JP2010087435A - 電気二重層キャパシタ用セパレータ - Google Patents
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Abstract
【課題】電解液との親和性に優れ、電圧保持良品率が極めて高い電気二重層キャパシタ用セパレータを得ることを目的とする。
【解決手段】2層以上のオレフィン系重合体の繊維からなるメルトブロー不織布を積層してなる不織布積層体を電解液親和性処理してなる電気二重層用セパレータであって、前記積層されたメルトブロー不織布の繊維の平均繊維径が0.5〜3μmであり、かつ、前記不織布積層体の目付量が50g/m2以下であり、表面中心線最大粗さ(Rt値)が35μm以下であることを特徴とする電気二重層キャパシタ用セパレータ
【選択図】なし
【解決手段】2層以上のオレフィン系重合体の繊維からなるメルトブロー不織布を積層してなる不織布積層体を電解液親和性処理してなる電気二重層用セパレータであって、前記積層されたメルトブロー不織布の繊維の平均繊維径が0.5〜3μmであり、かつ、前記不織布積層体の目付量が50g/m2以下であり、表面中心線最大粗さ(Rt値)が35μm以下であることを特徴とする電気二重層キャパシタ用セパレータ
【選択図】なし
Description
本発明は、メルトブロー法により得られた不織布積層体からなる電解液親和性処理電気二重層用セパレータに関する。
電池や電気二重層キャパシタなどのエネルギーデバイスは、正極および負極からなる電極対、電極対に挟まれたセパレータ、ならびにセパレータを含浸する電解液を含む基本セルを有する。電気二重層キャパシタに含まれるセパレータは、正極および負極の短絡を防止するとともに、電解液を保持して電気反応を円滑に進行させることが求められる。さらにセパレータには、電気二重層キャパシタの小型化および高容量化を実現するために、薄膜化が求められている。そして、セパレータとして、通常、微多孔フィルムあるいは不織布が使用されている。
不織布からなるセパレータの電解液の保液性を向上させる手段として、1)不織布の繊維を親水性樹脂とする方法、2)不織布を構成する繊維を、異型断面で且つ多孔性の繊維とする方法、などが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。しかしながら、繊維を親水性処理すると、電解液への耐性に劣り短寿命となる虞れがあり、さらに非水系の電解液である場合には保液性を逆に低下させる場合がある。
また、不織布を用いたセパレータの電解液の保液性を向上させる他の手段として、性質の異なる2種以上の不織布を積層させてセパレータとすることが提案されている。例えば、1)単繊維直径の小さいメルトブロー不織布と、単繊維直径が5μm以上の繊維からなる布帛状物不織布との積層体をセパレータとする方法(例えば、特許文献2を参照)、2)メルトブロー不織布と、水流絡合処理を施された不織布との積層体をセパレータとする方法(例えば、特許文献3を参照)が提案されている。
しかしながら、いずれの不織布積層体を用いても、未だ十分な電圧保持率を有し、且つ、電解液親和性を有する電気二重層キャパシタ用のセパレータは得られていない。
不織布からなるセパレータの電解液の保液性を向上させる手段として、1)不織布の繊維を親水性樹脂とする方法、2)不織布を構成する繊維を、異型断面で且つ多孔性の繊維とする方法、などが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。しかしながら、繊維を親水性処理すると、電解液への耐性に劣り短寿命となる虞れがあり、さらに非水系の電解液である場合には保液性を逆に低下させる場合がある。
また、不織布を用いたセパレータの電解液の保液性を向上させる他の手段として、性質の異なる2種以上の不織布を積層させてセパレータとすることが提案されている。例えば、1)単繊維直径の小さいメルトブロー不織布と、単繊維直径が5μm以上の繊維からなる布帛状物不織布との積層体をセパレータとする方法(例えば、特許文献2を参照)、2)メルトブロー不織布と、水流絡合処理を施された不織布との積層体をセパレータとする方法(例えば、特許文献3を参照)が提案されている。
しかしながら、いずれの不織布積層体を用いても、未だ十分な電圧保持率を有し、且つ、電解液親和性を有する電気二重層キャパシタ用のセパレータは得られていない。
本発明者は、同一の熱可塑性樹脂の繊維からなるメルトブロー不織布同士を積層させ、表面を平滑にした積層体を電解液親和性処理してなる電気二重層キャパシタのセパレータに用いると、電解液との親和性に優れ、電圧保持良品率が極めて高い電気二重層キャパシタが得られることを見出した。
本発明は、2層以上のオレフィン系重合体の繊維からなるメルトブロー不織布を積層してなる不織布積層体を電解液親和性処理してなる電気二重層用セパレータであって、前記積層されたメルトブロー不織布の繊維の平均繊維径が0.5〜3μmであり、かつ、前記不織布積層体の目付量が50g/m2以下であり、表面中心線最大粗さ(Rt値)が35μm以下であることを特徴とする電気二重層キャパシタ用セパレータを提供するものである。
本発明のメルトブロー不織布積層体からなる電気二重層キャパシタ用セパレータは、孔径が小さく、且つ、繊維の密度や厚さが均一であり、孔径ムラも少なく、表面平滑性に優れ、内部短絡が生じ難く、プロピレンカーボネート等の電解液との親和性に優れる。
<オレフィン系重合体>
本発明にかかわるメルトブロー不織布を構成する繊維を形成するオレフィン系重合体は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテンおよび1−オクテン等のα−オレフィンの単独若しくは共重合体である高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(所謂LLDPE)、高密度ポリエチレン等のエチレン系重合体;プロピレン単独重合体、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体等のプロピレン系重合体;4−メチル−1−ペンテン単独重合体、4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィンランダム共重合体等の4−メチル−1−ペンテン系重合体;1−ブテン単独重合体、1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体等の1−ブテン系共重合体等の結晶性のオレフィン系重合体である。
オレフィン系重合体の溶融粘度(メルトフローレート)は、溶融紡糸してメルトブロー不織布としうる限り特に限定はされないが、メルトブロー不織布の製造、得られる不織布積層体の電気二重層用セパレータへの加工性や機械的強度などを勘案して適宜選択できる。例えば、プロピレン系重合体の場合には、通常、温度230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートが10〜2000g/10分であることが好ましく、15〜1000g/10分であることがより好ましい。また、4−メチル−1−ペンテン系重合体の場合には、通常、温度260℃、5kg荷重で測定されるメルトフローレートが、100〜1000g/10分であることが好ましく、150〜500g/10分であることがより好ましい。
これらオレフィン系重合体の中でも、プロピレン系重合体及び4−メチル−1−ペンテン系重合体は融点が155℃以上と高く、耐熱性に優れるので好ましい。
メルトブロー不織布の繊維を構成するオレフィン系重合体には、本発明の目的を損なわない範囲で、通常用いられる添加剤を必要に応じて含有してもよい。添加剤としては、酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、防曇剤、ブロッキング防止剤、滑剤、核剤、顔料、染料、天然油、合成油、ワックス等の添加剤、および他の重合体などが例示できる。
本発明にかかわるメルトブロー不織布を構成する繊維を形成するオレフィン系重合体は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテンおよび1−オクテン等のα−オレフィンの単独若しくは共重合体である高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(所謂LLDPE)、高密度ポリエチレン等のエチレン系重合体;プロピレン単独重合体、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体等のプロピレン系重合体;4−メチル−1−ペンテン単独重合体、4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィンランダム共重合体等の4−メチル−1−ペンテン系重合体;1−ブテン単独重合体、1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体等の1−ブテン系共重合体等の結晶性のオレフィン系重合体である。
オレフィン系重合体の溶融粘度(メルトフローレート)は、溶融紡糸してメルトブロー不織布としうる限り特に限定はされないが、メルトブロー不織布の製造、得られる不織布積層体の電気二重層用セパレータへの加工性や機械的強度などを勘案して適宜選択できる。例えば、プロピレン系重合体の場合には、通常、温度230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートが10〜2000g/10分であることが好ましく、15〜1000g/10分であることがより好ましい。また、4−メチル−1−ペンテン系重合体の場合には、通常、温度260℃、5kg荷重で測定されるメルトフローレートが、100〜1000g/10分であることが好ましく、150〜500g/10分であることがより好ましい。
これらオレフィン系重合体の中でも、プロピレン系重合体及び4−メチル−1−ペンテン系重合体は融点が155℃以上と高く、耐熱性に優れるので好ましい。
メルトブロー不織布の繊維を構成するオレフィン系重合体には、本発明の目的を損なわない範囲で、通常用いられる添加剤を必要に応じて含有してもよい。添加剤としては、酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、防曇剤、ブロッキング防止剤、滑剤、核剤、顔料、染料、天然油、合成油、ワックス等の添加剤、および他の重合体などが例示できる。
<エチレン系重合体>
エチレン系重合体としては、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(いわゆる「LLDPE」)、高密度ポリエチレン等のエチレン単独重合体;或いはエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとのランダム共重合体、エチレン・プロピレンランダム共重合体、エチレン・1−ブテンランダム共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテンランダム共重合体、エチレン・1−ヘキセンランダム共重合体、エチレン・1−オクテンランダム共重合体などのエチレンを主体とする重合体が例示できる。
エチレン系重合体としては、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(いわゆる「LLDPE」)、高密度ポリエチレン等のエチレン単独重合体;或いはエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとのランダム共重合体、エチレン・プロピレンランダム共重合体、エチレン・1−ブテンランダム共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテンランダム共重合体、エチレン・1−ヘキセンランダム共重合体、エチレン・1−オクテンランダム共重合体などのエチレンを主体とする重合体が例示できる。
<プロピレン系重合体>
プロピレン系重合体としては、プロピレン単独重合体、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体、プロピレンブロック共重合体どのプロピレンを主体とする重合体であって、融点が155℃以上、好ましくは157〜165℃の範囲にあるプロピレン系重合体が好ましい。
プロピレン系重合体としては、プロピレン単独重合体、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体、プロピレンブロック共重合体どのプロピレンを主体とする重合体であって、融点が155℃以上、好ましくは157〜165℃の範囲にあるプロピレン系重合体が好ましい。
<4−メチル−1−ペンテン系重合体>
4−メチル−1−ペンテン系重合体としては、4−メチル−1−ペンテンの単独重合体であってもよく、4−メチル−1−ペンテンを主成分とする4−メチル−1−ペンテンと炭素数2〜20のα−オレフィンとの共重合体であってもよい。炭素数2〜20のα−オレフィンの例には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセンなどが含まれる。共重合させるα−オレフィンは1種でも2種以上の組み合わせとして用いてもよい。
4−メチル−1−ペンテン系重合体の中でも、耐熱性の面から、融点が210〜280℃であることが好ましく、230〜250℃であることがより好ましく;またビカット軟化点(ASTM1525)が140℃以上であることが好ましく、160℃以上であることがより好ましく、170℃以上であることがさらに好ましい。4−メチル−1−ペンテン系重合体の融点またはビカット軟化点がこのような範囲にあると、セパレータに高い耐熱性を付与することができる。4−メチル−1−ペンテン系重合体の融点やビカット軟化点は、4−メチル−1−ペンテンと共重合させるモノマーの種類や量によって適宜調整される。
4−メチル−1−ペンテン系重合体としては、4−メチル−1−ペンテンの単独重合体であってもよく、4−メチル−1−ペンテンを主成分とする4−メチル−1−ペンテンと炭素数2〜20のα−オレフィンとの共重合体であってもよい。炭素数2〜20のα−オレフィンの例には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセンなどが含まれる。共重合させるα−オレフィンは1種でも2種以上の組み合わせとして用いてもよい。
4−メチル−1−ペンテン系重合体の中でも、耐熱性の面から、融点が210〜280℃であることが好ましく、230〜250℃であることがより好ましく;またビカット軟化点(ASTM1525)が140℃以上であることが好ましく、160℃以上であることがより好ましく、170℃以上であることがさらに好ましい。4−メチル−1−ペンテン系重合体の融点またはビカット軟化点がこのような範囲にあると、セパレータに高い耐熱性を付与することができる。4−メチル−1−ペンテン系重合体の融点やビカット軟化点は、4−メチル−1−ペンテンと共重合させるモノマーの種類や量によって適宜調整される。
<メルトブロー不織布>
本発明に係るメルトブロー不織布の平均繊維径は、0.5〜3μm、好ましくは1〜3μmである。不織布の平均繊維径が大きすぎると不織布の孔径が大きくなりすぎて、セパレータに適用した場合に内部短絡(ショート)することがあり、電気二重層キャパシタ用セパレータとして好ましくない。一方、平均繊維径が小さすぎると、得られるセパレータとしての機械強度が劣る虞がある。
本発明に係るメルトブロー不織布の平均繊維径は、電子顕微鏡で2000倍に拡大した不織布の表面の写真から、任意に選択される100本の繊維の直径を測定し、その平均値とした。
本発明に係るメルトブロー不織布の目付量は、得られる不織布積層体の目付量が50g/m2を超えない限り特に限定されないが、通常、2〜30g/m2、好ましくは3〜15g/m2である。
本発明に係るメルトブロー不織布の平均繊維径は、0.5〜3μm、好ましくは1〜3μmである。不織布の平均繊維径が大きすぎると不織布の孔径が大きくなりすぎて、セパレータに適用した場合に内部短絡(ショート)することがあり、電気二重層キャパシタ用セパレータとして好ましくない。一方、平均繊維径が小さすぎると、得られるセパレータとしての機械強度が劣る虞がある。
本発明に係るメルトブロー不織布の平均繊維径は、電子顕微鏡で2000倍に拡大した不織布の表面の写真から、任意に選択される100本の繊維の直径を測定し、その平均値とした。
本発明に係るメルトブロー不織布の目付量は、得られる不織布積層体の目付量が50g/m2を超えない限り特に限定されないが、通常、2〜30g/m2、好ましくは3〜15g/m2である。
<メルトブロー不織布の製造方法>
本発明に係るメルトブロー不織布は、公知のメルトブロー法によって得られる。例えば、原料となる熱可塑性樹脂を溶融し、紡糸ノズルから吐出するとともに、高温高圧ガスにさらされることにより、細繊維化され、繊維化された熱可塑性樹脂を多孔ベルトまたは多孔ドラムなどのコレクターに捕集して、堆積することによって製造し得る。
各製造条件は、必要とするメルトブロー不織布の厚さや繊維径などによって適宜選択すればよく特に限定されないが、例えば、高温高圧ガスの速度(吐出風量)は4〜30Nm3/分/mとすればよく、紡糸ノズルの吐出口から捕集面(多孔ベルト)までの距離は3〜55cmとすればよく、多孔ベルトのメッシュ幅は5〜200メッシュにすればよい。
本発明に係るメルトブロー不織布は、公知のメルトブロー法によって得られる。例えば、原料となる熱可塑性樹脂を溶融し、紡糸ノズルから吐出するとともに、高温高圧ガスにさらされることにより、細繊維化され、繊維化された熱可塑性樹脂を多孔ベルトまたは多孔ドラムなどのコレクターに捕集して、堆積することによって製造し得る。
各製造条件は、必要とするメルトブロー不織布の厚さや繊維径などによって適宜選択すればよく特に限定されないが、例えば、高温高圧ガスの速度(吐出風量)は4〜30Nm3/分/mとすればよく、紡糸ノズルの吐出口から捕集面(多孔ベルト)までの距離は3〜55cmとすればよく、多孔ベルトのメッシュ幅は5〜200メッシュにすればよい。
<電気二重層キャパシタ用セパレータ>
本発明の電気二重層キャパシタ用セパレータは、2層以上の前記オレフィン系重合体からなるメルトブロー不織布を積層した不織布積層体を電解液親和性処理してなる、目付量が50g/m2以下、好ましくは8〜25g/m2、更に好ましくは9〜20g/m2で、表面中心線粗さ(Rt値)が35μm以下、好ましくは30μm以下であり、更に好ましくは10〜20μmの範囲にある。
不織布積層体のメルトブロー不織布の積層数は用途に応じて種々選択することができるが、通常は2〜4層である。2層以上であれば、厚さが均一で平均孔径が小さく、孔径ムラが少なく、且つ電圧保持良品率が高い電気二重層用セパレータが得られる。2層以上のメルトブロー不織布からなる不織布積層体と同じ目付量の1層のメルトブロー不織布からなるセパレータは、電圧保持良品率が低い。また、表面中心線粗さ(Rt値)が35μmを超える不織布積層体は、欠陥部が生じ短絡する虞がある。
不織布積層体の目付量が低すぎると電圧保持率が低くなる虞がある。一方、不織布積層体の厚さを一定とした場合に、目付量が高いほど空隙率は下がり、空隙率が低すぎると電解液を保持できる量が少なくなるので、不織布積層体の厚さは50μm以下で、好ましくは40μm以下、更に好ましくは10〜33μmの範囲である。
本発明の電気二重層キャパシタ用セパレータは、2層以上の前記オレフィン系重合体からなるメルトブロー不織布を積層した不織布積層体を電解液親和性処理してなる、目付量が50g/m2以下、好ましくは8〜25g/m2、更に好ましくは9〜20g/m2で、表面中心線粗さ(Rt値)が35μm以下、好ましくは30μm以下であり、更に好ましくは10〜20μmの範囲にある。
不織布積層体のメルトブロー不織布の積層数は用途に応じて種々選択することができるが、通常は2〜4層である。2層以上であれば、厚さが均一で平均孔径が小さく、孔径ムラが少なく、且つ電圧保持良品率が高い電気二重層用セパレータが得られる。2層以上のメルトブロー不織布からなる不織布積層体と同じ目付量の1層のメルトブロー不織布からなるセパレータは、電圧保持良品率が低い。また、表面中心線粗さ(Rt値)が35μmを超える不織布積層体は、欠陥部が生じ短絡する虞がある。
不織布積層体の目付量が低すぎると電圧保持率が低くなる虞がある。一方、不織布積層体の厚さを一定とした場合に、目付量が高いほど空隙率は下がり、空隙率が低すぎると電解液を保持できる量が少なくなるので、不織布積層体の厚さは50μm以下で、好ましくは40μm以下、更に好ましくは10〜33μmの範囲である。
電気二重層キャパシタ用セパレータを用いた電気二重層キャパシタの電圧保持良品率を高めるには、2枚以上の不織布を積層して積層体とすることにより実現される。積層することにより電圧保持良品率が優れることは、以下のように考えられる。前述の通りメルトブロー不織布は、オレフィン系重合体を溶融紡糸して、高速でベルトまたはドラム上に繊維を堆積して製造されるが、繊維が完全には均一に堆積しない。そのため、繊維の堆積量に差異が生じ、繊維の少ない箇所、即ち大きな孔(欠陥部)を生じる。欠陥部はメルトブロー不織布の目付量を大きくすればある程度なくなるが不織布そのものが厚くなる。
一方、複数層のメルトブロー不織布を積層させると、各層の不織布の厚薄ムラが互いに相殺されて均一化されると考えられる。その結果、一枚のメルトブロー不織布では達成されなかった欠陥部のない均一な不織布積層体が実現される。
一方、複数層のメルトブロー不織布を積層させると、各層の不織布の厚薄ムラが互いに相殺されて均一化されると考えられる。その結果、一枚のメルトブロー不織布では達成されなかった欠陥部のない均一な不織布積層体が実現される。
本発明の不織布積層体に含まれる2層以上のメルトブロー不織布は、不織布を構成する繊維の平均繊維径が、0.5〜3μmの範囲にある限り互いに同一であっても異なっていてもよい。
本発明の電気二重層キャパシタ用セパレータは、空隙率が30〜70%であることが好ましい。空隙率を高めれば、電解液の保液性の高いセパレータが得られる。また空隙率は、セパレータの低抵抗化(出力の確保)にも関係するが、空隙率は通常50〜70%である。
空隙率は、不織布積層体を作製するときに、不織布を重ねあわせて押圧するときの温度や圧力等によって調整することができる。例えば、温度や押圧力を高めれば空隙率を下がることができ、温度や押圧力を下げれば空隙率を上げることができる。
本発明の電気二重層キャパシタ用セパレータは、平均表面粗さ(Ra値)が、通常1〜2μmの範囲にある。本発明の電気二重層キャパシタ用セパレータは、不織布積層体の厚みが均一で表面が平滑であるので、正極材と負極材との間に挟んだときに、余計な空間が少なく嵩張ることがない。
本発明の電気二重層キャパシタ用セパレータは、空隙率が30〜70%であることが好ましい。空隙率を高めれば、電解液の保液性の高いセパレータが得られる。また空隙率は、セパレータの低抵抗化(出力の確保)にも関係するが、空隙率は通常50〜70%である。
空隙率は、不織布積層体を作製するときに、不織布を重ねあわせて押圧するときの温度や圧力等によって調整することができる。例えば、温度や押圧力を高めれば空隙率を下がることができ、温度や押圧力を下げれば空隙率を上げることができる。
本発明の電気二重層キャパシタ用セパレータは、平均表面粗さ(Ra値)が、通常1〜2μmの範囲にある。本発明の電気二重層キャパシタ用セパレータは、不織布積層体の厚みが均一で表面が平滑であるので、正極材と負極材との間に挟んだときに、余計な空間が少なく嵩張ることがない。
<電解液親和性処理>
本発明に係るメルトブロー不織布を積層してなる不織布積層体を電解液親和性処理する方法としては、種々公知の方法、例えば、コロナ処理・プラズマ処理などの放電処理、グラフト重合、親水剤添加処理、フッ素/酸素混合ガス処理及びフッ素/SO2混合ガス等のフッ素系混合ガス処理並びに発煙硫酸処理などが挙げられる。これら処理の中でフッ素/酸素混合ガス処理及びフッ素/SO2混合ガス等のフッ素系混合ガス処理、または発煙硫酸処理が、電解液親和性処理した後に不織布積層体を、乾燥など加熱処理しても電解液親和性が維持されるので好ましい。
本発明に係るメルトブロー不織布を積層してなる不織布積層体を電解液親和性処理する方法としては、種々公知の方法、例えば、コロナ処理・プラズマ処理などの放電処理、グラフト重合、親水剤添加処理、フッ素/酸素混合ガス処理及びフッ素/SO2混合ガス等のフッ素系混合ガス処理並びに発煙硫酸処理などが挙げられる。これら処理の中でフッ素/酸素混合ガス処理及びフッ素/SO2混合ガス等のフッ素系混合ガス処理、または発煙硫酸処理が、電解液親和性処理した後に不織布積層体を、乾燥など加熱処理しても電解液親和性が維持されるので好ましい。
<電気二重層キャパシタ用セパレータの製造方法>
本発明の電気二重層キャパシタ用セパレータは、同一のオレフィン系重合体の繊維からなる平均繊維径が0.5〜3μmである前記メルトブロー不織布を2枚以上重ね合わせて押圧し、目付量が50g/m2以下及び表面中心線最大粗さ(Rt値)が35μm以下の不織布積層体とすることにより製造される。
本発明の電気二重層キャパシタ用セパレータは、同一のオレフィン系重合体の繊維からなる平均繊維径が0.5〜3μmである前記メルトブロー不織布を2枚以上重ね合わせて押圧し、目付量が50g/m2以下及び表面中心線最大粗さ(Rt値)が35μm以下の不織布積層体とすることにより製造される。
メルトブロー不織布の積層は、例えば、以下の二通りの方法をとり得るがこの方法に限定されない。
1)2枚以上のメルトブロー不織布のそれぞれを、一旦、巻回ロールに巻き取るか、または巻き取らずにそのまま重ねあわせ;重ねあわせたメルトブロー不織布を、上下から押圧して積層させる。2枚以上のメルトブロー不織布の積層は、メルトブロー不織布を構成する繊維の少なくとも一部を溶融することが可能な熱や圧力を加えながら行うのが好ましい。
2)1枚のメルトブロー不織布を製造した後、そのメルトブロー不織布を一旦、巻き取りロールに巻き取るか、または巻き取らずにそのままの状態で、当該メルトブロー不織布をコンベヤなどの搬送体上にのせ;ついで、搬送体上にのせられたメルトブロー不織布上に、メルトブロー法により得られた繊維を吹き付けて、熱及び圧力でメルトブロー不織布を積層させる。積層には、吹き付けられた繊維自身の熱も利用することができる。
1)2枚以上のメルトブロー不織布のそれぞれを、一旦、巻回ロールに巻き取るか、または巻き取らずにそのまま重ねあわせ;重ねあわせたメルトブロー不織布を、上下から押圧して積層させる。2枚以上のメルトブロー不織布の積層は、メルトブロー不織布を構成する繊維の少なくとも一部を溶融することが可能な熱や圧力を加えながら行うのが好ましい。
2)1枚のメルトブロー不織布を製造した後、そのメルトブロー不織布を一旦、巻き取りロールに巻き取るか、または巻き取らずにそのままの状態で、当該メルトブロー不織布をコンベヤなどの搬送体上にのせ;ついで、搬送体上にのせられたメルトブロー不織布上に、メルトブロー法により得られた繊維を吹き付けて、熱及び圧力でメルトブロー不織布を積層させる。積層には、吹き付けられた繊維自身の熱も利用することができる。
押圧する手段は特に限定されるものではなく、不織布積層体の厚さ方向に圧力を加えることのできる押圧成形手段のいずれをも用いることができる。例えば、シート状に堆積した2層以上のメルトブロー不織布を、プレス成形する方法やロールにより押圧するロール成形等が挙げられるが、ロールで押圧するロール成形が好ましい。
ロール成形で用いられるロールの材質として、ゴム等の弾性体、金属、樹脂、あるいはその組合せなど、種々のものが選択されうるが、ロールの少なくとも一方を弾性体とすることが好ましい。ロールの材質が弾性体であると、微細かつ均一な孔径が得られやすい。弾性体ロールは、弾性率が20〜300kg/cm2の範囲であることが好ましい。一方、ロール成形で用いられるロールの材質を金属(例えばスチール)などの剛体のみとすると、目付量の高い部位のみが押圧されるため、孔径は大きくかつ孔径の分布が広くなる虞がある。
メルトブロー不織布を積層するために押圧する時の条件(温度や圧力など)は、適宜選択されうる。温度や圧力が高すぎると、繊維が互いに過度に融着して目が詰まった状態になりやすい。目が詰まった状態になると、得られた不織布積層体を電気二重層用セパレータに適用した場合に、電気抵抗が上がったり、電解液の保持量が下がったりするので電気容量が低くなる虞がある。一方、温度および圧力が低すぎると、得られる不織布積層体が均一な厚さにならない虞がある。また前述の通り、押圧の条件によって不織布積層体の空隙率も調整されるので、所望の電気二重層用セパレータの特性(抵抗率や保液性など)に応じて、押圧条件を設定する。
押圧するときの温度は、メルトブロー不織布を構成する繊維の融点付近であって、融点よりも低い温度とすることが好ましい。例えば、メルトブロー不織布の繊維を4−メチル−1−ペンテン系重合体等とする場合には、ロールの表面温度は、好ましくは50〜180℃、更に好ましくは70〜160℃に設定すればよい。
3層以上の不織布積層体も、同様にして製造されうる。つまり、積層する全てのメルトブロー不織布を重ね合わせて同時に積層してもよく;予め2層以上の層を積層してから、その上にさらにメルトブロー不織布を積層してもよい。
積層されたメルトブロー不織布は、前記方法により、好ましくはフッ素/酸素混合ガス処理及びフッ素/SO2混合ガス等のフッ素系混合ガス処理、または発煙硫酸処理することにより電解液親和性処理される。
押圧するときの温度は、メルトブロー不織布を構成する繊維の融点付近であって、融点よりも低い温度とすることが好ましい。例えば、メルトブロー不織布の繊維を4−メチル−1−ペンテン系重合体等とする場合には、ロールの表面温度は、好ましくは50〜180℃、更に好ましくは70〜160℃に設定すればよい。
3層以上の不織布積層体も、同様にして製造されうる。つまり、積層する全てのメルトブロー不織布を重ね合わせて同時に積層してもよく;予め2層以上の層を積層してから、その上にさらにメルトブロー不織布を積層してもよい。
積層されたメルトブロー不織布は、前記方法により、好ましくはフッ素/酸素混合ガス処理及びフッ素/SO2混合ガス等のフッ素系混合ガス処理、または発煙硫酸処理することにより電解液親和性処理される。
本発明の電気二重層キャパシタ用セパレータは、通常、正極材、負極材、および両極材の間に挟まれた前記の本発明の電気二重層用セパレータを含む。それらは捲回されて電気二重層用の容器に充填されていることが好ましい。また容器には電解液が注入されており、封がされている。本発明の電気二重層は、2層以上のメルトブロー不織布を積層してなる不織布積層体からなるので、電圧保持性などの電気特性に優れ、かつ小型化が可能なので好ましい。
電気二重層キャパシタに用いられる電解液としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチルラクトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミドおよびスルホラン誘導体などが挙げられ、これらの溶媒の中から1種を単独でまたは2種以上を混合して用いることもできる。特に誘電率が大きく、電気化学的安定範囲が広いものであるとともに、使用温度範囲が広く安全性に優れているものが好ましい。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例で得られた多孔シートの評価は以下の方法で行った。
(1)目付(g/m2)
100mm×100mmの試験片を採取し重量を測定し、1m2あたりに換算して求めた。
(2)厚さ(μm)
測定は目付測定に使用した試料を用い、JIS Z1702に準拠したデジタル式厚み計でn=9測定し、その平均値求めた。
(3)空隙率(%)
繊維の密度をASTM D1505より求め、下記式から空隙率を求めた。
空隙率=1−目付/(厚み×繊維の密度)
(4)表面中心線粗さ(Rt値)
汎用型比接触式3次元表面粗さ計(Wyko NT2000、Veeco社製)で測定されたエリア(MD方向90μm、CD方向120μm)のうちの最小値と最大値の差を算出してRt値とした。
(5)平均孔径(μm)
試験片をフロリナート(3M社製フッ素系不活性液体)に浸漬し、Porous materials,Inc社製のキャピラリー・フロー・ポロメーター(Capillary Flow Porometer)「モデル:CFP-1200AE」を用いて平均孔径を測定した。
なお、実施例及び比較例で得られた多孔シートの評価は以下の方法で行った。
(1)目付(g/m2)
100mm×100mmの試験片を採取し重量を測定し、1m2あたりに換算して求めた。
(2)厚さ(μm)
測定は目付測定に使用した試料を用い、JIS Z1702に準拠したデジタル式厚み計でn=9測定し、その平均値求めた。
(3)空隙率(%)
繊維の密度をASTM D1505より求め、下記式から空隙率を求めた。
空隙率=1−目付/(厚み×繊維の密度)
(4)表面中心線粗さ(Rt値)
汎用型比接触式3次元表面粗さ計(Wyko NT2000、Veeco社製)で測定されたエリア(MD方向90μm、CD方向120μm)のうちの最小値と最大値の差を算出してRt値とした。
(5)平均孔径(μm)
試験片をフロリナート(3M社製フッ素系不活性液体)に浸漬し、Porous materials,Inc社製のキャピラリー・フロー・ポロメーター(Capillary Flow Porometer)「モデル:CFP-1200AE」を用いて平均孔径を測定した。
(6)平均繊維径(μm)
試験片を電子顕微鏡で2000倍の写真撮影を行い、100本の繊維の繊維径を測定し、平均を求めた。
(7)吸液速度(mm/1分)
JIS L1907(7.1.2 バイレック法)に準拠して、MD、CD方向に200mm×25mmの試験片をそれぞれ5枚採取する。試験片の下端がプロピレンカーボネート(PC)に浸漬するように調整し、そのまま1分間放置する。放置後、PCが上昇した高さをスケールで1mmまで測定し平均値を求めた。
(8)熱処理後の吸液速度(mm/1分)
(7)と同様に採取した試験片を110℃に昇温した高温槽に24時間放置後、吸液速度を測定した。
試験片を電子顕微鏡で2000倍の写真撮影を行い、100本の繊維の繊維径を測定し、平均を求めた。
(7)吸液速度(mm/1分)
JIS L1907(7.1.2 バイレック法)に準拠して、MD、CD方向に200mm×25mmの試験片をそれぞれ5枚採取する。試験片の下端がプロピレンカーボネート(PC)に浸漬するように調整し、そのまま1分間放置する。放置後、PCが上昇した高さをスケールで1mmまで測定し平均値を求めた。
(8)熱処理後の吸液速度(mm/1分)
(7)と同様に採取した試験片を110℃に昇温した高温槽に24時間放置後、吸液速度を測定した。
[実施例1]
4−メチル−1−ペンテン単独共重合体(PMP、三井化学(株)製、融点:240℃、260℃、5kg荷重におけるメルトフローレート:180g/10分)をメルトブロー法により、樹脂温度:330℃で溶融紡糸し、ウェブフォーマーにて捕集して不織布原反を得た。得られたメルトブロー不織布は、平均繊維径:1.4μm、目付:4.5g/m2であった。ついで、得られたメルトブロー不織布を2枚重ねて、カレンダーロール(ゴムロール/ゴムロール)装置で線圧:10kg/cm、ロール表面温度:120℃で押圧して、厚さ:25μmのメルトブロー不織布積層体を得た。ついで、当該不織布積層体を、フッ素ガス:5vol%、酸素ガス:7vol%、及び窒素ガス:88vol%からなる混合ガスと、120秒間接触させることによりカルボキシル基を導入させて電解液親和性処理(表中、「フッ素ガス」と示す。)し、電気二重層用セパレータを得た。得られた電気二重層用セパレータの物性を前記記載の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
4−メチル−1−ペンテン単独共重合体(PMP、三井化学(株)製、融点:240℃、260℃、5kg荷重におけるメルトフローレート:180g/10分)をメルトブロー法により、樹脂温度:330℃で溶融紡糸し、ウェブフォーマーにて捕集して不織布原反を得た。得られたメルトブロー不織布は、平均繊維径:1.4μm、目付:4.5g/m2であった。ついで、得られたメルトブロー不織布を2枚重ねて、カレンダーロール(ゴムロール/ゴムロール)装置で線圧:10kg/cm、ロール表面温度:120℃で押圧して、厚さ:25μmのメルトブロー不織布積層体を得た。ついで、当該不織布積層体を、フッ素ガス:5vol%、酸素ガス:7vol%、及び窒素ガス:88vol%からなる混合ガスと、120秒間接触させることによりカルボキシル基を導入させて電解液親和性処理(表中、「フッ素ガス」と示す。)し、電気二重層用セパレータを得た。得られた電気二重層用セパレータの物性を前記記載の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
[実施例2]
ポリプロピレン樹脂(PP、Poly Mirae製、融点:160℃、230℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレート:1000g/10分)をメルトブロー法により、樹脂温度300℃で溶融紡糸し、ウェブフォーマーにて捕集して不織布原反を得た。得られたメルトブロー不織布は、平均繊維径:1.4μm、目付:5g/m2であった。ついで、得られたメルトブロー不織布を2枚重ねて、カレンダーロール(ゴムロール/ゴムロール)装置で線圧:10kg/cm、ロール表面温度:110℃で押圧して、厚さ:28μmのメルトブロー不織布積層体を得た。ついで、当該不織布積層体を、フッ素ガス:5vol%、酸素ガス:7vol%及び窒素ガス:88vol%からなる混合ガスと、120秒間接触させることによりカルボキシル基を導入させて電解液親和性処理(表中、「フッ素ガス」と示す。)し、電気二重層用セパレータを得た。得られた電気二重層用セパレータの物性を前記記載の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
ポリプロピレン樹脂(PP、Poly Mirae製、融点:160℃、230℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレート:1000g/10分)をメルトブロー法により、樹脂温度300℃で溶融紡糸し、ウェブフォーマーにて捕集して不織布原反を得た。得られたメルトブロー不織布は、平均繊維径:1.4μm、目付:5g/m2であった。ついで、得られたメルトブロー不織布を2枚重ねて、カレンダーロール(ゴムロール/ゴムロール)装置で線圧:10kg/cm、ロール表面温度:110℃で押圧して、厚さ:28μmのメルトブロー不織布積層体を得た。ついで、当該不織布積層体を、フッ素ガス:5vol%、酸素ガス:7vol%及び窒素ガス:88vol%からなる混合ガスと、120秒間接触させることによりカルボキシル基を導入させて電解液親和性処理(表中、「フッ素ガス」と示す。)し、電気二重層用セパレータを得た。得られた電気二重層用セパレータの物性を前記記載の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1で得られたメルトブロー不織布積層体を発煙硫酸で処理することにより、電解液親和性処理(表中、「発煙硫酸」と示す。)し、電気二重層用セパレータを得た。得られた電気二重層用セパレータの物性を前記記載の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
実施例1で得られたメルトブロー不織布積層体を発煙硫酸で処理することにより、電解液親和性処理(表中、「発煙硫酸」と示す。)し、電気二重層用セパレータを得た。得られた電気二重層用セパレータの物性を前記記載の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
[参考例]
セルロース製の不織布積層体を、電解液親和性処理せずに、セルロース不織布積層体の物性を前記記載の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
セルロース製の不織布積層体を、電解液親和性処理せずに、セルロース不織布積層体の物性を前記記載の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1で得られたメルトブロー不織布積層体を、電解液親和性処理せずに、メルトブロー不織布積層体の物性を前記記載の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
実施例1で得られたメルトブロー不織布積層体を、電解液親和性処理せずに、メルトブロー不織布積層体の物性を前記記載の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例2で得られたメルトブロー不織布積層体を、電解液親和性処理せずに、メルトブロー不織布積層体の物性を前記記載の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
実施例2で得られたメルトブロー不織布積層体を、電解液親和性処理せずに、メルトブロー不織布積層体の物性を前記記載の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
Claims (8)
- 2層以上のオレフィン系重合体の繊維からなるメルトブロー不織布を積層してなる不織布積層体を電解液親和性処理してなる電気二重層用セパレータであって、前記積層されたメルトブロー不織布の繊維の平均繊維径が0.5〜3μmであり、かつ、前記不織布積層体の目付量が50g/m2以下であり、表面中心線最大粗さ(Rt値)が35μm以下であることを特徴とする電気二重層キャパシタ用セパレータ。
- 積層されるメルトブロー不織布それぞれの目付量が30g/m2以下である、請求項1に記載の電気二重層キャパシタ用セパレータ。
- 不織布積層体の空隙率が30〜70%である、請求項1に記載の電気二重層キャパシタ用セパレータ。
- 不織布積層体が押圧してなる請求項1に記載の電気二重層キャパシタ用セパレータ。
- オレフィン系重合体が、プロピレン系重合体かである請求項1に記載の電気二重層キャパシタ用セパレータ。
- オレフィン系重合体が、4−メチル−1−ペンテン系重合体である請求項1に記載の電気二重層キャパシタ用セパレータ。
- 電解液親和性処理が、フッ素系混合ガスにより処理されたなる請求項1に記載の電気二重層キャパシタ用セパレータ。
- 電解液親和性処理が、発煙硫酸により処理されたなる請求項1に記載の電気二重層キャパシタ用セパレータ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7522074B2 (ja) | 2021-05-25 | 2024-07-24 | 旭化成株式会社 | 蓄電デバイスおよび蓄電デバイス用セパレータ |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003297680A (ja) * | 2001-04-27 | 2003-10-17 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | 電気化学素子用セパレータ |
WO2008018584A1 (en) * | 2006-08-10 | 2008-02-14 | Mitsui Chemicals, Inc. | Separator for energy device and energy device having the same |
-
2008
- 2008-10-02 JP JP2008257866A patent/JP2010087435A/ja active Pending
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