本発明の遊技用装置が適用された遊技用システムの実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、本発明の遊技用装置としてのカードユニット3並びに遊技媒体計数装置としての計数・払出ユニット4とを含む本実施例の遊技用システムの構成を示すシステム構成図であり、遊技場内に複数配置される各遊技島(図示略)に並設される遊技機であるカードリーダ式パチンコ機(以下パチンコ機と略称する)2と、パチンコ機2の所定側の側方位置に該パチンコ機2に対して1対1に対応設置され、本発明の一般用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカード或いは会員用記録媒体である会員カードを受付けて、遊技媒体であるパチンコ玉を貸し出すための処理を行うカードユニット3と、各カードユニット3に隣接して設けられ、パチンコ玉を計数する計数機能とともに、該計数済みのパチンコ玉数の範囲内のパチンコ玉を払い出す払出機能を有する計数・払出ユニット4と、カードユニット3にて使用されるビジターカードや会員カード並びにカードユニット3の管理等を行うシステムコントローラ100と、会員カードを所持する会員遊技者が再度の遊技に使用可能に所有する貯蓄玉数やビジターカードに記録された持玉数の管理を行う管理コンピュータ150と、遊技場内の景品カウンタに設けられて景品交換を行うための景品交換用POS端末170と、から主に構成されている。
そして、これらシステムコントローラ100とカードユニット3とは、ハブ(HUB)7並びに通信ケーブル8を介して双方向のデータ通信が可能に接続されていて、各接続機器にはそれぞれローカルIPアドレスが付与されてローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されており、該ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されている各装置には、当該装置を個々に識別可能な装置IDが付与されているとともに、各装置が装置(ユニット)IDとローカルIPアドレスとが対応付けられたIPアドレステーブルや後述するユニット管理テーブル(図11参照)等を有することで、該装置(ユニット)IDから特定される各ローカルIPアドレスを送信データに付与して送受信することにより、互いにデータの送受を実施できるようになっている。
また、本実施例のシステムコントローラ100は、図10(a),(b)に示すように、当該遊技場において使用される会員カード若しくはビジターカードに記憶されている、各カードを個々に識別可能な(会員)カードIDに対応付けて、当該会員カード若しくはビジターカードに残存するプリペイド残額を記憶する会員カードテーブルとビジターカードテーブルとを有しており、これら各カードテーブルにおいて各会員カード並びに各ビジターカードに残存するプリペイド残額(遊技用価値)が管理されている。
この本実施例のシステムコントローラ100は、通信回線11を介して会員カードやビジターカードを管理する遊技場外のカード管理会社に設置された管理サーバ12と双方向のデータ通信を実施できるように接続されていて、カード管理会社は、該管理サーバ12にて各遊技場の会員カード並びにビジターカードによる売り上げや、システムコントローラ100のエラー状況等を把握できるようになっている。
また、管理コンピュータ150と計数・払出ユニット4並びに景品交換用POS端末170も、図示しないハブ等により、双方向のデータ通信が可能に接続されていて、システムコントローラ100とカードユニット3のローカルエリアネットワーク(LAN)とは個別のローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されており、該ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されている各装置には、当該装置を個々に識別可能な装置IDが付与されているとともに、各装置が装置(ユニット)IDとローカルIPアドレスとが対応付けられたIPアドレステーブルを有することで、該装置(ユニット)IDから特定される各ローカルIPアドレスを送信データに付与して送受信することにより、互いにデータの送受を実施できるようになっている。
また、カードユニット3とパチンコ機2とは、図3に示すように、パチンコ玉の貸出に伴う各種のデータ(貸出関連データ)を送受可能に接続されているとともに、該パチンコ機2から出力される後述する大当り信号、確変中信号、時短中信号、賞球信号、始動信号が入力可能に接続されている。
さらに、カードユニット3は、計数・払出ユニット4とも、例えばシリアル通信インターフェイスから成る通信部335を通じて双方向のデータ通信が可能に接続されており、種々の情報やデータを送受できるようになっている。つまり、該通信部335によって、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)と通信可能に接続されている。
はじめに、本実施例に用いた遊技機であるパチンコ機2について、以下に簡単に説明すると、該パチンコ機2は、図2に示すように、額縁状に形成されたガラス扉枠22を有し、該ガラス扉枠22の下部表面には打球供給皿23がある。打球供給皿23の上面所定箇所には、操作部14が設けられているとともに、打球供給皿(上皿)23の下部には、打球供給皿23から溢れたパチンコ玉を貯留する下皿24と打球を発射する打球操作ハンドル(以下操作ノブ)25とが設けられている。
ガラス扉枠22の後方には、遊技盤26が着脱可能に取付けられている。また、遊技盤26の前面には遊技領域27が設けられている。この遊技領域27の向かって右側の下方領域に「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される特図可変表示部28と、その中央付近には、「演出図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示されるとともに演出映像が表示される演出表示部29と、「普通図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される可変表示装置30とが設けられている。また遊技盤26には、複数の入賞口44や通過ゲート31、始動入賞口34、可変入賞球装置36が設けられているとともに、遊技領域27の下部には、入賞しなかった打込玉を回収するアウト口46が形成されている。
これら各入賞口に打玉が入賞した場合には、各入賞口に応じた賞球が図示しない玉切り払い出し装置により払い出されるとともに、該玉切り払い出し装置により払い出された賞球数に応じた賞球信号(10玉に1パルス)が外部に出力されることで、賞球数が外部に通知される。
打球操作ノブ25の操作によって揺動されるハンマー(図示略)によって発射された打玉は、打球レールを通って遊技領域27に入り、その後、遊技領域27を流下していく。この際、発射勢いが弱すぎて前記遊技領域27に達しなかったパチンコ玉は、環流経路(図示略)を通じて下皿24に環流されるようになっている。
また、遊技領域27に打ち込まれた打込玉が通過ゲート31を通過すると、可変表示装置30に停止表示されている普通図柄が可変開始する。
可変表示装置30の可変表示動作後の表示結果が予め定められた特定の表示結果(たとえば○)となった場合に、始動入賞口34に設けられた可動片35が所定時間開成して遊技者にとって有利な状態となる。
また、始動入賞口34にパチンコ玉が入賞すると、特図可変表示部28において全特別図柄が可変表示(変動表示)を開始するとともに、演出表示部29において演出表示が開始される。そして、その後、特図可変表示部28における特別図柄が停止し、その停止表示結果が予め定められた特定の表示態様となった場合には、演出表示部29における左、中、右の演出図柄の可変表示も停止し、その演出図柄の表示態様も予め定められた特定の表示態様(たとえば777)とされることで、特定遊技状態(大当り状態)が発生するとともに、大当り中信号が出力状態とされることで、該大当りの発生が外部に通知される。
また、特図可変表示部28における特別図柄が停止したときに、所定パルス幅の始動信号が出力され、特図可変表示部28における特別図柄の可変表示(変動表示)が実施されたことが外部に通知される。
このように大当り状態が発生した場合には、可変入賞球装置36に設けられた開閉板40が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態は、所定期間(たとえば30秒間)の経過または打玉の所定個数(たとえば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、その後、遊技者にとって不利な第2の状態となる。
そして該第1の状態となっている可変入賞球装置36の大入賞口内に進入した打玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞して図示しないVカウントスイッチにより検出されれば、その回の第1の状態の終了を待って前記第2の状態から前記第1の状態に制御する繰返し継続制御が行なわれる。この繰返し継続制御の上限回数は例えば15回と定められている。
特図可変表示部28の表示結果並びに演出可変表示部29の演出図柄の表示結果が予め定められた大当り図柄の組合せで停止表示されたときには前述したように大当りが発生するが、これら大当り図柄に停止表示される以前の状態において、リーチ状態が発生する場合がある。
特図可変表示部28並びに演出可変表示部29で可変表示された特別図柄並びに演出図柄が所定の確率変動図柄の種類に一致した図柄の組合せで停止表示されたときには、前記繰返し継続制御による「大当り」の終了後に、再度大当りとなる確率が通常の確率状態よりも高い確率状態となる確率変動状態となるようになっており、これら確率変動図柄での大当りを通常の大当りと区別して「確変大当り」と呼称し、これら確変大当り終了後における確率変動状態中において、確変中信号が出力状態とされることで、該確率変動状態の発生が外部に通知される。
また、特図可変表示部28並びに演出可変表示部29で可変表示された特別図柄並びに演出図柄が所定の確率変動図柄以外の図柄の組合せで停止表示されたときには、前記繰返し継続制御による「大当り」の終了後に、特図可変表示部28並びに演出可変表示部29で可変表示が所定回数に達するか或いは次の大当りが発生するまでの間、特図可変表示部28における特別図柄および演出可変表示部29における演出図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態よりも短縮される時短状態となるようになっており、これら時短状態中において、時短中信号が出力状態とされることで、該時短状態の発生が外部に通知される。
本実施例のパチンコ機2には、これら各信号を外部出力するための図示しない情報出力基板が搭載されており、該情報出力基板とカードユニット3とが、図示しない信号ケーブルを介して接続されており、情報出力基板からは、大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号からなる外部出力信号が、信号ケーブルを介してカードユニット3に出力される。
ここで、大当り中信号は大当り状態の期間中において出力状態とされる信号であり、確変中信号は確変状態の期間中においてのみ出力状態とされる信号であり、時短中信号は時短状態の期間中においてのみ出力状態とされる信号であり、始動信号は、特図可変表示部28の表示結果が全て導出表示されて可変表示が終了した際に出力される所定幅のパルス信号であり、賞球信号は、所定玉数(本実施例では10玉)が払い出される毎に出力される所定幅のパルス信号である。
次に、本実施例のカードユニット3について、図2〜図7に基づいて以下に説明すると、本実施例のカードユニット3の前面には、図2に示すように、フルカラーLEDにより構成され、複数の色に点灯することによりカードユニット3の状態等を報知可能とされた多機能ランプ301等の各種表示部と、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方側に突出形成された突出部305、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入口309が設けられている。
カードユニット3の前面に設けられたカード挿入口309は、カードユニット3の下方位置に内蔵されるカードリーダライタ327(図4参照)のカードスロット392に連通されており、このカード挿入口309を介してビジターカードや会員カードをカードスロット392に挿入可能とされている。
この本実施例に使用されるビジターカード並びに会員カードには、種々のデータを記憶するための不揮発性メモリと、これら記録情報の書き換えや読み出しを実施するとともに、外部のリーダライタ装置との非接触通信を実施する制御部とを有するICチップが搭載されたICカードを使用しており、これらビジターカード並びに会員カードには、個々のカードを識別可能なカードID、具体的には、ビジターカードにはVCで始まるカードIDが、会員カードには、KC始まる会員カードIDが予め記憶されていて、その種別がカードIDから識別可能とされているとともに、遊技用価値であるプリペイド残額を特定可能な遊技用価値特定情報となるプリペイド残額データ等の各種データが記憶されている。尚、本実施例のビジターカードは、遊技場内に設置された図示しない発行機にて、購入、発行されるとともに、後述するように、カードユニット3においても発行される。
また、ビジターカードには、プリペイド残額データに加えて、該ビジターカードの受付け中に、対応する計数・払出ユニット4にて計数された計数済玉数に基づく持玉数のデータや、管理コンピュータ150と計数・払出ユニット4との通信状態がオフライン状態であるときに排出(発行)されたことを示す上位オフラインフラグと、カードユニット3と計数・払出ユニット4との通信状態がオフライン状態であるときに排出されたことを(下位オフライン状態のオンライン復帰における上位オフライン状態において排出されたことを含む)示す下位オフラインフラグとから成るオフラインフラグや、管理コンピュータ150と計数・払出ユニット4との通信状態がオフライン状態であるときに該ビジターカードとともに返却された会員カードの会員カードIDが記録される。
一方、会員カードには、本発明における会員識別情報となる会員IDが記録されており、会員カードの運用規則により、ビジターカードのように持玉数のデータを会員カードに直接記録することができないため、これら会員IDに対応付けて、当該会員遊技者が所有している貯蓄玉数(貯玉数、持玉数)を管理コンピュータ150にて管理することで、該会員IDから該会員カードを所持する会員遊技者が所有している貯蓄玉数(貯玉数、持玉数)を特定できるようになっている。
また、会員カードには、管理コンピュータ150と計数・払出ユニット4との通信状態がオフライン状態であるときに返却されたことを示す上位オフラインフラグと、カードユニット3と計数・払出ユニット4との通信状態がオフライン状態であるときに返却されたことを示す下位オフラインフラグとから成るオフラインフラグが記録されるとともに、ビジターカードに記録されている持玉数を移行した過去10回分の最近の移行履歴(日時、移行玉数)が記録されており、該移行履歴によって、所定期間、例えばその当日1日における移行回数を特定できるようになっている。
カードユニット3の前面には、前方に突出する態様にて突出部305が設けられている。該突出部305において、遊技者と対向する面には、図2並びに図5に示すように、各種情報を表示可能な表示部312と、メインメニュー画面を表示させるためのメニューボタン316と、台データを表示させるための台データボタン318と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードID並びに会員IDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン319と、再プレイボタン319の操作が有効であることを報知するための再プレイ表示部320と、遊技場の係員が所持するリモコン(図示略)からの赤外線信号を受信して電気信号に変換して出力するIR受光ユニット315とが設けられており、該表示部312の表面には、表示部312に表示された各表示項目を指触により入力可能とするための透明タッチパネル314が設けられている。
また、該突出部305内部には、表示部312を成す後述する液晶表示器313や各ボタンに対応するスイッチや、液晶表示器313の表示制御や、透明タッチパネル314による入力位置検出等を実施する表示制御マイコン等が実装された表示制御基板329が格納されている。
カードユニット3内の上部位置には、紙幣挿入口302に連設され、該紙幣挿入口302に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を実施し、その識別結果を装置略中央部に設けられている後述する制御ユニット328に出力する紙幣識別ユニット321が設けられており、該紙幣識別ユニット321にて各種紙幣(1万円、5千円、2千円、千円の各紙幣)の受付けが可能とされている。
図3は、本実施例のカードユニット3の構成を示すブロック図である。カードユニット3は、紙幣識別ユニット321と、前述のカードリーダライタ327と、表示制御基板329と、カードユニット3の各部の制御を制御プログラムにより実施して該カードユニット3の各種の機能を提供する制御ユニット328と、から主に構成されており、紙幣識別ユニット321、カードリーダライタ327及び表示制御基板329は制御ユニット328と接続されて各種データの送受が可能とされている。
カードリーダライタ327は、カード挿入口309から挿入される会員カード或いはビジターカードに記録されている(会員)カードIDや、会員ID(会員カードのみ)、プリペイド残額データ等の記録情報の読み出し並びに書き込みを行う。
つまり、本実施例のカードリーダライタ327は、持玉数(所有遊技媒体数)を特定可能な持玉数データ(所有遊技媒体数特定情報)と遊技に使用可能な遊技用価値であるプリペイド残額の大きさを特定可能なプリペイド残額データ(遊技用価値特定情報)とが記録されたビジターカード(一般用記録媒体)、若しくは会員ID(会員識別情報)とプリペイド残額データ(遊技用価値特定情報)とが記録された会員カード(会員用記録媒体)のいずれか一方を受付けて、該受付けたビジターカード(一般用記録媒体)或いは会員カード(会員用記録媒体)に記録されている各情報の少なくとも読み出しを行っており、該カードリーダライタ327によって本発明の記録媒体処理手段が形成されている。
本実施例に用いたカードユニット327の構成を、図4を用いて、より詳細に説明すると、該カードリーダライタ327の内部には、前記カード挿入口309からの会員カードやビジターカードの挿入並びに会員カードやビジターカードが挿入中であることを検知する挿入センサ397や、後述する発行・入金処理の実施中或いは会員カードやビジターカードの挿入中においてカード挿入口309からの新たな会員カードやビジターカードの挿入を阻止するためのシャッタの出没を行うシャッタ用ソレノイド399や、前記カード挿入口309から延設され、会員カードやビジターカードがスライド可能とされたガイドレール398と、該ガイドレール398を挟むように配設されてカードスロット392に挿入された会員カードやビジターカードを、カードスロット392の内方側に取り込むとともに、会員カードやビジターカードをカード挿入口309から排出する取込・排出ローラ387’並びに該取込・排出ローラ387’を駆動する駆動モータ386’と、取込・排出ローラ387’によりカードスロット392の内方側に取り込まれた会員カードやビジターカードのガイドレール398上の移動を、駆動モータ386、393にて駆動回転されることにより実施する搬送ローラ387、388と、前記搬送ローラ387、388の一方側に張架された搬送ベルト391と、から成る搬送機構や、該搬送される会員カードやビジターカードを所定位置に停止させるストップピンの出没を行うソレノイド389や、所定位置に停止された会員カードやビジターカードへの給電やデータ通信を行う通信ヘッド390や、該通信ヘッド390に接続されて会員カードやビジターカードとのデータ送受の制御を行う通信基板327aと、が設けられており、挿入されている会員カードやビジターカードからのデータの読み取り及び会員カードやビジターカードへの書き込みが非接触状態にて可能とされている。
本実施例のカードリーダライタ327に設けられた搬送機構を構成する搬送ローラ387は、カード挿入口309から、1枚の会員カードやビジターカードの長さ寸法とほぼ等しい距離だけ、離間されて設けられており、カード挿入口309と搬送ローラ387との間に、1枚の会員カード或いはビジターカードを滞留(保持)させたまま、通信ヘッド390に対応する所定位置に他のビジターカードを停止させてデータの読み取り及び書き込みを実施できるようになっており、後述するように、計数・払出ユニット4と管理コンピュータ150との通信状態がオフライン(通信不可能)状態であるときにおいて、滞留(保持)した受付け中の会員カードと、持玉数の書き込みが完了したビジターカードとを、ほぼ同時に連続してカード挿入口309から排出できるようになっている。
本実施例のカードリーダライタ327に設けられている搬送ベルト391のカードユニット3の内方側終端部位置には、ビジターカードを最大10枚まで貯留できるカード貯留部370が設けられており、新規のビジターカードを発行可能とされている。
この本実施例のカード貯留部370の内部には、図4に示すように、駆動モータ373にて駆動回転される1対の搬送ローラ371と、該搬送ローラ371に張架された搬送ベルト372と、から成るビジターカードの移動(収納、排出)を実施する搬送機構が設けられるとともに、カード貯留部370内に貯留されているビジターカードを、支持板377を介して搬送ベルト372側に押圧する押圧ばね376が設けられている。
そして、搬送機構における搬送ベルト372の略中央部には、ソレノイド374によって揺動する揺動ローラ375が設けられている。ビジターカードをカード貯留部370の内部に取り込むときに、揺動ローラ375がソレノイド374によって揺動して搬送ベルト372と当接することで、搬送ベルト372の中央部が突出し、既に貯留されているビジターカード若しくは支持板377を押圧することにより、搬送ベルト372とビジターカード若しくは支持板377との間に、新たにビジターカードを受け入れるための間隙が形成される。そのため挿入されたビジターカードをスムーズにカード貯留部370内に貯留することができるようになっており、これらビジターカードの取り込み後に前記揺動ローラ375が搬送ベルト372と当接しない位置まで戻ることにより、搬送ベルト372の中央部の突出が解消されて、搬送ベルト372がビジターカードの全面に当接する状態にてビジターカードが貯留され、該ビジターカードを排出するときには、搬送ベルト372に当接しているビジターカードが、搬送ベルト372を取り込みとは逆方向に移動させることで、搬送ベルト391へビジターカードが排出される。
また、カード貯留部370内には、該カード貯留部370内に貯留されるビジターカードの枚数が1枚以下になったことを検出する光学センサによるカード補給検知センサ378が設けられているとともに、カード貯留部370内に貯留されるビジターカードの枚数が10枚(満タン)になったことを検出する光学センサによるカード満タン検知センサ379が設けられている。カード補給検知センサ378がビジターカードの枚数が1枚以下になったことを、ビジターカードからの光反射がないことによって検出すると、該検出信号が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328によりカード補給を要求する所定の点灯態様にて多機能ランプ301が点灯されることにより、ビジターカードが足りなくなったことが店員に報知されるとともに、カード満タン検知センサ379がビジターカードの枚数が10枚(満タン)になったことを、ビジターカードからの光反射が有ることによって検出すると、該検出信号が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328が、ビジターカードがカード貯留部370内に満タンになったことを認識できるようになっており、この場合には、ビジターカードの回収を実施することなく該ビジターカードはカード挿入口309から排出される。
このカード貯留部370にビジターカードを補充する場合には、係員がリモコンを操作することによりカード補充モードに移行させた状態において、残額が0のビジターカードをカード挿入口309に順次挿入することで、これら挿入されたビジターカードが、カード貯留部370に順次貯留されるようになる。
次に、本実施例の制御ユニット328について説明すると、制御ユニット328は、前述したようにシステムコントローラ100と接続されているとともに、パチンコ玉の貸出に伴う各種の信号の授受を、パチンコ機2に設けられている図示しない賞球制御基板との間において実施可能に接続され、さらに、前述のように、信号ケーブルを介して、パチンコ機2の情報出力基板と接続されることで、大当り中信号等の各種の外部出力信号が入力可能とされている。
また、制御ユニット328は、前述したように計数・払出ユニット4とも双方向のデータ通信が可能に接続されているとともに、対応するパチンコ機2の下方位置に設けられているアウト玉計数器16に接続されて該アウト玉計数器16による各計数信号が入力可能とされており、これらアウト玉計数器16からの計数信号の入力に応じて、後述する遊技情報テーブル(図6(b)参照)の総打込玉数の値に該計数信号に応じた所定数を加算更新するとともに、計数・払出ユニット4から送信される追加玉数を含む計数終了通知の受信に応じて、表示部312の下部位置に表示している計数済玉数(図5参照)の値に、該計数終了通知に含まれる追加玉数を逐次加算更新することで、計数・払出ユニット4にて計数された玉数の総数(その時点以前に既にその当日に計数された玉数が存在する場合には、その合計となる持玉数)が計数済玉数として表示される。
本実施例の制御ユニット328は、制御プログラムを実行可能な中央演算処理回路(CPU)328aや、カードリーダライタ327に受付け中のビジターカードや会員カードの(会員)カードID並びにプリペイド残額や、持玉数、貯蓄数、来店ポイント数、対応するパチンコ機2の台データ、遊技中の会員の遊技情報、計数・払出ユニット4との取引において受信した取引通番のうち、最後の取引通番(最終取引通番)等の各種のデータ、を記憶可能なRAM328bや、中央演算処理回路(CPU)328aが実行する制御プログラムや、当該カードユニット3の装置IDを含む設定情報や、離席中の(会員)カードID等の各種のデータを書き換え記憶可能な不揮発性メモリであるEEPROM328cや、その時点の時刻情報やカレンダ情報等を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)328dを含み、RAM328bは図示しない電池によりバックアップされており、電源が遮断されても、所定期間において記憶されているデータが保持される。
RAM328bに記憶されている本実施例のカードテーブルには、図6(a)に示すように、カードリーダライタ327に挿入されたビジターカードや会員カードから読み出した(会員)カードIDや会員ID(会員カードのみ)、(会員)カードID並びにプリペイド残額データに基づくプリペイド残額、カードID若しくは(会員)カードIDと会員IDから特定される持玉数、(会員)カードIDと会員IDから特定される貯玉数(会員のみ)、会員IDから特定される来店ポイント数(会員のみ)が記憶されるようになっている。
また、RAM328bに記憶されている本実施例の遊技情報テーブルには、図6(b)に示すように、本日を含む3日間の遊技情報、つまり、本日データ、前日データ、前々日データが記憶されている。尚、前日データ、前々日データは、EEPROM328cにも記憶されているが、これら前日データ、前々日データを表示する際に、EEPROM328cから読み出すよりも高速に処理できるようにするために、本実施例では、予めEEPROM328cより読み出した前日データ、前々日データをRAM328bに記憶されている遊技情報テーブルに記憶しておくようにしている。
この本実施例の遊技情報テーブルには、対応するパチンコ機2から出力される大当り中信号、確変中信号、時短中信号の図示しない入力端子1〜3への入力状態に基づく現在の遊技状態(本日のみ)と、最新の遊技状態データ(左のビットから順に入力端子1〜入力端子3の入力状態、0:LOW/未接続、1:HIGH、本日のみ)並びに前回の遊技状態データ(最新の遊技状態データに更新される前の遊技状態データ、本日のみ)、営業開始時点からの総打込玉数、総賞球数、差玉数(総打込玉数−総賞球数)、総始動回数、大当り状態の発生が識別される毎にリセットされて大当りの発生後からの始動回数である当り後始動回数、営業開始時点からの大当りの発生回数である大当り回数、営業開始時点からの確変状態の発生回数である確変回数と、営業開始時点からの時短状態の発生回数である時短回数と、通常遊技状態において発生した大当りから次に通常遊技状態となるまでに発生した大当りの回数である連荘回数からなる遊技情報が格納されており、これら遊技情報は、入力端子に入力される大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号、アウト玉計数信号に基づいて最新の情報に更新される。
尚、これら遊技情報テーブルにおいて集計、管理されている本日の台データは、図7に示すように、その先頭に台データを含む送信データ列であることを示す特定のデータヘッダと、当該カードユニット3の装置IDと、対応するパチンコ機2の台番号とが付与された所定フォーマットの送信データ列として、図示しないホールコンピュータからの送信要求の受信に応じて(遊技状態の変更時には、その時点で)送信される。尚、図7のECCは、エラー訂正用コードである。
また、RAM328bに記憶されている本実施例の会員遊技情報テーブルには、図6(c)に示すように、カードリーダライタ327に会員カードが挿入された時点からの遊技情報、つまり、該挿入された会員カードを所持する会員の遊技に関する遊技情報が集計、格納されている。
具体的には、会員が遊技を開始した開始時間(会員カードの受付け時刻)、会員が遊技を終了した終了時間(会員カードの返却時刻)、会員の遊技時間、会員が遊技を開始してからの始動回数、会員が遊技を開始してから発生した大当り回数、会員が遊技を開始してから発生した大当り回数、会員が遊技を開始してから発生した確変回数、会員が遊技を開始してから獲得した獲得玉数(遊技開始時の計数済玉数からの差数)、会員が遊技に使用した支出金額と、会員が遊技を開始してから再プレイに使用した再プレイ玉数と、会員が遊技を開始してから使用した持玉数とが更新記憶されており、対応するパチンコ機2で遊技中の会員遊技者が遊技を開始してからの遊技情報(台データ)を把握できるようになっている。
また、制御ユニット328には、前述したように、対応するパチンコ機2の操作部14に設けられた残額表示器や、貸出ボタンの操作を検知する貸出ボタンスイッチや、受付け中の会員カードやビジターカードを返却させる際に操作される返却ボタンの操作を検知する返却ボタンスイッチが接続されており、貸出ボタンの操作や返却ボタンの操作を検知できるとともに、これら残額表示器の表示制御を実施する。
制御ユニット328は、リモコンからの送信に応じたIR受光ユニット315からの出力や突出部305に設けられている各種ボタンの操作やタッチパネルの操作に応じて表示制御基板329から入力される各種情報や、紙幣識別ユニット321による貨幣識別情報、並びにカードリーダライタ327からのカード挿入情報やビジターカードの貯留状態情報等を受けて、制御ユニット328に接続されている前記多機能ランプ内に設けられたフルカラーLED301a等の各LEDの点灯制御、カードリーダライタ327、表示制御基板329の制御、残額表示器の表示制御等、全体の動作制御、並びに図15に示すように、カード挿入口309に挿入された会員カードやビジターカードの利用の可/不可を判別するカード受付け処理や、受付け中の会員カード或いはビジターカードから読み出したプリペイド残額データに基づくプリペイド残額を使用した玉貸を行う貸出処理や、返却ボタンの操作により受付け中の会員カードやビジターカードの返却する返却処理や、貨幣の受付けに応じて、受付け中の会員カードやビジターカードに残存するプリペイド残額への入金、或いは新たなビジターカードにプリペイド残額を書き込んで発行する発行・入金処理や、貯玉数を用いた再プレイ処理、計数・払出ユニット4において計数済玉数(挿入されたビジターカード並びに会員カードにより特定されるものを含む)の払出に応じた計数済玉数を更新や応答を返信する払出対応処理、リモコンにおける離席操作に基づく信号の受信により離席モードに移行するための離席処理、計数・払出ユニット4においてパチンコ玉の計数の開始に応じて計数済玉数を更新や応答を返信する計数対応処理、リモコンにおける移行操作に基づく信号の受信により持玉数を会員遊技者の貯蓄玉数に移行するための持玉移行処理等の各種処理を実行する。
また、制御ユニット328は、所定の時間(本実施例では1秒)毎に割込タイマがタイマアップすることにより、割込処理として、計数・払出ユニット4との通信状態並びに動作状態を確認するヘルスチェック処理を実施する。具体的に、このヘルスチェック処理においては、割込タイマがタイマアップした時点において、計数・払出ユニット4に対してヘルスチェック要求を送信し、該ヘルスチェック要求に対するヘルスチェック応答の返信が規定時間内にあるか否かにより、対応する計数・払出ユニット4との通信状態が通信可能、或いは不具合の発生による動作不能状態を含む通信不可能な状態であるか否かを判定する。
つまり、制御ユニット328が実施するヘルスチェック処理において、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)との通信状態が、通信可能状態(オンライン状態)或いは通信不可能状態(下位オフライン状態)のいずれであるかが検知されており、該ヘルスチェック処理を実施する制御ユニット328によって本発明の通信状態検知手段が形成されている。
尚、制御ユニット328は、後述するように、計数・払出ユニット4からのヘルスチェック要求を受信したときには、ヘルスチェック応答を返信する処理を割込処理として実施する。
また、制御ユニット328は、通信不可能な状態と判定した後も、割込タイマがタイマアップした時点にヘルスチェック処理を実施することで、ヘルスチェック応答の受信に基づき、通信状態が通信可能状態に復帰したと判定する。
尚、これら判定された計数・払出ユニット4との通信状態(オンライン(通信可能)/オフライン(通信不可能))を示す下位通信状態データと、計数・払出ユニット4と管理コンピュータ150との通信状態(オンライン(通信可能)/オフライン(通信不可能))を示す上位通信状態データが、RAM328bの所定領域に更新記憶される。
つまり、本実施例の制御ユニット328は、計数・払出ユニット4と管理コンピュータ150との通信状態が、通信可能状態(オンライン状態)或いは通信不可能状態(上位オフライン状態)のいずれであるかを、計数・払出ユニット4から受信した通信情報となる上位システム接続通知並びに上位システム切断通知にて更新される上位通信状態データにより特定するようになっており、該制御ユニット328が本発明の通信状態特定手段に該当する。
また、EEPROM328cには、上位通信状態データがオフライン(通信不可能)とされている期間において、対応する計数・払出ユニット4において実施された計数における追加玉数と該追加玉数が加算された持玉数とを含む計数履歴や、対応する計数・払出ユニット4において実施された払出しにおける払出数(減算数)と払出数が減算された持玉数とを含む払出履歴とが記憶されている。尚、これら各履歴は、上位通信状態データがオンライン(通信可能)に更新されることに応じて消去される。
また、制御ユニット328は、対応する計数・払出ユニット4の起動時において該計数・払出ユニット4から送信される、問い合わせ初期値の装置IDと初期値の取引通番とを含む接続要求を受信したときには、自身の装置IDと初期値の取引通番とを含む接続応答を送信して、該送信した装置IDを計数・払出ユニット4(制御部410)のEEPROM410dに記憶させる。
つまり、本実施例において制御ユニット328は、オンライン状態(通信可能状態)にある計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)に対し、遊技用装置固有情報となる装置IDを送信して記憶させており、該制御ユニット328によって本発明における遊技用装置固有情報送信手段が形成されている。
また、制御ユニット328は、対応するパチンコ機2の図示しない賞球制御基板と接続されており、該賞球制御基板との間において貸出処理に伴う各種信号の送受が実施可能とされているとともに、通信部334並びにHUB7を介して、前述のシステムコントローラ100とデータ通信可能に接続されており、これらの各コンピュータと各種データの送受が該通信部334を通じて可能とされている。
また、制御ユニット328に接続された表示制御基板329は、表示部312を成す液晶表示器313や、透明タッチパネル314や、各種スイッチ類(メニューボタン316に対応するメニュースイッチ316a、台データボタン318に対応する台データスイッチ318a、再プレイボタン319に対応する再プレイスイッチ319a)や、IR受光ユニット315、前述した再プレイ表示部320内に設けられたLED320a等の電子部品が接続されており、これら透明タッチパネル314の操作情報や、各種スイッチ類の操作情報、IR受光ユニット315から出力された出力信号に基づく情報が、表示制御基板329を介して制御ユニット328に出力される。
本実施例の表示制御基板329には、液晶表示器313の表示駆動を行う表示駆動回路(図示略)や、前記透明タッチパネル314からの出力信号に基づいて押圧操作された位置を特定して該特定した入力位置情報を出力する入力位置検出回路(図示略)や、表示部312に表示する表示映像に関する処理を行うVDP(図示略)や、メニュー表示等に使用する画像データ等を記憶するVROM(図示略)や、表示部312に表示する表示データを一時記憶するVRAM(図示略)や、制御ユニット328から独立して、各種スイッチ類やタッチパネル等の入力に伴う判断や処理を処理プログラムに基づいて実施する表示制御マイコン等が実装されており、制御ユニット328から出力される表示データに基づいて、各種の表示画面を表示部312を成す液晶表示器313に表示可能とされている。
次に、本実施例のシステムコントローラ100について、図9に基づき説明する。まず、本実施例に用いたシステムコントローラ100は、図9に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス101に、該システムコントローラ100が実施する各種処理を行うCPU102、ワークメモリ等として使用されるRAM103、時刻情報やカレンダ情報を出力するRTC104、ハードディスク等からなる記憶装置105、キーボードやマウス等の入力装置106、各種の画面を表示出力する表示装置107、各種情報をプリント出力するプリンタ108、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されたカードユニット3(制御ユニット328)やカード発行機等の各装置とのデータ通信を行う通信部109、カード会社に設置された管理サーバ12とのデータ通信を行うデジタルサービスユニット(DSU)110が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置105には、システムコントローラ100において実施される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カードに残存するプリペイド残額を管理するための会員カードテーブル(図10(a)参照)と、ビジターカードに残存するプリペイド残額を管理するためのビジターカードテーブル(図10(b)参照)と、各カードユニット3の装置IDに対応付けて、該カードユニット3のカードの受付け状況や、対応するパチンコ機2の機種や台データが格納されるユニット管理テーブル(図11参照)とが記憶されている。
会員カードテーブルには、図10(a)に示すように、各会員カードを個々に識別可能な会員カードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者の会員IDと、プリペイド残額と、当該会員カードが使用不可であるか否かを示す使用不可フラグとが記憶されており、会員カードに記憶されている会員カードID若しくは会員IDから、プリペイド残額や当該会員カードの使用可否を特定できるようになっている。
また、ビジターカードテーブルには、図10(b)に示すように、各ビジターカードを個々に識別可能なカードIDに対応付けて、当該ビジターカードの状況(利用中であるか保管中であるか)と、プリペイド残額と、当該カードが使用不可であるか否かを示す使用不可フラグとが記憶されており、ビジターカードに記憶されているカードIDから、プリペイド残額や当該ビジターカードの使用可否を特定できるようになっている。
また、本実施例のユニット管理テーブルには、図11に示すように、遊技場内に設置された各カードユニット3に固有に付与された装置IDに対応付けて、カードユニット3のローカルIPアドレスが格納されるローカルIPと、当該カードユニット3が設置されている遊技島の島番号が格納される設置島と、当該カードユニット3が待機中または受付中であるかが格納される状況と、当該カードユニット3が対応するパチンコ機2の機種名が格納される対応機種名と、該対応するパチンコ機2の台番号が格納される対応台番号と、受付け中の会員カードまたはビジターカードの(会員)カードIDが格納される受付IDと、対応するパチンコ機2における営業開始時点からの各種台データとが記憶されており、これら台データとしては、総始動回数、大当り回数、確変回数、総打込玉数、総賞球数、差玉数、並びに各大当りが発生する間における特図可変表示部28における始動回数である大当間始動回数1、大当間始動回数2…が記憶されており、これら台データは、図示しないホールコンピュータより、逐次取得されて更新される。
本実施例のシステムコントローラ100(CPU102)は、カードユニット3における会員カードまたはビジターカードの受付けに応じて各カードユニット3から送信される、該カードユニット3の装置ID並びに該受付けた会員カードまたはビジターカードから読み出した(会員)カードID並びにプリペイド残額を含むカード受付け通知の受信に応じて、該会員カードまたはビジターカードの使用の可否を判定してカードユニット3に返信するカード受付け処理を実施する。
また、本実施例のシステムコントローラ100(CPU102)は、カードユニット3における貸出処理の実施に伴い送信される後述の貸出完了通知の受信に応じて、該受信した貸出完了通知に含まれる(会員)カードIDに対応して会員カードテーブル若しくはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額から、該貸出完了通知に含まれる税込使用額を減算更新する減算更新処理を行う。
また、本実施例のシステムコントローラ100(CPU102)は、カードユニット3における発行・入金処理の実施に伴い送信される後述のカード入金通知の受信に応じて、該受信したカード入金通知に含まれる(会員)カードIDに対応して会員カードテーブル若しくはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に、該カード入金通知に含まれる入金金額を加算更新する入金更新処理を行う。
次いで、本実施例の計数・払出ユニット4について、図2並びに図8を用いて説明する。
本実施例の計数・払出ユニット4は、図2に示すように、カードユニット3の一方の側方位置であって、カードユニット3が対応するパチンコ機2とは反対側の側方位置に設けられている。
計数・払出ユニット4は、カードユニット3とほぼ同様に、狭幅で縦長の箱状とされており、その前面には、図2に示すように、計数済玉数を払い出させる際に遊技者が操作する払出ボタン401と、計数・払出ユニット4内部に格納されている玉切り払出しユニット402から払い出されたパチンコ玉を、対応するパチンコ機2の打球供給皿(上皿)23に誘導する誘導管403が設けられている。
また、計数・払出ユニット4前面の下方端部位置からは、計数玉流入路404が導出されて、対応するパチンコ機2の下皿24の直下位置に、該下皿24を下方側から覆うように設けられた、上方に開口する投入ホッパ405と連結されており、該投入ホッパ405に下皿24から投入されたパチンコ玉が、該計数玉流入路404を通じて計数・払出ユニット4の内部に格納されている獲得玉計数器407に流入して計数されるようになっている。
尚、計数玉流入路404が導出される計数・払出ユニット4前面の下方端部位置には、計数玉流入路404から獲得玉計数器407へのパチンコ玉の流入を遮断する流入口シャッタ406が設けられており、カードユニット3が後述する離席モードとなった場合や、発行に使用できるビジターカードの残数が無い場合には、該流入口シャッタ406が閉じられてパチンコ玉の流入が遮断されることで、獲得玉計数器407による新たなパチンコ玉の計数が禁止されるようになっている。
図8は、本実施例の計数・払出ユニット4の構成を示すブロック図であり、計数・払出ユニット4は、前述した払出ボタン401の操作を検出するための払出ボタンスイッチ401’、玉切り払出しユニット402、流入口シャッタ406、獲得玉計数器407とともに、これらに接続されて、計数・払出ユニット4の動作制御を行う制御部410と、カードユニット3(制御ユニット328)との通信を行うためのシリアルインターフェイスから成る第1通信部408と、管理コンピュータ150との通信を前述したローカルエリアネットワークを介して実施する第2通信部409とから構成されている。
制御部410には、制御マイコン(MPU)410aや、RAM410b、並びに制御マイコン(MPU)が実施する制御内容が記述された制御プログラムが記憶されたROM410cや電気的にデータを書換え記憶可能な不揮発性メモリであるEEPROM410dが含まれており、制御プログラムを制御マイコン(MPU)が実施して、接続されている各部を制御することにより、計数・払出ユニット4の計数機能並びに払出機能をはじめとする各機能が形成されている。
制御部410は、カードユニット3の制御ユニット328において前述したヘルスチェック処理が実施されることに応じて、所定の時間間隔毎に送信されるヘルスチェック要求の受信に応じて、割込処理としてヘルスチェック応答処理を実施する。このヘルスチェック応答処理においては、ヘルスチェック応答を返信するとともに、ヘルスチェックタイマをリセットする。尚、このヘルスチェックタイマには、通信不可能状態と判定するための規定時間(本実施例では2秒)が予めセットされており、該ヘルスチェックタイマがタイマアップすることにより、カードユニット3の制御ユニット328に対してヘルスチェック要求を送信し、該ヘルスチェック要求に対するヘルスチェック応答の返信が規定時間内に無い場合において、通信不可能状態であると判定し、ヘルスチェックタイマがタイマアップする前、或いは、通信不可能状態と判定した後にヘルスチェック要求の受信があった場合、若しくは、送信したヘルスチェック要求に対するヘルスチェック応答の返信が規定時間内にあった場合には、通信可能状態であると判定する。
尚、これら判定されたカードユニット3との通信状態(オンライン(通信可能)/オフライン(通信不可能))を示す下位通信状態データと、管理コンピュータ150との通信状態(オンライン(通信可能)/オフライン(通信不可能))を示す上位通信状態データが、RAM410bの所定領域に更新記憶される。
また、RAM410bには、対応するカードユニット3において受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと会員ID(会員カードのみ)と持玉数と貯玉数とが対応付けて記憶されている。
EEPROM410dには、起動時において接続されているカードユニット3から取得した装置IDを記憶(格納)する装置ID記憶領域と、営業当日のカードユニット3との各取引に対して付与される通し番号である取引通番のうち、最終取引通番が記憶(格納)する最終取引通番記憶領域とが設けられている。
尚、玉切り払出しユニット402には、遊技島上部の図示しないパチンコ玉供給樋からパチンコ玉が供給されているとともに、獲得玉計数器407にて計数されたパチンコ玉は、遊技島下部の図示しないパチンコ玉回収樋に排出されることにより、該遊技島において再使用される。
次に、本実施例の管理コンピュータ150について、図12に基づき説明する。まず、本実施例に用いた管理コンピュータ150は、図12に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス151に、該管理コンピュータ150が実施する各種処理を行うCPU152、ワークメモリ等として使用されるRAM153、時刻情報やカレンダ情報を出力するRTC154、ハードディスク等からなる記憶装置155、キーボードやマウス等の入力装置156、各種の画面を表示出力する表示装置157、各種情報をプリント出力するプリンタ158、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続された計数・払出ユニット4や景品交換用POS端末170とのデータ通信を行う通信部159が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置155には、管理コンピュータ150において実施される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カードを所持する会員遊技者が所有する本発明における所有遊技媒体数となる貯蓄玉数を構成する、営業当日において当該会員遊技者により獲得された持玉数並びに営業前日以前に当該会員遊技者により獲得された貯玉数を管理するための会員貯蓄管理テーブル(図13(a)参照)と、ビジターカードに記録されている該ビジターカードを所持する遊技者により営業当日において獲得された本発明における所有遊技媒体数となる持玉数を管理するためのビジター貯蓄管理テーブル(図13(b)参照)と、会員カードを所有する会員遊技者に関する会員情報が格納される会員情報テーブル(図14(a)参照)と、会員遊技者を特定可能な会員ID毎に、当該会員遊技者の遊技情報を含む遊技履歴が格納される会員別遊技履歴テーブル(図14(b)参照)とが記憶されている。
会員貯蓄管理テーブルには、図13(a)に示すように、各会員カードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者を個々に識別可能な会員識別情報である会員IDと、当該会員遊技者がその営業当日において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である持玉数と、当該会員遊技者がその営業前日以前において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である貯玉数とが記憶されており、会員カードに記憶されている会員カードID若しくは会員IDから、当該会員遊技者が所有する貯蓄玉数である持玉数や貯玉数を特定できるようになっている。
尚、会員貯蓄管理テーブルに管理されている持玉数は、その営業当日のみ持玉数として管理されており、営業終了後の締め処理において会員貯蓄管理テーブルに存在する持玉数は、貯玉数に加算更新された後、全てリセットされる。
また、ビジター貯蓄管理テーブルには、図13(b)に示すように、各ビジターカードを個々に識別可能なカードIDに対応付けて、当該ビジターカードを所持する遊技者がその営業当日において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である持玉数が記憶されており、ビジターカードに記憶されているカードIDから、当該遊技者が所有する持玉数を特定できるようになっている。
つまり、本実施例の管理コンピュータ150(管理装置)においては、カードID(記録媒体識別情報)に対応付けて当該ビジターカード(一般用記録媒体)の持玉数(所有遊技媒体数)が管理されている。
尚、ビジター貯蓄管理テーブルに管理されている持玉数は、その営業当日のみ有効とされており、営業終了後の締め処理においてビジター貯蓄管理テーブルに存在する持玉数が全てリセットされることにより、無効化される。
会員情報テーブルには、図14(a)に示すように、会員カードを所持する会員遊技者の会員IDに対応付けて、本人確認のための暗証番号と、会員カードの受付けに応じて一日に1回所定の来店ポイントが加算更新される来店ポイントと、来店状況等に基づくランクと、会員の氏名(名字並びに名前)、性別、年齢、誕生日、職業、住所、電子メールアドレスからなる会員属性情報(個人情報)とが登録されている。
また、会員別遊技履歴テーブルには、図14(b)に示すように、会員ID毎に、当該会員遊技者の遊技履歴、具体的には、来店日、遊技を行ったパチンコ機2の台番号、機種名、遊技開始時間(時刻)、遊技終了時間(時刻)、遊技開始から終了までの間の遊技時間、始動回数、大当回数、確率変動回数(確変回数)、獲得玉数、支出金額、再プレイ玉数、使用持玉数からなる遊技履歴が格納されている。会員別遊技履歴テーブルの来店日には、RTC154から出力されるカレンダ情報に基づく当該遊技履歴の記憶時点の年月日が格納されるとともに、遊技開始時間、遊技終了時間、遊技時間、始動回数、大当回数、確変回数、獲得玉数、支出金額の遊技履歴は、計数・払出ユニット4を介して会員カードの返却時にカードユニット3から送信されてくる会員遊技履歴データに基づいて記憶される。
以下、本実施例のカードユニット3並びに計数・払出ユニット4において実施される処理内容について、図15〜図32に基づいて説明していく。
まず、カードユニット3の制御ユニット328は、カードユニット3への電源投入により起動されることで、Sb1の起動処理を実施して、各部の接続状況の確認や、システムコントローラ100やホールコンピュータへの接続確認要求の送信、並びに該接続確認要求の送信に応じてシステムコントローラ100、ホールコンピュータから返信される設定情報に基づく各設定データに初期値等の設定、RAM328bに記憶されている各種データの初期化や更新等を実施する。
そして、該起動処理の実施後においてSb2〜Sb11の処理を巡回実施することで、カード挿入口309への会員カード或いはビジターカードの挿入であるカード受付け、遊技者(会員またはビジター)による貸出ボタンの操作、紙幣挿入口302からの紙幣の投入による現金受付け、遊技者による返却ボタンの操作、再プレイボタン319の操作(表示制御基板329からの再プレイ操作情報の受信)、払出ボタン401の操作に応じた計数・払出ユニット4からの計数払出開始通知の受信、係員が所持するリモコンにおける離席操作(表示制御基板329からの離席操作情報の受信)、投入ホッパ405へのパチンコ玉の投入によるパチンコ玉の計数に応じて計数・払出ユニット4からの計数開始通知の受信、係員が所持するリモコンにおける持玉移行操作(表示制御基板329からの持玉移行操作情報の受信)、メニューボタン316の操作(表示制御基板329からのメインメニュー表示操作情報の受信)、を検知する待機状態となる。
尚、制御ユニット328は、Sb1の起動処理の後、これら図15に示す通常処理と平行して、対応するパチンコ機2やアウト玉計数器16から出力される、大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号、アウト玉計数信号の入力や変化や、計数・払出ユニット4からのヘルスチェック要求や上位システム切断(接続)通知の受信に伴う割込の発生を監視する図示しない割込監視処理を、これら通常処理を実施する処理タスクとは個別の処理タスクに基づいて実施することで、各割込対象状態の発生を監視し、割込発生に伴う遊技情報の更新処理や、計数済玉数更新処理、通信状態データの更新処理等を、逐次実施できるようになっている。
上記した待機状態において、遊技者が、ビジターカードまたは会員カードをカード挿入口309に挿入した場合には、該ビジターカード或いは会員カードの挿入に伴う挿入検知情報がカードリーダライタ327から制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb2においてカード受付け有りと判断してSb20のステップに進み、図示しないカード受付け処理を実施する。
このSb20における本実施例のカード受付け処理においては、カード挿入口309に挿入された会員カードまたはビジターカードの取り込み指示をカードリーダライタ327に出力して、挿入された会員カード或いはビジターカードをカードリーダライタ327のカードスロット392内に取り込んで、該会員カード或いはビジターカードに記憶されている記憶データ、具体的には、当該会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと会員ID(会員カードのみ)とプリペイド残額データ、持玉数データ(ビジターカードのみ)、オフラインフラグ等を読み出す。
次に制御ユニット328は、受付けた会員カード又はビジターカードから読み出した(会員)カードIDとプリペイド残額データと装置IDとを含む認証要求をシステムコントローラ100に送信し、システムコントローラ100からの認証結果を受信するカード認証処理を実施する。
この認証要求の受信に応じてシステムコントローラ100は、受信した認証要求に含まれる(会員)カードIDが、会員カードテーブル又はビジターカードテーブルに存在するか否かとともに、利用不可フラグに利用不可「1」が記憶されているか否かを判定し、存在するとともに利用不可「1」が記憶されていない、つまり利用不可フラグに「0」が記憶されている場合には、該(会員)カードIDに対応付けて会員カードテーブル又はビジターカードテーブルに記憶、管理されているプリペイド残額が、該受信した認証要求に含まれるプリペイド残額データ、すなわち、受付けた会員カード或いはビジターカードから読み出したプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額に一致するか否かを判定し、一致することを条件に、認証結果として「認証OK」を返信する一方、会員カードテーブル又はビジターカードテーブルに当該(会員)カードIDが存在しない場合や、利用不可フラグに利用不可「1」が記憶されている場合並びにプリペイド残額が一致しない場合には「認証NG」を返信する。但し、プリペイド残額が一致しない場合であって、認証要求に含まれるプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額の方が少額の場合には、会員カードテーブル又はビジターカードテーブルにおけるプリペイド残額を、該少額の金額に更新するとともに、「認証OK」を返信して、当該会員カード又はビジターカードの利用を許諾する。
この「認証OK」の送信に際してシステムコントローラ100は、受信した認証要求に含まれる装置IDに対応するユニット管理テーブルの「状況」のデータを「受付中」に更新するとともに、受信した認証要求に含まれる(会員)カードIDをユニット管理テーブルの「受付ID」の項目に格納する。
システムコントローラ100から返信された認証結果が「認証NG」である場合にカードユニット3は、受付けた会員カード或いはビジターカードの排出指示をカードリーダライタ327に出力して、挿入された会員カード或いはビジターカードを返却させてカード受付け処理を終了する一方、返信された認証結果が「認証OK」であり、受付けたカードが上位オフラインフラグ並びに下位オフラインフラグのいずれの記録も無い会員カード或いはビジターカードである場合には、図16に示すように、対応する計数・払出ユニット4に対して、受付けた会員カード或いはビジターカードから読み出した(会員)カードIDと会員ID(会員カードのみ)と持玉数(ビジターカードのみ)、フラグデータを含むカード挿入通知を、通信部335より計数・払出ユニット4に対して送信する。
つまり、本実施例では通信部335によって、記録媒体処理手段となるカードリーダライタ327により読み出した会員IDが、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)に送信されており、該通信部335によって本発明の会員識別情報送信手段が形成されている。
このカード挿入通知を受信した計数・払出ユニット4は、まず、受信したカード挿入通知に含まれる(会員)カードIDの先頭符号から、挿入されたカードが会員カードであるか或いはビジターカードであるかを判定し、ビジターカードである場合には、図16(a)に示すように持玉数照合処理を実施する一方、会員カードである場合には、図16(b)に示ように、管理コンピュータ150から暗証番号、持玉数、貯玉数を取得する情報取得処理を実施する。
具体的に、受信したカード挿入通知に含まれる(会員)カードIDの先頭符号が、「VC」で始まるカードIDである場合には、対応するカードユニット3に挿入されたカードがビジターカードであると判定し、該カードIDと受信したカード挿入通知に含まれる持玉数とを含む持玉数照合要求を、管理コンピュータ150に対して送信する。
この持玉数照合要求の受信に応じて管理コンピュータ150は、受信した持玉数照合要求に含まれるカードIDが、ビジター貯蓄管理テーブルに存在するか否かを判定するとともに、存在する場合において、該カードIDに対応してビジター貯蓄管理テーブルに記憶されている持玉数と、受信した持玉数照合要求に含まれる持玉数とを照合し、照合結果を返信する。
尚、この照合において、双方の持玉数が一致しない場合であって、上位オフラインフラグ或いは下位オフラインフラグのいずれかがオフラインを示すものである場合、つまり上位オフラインフラグ或いは下位オフラインフラグの記録が存在する場合には、後述するように、図28に示す処理がそれぞれ実施されることにより、ビジター貯蓄管理テーブルに記憶されている持玉数(上位オフラインフラグがある場合)或いはビジターカードに記録されている持玉数(下位オフラインフラグがある場合)が訂正される。
該返信された照合結果が照合OKである場合に計数・払出ユニット4(制御部410)は、「OK」を含むカード挿入結果をカードユニット3(制御ユニット328)に返信した後、受信したカード挿入通知に含まれるカードIDと持玉数とを記憶して、該持玉数の払出を可能(払出ボタン401の操作を有効)とする一方、返信された照合結果が照合NGである場合には、「NG」を含むカード挿入結果をカードユニット3(制御ユニット328)に返信した後、受信したカード挿入通知に含まれるカードIDのみを記憶して、持玉数の払出は不可(払出ボタン401の操作を無効)とするとともに、流入口シャッタ406を閉じて、獲得玉計数器407による新たなパチンコ玉の計数を禁止する。
このカード挿入結果の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、受信したカード挿入結果が「OK」を含む場合には、受付け中のビジターカードから読み出したカードID、プリペイド残額、持玉数をカードテーブルに格納するとともに、格納したプリペイド残額を残額表示器に表示した後、Sb2〜Sb11の待機状態に戻る。
一方、受信したカード挿入結果が「NG」を含む場合には、受付け中のビジターカードから読み出したカードIDとプリペイド残額をカードテーブルに格納するとともに、「持玉数」としてNGをカードテーブルに格納し、格納したプリペイド残額を残額表示器に表示した後、Sb2〜Sb11の待機状態に戻る。
つまり、照合が一致しなかった持玉数は、計数・払出ユニット4において払出に使用されることはないので、これら持玉数を存在しないものとして扱い、認証が得られたプリペイド残額のみの使用を許可する。
また、受信したカード挿入通知に含まれる(会員)カードIDの先頭符号が、「KC」で始まる会員カードIDである場合において計数・払出ユニット4(制御部410)は、対応するカードユニット3に挿入されたカードが会員カードであると判定し、該会員カードIDと受信したカード挿入通知に含まれる会員IDとを含む情報取得要求を、管理コンピュータ150に対して送信して、当該会員遊技者が所有する貯玉数、持玉数、暗証番号等の情報を取得する情報取得処理を実施する。
この情報取得要求の受信に応じて管理コンピュータ150は、受信した情報取得要求に含まれる会員カードID並びに会員IDが、会員貯蓄管理テーブルに存在するか否かを判定するとともに、存在する場合において、該会員カードID並びに会員IDに対応して会員貯蓄管理テーブルに記憶されている持玉数と貯玉数、並びに該会員IDに対応付けて会員情報テーブルに記憶されている暗証番号を読み出し、該読み出した暗証番号、貯玉数、持玉数と、OKとを返信する一方、会員カードID並びに会員IDが会員貯蓄管理テーブルに存在しない場合には、NGのみを返信する。
該返信された内容が、暗証番号、貯玉数、持玉数と、OKを含む場合に計数・払出ユニット4(制御部410)は、該返信内容を含むカード挿入結果をカードユニット3(制御ユニット328)に返信した後、カードユニット3から受信したカード挿入通知に含まれる会員カードIDと会員IDと、管理コンピュータ150から取得した持玉数と貯玉数とをRAM410bに記憶する一方、返信された内容がNGのみである場合には、「NG」を含むカード挿入結果をカードユニット3(制御ユニット328)に返信した後、カードユニット3から受信したカード挿入通知に含まれる会員カードIDと会員IDのみをRAM410bに記憶するとともに、流入口シャッタ406を閉じて、獲得玉計数器407による新たなパチンコ玉の計数を禁止する。
このカード挿入結果の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、受信したカード挿入結果が「OK」を含む場合には、受付け中の会員カードから読み出した会員カードID、会員ID、プリペイド残額と、該カード挿入結果に含まれる暗証番号、持玉数、貯玉数をカードテーブルに格納し、格納したプリペイド残額を残額表示器に表示した後、入金並びに玉貸が可能である旨を表示部312に表示して会員遊技者に報知するとともに、テンキーを含む暗証番号の受付け画面並びに暗証番号の入力を促すアナウンス表示を表示部312に表示して、暗証番号の受付けを行う。
そして、受付けた暗証番号とカードテーブルに格納した暗証番号とを比較し、双方が一致した場合において、RAM328b内の所定領域の照合済みフラグを、照合済みを示す「1」に更新するとともに、計数・払出ユニット4(制御部410)に対し、暗証入力完了通知を送信した後、貯玉数が所定の再プレイ単位玉数以上であることを条件に、LED320aを点灯状態として再プレイ表示部320により再プレイが可能であることを報知する。尚、暗証番号が一致しない場合には、所定回数に限り、暗証番号の再受付けを実施する。
これら暗証入力完了通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、持玉数の払出を可能(払出ボタン401の操作を有効)とする。つまり、上述した管理コンピュータ150からNGが返信された場合には、暗証入力完了通知を受信することはあり得ないので、計数・払出ユニット4における持玉数の払出は不可(払出ボタン401の操作を無効)とされることになる。
尚、暗証入力完了通知の受信した場合であって、カードテーブルに格納されている持玉数が「0」でない場合、つまり、持玉数の範囲内の払出が可能である場合には、再プレイを禁止する旨を含む再プレイボタン動作指定通知(図18)がカードユニット3(制御ユニット328)に対して送信されることで、再プレイ操作が無効(LED320aが消灯状態)とされ、持玉数の払出のみが有効とされ、払出しにより持玉数が「0」となった場合には、許諾する旨を含む再プレイボタン動作指定通知がカードユニット3(制御ユニット328)に対して送信されることで、再プレイ操作が有効とされ、貯玉数を使用することができるようになっている。
つまり、本実施例では、当日において会員遊技者が獲得した獲得玉数である持玉数は、貯玉数と異なり、手数料を必要とせずに払出しが実施されることから、これら手数料がかからない持玉数が存在する場合において再プレイ操作を無効とすることで、手数料がかからない持玉数が存在するにもかかわらず、手数料のかかる貯玉数が使用されてしまうことによる会員遊技者の不利益の発生を防止することができるようになっている。
また、受信したカード挿入結果が「NG」を含む場合にカードユニット3(制御ユニット328)は、受付け中の会員カードから読み出した会員カードID、会員ID、プリペイド残額と、持玉数並びに貯玉数にNGをカードテーブルに格納し、格納したプリペイド残額を残額表示器に表示した後、Sb2〜Sb11の待機状態に戻る。
つまり、「NG」を含むカード挿入結果を受信した場合には、計数・払出ユニット4において持玉数が払出されることがないので、これら持玉数を存在しないものとして扱うとともに、貯玉数についても存在しないものとして再プレイを許諾せず、認証が得られたプリペイド残額のみの使用を許可する。
これら残額表示器にプリペイド残額が表示された後、遊技者が貸出ボタンの操作を実施した場合には、該遊技者による貸出ボタンの操作を検知するための貸出ボタンスイッチからの信号が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb2〜Sb11の待機状態におけるSb3のステップにおいて貸出ボタンの操作有りと判断してSb21のステップに進み、貸出処理を実施する。
この貸出処理においては、まず、挿入された会員カード或いはビジターカード(紙幣挿入により発行されたビジターカードを含む)から読み出してRAM328b(カードテーブル)に記憶しているプリペイド残額が、本実施例における使用単位額(貸出処理にプリペイド残額を使用する際の予め定められた単位額)となる100円と該使用単位額に相当する消費税額である5円(本実施例においては税率5%)との合計額である税込単位額となる105円未満であるか否かを判定し、プリペイド残額が105円未満である場合には該判定において「Yes」と判定されて、該貸出処理を終了してSb2〜Sb11の待機状態に戻る一方、プリペイド残額が105円以上である場合には、次のステップに進み、プリペイド残額が本実施例において貸出処理の使用金額として設定されている500円と該使用金額に相当する消費税額である25円(税率5%)との合計額である税込使用額となる525円以上であるか否かを判定する。
プリペイド残額が税込使用額以上である場合には、使用金額玉貸処理を実施する一方、税込使用額未満である場合には、表示金額玉貸処理を実施する。
この使用金額玉貸処理においては、使用金額となる500円に相当するパチンコ玉数の払出指示、具体的には、500円分に相当する125玉の払出指示を、対応するパチンコ機2に対して出力して該パチンコ玉数を払い出させる。
つまり、該貸出処理において制御ユニット328は、記録媒体処理手段となるカードリーダライタ327にて読み出したプリペイド残額データ並びに(会員)カードID(遊技用価値特定情報)から特定されるプリペイド残額(遊技用価値)の大きさの少なくとも一部を使用し、該使用するプリペイド残額(遊技用価値)の大きさに相当するパチンコ玉数(遊技媒体)を貸出すための処理を実施しており、該貸出処理を実施する制御ユニット328によって、本発明の遊技媒体貸出し手段が形成されている。
そして、残額表示器に表示されているプリペイド残額(RAM328bのカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に同一)から、税込使用額である525円(4円/玉)を減算更新するとともに、カードテーブルのプリペイド残額並びに受付け中の会員カード或いはビジターカードに記憶されているプリペイド残額データを、税込使用額である525円を減算更新した新たなプリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データに更新した後、システムコントローラ100に対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、税込使用額とを含む貸出完了通知を送信して、システムコントローラ100の会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルにて該(会員)カードIDに対応付けて記憶されているプリペイド残額から該税込使用額を減算更新させる。
そして、受付け中のカードがビジターカードであるか否かを判定し、ビジターカードでない場合には該貸出処理を終了してSb2〜Sb11の待機状態に戻る一方、ビジターカードを受付け中である場合には、残額表示器に表示されているプリペイド残額(RAM328bのカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に同一)が0であるか否かを判定する。
そして、該判定においてプリペイド残額が0でない場合には、該貸出処理を終了してSb2〜Sb11の待機状態に戻る一方、プリペイド残額が0である場合には、更に、カードテーブルの持玉数が存在するか否かを判定する。尚、持玉数にNGが格納されている場合についても、存在するものと判定する。
持玉数が存在する場合には、Sb2〜Sb11の待機状態に戻る一方、持玉数が存在しない場合には、該プリペイド残額が0となったビジターカードの回収指示をカードリーダライタ327に出力して、カードリーダライタ327の内方側のカード貯留部370に回収するとともに、システムコントローラ100に対し、該回収したビジターカードのカードIDを含む回収通知を送信してカードテーブルをリセットした後、Sb2〜Sb11の待機状態に戻る。
この回収通知を受信したシステムコントローラは、該回収通知に含まれるカードIDに対応するビジターカードテーブルの状況を、利用中から保管中に更新する。
尚、この際、カード貯留部370に残存するビジターカードの残数が「0」から「1」に変化した場合、つまり、空状態が解消された場合には、ストックカード状態通知(残有り)が計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信されることで、制御部410は、カード貯留部370に発行可能なプリペイドカードが存在することを把握できるようになっている。
また、カード貯留部370に貯留されているビジターカードが全て発行に使用されて、カード貯留状態が「0」に変化した場合には、ストックカード状態通知(残無し)が計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信されることで、制御部410は、対応するカードユニット3のカード貯留部370に発行可能なプリペイドカードが存在しないことを把握できるようになっており、このように、カード貯留部370に発行可能なプリペイドカードが存在しない場合であって、カードスロット392にもビジターカードの受付けがない場合、並びに、カードスロット392に会員カードを受付け中であって、管理コンピュータ150との通信状態がオフライン(非接続)状態である場合において、制御部410は、流入口シャッタ406を閉じて、獲得玉計数器407による新たなパチンコ玉の計数を禁止することで、これら計数された持玉数(計数済玉数)がプリペイドカードに記録できなくなることを防止できるようになっている。
つまり、本実施例のカードユニット3は、カード貯留部370(一般用記録媒体格納手段)に格納されているビジターカード(一般用記録媒体)の数が0となったことを条件に、計数・払出ユニット4(前記遊技媒体計数装置)に対し、該計数・払出ユニット4における計数を禁止させるためのストックカード状態通知(計数禁止情報)を送信している。
一方、表示金額玉貸処理においては、残額表示器に表示されているプリペイド残額(RAM328bのカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に同一)の内、使用単位額である100円と、該100円に対応する消費税額である5円との合計額である105円(税込単位額)の整数倍の金額で最大の金額、例えば、プリペイド残額が475円であれば、105円(税込単位額)の整数倍の金額で最大の金額となる4倍に該当する420円に相当するパチンコ玉数の払出指示、具体的には、420円から消費税額である20円を除いた税なし金額である400円分に相当する100玉の払出指示を、対応するパチンコ機2に対して出力して該パチンコ玉数を払い出させる。
そして、残額表示器に表示されているプリペイド残額(RAM328bのカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に同一)から、パチンコ玉の玉貸に使用した税込みの金額である420円を減算更新するとともに、カードテーブルのプリペイド残額データ並びに受付け中の会員カード或いはビジターカードに記憶されているプリペイド残額データを、該税込みの金額である420円を減算更新した新たなプリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データに更新した後、システムコントローラ100に対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、該税込みの金額である420円とを含む貸出完了通知を送信して、システムコントローラ100にて(会員)カードIDに対応付けて会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額から該税込みの金額を減算更新させる。
そして、前述した場合と同様に、受付け中のカードがビジターカードであってプリペイド残額が0であるか否かを判定し、ビジターカードであってプリペイド残額が0である場合には、更に、持玉数が存在しないことを条件にビジターカードを回収した後、該貸出処理を終了してSb2〜Sb11の待機状態に戻る。
また、前述したSb2〜Sb11の待機状態において、遊技者が紙幣挿入口302から現金(紙幣)を投入した場合には、該現金(紙幣)の投入に伴う貨幣識別情報が紙幣識別ユニット321から制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb4のステップにおいて現金の受付け有りと判断してSb22のステップに進み、図示しない発行・入金処理を実施する。
この発行・入金処理においては、まず、入力された貨幣識別情報から投入された貨幣の投入金額を特定するとともに、カードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在するか否かを判定する。
そして、受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在しないとの判定の場合に制御ユニット328は、カード貯留部370に収納されているビジターカードをカードスロット392上の所定の読み取り位置に移動させて、当該ビジターカードのカードIDを読み出し、該読み出したカードIDと、投入金額と、当該カードユニット3の装置IDとを含む発行要求をシステムコントローラ100に送信する。
この発行要求の受信に応じてシステムコントローラ100は、受信した発行要求に含まれるカードIDが、ビジターカードテーブルに存在するか否かを判定し、存在する場合には、該カードIDに対応するビジターカードテーブルの「状況」を「利用中」に更新するとともに、受信した投入金額を「残存金額」にプリペイド残額として格納する一方、受信した発行要求に含まれる装置IDに対応するユニット管理テーブルの「状況」を「受付け中」に更新するとともに、「受付ID」に当該受信したカードIDを格納した後、「発行許諾」を該発行要求の送信元のカードユニット3に対して返信する。尚、受信したカードIDが、ビジターカードテーブルに存在しない場合には、「発行不可」が返信される。
この「発行許諾」の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、カードスロット392に移動させたビジターカードに、投入金額に相当するプリペイド残額を書き込み記憶するとともに、カードテーブルに、該ビジターカードのカードIDと投入金額に相当するプリペイド残額とを記憶、並びに残額表示器に該プリペイド残額を表示した後、該発行・入金処理を終了してSb2〜Sb11の待機状態に戻る。
尚、システムコントローラ100から「発行不可」を受信した場合、並びに、カード貯留部370にビジターカードが収納されていない場合には、紙幣挿入口302から投入された現金(紙幣)を返却するとともに、多機能ランプ301を所定のエラー報知態様にて点灯させるエラー報知処理を、該エラー状態が解消されるまで実施することで、エラーの発生を報知する。
一方、現金(紙幣)の投入時においてカードスロット392に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在する場合には、上記にて特定した投入金額を、受付け中の会員カード或いはビジターカード並びにカードテーブルに記憶されているプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額に加算して、これら各プリペイド残額データを加算後の新たなプリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データに更新した後、該入金金額(投入金額に同じ)と当該カードユニット3の装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDとを含むカード入金通知をシステムコントローラ100に送信して、該システムコントローラ100の会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルにおいて該(会員)カードIDに対応して記憶されているプリペイド残額に該入金金額を加算更新させる。
そして、残額表示器に表示されているプリペイド残額を、加算更新後の新たな金額に更新表示して、該入金処理を終了してSb2〜Sb11の待機状態に戻る。
また、前述したSb2〜Sb11の待機状態において、遊技者が返却ボタンの操作を実施した場合には、遊技者による返却ボタンの操作を検知するための返却ボタンスイッチからの信号が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb5において返却ボタンの操作有りと判断してSb23に進み、返却処理を実施する。
つまり、制御ユニット328が実施するSb5のステップにおいて、会員カード(会員用記録媒体)またはビジターカード(一般用記録媒体)を排出するための排出操作が検知されており、該Sb5を実施する制御ユニット328によって本発明の排出操作検知手段が形成されている。
この返却処理においては、まず、カードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在するか否かを判定し、存在しない場合には当該操作を無効とする一方、存在する場合には、受付け中のカードが、会員カード或いはビジターカードであるかを、カードテーブルに会員IDが記憶されているか否かにより判定する。
該判定において、受付け中のカードが会員カードである場合には、図23に示すように、現金の受付け、貸出ボタンの操作、再プレイボタン319の操作を無効とすることで、貸出処理、発行・入金処理、再プレイ処理を禁止する。尚、カードの受付けについては、会員カードが挿入された時点で、シャッタ用ソレノイド399によりカード挿入口309においてシャッタが出状態とされることで、既に新たなカードの受付けが禁止されている。
そして、計数・払出ユニット4(制御部410)に対してカード排出通知を送信して、返却操作があったことを通知する。
このカード排出通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、払出ボタン401の操作を無効とするとともに流入口シャッタ406を閉じることで、持玉数の払出し並びに新規のパチンコ玉の計数を禁止するとともに、RAMに記憶している会員カードIDや会員ID等のデータを消去した後、カード排出結果(OK)を返信する。但し、この際、管理コンピュータ150との通信状態がオフラインである場合には、図25に示すように異なる処理が実施される。
このカード排出結果(OK)の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、排出指示をカードリーダライタ327に出力して受付け中の会員カードをカード挿入口309から排出させるともに、会員遊技情報テーブルに記憶されている会員遊技情報データをカードテーブルに格納されている会員カードIDと会員IDとともに、計数・払出ユニット4(制御部410)に送信した後(図示略)、カードテーブルをリセットする。
これら計数・払出ユニット4(制御部410)に送信された会員遊技情報データは、前述したように、管理コンピュータ150に中継されて、会員別遊技履歴テーブルに記憶されることで、当該会員の遊技履歴が管理コンピュータ150において管理される。
さらにカードユニット3(制御ユニット328)は、多機能ランプ301の点灯態様を、カードの受付けが可能であることを示す所定の点灯色の点灯状態に更新するとともに、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して、排出完了通知を送信した後、入金禁止を解除してSb2〜Sb11の待機状態に戻る。
この排出完了通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、流入口シャッタ406の閉鎖を解除することで、パチンコ玉の計数を可能とする。但し、対応するカードユニット3に発行可能なビジターカードの残数が0である場合は、上述したように、パチンコ玉の計数は可能とされない。
一方、上記した判定において、受付け中のカードがビジターカードである場合には、さらに、所定の自動払出玉数(本実施例では125玉)未満の端玉の払出設定が予め設定されているか否かを判定する。
端玉の払出設定が設定されていない場合において制御ユニット328は、図21に示すように、現金の受付け、貸出ボタンの操作を無効とすることで、貸出処理、発行・入金処理を禁止する。尚、カードの受付けについては、ビジターカードが挿入された時点で、シャッタ用ソレノイド399によりカード挿入口309におけるシャッタが出状態とされることで、既に新たなカードの受付けが禁止されている。
そして、計数・払出ユニット4(制御部410)に対してカード排出通知を送信して、返却操作があったことを通知する。
このカード排出通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、払出ボタン401の操作を無効とするとともに流入口シャッタ406を閉じることで、持玉数の払出し並びに新規のパチンコ玉の計数を禁止するとともに、RAMに記憶しているカードIDや持玉数等のデータを消去した後、カード排出結果(OK)を返信する。
このカード排出結果(OK)の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、対応する計数・払出ユニット4(制御部410)から送信される後述する上位システム切断通知並びに上位システム接続通知に基づいてRAM328bの所定領域に記憶している上位通信状態データによって、計数・払出ユニット4(制御部410)と管理コンピュータ150との通信状態を特定し、特定した上位通信状態がオフライン(通信不可能)状態であれば、上位オフラインフラグとしてオフラインを示すデータ(フラグデータ「1」)を受付け中のビジターカードに書き込み記録した後、排出指示をカードリーダライタ327に出力して受付け中のビジターカードをカード挿入口309から排出させるともに、カードテーブルをリセットする。
さらにカードユニット3(制御ユニット328)は、多機能ランプ301の点灯態様を、カードの受付けが可能であることを示す所定の点灯色の点灯状態に更新するとともに、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して、排出完了通知を送信した後、入金禁止を解除してSb2〜Sb11の待機状態に戻る。
この排出完了通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、流入口シャッタ406の閉鎖を解除することで、パチンコ玉の計数を可能とする。但し、対応するカードユニット3に発行可能なビジターカードの残数が0である場合は、上述したように、パチンコ玉の計数は可能とされない。
一方、端玉の払出設定が設定されている場合において制御ユニット328は、図22に示すように、払出設定が設定されていない場合と同様に、現金の受付け、貸出ボタンの操作を無効とすることで、貸出処理、発行・入金処理を禁止するとともに、その時点の計数済玉数(持玉数)が、所定の自動払出玉数(本実施例では125玉)未満であるか否かを判定する。
計数済玉数(持玉数)が自動払出玉数未満でない場合には、計数・払出ユニット4(制御部410)に対してカード排出通知を送信するステップに進むことで、前述した端玉の払出設定が設定されていない場合と同一の処理を実施する一方、計数済玉数(持玉数)が自動払出玉数未満である場合には、該計数済玉数(持玉数)の払出を要求する端数玉払出要求を計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信する。
この端数玉払出要求の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、払出ボタン401の操作を無効とするとともに流入口シャッタ406を閉じることで、持玉数の払出し並びに新規のパチンコ玉の計数を禁止して、端数玉払出応答を返信した後、RAMに記憶している持玉数、例えば124玉を含む計数払出開始通知をカードユニット3(制御ユニット328)に送信する。
この計数払出開始通知の受信に応じて制御ユニット328は、該計数払出開始通知に含まれる持玉数が、カードテーブルに格納している持玉数(表示部312に表示されている計数済玉数に同じ)と同じであるかを確認し、同一であることを条件に計数払出開始応答(OK)を返信した後、カードテーブルに格納している持玉数並びに表示部312に表示されている計数済玉数を「0」に更新するとともに、更新後の持玉数である「0」を、受付け中のビジターカードに更新記録することで、該持玉数をビジターカードにより特定可能とし、該更新記録の完了に応じて減算した持玉数(124玉)と、減算更新後の新たな持玉数「0」と取引通番とを含む計数引落完了通知を計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信する。
この計数引落完了通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、持玉数である124玉のパチンコ玉の玉切り払出しユニット402からの払出しを開始し、124玉全ての払出しが完了した場合に払出しを終了するとともに、管理コンピュータ150に対してRAM410bに記憶しているカードIDと新たな持玉数「0」とを含む持玉数更新要求を送信して、管理コンピュータ150のビジター貯蓄管理テーブルにおいて、該カードIDに対応して記憶されている持玉数を「0」に更新させる。
そして、更新後の持玉数「0」を取引通番とを含む計数払出終了通知(貯玉数はビジターカードのため一義的に「0」)をカードユニット3(制御ユニット328)に対して送信する。
この計数払出終了通知の受信に応じて制御ユニット328は、該計数払出終了通知に含まれる持玉数が、受付け中のビジターカードに更新記録した持玉数である「0」になっているかをチェックするとともに、取引通番が一致するかをチェックし、これらが同じであることを条件に計数払出終了応答(OK)を返信する。
そして、このように端数玉の払出が完了した後、計数・払出ユニット4(制御部410)に対してカード排出通知を送信するステップに進んで、前述した端玉の払出設定が設定されていない場合と同様の処理を実施することにより、受付け中のビジターカードがカード挿入口309から排出される。
つまり、本実施例の制御ユニット328が実施する返却処理においては、本発明の排出操作検知手段となるSb5のステップにおける排出操作の検知に応じて、カードリーダライタ327(記録媒体処理手段)に受付け中の会員カード(会員用記録媒体)またはビジターカード(一般用記録媒体)を排出している。
また、前述したSb2〜Sb11の待機状態において、遊技者が再プレイボタン319の操作を実施した場合には、該再プレイボタン319の操作を検知した表示制御基板329から再プレイ操作情報が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb6において再プレイボタン319の操作有りと判断してSb24に進み、図示しない再プレイ処理を実施する。
この再プレイ処理においては、まず、RAM328b内に記憶されている暗証番号の照合済みの有無を示す照合済みフラグが、照合済みを示す「1」であるか否かを判定し、「1」でない場合(照合済みでない場合)には、遊技者が会員でないものとして該再プレイ処理を終了してSb2〜Sb11の待機状態に戻る一方、照合済みを示す「1」である場合には、さらに、LED320aが点灯状態であるか否か、つまり、貯玉数が所定の再プレイ単位玉数以上であるか否かを判定し、LED320aが点灯状態である場合には、カードテーブルに記憶されている貯玉数から、再プレイ単位玉数を減算更新し、再プレイ表示部320(LED320a)を消灯した後、再プレイ玉貸処理を実施する。この本実施例の再プレイ玉貸処理においては、再プレイ単位数(135玉)に対応するパチンコ玉数、具体的には、再プレイ単位数(135玉)から手数料を除いた125玉のパチンコ玉の払出指示を、対応するパチンコ機2に対して出力して該パチンコ玉数を払い出させる。
そして、対応する計数・払出ユニット4(制御部410)に対して、カードテーブルに記憶されている会員カードID並びに会員IDと、貯玉数から減算した再プレイ単位数(135玉)とを含む再プレイ完了通知を送信した後、該再プレイ処理を終了してSb2〜Sb11の待機状態に戻る。
これら計数・払出ユニット4(制御部410)に送信された再プレイ完了通知は、該計数・払出ユニット4(制御部410)により管理コンピュータ150に中継され、管理コンピュータ150における会員貯蓄管理テーブルにおいて、該再プレイ完了通知に含まれる会員カードID並びに会員IDに対応付けて記憶されている貯玉数から再プレイ単位数(135玉)が減算更新される。
尚、これら再プレイ単位玉数の減算更新後の貯玉数が、再プレイ単位玉数以上である場合には、再プレイ玉貸処理の終了後において、再度、再プレイ表示部320(LED320a)が点灯状態とされる。
また、本実施例では、持玉数が存在せず、貯玉数が所定の再プレイ単位玉数以上であってLED320aが点灯状態とされた後であっても、上位通信状態データ或いは下位通信状態データのいずれかが通信不可能状態(オフライン)に更新されたときには、これらLED320aが消灯状態とされることで、再プレイ玉貸処理が禁止され、上位通信状態データ或いは下位通信状態データのいずれもが通信可能状態(オンライン)に更新されることで、再度、LED320aが点灯状態とされることで、再プレイ玉貸処理が許諾される。
また、遊技者が、パチンコ機2における遊技によりパチンコ玉を獲得し、該獲得したパチンコ玉を計数するために、下皿24からから投入ホッパ405に投入した場合には、該投入ホッパ405に投入されたパチンコ玉が計数玉流入路404を通じて獲得玉計数器407に供給されて計数されることにより、計数・払出ユニット4(制御部410)からは、図17並びに図18に示すように、パチンコ玉の計数が開始されたことを知らせるための計数開始通知がカードユニット3(制御ユニット328)に送信される。
このようにして送信された計数開始通知の受信は、前述したSb2〜Sb11の待機状態におけるSb9において検知されてSb27に進み、計数対応処理が実施される。
この計数対応処理は、カードリーダライタ327に受付け中のカードがビジターカードである場合と会員カードである場合で異なる内容の処理とされており、受付け中のカードがビジターカードである場合については、図17に示す処理が実施され、受付け中のカードが会員カードである場合については、図18に示す処理が実施される。
まず、受付け中のカードがビジターカードである場合には、図17に示すように、現金の受付け、貸出ボタンの操作、返却ボタンの操作を無効とすることで、発行・入金処理、貸出処理、返却処理を禁止するとともに、受付け中のビジターカードから読み出してカードテーブルに記憶しているカードIDと会員ID(ビジターカードなのでなし)と、操作の禁止が完了した旨を示すOKとを含む計数開始応答を返信する。
尚、これら計数開始応答が返信されない場合において計数・払出ユニット4(制御部410)は、対応するカードユニット3に異常が発生したものと判断して、流入口シャッタ406を閉じてパチンコ玉の計数を中止し、計数開始応答の返信があった場合には、流入口シャッタ406を開放したまま、パチンコ玉の計数を継続して行い、獲得玉計数器407の計数値が所定時間(例えば3秒)変化が無いことにより、計数の終了を判断する。
そして、計数の終了を判断した場合には、カードユニット3(制御ユニット328)に対して、新たに計数したパチンコ玉数である追加玉数と、該追加玉数を該計数以前の持玉数に加算した新たな持玉数と、営業当日のカードユニット3との取引に対して付与される通し番号である取引通番(RAM410bに記憶されている最終取引通番に次ぐ番号)、並びに受信した計数開始応答に含まれるカードIDと会員ID(ビジターカードなのでなし)とを含む計数終了通知を返信する。
この計数終了通知の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、該計数終了通知に含まれる新たな持玉数が、カードテーブルに記憶されている持玉数に該計数終了通知に含まれる追加玉数を加算したものに一致することを確認して、該新たな持玉数にカードテーブルの持玉数を更新するとともに、表示部312に表示されている計数済玉数の表示を、新たな持玉数に更新する。
さらに、カードリーダライタ327に受付け中のビジターカードに、該新たな持玉数を更新記録した後、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して、受信した計数終了通知に含まれる取引通番と、該ビジターカードのカードIDと会員ID(ビジターカードなのでなし)とを含む計数終了応答を返信するとともに、RAM328bに記憶されている最終取引通番を該取引通番に更新した後、計数開始通知の受信に応じて実施した上記各処理の禁止を解除してSb2〜Sb11の待機状態に戻る。
尚、計数終了応答を受信した計数・払出ユニット4(制御部410)は、該計数終了応答に含まれるカードIDと会員ID(ビジターカードなのでなし)と取引通番とが、計数終了通知におけるカードIDと会員ID(ビジターカードなのでなし)と取引通番と一致することを確認して、カードIDと会員ID(ビジターカードなのでなし)と追加玉数と新たな持玉数とを含む持玉加算要求を管理コンピュータ150に対して送信して、該管理コンピュータ150におけるビジター貯蓄管理テーブルにおいて、該カードIDに対応付けて記憶されている持玉数に追加玉数を加算更新させて、新たな持玉数に更新させるとともに、RAM410bに記憶している最終取引通番を該取引通番に更新する。
尚、この際、管理コンピュータ150との通信状態が、オフライン状態である場合には、これらカードIDと会員ID(ビジターカードなのでなし)と追加玉数と新たな持玉数とを持玉加算履歴としてEEPROM410dに記憶しておき、管理コンピュータ150と通信状態がオンライン状態に復帰したときに、該持玉加算履歴が管理コンピュータ150に送信されて、これら持玉加算履歴に基づいてビジター貯蓄管理テーブルにおける当該持玉数が更新される。
一方、受付け中のカードが会員カードである場合には、図18に示すように、現金の受付け、貸出ボタンの操作、返却ボタンの操作、再プレイボタン319の操作を無効とすることで、発行・入金処理、貸出処理、返却処理、再プレイ処理を禁止するとともに、受付け中の会員カードから読み出してカードテーブルに記憶している会員カードIDと会員IDと、操作の禁止が完了した旨を示すOKとを含む計数開始応答を返信する。
尚、これら計数開始応答が返信されない場合において計数・払出ユニット4(制御部410)は、対応するカードユニット3に異常が発生したものと判断して、流入口シャッタ406を閉じてパチンコ玉の計数を中止し、計数開始応答の返信があった場合には、流入口シャッタ406を開放したまま、パチンコ玉の計数を継続して行い、獲得玉計数器407の計数値が所定時間(例えば3秒)変化が無いことにより、計数の終了を判断する。
そして、計数の終了を判断した場合には、カードユニット3(制御ユニット328)に対して、新たに計数したパチンコ玉数である追加玉数と、該追加玉数を該計数以前の持玉数に加算した新たな持玉数と、営業当日のカードユニット3との取引に対して付与される通し番号である取引通番(RAM328bに記憶されている最終取引通番に次ぐ番号)、並びに受信した計数開始応答に含まれるカードIDと会員IDとを含む計数終了通知を返信する。
この計数終了通知の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、該計数終了通知に含まれる新たな持玉数が、カードテーブルに記憶されている持玉数に該計数終了通知に含まれる追加玉数を加算したものに一致することを確認して、該新たな持玉数にカードテーブルの持玉数を更新するとともに、表示部312に表示されている計数済玉数の表示を、新たな持玉数に更新する。
そして、カードリーダライタ327に受付け中の会員カードに、該新たな持玉数を記録することなしに、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して、受信した計数終了通知に含まれる取引通番と、カードリーダライタ327に受付け中の会員カードの会員カードIDと会員IDとを含む計数終了応答を返信するとともに、RAM328bに記憶されている最終取引通番を該取引通番に更新した後、計数開始通知の受信に応じて実施した上記各処理の禁止を解除してSb2〜Sb11の待機状態に戻る。
つまり、本実施例の制御ユニット328は、計数対応処理において、カードリーダライタ(記録媒体処理手段)に会員カード(会員用記録媒体)を受付け中において、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)から計数終了通知を受信したときには、該計数後の新たな持玉数(所有遊技媒体数)を受付け中の会員カード(会員用記録媒体)に記録することなく、計数終了応答を返信している。
尚、この際、図18に示すように、持玉数が「0」から「XXX」に変化した場合には、これら持玉数の払出が計数・払出ユニット4において可能とされるので、計数・払出ユニット4(制御部410)からカードユニット3(制御ユニット328)に対して、上述したように、再プレイを禁止する旨を含む再プレイボタン動作指定通知が送信されることにより、カードユニット3においてLED320aが消灯状態とされることで、再プレイ処理が禁止される。
また、計数終了応答を受信した計数・払出ユニット4(制御部410)は、該計数終了応答に含まれる会員カードIDと会員IDと取引通番とが、計数終了通知における会員カードIDと会員IDと取引通番と一致することを確認して、会員カードIDと会員IDと追加玉数と新たな持玉数とを含む持玉加算要求を管理コンピュータ150に対して送信して、該管理コンピュータ150における会員貯蓄管理テーブルにおいて、該会員カードID並びに会員IDに対応付けて記憶されている持玉数に追加玉数を加算更新させて、新たな持玉数に更新させるとともに、RAM410bに記憶している最終取引通番を該取引通番に更新する。
尚、この際、計数・払出ユニット4(制御部410)と管理コンピュータ150との通信状態が、オフライン状態である場合には、これら会員カードIDと会員IDと追加玉数と新たな持玉数とを持玉加算履歴としてEEPROM401dに記憶しておき、管理コンピュータ150と通信状態がオンライン状態に復帰したときに、該持玉加算履歴が管理コンピュータ150に送信されて、これら持玉加算履歴に基づいて会員貯蓄管理テーブルにおける当該持玉数が更新される。
つまり、本実施例の計数対応処理においては、カードリーダライタ327(記録媒体処理手段)に受付け中の記録媒体がビジターカード(一般用記録媒体)のときは、該ビジターカード(一般用記録媒体)の受付け中に計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)にて計数された追加玉数(遊技媒体数)に基づく持玉数(所有遊技媒体数)を特定可能な持玉数データ(所有遊技媒体数特定情報)を記録することにより、該ビジターカード(一般用記録媒体)により該持玉数(所有遊技媒体数)を特定可能とされており、該計数対応処理を実施する制御ユニット328によって本発明の特定化処理手段が形成されている。
また、本実施例の制御ユニット328は、本発明の特定化処理となる計数対応処理において、パチンコ玉(遊技媒体)の計数が実施されることにより計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)から送信される持玉数(所有遊技媒体数)を含む計数終了通知を受信する毎に、該受信した持玉数(所有遊技媒体数)をカードリーダライタ327(記録媒体処理手段)に受付け中のビジターカード(一般用記録媒体)に記録している。
また、本実施例の制御ユニット328は、図17に示すように、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)においてパチンコ玉(遊技媒体)の計数が開始されたことに応じて該計数・払出ユニット4から送信される計数開始通知を受信した時点から、該開始されたパチンコ玉(遊技媒体)の計数が終了したことに応じて該計数・払出ユニット4から送信される該計数に基づく持玉数(所有遊技媒体数)を含む計数終了通知を受信することにより、該計数後の新たな持玉数(所有遊技媒体数)をビジターカード(一般用記録媒体)に記録するための計数対応処理(特定化処理)が完了した旨を特定可能な計数終了応答を該計数・払出ユニット4に返信する時点まで、前記Sb5のステップにおける排出操作の検知に応じたビジターカードの(一般用記録媒体)の排出を禁止している。
これら更新された計数済玉数(持玉数)をパチンコ機2で再度使用するために遊技者が、計数・払出ユニット4の払出ボタン401を操作した場合には、RAM410bに記憶されている持玉数が存在することを条件に、計数・払出ユニット4(制御部410)からカードユニット3(制御ユニット328)に対し、図19並びに図20に示すように、所定の自動払出玉数(本実施例では125玉)或いは持玉数が自動払出玉数未満であるときには該持玉数とされた払出数を含む計数払出開始通知が送信される。
このようにして送信された計数払出開始通知の受信は、前述したSb2〜Sb11の待機状態におけるSb7において検知されてSb25に進み、払出対応処理が実施される。
この払出対応処理は、カードリーダライタ327に受付け中のカードがビジターカードである場合と会員カードである場合で異なる内容の処理とされており、受付け中のカードがビジターカードである場合については、図19に示す処理が実施され、受付け中のカードが会員カードである場合については、図20に示す処理が実施される。
まず、受付け中のカードがビジターカードである場合にカードユニット3(制御ユニット328)は、図19に示すように、現金の受付け、貸出ボタンの操作、返却ボタンの操作を無効とすることで、発行・入金処理、貸出処理、返却処理を禁止するとともに、操作の禁止が完了した旨を示すOKを含む計数払出開始応答を返信し、カードテーブルに記憶されている持玉数から、受信した計数払出開始通知に含まれる払出数を減算更新するとともに、該減算更新後の新たな持玉数に表示部312に表示されている計数済玉数を更新する。
さらに、カードリーダライタ327に受付け中のビジターカードに、該減算更新後の新たな持玉数を更新記録した後、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して、減算した減算数(払出数に同じ)と、減算更新後の新たな持玉数と、営業当日の計数・払出ユニット4との取引に対して付与される通し番号である取引通番(RAM328bに記憶されている最終取引通番に次ぐ番号)、を含む計数引落完了通知を計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信する。
この計数引落完了通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、玉切り払出しユニット402からの払出数のパチンコ玉の払出しを開始し、全てのパチンコ玉の払出しが完了した場合に払出しを終了するとともに、管理コンピュータ150に対してRAM410bに記憶しているカードIDと、払出数、減算更新後の新たな持玉数とを含む持玉数更新要求を送信して、管理コンピュータ150のビジター貯蓄管理テーブルにおいて、該カードIDに対応付けて記憶されている持玉数を、減算更新後の新たな持玉数に更新させる。
尚、この際、計数・払出ユニット4(制御部410)と管理コンピュータ150との通信状態が、オフライン状態である場合には、これらカードIDと会員ID(ビジターカードなのでなし)と払出数と新たな持玉数とを持玉減算履歴としてEEPROM410dに記憶しておき、管理コンピュータ150と通信状態がオンライン状態に復帰したときに、該持玉減算履歴が管理コンピュータ150に送信されて、これら持玉減算履歴に基づいてビジター貯蓄管理テーブルにおける当該持玉数が更新される。
そして、減算更新後の新たな持玉数と取引通番とを含む計数払出終了通知(貯玉数はビジターカードのため一義的に「0」)をカードユニット3(制御ユニット328)に対して送信するとともに、RAM410bに記憶している最終取引通番を該取引通番に更新する。
この計数払出終了通知の受信に応じて制御ユニット328は、該計数払出終了通知に含まれる持玉数が、受付け中のビジターカードに更新記録した持玉数と一致していること、並びに、計数払出終了通知に含まれる取引通番が一致していることをチェックし、これらが同じであることを条件に計数払出終了応答(OK)を返信するともに、RAM328bに記憶されている最終取引通番を該取引通番に更新した後、計数払出開始通知の受信に応じて実施した上記各処理の禁止を解除してSb2〜Sb11の待機状態に戻る。
つまり、本実施例のカードユニット3は、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)における払出ボタン401の操作(払出操作)に応じて該払出操作が行われた旨を示す計数払出開始通知(払出開始通知)を、該計数・払出ユニット4から受信したことに応じて、該払出操作に応じた該計数・払出ユニット4における払出後の新たな持玉数(所有遊技媒体数)を特定可能な持玉数データ(所有遊技媒体数特定情報)を該受付け中のビジターカード(一般用記録媒体)に記録する処理が完了した旨を示す計数引落完了通知(減算終了通知)を該計数・払出ユニット4に返信して該減算した払出数(払出遊技媒体数)の払出しを開始させ、該開始させた払出しが終了した旨を示す計数払出終了通知(払出終了通知)を該計数・払出ユニット4から受信している。
また、本実施例の払出対応処理において制御ユニット328は、カードリーダライタ327(記録媒体処理手段)に、持玉数(所有遊技媒体数)が記録されたビジターカード(一般用記録媒体)を受付け中に、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)においてパチンコ玉(遊技媒体)の払出操作である払出ボタン401の操作が行われた旨を特定可能な払出開始通知を該計数・払出ユニット4から受信した時点から、該払出ボタン401の操作(払出操作)に応じて計数・払出ユニット4において払出される遊技媒体数である払出数を減じた新たな持玉数(所有遊技媒体数)を該受付け中のビジターカード(一般用記録媒体)に更新記録する処理(特定化処理)が完了した旨を示す減算終了通知(計数引落完了通知)を該計数・払出ユニット4に返信する時点まで、Sb5のステップ(排出操作検知手段)による排出操作の検知に応じたビジターカード(一般用記録媒体)の排出を禁止している。
尚、計数払出終了通知に含まれる持玉数が、受付け中のビジターカードに更新記録した持玉数と一致しない場合には、後述するように、オフライン状態が発生していないが、何らかの不具合により払出しに問題があると判定し、該払出しに問題があったことを示す所定の報知態様にて多機能ランプ301を点灯して報知するとともに、取引通番が一致しない場合(この場合には、ほぼ確実に持玉数も不一致となるので)にも、払出しに問題があったことを示す所定の報知態様にて多機能ランプ301を点灯して報知する。
一方、受付け中のカードが会員カードである場合には、図20に示すように、現金の受付け、貸出ボタンの操作、返却ボタンの操作、再プレイボタン319の操作を無効とすることで、発行・入金処理、貸出処理、返却処理、再プレイ処理を禁止するとともに、操作の禁止が完了した旨を示すOKを含む計数払出開始応答を返信し、カードテーブルに記憶されている持玉数から、受信した計数払出開始通知に含まれる払出数を減算更新するとともに、該減算更新後の新たな持玉数に表示部312に表示されている計数済玉数を更新する。
そして、カードリーダライタ327に受付け中の会員カードに、該減算更新後の新たな持玉数を記録することなしに、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して、減算した減算数(払出数に同じ)と、減算更新後の新たな持玉数と、取引通番(RAM328bに記憶されている最終取引通番に次ぐ番号)とを含む計数引落完了通知を計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信する。
つまり、本実施例の制御ユニット328は、カードリーダライタ327(記録媒体処理手段)に会員カード(会員用記録媒体)を受付け中において、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)から計数払出開始通知(払出開始通知)を受信したときには、会員カードに減算後の持玉数を記録する処理を実施することなく計数引落完了通知(減算終了通知)を返信している。
この計数引落完了通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、玉切り払出しユニット402からの払出数(減算数)のパチンコ玉の払出しを開始し、全てのパチンコ玉の払出しが完了した場合に払出しを終了するとともに、管理コンピュータ150に対してRAM410bに記憶している会員カードID並びに会員IDと、払出数、減算更新後の新たな持玉数とを含む持玉数更新要求を送信して、管理コンピュータ150の会員貯蓄管理テーブルにおいて、該会員カードID並びに会員IDに対応付けて記憶されている持玉数を、減算更新後の新たな持玉数に更新させる。
尚、この際、計数・払出ユニット4(制御部410)と管理コンピュータ150との通信状態が、オフライン状態である場合には、これら会員カードIDと会員IDと自動払出玉数と新たな持玉数とを持玉減算履歴としてEEPROM410bに記憶しておき、管理コンピュータ150と通信状態がオンライン状態に復帰したときに、該持玉減算履歴が管理コンピュータ150に送信されて、これら持玉減算履歴に基づいて会員貯蓄管理テーブルにおける当該持玉数が更新される。
そして、減算更新後の新たな持玉数とRAM410bに記憶されている貯玉数と取引通番と含む計数払出終了通知をカードユニット3(制御ユニット328)に対して送信するとともに、RAM410bに記憶している最終取引通番を該取引通番に更新する。
この計数払出終了通知の受信に応じて制御ユニット328は、計数払出終了通知に含まれる取引通番が一致していることをチェックし、取引通番が同じであることを条件に計数払出終了応答(OK)を返信するともに、RAM328bに記憶されている最終取引通番を該取引通番に更新した後、計数払出開始通知の受信に応じて実施した上記各処理の禁止を解除してSb2〜Sb11の待機状態に戻る。
尚、取引通番が一致しない場合には、上述したビジターカードと同様に、払出しに問題があると判定し、該払出しに問題があったことを示す所定の報知態様にて多機能ランプ301を点灯して報知する。
このように、本実施例では、計数・払出ユニット4(制御部410)と管理コンピュータ150との通信状態がオフライン状態であっても、持玉数の範囲内の払出しが実施できるようにされており、このようにすることは、オフライン状態の発生により、これら持玉数の払出しが不能とされることで、パチンコ機2の稼働が低下してしまうことを回避できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、受付け中のカードが会員カードである場合には、管理コンピュータ150に管理されている持玉数からの該払出しされた払出数の減算が、該計数・払出ユニット4(制御部410)と管理コンピュータ150との通信状態がオンライン状態に復帰するまで実施されないので、これらオフライン状態に復帰される前に会員カードが返却されて、他のカードユニット3に挿入されて使用されると、払出数が減算されていない持玉数に基づく払出しが実施されてしまい、遊技場に損害が発生する可能性があるので、これら会員カードの受付け中において管理コンピュータ150との通信状態がオフライン状態となったときには、持玉数による払出しを禁止することで、遊技場に損害が発生することを防止するようにしても良い。
尚、本実施例では、管理コンピュータ150とのオフライン状態による払出しの禁止による稼働低下を回避しつつ、且つ、遊技場に損害が発生することを防止するために、オフライン状態中においても持玉数からの該払出しを可能とする一方、該オフライン状態中において会員カードの返却操作があった場合には、後述するトラブルモードに移行して、管理コンピュータ150とのオフライン状態中において返却された旨となるオフラインを示す上位オフラインフラグを記録して該会員カードを返却するとともに、該返却する会員カードの会員カードIDと減算後の持玉数とが記録されたビジターカードを発行するようになっており、これらオフラインを示す上位オフラインフラグが記録された会員カードのみを受付けたときには、該会員カードから特定される持玉数の払出しを禁止することで、未減算の持玉数からの払出しが実施されることによって遊技場に損害が発生することを防止するとともに、該会員カードとともに返却されたビジターカードを、会員カードとともに受付けたときには、会員カードから特定される持玉数を該ビジターカードに記録されている持玉数に更新し、該更新した持玉数の払出しが可能とされるようになっている。
尚、受付け中のカードがビジターカードである場合には、該ビジターカードに減算後の持玉数が直接記録されるとともに、該ビジターカードがオフライン中に返却されるときには、オフラインを示す上位オフラインフラグが記録され、これら上位オフラインフラグが記録されたビジターカードを受付けたときには、後述するように、該ビジターカードに記録されている持玉数が正しいと判断されるため、遊技場に損害が発生することを防止できるので、持玉数による払出しを禁止する必要はなく、よって、これら払出しの禁止によるパチンコ機2の稼働低下も防止できる。
また、遊技者が所用で離席したい場合には、係員を呼んで、該係員が所持するリモコンにおいて離席操作を実施してもらい、離席モードに移行させることが必要となる。
このリモコンにおいて離席操作があった場合には、該リモコンから離席操作に応じた所定の赤外線信号が出力されることで、該赤外線信号がIR受光ユニット315にて離席操作を特定可能な所定の電気信号に変換されて表示制御基板329に出力されることで、表示制御基板329から制御ユニット328に対し、離席操作があった旨の離席操作情報が出力される。
つまり、本実施例のIR受光ユニット315において、遊技者が遊技を中断するためのリモコンにおける離席操作により送信される赤外線信号を受付けており、該IR受光ユニット315によって本発明の離席操作受付け手段が形成されている。
この離席操作情報の出力は、前述したSb2〜Sb11の待機状態におけるSb8において検知されることで離席操作有りと判断され、Sb26に進んで、図24に示すように離席処理を実施する。
この離席処理において制御ユニット328は、まず、全ての操作を無効とするとともに、計数・払出ユニット4(制御部410)に対してカード排出通知(離席)を送信する。
このカード排出通知(離席)の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、払出ボタン401の操作を無効とするとともに流入口シャッタ406を閉じることで、持玉数の払出し並びに新規のパチンコ玉の計数を禁止した後、これら新規の払出並びに計数の禁止が完了した旨となるカード排出結果(OK)を返信する。
このカード排出結果(OK)の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、離席モードに移行する旨となる離席モード通知(開始)を計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信することで、制御部410は、カードユニット3が離席モードとなったものと判断して、その時点においてRAM410bに記憶されている(会員)カードIDや会員ID(会員のみ)や持玉数や貯玉数(会員のみ)等のデータを、EEPROM410dに記憶してバックアップするとともに、該開始された離席モードが解除される際に送信される離席モード通知(解除)並びにカード挿入通知を受信するまで、払出ボタン401の操作無効並びに流入口シャッタ406の閉鎖を継続する。
離席モード通知(開始)の送信後においてカードユニット3(制御ユニット328)は、カードリーダライタ327に受付け中の(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と持玉数とを、長い電源遮断等によりRAM328bのカードデータが消失しても、これらの(会員)カードID並びに会員IDの記憶が残るように、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した後、排出指示をカードリーダライタ327に出力して受付け中の会員カード或いはビジターカードをカード挿入口309から排出させるとともに、カード挿入禁止指示をカードリーダライタ327に出力しないことにより、該排出に伴って、シャッタ用ソレノイド399によりカード挿入口309のシャッタが没状態とされることで、カード挿入口309からのカード挿入のみを許可する離席モードに移行する。
尚、本実施例では、前述したように、制御ユニット328のRAM328bは、電池によりバックアップされているため、(会員)カードID並びに会員ID(会員のみ)を離席モードの解消対象とするカードの情報として、RAM328b内の所定領域に改めて記憶しても良いし、或いは、本実施例のように、会員カード或いはビジターカードの受付け時においてカードテーブルに(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)が既に記憶されている場合には、これら新たな(会員)カードID並びに会員IDの記憶の実施を省略して、該カードテーブルに既に記憶されている(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)を利用するようにしても良い。
遊技者は、カード挿入口309から排出された会員カード或いはビジターカードを取り出して離席すれば良い。
そして、遊技者が所用を終えて遊技を再開する場合には、離席時に排出された会員カードまたはビジターカードをカード挿入口309に挿入すれば良く、該会員カードまたはビジターカードの挿入があった場合に制御ユニット328は、挿入された会員カードまたはビジターカードから(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)を読み出して、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と一致するか否かを判定する。
(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)が一致しない場合には、挿入された該会員カードまたはビジターカードを排出して離席モードを継続する一方、(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)が一致した場合には、離席モード通知(解除)を計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信するとともに、該(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と持玉数とを含むカード挿入通知を送信する。
この離席モード通知(解除)並びにカード挿入通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、該カード挿入通知に含まれる(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と持玉数が、EEPROM410dに記憶している(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と持玉数と一致することを確認して、カード挿入結果(OK)をカードユニット3(制御ユニット328)に返信するとともに、EEPROM410dの記憶データを消去し、さらに、払出ボタン401の操作無効並びに流入口シャッタ406の閉鎖を解除する。
そして、該カード挿入結果(OK)の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)を消去するとともに、離席モードの移行において実施した操作の禁止を全て解除することで、離席モードから通常モードに移行して、Sb2〜Sb11の待機状態に戻る。
つまり、本実施例の離席処理においては、IR受光ユニット315における、リモコンにおける離席操作に応じて送信される赤外線信号の受付けに応じて、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)に対し、離席モードを開始する旨を特定可能な離席モード開始通知となる離席モード通知(開始)を送信し、カードリーダライタ327(記録媒体処理手段)に受付け中の会員カードまたはビジターカード(一般用記録媒体)から読み出した、該会員カードまたはビジターカードを特定可能な会員カードIDまたはカードID(記録媒体識別情報)を記憶して該会員カードまたはビジターカードを排出するとともに、会員カードまたはビジターカードの受付け以外の操作を禁止して離席モードを開始し、離席モード中に受付けた会員カードまたはビジターカードから読み出した会員カードIDまたはカードID(記録媒体識別情報)が、該離席モードの開始時に記憶した会員カードIDまたはカードID(記録媒体識別情報)と一致することを条件に、離席モードを終了する旨を特定可能な離席モード終了通知となる離席モード通知(終了)を計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)に送信するとともに、操作の禁止を解除して離席モードを終了している。
尚、離席した遊技者が長時間経っても戻らない場合等においては、離席モードを強制的に解除することができるようになっており、このように、離席モードの強制解除を行う場合において係員は、所持しているリモコンに設けられている強制解除ボタンを操作すれば良く、該強制解除ボタンの操作により、該リモコンから強制解除ボタンの操作(強制解除操作)に応じた所定の赤外線信号が出力されることで、該赤外線信号がIR受光ユニット315にて該強制解除操作を特定可能な所定の電気信号に変換されて表示制御基板329に出力されることで、表示制御基板329から制御ユニット328に対し、強制解除操作があった旨の強制解除操作情報が出力される。
離席モード中において該強制解除操作情報の入力があった場合において制御ユニット328は、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して離席モード通知(強制解除)を送信する。
この離席モード通知(強制解除)の受信があった場合において計数・払出ユニット4(制御部410)は、EEPROMにバックアップ記憶しているデータを、強制解除履歴データとしてEEPROM410dの他の所定領域に記憶して、該バックアップデータを消去するとともに、RAM410bに記憶されている(会員)カードIDや会員ID(会員のみ)や持玉数や貯玉数(会員のみ)等の該データも消去した後、流入口シャッタ406の閉鎖を解除する。
一方、離席モード通知(強制解除)を送信した後、制御ユニット328は、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と持玉数のデータを、計数・払出ユニット4(制御部410)と同様に、強制解除履歴データとしてEEPROM328cの他の所定領域に記憶した後、該データを消去するとともに、カードテーブルをリセットする。
そして、離席モードの移行において実施した操作の禁止を全て解除することで、離席モードから通常モードに移行して、Sb2〜Sb11の待機状態に戻り、新たな会員カード或いはビジターカード並びに紙幣の受付けが可能とされる。
尚、この際、対応するパチンコ機2に未計数のパチンコ玉が存在している場合には、離席モード通知(強制解除)の受信に応じて流入口シャッタ406が開放されることで、これら未計数のパチンコ玉が計数され、該計数後の持玉数が強制解除履歴データとして記憶される。
また、強制解除履歴データは、システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150からの送信要求に応じて、或いは営業終了時の締め処理においてシステムコントローラ100並びに管理コンピュータ150に送信され、該システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150にて記憶・管理されることで、離席者によるクレームや問い合わせがあった場合でも、これらシステムコントローラ100或いは管理コンピュータ150に記憶・管理されている強制解除履歴データにより、システムコントローラ100或いは管理コンピュータ150のいずれかに障害が発生しても、当該離席者が所有する持玉数を確実に保証することができるようになっている。
また、会員遊技者が、例えば、会員カードを挿入し忘れて現金を投入し、ビジターカードの発行を受けて遊技を実施することでパチンコ玉を獲得し、該獲得したパチンコ玉を計数することで持玉数が記録されたビジターカードがカードユニット3に受付け中であるときに、該持玉数を挿入し忘れた会員カードの持玉数に移行したい場合には、係員を呼んで、該係員が所持するリモコンにおいて持玉移行操作となる「持玉移行」のボタンの操作を実施してもらえば良い。
尚、カードユニット3に受付け中のビジターカードは、当該カードユニット3にて発行されたものでなくとも良い。例えば、会員遊技者が、他のカードユニット3が対応するパチンコ機2で、現金またはビジターカードを使用して遊技を実施することでパチンコ玉を獲得し、該獲得したパチンコ玉を計数した持玉数が記録されたビジターカードを既に所持している場合であって、該ビジターカードに記録されている持玉数を会員カードの持玉数に移行したい場合には、該ビジターカードをカードユニット3に挿入することで、該ビジターカードのカード受付け処理が完了して、該ビジターカードの使用が可能となった状態、つまり、Sb2〜Sb11の待機状態となった際に、リモコンにおける持玉移行操作を係員に実施してもらえば良い。
このように、リモコンにおいて持玉移行操作があった場合には、該リモコンから持玉移行操作に応じた所定の赤外線信号が出力されることで、該赤外線信号がIR受光ユニット315にて持玉移行操作を特定可能な所定の電気信号に変換されて表示制御基板329に出力されることで、表示制御基板329から制御ユニット328に対し、持玉移行操作があった旨の持玉移行操作情報が出力される。
この持玉移行操作情報の出力は、前述したSb2〜Sb11の待機状態におけるSb10において検知されることで持玉移行操作有りと判断され、Sb28に進んで、図29に示す持玉移行処理が実施される。
この持玉移行処理において制御ユニット328は、まず、現金の受付け、貸出ボタンの操作、返却ボタンの操作(会員カードを受付け中の場合には再プレイボタン319の操作も)を無効とすることで、発行・入金処理、貸出処理、返却処理(再プレイ処理)を禁止するとともに、受付け中のカードがビジターカードであるか否かを、RAM328bのカードテーブルに記憶されているカードIDに基づいて確認する。
受付け中のカードがビジターカードではなく会員カードである場合には、該持玉移行処理を終了して前述したSb2〜Sb11の待機状態に戻る一方、受付け中のカードがビジターカードである場合には、持玉移行モードであることの表示を開始した後、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して持玉移行モードを開始した旨を示す移行モード(開始)を送信する。
この移行モード(開始)の受信に応じて制御部410は、その時点における管理コンピュータ150との通信状態を確認し、オンライン状態であれば上位システム接続通知を返信し、オフライン状態であれば上位システム切断通知を返信するとともに、払出ボタン401の操作を無効とするとともに流入口シャッタ406を閉じることで、持玉数の払出し並びに新規のパチンコ玉の計数を禁止する。
計数・払出ユニット4から上位システム切断通知を受信した場合に制御ユニット328は、持玉移行モードを終了した旨を示す移行モード(終了)を計数・払出ユニット4に送信した後、該持玉移行処理を終了して前述したSb2〜Sb11の待機状態に戻る一方、上位システム接続通知を受信した場合には、カードリーダライタ327に指示して、受付け中のビジターカードを、カード貯留部370に一時回収させるとともに、カード挿入口309におけるシャッタを没状態とさせることで、会員カードをカード挿入口309から追加挿入できるようにした後、表示部312に、「会員カードを挿入して下さい」のメッセージを表示して、会員カードの挿入を促す。
そして、カード挿入口309からカードの挿入があった場合には、該挿入されたカードから読み出した(会員)カードIDから、挿入されたカードが会員カードであるか否かを判定する。
挿入されたカードが会員カードでない場合には、挿入されたカードを排出(返却)した後、会員カードでは無い旨とともに会員カードの挿入を促すメッセージを、表示部312に再度、表示する。尚、図示しないが、予め定められた受付け制限回数の範囲内で会員カードの挿入がされない場合には、持玉移行モードを終了した旨を示す持玉移行モード(終了)を計数・払出ユニット4に送信した後、該持玉移行処理を終了して前述したSb2〜Sb11の待機状態に戻る。
挿入されたカードが会員カードである場合には、該会員カードから読み出した移行履歴に基づいて、その営業当日の移行回数が予め定められた上限回数である3回に達しているか否かを判定する。
尚、本実施例では、移行回数の集計期間を営業当日の1日としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら移行回数の集計期間を最近3日間や、或いは最近1週間としても良いし、カード発行時から現時点までの期間としても良い。
また、これら移行回数の集計期間は、1期間のみではなく、例えば、営業当日の上限回数を3回、最近3日間の上限回数を5回として、いずれかの上下回数に達している場合には、移行を不能とするようにしても良い。
また、本実施例では、上限回数を一律に3回としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら上限回数は遊技場の運営方針に応じて適宜に決定すれば良く、本実施例では、これら上限回数を、各カードユニット3を管理するシステムコントローラ100において、一括して変更することができる。
尚、本実施例では、上限回数を一律に3回としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら上限回数を、会員のランクに応じて増減(高ランクの会員は高い上限回数を適用し、低ランクの会員は低い上限回数を適用する)したり、或いは、移行する持玉数が多い場合には低い上限回数を適用し、移行する持玉数が少ない場合には高い上限回数を適用するようにしても良い。
この移行回数の判定において、既にその営業当日の移行回数が予め定められた上限回数である3回に達している場合には、移行履歴が上限回数に達している旨のエラーメッセージを表示部312に表示して、移行が不可であることを報知し、挿入された会員カードをカード挿入口309から排出して返却するとともに、一時回収したビジターカードを、カードスロット392内の所定の読み取り位置に戻し、持玉移行モード(終了)を計数・払出ユニット4に送信した後、該持玉移行処理を終了して前述したSb2〜Sb11の待機状態に戻る。
つまり、ビジターカードを、遊技者が不在時に返却操作を行って盗むこと等により不正に取得した会員遊技者が、該ビジターカードの持玉数を自身の会員カードの持玉数に移行させる場合には、ビジターカードの持玉数がその当日のみ有効であることから、不正に取得した複数のビジターカードを1日において移行することが必要となるが、本実施例においては、営業当日の移行回数に上限回数が設けられているので、多数のビジターカードを不正に入手したとしても、全てのビジターカードの持玉数を移行することが不能とされるため、これらの不正の抑止並びに防止をすることができる。
尚、ビジターカードに記録されている持玉数は、その当日のみ有効であることから、これら上限回数に達している場合であっても移行を行う必要があるが、このような場合には、ビジターカードを会員カードとを景品交換用POS端末170に持参し、係員による所定の操作に伴って景品交換用POS端末170に挿入することにより、上限回数に達している場合であっても持玉数の移行を行うことができる。
一方、営業当日の移行回数が上限回数に達していない場合に制御ユニット328は、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して、挿入された会員カードから読み出した会員カードIDと会員IDとを含む移行カード通知を送信する。
この移行カード通知の受信に応じて制御部410は、管理コンピュータ150において、該受信した移行カード通知に含まれる会員カードIDと会員IDとに対応付けて記憶されている暗証番号、貯玉数、持玉数の情報を取得し(情報取得処理)、該取得した情報のうち、持玉数のみを含む移行カード情報を返信する。
この移行カード情報の受信に応じて制御ユニット328は、該受信した移行カード情報に含まれる持玉数が0であるか、つまり、持玉数が移行される会員カードに、その当日において獲得或いは移行された持玉数が存在するか否かを確認する。
持玉数が0でない、つまり、その当日の遊技により獲得された持玉数或いはその当日に移行された持玉数が既に存在する場合には、持玉数が0でない旨のエラーメッセージを表示部312に表示して、移行が不可であることを報知し、挿入された会員カードをカード挿入口309から排出して返却するとともに、一時回収したビジターカードを、カードスロット392内の所定の読み取り位置に戻し、持玉移行モード(終了)を計数・払出ユニット4に送信した後、該持玉移行処理を終了して前述したSb2〜Sb11の待機状態に戻る。
つまり、会員カードから特定される持玉数が既に存在するということは、その当日において既に持玉数の移行、若しくは遊技による持玉数の加算があったことを示しており、これら持玉数の移行や会員カードの使用しての持玉数の加算があった後に、更にビジターカードからの持玉数の移行が必要となる可能性は、通常の利用においては著しく低く、よって、これら当日の持玉数が既に存在する場合における持玉数の移行は不正である可能性が著しく高いため、これら不正である可能性が著しく高い、持玉数が既に存在する場合における持玉数の移行を不可とすることにより、不正な持玉数の移行を防止することができる。
一方、持玉数が0である場合に制御ユニット328は、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して、挿入された会員カードから読み出した会員IDと移行する持玉数と移行元となるビジターカードのカードIDとを含む移行要求を送信する。
この移行要求の受信に応じて制御部410は、持玉数を移行させる移行処理を実施する。具体的には、まず、受信した移行要求に含まれる会員IDと持玉数とを含む更新要求を管理コンピュータ150に送信して、会員貯蓄管理テーブルにおいて、該会員IDに対応付けて記憶されている持玉数を、送信した持玉数に更新させる。
そして、管理コンピュータ150からの持玉数の更新完了通知の受信に応じて、受信した移行要求に含まれるビジターカードのカードIDと移行後の持玉数(0)とを含む更新要求を管理コンピュータ150に送信して、ビジター貯蓄管理テーブルにおいて、該カードIDに対応付けて記憶されている持玉数を、送信した持玉数である「0」に更新させ、該更新が完了した旨を示す更新完了通知の受信に応じて、カードユニット3(制御ユニット328)に対し、移行完了通知を送信する。
該移行完了通知の受信に応じて制御ユニット328は、受付け中の会員カードの最新の移行履歴として、当日の日付と、移行した持玉数とを更新記憶するとともに、ビジターカードに残存しているプリペイド残額を、挿入された会員カードに移行するプリペイド残額移行処理を実施する。
このプリペイド残額移行処理においては、まず、プリペイド残額が存在するか否かを判定し、プリペイド残額が存在しない場合には当該処理を終了する一方、プリペイド残額が存在する場合には、移行先の会員カードの会員カードIDと移行元のビジターカードのカードIDとを含む残額移行要求をシステムコントローラ100に送信する。
この残額移行要求の受信に応じてシステムコントローラ100は、ビジターカードテーブル(図10(b)参照)において、受信した残額移行要求に含まれるカードIDに対応付けて記憶されているプリペイド残額を特定し、該特定したプリペイド残額を、会員カードテーブル(図10(a)参照)において、受信した残額移行要求に含まれる会員カードIDに対応付けて記憶されているプリペイド残額に加算更新するとともに、ビジターカードテーブルにおける当該カードIDに対応するプリペイド残額を「0」に更新した後、更新後のプリペイド残額含む残額移行完了通知を残額移行要求の送信元のカードユニット3に対して返信する。
この残額移行完了通知の受信に応じて制御ユニット328は、受付け中の会員カードのプリペイド残額データを、受信した残額移行完了通知に含まれるプリペイド残額のプリペイド残額データに更新し、一時回収したビジターカードに記憶されている持玉数およびプリペイド残額データをカードリーダライタ327により消去して、該消去後のビジターカードをカード貯留部370に回収させるとともに、受付け中の会員カードをカード挿入口309から排出させて返却した後、カードテーブルをリセットするとともに持玉移行モード(終了)を計数・払出ユニット4に送信して、該持玉移行処理を終了し、前述したSb2〜Sb11の待機状態に戻る。
尚、持玉移行モード(終了)の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、持玉移行モード(開始)の受信に応じて閉じた流入口シャッタ406を開放することで、パチンコ玉の計数を可能とする。
このように、本実施例では、会員遊技者が、ビジターカードの持玉数を会員カードに移行したい場合において、いちいち景品カウンタに設けられている景品交換用POS端末170に出向く必要がなく、カードユニット3において持玉数を会員カードに移行することができるので、これら会員遊技者の利便性を高めることができるばかりか、これら移行に伴い会員遊技者がパチンコ機2を占有した状態にて、パチンコ機2を離れることにより、パチンコ機2の稼働が低下してしまうことも防止できる。
尚、本実施例では、持玉数を移行する場合において、会員遊技者が操作不能な係員が所持するリモコンにおける特別操作となる「持玉移行」のボタン操作を受付けるとともに、ビジターカードを受付け中であることを条件に、持玉移行処理に基づく持玉移行モードに移行するようになっているため、会員遊技者は、係員に依ることなく、勝手に持玉移行処理を実施することができないので、他人のビジターカードを受付け中のカードユニット3を、持玉移行モードに移行させ、自身の会員カードを挿入して、該ビジターカードの持玉数を自身の会員カードの持玉数に移行させる不正を防止できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら係員による特別の操作を受付けることなく、移行回数の上限回数条件や当日持玉数の条件を満足することで、移行処理を実施するようにしても良い。
また、本実施例では、会員カードが挿入される以前に、特別操作となるリモコンの「持玉移行」のボタン操作を受付けるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、会員カードの受付け後において、移行回数の上限回数条件や当日持玉数の条件を満足することにより、移行処理を実施する段階において移行処理実施を許諾するために、係員が所持するリモコンにおける、「持玉移行」のボタン操作を受付けるようにすることで、移行回数の上限回数条件や当日持玉数の条件を満足しないことにより、無駄に係員が呼ばれてしまうことを防止できるようにしても良い。
また、本実施例では、会員遊技者が操作不能であって、持玉移行処理を実施するための特別操作を、係員が所持するリモコンにおける「持玉移行」のボタン操作を例示しており、このようにすることは、会員遊技者による操作を確実に防止できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらリモコンを用いることなく、例えば、表示部312に表示されるメニューに持玉移行メニューを設け、該持玉移行メニューが操作されたときにはパスワードを受付け、該パスワードが係員のみが知得している所定のパスワードに一致することを条件に、持玉移行モードに移行するようにしても良く、これら特別操作の形態は、会員遊技者が操作不能なものであれば良い。
また、本実施例では、会員カードに移行履歴を記録することで、これら移行履歴により所定期間である営業当日の移行回数を特定できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら移行履歴をシステムコントローラ100や管理コンピュータ150にて会員カードIDに対応付けて管理しておき、受付けた会員カードから読み出した会員カードIDに対応付けて管理されている移行履歴をシステムコントローラ100や管理コンピュータ150から取得して、所定期間における移行回数を特定するようにしても良いし、更に、これら移行履歴と会員カードとシステムコントローラ100或いは管理コンピュータ150の双方に記憶することで、これら移行履歴を照合できるようにしておき、移行履歴の改竄による不正な移行がなされることを防止できるようにしても良い。
また、本実施例では、移行履歴を用いることで、所定期間を変更しても、該所定期間における移行回数を特定できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、本実施例のように、所定期間が営業当日である場合であれば、前回の移行処理日と移行回数と対応付けて記憶したものとし、前回の移行処理日がその当日であれば、移行回数に1を加算し、前回の移行処理日がその当日でなければ、移行処理日を更新するとともに移行回数を1とすることで、移行回数を特定できるようにしても良い。
また、前述したSb2〜Sb11の待機状態において、遊技者がメニューボタン316の操作を実施した場合には、該メニューボタン316の操作を検知した表示制御基板329からメインメニュー表示操作情報が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb10においてメニューボタン316の操作有りと判断してSb28に進み、図示しないメニュー表示処理を実施する。
このメニュー表示処理において制御ユニット328は、まず、カードテーブルに記憶されているデータに基づいて、対応するパチンコ機2で遊技中の遊技者が会員であるか否か(会員IDが記憶されているか否か)を判定し、遊技者が会員でない場合(会員IDが記憶されていない場合)には、会員固有のメニュー項目を含まない「台データ」、「ランキング」、「お知らせ」の各メニュー項目のみを含むビジターメインメニュー(図5参照)を、ビジターメインメニュー表示指示を表示制御基板329に出力することにより、表示部312に表示させる一方、遊技者が会員である場合には、会員固有のメニュー項目である「ポイント表示」、「再プレイ」のメニュー項目とをさらに含む、図5に示す会員メインメニューを、会員メインメニュー表示指示を表示制御基板329に出力することにより表示部312に表示させる。
これら表示部312に表示された各メニュー項目は、遊技者が選択操作可能とされており、所定時間内にいずれかのメニュー項目が選択されない場合には、メニュー表示終了指示を表示制御基板329に出力することでメインメニューの表示を終了させた後、Sb2〜Sb11の待機状態に戻る一方、所定時間内にいずれかのメニュー項目が選択された場合には、該選択されたメニュー項目に該当する処理を実行した後、Sb2〜Sb11の待機状態に戻る。
尚、メインメニュー中の「再プレイ」メニューが選択された場合には、前述したSb24の再プレイ処理が実行される。
また、「台データ」のメニューが選択された場合には、遊技情報テーブルに記憶されている本日の各データが表示され、「ランキング」のメニューが選択された場合には、ランキングの種別、具体的には、出球ランキング、大当りランキング、連荘ランキング等を選択するサブメニュー画面が表示され、該サブメニュー画面にて選択された種別のランキングデータがホールコンピュータから取得されて表示部312に表示される。
また、「ポイント表示」のメニューが選択された場合には、カードテーブルに記憶されている来店ポイントのポイント数(来店ポイントの記憶がない場合には、来店ポイント取得要求を計数・払出ユニット4に対して送信することで、該来店ポイント取得要求が管理コンピュータ150に中継されることにより、該計数・払出ユニット4を介して管理コンピュータ150から来店ポイント数を取得する)が表示部312に表示され、「お知らせ」のメニューが選択された場合には、RAM328b内に記憶されているお知らせ情報が表示部312に表示される。
尚、表示部312の下方の「計数済玉数」の表示は、メインメニューとは異なり、常に表示部312の下方において表示されることで、遊技者は、常時、計数済玉数の数値を確認できるようになっている。
次に、管理コンピュータ150と計数・払出ユニット4とがオフライン状態である場合における処理内容について、図25に基づいて以下に説明する。
本実施例の計数・払出ユニット4(制御部410)は、所定時間間隔(例えば10秒)毎に管理コンピュータ150から送信される通信状況情報の受信の有無により、管理コンピュータ150との通信状態が、オンライン(通信可能)状態であるか又はオフライン(通信不可能)状態であるかを監視しており、該監視においてオフライン状態が発生した場合には、図25に示すように、上位システム切断通知をカードユニット3(制御ユニット328)に対して送信し、該監視においてオンライン状態に復帰した場合には、上位システム接続通知をカードユニット3(制御ユニット328)に対して送信する。
この上位システム切断通知の受信した場合に制御ユニット328は、RAM328bに記憶されている上位通信状態データを、オンライン状態を示す「0」からオフライン状態を示す「1」に更新する。
つまり、制御ユニット328は、計数・払出ユニット4から送信される上位システム切断(接続)通知により更新される上位通信状態データにより、対応する計数・払出ユニット4が管理コンピュータ150とオンライン状態であるか又はオフライン状態であるかを特定するようになっている。
これら上位通信状態データがオフライン状態である「1」である場合において、投入ホッパ405へのパチンコ玉の投入によって、該投入されたパチンコ玉が獲得玉計数器407にて計数されることにより、計数・払出ユニット4(制御部410)から計数開始通知が送信されてきた場合には、オンライン時において計数開始通知を受信した場合と同様に、現金の受付け、貸出ボタンの操作、返却ボタンの操作(会員カードを受付け中の場合には再プレイボタン319の操作も)を無効とすることで、発行・入金処理、貸出処理、返却処理(再プレイ処理)を禁止するとともに、受付け中のビジター(会員)カードから読み出してカードテーブルに記憶している(会員)カードIDと会員ID(会員のみ)と、操作の禁止が完了した旨を示すOKとを含む計数開始応答を返信する。
そして、獲得玉計数器407の計数値が所定時間(例えば3秒)変化が無いことにより、計数の終了を判断した場合には、カードユニット3(制御ユニット328)に対して、新たに計数したパチンコ玉数である追加玉数と、該追加玉数を該計数以前の持玉数に加算した新たな持玉数と、当日の取引に対して付与される通し番号である取引通番、並びに受信した計数開始応答に含まれるカードIDと会員ID(会員のみ)とを含む計数終了通知を返信する。
この計数終了通知の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、該計数終了通知に含まれる新たな持玉数が、カードテーブルに記憶されている持玉数に該計数終了通知に含まれる追加玉数を加算したものに一致することを確認して、該新たな持玉数にカードテーブルの持玉数を更新し、表示部312に表示されている計数済玉数の表示を、新たな持玉数に更新する。
そして、ビジターカードカードを受付け中の場合には、さらに、カードリーダライタ327に受付け中のビジターカードに、該新たな持玉数を更新記録する。
次いで、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して、受信した計数終了通知に含まれる取引通番と、該ビジターカードのカードIDと会員ID(会員のみ)とを含む計数終了応答を返信するとともに、RAM328bに記憶されている最終取引通番を該取引通番に更新した後、Sb2〜Sb11の待機状態に戻ることで、計数開始通知の受信に応じて実施した上記各処理の禁止を解除する。
尚、計数終了応答を受信した計数・払出ユニット4(制御部410)は、該計数終了応答に含まれるカードIDと会員ID(ビジターカードの場合はなし)と取引通番とが、計数終了通知におけるカードIDと会員ID(ビジターカードの場合はなし)と取引通番と一致することを確認するが、管理コンピュータ150との通信状態がオフライン状態であるので、持玉加算要求を送信できず、管理コンピュータ150におけるビジター貯蓄管理テーブルにおいて管理されている持玉数とビジターカードに記録されている持玉数とが異なるとともに、会員カードには、持玉数を直接記録できないので、これら持玉数が管理コンピュータ150における会員貯蓄管理テーブルに未反映の状態のままとなる。
尚、これら(会員)カードIDと会員ID(会員のみ)と追加玉数と新たな持玉数とは、前述したように、持玉加算履歴として記憶され、通信状態がオンライン状態に復帰したときに管理コンピュータ150に送信される。
このように管理コンピュータ150との通信状態がオフライン状態中であるときに、受付け中のビジターカードを所持する遊技者が返却ボタンを操作した場合には、通常のオンライン時と同じように、図21或いは図22に示す処理が実施される。尚、この場合においては、排出されるビジターカードには、オフラインを示す上位オフラインフラグが記録され、これら上位オフラインフラグが記録されていることにより、図28に示すように、持玉数照合処理においてビジターカードに記録されている持玉数が、管理コンピュータ150において管理されている持玉数よりも大きいものであっても、該ビジターカードに記録されている持玉数が正しい持玉数と判断され、管理コンピュータ150に対して、カードユニット3から受信したカード挿入通知に含まれるカードIDと持玉数とを含む更新要求を送信する更新要求送信処理が実施されることで、管理コンピュータ150において管理されている持玉数がビジターカードに記録されている正しい持玉数に更新され、該持玉数を使用した払出しが可能とされる。
また、上述した管理コンピュータ150とのオフライン状態が継続しており、持玉数が管理コンピュータ150に未反映である状態において、受付け中の会員カードを所持する会員遊技者が返却ボタンを操作した場合には、通常のオンライン時と同様に、現金の受付け、貸出ボタンの操作、再プレイボタン319の操作を無効とすることで、貸出処理、発行・入金処理、再プレイ処理を禁止する(図示略)とともに、計数・払出ユニット4(制御部410)に対してカード排出通知を送信する。
このカード排出通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、前述したように持玉数の払出し並びに新規のパチンコ玉の計数を禁止するとともに、管理コンピュータ150との通信状態がオフライン状態であることに応じてカード排出結果(NG)を返信する。
このカード排出結果(NG)の返信に応じて制御ユニット328は、会員カードを受付け中であることに基づいて、多機能ランプ301の点灯態様を、対応する計数・払出ユニット4と管理コンピュータ150とがオフライン状態において会員カードの返却操作がなされたことを示す所定の点灯色(例えばピンク)の点灯状態(高速点滅点灯)として、計数・払出ユニット4と管理コンピュータ150とのオフライン状態による会員カード返却エラーが生じたことを報知する。
尚、ビジターカードを受付け中においてカード排出結果(NG)が返信された場合に制御ユニット328は、前述したように、ビジターカードにオフラインを示す上位オフラインフラグを記録して排出する。
この多機能ランプ301の点灯状態により会員カード返却エラーが発生したことを認識した係員は、該カードユニット3に出向いて、所持しているリモコンに設けられている「トラブルモード」のボタンを、当該カードユニット3の突出部305に設けられているIR受光ユニット315にリモコンを向けた状態において操作する。
この操作により、該リモコンから「トラブルモード」のボタンの操作(トラブルモード操作)に応じた所定の赤外線信号が出力されることで、該赤外線信号がIR受光ユニット315にてトラブルモード操作を特定可能な所定の電気信号に変換されて表示制御基板329に出力されることで、表示制御基板329から制御ユニット328に対し、トラブルモード操作に基づくトラブルモード設定情報が出力される。
このトラブルモード設定情報の受信に応じて制御ユニット328は、多機能ランプ301によるエラー報知を終了するとともに、表示部312において、トラブルモードであることとカード処理中であることの表示を開始した後、計数・払出ユニット4(制御部410)に対してトラブルモードを開始した旨を示すトラブルモード(開始)を送信する。
このトラブルモード(開始)の受信に応じて制御部410は、その時点における管理コンピュータ150との通信状態を再度確認し、オフライン状態が継続されている場合において上位システム切断通知を返信する。
この上位システム切断通知の受信によって対応する計数・払出ユニット4の管理コンピュータ150とのオフライン状態が継続していることを確認した制御ユニット328は、受付け中の会員カードに、オフラインを示す上位オフラインフラグ(フラグデータ「1」)をカードリーダライタ327により記録した後、該カードリーダライタ327に排出留保指示を出力して、カードスロット392内の所定の読み取り位置に受付け中の会員カードを、カードスロット392内のカード挿入口309近傍位置の留保位置に移動させ、カードスロット392内の所定の読み取り位置にカード貯留部370に収納されているビジターカードを移動(セット)できるようにする。
そして、表示部312におけるカード処理中の表示を終了するとともに、カードリーダライタ327に発行カード読み取り指示を出力して、カード貯留部370に収納されているビジターカードをカードスロット392内の所定の読み取り位置にセットさせた後、計数・払出ユニット4(制御部410)からの計数開始通知の受信待ち状態に移行する。
尚、これらビジターカードをセットする以前において計数・払出ユニット4(制御部410)から計数開始通知を受信した場合において制御ユニット328は、計数開始応答(NG)を返信するようになっており、該計数開始応答(NG)の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、繰返し計数開始通知を送信する。
この計数開始通知の受信待ち状態において計数開始通知を受信した場合に制御ユニット328は、カードリーダライタ327に読み取り指示を出力して、カードスロット392内の所定の読み取り位置にセットされたビジターカードのカードIDを読み取った後、該カードIDを含むカード挿入通知を計数・払出ユニット4(制御部410)に返信して、発行するビジターカードのカードIDを通知する。
このカード挿入通知の受信により制御部410は、該カード挿入通知に含まれるカードIDに対応付けて持玉数を記憶することで、管理コンピュータ150との通信状態が、オフライン状態からオンライン状態となったときに、該カードIDと持玉数とを含むトラブルモード処理履歴を管理コンピュータ150に送信できるようにするとともに、これら発行するビジターカードのカードIDの記憶が完了した旨としてカード挿入結果(OK)を返信する。
このカード挿入結果(OK)の返信に応じて制御ユニット328は、ビジターカードの発行準備が完了した旨となる、前述した計数開始通知に対応する計数開始応答(OK)を計数・払出ユニット4(制御部410)に送信し、該計数開始応答(OK)に応じ、前述したように、計数後の新たな持玉数と、会員カードIDと会員IDとを含む計数終了通知を受信したことを条件に、カードスロット392にセット済みのビジターカードに、該持玉数を書き込み記録した後、発行するビジターカードへの記録が完了した旨となる計数終了応答と該ビジターカードの排出の許諾を要求するカード排出通知とを送信する。
このカード排出通知の送信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)からカード排出結果(OK)を受信したことを条件に制御ユニット328は、発行するビジターカードに、管理コンピュータ150とのオフライン状態において排出されたことを特定可能なオフラインを示す上位オフラインフラグ(フラグデータ「1」)と受付け中の会員カードの会員カードIDとを書き込み記録した後、初めに、排出を留保している会員カードをカード挿入口309から排出し、該排出した会員カードがカード挿入口309から抜き出されたことに応じて、即座にビジターカードを排出することで、会員カードとビジターカードとを、連続してほぼ同時に排出するようになっており、このようにすることで、発行される持玉数が記録されたビジターカードの取り忘れが生じ難いようになっている。
そして該会員カードとビジターカードの排出後において、トラブルモード(解除)を計数・払出ユニット4(制御部410)に送信して、トラブルモードの処理が完了したことを通知するとともに、カードテーブルをリセットする。尚、トラブルモード(解除)の受信に応じて計数・払出ユニット4では、パチンコ玉の計数が可能とされる。但し、対応するカードユニット3に発行可能なビジターカードの残数が0である場合は、上述したように、パチンコ玉の計数は可能とされない。
そして、制御ユニット328は、多機能ランプ301の点灯態様を、カードの受付けが可能であることを示す所定の点灯色の点灯状態に更新するとともに、返却ボタンの操作により実施した各種操作の内、入金禁止を解除してSb2〜Sb11の待機状態に戻る。
このように、会員カードとともにビジターカードが返却された場合において会員遊技者は、該返却を行ったカードユニット3が対応する計数・払出ユニット4と管理コンピュータ150とのオフライン状態が継続している状態であっても、ビジターカードに記録されている持玉数を使用した払出しを、他のカードユニット3並びに計数・払出ユニット4において行うことができる。
これらビジターカードに記録されている持玉数を使用する場合には、管理コンピュータ150とオンライン状態である計数・払出ユニット4に対応するカードユニット3に、会員カードとともに排出(発行)されたビジターカードを挿入する。尚、管理コンピュータ150とオフライン状態である計数・払出ユニット4に対応するカードユニット3に、ビジターカードを挿入しても、計数・払出ユニット4からカード挿入結果として「NG」が返信されるため、そもそも、いずれのビジターカードの持玉数も使用することはできない。
カードユニット3(制御ユニット328)は、受付けたビジターカードから読み出したデータに、上位オフラインフラグ(「1」)と会員カードIDが含まれることに基づいて、該ビジターカードが、会員カードの受付け中に発生した管理コンピュータ150との上位オンライン状態中において、会員カードとともに返却(発行)されたビジターカードであると判定し、受付けたビジターカードから読み出したカードID、会員カードIDと持玉数とを一時記憶するとともに、表示部312に、「会員カードを挿入して下さい」のメッセージを表示して、会員カードの挿入を促す。
該メッセージの表示に応じて会員遊技者が、会員カードをカード挿入口309から挿入すると、先に挿入されていたビジターカードが、カード貯留部370に一時回収されて、挿入された会員カードに記録されている会員カードID、会員ID、プリペイド残額データ、上位オフラインフラグ(「1」)が読み出され、上位オフラインフラグ(「1」)が記録されているとともに、該読み出した会員カードIDが、一時記憶しているビジターカードから読み出した会員カードIDと一致するか否かを判定する。
尚、会員カードIDが一致しない場合には、挿入された会員カードが返却される。また会員カードが所定時間内に挿入されない場合には、挿入されたビジターカードが返却されることで、該ビジターカードを単独で利用することが不可とされている。
そして、上位オフラインフラグ(「1」)が記録されており、会員カードIDが一致することを条件に、対応する計数・払出ユニット4に対して、一時記憶している持玉数と、フラグデータである上位オフラインフラグ(「1」)と、会員カードIDと、会員IDとを含むカード挿入通知を送信する。
この上位オフラインフラグ(「1」)と会員カードIDとを含むカード挿入通知の受信に応じて計数・払出ユニット4の制御部410は、まず、会員カードID、会員ID並びに持玉数とを含む更新要求を送信する更新要求送信処理を実施して、管理コンピュータ150の会員貯蓄管理テーブルにおいて、該会員カードID並びに会員IDに対応付けて記憶されている持玉数を、送信した更新要求に含まれる持玉数に更新させる。
そして、通常のカード挿入通知の受信時と同様に情報取得処理を実施して、管理コンピュータ150から暗証番号、持玉数、貯玉数を取得して、これら取得した情報並びに「OK」を含むカード挿入結果をカードユニット3に返信した後、該持玉数の払出しを可能とする。
このカード挿入結果の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、受付け中の会員カードに記録されている上位オフラインフラグ(「1」)を消去することにより、該会員カードを通常通りに使用できるようにするとともに、該会員カードをカードスロット392内の留保位置に移動して後、一時回収したビジターカードをカードスロット392内の所定の読み取り位置に再度、セットして、該ビジターカードに記録されている持玉数、会員カードID、上位オフラインフラグ(「1」)の各データを全て消去し、該消去が完了したビジターカードを再度、カード貯留部370に回収するとともに、留保位置に移動した会員カードを読み取り位置に再度、セットする。
そして、通常の会員カードの受付けと同様に、会員カードID、会員ID、プリペイド残額と、該カード挿入結果に含まれる暗証番号、持玉数、貯玉数をカードテーブルに格納し、格納したプリペイド残額を残額表示器に表示した後、入金並びに玉貸が可能である旨を表示部312に表示して会員遊技者に報知するとともに、テンキーを含む暗証番号の受付け画面並びに暗証番号の入力を促すアナウンス表示を表示部312に表示して、暗証番号の受付けを行うことで、通常の会員カードと同様に、プリペイド残額や、貯玉、持玉数を使用することができるようになる。
尚、ビジターカードとともに返却された会員カードにも、上位オフラインフラグが記録されているため、これら上位オフラインフラグが記録されている会員カードを受付けた場合においてカードユニット3は、該会員カードの利用を不可として返却するようになっており、このようにすることで、これら会員カードをカードユニット3において使用可能とするために、該会員カードとともに返却(発行)されたビジターカードが、確実にカードユニット3に挿入されるようになるので、これらビジターカードに記録された持玉数を、確実に管理コンピュータ150の持玉数に反映させることができるようになる。
また、会員カードとともにビジターカードを発行した後に、計数・払出ユニット4と管理コンピュータ150との通信状態が、オンライン状態となった場合には、図25に示すように、計数・払出ユニット4(制御部410)からカードユニット3(制御ユニット328)に対して上位システム接続通知が送信されることで、上位通信状態データが、オフライン状態を示す「1」からオンライン状態を示す「0」に更新されるとともに、トラブルモード中に返却された会員カードの会員カードIDと会員IDとともに、発行されたビジターカードのカードIDと、該ビジターカードに記録された該持玉数とを含むトラブルモード処理履歴が管理コンピュータ150に送信されて記憶されることで、仮に、会員遊技者が発行されたビジターカードを誤って紛失しても、該紛失したビジターカードに記録されている持玉数を特定して、管理コンピュータ150にて管理されている持玉数に反映することができるようになっている。
次に、カードユニット3に会員カードを受付け中において、管理コンピュータ150と計数・払出ユニット4とがオフライン状態中において、計数・払出ユニット4とカードユニットとの通信状態がオフライン状態(下位オフライン状態)となった後、オンライン状態に復帰した際の処理内容について、図26、図27に基づいて以下に説明する。
尚、図26において、カードユニット3(制御ユニット328)から計数終了応答が計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信されるまでの処理内容については、図25と同一であるので、ここでの説明を省略する。但し、これら計数終了通知の内容や計数終了応答の内容は、計数・払出ユニット4との通信のために、制御ユニット328において一時記憶されている。
この図26に示す計数終了応答が送信される状態は、図25においても説明したように、計数・払出ユニット4と管理コンピュータ150とがオフライン状態(以下、上位オフライン状態と称す)中においてパチンコ玉の計数がなされるとともに、受付け中のカードが、持玉数を直接記録することのできない会員カードであるため、計数された追加玉数が、いずれの記録媒体にも記録されておらず、且つ、管理コンピュータ150における会員貯蓄管理テーブルの持玉数にも未反映となっている状態である。
図26に示すように、何らかの不具合の発生によって、これら計数終了応答の送信中においてカードユニット3と計数・払出ユニット4との通信状態がオフライン状態(以下、下位オフライン状態と称す)となったときは、これら下位オフライン状態の発生が、前述したように、カードユニット3並びに計数・払出ユニット4によって検知される。
これら下位オフライン状態の検知に応じて制御ユニット328は、多機能ランプ301の点灯態様を、所定の点灯色(例えば赤)の高速点滅点灯として、下位オフライン状態が発生したことを報知するとともに、リモコンからの操作受付け以外の全ての操作の受付けを無効とする。
この報知により、下位オフライン状態が発生したことを認知した係員は、発生した不具合を解消して、カードユニット3と計数・払出ユニット4の通信状態をオンライン状態に復帰させる。
該復帰によるオンライン状態の検知に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、EEPROM401dに記憶している、起動時において対応するカードユニット3から取得した装置IDと、下位オフライン状態となる前に計数終了通知として送信した取引通番とを含む接続要求を、カードユニット3(制御ユニット328)に対して送信する。
この接続要求の受信に応じて制御ユニット328は、受信した接続要求に含まれる装置IDと、自己の装置IDとが一致するか否かに基づいて対応する計数・払出ユニット4が下位オフライン状態中に交換されたか否かを判定した後、自己の装置IDと、下位オフライン状態の発生前に受信した計数終了通知に含まれていた取引通番とを含む接続応答を返信する。
つまり、装置IDが同一であれば、対応する計数・払出ユニット4は交換されていないものと判定し、装置IDが同一でなければ(問い合わせ用の初期値である場合を含む)、対応する計数・払出ユニット4が交換されているものと判定する。
一方、接続応答を受信した制御部410は、受信した接続応答に含まれる取引通番が、送信した接続要求の取引通番と同一であるか否かにより、該取引通番と計数された追加玉数等を含む計数終了通知の受信が、カードユニット3(制御ユニット328)において完了する以前において下位オフライン状態が発生したか否かを判定する。
具体的には、取引通番が同一であれば、計数終了通知の受信の完了後に下位オフライン状態となったと判断できるので、制御ユニット328が、追加玉数や計数後の持玉数を把握できていることを確認できる一方、取引通番が同一でなければ、計数終了通知の受信の完了前に下位オフライン状態となったと判断できるので、制御ユニット328が、追加玉数や計数後の持玉数を把握できていない可能性が高いことが確認でき、このように、計数終了通知の受信の完了の有無を確認することは、これら計数終了通知の受信に応じてカードユニット3において持玉数が記録されるビジターカードの場合において、該ビジターカードへの持玉数の記録の有無を把握するために重要となる。
尚、受信した接続応答に含まれる装置IDが、送信した接続要求の装置IDと同一でない場合には、該受信した装置IDがEEPROM401dに更新記憶される。この場合においては、上記した取引通番も、ほぼ確実に不一致となる。
上記した装置IDに基づく交換の有無判定において、交換されていないとの判定結果であった場合において制御ユニット328は、取引通番を含む通信エラー通知を送信することで、該取引通番の取引中に通信エラーが発生したことを計数・払出ユニット4に通知するとともに、該通信エラー通知に応じて計数・払出ユニット4から返信されるエラー応答により、該計数・払出ユニット4におけるエラー状況、具体的には、管理コンピュータ150に未反映の未確定計数が存在することを把握する。
該エラー応答によって、対応する計数・払出ユニット4に、未確定計数が存在することを把握した制御ユニット328は、該計数・払出ユニット4と管理コンピュータ150との通信状態を確認するために、上位システム接続通知要求を送信する。
この上位システム接続通知要求の受信に応じて制御部410は、管理コンピュータ150とのオフライン状態が継続している場合には、図26に示すように、上位システム切断通知を返信する一方、管理コンピュータ150とのオフライン状態が解消して、オンライン状態となっている場合には、図27に示すように、上位システム接続通知を返信する。
上位システム切断通知を受信した場合において制御ユニット328は、図26に示すように、多機能ランプ301の点灯態様を、会員カードの受付け中であって、下位オフライン状態がオンライン状態に復帰した際に、対応する計数・払出ユニット4と管理コンピュータ150とがオフライン状態であることにより、対応する計数・払出ユニット4にて計数された追加玉数が管理コンピュータ150に反映されていないことを報知するために、多機能ランプ301の点灯態様を、所定の点灯色(例えば黄色)の高速点滅点灯とする。
この多機能ランプ301の点灯状態により、下位オフラインがオンラインに復帰した際に、上位オフライン状態であることにより、追加玉数の管理コンピュータ150への未反映状態となっていることを認識した係員は、所持しているリモコンに設けられている「トラブルモード」のボタンを、当該カードユニット3の突出部305に設けられているIR受光ユニット315にリモコンを向けた状態において操作することにより、前述した図25における場合と同じく、トラブルモードに移行させることで、受付け中の会員カードが返却されるとともに、該会員カードの会員カードIDと上位オフラインフラグと持玉数とが記録されたビジターカードが排出(発行)される。尚、これらビジターカードが排出(発行)されるトラブルモードの詳細な流れについては、図25の場合のトラブルモードの場合と同一であるので、ここでの説明は省略する。
一方、上位システム接続通知要求の送信に応じて上位システム接続通知を計数・払出ユニット4(制御部410)から受信した場合において制御ユニット328は、計数・払出ユニット4と管理コンピュータ150との通信状態がオンライン状態に復帰したと判断し、上位通信状態データを、オフライン状態を示す「1」からオンライン状態を示す「0」に更新するとともに、図27に示すように、カードリーダライタ327に受付け中の会員カードの会員カードIDと会員IDを含む計数確定要求を送信する。
この計数確定要求の受信に応じて制御部410は、RAM410bに記憶している、対応するカードユニット3に受付け中の会員カードID並びに会員IDと、受信した計数確定要求に含まれる会員カードIDと会員IDとが一致するか否かを確認し、一致することを条件に、RAM410bに記憶している、上位オフライン中に計数された玉数を加算後の持玉数と、該会員カードIDとを含む持玉数更新要求を、管理コンピュータ150に送信して、該会員カードIDに対応付けて記憶されている持玉数を送信した持玉数更新要求の持玉数に更新させることで、上位オフライン状態中に計数された玉数を反映させる。
そして、管理コンピュータ150からの持玉数の更新完了通知の受信に応じて、カードユニット3(制御ユニット328)に対して、計数確定結果を返信する。尚、この計数確定結果としては、上記した取引通番が一致するときには、既に制御ユニット328に対して計数後の持玉数が計数終了通知により通知されていることから、「OK」のみを含む計数確定結果を返信する一方、上記した取引通番が一致しないときには、制御ユニット328に対して計数後の持玉数が、下位オフライン状態が発生する前に送信された計数終了通知により通知されていないので、これら更新後の持玉数を含む計数確定結果を返信する。
この計数確定結果の受信に応じて制御ユニット328は、表示部312における計数済玉数の表示を、計数後の持玉数に変更するとともに、多機能ランプ301の点灯態様による下位オフライン状態の発生報知を終了して、各操作の受付けを有効とする。
尚、受信した計数確定要求に含まれる会員カードIDと会員IDとが一致しない場合には、カードユニット3(制御ユニット328)に対して計数確定要求エラーが返信されることにより、会員カードが一致しないことが表示部312に表示されて報知される。
また、上記においては、上位オフライン状態中において下位オフラインが発生したときにおける処理状況を、上位オフライン状態中において計数が実施された場合について説明したが、上位オフライン状態中において払出しが実施された場合についても同様に、通信エラー通知に対応するエラー応答として「未確定払出有り」のエラー応答が返信され、上位オフラインが継続している場合には、会員カードが返却されるとともに、減算後の持玉数が記録されたビジターカードが排出(発行)され、上位オフラインが解消している場合には、受付け中の会員カードIDと会員IDを含む払出確定要求が計数・払出ユニット4(制御部410)に送信されることにより、管理コンピュータ150における持玉数が減算後の持玉数に更新される。
以上のように、本実施例においては、カードユニット3にて会員カードの受付け中における上位オフライン状態中に、更に下位オフライン状態が発生しても、該下位オフライン状態が解消された際において、上位オフライン状態が継続しているときには、上位オフラインフラグが記録されて会員カードが返却されるとともに、該会員カードの会員カードIDと上位オフラインフラグ並びに持玉数が記録されたビジターカードが排出(発行)されることにより、会員遊技者は、いちいち景品交換カウンタに出向くことなく、該発行されたビジターカードと会員カードとを遊技を実施したいパチンコ機2に対応する他のカードユニット3に挿入すれば良く、これら受付けたビジターカードに、上位オフラインフラグ(「1」)と会員カードIDが含まれることに基づいて、会員カードの追加受付けが実施され、持玉数と、上位オフラインフラグ(「1」)と、会員カードIDと、会員IDとを含むカード挿入通知が計数・払出ユニット4(制御部410)に送信されることに応じて、更新要求送信処理が実施されることにより、該ビジターカードに記録されている持玉数に、管理コンピュータ150において該会員IDに対応付けて管理されている当該会員遊技者の持玉数が自動的に更新されることで、上位オフライン状態において計数した玉数が、該会員遊技者の持玉数に確実に反映されるため、これら上位オフライン状態において計数した玉数が管理コンピュータ150に反映されないことにより、会員遊技者が損害を被ることを防止し、更には、これら計数した玉数を、該遊技用装置が上位オンライン状態に復帰するまで利用できないという不利益が発生することを防止しつつ、該会員遊技者の面倒も低減することができ、下位オフライン状態が解消された際において上位オフライン状態が解消しているときには、カードユニット3にて受付け中の会員カードの会員カードID並びに会員IDが、再度、計数・払出ユニット4(制御部410)に送信されることに応じて、該会員カードID並びに会員IDを含む更新要求が管理コンピュータ150に送信されることで、計数後の新たな持玉数が、管理コンピュータ150に管理されている持玉数に反映されるようになる。すなわち、このようにすることで、上位オフライン状態中に発生した下位オフライン状態がオンライン状態に復帰したときの計数・払出ユニット4(制御部410)と管理コンピュータ150との通信状態に応じ、会員遊技者の損害の発生を防止するための適切な処理を行うことができる。
また、これら下位オフライン状態がオンライン状態に復帰したときにも、特別操作となるリモコンの操作を条件としてトラブルモードに移行してビジターカードの発行を行うので、これら発行されたビジターカードの取り忘れも低減することができる。
また、多機能ランプ301の点灯態様を、所定の点灯色(例えば赤)の高速点滅点灯とすることで、特別操作によるトラブルモードの移行により、ビジターカードの発行が必要となる可能性がある、カードユニット3にて会員カードの受付け中における上位オフライン状態中に、更に下位オフライン状態が発生したことが報知されるので、これら特別操作が必要とされる状況が発生したことを、係員等が的確に認識することができる。
また、発行されるビジターカードには、該ビジターカードとともに返却された会員カードの会員カードIDと上位オフラインフラグとが記録され、これらビジターカードと会員カードとが受付けられることに応じて、該上位オフラインフラグを含むフラグデータと、会員カードID、会員ID、持玉数を含むカード挿入通知が計数・払出ユニット4(制御部410)に送信されることに応じて、更新要求送信処理が実施されるので、これら会員カードIDや上位オフラインフラグが記録されていない、ビジターカードを使用したなりすましにより、ビジターカードに不正に書き込みされた持玉数や、不正に入手されたビジターカードの持玉数が管理コンピュータ150に反映されて正当化されてしまうことも防止できる。
尚、本実施例の上記したトラブルモードにおいては、本発明における遊技媒体計数装置となる計数・払出ユニット4から受信した計数終了通知に含まれる持玉数(所有遊技媒体数)を特定可能な持玉数データをビジターカードに記録するようにしており、このようにすることは、下位オフライン状態の発生による新たな持玉数のカードユニット3への通知の成否に係わらず、これら新たな持玉数を発行するビジターカードに確実に記録できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明のように、カードユニット3のRAM328bに設けられているカードテーブル(図6(a)に参照)にて、計数・払出ユニット4から計数が実施される毎に送信される計数終了通知に含まれる追加玉数(計数遊技媒体数)が加算更新されるとともに、計数・払出ユニット4から払出しが実施される毎に送信される計数払出開始通知に含まれる払出数(払出遊技媒体数)が減算更新される持玉数を記憶している場合には、計数・払出ユニット4から受信した持玉数に代えて、これらカードテーブルに記憶されている持玉数を、発行するビジターカードに記録するようにしても良い。
但し、このように、カードテーブルに記憶されている持玉数を、発行するビジターカードに記録する場合においては、下位オフライン状態が解消した際に計数・払出ユニット4から受信した接続要求に含まれる取引通番と、接続応答にて送信した取引通番とが一致するか否かにより、計数終了通知の受信完了によりカードテーブルに記憶されている持玉数が、追加玉数が反映された新たな持玉数であるか否かを判定し、取引通番とが一致することを条件に、カードテーブルに記憶されている持玉数を、発行するビジターカードに記録し、取引通番とが一致しないときには、計数・払出ユニット4から受信した持玉数を、発行するビジターカードに記録することが好ましい。
次に、カードユニット3にビジターカードを受付け中であって、計数・払出ユニット4における払出しの実施中に下位オフライン状態が発生した場合の処理について、図30〜図32に基づき以下に説明する。
尚、図30〜図32において、払出ボタン操作に応じて、計数払出開始通知、計数払出開始応答、計数引落完了通知が送受される流れについては、図19と同一であるので、ここでの説明は省略する。
図30〜図32に示すように、計数引落完了通知の送信中において、計数・払出ユニット4における何らかの不具合の発生によって、カードユニット3と計数・払出ユニット4との通信状態がオフライン状態(下位オフライン状態)となったときは、これら下位オフライン状態の発生が、前述したように、カードユニット3並びに計数・払出ユニット4によって検知される。
これら下位オフライン状態の検知に応じて制御ユニット328は、減算後の持玉数の受付け中のビジターカードへの記録後における計数引落完了通知の送信中に下位オフライン状態(未払出オフライン)が発生したことを、多機能ランプ301の点灯態様を、所定の点灯色(例えば赤と緑の交互)の高速点滅点灯として報知するとともに、リモコンからの操作受付け以外の全ての操作の受付けを無効とする。
つまり、本実施例の多機能ランプ301により、計数引落完了通知(減算終了通知)の送信後、計数払出終了通知(払出終了通知)を受信する以前に、ヘルスチェック処理(通信状態検知手段)により下位オフライン状態(通信不可能状態)を検知したときに、該下位オフライン状態(未払出オフライン)の発生が報知されており、該多機能ランプ301が本発明の報知手段に該当する。
この報知により、下位オフライン状態が発生したことを認知した係員は、発生した不具合が解消可能か否かを確認し、不具合の解消が不能と判断したときには、交換する計数・払出ユニット4が存在する場合には、計数・払出ユニット4を交換し(図30)、交換する計数・払出ユニット4が存在しない場合には、カードユニット3に受け中のビジターカードを強制排出させる(図32)一方、不具合の解消が可能と判断したときには、計数・払出ユニット4を交換せずに該不具合を解消して、カードユニット3と計数・払出ユニット4の通信状態をオンライン状態に復帰させる(図31)。
まず、計数・払出ユニット4が下位オフライン状態中に交換された場合について、図30に基づいて説明すると、計数・払出ユニット4の交換によって下位オフライン状態が解消されてオンライン状態に復帰したことにより、交換された計数・払出ユニット4からは、前述した通常のオンライン状態への復帰の場合と同様に、装置IDと取引通番とを含む接続要求が送信される。
但し、この接続要求に含まれる装置IDとしては、計数・払出ユニット4が交換されたものであるので、EEPROM410dには、対応するカードユニット3の装置IDの記憶が存在しないことから、装置IDの問い合わせを示す所定の初期値データが送信されるとともに、取引通番についても、初期値である「0」が送信される。
この接続要求の受信に応じて制御ユニット328は、計数・払出ユニット4(制御部410)に対し、自己の装置IDと、下位オフライン状態の発生前に送信した取引通番とを含む接続応答を返信するとともに、受信した接続要求に含まれる装置IDと、自己の装置IDとが一致するか否か、並びに取引通番が一致するか否かを判定し、装置IDが一致しないことにより、対応する計数・払出ユニット4が下位オフライン状態中に交換されたと判定する。尚、装置IDが一致する場合(交換がない場合)については、図31に基づいて後述する。
つまり、本実施例において制御ユニット328は、下位オフライン状態(ヘルスチェック処理におけるオフライン状態)の検知後におけるオンライン状態(通信可能状態)の検知に応じて、該下位オフライン状態中に計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)の交換があったか否かを特定可能な接続要求(交換有無特定情報)を取得して、該下位オフライン状態中における計数・払出ユニット4の交換の有無を特定しており、該制御ユニット328が本発明の交換有無特定手段に該当する。
また、本実施例において交換有無特定手段となる制御ユニット328は、接続要求(交換有無特定情報)として計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)から取得した装置ID(遊技用装置固有情報)と、自己の装置ID(遊技用装置固有情報)とが一致するか否かに基づいて交換の有無を特定している。
また、本実施例における計数引落完了通知(減算終了通知)に含まれる各計数引落完了通知(減算終了通知)を個々に識別可能な取引通番(減算終了通知識別情報)が含まれるとともに、本実施例における交換有無特定情報となる接続要求にも取引通番(減算終了通知識別情報)が含まれ、計数引落完了通知(減算終了通知)の受信に応じて計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)から受信する計数払出完了通知(払出終了通知)にも該計数引落完了通知(減算終了通知)に含まれている取引通番(減算終了通知識別情報)と同一の取引通番が含まれている。
このように交換されているとの判定結果に基づいて制御ユニット328は、計数・払出ユニット4と管理コンピュータ150との通信状態を確認するために、上位システム接続通知要求を送信する。
この上位システム接続通知要求の受信に応じて制御部410は、管理コンピュータ150との通信状態が、オフライン状態であれば、上位システム切断通知を返信する一方、管理コンピュータ150との通信状態がオンライン状態であれば、上位システム接続通知を返信する。
上位システム切断通知を受信した場合において制御ユニット328は、計数・払出ユニット4が、後述する持玉数の確認を実施することが不能であることから、未完了の払出しが不能であると判断して、受付け中のビジターカードに下位オフラインフラグを記録して、該ビジターカードを返却する。尚、これら下位オフラインフラグが記録されたビジターカードが他のカードユニット3に挿入された場合には、後述するように、該ビジターカードに記録されている持玉数が、管理コンピュータ150にて管理されている持玉数に更新される。
一方、上位システム接続通知を受信した場合において制御ユニット328は、払出しが完了していない減算が存在する旨と、受付け中のビジターカードのカードIDと、下位オフライン状態の発生時に送信中であった計数引落完了通知に含まれる、減算数(払出数に同じ)、該減算数を減算後の新たな持玉数、取引通番とを含むエラー通知を、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信する。
このエラー通知の受信に応じて制御部410は、カードIDをRAM410bに記憶するとともに、受信したエラー通知に含まれるカードIDに対応付けて管理コンピュータ150に管理されている持玉数を取得してRAM410bに記憶し、該取得した持玉数が、受信したエラー通知に含まれる減算数と持玉数との合計に一致するか否かを判定する。
管理コンピュータ150から取得した持玉数と、減算数と持玉数との合計とが一致した場合には、受信したエラー通知の取引通番と「OK」とを含むエラー応答を返信し、該減算数の払出しを開始するための計数引落完了通知の受信待ち状態に移行する一方、一致しない場合には、受信したエラー通知の取引通番と「NG」とを含むエラー応答を返信する。
この「NG」を含むエラー応答を受信した場合に制御ユニット328は、未完了の払出しが不能である旨を、所定の報知態様(例えば、黄色と青の交互高速点滅)にて多機能ランプ301を点灯して報知する。
一方、「OK」を含むエラー応答を受信した場合に制御ユニット328は、下位オフライン状態の発生時に送信中であった計数引落完了通知を再度送信して、該減算数のパチンコ玉の払出しを、計数・払出ユニット4に実行させる。
この計数引落完了通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、受信した計数引落完了通知に含まれる減算数のパチンコ玉の払出しを開始し、該減算数の払出しが完了した場合に払出しを終了するとともに、管理コンピュータ150に対してRAM410bに記憶しているカードIDと、減算数を減算した新たな持玉数とを含む持玉数更新要求を送信して、管理コンピュータ150のビジター貯蓄管理テーブルにおいて、該カードIDに対応して記憶されている持玉数を更新させるとともに、RAM410bに記憶している持玉数を更新する。
そして、更新後の持玉数を取引通番とを含む計数払出終了通知(貯玉数はビジターカードのため一義的に「0」)をカードユニット3(制御ユニット328)に対して送信する。
この計数払出終了通知の受信に応じて制御ユニット328は、該計数払出終了通知に含まれる持玉数が、受付け中のビジターカードに記録されている持玉数になっているかをチェックするとともに、取引通番が一致するかをチェックし、これらが同じであることを条件に計数払出終了応答(OK)を返信するともに、RAM328bに記憶されている最終取引通番を該取引通番に更新した後、Sb2〜Sb11の待機状態に戻る。
尚、計数払出終了応答(OK)の返信に応じて制御部410は、RAM410bに記憶されている最終取引通番を該取引通番に更新する。
次に、計数・払出ユニット4を交換せずに不具合が解消され、カードユニット3と計数・払出ユニット4の通信状態がオンライン状態に復帰された場合について、図31に基づいて説明する。
尚、下位オフライン状態の発生までの処理については、図30と同一であるので、ここでの説明は省略する。
これら下位オフライン状態が解消されてオンライン状態に復帰したことにより、計数・払出ユニット4からは、装置IDと取引通番とを含む接続要求が送信される。
但し、この接続要求に含まれる装置IDとしては、起動時においてEEPROM410dに記憶されている対応するカードユニット3の装置IDと、下位オフライン状態の発生前においてカードユニット3から受信した取引通番(計数引落完了通知の受信が完了している場合には、該計数引落完了通知に含まれる取引通番を、該計数引落完了通知の受信が完了してない場合には、EEPROM410dに記憶されている最終取引通番)とを含む接続応答を返信する。
この接続要求の受信に応じて制御ユニット328は、前述したように、接続応答を返信するとともに、受信した接続要求に含まれる装置IDと、自己の装置IDとが一致するか否か、並びに取引通番が一致するか否かを判定し、装置IDが一致することにより、対応する計数・払出ユニット4が下位オフライン状態中に交換されていないと判定する。
この交換されていないとの判定結果に基づいて制御ユニット328は、更に、取引通番が一致する場合には、計数引落完了通知の受信完了後に下位オフライン状態が発生したものと判定し、取引通番が一致しない場合には、計数引落完了通知の受信完了前に下位オフライン状態が発生したものと判定する。
これら取引通番が一致しない場合において制御ユニット328は、対応する計数・払出ユニット4において、計数引落完了通知の受信に応じて開始される払出しが開始されていないと判断して、ビジターカードの持玉数からの減算が実施済みであって、払出しが完了していない減算が存在する旨と、下位オフライン状態の発生時に送信中であった計数引落完了通知に含まれる、減算数(払出数に同じ)、該減算数を減算後の新たな持玉数、取引通番とを含むエラー通知を、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信する。
このエラー通知の受信に応じて制御部410は、RAM410bに記憶している持玉数が、受信したエラー通知に含まれる減算数と持玉数との合計に一致するか否かを判定する。
これらRAM410bに記憶している持玉数が、減算数と持玉数との合計とが一致した場合に制御部410は、受信したエラー通知の取引通番と「OK」とを含むエラー応答を返信し、該減算数の払出しを開始するための計数引落完了通知の受信待ち状態に移行する一方、一致しない場合には、受信したエラー通知の取引通番と「NG」とを含むエラー応答を返信する。尚、「NG」を含むエラー応答を受信した場合には、上述したように、未完了の払出しが不能である旨が、多機能ランプ301により報知される。
一方、「OK」を含むエラー応答を受信した場合に制御ユニット328は、下位オフライン状態の発生時に送信中であった計数引落完了通知を再度送信して、該減算数のパチンコ玉の払出しを、計数・払出ユニット4に実行させる。
尚、これら計数引落完了通知の送信以降の処理は、図30と同一であるので、ここでの説明は省略する。
一方、取引通番が一致する場合には、計数引落完了通知の受信完了後に下位オフライン状態が発生したものと判定し、これら計数引落完了通知の受信に応じて開始される払出しが、対応する計数・払出ユニット4において、既に実施されている可能性があることから、持玉数を含む持玉数確認要求を送信して、計数・払出ユニット4にて記憶されている持玉数と該持玉数とが同一であるか否かを確認させる。
この持玉数確認要求の受信に応じて制御部410は、受信した持玉数確認要求に含まれる持玉数と、記憶部410bに記憶している持玉数が一致するときには、持玉数確認応答(OK)を返信し、一致しないときには持玉数確認応答(NG)を返信する。
この持玉数確認応答(OK)を受信した場合において制御ユニット328は、計数払出終了応答(OK)を返信するとともに、最終取引通番を該取引通番に更新した後、Sb2〜Sb11の待機状態に戻る。
一方、持玉数確認応答(NG)を受信した場合において制御ユニット328は、取引通番が一致しない場合と同じく、ビジターカードの持玉数からの減算が実施済みであって、払出しが完了していない減算が存在する旨と、下位オフライン状態の発生時に送信中であった計数引落完了通知に含まれる、減算数(払出数に同じ)、該減算数を減算後の新たな持玉数、取引通番とを含むエラー通知を、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信する。
このエラー通知の受信に応じて制御部410は、RAM410bに記憶している持玉数が、受信したエラー通知に含まれる持玉数より大きいことを確認し、RAM410bに記憶している持玉数と、エラー通知に含まれる持玉数との差から、未払出しの玉数を特定するとともに、受信したエラー通知の取引通番と「OK」とを含むエラー応答を返信し、該特定した未払出しの玉数の払出しを開始するための計数引落完了通知の受信待ち状態に移行する。
一方、「OK」を含むエラー応答を受信した場合に制御ユニット328は、下位オフライン状態の発生時に送信中であった計数引落完了通知を再度送信して、未払出しのパチンコ玉の払出しを、計数・払出ユニット4に実行させる。
この計数引落完了通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、上記特定した未払出しのパチンコ玉の払出しを開始し、該未払出しのパチンコ玉の払出しが完了した場合に払出しを終了するとともに、管理コンピュータ150に対してRAM410bに記憶しているカードIDと、減算後の新たな持玉数とを含む持玉数更新要求を送信して、管理コンピュータ150のビジター貯蓄管理テーブルにおいて、該カードIDに対応して記憶されている持玉数を更新させるとともに、RAM410bに記憶している持玉数を更新する。
そして、更新後の持玉数を取引通番とを含む計数払出終了通知(貯玉数はビジターカードのため一義的に「0」)をカードユニット3(制御ユニット328)に対して送信する。
尚、これら計数払出終了通知の送信以降の処理は、図30と同一であるので、ここでの説明は省略する。
次に、交換する計数・払出ユニット4が存在しないために、ビジターカードを強制的に排出される際の流れについて、図32に基づいて説明する。
尚、下位オフライン状態が発生するまでの流れ、並びに該下位オフライン状態が発生の報知については、図30と同一であるので、ここでの説明は省略する。
多機能ランプ301の点灯態様が、前述したように、赤と緑の交互の高速点滅点灯とされることで、下位オフライン状態(未払出オフライン)が発生したことが報知されることに応じて、係員が、発生した不具合が解消不能と判断するとともに、交換する計数・払出ユニット4が存在しないことで、カードユニット3を利用できるようになるまでに多くの時間を要する場合には、その間、遊技者が遊技できなくなってしまうことを回避するために、カードユニット3に受付け中のビジターカードを強制的に排出させる。
これらビジターカードを強制的に排出させる場合には、係員が所持しているリモコンにおいて「強制排出」ボタンを、当該カードユニット3の突出部305に設けられているIR受光ユニット315にリモコンを向けた状態において操作する。
この操作により、該リモコンから「強制排出」のボタンの操作(強制排出操作)に応じた所定の赤外線信号が出力されることで、該赤外線信号がIR受光ユニット315にて強制排出操作を特定可能な所定の電気信号に変換されて表示制御基板329に出力されることで、表示制御基板329から制御ユニット328に対し、強制排出操作に基づく強制排出情報が出力される。
この強制排出情報の受信に応じて制御ユニット328は、表示部312において、強制排出モードであることとカード処理中であることの表示を開始した後、受付け中のビジターカードにオフラインを示す下位オフラインフラグ(「1」)を記録した後、該ビジターカードをカード挿入口309から排出して返却する。
つまり、本実施例の制御ユニット328は、下位オフライン状態中において、リモコンにおける「強制排出」のボタンの操作に応じた強制排出情報を受信することで、排出操作があったことを検知しており、該制御ユニット328が本発明の排出操作検知手段に該当する。
尚、本実施例では、これら下位オフライン状態中のカードユニット3においては、リモコンにおける操作以外が無効とされるために、返却操作としてリモコンにおいて「強制排出」のボタンの操作を実施するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、下位オフライン状態中においても通常の返却ボタンの操作を有効として、該返却ボタンの操作に応じてビジターカードを返却するようにしても良い。
このようにして下位オフラインフラグ(「1」)が記録されたビジターカードが、他のカードユニット3に挿入された場合には、図28(b)に示すように、管理コンピュータ150において、当該ビジターカードのカードIDに対応付けて記憶されている持玉数に、ビジターカードに記録されている持玉数が更新される。
具体的には、下位オフラインフラグ(「1」)が記録されたビジターカードの受付けに応じて、制御ユニット328は、受付けたビジターカードから読み出したカードIDと会員ID(ビジターカードなのでなし)と持玉数、フラグデータ(下位オフラインフラグ)を含むカード挿入通知を、計数・払出ユニット4に対して送信する。
このカード挿入通知を受信した計数・払出ユニット4は、まず、受信したカードIDの先頭符号から、挿入されたカードがビジターカードであると判定して、持玉数照合処理を実施することで、管理コンピュータ150から、該管理コンピュータ150において該カードIDに対応付けて記憶されている持玉数と、照合結果とを取得する。
これら下位オフラインフラグが記録されている場合には、通常において、照合結果としては照合NGが管理コンピュータ150から送信されるため、これら照合NGの受信に応じて制御部410は、持玉数が不一致と判定し、管理コンピュータ150から取得した持玉数と取引通番とを含む持玉数更新要求をカードユニット3(制御ユニット328)に対して送信する。
この持玉数更新要求の受信に応じて制御ユニット328は、受付け中のビジターカードに記録されている持玉数を、受信した持玉数更新要求に含まれる持玉数に更新するとともに、下位オフラインフラグを削除し、該更新後において受信した持玉数更新要求に含まれる取引通番を含む更新完了通知を返信する。
この更新完了通知の受信に応じて制御部410は、カードユニット3に受付け中のビジターカードに記録されている持玉数の、管理コンピュータ150にて管理されている正しい持玉数への更新が完了したと判定し、カード挿入結果(OK)を返信するとともに、該持玉数の払出しを有効とする。
このカード挿入結果「OK」の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、受付け中のビジターカードから読み出したカードID、プリペイド残額、持玉数をカードテーブルに格納するとともに、これら格納した持玉数(計数済玉数)、プリペイド残額を表示した後、Sb2〜Sb11の待機状態に戻る。
つまり、本実施例のカードユニット3(遊技用装置)は、計数引落完了通知(減算終了通知)の送信後、計数払出終了通知(払出終了通知)を受信する以前に、ヘルスチェック処理(通信状態検知手段)により下位オフライン状態(通信不可能状態)の検知後にオンライン状態(通信可能状態)を検知する以前に制御ユニット328(排出操作検知手段)にて排出操作であるリモコンでの「強制排出」ボタンの操作を検知したことを条件に、計数払出終了通知(払出終了通知)の受信以前にて発生した下位オフライン状態(通信不可能状態)において返却された旨を示す下位オフラインフラグ(下位通信不可能状態排出情報)を、カードリーダライタ327(記録媒体処理手段)に受付け中のビジターカード(一般用記録媒体)に記録して排出し、該下位オフラインフラグが記録されたビジターカードを受付けたことに基づいて、該ビジターカードから読み出したカードID(記録媒体識別情報)を計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)に送信して、該計数・払出ユニット4を介して管理コンピュータ150において該カードIDに対応付けて管理されている持玉数(所有遊技媒体数)を取得し、受付けたビジターカードに記録されている持玉数データ(所有遊技媒体数特定情報)を、該取得した持玉数を特定可能な持玉数データ(所有遊技媒体数特定情報)に更新している。
以上のように、本実施例においては、減算が完了したことに応じて計数・払出ユニット4からの払出しを開始させるための計数引落完了通知(減算終了通知)の送信後、該払出しが完了した旨を示す計数払出終了通知(払出終了通知)を受信する以前に下位オフライン状態(通信不可能状態)が発生しても、該下位オフライン状態(通信不可能状態)が解消してオンライン状態に復帰したことを条件として、本発明における払出要求となるエラー通知並びに計数引落完了通知を送信することで、エラー通知並びに計数引落完了通知に含まれる減算数のパチンコ玉の払出しを計数・払出ユニット4に実施させており、このようにすることは、計数引落完了通知(減算終了通知)を送信する前に、既に減算された減算数(払出数)のパチンコ玉の払出しが完了されないことにより、遊技者に損害が発生することを防止することができる。
尚、本実施例では、下位オフライン状態中に計数・払出ユニット4の交換があったか否かを判定し、計数・払出ユニット4の交換があったと判定したことを更なる条件として、本発明における払出要求となるエラー通知並びに計数引落完了通知を計数・払出ユニット4に送信する一方、計数・払出ユニット4の交換がなかったと判定されたときには、取引通番が同一であることを条件に、本発明における減算通知となる減算後の持玉数を含む持玉数確認要求を計数・払出ユニット4に送信するようにしており、このようにすることは、下位オンライン状態への復帰時に、計数・払出ユニット4の交換があったと特定されたときには、該交換によりパチンコ玉の払出しが全くされなかったものとして、エラー通知並びに計数引落完了通知を送信することで減算数(払出遊技媒体数)の全てを計数・払出ユニット4に払出させる一方、交換が無かったと特定されたときは、取引通番が同一であれば、本発明における減算通知となる減算後の持玉数を含む持玉数確認要求を送信するため、交換されていない計数・払出ユニット4において払出しが重複して実施されることを極力防止できるとともに、該持玉数確認要求によって計数・払出ユニット4は、減算後の持玉数を確実に特定できるため、上記したように、仮に、パチンコ玉の払出途中に不具合が生じた場合に、特定した減算後の持玉数に基づいて、未払出しのパチンコ玉数を特定することが可能となることから、計数・払出ユニット4が交換されていない場合についても、これら未払出しのパチンコ玉数を特定させて、過不足のない払出しを実施させることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、払出数全てのパチンコ玉の払出しが実施されないことによる少なくとも遊技者の損害の発生を回避することを目的として、これら計数・払出ユニット4の交換の有無を判断することなく、払出要求となるエラー通知並びに計数引落完了通知を送信するようにしても良い。
尚、この場合にあっては、上述したように、重複した払出しにより、過度のパチンコ玉の払出しが実施されてしまうことを防止するために、本実施例のように、減算後の持玉数を含む払出要求となるエラー通知並びに計数引落完了通知を送信し、計数・払出ユニット4において減算後の持玉数を確実に特定できるようにすることで、未払出しのパチンコ玉数を特定可能とし、これら未払出しのパチンコ玉数のみの払出しを実施するようにすれば良い。
また、前記実施例では、交換有無特定情報となる接続要求において、カードユニット3の装置IDと取引通番との双方を用いているが、このようにすることは、装置IDのみでは、計数引落完了通知の受信完了の有無を特定できず、取引通番のみでは、例えば、初めての取引にて下位オフライン状態が発生した場合には、交換後の計数・払出ユニット4から送信される取引通番が同じとなってしまい、交換の有無の特定が不正確となってしまうことを防止できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら交換有無特定情報として、装置ID或いは取引通番のみとしても良いし、これら装置ID或いは取引通番以外の情報を、交換有無特定情報として用いるようにしても良い。
つまり、本発明の交換有無特定手段となる制御ユニット328は、計数引落完了通知(減算終了通知)に含まれる取引通番(減算終了通知識別情報)と、下位オフライン状態の解除によるオンライン状態(通信可能状態)の検知に応じて計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)から取得した交換有無特定情報である接続要求に含まれる取引通番(減算終了通知識別情報)とが一致するか否かに基づいて交換の有無を特定するようにしても良い。
また、前記実施例では、取引通番が同一でない場合についても、交換があったと特定した場合と同様にエラー通知並びに計数引落完了通知を送信して、減算数の払出しを実施させるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記したように、これら取引通番を用いることなく、装置IDのみで交換の有無を判定する場合にあっては、装置IDが同一であれば、一義的に持玉数確認要求を送信するようにすれば良い。
また、前記実施例では、未払出オフラインが発生したことを報知しており、このようにすることは、減算後の持玉数の受付け中のビジターカードへの記録後における計数引落完了通知の送信中に下位オフライン状態が発生したこと、つまり、これら減算された持玉数の払出しがなされないことにより遊技者に損害を生じる可能性のある状態の発生を、係員等が的確に認識することができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの報知を実施しない構成としても良い。
また、前記実施例では、未払出オフライン中において強制排出されるビジターカードに、本発明における下位通信不可能状態排出情報となる下位オフラインフラグを記録し、該下位オフラインフラグが記録されているビジターカードを受付けたときには、管理コンピュータ150において該ビジターカードに記録されているカードIDに対応付けて管理されている持玉数を特定可能な持玉数データに、該ビジターカードの持玉数データが更新されるので、減算された持玉数の損害が遊技者に発生することを防止できるとともに、下位オフライン状態がオンライン状態に復帰する以前に該ビジターカードを排出し、遊技者は、排出された該ビジターカードを他のカードユニット3に受付けさせることで、減算前の持玉数を使用して迅速に遊技を再開することができ、よって、遊技者が遊技を実施できないことに伴う、遊技者や遊技場の不利益の発生も防止できる。
また、前記実施例によれば、ビジターカードの受付け中に計数・払出ユニット4にて計数されたパチンコ玉数に基づく持玉数が、該持玉数を特定可能な持玉数データを該ビジターカードに直接記録することにより特定可能とされるため、遊技者が、遊技を終了してパチンコ機2を離れる際には、ビジターカードのみの返却を受けて所持すれば良いので、遊技者の利便性を向上することができる。
また、前記実施例によれば、遊技媒体計数装置となる計数・払出ユニット4におけるパチンコ玉(遊技媒体)の計数に応じて持玉数が逐次、ビジターカード(一般用記録媒体)に記録されるので、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)とカードユニット3との接続に不具合が生じた場合の遊技者の不利益の発生を低減できるばかりか、返却ボタンの操作(排出操作)の検知に応じて、迅速にビジターカード(遊技用記録媒体)を排出することができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら持玉数データのビジターカードへの記録を、ビジターカードの返却時においてのみ実施するようにすることで、ビジターカードへの書き換え回数を低減できるようにしても良い。
また、前記実施例によれば、計数開始通知を受信した時点から計数終了応答を計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)に返信する時点まで、返却ボタンの操作(排出操作)の検知に応じてビジターカード(一般用記録媒体)を排出する返却処理が禁止されるので、計数後の新たな持玉数(所有遊技媒体数)のビジターカード(一般用記録媒体)への記録が完了する以前に、該ビジターカード(一般用記録媒体)が排出されてしまうことによる遊技者の不利益の発生を回避することができる。
また、前記実施例によれば、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)から計数開始通知を受信した場合における該計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)との送受信内容が、会員カード(会員用記録媒体)とビジターカード(一般用記録媒体)との受付け時において同じとされることで、これら記録媒体の種別毎に、異なる通信用プログラムを開発したり異なる通信用プログラムを用いる必要がないので、開発コストの削減やプログラム容量の削減ができる。
また、前記実施例によれば、計数払出開始通知(払出開始通知)を受信した時点から減算終了通知となる計数引落完了通知を計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)に返信する時点まで、返却ボタンの操作(排出操作)の検知に応じてビジターカード(一般用記録媒体)を排出する返却処理が禁止されるので、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)において払出されるパチンコ玉数を減じた新たな持玉数(所有遊技媒体数)のビジターカード(一般用記録媒体)への記録が完了する以前に、該ビジターカード(一般用記録媒体)が排出されてしまうことによる遊技者或いは遊技場の不利益の発生を回避することができる。
また、前記実施例によれば、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)から払出開始通知を受信した場合における該計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)との送受信内容が、会員カード(会員用記録媒体)とビジターカード(一般用記録媒体)との受付け時において同じとされることで、これら記録媒体の種別毎に、異なる通信用プログラムを開発したり異なる通信用プログラムを用いる必要がないので、開発コストの削減やプログラム容量の削減ができる。
また、前記実施例によれば、離席モード開始通知を計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)に対して送信することで、会員カードとビジターカード(遊技用記録媒体)の受付け以外の操作が禁止されるカードユニット3の離席モードと連携して、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)におけるパチンコ玉の計数や払出を禁止させることができるとともに、遊技者は、離席において会員カードとビジターカード(遊技用記録媒体)のみを所持するのみで良く、遊技者の利便性を向上できる。
また、遊技場が各パチンコ機2において、該パチンコ機2にて獲得されたパチンコ玉数を計数することのできる本実施例のような各台計数のシステムを導入する場合において、既に導入済みのカードユニットが、本発明の遊技用装置であるカードユニット3のように、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)との接続機能を有しない場合には、これら計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)の導入に加えて、該計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)と接続するための制御ユニットの変更が必要となってしまうのに対し、本実施例のカードユニット3のように、予め計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)と接続機能を備えるものが導入されている場合には、新たに計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)のみを導入すれば良いので、各台計数のシステムを低コストにて構築することができる。
また、カードユニットを新規に導入する時点において、各台計数のシステムを構築する具体的な計画が未だ無くても、本発明のカードユニット3(遊技用装置)を導入しておくことで、将来的に各台計数のシステムを低コストにて構築することが可能となる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、ビジターカードと会員カードとを、共に同じカード形状とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、一般用記録媒体を、図35に示すように、非接触通信機能を備える非接触ICチップを内蔵した非接触ICモジュール502を、外装樹脂501により円盤状にインサート成型したビジターコイン50としても良い。
尚、これらビジターコイン50を用いる場合においては、遊技用装置として、会員カードが挿入されるカード挿入口342とは個別に、これらビジターコイン50を投入するためのコイン投入口340と、該ビジターコイン50を排出するためのコイン排出口341とを設けるとともに、図34に示すように、カード挿入口342から挿入される会員カード並びにコイン投入口340から投入されるビジターコイン(VC)の記録情報の読み出し並びに書き込みが実施可能であって、貯留路内に貯留されたビジターコイン(VC)を発行可能とされたリーダライタ368を有するカードユニット3”を用いれば良い。
この、図34に示すリーダライタ368は、側面視直方体をなす筺体にて構成されており、その前面上部には前述したコイン投入口340が配設されているとともに、前面下部にはカード挿入口342とコイン排出口341が左右方向に並設され(図33参照)、コイン投入口340から投入されたビジターコインVCが縦向き姿勢で自然流下(転動)する投入路380が、コイン投入口340から後方(図33中左側)に向けて延設されているとともに、該投入路380におけるコイン投入口340の近傍における投入路380の一側方には、投入されたビジターコインVCに記録されている記憶情報の読み出し並びに書き込み(消去を含む)を行うVCヘッド368aが配設されている。
このVCヘッド368aの配設位置には、特に詳細な図示はしないが、投入されたビジターコインVCを読み出し位置にて保持可能とするとともに、該保持したビジターコインVCの流路を、VCヘッド368aの背面側から延設された回収路381またはVCヘッド368aの下面側から延設される返却路382のいずれかに切り替えて排出することが可能な流路切替機構(図示略)が設けられており、VCヘッド368aの配設位置に保持したビジターコインVCを回収または返却できるようになっている。
また、回収路381は、VCヘッド368aの背面側にて下方に向けて屈曲され、該屈曲部から下方に向けて延設されるとともに、その下方部が、コイン排出口341に連通する予備路383とされ、該予備路383の経路中に、ビジターコインVCの流下を阻止する流下阻止機構が配設されていることで、該回収路381内に、回収したビジターコインVCを貯留可能とされている。また、返却路382は、VCヘッド368aの下面側から下方に向けて延設されるとともに、該返却路382におけるコイン排出口341の近傍に設けられた共通ヘッド368bの配置位置において前方に屈曲され、コイン排出口341に連通されている。
共通ヘッド368bは、リーダライタ368を正面側から見て返却路82並びに予備路383の右側であって、カード挿入口342に連通するカードスロット(図示略)の左側、すなわち、予備路383並びに返却路382と図示しないカードスロットとの間に挟まれた位置に配設されており、カード挿入口342から挿入された会員カードに記録されている情報の読み出し並びに書き込みができるようになっているとともに、予備路383を通じて発行されるビジターコインVCが、図示しない保持機構により該共通ヘッド368bの配置位置に保持されることで、該発行されるビジターコインVCに記録されている情報の読み出し並びに書き込みができるようになっている。
尚、リーダライタ368は、会員カードの受付け中にビジターコインVCの受付けがあっても、該ビジターコインVCを返却するとともに、ビジターコインVCの受付け中に会員カードの受付けがあっても、該会員カードを返却することで、会員カード或いはビジターコインVCのいずれか一方のみを受付けるようになっている。
つまり、本発明の記録媒体処理手段としては、その形状等に係わらず、一般用記録媒体となるビジターカードやビジターコイン、若しくは会員用記録媒体である会員カードのいずれか一方を受付けて、該受付けたビジターカードやビジターコイン或いは会員カードに記録されている各情報を読み出しおよび書き込みができるものであれば良い。
また、上記したように、これら会員カード(会員用記録媒体)とビジターコイン(一般用記録媒体)とが個別の挿入口に挿入、排出される場合にあっては、トラブルモードにおいて、ビジターコインへの持玉数の書き込み完了を待って会員カードとビジターコインとを排出することにより、ビジターコインの取り忘れを極力防止できるようにすることが好ましい。
また、前記実施例では、トラブルモードにおいて、上位オフライン状態中において計数・払出ユニット4にて実施された処理が、計数であるか払出しであるかに係わらず、会員カードに上位オフラインフラグを記録するとともに、ビジターカードに該会員カードの会員カードIDと上位オフラインフラグとを記録するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの処理を上位オフライン状態中において計数・払出ユニット4にて実施された処理が払出しを含む場合、つまり、EEPROM328cに記憶されている上位オフライン状態中の処理履歴に払出履歴が含まれている場合にのみ実施し、上位オフライン状態中において計数・払出ユニット4にて実施された処理が計数処理のみである場合については、会員カードに上位オフラインフラグを記録せずに返却するとともに、ビジターカードには、会員カードIDを記憶せずに、上位オフラインフラグと、計数履歴から特定される該上位オフライン状態中に計数された追加玉数(計数履歴が複数の場合には、各追加玉数の合計数)を持玉数とする持玉数データを記録して発行するようにしても良い。
この場合において、これら上位オフラインフラグと持玉数(追加玉数)とが記録されたビジターカードを受付けた場合においてカードユニット3(制御ユニット328)からは、図28にて示したように、受付けたビジターカードから読み出した上位オフラインフラグ(「1」)、カードID、持玉数とを含むカード挿入通知が、対応する計数・払出ユニット4に対して送信されることに応じて、計数・払出ユニット4の制御部410において、該受信したカード挿入通知に含まれるカードIDと、持玉数とを含む持玉数照合要求を、管理コンピュータ150に対して送信する持玉数照合処理が実施される。
そして、この持玉数照合要求の受信に応じて管理コンピュータ150からは、該カードIDに対応する持玉数が不一致であることに応じて照合NGの照合結果が返信されてくるが、受付けたビジターカードに上位オフラインフラグ(「1」)の記録が存在することから、カードIDと持玉数とを含む更新要求が送信されることに応じて管理コンピュータ150においては、ビジターカード貯蓄管理テーブルにおいて、該カードIDに対応付けて記憶されている持玉数が、受信した更新要求に含まれる持玉数に更新される。
この更新要求が完了した旨を示す更新完了通知を管理コンピュータ150から受信したことを条件に、通常のカード挿入通知の受信時と同様に、「OK」を含むカード挿入結果がカードユニット3に返信された後、該持玉数の払出しが可能とされる。
尚、これらビジターカードによる持玉数を会員カードに反映させたい場合には、係員を呼んで、前述した移行処理を実施すれば良い。
つまり、上位オフライン状態中に計数のみが実施された場合には、これら計数された追加玉数が管理コンピュータ150に未反映であるため、会員カードが他のカードユニット3に挿入されても、未反映の持玉数が使用可能とされるのみであるので何ら問題がないため、会員カードに上位オフラインフラグを記録する必要がなく、該計数された追加玉数を他のカードユニット3にて使用できるようにすれば会員遊技者が損害を被ることはないので、これら追加玉数が持玉数として記録され、上位オフラインフラグが記録されたビジターカードを発行することで、該ビジターカードに記録された持玉数(追加玉数)を、通常のビジターカードと同じく使用できるようにすれば良い。
すなわち、上記したように、発行されるビジターカードには、上位オフラインフラグが記録され、これらビジターカードが受付けられることに応じて、該上位オフラインフラグを含むフラグデータと、カードID、持玉数(追加玉数)を含むカード挿入通知が計数・払出ユニット4(制御部410)に送信されることに応じて、前述したように、更新要求送信処理が実施されることによって、該カードIDに対応して管理コンピュータ150において管理されている持玉数が、ビジターカードにから読み出した持玉数に更新されるので、これらビジターカードにから読み出した持玉数を、管理コンピュータ150に確実に反映させることができるとともに、これら上位オフラインフラグが記録されていない、ビジターカードを使用したなりすましにより、ビジターカードに不正に書き込みされた持玉数や、不正に入手されたビジターカードの持玉数が管理コンピュータ150に反映されて正当化されて、使用されてしまうことも防止できる。
また、前記実施例では、会員用記録媒体である会員カードに、会員識別情報となる会員IDと遊技用価値識別情報であるプリペイド残額データとが記録された形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、会員識別情報並びに遊技用価値識別情報として会員カードIDのみを会員カードに記録しておき、これら会員カードIDにより会員遊技者を特定できるようにするとともに、システムコントローラにおいて会員カードIDに対応付けて管理されているプリペイド残額を、該会員カードIDにより特定できるようにしても良く、このように会員識別情報と遊技用価値識別情報とが同一の情報であっても良い。
また、前記実施例では、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)から計数開始通知を受信したことに応じて、受付け中の会員カード並びにビジターカードから読み出した(会員)カードIDを含む計数開始応答を返信することで、該(会員)カードIDから計数後の持玉数を管理コンピュータ150によって特定できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら計数開始応答においては、(会員)カードIDを含まない計数開始応答を返信し、これら(会員)カードIDとしては、カード挿入通知に含まれる(会員)カードIDを記憶しておいて使用するようにしても良い。
また、前記実施例では、会員カードの受付け中であって、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)と管理コンピュータ150との通信状態がオフライン状態においてトラブルモードに移行したときに、カード挿入口309からの会員カードの排出を留保し、ビジターカードへの持玉数の書き込み完了を待って会員カードとビジターカードとを排出することで、ビジターカード取り忘れを極力防止できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら会員カードの排出を留保することなくカード挿入口309から排出するとともに、例えば、ビジターカードが更に排出されることを表示部312への表示や音声により報知して、ビジターカード取り忘れを防止するようにしても良い。