上述のアルバムプリントの注文操作は、ほかのプリントタイプと異なり、顧客が画像選択やその編集、ページのレイアウトに多くの時間をかける傾向があるため、受付装置の占有操作時間が長くなり、使用回転率が悪化するという問題がある。特に、アルバムプリントの注文操作に、L判プリントの注文にはない、画像のレイアウト設定や画像編集機能が具備されていると、受付装置の占有時間は益々長くなる。
その一方で、画像のレイアウト設定や画像の編集機能等は、高度な機能であり、顧客によっては複雑で分かり難い操作であることや、不要な機能として省略されることも予測される。そして、注文操作の複雑さ等から、顧客が店員に問い合わせを行うことも予測され、このような注文操作の複雑さによる顧客満足度の低下や、店員の作業性の低下の恐れもある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、顧客のアルバムプリント注文操作において、所定の注文操作のみでアルバムとしての商品性を確保するとともに、この注文操作にかかる時間を短くすることが可能なアルバムプリント注文方法、プリント注文装置、アルバムプリント注文プログラムを提供することにある。
上記課題を解決するため本発明に係るアルバムプリント注文方法は、
顧客のアルバムプリント注文操作に用いられるアルバムプリント注文方法であって、
アルバムプリント対象の画像を選択する画像選択処理と、アルバムプリント対象の画像の天地方向を調整する天地調整処理とを、少なくとも有してアルバムプリント対象画像を特定し、アルバムプリント注文可能な状態にする注文可能状態設定ステップと、
前記注文可能状態設定ステップの後に、前記アルバムプリント対象画像に対する所定の画像処理を実行する画像処理ステップを、少なくとも有する構成である。
この構成の作用効果は以下のとおりである。注文方法として、大きく2段階のステップを有している。第1に、注文可能状態設定ステップは、アルバムプリント対象の画像を選択する画像選択処理と、アルバムプリント対象の画像の天地方向を調整する天地調整処理とを、少なくとも有している。これにより、アルバムプリント対象画像を特定し、アルバムプリント注文可能な状態に設定することができる。この注文可能状態設定ステップにおいて、画像選択処理と天地調整処理とを少なくとも行うことで、アルバムプリント対象画像を特定することができる。つまり、画像選択処理および天地調整処理は、プリント注文可能な状態にするために必要な最小限の処理内容であり、アルバムプリント対象画像を特定するために必要な最低限の処理内容をプリント注文可能な状態になる前に行なうという思想に基づいている。
「アルバムプリント注文可能な状態」は、アルバムプリント対象の全コマ画像が天地方向調整されていることを少なくとも意味している。また、アルバムプリント対象のコマ画像の画像データと当該アルバムプリントのアルバム設定情報(例えば、ページ数、ページあたりのコマ画像数、テンプレートデザイン、レイアウト等のデータ)とが関連づけられて構成されたデータをアルバム画像データと称する。このアルバム画像データは、アルバム設定情報に基づきコマ画像データが合成処理された画像データを構成する場合もある。
第2に、画像処理ステップは、注文可能状態設定ステップの後に、アルバムプリント対象画像に対する所定の画像処理を実行することができる。アルバムプリント対象のコマ画像データに対して、例えば、赤目補正、逆光補正、後述する処理等を実行することができる。この画像処理ステップは、プリント注文可能な状態になった後に処理可能な内容であり、アルバムプリント対象画像を特定した後に、画像処理を行うことで、必要な画像にのみ画像処理を行なわせ、また注文操作処理速度を向上させるという思想に基づいている。この画像処理の後、アルバム画像データは、オーダー情報に含まれて、プリンタ側あるいはオーダー管理機能を備えた画像処理装置側に送信される。
アルバムプリントとして必要なアルバム設定情報である、例えば、アルバムの種類、画像のレイアウト、背景等のデザインの設定は、予め設定された初期データをそのまま用いることもでき、後述するように設定することもできる。以上から、本アルバムプリント注文方法によれば、アルバムプリントとして必要な商品性を確保でき、かつ、注文操作時間も短くできるため、プリント注文受付装置の占有時間を短くして、顧客満足度および店員作業効率も向上させることができる。
また、上記発明の前記注文可能状態設定ステップにおいて、前記特定されたアルバムプリント対象画像を、アルバム仕上がり状態として表示するアルバム表示処理を、さらに有する構成がある。
この構成によれば、特定されたアルバムプリント対象画像を、アルバム仕上がり状態として表示することができ、仕上がりイメージを簡単に確認することができるため好ましい。アルバム仕上がり状態としては、例えば、製本されたアルバムが例示される。この製本されたアルバムの場合に、表表紙から順に1ページづつ最終ページまで開き、ページ単位あるいは見開きページ単位に、そこに配置されたコマ画像を確認することができる。また、この表表紙から順に1ページづつ背表紙まで開く動作処理を自動で実行させる構成、ページを捲るタイミングを所定時間(1〜数秒)間隔に設定する構成、任意のページで停止させる構成、停止させた動作を再度実行させる構成、当該開く動作処理の自動を解除し、入力指令によって1ページごとに捲るように実行する構成、最終ページから順に1ページづつ表表紙まで開く動作処理に変更する構成等もさらに有することができる。
また、上記発明の前記注文可能状態設定ステップにおいて、1ページあたりの画像数を選択する画像数選択処理を、さらに有する構成がある。
この構成によれば、初期設定を解除し、1ページ当たりの画像数を初期値に関係なく新たに設定できるため、商品性を高めることができる一方で、操作時間が大幅に長くなることはない。
また、上記発明の前記注文可能状態設定ステップにおいて、アルバムのサイズを選択するアルバムサイズ選択処理を、さらに有する構成がある。
この構成によれば、初期設定を解除し、アルバムのサイズを初期値に関係なく新たに設定できるため、商品性を高めることができる一方で、操作時間が大幅に長くなることはない。
また、上記発明の前記注文可能状態設定ステップにおいて、アルバムのテンプレートデザインを選択するテンプレートデザイン選択処理を、さらに有する構成がある。
この構成によれば、初期設定を解除し、アルバムのテンプレートデザインを初期値に関係なく新たに設定できるため、商品性を高めることができる一方で、操作時間が大幅に長くなることはない。
また、上記発明の前記所定の画像処理を実行する画像処理ステップにおいて、特定の画像を選択し、当該画像に対し、濃度変更処理、サイズ変更処理、配置変更処理および回転処理のうちから選択される1つ以上の処理を実行する構成を有する。
この構成によれば、アルバムプリント対象画像の中から、特定の画像を選択し、当該画像に対し、濃度変更処理、サイズ変更処理、配置変更処理および回転処理のうちから選択される1つ以上の処理を実行させることができるため、商品性を高めることができる一方で、全ての画像に対して順に操作して画像処理させる必要がないため、注文操作時間が大幅に長くなることはない。
また、上記発明の前記注文可能状態設定ステップの後に、プリント部数を設定する部数設定ステップを、さらに有する構成がある。
この構成によれば、注文可能状態設定ステップの後に、プリント部数を設定することができる。このステップは、画像処理ステップの前に実行される場合と、画像処理ステップの後に実行される場合がある。
また、上記発明の前記注文可能状態設定ステップの後に、アルバムの表紙を編集する表紙編集ステップを、さらに有する構成がある。
この構成によれば、注文可能状態設定ステップの後に、アルバムの表紙を編集することができる。このステップは、画像処理ステップの前に実行される場合と、画像処理ステップの後に実行される場合がある。アルバムの表紙には、表表紙、裏表紙、背表紙があり、これらの1つ以上の編集を行える。また、表紙中に、タイトル、サブタイトル、アルバム作成日、画像の撮影期間、コメント等の文字情報、表紙デザイン、代表画像等を含ませ、変更可能に構成される。また、初期値の表紙デザインのまま設定される場合もある。また、初期値の表紙デザインとして、タイトル等の文字情報や代表画像が含まれていない場合もある。
また、他の本発明は、顧客のプリント注文操作に用いられるプリント注文受付装置であって、
アルバムプリント対象の画像を選択する画像選択処理部と、
アルバムプリント対象の画像の天地方向を調整する天地調整処理部と、を少なくとも有してアルバムプリント対象画像を特定してアルバムプリント注文可能な状態に設定し、
前記アルバムプリント注文可能な状態に設定した後に、前記アルバムプリント対象画像に対する所定の画像処理を実行する画像処理部と、を少なくとも有する構成である。
この構成によれば、プリント注文受付装置は、アルバムプリント対象の画像を選択し(画像選択処理部の機能)、アルバムプリント対象の画像の天地方向を調整し(天地調整処理部の機能)して、アルバムプリント対象画像を特定してアルバムプリント注文可能な状態に設定する。そして、アルバムプリント注文可能な状態に設定した後、アルバムプリント対象画像に対する所定の画像処理を実行する(画像処理部の機能)ことができる。このプリント注文受付装置は、アルバムプリントの注文操作以外に、他の注文操作も行え、例えば、L版等の通常写真プリント、インデックスプリント、CD等への書き込み等の注文を受け付けることができる。
また、上記の発明において、特定されたアルバムプリント対象画像を、アルバム仕上がり状態として表示するアルバム表示処理部を、さらに有する構成がある。
また、上記の発明において、前記アルバムプリント注文可能な状態に設定する場合に、1ページあたりの画像数を選択する画像数選択処理部と、
アルバムのサイズを選択するアルバムサイズ選択処理部と、
アルバムのテンプレートデザインを選択するテンプレートデザイン選択処理部と、をさらに有する構成がある。
また、上記の発明において、前記所定の画像処理を実行する画像処理部は、特定の画像を選択し、当該画像に対し、濃度変更処理、サイズ変更処理、配置変更処理および回転処理のうちから選択される1つ以上の処理を実行する構成を有する構成がある。
また、上記の発明において、前記アルバムプリント注文可能な状態に設定した後に、プリント部数を設定する部数設定部と、アルバムの表紙を編集する表紙編集部と、をさらに有する構成がある。
以上の構成の作用効果は、上述したアルバムプリント注文方法の作用効果と同様である。
また、他の本発明は、顧客のアルバムプリント注文操作に用いられるアルバムプリント注文プログラムであって、
コンピュータに、
アルバムプリント対象の画像を選択する画像選択処理と、アルバムプリント対象の画像の天地方向を調整する天地調整処理とを、少なくとも有してアルバムプリント対象画像を特定し、アルバムプリント注文可能な状態にする注文可能状態設定ステップと、
前記注文可能状態設定ステップの後に、前記アルバムプリント対象画像に対する所定の画像処理を実行する画像処理ステップを、少なくとも実行させることを特徴とする。
また、前記注文可能状態設定ステップにおいて、前記特定されたアルバムプリント対象画像を、アルバム仕上がり状態として表示するアルバム表示処理を、さらに有することを特徴とする。
また、前記注文可能状態設定ステップにおいて、1ページあたりの画像数を選択する画像数選択処理と、アルバムのサイズを選択するアルバムサイズ選択処理と、アルバムのテンプレートデザインを選択するテンプレートデザイン選択処理と、をさらに有することを特徴とする。
また、前記所定の画像処理を実行する画像処理ステップにおいて、特定の画像を選択し、当該画像に対し、濃度変更処理、サイズ変更処理、配置変更処理および回転処理のうちから選択される1つ以上の処理を実行する構成を有することを特徴とする。
また、前記注文可能状態設定ステップの後に、プリント部数を設定する部数設定ステップを、コンピュータにさらに実行させることを特徴とする。
また、前記注文可能状態設定ステップの後に、アルバムの表紙を編集する表紙編集ステップを、コンピュータにさらに実行させることを特徴とする。
これらのプログラムの構成の作用効果は上述のアルバムプリント注文方法の作用効果と同様である。
本発明において、「オーダー」は、写真プリントを作成する場合の注文単位である。「1オーダ」は、フィルム1本分あるいは複数本分、記録メディア1個分あるいは複数個分、画像データフォルダ1個分あるいは複数個分についてのプリント注文に係る画像データ群を指すものであるが、これに限定されるものではなく、1オーダーの概念はオペレータ、注文者により適宜設定することができる。以下、同様である。
本発明に係る画像受付装置の好適な実施形態を、図面を用いて説明する。図1は、写真店に設置される写真処理システムの構成の一例を示している。プリンタの種類、設置台数は図1に限定されない。また、画像処理装置4、プリント注文受付装置1の設置台数も図1に限定されない。写真処理システムを構成するそれぞれの装置はお互いがLAN等のネットワークによって接続されている。
<システムの構成>
この写真処理システムは、写真プリントの作成や記憶媒体への画像書き込みといった画像記録を行うためのシステムである。写真プリントの注文に係る画像データは、顧客が自ら持参した記録メディアに記録されている。顧客は、プリント注文受付装置1を操作し、記録メディアに記録された画像データに基づく写真プリントの注文を行なえる。また、注文に係る画像データは、ネガフィルムからスキャナー(不図示)を用いて読みとることもできる。また、注文者が自宅のPCや携帯端末からインターネットを経由し、写真店のサーバにアクセスし注文する、いわゆるオンラインプリント注文も可能である。オンラインプリント注文は公知の構成であり詳細な説明は省略する。
銀塩式プリンタは、画像データに基づいて写真プリントの作成を行える。写真プリントの作成を行う場合は、プリント用に処理された画像データを露光エンジンに送信し、ペーパー等の写真感光材料に画像を焼付露光する。画像が焼付露光されたペーパーを現像処理することで、写真プリントを作成することができる。
また、不図示の媒体書き込み装置は、CD−R(記憶媒体の一例)等の記録メディアに画像データの書き込みを行う機能を有する。画像処理装置4から画像データを媒体書き込み装置に送信することで、CD−R等の記録メディアに画像データを書き込むことができる。
(インクジェットプリンタ)
インクジェットプリンタ3の主要機能について説明する。インクジェットプリンタ3は、各種データ通信のための通信部(不図示)を備える。この通信部は、画像処理装置4からプリント用画像データを受信し、不図示のメモリに保存する。また、インクジェットプリンタ3は、情報処理装置を備えている。情報処理装置はインクジェットプリンタ3に組み込まれていてもよく、別体として切り離せる構成でもよい。情報処理装置としてはパーソナルコンピュータが例示される。
インクジェットプリンタ3は、RIP処理部(不図示)を有し、このRIP処理部はRIP処理を実行する機能である。RIP処理部は、写真プリント処理に係るRGB画像データのプリント用画像データを、RIP処理し、CMYKごとのグレースケールデータに展開する。ここでのRIP処理部は、ソフトウエアプログラムと上述の情報処理装置のハードウェア資源(CPU、メモリ等)との協働作用で構成される。
図3にインクジェットプリンタ3の構成の概要を示す。このインクジェットプリンタ3のプリント処理は以下の流れである。用紙ストック部30に枚葉の用紙P(インクジェット用紙)がストックされ、用紙送り機構によって用紙Pが1枚づつ下流側に搬送される構成である。搬送された用紙Pは、図面上、下側の印刷部(不図示)の吸引部32によって吸引されて一次保持される。印刷部は、CMYKごとのグレースケールデータに基づいて印刷処理する。印刷部は、CMYKのそれぞれのプリントヘッド31を備えている。プリントヘッド31は、間欠搬送される用紙Pに対し、プリントヘッド31が主走査方向に一走査し、この走査時に、各色のインク吐出ノズルからインクが吐出し、用紙Pの表面に付着する。この間欠搬送、主走査動作およびインク吐出動作を繰り返すことで、用紙Pの印刷領域に画像が形成される。画像形成するためのデータ(CMYKごとのグレースケールデータ)により、各インク吐出ノズルからの吐出量、吐出座標が算出される。この吐出量、吐出座標に基づいてインク吐出ノズルが制御される。インク吐出の方法としては、インクが充填された圧力室内の容積がピエゾ素子によって変化することで、圧力室に連通するインク吐出ノズルからインクを吐出する一般的なピエゾ方式が例示される。これらの制御手段は、CPU(MPUを含む)、メモリ、バス等のハードウェアと、各種制御手順を記述したプログラムソフトウエアとで構成してもよく、専用回路、ファームウエア等の組合せによって構成してもよい。
プリントヘッド31は、その底面に多数のインク吐出ノズルが設けられたヘッドユニットが副走査方向に2段に並んで配置されている構成であってもよく、1段や3段以上の構成でもよい。例えば、ヘッドユニットは7つのノズルアレイから構成され、各ノズルアレイにおいて、インク吐出ノズルが副走査方向に列状に配置される。これによって、各ヘッドユニットはそれ単体でカラー画像を形成することが可能である。
次いで、画像形成された用紙Pは、切断部33に搬送される。片面印刷の場合に、切断部33(例えば、回転刃)は、用紙幅方向に移動することで、用紙P中の不必要部分を切断する。なお、両面印刷の場合は、両面印刷終了後に切断処理を実行してもよい。次いで、片面印刷の場合、用紙Pの裏面に、裏印字手段(不図示)によって識別番号、コマ番号、日付等の情報が印刷される。なおこの裏印字処理は任意の処理である。次いで、搬送下流側の乾燥手段34によって、用紙Pの画像形成面を乾燥させる。乾燥処理された用紙Pは、図面上、上側に搬送される。そして、図3の下部に示すように、両面印刷する場合に、用紙P1はリバース機構35とローラ対351によって所定量送られてから停止して挟持され、所定角度で回転する。用紙P1は、補助ローラ352およびローラ対351による搬送作用によって、裏面が印刷されるように印刷部側に搬送される構成である。印刷部では裏面に印刷処理をし、次いで必要に応じて切断処理し、次いで乾燥処理し、搬送下流側の排出部36に両面印刷された用紙P2が排出される。排出部36は、仕分け手段(不図示)を備え、これによって、オーダーごとに仕分け処理が行なわれる。
(プリント注文受付装置)
プリント注文受付装置1は、顧客により操作されるものであり、画像データの受付と注文内容の設定等を行うことができる。プリント注文受付装置1は、それ自身が画像形成プリンタの機能を有していてもよい。例えば、熱昇華型のプリンタを内蔵している。この場合、ネットワークに接続された他の装置と関係なく、独立してプリント処理を行うこともできる。プリント注文受付装置1は、画像形成用のプリンタを内蔵していない場合、あるいは他のプリンタで写真プリント(またはメディアへの書込み処理)をする場合には、ネットワーク経由で画像処理装置4あるいは直接にプリンタ側にプリント対象の画像データを転送する。画像処理装置4については後述する。
プリント注文受付装置1は、メディア駆動部10を備えており、各種媒体Aに格納されている画像データを内部に取り込むことができる。媒体Aとしては、CD−R、デジタルカメラ用の記憶メディア、MOディスクなどが例としてあげられる。また、フラットベッドスキャナー(不図示)により、写真フィルムのない写真プリントから画像データを取得することができる。また、プリント注文受付装置1は、モニター12を備えており、入力した画像データを画面に表示させることができる。また、注文内容の設定などは、モニター画面に設けられたタッチパネル13により行うことができる。もちろん、キーボードやマウスなどの入力手段を設けてもよい。
プリント注文受付装置1は、受付証発行部11を備えており、注文内容が確定すると、受付証をプリントアウトする。受付証には、注文内容、課金情報、顧客情報などがプリントされる。この受付証を写真店の担当者に渡すことで、画像記録や料金支払いなどが行われる。
プリント注文受付装置1の構成を図2の機能ブロック図により説明する。プリント注文受付装置1は、コントローラCを備えており、各種ハードウェアとはインターフェース20を介して接続される。すなわち、メディア駆動部10、受付証発行部11、モニター12、タッチパネル13、ハードディスク14がインターフェース20を介して接続される。ハードディスク14は、メディア駆動部10を介して取得した画像データをその注文に関するデータと共に保存する。ハードディスク14は、大容量保存部手段としての機能の他にCPU実行の際の作業領域として機能してもよい。また、コントローラC側には不図示のメモリ(メインメモリ、ROM等)が具備されている。
インクジェットプリンタ3により写真プリントの作成を行う場合は、適宜のタイミングで画像データおよび注文に関するデータを、ネットワーク・インターフェース15を介して画像データ等をネットワークへ送出する構成である。
表示制御部21は、モニター12に表示させる表示内容を制御する。表示制御部21は、注文受付処理を顧客が行い易いように、種々の操作に係る表示画面を提供する。操作画面のデータは不図示のメモリに保存されている。操作画面の表示順番は、予め設定されている。
画像選択処理部25は、アルバムプリント対象の画像を選択する機能である。「アルバム対象の画像」は、表紙および中ページに使用されるコマ画像を含む。モニター12に表示された複数のコマ画像のうち、アルバムプリント対象の画像を個々に選択したり、全コマを選択できるように構成される。例えば、コマ画像がアルバム対象として未使用の状態で表示され、顧客が自らの判断でアルバム対称のコマ画像を、タッチパネル13を用いて選択する構成である。
天地調整処理部26は、アルバムプリント対象の画像の天地方向を調整する機能である。モニター12に表示された複数のコマ画像のうち、アルバムプリント対象の画像に対して、天地調整を行える。天地調整方法としては、例えば右回りで90度ごとに回転させてもよく、180度回転させるように構成してもよい。また、モニター12に表示された複数のコマ画像のうち、アルバムプリント対象の画像を選択する前に、天地調整を行い、この天地調整の後にアルバムプリント対象の画像を選択してもよい。この場合には、天地調整されたコマ画像を確認してからアルバムに含ませるかを判断できるため、選択漏れをなくし、また顧客の操作性を向上させることができる。
また、天地調整処理部26は、コマ画像ごとのExif情報を取得し、Exif情報に含まれるデータから天地方向を判断し、モニター12に表示させる際に、自動的に天地方向を調整した状態でコマ画像を表示できるように構成される。
以上の画像選択処理部25および天地調整処理部26の機能によって、アルバムプリント対象画像を特定できる。このように特定されて設定されたアルバム画像データのアルバムプリント対象画像は、アルバム表示処理部27の機能によって、アルバム仕上がり状態として表示させることができる。
アルバム表示処理部27は、アルバム仕上がり状態として、例えば、製本されたアルバムの状態で表示する構成が例示される。この製本されたアルバムの場合に、表表紙から順に1ページづつ最終ページ(あるいは裏表紙)まで開き、ページ単位あるいは見開きページ単位に、そこに配置されたコマ画像を確認することができる。また、この表表紙から順に1ページづつ開く動作処理を自動で実行させる構成、ページを捲るタイミングを所定時間(1〜数秒)間隔に設定する構成、任意のページで停止させる構成、停止させた動作を再度実行させる構成、当該開く動作処理の自動を解除し、入力指令によって1ページごとに捲るように実行する構成、最終ページ(あるいは裏表紙)から順に1ページづつ表表紙まで開く動作処理に変更する構成等もさらに有することができる。
画像数選択処理部22は、アルバムプリント注文可能な状態に設定する場合に、1ページあたりの画像数を選択する機能である。アルバムプリントの1ページあたりの画像数としては、例えば、1コマ、2コマ、3コマ等の選択、偶数ページごと、奇数ページごとに選択することもできる。また、ページごとにランダムにコマ数を設定することもでき、ページごとに予めコマ数を設定しておいた複数の設定値を選択するように構成できる。
アルバムサイズ選択処理部23は、アルバムプリント注文可能な状態に設定する場合に、アルバムのサイズを選択する機能である。アルバムサイズは、例えば、製本タイプの仕上がりの場合、横幅8インチ×縦8インチ、横幅8インチ×縦10インチ、横幅10インチ×縦8インチ等が例示される。
テンプレートデザイン選択処理部24は、アルバムプリント注文可能な状態に設定する場合に、アルバムのテンプレートデザインを選択する機能である。テンプレートデザインは、表紙、中ページとも同じデザインを選択するように構成できるし、表紙と中ページのデザインを異なるように選択するように構成することもできる。また、中ページのデザインをページ単位、あるいは見開きページ単位に設定するように構成できる。
画像処理部28は、アルバムプリント注文可能な状態に設定した後に、アルバム画像データ(中ページのコマ画像と表紙のコマ画像を含む)に対する所定の画像処理を実行する機能である。所定の画像処理としては、例えば、特定の画像を選択する処理や、当該選択された画像に対する濃度変更処理、サイズ変更処理、配置変更処理および回転処理等が例示される。また、これら選択された画像に対する各種処理を選択するための手段が具備されている。
画像処理部28は、さらに、画像データに対して種々の画像処理を行う機能を有する。画像処理の内容としては、例えば、色・濃度の補正、赤目補正、逆光補正、トリミングなどの画像補正があげられる。プリントを作成する場合は、オリジナルの画像データに対して画像処理を行いプリント用画像データが生成される。
表紙編集部281は、アルバムプリント注文可能な状態に設定した後に、アルバムの表紙を編集する機能である。表紙の編集としては、例えば、表紙のコマ画像の選択、濃度変更処理、サイズ変更処理、配置変更処理および回転処理等が例示される。表紙編集部281の機能は画像処理部28の機能に包含するように構成してもよい。
部数設定部29は、アルバムプリント注文可能な状態に設定した後に、プリント部数を設定する機能である。
コントローラCの各機能は、例えば、コンピュータプログラムとCPUおよびメモリ等の協働作用により実現することができ、このプログラムは、不図示のROMに記憶されている。また、コントローラCを専用回路、ファームウエア等で構成してもよく、それらの組み合わせ構成としてもよい。
(画像処理装置)
画像処理装置4は、オーダー単位に画像データを管理する機能を有している。また、オーダー単位に写真プリント処理、メディアへの書込み処理を制御する機能を有している。以下において、画像処理装置4の主要な構成要素の一例について説明するが、これに限定されない。
画像処理装置4は、不図示のオーダー情報保存手段を備え、オーダー情報を保存する機能を有している。また、画像処理装置4は、写真プリント注文に係る画像データやオーダー情報を管理制御するオーダー管理手段を備えている。オーダー管理手段は、プリント処理に関し、プリンタの設定、プリント順序等を設定できる。また、プリント順序に関し、モニターにオーダー情報を表示させ、プリント順序を変更する機能も有する。
オーダー情報保存手段は、後述するプレジャッジ処理されて設定された補正情報、画像データ、オーダー情報等を保存している。また、画像データは、補正情報に基づいて画像処理された後のデータでもよい。
また、画像処理装置4は、各種操作画面としてモニター等の表示手段と、各種の入力用にキーボード、マウス等の入力手段を備える。
(ジャッジ処理)
ジャッジ手段は、画像データに対するプレジャッジ処理を実行する機能を有する。プレジャッジ処理において、所定数のコマ画像をモニターに表示し、コマ画像ごとにプリント条件を設定することができる。例えば、画像データ保存部に保存された、任意の画像データ(オーダー単位の画像データ)を選択し、所定数(例えば、4コマ、6コマ)のコマ画像をモニターに表示し、表示されたコマ画像に対し、プリント枚数、プリントサイズ、画像の補正情報等のプリント条件を設定することができる。プレジャッジ処理は、画像データに基づいて写真プリントを作成する前に、適切な画質の写真プリントが作成されるか否かを判定するものであり、画像データに対する判定をオペレータが行なうための機能を提供し、かかる機能は主としてソフトウェアにより提供される。このプレジャッジ処理は必ず行なわなければならないものではなく、プレジャッジ処理を省略してプリント処理を行うことも可能である。
ジャッジ手段は、例えば、色や濃度を補正するための補正情報を入力する機能を提供するものであり、かかる補正情報の入力は必要に応じて設定される。その他の補正情報の設定としては、赤目補正、逆光補正などの特殊補正の設定が例としてあげられる。
また、プリント枚数の設定としては、フィルムスキャナーから取得した画像データに関してはデフォルトで1が設定されるが、オペレータの入力操作により変更することができる。設定された補正情報は、画像データ、オーダー情報に関連づけられてオーダー情報保存部に保存される。
プリント用画像データ作成手段は、ジャッジ手段で設定されたプリント条件の補正データ、プリントサイズ等の補正情報に基づいて、それに対応する画像データを画像処理し、プリント用画像データ(RGB画像データである)を作成する機能を有している。プリント用画像データ作成手段は、コンピュータプログラムと、CPU、メモリ等ハードウェア資源との協働作用によって実現する構成や、また、専用回路で構成された画像処理基板での構成が例示される。画像処理基板としては、例えば、入力メモリ、画像処理回路部、展開メモリにより構成され、画像処理回路部において所定の画像処理が行なわれる。具体的には、プレジャッジ処理等の補正データに基づく色・濃度の補正、設定されたプリントサイズに従ったデータの拡縮処理などである。ここで作成されたプリント用画像データは、プリンタ側に通信手段によって送信される。また、プリント用画像データ作成手段は、アルバム画像データ作成手段によって作成されたアルバム画像データをコマ画像ごとの補正情報に応じて画像処理する機能を有する。
アルバム作成データ保存手段は、アルバムテンプレート情報を保存している。アルバムテンプレート情報は、例えば、アルバムのタイプ、アルバムサイズ、1ページ当たりの画像数、画像の配置(レイアウト)、アルバムデザイン、表紙のデザイン等を有して構成され、プリント注文受付装置1で設定されるアルバムの各種設定情報を少なくとも有して構成されている。
アルバム画像データ作成手段は、画像データとアルバム設定情報に基づいて、アルバム画像データを作成する機能を有している。画像データは、プレジャッジ処理で設定された補正情報に基づく画像処理が施されてもよく、予め設定されている所定の補正(例えば、赤め補正等)が施されてもよい。
プリント注文受付装置1から受信したオーダー情報において、アルバムプリント対象のコマ画像ごとの画像データ(各種の画像処理済み)とアルバム設定情報が含まれている場合、アルバム設定情報中の各種ID情報をキーにアルバム作成データ保存手段に保存されているアルバム設定の各種データが検索される。検索されたアルバム設定データに基づいて、画像データが画像合成処理されて、アルバム画像データが作成される。
また、別実施形態として、プリント注文受付装置1側で、アルバム画像データ作成手段の機能を有している場合には、アルバム画像データ(上述のプリント注文受付装置1で説明したアルバム画像データに相当する)がプリント注文受付装置1側から送信され、オーダー情報保存手段に保存される。この場合、画像処理装置4側でアルバム画像データを作成する処理をしなくてもよいように構成できる。
また、アルバム画像データ作成手段で作成されたアルバム画像またはプリント注文受付装置1側から送信されたアルバム画像データに係るアルバム画像を表示手段で表示し、オペレータによる画像の確認あるいは編集が可能に構成される。
プリント制御手段は、プリント指示を受け付けると、プリント指示されたオーダーの画像データに基づいてプリント用画像データを作成する指令をプリント用画像データ作成手段に行ない、これに応じてプリント用画像データ作成部でプリント用画像データが作成される。
また、アルバムプリント制御手段は、アルバム画像データ作成手段で作成されたアルバム画像データまたはプリント注文受付装置1側から送信されたアルバム画像データをプリントするように制御する機能である。アルバムプリント制御手段は、アルバムプリントの指示を受け付けると、アルバム画像データに基づいてアルバムプリント用画像データを作成する指令をプリント用画像データ作成手段に行ない、これに応じてプリント用画像データ作成手段でアルバムプリント用画像データが作成される。作成されたアルバムプリント用画像データがプリンタ側に送信され、プリンタにおいて、アルバムプリント用画像データに基づく写真プリント処理が実行される。
なお、別実施形態として、プリント注文受付装置1側から直接にプリンタ側にアルバム画像データを送信し、プリンタ側で、アルバムプリント用画像データが作成されてもよい。
(プリント注文受付装置におけるアルバム注文のフロー)
次に、図4のフローチャート、図10〜28の注文操作画面を用いて、アルバム注文の手順について説明する。
図10のような注文操作画面で操作画面の言語の選択を行える。「日本語」の部分をタッチすると、日本語の操作画面モードが選択されて、日本語で次のオーダーメニュー画面が表示される。この操作画面の言語選択は、図5の操作画面の言語データに基づいて設定される。なお、この画面は省略され次の画面から開始されていてもよい。
図11のオーダーメニューの選択画面で、「アルバム」ボタン1101をタッチしてアルバム注文を選択する(ステップS1)。次の画面(図12)で、アルバムプリントの注文操作タイプを選択することができる。複数の注文操作タイプが設定されている場合にこの画面が表示される。ここでは「タイプ4(フォトブック)」ボタン1201をタッチし次の画面に移行させる。なお、この画面は省略され、図11から図13の画面に移行するように構成できる。タイプ4(フォトブック)の注文操作手順は、本発明の目的達成のために、注文操作を簡単にしてアルバムの商品性を維持しつつ、注文操作占有時間を短縮させるために構成されている。
図13の画面で、メディアの種類を選択してあるいは選択せずに、顧客のメディアAを、プリント注文受付装置1のメディア駆動部10に挿入する。メディアの種類を選択しない場合は自動的にメディアの種類が判定され、それに対応するメディア駆動部10が起動する。メディアAから画像データが読み込まれる(ステップS2)。
メディアAに複数のフォルダが作成されている場合がある。また、メディアAから必要な画像を選択して読み込ませたい要望がある。このような場合に、図14の画面において、メディアAに作成されたフォルダ単位に読み込ませる構成と、撮影の日付けごとに読み込ませる構成と、全コマ画像を読み込ませる構成を選択することができる。例えば、「フォルダごとに分類」をタッチすると、図15の画面に移行する。この画面では、画像データがフォルダごとに分類されて表示され、選択に際し、複数のフォルダを選択できる。また、フォルダ内のコマ画像をレビューさせて確認することができる。
また、画像データを読み込ませる場合に、画像データそのものではなく、コマ画像のサムネイル画像データが読み込まれることが好ましい。サムネイル画像データが含まれていない場合には、画像データが読み込まれ、オリジナル画像からサムネイル画像が生成されてもよい。このサムネイル画像は表示のために用いられる。また、画像データあるいはサムネイル画像データには、画像IDが含まれる。また、画像データにはExif情報が含まれていることが好ましい。
次いで、画像データの読み込みが成功すると、図16の画面に移行する。この画面で、1ページあたりの画像数を選択できる(ステップS3)。「1コマ」をタッチすれば、中ページの全てにおいて1コマ画像のみがプリントされる。「マルチ」をタッチすると、図17の画面に移行し、ページあたりのコマ画像数を選択することができる。この画面では、例えば、「2コマレイアウト」、「3コマレイアウト」、「偶数ページ2コマ+奇数ページ1コマ」、「偶数ページ1コマ+奇数ページ2コマ」等が選択できる。「おまかせ」を選択すると、ページ単位にコマ画像数がランダムに設定される。1ページあたりのコマ画像数は、レイアウトデータ(図8)やアルバムテンプレートデータ(図6)に予め設定されており、操作画面の設定時に適宜設定、変更することができる。また、不要であれば、1ページあたりのコマ画像数の設定を省略することができる。
次いで、1ページあたりのコマ画像数の設定の後に、図18の画面に移行する。この画面で、アルバムのサイズを選択できる(ステップS4)。この写真店で提供可能なアルバムのサイズを設定できる。料金も同時に表示する構成とすることで、顧客の選択性も向上される。「詳細○」をタッチすると、アルバムの仕様画面(不図示)に移行し、詳細データを確認することができる。アルバムのサイズは、アルバムサイズデータ(図7)やアルバムテンプレートデータ(図6)に予め設定されており、操作画面の設定時に適宜設定、変更することができる。また、不要であれば、アルバムサイズの設定を省略することができる。
次いで、アルバムサイズの選択の後に、図19の画面に移行する。この画面で、アルバムのデザインを選択できる(ステップS5)。提供可能なアルバムのデザインを設定できる。デザイン一覧から所望のデザインをタッチして、レビュー表示させることができる。アルバムデザインは、アルバムデザインデータ(図9)やアルバムテンプレートデータ(図6)に予め設定されており、操作画面の設定時に適宜設定、変更することができる。また、不要であれば、アルバムデザインの設定を省略することができる。
なお、以上のステップS3からS5の処理の順番は適宜変更できる。また、ステップS3からS5を全て省略し、初期値のアルバムテンプレートを使用する構成であってもよい。
次いで、表紙画像の選択、天地調整に移行する(ステップS6)。図20の画面において、表紙に含ませるコマ画像を選択することができる。また、天地調整のためにコマ画像を回転させることができる。表示コマ数の切り替えや、現時点を基準に古い撮影日順にあるいは新しい撮影日順に表示を切り替えることができる。なお、ステップS6を省略し、任意に選択されたコマ画像(例えば、1コマ目、ランダムに選択されたコマ画像等)を使用する構成であってもよい。
次いで、中ページに使用する画像の選択、天地調整に移行する(ステップS7)。図21の画面において、コマ画像を個々に選択できる。一括して全画像を選択することもできる。また、天地調整のためにコマ画像を回転させることができる。表示コマ数の切り替えや、現時点を基準に古い撮影日順にあるいは新しい撮影日順に表示を切り替えることができる。「OK」ボタンを選択することで画像データの読み込みが開始される(図22、ステップS8)。なお、すでにオリジナルの画像データが読み込まれている場合には、この処理は省略される。
アルバム対象として特定され、天地調整されたコマ画像は、アルバム画像データを構成する。このデータに基づいて、次の図23の画面では、アルバム表示状態でコマ画像を確認することができる(ステップS9)。図23の画面中、2301は、製本タイプのアルバムの外観を示している。実際には、タイトル欄にタイトルが示され、表紙画像欄には選択されたコマ画像が示される。図24に示すように、製本アルバム2401は、自動的に、表表紙から順に1ページづつ最終ページまで開き、ページ単位あるいは見開きページ単位に、そこに配置されたコマ画像を確認することができる。ページを捲るタイミングは予め設定されている。また、「停止」ボタン2402をタッチすることで任意のページで停止させることができ、停止させた動作を、「停止」ボタン2402を再度タッチさせて自動捲りを再開するように構成できる。また、「停止」ボタン2402をタッチすることで当該開く動作処理の自動を解除し、「矢印」ボタン2403、2404の入力指令によって1ページごとに捲るように実行する構成もできる。
また、部数欄2302において、アルバム部数を設定することができる(ステップS10、S11)。初期値として「1部」が設定されている。
また、「表紙編集」ボタン2303をタッチすることで、図25の画面に移行し、表紙の編集をすることができる(ステップS12、13)。図25の画面において、表紙画像欄2501のなかに、選択されたコマ画像2502が示されている。候補のコマ画像は、2503の欄に示され、任意のコマ画像をタッチして「画像確定」ボタン2504をタッチすることで、表紙の画像を置き換えることができる。また、コマ画像2502は、表紙画像欄2501内を移動することができ、それを右欄2505の移動ボタンをタッチして指示できる。また、コマ画像を回転させたり、拡大・縮小させたりできる。また、「タイトル編集」ボタンをタッチすることで、図26の画面に移行し、メインタイトル2601、サブタイトル、背表紙を編集できる。編集欄2602において、編集したい欄をタッチさせ、不図示の文字キーを画面に表示させてキータッチして文字を編集する構成である。
また、「中ページ編集」ボタン2304をタッチすることで、図27の画面に移行し、中ページの画像を編集することができる(ステップS14、15)。図27の画面において、ページ画像欄2701のなかに、選択されたコマ画像2702が示されている。候補のコマ画像は、2703の欄に示され、任意のコマ画像をタッチして「画像確定」ボタン2704をタッチすることで、コマ画像を置き換えることができる。また、コマ画像2702は、ページ画像欄2701内を移動することができ、それを右欄2705の移動ボタンをタッチして指示できる。また、コマ画像を回転させたり、拡大・縮小させたりできる。また、コマ画像ごとに濃度補正を設定したり、赤目補正、逆光補正の設定もできる。
図24に戻り、アルバム表示状態(コマ画像の確認を含む)、部数、表紙編集、中ページ編集をすべて確認後、それを確定するために、「プリント画像確定」ボタン2405をタッチする。これによって、アルバムプリント対象の画像およびアルバムの仕様が確定する。なお、部数設定、表紙編集、中ページ編集は必須操作ではなく省略することができる。
次いで、図28に示す画面で、注文に係る料金を表示されることができる。なお、注文者の氏名や連絡先等を入力するための文字キー、数字キーが表示され、入力操作を受け付けてもよい。「注文確定」ボタン2801をタッチすることで注文内容が確定する(ステップS16)。
注文内容が確定すると、オーダー情報として、アルバムプリント対象の画像データとアルバム設定情報が共に、画像処理装置4に送信される。画像処理装置4は、上述したように、画像データとアルバム設定情報から、アルバム画像データを作成する。そして、オーダーの順番に従ってアルバムプリントの指示を受け付けると、アルバム画像データに基づいてアルバムプリント用画像データが作成される。作成されたアルバムプリント用画像データがインクジェットプリンタ3に送信され、インクジェットプリンタ3によって、アルバムの表紙、中ページの両面あるいは片面プリント処理が実行される。また、別実施形態として、プリント注文受付装置1において、アルバムプリント対象の画像データとアルバム設定情報からアルバム画像データを作成し、このアルバム画像データを画像処理装置4に送信するように構成できる。また、アルバム画像データからアルバムプリンタ用画像データを作成せずに、アルバム画像データに基づいてプリンタで印刷できるように構成できる。
(実施形態2)
本発明のプリント注文受付装置1の上述の機能要素を、画像処理装置4に具備させることもできる。この場合、写真店のオペレータが顧客に代わって操作することができる。
(実施形態3)
本発明のプリント注文受付装置1の機能要素は、ソフトウェアとハードウェア(CPU(MPUを含む概念)、メモリ等)の協働作用によって実現でき、専用回路あるいはファームウエア等で、またはそれらの組み合わせで実現することもできる。
ソフトウェアで実現する場合、そのプログラムは以下のようになる。このプログラムは、記録媒体に記録され、記録媒体に保存された形態として提供可能であり、また、通信回線を介して提供(ダウンロード提供)されてもよい。通信回線を介して提供される場合、その一部の機能のみが提供されてもよく、他の一部がサーバ装置に残っていてもよく、全体の機能として本発明の機能が発揮されていれば本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の顧客のアルバムプリント注文操作に用いられるアルバムプリント注文プログラムであって、
コンピュータに、
アルバムプリント対象の画像を選択する画像選択処理と、アルバムプリント対象の画像の天地方向を調整する天地調整処理とを、少なくとも有してアルバムプリント対象画像を特定し、アルバムプリント注文可能な状態にする注文可能状態設定ステップと、
前記注文可能状態設定ステップの後に、前記アルバムプリント対象画像に対する所定の画像処理を実行する画像処理ステップを、少なくとも実行させることを特徴とする。
また、前記注文可能状態設定ステップにおいて、前記特定されたアルバムプリント対象画像を、アルバム仕上がり状態として表示するアルバム表示処理を、さらに有する構成である。
また、前記注文可能状態設定ステップにおいて、1ページあたりの画像数を選択する画像数選択処理と、アルバムのサイズを選択するアルバムサイズ選択処理と、アルバムのテンプレートデザインを選択するテンプレートデザイン選択処理と、をさらに有する構成である。
また、前記所定の画像処理を実行する画像処理ステップにおいて、特定の画像を選択し、当該画像に対し、濃度変更処理、サイズ変更処理、配置変更処理および回転処理のうちから選択される1つ以上の処理を実行する構成を有する。
また、前記注文可能状態設定ステップの後に、プリント部数を設定する部数設定ステップを、コンピュータにさらに実行させる構成である。
また、前記注文可能状態設定ステップの後に、アルバムの表紙を編集する表紙編集ステップを、コンピュータにさらに実行させる構成である。
上述のプログラムは、画像処理装置4あるいはサーバ装置(不図示)に保存され、ネットワーク(インターネット接続を含む)を介して接続された注文者PC(携帯型コンピュータ、汎用パソコン、ワークステーション等を含む)の要求に応じてダウンロード可能に構成される。ダウンロードされたプログラムは、注文者PCにインストールされ実行可能に構成される。この場合、注文者は、自宅のパソコン上からアルバムプリント注文を簡単に行える。
(別実施形態)
インクジェットプリンタ3のインクジェット方式は、シリアル走査型のプリントヘッドを用いた方式に限らず、ライン走査型のプリントヘッドを用いたインクジェット方式でもよい。