JP2010089049A - 液滴吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】吐出された液状体が良好に分離される液滴吐出装置を提供する。
【解決手段】本発明の液滴吐出装置は、固形分を含有する第1液状体を第1ノズル121aから吐出する第1吐出ユニットと、第1吐出ユニットから吐出された第1液状体の先端部と第1ノズル121aとの間に第2液状体を第2ノズル121bから吐出する第2吐出ユニットと、を備えている。第2吐出ユニット121bから吐出された第2液状体が、第1吐出ユニット121aから吐出された第1液状体に着弾し、第1液状体において先端部と第1ノズル121aとの間の中間部を切断する。これにより、第1液状体が良好に分離される。
【選択図】図2

Description

本発明は、液滴吐出装置に関する。
従来から液滴吐出装置は、画像を形成するプリンタやデバイス製造用の成膜装置等に用いられている。一般に、液滴吐出装置は多数の吐出ユニットを備えている。吐出ユニットは、液状体の貯留部、貯留部に通じるノズル、液状体を加圧してノズルから液滴を押し出すピエゾ素子等を備えている。
近年、液滴吐出法による成膜技術が注目されている。液滴吐出法によれば、膜の形成材料を含んだ微小な液滴を所望の位置に配置することが可能である。これにより、微細な膜パターンを形成することができ、フォトリソグラフィ法を用いる場合よりもパターニングが容易になる。また、膜の形成材料のムダを少なくできるので、製造コストを低くすることができる。
このような工業用途では、膜の形成材料として高分子ポリマーインク等の高粘度な液状体を吐出させることがある。また、画像印刷の用途でも、UVインク等の高粘度な液状体を吐出させることがある。高粘度な液状体を高精細なパターンで高精度な位置に配置するためには、ノズル内のメニスカス(液面)から液状体を微小な液滴として良好に分離することが極めて重要である。
液滴を分離させる技術としては、特許文献1に開示されている技術が挙げられる。特許文献1の液滴吐出装置は、ノズル近傍に温度可変素子を備えている。温度可変素子は、ヒータやペルチェ素子により構成されている。ノズルから押し出された液柱の温度分布を制御することにより、液柱の粘度を部分的に制御することができ、液状体の分離を促進することができるとされている。
特開2007−229960号公報
しかしながら、特許文献1の技術を適用してノズル近傍の液状体を加熱すると、ノズル近傍で液状体の乾燥が促進され、ノズル詰りを生じるおそれがある。また、ノズル近傍の液状体を冷却するとノズル内で局所的に液状体の粘度が高くなるので、高粘度の液状体を安定に吐出させることが難しくなる。
また、熱の応答性は部材の熱容量等により限界があるので、ある程度以上に吐出動作を高周波化すると熱の応答が吐出動作に追従できなくなる。したがって、熱により液柱の粘度を制御する手法を用いると、液滴吐出装置を高周波化することが困難になる。よって、高周波化により成膜速度を向上させることが難しくなり、デバイスの製造効率を向上させることが難しくなる。
また、膜の形成材料によっては、熱による液状体の変質や溶剤等の揮発成分の可燃性に留意する必要性が生じることがある。この場合には、液状体の材料選択する手間が増えることや可燃性に対する安全管理上のコストが増大すること等の不都合を生じてしまう。
本発明は、前記事情に鑑み成されたものであって、吐出された液状体が良好に分離される液滴吐出装置を提供することを目的の1つとする。
本発明の液滴吐出装置は、固形分を含有する第1液状体を第1ノズルから吐出する第1吐出ユニットと、前記第1吐出ユニットから吐出された第1液状体の先端部と前記第1ノズルとの間に第2液状体を第2ノズルから吐出する第2吐出ユニットと、を備えていることを特徴とする。
このようにすれば、第2ノズルから吐出された第2液状体が、吐出された第1液状体の先端部と第1ノズルとの間に位置する部分(以下、中間部と称す)の第1液状体に着弾する。すると、第1液状体の中間部が、先端部へ向かう方向と交差する方向の運動量を付与されて切断され、第1液状体の先端部が第1ノズル側から確実に分離される。
このように、第1液状体の物性を熱により変化させることなく、先端部を分離することができるので、第1液状体の乾燥によるノズル詰りや第1液状体の変質等を生じることがなくなり、安定して吐出動作させることが可能になる。したがって、微小体積の第1液状体を高精度な位置に配置することができ、高精細な膜パターンや画像を形成することが可能な液滴吐出装置になる。
また、第1吐出ユニットと第2吐出ユニットとが、同様のメカニズムにより液状体を吐出するように液滴吐出装置を構成することが可能であるので、第2吐出ユニットの吐出動作を第1吐出ユニットの吐出動作と同程度に高周波化することができる。したがって、第1吐出ユニットの吐出動作に第2吐出ユニットの吐出動作を追従させることができ、高周波化に対応可能な液滴吐出装置になる。液滴吐出装置を高周波化することにより、例えば成膜速度を向上させることができ、効率よくデバイスを製造することが可能になる。
また、前記第1吐出ユニットが、前記第1ノズルに連通し前記第1液状体を貯留する第1貯留室を有しているとともに、前記第2吐出ユニットが、前記第2ノズルに連通し前記第2液状体を貯留する第2貯留室を有しており、前記第1貯留室の内部の圧力を変化させるとともに前記第2貯留室の内部の圧力を変化させる駆動素子を備えている構成にしてもよい。
このようにすれば、第1駆動素子により第1貯留室が加圧されて第1ノズルから第1液状体が吐出されるとともに、第1駆動素子により第2貯留室が加圧されて第2ノズルから第2液状体が吐出される。したがって、第1吐出ユニットと第2吐出ユニットとが同期して吐出動作するようになり、第1吐出ユニットと第2吐出ユニットとで吐出動作のタイミングを調整する制御系を簡略化ないしは省略することができる。これにより、液滴吐出装置をシンプルな構成にすることができる。
また、前記第1吐出ユニットが、前記第1ノズルに連通し前記第1液状体を貯留する第1貯留室と、前記第1貯留室の内部の圧力を変化させる第1駆動素子と、を有しているとともに、前記第2吐出ユニットが、前記第2ノズルに連通し前記第2液状体を貯留する第2貯留室と、前記第2貯留室の内部の圧力を変化させる第2駆動素子と、を有しており、前記第2貯留室が前記第1貯留室から独立しているとともに、前記第2駆動素子が前記第1駆動素子から独立している構成にしてもよい。
このようにすれば、第2吐出ユニットが第1吐出ユニットから独立して構成される。したがって、第2吐出ユニットを第1吐出ユニットと独立して配置することができ、第2吐出ユニットの配置自由度が高くなる。また、第2吐出ユニットを第1吐出ユニットと独立して制御することができ、第1吐出ユニットから吐出された第1液状体を所望のタイミングで分離することができる。これにより、第2液状体が第1液状体の飛跡や物性に及ぼす影響を制御することが可能になる。
また、前記第2液状体の組成が、前記第1液状体の組成と略同一であってもよい。
このようにすれば、第1液状体に第2液状体の一部又は全部が混ざることによる第1液状体の物性変化がなくなり、配置された第1液状体の固形分を所望の組成にすることが容易になる。
また、前記第2液状体が前記固形分に対する溶媒又分散媒であってもよい。
このようにすれば、第2液状体の着弾により第1液状体の中間部に第2液状体が混ざり合う。したがって、中間部の固形分の濃度が低くなり、中間部の粘度が局所的に低下することにより中間部が切断されやすくなる。また、第2液状体が固形分に対する溶媒又分散媒であるので、第1液状体に混ざった第2液状体が乾燥により除去され、配置された第1液状体の固形分を所望の組成にすることが容易になる。
また、前記第2吐出ユニットの吐出量が、前記第1吐出ユニットの吐出量以下であることが好ましい。
このようにすれば、第2吐出ユニットから吐出された第2液状体の速さを第1吐出ユニットから吐出された第1液状体の速さ以上にすることが容易になる。したがって、第1吐出ユニットから吐出された第1液状体を所望のタイミングで分離することが可能になる。
以下、本発明の実施形態を説明するが、本発明の技術範囲は以下の実施形態に限定されるものではない。以降の説明では図面を用いて各種の構造を例示するが、構造の特徴的な部分を見やすくするために、構造の寸法や縮尺を実際の構造と適宜異ならせて図示する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の液滴吐出ヘッド(液滴吐出装置)を備えた成膜装置の構成を示す概略斜視図である。この成膜装置は、液滴吐出法により液状体を被処理基板に配置するものである。配置される液状体は、膜材料等の固形分を含有しており、乾燥させると固形分が残留するものである。すなわち、ここでいう液状体は、固形分を分散媒(溶媒)に分散(溶解)させた分散液(溶液)等である。液状体の具体例としては、顔料や染料等を含んだカラーフィルタ材料や、UVインク、金属配線等の導電膜パターンの形成材料である金属粒子を含んだコロイド溶液等が挙げられる。
このような液状体は、例えば粘度が常温で10〜30cP程度であり、高粘度である。また、常温で粘度が30cPを超える液状体であって、吐出時に加熱して粘度を低下させて用いるものもある。高粘度な液状体は、吐出された後にメニスカスとの間に糸状の尾を曳くので、メニスカスから分離されにくい。本実施形態では、前記のような高粘度な液状体を膜材料に用いる成膜装置として、カラーフィルタ製造用の成膜装置1を説明する。
図1に示すように、成膜装置1は、支持台10上に設けられたワークステージ11と、ワークステージ11よりも高い位置に設けられた液滴吐出ヘッド12とを備えている。ワークステージ11の上面には、被処理基板Wを載置することが可能になっている。ワークステージ11及び液滴吐出ヘッド12は、図示略の制御装置により位置制御される。また、前記の制御装置は、液滴吐出ヘッド12の吐出動作を制御するようになっている。以上のような構成により、被処理基板Wを走査しつつ液滴吐出ヘッド12から被処理基板Wの所定の領域に液状体を配置することが可能になっている。
以下、図1に示したXYZ直交座標系に基づいて説明する。このXYZ直交座標系において、X軸及びY軸がワークステージ11の面方向と平行となっており、Z軸がワークステージ11の面方向と直交している。実際には、XY平面が水平面に平行な面に設定されており、Z軸が鉛直上方向に設定されている。成膜時には、例えば主走査方向に沿って液状体を配置した後に副走査方向の位置を調整し、再度、主走査方向に沿って液状体を配置する。ここでは、ワークステージ11の移動方向であるX軸方向が主走査方向、液滴吐出ヘッド12の移動方向であるY軸方向が副走査方向に設定されている。
ワークステージ11は、真空吸着装置(図示略)等を備えており、載置された被処理基板Wを着脱可能に固定することができる。ワークステージ11には、ステージ移動装置111が設けられている。ステージ移動装置111は、ボールネジまたはリニアガイド等の軸受け機構を備え、前記の制御装置から入力される制御信号に基づいて、ワークステージ11をX軸方向に移動させる。これにより、載置された被処理基板WをX方向の所定の位置に移動させることができる。
成膜装置1は、3種類(赤・緑・青)のカラーフィルタ材料の各々に対応して、3つの液滴吐出ヘッド12を備えている。3つの液滴吐出ヘッド12は、いずれもキャリッジ13に取付けられており、キャリッジ13には、キャリッジ移動装置131が設けられている。キャリッジ移動装置131は、前記の制御装置から入力される制御信号に基づいて、キャリッジ13をY方向やZ方向に移動させる。これにより、液滴吐出ヘッド12をY方向やZ方向の所定の位置に移動させることができる。
3つの液滴吐出ヘッド12の各々は、多数の吐出ユニット(後述する)を備えている。吐出ユニットの各々は、前記の制御装置からの描画データや制御信号に基づいて、液状体を吐出する。3種類のカラーフィルタ材料である3種類の液状体は、それぞれタンク14A、14B、14Cに貯留されている。貯留された液状体は、その種類ごとにチューブ群141を通って、対応する液滴吐出ヘッド12に供給される。
図2(a)、(b)は、液滴吐出ヘッド12の構成を示す図である。図2(a)は液滴吐出ヘッド12において被処理基板Wとの対向面を示す平面図、図2(b)は図2(a)のA−A’線矢視断面図である。なお、3つの液滴吐出ヘッド12はいずれも同様の構成となっており、ここではその一つについて説明する。
図2(a)に示すように液滴吐出ヘッド12は、主走査方向(X軸方向)と略直交して配列された多数の吐出ユニットUを備えている。多数の吐出ユニットUで共通のノズルプレート121が設けられている。ノズルプレート121には、吐出ユニットUごとに第1ノズル121aと第2ノズル121bとが設けられている。多数の吐出ユニットUに対応して、多数の第1ノズル121aが吐出ユニットUの配列方向(Y軸方向)に並んでおり、多数の第2ノズル121bがY軸方向に並んでいる。
詳しくは後述するが、本実施形態の吐出ユニットUの各々は、第1吐出ユニットと第2吐出ユニットとが一対となり構成されている。第1吐出ユニットは、第1ノズル121aを含んで構成されており、第2吐出ユニットは第2ノズル121bを含んで構成されている。吐出ユニットUの各々において、第1ノズル121aと第2ノズル121bとは、主走査方向(X軸方向)に沿って配置されている。
本実施形態の第1ノズル121a、第2ノズル121bは、いずれも開口形状が平面視略円形のものである。ノズルプレート121の被処理基板Wとの対向面において、第1ノズル121aの開口の内径は、第2ノズル121bの開口の内径よりも大きくなっている。これにより、第1ノズル121aから吐出される第1液状体の体積(吐出量)が、第2ノズル121bから吐出される第2液状体の体積(吐出量)よりも大きくなる。
第1ノズル121a及び第2ノズル121bは、液状体の貯留室122と連通している。貯留室122は、液状体の供給路123を経て複数の吐出ユニットUで共通のリザーバ124と連通している。供給路123の詳細な形状を図示しないが、貯留室122からリザーバ124に液状体が逆流しないようになっている。
図2(b)に示すように吐出ユニットUは、ノズルプレート121、振動板126、及びノズルプレート121と振動板126とに挟持された流路形成基板125を有している。本実施形態では、第1ノズル121aの軸方向D1が、ノズルプレート121の面方向と略直交している。また、第2ノズル121bの軸方向D2が、第1ノズル121aの軸方向D1と非平行になっている。
流路形成基板125には、貫通孔や凹部が設けられている。この貫通孔や凹部が、ノズルプレート121と振動板126とに挟まれることにより、液状体の貯留室122や供給路123が構成されている。具体的には、第1ノズル121aと平面的に重なる部分の流路形成基板125に貫通孔が設けられており、この貫通孔の内側が第1貯留室122aになっている。同様に、第2ノズル121bと平面的に重なる部分に設けられた貫通孔の内側が第2貯留室122bになっている。
第1貯留室122aは第1ノズル121aと連通しており、第2貯留室122bは、第2ノズル121bと連通している。第1貯留室122aは、流路形成基板125に設けられた溝状の凹部により第2貯留室122bと連通している。換言すると、貯留室122が隔壁部により区画されて、第1貯留室122aと第2貯留室122bとが構成されている。この隔壁部の側壁は、第2貯留室122bの内壁になっている部分において、第2ノズル121bの内壁と略平行になっている。
リザーバ124は、図1に示したチューブ群141のいずれかと接続されている。吐出ユニットUから吐出される液状体は、タンク14A、14B、14Cからチューブ群141、リザーバ124、供給路123を経て貯留室122内に充填される。すなわち、本実施形態において、第1ノズル121aから吐出される第1液状体は、第2ノズル121bから吐出される第2液状体と、同一の組成のものである。
振動板126の貯留室122と反対側には、駆動素子127が設けられている。駆動素子127を覆って、駆動素子127を変形可能に封止する封止基板128が設けられている。駆動素子127は、吐出ユニットUごとに設けられている。各吐出ユニットUにおいて、駆動素子127は、第1貯留室122aと第2貯留室122bとにわたって設けられている。
本実施形態の駆動素子127は、下部電極127a、上部電極127c、及びこれら電極間に挟持された圧電体127bからなっている。前記した制御装置は、多数の吐出ユニットUの各々における駆動素子127に所定のタイミングで駆動電圧波形を供給するようになっている。駆動素子127に駆動電圧波形が供給されると、駆動素子127は、面方向に伸縮する。これにより、貯留室122と平面的に重なる部分の振動板126が面方向と直交する厚み方向に変位して、貯留室122の容積が変化する。貯留室122の内部に液状体が充填された状態において、駆動素子127により、第1貯留室122aの内部の圧力と第2貯留室122bの内部の圧力とを一括して変化させることが可能になっている。
本実施形態では、第1ノズル121a、第1貯留室122a、駆動素子127により第1吐出ユニットが構成されている。また、第2ノズル121b、第2貯留室122b、駆動素子127により第2吐出ユニットが構成されている。第1吐出ユニットと第2吐出ユニットが対になり吐出ユニットUが構成されている。第1吐出ユニットは、被処理基板にWに配置する液状体の主たる部分を吐出するものである。第2吐出ユニットは、第1吐出ユニットから吐出された液状体をメニスカスから分離するものである。以下、吐出ユニットUの吐出動作について詳しく説明する。
図3は、駆動素子127に供給される駆動電圧波形の一例を示すグラフであり、図4(a)〜(d)は吐出ユニットUの吐出過程を示す断面模式図である。図3に示すように、本例の駆動電圧波形は、1回の吐出動作を行う期間において電圧が、初期の中間電圧V2から低電圧V1、高電圧V3を経て末期の中間電圧V2に変化する波形になっている。図4(a)は初期の中間電圧V2の印加時、図4(b)は低電圧V1の印加時、図4(c)は高電圧V3の印加時、図4(d)は末期の中間電圧V2の印加時、をそれぞれ示している。
図4(a)に示すように、初期の中間電圧V2の印加時には駆動素子127の圧電体127bが収縮しており、振動板126が貯留室122に向かって凸となり撓曲している。この状態において、第1ノズル121a内と第2ノズル121b内とに、それぞれ液状体QのメニスカスM1が形成されている。メニスカスM1は、貯留室122側に向かって凸になっている。
図4(b)に示すように、低電圧V1の印加時(ここでは放電時)には駆動素子127の圧電体127bの電歪がなくなり、振動板126の貯留室122側への歪みがなくなる。これにより、貯留室122の容積が中間電圧V2の印加時に比べて増加し、液状体Qがリザーバ124から供給路123を経て貯留室122内に引き込まれる。また、第1ノズル121a内の液状体、第2ノズル121b内の液状体が貯留室122側に引き込まれて、メニスカスM2の位置が貯留室122側に移動する。
図4(c)に示すように、高電圧V3の印加時(充電時)には駆動素子127の圧電体127bが収縮して、再度、振動板126が貯留室122に向かって凸となり撓曲する。圧電体127bの収縮量は1回の吐出動作において最大になり、振動板126の貯留室122側への変位量が最大になることにより、貯留室122の容積が最小になる。貯留室122からリザーバ124へ液状体が逆流しないようになっているので、貯留室122の容積の減少分だけ液状体が第1ノズル121a、第2ノズル121bから貯留室122の外部に押し出される。
ノズル等の流路における流量は、流れ方向に直交する流路の断面積と、流体の流さとの積により定まることが知られている。換言すると、所定の流量に対して流路の断面積が小さくなるほど流体の流さが大きくなる。吐出ユニットUにあっては、貯留室122の単位時間あたりの容積変化量により、第1ノズル121a、第2ノズル121bから押し出される液状体の流量が定まる。また、第2ノズル121bの内径が、第2ノズル121bの内径よりも小さいので、第2ノズル121bから押し出される液状体Qの流さは、第1ノズル121aから押し出される液状体Qの流さよりも大きくなる。この過程において、第1ノズル121a内のメニスカスM3、第2ノズル121b内のメニスカスM3は、貯留室122の外部(被処理基板W側)に向かって凸になる
図4(d)に示すように、末期の中間電圧V2の印加時には駆動素子127の圧電体127bの収縮が高電圧V3の印加時よりも緩和され、振動板126の貯留室122側への変位量が小さくなる。これにより、貯留室122の容積が増加し、第1ノズル121a内の液状体、第2ノズル121b内の液状体が貯留室122側に引き込まれて、メニスカスM4の位置が貯留室122側に移動する。
このような引き押し制御を行えば、液状体の吐出方向と反対側にメニスカスが移動することにより、液状体のメニスカスからの分離が促進される。これにより、比較的低粘度な液状体であればメニスカスから液状体が完全に分離されて液滴になる。ところが、高粘度(例えば10cP以上)の液状体であると、吐出された液状体がメニスカスから分離されるに至らず、液滴状の先端部が糸状の中間部によりメニスカスに繋がった形状になる。
本実施形態においても、図4(d)に示したように第1ノズル121aから吐出された第1液状体Q1は、先端部Q11と中間部Q12とからなっており、中間部Q12がメニスカスM4と連続している。一方、第2ノズル121bから吐出された第2液状体Q2は、メニスカスM4から分離されて液滴になっている。これは、液状体の流さが、第2ノズル121b内において第1ノズル121a内よりも大きいためである。ここでは、第1液状体Q1と同程度の体積であってメニスカスから分離された液滴を仮定し、第1液状体Q1においてこの液滴と同等な部分を先端部Q11としている。また、先端部Q11を除いた部分の第1液状体Q1を中間部Q12としている。
このような液滴については、例えば第1液状体Q1と同程度の表面張力であって、第1液状体Q1よりも低粘度な液状体を吐出することにより、その形状等を調べることができる。例えば、この液滴の形状と第1液状体Q1の形状と比較することにより、先端部Q11を定めることができる。これにより、先端部Q11と中間部Q12とを区別することができる。
第2液状体Q2は、第1液状体Q1の先端部Q11が被処理基板Wに着弾する前に中間部Q12に到達する。そして、第2液状体Q2は、中間部Q12に運動量を付与することにより中間部Q12を切断する。切断された中間部Q12は、その一部がサテライトとして飛散することや、メニスカスM4あるいは先端部Q11に吸収されることにより、先端部Q11とメニスカスM4との間から消滅する。これにより、先端部Q11がメニスカスM4から分離される。以下、第2液状体Q2が中間部Q12に着弾する仕組みを簡易なモデルに基づいて説明する。
図5は、吐出された後の第1液状体Q1、及び第2液状体Q2の挙動を示す説明図である。図5において、符号Lは第1ノズル121aと第2ノズル121bとの間の距離を示す。符号Hは、ノズルプレート121の端面から被処理基板Wまでの距離、符号Kはノズルプレート121の端面から第2液状体Q2の着弾地点までの距離、をそれぞれ示す。符号Vaは、第1液状体Q1の先端部Q11の速さ、符号Vbは第2液状体Q2の速さ、をそれぞれ示している。符号θは、第2ノズル121bから第1ノズル121aに向かう方向が、吐出された第2液状体Q2の進行方向となす角度、すなわち第2ノズル121bがノズルプレート121の面方向となす角度を示す。
ここでは、以下の理由により重力の影響が無視できるという仮定を行っている。一般に、液滴吐出装置においてノズルから吐出される液滴の初速度は1〜10m/s程度であり、ノズルプレートの端面と被処理基板との距離は0.1〜1mm程度である。したがって、液滴が吐出されてから被処理基板に到達するまでの時間は、0.001s程度以下であり、この時間に重力による速度変化量は、0.01m/s程度である。このように重力による速度変化量が、液滴の初速度に比べて極めて小さいので重力の影響を無視できる。また、吐出された液状体の変形や空気抵抗の影響も無視できるという仮定を行っている。
このような仮定を行うと、第2液状体Q2がノズルプレート121の面方向に移動する速さは(Vbcosθ)であるから、第2液状体Q2が吐出されてから第1液状体Q1の飛跡と交差するまでの時間tは(t=L/Vbcosθ)で表される。第1液状体Q1の先端部Q11が、ノズルプレート121から時間tで移動する距離は、Va・tで表される。この間に第2液状体Q2は、ノズルプレート121から被処理基板Wに向かって(K=Ltanθ)だけ移動している。したがって、第2液状体Q2が第1液状体Q1の中間部Q12に着弾する条件は、(K<Va・t)となり、(Vb<Va/sinθ)という関係式が得られる。
また、第2液状体Q2が中間部Q12に着弾した時点で、第1液状体Q1が被処理基板Wに到達していない条件は、(Va・t<H)で表され、(Va・L/H/cosθ<Vb)という関係式が得られる。結局のところ、第1液状体Q1の初速度Va、第2液状体Q2の初速度Vbが以下の関係式を持たすようになっていればよい。
L/H/cosθ<Vb/Va<1/sinθ・・・(1)
距離Hや初速度Vaについては通常の液滴吐出装置と同様に設計することができ、距離Hや初速度Vaの設計値に基づいて、式(1)により第2吐出ノズル121bに係るパラメータを設定することができる。
例えば、距離Hや距離L、角度θが定まると、初速度の比Vb/Vaが満たすべき範囲を求めることができる。前記のように第1ノズル121aの内径に対して第2ノズル121bの内径を小さくするほど初速度の比Vb/Vaが大きくなるので、比Vb/Vaが前記の範囲内になるように第2ノズル121bの内径を定めることができる。
また、例えば距離Hや距離L、第1ノズル121aの内径、第2ノズル121bの内径が定まると、式(1)により角度θが満たすべき範囲が求まり、この範囲内で角度θを定めることができる。
ところで、角度θを大きくするほど第2液状体Q2の着弾地点が先端部Q11に近づき、角度θを小さくするほど第2液状体Q2の着弾地点がノズルプレート121に近づく。中間部Q12が先端部Q11を引張ることにより、先端部Q11の近傍では中間部Q12の長さ方向の中央部よりも内径が大きくなっている。したがって、前記の範囲内で角度θを大きくすると、中間部Q12において内径が大きい部分に第2液状体Q2を着弾させることができ、着弾精度を高めることができる。
同様に、中間部Q12がメニスカスを引張ることにより、ノズルプレート121の近傍でも中間部Q12の内径が大きくなっており、前記の範囲内で角度θを小さくすることによっても着弾精度を高めることができる。また、第1ノズル121aと第2ノズル121bとの距離Lを最小化することによっても、第1液状体Q1に対する第2液状体Q2の着弾精度を高めることができる。
また、中間部Q12の長さ方向の中央部は、中間部Q12において内径が最小になっており、この部分を切断するのに必要な運動量が最小になっている。したがって、この部分に第2液状体Q2を着弾させることにより、第2液状体Q2の着弾による先端部Q11の飛行曲がりを低減することができる。また、第2液状体Q2が中間部Q12に着弾してから先端部Q11が被処理基板Wに着弾するまでの時間を最小化することによっても、先端部Q11の飛行曲がりを低減することができる。
なお、前記のような簡易なモデルに代えて、重力の影響や空気抵抗の影響、液状体の飛行中の変形等を考慮したモデルに基づいて第2ノズル121bの配置や形状を設定してもよい。空気抵抗の影響等については自由表面流れの数値解析等により考慮することができ、例えば汎用CFDコード等を用いて解析可能である。
以上のように、本実施形態の液滴吐出ヘッド12にあっては、第2液状体Q2により第1液状体Q1の中間部Q12を切断することができ、第1液状体Q1の先端部Q11をメニスカスから分離することができる。したがって、1回の吐出動作後にメニスカスの形状が中間部Q12により歪むことが防止され、次の吐出動作においてメニスカスの形状が良好に制御される。よって、第1ノズル121aから良好に第1液状体Q1を吐出させることができ、高粘度な液状体を高精細なパターンで被処理基板Wの高精度な位置に配置することが可能になる。
また、ノズル付近で局所的に加熱あるいは冷却することにより中間部の粘度を制御する手法に比べて、加熱によりメニスカス内の液状体が乾燥してノズル詰りを生じることや、冷却により液状体が一時的に高粘度になり吐出動作が不安定になること等がなくなる。これにより、液滴吐出ヘッドを安定に吐出動作させることができる。
また、第2吐出ユニットを第1吐出ユニットと同程度に高周波化することが可能であるので、第2吐出ユニットの動作を第1吐出ユニットの動作に確実に追従させることができる。したがって、液滴吐出ヘッドを高周波化することができ、成膜装置における成膜速度を向上させることや、画像印刷装置における印刷速度を向上させることができる。
また、加熱により液状体を分離させる手法と異なり、熱による液状体の変質や溶剤等の揮発成分の可燃性に留意する必要がない。したがって、液状体の選択自由度が高くなるとともに、可燃性に対する安全管理上のコストを低減することもできる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の液滴吐出ヘッドを説明する。第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、第1吐出ユニットと第2吐出ユニットとが独立している点である。第2実施形態も成膜装置に基づいて説明する。この成膜装置において液滴吐出ヘッド以外の構成は、成膜装置1(図1参照)と同様である。
図6(a)、(b)は、第2実施形態の液滴吐出ヘッド22の構成を示す図である。図6(a)は液滴吐出ヘッド22において被処理基板Wとの対向面を示す平面図、図6(b)は図6(a)のC−C’線矢視断面図である。
図6(a)に示すように液滴吐出ヘッド22は、主走査方向(X軸方向)と略直交して配列された多数の第1吐出ユニットU1と、吐出ユニットU1の配列方向と平行に配列された多数の第2吐出ユニットU2とを備えている。第2吐出ユニットU2の各々は、第1吐出ユニットU1の各々の主走査方向に配置されている。第1吐出ユニットU1と第2吐出ユニットU2とは、1対1で対応して一対の吐出ユニットを構成している。第1吐出ユニットU1は、被処理基板にWに配置する液状体の主たる部分を吐出するものである。第2吐出ユニットU2は、第1吐出ユニットU1から吐出された液状体をメニスカスから分離するものである。
本実施形態では、多数の第1吐出ユニットU1で共通の第1ノズルプレート221Aが設けられている。第1ノズルプレート221Aには、第1吐出ユニットU1ごとに第1ノズル221aが設けられている。また、多数の第2吐出ユニットU2で共通の第2ノズルプレート221Bが、第1ノズルプレート221Aと独立して設けられている。第2ノズルプレート221Bには、第2吐出ユニットU2ごとに第2ノズル221bが設けられている。第1ノズル221a、第2ノズル221bは、いずれも開口形状が平面視略円形のものであり、第1ノズル221aの開口の内径は、第2ノズル221bよりも大きくなっている。
図6(b)に示すように第1ノズル221aは、第1貯留室222aと連通している。第1貯留室222aは、第1供給路223aを経て第1リザーバ224aと連通している。同様に、第2ノズル221bは第2貯留室222bと連通しており、第2貯留室222bは、第2供給路223bを経て第2リザーバ224bと連通している。ここでは、第1リザーバ224aに第1液状体として、カラーフィルタ材料(液状体)が供給される。また、第2リザーバ224bに第2液状体が供給される。
第2液状体としては、第1液状体と同一の組成の液状体や、第1液状体に含まれる固形分に対して溶媒(分散媒)になる溶剤又はこのような溶剤を2種類以上混合した混合液、このような溶剤や混合液に前記固形分を溶解(分散)させて固形分の濃度を第1液状体における濃度以下にした液状体等を用いることができる。ここでは、第2液状体として、第1液状体と固形分及び溶媒(分散媒)の種類が同一であり、固形分の濃度が第1液状体よりも低い液状体を用いる。この液状体は、固形分の濃度を調整することにより、メニスカスから液滴が良好に分離される程度(例えば2〜10cP)の粘度になっている。
第1貯留室222aには、第1振動板226aを介して第1駆動素子227aが設けられている。第2貯留室222bには、第2振動板226bを介して第2駆動素子227bが設けられている。第1駆動素子227a、第2駆動素子227bは、いずれも第1実施形態の駆動素子127(図2(b)参照)と同様のものであり、図示略の制御装置により制御される。ここでは、第1駆動素子227aと第2駆動素子227bとに同じ駆動電圧波形が供給されるようになっている。
本実施形態では、第1ノズル221a、第1貯留室222a、第1駆動素子227aにより第1吐出ユニットU1が構成されている。また、第2ノズル221b、第2貯留室222b、第2駆動素子227bにより第2吐出ユニットU2が構成されている。第2ノズル221bの軸方向は、第1ノズル221aの軸方向と非平行になっている。
以上のような構成の液滴吐出ヘッド22において、第1駆動素子227aに駆動電圧波形が供給されると、第1駆動素子227aが第1振動板226aを変位させる。これにより、第1貯留室222aの容積が変化して第1吐出ユニットU1の第1ノズル221aから第1液状体が吐出される。また、第2駆動素子227bに第1駆動素子227aと同じ駆動電圧波形が供給されることにより、第2振動板226bが第1振動板226aと同期して変位する。これにより、第2吐出ユニットU2の第2ノズル221bから第1吐出ユニットU1と同期して第2液状体が吐出される。
吐出された第1液状体は、第1実施形態と同様に液滴状の先端部が中間部により第1ノズル221a内のメニスカスと繋がった状態になる(図5参照)。吐出された第2液状体は、第1実施形態と同様に第1液状体の先端部が被処理基板Wに到達する前に、第1液状体の中間部に着弾する。第2液状体が着弾した地点において、第1液状体と第2液状体とが
混じり合って、着弾地点での固形分の濃度が局所的に低くなる。これにより、着弾地点の粘度が低くなり、着弾地点において中間部が切断される。
以上のように、本実施形態の液滴吐出ヘッド22にあっては、吐出された第1液状体をメニスカスから良好に分離することができるので、高粘度な液状体を高精細なパターンで被処理基板Wの高精度な位置に配置することが可能になる。また、熱的な手法によらずに第1液状体を分離することができるので、吐出動作の安定化や高周波化等が図られる。
また、第2吐出ユニットU2が、第1吐出ユニットU1から独立しているので、第2吐出ユニットU2から第1液状体と異なる組成の第2液状体を吐出することができる。これにより、第2液状体として第1液状体よりも粘度が低いものを用いることができ、第2吐出ユニットにおいて尾曳きを生じることが防止される。また、第1液状体の中間部の粘度が局所的に低くなることにより中間部が切断されやすくなるので、中間部を切断するために中間部に付与する運動量を小さくすることや、端的には中間部に運動量をほとんど付与しないことが可能になる。これにより、中間部に付与される運動量により先端部に飛行曲がりを生じることが防止される。
なお、第1、第2実施形態では、カラーフィルタ製造用の成膜装置を例示したが、カラーフィルタ以外の各種デバイスを製造用の成膜装置、あるいは画像印刷装置等にも適用可能である。また、インクジェット法による液滴吐出装置の他にも、サーマルインクジェット法による液滴吐出装置やディスペンサ等にも適用可能である。いずれの液滴吐出装置であっても、吐出される液状体が尾曳きを生じる程度に高粘度である場合には、本発明を適用することによりその効果を得ることができる。
また、第1、第2実施形態では、主として被処理基板Wを移動させることにより、液滴吐出ヘッドに被処理基板Wを走査させているが、液滴吐出ヘッドを移動させて走査するようにしてもよい。この場合には、以下の理由により、第1、第2実施形態のように主走査方向に第1、第2ノズルが並んでいるとよい。
主走査方向に第1、第2ノズルが並んでいると、液滴吐出ヘッドの移動に伴って、吐出された液状体が空気等の雰囲気ガスから受ける力の方向が、第1、第2ノズルの配列方向と一致する。第2液状体が平面視した進行方向に沿った力を受けるので、この力は第2液状体が吐出されたから第1液状体に着弾するまでの時間に影響を及ぼす。この影響による第2液状体の着弾誤差は、第1液状体の中間部の長さ方向に生じる。一方、第2液状体が副走査方向に沿った力を受けると、着弾誤差は第2液状体の長さ方向と直交する断面の直径方向に生じる。中間部は、長さ方向の寸法が直径方向の寸法よりも格段に大きいので、長さ方向においては着弾誤差のマージンを確保することが容易である。したがって、主走査方向と、第1、第2ノズルの配列方向とを一致させることにより、第2液状体の着弾精度を確保することができる。
また、第2実施形態において、第2液状体として固形分がほとんど含まれていない液状体を用いることもできる。これにより、吐出された第2液状体が第1液状体に対して着弾誤差を生じた場合に、第2液状体が蒸発により除去されるので、被処理基板Wにおいて所望以外の部分に固形分が残留することがなくなる。
また、第2実施形態において、第2液状体の温度を第1液状体の温度と異ならせてもよい。例えば、第2液状体の温度を第1液状体の温度よりも高くすると、第1液状体において第2液状体の着弾地点の温度が局所的に高くなる。したがって、着弾地点の粘度が局所的に低くなり、第1液状体の中間部が着弾地点で切断されやすくなる。
また、第2実施形態においても、第1駆動素子に供給する駆動電圧波形と第2駆動素子に供給する駆動電圧波形とを異ならせてもよい。これにより、第1吐出ユニットから第1液状体が吐出されるタイミングと、第2吐出ユニットU2から第2液状体が吐出されるタイミングとを調整することができる。したがって、第1液状体に第2液状体を着弾させるための条件が緩やかになり、液滴吐出ヘッドの設計自由度が高くなる。
また、第2実施形態において、第1ノズルプレート221Aと第2ノズルプレート221Bとで被処理基板Wに対向する対向面が面一になっていなくてよい。また、同一のノズルプレートに第1ノズルと第2ノズルとがともに設けられていてもよいし、第1、第2吐出ユニットで、流路形成基板や振動板が共通になっていてもよい。
第1実施形態の液滴吐出ヘッドを備えた成膜装置の概略斜視図である。 (a)は第1実施形態の液滴吐出ヘッドの平面図、(b)は断面図である。 駆動素子に供給される駆動電圧波形の一例を示すグラフである。 (a)〜(d)は吐出ユニットの吐出過程を示す断面模式図である。 吐出された後の第1液状体及び第2液状体Q2の挙動を示す説明図である。 (a)は第2実施形態の液滴吐出ヘッドの平面図、(b)は断面図である。
符号の説明
1・・・成膜装置、12、22・・・液滴吐出ヘッド(液滴吐出装置)、121a、221a・・・第1ノズル、121b、221b・・・第2ノズル、122a、222a・・・第1貯留室、122b、222b・・・第2貯留部、127・・・駆動素子、227a・・・第1駆動素子、227b・・・第2駆動素子、Q1・・・第1液状体、Q11・・・先端部、Q12・・・中間部、Q2・・・第2液状体、U1・・・・第1吐出ユニット、U2・・・第2吐出ユニット

Claims (6)

  1. 固形分を含有する第1液状体を第1ノズルから吐出する第1吐出ユニットと、
    前記第1吐出ユニットから吐出された第1液状体の先端部と前記第1ノズルとの間に第2液状体を第2ノズルから吐出する第2吐出ユニットと、を備えていることを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記第1吐出ユニットが、前記第1ノズルに連通し前記第1液状体を貯留する第1貯留室を有しているとともに、前記第2吐出ユニットが、前記第2ノズルに連通し前記第2液状体を貯留する第2貯留室を有しており、
    前記第1貯留室の内部の圧力を変化させるとともに前記第2貯留室の内部の圧力を変化させる駆動素子を備えていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 前記第1吐出ユニットが、
    前記第1ノズルに連通し前記第1液状体を貯留する第1貯留室と、
    前記第1貯留室の内部の圧力を変化させる第1駆動素子と、を有しているとともに、
    前記第2吐出ユニットが、
    前記第2ノズルに連通し前記第2液状体を貯留する第2貯留室と、
    前記第2貯留室の内部の圧力を変化させる第2駆動素子と、を有しており
    前記第2貯留室が前記第1貯留室から独立しているとともに、前記第2駆動素子が前記第1駆動素子から独立していることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記第2液状体の組成が、前記第1液状体の組成と略同一であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液滴吐出装置。
  5. 前記第2液状体が前記固形分に対する溶媒又分散媒であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液滴吐出装置。
  6. 前記第2吐出ユニットの吐出量が、前記第1吐出ユニットの吐出量以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の液滴吐出装置。
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