JP2010069452A - 一酸化炭素分離方法および一酸化炭素分離装置 - Google Patents

一酸化炭素分離方法および一酸化炭素分離装置 Download PDF

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Abstract

【課題】一酸化炭素と例えば水素などの不純物ガスとを含む混合ガスから高純度の一酸化炭素を得るのに適した方法と装置を提供する。
【解決手段】本発明の方法は、一酸化炭素吸着剤が充填された吸着塔を用いて一酸化炭素を含む混合ガスから一酸化炭素を濃縮分離する方法であって、例えば、吸着塔内が相対的に高圧である状態にて、当該吸着塔に混合ガスを導入して当該混合ガス中の一酸化炭素を吸着剤に吸着させ且つ当該吸着塔から非吸着ガスを導出する吸着工程と、吸着塔内を降圧して、吸着剤から一酸化炭素を脱着させ且つ当該吸着塔から脱着ガスを導出する脱着工程と、を含むサイクルを繰り返し行うものである。脱着工程は、当該脱着工程の開始から途中までにおいて吸着塔から第1脱着ガスを導出する第1脱着工程と、吸着塔から第2脱着ガスを導出する、第1脱着工程の後の第2脱着工程とを含み、第2脱着ガスが分離取得される。
【選択図】なし

Description

本発明は、圧力変動吸着法を利用して、一酸化炭素を含む混合ガスから一酸化炭素を濃縮分離するための方法および装置に関する。
一酸化炭素は、ポリカーボネートや自動車部品(インナーパネル等)用途のポリウレタン等の高機能樹脂材料の原料として、或は、酢酸やアルデヒド類などの化成品の原料として、化学工場で広く使用されている。一方、製鉄所や石油化学工場などで副生するガスや天然ガスなどの炭化水素、灯油、およびメタノールなどを改質して得られる改質ガスなどは、一酸化炭素を比較的多く含む混合ガスである。このような、改質ガスなどの一酸化炭素含有混合ガスからは、一酸化炭素を濃縮分離することができ、当該一酸化炭素は、前述のような化学品原料として、有効利用され得る。
改質ガスなどの一酸化炭素含有混合ガスから一酸化炭素を濃縮分離するための方法として、圧力変動吸着法(PSA法)を利用した手法が知られている。この手法では、一酸化炭素吸着性を有する吸着剤が充填された吸着塔が使用される。PSA法を利用した従来の一酸化炭素分離方法においては、吸着塔にて、例えば吸着工程、洗浄工程、および脱着工程が実行される。吸着工程では、原料ガスとしての一酸化炭素含有混合ガスが吸着塔に導入されて当該原料ガス中の一酸化炭素が高圧条件下で吸着剤に吸着されつつ、当該吸着塔から非吸着ガスが導出される。洗浄工程では、吸着塔に対し、純度の高い一酸化炭素が洗浄ガスとして通流される。脱着工程では、吸着塔内が降圧されることによって一酸化炭素が吸着剤から脱着され、この一酸化炭素を主に含むガスが塔外へ導出される。この脱着工程にて吸着塔から導出されたガスが、純度の高められた一酸化炭素として取得される。PSA法を利用した一酸化炭素分離方法については、例えば下記の特許文献1〜3に記載されている。
特開昭61−37968号公報 特開昭61−37970号公報 特開平5−23524号公報
しかしながら、原料ガスである改質ガス等における一酸化炭素含有率が低いほど、即ち、原料ガス中の不純物ガスの含有率が高いほど、上述のような従来の方法では、高純度の一酸化炭素を取得しにくい。上記の洗浄工程を経ても、吸着剤における微細かつ多数の空隙や、吸着塔へ至るガス導入ラインには、不可避的に微量の不純物ガスが残留するところ、原料ガス中の不純物ガスの含有率が高いほど当該残留不純物ガスの量が増大し、この不純物ガスは上記の脱着工程にて一酸化炭素とともに吸着塔外へ導出されるからである。
例えば、天然ガスなどの炭化水素は下記の化学反応式(1)で示されるように改質され、また、メタノールは下記の化学反応式(2)で示されるように改質されるところ、炭化水素由来の改質ガスおよびメタノール由来の改質ガスは、取得目的ガスである一酸化炭素よりも不純物ガスである水素を多く含む。上述のような従来の方法では、このような改質ガスから、水素含有率が充分に低減された高純度一酸化炭素を取得しにくい。上記の洗浄工程を経ても、吸着剤における微細かつ多数の空隙や、吸着塔へ至るガス導入ラインには、不可避的に一部の水素が残留するところ、原料ガス中の水素の含有率が高いほど当該残留水素の量が増大し、この水素は上記の脱着工程にて一酸化炭素とともに吸着塔外へ導出されるからである。
Figure 2010069452
一酸化炭素を化学品原料として使用して高品質な化学品を取得するためには、不純物の少ない一酸化炭素を使用することが望まれる。特に、一酸化炭素とオレフィンとを共重合させて高機能樹脂材料を製造する場合、水素などの不純物が存在すると重合反応が阻害されやすいので、原料としての一酸化炭素としては、より高純度であることが望ましい。
本発明は、このような事情の下で考え出されたものであって、一酸化炭素と例えば水素などの不純物ガスとを含む混合ガスから高純度の一酸化炭素を得るのに適した方法、および、そのような方法を実行するのに適した装置を提供する。
本発明の第1の側面によると、一酸化炭素吸着剤が充填された吸着塔を用いて、一酸化炭素と不純物ガス(例えば水素など)とを含む混合ガスから一酸化炭素を濃縮分離する方法が提供される。この方法は、少なくとも吸着工程および脱着工程を含むサイクルを繰り返し行うものである。吸着工程では、吸着塔内が相対的に高圧である状態にて、当該吸着塔に混合ガスを導入して当該混合ガス中の一酸化炭素を吸着剤に吸着させ且つ当該吸着塔から非吸着ガスを導出する。脱着工程では、吸着塔内を降圧して、吸着剤から一酸化炭素を脱着させ且つ当該吸着塔から脱着ガスを導出する。脱着工程は、当該脱着工程の開始から途中までにおいて吸着塔から第1脱着ガスを導出する第1脱着工程と、吸着塔から第2脱着ガスを導出する、第1脱着工程の後の第2脱着工程とを含み、第2脱着ガスを分離取得する。
本方法における吸着工程と脱着工程の間に、吸着塔に対して洗浄ガスを通流する洗浄工程を行う場合であっても、吸着塔内の吸着剤における空隙や吸着塔へ至るガス導入ラインには不可避的に微量の不純物ガスが残留し、この不純物ガスは脱着工程にて一酸化炭素とともに吸着塔外へ導出される。しかしながら、脱着工程にて吸着塔から導出されるガス(脱着ガス)の不純物ガス含有率は、脱着工程の開始以降、漸次的に低下する。本方法においては、脱着ガスの不純物ガス含有率が充分に低下するまで、脱着ガス(第1脱着ガス)を分離取得しない第1脱着工程を行い、脱着ガスの不純物ガス含有率が充分に低下した以降に、脱着ガス(第2脱着ガス)を分離取得する第2脱着工程を行うことが可能である。したがって、本方法は、一酸化炭素と例えば水素などの不純物ガスとを含む混合ガスから高純度の一酸化炭素を得るのに適する。このような本方法によると、例えば、一酸化炭素濃度が20〜50vol%であるような、不純物ガス(例えば水素など)を比較的多く含む混合ガスからであっても、高純度の一酸化炭素を得ることができる。本方法により得られる高純度一酸化炭素は、例えば化学品原料として使用される場合、不純物ガス(例えば水素など)濃度が好ましくは1000volppm以下であり、より好ましくは500volppm以下であり、更に好ましくは300volppm以下である。
本発明の第2の側面によると、一酸化炭素吸着剤が充填された複数の吸着塔を用いて、一酸化炭素と不純物ガス(例えば水素など)とを含む混合ガスから一酸化炭素を濃縮分離する方法が提供される。この方法は、少なくとも昇圧工程と、吸着工程と、洗浄工程と、脱着工程とを含むサイクルを、各吸着塔において繰り返し行うものである。昇圧工程では、吸着塔に混合ガスを導入して当該吸着塔内の圧力を上昇させる。吸着工程では、吸着塔に混合ガスを導入して当該混合ガス中の一酸化炭素を吸着剤に吸着させ且つ当該吸着塔から非吸着ガスを導出する。洗浄工程では、吸着塔に洗浄ガスを導入し且つ当該吸着塔から非吸着ガスを導出する。脱着工程では、吸着塔内を降圧して、吸着剤から一酸化炭素を脱着させ且つ当該吸着塔から脱着ガスを導出する。脱着工程は、当該脱着工程の開始から途中までにおいて吸着塔から第1脱着ガスを導出する第1脱着工程と、当該吸着塔から第2脱着ガスを導出する、第1脱着工程の後の第2脱着工程とを含み、第2脱着ガスを分離取得する。
本方法においては、各吸着塔が洗浄工程を経ても当該吸着塔内の吸着剤における空隙や当該吸着塔へ至るガス導入ラインには不可避的に微量の不純物ガスが残留し、この不純物ガスは脱着工程にある吸着塔から一酸化炭素とともに導出されるが、脱着工程にて各吸着塔から導出されるガス(脱着ガス)の不純物ガス含有率は、脱着工程の開始以降、漸次的に低下する。本方法においては、脱着ガスの不純物ガス含有率が充分に低下するまで、脱着ガス(第1脱着ガス)を分離取得しない第1脱着工程を行い、脱着ガスの不純物ガス含有率が充分に低下した以降に、脱着ガス(第2脱着ガス)を分離取得する第2脱着工程を行うことが可能である。したがって、本方法は、一酸化炭素と例えば水素などの不純物ガスとを含む混合ガスから高純度の一酸化炭素を得るのに適する。このような本方法によると、例えば、一酸化炭素濃度が20〜50vol%であるような、不純物ガス(例えば水素など)を比較的多く含む混合ガスからであっても、高純度の一酸化炭素を得ることができる。本方法により得られる高純度一酸化炭素は、例えば化学品原料として使用される場合、不純物ガス(例えば水素など)濃度が好ましくは1000volppm以下であり、より好ましくは500volppm以下であり、更に好ましくは300volppm以下である。
本発明の第2の側面における第1の好ましい実施の形態においては、昇圧工程は、第1脱着工程にある吸着塔から導出された第1脱着ガスを混合ガスとともに昇圧対象の吸着塔に導入する第1昇圧工程と、当該吸着塔に混合ガスを導入する、第1昇圧工程の後の第2昇圧工程とを含む。第1脱着ガスは、原料ガスたる混合ガスよりも一酸化炭素含有率が高い。そのため、本構成は、昇圧工程およびその後の吸着工程にある吸着塔内の一酸化炭素分圧を高めて吸着剤に対する一酸化炭素吸着量を高めやすい。昇圧工程およびその後の吸着工程にある吸着塔内の一酸化炭素分圧が高く、吸着剤に対して一酸化炭素を吸着させやすいことは、吸着塔に充填すべき吸着剤の量を低減するうえで好ましい。また、本構成は、第1脱着ガスを廃棄することなく高収量で高純度一酸化炭素を得るのに好適である。
本発明の第2の側面における第2の好ましい実施の形態においては、洗浄工程は、第1脱着工程にある吸着塔から導出された第1脱着ガスを洗浄ガスとして洗浄対象の吸着塔に導入する第1洗浄工程と、分離取得された第2脱着ガスを洗浄ガスとして洗浄対象の当該吸着塔に導入する、第1洗浄工程の後の第2洗浄工程とを含む。このような構成によると、洗浄ガスの全量を第2脱着ガスで賄う場合よりも、洗浄ガスとしての第2脱着ガスの使用量を低減することができる。したがって、分離取得された第2脱着ガスで洗浄ガスの全量を賄う場合よりも、本構成は、高純度一酸化炭素の収量を向上するうえで好ましい。また、第2の好ましい実施の形態における第2洗浄工程では、第2脱着工程にある吸着塔から導出された第2脱着ガスも洗浄ガスとして洗浄対象の吸着塔に導入してもよい。
本発明の第1および第2の側面において、好ましくは、第1脱着工程において吸着塔から導出される第1脱着ガスの総量は、当該吸着塔から導出される第1脱着ガスの流量に基づいて制御される。或は、第1脱着工程において吸着塔から導出される第1脱着ガスの総量は、当該第1脱着工程にある吸着塔の内部の降圧の程度に基づいて制御してもよい。或は、第1脱着工程において吸着塔から導出される第1脱着ガスの総量は、当該第1脱着工程の開始からの時間に基づいて制御してもよい。
本発明の第3の側面によると、一酸化炭素を含む混合ガスから一酸化炭素を濃縮分離するための装置が提供される。この装置は、第1ガス通過口および第2ガス通過口を有し当該第1および第2ガス通過口の間において一酸化炭素吸着剤が充填された複数の吸着塔と、ガス吸入口およびガス送出口を有するガス送出手段と、吸着塔の内部を減圧するための減圧手段と、一酸化炭素を貯留するための容器と、混合ガス導入端を有し且つガス送出手段のガス吸入口に接続された第1配管と、ガス送出手段のガス送出口に接続された主幹路、および、吸着塔ごとに設けられて当該吸着塔の第1ガス通過口側に接続され且つ開閉弁が付設された複数の分枝路、を有する第2配管と、ガス排出端を有する主幹路、および、吸着塔ごとに設けられて当該吸着塔の第2ガス通過口側に接続され且つ開閉弁が付設された複数の分枝路、を有する第3配管と、減圧手段に接続された主幹路、および、吸着塔ごとに設けられて当該吸着塔の第1ガス通過口側に接続され且つ開閉弁が付設された複数の分枝路、を有する第4配管と、減圧手段および容器の間を連結し且つ開閉弁が付設された第5配管と、容器に接続された主幹路、および、吸着塔ごとに設けられて当該吸着塔の第1ガス通過口側に接続され且つ開閉弁が付設された複数の分枝路、を有する第6配管と、第5配管における開閉弁よりも減圧手段側の箇所および第1配管の間を連結し且つ開閉弁が付設された第7配管とを備える。本装置によると、本発明の第1および第2の側面に係る一酸化炭素分離方法を、適切に実行することができる。
本発明の第4の側面によると、一酸化炭素を含む混合ガスから一酸化炭素を濃縮分離するための装置が提供される。この装置は、第1ガス通過口および第2ガス通過口を有し当該第1および第2ガス通過口の間において一酸化炭素吸着剤が充填された複数の吸着塔と、ガス吸入口およびガス送出口を有するガス送出手段と、吸着塔の内部を減圧するための減圧手段と、一酸化炭素を貯留するための容器と、混合ガス導入端を有し且つガス送出手段のガス吸入口に接続された第1配管と、ガス送出手段のガス送出口に接続された主幹路、および、吸着塔ごとに設けられて当該吸着塔の第1ガス通過口側に接続され且つ開閉弁が付設された複数の分枝路、を有する第2配管と、ガス排出端を有する主幹路、および、吸着塔ごとに設けられて当該吸着塔の第2ガス通過口側に接続され且つ開閉弁が付設された複数の分枝路、を有する第3配管と、減圧手段に接続された主幹路、および、吸着塔ごとに設けられて当該吸着塔の第1ガス通過口側に接続され且つ開閉弁が付設された複数の分枝路、を有する第4配管と、減圧手段および容器の間を連結し且つ開閉弁が付設された第5配管と、容器に接続され且つ開閉弁が付設された主幹路、および、吸着塔ごとに設けられて当該吸着塔の第1ガス通過口側に接続され且つ開閉弁が付設された複数の分枝路、を有する第6配管と、第5配管における開閉弁よりも減圧手段側の箇所、および、前記第6配管の前記主幹路における前記開閉弁よりも前記吸着塔側の箇所を連結し、且つ、開閉弁が付設された、第7配管とを備える。本装置によると、本発明の第1および第2の側面に係る一酸化炭素分離方法を、適切に実行することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る一酸化炭素分離方法を実行することのできる一酸化炭素分離装置X1の概略構成を表す。一酸化炭素分離装置X1は、吸着塔10A,10B,10Cと、圧縮機21と、真空ポンプ22と、バッファータンク23と、配管31〜38とを備え、一酸化炭素を含む所定の原料ガスから圧力変動吸着法(PSA法)を利用して一酸化炭素を濃縮分離することが可能なように構成されている。本実施形態では、原料ガスは、不純物ガスとして例えば水素を比較的多く含む。不純物ガスとして水素を比較的多く含むガスとは、例えば、天然ガスなどの炭化水素が上記の化学反応式(1)で示されるように改質された炭化水素由来の改質ガスや、メタノールが上記の化学反応式(2)で示されるように改質されたメタノール由来の改質ガスである。
吸着塔10A,10B,10Cの各々は、両端にガス通過口11,12を有し、ガス通過口11,12の間において、原料ガス中の一酸化炭素を選択的に吸着するための吸着剤が充填されている。そのような吸着剤としては、例えば、活性炭や活性アルミナ等よりなる担体の細孔内にCuClおよびCuCl2等の銅化合物が担持されたものを採用することができる。
圧縮機21は、ガス吸入口21aおよびガス送出口21bを有し、ガス吸入口21aから吸引した原料ガスをガス送出口21bから吸着塔10A,10B,10Cに向けて供給ないし送り出すためのものである。真空ポンプ22は、吸着塔10A,10B,10Cの内部を減圧するためのものである。バッファータンク23は、分離取得される一酸化炭素を一時的に貯留するための容器である。
配管31は、原料ガス導入端E1を有し、且つ、圧縮機21のガス吸入口21aに接続されている。
配管32は、圧縮機21のガス送出口21bに接続された主幹路32’、および、吸着塔10A,10B,10Cの各ガス通過口11側に各々が接続された分枝路32A,32B,32Cを有する。分枝路32A,32B,32Cには、開状態と閉状態との間を切り替わることが可能な自動弁32a,32b,32cが付設されている。
配管33は、ガス排出端E2を有する主幹路33’、および、吸着塔10A,10B,10Cの各ガス通過口12側に各々が接続された分枝路33A,33B,33Cを有する。分枝路33A,33B,33Cには、開状態と閉状態との間を切り替わることが可能な自動弁33a,33b,33cが付設されている。
配管34は、真空ポンプ22に接続された主幹路34’、および、吸着塔10A,10B,10Cの各ガス通過口11側に各々が接続された分枝路34A,34B,34Cを有する。分枝路34A,34B,34Cには、開状態と閉状態との間を切り替わることが可能な自動弁34a,34b,34cが付設されている。
配管35は、真空ポンプ22およびバッファータンク23の間を連結し、且つ、開状態と閉状態との間を切り替わることが可能な自動弁35aが付設されている。
配管36は、バッファータンク23に接続された主幹路36’、および、吸着塔10A,10B,10Cの各ガス通過口11側に各々が接続された分枝路36A,36B,36Cを有する。分枝路36A,36B,36Cには、開状態と閉状態との間を切り替わることが可能な自動弁36a,36b,36cが付設されている。
配管37は、配管31および配管35の間を連結し、且つ、開状態と閉状態との間を切り替わることが可能な自動弁37aが付設されている。配管37は、配管35における自動弁35aよりも真空ポンプ22側の箇所に接続している。
配管38は、バッファータンク23に接続され、且つ、一酸化炭素取出し端E3を有する。
以上のような構成を有する一酸化炭素分離装置X1を使用して、本発明の第1の実施形態に係る一酸化炭素分離方法を実行することができる。具体的には、一酸化炭素分離装置X1の駆動時において、図2に示す態様で自動弁32a〜32c,33a〜33c,34a〜34c,35a,36a〜36c,37aを切り替えることにより、装置内において所望のガスの流れ状態を実現し、以下のステップ1〜9からなる1サイクルを繰り返すことができる(図2では、各自動弁の開状態を○で表し且つ閉状態を×で表す。後出の図5,8においても同様である)。本方法の1サイクルにおいては、吸着塔10A,10B,10Cの各々にて、第1昇圧工程、第2昇圧工程、吸着工程、洗浄工程、第1脱着工程、および第2脱着工程が行われる。図3は、ステップ1〜9における一酸化炭素分離装置X1でのガスの流れ状態を表す。
ステップ1では、図2に示すように各自動弁の開閉状態が選択され且つ圧縮機21および真空ポンプ22が作動することにより、図3(a)に示すようなガス流れ状態が達成されて、吸着塔10Aにて第1昇圧工程が、吸着塔10Bにて第1脱着工程が行われる。吸着塔10Cは待機状態とされる。
図1および図3(a)を併せて参照するとよく理解できるように、ステップ1では、原料ガスが、原料ガス導入端E1を有する配管31、圧縮機21、および配管32を介して吸着塔10Aのガス通過口11側に導入される。これとともに、ステップ1では、後述のステップ8〜9(洗浄工程)を経た吸着塔10Bの内部が降圧されて、吸着塔10B内の吸着剤から一酸化炭素が脱着され、吸着塔10Bのガス通過口11側から脱着ガス(第1脱着ガス)が導出される。この第1脱着ガスは、配管34、真空ポンプ22、および配管35,37を介して配管31へと導かれ、原料ガスに混入される。このようなステップ1では、配管31の原料ガス導入端E1から装置内に取り込まれた原料ガス、および、吸着塔10Bからの第1脱着ガスの導入により、吸着塔10Aの内部の圧力が上昇する。
ステップ1を終了するタイミングは、第1脱着工程が行われている吸着塔10Bから導出される第1脱着ガスの流量に基づいて決定することができる。これによると、第1脱着工程にある吸着塔10Bから導出される第1脱着ガスの総量は、吸着塔10Bから導出される第1脱着ガスの流量に基づいて制御されることとなる(所定条件において、第1脱着ガスの流量と、第1脱着工程の開始からの第1脱着ガスの積算量との関係を予め調べておき、同一条件の下、当該関係を利用して、第1脱着ガスの流量に基づいて第1脱着ガス積算量ないし第1脱着ガス総量を制御することが可能である)。この場合、第1脱着ガスの流量を計測するための手段(ガス流量計)を、例えば配管37に付設する。また、吸着塔10Bにおいて、第1脱着ガス総量と後述の第2脱着ガス総量とを合わせた脱着ガス総量に対する第1脱着ガス総量の割合は、第2脱着ガスの一酸化炭素純度を高める観点から、好ましくは5〜50vol%であり、より好ましくは15〜35vol%である。
ステップ1を終了するタイミングは、第1脱着工程が行われている吸着塔10Bの内部圧力(ないし降圧の程度)に基づいて決定してもよい。これによると、第1脱着工程にある吸着塔10Bから導出される第1脱着ガスの総量は、第1脱着工程にある吸着塔10Bの内部圧力に基づいて制御されることとなる(所定条件において、第1脱着工程にある吸着塔にて変化する内部圧力と、第1脱着工程の開始からの第1脱着ガスの積算量との関係を予め調べておき、同一条件の下、当該関係を利用して、第1脱着ガスの内部圧力に基づいて第1脱着ガス積算量ないし第1脱着ガス総量を制御することが可能である)。この場合、吸着塔10Bの内部の圧力を測定するためのゲージを吸着塔10Bに付設する。第1脱着工程終了時点における吸着塔10Bの内部圧力は、第2脱着ガスの一酸化炭素純度を高める観点から、好ましくは−50〜−92kPa(ゲージ圧)であり、より好ましくは−70〜−90kPa(ゲージ圧)である。
ステップ1を終了するタイミングは、吸着塔10Bにて行われている第1脱着工程の開始からの時間に基づいて決定してもよい。これによると、第1脱着工程にある吸着塔10Bから導出される第1脱着ガスの総量は、吸着塔10Bの第1脱着工程の開始からの時間に基づいて制御されることとなる(所定条件において、第1脱着工程の開始からの時間と、第1脱着工程の開始からの第1脱着ガスの積算量との関係を予め調べておき、同一条件の下、当該関係を利用して、第1脱着工程の開始からの時間に基づいて第1脱着ガス積算量ないし第1脱着ガス総量を制御することが可能である)。吸着塔10Bでの第1脱着工程を終了する当該時間は、第2脱着ガスの一酸化炭素純度を高める観点から、好ましくは1〜60秒であり、より好ましくは5〜30秒である。
ステップ2では、図2に示すように各自動弁の開閉状態が選択され且つ圧縮機21および真空ポンプ22が作動することにより、図3(b)に示すようなガス流れ状態が達成されて、吸着塔10Aにて第2昇圧工程が、吸着塔10Bにて第2脱着工程が、吸着塔10Cにて洗浄工程が行われる。
図1および図3(b)を併せて参照するとよく理解できるように、ステップ2では、ステップ1から引き続いて、配管31の原料ガス導入端E1から装置内に取り込まれた原料ガスが吸着塔10Aのガス通過口11側に導入される。これとともに、ステップ2では、ステップ1から引き続いて吸着塔10Bの内部が降圧されて吸着塔10B内の吸着剤から一酸化炭素が脱着され、吸着塔10Bのガス通過口11側から脱着ガス(第2脱着ガス)が導出される。この第2脱着ガスは、配管34、真空ポンプ22、および配管35を介して、バッファータンク23に導かれる(バッファータンク23内の第2脱着ガスは、配管38の一酸化炭素取出し端E3から装置外に適宜取り出すことができる)。これとともに、ステップ2では、後述のステップ9(吸着工程)を既に経ている吸着塔10Cのガス通過口11側に対し、バッファータンク23内の第2脱着ガスが配管36を介して洗浄ガスとして導入されつつ、吸着塔10Cのガス通過口12側から非吸着ガスが導出される。この非吸着ガスは、配管33を介してガス排出端E2から装置外へ排出される。このようなステップ2では、配管31の原料ガス導入端E1から装置内に取り込まれた原料ガスの導入により、吸着塔10Aの内部の圧力が上昇する。ステップ2の終了時点における吸着塔10Aの内部圧力は例えば0〜200kPa(ゲージ圧)である。
ステップ3では、図2に示すように各自動弁の開閉状態が選択され且つ圧縮機21および真空ポンプ22が作動することにより、図3(c)に示すようなガス流れ状態が達成されて、吸着塔10Aにて吸着工程が、吸着塔10Bにてステップ2から引き続いて第2脱着工程が、吸着塔10Cにてステップ2から引き続いて洗浄工程が行われる。
図1および図3(c)を併せて参照するとよく理解できるように、ステップ3では、所定の高圧状態にある吸着塔10Aのガス通過口11側に、ステップ2から引き続いて原料ガスが導入されて、当該原料ガス中の一酸化炭素を吸着塔10A内の吸着剤に吸着させ、且つ、吸着塔10Aから非吸着ガスを導出する。炭化水素由来の上述の改質ガスやメタノール由来の上述の改質ガスを原料ガスとして採用する場合、非吸着ガスには多量の水素が含まれる。この非吸着ガスは、配管33を介してガス排出端E2から装置外へ排出される。ステップ3において吸着工程にある吸着塔10Aの内部の最高圧力は、例えば0〜200kPa(ゲージ圧)である。また、ステップ2,3において第2脱着工程にある吸着塔10Bの内部の最低圧力(到達圧力)は、例えば−99〜−87kPa(ゲージ圧)である。
ステップ4〜6では、ステップ1〜3で吸着塔10Aにおいて行われたのと同様に、吸着塔10Bにおいて、第1昇圧工程(ステップ4)、第2昇圧工程(ステップ5)、および吸着工程(ステップ6)が行われる。これとともに、ステップ4〜6では、ステップ1〜3で吸着塔10Bにおいて行われたのと同様に、吸着塔10Cにおいて、第1脱着工程(ステップ4)および第2脱着工程(ステップ5,6)が行われる。これとともに、ステップ4〜6では、ステップ1〜3で、待機状態を経た後に吸着塔10Cにおいて行われたのと同様に、吸着塔10Aにおいて、待機状態(ステップ4)を経た後に、洗浄工程(ステップ5,6)が行われる。
ステップ4を終了するタイミングは、第1脱着工程が行われている吸着塔10Cから導出される第1脱着ガスの流量に基づいて決定することができる。これによると、第1脱着工程にある吸着塔10Cから導出される第1脱着ガスの総量は、吸着塔10Cから導出される第1脱着ガスの流量に基づいて制御されることとなる。この場合、第1脱着ガスの流量を計測するための手段(ガス流量計)を、例えば配管37に付設する。また、吸着塔10Cにおいて、第1脱着ガス総量と後述の第2脱着ガス総量とを合わせた脱着ガス総量に対する第1脱着ガス総量の割合は、第2脱着ガスの一酸化炭素純度を高める観点から、好ましくは5〜50vol%であり、より好ましくは15〜35vol%である。
ステップ4を終了するタイミングは、第1脱着工程が行われている吸着塔10Cの内部圧力(ないし降圧の程度)に基づいて決定してもよい。これによると、第1脱着工程にある吸着塔10Cから導出される第1脱着ガスの総量は、第1脱着工程にある吸着塔10Cの内部圧力に基づいて制御されることとなる。この場合、吸着塔10Cの内部の圧力を測定するためのゲージを吸着塔10Cに付設する。第1脱着工程終了時点における吸着塔10Cの内部圧力は、第2脱着ガスの一酸化炭素純度を高める観点から、好ましくは−50〜−92kPa(ゲージ圧)であり、より好ましくは−70〜−90kPa(ゲージ圧)である。
ステップ4を終了するタイミングは、吸着塔10Cにて行われている第1脱着工程の開始からの時間に基づいて決定してもよい。これによると、第1脱着工程にある吸着塔10Cから導出される第1脱着ガスの総量は、吸着塔10Cの第1脱着工程の開始からの時間に基づいて制御されることとなる。吸着塔10Cでの第1脱着工程を終了する当該時間は、第2脱着ガスの一酸化炭素純度を高める観点から、好ましくは1〜60秒であり、より好ましくは5〜30秒である。
ステップ7〜9では、ステップ1〜3で吸着塔10Aにおいて行われたのと同様に、吸着塔10Cにおいて、第1昇圧工程(ステップ7)、第2昇圧工程(ステップ8)、および吸着工程(ステップ9)が行われる。これとともに、ステップ7〜9では、ステップ1〜3で吸着塔10Bにおいて行われたのと同様に、吸着塔10Aにおいて、第1脱着工程(ステップ7)および第2脱着工程(ステップ8,9)が行われる。これとともに、ステップ7〜9では、ステップ1〜3で待機状態を経た後に吸着塔10Cにおいて行われたのと同様に、吸着塔10Bにおいて、待機状態(ステップ7)を経た後に、洗浄工程(ステップ8,9)が行われる。
ステップ7を終了するタイミングは、第1脱着工程が行われている吸着塔10Aから導出される第1脱着ガスの流量に基づいて決定することができる。これによると、第1脱着工程にある吸着塔10Aから導出される第1脱着ガスの総量は、吸着塔10Aから導出される第1脱着ガスの流量に基づいて制御されることとなる。この場合、第1脱着ガスの流量を計測するための手段(ガス流量計)を、例えば配管37に付設する。また、吸着塔10Aにおいて、第1脱着ガス総量と後述の第2脱着ガス総量とを合わせた脱着ガス総量に対する第1脱着ガス総量の割合は、第2脱着ガスの一酸化炭素純度を高める観点から、好ましくは5〜50vol%であり、より好ましくは15〜35vol%である。
ステップ7を終了するタイミングは、第1脱着工程が行われている吸着塔10Aの内部圧力(ないし降圧の程度)に基づいて決定してもよい。これによると、第1脱着工程にある吸着塔10Aから導出される第1脱着ガスの総量は、第1脱着工程にある吸着塔10Aの内部圧力に基づいて制御されることとなる。この場合、吸着塔10Aの内部の圧力を測定するためのゲージを吸着塔10Aに付設する。第1脱着工程終了時点における吸着塔10Aの内部圧力は、第2脱着ガスの一酸化炭素純度を高める観点から、好ましくは−50〜−92kPa(ゲージ圧)であり、より好ましくは−70〜−90kPa(ゲージ圧)である。
ステップ7を終了するタイミングは、吸着塔10Aにて行われている第1脱着工程の開始からの時間に基づいて決定してもよい。これによると、第1脱着工程にある吸着塔10Aから導出される第1脱着ガスの総量は、吸着塔10Aの第1脱着工程の開始からの時間に基づいて制御されることとなる。吸着塔10Aでの第1脱着工程を終了する当該時間は、第2脱着ガスの一酸化炭素純度を高める観点から、好ましくは1〜60秒であり、より好ましくは5〜30秒である。
本方法においては、吸着塔10Aがステップ5の洗浄工程で比較的高い程度に清浄化される場合や、分離取得される一酸化炭素の収量を純度よりも優先する場合には、吸着塔10Aについて、ステップ6にて洗浄工程を行わなくてもよい。吸着塔10Bがステップ8の洗浄工程で比較的高い程度に清浄化される場合や、分離取得される一酸化炭素の収量を純度よりも優先する場合には、吸着塔10Bについて、ステップ9にて洗浄工程を行わなくてもよい。吸着塔10Cがステップ2の洗浄工程で比較的高い程度に清浄化される場合や、分離取得される一酸化炭素の収量を純度よりも優先する場合には、吸着塔10Cについて、ステップ3にて洗浄工程を行わなくてもよい。
以上のような本方法は、高純度の一酸化炭素を取得するのに適する。本方法では、吸着塔10A,10B,10Cの各々が洗浄工程を経ても、その後の第1脱着工程の開始時点では、当該吸着塔内の吸着剤における空隙や当該吸着塔へ至る配管32には、不可避的に微量の不純物ガスが残留する。この不純物ガスは脱着工程にある吸着塔10A,10B,10Cから一酸化炭素とともに導出される。しかしながら、脱着工程にて吸着塔10A,10B,10Cから導出されるガス(脱着ガス)の不純物ガス含有率は、当該脱着工程の開始以降、漸次的に低下する。本方法においては、脱着ガスの不純物ガス含有率が充分に低下するまで、脱着ガス(第1脱着ガス)を分離取得しない第1脱着工程を行い、脱着ガスの不純物ガス含有率が充分に低下した以降に、脱着ガス(第2脱着ガス)を分離取得する第2脱着工程を行うことが可能である。したがって、本方法は、一酸化炭素と例えば水素などの不純物ガスとを含む混合ガスから高純度の一酸化炭素を得るのに適するのである。
また、本方法では、第1脱着工程にある吸着塔10A,10B,10Cから導出された第1脱着ガスは、昇圧対象の吸着塔に導入され、廃棄されない。そのため、本方法は、分離取得される高純度一酸化炭素について、高収量化を図りやすい。
したがって、本方法によると、例えば、一酸化炭素濃度が20〜50vol%であるような、不純物ガス(例えば水素など)を比較的多く含む混合ガスからであっても、不純物ガス(例えば水素など)濃度が1000ppm以下の高純度の一酸化炭素を高収量で得ることが可能である。
加えて、本方法における昇圧工程は、第1脱着工程にある吸着塔10A,10B,10Cから導出された第1脱着ガスを原料ガスとともに昇圧対象の吸着塔に導入する第1昇圧工程と、昇圧対象の当該吸着塔に原料ガスを導入する、第1昇圧工程の後の第2昇圧工程とを含む。第1脱着ガスは、原料ガスよりも一酸化炭素含有率が高い。そのため、本方法は、昇圧工程(第1昇圧工程,第2昇圧工程)およびその後の吸着工程にある吸着塔10A,10B,10C内の一酸化炭素分圧を高めて吸着剤に対する一酸化炭素吸着量を高めやすい。昇圧工程およびその後の吸着工程にある吸着塔内の一酸化炭素分圧が高く、吸着剤に対して一酸化炭素を吸着させやすいことは、吸着塔10A,10B,10Cに充填すべき吸着剤の量を低減するうえで好ましい。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る一酸化炭素分離方法を実行することのできる一酸化炭素分離装置X2の概略構成を表す。一酸化炭素分離装置X2は、吸着塔10A,10B,10Cと、圧縮機21と、真空ポンプ22と、バッファータンク23と、配管31〜35,36”,38,39とを備え、一酸化炭素を含む所定の原料ガスから圧力変動吸着法(PSA法)を利用して一酸化炭素を濃縮分離することが可能なように構成されている。一酸化炭素分離装置X2は、配管36に代えて配管36”を備える点、および、配管37に代えて配管39を備える点において、上述の一酸化炭素分離装置X1と異なる。また、本実施形態では、原料ガスは、不純物ガスとして例えば水素を比較的多く含む。不純物ガスとして水素を比較的多く含むガスとは、例えば、天然ガスなどの炭化水素が上記の化学反応式(1)で示されるように改質された炭化水素由来の改質ガスや、メタノールが上記の化学反応式(2)で示されるように改質されたメタノール由来の改質ガスである。
配管36”は、バッファータンク23に接続された主幹路36’、および、吸着塔10A,10B,10Cの各ガス通過口11側に各々が接続された分枝路36A,36B,36Cを有する。分枝路36A,36B,36Cには、開状態と閉状態との間を切り替わることが可能な自動弁36a,36b,36cが付設されている。また、主幹路36’には、開状態と閉状態との間を切り替わることが可能な自動弁36dが付設されている。すなわち、配管36”は、主幹路36’にて自動弁36dが付設されている点において、上述の一酸化炭素分離装置X1における配管36と異なる。
配管39は、配管35および配管36”の間を連結し、且つ、開状態と閉状態との間を切り替わることが可能な自動弁39aが付設されている。配管39は、配管35における自動弁35aよりも真空ポンプ22側の箇所に接続し、且つ、配管36”の主幹路36’における自動弁36dよりも吸着塔10A,10B,10C側の箇所に接続している。
一酸化炭素分離装置X2における配管36”,39以外の構成は、一酸化炭素分離装置X1における配管36,37以外の構成と同様である。
以上のような構成を有する一酸化炭素分離装置X2を使用して、本発明の第2の実施形態に係る一酸化炭素分離方法を実行することができる。具体的には、一酸化炭素分離装置X2の駆動時において、図5に示す態様で自動弁32a〜32c,33a〜33c,34a〜34c,35a,36a〜36d,39aを切り替えることにより、装置内において所望のガスの流れ状態を実現し、以下のステップ1〜9からなる1サイクルを繰り返すことができる。本方法の1サイクルにおいては、吸着塔10A,10B,10Cの各々にて、昇圧工程、吸着工程、第1洗浄工程、第2洗浄工程、第1脱着工程、および第2脱着工程が行われる。図6は、ステップ1〜9における一酸化炭素分離装置X2でのガスの流れ状態を表す。
ステップ1では、図5に示すように各自動弁の開閉状態が選択され且つ圧縮機21および真空ポンプ22が作動することにより、図6(a)に示すようなガス流れ状態が達成されて、吸着塔10Aにて昇圧工程が、吸着塔10Bにて第1脱着工程が、吸着塔10Cにて第1洗浄工程が行われる。
図4および図6(a)を併せて参照するとよく理解できるように、ステップ1では、原料ガスが、原料ガス導入端E1を有する配管31、圧縮機21、および配管32を介して吸着塔10Aのガス通過口11側に導入される。これにより、吸着塔10Aの内部圧力は上昇する。これとともに、ステップ1では、後述のステップ7〜9(第1洗浄工程,第2洗浄工程)を経た吸着塔10Bの内部が降圧されて、吸着塔10B内の吸着剤から一酸化炭素が脱着され、吸着塔10Bのガス通過口11側から脱着ガス(第1脱着ガス)が導出される。この第1脱着ガスは、配管34、真空ポンプ22、および配管35,39,36”を介して、後述のステップ9(吸着工程)を経た吸着塔10Cのガス通過口11側に導入される。これとともに、吸着塔10Cのガス通過口12側からは非吸着ガスが導出される。この非吸着ガスは、配管33を介してガス排出端E2から装置外へ排出される。このようなステップ1では、第1脱着ガスによって吸着塔10Cが清浄化される。
ステップ1を終了するタイミングは、第1の実施形態に関して上述したのと同様に、第1脱着工程が行われている吸着塔10Bから導出される第1脱着ガスの流量に基づいて決定することができる。或は、ステップ1を終了するタイミングは、第1の実施形態に関して上述したのと同様に、第1脱着工程が行われている吸着塔10Bの内部圧力に基づいて決定してもよいし、吸着塔10Bにて行われている第1脱着工程の開始からの時間に基づいて決定してもよい。
ステップ2では、図5に示すように各自動弁の開閉状態が選択され且つ圧縮機21および真空ポンプ22が作動することにより、図6(b)に示すようなガス流れ状態が達成されて、吸着塔10Aにてステップ1に引き続いて昇圧工程が、吸着塔10Bにて第2脱着工程が、吸着塔10Cにて第2洗浄工程が行われる。
図4および図6(b)を併せて参照するとよく理解できるように、ステップ2では、ステップ1から引き続いて、吸着塔10Aのガス通過口11側に原料ガスが導入される。これにより、吸着塔10Aの内部圧力は上昇する(ステップ2の終了時点における吸着塔10Aの内部圧力は例えば0〜200kPa(ゲージ圧)である)。これとともに、ステップ2では、ステップ1から引き続いて吸着塔10Bの内部が降圧されて吸着塔10B内の吸着剤から一酸化炭素が脱着され、吸着塔10Bのガス通過口11側から脱着ガス(第2脱着ガス)が導出される。この第2脱着ガスは、配管34、真空ポンプ22、および配管35を介して、バッファータンク23に導かれる(バッファータンク23内の第2脱着ガスは、配管38の一酸化炭素取出し端E3から装置外に適宜取り出すことができる)。これとともに、ステップ2では、吸着塔10Cのガス通過口11側に対し、バッファータンク23内の第2脱着ガスが配管36”を介して洗浄ガスとして導入されつつ、吸着塔10Cのガス通過口12側から非吸着ガスが導出される。この非吸着ガスは、配管33を介してガス排出端E2から装置外へ排出される。このようなステップ2では、第2脱着ガスによって吸着塔10Cが清浄化される。
ステップ3では、図5に示すように各自動弁の開閉状態が選択され且つ圧縮機21および真空ポンプ22が作動することにより、図6(c)に示すようなガス流れ状態が達成されて、吸着塔10Aにて吸着工程が、吸着塔10Bにてステップ2から引き続いて第2脱着工程が、吸着塔10Cにてステップ2から引き続いて第2洗浄工程が行われる。
図4および図6(c)を併せて参照するとよく理解できるように、ステップ3では、所定の高圧状態にある吸着塔10Aのガス通過口11側に、ステップ2から引き続いて原料ガスが導入されて、当該原料ガス中の一酸化炭素を吸着塔10A内の吸着剤に吸着させ、且つ、吸着塔10Aから非吸着ガスを導出する。炭化水素由来の上述の改質ガスやメタノール由来の上述の改質ガスを原料ガスとして採用する場合、非吸着ガスには多量の水素が含まれる。この非吸着ガスは、配管33を介してガス排出端E2から装置外へ排出される。ステップ3において吸着工程にある吸着塔10Aの内部の最高圧力は、例えば0〜200kPa(ゲージ圧)である。また、ステップ2,3において第2脱着工程にある吸着塔10Bの内部の最低圧力(到達圧力)は、例えば−99〜−87kPa(ゲージ圧)である。
ステップ4〜6では、ステップ1〜3で吸着塔10Aにおいて行われたのと同様に、吸着塔10Bにおいて、昇圧工程(ステップ4,5)および吸着工程(ステップ6)が行われる。これとともに、ステップ4〜6では、ステップ1〜3で吸着塔10Bにおいて行われたのと同様に、吸着塔10Cにおいて、第1脱着工程(ステップ4)および第2脱着工程(ステップ5,6)が行われる。これとともに、ステップ4〜6では、ステップ1〜3で吸着塔10Cにおいて行われたのと同様に、吸着塔10Aにおいて、第1洗浄工程(ステップ4)および第2洗浄工程(ステップ5,6)が行われる。
ステップ4を終了するタイミングは、第1の実施形態に関して上述したのと同様に、第1脱着工程が行われている吸着塔10Cから導出される第1脱着ガスの流量に基づいて決定することができる。或は、ステップ4を終了するタイミングは、第1の実施形態に関して上述したのと同様に、第1脱着工程が行われている吸着塔10Cの内部圧力に基づいて決定してもよいし、吸着塔10Cにて行われている第1脱着工程の開始からの時間に基づいて決定してもよい。
ステップ7〜9では、ステップ1〜3で吸着塔10Aにおいて行われたのと同様に、吸着塔10Cにおいて、昇圧工程(ステップ7,8)および吸着工程(ステップ9)が行われる。これとともに、ステップ7〜9では、ステップ1〜3で吸着塔10Bにおいて行われたのと同様に、吸着塔10Aにおいて、第1脱着工程(ステップ7)および第2脱着工程(ステップ8,9)が行われる。これとともに、ステップ7〜9では、ステップ1〜3で吸着塔10Cにおいて行われたのと同様に、吸着塔10Bにおいて、第1洗浄工程(ステップ7)および第2洗浄工程(ステップ8,9)が行われる。
ステップ7を終了するタイミングは、第1の実施形態に関して上述したのと同様に、第1脱着工程が行われている吸着塔10Aから導出される第1脱着ガスの流量に基づいて決定することができる。或は、ステップ7を終了するタイミングは、第1の実施形態に関して上述したのと同様に、第1脱着工程が行われている吸着塔10Aの内部圧力に基づいて決定してもよいし、吸着塔10Aにて行われている第1脱着工程の開始からの時間に基づいて決定してもよい。
本方法においては、吸着塔10Aについて第2洗浄工程を行う際に、洗浄ガスとして、バッファータンク23からの第2脱着ガスに加えて、吸着塔10Cのガス通過口11側から導出される第2脱着ガスの一部を使用してもよい。この場合、当該第2洗浄工程中、配管39の自動弁39aは、配管35の自動弁35aとともに、開状態とする。本方法においては、吸着塔10Bについて第2洗浄工程を行う際に、洗浄ガスとして、バッファータンク23からの第2脱着ガスに加えて、吸着塔10Aのガス通過口11側から導出される第2脱着ガスを使用してもよい。この場合、当該第2洗浄工程中、配管39の自動弁39aは、配管35の自動弁35aとともに、開状態とする。本方法においては、吸着塔10Cについて第2洗浄工程を行う際に、洗浄ガスとして、バッファータンク23からの第2脱着ガスに加えて、吸着塔10Bのガス通過口11側から導出される第2脱着ガスを使用してもよい。この場合、当該第2洗浄工程中、配管39の自動弁39aは、配管35の自動弁35aとともに、開状態とする。
また、本方法においては、吸着塔10Aがステップ5の第2洗浄工程で比較的高い程度に清浄化される場合や、分離取得される一酸化炭素の収量を純度よりも優先する場合には、吸着塔10Aについて、ステップ6にて第2洗浄工程を行わなくてもよい。吸着塔10Bがステップ8の第2洗浄工程で比較的高い程度に清浄化される場合や、分離取得される一酸化炭素の収量を純度よりも優先する場合には、吸着塔10Bについて、ステップ9にて第2洗浄工程を行わなくてもよい。吸着塔10Cがステップ2の第2洗浄工程で比較的高い程度に清浄化される場合や、分離取得される一酸化炭素の収量を純度よりも優先する場合には、吸着塔10Cについて、ステップ3にて第2洗浄工程を行わなくてもよい。
以上のような本方法は、高純度の一酸化炭素を取得するのに適する。本方法では、吸着塔10A,10B,10Cの各々が洗浄工程を経ても、その後の第1脱着工程の開始時点には、当該吸着塔内の吸着剤における空隙や当該吸着塔へ至る配管32には、不可避的に微量の不純物ガスが残留する。この不純物ガスは脱着工程にある吸着塔10A,10B,10Cから一酸化炭素とともに導出される。しかしながら、脱着工程にて吸着塔10A,10B,10Cから導出されるガス(脱着ガス)の不純物ガス含有率は、当該脱着工程の開始から漸次的に低下する。本方法においては、脱着ガスの不純物ガス含有率が充分に低下するまで、脱着ガス(第1脱着ガス)を分離取得しない第1脱着工程を行い、脱着ガスの不純物ガス含有率が充分に低下した以降に、脱着ガス(第2脱着ガス)を分離取得する第2脱着工程を行うことが可能である。したがって、本方法は、一酸化炭素と例えば水素などの不純物ガスとを含む混合ガスから高純度の一酸化炭素を得るのに適するのである。
また、本方法における洗浄工程は、第1脱着工程にある吸着塔10A,10B,10Cから導出された第1脱着ガスを洗浄ガスとして洗浄対象の吸着塔に導入する第1洗浄工程と、分離取得された第2脱着ガスを洗浄ガスとして洗浄対象の当該吸着塔に導入する、第1洗浄工程の後の第2洗浄工程とを含む。このような構成によると、分離取得された第2脱着ガスで洗浄ガスの全量を賄う場合よりも、洗浄ガスとしての第2脱着ガスの使用量を低減することができる。したがって、洗浄ガスの全量を第2脱着ガスで賄う場合よりも、本構成は、高純度一酸化炭素の収量を向上するうえで好ましい。
したがって、本方法によると、例えば、一酸化炭素濃度が20〜50vol%であるような、不純物ガス(例えば水素など)を比較的多く含む混合ガスからであっても、不純物ガス(例えば水素など)濃度が1000ppm以下の高純度の一酸化炭素を高収量で得ることが可能である。
図7は、一酸化炭素分離装置X3の概略構成を表す。一酸化炭素分離装置X3は、吸着塔10A,10B,10Cと、圧縮機21と、真空ポンプ22と、バッファータンク23と、配管31〜35,36”,37〜39とを備え、一酸化炭素を含む所定の原料ガスから圧力変動吸着法(PSA法)を利用して一酸化炭素を濃縮分離することが可能なように構成されている。一酸化炭素分離装置X3は、配管36に代えて配管36”を備える点、および、配管39を更に備える点において、上述の一酸化炭素分離装置X1と異なる。配管36”,39の構成は、一酸化炭素分離装置X2における配管36”,39に関して上述したのと同様である。
このような構成を有する一酸化炭素分離装置X3によると、図1から図3を参照して上述した第1の実施形態に係る一酸化炭素分離方法と、図4から図6を参照して上述した第2の実施形態に係る一酸化炭素分離方法とを、選択的に実行することができる。
〔実施例1〕
図1に示す概略構成を有する一酸化炭素分離装置X1を使用して、図2および図3に示す第1昇圧工程、第2昇圧工程、吸着工程、洗浄工程、第1脱着工程、および第2脱着工程からなる1サイクルを吸着塔10A,10B,10Cにおいて繰り返すことにより、所定の原料ガスから一酸化炭素を濃縮分離した。本実施例の一酸化炭素分離方法は、上述の第1の実施形態に係る一酸化炭素分離方法に相当する。
本実施例において使用した一酸化炭素分離装置X1の吸着塔10A,10B,10Cの各々は円筒形状(内径70mm,内寸高さ500mm)を有する。各吸着塔内には、塩化銅(CuCl)を担持させた活性炭(塩化銅の担持量は20wt%)2.0Lを充填した。使用した原料ガスは、メタノール由来の改質ガスに相当する組成(一酸化炭素33.3vol%,水素66.7vol%)を有する。この原料ガスを、一酸化炭素分離装置X1に対して1000L/h(標準状態換算)の流量で供給し続けた。本実施例では、吸着塔10A,10B,10Cの各々において、第1昇圧工程は10秒間、第2昇圧工程は10秒間、吸着工程は180秒間、洗浄工程は190秒間、第1脱着工程は10秒間、および第2脱着工程は190秒間行った。吸着工程における吸着塔10A,10B,10Cの内部の最高圧力は10kPa(ゲージ圧)とし、脱着工程(第1脱着工程,第2脱着工程)における吸着塔10A,10B,10Cの内部の最低圧力(到達圧力)は−95kPa(ゲージ圧)とした。各第1脱着工程における第1脱着ガスの総量は、当該第1脱着工程の開始からの時間に基づいて制御した。
このような条件で行った本実施例において濃縮分離されたガスについて、一酸化炭素純度は99.97vol%であり、不純物である水素の含有率は300volppmであり、取得ガス量は250L/h(標準状態換算)であった。本実施例の第1脱着工程における第1脱着ガスについて別途測定したところ、不純物である水素の含有率は6300volppmであり、ガス量は1200L/h(標準状態換算)であった。また、本実施例では、各脱着工程における脱着ガス総量(第1脱着ガス総量+第2脱着ガス総量)に占める第1脱着ガス総量の割合は20%であり、第1脱着工程終了時における吸着塔10A,10B,10Cの内部圧力は−87kPa(ゲージ圧)であった。
〔実施例2〕
図4に示す概略構成を有する一酸化炭素分離装置X2を使用して、図5および図6に示す昇圧工程、吸着工程、第1洗浄工程、第2洗浄工程、第1脱着工程、および第2脱着工程からなる1サイクルを吸着塔10A,10B,10Cにおいて繰り返すことにより、所定の原料ガスから一酸化炭素を濃縮分離した。本実施例の一酸化炭素分離方法は、上述の第2の実施形態に係る一酸化炭素分離方法に相当する。
本実施例において使用した一酸化炭素分離装置X2の吸着塔10A,10B,10Cの各々は円筒形状(内径70mm,内寸高さ500mm)を有する。各吸着塔内には、塩化銅を担持させた活性炭2.0Lを充填した。使用した原料ガスは、メタノール由来の改質ガスに相当する組成(一酸化炭素33.3vol%,水素66.7vol%)を有する。この原料ガスを、一酸化炭素分離装置X2に対して1000L/h(標準状態換算)の流量で供給し続けた。本実施例では、吸着塔10A,10B,10Cの各々において、昇圧工程は20秒間、吸着工程は165秒間、第1洗浄工程は15秒間、第2洗浄工程は170秒間、第1脱着工程は15秒間、および第2脱着工程は170秒間行った。吸着工程における吸着塔10A,10B,10Cの内部の最高圧力は10kPa(ゲージ圧)とし、脱着工程(第1脱着工程,第2脱着工程)における吸着塔10A,10B,10Cの内部の最低圧力(到達圧力)は−95kPa(ゲージ圧)とした。各第1脱着工程における第1脱着ガスの総量は、当該第1脱着工程の開始からの時間に基づいて制御した。
このような条件で行った本実施例において濃縮分離されたガスについて、一酸化炭素純度は99.97vol%であり、不純物である水素の含有率は300volppmであり、取得ガス量は260L/h(標準状態換算)であった。また、本実施例の第1脱着工程における第1脱着ガスについて別途測定したところ、不純物である水素の含有率は6300volppmであり、ガス量は740L/h(標準状態換算)であった。本実施例では、各脱着工程における脱着ガス総量(第1脱着ガス総量+第2脱着ガス総量)に占める第1脱着ガス総量の割合は20%であり、第1脱着工程終了時における吸着塔10A,10B,10Cの内部圧力は−87kPa(ゲージ圧)であった。
〔比較例〕
実施例1にて使用した一酸化炭素分離装置X1および原料ガスを使用して、図8および図9に示す昇圧工程、吸着工程、洗浄工程、および脱着工程からなる1サイクルを吸着塔10A,10B,10Cにおいて繰り返すことにより、所定の原料ガスから一酸化炭素を濃縮分離した。本比較例は、吸着塔10A,10B,10Cの各々において2ステップにわたって第1および第2昇圧工程を行う代わりに単一操作の昇圧工程を行う点、および、吸着塔10A,10B,10Cの各々において3ステップにわたって第1および第2脱着工程を行う代わりに単一操作の脱着工程を行う点において、上述の実施例1と異なる。
本比較例における昇圧工程では、2ステップにわたり、配管31の原料ガス導入端E1から装置内に取り込まれた原料ガスを昇圧対象の吸着塔のガス通過口11側に導入した。本比較例における吸着工程では、昇圧工程を経て所定の高圧状態にある吸着塔のガス通過口11側に、昇圧工程から引き続いて原料ガスを導入して、当該原料ガス中の一酸化炭素を当該吸着塔内の吸着剤に吸着させ、且つ、当該吸着塔から非吸着ガスを導出した(この非吸着ガスは、配管33を介してガス排出端E2から装置外へ排出される)。本比較例における洗浄工程では、洗浄対象の吸着塔のガス通過口11側に対し、バッファータンク23内の第2脱着ガスを配管36を介して洗浄ガスとして導入しつつ、当該吸着塔のガス通過口12側から非吸着ガスを導出した(この非吸着ガスは、配管33を介してガス排出端E2から装置外へ排出される)。本比較例における脱着工程では、3ステップにわたり、吸着塔の内部を降圧して当該吸着塔内の吸着剤から一酸化炭素が脱着し、当該吸着塔のガス通過口11側から脱着ガスが導出した。この脱着ガスは、配管34、真空ポンプ22、および配管35を介してバッファータンク23に導かれ、バッファータンク23内の脱着ガスについては、配管38の一酸化炭素取出し端E3から適宜取り出した。また、本比較例では配管37は使用しなかった(即ち、自動弁37aは常に閉状態とした)。
本比較例では、原料ガスを、一酸化炭素分離装置X1に対して1000L/h(標準状態換算)の流量で供給し続けた。また、本比較例では、吸着塔10A,10B,10Cの各々において、昇圧工程は20秒間、吸着工程は165秒間、洗浄工程は170秒間、および脱着工程は185秒間行った。吸着工程における吸着塔10A,10B,10Cの内部の最高圧力は10kPa(ゲージ圧)とし、脱着工程おける吸着塔10A,10B,10Cの内部の最低圧力(到達圧力)は−95kPa(ゲージ圧)とした。
このような条件で行った本比較例において濃縮分離されたガスについて、一酸化炭素純度は99.85vol%であり、不純物である水素の含有率は1500volppmであり、取得ガス量は300L/h(標準状態換算)であった。
〔評価〕
実施例1,2の方法によって濃縮分離した一酸化炭素の純度は、上述のように99.97%である。これに対し、比較例の方法によって濃縮分離した一酸化炭素の純度は、上述のように99.85%である。これらの結果から、本発明に係る実施例1,2の方法は、比較例の方法よりも、一酸化炭素と比較的多くの不純物水素とを含む原料ガスから高純度の一酸化炭素を得るのに適することが判る。
本発明の第1の実施形態に係る一酸化炭素分離方法を実行するのに使用することのできる圧力変動吸着式の一酸化炭素分離装置の概略構成を表す。 第1の実施形態に係る一酸化炭素分離方法の各ステップについて、各吸着塔で行われる工程、および、図1に示す一酸化炭素分離装置の各自動弁の開閉状態を示す表である。 第1の実施形態に係る一酸化炭素分離方法のステップ1〜9におけるガス流れ状態を表す。 本発明の第2の実施形態に係る一酸化炭素分離方法を実行するのに使用することのできる圧力変動吸着式の一酸化炭素分離装置の概略構成を表す。 第2の実施形態に係る一酸化炭素分離方法の各ステップについて、各吸着塔で行われる工程、および、図4に示す一酸化炭素分離装置の各自動弁の開閉状態を示す表である。 第2の実施形態に係る一酸化炭素分離方法のステップ1〜9におけるガス流れ状態を表す。 本発明の第1および第2の実施形態に係る一酸化炭素分離方法を選択的に実行することが可能な圧力変動吸着式の一酸化炭素分離装置の概略構成を表す。 比較例に係る一酸化炭素分離方法の各ステップについて、各吸着塔で行われる工程、および、図1に示す一酸化炭素分離装置の各自動弁の開閉状態を示す表である。 比較例に係る一酸化炭素分離方法のステップ1〜9におけるガス流れ状態を表す。
符号の説明
X1,X2,X3 一酸化炭素分離装置
10A,10B,10C 吸着塔
11,12 ガス通過口
21 圧縮機
22 真空ポンプ
23 バッファータンク
31〜39 配管
32’,33’,34’,36’ 主幹路
32A〜32C,33A〜33C,34A〜34C,36A〜36C 分枝路
32a〜32c,33a〜33c,34a〜34c,36a〜36d 自動弁
35a,37a,39a 自動弁

Claims (10)

  1. 一酸化炭素吸着剤が充填された吸着塔を用いて、一酸化炭素を含む混合ガスから一酸化炭素を濃縮分離する方法であって、前記吸着塔内が相対的に高圧である状態にて、当該吸着塔に前記混合ガスを導入して当該混合ガス中の一酸化炭素を前記吸着剤に吸着させ且つ当該吸着塔から非吸着ガスを導出する吸着工程と、前記吸着塔内を降圧して、前記吸着剤から一酸化炭素を脱着させ且つ当該吸着塔から脱着ガスを導出する脱着工程と、を含むサイクルを繰り返し行う一酸化炭素分離方法において、
    前記脱着工程は、当該脱着工程の開始から途中までにおいて前記吸着塔から第1脱着ガスを導出する第1脱着工程と、前記吸着塔から第2脱着ガスを導出する、前記第1脱着工程の後の第2脱着工程とを含み、前記第2脱着ガスを分離取得する、一酸化炭素分離方法。
  2. 一酸化炭素吸着剤が充填された複数の吸着塔を用いて、一酸化炭素を含む混合ガスから一酸化炭素を濃縮分離する方法であって、吸着塔に前記混合ガスを導入して当該吸着塔内の圧力を上昇させる昇圧工程と、吸着塔に前記混合ガスを導入して当該混合ガス中の一酸化炭素を前記吸着剤に吸着させ且つ当該吸着塔から非吸着ガスを導出する吸着工程と、吸着塔に洗浄ガスを導入し且つ当該吸着塔から非吸着ガスを導出する洗浄工程と、吸着塔内を降圧して、前記吸着剤から一酸化炭素を脱着させ且つ当該吸着塔から脱着ガスを導出する脱着工程と、を含むサイクルを、前記吸着塔の各々において繰り返し行う一酸化炭素分離方法において、
    前記脱着工程は、当該脱着工程の開始から途中までにおいて吸着塔から第1脱着ガスを導出する第1脱着工程と、当該吸着塔から第2脱着ガスを導出する、前記第1脱着工程の後の第2脱着工程とを含み、前記第2脱着ガスを分離取得する、一酸化炭素分離方法。
  3. 前記昇圧工程は、前記第1脱着工程にある吸着塔から導出された第1脱着ガスを前記混合ガスとともに昇圧対象の吸着塔に導入する第1昇圧工程と、当該吸着塔に前記混合ガスを導入する、前記第1昇圧工程の後の第2昇圧工程とを含む、請求項2に記載の一酸化炭素分離方法。
  4. 前記洗浄工程は、前記第1脱着工程にある吸着塔から導出された第1脱着ガスを前記洗浄ガスとして洗浄対象の吸着塔に導入する第1洗浄工程と、分離取得された前記第2脱着ガスを前記洗浄ガスとして洗浄対象の当該吸着塔に導入する、前記第1洗浄工程の後の第2洗浄工程とを含む、請求項2に記載の一酸化炭素分離方法。
  5. 前記第2洗浄工程では、前記第2脱着工程にある吸着塔から導出された第2脱着ガスも前記洗浄ガスとして洗浄対象の吸着塔に導入する、請求項4に記載の一酸化炭素分離方法。
  6. 前記第1脱着工程において吸着塔から導出される第1脱着ガスの総量は、当該吸着塔から導出される第1脱着ガスの流量に基づいて制御される、請求項1から5のいずれか一つに記載の一酸化炭素分離方法。
  7. 前記第1脱着工程において吸着塔から導出される第1脱着ガスの総量は、当該第1脱着工程にある吸着塔の内部圧力に基づいて制御される、請求項1から5のいずれか一つに記載の一酸化炭素分離方法。
  8. 前記第1脱着工程において吸着塔から導出される第1脱着ガスの総量は、当該第1脱着工程の開始からの時間に基づいて制御される、請求項1から5のいずれか一つに記載の一酸化炭素分離方法。
  9. 一酸化炭素を含む混合ガスから一酸化炭素を濃縮分離するための装置であって、
    第1ガス通過口および第2ガス通過口を有し当該第1および第2ガス通過口の間において一酸化炭素吸着剤が充填された複数の吸着塔と、
    ガス吸入口およびガス送出口を有するガス送出手段と、
    前記吸着塔の内部を減圧するための減圧手段と、
    一酸化炭素を貯留するための容器と、
    混合ガス導入端を有し且つ前記ガス送出手段の前記ガス吸入口に接続された第1配管と、
    前記ガス送出手段の前記ガス送出口に接続された主幹路、および、前記吸着塔ごとに設けられて当該吸着塔の前記第1ガス通過口側に接続され且つ開閉弁が付設された複数の分枝路、を有する第2配管と、
    ガス排出端を有する主幹路、および、前記吸着塔ごとに設けられて当該吸着塔の前記第2ガス通過口側に接続され且つ開閉弁が付設された複数の分枝路、を有する第3配管と、
    前記減圧手段に接続された主幹路、および、前記吸着塔ごとに設けられて当該吸着塔の前記第1ガス通過口側に接続され且つ開閉弁が付設された複数の分枝路、を有する第4配管と、
    前記減圧手段および前記容器の間を連結し且つ開閉弁が付設された第5配管と、
    前記容器に接続された主幹路、および、前記吸着塔ごとに設けられて当該吸着塔の前記第1ガス通過口側に接続され且つ開閉弁が付設された複数の分枝路、を有する第6配管と、
    前記第5配管における前記開閉弁よりも前記減圧手段側の箇所および前記第1配管の間を連結し且つ開閉弁が付設された第7配管と、を備える一酸化炭素分離装置。
  10. 一酸化炭素を含む混合ガスから一酸化炭素を濃縮分離するための装置であって、
    第1ガス通過口および第2ガス通過口を有し当該第1および第2ガス通過口の間において一酸化炭素吸着剤が充填された複数の吸着塔と、
    ガス吸入口およびガス送出口を有するガス送出手段と、
    前記吸着塔の内部を減圧するための減圧手段と、
    一酸化炭素を貯留するための容器と、
    混合ガス導入端を有し且つ前記ガス送出手段の前記ガス吸入口に接続された第1配管と、
    前記ガス送出手段の前記ガス送出口に接続された主幹路、および、前記吸着塔ごとに設けられて当該吸着塔の前記第1ガス通過口側に接続され且つ開閉弁が付設された複数の分枝路、を有する第2配管と、
    ガス排出端を有する主幹路、および、前記吸着塔ごとに設けられて当該吸着塔の前記第2ガス通過口側に接続され且つ開閉弁が付設された複数の分枝路、を有する第3配管と、
    前記減圧手段に接続された主幹路、および、前記吸着塔ごとに設けられて当該吸着塔の前記第1ガス通過口側に接続され且つ開閉弁が付設された複数の分枝路、を有する第4配管と、
    前記減圧手段および前記容器の間を連結し且つ開閉弁が付設された第5配管と、
    前記容器に接続され且つ開閉弁が付設された主幹路、および、前記吸着塔ごとに設けられて当該吸着塔の前記第1ガス通過口側に接続され且つ開閉弁が付設された複数の分枝路、を有する第6配管と、
    前記第5配管における前記開閉弁よりも前記減圧手段側の箇所、および、前記第6配管の前記主幹路における前記開閉弁よりも前記吸着塔側の箇所を連結し、且つ、開閉弁が付設された、第7配管と、を備える一酸化炭素分離装置。
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