JP2010054542A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成装置の構成を複雑化せずに小型化を達成し、凹凸な設置場所でも作像装置や転写装置など各装置の相対的な位置関係の変化を防ぎ、画像不具合の発生を抑える。
【解決手段】画像形成装置100の本体構造体90には、作像装置、光学装置、転写装置、定着装置が支持、位置決めされる。左側板91と右側板92の底面には3つの支持部材80a、80b、80cを備える。給紙ユニット40は図中矢印方向に着脱可能で、延長もできる。画像形成装置100の装置中心位置Cに対して重心位置Gは、左側板91に駆動装置99a、99bが備えられており、その分右側板92よりも重くなっているため左側板91側にシフトしている。また重心位置Gは支持部材80a、80b、80cを結ぶことで形成される三角形の内部に位置しており、装置は転倒することなく安定性が保たれている。
【選択図】図4
【解決手段】画像形成装置100の本体構造体90には、作像装置、光学装置、転写装置、定着装置が支持、位置決めされる。左側板91と右側板92の底面には3つの支持部材80a、80b、80cを備える。給紙ユニット40は図中矢印方向に着脱可能で、延長もできる。画像形成装置100の装置中心位置Cに対して重心位置Gは、左側板91に駆動装置99a、99bが備えられており、その分右側板92よりも重くなっているため左側板91側にシフトしている。また重心位置Gは支持部材80a、80b、80cを結ぶことで形成される三角形の内部に位置しており、装置は転倒することなく安定性が保たれている。
【選択図】図4
Description
本発明は複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に関する。
一般的に画像形成装置、特に電子写真方式の画像形成装置では、画像を形成する作像装置、作像装置に光を照射する光学装置、作像装置に形成された画像を搬送、シート材に転写する転写装置、シート材を搬送する搬送装置および画像をシート材に定着する定着装置、搬送装置や作像、転写、定着装置などを駆動する駆動装置、そしてこれら装置を支持・位置決めする本体構造体から構成されている。以上のような画像形成装置では、複数のプロセスを経てシート材に画像が形成される。そのため、画像形成装置では各装置の相対的な位置関係は非常に重要であり、この位置関係の変化が様々な画像不具合の要因となる。
特にフルカラー画像形成装置では複数の作像装置が備えられており、これら作像装置の位置関係が変化することにより、色ずれという画像不具合が発生してしまう。
前述したように、各装置は本体構造体により支持・位置決めされているため、本体構造体が外力によりねじれたり、ゆがんだりすることで、各装置の位置関係が変化し不具合を発生する。例えば凹凸の激しい設置場所に装置を設置した場合、凹凸により本体構造体がねじれることで各装置の相対的位置関係が変化し、色ずれなどの様々な画像不具合が発生している。
以上のような問題に対して、凹凸のある設置場所でも画像不具合の発生を防ぐ様々な対策が提案されている。
特許文献1に記載の画像形成装置では、本体底面の4辺のうち作像装置や転写装置の軸線と平行な1辺の重心近傍に脚を配置することで、作像装置や転写装置のねじれを防止している。また、前記脚位置を含み底面に設けられた脚を3つとすることで装置全体のねじれを防ぎ、画像の劣化を防いでいる。
特許文献2に記載の画像形成装置では、本体構造体をベースユニットと作像装置や光学装置を支持するコアユニットに分割し、前記コアユニットはベースユニットに対して3点で支持される構成とすることで、ベースユニットがねじれてもコアユニットがねじれることなく、画質の劣化を防いでいる。
特許文献1に記載の画像形成装置では、本体底面の4辺のうち作像装置や転写装置の軸線と平行な1辺の重心近傍に脚を配置することで、作像装置や転写装置のねじれを防止している。また、前記脚位置を含み底面に設けられた脚を3つとすることで装置全体のねじれを防ぎ、画像の劣化を防いでいる。
特許文献2に記載の画像形成装置では、本体構造体をベースユニットと作像装置や光学装置を支持するコアユニットに分割し、前記コアユニットはベースユニットに対して3点で支持される構成とすることで、ベースユニットがねじれてもコアユニットがねじれることなく、画質の劣化を防いでいる。
特許文献3に記載の画像形成装置では、光学装置のハウジングを構造体に3点で固定することによって、構造体が変形しても光学装置の変形を防ぐことができ、色ずれなどの画像不具合を防ぐことが出来る。
特許文献4に記載の画像形成装置では、読取ユニットの読取フレームを本体フレームの3箇所で支持することにより、本体フレームがねじれても読取ユニットがねじれや変形することを防いでいる。
さらに特許文献5に記載の画像形成装置では、書き込みユニットを構造体に3点で固定することで、構造体がねじれても書き込みユニットがねじれることなく、書き込みユニットの平面度の精度を確保することができるとされている。
特許文献1記載の画像形成装置では、画像形成装置の脚を3点とすることで装置全体がねじれることを防いでいるが、3つの脚の1つは本体底面の4辺のうち、画像形成装置の作像装置や転写装置の軸線と平行な1辺の重心近傍に限定している。しかし、装置の小型化を達成するため特許文献1の図3に記載されているような底板を備えていない画像形成装置においては、作像装置や転写装置のレイアウトによっては前記記載の位置に脚を配置することが出来ない場合がある。
例えば装置の小型化を達成するため、本体構造体は底面に底板やステー部材を備えていない構成とすると、画像形成装置の構造体底面に底板やステー部材が無いため、装置底面中央部には給紙ユニットが配置されているが、転写装置30軸線aと平行な底面の1辺の重心近傍には給紙ユニット40が存在するため、脚を配置することができない。
ここで前記位置に脚を配置しようとすると、底面全体を覆うような底板や脚位置にステー部材を配置する必要がある。しかしながら、装置底面には給紙ユニットがあるので、底板やステー部材は給紙ユニットの下に配置する必要があり、その分マシンサイズが大きくなってしまう。特に脚には装置全重量の何割かの荷重がかかるため、脚の取り付けられた底板やステー部材の剛性確保が重要である。そのため、板厚アップのみならず曲げや絞りを用いる必要があるためその分マシン高さはアップしてしまう。
特許文献2に記載の画像形成装置では、構造体をベースユニットとコアユニットの2つに分割しており、部品点数の増大や画像形成装置の構成が複雑になる。特許文献3〜5記載の画像形成装置では、光学装置(書き込みユニット)や読取ユニットを本体構造体の3箇所で支持することにより、構造体がねじれても光学装置や読取ユニットがねじれない構成としている。しかしながら、光学装置や読取ユニットがねじれなくても、作像装置がねじれることにより、相対的な位置関係が変化し、色ずれなどといった不具合を発生するおそれがある。
本発明は、以上のような問題点にかんがみ、画像形成装置の構成を複雑にすることなく、小型化を達成し、凹凸のある設置場所においても作像装置や転写装置など各装置の相対的な位置関係の変化を防ぎ、画像不具合の発生を抑えることが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る画像形成装置は、装置底面に装置を支持する支持部材を3つ備え、前記支持部材をシート材収納装置およびシート材収納装置着脱方向延長上の投影面以外に配置することを特徴とする。
本発明の請求項2に係るものは、前記支持部材は装置重心が前記3つの支持部材を結ぶことで形成される3角形内に内包される位置に配置したことを特徴とする。
本発明の請求項3に係るものは、前記請求項2記載の画像形成装置において、装置底面において画像形成装置中心に対して装置重心位置がある側に前記支持部材を2つ配置し、その反対側に支持部材を1つ配置したことを特徴とする
本発明の請求項4に係るものは、装置底面において、画像形成装置中心に対して装置重心位置がある側に配置した2つの支持部材は装置底面においてそれぞれ異なる角部近傍に配置したことを特徴とする。
本発明の請求項5に係るものは、前記記載3つの支持部材のうち少なくとも1つ以上に位置調整手段を備えたことを特徴とする。
本発明の請求項6に係るにものは、前記支持部材にかかる荷重を検知する検知手段を備え、前記検知手段から検出された荷重から重心位置を算出し、支持部材の位置を調整する制御手段を備えたことを特徴とする。
本発明の請求項7に係るものは、装置底面に支持部材取り付け部を備え、前記支持部材が前記支持部材取り付け部に着脱可能に取り付けられた画像形成装置において、前記支持部材取り付け部を装置底面に複数備えたことを特徴とする。
本発明の請求項8に係るものは、前記支持部材取り付け部は前記支持部材が1つのみ取り付けられている側に複数備えたことを特徴とする。
本本発明の請求項9に係るものは、前記支持部材の少なくとも1つをシート収納装置着脱方向と平行な方向に移動可能としたことを特徴とする。
本発明の請求項10に係るに係るものは、装置中心に対して重心がある側に配置した前記2つの支持部材は反対側の1つの支持部材よりも支持部材高さを低くしたことを特徴とする。
本発明の請求項11に係るものは、前記支持部材を高摩擦係数材としたことを特徴とする。
本発明の請求項12に係るものは、前記高摩擦係数材はゴム材としたことを特徴とする。
本発明によれば、画像形成装置の構成を複雑にすることなく、小型化を達成し、凹凸のある設置場所においても作像装置や転写装置など各装置の相対的な位置関係の変化を防ぎ、画像不具合の発生を抑えることが可能になる。
以下本発明を実施するための最良の形態を、図に示す実施例を参照して説明する。なお以下に説明する実施例ではプリンタを例にとって説明するが、本発明はプリンタへの実施には限定されず、画像形成を行う種々の装置に適用可能である。
本発明の第1の目的は、画像形成装置の構成を複雑にすることなく、小型化を達成し、凹凸のある設置場所においても作像装置や転写装置など各装置の相対的な位置関係の変化を防ぎ、画像不具合の発生を抑えることである。そのため本発明では、画像形成装置において、装置底面に装置を支持する支持部材を3つ備え、前記支持部材をシート材収納装置およびシート材収納装置着脱方向延長上の投影面以外に配置することで、例えば底板がないような小型な画像形成装置でも3つの支持部材を配置しているので、凹凸のある設置場所でも構造体がねじれることがなく、各装置の相対的位置関係の変化を防ぎ、画像不具合の発生をおさえることができるようにしている。
本発明の第2の目的は、装置を支持する支持部材を3点としているため、装置重心位置と支持部材の位置関係によっては、装置が転倒する可能性があることを防ぐ構成を提供することである。この第2の目的に対して、本発明では前記支持部材を装置重心が前記装置支持部材を結ぶことで形成される三角形内に内包される位置に配置することで、3点支持においても装置の転倒を防ぐことができるようにしている。
本発明の第3の目的は、一般的に画像形成装置では、シート材の収納枚数やトナーなどの消耗品の使用状況、周辺機器の装着などによって重心位置が変動し、この変動によって3点の支持部材を結ぶことで形成される三角形から重心位置がはずれると転倒するので、装置重心が上記要因により変動しても前記三角形内に重心位置が内包され装置が転倒することを防ぐ構成とすることである。すなわち、一般的に画像形成装置では装置中心位置と装置重心位置は一致せず、重心位置は装置中心位置に対してどちらかの方向にシフトした位置にある。これは作像装置や搬送装置を駆動する駆動装置や駆動装置に電力を供給する電源供給基板や制御基板などが相対的に重いためであり、これらが配置されている方に重心はシフトする。そこで第3の目的に対して、本発明では装置底面において画像形成装置中心に対して装置重心位置がある側に前記支持部材を2つ配置し、その反対側に支持部材を1つ配置することで、装置重心が3点の支持部材により形成される三角形の中央付近に配置されることになり、装置重心が変動しても前記三角形内に内包され、装置の転倒を防ぐことができるようにしている。
本発明の第4の目的は、装置状態による装置重心位置の変動に対して、装置転倒の可能性が少なく、より安定性のある画像形成装置とすることである。この目的に対して、本発明は、画像形成装置中心に対して装置重心位置がある側に配置した2つの支持部材は装置底面においてそれぞれ異なる角部近傍に配置することにより、支持部材により形成される三角形の面積が大きくなり、重心位置の変動に対してより余裕度が増し、装置重心が大きく変動しても装置が転倒されることを防ぐことができるようにしている。
本発明の第5の目的は、画像形成装置ではシート材の収納枚数やトナーなどの消耗品の使用状況、周辺機器の装着などによって重心位置が変動し、特に周辺機器はトナーやシート材の重量よりも大きく、周辺機器の装着により、重心位置は大きく変動し、それにより重心位置が支持部材を結ぶことで形成される三角形からはずれることにより転倒する場合があるので、周辺機器の装着など重心位置が大きく変動した場合でも装置が転倒することのない構成を提供することである。この第5の目的に対して、前記3点の支持部材のうち少なくとも1点の支持部材に位置調整手段を設けることで、重心位置の変動により、支持部材により形成される三角形から重心位置がはずれても、支持部材の位置を動かすことで、重心位置を三角形の内側に入れることができ、装置重心が大きく変動しても装置が転倒することを防ぐことができるようにしている。
本発明の第6の目的は、上述した支持部材位置調整手段を備えていても、移動した重心位置が明確にならなければ、支持部材の位置をどこに合わせればよいかわからないので、画像形成装置の条件により変動した重心位置を明確にし、適切な位置に支持部材を配置することのできる構成とすることである。この目的に対しては、画像形成装置において、前記支持部材にかかる荷重を検知する検知手段を備え、前記検知手段から重心位置を算出し、支持部材の位置を調整する制御手段を備えることで、装置重心が大きく変動しても、変動後の重心位置を算出することができ、適切な位置に支持部材を配置し、装置の安定性を増すことができるようにしている。
本発明の第7の目的は、周辺機器はトナーやシート材の重量よりも大きく、周辺機器の装着により、重心位置は大きく変動するが、画像形成装置に装着される周辺機器は多くても数種類程度であり、周辺機器装着状態での重心位置は予測可能であるので、周辺機器の装着時に適切な位置に支持部材を配置することの出来る簡単な構成を提供することである。この目的に対しては、装置底面に支持部材取り付け部を備え、前記支持部材は前記支持部材取り付け部に着脱可能に取り付けられた画像形成装置において、前記支持部材取り付け部を装置底面に複数備えることで、周辺機器を装着した場合、前記支持部材の1つを付け替えることによって、変動した重心位置も支持部材で形成される三角形内に配置することができ、部品点数の少ない簡単な構成で装置の転倒を防ぐことができるようにしている。
本発明の第8の目的は、周辺機器の装着により大きく変動した重心もシート材の収納枚数やトナーなどの使用状況により、その位置からさらに変動するので、周辺機器装着時の重心位置において、シート材の収納枚数やトナーなどの消耗品の使用状況によって重心位置が変動しても転倒することのない装置を提供することである。この第8の目的に対しては、前記支持部材取り付け部は支持部材が1つのみ取り付けられている側に複数備えることで、周辺機器装着などにより大きく変動した重心位置に対応して付け替えた支持部材により形成される三角形の面積は変動前の支持部材により形成される三角形の面積とほぼ変わらず、かつ変動後の重心位置に対して、支持部材により形成される三角形内の中心付近とすることができるので周辺機器装着後の画像形成装置において、消耗品やシート材の使用状況に関わらず転倒することのない安定した装置を提供できるようにするものである。
本発明の第9の目的は、支持部材を装置底面から取り外し、付け直す必要があり、メンテナンス性が悪いことにかんがみ、支持部材の位置調整を簡単に行える構成を提供するである。この第9の目的に対しては、前記支持部材の少なくとも1つをシート収納装置着脱方向と平行な方向に移動可能としたことで、周辺機器の装着により重心位置が大きく変動しても、支持部材をとりはずすことなく移動することで、支持部材の位置調整を簡単に行なう事が出来る。また支持部材の移動方向をシート収納装置着脱方向と平行としていることで、前記請求項8の効果に記載しているように、支持部材により形成される三角形の面積を変えることなく、重心位置が大きく変動した後の画像形成装置においても転倒することのない安定した装置を提供できるものである。
本発明の第10の目的は、前述の画像形成装置のように支持部材を3つとし、装置中心に対して重心がある側に支持部材を2つ、その反対側に支持部材を1つ配置した場合、1つの支持部材のみで支持されている側は、1点でしか支持されていないので、構造体剛性が十分確保されていないと自重により構造体が変形する場合があるため、上述のような3つの支持部材を備えた画像形成装置において、自重による構造体の変形を防ぐ構成を提供することである。また、この第10の目的に対しては、装置中心に対して重心がある側に配置した前記2つの支持部材は反対側の1つの支持部材よりも支持部材高さを低くしたことで、画像形成装置全体が2つの支持部材が配置された側に傾くことにより、前記2つの支持部材にかかる荷重は増加し、反対側に配置された1つの支持部材の荷重は減少する。これにより、1つの支持部材が配置された側の構造体にかかる荷重も減少することから、前記構造体の変形量が減少する。
これによって、3つの支持部材でも構造体の変形量が減少し、各装置の位置関係が保たつことができる。
これによって、3つの支持部材でも構造体の変形量が減少し、各装置の位置関係が保たつことができる。
本発明の第11、12の目的は、デスクトップ機では設置する机自体が傾いている場合があり、そのような机に設置した場合支持部材と机との摩擦力が少ないと、装置がすべったり、傾いて転倒する場合があり、特に前記記載の画像形成装置では支持部材を3点としているため、支持部材と設置面との接触面積が少ないため摩擦力が減少し、すべりや転倒の可能性が高くなるので、装置の支持部材を3点としてもすべりや転倒を発生しない画像形成装置を提供することである。さらに、第11、12の目的に対しては、前記支持部材を高摩擦係数材とするか、或いは前記高摩擦係数材をゴム材として、設置平面との接触面積の減少に伴う摩擦力低下に対して、摩擦係数の高い材質とすることで摩擦力を減少することなく、設置平面が傾いても装置のすべりや転倒を防ぐようにしている。
図1に本発明の実施例に関わる画像形成装置100の断面図を示す。図1に示すように10Y(イエロー)、10C(シアン)、10M(マゼンタ)、10K(ブラック)の4色の作像装置と、レーザー光を照射可能な露光手段としての光学装置20、転写装置30、給紙ユニット40、定着装置50を備えている。給紙ユニット40に収納されているシート材Pは給紙コロ41によりピックアップされ、レジストローラ42により搬送のタイミングを調整され転写装置30へ搬送される。一方光学装置20により露光され、作像装置10Y、10C、10M、10Kにより形成された画像は1次転写ローラ31Y、31C、31M、31Kにより転写ベルト32に1次転写される。転写ベルト32上の画像は2次転写ローラ33によりシート材Pへ画像が転写される。画像が転写されたシート材Pは定着装置50内の加熱ローラ51と加圧ローラ52により熱定着される。定着後のシート材Pは分岐爪55により、排紙ローラ60に案内され、排紙トレイ70へ排紙される。また、画像形成装置100の支持部材80a、80b、80cは図1では不図示の本体構造体に備えられている。
図2に画像形成装置100の各装置を位置決め、支持する本体構造体90を示す。本体構造体90は左側板91、右側板92、後フレーム93、本体ステー94、定着ステー95、定着左側板96、定着右側板97により構成されており、それぞれネジ(不図示)により連結固定されている。図1に示す作像装置10、光学装置20、転写装置30は左側板91や右側板92により支持、位置決めされており、定着装置50は定着ステー95、定着左側板96、定着右側板97で支持、位置決めされている。また、左側板91には作像装置10や転写装置30、定着装置50を駆動する駆動装置99a、99bが支持されている。このように本体構造体90は各装置を支持、位置決めする構成となっている。また、左側板91と右側板92の底面には装置100の支持部材80a、80b、80cが備えられている。
図3に画像形成装置100の底面図を示す。画像形成装置100では装置底面に底板やステー部材がないため、底面図では装置中央に給紙ユニット40が配置されている。給紙ユニット40は矢印の方向に着脱可能な構成となっている。また、給紙ユニット40は延長可能な構成であり、図に示す方向に延長することができる。このように、底板がない画像形成装置では給紙ユニット40が底面中央部に配置されているため、給紙ユニットおよび給紙ユニット着脱方向延長上の領域に支持部材を配置できない構成となっている。また、支持部材80a、80b、80cは駆動装置99a、99bを支持する左側板91の底面に80a、80bの2つ、右側板92の底面中央付近に80cが備えられている。
図4に画像形成装置100の装置中心位置C、重心位置Gと支持部材80a、80b、80cとの位置関係を示す。図から見てわかるように画像形成装置100の装置中心位置Cに対して重心位置Gは左側板91側にシフトしている。これは左側板91に駆動装置99a、99bが備えられており、その分右側板92よりも重くなっているためである。また重心位置Gは支持部材80a、80b、80cを結ぶことで形成される三角形の内部に位置しており、装置は転倒することなく安定性が保たれている。
ここで示す重心位置Gはシート材Pの収納枚数や作像装置10内のトナー残量など消耗品の使用状況や周辺機器の装着に応じて変動する。図4に矢印の方向に重心位置Gが変動した場合、重心位置Gが支持部材80a、80b、80cを結ぶことで形成される三角形からはずれてしまい、転倒する虞がある。そこで、図5に示すような位置に支持部材80a’、80b’を配置した場合、支持部材80a’、80b’、80cを結ぶことで形成される三角形の面積が大きくなり、重心位置Gが変動しても、支持部材80a’、80b’、80cを結ぶことで形成される三角形からはずれることなく、転倒する虞がない。このように左側板91に備えられた支持部材80a’、80b’を装置底面の角部近傍に配置することで、支持部材80a’、80b’、80cで形成される三角形の面積が大きくなり、重心変動に対して画像形成装置100の安定性が増す。
次に第2の実施例を図6〜図8に基づき説明する。図6は支持部材周辺の断面図、図7は支持部材と重心位置の関係を示した底面図、図8は支持部材位置調整の制御フローを示している。なお、本実施例の基本構成は第1の実施例と同じであり、第1の実施例と共通する構成については同じ符号で示し、説明は割愛する。
図6は支持部材80a周辺の断面図を示している。支持部材80aの一端は床面と設置しており、その反対側は荷重検知センサ85と接触している。荷重検知センサ85は右側板91の突起形状91aにより支持されている。以上のような構成をとることで支持部材80aにかかる荷重が荷重検知センサ85により検出される。なお、荷重検知センサ85には例えばロードセルなどがあげられる。
図7に装置重心Gと支持部材80a、80b、80cの位置関係を表した底面図を示す。なお、説明しやすいように図の右上にxy座標示している。便宜上図の水平方向をx方向、鉛直方向をy方向とする。図に示す装置重心Gの位置X、Yは支持部材80a、80b、80c同士の距離L1、L2、L3および各支持部材にかかる荷重F1、F2、F3と装置重量Wから以下の関係式により求めることが出来る。
ここで、力の釣り合いは、
F1+F2+F3=W・・・(式1)
モーメントの釣り合い(重心位置周り)は、
F1X+F2X=F3(L1−X)・・・(式2)
F1(L2−Y)=F2Y+F3(Y−L3)・・・(式3)
と表されるので、式1〜式3により、X、Yは以下のように求まる。
X=F3L1/W
Y=(F1L2+F3L3)/W
このように支持部材80a、80b、80cにかかる荷重がわかれば装置重心Gの位置がわかる。つまり、各支持部材80a、80b、80cに掛かる荷重変動から装置重心Gの変動を予測することができる。
ここで、力の釣り合いは、
F1+F2+F3=W・・・(式1)
モーメントの釣り合い(重心位置周り)は、
F1X+F2X=F3(L1−X)・・・(式2)
F1(L2−Y)=F2Y+F3(Y−L3)・・・(式3)
と表されるので、式1〜式3により、X、Yは以下のように求まる。
X=F3L1/W
Y=(F1L2+F3L3)/W
このように支持部材80a、80b、80cにかかる荷重がわかれば装置重心Gの位置がわかる。つまり、各支持部材80a、80b、80cに掛かる荷重変動から装置重心Gの変動を予測することができる。
上述のように算出された装置重心位置から支持部材を移動させる制御フローを図8に示す。同図においてまず各支持部材にかかる荷重を計測し(ST1)、測定された荷重と登録されている荷重を比較し、その変動量が10%以上であるか判別され(ST2)、変動量が10%以上であると判別されると装置重心位置を算出する(ST3)。なおここでいう登録されている荷重とは、装置初期状態での荷重である。つまり、装置が開梱され初めて設置された状態での値である。支持部材80a、80b、80cもこの状態を想定して最適な位置に配置されている。次に、算出された装置重心位置に対して図7に示す支持部材80cをY−L3分重心位置側に移動させる(ST4)。これにより、図7のy方向(鉛直方向)に対して装置重心Gと支持部材80cが同じ位置となり、装置重心Gは支持部材80a、80b、80cを結ぶことで形成される三角形の中央付近に配置されるため安定性が増す。次に移動後の支持部材80a、80b、80cの荷重を計測し(ST5)、その計測結果を登録された荷重値に書き換える(ST6)。以上の制御により、装置重心Gの正確な位置に算出でき、適切な位置に支持部材80a、80b、80cを配置することができるので、装置重心が大きく変動しても安定した装置を提供することが出来る。なお、ここでは支持部材にかかる荷重の変動量が10%以上となった時に支持部材を移動させる制御としているが、装置の構成、特に装置重心位置と支持部材配置可能範囲に応じて適切な値を設定するのが好ましい。
次に第3の実施例を図9、図10に基づき説明する。図9は基本断面レイアウトであり、図10は底面図を示している。なお、本実施例において第1、第2の実施例と同じ構成のものに関しては同じ符号で示し、説明は割愛する。図9は図1に示す画像形成装置100に後処理機器200が装着された断面レイアウトである。定着装置50によりトナーが定着されたシート材Pは分岐爪55により、排紙ローラ60や増設排紙ローラ160へと案内され、排紙トレイ70や増設排紙トレイ170にそれぞれ振り分けて排紙される。図10に底面図を示す。装置重心GおよびG’はそれぞれ後処理装置200の装着前後の重心位置を示している。また左側板91、右側板92には支持部材取り付け部81a、81b、81c、81dが備えられており、支持部材80a、80b、80cは支持部材取り付け部81a、81b、81cにそれぞれ取り付けられている。図からわかるように後処理機器200装着前の装置重心Gは支持部材80a、80b、80cで形成される三角形の内側にあるので装置の安定性は保たれている。しかし、後処理機器200が装着された後の装置重心G’は支持部材80a、80b、80cで形成される三角形の外側に移動するため装置が転倒する。そこで、支持部材80cを支持部材取り付け部81dに付け替えることで移動後の装置重心G’は支持部材80a、80b、80cで形成される三角形の内側に配置されるため、装置転倒することなく安定性を保つことが出来る。
次に第4の実施例を図11に基づき説明する。なお、本実施例において第1、第2、第3の実施例と同じ構成のものに関しては同じ符号で示し、説明は割愛する。
図11に底面図を示す。装置底面には3つの支持部材80a、80b、80cが備えられており、支持部材80cは右側板92に設けられたレール部92aに沿って移動可能となっている。またレール部92aは給紙ユニット着脱方向と平行な方向に構成されている。図に示すように装置重心GがG1に移動した場合は支持部材80cを80C1の位置に移動させ、装置重心がG2になったときは支持部材を80c2の位置に移動することで装置重心G1、G2は支持部材で形成される三角形の内側に配置できるので装置の安生成を保つことが出来る。また支持部材80Cは右側板92のレール部92aに沿って移動させるだけなので、簡単に移動することが出来る。
次に第5の実施例を図12に基づき説明する。図12に本体構造のみを表した正面図を示す。なお、本実施例の基本構成は第1の実施例に記載する構成と同じであるので説明は割愛する。左側板91、右側板92には支持部材80a、80b、80cが備えられており、支持部材80Cは支持部材80a、80bよりも高い。そのため、図に示すように本体構造90は左に傾いて設置されている。これより、支持部材80a、80bは支持部材80Cよりも大きな荷重がかかるようになる。つまり支持部材80a、80b、80cの高さが等しい場合と比較して、支持部材80cにかかる荷重が減少する。
この作用により、支持部材80cが備えられた右側板92にかかる荷重が減少するため、右側板92の変位量が減少し、各装置の相対的位置関係を保つことが出来る。
また、支持部材80a、80b、80cは高摩擦係数であるゴム材が使用されており、傾いた設置平面でも装置のすべりや転倒を防ぐことが出来る。なお摩擦係数は設置面の材質や表面状態に応じて異なるが、例えば事務用の机やテーブルに使用されるメラニン化粧板や無垢材に対して摩擦係数が0.5以上となるものが好ましい。具体的な材質としては例えばウレタンゴムなどがあげられる。
10:作像装置
20:光学装置
30:転写装置
31:1次転写ローラ
32:転写ベルト
33:2次転写ローラ
40:給紙ユニット
41:給紙コロ
42:レジストローラ
50:定着装置
51:加熱ローラ
52:加圧ローラ
55:分岐爪
60:排紙ローラ
70:排紙トレイ
80:支持部材
80a:支持部材
85:荷重検知センサ
90:本体構造体
91:左側板
91a:右側板の突起形状
92:右側板
92a:右側板のレール部
93:後フレーム
94:本体ステー
95:定着ステー
96:定着左側板
97:定着右側板
99:駆動装置
100:画像形成装置
C:装置中心位置
G、G1、G2:装置重心
P:シート材
20:光学装置
30:転写装置
31:1次転写ローラ
32:転写ベルト
33:2次転写ローラ
40:給紙ユニット
41:給紙コロ
42:レジストローラ
50:定着装置
51:加熱ローラ
52:加圧ローラ
55:分岐爪
60:排紙ローラ
70:排紙トレイ
80:支持部材
80a:支持部材
85:荷重検知センサ
90:本体構造体
91:左側板
91a:右側板の突起形状
92:右側板
92a:右側板のレール部
93:後フレーム
94:本体ステー
95:定着ステー
96:定着左側板
97:定着右側板
99:駆動装置
100:画像形成装置
C:装置中心位置
G、G1、G2:装置重心
P:シート材
Claims (12)
- 画像形成装置において、装置底面に装置を支持する支持部材を3つ備え、前記支持部材をシート材収納装置およびシート材収納装置着脱方向延長上の投影面以外に配置することを特徴とする画像形成装置
- 前記支持部材は装置重心が前記3つの支持部材を結ぶことで形成される3角形内に内包される位置に配置したことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置
- 前記請求項2記載の画像形成装置において、装置底面において画像形成装置中心に対して装置重心位置がある側に前記支持部材を2つ配置し、その反対側に支持部材を1つ配置したことを特徴とする画像形成装置
- 装置底面において、画像形成装置中心に対して装置重心位置がある側に配置した2つの支持部材は装置底面においてそれぞれ異なる角部近傍に配置したことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置
- 前記記載3つの支持部材のうち少なくとも1つ以上に位置調整手段を備えたことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置
- 前記支持部材にかかる荷重を検知する検知手段を備え、前記検知手段から検出された荷重から重心位置を算出し、支持部材の位置を調整する制御手段を備えたことを特徴とする請求項5記載の画像形成装置
- 装置底面に支持部材取り付け部を備え、前記支持部材が前記支持部材取り付け部に着脱可能に取り付けられた画像形成装置において、前記支持部材取り付け部を装置底面に複数備えたことを特徴とする請求項5記載の画像形成装置
- 前記支持部材取り付け部は前記支持部材が1つのみ取り付けられている側に複数備えたことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置
- 前記支持部材の少なくとも1つをシート収納装置着脱方向と平行な方向に移動可能としたことを特徴とする請求項5記載の画像形成装置
- 装置中心に対して重心がある側に配置した前記2つの支持部材は反対側の1つの支持部材よりも支持部材高さを低くしたことを特徴とする請求項3〜9記載の画像形成装置
- 前記支持部材を高摩擦係数材としたことを特徴とする請求項1〜10記載の画像形成装置
- 前記高摩擦係数材はゴム材としたことを特徴とする請求項11記載の画像形成装置
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008216208A JP2010054542A (ja) | 2008-08-26 | 2008-08-26 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008216208A JP2010054542A (ja) | 2008-08-26 | 2008-08-26 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010054542A true JP2010054542A (ja) | 2010-03-11 |
Family
ID=42070588
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008216208A Pending JP2010054542A (ja) | 2008-08-26 | 2008-08-26 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010054542A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012058491A (ja) * | 2010-09-09 | 2012-03-22 | Ricoh Co Ltd | 給送装置及び画像形成装置 |
US8602625B2 (en) | 2010-08-25 | 2013-12-10 | Au Optronics Corporation | Backlight module |
JP2015049423A (ja) * | 2013-09-03 | 2015-03-16 | キヤノン株式会社 | 装置のフレーム及び画像形成装置 |
US9588482B2 (en) | 2015-06-22 | 2017-03-07 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Image forming apparatus |
JP2018004982A (ja) * | 2016-07-04 | 2018-01-11 | 富士ゼロックス株式会社 | 画像形成装置 |
-
2008
- 2008-08-26 JP JP2008216208A patent/JP2010054542A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8602625B2 (en) | 2010-08-25 | 2013-12-10 | Au Optronics Corporation | Backlight module |
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