JP2010072340A - 感光性組成物、感光性フィルム、感光性積層体、永久パターン形成方法、及びプリント基板 - Google Patents

感光性組成物、感光性フィルム、感光性積層体、永久パターン形成方法、及びプリント基板 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた保存安定性と、優れためっき耐性を両立することができる感光性組成物、感光性フィルム、感光性積層体、永久パターン形成方法、及びプリント基板の提供。
【解決手段】本発明の感光性組成物は、バインダー、重合性化合物、光重合開始剤、エポキシ化合物、及び硬化剤を含有してなり、
前記エポキシ化合物が、150℃で60分間加熱したときのエポキシ基反応率(a)が80%以上であり、
かつ、150℃で60分間加熱したときのエポキシ基反応率(a)に対する、150℃で15分間加熱したときのエポキシ基反応率(b)が、b/a<0.80であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、レーザー露光により画像形成を行うソルダーレジスト材料として好適な感光性組成物、感光性フィルム、感光性積層体、永久パターン形成方法、及びプリント基板に関する。
従来より、ソルダーレジスト等の永久パターンを形成するに際して、支持体上に感光性組成物を塗布し、乾燥することにより感光層を形成させた感光性フィルムが用いられている。このような永久パターンの形成方法としては、例えば、永久パターンが形成される銅張積層板等の基体上に、感光性フィルムを積層させて積層体を形成し、該積層体における感光層に対して露光を行い、該露光後、感光層を現像してパターンを形成させ、その後硬化処理等を行うことにより永久パターンが形成される。
これまでに、乾燥後の塗膜が高い解像性を示し、加熱硬化した塗膜が半田耐熱性、耐メッキ性等に優れるアルカリ現像可能な液状ソルダーレジスト組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、保存安定性に優れ、硬化後は硬化膜の良好な膜強度などが得られるβ−位に置換基を有するエポキシ樹脂化合物を用いた感光性組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
そして、貯蔵安定性と耐溶剤性を損なうことなく、極めて速硬化性に優れるエポキシ樹脂組成物を用いた絶縁性材料などが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、保存安定性に優れ、かつ、めっき耐性が良好な感光性組成物は、未だ十分満足し得るものが提供されておらず、感光性組成物の更なる改良、開発が望まれているのが現状である。
特開平10−142793号公報 特開2007−197518号公報 特開2007−204669号公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、優れた保存安定性と、優れためっき耐性を両立することができる感光性組成物、感光性フィルム、感光性積層体、永久パターン形成方法、及びプリント基板を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> バインダー、重合性化合物、光重合開始剤、エポキシ化合物、及び硬化剤を含有してなり、
前記エポキシ化合物が、150℃で60分間加熱したときのエポキシ基反応率(a)が80%以上であり、
かつ、150℃で60分間加熱したときのエポキシ基反応率(a)に対する、150℃で15分間加熱したときのエポキシ基反応率(b)が、b/a<0.80であることを特徴とする感光性組成物である。
<2> エポキシ化合物が、感光性組成物固形分中の固形分含有量に対して15質量%以上含有されてなる前記<1>に記載の感光性組成物である。
<3> 硬化剤が、下記一般式(1)で表される化合物、及び下記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかである前記<1>から<2>のいずれかに記載の感光性組成物である。
ただし、前記一般式(1)中、Xは、σm値が−0.22以上である置換基を表す。
ただし、前記一般式(2)中、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基、アリール基、及びヘテロ環残基のいずれかを表す。Lは、2価の有機連結鎖を表し、2つの窒素原子及び炭素原子を介して環を形成する。
<4> エポキシ化合物が、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、及びビスフェノールA型エポキシ樹脂の少なくともいずれかである前記<1>から<3>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<5> 光重合開始剤が、オキシム誘導体である前記<1>から<4>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<6> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の感光性組成物を含む感光層を支持体上に有してなることを特徴とする感光性フィルムである。
<7> 基体上に、前記<1>から<5>のいずれかに記載の感光性組成物を含む感光層を有することを特徴とする感光性積層体である。
<8> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の感光性組成物により形成された感光層に対して露光を行うことを少なくとも含むことを特徴とする永久パターン形成方法である。
<9> 露光が、光変調手段により光を変調させた後、該光変調手段における描素部の出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通して行われる前記<8>に記載の永久パターン形成方法である。
<10> 露光が行われた後、感光層の現像を行う前記<8>から<9>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<11> 現像が行われた後、感光層の硬化処理を行う前記<10>に記載の永久パターン形成方法である。
<12> 前記<8>から<11>のいずれかに記載の永久パターン形成方法により永久パターンが形成されることを特徴とするプリント基板である。
本発明によると、従来における諸問題を解決でき、優れた保存安定性と、優れためっき耐性を両立することができる感光性組成物、感光性フィルム、感光性積層体、永久パターン形成方法、及びプリント基板を提供することができる。
(感光性組成物)
本発明において、感光性組成物は、バインダーと、重合性化合物と、光重合開始剤と、エポキシ化合物と、硬化剤とを含有してなり、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
<バインダー>
前記バインダーとしては、酸性基とエチレン性不飽和結合を側鎖に含む高分子化合物、エポキシアクリレート化合物、などが好適に用いられ、これらの中でも、酸性基とエチレン性不飽和結合を側鎖に含む高分子化合物が特に好適に用いられる。
−酸性基とエチレン性不飽和結合を側鎖に含む高分子化合物−
前記酸性基としては、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基等があげられるが、原料入手の点からカルボキシル基が好ましい。
また、前記バインダーとしては、分子内に少なくとも1つの重合可能な二重結合、例えば、(メタ)アクリレート基又は(メタ)アクリルアミド基等の(メタ)アクリル基、カルボン酸のビニルエステル、ビニルエーテル、アリルエーテル等の各種重合性二重結合を用いることができる。より具体的には、酸性基としてカルボキシル基を含有するアクリル樹脂に、環状エーテル基含有重合性化合物、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、桂皮酸等の不飽和脂肪酸のグリシジルエステルや、脂環式エポキシ基(たとえば同一分子中にシクロヘキセンオキシド等のエポキシ基)と(メタ)アクリロイル基を有する化合物等のエポキシ基含有の重合性化合物を付加させて得られる化合物等が挙げられる。また、酸性基及び水酸基を含有するアクリル樹脂に、イソシアナートエチル(メタ)アクリレート等のイソシアネート基含有の重合性化合物を付加させて得られる化合物、無水物基を含有するアクリル樹脂に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を含有する重合性化合物を付加させて得られる化合物等も挙げられる。また、グリシジルメタクリレート等の環状エーテル基含有重合性化合物と(メタ)アクリロイルアルキルエステル等のビニルモノマーを共重合し、側鎖のエポキシ基に(メタ)アクリル酸を付加させて得られる化合物等も挙げられる。
これらの例は、特許2763775号公報、特開平3−172301号公報、特開2000−232264号公報等が挙げられる。
これらの中で、前記バインダーが、高分子化合物の酸性基の一部に環状エーテル基(たとえばエポキシ基、オキセタン基を部分構造に有する基)含有重合性化合物を付加させたもの、及び高分子化合物の環状エーテル基の一部又は全部にカルボキシル基含有重合性化合物を付加させたもののいずれかから選択された高分子化合物であることが、さらに好ましい。この際、酸性基と環状エーテル基を有する化合物との付加反応は触媒存在下で実施するのが好ましく、特に、その触媒が酸性化合物及び中性化合物から選択されるものであることが好ましい。
その中でも、感光性組成物の経時での現像安定性の点から、バインダーは、側鎖にカルボキシル基を含み、且つ、側鎖に、ヘテロ環を含んでもよい芳香族基及びエチレン性不飽和結合を含む高分子化合物が好ましい。
−−ヘテロ環を含んでもよい芳香族基−−
前記ヘテロ環を含んでもよい芳香族基(以下、単に「芳香族基」と称することもある。)としては、例えば、ベンゼン環、2個から3個のベンゼン環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽和環が縮合環を形成したもの等が挙げられる。
前記芳香族基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、インデニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、ベンゾピロール環基、ベンゾフラン環基、ベンゾチオフェン環基、ピラゾール環基、イソキサゾール環基、イソチアゾール環基、インダゾール環基、ベンゾイソキサゾール環基、ベンゾイソチアゾール環基、イミダゾール環基、オキサゾール環基、チアゾール環基、ベンズイミダゾール環基、ベンズオキサゾール環基、ベンゾチアゾール環基、ピリジン環基、キノリン環基、イソキノリン環基、ピリダジン環基、ピリミジン環基、ピラジン環基、フタラジン環基、キナゾリン環基、キノキサリン環基、アシリジン環基、フェナントリジン環基、カルバゾール環基、プリン環基、ピラン環基、ピペリジン環基、ピペラジン環基、インドール環基、インドリジン環基、クロメン環基、シンノリン環基、アクリジン環基、フェノチアジン環基、テトラゾール環基、トリアジン環基等が挙げられる。これらの中では、炭化水素芳香族基が好ましく、フェニル基、ナフチル基がより好ましい。
前記芳香族基は、置換基を有していてもよく、前記置換基としては、例えば、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアミノ基、アルコキシカルボニル基、水酸基、エーテル基、チオール基、チオエーテル基、シリル基、ニトロ基、シアノ基、それぞれ置換基を有してもよい、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、等が挙げられる。
前記アルキル基としては、例えば、炭素原子数が1から20までの直鎖状のアルキル基、分岐状のアルキル基、環状のアルキル基などが挙げられる。
前記アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、2−ノルボルニル基等が挙げられる。これらの中では、炭素原子数1から12までの直鎖状のアルキル基、炭素原子数3から12までの分岐状のアルキル基、炭素原子数5から10までの環状のアルキル基が好ましい。
前記アルキル基が有してもよい置換基としては、例えば、水素原子を除く一価の非金属原子団からなる基が挙げられる。このような置換基としては、例えば、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルジチオ基、アリールジチオ基、アミノ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、アシルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N’−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキルウレイド基、N’−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリールウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アリールウレイド基、N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アリール−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホ基(−SOH)及びその共役塩基基(スルホナト基と称す)、アルコキシスルホニル基、アリーロキシスルホニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N,N−ジアリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、ホスホノ基(−PO)及びその共役塩基基(ホスホナト基と称す)、ジアルキルホスホノ基(−PO(alkyl))(以下、「alkyl」はアルキル基を意味する。)、ジアリールホスホノ基(−PO(aryl))(以下、「aryl」はアリール基を意味する。)、アルキルアリールホスホノ基(−PO(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスホノ基(−PO(alkyl))及びその共役塩基基(アルキルホスホナト基と称す)、モノアリールホスホノ基(−POH(aryl))及びその共役塩基基(アリールホスホナト基と称す)、ホスホノオキシ基(−OPO)及びその共役塩基基(ホスホナトオキシ基と称す)、ジアルキルホスホノオキシ基(−OPOH(alkyl))、ジアリールホスホノオキシ基(−OPO(aryl))、アルキルアリールホスホノオキシ基(−OPO(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスホノオキシ基(−OPOH(alkyl))及びその共役塩基基(アルキルホスホナトオキシ基と称す)、モノアリールホスホノオキシ基(−OPOH(aryl))及びその共役塩基(アリールホスホナトオキシ基と称す)、シアノ基、ニトロ基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、ヘテロ環基、シリル基などが挙げられる。
これら置換基におけるアルキル基の具体例としては、前述のアルキル基が挙げられる。
前記置換基におけるアリール基の具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フェノキシフェニル基、アセトキシフェニル基、ベンゾイロキシフェニル基、メチルチオフェニル基、フェニルチオフェニル基、メチルアミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、アセチルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシフェニルカルボニル基、フェノキシカルボニルフェニル基、N−フェニルカルバモイルフェニル基、シアノフェニル基、スルホフェニル基、スルホナトフェニル基、ホスホノフェニル基、ホスホナトフェニル基等が挙げられる。
前記置換基におけるアルケニル基の具体例としては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、シンナミル基、2−クロロ−1−エテニル基などが挙げられる。
前記置換基におけるアルキニル基の具体例としては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、トリメチルシリルエチニル基等が挙げられる。
前記置換基におけるアシル基(R01CO−)のR01としては、水素原子、前述のアルキル基、アリール基などが挙げられる。
これらの置換基の中でも、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、アシルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、アシルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、スルホ基、スルホナト基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、ホスホノ基、ホスホナト基、ジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、モノアルキルホスホノ基、アルキルホスホナト基、モノアリールホスホノ基、アリールホスホナト基、ホスホノオキシ基、ホスホナトオキシ基、アリール基、アルケニル基等が好ましい。
また、前記置換基におけるヘテロ環基としては、例えば、ピリジル基、ピペリジニル基等が挙げられ、前記置換基におけるシリル基としてはトリメチルシリル基等が挙げられる。
一方、前記アルキル基における、アルキレン基としては、例えば、前述の炭素数1から20までのアルキル基上の水素原子のいずれか1つを除し、2価の有機残基としたものが挙げられ、例えば、炭素原子数1から12までの直鎖状のアルキレン基、炭素原子数3から12までの分岐状のアルキレン基、炭素原子数5から10までの環状のアルキレン基等が好ましい。
このような置換基とアルキレン基を組み合わせることで得られる置換アルキル基の、好ましい具体例としては、クロロメチル基、ブロモメチル基、2−クロロエチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、イソプロポキシメチル基、ブトキシメチル基、s−ブトキシブチル基、メトキシエトキシエチル基、アリルオキシメチル基、フェノキシメチル基、メチルチオメチル基、トリルチオメチル基、ピリジルメチル基、テトラメチルピペリジニルメチル基、N−アセチルテトラメチルピペリジニルメチル基、トリメチルシリルメチル基、メトキシエチル基、エチルアミノエチル基、ジエチルアミノプロピル基、モルホリノプロピル基、アセチルオキシメチル基、ベンゾイルオキシメチル基、N−シクロヘキシルカルバモイルオキシエチル基、N−フェニルカルバモイルオキシエチル基、アセチルアミノエチル基、N−メチルベンゾイルアミノプロピル基、2−オキソエチル基、2−オキソプロピル基、カルボキシプロピル基、メトキシカルボニルエチル基、アリルオキシカルボニルブチル基、クロロフェノキシカルボニルメチル基、カルバモイルメチル基、N−メチルカルバモイルエチル基、N,N−ジプロピルカルバモイルメチル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイルエチル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)カルバモイルメチル基、スルホブチル基、スルホナトブチル基、スルファモイルブチル基、N−エチルスルファモイルメチル基、N,N−ジプロピルスルファモイルプロピル基、N−トリルスルファモイルプロピル基、N−メチル−N−(ホスホノフェニル)スルファモイルオクチル基、ホスホノブチル基、ホスホナトヘキシル基、ジエチルホスホノブチル基、ジフェニルホスホノプロピル基、メチルホスホノブチル基、メチルホスホナトブチル基、トリルホスホノヘキシル基、トリルホスホナトヘキシル基、ホスホノオキシプロピル基、ホスホナトオキシブチル基、ベンジル基、フェネチル基、α−メチルベンジル基、1−メチル−1−フェニルエチル基、p−メチルベンジル基、シンナミル基、アリル基、1−プロペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル基、2−メチルプロペニルメチル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基などが挙げられる。
前記アリール基としては、例えば、ベンゼン環、2個から3個のベンゼン環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽和環が縮合環を形成したもの等が挙げられる。
前記アリール基の具体例としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、インデニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基等が挙げられる。これらの中では、フェニル基、ナフチル基が好ましい。
前記アルキル基は置換基を有してもよく、このような置換基を有するアリール基(以下、「置換アリール基」と称することもある。)としては、例えば、前述のアリール基の環形成炭素原子上に置換基として、水素原子以外の一価の非金属原子団からなる基を有するものが挙げられる。
前記アリール基が有してもよい置換基としては、例えば、前述のアルキル基、置換アルキル基、前記アルキル基が有してもよい置換基として示したものが好ましい。
前記置換アリール基の好ましい具体例としては、ビフェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、クロロメチルフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、メトキシエトキシフェニル基、アリルオキシフェニル基、フェノキシフェニル基、メチルチオフェニル基、トリルチオフェニル基、エチルアミノフェニル基、ジエチルアミノフェニル基、モルホリノフェニル基、アセチルオキシフェニル基、ベンゾイルオキシフェニル基、N−シクロヘキシルカルバモイルオキシフェニル基、N−フェニルカルバモイルオキシフェニル基、アセチルアミノフェニル基、N−メチルベンゾイルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、アリルオキシカルボニルフェニル基、クロロフェノキシカルボニルフェニル基、カルバモイルフェニル基、N−メチルカルバモイルフェニル基、N,N−ジプロピルカルバモイルフェニル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイルフェニル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)カルバモイルフェニル基、スルホフェニル基、スルホナトフェニル基、スルファモイルフェニル基、N−エチルスルファモイルフェニル基、N,N−ジプロピルスルファモイルフェニル基、N−トリルスルファモイルフェニル基、N−メチル−N−(ホスホノフェニル)スルファモイルフェニル基、ホスホノフェニル基、ホスホナトフェニル基、ジエチルホスホノフェニル基、ジフェニルホスホノフェニル基、メチルホスホノフェニル基、メチルホスホナトフェニル基、トリルホスホノフェニル基、トリルホスホナトフェニル基、アリルフェニル基、1−プロペニルメチルフェニル基、2−ブテニルフェニル基、2−メチルアリルフェニル基、2−メチルプロペニルフェニル基、2−プロピニルフェニル基、2−ブチニルフェニル基、3−ブチニルフェニル基等が挙げられる。
前記アルケニル基(−C(R02)=C(R03)(R04))及びアルキニル基(−C≡C(R05))としては、例えば、R02、R03、R04、及びR05が一価の非金属原子団からなる基のものが挙げられる。
前記R02、R03、R04、R05としては、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基等が挙げられる。これらの具体例としては、前述の例として示したものを挙げることができる。これらの中でも、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から10までの直鎖状のアルキル基、分岐状のアルキル基、環状のアルキル基が好ましい。
前記アルケニル基及びアルキニル基の好ましい具体例としては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、1−オクテニル基、1−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−1−ブテニル基、2−フェニル−1−エテニル基、2−クロロ−1−エテニル基、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、フェニルエチニル基等が挙げられる。
前記ヘテロ環基としては、例えば、置換アルキル基の置換基として例示したピリジル基等が挙げられる。
前記オキシ基(R06O−)としては、R06が水素原子を除く一価の非金属原子団からなる基であるものが挙げられる。
このようなオキシ基としては、例えば、アルコキシ基、アリーロキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、ホスホノオキシ基、ホスホナトオキシ基等が好ましい。
これらにおけるアルキル基及びアリール基としては、前述のアルキル基、置換アルキル基、アリール基、及び置換アリール基として示したものを挙げることができる。また、アシルオキシ基におけるアシル基(R07CO−)としては、R07が、先の例として挙げたアルキル基、置換アルキル基、アリール基ならびに置換アリール基のものを挙げることができる。これらの置換基の中では、アルコキシ基、アリーロキシ基、アシルオキシ基、アリールスルホキシ基がより好ましい。
好ましいオキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ドデシルオキシ基、ベンジルオキシ基、アリルオキシ基、フェネチルオキシ基、カルボキシエチルオキシ基、メトキシカルボニルエチルオキシ基、エトキシカルボニルエチルオキシ基、メトキシエトキシ基、フェノキシエトキシ基、メトキシエトキシエトキシ基、エトキシエトキシエトキシ基、モルホリノエトキシ基、モルホリノプロピルオキシ基、アリロキシエトキシエトキシ基、フェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ基、メシチルオキシ基、メシチルオキシ基、クメニルオキシ基、メトキシフェニルオキシ基、エトキシフェニルオキシ基、クロロフェニルオキシ基、ブロモフェニルオキシ基、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ナフチルオキシ基、フェニルスルホニルオキシ基、ホスホノオキシ基、ホスホナトオキシ基等が挙げられる。
アミド基を含んでもよいアミノ基(R08NH−、(R09)(R010)N−)としては、例えば、R08、R09、及びR010が水素原子を除く一価の非金属原子団からなる基のものが挙げられる。なお、R09とR010とは結合して環を形成してもよい。
前記アミノ基としては、例えば、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N’−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキルウレイド基、N’−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリールウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N’−アリールウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N’−アリールウレイド基、N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アリール−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。これらにおけるアルキル基及びアリール基としては、前述のアルキル基、置換アルキル基、アリール基、及び置換アリール基として示したものが挙げられる。また、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基おけるアシル基(R07CO−)のR07は前述の通りである。これらのうち、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、アシルアミノ基がより好ましい。
好ましいアミノ基の具体例としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリノ基、ピペリジノ基、ピロリジノ基、フェニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、アセチルアミノ基等が挙げられる。
前記スルホニル基(R011−SO−)としては、例えば、R011が一価の非金属原子団からなる基のものが挙げられる。
このようなスルホニル基としては、例えば、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等が好ましい。これらにおけるアルキル基及びアリール基としては、前述のアルキル基、置換アルキル基、アリール基、及び置換アリール基として示したものが挙げられる。
前記スルホニル基の具体例としては、ブチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、クロロフェニルスルホニル基等が挙げられる。
前記スルホナト基(−SO−)は、前述のとおり、スルホ基(−SOH)の共役塩基陰イオン基を意味し、通常は対陽イオンとともに使用されるのが好ましい。
このような対陽イオンとしては、一般に知られるものを適宜選択して用いることができ、例えば、オニウム類(例えば、アンモニウム類、スルホニウム類、ホスホニウム類、ヨードニウム類、アジニウム類等)、金属イオン類(例えば、Na、K、Ca2+、Zn2+等)が挙げられる。
前記カルボニル基(R013−CO−)としては、例えば、R013が一価の非金属原子団からなる基のものが挙げられる。
このようなカルボニル基としては、例えば、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N’−アリールカルバモイル基などが挙げられる。これらにおけるアルキル基及びアリール基としては、前述のアルキル基、置換アルキル基、アリール基、及び置換アリール基として示したものが挙げられる。
前記カルボニル基としては、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基が好ましく、ホルミル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基がより好ましい。
前記カルボニル基の具体例としては、ホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ジメチルアミノフェニルエテニルカルボニル基、メトキシカルボニルメトキシカルボニル基、N−メチルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、モルホリノカルボニル基等が好適に挙げられる。
前記スルフィニル基(R014−SO−)としては、R014が一価の非金属原子団からなる基のものが挙げられる。
このようなスルフィニル基としては、例えば、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基などが挙げられる。これらにおけるアルキル基及びアリール基としては、前述のアルキル基、置換アルキル基、アリール基、及び置換アリール基として示したものが挙げられる。これらの中でも、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基が好ましい。
前記置換スルフィニル基の具体例としては、ヘキシルスルフィニル基、ベンジルスルフィニル基、トリルスルフィニル基等が好適に挙げられる。
前記ホスホノ基とは、ホスホノ基上の水酸基の1つ乃至2つが他の有機オキソ基によって置換されたものを意味し、例えば、前述のジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、アルキルアリールホスホノ基、モノアルキルホスホノ基、モノアリールホスホノ基等が好ましい。これらの中では、ジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基がより好ましい。
前記ホスホノ基のより好ましい具体例としては、ジエチルホスホノ基、ジブチルホスホノ基、ジフェニルホスホノ基などが挙げられる。
前記ホスホナト基(−PO−、−POH−)とは、前述のとおり、ホスホノ基(−PO)の、酸第一解離、又は酸第二解離に由来する共役塩基陰イオン基を意味する。通常は対陽イオンと共に使用されるのが好ましい。このような対陽イオンとしては、一般に知られるものを適宜選択することができ、例えば、種々のオニウム類(アンモニウム類、スルホニウム類、ホスホニウム類、ヨードニウム類、アジニウム類等)、金属イオン類(Na、K、Ca2+、Zn2+等)が挙げられる。
前記ホスホナト基は、ホスホノ基の内、水酸基を1つ有機オキソ基に置換したものの共役塩基陰イオン基であってもよく、このような具体例としては、前述のモノアルキルホスホノ基(−POH(alkyl))、モノアリールホスホノ基(−POH(aryl))の共役塩基が挙げられる。
前記芳香族基は、芳香族基を含有するラジカル重合性化合物1種以上と、必要に応じて共重合成分として他のラジカル重合性化合物1種以上とを通常のラジカル重合法によって製造することができる。
前記ラジカル重合法としては、例えば、一般的に懸濁重合法あるいは溶液重合法等が挙げられる。
前記芳香族基を含有するラジカル重合性化合物としては、例えば、一般式(A−1)で表される化合物、一般式(A−2)で表される化合物が好ましい。
ただし、前記一般式(A−1)中、R、R、及びRは水素原子又は1価の有機基を表す。Lは有機基を表し、なくてもよい。Arはヘテロ環を含んでもよい芳香族基を表す。
ただし、前記一般式(A−2)中、R、R、及びR、並びに、Arは前記一般式(A−1)と同じ意を表す。
前記Lの有機基としては、例えば、非金属原子からなる多価の有機基であり、1から60個までの炭素原子、0個から10個までの窒素原子、0個から50個までの酸素原子、1個から100個までの水素原子、及び0個から20個までの硫黄原子から成り立つものが挙げられる。
より具体的には、前記Lの有機基としては、下記の構造単位が組み合わさって構成されるもの、多価ナフタレン、多価アントラセン等を挙げることができる。
前記Lの連結基は置換基を有してもよく、前記置換基としては、前述のハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホナト基、ニトロ基、シアノ基、アミド基、アミノ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、置換オキシ基、置換スルホニル基、置換カルボニル基、置換スルフィニル基、スルホ基、ホスホノ基、ホスホナト基、シリル基、ヘテロ環基が挙げられる。
前記一般式(A−1)で表される化合物、及び一般式(A−2)で表される化合物においては、一般式(A−1)の方が感度の点で好ましい。また、前記一般式(A−1)のうち、連結基を有しているものが安定性の点で好ましく、前記Lの有機基としては、炭素数1〜4のアルキレン基が非画像部の除去性(現像性)の点で好ましい。
前記一般式(A−1)で表される化合物は、下記一般式(A−3)の構造単位を含む化合物となる。また、前記一般式(A−2)で表される化合物は、下記一般式(A−4)の構造単位を含む化合物となる。この内、一般式(A−3)の構造単位の方が、保存安定性の点で好ましい。
ただし、前記一般式(A−3)及び一般式(A−4)中、R、R、及びR、並びに、Arは前記一般式(A−1)及び一般式(A−2)と同じ意を表す。
前記一般式(A−3)及び一般式(A−4)において、R及びRは水素原子、Rはメチル基である事が、非画像部の除去性(現像性)の点で好ましい。
また、前記一般式(A−3)のLは、炭素数1〜4のアルキレン基が非画像部の除去性(現像性)の点で好ましい。
前記一般式(A−1)で表される化合物又は一般式(A−2)で表される化合物としては、特に制限はないが、例えば、以下の例示化合物(1)〜(30)が挙げられる。
前記例示化合物(1)〜(30)の中でも、(5)、(6)、(11)、(14)、及び(28)が好ましく、これらの中でも、(5)及び(6)が保存安定性及び現像性の点でより好ましい。
前記ヘテロ環を含んでもよい芳香族基の前記バインダーにおける含有量は、特に制限はないが、高分子化合物の全構造単位を100mol%とした場合に、前記一般式(A−3)で表される構造単位を20mol%以上含有することが好ましく、30mol%〜45mol%含有することがより好ましい。前記含有量が20mol%以上であると、保存安定性が低くなることがなく、45mol%以下であると現像性が低下することがない。
−−エチレン性不飽和結合−−
前記エチレン性不飽和結合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、下記一般式(A−5)〜(A−7)で表されるものが好ましい。
ただし、前記一般式(A−5)〜(A−7)中、R〜R11は、それぞれ独立して1価の有機基を表す。X及びYは、それぞれ独立して、酸素原子、硫黄原子、又は−N−Rを表す。Zは、酸素原子、硫黄原子、−N−R、又はフェニレン基を表す。Rは、水素原子、又は1価の有機基を表す。
前記一般式(A−5)において、Rとしては、それぞれ独立して、例えば、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基などが好ましく、水素原子、メチル基がラジカル反応性が高いことからより好ましい。
前記R及びRとしては、それぞれ独立して、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリールアミノ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基等が挙げられ、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基が、ラジカル反応性が高いことからより好ましい。
前記Rとしては、例えば、置換基を有してもよいアルキル基等が好ましく、水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基がラジカル反応性が高いことからより好ましい。
ここで、導入しうる前記置換基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、アミド基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等が挙げられる。
前記一般式(A−6)において、R〜Rとしては、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリールアミノ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基等が好ましく、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基がより好ましい。
導入しうる前記置換基としては、前記一般式(A−5)において挙げたものが例示される。
前記一般式(A−7)において、Rとしては、例えば、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基などが好ましく、水素原子、メチル基がラジカル反応性が高いことからより好ましい。
前記R10、R11としては、それぞれ独立して、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリールアミノ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基等が好ましく、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基がラジカル反応性が高いことからより好ましい。
ここで、導入しうる前記置換基としては、一般式(A−5)において挙げたものが例示される。
前記Zとしては、酸素原子、硫黄原子、−NR13−、又は置換基を有してもよいフェニレン基を表す。R13は、置換基を有してもよいアルキル基などを表し、水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基がラジカル反応性が高いことから好ましい。
前記一般式(A−5)〜(A−7)で表される側鎖エチレン性不飽和結合の中でも、一般式(A−5)のものが、重合反応性が高く感度が高くなり、より好ましい。
前記エチレン性不飽和結合の前記高分子化合物における含有量は、特に制限はないが、0.5meq/g〜3.0meq/gが好ましく、1.0meq/g〜3.0meq/gがより好ましく、1.5meq/g〜2.8meq/gが特に好ましい。前記含有量が0.5meq/g以上であると、硬化反応量が少なくないため低感度となることがなく、3.0meq/g以下であると、保存安定性が劣化することがない。
ここで、前記含有量(meq/g)は、例えば、ヨウ素価滴定により測定することができる。
前記一般式(A−5)で表されるエチレン性不飽和結合を側鎖に導入する方法としては、特に制限はないが、例えば、側鎖にカルボキシル基を含有する高分子化合物とエチレン性不飽和結合及びエポキシ基を有する化合物を付加反応させることで得ることができる。
前記側鎖にカルボキシル基を含有する高分子化合物は、例えば、カルボキシル基を含有するラジカル重合性化合物1種以上と、必要に応じて共重合成分として他のラジカル重合性化合物1種以上とを通常のラジカル重合法によって製造することができ、前記ラジカル重合法としては、例えば、懸濁重合法、溶液重合法等が挙げられる。
前記エチレン性不飽和結合及びエポキシ基を有する化合物としては、これらを有すれば特に制限はないが、例えば、下記一般式(A−8)で表される化合物及び一般式(A−9)で表される化合物が好ましい。
ただし、前記一般式(A−8)中、Rは水素原子又はメチル基を表す。Lは有機基を表す。
ただし、前記一般式(A−9)中、Rは水素原子又はメチル基を表す。Lは有機基を表す。Wは4〜7員環の脂肪族炭化水素基を表す。
前記一般式(A−8)で表される化合物及び一般式(A−9)で表される化合物の中でも、一般式(A−8)で表される化合物が好ましく、前記一般式(A−8)においても、Lが炭素数1〜4のアルキレン基のものがより好ましい。
前記一般式(A−8)で表される化合物又は一般式(A−9)で表される化合物としては、特に制限はないが、例えば、以下の例示化合物(31)〜(40)が挙げられる。
前記カルボキシル基を含有するラジカル重合性化合物しては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、インクロトン酸、マレイン酸、p−カルボキシルスチレン等があり、特に好ましいものは、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。
前記側鎖への導入反応としては、例えば、トリエチルアミン、ベンジルメチルアミン等の3級アミン、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩、ピリジン、トリフェニルフォスフィンなどを触媒として有機溶剤中、反応温度50℃〜150℃で数時間〜数十時間反応させることにより行うことができる。
前記側鎖にエチレン性不飽和結合を有する構造単位としては、特に制限はないが、例えば、下記一般式(A−10)で表される構造、一般式(A−11)で表される構造、及びこれらの混合により表されるものが好ましい。
ただし、前記一般式(A−10)及び一般式(A−11)中、Ra〜Rcは水素原子又は1価の有機基を表す。Rは水素原子又はメチル基を表す。Lは連結基を有してもよい有機基を表す。
前記一般式(A−10)で表される構造乃至一般式(A−11)で表される構造の高分子化合物における含有量は、20mol%以上が好ましく、20mol%〜50mol%がより好ましく、25mol%〜45mol%が特に好ましい。前記含有量が20mol%以上では、硬化反応量が少なくないため低感度となることがなく、50mol%以下であると、保存安定性が劣化することがない。
−−カルボキシル基−−
本発明の高分子化合物においては、非画像部除去性などの諸性能を向上させるために、カルボキシル基を有していてもよい。
前記カルボキシル基は、酸基を有するラジカル重合性化合物を共重合させることにより、前記高分子化合物に付与することができる。
このようなラジカル重合性が有する酸基としては、例えば、カルボン酸、スルホン酸、リン酸基等が挙げられ、カルボン酸が特に好ましい。
前記カルボキシル基を有するラジカル重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、インクロトン酸、マレイン酸、p−カルボキシルスチレン等が挙げられ、これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、p−カルボキシルスチレンが好ましい。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記カルボキシル基のバインダーにおける含有量は、1.0meq/g〜4.0meq/gであり、1.5meq/g〜3.0meq/gが好ましい。前記含有量が1.0meq/g以上では現像性が不十分となることがなく、4.0meq/g以下であるとアルカリ水現像による画像強度ダメージを受けにくい。
前記高分子化合物は、画像強度等の諸性能を向上する目的で、前述のラジカル重合性化合物の他に、更に他のラジカル重合性化合物を共重合させることが好ましい。
前記他のラジカル重合性化合物としては、例えば、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、スチレン類などから選ばれるラジカル重合性化合物などが挙げられる。
具体的には、アルキルアクリレート等のアクリル酸エステル類、アリールアクリレート、アルキルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、アリールメタクリレート、スチレン、アルキルスチレン等のスチレン類、アルコキシスチレン、ハロゲンスチレン等が挙げられる。
前記アクリル酸エステル類としては、アルキル基の炭素原子数は1〜20のものが好ましく、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸エチルへキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−t−オクチル、クロルエチルアクリレート、2,2−ジメチルヒドロキシプロピルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、グリシジルアクリレート、ベンジルアクリレート、メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等が挙げられる。
前記アリールアクリレートとしては、例えば、フェニルアクリレート等が挙げられる。
前記メタクリル酸エステル類としては、アルキル基の炭素原子は1〜20のものが好ましく、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、クロルベンジルメタクリレート、オクチルメタクリレー卜、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、グリシジルメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート等が挙げられる。
前記アリールメタクリレートとしては、例えば、フェニルメタクリレート、クレジルメタクリレート、ナフチルメタクリレート等が挙げられる。
前記スチレン類としては、例えば、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、シクロへキシルスチレン、デシルスチレン、ベンジルスチレン、クロルメチルスチレン、トリフルオルメチルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセトキシメチルスチレン等が挙げられる。
前記アルコキシスチレンとしては、例えば、メトキシスチレン、4−メトキシ−3−メチルスチレン、ジメトキシスチレン等が挙げられる。
前記ハロゲンスチレンとしては、例えばクロルスチレン、ジクロルスチレン、トリクロルスチレン、テトラクロルスチレン、ペンタクロルスチレン、ブロムスチレン、ジブロムスチレン、ヨードスチレン、フルオルスチレン、トリフルオルスチレン、2−ブロム−4−トリフルオルメチルスチレン、4−フルオル−3−トリフルオルメチルスチレン等が挙げられる。
これらのラジカル重合性化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明において、高分子化合物を合成する際に用いられる溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレンジクロリド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチルなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明において、高分子化合物の分子量は、質量平均分子量で、10,000以上が好ましく、10,000〜50,000がより好ましい。前記質量平均分子量が10,000以上であると硬化膜強度が不足することがなく、50,000以下であると現像性が低下する傾向がない。
また、本発明において、高分子化合物中には、未反応の単量体を含んでいてもよい。この場合、前記単量体の前記高分子化合物における含有量は、15質量%以下が好ましい。
本発明において、高分子化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。また、他の高分子化合物を混合して用いてもよい。この場合、前記他の高分子化合物の前記本発明の高分子化合物における含有量は、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
−エポキシアクリレート化合物−
前記エポキシアクリレート化合物とは、エポキシ化合物由来の骨格を有し、かつ分子中にエチレン性不飽和二重結合とカルボキシル基を含有する化合物である。このような化合物は、例えば、多官能エポキシ化合物とカルボキシル基含有モノマーとを反応させ、更に多塩基酸無水物を付加させる方法などで得られる。
前記多官能エポキシ化合物としては、例えば、ビキシレノール型もしくはビスフェノール型エポキシ樹脂(「YX4000;ジャパンエポキシレジン社製」等)又はこれらの混合物、イソシアヌレート骨格等を有する複素環式エポキシ樹脂(「TEPIC;日産化学工業社製」、「アラルダイトPT810;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製」等)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂(例えば、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン等)、ヒダントイン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、グリシジルフタレート樹脂、テトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂、ナフタレン基含有エポキシ樹脂(「ESN−190,ESN−360;新日鉄化学社製」、「HP−4032,EXA−4750,EXA−4700;大日本インキ化学工業社製」等)、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(「HP−7200,HP−7200H;大日本インキ化学工業社製」等);フェノール、o−クレゾール、ナフトール等のフェノール化合物と、フェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合反応により得られるポリフェノール化合物とエピクロルヒドリンとの反応物;フェノール化合物とジビニルベンゼンやジシクロペンタジエン等のジオレフィン化合物との付加反応によって得られるポリフェノール化合物と、エピクロルヒドリンとの反応物;4−ビニルシクロヘキセン−1−オキサイドの開環重合物を過酢酸等でエポキシ化したもの;トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環を有するエポキシ樹脂;グリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂(「CP−50S,CP−50M;日本油脂社製」等)、シクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートとの共重合エポキシ樹脂;フェノール及びクレゾールから選択される1種とp−ヒドロキシベンズアルデヒド縮合体をグリシジルエーテル化したエポキシ樹脂;ビス(グリシジルオキシフェニル)フルオレン型エポキシ樹脂;ビス(グリシジルオキシフェニル)アダマンタン型エポキシ樹脂、などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
またカルボキシル基含有モノマーの例としては、(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、α−シアノ桂皮酸、アクリル酸ダイマー;この他、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する単量体と無水マレイン酸、無水フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物等の環状酸無水物との付加反応物;ハロゲン含有カルボン酸化合物との反応生成物、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、などが挙げられる。さらに、市販品としては、東亜合成化学工業(株)製のアロニックスM−5300、M−5400、M−5500およびM−5600、新中村化学工業(株)製のNKエステルCB−1およびCBX−1、共栄社油脂化学工業(株)製のHOA−MPおよびHOA−MS、大阪有機化学工業(株)製のビスコート#2100などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、多塩基酸無水物としては、例えば、無水コハク酸、無水メチルコハク酸、無水2,3−ジメチルコハク酸、無水2,2−ジメチルコハク酸、無水エチルコハク酸、無水ドデセニルコハク酸、無水ノネニルコハク酸、無水マレイン酸、無水メチルマレイン酸、無水2,3−ジメチルマレイン酸、無水2−クロロマレイン酸、無水2,3−ジクロロマレイン酸、無水ブロモマレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水シスアコット酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、テトラクロロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、無水クロレンド酸および5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物などの二塩基酸無水物、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸等の多塩基酸無水物なども使用できる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
それぞれを順次反応させて、エポキシアクリレートを得るが、それらを反応させる比率は、多官能エポキシ化合物のエポキシ基1当量に対して、カルボキシル基含有モノマーのカルボキシル基0.8当量〜1.2当量、好ましくは、0.9当量〜1.1当量であり、多塩基酸無水物0.1当量〜1.0当量、好ましくは、0.3当量〜1.0当量である。
また、特開平5−70528号公報記載のフルオレン骨格を有するエポキシアクリレート(カルボキシル基を有してはいない化合物)に酸無水物を付加させて得られる化合物なども本発明のエポキシアクリレートとして利用できる。
前記エポキシアクリレート化合物の分子量は、1,000〜100,000が好ましく、2,000〜50,000がより好ましい。該分子量が1,000以上であると、感光層表面のタック性が強くなることがなく、後述する感光層の硬化後において、膜質が脆くなる、あるいは、表面硬度が劣化することがなく、100,000以下であると、現像性が劣化することがない。また樹脂の合成も困難となることがない。
前記バインダーの前記感光性組成物中の固形分含有量は、5質量%〜80質量%が好ましく、10質量%〜70質量%がより好ましい。該固形分含有量が、5質量%以上であると、感光層の膜強度が弱くなりにくく、該感光層の表面のタック性が悪化することがなく、80質量%以下であると、露光感度が低下することがない。
<重合性化合物>
前記重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート(トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート)やジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが挙げられる。
なお、本発明において「重合性化合物」とは、バインダーに含まれ得る重合性化合物は包含しないものとする。
前記重合性化合物の前記感光性組成物固形分中の固形分含有量は、5質量%〜50質量%が好ましく、10質量%〜40質量%がより好ましい。該固形分含有量が5質量%以上であると、現像性の悪化、露光感度の低下などの問題を生ずることがなく、50質量%以下であると、感光層の粘着性が強くなりすぎることがなく、好ましい。
<光重合開始剤>
前記光重合開始剤としては、オキシム誘導体が用いられる。また、必要に応じて、その他の光重合開始剤を含んでもよい。
前記オキシム誘導体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、少なくとも芳香族基を有する化合物であることが好ましく、下記一般式(I)及び一般式(II)のいずれかで表される部分構造を有する化合物であることが特に好ましい。前記オキシム誘導体は、2種以上を併用してもよい。
ただし、前記一般式(I)及び(II)中、Arは、芳香族基及び複素環基のいずれかを表す。Yは水素原子及び一価の置換基のいずれかを表し、Yは脂肪族基、芳香族基、複素環基、COY、CO、及びCONYのいずれかを表す。Y、Y、及びYは、脂肪族基、芳香族基、及び複素環基のいずれかを表す。mは1以上の整数を表す。
前記Yとしては、水素原子、脂肪族基、及び芳香族基のいずれかであることが好ましい。
前記Yとしては、脂肪族基、−CO−(脂肪族基)、−CO−(芳香族基)、−CO−(複素環基)、−CO−(脂肪族基)、−CO−(芳香族基)、及び−CO−(複素環基)のいずれかであることが好ましい。
前記Y及びYとしては、脂肪族基及び芳香族基のいずれかであることが好ましい。
前記オキシム誘導体としては、前記一般式(I)及び一般式(II)で表される構造が、連結基を介して複数結合してなる化合物であってもよい。
なお、前記一般式(I)及び一般式(II)中、前記脂肪族基は、それぞれ置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基を表し、前記芳香族基は、それぞれ置換基を有していてもよいアリール基、複素環(ヘテロ環)基を表し、前記一価の置換基としては、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアミノ基、アルコキシカルボニル基、水酸基、エーテル基、チオール基、チオエーテル基、シリル基、ニトロ基、シアノ基、それぞれ置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基を表す。
前記芳香族基としては、1個から3個のベンゼン環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽和環が縮合環を形成したものを挙げることができ、具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、インデニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基を挙げることができ、中でも、フェニル基及びナフチル基のいずれかを有する基が好ましく、ナフチル基を有する基が特に好ましい。
また、これらの芳香族基は置換基を有していてもよく、そのような置換基としては、水素原子を除く一価の非金属原子団からなる基が挙げられる。例えば、後述のアルキル基、置換アルキル基、又は置換アルキル基における置換基として示したものなどを挙げることができる。
また、前記複素環(ヘテロ環)基としては、ピロール環基、フラン環基、チオフェン環基、ベンゾピロール環基、ベンゾフラン環基、ベンゾチオフェン環基、ピラゾール環基、イソキサゾール環基、イソチアゾール環基、インダゾール環基、ベンゾイソキサゾール環基、ベンゾイソチアゾール環基、イミダゾール環基、オキサゾール環基、チアゾール環基、ベンズイミダゾール環基、ベンズオキサゾール環基、ベンゾチアゾール環基、ピリジン環基、キノリン環基、イソキノリン環基、ピリダジン環基、ピリミジン環基、ピラジン環基、フタラジン環基、キナゾリン環基、キノキサリン環基、アシリジン環基、フェナントリジン環基、カルバゾール環基、プリン環基、ピラン環基、ピペリジン環基、ピペラジン環基、モルホリン環基、インドール環基、インドリジン環基、クロメン環基、シンノリン環基、アクリジン環基、フェノチアジン環基、テトラゾール環基、トリアジン環基等が挙げられ、中でも、フラン環基、チオフェン環基、イミダゾール環基、チアゾール環基、ベンゾチアゾール環基、ピリジン環基、インドール環基、アクリジン環基が特に好ましい。
また、これらの複素環基は置換基を有していてもよく、そのような置換基としては、水素原子を除く1価の非金属原子団からなる基が挙げられる。例えば、後述のアルキル基、置換アルキル基、又は置換アルキル基における置換基として示したものを挙げることができる。
前記一価の置換基としては、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアミノ基、アルコキシカルボニル基、水酸基、エーテル基、チオール基、チオエーテル基、シリル基、ニトロ基、シアノ基、それぞれ置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基が好ましい。
また、前記非金属原子からなる1価の置換基としては、それぞれ置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基が好ましい。
前記置換基を有していてもよいアルキル基としては、炭素原子数が1から20までの直鎖状、分岐状、及び環状のアルキル基を挙げることができ、その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、2−ノルボルニル基を挙げることができる。これらの中では、炭素原子数1から12までの直鎖状、炭素原子数3から12までの分岐状、並びに炭素原子数5から10までの環状のアルキル基がより好ましい。
前記置換基を有していてもよいアルキル基の置換基としては、水素原子を除く一価の非金属原子からなる置換基が挙げられ、好ましい例としては、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルジチオ基、アリールジチオ基、アミノ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、アシルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N’−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキルウレイド基、N’−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリールウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アリールウレイド基、N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アリール−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホ基(−SOH)及びその共役塩基基(スルホナト基と称す)、アルコキシスルホニル基、アリーロキシスルホニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N,N−ジアリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、ホスホノ基(−PO)及びその共役塩基基(ホスホナト基と称す)、ジアルキルホスホノ基(−PO(alkyl))「alkyl=アルキル基、以下同」、ジアリールホスホノ基(−PO(aryl))「aryl=アリール基、以下同」、アルキルアリールホスホノ基(−PO(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスホノ基(−PO(alkyl))及びその共役塩基基(アルキルホスホナト基と称す)、モノアリールホスホノ基(−POH(aryl))及びその共役塩基基(アリールホスホナト基と称す)、ホスホノオキシ基(−OPO)及びその共役塩基基(ホスホナトオキシ基と称す)、ジアルキルホスホノオキシ基(−OPOH(alkyl))、ジアリールホスホノオキシ基(−OPO(aryl))、アルキルアリールホスホノオキシ基(−OPO(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスホノオキシ基(−OPOH(alkyl))及びその共役塩基基(アルキルホスホナトオキシ基と称す)、モノアリールホスホノオキシ基(−OPOH(aryl))及びその共役塩基基(アリールホスホナトオキシ基と称す)、シアノ基、ニトロ基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、ヘテロ環基、シリル基等が挙げられる。
これらの置換基におけるアルキル基の具体例としては、前述のアルキル基が挙げられ、前記置換基におけるアリール基の具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フェノキシフェニル基、アセトキシフェニル基、ベンゾイロキシフェニル基、メチルチオフェニル基、フェニルチオフェニル基、メチルアミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、アセチルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシフェニルカルボニル基、フェノキシカルボニルフェニル基、N−フェニルカルバモイルフェニル基、シアノフェニル基、スルホフェニル基、スルホナトフェニル基、ホスホノフェニル基、ホスホナトフェニル基等が挙げられる。
また、前記置換基におけるアルケニル基の例としては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、シンナミル基、2−クロロ−1−エテニル基等が挙げられ、前記置換基におけるアルキニル基の例としては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、トリメチルシリルエチニル基等が挙げられる。
前記置換基におけるヘテロ環基としては、例えば、ピリジル基、ピペリジニル基、等が挙げられる。
前記置換基におけるシリル基としてはトリメチルシリル基等が挙げられる。
前記置換基にはアシル基(R01CO−)を含んでいてもよく、該アシル基としては、該R01が、例えば、水素原子、上記のアルキル基、アリール基のものなどが挙げられる。
アシル基(R01CO−)のR01としては、水素原子、並びに前記アルキル基、アリール基を挙げることができる。これらの置換基の内、さらにより好ましいものとしてはハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、アシルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、アシルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、スルホ基、スルホナト基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、ホスホノ基、ホスホナト基、ジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、モノアルキルホスホノ基、アルキルホスホナト基、モノアリールホスホノ基、アリールホスホナト基、ホスホノオキシ基、ホスホナトオキシ基、アリール基、アルケニル基が挙げられる。
一方、置換アルキル基におけるアルキレン基としては前述の炭素数1から20までのアルキル基上の水素原子のいずれか1つを除し、2価の有機残基としたものを挙げることができ、好ましくは炭素原子数1から12までの直鎖状、炭素原子数3から12までの分岐状ならびに炭素原子数5から10までの環状のアルキレン基を挙げることができる。このような置換基とアルキレン基を組み合わせることで得られる置換アルキル基の、好ましい具体例としては、クロロメチル基、ブロモメチル基、2−クロロエチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、イソプロポキシメチル基、ブトキシメチル基、s−ブトキシブチル基、メトキシエトキシエチル基、アリルオキシメチル基、フェノキシメチル基、メチルチオメチル基、トリルチオメチル基、ピリジルメチル基、テトラメチルピペリジニルメチル基、N−アセチルテトラメチルピペリジニルメチル基、トリメチルシリルメチル基、メトキシエチル基、エチルアミノエチル基、ジエチルアミノプロピル基、モルホリノプロピル基、アセチルオキシメチル基、ベンゾイルオキシメチル基、N−シクロヘキシルカルバモイルオキシエチル基、N−フェニルカルバモイルオキシエチル基、アセチルアミノエチル基、N−メチルベンゾイルアミノプロピル基、2−オキソエチル基、2−オキソプロピル基、カルボキシプロピル基、メトキシカルボニルエチル基、アリルオキシカルボニルブチル基、クロロフェノキシカルボニルメチル基、カルバモイルメチル基、N−メチルカルバモイルエチル基、N,N−ジプロピルカルバモイルメチル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイルエチル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)カルバモイルメチル基、スルホブチル基、スルホナトブチル基、スルファモイルブチル基、N−エチルスルファモイルメチル基、N,N−ジプロピルスルファモイルプロピル基、N−トリルスルファモイルプロピル基、N−メチル−N−(ホスホノフェニル)スルファモイルオクチル基、ホスホノブチル基、ホスホナトヘキシル基、ジエチルホスホノブチル基、ジフェニルホスホノプロピル基、メチルホスホノブチル基、メチルホスホナトブチル基、トリルホスホノヘキシル基、トリルホスホナトヘキシル基、ホスホノオキシプロピル基、ホスホナトオキシブチル基、ベンジル基、フェネチル基、α−メチルベンジル基、1−メチル−1−フェニルエチル基、p−メチルベンジル基、シンナミル基、アリル基、1−プロペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル基、2−メチルプロペニルメチル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基等が挙げられる。
前記アリール基としては、1個から3個のベンゼン環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽和環が縮合環を形成したものを挙げることができ、具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、インデニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基を挙げることができ、これらの中では、フェニル基、ナフチル基がより好ましい。
前記置換アリール基としては、前述のアリール基の環形成炭素原子上に置換基として、水素原子を除く一価の非金属原子団からなる基を有するものが用いられる。好ましい置換基の例としては前述のアルキル基、置換アルキル基、ならびに、先に置換アルキル基における置換基として示したものを挙げることができる。
前記置換アリール基の好ましい具体例としては、ビフェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、クロロメチルフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、メトキシエトキシフェニル基、アリルオキシフェニル基、フェノキシフェニル基、メチルチオフェニル基、トリルチオフェニル基、エチルアミノフェニル基、ジエチルアミノフェニル基、モルホリノフェニル基、アセチルオキシフェニル基、ベンゾイルオキシフェニル基、N−シクロヘキシルカルバモイルオキシフェニル基、N−フェニルカルバモイルオキシフェニル基、アセチルアミノフェニル基、N−メチルベンゾイルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、アリルオキシカルボニルフェニル基、クロロフェノキシカルボニルフェニル基、カルバモイルフェニル基、N−メチルカルバモイルフェニル基、N,N−ジプロピルカルバモイルフェニル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイルフェニル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)カルバモイルフェニル基、スルホフェニル基、スルホナトフェニル基、スルファモイルフェニル基、N−エチルスルファモイルフェニル基、N,N−ジプロピルスルファモイルフェニル基、N−トリルスルファモイルフェニル基、N−メチル−N−(ホスホノフェニル)スルファモイルフェニル基、ホスホノフェニル基、ホスホナトフェニル基、ジエチルホスホノフェニル基、ジフェニルホスホノフェニル基、メチルホスホノフェニル基、メチルホスホナトフェニル基、トリルホスホノフェニル基、トリルホスホナトフェニル基、アリルフェニル基、1−プロペニルメチルフェニル基、2−ブテニルフェニル基、2−メチルアリルフェニル基、2−メチルプロペニルフェニル基、2−プロピニルフェニル基、2−ブチニルフェニル基、3−ブチニルフェニル基等を挙げることができる。
前記アルケニル基、前記置換アルケニル基、前記アルキニル基、及び前記置換アルキニル基(−C(R02)=C(R03)(R04)、及び−C≡C(R05))としては、R02、R03、R04、R05が一価の非金属原子からなる基のものが使用できる。
02、R03、R04、R05としては、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、及び置換アリール基が好ましく、これらの具体例としては、前述の例として示したものを挙げることができる。これらの中でも、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から10までの直鎖状、分岐状、環状のアルキル基がより好ましい。
具体的には、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、1−オクテニル基、1−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−1−ブテニル基、2−フェニル−1−エテニル基、2−クロロ−1−エテニル基、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、フェニルエチニル基等が挙げられる。
ヘテロ環基としては、置換アルキル基の置換基として例示したピリジル基等が挙げられる。
上記置換オキシ基(R06O−)としては、R06が水素原子を除く一価の非金属原子からなる基であるものを用いることができる。好ましい置換オキシ基としては、アルコキシ基、アリーロキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、ホスホノオキシ基、ホスホナトオキシ基を挙げることができる。これらにおけるアルキル基、並びにアリール基としては前述のアルキル基、置換アルキル基並びに、アリール基、置換アリール基として示したものを挙げることができる。また、アシルオキシ基におけるアシル基(R07CO−)としては、R07が、先の例として挙げたアルキル基、置換アルキル基、アリール基ならびに置換アリール基のものを挙げることができる。これらの置換基の中では、アルコキシ基、アリーロキシ基、アシルオキシ基、アリールスルホキシ基がより好ましい。好ましい置換オキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ドデシルオキシ基、ベンジルオキシ基、アリルオキシ基、フェネチルオキシ基、カルボキシエチルオキシ基、メトキシカルボニルエチルオキシ基、エトキシカルボニルエチルオキシ基、メトキシエトキシ基、フェノキシエトキシ基、メトキシエトキシエトキシ基、エトキシエトキシエトキシ基、モルホリノエトキシ基、モルホリノプロピルオキシ基、アリロキシエトキシエトキシ基、フェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ基、メシチルオキシ基、メシチルオキシ基、クメニルオキシ基、メトキシフェニルオキシ基、エトキシフェニルオキシ基、クロロフェニルオキシ基、ブロモフェニルオキシ基、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ナフチルオキシ基、フェニルスルホニルオキシ基、ホスホノオキシ基、ホスホナトオキシ基等が挙げられる。
アミド基も含む置換アミノ基(R08NH−、(R09)(R010)N−)としては、R08、R09、R010が水素原子を除く一価の非金属原子団からなる基のものを使用できる。なお、R09とR010とは結合して環を形成してもよい。置換アミノ基の好ましい例としては、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N’−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキルウレイド基、N’−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリールウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N’−アリールウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N’−アリールウレイド基、N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アリール−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ基が挙げられる。これらにおけるアルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、置換アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基として示したものを挙げることができ、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基おけるアシル基(R07CO−)のR07は前述の通りである。これらの内、より好ましいものとしては、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、アシルアミノ基が挙げられる。好ましい置換アミノ基の具体例としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリノ基、ピペリジノ基、ピロリジノ基、フェニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、アセチルアミノ基等が挙げられる。
置換スルホニル基(R011−SO−)としては、R011が一価の非金属原子団からなる基のものを使用できる。より好ましい例としては、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基を挙げることができる。これらにおけるアルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、置換アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基として示したものを挙げることができる。このような、置換スルホニル基の具体例としては、ブチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、クロロフェニルスルホニル基等が挙げられる。
スルホナト基(−SO )は前述のとおり、スルホ基(−SOH)の共役塩基陰イオン基を意味し、通常は対陽イオンとともに使用されるのが好ましい。このような対陽イオンとしては、一般に知られるもの、すなわち、種々のオニウム類(アンモニウム類、スルホニウム類、ホスホニウム類、ヨードニウム類、アジニウム類等)、ならびに金属イオン類(Na、K、Ca2+、Zn2+等)が挙げられる。
置換カルボニル基(R013−CO−)としては、R013が一価の非金属原子からなる基のものを使用できる。置換カルボニル基の好ましい例としては、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N’−アリールカルバモイル基が挙げられる。これらにおけるアルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、置換アルキル基、並びにアリール基、置換アリール基として示したものを挙げることができる。これらの内、より好ましい置換カルボニル基としては、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基が挙げられ、さらにより好ましいものとしては、ホルミル基、アシル基、アルコキシカルボニル基ならびにアリーロキシカルボニル基が挙げられる。好ましい置換カルボニル基の具体例としては、ホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ジメチルアミノフェニルエテニルカルボニル基、メトキシカルボニルメトキシカルボニル基、N−メチルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、モルホリノカルボニル基等が挙げられる。
置換スルフィニル基(R014−SO−)としてはR014が一価の非金属原子団からなる基のものを使用できる。好ましい例としては、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基が挙げられる。これらにおけるアルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、置換アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基として示したものを挙げることができる。これらの内、より好ましい例としてはアルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基が挙げられる。このような置換スルフィニル基の具体例としては、ヘキシルスルフィニル基、ベンジルスルフィニル基、トリルスルフィニル基等が挙げられる。
置換ホスホノ基とはホスホノ基上の水酸基の1つもしくは2つが他の有機オキソ基によって置換されたものを意味し、好ましい例としては、前述のジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、アルキルアリールホスホノ基、モノアルキルホスホノ基、モノアリールホスホノ基が挙げられる。これらの中ではジアルキルホスホノ基、ならびにジアリールホスホノ基がより好ましい。このような具体例としては、ジエチルホスホノ基、ジブチルホスホノ基、ジフェニルホスホノ基等が挙げられる。
ホスホナト基(−PO 、−PO)とは前述のとおり、ホスホノ基(−PO)の、酸第一解離もしくは、酸第二解離に由来する共役塩基陰イオン基を意味する。通常は対陽イオンと共に使用されるのが好ましい。このような対陽イオンとしては、一般に知られるもの、すなわち、種々のオニウム類(アンモニウム類、スルホニウム類、ホスホニウム類、ヨードニウム類、アジニウム類等)、ならびに金属イオン類(Na、K、Ca2+、Zn2+等)が挙げられる。
置換ホスホナト基とは前述の置換ホスホノ基の内、水酸基を1つ有機オキソ基に置換したものの共役塩基陰イオン基であり、具体例としては、前述のモノアルキルホスホノ基(−POH(alkyl))、モノアリールホスホノ基(−POH(aryl))の共役塩基が挙げられる。
前記オキシム誘導体としては、下記一般式(III)及び一般式(IV)のいずれかで表される化合物が更に好ましい。
ただし、前記一般式(III)及び一般式(IV)中、R101は一般式(I)及び一般式(II)におけるYと同じ意を表し、Y12は一般式(I)及び一般式(II)におけるYと同じ意を表す。
前記R101としては、水素原子及び脂肪族基のいずれかがより好ましく、特に炭素原子数1から10の脂肪族基が好ましい。
前記脂肪族基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、オクチル基、アリル基等が挙げられる。
前記Y12としては、−CO−(脂肪族基)が特に好ましい。前記Y12中の脂肪族基としては、炭素原子数1から10の脂肪族基が好ましい。
具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基などが好ましい。
前記オキシム誘導体のその他の具体的な例としては、例えば、特開2001−233842号公報、特表2004−534797号公報、及び特表2002−519732号公報等に開示された化合物、並びに下記構造式で表される化合物等が挙げられる。
上記構造式中、Rは、n−C、n−C17、カンファー、及びp−CHのいずれかを表す。
上記構造式中、Rは、n−C、及びp−CHのいずれかを表す。
前記オキシム誘導体としては、下記一般式(V)で表されるオキシム誘導体も好適に用いられる。
ただし、前記一般式(V)中、Y、Arは一般式(I)及び(II)におけるのと同じ意を表わす。mは、0以上の整数を表す。Yは、置換基を表し、mが2以上の場合、該Yは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。Aは、4、5、6、及び7員環のいずれかを表し、これらの環は、それぞれへテロ原子を含んでもよい。
前記一般式(V)で表されるオキシム誘導体の中でも、下記一般式(VI)で表される化合物がより好ましく、下記一般式(VII)及び(VIII)のいずれかで表される化合物が特に好ましい。
ただし、前記一般式(VI)中、Y、Y、m、及びArは、一般式(V)におけるのと同じ意を表す。Xは、O、及びSのいずれかを表す。Aは、5及び6員環のいずれかを表す。
ただし、前記一般式(VII)及び一般式(VIII)中、Yは、置換基を有してもよい、アルキル基を表す。lは、0〜6のいずれかの整数を表す。Yは、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、スルホニル基、及びアシルオキシ基のいずれかを表し、lが2以上の場合、該Yは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。X及びAは、一般式(VI)と同じ意を表す。
前記一般式(V)及び(VI)中、Yで表される置換基としては、特に制限はなく、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、スルホニル基、アシルオキシ基、ニトロ基、アシルアミノ基、などが挙げられる。これらの中でも、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、スルホニル基、及びアシルオキシ基のいずれかが好ましい。
ここで、前記一般式(V)で表されるオキシム誘導体の具体例としては、下記構造式(1)〜(54)で表される化合物が挙げられるが、本発明においては、これらに限定されるものではない。
ただし、前記構造式(1)〜(54)中、Meは、メチル基を表す。Phは、フェニル基を表す。Acは、アセチル基を表す。
前記オキシム誘導体の含有量は、例えば、固形分換算で0.1質量%〜15質量%が好ましく、0.5質量%〜10質量%がより好ましく、1.0質量%〜8.0質量%が特に好ましい。0.1質量%以上の場合には感度が低下することがなく、十分な硬度の硬化膜を得ることができ、15質量%以下の場合にはフィルム化した時のタック性が悪化することがなく、Tgが下がらないために硬化膜が脆くなってしまうこともない。
−その他の光重合開始剤−
前記その他の光重合開始剤としては、前記重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができるが、例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましく、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、前記光重合開始剤は、波長約300nm〜800nmの範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有していることが好ましい。前記波長は330nm〜500nmがより好ましい。
前記その他の光重合開始剤としては、例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有するもの、オキサジアゾール骨格を有するもの等)、ヘキサアリールビイミダゾール、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、アクリジン化合物、メタロセン類等が挙げられる。具体的には、特開2005−258431号公報に記載の化合物などが挙げられる。これらの中でも、感光層の感度、保存性、及び感光層と基板との密着性等の観点から、ケトン化合物及びアクリジン化合物が好ましい。前記その他の光重合開始剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記光重合開始剤の前記感光性組成物中の固形分含有量は、0.1質量%〜30質量%が好ましく、0.5質量%〜20質量%がより好ましく、0.5質量%〜15質量%が特に好ましい。
<エポキシ化合物>
前記エポキシ化合物は、150℃で60分間加熱したときのエポキシ基反応率(a)が80%以上であり、かつ、150℃で60分間加熱したときのエポキシ基反応率(a)に対する、150℃で15分間加熱したときのエポキシ基反応率(b)が、b/a<0.80であるエポキシ化合物が用いられる。
前記エポキシ化合物は、前記感光性組成物を用いて形成される感光層の硬化後の膜強度を改良する観点から添加される。
前記エポキシ基反応率は、例えば、以下のようにして測定することができる。
市販のシリコンウエハ上に、後述する製造方法で製造した、感光層を支持体上に有してなる感光性フィルムの保護フィルムを剥がしながら、真空ラミネーター(ニチゴーモートン(株)社製、VP130)を用いて積層させ、前記シリコンウエハと、前記感光層と、前記支持体とがこの順に積層された感光性積層体を調製する。
前記調製した感光性積層体における感光層に対し、支持体側から、オーク製作所製の露光装置(HMW532D)を用いて200mJ/cmにて再露光し(再露光工程)、更に150℃で15分もしくは60分加熱して(加熱工程)、永久パターンを形成する。
前記永久パターンについて、透過赤外吸収スペクトル測定し、永久パターンのエポキシ基残存量を定量する。前記測定には、例えば、Biorad製FTS−60赤外吸収分光器を使用することができる。
前記測定において、910cm−1付近にあらわれる吸収をエポキシ基の吸収とし、膜厚のバラツキを補正するために700cm−1付近の吸収との比を求めて、エポキシ基残存量を定量する。反応前エポキシ基量は、前記感光性積層体について、前記測定と同様にして測定し、エポキシ基量を定量した値を使用する。そして、下記式(Q)により反応率を求める。
反応率(%)={(反応前エポキシ基量)−(エポキシ基残存量)}/(反応前エポキシ基量)×100 ・・・ 式(Q)
前記150℃で60分間加熱したときのエポキシ基反応率(a)としては、80%以上であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、80%〜100%が好ましく、90%〜100%がより好ましく、95%〜100%が特に好ましい。
前記150℃で60分間加熱したときのエポキシ基反応率(a)が、80%以上であると、絶縁信頼性、めっき耐性などの信頼性を向上させることができ、80%未満であると、信頼性が低下することがある。
前記150℃で60分間加熱したときのエポキシ基反応率(a)に対する、150℃で15分間加熱したときのエポキシ基反応率(b)としては、b/a<0.80であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.25≦b/a<0.80が好ましい。
前記b/aが、0.25以上であると、150℃、1時間のベークで十分に膜を硬化させることができ、0.80未満であると、生保存性が向上する点で有利である。
前記エポキシ化合物としては、150℃で60分間加熱したときのエポキシ基反応率(a)が80%以上であり、かつ、150℃で60分間加熱したときのエポキシ基反応率(a)に対する、150℃で15分間加熱したときのエポキシ基反応率(b)が、b/a<0.80であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、1分子内に少なくとも2つのエポキシ基(オキシラン環)を有するエポキシ化合物(オキシラン化合物)が好ましく、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂がより好ましい。前記より好ましいエポキシ化合物を用いると、前記感光性組成物を用いて形成される感光層の硬化後の膜強度を改良することができ、現像性等に悪影響を与えない点で、有利である。
前記1分子中に少なくとも2つのエポキシ基を有するエポキシ化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂(「YX4000ジャパンエポキシレジン社製」等)又はこれらの混合物、イソシアヌレート骨格等を有する複素環式エポキシ樹脂(「TEPIC;日産化学工業社製」、「アラルダイトPT810;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製」等)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂(例えば、低臭素化エポキシ樹脂、高ハロゲン化エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂など)、アリル基含有ビスフェノールA型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジフェニルジメタノール型エポキシ樹脂、フェノールビフェニレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(「HP−7200,HP−7200H;大日本インキ化学工業社製」等)、グリシジルアミン型エポキシ樹脂(ジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジグリシジルアニリン、トリグリシジルアミノフェノール等)、グリジジルエステル型エポキシ樹脂(フタル酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル等)ヒダントイン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ジシクロペンタジエンジエポキシド、「GT−300、GT−400、ZEHPE3150;ダイセル化学工業製」等)、イミド型脂環式エポキシ樹脂、トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、グリシジルフタレート樹脂、テトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂、ナフタレン基含有エポキシ樹脂(ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、4官能ナフタレン型エポキシ樹脂、市販品としては「ESN−190,ESN−360;新日鉄化学社製」、「HP−4032,EXA−4750,EXA−4700;大日本インキ化学工業社製」等)、フェノール化合物とジビニルベンゼンやジシクロペンタジエン等のジオレフィン化合物との付加反応によって得られるポリフェノール化合物と、エピクロルヒドリンとの反応物、4−ビニルシクロヘキセン−1−オキサイドの開環重合物を過酢酸等でエポキシ化したもの、線状含リン構造を有するエポキシ樹脂、環状含リン構造を有するエポキシ樹脂、α―メチルスチルベン型液晶エポキシ樹脂、ジベンゾイルオキシベンゼン型液晶エポキシ樹脂、アゾフェニル型液晶エポキシ樹脂、アゾメチンフェニル型液晶エポキシ樹脂、ビナフチル型液晶エポキシ樹脂、アジン型エポキシ樹脂、グリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂(「CP−50S,CP−50M;日本油脂社製」等)、シクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートとの共重合エポキシ樹脂、ビス(グリシジルオキシフェニル)フルオレン型エポキシ樹脂、ビス(グリシジルオキシフェニル)アダマンタン型エポキシ樹脂などが挙げられるが、これらに限られるものではない。これらのエポキシ樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記1分子中に少なくとも2つのエポキシ基を有するエポキシ化合物におけるエポキシ基としては、β位にアルキル基を有していてもよく、β位がアルキル基で置換されたエポキシ基(より具体的には、β−アルキル置換グリシジル基など)が特に好ましい。
前記β位にアルキル基を有するエポキシ基を少なくとも含むエポキシ化合物は、1分子中に含まれる2個以上のエポキシ基のすべてがβ−アルキル置換グリシジル基であってもよく、少なくとも1個のエポキシ基がβ−アルキル置換グリシジル基であってもよい。
前記β位にアルキル基を有するエポキシ基を含むエポキシ化合物は、室温における保存安定性の観点から、前記感光性組成物中に含まれる前記エポキシ化合物全量中における、全エポキシ基中のβ−アルキル置換グリシジル基の割合が、30%以上であるのが好ましく、40%以上であるのがより好ましく、50%以上であるのが特に好ましい。
前記β−アルキル置換グリシジル基としては、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、β−メチルグリシジル基、β−エチルグリシジル基、β−プロピルグリシジル基、β−ブチルグリシジル基、などが挙げられ、これらの中でも、前記感光性組成物の保存安定性を向上させる観点、及び合成の容易性の観点から、β−メチルグリシジル基が好ましい。
前記β位にアルキル基を有するエポキシ基を含むエポキシ化合物としては、例えば、多価フェノール化合物とβ−アルキルエピハロヒドリンとから誘導されたエポキシ化合物が好ましい。
前記β−アルキルエピハロヒドリンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、β−メチルエピクロロヒドリン、β−メチルエピブロモヒドリン、β−メチルエピフロロヒドリン等のβ−メチルエピハロヒドリン;β−エチルエピクロロヒドリン、β−エチルエピブロモヒドリン、β−エチルエピフロロヒドリン等のβ−エチルエピハロヒドリン;β−プロピルエピクロロヒドリン、β−プロピルエピブロモヒドリン、β−プロピルエピフロロヒドリン等のβ−プロピルエピハロヒドリン;β−ブチルエピクロロヒドリン、β−ブチルエピブロモヒドリン、β−ブチルエピフロロヒドリン等のβ−ブチルエピハロヒドリン;などが挙げられる。これらの中でも、前記多価フェノールとの反応性及び流動性の観点から、β−メチルエピハロヒドリンが好ましい。
前記多価フェノール化合物としては、1分子中に2個以上の芳香族性水酸基を含有する化合物であれば、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール化合物、ビフェノール、テトラメチルビフェノール等のビフェノール化合物、ジヒドロキシナフタレン、ビナフトール等のナフトール化合物、フェノール−ホルムアルデヒド重縮合物等のフェノールノボラック樹脂、クレゾール−ホルムアルデヒド重縮合物等の炭素数1〜10のモノアルキル置換フェノール−ホルムアルデヒド重縮合物、キシレノール−ホルムアルデヒド重縮合物等の炭素数1〜10のジアルキル置換フェノール−ホルムアルデヒド重縮合物、ビスフェノールA−ホルムアルデヒド重縮合物等のビスフェノール化合物−ホルムアルデヒド重縮合物、フェノールと炭素数1〜10のモノアルキル置換フェノールとホルムアルデヒドとの共重縮合物、フェノール化合物とジビニルベンゼンの重付加物などが挙げられる。これらの中でも、例えば、流動性及び保存安定性を向上させる目的で選択する場合には、前記ビスフェノール化合物が好ましい。
前記β位にアルキル基を有するエポキシ基を含むエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールAのジ−β−アルキルグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジ−β−アルキルグリシジルエーテル、ビスフェノールSのジ−β−アルキルグリシジルエーテル等のビスフェノール化合物のジ−β−アルキルグリシジルエーテル;ビフェノールのジ−β−アルキルグリシジルエーテル、テトラメチルビフェノールのジ−β−アルキルグリシジルエーテル等のビフェノール化合物のジ−β−アルキルグリシジルエーテル;ジヒドロキシナフタレンのジ−β−アルキルグリシジルエーテル、ビナフトールのジ−β−アルキルグリシジルエーテル等のナフトール化合物のβ−アルキルグリシジルエーテル;フェノール−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル;クレゾール−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル等の炭素数1〜10のモノアルキル置換フェノール−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル;キシレノール−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル等の炭素数1〜10のジアルキル置換フェノール−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル;ビスフェノールA−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル等のビスフェノール化合物−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル;フェノール化合物とジビニルベンゼンの重付加物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル;などが挙げられる。
これらの中でも、下記一般式(C−1)で表されるビスフェノール化合物、及びこれとエピクロロヒドリンなどから得られる重合体から誘導されるβ−アルキルグリシジルエーテル、及び下記一般式(C−2)で表されるフェノール化合物−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテルが好ましい。
ただし、前記一般式(C−1)中、Rは、水素原子及び炭素数1〜6のアルキル基のいずれかを表す。nは、0〜20いずれかの整数を表す。
ただし、前記一般式(C−2)中、Rは、水素原子及び炭素数1〜6のアルキル基のいずれかを表す。R”は、水素原子、及びCHのいずれかを表し、nは、0〜20のいずれかの整数を表す。
これらβ位にアルキル基を有するエポキシ基を含むエポキシ化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、1分子中に少なくとも2つのエポキシ基(オキシラン環)を有するエポキシ化合物、及びβ位にアルキル基を有するエポキシ基を含むエポキシ化合物を併用することも可能である。
前記エポキシ化合物の骨格としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂環式基含有型エポキシ樹脂、及び難溶性エポキシ樹脂から選択される少なくとも1種が好ましい。
前記エポキシ化合物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、感光性組成物固形分中の固形分含有量に対して、1質量%〜50質量%が好ましく、3質量%〜30質量%がより好ましく、15質量%〜25質量%が特に好ましい。該含有量が1質量%以上であると、硬化膜の膜強度の向上が認められ、50質量%以下であると、現像性の低下や露光感度の低下を生ずることがない。また、該含有量が、前記特に好ましい範囲内であると、めっき耐性、生保存性、解像性などの点で有利である。
<硬化剤>
前記硬化剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、下記一般式(1)で表される化合物、下記一般式(2)で表される化合物が好ましい。前記硬化剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ただし、前記一般式(1)中、Xは、σm値が−0.22以上である置換基を表す。
ただし、前記一般式(2)中、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基、アリール基、及びヘテロ環残基のいずれかを表す。Lは、2価の有機連結鎖を表し、2つの窒素原子及び炭素原子を介して環を形成する。
−一般式(1)で表される化合物−
前記一般式(1)で表される化合物としては、前記一般式(1)中、Xのσm値が−0.22以上であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記Xのσm値が−0.21〜0.8が好ましく、−0.07〜0.7がより好ましく、−0.07〜0.6が特に好ましい。前記σm値が、−0.21以上であると、保存性が悪化することがなく、0.8以下であると、化合物の安定性が劣ることがない。また、前記σm値が、前記特に好ましい範囲内であると、めっき耐性と保存性の両立の点で有利である。
本発明における前記σm値とは、Hammetによって定義された置換基定数であり、例えば、「Chemical Reviewの1991年(91巻)の165−195ページ」に記載されている。
前記Xとしては、σm値が−0.22以上であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水素原子、ハロゲン原子、総炭素数1〜12のアルキル基、総炭素数6〜12のアリール基、アルケニル基、及び少なくとも1つの水素が置換されたアミノ基などが挙げられる。アルキル基、アリール基、アラルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヒドロキシアリール基、カルボキシ基、エステル基、アミド基、シアノ基、ハロゲン基、ニトロ基、などが好ましい。
−一般式(2)で表される化合物−
前記一般式(2)で表される化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、S−置換チオバルビツール酸、S−置換チオシアヌール酸、S−置換チオウラシル、S−置換チオピリミジン化合物などが挙げられる。中でも、S−置換チオバルビツール酸が、他と比べて、前記感光性組成物のめっき耐性をより向上させることができる点で、好ましい。
−−S−置換チオバルビツール酸−−
前記S−置換チオバルビツール酸は、下記一般式(2A)で表される。
ただし、前記一般式(2A)中、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基、アリール基、及びヘテロ環残基のいずれかを表す。
S−置換チオバルビツール酸には、下記一般式(2A−1)〜(2A−5)に代表される異性体があるが、本発明のS−置換チオバルビツール酸は、これらに限定されるものではない。
ただし、前記一般式(2A−1)〜(2A−5)中、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基、アリール基、及びヘテロ環残基のいずれかを表す。
前記S−置換チオバルビツール酸の具体的な例としては、例えば、下記構造式(2a−1)〜(2a−6)で表される化合物などが挙げられる。
−−S−置換チオシアヌール酸−−
前記S−置換チオシアヌール酸は、下記一般式(2B)で表される。
ただし、前記一般式(2B)中、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基、アリール基、及びヘテロ環残基のいずれかを表す。
前記S−置換チオシアヌール酸の具体的な例としては、例えば、下記構造式(2b−1)〜(2b−6)で表される化合物などが挙げられる。
−−S−置換チオウラシル−−
前記S−置換チオウラシルは、下記一般式(2C)で表される。
ただし、前記一般式(2C)中、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基、アリール基、及びヘテロ環残基のいずれかを表す。また、R、Rは、それぞれ水素原子及び有機基のいずれかを表す。
前記S−置換チオウラシルの具体的な例としては、例えば、下記構造式(2c−1)〜(2c−9)で表される化合物などが挙げられる。
−−S−置換チオピリミジン−−
前記S−置換チオピリミジンは、下記一般式(2D)で表される。
ただし、前記一般式(2D)中、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基、アリール基、及びヘテロ環残基のいずれかを表す。
前記S−置換チオピリミジンの具体的な例としては、例えば、下記構造式(2d−1)〜(2d−6)で表される化合物などが挙げられる。
前記硬化剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、感光性組成物中の全固形分に対して、0.1質量部〜20質量部が好ましく、0.2質量部〜10質量部がより好ましく、0.5質量部〜8質量部が特に好ましい。前記硬化剤の含有量が、0.1質量部以上であると、めっき耐性への効果が希薄となることがなく、20質量部以下であると、保存性が劣化することがなく、また、硬化後の膜が脆くならず、耐性が劣ることがない。また、前記硬化剤の含有量が前記特に好ましい範囲内であると、めっき耐性と保存性の両立の点で有利である。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、例えば、フィラー、密着促進剤、増感剤、熱重合禁止剤、可塑剤、着色剤(着色顔料あるいは染料)、等が挙げられ、更にその他の助剤類(例えば、導電性粒子、充填剤、消泡剤、難燃剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、表面張力調整剤、連鎖移動剤など)を併用してもよい。これらを適宜含有させることにより、目的とする感光性フィルムの安定性、写真性、膜物性等の性質を調整することができる。
−フィラー(無機充填剤)−
前記フィラー(無機充填剤)は、永久パターンの表面硬度を向上でき、線膨張係数を低く抑えることができ、硬化層自体の誘電率や誘電正接を低く抑えることができる機能があるので、本発明の感光性組成物に好適に用いることができる。
前記フィラー(無機充填剤)としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、カオリン、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素粉、微粉状酸化ケイ素、気相法シリカ、無定形シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、球状シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、マイカなどが挙げられる。
前記フィラー(無機充填剤)の平均粒径は、3μm未満が好ましく、0.1μm〜2μmがより好ましい。該平均粒径が3μm未満であると、光錯乱により解像度が劣化することがない。
前記フィラー(無機充填剤)の添加量は、5質量%〜75質量%が好ましく、8質量%〜70質量%がより好ましく、10質量%〜65質量%が特に好ましい。該添加量が5質量%以上であると、十分に線膨張係数を低下させることができ、90質量%以下であると、感光層表面に硬化膜を形成した場合に、該硬化膜の膜質が脆くなることがなく、永久パターンを用いて配線を形成する場合において、配線の保護膜としての機能が損なわれることがない。
更に必要に応じて有機微粒子を添加することも可能である。好適な有機微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂等が挙げられる。また、平均粒径0.1μm〜2μm、吸油量100m/g〜200m/g程度のシリカ、架橋樹脂からなる球状多孔質微粒子等を用いることができる。
前記フィラー(無機充填剤)に、平均粒径が0.1μm〜2μmの粒子を含有していることから、永久パターンをプリント配線基板の薄型化にともなって、厚み5μm〜20μmに薄層化したとしても、フィラー(無機充填剤)粒子が永久パターンの表裏両面を破壊することはなく、その結果、高加速度試験(HAST)においてもデンドライトの発生がなく、耐熱性、耐湿性に優れた永久パターンとすることができる。
−密着促進剤−
各層間の密着性、又は感光層と基体との密着性を向上させるために、各層に公知のいわゆる密着促進剤を用いることができる。
前記密着促進剤としては、例えば、特開平5−11439号公報、特開平5−341532号公報、及び特開平6−43638号公報等に記載の密着促進剤が好適挙げられる。具体的には、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズオキサゾール、2−メルカプトベンズチアゾール、3−モルホリノメチル−1−フェニル−トリアゾール−2−チオン、3−モルホリノメチル−5−フェニル−オキサジアゾール−2−チオン、5−アミノ−3−モルホリノメチル−チアジアゾール−2−チオン、及び2−メルカプト−5−メチルチオ−チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、アミノ基含有ベンゾトリアゾール、シランカップリング剤等が挙げられる。
前記密着促進剤の含有量は、前記感光層の全成分に対して0.001質量%〜20質量%が好ましく、0.01質量%〜10質量%がより好ましく、0.1質量%〜5質量%が特に好ましい。
−増感剤−
前記感光性組成物としては、増感剤を含んでいてもよい。
前記増感剤は、前記感光層を露光し現像する場合において、該感光層の露光する部分の厚みを該露光及び現像後において変化させない前記光の最小エネルギー(感度)を向上させる観点から併用することが特に好ましい。
前記増感剤としては、前記光照射手段(例えば、可視光線や紫外光及び可視光レーザ等)に合わせて適宜選択することができる。
前記増感剤は、活性エネルギー線により励起状態となり、他の物質(例えば、ラジカル発生剤、酸発生剤等)と相互作用(例えば、エネルギー移動、電子移動等)することにより、ラジカルや酸等の有用基を発生することが可能である。
前記増感剤としては、縮環系化合物、アミノフェニルケトン系化合物、多核芳香族類、酸性核を有するもの、塩基性核を有するもの、蛍光増白剤核を有するものから選択される少なくとも1種を含み、必要に応じて、その他の増感剤を含んでもよい。増感剤としては、感度向上の点でさらにヘテロ縮環系化合物、アミノベンゾフェノン系化合物が好ましく、特にヘテロ縮環系化合物が好ましい。
−−縮環系化合物−−
前記例示化合物の中で、芳香族環や複素環が縮環した化合物(縮環系化合物)としては、ヘテロ縮環系化合物が好ましい。前記ヘテロ縮環系化合物とは、環の中にヘテロ元素を有する多環式化合物を意味し、前記環の中に、窒素原子を含むのが好ましい。前記ヘテロ縮環系化合物としては、例えば、ヘテロ縮環系ケトン化合物が挙げられる。前記ヘテロ縮環系ケトン化合物の中でも、アクリドン化合物及びチオキサントン化合物が更に好ましく、これらの中でもチオキサントン化合物が特に好ましい。
前記ヘテロ縮環系ケトン化合物としては、具体的には、例えば、アクリドン、クロロアクリドン、N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン、N−ブチル−クロロアクリドン、等のアクリドン化合物;チオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、1−クロロ−4−プロピルオキシチオキサントン、QuantacureQTX等のチオキサントン化合物;3−(2−ベンゾフロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾフロイル)−7−(1−ピロリジニル)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−メトキシベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(5,7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(2−フロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチルアミノクマリン、7−メトキシ−3−(3−ピリジルカルボニル)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリン、7−ベンゾトリアゾール−2−イルクマリン、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン、また、特開平5−19475号、特開平7−271028号、特開2002−363206号、特開2002−363207号、特開2002−363208号、特開2002−363209号公報等に記載のクマリン化合物、等のクマリン類;等が挙げられる。
また公知の多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えば、インドカルボシアニン、チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、等が挙げられる。
前記増感剤の含有量は、前記感光性組成物の全固形分に対し、0.01質量%〜4質量%が好ましく、0.02質量%〜2質量%がより好ましく、0.05質量%〜1質量%が特に好ましい。
前記含有量が、0.01質量%以上であると、感度が低下することがなく、4質量%以下であると、パターンの形状が悪化することがない。
前記感光性組成物における前記増感剤と、光重合開始剤の含有量との質量比は、〔(増感剤)/(光重合開始剤)〕=1/0.1〜1/100であることが好ましく、1/1〜1/50であることがより好ましい。
前記増感剤の含有量と、前記光重合開始剤の含有量との質量比が、上記の範囲内であると、感度が低下することがなく、また、感度の経時変化が悪化することがない。
−熱重合禁止剤−
前記熱重合禁止剤は、前記感光層における前記重合性化合物の熱的な重合又は経時的な重合を防止するために添加してもよい。
前記熱重合禁止剤としては、例えば、4−メトキシフェノール、ハイドロキノン、アルキル又はアリール置換ハイドロキノン、t−ブチルカテコール、ピロガロール、2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、塩化第一銅、フェノチアジン、クロラニル、ナフチルアミン、β−ナフトール、2,6−ジ−t−ブチル−4−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ピリジン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、ピクリン酸、4−トルイジン、メチレンブルー、銅と有機キレート剤反応物、サリチル酸メチル、及びフェノチアジン、ニトロソ化合物、ニトロソ化合物とAlとのキレート、等が挙げられる。
前記熱重合禁止剤の含有量は、前記重合性化合物に対し、0.001質量%〜5質量%が好ましく、0.005質量%〜2質量%がより好ましく、0.01質量%〜1質量%が特に好ましい。
前記含有量が、0.001質量%以上であると、保存時の安定性が低下することがなく、5質量%以下であると、活性エネルギー線に対する感度が低下することがない。
−可塑剤−
前記可塑剤は、前記感光層の膜物性(可撓性)をコントロールするために添加してもよい。
前記可塑剤としては、例えば、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジフェニルフタレート、ジアリルフタレート、オクチルカプリールフタレート等のフタル酸エステル類;トリエチレングリコールジアセテート、テトラエチレングリコールジアセテート、ジメチルグリコースフタレート、エチルフタリールエチルグリコレート、メチルフタリールエチルグリコレート、ブチルフタリールブチルグリコレート、トリエチレングリコールジカブリル酸エステル等のグリコールエステル類;トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;4−トルエンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、N−n−ブチルベンゼンスルホンアミド、N−n−ブチルアセトアミド等のアミド類;ジイソブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチルセパケート、ジオクチルセパケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルマレート等の脂肪族二塩基酸エステル類;クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、グリセリントリアセチルエステル、ラウリン酸ブチル、4,5−ジエポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジオクチル等、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類が挙げられる。
前記可塑剤の含有量は、前記感光性組成物の全成分に対し、0.1質量%〜50質量%が好ましく、0.5質量%〜40質量%がより好ましく、1質量%〜30質量%が特に好ましい。
−着色顔料−
前記着色顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビクトリア・ピュアーブルーBO(C.I.42595)、オーラミン(C.I.41000)、ファット・ブラックHB(C.I.26150)、モノライト・エローGT(C.I.ピグメント・エロー12)、パーマネント・エローGR(C.I.ピグメント・エロー17)、パーマネント・エローHR(C.I.ピグメント・エロー83)、パーマネント・カーミンFBB(C.I.ピグメント・レッド146)、ホスターバームレッドESB(C.I.ピグメント・バイオレット19)、パーマネント・ルビーFBH(C.I.ピグメント・レッド11)、ファステル・ピンクBスプラ(C.I.ピグメント・レッド81)、モナストラル・ファースト・ブルー(C.I.ピグメント・ブルー15)、モノライト・ファースト・ブラックB(C.I.ピグメント・ブラック1)、カーボン、C.I.ピグメント・レッド97、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド149、C.I.ピグメント・レッド168、C.I.ピグメント・レッド177、C.I.ピグメント・レッド180、C.I.ピグメント・レッド192、C.I.ピグメント・レッド215、C.I.ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメント・グリーン36、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:4、C.I.ピグメント・ブルー15:6、C.I.ピグメント・ブルー22、C.I.ピグメント・ブルー60、C.I.ピグメント・ブルー64等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、必要に応じて、公知の染料の中から、適宜選択した染料を使用することができる。
前記着色顔料の前記感光性組成物中の固形分含有量は、永久パターン形成の際の感光層の露光感度、解像性等を考慮して決めることができ、前記着色顔料の種類により異なるが、一般的には0.01質量%〜10質量%が好ましく、0.05質量%〜5質量%がより好ましい。
(感光性フィルム)
本発明の感光性フィルムは、支持体上に、感光性組成物からなる感光層が積層されてなる。好ましくは、前記感光層上に保護層が積層されてなり、更に必要に応じて、クッション層、酸素遮断層(PC層)等のその他の層が積層されてなる。
前記感光性フィルムの形態としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記支持体上に、前記感光層、前記保護層をこの順に有してなる形態、前記支持体上に、前記PC層、前記感光層、前記保護層をこの順に有してなる形態、前記支持体上に、前記クッション層、前記PC層、前記感光層、前記保護層をこの順に有してなる形態等が挙げられる。なお、前記感光層は、単層であってもよいし、複数層であってもよい。
<感光層>
前記感光層の前記感光性フィルムにおいて設けられる箇所としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常、前記支持体上に積層される。
前記感光層は、後述する露光工程において、光照射手段からの光を受光し出射する描素部をn個有する光変調手段により、前記光照射手段からの光を変調させた後、前記描素部における出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通した光で、露光されるのが好ましい。
前記感光層を露光し現像する場合において、該感光層の露光する部分の厚みを該露光及び現像後において変化させない前記露光に用いる光の最小エネルギーは、100mJ/cm以下であることが好ましく、70mJ/cm以下であることがより好ましい。前記露光に用いる光の最小エネルギーが、100mJ/cm以下であると、タクト時間が長くないため好ましい。
ここで、「該感光層の露光する部分の厚みを該露光及び現像後において変化させない前記露光に用いる光の最小エネルギー」とは、いわゆる現像感度であり、例えば、前記感光層を露光したときの前記露光に用いた光のエネルギー量(露光量)と、前記露光に続く前記現像処理により生成した前記硬化層の厚みとの関係を示すグラフ(感度曲線)から求めることができる。
前記硬化層の厚みは、前記露光量が増えるに従い増加していき、その後、前記露光前の前記感光層の厚みと略同一且つ略一定となる。前記現像感度は、前記硬化層の厚みが略一定となったときの最小露光量を読み取ることにより求められる値である。
ここで、前記硬化層の厚みと前記露光前の前記感光層の厚みとが±1μm以内であるとき、前記硬化層の厚みが露光及び現像により変化していないとみなす。
前記硬化層及び前記露光前の前記感光層の厚みの測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、膜厚測定装置、表面粗さ測定機(例えば、サーフコム1400D(東京精密社製))等を用いて測定する方法が挙げられる。
前記感光層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、3μm〜100μmが好ましく、5μm〜70μmがより好ましい。
前記感光層の形成方法としては、前記支持体の上に、本発明の前記感光性組成物を、水又は溶剤に溶解、乳化又は分散させて感光性組成物溶液を調製し、該溶液を直接塗布し、乾燥させることにより積層する方法が挙げられる。
前記感光性組成物溶液の溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、ノルマル−プロパノール、イソプロパノール、ノルマル−ブタノール、セカンダリーブタノール、ノルマル−ヘキサノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジイソブチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−ノルマル−アミル、硫酸メチル、プロピオン酸エチル、フタル酸ジメチル、安息香酸エチル、及びメトキシプロピルアセテート等のエステル類;トルエン、キシレン、ベンゼン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;四塩化炭素、トリクロロエチレン、クロロホルム、1,1,1−トリクロロエタン、塩化メチレン、モノクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール等のエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキサイド、スルホラン等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、公知の界面活性剤を添加してもよい。
前記塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スピンコーター、スリットスピンコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーター等を用いて、前記支持体に直接塗布する方法が挙げられる。
前記乾燥の条件としては、各成分、溶媒の種類、使用割合等によっても異なるが、通常60℃〜110℃の温度で30秒間〜15分間程度である。
本発明において、前記感光層は、バインダーと、重合性化合物と、光重合開始剤と、エポキシ化合物と、硬化剤とを含有してなり、更に必要に応じて、その他の成分を含有する感光性組成物により形成される。
<支持体>
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記感光層を剥離可能であり、且つ光の透過性が良好であるものが好ましく、更に表面の平滑性が良好であることがより好ましい。
前記支持体は、合成樹脂製で、且つ透明であるものが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、三酢酸セルロース、二酢酸セルロース、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、セロファン、ポリ塩化ビニリデン共重合体、ポリアミド、ポリイミド、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリテトラフロロエチレン、ポリトリフロロエチレン、セルロース系フィルム、ナイロンフィルム等の各種のプラスチックフィルムが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記支持体の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、2μm〜150μmが好ましく、5μm〜100μmがより好ましく、8μm〜50μmが特に好ましい。前記支持体は、単層であってもよいし、多層構成を有していてもよい。
前記支持体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、長尺状が好ましい。前記長尺状の支持体の長さは、特に制限はなく、例えば、10m〜20,000mの長さのものが挙げられる。
<保護層>
前記感光性フィルムは、前記感光層上に保護層を形成してもよい。
前記保護層としては、例えば、前記支持体に使用されるもの、紙、ポリエチレン、ポリプロピレンがラミネートされた紙、等が挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。
前記保護層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、5μm〜100μmが好ましく、8μm〜50μmがより好ましく、10μm〜30μmが特に好ましい。
前記支持体と保護層との組合せ(支持体/保護層)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、ポリ塩化ビニル/セロフアン、ポリイミド/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。また、支持体及び保護層の少なくともいずれかを表面処理することにより、層間接着力を調整することができる。前記支持体の表面処理は、前記感光層との接着力を高めるために施されてもよく、例えば、下塗層の塗設、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、高周波照射処理、グロー放電照射処理、活性プラズマ照射処理、レーザ光線照射処理などを挙げることができる。
また、前記支持体と前記保護層との静摩擦係数は、0.3〜1.4が好ましく、0.5〜1.2がより好ましい。
前記静摩擦係数が、0.3以上であると、滑り過ぎることがなく、ロール状にした場合に巻ズレが発生することがなく、1.4以下であると、良好なロール状に巻くことが困難となることがない。
前記感光性フィルムは、例えば、円筒状の巻芯に巻き取って、長尺状でロール状に巻かれて保管されることが好ましい。前記長尺状の感光性フィルムの長さは、特に制限はなく、例えば、10m〜20,000mの範囲から適宜選択することができる。また、ユーザーが使いやすいようにスリット加工し、100m〜1,000mの範囲の長尺体をロール状にしてもよい。なお、この場合には、前記支持体が一番外側になるように巻き取られることが好ましい。また、前記ロール状の感光性フィルムをシート状にスリットしてもよい。保管の際、端面の保護、エッジフュージョンを防止する観点から、端面にはセパレーター(特に防湿性のもの、乾燥剤入りのもの)を設置することが好ましく、また梱包も透湿性の低い素材を用いることが好ましい。
前記保護層は、前記保護層と前記感光層との接着性を調整するために表面処理してもよい。前記表面処理は、例えば、前記保護層の表面に、ポリオルガノシロキサン、弗素化ポリオレフィン、ポリフルオロエチレン、ポリビニルアルコール等のポリマーからなる下塗層を形成させる。該下塗層の形成は、前記ポリマーの塗布液を前記保護層の表面に塗布した後、30℃〜150℃で1分間〜30分間乾燥させることにより形成させることができる。前記乾燥させる際の温度は、50℃〜120℃が特に好ましい。
<その他の層>
前記感光性フィルムにおけるその他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クッション層、酸素遮断層(PC層)、剥離層、接着層、光吸収層、表面保護層などの層を有してもよい。これらの層を1種単独で有していてもよく、2種以上を有していてもよい。また、前記感光層上に保護層を有していてもよい。
<感光性フィルムの製造方法>
前記感光性フィルムは、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、前記感光性組成物に含まれる材料を、水又は溶剤に溶解、乳化又は分散させて、感光性フィルム用の感光性組成物溶液を調製する。
前記溶媒としては、前記感光性組成物溶液の溶剤と同様のものが挙げられる。
次に、前記支持体上に前記感光性組成物溶液を塗布し、乾燥させて感光層を形成し、感光性フィルムを製造することができる。
前記感光性組成物溶液の塗布方法としては、上述した方法が挙げられる。
前記感光性フィルムは、前記感光性組成物を用いるため、めっき耐性、保存性、感度、現像性、及び密着性が良好であり、保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターン等の永久パターン、等の各種パターン形成用、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スペーサー、隔壁などの液晶構造部材の製造用、ホログラム、マイクロマシン、プルーフ等のパターン形成用などに好適に用いることができ、特に、プリント基板の永久パターン形成用に好適に用いることができる。
特に、前記感光性フィルムは、該フィルムの厚みが均一であるため、永久パターンの形成に際し、永久パターン(保護膜、層間絶縁膜、ソルダーレジスト等)を薄層化しても、高加速度試験(HAST)においてデンドライトの発生がなく、耐熱性、耐湿性に優れた高精細な永久パターンが得られるため、基材への積層がより精細に行われる。
(感光性積層体)
前記感光性積層体は、基体上に、前記感光層を少なくとも有し、目的に応じて適宜選択されるその他の層を積層してなる。
<基体>
前記基体は、感光層が形成される被処理基体、又は本発明の感光性フィルムの少なくとも感光層が転写される被転写体となるもので、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、表面平滑性の高いものから凸凹のある表面を持つものまで任意に選択できる。板状の基体が好ましく、いわゆる基板が使用される。具体的には、公知のプリント配線板製造用の基板(プリント基板)、ガラス板(ソーダガラス板など)、合成樹脂性のフィルム、紙、金属板などが挙げられる。
<感光性積層体の製造方法>
前記感光性積層体の製造方法として、第1の態様として、前記感光性組成物を前記基体の表面に塗布し乾燥する方法が挙げられ、第2の態様として、前記感光性フィルムにおける少なくとも感光層を加熱及び加圧の少なくともいずれかを行いながら転写して積層する方法が挙げられる。
前記第1の態様の感光性積層体の製造方法は、前記基体上に、前記感光性組成物を塗布及び乾燥して感光層を形成する。
前記塗布及び乾燥の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記基体の表面に、前記感光性組成物を、水又は溶剤に溶解、乳化又は分散させて感光性組成物溶液を調製し、該溶液を直接塗布し、乾燥させることにより積層する方法が挙げられる。
前記塗布方法及び乾燥条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記感光性フィルムに用いたものと同じ方法及び条件で行う。
前記第2の態様の感光性積層体の製造方法は、前記基体の表面に本発明の感光性フィルムを加熱及び加圧の少なくともいずれかを行いながら積層する。なお、前記感光性フィルムが前記保護層を有する場合には、該保護層を剥離し、前記基体に前記感光層が重なるようにして積層するのが好ましい。
前記加熱温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、15℃〜180℃が好ましく、60℃〜140℃がより好ましい。
前記加圧の圧力は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、0.1MPa〜1.0MPaが好ましく、0.2MPa〜0.8MPaがより好ましい。
前記加熱の少なくともいずれかを行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ラミネーター(例えば、大成ラミネータ社製 VP−II、ニチゴーモートン(株)製 VP130)などが好適に挙げられる。
前記感光性フィルム及び前記感光性積層体は、前記感光性組成物を用いるため、めっき耐性、保存性、感度、現像性、及び密着性が良好で、高精細な永久パターンを効率よく形成可能であり、保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターン等の永久パターン、などの各種パターン形成用、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スペーサー、隔壁などの液晶構造部材の製造用、ホログラム、マイクロマシン、プルーフなどのパターン形成用などに好適に用いることができ、特に、プリント基板の永久パターン形成用に好適に用いることができる。
特に、前記感光性フィルムは、厚みが均一であるため、永久パターンの形成に際し、永久パターン(保護膜、層間絶縁膜、ソルダーレジストなど)を薄層化しても、高度加速寿命試験(HAST)においてデンドライトの発生がなく、耐熱性、耐湿性に優れた高精細な永久パターンが得られるため、基材への積層がより精細に行われる。
(永久パターン形成方法)
前記永久パターン形成方法は、露光工程を少なくとも含み、適宜選択した現像工程等のその他の工程を含む。
なお、パターン形成装置は、前記パターン形成方法の説明を通じて明らかにするが、前記感光性積層体を備えており、光照射手段と光変調手段とを少なくとも有する。
<露光工程>
前記露光工程は、前記感光層に対し、露光を行う工程である。前記感光層、及び基体の材料については上述の通りである。
前記露光の対象としては、前記感光層である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、上述のように、基体上に感光性組成物を加熱及び加圧の少なくともいずれかを行いながら積層して形成した感光性積層体における感光層に対して行われることが好ましい。
前記露光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、デジタル露光、アナログ露光等が挙げられるが、これらの中でもデジタル露光が好ましい。
前記アナログ露光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、所定のパターンを有するフォトマスクを介して、(超)高圧水銀灯、キセノンランプ、ハロゲンランプ等で露光を行なう方法が挙げられる。
前記デジタル露光としては、前記フォトマスクを用いずに行なうのであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、光照射手段及び光変調手段を少なくとも備えた露光ヘッドと、前記感光層の少なくともいずれかを移動させつつ、前記感光層に対して、前記光照射手段から出射した光を前記光変調手段によりパターン情報に応じて変調しながら前記露光ヘッドから照射して行なうことが好ましい。
前記デジタル露光で用いる光源としては、紫外から近赤外線を発する光源であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(超)高圧水銀灯、キセノン灯、カーボンアーク灯、ハロゲンランプ、及び複写機用等の蛍光管、又はレーザ光等の公知光源が用いられるが、これらの中でも(超)高圧水銀灯、レーザ光が好ましく、レーザ光がより好ましい。
(超)高圧水銀灯とは、石英ガラスチューブなどに水銀を封入した放電灯であり、水銀の蒸気圧を高く設定して発光効率を高めたものである。輝線スペクトルのうち、NDフィルター等を用いて1波長のみの輝線スペクトルを用いてもよく、複数の輝線スペクトルを有する光線を用いてもよい。
前記レーザ光の「レーザ」は、Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation(誘導放出による光の増幅)の頭字語である。前記レーザ光を発する装置としては、反転分布を持った物質中で起きる誘導放出の現象を利用し、光波の増幅、発振によって干渉性と指向性が一層強い単色光を作り出す発振器及び増幅器が好適に挙げられる。
前記レーザ光の励起媒質としては、結晶、ガラス、液体、色素、気体などがあり、これらの媒質から固体レーザ、液体レーザ、気体レーザ、半導体レーザなどの公知のレーザを用いることができる。
具体的には、ガスレーザとして、Arイオンレーザ(364nm、351nm)、Krイオンレーザ(356nm、351nm)、He−Cdレーザ(325nm)が挙げられ、固体レーザとして、YAGレーザ、YVOレーザ(1,064nm)、YAGレーザ又はYVOレーザの、2倍波(532nm)、3倍波(355nm)、4倍波(266nm)、導波型波長変換素子とAlGaAs、InGaAs半導体との組み合わせ(380nm〜400nm)、導波型波長変換素子とAlGaInP又はAlGaAs半導体tの組み合わせ(300nm〜350nm)、AlGaInN(350nm〜470nm)等が挙げられる。これらの中で好適なレーザ光としては、コストの面でAlGaInN半導体レーザ(市販InGaN系半導体レーザ375nm又は405nm)が、生産性の面で高出力な355nmレーザが挙げられる。
前記レーザ光の波長は、例えば、200nm〜1,500nmが好ましく、300nm〜800nmがより好ましく、330nm〜500nmが更に好ましく、350nm〜420nmが特に好ましい。
−光変調手段−
前記光変調手段としては、n個の描素部を有し、前記パターン情報に応じて前記描素部を制御する方法が、代表的な方法として挙げられる。具体的には、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)や、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)タイプの空間光変調素子(SLM;Spacial Light Modulator)、電気光学効果により透過光を変調する光学素子(PLZT素子)、液晶光シャッタ(FLC)等が挙げられ、これらの中でもDMDが好適に挙げられる。
前記DMDを用いた場合、光源からの光は、適切な光学系によって前記DMD上に照射され、前記DMDに二次元に並んだ各ミラーからの反射光が、別の光学系などを経て、感光層上に、二次元に並んだ光点の像を形成する。このままでは光点と光点の間は露光されないが、前記二次元に並んだ光点の像を、二次元の並び方向に対して、やや傾いた方向に移動させると、最初の列の光点と光点の間を、後方の列の光点が露光することにより、感光層の全面を露光することができる。前記DMDは、各ミラーの角度を制御し、前記光点をON-OFF制御することで、画像パターンを形成することができる。このような前記DMDを有す露光ヘッドを並べて用いることで色々な幅の基板に対応することができる。
前記DMDでは、前記光点の輝度は、ONかOFFの2階調しかないが、ミラー階調型空間変調素子を用いると、256階調の露光を行なうことができる。
また、前記光変調手段は、形成するパターン情報に基づいて制御信号を生成するパターン信号生成手段を有することが好ましい。この場合、前記光変調手段は、前記パターン信号生成手段が生成した制御信号に応じて光を変調させる。
前記制御信号としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、デジタル信号が好適に挙げられる。
一方、前記光変調手段の、別の代表的な方法として、ポリゴンミラーを用いる方法が挙げられる。ここで、ポリゴンミラー(polygon mirror)とは、周囲に一連の平面反射面を持った回転部材のことである。前記ポリゴンミラーでは、感光層上に光源からの光を反射して照射するが、反射光の光点は、該平面鏡の回転によって走査される。この走査方向に対して直角に基板を移動させることで、基板上の感光層の全面を露光することができる。そして、光源からの光の強度を適切な方法でON−OFF、又は中間調に制御することで、画像パターンを形成することができる。この際、光源からの光を複数本とすることで、走査時間を短縮することができる。
前記光変調手段としては、その他にも、特開平5−150175公報に記載のポリゴンミラーを用いて描画する例、特表2004−523101公報(国際公開第2002/039793号パンフレット)に記載の、下部レイヤの画像の一部を視覚的に取得し、ポリゴンミラーを用いた装置で上部レイヤの位置を下部レイヤ位置に揃えて露光する例、特開2004−56080公報に記載のDMD有する露光する例、特表2002−523905公報に記載のポリゴンミラー備えた露光装置、特開2001−255661公報に記載のポリゴンミラー備えた露光装置、特開2003−50469公報に記載のDMD、LD、多重露光の組み合わせ例、特開2003−156853公報に記載の基板の部位により露光量を変える露光方法の例、特開2005−43576公報に記載の位置ずれ調整を行なう露光方法の例等が挙げられる。
−光照射手段−
前記光照射手段、すなわち光の照射方法としては、特に制限はなく、前述の露光光源を目的に応じて適宜選択することができるが、これらの光源からの光を2以上合成して照射することが好適であり、2以上の光を合成したレーザ光(合波レーザ光)を照射することが特に好適に挙げられる。
前記合波レーザ光の照射方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、複数のレーザ光源と、マルチモード光ファイバと、該複数のレーザ光源から照射されるレーザ光を集光して前記マルチモード光ファイバに結合させる集合光学系とにより合波レーザ光を構成して照射する方法が好適に挙げられる。
前記レーザ光のビーム径は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濃色離隔壁の解像度の観点から、ガウシアンビームの1/e値で5μm〜30μmが好ましく、7μm〜20μmがより好ましい。
前記レーザ光を画像データに応じて空間光変調することが好ましい。したがって、この目的のため空間光変調素子である前記DMDを用いることが好ましい。
前記光変調手段、及び前記光照射手段を有している露光装置としては、例えば、特開2005−222039号公報、特開2005−258431号公報、特開2006−30966号公報等に記載されている装置を用いることができるが、前記露光装置はこれに限定されるものではない。
<現像工程>
前記現像としては、前記感光層の未露光部分を除去することにより行われる。
前記未硬化領域の除去方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、現像液を用いて除去する方法などが挙げられる。
前記現像液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等が挙げられ、これらの中でも、弱アルカリ性の水溶液が好ましい。該弱アルカリ水溶液の塩基成分としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、硼砂などが挙げられる。
前記弱アルカリ性の水溶液のpHは、例えば、約8〜12が好ましく、約9〜11がより好ましい。前記弱アルカリ性の水溶液としては、例えば、0.1質量%〜5質量%の炭酸ナトリウム水溶液又は炭酸カリウム水溶液などが挙げられる。
前記現像液の温度は、前記感光層の現像性に合わせて適宜選択することができるが、例えば、約25℃〜40℃が好ましい。
前記現像液は、界面活性剤、消泡剤、有機塩基(例えば、エチレンジアミン、エタノールアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド、ジエチレントリアミン、トリエチレンペンタミン、モルホリン、トリエタノールアミン等)や、現像を促進させるため有機溶剤(例えば、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、ラクトン類等)等と併用してもよい。また、前記現像液は、水又はアルカリ水溶液と有機溶剤を混合した水系現像液であってもよく、有機溶剤単独であってもよい。
前記パターンの形成においては、例えば、硬化処理工程、エッチング工程、めっき工程などを含んでいてもよい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<硬化処理工程>
前記パターンの形成方法が、保護膜、層間絶縁膜、ソルダーレジストパターン等の永久パターンや、カラーフィルタの形成を行う永久パターン形成方法である場合には、前記現像工程後に、感光層に対して硬化処理を行う硬化処理工程を備えることが好ましい。
前記硬化処理工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、全面露光処理、全面加熱処理等が好適に挙げられる。
前記全面露光処理の方法としては、例えば、前記現像後に、前記永久パターンが形成された前記積層体上の全面を露光する方法が挙げられる。該全面露光により、前記感光層を形成する感光性組成物中の樹脂の硬化が促進され、前記永久パターンの表面が硬化される。
前記全面露光を行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、超高圧水銀灯等のUV露光機、キセノンランプ使用の露光機、レーザ露光機などが好適に挙げられる。露光量は、通常10mJ/cm〜2,000mJ/cmである。
前記全面加熱処理の方法としては、前記現像の後に、前記永久パターンが形成された前記積層体上の全面を加熱する方法が挙げられる。該全面加熱により、前記永久パターンの表面の膜強度が高められる。
前記全面加熱における加熱温度は、120℃〜250℃が好ましく、120℃〜200℃がより好ましい。該加熱温度が120℃以上であると、加熱処理による膜強度の向上が得ることができ、250℃以下であると、前記感光性組成物中の樹脂の分解が生じることがなく、膜質が弱く脆くなることがない。
前記全面加熱における加熱時間は、10分〜120分が好ましく、15分〜60分がより好ましい。
前記全面加熱を行う装置としては、特に制限はなく、公知の装置の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ドライオーブン、ホットプレート、IRヒーター等が挙げられる。
前記パターンの形成方法は、405nmのレーザ露光による直接描画において、酸素による感光層の感度低下防止が必要とされる各種パターンの形成等に使用することができ、高密度化と高生産性とを両立したパターンの形成に好適に使用することができる。
前記永久パターン形成方法においては、前記永久パターン形成方法により形成される永久パターンが、前記保護膜又は前記層間絶縁膜であると、配線を外部からの衝撃や曲げから保護することができ、特に、前記層間絶縁膜である場合には、例えば、多層配線基板やビルドアップ配線基板等への半導体や部品の高密度実装に有用である。
前記永久パターン形成方法は、前記感光性組成物を用いるため、保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターン等の永久パターン、等の各種パターン形成用、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スペーサー、隔壁等の液晶構造部材の製造、ホログラム、マイクロマシン、プルーフなどの製造に好適に使用することができ、特に、プリント基板の永久パターン形成に好適に使用することができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
(実施例1)
−感光性フィルムの製造−
支持体としての厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、16FB50)上に、下記の組成からなる感光性組成物溶液を塗布し、乾燥させて、前記支持体上に厚さ30μmの感光層を形成した。前記感光層上に、保護層として、厚さ20μmのポリプロピレンフィルム(王子特殊紙株式会社製、アルファンE−200)を積層し、支持体と、感光層と、保護層とからなる感光性フィルムを製造した。
<感光性組成物溶液>の組成
下記式D−1で表されるバインダーの溶液・・・・・・・・・・・30質量部
A−DPH(新中村化学工業株式会社製、重合性化合物)・・・・10質量部
KayacureDETX−S(日本化薬製)・・・・・・・0.42質量部
下記式K−1で表される化合物(光重合開始剤)・・・・・・0.40質量部
エポトートYDF−170(東都化成株式会社製、エポキシ化合物(ビスフェノールF型エポキシ樹脂)。以下、「B−1」という。)・・・10.0質量部
顔料分散液・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38.0質量部
メガファックF−780F(大日本インキ株式会社製)の30質量%メチルエチルケトン溶液・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.13質量部
メチルエチルケトン(溶媒)・・・・・・・・・・・・・・・18.0質量部
なお、前記顔料分散液は、シリカ(アドマテックス(株)製、SO−C2)30質量部と、下記式D−1で表されるバインダーの溶液48.2質量部と、フタロシアニンブルー0.51質量部と、アントラキノン系黄色顔料(PY24)0.14質量部と、酢酸ノルマルプロピル59.0質量部と、下記式M−1で表される化合物(硬化剤)7質量部とを予め混合した後、モーターミルM−250(アイガー社製)で、直径1.0mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sにて3時間分散して調製した。
前記エポキシ化合物の含有量は、感光性組成物固形分中の固形分含有量に対して、20質量%に相当する。
前記硬化剤の含有量は、感光性組成物固形分中の固形分含有量に対して、4質量%に相当する。
(合成例1)
バインダーD−1の合成
1,000mL三口フラスコに1−メトキシ−2−プロパノール90.6gを入れ、窒素気流下、90℃まで加熱した。これに、ベンジルメタクリレート105.8g、メタクリル酸120.6gの1−メトキシ−2−プロパノール156g溶液と、V−601(和光純薬製)7.24gの1−メトキシ−2−プロパノール50g溶液とを、それぞれ3時間かけて滴下した。滴下終了後、更に1時間加熱して反応させた。次いで、V−601(和光純薬製)2.00gの1−メトキシ−2−プロパノール20g溶液を、1時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間加熱して反応させた後、加熱を止め、ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(30/70mol%比)の共重合体を得た。
次に、滴下漏斗にグリシジルメタクリレート105.2g、1−メトキシ−2プロパノール20gを加え、上記フラスコに、p−メトキシフェノール0.34gを加え、撹拌し溶解させた。溶解後、トリフェニルホスフィン0.82gを加え、100℃に加熱した後、滴下漏斗からグリシジルメタクリレートを1時間かけて滴下し、付加反応を行った。グリシジルメタクリレートが消失したことを、ガスクロマトグラフィーで確認し、加熱を止めた。1−メトキシ−2−プロパノール45.8gを加え、酸価121mgKOH/g、質量平均分子量3.1万、固形分45質量%のバインダーD−1の溶液を調製した。
(合成例2)
上記式K−1で表される化合物の合成
上記式K−1で表される化合物(オキシム化合物)は、次の方法により合成した。2−ナフトール(1kg)、クロロベンゼン(3L)の懸濁溶液に塩化アルミニウム(1.02kg)を添加する。次いで、クロロアセチルクロライド(0.86kg)を添加する。混合液を40℃に加熱し、1時間反応させた。反応液を4NHCl水溶液(3L)に注ぎ、次いで酢酸エチル(3L)を添加し、抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、炭酸カリウム(1.92kg)、水3Lを加え、40℃で30分撹拌した。有機層を分離、濃縮後、ヒドロキシルアミン・塩酸塩1.5kg、酢酸1.4kgを含むメタノール(3L)混合溶液を添加し、加熱還流を3時間行った。反応液を水1Lに注ぎ、目的物を反応液から晶析させた。析出した結晶を濾取し、水洗(2L)、メタノール(1L)洗浄を行うことにより、Naphtho[2,1−b]furan−1−one oximeを1.07kg、収率99%で得た。
得られたオキシム化合物をトリエチルアミン存在下、無水酢酸と反応させることにより、上記式K−1で表される化合物を得た。
(合成例3)
上記式M−1で表される硬化剤の合成
2,000L三口フラスコに、溶融したフェノール500mLを加え、60℃に加熱する。そこへ、ジシアンジアミド(東京化成工業(株)製)を128g、塩化アンモニウム(和光純薬(株)製)を98g加え、125℃で8時間加熱攪拌する。60℃まで冷却後、2−プロパノールを1.5L加えて攪拌し、ブフナー漏斗にて固形分を濾取した。濾取した微灰色固体を2−プロパノール2L中で攪拌後、再度濾取し、送風乾燥機にて24時間乾燥し、グアナミン前駆体を204g得た。
500mL三口フラスコに、グアナミン前駆体11.1g、ピルビン酸エチル(東京化成工業(株)製)11.6g、エタノール(和光純薬工業(株)製)150mLを加えて攪拌下、ナトリウムエトキシドのエタノール溶液(和光純薬工業(株)製)を37.4g滴下した。30分攪拌後、6時間65℃に加熱攪拌した。反応液を冷却後、攪拌下水1L中に内容物をあけ、1時間攪拌後、固体を濾取し、水で洗浄した。
前記固体を送風オーブンにて乾燥し、上記式M−1で表される化合物を3.2g得た。
<エポキシ基反応率の測定>
前記エポキシ基反応率は、以下のようにして測定した。
基体として、市販のシリコンウエハを用い、該シリコンウエハ上に、前記支持体と、感光層と、保護層(保護フィルム)とからなる感光性フィルムの保護フィルムを剥がしながら、真空ラミネーター(ニチゴーモートン(株)社製、VP130)を用いて積層させ、前記シリコンウエハ(基体)と、前記感光層と、前記ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)とがこの順に積層された感光性積層体を調製した。
圧着条件は、真空引きの時間40秒間、圧着温度70℃、圧着圧力0.2MPa、加圧時間10秒間とした。
前記調製した感光性積層体における感光層に対し、ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)側から、オーク製作所製の露光装置(HMW532D)を用いて200mJ/cmにて再露光し(再露光工程)、支持体をはがした後、更に150℃で15分もしくは60分加熱して(加熱工程)、永久パターンを形成した。
前記で得られた永久パターンについて、透過赤外吸収スペクトル測定し、永久パターンのエポキシ基残存量を定量した。前記測定にはBiorad製FTS−60赤外吸収分光器を使用した。
前記測定において、910cm−1付近にあらわれる吸収をエポキシ基の吸収とし、膜厚のバラツキを補正するために700cm−1付近の吸収との比を求めて、エポキシ基の残存量を定量した。反応前エポキシ基量は、前記感光性積層体について、前記測定と同様にして測定し、エポキシ基量を定量した値を使用した。
そして、下記式(Q)により、エポキシ化合物の150℃で60分間加熱したときのエポキシ基反応率(a)と、エポキシ化合物の150℃で15分間加熱したときのエポキシ基反応率(b)とをそれぞれ求めた。結果を表1に示す。
反応率(%)={(反応前エポキシ基量)−(エポキシ基残存量)}/(反応前エポキシ基量)×100 ・・・ 式(Q)
<生保存性の評価>
基体として、銅張積層板(スルーホールなし、銅厚み12μm)の表面に化学研磨処理を施して調製したものを用い、該銅張積層板上に、前記感光性フィルムの感光層が前記銅張積層板に接するようにして前記感光性フィルムにおける保護フィルムを剥がしながら、真空ラミネーター(ニチゴーモートン(株)製、VP130)を用いて積層させ、前記銅張積層板と、前記感光層と、前記ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)とがこの順に積層された感光性積層体を調製した。
圧着条件は、真空引きの時間40秒、圧着温度70℃、圧着圧力0.2MPa、加圧時間10秒とした。
前記感光性積層体を室温(23℃、55%RH)で、防湿袋(黒色ポリエチレン製の筒状袋、膜厚:80μm、水蒸気透過率:25g/m・24hr以下)に密閉してから、40℃で1日間、2日間、3日間、4日間の各期間保存した後において、後述する方法により最短現像時間を測定し、保存前の最短現像時間の値をt、保存した後の最短現像時間の値をtとし、t/tの値を算出した。このt/tの値が1に近いほど、生保存性に優れることを意味する。
/t<2.0を生保存性が良好であるとして、40℃で保存した場合に、生保存性が何日間良好であるかを求めた結果を表1に示す。なお、1日間保存した後のt/tが2以上の場合を「×」とした。
−最短現像時間−
前記感光性積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取り、銅張積層板上の前記感光層の全面に30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を0.15MPaの圧力にてスプレーし、炭酸ナトリウム水溶液のスプレー開始から銅張積層板上の感光層が溶解除去されるまでに要した時間を測定し、これを最短現像時間とした。
<無電解金めっき耐性の評価>
前記生保存性の評価で調製した感光性積層体と同様にして作成された感光性積層体の感光層表面に、INPREX IP−3000(富士フイルム社製、ピクセルピッチ=1.0μm)を用いて、最適露光量にて30μm〜1,000μmまでの独立細線パターンを形成し、室温にて10分間静置した後、前記感光性積層体から前記支持体を剥がし取り、銅張積層板上の感光層の全面に、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液をスプレー圧0.15MPaにて前記最短現像時間の2倍〜3倍の時間(または40秒〜60秒)スプレー現像し、未硬化の領域を溶解除去した。その後、超高圧水銀灯により200mJ/cmで全面露光を行い、更に150℃で1時間加熱処理(ポストベーク)をしてソルダーレジストパターン(永久パターン)を、形成した。
なお、最適露光量は、以下のようにして、決定した。
前記感光性積層体を、室温(23℃、55%RH)にて10分間静置した。得られた前記積層体の感光層表面に、INPREX IP−3000(富士フイルム社製、ピクセルピッチ=1.0μm)を用いて、L/S(ライン/スペース)=50μm/50μmのパターンデータを0.5mJ/cmから21/2倍間隔で200mJ/cmまでの光エネルギー量の異なる光を照射して露光し、L/S(ライン/スペース)=50μm/50μmのラインパターンを硬化させた。室温にて10分間静置した後、前記感光性積層体から前記支持体を剥がし取り、銅張積層板上の感光層の全面に、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液をスプレー圧0.15MPaにて40秒スプレー現像し、未硬化の領域を溶解除去した。この様にして得られたL=50μmのパターンの線幅をレーザ顕微鏡(VK−9500、キーエンス社製;対物レンズ50倍)を用いて測定し、線幅が50μmとなる露光量を最適露光量とした。
−−無電解金めっき工程−−
ソルダーレジストパターン(永久パターン)を形成した試験基板を、30℃の酸性脱脂液(日本マクダーミット社製、Metex L−5Bの20質量%水溶液)に3分間浸漬した後、流水中に3分間浸漬して水洗した。
次いで、14.3質量%過硫酸アンチモン水溶液に室温で3分間浸漬した後、流水中に3分間浸漬して水洗し、更に、10質量%硫酸水溶液に室温で試験基板を1分間浸漬した後、流水中に30秒〜1分間浸漬して水洗した。
次に、この基板を30℃の触媒液(メルテックス社製、メタルプレートアクチベーター350の10質量%水溶液)に7分間浸漬後、流水中に3分間浸漬して水洗し、次いで85℃のニッケルめっき液(メルテックス社製、メルプレートNi−865M、20容量%水溶液、pH4.6)に20分間浸漬し、無電解ニッケルめっきを行った後、10質量%硫酸水溶液に室温で1分間浸漬後、流水中に30秒〜1分間浸漬して水洗した。
次いで、試験基板を75℃の金めっき液(奥野製薬工業社製、OPCムデンゴールド、pH12〜13、厚付け金めっき0.3μm)に4分間浸漬し、無電解金めっきを行った後、流水中に3分間浸漬して水洗した後、更に、60℃の温水で3分間浸漬して十分に水洗後、乾燥し、無電解金めっきした試験基板を得た。
その試験基板について外観の変化及びセロハン粘着テープを用いたピーリング試験を行い、硬化皮膜の剥離状態を以下の基準で判定した。結果を表1に示す。
−評価基準−
◎ : まったくはがれなし。
○ : 線幅50μm以上の画像でははがれなし。
△ : 線幅500μm以上の画像でははがれなし。
× : 線幅500μm以上の画像でもはがれあり。
××: べた画像でも一部はがれあり。
(実施例2)
感光性組成物溶液におけるエポキシ化合物B−1を、エポキシ化合物B−2(EPICLON850S(大日本インキ社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂))に代えた以外は、実施例1と同様にして、積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、エポキシ基反応率の測定、及び、生保存性、無電解金めっき耐性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
感光性組成物溶液におけるエポキシ化合物B−1を、エポキシ化合物B−3(EOCN−1020(日本化薬社製))に代えた以外は、実施例1と同様にして、積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、エポキシ基反応率の測定、及び、生保存性、無電解金めっき耐性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
感光性組成物溶液の顔料分散液における硬化剤M−1を、下記式M−2で表される硬化剤に代えた以外は、実施例1と同様にして、積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、エポキシ基反応率の測定、及び、生保存性、無電解金めっき耐性の評価を行った。結果を表1に示す。
(合成例4)
上記式M−2で表される硬化剤の合成
合成例3(上記式M−1で表される硬化剤の合成)において、ピルビン酸エチルをオキサミン酸エチルに変更した以外は、合成例3に従い合成を行い、上記式M−2で表される化合物を16.2g得た。
(実施例5)
感光性組成物溶液の顔料分散液における硬化剤M−1を、下記式M−3で表される硬化剤に代えた以外は、実施例1と同様にして、積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、エポキシ基反応率の測定、及び、生保存性、無電解金めっき耐性の評価を行った。結果を表1に示す。
(合成例5)
上記式M−3で表される硬化剤の合成
1,000L三口フラスコに、2,4−ジアミノ−6−クロロトリアジン14.6g(東京化成工業(株)製)とグリシン7.5g(和光純薬工業(株)製)とエタノール60g、水20gを加えて攪拌下、48%水酸化ナトリウム水溶液8.5gを滴下した。滴下後80℃に加熱し、14時間反応させた。系内を冷却し、水500mLを加え、濾過した。得られた濾液に酢酸を20g加えると固体が析出し、これを濾取した。前記固体を水、アセトンで洗浄した後、送風乾燥機にて乾燥し、上記式M−3で表される化合物を12.6g得た。
(実施例6)
感光性組成物溶液の顔料分散液における硬化剤M−1を、下記式M−4で表される硬化剤(東京化成工業株式会社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、エポキシ基反応率の測定、及び、生保存性、無電解金めっき耐性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例7)
感光性組成物溶液の顔料分散液における硬化剤M−1を、下記式M−5で表される硬化剤(製品名:DICY7、四国化成(株)製)とし、硬化剤の添加量を0.35質量部とし、感光性組成物溶液におけるエポキシ化合物の添加量を5質量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、エポキシ基反応率の測定、及び、生保存性、無電解金めっき耐性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例8)
感光性組成物溶液におけるエポキシ化合物の添加量を5質量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、エポキシ基反応率の測定、及び、生保存性、無電解金めっき耐性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例9)
感光性組成物溶液におけるエポキシ化合物の添加量を7.5質量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、エポキシ基反応率の測定、及び、生保存性、無電解金めっき耐性の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
感光性組成物溶液の顔料分散液における上記式M−1で表される化合物を用いなかった以外は、実施例1と同様にして、積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、エポキシ基反応率の測定、及び、生保存性、無電解金めっき耐性の評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例2)
感光性組成物溶液の顔料分散液における硬化剤M−1を、下記式M−6で表される硬化剤(東京化成工業株式会社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、エポキシ基反応率の測定、及び、生保存性、無電解金めっき耐性の評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例3)
感光性組成物溶液の顔料分散液における硬化剤M−1を、上記式M−5で表される硬化剤(製品名:DICY7、四国化成(株)製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、エポキシ基反応率の測定、及び、生保存性、無電解金めっき耐性の評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例4)
感光性組成物溶液の顔料分散液における硬化剤M−1を、上記式M−5で表される硬化剤(製品名:DICY7、四国化成(株)製)とし、感光性組成物溶液におけるエポキシ化合物の添加量を5質量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、エポキシ基反応率の測定、及び、生保存性、無電解金めっき耐性の評価を行った。結果を表2に示す。
なお、表1、及び表2における硬化剤量(質量%)、及びエポキシ化合物量(質量%)は、感光性組成物固形分中の固形分含有量に対する含有量を示す。
表1、2の結果より、実施例1〜9では、生保存性及びめっき耐性をともに向上することができることが分かった。中でも、実施例1、2、6では、よりめっき耐性に優れていた。
なお、上記で用いた、上記式M−1〜M−3、及びM−6で表される硬化剤の置換基のσm値を表3に示す。
本発明の感光性組成物は、優れた保存安定性と、優れためっき耐性を両立することが可能であるため、特に高い保存性が要求されるフィルム型ソルダーレジストに好適に用いることができる。
本発明の感光性フィルムは、めっき耐性及び保存性を向上し、高精細な永久パターンを効率よく形成可能であるため、保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターン等の永久パターン等の各種パターン形成、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スペーサー、隔壁などの液晶構造部材の製造、ホログラム、マイクロマシン、プルーフの製造等に好適に用いることができ、特にプリント基板の永久パターン形成用に好適に用いることができる。
本発明のパターン形成方法は、前記感光性組成物を用いるため、保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターン等の永久パターン等の各種パターン形成用、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スペーサー、隔壁等の液晶構造部材の製造、ホログラム、マイクロマシン、プルーフの製造等に好適に用いることができ、特にプリント基板の永久パターン形成に好適に用いることができる。

Claims (12)

  1. バインダー、重合性化合物、光重合開始剤、エポキシ化合物、及び硬化剤を含有してなり、
    前記エポキシ化合物が、150℃で60分間加熱したときのエポキシ基反応率(a)が80%以上であり、
    かつ、150℃で60分間加熱したときのエポキシ基反応率(a)に対する、150℃で15分間加熱したときのエポキシ基反応率(b)が、b/a<0.80であることを特徴とする感光性組成物。
  2. エポキシ化合物が、感光性組成物固形分中の固形分含有量に対して15質量%以上含有されてなる請求項1に記載の感光性組成物。
  3. 硬化剤が、下記一般式(1)で表される化合物、及び下記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかである請求項1から2のいずれかに記載の感光性組成物。
    ただし、前記一般式(1)中、Xは、σm値が−0.22以上である置換基を表す。
    ただし、前記一般式(2)中、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基、アリール基、及びヘテロ環残基のいずれかを表す。Lは、2価の有機連結鎖を表し、2つの窒素原子及び炭素原子を介して環を形成する。
  4. エポキシ化合物が、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、及びビスフェノールA型エポキシ樹脂の少なくともいずれかである請求項1から3のいずれかに記載の感光性組成物。
  5. 光重合開始剤が、オキシム誘導体である請求項1から4のいずれかに記載の感光性組成物。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の感光性組成物を含む感光層を支持体上に有してなることを特徴とする感光性フィルム。
  7. 基体上に、請求項1から5のいずれかに記載の感光性組成物を含む感光層を有することを特徴とする感光性積層体。
  8. 請求項1から5のいずれかに記載の感光性組成物により形成された感光層に対して露光を行うことを少なくとも含むことを特徴とする永久パターン形成方法。
  9. 露光が、光変調手段により光を変調させた後、該光変調手段における描素部の出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通して行われる請求項8に記載の永久パターン形成方法。
  10. 露光が行われた後、感光層の現像を行う請求項8から9のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
  11. 現像が行われた後、感光層の硬化処理を行う請求項10に記載の永久パターン形成方法。
  12. 請求項8から11のいずれかに記載の永久パターン形成方法により永久パターンが形成されることを特徴とするプリント基板。
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