JP2010048882A - 接触帯電部材、接触帯電装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

接触帯電部材、接触帯電装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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順仁 内藤
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Abstract

【課題】 より簡単な構成で、帯電部材が大型化することなく、長手端部と長手中央部の周速差により生じるストレスに起因するよれやしわを抑制すること。
【解決手段】 弾性層とチューブ層を備える帯電ローラであって、チューブ層の厚さが100μmから500μmの範囲であり、導電性弾性層が非発泡性樹脂で形成され、導電性弾性層の形状がクラウン形状であって、クラウン量が60μmから135μmである帯電ローラ。
【選択図】 図3

Description

本発明は、帯電ローラ、接触帯電装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
例えば電子写真装置・静電記録装置等の画像形成装置において、感光ドラム・誘電体等の像担持体(被帯電体)の帯電方法の一つとして接触帯電が用いられている。
図1に接触帯電装置の一例の模型図を示した。
5は被帯電体であり像担持体である、例えば電子写真装置の感光ドラムである。
18は接触帯電部材としての帯電ローラである。回転自在の帯電ローラ18の構成は、芯金8、芯金8の外側に設けられた導電性弾性層12、導電性弾性層の外側に被覆されたチューブ層を備える。導電性弾性層12は、帯電ローラ18に弾性を与えている。チューブ層は、機能分離された各層を必要に応じ複数用いることが一般的である。層の例としては、弾性層12から可塑剤などがブリードアウトすることを防止するしみ出し防止層、電極層あるいは帯電ローラ18の電気特性を支配する抵抗層11a、及び感光体等の被帯電体1に傷や汚染を与えないために設けられた表面層11bがある。図1では、抵抗層11a、と表面層11bを備えている例である。
上記導電性弾性層は、チューブ層11の抵抗層11a上に均一な電圧を印加する電極層であり、EPDMやウレタン等が使用されている。前記導電性弾性層には、樹脂を発泡させることで柔軟性を高めたスポンジ素材(以下、発泡性樹脂)を用いる場合と、樹脂を発泡させずに元来柔軟な素材(以下、非発泡性樹脂)を用いる場合がある。
図2aに発泡性樹脂を用いた場合の導電性弾性層の断面の模式図を示す。発泡性樹脂には、特有の気泡12aが導電性弾性層中に多数存在する。前記導電性弾性層に発泡性樹脂を用いた場合、樹脂を発泡させるための化学反応を進めるための熱処理を施す必要があり、工程時間が長くなる上、莫大なエネルギーを必要とする。さらに、前記スポンジ素材を導電性弾性層に用いた場合、前記チューブとの界面において、気泡部と樹脂部で電荷の移送性に大きな差が生じる。つまり、発泡性樹脂の樹脂部がチューブと接している箇所では、電荷の移送が活発に起こる反面、チューブと接する箇所が気泡部である場合、つまりチューブが導電性弾性層と接していない箇所では電荷が移送されにくい。前記直流帯電方式では、後述するように交流帯電方式に比べて帯電均一性に劣るため、前記した電荷の移送性の差により帯電ムラが生じやすい。
図2bに非発泡性樹脂を用いた場合の導電性弾性層の断面の模式図を示す。帯電部材の導電性弾性層に、非発泡性樹脂を用いた場合、発泡させるための熱処理を施す必要が無く、また気泡が存在しないため、前述した電荷の移送性の差に起因する帯電ムラが生じない。しかし、弾性層にチューブを被覆した際、発泡性の樹脂を弾性層に使用した際の気泡による弾性層のつぶれが起こらないため、密着性に劣ることが知られている。つまり、導電性弾性層に発泡性の樹脂を用いた場合、チューブ層の弾性力により弾性層中の気泡が押し潰されることにより、チューブ層と弾性層が密着しやすくなる。これに対し、導電性弾性層に非発泡性の樹脂を用いた場合、気泡が存在しないため、チューブ層の弾性力による圧がかかっても弾性層の変形が起こらず、チューブ層によれやしわが発生しやすくなる。また、一度チューブ層によれやしわが発生してしまうとそれが解消されにくいという特徴を持つ。
次に、チューブ層11は、内側に中空部を有する内層の抵抗層11a上に表面層11bを設け、各層が機能性を有している複数構造になっているのが一般的である。例えば、表面層11bは、抵抗層11aから滲み出すことがある汚染物質の感光ドラム5への付着を防ぐための層である。表面層11bは必ずしも必要ではないが、抵抗層11aから汚染物質が滲み出したときに、表面層11bがあれば、汚染物質が感光ドラム5に付着するのを防止でき、汚染物質による感光ドラムのひび割れ、汚染物質の融着等が抑えられる。抵抗層11aは帯電ローラ18の電気特性を支配する役割を持つ。なお、機能分離した複数の層を設けなくても、複数の機能を有す単層のみの構造になっていてもよい。
チューブ層を構成するチューブの内径は、被覆される導電性弾性層の最小外形よりも小さいものとしている。該チューブを前記導電性弾性層に被覆する際には、エア等を該チューブの内側に吹き込み、導電性弾性層の最大外形よりも大きい内径となるまで該チューブを膨らませる。そして、導電性弾性層を挿入しエア等の拡幅手段を遮断すると、該チューブが持つ弾性により初期内径に戻ろうとし、該チューブと前記導電性弾性層は密着する。
上記チューブと、導電性弾性層との固着方法として、該チューブの弾性による締め付けのみにより固着させる場合と、該チューブと導電性弾性層の界面に接着剤等を用いて固着させる場合とがある。しかし、該チューブと導電性弾性層の界面に接着剤等を用いた場合、接着剤を塗布する工程が増える上、その接着剤の厚さが不均一になった場合、帯電部材に抵抗ムラが生じ、結果として帯電不良や帯電過多のような帯電ムラが発生する。そのため、チューブの弾性による締め付けのみにより固着させる方法が多く採用されている。
また、上記帯電ローラ18は感光ドラム5に所定の押圧力で当接させて回転自由に軸受保持させてあり、感光ドラム5の回転に従動して回転する。帯電ローラの芯金8には電極部材9を接触させており、この電極部材9に電源10が接続されている。そして電源10から帯電ローラ18に電極部材9・芯金8を介して所定の直流電圧あるいは直流電圧と交流電圧の重畳電圧等の振動電圧を印加することによって、感光ドラム5の周面を所定の極性・電位に均一に帯電することができる。
帯電電圧として直流電圧のみを印加する方式を直流帯電方式、直流電圧と交流電圧の重畳電圧を印加する場合を交流帯電方式と呼ぶ。
交流帯電方式は、直流帯電方式と比較して、放電量が多いため、放電生成物やオゾンの発生量が多く、また感光ドラムが放電により傷つきやすくなるため、更には感光ドラムの寿命が短くなるなどの問題がある。
一方、直流帯電方式は、交流帯電方式の振動電圧による感光ドラムの電位のならし効果がないため、均一に帯電することが困難であり、帯電ローラの微小な外形不良でも帯電ムラとなり画像に出やすい。しかし、近年の環境問題への注目もあり、環境に悪影響を与えるオゾンや放電生成物の発生量の少ない直流帯電方式の採用が期待されている。
ここで、被帯電体に帯電部材を当接させる押圧力は、その当接線上または当接帯状に均一にかけることが理想である。しかし、上記に述べた通り帯電部材が回転自在であるため、該当接線または該当接帯の両端にのみ押圧力をかけ、その中央部には押圧力をかけられない場合が多い。
上記のように両端のみに押圧力をかける場合、帯電ローラ18のたわみにより中央部の当接力が両端部よりも弱くなり、中央部と両端部では帯電量が異なってしまい、帯電ローラ18の長手方向の帯電ムラによる画像欠陥が発生するという欠点がある。そこで、たわみ量に相当する分だけ、図3に示すような帯電部材の中央部の径を端部の径より太くするという所謂クラウン形状が検討され一部において実施されている(特開平4−230776)。
一般的にチューブは押出成型で製造される。押出成型は連続成型であるため、肉厚を連続的に精度良く変更することは困難である。従って、チューブの肉厚の調節により帯電部材をクラウン形状とする事は事実上不可能である。このため、上記弾性層にクラウン形状を形成する必要がある。
これまで、(長手中央部の直径1a)−(長手端部の直径1b)で定義される帯電部材のクラウン量には、以下のような規定があった。つまり、帯電部材のクラウン量が小さい場合、帯電部材の両端部にかかった押圧力により帯電部材がたわみ、帯電部材の中央部が帯電不良を起こし、画像不良となる。このため、帯電部材のクラウン量の下限は、帯電部材の両端部にかかった押圧力により、長手中央部が帯電不良を起こさない値とされていた。逆に、帯電部材のクラウン量が大きい場合、帯電部材の両端部にかかった押圧力によるたわみ以上のクラウンが形成されていると、帯電部材の中央部のクラウンにより、帯電部材の端部の当接圧が小さくなってしまう。そのため、帯電部材の端部において、帯電不良を起こし、画像不良となる。このため、帯電部材のクラウン量の上限は、帯電部材のクラウンにより、長手端部が帯電不良を起こさない値とされていた。
特開平4−230776号公報 特開2008−076602号公報
しかしながら、上記した接着剤を使用せず、チューブと被覆される導電性弾性層とを、チューブの弾性による締め付けのみにより固着させた帯電ローラを用いた場合、以下のような弊害が生じる事があった。このような帯電ローラを画像形成装置に組み込み、通紙を行った場合、上記導電性弾性層にクラウン形状を設けているため、帯電ローラの長手中央部と長手端部で周速差が生じる。長手中央部と長手端部との周速差によりチューブにストレスがかかるため、チューブによれやしわが発生するという問題である。
よれやしわを防ぐ方法として、帯電部材の導電性弾性層とその上に被覆したチューブ層の画像外両端部を接着することで固定し、さらにチューブ層の内径と導電性弾性層の外形の関係を規定するといった方法が提案されている(特開2008−076602)。しかし、この方法では、帯電部材の画像外部に接着部としてのりしろが必要であり、帯電部材が大型化してしまう。これでは市場で要求される小型化を達成する事が出来ない。
そこで、より簡単な構成で、帯電部材が大型化することなく、長手端部と長手中央部の周速差により生じるよれやしわを抑制する構成が望まれていた。
上記課題を解決するための手段の一つとして、芯金と、前記芯金の外側に設けられた導電性弾性層と、前記導電性弾性層の外側に被覆された少なくとも抵抗層を有する柔軟なチューブ層とを備え、前記チューブ層を被帯電体に当接させ、前記芯金に電圧を印加することにより被帯電体を帯電させる回転可能な帯電ローラであって、前記チューブ層の厚さが100μmから500μmの範囲であり、前記導電性弾性層が非発泡性樹脂で形成され、前記導電性弾性層の形状がクラウン形状であって、クラウン量が60μmから135μmであることを特徴とする帯電ローラを用いる。
クラウンにより生じる周速差でチューブ層によれやしわが発生しにくい帯電部材を提供する事が可能となる。
(実施例1)
図7は本実施例の画像形成装置の概略構成模型図である。この画像形成装置は転写式電子写真プロセス利用、接触帯電方式、プロセスカートリッジ方式のレーザープリンタである。
5は像担持体(被帯電体)としての電子写真感光ドラムであり、矢印の時計方向に所定の周速度をもって回転駆動される。
1は接触帯電部材としての帯電ローラである。この帯電ローラ1は感光ドラム5に対して所定の押圧力をもって当接させて配設してあり、感光ドラム5の回転に従動して回転する。そしてこの帯電ローラ1の芯金8に電極部材9を介して電源10より所定の帯電バイアスが印加されることにより、回転する感光ドラム5の周面が所定の極性・電位に一様に接触帯電処理される。
102は情報書き込み手段として露光装置である。本例はレーザースキャナであり、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザー光6を出力し、回転する感光ドラム5の一様帯電処理面を走査露光する。これにより回転する感光ドラム5の面に走査露光パターンに対応した静電潜像が形成される。
14は現像装置であり、感光ドラム5の面に形成された静電潜像に現像剤15を供給してトナー画像として可視化する。2は現像剤担持体たる現像スリーブであり、感光ドラム5と現像スリーブ2の間には現像バイアスとして直流バイアスに交流バイアスを重畳したバイアスを供給する電源17が接続されており、適切な現像バイアスを与えるようになっている。13は攪拌部材であり、所定の周速度を持って回転することにより、現像剤15を攪拌し、現像スリーブ2に現像剤15を供給している。
3は転写装置としての転写ローラであり、感光ドラム5に所定の押圧力をもって圧接させて転写ニップ部を形成させている。この転写ニップ部に給紙部から所定の制御タイミングをもって転写材7が給紙されてその転写材面に感光ドラム5面側のトナー像が順次に転写される。転写ローラ3には転写バイアスとしてトナーと逆極性のバイアスを供給する電源19が接続されており、所定のタイミングで適切な転写バイアスを与えるようになっている。
20は給紙台であり、この給紙台上に積載してセットした転写材7が給紙ローラ103の回転により一枚分離給送され、搬送ローラ22やレジストローラ23等を含むシートパス21を通って上記の転写ニップ部に所定の制御タイミングをもって給紙される。
転写ニップ部を通った転写材7は感光ドラム5の面から順次に分離されてシートパス24を通って定着装置104に導入されて未定着のトナー像が熱もしくは圧力により転写材7の面に定着され記録画像となる。そして定着装置104を通った転写材7が排紙口25から機外に排出される。
一方、転写材分離後の感光ドラム5の面は感光ドラム上に残った転写残トナーがクリーニングブレードを有するクリーニング装置4により除かれて清浄面化されて繰り返して作像に供される。
16はプロセスカートリッジである。本例のものは感光ドラム5・帯電ローラ1・現像装置14・クリーニング装置4の4つのプロセス機器を外装によって各装置を統合し一緒に交換可能な一体型カートリッジ内に設けたものであり、プリンタ本体101に対して着脱可能である。プロセスカートリッジ16はプリンタ本体101に所定に装着されると、プリンタ本体101に対して機械的・電気的にカップリングして画像形成動作を実行できる状態になる。この一体型カートリッジの場合は、現像剤15を使い切った時に、他の装置もほぼ同時に寿命を迎えるよう設計されている。従って、ユーザはカートリッジ内の現像剤15がある間は常に安定した画像を得る事ができ、しかも一体型であるために、その交換も容易に行う事ができるという利点がある。なお、プロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段またはクリーニング手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。及び帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも一つと電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。更に、少なくとも現像手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して装置本体に対して着脱可能とするものをいう。
<帯電ローラの説明>
本実施例1の接触帯電装置は接触帯電部材として帯電ローラ1を備える。
この帯電ローラ1は帯電部を形成する中空の柔軟なチューブ層11を有し、そのチューブ層内に芯金8を配設し、芯金8の周辺に長手方向全面に亙って導電性の柔軟層である導電性弾性層12を設けて、その導電性弾性層12で柔軟チューブ層11を支持している。芯金8には図示しない電極部材(9)が接触され、電極部材に図示しない電源(10)が接続されている。
本実施例のチューブ層11は、内側に中空部を有する内層の抵抗層11a上に表面層11bを設けた2層構造になっている。しかしながら2層構造であることを限定するわけではなく、チューブ層が単層の場合でも、3層以上でも構わない。
チューブ層を構成するチューブの内径は、被覆される導電性弾性層の最小外形よりも小さいものとしている。該チューブを前記導電性弾性層に被覆する際には、エア等を該チューブの内側に吹き込み、導電性弾性層の最大外形よりも大きい内径となるまで該チューブを膨らませる。そして、導電性弾性層を挿入しエア等の拡幅手段を遮断すると、該チューブが持つ弾性により初期内径に戻ろうとし、該チューブと前記導電性弾性層は密着する。
上記チューブと導電性弾性層との界面には接着剤等は使用せず、該チューブの弾性による締め付けのみにより固着させる。
抵抗層11aは、帯電ローラの電気特性を適当にするためのもので、導電性弾性層12よりも抵抗が高くなるように形成されている。その体積抵抗率は10〜1012Ω・cm、好ましくは10〜1010Ω・cmに調整されている。抵抗層11bの材料としては、導電性樹脂、絶縁樹脂又は非導電性樹脂に導電性粒子を分散した樹脂、導電性粒子を分散したゴムやエラストマー、あるいは、半導電性樹脂又はこれに導電性粒子を分散した樹脂等が使用できる。
導電性弾性層12は、被帯電体としての感光ドラム5に対する給電と、帯電ローラ1の感光ドラム5に対する良好な均一密着性を確保するために、適当な導電性と弾性を持たせてある。また、帯電ローラ1が、芯金8の両端部に所定の押圧力を与えて感光ドラム5と当接されているので、中央部の押圧力が小さく、両端部ほど大きくなっている。そのために、帯電ローラ18のたわみにより中央部の当接力が両端部よりも弱くなり、中央部と両端部では帯電量が異なってしまい、中央部と両端部に対応する画像に濃度ムラが生じてしまう場合がある。これを防止するために導電性弾性層12を研磨によって長手中央部を一番太く、両端部に行くほど細くなる形状、いわゆるクラウン形状に形成している。
クラウンを設けたことにより、帯電部材の長手中央と長手端部で周速差が生じ、これが原因で帯電部材のチューブによれやしわが発生することがあった。
筆者らの鋭意検討の結果、帯電部材のよれやしわの発生しやすさは、帯電部材の導電性弾性層に設けたクラウン量と強い相関があることが分かった。つまり、弾性層のクラウン量が大きくなると、帯電部材の長手中央部と長手端部の周速差が大きくなるため、その上に被覆した上記チューブによれやしわが発生しやすくなる。逆に弾性層のクラウン量が小さくなると、帯電部材の長手中央部と長手端部の周速差が小さくなるため、その上に被覆したチューブによれやしわが発生しにくくなる。なお、クラウン量は、(長手中央部の直径1a)−(長手端部の直径1b)で定義される。
図4に導電性弾性層のクラウン量とチューブのよれやしわの発生しやすさの関係を示す。よれやしわの発生しやすさは、後述する加速試験を用いて求めた。図4が示すように、クラウンが大きくなるとしわやよれが発生しやすくなることがわかる。
ここで、加速試験について述べる。帯電部材のよれやしわは、感光ドラムとの摺擦により発生する。そのため、帯電部材と感光ドラムの間に強制的に摺擦を起こすため、図6に示すように通常回転可能に保持している帯電部材1を固定冶具201により回転できなく固定した。その状態で帯電部材1に当接している感光ドラム5を回転させることにより、しわやよれが加速的に発生しうる状況を作り出した。また、よれやしわの発生しやすさとは、前述した加速試験においてチューブに発生したよれやしわの数や大きさを指数化したものである。その閾値は実際に帯電部材を画像形成装置に組み込み、画像評価を行った際、帯電部材のよれやしわにより帯電ムラとなり画像に表れた際のよれやしわの指数値である。
上記チューブのよれやしわの発生しやすさを左右するクラウン量以外の因子として、押圧力や被覆圧、またはチューブの厚さなどが挙げられる。
以下に、帯電部材への押圧力、帯電部材のチューブの厚さならびに帯電部材のチューブの被覆圧とよれやしわの発生しやすさの関係の調査結果を述べる。なお、本調査は、帯電部材端部において帯電ムラが発生しない範囲で、もっともよれやしわの発生しやすいと考えられるクラウン量150μmに設定し、前述した加速試験を用いて行った。
図5に帯電部材への押圧力、帯電部材のチューブの厚さならびに帯電部材のチューブの被覆圧とよれやしわの発生しやすさの関係を示す。図5aは帯電部材への押圧力とよれやしわの発生しやすさの関係、図5bは帯電部材のチューブの厚さとよれやしわの発生しやすさの関係、図5cはチューブの被覆圧とよれやしわの発生しやすさの関係を示している。なお、被覆圧は帯電部材の導電性弾性層の外形とチューブ層の内径の差に比例するため、被覆圧に関しては前記外形と内径の差とよれやしわの発生しやすさの関係を示している。
図5aの時の厚さは300μm、内径と外形の差が60μm、図5bの時の押圧力は500gf、内径と外形の差が60μm、図5cの時の押圧力は500gf、厚さは300μmとした。
図5aに示した通り、帯電部材の押圧力を強くする事によりよれやしわは発生しやすくなる傾向にある。しかし、本件の帯電部材の押圧力は200gfから800gfの範囲であり、この範囲における帯電部材のチューブ層のよれやしわの発生しやすさは大きく変わらない。
図5bに示した通り、よれやしわの発生しやすさにはチューブの膜厚依存性がある。しかし、チューブの厚さが100μm以上になると、よれやしわの発生しやすさはあまり変化していない。さらに、チューブの厚さを厚くすると、チューブの抵抗には膜厚依存性があるため、帯電部材の抵抗が大きくなり、感光ドラムを十分に帯電する事が困難となる。チューブの膜厚が厚くなり、抵抗値が上昇した分を、体積抵抗を下げる事により調整した場合、今度は感光ドラムに直接電流がリークしやすくなる。
図5cに示した通り、帯電部材のチューブの被覆圧を強くすると、よれやしわの発生しやすさを減少させることができる。しかし、強い力で無理に弾性層を締め付けてしまうと、チューブ層による締め付け力に対する弾性層の反力に長手ムラが生じ、全体の形状がいびつになってしまうことがある。もし仮に、この状態で感光ドラムと当接させると感光ドラムとの接触状態が長手で不安定となり、これによって耐久時のトナーなどによる汚れが固着し、帯電不良が発生する事がある。また、チューブの締め付け圧を強くすると、その分だけチューブに対するストレスも大きくなり、チューブに亀裂や破損が生じる恐れがある。
以上の結果より、チューブのよれやしわの発生しやすさはクラウン量に強く依存しており、押圧力を弱くするなどや被覆圧を強くするなどの方法、またはチューブの厚さを厚くすることによりチューブのよれやしわの発生しやすさを抑えることは出来なかった。
表1にクラウン量を変化させた場合の、よれやしわの発生しやすさ、ならびに押圧力により帯電ローラの長手中央(又は端部)が浮いてしまうかどうかの実験結果を示す。
なお、実験条件としては、押圧力を500gf、チューブ厚さを300μm、内径と外形の差を60μmにしている。
Figure 2010048882
表からも分かるように、帯電部材のクラウンによるよれやしわが発生しないクラウン量は135μm以下である。帯電部材に押圧力がかかった場合帯電部材のクラウンにより中央部(又は端部)が浮いてしまわないで帯電ムラが発生しないクラウン量は60〜150μmである。よって、帯電部材のクラウンによりチューブによれやしわが発生せず、さらに帯電部材に押圧力がかかった際、帯電部材のクラウンにより帯電ムラを起こさず均一に帯電できる帯電部材のクラウン量は60〜135μmである。なお、図5に示す実験結果から、チューブ層の厚さが100μmから500μmであれば、押圧力や被覆圧が変化しても、よれ・しわの発生にはほとんど影響がない。
かくして、適正なクラウン量を設けた帯電部材を画像形成装置に組み込み画像評価を行ったところ、画像は帯電領域全長に渡り良好であった。更に、チューブのよれやしわの加速試験を行っても、極めてよれやしわが発生する可能性が低かったことから、長期間に渡って帯電部材が使用されても、チューブのよれやしわが起こりにくいことは上述した通りである。
(実施例2)
本実施例2の接触帯電装置は接触帯電部材として帯電ローラ1を備える。
この帯電ローラ1は帯電部を形成する中空の柔軟なチューブ層11を有し、そのチューブ層内に芯金8を配設し、芯金8の周辺に長手方向全面に亙って導電性の柔軟層である導電性弾性層12を設けて、その導電性弾性層12で柔軟チューブ層11を支持している。芯金8には図示しない電極部材(9)が接触され、電極部材に図示しない電源(10)が接続されている。
上記の柔軟なチューブ層11は、内側に中空部を有する内層の抵抗層11a上に表面層11bを設けた2層構造になっている。
チューブ層11の製造および被覆方法は実施例1と同様である。
導電性弾性層12は実施例1と同様クラウンに形状している。このクラウン形状は、予めクラウン形状にした金型に導電性弾性体を注入させる事で形成させる。
実施例1と同様の検討を行い、同様の傾向の結果を得た。つまり、チューブ層のよれやしわの発生しやすさは帯電ローラのクラウン量に依存しており、クラウン量が大きくなるとよれやしわが発生しやすくなり、クラウン量が小さくなるとよれやしわが発生しにくくなるという結果を得た。
筆者らは、前述した加速試験を行い、クラウンによるよれやしわの発生状況を検討した。表2に加速試験の結果、ならびに押圧力により帯電ムラが発生しない帯電部材のクラウン量も示した。実験条件等は実施例1と同様である。
Figure 2010048882
表からも分かるように、帯電部材のクラウンによるよれやしわが発生しないクラウン量は135μm以下であり、帯電部材に押圧力がかかった場合帯電部材のクラウンにより帯電ムラが発生しないクラウン量は60〜150μmである。よって、帯電部材のクラウンによりチューブによれやしわが発生せず、さらに帯電部材に押圧力がかかった際、帯電部材のクラウンにより帯電ムラを起こさず均一に帯電できる帯電部材のクラウン量は60〜135μmである。
かくして、適正なクラウン量を設けた帯電部材を画像形成装置に組み込み画像評価を行ったところ、画像は帯電領域全長に渡り良好であった。更に、チューブのよれやしわの加速試験を行っても、極めてよれやしわが発生する可能性が低かったことから、長期間に渡って帯電部材が使用されても、チューブのよれやしわが起こりにくいことは上述した通りである。
従来例の接触帯電装置の構成模式図 従来例の帯電ローラの構成模式図 従来例の帯電ローラの導電性弾性層の構成模式図 実施例1のクラウン量とよれやしわの発生しやすさの関係 実施例1の押圧力、厚さならびに被覆圧とよれやしわの発生しやすさの関係 よれやしわの加速試験の模式図 実施の形態の画像形成装置の概略構成模式図
符号の説明
1 帯電ローラ(接触帯電部材)
1a 長手中央部の直径
1b 長手端部の直径
2 現像剤坦持体
3 転写装置
4 クリーニング装置
5 被帯電体(感光体)
6 レーザーなど潜像形成用の露光
7 転写材
8 帯電部材の芯金
9 帯電部材に帯電電圧を印加するための電極
10 電圧付与用電源
11 帯電部材のチューブ
11a 抵抗層
11b 表面層
12 帯電部材の導電性弾性層
12a 帯電部材の導電性弾性層内の気泡
13 攪拌部材
14 現像装置
15 現像剤
16 プロセスカートリッジ
17 電圧付与用電源
18 帯電部材
19 電圧付与用電源
20 給紙台
22 搬送ローラ
23 レジストローラ
25 排紙口
101 画像形成装置本体
102 露光装置
103 給紙ローラ
104 定着装置
201 帯電ローラの固定冶具
202 加速試験での回転方向

Claims (4)

  1. 芯金と、
    前記芯金の外側に設けられた導電性弾性層と、
    前記導電性弾性層の外側に被覆された少なくとも抵抗層を有する柔軟なチューブ層とを備え、前記チューブ層を被帯電体に当接させ、前記芯金に電圧を印加することにより被帯電体を帯電させる回転可能な帯電ローラであって、
    前記チューブ層の厚さが100μmから500μmの範囲であり、
    前記導電性弾性層が非発泡性樹脂で形成され、前記導電性弾性層の形状がクラウン形状であって、クラウン量が60μmから135μmであることを特徴とする帯電ローラ。
  2. 被帯電体と、帯電ローラとを備え、前記帯電ローラを被帯電体に当接させて被帯電体を帯電させる接触帯電装置において、前記帯電ローラは、芯金と、前記芯金の外側に設けられた導電性弾性層と、前記導電性弾性層の外側に被覆された少なくとも抵抗層を有する柔軟なチューブ層とを備え、前記チューブ層を被帯電体に当接させ、前記芯金に電圧を印加することにより被帯電体を帯電させる回転可能な帯電ローラであって、前記チューブ層の厚さが100μmから500μmの範囲であり、前記帯電ローラの被帯電体への押圧力が200gfから800gfの範囲であり、前記導電性弾性層が非発泡性樹脂で形成され、前記導電性弾性層の形状がクラウン形状であって、クラウン量が60μmから135μmであることを特徴とする特徴とする接触帯電装置。
  3. 前記被帯電体はトナー像を担持する像担持体であり、前記像担持体に対して帯電、潜像形成、トナー像の現像を行う画像形成装置であって、前記像担持体を請求項1の帯電ローラで帯電をする又は請求項2の帯電装置で帯電をすることを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記被帯電体はトナー像を担持する像担持体であり、前記像担持体に対して帯電、潜像形成、トナー像の現像を行う画像形成装置の画像形成装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、請求項1記載の帯電ローラ、又は請求項2記載の接触帯電装置を備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108189434A (zh) * 2018-01-14 2018-06-22 骆书加 一种用于pvc膜加工的系统

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