JP2010096072A - 2ストロークエンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】
簡単な構成で軽量、低コストにして掃気効率に優れた2ストロークエンジンを提供する。
【解決手段】
シリンダ内のピストンの1往復間にサイクルを完結させる2ストロークエンジンにおいて、ピストンの往復動の途中のシリンダ側壁に設けられた複数の排気口と、複数の掃気口と、を含む。複数の排気口は、シリンダ側壁の同じ高さで、かつピストンの動軸に対して対称位置に配置される。また、複数の掃気口は、排気口が設けられていないシリンダ側壁であって、同シリンダ側壁の同じ高さで、かつピストンの動軸に対して対称位置に配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリンダ内のピストンの1往復2行程間に吸入、圧縮、爆発、排気のサイクルを完結させる2ストロークエンジンに関する。
従来、シリンダ内のピストンの1往復2行程間に吸入、圧縮、爆発、排気の1サイクルを完結させる2ストロークエンジンが公知である。2ストロークエンジンは、ピストン1往復で1サイクルを完了するから運動エネルギー消費が少なく、また、ガソリンエンジンの場合、カムや動弁機構が不要で部品点数が少なく、構造が単純で軽量かつ製造コストが廉価である等の利点があり、自動車、オートバイ、船外機、農林業用機器等で多く採用されている。従来、2ストロークエンジンについて、例えば、特許文献1、2により提案されたものがある。
実用新案登録第3131655号 特許第3008417号
上記の特許文献1は、2ストロークエンジンのピストン上部の掃気口に対向する箇所に障壁を形成し、掃気口から吹き出す混合ガス又は空気を垂直方向に吹き上げさせ、排気ガス口に遠いところに向けて未燃焼混合ガスを供給することにより既燃焼排気ガスを押し下げて排気口から排気させるものであり、これによって、排気ガスの排出効率を向上させ、燃料ガスの無駄をなくすようにしたものである。しかしながら、この特許文献1の2ストロークエンジンでは、掃気口と略対向するシリンダ周方向位置に排気口が設けられているのみであるから、点火後の爆発によるピストンの下降時に掃気口から吹き出される混合ガスまたは空気は、文献1図3のようにシリンダの燃焼室の内壁に沿って流動し、そのまま対向する排気口から排出されるから、既燃焼ガスが燃焼室の中心部分に滞留するおそれがあり、このため十分な掃気がなされず、回転出力の不足、排気ガス中の高濃度のCO、HC成分の残存等の問題があった。また、文献1図1の構造では、シリンダ内での掃気による回転追い出し機能が不安定で同図2のように掃気口から排気口へ未燃焼混合気体が直行し燃料の無駄、出力不足、大気汚染の原因となるおそれがあった。
また、特許文献2の2ストロークエンジンでは、シリンダの途中にピストンによる開閉タイミングの異なる第1と第2の排気ポート及び第1と第2掃気ポートを開口させ、第2排気ポートは第1排気ポートより、第2掃気ポートは第1掃気ポートよりそれぞれシリンダ上方に位置し、第2排気ポートと第2掃気ポートのそれぞれにエンジンに同期して回転作動するロータリバルブを設け、第2排気ポートに設けられるロータリバルブをピストンの下降時に開弁させる一方、第2掃気ポートに設けられるロータリバルブをピストンの上昇時に開弁させる構成としたものが開示されている。しかしながら、この文献2の構成では、シリンダ室と掃排気口とのガスの流路内で回転しながらロータリバルブの弁開閉を行う構成であるから、たとえばピストンバルブ等に比べてロータリバルブの耐久性が劣る上に、回転駆動用の軸支持構造、駆動力伝達機構、制御機構等が必要となり構造が複雑となって、重量化し、高コストとなる問題があった。
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その1つの目的は、簡単な構成で軽量、低コストにして掃気効率に優れた2ストロークエンジンを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、シリンダ内のピストンの1往復間にサイクルを完結させる2ストロークエンジンにおいて、ピストン18の往復動の途中のシリンダ側壁121に設けられた複数の排気口50(50A、50B)と、複数の掃気口60(60A〜60F)と、を含み、複数の排気口50は、シリンダ側壁121の同じ高さで、かつピストン180の動軸150に対して対称位置に配置されるとともに、複数の掃気口60は、排気口50が設けられていないシリンダ側壁121であって、同シリンダ側壁の同じ高さで、かつピストン18の動軸150に対して対称位置に配置されている2ストロークエンジン10から構成される。複数の排気口及び複数の掃気口はそれぞれピストン動軸に線対称の場合、例えば排気口2個の場合はそれぞれが対称位置に1個づつ、4個の場合は2個づつ、6個の場合は3個づつ、以下同数づつ対称位置に配置される。同様に、掃気口もれぞれピストン動軸に対称に例えば掃気口2個の場合はそれぞれが対称位置に1個づつ、4個の場合は2個づつ、6個の場合は3個づつ、以下同数づつ対称位置に配置される。すべての掃気口又はすべての排気口はそれぞれ同じ高さ位置に設定配置される。つまり、掃気口どうしあるいは排気口どうしが同じ高さ位置に配置される。開口面積も掃気口どうし、あるいは排気口どうしで同じに設定するとよい。なお、ピストン動軸対称であれば点対称等角度に3個、5個、7個・・・等配置する構成でもよい。対称位置から均等量あるいは燃焼室内で均衡する量の掃気ガス量を複数の異なる開口(掃気口)から導入させ、燃焼ガスを追い出しながら対称位置の複数の異なるそれぞれの開口(排気口)から均等量あるいはバランスされた量のガスを排気させる。したがって、燃焼室内へ導入するガスの量と流れを一定、あるいは安定化させ、さらに排気口から排気するガスの量と流れを一定、あるいは安定化させる。これによって、燃焼ガスが燃焼室内で滞留するのを防止することで掃気を確実に行ない、掃気効率を向上させる。
また、排気口50は、ピストン18の動軸150に対して180度方向位置に2個配置されており、溝状凹部72はこれらの両排気口50A、50Bに連通する直線状溝であるとよい。
また、ピストン18上部に各排気口50A、50Bに連通する溝状凹部72が設けられているとなおよい。溝状凹部は、ピストンヘッドを横貫通状に2個設けた構成に限らず、それぞれ対称等角度間隔位置に3個、4個、5個・・・の任意個数を設けても良い。
また、排気口50(50A、50B)の上端口縁50aは掃気口60(60A〜60F)の上端口縁60aよりも高位に設定されているとよい。
その際、 ピストン18動作時のすべての掃気口60(60A〜60F)からの掃気流がシリンダ内壁に沿って上昇する流れ(p)となるように掃気時にピストンヘッド70とシリンダ内壁121とにより上昇流生起流路80が形成されるようにするとよい。
本発明の2ストロークエンジンによれば、シリンダ内のピストンの1往復間にサイクルを完結させる2ストロークエンジンにおいて、ピストンの往復動の途中のシリンダ側壁に設けられた複数の排気口と、複数の掃気口と、を含み、複数の排気口は、シリンダ側壁の同じ高さで、かつピストンの動軸に対して対称位置に配置されるとともに、複数の掃気口は、排気口が設けられていないシリンダ側壁であって、同シリンダ側壁の同じ高さで、かつピストンの動軸に対して対称位置に配置されている構成であるから、掃気用のガスが燃焼室内に導入された後、シリンダ内壁に沿って上昇し、対称複数位置から導入されたそれらの掃気が燃焼室の上部で衝合し、反転、下降流となる流れを安定した流れとして生起させ排気口から追い出す結果、シリンダ側壁への排気口並びに掃気口の設置態様のみの構成により簡単な構造で軽量、低コストであり同時に燃焼ガスの掃気を確実に行って掃気効率を大幅に向上させることが可能である。
また、排気口は、ピストンの動軸に対して180度方向位置に2個配置されており、溝状凹部はこれらの両排気口に連通する直線状溝である構成であるから、ピストンヘッド部の加工が簡単で、製造コストを安価に維持しうる。
また、ピストン上部に各排気口に連通する溝状凹部が設けられた構成であるから、ピストンの下降動作につづく下死点付近位置にあるときに排気口に連通して燃焼ガスの排気導出を案内させるとともに、ピストンの下死点付近下降時の早期段階で燃焼ガスの排気を開始させるようにし、ピストンの上死点位置を十分に高い位置に設定させて圧縮比向上、燃焼エネルギーのピストンへの伝達効率向上に資する。また、燃焼室上部で衝合、反転、下降流となるガスが下部のピストンヘッド側に燃焼ガスを効率よく追いやり、排気口を介して排気させることができる。
また、排気口の上端口縁は掃気口の上端口縁よりも高位に設定されていることにより、単にシリンダ側壁に複数の排気口と、複数の掃気口と、を設け、複数の排気口及び掃気口は、それぞれシリンダ側壁の同じ高さで、かつピストンの動軸に対して対称位置に配置される構成の極めて簡単な構成による効率良い掃気機能を行う構成を実現し得る。
また、ピストン動作時のすべての掃気口からの掃気流がシリンダ内壁に沿って上昇する流れとなるように掃気時にピストンヘッドとシリンダ内壁とにより上昇流生起流路が形成される構成とすることにより、掃気用のガスを燃焼室内に導入させる際に、シリンダ内壁に沿う上昇流として案内するからその後の掃気ガスによる既燃焼ガスの追い出し機能を効率よく果たすことができる。
以下、添付図面を参照しつつ本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1ないし図4は、本発明の第1実施形態に係る2ストロークエンジン10を示している。この実施形態では、例えばガソリン点火式の2ストロークエンジンを示している。本質的な構成はディーゼル機関の場合と異なるところはないので、ディーゼル機関による2ストロークエンジンについても本発明の構成を適用することができる。
図1は、第1実施形態の2ストロークエンジン10の縦断面図であり、例えば鉄、アルミニウム合金等によりシリンダ12とシリンダヘッド14をそれぞれ一体鋳造成形し、組み付けられて機関本体を形成している。シリンダ12内のシリンダボア16にはピストン18が上下摺動自在に設けられている。シリンダ12の上部と、シリンダヘッド14と、ピストン18の頂面とで燃焼室20が形成される。シリンダ12の下端側にはクランクケース22が形成されシリンダボア16と、クランクケース22内のクランク室24とは連通しておりピストン18はシリンダボア16とクランクケース22の一部との間を往復動する。ピストン18はピストンピン26、コンロッド28、クランクピン30を介してクランクシャフト27と連結しており、ピストン18の往復運動を回転運動に変換出力する。なお、29はバランスウエイトである。円筒形のピストン18の外周には気密保持及び油かき用のピストンリング32が嵌合されている。さらに、クランク室24に連通するように吸気口34を介して吸気管36が連通接続されている。吸気口34近傍の吸気管36に接続されたアダプタ管38にはリードバルブ40が設けられ、吸気管36に接続された図示しない気化器で生成される混合ガスを調量しつつクランク室24内に吸気させる。また、本実施形態において、シリンダヘッド14には、着火部を燃焼室20内に臨ませた点火栓42が取り付けられている。
本発明において、1つの特徴的なことは、シリンダ内のピストンの往復2行程間に行う排気及び掃気の排気口及び掃気口の設置構成であり、複数の排気口は、シリンダ側壁の同じ高さで、かつピストンの動軸に対して対称位置に配置されるとともに、複数の掃気口は、排気口が設けられていないシリンダ側壁であって、同シリンダ側壁の同じ高さで、かつピストンの動軸に対して対称位置に配置されていることである。本実施形態において、シリンダ12の側壁121には、複数の排気口と複数の掃気口が設けられ、さらにそれらの排気口及び掃気口は、シリンダ側壁での同じ高さ位置でしかも平面視での対称位置に設置されている。すなわち、掃気口どうしが同じ開口面積でシリンダ側壁の高さ位置が同じであり、同時に排気口どうしは同じ開口面積でシリンダ側壁の高さ位置が同じに設定されている。
図1、2、3において、シリンダ12の側壁121の対称対向位置において排気口50が設置されている。実施形態において、排気口50は、ピストンの移動方向の中心軸を動軸150として、その動軸と直交方向、すなわち円筒形のシリンダ側壁(内壁)の胴側を貫通するように180度方向位置に2個設置されている。すなわち、図3、図4において、シリンダ12の側壁を180度方向に直線状に貫通する対向位置に2個の排気口50A、50Bが設置されている。2個の排気口50A、50Bは、同じ大きさであり燃焼室20に連通し燃焼室内の燃焼ガスを該排気口から排出させる。排気口50A、50Bには排気管52がそれぞれ接続されそれらの端部は結合されて1本にまとめられ、排気マニホルドを形成している。排気口50A、50Bは対称位置に存在し、しかも機関本体の高さ方向Yに対して同じ下端高さ位置hに設置されている。この高さ位置hは、図1に示すように、ピストン18の下死点あるいはその近傍位置に設定されている。図3において、ピストンの頂部の中央部には溝状凹部72の一部を平面視円形状に膨出させ球面状周面を有する中央凹部73が設けられている。中央凹部73は溝状凹部72の中央部分に埋設状に配設されており、凹部72内と連通している。中央凹部73は燃焼室内の中央部への下降ガスを受け入れて溝状凹部72内に案内する。
さらに、排気口50と同じ高さ位置のシリンダ側壁に複数の掃気口60が設置されている。掃気口60は、シリンダ12の側壁の対称対向位置においてピストン18の動軸150を基準とした対称位置に存在し、本実施形態では、動軸150を通る線160(図3)について線対称位置にそれぞれ片側対3個づつで2つの片側対計6個の掃気口60A、60B、60C、60D、60E、60Fが設置されている。図2、図3に見られるように、それぞれの掃気口60A〜60Fにはシリンダボア16の外側を囲むようにシリンダ壁の外側に設けられた6個の通路62に連通接続されており、該通路62の他端側はクランク室24に連通している。通路62は、クランク室24から図上縦方向上向き直線状に配置されて掃気口60に連通しており、クランク室24内の混合ガスを直線状に導いて動軸150に沿う方向に燃焼室20内に供給させる。シリンダ側壁の同じ高さで対称な周位置からバランスよく混合ガスが燃焼室20内に導入されるから、燃焼室内で掃気口から出たガスはいったん上昇し室の中央部分で衝合して下降することになり、つづいて掃気口60と同じ高さレベルに配置された複数の排気口50から略均等に無理なく排出される。排気口、掃気口は要は対称となる複数の異なる位置から燃焼室内に掃気導入し、対称となる複数の異なる位置から排気させることにより燃焼室内でのガス滞留状態を生じさせることなく、しかも安定した掃気、排気流れを燃焼室内で生起させることで掃気効率向上を図るものであり、したがって、排気口あるいは掃気口はすべて同じ開口大きさのものである必要はない。したがって、例えば1つの片側対の大、中、小の構成の開口に対して、他の片側対の開口も同じ大きさの大、中、小の構成の開口とするものでもよい。排気口と掃気口の高さ位置は異なる高さでもよいが、燃焼、膨張、吸引、圧縮のサイクル時に排気から掃気への工程が円滑に行える範囲で異なる高さ、あるいは同じ高さに設定することができる。この場合、排気口及び掃気口の下口縁50b、60bは、同じ高さであっても排気口の上口縁50aは、掃気口の上口縁60aよりも高く設定される。
図1、5、6、7において、排気口50A、50Bの上口縁50aは、掃気口60A〜60Fの上口縁60aよりも高く設定されており、ピストンの下降時に掃気ガスが燃焼室内に流入する前に排気口を開いて燃焼ガスを排気させる。さらに、排気口50A、50Bの下口縁50bは、掃気口60A〜60Fの下口縁60bと同じ高さレベルに設定されており、ピストンの下死点付近動作時に排気口と同様全開となる。掃気口60の下口縁60bは排気口50の下口縁50bと同じか、あるいは少なくともそれよりも必要に応じて低位レベルに設定される。実施形態において、排気口50は高さが横幅長さよりも高い縦長四角形状で形成されているとともに、掃気口60は、排気口よりも高さ、横幅サイズを小さくした略正方形状で形成されている。排気口、掃気口の形状は、四角形状でなくとも、円、楕円、三角形、平行四辺形、その他の多角形などでもよい。
一方、ピストン上部であるピストンヘッド70に燃焼ガスの排気時に排気口50に連通する凹部72が設けられている。凹部72は、ピストン18の下降動作につづく下死点付近位置にあるときに排気口50に連通して燃焼ガスの排気導出を案内させるとともに、ピストンの下死点付近下降時の早期段階で燃焼ガスの排気を開始させるようにし、ピストンの上死点位置を十分に高い位置に設定させて圧縮比向上、燃焼エネルギーのピストンへの伝達効率向上を補助するピストンの高位燃焼、排気案内補助手段であり、実施形態において、ピストン18の上部に各排気口50A、50Bに連通する上面開口で直線角溝状の凹部が形成されている(図1、図3〜図7参照)。実施形態の溝状凹部72の溝の内側の縦断面積は両排気口50の開口面積と等しい大きさに設定されている。ピストンが下死点付近位置にあるときに溝状凹部内に上方から下降するガスが凹部内を左右直線状に分かれて案内され凹部断面にほぼ一致する排気口50A、50Bから排気マニホルド74側に排気される。
さらに、このピストン上部であるピストンヘッド70に円筒形の上端隅部を弧状に抉る弧状切欠き部76が設けられている。弧状切欠き部76は、シリンダ内壁13とともに掃気口60から導入される掃気ガスを燃焼室20内で上昇流とさせる上昇流生起流路手段の1つであり掃気口からの導入ガスを流入横方向から円弧状に変向させる弧状導入部77と、弧状導入部から連続してピストンの動線に沿う方向に持ち上げる直線部78と、を含む。弧状導入部77の弧状切欠き下端77aは、溝状凹部72の底部位置72aと同じに設定されており、溝状凹部72の底部位置72aが掃気口60の上口縁60aより下方位置に移動すると掃気口を開き掃気用ガスを燃焼室側に供給させる。弧状切欠き部76は、図1、図3に示すように、ピストンヘッドの円筒上端部分のうちの掃気口が開口する部分にのみ対応して形成されており、例えばピストン18が下死点付近にあって溝状凹部断面と排気口が連通して全開するような位置であるときにシリンダ内壁13の角部が曲がり内側部15に位置しその内側部15との間に曲がり流路を形成させる。すなわち、図1において、この曲がり流路が上昇流生起流路80とされる。ピストンヘッドの円筒上端部分は、周状にみると上記のように、一部に弧状切欠き部76を有する部分と、溝状凹部72の部分と、それ以外の円筒残部により形成されている(図3参照)。
次に、上記の第1実施形態の作用について図5〜図7も参照して説明すると、図7においてピストン18が上死点付近に位置して燃焼室20内が圧縮され、点火栓42の着火により圧縮ガスが爆発燃焼する。燃焼によるガスの膨張エネルギーがピストンヘッド14を介してピストン18を下方に押し下げる。ピストン18の上死点付近位置では排気口50、掃気口60は、ともにピストン18の円筒外周面とシリンダ内壁との気密摺動により閉鎖されているが、ピストン18が下方に押し下げられて下降し、ピストン上部の溝状凹部72の底部が排気口50の上口縁50a以下に位置すると、凹部72内と排気口50とが一部連通Thし圧縮された燃焼ガスが排気口50から排出される(図6)。ピストン18の下降に伴って溝状凹部72内と排気口50との連通開口は増大し、排気量を増加させる。さらに下降すると、図1のように掃気口60と弧状切欠き部76の弧状導入部77開口とが連通し、クランク室24内の予備圧縮された混合ガスが通路62を経由して弧状導入部77から弧状に曲げられて直線部78を動線150に沿う方向に上昇する。このとき、ピストン中心の動線150について対称位置に配置された掃気口60A〜60Fから同時に掃気用ガスが上昇流生起流路80から燃焼室内に導入されシリンダ側壁121に沿って上昇する(図5)。対称位置から吹き出されて上昇したガスpは燃焼室24の頂部付近でぶつかり、反転して下降ガスr流となる。この上昇―反転の流れの中で既燃焼ガスは下方に追われ、さらに下降ガスrにより溝状凹部72から2方向に分かれて排気口50から追い出される。この際、ピストンの中央部からの下降ガスは中央凹部73の上縁から球面壁を介して溝状凹部72内に案内され、左右同じ位置、同じ開口サイズの対向対称位置の排気口50A、50Bから均等に吹き出される。これによって、燃焼室内での既燃焼ガスの滞留ぶんはなくなり、確実に掃気するとともに、燃焼用混合ガス(掃気用ガス)を燃焼室内に充満させる。
ピストン18が図1の略下死点位置から上昇すると、掃気口60、排気口50の順に閉鎖し、再び図6、図7位置のようにピストン18がシリンダ内を変位しこの間、混合ガスの吸入、燃焼室内での圧縮、点火を行い、以下上記の行程を繰り返すこととなる。
次に、本発明の第2実施形態の2ストロークエンジン10−2について、図8〜図10に基づいて説明するが、上記した第1実施形態と同一構成、同一部材には、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この第2実施形態の2ストロークエンジンでは、ピストンヘッド70の頂部には溝状凹部72、中央凹部73が設けられておらず、ピストンヘッド70の頂部はフラットな平面の構成となっている点と、弧状切欠き部76が設けられていない点と、上昇流生起流路100の構成がシリンダ内壁13に開口するように設けられ通路62に連通し該通路62から燃焼室20側に向けて形成された上り斜面102と、ピストン上端隅部104とにより、形成されている点が第1実施形態と異なり、それ以外については第1実施形態の2ストロークエンジンの構成と同じである。したがって、ピストンの下降時に先に排気口50を開いて燃焼ガスの排気を開始し、さらに下降して掃気口60からの掃気ガスを対称対向位置から均等量で燃焼室内に導入し、掃気ガスの反転下降流により既燃焼ガスを排気口50から追い出す点は第1実施形態と同様である。この第2実施形態においては掃気ガスの燃焼室20内への流入は、上り斜面102により供給案内されるが、シリンダの対称、対向位置に配置された複数かつそれぞれ同数の排気口及び掃気口の構成により、燃焼室内のガスはシリンダ内壁を上昇、衝合、反転下降流を生じて既燃焼ガスを確実に掃気させることができる。
以上説明した本発明の2ストロークエンジンは、上記した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した発明の本質を逸脱しない範囲において、任意の改変を行ってもよい。排気口、掃気口の形状、数はそれぞれ同数、同面積、同じ高さレベル位置に設定し、対称な位置と数を保持しておれば、任意に設定したものでもよい。
本発明の2ストロークエンジンは、ガソリンエンジンのみならず、ディーゼルエンジンについても適用でき、さらにガソリン式についても燃料直噴式エンジンについても適用可能である。
本発明の第1実施形態に係る2ストロークエンジンの一部省略縦断面図である。 図1の2ストロークエンジンの概略外観図である。 図1のA−A線概略断面図である。 図1のB−B線一部省略断面図である。 図1の2ストロークエンジンの作用を説明する概略縦断面図である。 図1の2ストロークエンジンの作用を説明する概略縦断面図である。 図1の2ストロークエンジンの作用を説明する概略縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る2ストロークエンジンの一部省略縦断面図である。 図8のC−C線概略断面図である。 図8のD−D線一部省略断面図である。
符号の説明
10 2ストロークエンジン
12 シリンダ
14 シリンダヘッド
18 ピストン
20 燃焼室
50 排気口
60 掃気口
70 ピストンヘッド
72 溝状凹部
80 上昇流生起流路
100 上昇流生起流路
121 シリンダ側壁
150 動軸

Claims (5)

  1. シリンダ内のピストンの1往復間にサイクルを完結させる2ストロークエンジンにおいて、
    ピストンの往復動の途中のシリンダ側壁に設けられた複数の排気口と、複数の掃気口と、を含み、
    複数の排気口は、シリンダ側壁の同じ高さで、かつピストンの動軸に対して対称位置に配置されるとともに、
    複数の掃気口は、排気口が設けられていないシリンダ側壁であって、同シリンダ側壁の同じ高さで、かつピストンの動軸に対して対称位置に配置されていることを特徴とする2ストロークエンジン。
  2. 排気口は、ピストンの動軸に対して180度方向位置に2個配置されており、
    溝状凹部はこれらの両排気口に連通する直線状溝であることを特徴とする請求項1記載の2ストロークエンジン。
  3. ピストン上部に各排気口に連通する溝状凹部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の2ストロークエンジン。
  4. 排気口の上端口縁は掃気口の上端口縁よりも高位に設定されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の2ストロークエンジン。
  5. ピストン動作時のすべての掃気口からの掃気流がシリンダ内壁に沿って上昇する流れとなるように掃気時にピストンヘッドとシリンダ内壁とにより上昇流生起流路が形成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の2ストロークエンジン。
JP2008266970A 2008-10-16 2008-10-16 2ストロークエンジン Withdrawn JP2010096072A (ja)

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