JP2010062052A - プラズマディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010062052A
JP2010062052A JP2008227949A JP2008227949A JP2010062052A JP 2010062052 A JP2010062052 A JP 2010062052A JP 2008227949 A JP2008227949 A JP 2008227949A JP 2008227949 A JP2008227949 A JP 2008227949A JP 2010062052 A JP2010062052 A JP 2010062052A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
panel
electrode
voltage
discharge
aging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2008227949A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsuneo Ikura
恒生 伊倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2008227949A priority Critical patent/JP2010062052A/ja
Publication of JP2010062052A publication Critical patent/JP2010062052A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

【課題】エージング工程中のパネル温度の面内分布の均一性が向上し、エージング工程中の面内の放電状態に差異が生じることによる色ムラや輝度ムラといった表示不良の発生を防止することができる。
【解決手段】複数の表示電極対を有した前面基板と、背面基板とを対向配置して、表示電極対に所定の電圧を印加してエージングを行う工程を有したプラズマディスプレイパネルの製造方法において、前面基板および背面基板に熱伝導部材を介して金属板を配置し、金属板を加圧してエージングを行うことを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネル(以下、パネルという)の製造方法に関するものである。
このプラズマディスプレイ装置に用いられるプラズマディスプレイパネル(以下、単にパネルと称する)は、大別して、駆動的にはAC型とDC型があり、放電形式では面放電型と対向放電型の2種類があるが、高精細化、大画面化および製造の簡便性から、現状では、プラズマディスプレイ装置の主流は、3電極構造の面放電型のものである。
この面放電型のプラズマディスプレイパネル構造は、少なくとも前面側が透明な一対の基板を基板間に放電空間が形成されるように対向配置するとともに、前記放電空間を複数に仕切るための隔壁を基板に配置し、かつ前記隔壁により仕切られた放電空間で放電が発生するように基板に電極群を配置するとともに前記放電空間にXeやNeといった放電ガスを封入し、放電により発光する赤色、緑色、青色に発光する蛍光体を設けて複数の放電セルを構成したもので、放電により発生する波長の短い真空紫外光によって蛍光体を励起し、赤色、緑色、青色の放電セルからそれぞれ赤色、緑色、青色の可視光を発することによりカラー表示を行っている。
このようなプラズマディスプレイ装置は、液晶パネルに比べて高速の表示が可能であり、視野角が広いこと、大型化が容易であること、自発光型であるため表示品質が高いことなどの理由から、フラットパネルディスプレイの中で最近特に注目を集めており、多くの人が集まる場所での表示装置や家庭で大画面の映像を楽しむための表示装置として各種の用途に使用されている。
ところで、このようなプラズマディスプレイ装置においては、その製造された直後のパネルの放電特性はパネル内に形成し放電空間に直接晒される保護膜、蛍光体に付着した不純物等の影響のため、点灯時間とともに大きく変化し、安定した性能を実現することができない。
そこで一般的にはパネルを製造した後、プラズマディスプレイ装置に組み立てる前に、特許文献1、特許文献2に示すようにパネルに所定の電圧を印加して、所定の時間、強制的に放電をさせるというエージング工程を行って放電特性を安定化させることが行われる。
さらにこのようなパネルの製造工程において、このエージング工程を行っている途中で、前面板、背面板を構成しているガラス基板にひびが入り、割れてしまうという問題に対して、特許文献3に示すようにパネルに熱伝導部材を接触させ。冷却しながらエージング工程を行う技術が開示されている。
特開平11−213891号公報 特開2002−75207号公報 特開2005−285788号公報
ところで、近年ではこのようなプラズマディスプレイ装置においては、パネル自体が対角150インチを超えるような大型化や、一枚のマザーガラスから対角42インチのパネルを16枚切出すような多面取りが進行している。
しかしながら、このような大型化したガラス基板は製造工程における残留応力の影響から、パネル製造時にて基板自体の反りが発生しやすい。そして、この反りのために、上記エージング工程を行っている際に、パネル表面に接触させる熱伝導部材が、パネルの一部のみに接触し、エージングによって発生する熱の分布がパネル面内で不均一になってしまう現象が生じる。
エージングによって発生する熱は、パネル内の保護膜、蛍光体に吸着した不純ガス等の脱ガス作用に大きく影響している。このため、上記パネル面内の熱分布によって、面内の放電状態に差異が生じ、エージング工程後の色ムラや輝度ムラといった表示不良が発生するという問題が発生していた。
本発明はこのような現状において、エージング工程におけるパネルの色ムラや輝度ムラといった表示不良を防止することを目的とするものである。
この課題を解決するために本発明のプラズマディスプレイパネルの製造方法は、複数の表示電極対を有した前面基板と、背面基板とを対向配置して、表示電極対に所定の電圧を印加してエージングを行う工程を有したプラズマディスプレイパネルの製造方法において、前面基板および背面基板に熱伝導部材を介して金属板を配置し、金属板を加圧してエージングを行うことを特徴とする。
これにより、ガラス基板製造工程あるいはパネル製造工程において生じた残留応力のため反りを持つパネルであってもパネル面内の熱分布が均一な状態でエージングを行うことができる。
ここで、金属板の加圧は、前面板側または背面板側の一方のみから行うことが望ましい。また、金属板の加圧はシリンダーによって行ってもよく、スプリングによって行ってもよい。
これにより効果的に熱伝導部材をパネルに密着させた状態でエージングすることが可能であり、また別段の動力を必要とすることなく熱伝導部材をパネルに密着させた状態でエージングを行うことができる。
本発明にかかるプラズマディスプレイパネルの製造方法によれば、エージング工程中のパネル温度の面内分布の均一性が向上し、エージング工程中の面内の放電状態に差異が生じることによる色ムラや輝度ムラといった表示不良の発生を防止することができるという効果が得られる。
以下、本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの製造方法について、図1〜図7を用いて説明するが、本発明の実施の態様はこれに限定されるものではない。
まず、プラズマディスプレイ装置におけるパネルの構造について図1を用いて説明する。図1に示すように、パネルは、ガラス製の前面基板1と背面基板2とを、その間に放電空間を形成するように対向配置することにより構成されている。前面基板1上には表示電極を構成する走査電極3と維持電極4とが互いに平行に対をなして複数形成されている。そして、走査電極3および維持電極4を覆うように誘電体層5が形成され、誘電体層5上には保護層6が形成されている。
また、背面基板2上には絶縁体層7で覆われた複数のデータ電極8が設けられ、その絶縁体層7上には井桁状の隔壁9が設けられている。また、絶縁体層7の表面および隔壁9の側面に蛍光体層10が設けられている。そして、走査電極3および維持電極4とデータ電極8とが交差するように前面基板1と背面基板2とが対向配置されており、その間に形成される放電空間には、放電ガスとして、例えばネオンとキセノンの混合ガスが封入されている。なお、パネルの構造は上述したものに限られるわけではなく、例えばストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。
図2はこのパネルの電極配列図である。行方向にn本の走査電極SC1〜SCn(図1の走査電極3)およびn本の維持電極SU1〜SUn(図1の維持電極4)が配列され、列方向にm本のデータ電極D1〜Dm(図1のデータ電極8)が配列されている。そして、1対の走査電極SCiおよび維持電極SUi(i=1〜n)と1つのデータ電極Dj(j=1〜m)とが交差した部分に放電セルが形成され、放電セルは放電空間内にm×n個形成されている。
図3はこのパネルを用いたプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図である。このプラズマディスプレイ装置は、パネル11、画像信号処理回路12、データ電極駆動回路13、走査電極駆動回路14、維持電極駆動回路15、タイミング発生回路16および電源回路(図示せず)を備えている。
画像信号処理回路12は、画像信号sigをサブフィールド毎の画像データに変換する。データ電極駆動回路13はサブフィールド毎の画像データを各データ電極D1〜Dmに対応する信号に変換し、各データ電極D1〜Dmを駆動する。タイミング発生回路16は水平同期信号Hおよび垂直同期信号Vをもとにして各種のタイミング信号を発生し、各駆動回路ブロックに供給している。走査電極駆動回路14はタイミング信号にもとづいて走査電極SC1〜SCnに駆動電圧波形を供給し、維持電極駆動回路15はタイミング信号にもとづいて維持電極SU1〜SUnに駆動電圧波形を供給する。ここで、前記走査電極駆動回路14および維持電極駆動回路15は、維持パルス発生部17を備えている。
次に、パネルを駆動するための駆動電圧波形とその動作について図4を用いて説明する。図4はパネルの各電極に印加する駆動電圧波形を示す図である。
本実施の形態によるプラズマディスプレイ装置においては、1フィールドを複数のサブフィールドに分割し、それぞれのサブフィールドは初期化期間、書込み期間、維持期間を有している。
第1サブフィールドの初期化期間では、データ電極D1〜Dmおよび維持電極SU1〜SUnを0(V)に保持し、走査電極SC1〜SCnに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi1(V)から放電開始電圧を超える電圧Vi2(V)に向かって緩やかに上昇するランプ電圧を印加する。すると、すべての放電セルにおいて1回目の微弱な初期化放電を起こし、走査電極SC1〜SCn上に負の壁電圧が蓄えられるとともに維持電極SU1〜SUn上およびデータ電極D1〜Dm上に正の壁電圧が蓄えられる。ここで、電極上の壁電圧とは電極を覆う誘電体層や蛍光体層上等に蓄積した壁電荷により生じる電圧を指す。
その後、維持電極SU1〜SUnを正の電圧Vh(V)に保ち、走査電極SC1〜SCnに電圧Vi3(V)から電圧Vi4(V)に向かって緩やかに下降するランプ電圧を印加する。すると、すべての放電セルにおいて2回目の微弱な初期化放電を起こし、走査電極SC1〜SCn上と維持電極SU1〜SUn上との間の壁電圧が弱められ、データ電極D1〜Dm上の壁電圧も書込み動作に適した値に調整される。
続く書込み期間では、走査電極SC1〜SCnを一旦Vr(V)に保持する。次に、1行目の走査電極SC1に負の走査パルス電圧Va(V)を印加するとともに、データ電極D1〜Dmのうち1行目に表示すべき放電セルのデータ電極Dk(k=1〜m)に正の書込みパルス電圧Vd(V)を印加する。このときデータ電極Dkと走査電極SC1との交差部の電圧は、外部印加電圧(Vd−Va)(V)にデータ電極Dk上の壁電圧と走査電極SC1上の壁電圧とが加算されたものとなり、放電開始電圧を超える。そして、データ電極Dkと走査電極SC1との間および維持電極SU1と走査電極SC1との間に書込み放電が起こり、この放電セルの走査電極SC1上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU1上に負の壁電圧が蓄積され、データ電極Dk上にも負の壁電圧が蓄積される。
このようにして、1行目に表示すべき放電セルで書込み放電を起こして各電極上に壁電圧を蓄積する書込み動作が行われる。一方、書込みパルス電圧Vd(V)を印加しなかったデータ電極D1〜Dmと走査電極SC1との交差部の電圧は放電開始電圧を超えないので、書込み放電は発生しない。以上の書込み動作をn行目の放電セルに至るまで順次行い、書込み期間が終了する。
続く維持期間では、走査電極SC1〜SCnには第1の電圧として正の維持パルス電圧Vs(V)を、維持電極SU1〜SUnには第2の電圧として接地電位、すなわち0(V)をそれぞれ印加する。このとき書込み放電を起こした放電セルにおいては、走査電極SCi上と維持電極SUi上との間の電圧は維持パルス電圧Vs(V)に走査電極SCi上の壁電圧と維持電極SUi上の壁電圧とが加算されたものとなり、放電開始電圧を超える。そして、走査電極SCiと維持電極SUiとの間に維持放電が起こり、このとき発生した紫外線により蛍光体層が発光する。そして走査電極SCi上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SUi上に正の壁電圧が蓄積される。このときデータ電極Dk上にも正の壁電圧が蓄積される。
書込み期間において書込み放電が起きなかった放電セルでは、維持放電は発生せず、初期化期間の終了時における壁電圧が保持される。続いて、走査電極SC1〜SCnには第2の電圧である0(V)を、維持電極SU1〜SUnには第1の電圧である維持パルス電圧Vs(V)をそれぞれ印加する。すると、維持放電を起こした放電セルでは、維持電極SUi上と走査電極SCi上との間の電圧が放電開始電圧を超えるので、再び維持電極SUiと走査電極SCiとの間に維持放電が起こり、維持電極SUi上に負の壁電圧が蓄積され走査電極SCi上に正の壁電圧が蓄積される。
以降同様に、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとに交互に輝度重みに応じた数の維持パルスを印加することにより、書込み期間において書込み放電を起こした放電セルで維持放電が継続して行われる。こうして維持期間における維持動作が終了する。
続くサブフィールドにおける初期化期間、書込み期間、維持期間の動作も第1サブフィールドにおける動作とほぼ同様のため、説明を省略する。
図5に上記で説明した構造のパネルを組み込んだプラズマディスプレイ装置の全体構成の一例を示している。
図において、21はアルミニウムなどの金属製の放熱板を兼ねた保持板としてのシャーシ部材で、このシャーシ部材21の前面側には、パネル11がシャーシ部材21との間に放熱シート(図5には図示せず)を介在させて接着材などにより接着することにより、保持されている。
ここで、前記放熱シートは、パネル11をシャーシ部材21の前面側に接着して保持し、パネル11で発生した熱をシャーシ部材21に効率よく伝え、放熱を行うためのものであり、厚さは1mm〜2mm程度である。この放熱シートとしては、アクリルやウレタン、シリコン樹脂やゴムなどの合成樹脂材料に熱伝導性を高めるフィラーを含有させた絶縁性の放熱シートや、グラファイトシート、金属シートなどを用いることができる。また、放熱シート自体に接着力を持たせ、パネル11をシャーシ部材21に放熱シートのみで接着して保持する構成や、放熱シートには接着力がなく、別の両面接着テープを用いてパネル11をシャーシ部材21に接着する構成などを用いることができる。
また、パネル11の両側縁部には、走査電極3および維持電極4の電極引出部に接続された表示電極用配線部材としてのフレキシブル配線板22が設けられ、シャーシ部材21の外周部を通して背面側に引き回され、走査電極駆動回路14の駆動回路ブロックおよび維持電極駆動回路15の駆動回路ブロックにコネクタを介して接続されている。
一方、パネル11の下部および上部縁部には、データ電極8の電極引出部に接続されたデータ電極用配線部材としての複数のフレキシブル配線板25が設けられ、そしてそのフレキシブル配線板25は、データ電極駆動回路13の複数のデータドライバそれぞれに電気的に接続されるとともに、シャーシ部材21の外周部を通して背面側に引き回され、前記シャーシ部材21の背面側の下部および上部位置に配置されたデータ電極駆動回路13の駆動回路ブロックに電気的に接続されている。
制御回路ブロックは、テレビジョンチューナ等の外部機器に接続するための接続ケーブルが着脱可能に接続される入力端子部を備えた入力信号回路ブロックから送られる映像信号に基づき、画像データをパネル11の画素数に応じた画像データ信号に変換してデータ電極駆動回路13の駆動回路ブロックに供給すると共に、放電制御タイミング信号を発生し、各々走査電極駆動回路14の駆動回路ブロックおよび維持電極駆動回路15の駆動回路ブロックに供給し、階調制御等の表示駆動制御を行うもので、シャーシ部材21のほぼ中央部に配置されている。
電源ブロックは、前記各回路ブロックに電圧を供給するもので、前記制御回路ブロックと同様、シャーシ部材21のほぼ中央部に配置され、電源ケーブル(図示せず)が装着されるコネクタを通して商用電源電圧が供給される。これらの駆動回路ブロックや制御回路ブロックや入力信号回路ブロックや電源ブロックは、前記シャーシ部材21の背面側に設けられたボス部にビスなどにより固定されている。
また、前記駆動回路ブロックの近傍には、冷却ファン31がアングル32に保持されて配置されており、この冷却ファン31から送られる風により駆動回路ブロックが冷却されるように構成されている。さらに、シャーシ部材21の上部位置には、上部位置に配置したデータ電極駆動回路13の駆動回路ブロックを冷却するとともに、シャーシ部材21の背面側において、装置全体の内部に下部から上部に向かって空気流を起こすことにより、装置内部を冷却する3個の冷却ファン33が配置されている。
さらに、前記シャーシ部材21には、補強用のアングル34、35が水平方向および垂直方向に配置して固定され、水平方向に配置したアングル34には、装置を立てた状態で保持するためのスタンドポール36がビスなどにより固定されている。
以上のような構造のモジュールは、前記パネル11の前面側に配置される前面保護カバー37と、前記シャーシ部材21の背面側に配置される金属製のバックカバー38とを有する筐体内に収容され、これによりプラズマディスプレイ装置が完成する。ここで、前記前面保護カバー37は、パネル11の前面側の画像表示領域が表出する開口部39aを有する樹脂や金属からなる前面枠39と、この前面枠39の開口部39aに取付けられかつ光学フィルターや電磁波の不要輻射を抑制するための不要輻射抑制膜が設けられたガラスなどからなる保護板40とを備えた構成であり、前記保護板40は、保護板40の周辺部を前面枠39の開口部39aの周縁部と保護板押え金具(図示せず)とで挟むことにより、前面枠39に取り付けられている。さらに、前記バックカバー38には、モジュールで発生した熱を外部に放出するための複数の通気孔(図示せず)が設けられている。
なお、図5において、41はバックカバー38をシャーシ部材21に取付けるためのビス、42はバックカバー38にビスなどで取付けた把持部、43は上記の部材を保持するベース板、44、45は冷却を促すための金属板である。
次に、パネルの製造方法について説明する。まず、前面基板1上に、走査電極3および維持電極4とを形成する。これらは、透明電極と金属バス電極と黒色電極から構成され、それぞれは、フォトリソグラフィ法などを用いてパターニングして形成される。透明電極は薄膜プロセスなどを用いて形成され、金属バス電極は銀材料を含むペーストを所望の温度で焼成して固化している。また、黒色電極は同工程において、黒色顔料を含むペーストをスクリーン印刷する方法や黒色顔料をガラス基板の全面に形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングし、焼成することにより形成される。
次に、走査電極3および維持電極4を覆うように前面基板1上に誘電体ペーストをダイコート法などにより塗布して誘電体ペースト層(誘電体材料層)を形成する。誘電体ペーストを塗布した後、所定の時間放置することによって塗布された誘電体ペースト表面がレベリングされて平坦な表面になる。その後、誘電体ペースト層を焼成固化することにより、誘電体層5が形成される。なお、誘電体ペーストはガラス粉末などの誘電体材料、バインダーおよび溶剤を含む塗料である。次に、誘電体層5上に酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層6を真空蒸着法により形成する。以上の工程により前面基板1上に所定の構成物が形成され、前面板が完成する。
一方、背面板は次のようにして形成される。まず、背面基板2上に、銀(Ag)材料を含むペーストをスクリーン印刷する方法や、金属膜を全面に形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングする方法などによりデータ電極8用の構成物となる材料層を形成し、それを所望の温度で焼成することによりデータ電極8を形成する。次に、データ電極8が形成された背面ガラス基板上にダイコート法などによりデータ電極8を覆うように誘電体ペーストを塗布して誘電体ペースト層を形成する。その後、誘電体ペースト層を焼成することにより絶縁体層7を形成する。なお、誘電体ペーストはガラス粉末などの誘電体材料とバインダーおよび溶剤を含んだ塗料である。
次に絶縁体層7上に隔壁材料を含む隔壁形成用ペーストをスクリーン印刷法やダイコート法等によって、塗布して所定の形状にパターニングすることにより、隔壁材料層を形成した後、焼成することにより隔壁9を形成する。ここで、絶縁体層7上に塗布した隔壁用ペーストをパターニングする方法としては、フォトリソグラフィ法やサンドブラスト法を用いることができる。次に、隣接する隔壁9間の絶縁体層7上および隔壁9の側面に蛍光体材料を含む蛍光体ペーストを塗布し、焼成することにより蛍光体層10が形成される。以上の工程により、背面基板2上に所定の構成部材を有する背面板が完成する。
このようにして所定の構成部材を備えた前面板と背面板とを走査電極3とデータ電極8とが直交するように精度良く対向配置して、その周囲をガラスフリットで封着し、放電空間にNe、Xeなどを含む放電ガスを封入することによりパネルが完成する。
この後、放電電圧の安定化を目的として、走査電極3および維持電極4に所定の電圧を印加してエージングを行う。
次に、本実施の形態によるエージング工程について、詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図6(a)、(b)は本発明の実施の形態1によるプラズマディスプレイパネルの製造方法におけるエージング工程を実施している状態を示しており、図6(a)は断面図、図6(b)は上面図である。上面図においてはアルミ板103、エアシリンダー107は図示していない。
上記の製造方法で作製したパネル101をエージングユニット台104に設置し、パネル101の走査電極3および維持電極4に所定の周波数、所定の電圧による駆動波形を印加して表示駆動を行うエージング工程を実施する。
このエージング工程ではパネル101をエージングユニット台104上に配置された厚さ0.5mmの熱伝導シート102上に背面板側を下にして配置する。そしてパネルの両端に引き出した端子に走査電極駆動部(図示せず)、維持電極駆動部(図示せず)、データ電極駆動部(図示せず)を接続し、それぞれの電極に対して所定の電圧を印加する。
このとき、走査電極駆動部から各走査電極に対して、所定の波形で周期的に変化するエージング電圧波形を有した駆動電圧を印加する。さらに維持電極駆動部から各維持電極に対して、走査電極に印加する駆動電圧とは位相が半周期ずれた同様の駆動電圧を印加する。
本発明においては、200Vの電圧を直流電源105から発生させ、交番電圧成分を含むエージング電圧波形として、LC共振回路106によってリンギングさせた電圧波形を45kHzの周波数で印加した。なおパネル特性に適応させる目的で矩形パルスを印加しても構わない。
そして背面板に形成したデータ電極端子には波形は印加せずGND電位とした。なお対向放電をさせる場合にはデータ電極端子に所定の周波数で所定の電圧を印加しても良い。
次に走査電極端子および維持電極端子が電極に完全に接触し、接触不良による表示不良領域がないことを確認した後、前面板表面側に厚さ0.5mmの熱伝導シート102および厚さ1.0mmのアルミ板103の積層部材を表示領域全面に接触させる。
図6(a)に示すようにエアシリンダー107でパネル前面板側に配置したアルミ板103を面圧0.1MPa/平方cm〜0.5MPa/平方cmにて加圧し、前面板側の熱伝導シート102および背面板側の熱伝導シート102をパネル101に密着させる。
このように熱伝導シート102をパネル前面板および背面板に密着させた状態でエージング工程完了まで波形を印加し続ける。
この構成によりパネル101がエージング工程中の放電によって発生する熱は面内均一に前面板側の熱伝導シート102を介してアルミ板に伝熱され、そしてアルミ板から空間に放出される。また背面板側の熱伝導シート102を介して、エージングユニット台104に伝熱され、エージングユニット台104から空間に放出される。このようにしてパネル101は面内均一に冷却される。
(第2の実施の形態)
図7(a)、(b)は本発明の実施の形態1によるプラズマディスプレイパネルの製造方法におけるエージング工程を実施している状態を示しており、図7(a)は断面図、図7(b)は上面図である。上面図においてはアルミ板103、スプリング108は図示していない。
上記の製造方法で作製したパネル101をエージングユニット台104に設置し、パネルの走査電極3および維持電極4に所定の周波数、所定の電圧による駆動波形を印加して表示駆動を行うエージング工程を実施する。
このエージング工程ではパネル101をエージングユニット台104上に配置された厚さ0.5mmの熱伝導シート102上に背面板側を下にして配置する。そしてパネルの両端に引き出した端子に走査電極駆動部(図示せず)、維持電極駆動部(図示せず)、データ電極駆動部(図示せず)を接続し、それぞれの電極に対して所定の電圧を印加する。
このとき、走査電極駆動部から各走査電極に対して、所定の波形で周期的に変化するエージング電圧波形を有した駆動電圧を印加する。さらに維持電極駆動部から各維持電極に対して、走査電極に印加する駆動電圧とは位相が半周期ずれた同様の駆動電圧を印加する。
本発明においては、200Vの電圧を直流電源105から発生させ、交番電圧成分を含むエージング電圧波形として、LC共振回路106によってリンギングさせた電圧波形を45kHzの周波数で印加した。なおパネル特性に適応させる目的で矩形パルスを印加しても構わない。
そして背面板に形成したデータ電極端子には波形は印加せずGND電位とした。なお対向放電をさせる場合にはデータ電極端子に所定の周波数で所定の電圧を印加しても良い。
次に走査電極端子および維持電極端子が電極に完全に接触し、接触不良による表示不良領域がないことを確認した後、前面板表面側に厚さ0.5mmの熱伝導シート102および厚さ1.0mmのアルミ板103の積層部材を表示領域全面に接触させる。
図7(a)に示すようにスプリング108でパネル前面板側に配置したアルミ板103を面圧0.1MPa/平方cm〜0.5MPa/平方cmにて加圧し、前面板側の熱伝導シート102および背面板側の熱伝導シート102をパネル101に密着させる。
このように熱伝導シート102をパネル前面板および背面板に密着させた状態でエージング工程完了まで波形を印加し続ける。
この構成によりパネル101がエージング工程中の放電によって発生する熱は面内均一に前面板側の熱伝導シート102を介してアルミ板に伝熱され、そしてアルミ板から空間に放出される。また背面板側の熱伝導シート102を介して、エージングユニット台104に伝熱され、エージングユニット台104から空間に放出される。このようにしてパネル101は面内均一に冷却される。
このように別段の動力を要することなく、熱伝導シート102をパネル前面板および背面板に密着させた状態でエージング工程完了まで波形を印加し続ける。
この構成によりパネル101がエージング工程中の放電によって発生する熱は面内均一に前面板側の熱伝導シート102を介してアルミ板に伝熱され、そしてアルミ板から空間に放出される。また背面板側の熱伝導シート102を介して、エージングユニット台104に伝熱され、エージングユニット台104から空間に放出される。このようにしてパネル101は面内均一に冷却される。
以上の実施の形態により説明したように本発明においては、エージング時に個々に異なる反りが発生しているプラズマディスプレイパネルを面内均一に冷却できる手段を備えたエージングユニットに設置し、パネルの面内温度分布を均一に保ったままエージング工程を行うために、エージング工程中の面内の放電状態に差異が生じることによる色ムラや輝度ムラといった表示不良の発生を防止することができるという効果が得られる。
なお本発明においては、熱伝導シートを前面板側のみから加圧したが、前面板側エージング台側に設置し、背面板側から加圧することや、前面板側と背面板側の両側から加圧を行うことでも、反ったパネルに熱伝導シートを密着させて面内温度分布の均一性を向上させるという目的を達成することができ、同様の効果を得ることができる。
また本発明においては面圧0.1MPa/平方cm〜0.5MPa/平方cmにて加圧しているが、パネルを構成するガラス基板の厚みや反り量の違いから加圧する面圧を最適値に変更することもできる。
以上のように本発明は、本発明にかかるプラズマディスプレイパネルの製造方法によればエージング工程中の面内温度分布の均一性が向上し、色ムラや輝度ムラといった表示不良の発生を抑制することができ、プラズマディスプレイパネルの製造歩留りを向上させることができる。
プラズマディスプレイパネルの要部を示す斜視図 同パネルの電極配列図 同プラズマディスプレイ装置の回路ブロック図 パネルの各電極に印加する駆動電圧波形を示す波形図 同プラズマディスプレイ装置の全体構成を示す分解斜視図 本発明の第1の実施の形態にかかるエージングユニットの構成を説明する図 本発明の第2の実施の形態にかかるエージングユニットの構成を説明する図
符号の説明
11、101 パネル
21 シャーシ部材
22、25 フレキシブル配線板
102 熱伝導シート
103 アルミ板
104 エージングユニット台
105 直流電源
106 LC共振回路
107 エアシリンダー
108 スプリング

Claims (4)

  1. 複数の表示電極対を有した前面基板と、背面基板とを対向配置して、前記表示電極対に所定の電圧を印加してエージングを行う工程を有したプラズマディスプレイパネルの製造方法において、前記前面基板および前記背面基板に熱伝導部材を介して金属板を配置し、前記金属板を加圧してエージングを行うことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  2. 前記金属板の加圧は、前記前面板側または前記背面板側の一方のみから行うことを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイパネル
  3. 前記金属板の加圧はシリンダーによって行うことを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  4. 前記金属板の加圧はスプリングによって行うことを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
JP2008227949A 2008-09-05 2008-09-05 プラズマディスプレイパネルの製造方法 Withdrawn JP2010062052A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008227949A JP2010062052A (ja) 2008-09-05 2008-09-05 プラズマディスプレイパネルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008227949A JP2010062052A (ja) 2008-09-05 2008-09-05 プラズマディスプレイパネルの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010062052A true JP2010062052A (ja) 2010-03-18

Family

ID=42188621

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008227949A Withdrawn JP2010062052A (ja) 2008-09-05 2008-09-05 プラズマディスプレイパネルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010062052A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5012004B2 (ja) プラズマディスプレイ装置
KR100869415B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 장치
JP5514329B2 (ja) 映像表示装置
JP4802661B2 (ja) プラズマディスプレイ装置
WO2007077853A1 (ja) プラズマディスプレイパネル
JP4807084B2 (ja) プラズマディスプレイパネル
JP2010062051A (ja) プラズマディスプレイパネルの製造方法
JP4360370B2 (ja) プラズマディスプレイパネル
JP2010062052A (ja) プラズマディスプレイパネルの製造方法
WO2012164941A1 (ja) 映像表示装置
JP2007193968A (ja) プラズマディスプレイパネルの製造方法
JP2007257981A (ja) プラズマディスプレイパネル
JP5130712B2 (ja) プラズマディスプレイパネル
JP2011119089A (ja) プラズマディスプレイパネル
JP4792991B2 (ja) プラズマディスプレイ装置
JP4892987B2 (ja) プラズマディスプレイパネル
JP2011228166A (ja) プラズマディスプレイパネル、およびそれを用いた画像表示装置
JP2007194163A (ja) プラズマディスプレイパネル
JP2009283160A (ja) プラズマディスプレイ装置
JP2007179777A (ja) プラズマディスプレイパネル
JP2014149318A (ja) プラズマディスプレイ装置
JP2010073316A (ja) プラズマディスプレイ装置
JP2009252534A (ja) プラズマディスプレイパネル
JP2009252533A (ja) プラズマディスプレイパネル
JP2011146140A (ja) 平板型画像表示パネルの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110627

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20110713

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20120111