JP2010092445A - 半導体デバイスシミュレーションプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体デバイス設計で必要となる弾道輸送を求める問題は、ボルツマン方程式に基づくエネルギー・運動量輸送モデルの計算が必要となる。しかし、3変数関数で緩和係数を高精度に求めることは、膨大な処理時間がかかる。そこで各変数間の相関関係の物理的性質を明らかにすることにより緩和係数を短時間で提供する。
【解決手段】電子又は正孔が強いゲート電界中をソースからドレインへ弾道輸送されるときに受ける散乱機構の成分の相関関係を精査し、各因子の依存性に応じた成分分離を行うことで、精度向上と計算処理速度向上の両立を図る。具体的には、3変数表現による運動量・エネルギー緩和係数の数値データ群を2変数ずつの組合せへ分解する計算処理方法と、2変数データを更に1変数データの組合せへ分解する計算処理で、3変数関数構成の高精度な緩和係数の値を短時間で解き、最終的に弾道輸送問題を高精度・高速処理するシステムを構築する。
【選択図】図1

Description

本発明は半導体装置内部の電子又は正孔の少なくとも一方、あるいは両方の輸送問題を解析することに関するもので、半導体装置の設計、最適化、不良解析等への応用が可能なものである。
半導体装置の微細化は留まるところを知らず、物理的ゲート長は数十ナノメートルの領域に達している。国際的標準化団体による将来予測であるInternational Technology Roadmap for Semiconductors(ITRS)によれば、2015年にはゲート長が10ナノメートルに達し、それ以降、数ナノメートルに達すると予測している。このような極微細半導体装置内部の電子または正孔の輸送は、従来のドリフト・拡散型に対し弾道輸送(Ballistic transport)が顕著になってくる。弾道輸送が顕著になると、電流値や増幅率にプラスの効果が期待される。ITRSによる将来予測でも弾道輸送は大きな技術的ブレイクスルーとして期待されている。
弾道輸送の解析と弾道輸送を活用した半導体デバイス設計手段として、これまでモンテカルロ法とボルツマン方程式に基づくエネルギー・運動量バランス方程式を解く方法の2つが知られている。モンテカルロ法はキャリアである電子または正孔を荷電粒子として扱い、荷電粒子1個1個の運動をニュートン力学により追跡するもので、散乱過程を乱数で記述する方法である。電子または正孔のミクロな運動に基づく理論体系をもつので、詳細な物理情報を得ることができる。しかし、膨大な計算時間を必要とする。このため、実際の構造設計には適用できず、基本的物理量を算出する利用に留っている。これに対し、エネルギー・運動量バランス方程式を解く方法は実用的計算時間に収めることができるが、基礎となる緩和係数をモンテカルロ法より求める必要がある。
緩和係数を支配する因子としてバルクの半導体内部ではキャリアのエネルギーと基板不純物濃度の二つが重要因子である。更に、現代の最新型Large−Scale−Integration(LSI)の基本要素である金属−酸化物−半導体−電界効果型トランジスタ(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect−Transistor:MOSFET)内部では、キャリアを輸送するソース・ドレイン方向電界と垂直な電界成分、所謂ゲート電界が電子または正孔の分布状態と散乱・緩和過程を決定する上で重要な因子となる。従って、MOSFETでは、バルク半導体における緩和係数決定因子であるエネルギーと基板不純物濃度にゲート電界を加え、合計3つの要素が重要因子として挙げられることになる。3要素の重要性は冨澤一隆著「半導体デバイスシミュレーション」(コロナ社)、並びに”Numerical solution of submicron semiconductor devices”(サブミクロン半導体デバイスの数値解析)Artech House,0−89006−620−5の中で記述されている。
エネルギー・運動量バランス方程式を具体的に解くには、緩和係数をエネルギー、不純物濃度、ゲート電界の3変数の関数として準備する必要がある。しかし、緩和係数を3変数に対し決定するには、しかも、計算精度向上のためには、各変数の変域を広くかつ、細かな分割で求める必要がある。これに対応するモンテカルロ法計算を実行することは、最新の計算機環境を用いても天文学的時間となり、事実上、実行困難である。
冨澤一隆著「半導体デバイスシミュレーション」(コロナ社 1996年) Kazutaka Tomizawa"Numerical solution of submicron semiconductor devices"(サブミクロン半導体デバイスの数値解析)Artech House,0−89006−620−5 K.Yamaguchi"A mobility model for carriers in the MOS inversion layer",(MOS反転層内のキャリアに関する移動度モデル)IEEE Trans.Electron Devices,vol.ED−30,no.6,pp.658−663,June 1983
本発明は上記従来の問題点を解決すべく各変数間の相関関係を物理的に精査・検討し、その物理的性質を明らかにすることにより、合理的で精度が高く、且つ、適用範囲の広い緩和係数を短時間で提供することを課題とする。
課題は、電子又は正孔が強いゲート電界を感じながらソースからドレインへ弾道輸送されるときに受ける散乱機構の成分の内、従属関係にある因子と比較的独立な関係にある因子を識別し、各因子の依存性に成分分離することで、精度向上と計算処理速度向上の両立を達成可能とする。
具体的には、静電ポテンシャル分布を求めるポアソン方程式とキャリア分布を求める電流連続の式を解く手段と、運動量・エネルギー状態を求める運動量・エネルギーバランス方程式を解く手段と、且つ、方程式群を自己無撞着に数値解法する手段と、運動量・エネルギーバランス方程式を解くための運動量・エネルギー緩和係数の数値データをエネルギー、不純物濃度、ゲート電界の3変数の関数として具備する計算処理方法において、3変数表現による運動量・エネルギー緩和係数の数値データ群を2変数ずつの組合せへ分解する計算処理方法が挙げられる。2変数データを更に1変数データの組合せへ分解することも挙げられる。
まず、MOSFET内部を運動するキャリアの散乱確率は上述したようにエネルギー、不純物濃度、ゲート電界強度の3変数により表現される。
f=f(w,N,E) (1)
ここに、wがエネルギー、Nが不純物濃度、Eがゲート電界強度を表し、fが散乱確率を表している。前記該3変数の成分分離は、理論的には、散乱プロセスの独立性により判断できる。独立な散乱過程が複数種類存在する時、全体の散乱確率は各散乱確率の和となることが一般的に知られている。該MOSFET内部のキャリアの散乱過程を考えてみると、反転層内におけるキャリアの散乱過程とバルク中でのキャリアの散乱過程は第1近似として独立事象と言える。そこで、エネルギー(w)、不純物濃度(N)、ゲート電界(E)の3変数により表現される全散乱確率は、エネルギーとバルク中の不純物濃度により決まる散乱確率[fBULK(w,N)]と、反転層内で起こるキャリア散乱の確率fInversion(w,E)の和として
f(w,N,E)=fBULK(w,N)+fInversion(w,E) (2)
の2成分分離が可能となる。更に詳しく式(2)の意味するところを考えてみる。簡単のため、特定のエネルギー状態(w)を仮定して不純物濃度依存性とゲート電界依存性を考えてみると、不純物濃度Nとゲート電界Eの2変数で決まるような散乱確率は、該散乱過程が独立事象であれば、不純物濃度Nにより決定される散乱確率とゲート電界Eにより決定される散乱確率の和といえる。このことは、不純物濃度Nにより決定される散乱確率、実質的に1次元データと、また同様に1次元データであるゲート電界Eにより決定される散乱確率を知れば、2次元データを簡易に、精度良く推定できることを意味している。
キャリアの運動の散乱・緩和過程として、エネルギー緩和と運動量緩和の2種類が存在する。そこで、式(2)で記載される散乱確率をエネルギー緩和と運動量緩和のそれぞれの計算処理手段に分けて考えて行く。先ず第1にエネルギー緩和計算手段について考えてみる。不純物による散乱はキャリアの運動の方向を変化させるだけの弾性散乱であるため、エネルギーの授受が発生しない。従って、エネルギー緩和過程において、不純物濃度依存性は消失する。つまり、式(2)の右辺第1項から不純物濃度依存性が消失する。エネルギー緩和に関しては更に簡単化され、次のように表記可能となる。
energy(w,N,E)=fenergy_BULK(w)+fenergy_Inversion(w,E) (3)
式(3)の右辺第1項はエネルギーのみに依存する完全1次元表記である。
次に運動量緩和の計算処理過程を考えてみる。この場合、バルク中の不純物散乱が低電界の移動度を決定する主要因であり、式(2)の形式は保存され
moment(w,N,E)=fmoment_BULK(w,N)+fmoment_Inversion(w,E) (4)
となる。以上纏めると、エネルギー、不純物濃度、ゲート電界の3変数により標記されていた散乱確率はエネルギーと不純物濃度、エネルギーとゲート電界の2変数ずつの組合せにより表現可能なことがわかる。つまり、3次元データ構造が2次元データ構造2組に分解され、計算処理が簡単化される。
式(3)と式(4)の右辺第2項は共にエネルギーwとゲート電界Eの2変数構造となっている。ゲート電界依存項は基本的には状態密度依存性が主体であるので、あるエネルギーwにおける緩和係数がf(w,E(1))であるなら、f(w,E(2))はf(w,E(1))の定数倍(g倍)で、その定数は状態密度に比例、結果としてEに依存することになる。従って、gという項目はg(E)と書き下すことができる。つまり、任意のゲート電界に対する緩和係数は、或る出発点として選択したゲート電界E(0)における値f(w,E(0))を基に、g倍した値を加算し続けることに等価である。加算を継続することは乗算に他ならず
Inversion(w,E)=fInversion_energy(w)×g(E) (5)
となる。式(5)の意味するところは、エネルギーとゲート電界の2変数構造はエネルギーとゲート電界の各1次元データ構造の積に分解されることであり、計算処理手順が大幅に軽減される。式(5)がエネルギー緩和項、運動量緩和項のいずれにも適用可能なこと、即ち、式(3)と式(4)の右辺第2項のいずれにも適用可能なことは言うまでもない。
運動量緩和項、つまり、式(4)の右辺第1項は、エネルギーwと不純物濃度Nの2変数構造となっている。半導体中のキャリア散乱は、エネルギー状態が低い場合の運動量緩和は主に不純物散乱が支配し、一方、エネルギー状態が高い場合は光学的フォノン散乱が支配的となり、不純物散乱からの寄与はほとんど無視することができる。つまり、低エネルギー側と高エネルギー側の緩和過程は独立事象ということができる。そこで、或る緩和係数fmoment_BULK(w,N)に対し、不純物濃度がNからNに変化したことによる緩和係数の変化分は、エネルギーwに依存した変化分
Δfmoment_BULK(w) (6)
に定数倍した重みをつけて加算することに相当する。式(6)における変化分を全てのエネルギーについて加算操作を継続することは、結果として、乗算になり
Δfmoment_BULK(w,N)=h×Δfmoment_BULK_energy(w) (7)
となる。式(7)における重み係数hは不純物濃度Nに依存して決定されるので、h(N)と記述できる。従って、式(7)は
Δfmoment_BULK(w,N)=h(N)×Δfmoment_BULK_energy(w) (8)
と拡張される。
ここで、或る出発点となる不純物濃度Nにおける緩和係数を
moment_BULK(w,N) (9)
と記述しておくことにすると、任意の不純物濃度に対する運動量緩和係数は
moment_BULU(w,N)=fmoment_BULU(w,N)+h(N)×Δfmoment_BULK_energy(w) (10)
となる。式(10)の右辺第1項は特定の不純物濃度に対してのエネルギー依存性を記載したものであるから、式(10)全体をみて明らかな如く、エネルギーと不純物濃度依存性の2次元データ構造もまた、エネルギーと不純物濃度の各1次元データ構造に分解できる。結果、2次元構造は1次元構造数列の単純積と単純和で処理でき、数値処理手順が簡略化できることが分かる。
MOSFETの表面反転層におけるエネルギー、運動量緩和係数の展開式(式(5))において、エネルギーとゲート電界依存性に分解された右辺に式(10)の右辺第1項に相当する項目が無いのは、ゲート電界を小さくした極限では表面反転層が消失するためである。仮に、極端に低いゲート電界を選択した場合、反転層内におけるキャリアの散乱確率は、バルク中の該散乱確率よりも低い値となり、実質上、意味を持たない。従って、適当なゲート電界におけるfInversion(w)を決定した後、ゲート電界が大きくなればg(E)として1より大きい数を、逆に、ゲート電界が小さくなればg(E)として1より小さい数を設定すれば良い。
式(5)、式(10)に従って計算された値をデータベース化して保存、利用することは計算処理を高速に行う上で有利である。散乱確率である緩和係数をエネルギー、不純物濃度、ゲート電界の3変数の関数として事前に計算しデータベースとして外部記憶装置に格納、計算時に計算機本体へ移動し利用することによる高速処理も有効である。
ボルツマン方程式に基づくエネルギー・運動量バランス方程式を数値解析する方法において、エネルギーと運動量の緩和係数をモンテカルロ法数値実験により求める必要がある。MOSFET内の電子または正孔の運動に該方法を適用する場合、緩和係数はエネルギー、不純物濃度、ゲート電界の3つの因子について、それぞれの依存性をモンテカルロ法数値実験により求める必要がある。エネルギー、不純物濃度、ゲート電界の3次元構造のデータを得ることは、最新の計算機環境を用いても事実上不可能な計算時間である。本発明によれば、3つの因子に対し各依存性を記述する1次元データ構造を作成した後、それぞれの依存性同志の乗算処理と加算処理の組合せにより3次元データ構造作成を高速に、且つ高精度に実現可能となる。
図1は、本発明の原理を模式的に示すもので、縦軸にエネルギー緩和係数、横軸に電子エネルギーを例に取り計算処理手順を示すものである。バルク中の電子のエネルギー緩和係数はゲート電界がゼロの状態で定義され、かつ基板不純物濃度に殆ど依存しないので、エネルギー依存性は図1の中で1本の曲線にて示される。これは、式(3)の右辺第1項に相当する。一方、MOS反転層内における電子の緩和係数はゲート電界に依存するので、複数本描画してある。特定のゲート電界に着目すると、反転層内の擬2次元電子ガスの緩和係数はエネルギーに対し、急激な増加と減少からなり、高エネルギー側でバルク中の電子の緩和係数曲線と交差する。一般的にMOSFET内部の電子は陰極から放出され陽極に到達する間、ゲート電界が弱く、あるいはゼロまたはゼロに近いバルク的伝導形態とMOS反転層内の擬2次元電子ガス状態の2つの伝導形態を経緯する。緩和係数はキャリアの散乱確率そのものであるから、図1における2つの緩和係数、即ちバルク中の電子の緩和係数と反転層内の緩和係数のいずれか大きい方を採用すれば良いことが理解される。このように2つの曲線の外周線を採用する計算処理方法については非特許文献1で既に述べられている。
本特許の有用性はMOS反転層内の緩和係数がエネルギー依存とゲート電界依存の2変数関数、データ構造で言えば2次元データ構造となっていることを、ある特定のゲート電界に対するエネルギー依存性の定数倍とすることで、異なるゲート電界に対する該依存性を表現する計算処理手法、即ち、1次元データ構造で処理する方法である。図1に記載した如く、ある特定のゲート電界に対する緩和係数のエネルギー依存性が分かっていれば、異なるゲート電界における該依存性はゲート電界の増加に対し1より大きい係数を乗算することにより、小さければ1より小さい係数を乗算することで、任意のエネルギー、ゲート電界に対する該依存性を精度良く推定可能とし、2次元データを高速に演算処理することである。
本特許の実施例を、図2を用いて説明する。図2はモンテカルロ法計算により、異なるゲート電界に対するエネルギー緩和係数のエネルギー依存性を数値実験により求めたものである。ゲート電界として低い方から500kV/cm、1MV/cm、2MV/cm、3MV/cmの4種類について数値実験を行った。モンテカルロ法計算は電子1個1個を多数回追跡してエネルギー状態を求めるため、図2の表現では多数の点の集合となる。本数値実験では滑らかな曲線が得られるようにするため、計算点数を増加させ、最終的に得られた多数の点の集合を滑らかに内挿する曲線で結果を示している。上記4種類のゲート電界の内、基準値として1MV/cmの時のエネルギー依存性を選択してみると、ゲート電界の増加に対して、例えば2MV/cm、3MV/cmに対してそれぞれ1.58倍、2.09倍、逆にゲート電界の減少に対して、例えば500kV/cmに対しては0.62倍することにより、モンテカルロ法計算結果と一致する曲線を得ることができる。これは、ゲート電界をパラメータとして緩和係数のエネルギー依存性を詳細に数値実験する替わりに、特定のゲート電界について緩和係数のエネルギー依存性を1回求め、ゲート電界依存性については定数倍することで精度良く緩和係数をエネルギーとゲート電界の関数として求めることができることを示している。
エネルギー緩和係数のゲート電界依存性をモンテカルロ法計算により数値実験したのが図3である。式(5)の右辺で定義された係数g(E)を、図3に示した数値実験から求めると
g(E)=A×(E (11)
と簡単な級数展開が可能となる。式(5)の左辺で記述される如くエネルギー緩和係数は本来、エネルギー、不純物濃度、ゲート電界の3変数関数表示、即ち、3次元データ構造を有しているが、本発明によれば、式(3)の右辺に展開した如く、第1項のエネルギー依存の1次元データ構造と第2項のエネルギーとゲート電界による2次元データ構造に分解、簡略化される。更に、右辺第2項の2次元データ構造も、式(5)に示される如く1次元データ構造2組の単純な乗算で表記可能となる。具体的にはエネルギー依存を表現する1次元データ構造と式(11)で表記されるようなゲート電界依存に対する1次元データ構造との乗算で2次元データを作成可能となる。これにより、モンテカルロ法計算回数の大幅な減少を図り、精度と計算速度の同時向上を図ることが可能となる。
本特許の第2の実施例を、図4を用いて説明する。図4はモンテカルロ法数値実験により求めた運動量緩和係数のエネルギー依存性を表現したものである。図中、高エネルギー側で急激な増加傾向を示しているのがバルク中の電子の運動量緩和係数で、逆に、高エネルギー側で飽和傾向を示すのがMOS反転層内の擬2次元電子ガスの運動量緩和係数である。バルク中の電子の緩和係数はエネルギーレベルが低い状態で不純物濃度に依存するが、高エネルギー側では不純物濃度に殆ど依存しない。低エネルギー側では不純物散乱(弾性散乱)が優勢であるが、高エネルギー側では光学フォノン散乱が優勢となり不純物による弾性散乱効果が相対的に低減されるためである。従って、運動量緩和係数についても、エネルギー緩和の場合と同様、全緩和係数はバルク中の電子の緩和係数を表現する曲線と、反転層内の該緩和係数曲線の外周線をとればよいことが理解できる。
反転層内の擬2次元電子ガスの運動量緩和係数はゲート電界に依存する。異なるゲート電界に対する運動量緩和係数のエネルギー依存性を数値実験により求めたものを、図2の場合と同様、ゲート電界として低い方から500kV/cm、1MV/cm、2MV/cm、3MV/cmの4種類について図4に示している。異なるゲート電界に対するデータ列は類似の形状を成し、相似形を形成していることが推測できる。
ゲート電界が1MV/cmにおける運動量緩和係数のエネルギー依存性を基準に設定し、異なるゲート電界に対してはゲート電界に依存した重みづけ係数を乗算することを試みた。結果を図5に示す。反転層内の擬2次元電子ガスのエネルギー依存性は低エネルギー側で発現するので、図5では高エネルギー側を削除している。特定のゲート電界におけるエネルギー依存性を示す曲線を、図中、縦方向へ一定比率で拡大・縮小することで、モンテカルロ法数値実験結果を良く近似できることが分かった。なお、モンテカルロ法数値実験データは多数の点の集合で表現されるため、点データを内挿する曲線を作成したところ、縦方向へ一定比率で拡大・縮小した該曲線と一致している。このため、図では各ゲート電界に対し1本の曲線となっている。従って、式(4)の右辺第2項もまた、式(5)と同一形式で分離表現できることが数値実験により確認される。ここでも、本発明により2次元データ構造が1次元データ構造同志の乗算で表現可能なことが実証されている。
反転層内の擬2次元電子ガスの運動量緩和係数のゲート電界依存性をモンテカルロ法数値実験により求めたものが図6である。図3の場合と同様、ゲート電界依存性は式(11)で示した級数で精度良く近似可能である。
本特許の第3の実施例として、バルク中の電子の運動量緩和係数について適用した場合を図7に示す。図はモンテカルロ法数値実験結果として、バルクシリコン中の電子の運動量緩和係数のエネルギー依存性について不純物濃度をパラメータとして示したものである。いずれも右上がりで、エネルギーレベルが低い領域で緩和係数に大きな差が出現し、高エネルギー側では不純物濃度に依存しなくなる。低エネルギー側では不純物散乱による弾性散乱が優勢で、高エネルギー側では光学フォノンによる非弾性散乱が優勢となった結果である。
図7の中で、基板不純物濃度が高い領域(1E19cm−3(ここに、1E19とは1x1019の略記形))と不純物濃度が実質的にゼロに近い低濃度領域(1E14cm−3)の2つの領域に着目してモンテカルロ法数値実験データから緩和係数対エネルギー曲線2本を引出し、且つ、その変化分(ΔN(1E19−1E14cm−3))を示したのが図8である。本発明によれば低濃度領域の値が式(9)に相当し、変化分が式(8)の右辺におけるエネルギー依存性を表現する部分である。
本発明によれば、式(8)の右辺に示した不純物濃度依存性を表現する重み関数h(N)を分離することで、多次元関数表現データ構成を1次元構造データの積で単純化可能となる。不純物濃度依存性が強く出現するのは低電界移動度であり、移動度と散乱確率は逆数関係にある。そこで、低電界移動度の不純物濃度依存性の逆数を重み関数h(N)として適用する方法が考えられる。実験的に得られている移動度の不純物濃度依存性を表現する近似式として
Figure 2010092445
ける移動度の値、SとNは不純物濃度依存性を表現するパラメータで、電子と正孔のそれぞれについて、事前に与えることができる。上記文献に示されたSとNの値を式(12)へ代入し、計算結果を図示したのが図9である。右下がりの滑らかな曲線で、不純物濃度が1E16cm−3以下で移動度は殆ど変化しない。図7に示したモンテカルロ法数値実験データにおいても、不純物濃度が1E16cm−3以下で緩和係数のエネルギー依存性曲線はほぼ一致し、低濃度領域で移動度が一定値となることを示している。
重み関数h(N)は式(8)と式(10)を見ればわかるように、低濃度領域を基準値とした任意の不純物濃度までの変化分に対する重みであるので、h(N)は式(12)を基に
Figure 2010092445
と設定可能である。式(13)は比例関係を表すもので、次に比例定数の決定方法について述べる。図8に示された変化分、或いは、式(8)の右辺で示した変化分は不純物濃度で言うと1E14(cm−3)から1E19(cm−3)への変化分であることを考えれば、h(N)は
Figure 2010092445
と設定できる。式(14)を図示したのが、図10である。図から分かるようにh(N)は不純物濃度1E14(cm−3)を基準点(h=0)とし、1E19(cm−3)において1となるように規格化された重み関数である。低濃度領域(1E14−1E16cm−3)でhの値はほぼゼロである。式(14)のNの値として1E18(cm−3)と1E17(cm−3)を代入してhの値を計算し、運動量緩和係数のエネルギー依存性を、本発明になる乗算処理を用いて処理したものが図11である。1次元関数の乗算処理による図11と、モンテカルロ法計算による図7の結果とは妥当な一致をみることができる。即ち、本発明による1次元処理による計算処理方法が精度を落とすことなく、高速にデータ処理可能なことが示されたわけである。
ゲート電界が3MV/cm以上の高電界になると、MOS反転層内の擬2次元電子ガスのエネルギー準位はバルク中のそれと同等あるいは更に高くなり、擬2次元電子ガスの状態からのズレが発生する。従って、図3並びに図6にて示されたゲート電界依存性の妥当性は3MV/cm程度と考えるべきである。一方、このような高電界が発生するとゲート酸化膜の絶縁破壊が物理的に発生する。従って、ゲート高電界領域の取扱については3MV/cmにおける状態を最終値として用いることが実用上妥当、かつ高速処理可能な方法でもある。
実施例ではシリコン表面反転層における擬2次元電子ガスについて本特許の有効性を述べてきたが、正孔についても有効な処理方法であることは言うまでもない。また、式(2)の右辺第2項では不純物濃度Nの依存性がほとんど無いのでNを除去する形式を採用したが、Nを追加しても式(8)に示す如き1次元データ構造分解が可能である。依存性の小さい項目を陽に導入することは、計算負荷の増加から、可能な限り排除することが望ましい。
本発明によるデータ構造の簡略化は数値計算手順を簡便にするだけでなく、使用するデータそのものが簡単な構造となるため、データベース化して保存、読み出し、内挿処理による処理手順もまた有効である。更に、適用する材料は実施例で述べたシリコン半導体のみならず、シリコンとゲルマの混晶系半導体、シリコンとゲルマの混晶とヘテロ接合を介したシリコン半導体、化合物半導体、複数の材料系から成るヘテロ接合を有する化合物半導体にも適用可能である。
本発明の原理を示す図。 シリコンMOS反転層擬2次元電子ガスのエネルギー緩和係数のエネルギー依存性に関するモンテカルロ数値実験と本発明の実施例を示す図。 シリコンMOS反転層擬2次元電子ガスのエネルギー緩和係数のゲート電界依存性に関するモンテカルロ数値実験と本発明の実施例を示す図。 シリコンMOS反転層擬2次元電子ガスの運動量緩和係数のエネルギー依存性に関するモンテカルロ数値実験結果を示す図。 シリコンMOS反転層擬2次元電子ガスの運動量緩和係数のエネルギー依存性に関する本発明の実施例を示す図。 シリコンMOS反転層擬2次元電子ガスの運動量緩和係数のゲート電界依存性に関するモンテカルロ数値実験と本発明の実施例を示す図。 バルクシリコン中の電子の運動量緩和係数のエネルギー依存性に関するモンテカルロ数値実験結果を示す図。 バルクシリコン中の電子の運動量緩和係数のエネルギー依存性の近似曲線(モンテカルロ数値実験データを滑らかに内挿する近似曲線)と2本の曲線により示される2組のデータの変化分を示す図。 シリコン中の電子と正孔の低電界移動度の不純物濃度依存性を示す図。 運動量緩和係数の不純物濃度依存重み関数を示す図。 本発明になる運動量緩和係数の不純物濃度、エネルギー依存性を示す図。

Claims (7)

  1. 半導体装置内部のキャリア輸送をコンピューターに求めさせるためのプログラムであって少なくとも、静電ポテンシャル分布、キャリア分布を求めるポアソン方程式と電流連続の式を解く手段と、キャリアのエネルギー、運動量を求めるエネルギー、運動量バランス方程式を解く手段と、キャリアの走行に対し垂直方向成分の電界成分を計算する手段と、エネルギー緩和係数と運動量緩和係数がエネルギーとキャリアの走行に対し垂直方向成分の電界と基板不純物濃度の関数で表現されることによる計算手段と、エネルギー緩和係数と運動量緩和係数の両方またはいずれか一方が、キャリアの走行に対し垂直方向成分の電界成分が殆どないバルク状態における緩和係数と、キャリアの走行に対し垂直方向成分の電界成分により強く影響を受ける擬2次元電子ガス状態における緩和係数の和、またはいずれか大きい方で決定されるよう制御される計算手段を有し、キャリアの走行に対し垂直方向成分の電界成分が殆どないバルク状態における緩和係数はキャリアのエネルギー状態と不純物濃度の関数で、キャリアの走行に対し垂直方向成分の電界成分により強く影響を受ける擬2次元電子ガス状態における緩和係数はキャリアのエネルギー状態とキャリアの走行に対し垂直方向成分の電界成分の関数で決定されるよう制御されたことを特徴とするプログラム。
  2. キャリアの走行に対し垂直方向成分の電界成分が殆どないバルク状態におけるエネルギー緩和係数はキャリアのエネルギー状態のみで表現されることを特徴とする請求項1記載のプログラム。
  3. キャリアのエネルギー状態と不純物濃度の関数で表現されるバルク状態における緩和係数が、キャリアのエネルギー状態で記述される緩和係数と不純物濃度の関数で記述される係数との積、または少なくとも一つ以上のエネルギー状態で記述される緩和係数との和、または該乗算と該和算の和で表現されることを特徴とする請求項1または2記載のプログラム。
  4. キャリアのエネルギー状態とキャリアの走行に対し垂直方向成分の電界成分の関数で決定されるよう制御された擬2次元電子ガス状態における緩和係数が、キャリアのエネルギー状態で記述される緩和係数とキャリアの走行に対し垂直方向成分の電界成分の関数で記述される係数との積、または少なくとも一つ以上のエネルギー状態で記述される緩和係数との和、または該乗算と該和算の和で表現されることを特徴とする請求項1または2または3記載のプログラム。
  5. 少なくとも2つ以上の材料から成る半導体において装置内部のキャリア輸送をコンピューターに求めさせるためのプログラムであって、非混晶状態の緩和係数に対し、材料の混晶比率の関数で記述される値を乗算することにより緩和係数を決定することを特徴とする請求項1〜4記載のプログラム。
  6. 請求項1〜5記載の計算処理手段により生成されたデータ構造を有する緩和係数をデータベース化し、該データを元に輸送問題を解析することを特徴とするプログラム。
  7. 請求項1〜6記載の計算処理手段により生成されたデータ構造を有する緩和係数をプログラムした記録媒体。
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