値が占める割合を所定の前景発生確率として蓄積しておく前景発生確率蓄積手段と、
    ベイズ推定法を適用した条件付き確率であって、前記撮影画像を構成する各画素が濃淡値で表現される場合に、当該画素が背景である条件付き背景確率と前景である条件付き前景確率との比率を用いて、当該画素が背景であるか前景であるかを分類する画素分類式を蓄積しておく画素分類式蓄積手段と、
    前記撮影画像を入力し、撮影画像格納手段に格納する入力手段と、
    前記背景発生確率計算式蓄積手段から前記背景発生確率計算式を読み出すと共に前記背景画像蓄積手段から前記背景画像を読み出して、当該背景画像の各濃淡値に対して前記背景発生確率をそれぞれ計算する計算手段と、
    前記画素分類式蓄積手段から前記画素分類式を読み出し、前記前景発生確率蓄積手段から前記前景発生確率を読み出し、更に前記撮影画像格納手段から前記撮影画像を読み出して、当該撮影画像を構成している各画素に対して、当該各画素の濃淡値に対応する計算後の前記背景発生確率を前記条件付き背景確率とすると共に当該前景発生確率を前記条件付き前景確率として前記画素分類式をそれぞれ計算し、当該各画素が背景であるか前景であるかを分類する画素分類手段と、
    前記前景として分類された画素を前記移動対象として抽出する抽出手段と、
    を有することを特徴とする移動対象抽出装置。
  2. 前記背景画像蓄積手段に蓄積されている前記背景画像は、所定の範囲で動作する動的領域を有する時系列な複数の背景画像であって、
    前記背景発生確率計算式蓄積手段から前記背景確率発生計算式を読み出して、前記複数の背景画像の前記動的領域について前記背景発生確率をそれぞれ計算し、各濃淡値に対して当該背景発生確率を生起頻度とするヒストグラムを複数生成するヒストグラム生成手段と、
    非線形最小二乗法を用いて前記複数のヒストグラムに近似する近似関数を生成する近似関数生成手段と、を更に有し、
    前記画素分類手段は、当該近似関数を満たす背景発生確率を前記条件付き背景確率として前記分類を行うことを特徴とする請求項1に記載の移動対象抽出装置。
  3. 連続する2枚の前記背景画像を用いて、前記動的領域内で任意点が移動する速度を正規化相互相関法を用いて計算する速度ベクトル計算手段と、
    当該動的領域内で当該速度を有する前記任意点が占める割合を速度発生確率として計算し、各速度に対して当該速度発生確率を生起頻度とするヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、
    非線形最小二乗法を用いて当該ヒストグラムに近似する近似関数を生成する近似関数生成手段と、を更に有し、
    前記画素分類手段は、当該近似関数を満たす速度発生確率を前記条件付き背景確率に用いて前記分類を行うことを特徴とする請求項2に記載の移動対象抽出装置。
  4. ある背景の前段で前景として移動している移動対象を撮影した撮影画像から前記移動対象を抽出する移動対象抽出方法において、
    前記背景のみを撮影した背景画像を背景画像蓄積手段に蓄積しておく第1のステップと、
    前記背景画像を表現している各濃淡値が占める割合を背景発生確率として計算する背景発生確率計算式を背景発生確率計算式蓄積手段に蓄積しておく第2のステップと、
    前記撮影画像において前記前景の濃淡値が占める割合を所定の前景発生確率として前景発生確率蓄積手段に蓄積しておく第3のステップと、
    ベイズ推定法を適用した条件付き確率であって、前記撮影画像を構成する各画素が濃淡値で表現される場合に、当該画素が背景である条件付き背景確率と前景である条件付き前景確率との比率を用いて、当該画素が背景であるか前景であるかを分類する画素分類式を画素分類式蓄積手段に蓄積しておく第4のステップと、
    前記撮影画像を入力し、撮影画像格納手段に格納する第5のステップと、
    前記背景発生確率計算式蓄積手段から前記背景発生確率計算式を読み出すと共に前記背景画像蓄積手段から前記背景画像を読み出して、当該背景画像の各濃淡値に対して前記背景発生確率をそれぞれ計算する第6のステップと、
    前記画素分類式蓄積手段から前記画素分類式を読み出し、前記前景発生確率蓄積手段から前記前景発生確率を読み出し、更に前記撮影画像格納手段から前記撮影画像を読み出して、当該撮影画像を構成している各画素に対して、当該各画素の濃淡値に対応する計算後の前記背景発生確率を前記条件付き背景確率とすると共に当該前景発生確率を前記条件付き前景確率として前記画素分類式をそれぞれ計算し、当該各画素が背景であるか前景であるかを分類する第7のステップと、
    前記前景として分類された画素を前記移動対象として抽出する第8のステップと、
    を有することを特徴とする移動対象抽出方法。
  5. 前記背景画像蓄積手段に蓄積されている前記背景画像は、所定の範囲で動作する動的領域を有する時系列な複数の背景画像であって、
    前記背景発生確率計算式蓄積手段から前記背景確率発生計算式を読み出して、前記複数の背景画像の前記動的領域について前記背景発生確率をそれぞれ計算し、各濃淡値に対して当該背景発生確率を生起頻度とするヒストグラムを複数生成するステップと、
    非線形最小二乗法を用いて前記複数のヒストグラムに近似する近似関数を生成するステップと、を更に有し、
    前記第7のステップは、当該近似関数を満たす背景発生確率を前記条件付き背景確率として前記分類を行うことを特徴とする請求項4に記載の移動対象抽出方法。
  6. 連続する2枚の前記背景画像を用いて、前記動的領域内で任意点が移動する速度を正規化相互相関法を用いて計算するステップと、
    当該動的領域内で当該速度を有する前記任意点が占める割合を速度発生確率として計算し、各速度に対して当該速度発生確率を生起頻度とするヒストグラムを生成するステップと、
    非線形最小二乗法を用いて当該ヒストグラムに近似する近似関数を生成するステップと、を更に有し、
    前記第7のステップは、当該近似関数を満たす速度発生確率を前記条件付き背景確率に用いて前記分類を行うことを特徴とする請求項5に記載の移動対象抽出方法。
  7. 請求項4乃至6のいずれか1項に記載の移動対象抽出方法における各ステップをコンピュータによって実行させることを特徴とする移動対象抽出プログラム。
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