JP2010048823A - 粒子ビーム処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】粒子発生アセンブリと、薄い箔を有する箔支持アセンブリと、基材上または被膜上での化学反応を引き起こす処理区域とを含む粒子ビーム処理装置に関し、サイズがより小さくかつより高い効率で動作する粒子ビーム処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】粒子ビーム発生アセンブリ110と、箔支持アセンブリ140と、処理アセンブリ170とを含み、粒子ビーム発生アセンブリ内において、例えば電子のような粒子の雲が、少なくとも1つのタングステンフィラメントを加熱することによって発生する。その次に、電子は、粒子ビーム発生アセンブリよりも著しく低い電圧に設定されている箔支持アセンブリに高速度で移動するように引き出される。基材が処理区域の中を通して粒子ビーム処理装置の中に送り込まれ、粒子ビーム発生アセンブリを出て上記処理区域内に入る電子にさらされる。電子は基材に侵入してその基材を硬化させ、化学反応を引き起こす。
【選択図】図1

Description

本発明は粒子ビーム処理装置に関する。特に、本発明は、粒子発生アセンブリと、薄い箔を有する箔支持アセンブリと、基材(substrate)上または被膜(coating)上での化学反応を引き起こす処理区域とを含む粒子ビーム処理装置に関する。
(関連技術の説明)
粒子ビーム処理装置は、高速度に加速された電子ビーム(EB)のような粒子ビームに対し基材または被膜を曝露させて、その基材または被膜上での化学反応を引き起こすために一般的に使用されている。
電子は、すべての物質中に見られる負に荷電された粒子である。電子は、惑星が太陽の周囲を回転するように原子の核の周囲を回転する。電子を共有することによって、2つ以上の原子が互いに結合して分子を形成する。EB処理では、電子ビームが、広範囲の製品および材料の分子構造を変更するために使用される。例えば、電子は、特別に設計された液体被膜(liquid coating)とインクと接着剤とを変化させるために使用されることが可能である。EB処理中には、電子が結合を切断して荷電粒子と遊離基(free radical)とを形成する。その次に、これらの遊離基は結合して大きな分子を形成する。このプロセスによって液体が固体に変えられる。このプロセスは重合として知られている。
EB処理によって処理される液体被膜には、印刷用インク、ワニス、シリコーンレリーズ被膜(silicone release coating)、下塗剤被膜(primer coating)、感圧性接着剤、バリア被膜(barrier coating)、および積層接着剤が含まれ得る。EB処理は、さらに、EB処理に反応するように特別に設計されている紙、プラスチックフィルム、及び不織布生地(non-woven textile substrate)のような固体材料の物理的特性を変更し増強するために使用することができる。
粒子ビーム処理装置は一般的に3つの区域を含む。これらは、粒子ビームを発生させる真空チャンバ区域と、粒子加速器区域と、処理区域である。真空チャンバ内では、タングステンのフィラメントが、電子の雲(cloud)を発生させるために、タングステンの電子放出温度である約2400Kに加熱される。その次に、正の電圧差(voltage differential)が、これらの電子を引き出して同時に加速するために真空チャンバに印加される。その後で、電子は薄い箔を通過して処理区域内に入る。この薄い箔は、真空チャンバと処理区域との間のバアリアとして機能する。加速された電子は薄い箔を通過して真空チャンバの外に出て、大気状態にある処理区域内に入る。
現時点で製品として入手可能な電子ビーム処理装置は、一般的に、125キロボルトの最小電圧で動作する。こうした既存のEBユニットは、12.5マイクロメートルの厚さを有するチタンで作られた薄い箔を使用して、毎分244〜305m(800〜1000フィート)の速度で処理装置を通して供給される基材上の被膜を硬化させる。例えば、こうしたEBユニットは、マサチューセッツ州WilmingtonのEnergy Sciences,Inc.から購入できるModel No.125/105/1200である。しかし、この処理装置は、125キロボルトからのエネルギーの大半が浪費されるので、効率的に機能しない。さらに、現在の技術は、フレキシブル食品パッケージングのような特定の産業では使用不可能である。125キロボルトで動作するEBユニットは、多量のエネルギーを、包装される食品に接触するポリエチレンを主成分とするシール材フィルム(sealant film)上に蓄える。このエネルギーの蓄積(deposit)は、シール材フィルム中に異臭(off-odor)を生じさせ、またそのシール開始温度を上昇させる。
効率を増大させる方法の1つは、動作電圧を125キロボルト未満に低下させることによる方法である。さらに、125キロボルト未満で動作することにより、エネルギー蓄積の深さ(depth of energy deposition)をより適切に制御することが可能になり、シール材フィルムによって吸収される電子エネルギーが最小になる。しかし、電圧が125キロボルト未満に低下させられると、より多くのエネルギーがチタン箔によって吸収されて、このことがそのチタン箔が過剰に温度上昇することを引き起こすので、チタン箔を通過して移動する電子の運動エネルギーが減少する。過剰な熱は、チタン箔が青みを帯び、脆くなり、そのマシン的強度を失うことの原因となる。さらに、過剰な熱は、システムの熱管理に関する問題も提起する。その結果、基材の送り速度を著しく減少させなければならず、処理装置は商業的に実現不可能になる。
上述の説明から明らかなように、より効率的に動作し、サイズがより小さく、電力要求量が低減され、かつ、より安く作れる粒子ビーム処理装置が必要とされている。
上記の観点より、本発明の目的は、より効率的に動作し、サイズがより小さく、電力要求量が低減され、かつ、より安く作れる粒子ビーム処理装置を提供することにある。
本発明の利点と目的は、部分的に以下の説明で述べられ、また、部分的にはその説明から明らかであり、あるいは、本発明の実施によって知ることができよう。本発明の利点と目的は、本明細書に添付の特許請求の範囲の請求項に特に指摘されている要素と組合せとによって実現され達成されよう。
本明細書に具体的に示されておりかつ広範に説明されている通りに、本発明の利点を達成するために、および、本発明の目的にしたがって、本発明の一態様は、サイズがより小さくかつより効率的な粒子ビーム処理装置に向けられている。本発明によって、この粒子ビーム処理装置は、電源と、粒子発生アセンブリと、箔支持アセンブリ(foil support assembly)と、処理アセンブリとを含む。粒子発生アセンブリは真空容器(evacuated vessel)内に配置されており、電源に接続されている。粒子発生アセンブリは、110キロボルト以下の範囲内の第1の電圧で動作する。この粒子発生アセンブリは、加熱時に複数の粒子を発生させるための少くとも1つのフィラメントを含む。箔支持アセンブリは、第1の電圧よりも高い第2の電圧で動作し、粒子の少くとも一部分が第1の電圧から第2の電圧の方に進み、そしてこの箔支持アセンブリの外に出ることができるようにする。箔支持アセンブリは、10マイクロメートル以下の厚さを有するチタンまたはチタン合金で作られた薄い箔(thin foil)を含む。処理アセンブリは、箔支持アセンブリから出る粒子を受け入れるためのものである。この粒子は基材上での化学反応を引き起こす。
本発明の第2の態様も粒子ビーム処理装置に向けられている。第1の態様と同様に、粒子ビーム処理装置は電源と粒子発生アセンブリと箔支持アセンブリと処理アセンブリとを含むが、ただし、箔支持アセンブリは、20マイクロメートル以下の厚さを有するアルミニウムまたはアルミニウム合金で作られた薄い箔を含む。
本発明の第3の態様は、粒子ビーム処理装置内における基材上での化学反応を生じさせるための方法に向けられている。この方法は、少くとも1つのフィラメントを有する粒子発生アセンブリ内に真空を生じさせるステップと、1つまたは複数のフィラメントを加熱して複数の粒子を作り出すステップと、110キロボルト以下の範囲を有する第1の電圧で粒子発生アセンブリを動作させるステップと、薄い箔を有する箔支持アセンブリを、第1の電圧よりも高い第2の電圧で動作させて、粒子の少くとも一部分が上記の第1の電圧から第2の電圧の方に進んで粒子発生アセンブリ内の真空の外に出るようにさせるステップであって、上記の薄い箔がチタンまたはチタン合金で作られておりかつ10マイクロメートル以下の厚さを有するステップと、上記の外に出ていく粒子を上記の薄い箔を通過させて、基材がその粒子に曝露される処理アセンブリの中に入るようにするステップと、を含む幾つかの段階を含む。
本発明の第4の態様はまた、粒子ビーム処理装置内において基材上での化学反応を引き起こすための方法に向けられている。この方法は、第3の態様と同様に、薄い箔がアルミニウムまたはアルミニウム合金で作られかつ20マイクロメートル以下の厚さを有することを除いて、上記と同じステップを含む。
上述の全般的な説明と後述の詳細な説明は両方共単に例示と説明とのためのものであるにすぎず、特許請求される通りの本発明を限定するものではないということを理解されたい。追加の利点が後述の説明で述べられ、部分的にはこの説明から理解され、あるいは、本発明の実施によって知ることができよう。本発明の利点と目的は、本明細書に添付の特許請求の範囲の請求項に述べられている組合せによって得ることができる。
本発明の一実施形態による粒子ビーム処理装置の略図である。 電子ビームの電圧プロフィールの略図である。 本発明の好ましい実施形態による粒子ビーム処理装置の正面図である。 90kVの動作電圧で測定した、チタン箔の厚さの関数としての深部照射線量プロフィールの図である。 5、8、および12.5マイクロメートルのチタン箔厚さを使用して測定した、動作電圧の関数としての45.72cm(1.5フィート)の幅を有する処理装置のマシン収率の図である。 様々な動作電圧で測定した、チタン箔の厚さの関数としての深部照射線量プロフィールの図である。 17、12.5、および、8マイクロメートルのチタン箔厚さを使用して測定した、keVの入射エネルギーの関数としての、薄い箔によって吸収されるエネルギーの図である。 基材が粒子ビーム処理装置の中を通過する際の、その基材上の架橋反応の略図である。 基材が粒子ビーム処理装置の中を通過する際の、その基材上での重合反応の略図である。 基材が粒子ビーム処理装置の中を通過する際の、その基材上での滅菌反応の略図である。
本明細書の一部に含まれかつ本明細書の一部を構成する添付図面は、本発明の幾つかの実施形態を例示し、その記載と共に、本発明の原理を説明する役割を果たす。
(発明の説明)
ここで、添付図面に具体例が示されている本発明に合致する方法および装置の幾つかの実施形態について詳細に言及する。可能な場合には常に、同じ参照番号が、同じ部品または類似の部品を参照するために図面全体にわたって使用される。さらに、本発明を、以下に示す具体例によってさらに明らかにする。
本発明による粒子ビーム処理装置は、少くとも2つの発明理由によって、すなわち、1つは、動作電圧が110キロボルト以下に低減されることと、2つは、薄い箔がチタンまたはチタン合金で作られる場合には10マイクロメートル以下の厚さを有し、また、薄い箔がアルミニウムまたはアルミニウム合金で作られる場合には20マイクロメートル以下の厚さを有することとによって、より小さいサイズに作られることが可能であり、かつ、より高い程度の効率で動作する。
本発明の原理にしたがって、粒子ビーム処理装置は、電源と、粒子発生アセンブリと、箔支持アセンブリと、処理アセンブリとを含む。
図1は、電源102、粒子ビーム発生アセンブリ(すなわち、粒子発生アセンブリ)110、箔支持アセンブリ140、及び処理アセンブリ170を含む、本発明の原理に合致した粒子ビーム処理装置100を概略的に図示する。電源102が処理装置100に対して110キロボルト以下の動作電圧を供給することが好ましく、90〜100kVの範囲内で動作電圧を供給することがさらに好ましい。電源102は製品として入手可能なタイプのものであってよく、この電源は、電子を発生させるために粒子ビーム発生アセンブリ110に高電圧を供給するための、電気的に絶縁された鋼製チャンバ内に配置されている複数の変圧器を含む。
粒子ビーム発生アセンブリ110が容器またはチャンバ114の真空環境内に保持されることが好ましい。電子ビームを発生する実施形態、すなわち、EB処理装置では、粒子発生アセンブリ110は一般的に電子ガンアセンブリ(electron gun assembly)と呼ばれる。真空チャンバ114は、電子のような粒子が中で発生されるしっかりとシールされた容器で作ることができる。真空ポンプ212(図3に示されている)が、約133×10-6パスカル(約10-6Torr)のオーダの真空環境を生じさせるために備えられる。高電圧電源102が電力を送ってフィラメント112を加熱すると、チャンバ114の真空環境内ではフィラメント112の周囲に電子の雲(cloud of electron)が生じる。
その次に、フィラメント112が非常に熱く白熱して、電子の雲を発生する。その次に、電子は、後述するように負に帯電した粒子であるので、フィラメント112からより高電圧の領域に引き寄せられ、極めて高速度に加速される。フィラメント112は、一般的にタングステンで作られている1つまたはそれより多いワイヤで作ることができ、また、箔支持体144の全長にわたって均一に間隔を置いて配置されるように構成することができ、基材10の幅全体にわたって電子ビームを放出する。
図1と図2に示されているように、粒子ビーム発生アセンブリ110は、引き出しグリッド(extractor grid)116と、末端グリッド(terminal grid)118と、反発プレート(repeller plate)120とを含むことができる。反発プレート120は電子を跳ね返し、電子を引き出しグリッド116に向けて送る。反発プレート120は、図2に示すように、電子ビームの方向から離れてフィラメント112から逃げる電子を集めるために、フィラメント112とは異なった電圧で、好ましくはフィラメント112よりもわずかに低い電圧で動作する。
フィラメント112とはわずかに異なった電圧で、好ましくはフィラメント112よりも高い電圧で動作する引き出しグリッド116は、フィラメント112から電子を引き離して引きつけ、その電子を末端グリッド118に向けて案内する。引き出しグリッド116は電子の雲から引き出される電子の量を制御し、この電子の量は電子ビームの強さを決定する。
一般に引き出しグリッド116と同じ電圧で動作する末端グリッド118は、箔支持アセンブリ140を通過するために極めて高速度に電子が加速する前の電子に対する最終的なゲートウェイとして働く。
本発明の一実施形態によって、例えば、フィラメント112は−110,000ボルトで動作することができ、また、箔支持アセンブリ140は接地するか0ボルトに設定することができる。反発プレート120は、−110,010ボルトで動作していかなる電子をもフィラメント112に向けて跳ね返すように選択することができる。引き出しグリッド116と末端グリッド118は、−110,000ボルトから−109,700ボルトの範囲内で動作するように選択することができる。
次に電子が真空チャンバ114の外に出て、薄い箔142を通過して箔支持アセンブリ140に入り、化学反応のために被覆された材料または基材10に侵入する。化学反応は、例えば、重合、架橋、または、滅菌を含む。電子の速度は毎秒160,000km(100,000マイル)以上であってよい。箔支持アセンブリ140は、一連の平行な銅のリブ(rib)(図示されていない)で作ることができる。図1に示すように、薄い箔142は、チャンバ114内側に漏れのない(leak-proof)真空シールを提供するために、箔支持アセンブリ144の外側に堅固にクランプされている。高速度の電子が銅リブの間を自由に通り抜けて、薄い箔142を通過し、処理対象の基材10の中に入る。不要なエネルギー損失を防止するために、箔は、一方では粒子発生アセンブリ110の内側の真空状態と処理アセンブリ170との間の圧力差に耐えるのに十分なマシン的強度を提供すると同時に、可能な限り薄く作られていることが好ましい。
本発明の原理によって、粒子ビーム発生装置は、箔支持アセンブリの薄い箔がチタンまたはチタン合金で作られており、かつ、10マイクロメートル以下の厚さ、好ましくは3〜10マイクロメートルの範囲内の厚さ、さらに好ましくは5〜8マイクロメートルの範囲内の厚さを有するときに、より小さなサイズに作られ、かつ、より高い効率レベルで動作することが可能である。その代りに、薄い箔142は、20マイクロメートル以下の厚さ、好ましくは6〜20マイクロメートルの範囲内の厚さ、さらに好ましくは10〜16マイクロメートルの範囲内の厚さを有するアルミニウムまたはアルミニウム合金で作られていてもよい。
電子が箔支持アセンブリ140の外に出ると直ぐに、その電子は処理アセンブリ170の中に入り、この処理アセンブリ内で電子は被膜またはウェブ基材(web substrate)に侵入し、重合や架橋や滅菌を結果的に生じさせる化学反応を引き起こす。図3に示されているように、被膜またはウェブ基材は処理装置100の中に送り込まれ、処理アセンブリ170の中に入る。処理アセンブリ170は、基材10が中に入るウェブ入口(web entrance)202と、基材10を処理アセンブリ170の中を通して案内し送り出すためのローラ204、206、208と、基材10が処理装置100から出るウェブ出口(web exit)210とを含む。処理対象である製品はすぐに変化させられ、乾燥または冷却は不要であり、様々な新たな所望の物理的特性を含む。製品は処理後すぐに輸送可能である。
この粒子ビーム処理装置は、電子が物質中に吸収されるにつれて減速する時に放出されるX線のような放射線を吸収するために、その装置の周囲の少くとも一部分を取り囲む保護ライニング(protective lining)を含むことができる。
図1に示すように、保護ライニング190は、真空チャンバ114と処理アセンブリ170とのような処理装置100の周囲を取り囲む。保護ライニング190は、電子が物質内で減速する時に生じるX線のほぼすべてを吸収する。保護ライニング190に対して選択される厚さと材料は、所望のX線吸収率によって主として決定される機能を作る。一実施形態では、保護ライニング190は、約0.1ミリレム/時(mrem/hour)以下の残留(residual)を伴う吸収率でX線放射線を吸収することが可能であることが好ましい。単位「ミリレム/時」は、1時間当たりの人間に対する0.1ミリ(milli)放射当量(radiation equivalent)の吸収を表す。1ミリレムは1ミリラド(millirad)に相当する。放出される放射線を測定する方法の1つは、Bicron RSO−5として商業的に知られているイオン化チャンバ計器(ionization chamber instrument)のような計器によって、保護ライニング190から10cm離れた距離で吸収を測定することによるものである。粒子ビーム処理装置100の安全な測定をさらに強化するために、安全インターロックスイッチ(図示されていない)が、インターロックが開かれるときにはいつでも生産を自動的に停止させることによって安全な動作を確実にするために備えられてもよい。
粒子ビーム処理装置は、さらに、電子ビーム出力が基材の送り速度に比例するように、発生する電子の量を調整するために、コンピュータ化マイクロプロセッサのようなプロセッサを含んでもよい。図1に示すように、処理制御システム200が、所要の真空環境を維持することと、予め定められた電圧およびフィラメント電力でシステム動作を開始することと、一定の処理レベルを維持するために電子の発生を処理速度に同期化することと、機能及びインターロックを監視することと、システムの機能が設定リミットを超えるかインターロックの問題が検出されるときには何時でも警告および/または警報を与えることとを非限定的に含む幾つかのプロセスを制御するために備えられている。
動作時には、粒子ビーム処理装置100は次のように働く。真空ポンプ212(図3に示す)がチャンバ114から空気を排気して約133×10-6Pa(10-6Torr)の真空レベルを実現し、この真空レベルで処理装置100が十分に運転可能になる。粒子発生アセンブリ110内では、反発プレート120と引き出しグリッド116と末端グリッド118とを含む粒子ガンアセンブリ(particle gun assembly)部品が、電子の放出を開始させて電子が箔支持体144を通過するように案内する、3つの互いに独立して制御される電圧に設定される。
粒子ビーム処理中は、真空チャンバ114内の電界の組合せが、グラウンド(0)電位にある箔支持体144の薄い箔142に向けて電子を案内し加速する「プッシュ/プル」効果(“push/pull”effect)を生じさせる。発生する電子の量は、引き出しグリッド116の電圧に直接的に関係付けられている。低速の生産速度では、引き出しグリッド116は、より高い電圧が印加される高速度の場合よりも低い電圧に設定される。引き出しグリッド116の電圧が増大するにつれて、フィラメント112から引き出される電子の量も増大する。
例えばインク、接着剤、および、他の被膜のような硬化されるべき被膜は、一般的に、液体状態から固体状態への化学的変換を引き起こすために低酸素環境を必要とする。したがって、本発明による粒子ビーム処理装置は、図1に示すように、酸素以外の気体を処理区域170内に注入してその処理区域内の酸素を置換するための、処理区域70内に分布した複数のノズル172、174、176、及び178を含むことができる。一実施形態では、窒素ガスが、完全な硬化を妨げる酸素を置換するためにノズル172、174、176、178を通して処理区域170内にポンプで送り込まれるように選択されている。
上述の説明から理解できるように、処理制御システム200が、基材上または被膜上における所望の硬化の正確な深さレベル(depth level)を提供するように設定可能であるので、粒子ビーム処理装置100は極めて高精度の仕様を提供するように校正されることが可能である。処理制御システム200は、被膜または基材の中への電子の侵入の線量と深さとを計算する。電圧が高いほど、電子の速度とその結果として生ずる侵入(penetration)とが大きい。
線量(dose)は単位質量当たりで吸収されるエネルギーであり、グラム当たり2.4カロリーに等価であるメガラド(megarad:Mrad)によって測定される。より多くの数の電子が吸収されることは、より高い線量値を反映する。適用の際には、線量は、一般的に、硬化されるべき被膜の材料と基材の深さとによって決定される。例えば、5Mradの線量が、ライスペーパー(rice paper)で作られておりかつ20グラム/m2の密度を有する基材上の被膜を硬化させるために必要とされうる。線量は、次式によって表されるように、引き出された電子の数である動作ビーム電流(operating beam current)に正比例し、基材の送り速度に反比例している。
線量=K・(I/S)
ここで、Iはミリアンペアで測定された電流であり、Sはフィート/分で測定された基材の送り速度であり、Kは処理装置のマシン収率(machine yield)すなわちその特定の処理装置の作業能率(output efficiency)を表す比例定数である。
図4〜7に示す図表に図示されているような下記の例は、一連の実験の結果として与えられている。図4は、90kVの動作電圧で測定したときの薄い箔の3つの異なる厚さに関する深部線量プロフィール(depth dose profile)と被膜の密度との間の関係を示す。図5は、5、8、および、12.5マイクロメートルの厚さを有するチタンで作られた薄い箔に関する、45.72cm(1.5フィート)の幅を有する処理装置の場合の、キロボルト(kVolt)で測定したときの動作電圧(「高電圧」)とマシン収率Kとの間の関係を示す。図6は、様々な動作電圧に関する、深部線量プロフィールと被膜の密度との間の関係を示す。図7は、17、12.5、および、8マイクロメートルの厚さを有する3つのチタン箔に関する、keVで測定した薄い箔によって吸収されるエネルギー(「dE」)と、keVで測定した入射エネルギーあるいは動作電圧との間の関係を示す。
本発明の目的は、動作電圧を発生させるために必要とされる電力を低減させるように可能な限り低い動作電圧を印加することによって、処理装置の作業能率を増大させることであり、このことは処理装置をよりコンパクトにしかつより安価に作れるようにする。したがって、図6の深部線量プロフィールに示すように、最適曲線が、硬化させるべき被膜の密度を表すX軸に交差する仮想垂直線に向かってより近くに移動することが好ましい。しかし、関連技術の説明ですでに論じたように、動作電圧を低下させることは、商業的に処理装置を成り立たなくする著しい熱の問題を引き起こす。図4と図7に示されているように、熱の問題は、10マイクロメートル以下の厚さを有するチタン箔を使用することによって解決されることが可能である。
これらの実験から得られたデータは、薄膜線量測定技術を使用して測定された。この線量測定技術は、9〜10マイクロメートルの範囲内の厚さを有するナイロンフィルムを含む。線量計は、染料(dye)が電磁放射線に曝露されると無色から青色に変色するラジオクロミック染料(radiochromic dye)を含む。この青色の強度が、ナイロンフィルムから得られる放射線曝露の量に正比例する。濃度計を使用して青色の強度すなわち光学濃度を測定することによって、測定された光学濃度をMradの吸収された線量に変換することが可能である。光学濃度からMradの線量への変換は、Gaithersburg, MarylandのNational Institute of Standards and TechnologyにおけるCo60 Gamma施設を使用して線量計と濃度計の事前校正によってなし遂げられる。これらの実験は、Goleta, CaliforniaのFar West Technologyによって製造された線量計Model FWT−60−810と、Goleta, CaliforniaのFar West Technologyによって製造された濃度計Model 92 SXN 3285とを使用した。
(例1)
図4に示されている第1の実験の結果は、12.5マイクロメートル未満の厚さを有するチタンで作られている薄い箔142を使用する粒子ビーム処理装置100が基材10内の電子の侵入を改善するということを示す。
この第1の実験では、薄膜ナイロン線量計が電子の侵入能力を測定するために使用された。この実験に対するパラメータは、90kVの一定の動作電圧と、5Mradの線量と、薄いチタン箔とを含む。12.5、8、および、5マイクロメートルの異なる3つのチタン箔厚さを調べるために、各々の箔の厚さ毎に1つずつ3つの試料を試験した。
これらの3つの試料は、各々が約2×2cm2の表面積を有する30個の線量計(dosimeter)で作られていた。これらの線量計は3つのスタックに分割され、この各スタックは、互いに重なり合った10個の線量計の配列を含んでいた。各々の線量計のスタックの一方の端は、125マイクロメートルの厚さを有するポリエステルのキャリア(carrier)にテープで留められていた。その次に、この3つのポリエステルのキャリアは紙の基材にテープで留められ、放射線処理を受けるために処理装置100を通して送られた。第1のスタックは12.5マイクロメートルの、第2のスタックは8マイクロメートルの、そして第3のスタックは5マイクロメートルのチタン箔を有する処理装置100において処理された。放射線処理の後で、この3つのスタックは5分間にわたって60℃で炉内でアニーリングされた。その次に、線量計が分離されて、密度計上で個別に測定され、Mradの線量に変換された。各スタック毎に、得られた線量値は第1の線量計に対して正規化された。
図4は、各スタックに対する正規化された線量を表すY軸と、グラム/m2で密度(mass density)を表すX軸とによって、この実験の結果から得られたデータを示す。この密度は、結果的に10グラム/m2であった線量計密度(dosimeters mass density)を測定することによって得られた。第1の点が密度の半分にあり、その次に各密度が後続の点に対してそれに加えられると仮定する。この実験から、粒子ビーム処理装置100において使用される箔が薄いほど、基材10上へのより高い電子の侵入がなし遂げられるという結論が得られる。
(例2)
図5に示してある第2の実験の結果により、より薄い箔が、基材上への電子の侵入を改善するばかりでなく、効率すなわちマシン収率Kも増大させるということが分る。
この第2の実験では、第1の実験と同様に、薄膜ナイロン線量計が、kVで測定した様々な動作電圧で、45.72cm(1.5フィート)の幅を有する処理装置のマシン収率Kを測定するために使用された。12.5、8、および、5マイクロメートルの厚さを有する3つの異なるチタン箔を調べるために、3つの測定が行われた。
マシン収率Kの値は、9個の個別の線量計チップ(dosimeter chip)の平均を計算することによって得られた。2×2cm2の各線量計の一方の端がポリエステルのキャリアにテープで留められた。各ポリエステルのキャリアは9個の線量計を含んでいた。ポリエステルのキャリアは紙の基材にテープで留められ、放射線処理を受けるために処理装置100を通って送り込まれた。放射後、線量計は5分間にわたって60℃でアニーリングされた。その後で、光学密度と線量値とが測定された。各々の測定毎に、処理装置100は、4Mradを線量計に送るように設定された。処理装置100は、基材の送り速度(feed rate)をフィート/分で表示しかつ粒子ビームの電流をミリアンペア(mAmp)で表示するための幾つかのゲージ(図示されていない)を含んでいた。平均線量が決められ、次式にしたがってK値を算出するために使用された。
Figure 2010048823
同じ手順をすべての電圧に関して繰り返された。
図5は、マシン収率Kを表すY軸と動作電圧をkVで表すX軸とを有する、この実験から結果的に得られたデータを示す。この実験から、より薄い箔が効率すなわちマシン収率Kを増加させるという結論が得られた。本発明により処理装置のマシン収率Kは増加し、対応する最適動作電圧で最適値に達する。例えば、8マイクロメートルのチタン箔が使用され、かつ、処理装置が100キロボルト(kVolt)で動作するときには、マシン収率は90〜100キロボルトでほぼ30に達する。同様に、5マイクロメートルのチタン箔が使用され、かつ、処理装置が70キロボルトで動作するときには、マシン収率はほとんど30に達する。12.5マイクロメートルのチタン箔を使用する処理装置と8および5マイクロメートルのチタン箔を使用する処理装置との間でマシン収率Kを比較することによって、次の関係が導き出される、すなわち、
20=30/L
ここで、Lは、フィートで測定した処理装置の幅であり、この場合には、125キロボルトの動作電圧で1.5フィートである。
(例3)
図6に示されている通り、第3の実験の結果は、フレキシブル食品パッケージング(Flexible Food Packaging)の分野において110kV以下の電圧で処理装置100を動作させることの利点の1つを示す。
この第3の実験では、様々な動作電圧での処理装置100に対する深部線量プロフィールを、第1の実験に関して上述した手順にしたがって測定した。フレキシブル食品パッケージングの典型的な応用は、3層の一番上のフィルム(トップフィルム)と接着剤とシール材とを含むことが一般的である、加工処理された肉およびチーズのためのパッケージングである。例えば、次の表1が典型的なパッケージング層とその厚さとを示す。
表1
0.00127cm(0.5mil)ポリエステルタイプ(PET)のトップフィルム: 17.0グラム/m2
接着剤: 3.0グラム/m2
ポリエチレンコポリマーのシール材: 40.0グラム/m2
一般的に、電子ビームは、トップフィルムとシール材との間の接着剤を硬化させるために使用されてきた。
図6に示してあるように、125kVで動作する現在市場で入手可能なEB処理装置が、20グラム/m2の深さで接着剤を十分に硬化させ、トップフィルムと接着剤とを硬化させた。しかし、この装置は、60グラム/m2の深さでシール材層(トップフィルム、接着剤、および、シール材)に多量の線量を蓄えた。包装される食品に接触するポリエチレンを主成分とするシール材層は、その上に蓄えられた線量を吸収するときに、望ましくない臭いを発する。さらに、この蓄えられた線量はシール開始温度をも上昇させ、したがってシールを加熱することを困難にする。シール材層に及ぼすこの2つの影響は、現在のEB処理装置がフレキシブル食品パッケージング産業の要求を満たすことを妨げる。
本発明の原理と合致する処理装置100は、100kV以下の、好ましくは90〜100kVの電圧範囲で動作することによって、前の処理装置の問題点を、商業的に実現可能な基材送り速度で克服する。図6に示されているように、110kV以下の動作電圧では、著しく少ない線量しか与えないでも、20グラム/m2の深さで接着剤を適正に硬化させることが可能であり、したがって、シール材フィルムに対して損傷を与えることが少ない。
(例4)
図7に示されている通り、第4の実験の結果は、キロボルトで測定した動作電圧の関数として、チタン箔によって吸収されるエネルギーの間の関係を示す。この調査は、17、12.5、および、8マイクロメートルの3つの異なるチタン箔厚さを比較した。17および12.5マイクロメートルに関する調査は、モンテカルロ(Monte Carlo)計算を使用するチタン箔中での電子エネルギー散逸によって、National Institute of Standards and Technologyにおいて行われた。この調査の結果として得たデータに基づいて、8マイクロメートルのチタン箔に関するデータが外挿された。この調査によって、特により低い電圧では、箔が薄いほど、エネルギーの吸収が少ないということが確認される。したがって、箔によって吸収されるエネルギーは電力に変わって箔に関する熱管理問題に帰着するので、10マイクロメートル以下の厚さを有する箔を使用する処理装置は、この熱管理の問題を解決する。
本発明による処理装置は110キロボルト以下の動作電圧で動作することが可能であるので、動作電圧を発生させる電源のサイズを縮小することが可能であるだけでなく、粒子ビーム発生アセンブリを収容するための真空容器のサイズも著しく縮小することが可能である。さらに、動作電圧が110キロボルト以下であるときには、より低い速度で真空容器から出ていく電子によって、厳しさがより少ない放射線が放出されることになるので、保護ライニングの厚さを薄くすることが可能である。
応用においては、粒子ビーム処理装置は、その装置にさらされた基材または被膜を処理するための、電子ビーム(EB)処理のような製造プロセスで使用されることが可能である。この処理は、重合、架橋、または、滅菌のような化学反応を含むことができる。基材または被膜が高速度に加速された電子に曝露されるとき、基材または被膜中の化学結合が切断されて新たな変更された分子構造が形成される反応が生じる。この応用はいかなる粒子ビームにも幅広く適用されるが、具体例を示すために電子ビームについて特に述べられている。以下では、EB処理中に生じることが可能な発生し得る化学反応を説明する。
(例5)
架橋は、処理される材料の物理特性を変更または増強する化学反応である。架橋プロセスでは、化学結合(chemical bond)すなわちリンク(link)の相互連結網(interconnected network)が大きなポリマー鎖の間に成長して、より強固な分子構造を形成する。架橋反応によるEB処理の適用には、例えば、プラスチックフィルムまたはゴム基材のような製品が電子で処理されるときに、これらの製品中の大きなポリマーが多くのリンク結合(linking bond)を発展させることが含まれる。この結合は温度が高くなったときにおける製品の性能とその脆弱化に対する耐性とを向上させる。図8は、100として略図的に参照されている粒子ビーム処理装置の下を、基材10Aが左の領域12A上の未処理状態から曝露領域14Aに入り右の領域16A上の処理済み状態へと通過するときの、基材10A上での架橋反応を図示する。
(例6)
架橋と同様に、重合は、分子の幾つかの個別グループが互いに結合してポリマーと呼ばれる1つの大きなグループを形成するプロセスである。この重合は、処理される製品における著しい物理的変化を引き起こし、その結果高度の光沢および耐摩耗性のような様々な所望の物理的特性をもたらす。例えば、EB処理中に加速電子に曝露されるとき、家具の塗膜と接着剤とが、ほとんど瞬間的に液体(硬化されない)状態から非粘着性(non-tacky)(硬化された)固体状態に変化する。図9は、基材10Bが粒子ビーム処理装置100の下を、左の領域12B上の未処理状態から曝露領域14Bに入り右の領域16B上の処理済み状態へと通過するときの、基材10B上での重合反応を図示する。
(例7)
滅菌は、汚染微生物を殺菌することによって、すなわち、繁殖不可能にすることによって、その汚染微生物を破壊するプロセスである。電子が微生物内に向けられ、それによって繁殖を制御するDNA鎖を破壊するときに、EB滅菌が起こる。製品が滅菌され終わると、微生物による分解(microbial decomposition)が生じることが不可能である。電子が化学的な滅菌剤(sterilizing agent)としてではなくむしろ物理的な滅菌剤として作用するので、電子はターゲットの製品の化学的性質(chemistry)を変化させず、すなわち、残ったいかなる化学物質をもそのまま残す。EB滅菌は、過酸化水素とエチレンオキシドを使用する化学的滅菌技術のような化学的滅菌技術よりも優れた幾つかの利点を提供する。例えば、EB滅菌は、医療用品(medical supply)および損傷を受けやすい食品製品と同様にこれらのそれぞれのパッケージングを滅菌するために使用されることが可能であるが、一方、化学的滅菌は使用できない。図10は、略図的に100として参照されている粒子ビーム処理装置の下を、基材10Cが左の領域12C上の未処理状態から曝露領域14Cに入り右の領域16B上の処理済み状態へと通過するときの、基材10C上での滅菌反応を図示する。
上述のプロセスは幾つかの利点を提供し、例えば、粒子ビーム処理が実質上瞬間的に起こり、一般的に室温で作用し、および、粒子ビーム被覆材料(particle beam coating material)は固体であるので放出物または空気汚染を生じさせないという利点を提供する。さらに、被膜は有害な溶媒または揮発性の有機化合物を含まない。
粒子発生アセンブリ、箔支持体、処理区域、及び処理制御システムのみならず薄い箔やフィラメントまたは粒子発生部品のために選択される材料において、同じく、粒子ビーム処理システムの構成のみならず本発明のその他の態様において、本発明の範囲または本発明の意図から逸脱することなしに、様々な変更と変形とが行われることが可能であるということは、当業者には明らかだろう。
本発明の他の実施形態は、本明細書で開示された本発明の仕様と実施方法とを考察することによって当業者には明らかであろう。この仕様と例は単なる例示にすぎないと見なされることが意図されており、本発明の真の範囲と意図は、特許請求の範囲の請求項とそれに等価なものとによって示されている。

Claims (25)

  1. 基材上での化学反応を引き起こす、サイズがより小さく、より高い効率を有し、かつ高電流密度で動作する粒子ビーム処理装置であって、
    電源と、
    真空容器内に配置されており、かつ、110キロボルト以下の範囲内の第1の電圧で動作する前記電源に接続される粒子発生アセンブリであって、加熱時に複数の粒子を発生させるための少くとも1つのフィラメントを含む粒子発生アセンブリと、
    前記第1の電圧よりも高い第2の電圧で動作して、前記粒子の少くとも一部分が前記第1の電圧から第2の電圧の方に移行して箔支持アセンブリから出ていくことを可能にする箔支持アセンブリであって、10マイクロメートル以下の厚さを有するチタンまたはチタン合金で作られている薄い箔を含む箔支持アセンブリと、
    前記化学反応を引き起こすために使用するための、前記箔支持アセンブリを出ていく前記粒子を受け取る処理アセンブリと、
    を含む粒子ビーム処理装置。
  2. 前記処理装置のマシン収率(K)が、式
    Figure 2010048823
    にしたがって、単位質量当たりの吸収されたエネルギーを表す「線量」と、前記処理装置の送り速度を表す「速度」と、加熱されたフィラメントから引き出される電子の数を表す「電流」とによって決定され、
    ここで、前記マシン収率(K)は30/Lよりも大きく、ここでLはフィートで測定されたマシンの幅であり、この場合に、
    Kは、Mrad・フィート/分/ミリアンペアで測定されたマシン収率であり、
    「線量」は、Mradで測定された単位質量当たりの吸収されたエネルギーであり、
    「速度」は、フィート/分で測定された前記基材の送り速度であり、
    「電流」は、ミリアンペアで測定されたフィラメントから引き出される電子の数である請求項1に記載の粒子ビーム処理装置。
  3. 前記真空容器は0.00142〜4.106m3(0.05〜145ft3)の範囲内の動作容積を有する請求項1に記載の粒子ビーム処理装置。
  4. 前記少くとも1つのフィラメントは、タングステンまたはタングステン合金のワイヤのようなワイヤで作られており、かつ、前記箔支持アセンブリの全長にわたって間隔を置いて配置されている請求項1に記載の粒子ビーム処理装置。
  5. 前記粒子発生アセンブリは、さらに、
    前記少くとも1つのフィラメントから引き出される前記複数の粒子の量を制御するための第1のグリッドであって、前記第1の電圧よりも高い第3の電圧で動作させられる第1のグリッドを含む請求項1に記載の粒子ビーム処理装置。
  6. 前記粒子発生アセンブリは、さらに、
    前記第1のグリッドに隣接して位置決めされておりかつ前記第1の電圧で動作する第2のグリッドであって、前記第1の電圧から前記第2の電圧の方に加速する前の前記粒子のためのゲートウェイとして働く第2のグリッドを含む請求項5に記載の粒子ビーム処理装置。
  7. 前記箔支持アセンブリは、前記複数の粒子を前記真空容器から前記処理アセンブリの中に通過させるための複数の開口を含む請求項1に記載の粒子ビーム処理装置。
  8. 前記処理アセンブリは、
    前記化学反応を完了させるためにガスを注入するための複数のガス入口
    を含む請求項1に記載の粒子ビーム処理装置。
  9. 前記処理アセンブリの中に注入される前記ガスは、
    前記処理アセンブリ内に存在する酸素と入れ替えるための酸素以外のガス
    を含む請求項8に記載の粒子ビーム処理装置。
  10. さらに、
    前記粒子ビーム処理装置の周囲の少くとも一部分を囲む保護ライニング
    を含む請求項1に記載の粒子ビーム処理装置。
  11. 前記保護ライニングは、0.1mrem/時より少いか0.1mrem/時に等しい残留を伴って放射線を吸収することが可能である請求項10に記載の粒子ビーム処理装置。
  12. 基材上での化学反応を引き起こす、サイズがより小さく、高電流密度で動作し、かつより高い効率を有する粒子ビーム処理装置であって、
    電源と、
    真空容器内に配置されており、かつ、110キロボルト以下の範囲内の第1の電圧で動作する前記電源に接続されている粒子発生アセンブリであって、加熱時に複数の粒子を発生させるための少くとも1つのフィラメントを含む粒子発生アセンブリと、
    前記第1の電圧よりも高い第2の電圧で動作して、前記粒子の少くとも一部分が前記第1の電圧から第2の電圧の方に移行して箔支持アセンブリから出ていくことを可能にする箔支持アセンブリであって、20マイクロメートル以下の厚さを有するアルミニウムまたはアルミニウム合金で作られている薄い箔を含む箔支持アセンブリと、
    前記化学反応を引き起こすために使用するための、前記箔支持アセンブリを出ていく前記粒子を受け取る処理アセンブリと、
    を含む粒子ビーム処理装置。
  13. 前記処理装置のマシン収率(K)が、式
    Figure 2010048823
    にしたがって、単位質量当たりの吸収されたエネルギーを表す「線量」と、前記処理装置の送り速度を表す「速度」と、加熱されたフィラメントから引き出される電子の数を表す「電流」とによって決定され、
    ここで、前記マシン収率(K)は30/Lよりも大きく、ここでLはフィートで測定したマシンの幅であり、この場合に、
    Kは、Mrad・フィート/分/ミリアンペアで測定されたマシン収率であり、
    「線量」は、Mradで測定された単位質量当たりの吸収されたエネルギーであり、
    「速度」は、フィート/分で測定された前記基材の送り速度であり、
    「電流」は、ミリアンペアで測定されたフィラメントから引き出される電子の数である請求項12に記載の粒子ビーム処理装置。
  14. 前記真空容器は0.00142〜4.106m3(0.05〜145ft3)の範囲内の動作容積を有する請求項12に記載の粒子ビーム処理装置。
  15. 前記粒子ビーム処理装置の周囲の少くとも一部分を囲む保護ライニングであって、0.1mrem/時より大きいか0.1mrem/時に等しい残留を伴って放射線を吸収することが可能である保護ライニングをさらに含む請求項12に記載の粒子ビーム処理装置。
  16. 粒子ビーム処理装置内の基材上で化学反応を引き起こす方法であって、
    少くとも1つのフィラメントを有する粒子発生アセンブリ内に真空を生じさせることと、
    複数の粒子を生成させるために前記少くとも1つのフィラメントを加熱することと、
    110キロボルト以下の範囲を有する第1の電圧で前記粒子発生アセンブリを動作させることと、
    チタンまたはチタン合金で作られておりかつ10マイクロメートル以下の厚さを有する薄い箔を有する箔支持アセンブリを前記第1の電圧よりも高い第2の電圧で動作させて、前記粒子の少くとも一部分が前記第1の電圧から前記第2の電圧の方に移行して前記粒子発生アセンブリ内の前記真空から出てゆくことを生じさせることと、
    前記基材が前記粒子にさらされる処理アセンブリに前記の出てゆく粒子が入るように、前記の出てゆく前記粒子を前記薄い箔を通って通過させることと、
    を含み、前記粒子ビーム処理装置が高電流密度で動作する方法。
  17. 前記処理装置のマシン収率は、30/Lよりも大きく、ここでLはフィートで測定した前記処理装置の幅であり、式
    Figure 2010048823
    に従い、ここで、
    Kは、Mrad・フィート/分/ミリアンペアで測定されたマシン収率であり、
    「線量」は、Mradで測定された単位質量当たりの吸収されたエネルギーであり、
    「速度」は、フィート/分で測定された前記基材の送り速度であり、
    「電流」は、ミリアンペアで測定された前記フィラメントから引き出される電子の数である請求項16に記載の方法。
  18. 前記粒子発生アセンブリは、0.00142〜4.106m3(0.05〜145ft3)の範囲内の動作容積を有する真空容器の中に収容されている請求項16に記載の方法。
  19. さらに、前記化学反応を完了させるために前記処理アセンブリの中に酸素以外のガスを注入するステップを含む請求項16に記載の方法。
  20. さらに、前記複数の粒子が減速するときに発生させられる放射線を吸収するための保護ライニングで前記粒子ビーム処理装置の周囲の少くとも一部分を囲むステップを含み、前記保護ライニングは、0.1mrem/時より少いか0.1mrem/時に等しい残留を伴って放射線を吸収することが可能である請求項16に記載の方法。
  21. 粒子ビーム処理装置内の基材上で化学反応を引き起こす方法であって、
    少くとも1つのフィラメントを有する粒子発生アセンブリ内に真空を生じさせることと、
    複数の粒子を生成させるために前記少くとも1つのフィラメントを加熱することと、
    110キロボルト以下の範囲を有する第1の電圧で前記粒子発生アセンブリを動作させることと、
    アルミニウムまたはアルミニウム合金で作られておりかつ20マイクロメートル以下の厚さを有する薄い箔を有する箔支持アセンブリを前記第1の電圧よりも高い第2の電圧で動作させて、前記粒子の少くとも一部分が前記第1の電圧から前記第2の電圧の方に移行して前記粒子発生アセンブリ内の真空から出てゆくことを生じさせることと、
    前記基材が前記粒子にさらされる処理アセンブリに前記の出てゆく粒子が入るように、前記の出てゆく前記粒子を前記薄い箔を通って通過させることと、
    を含み、前記粒子ビーム処理装置が高電流密度で動作する方法。
  22. 前記処理装置のマシン収率は、30/Lよりも大きく、ここでLはフィートで測定した前記処理装置の幅であり、式
    Figure 2010048823
    に従い、ここで、
    Kは、Mrad・フィート/分/ミリアンペアで測定されたマシン収率であり、
    「線量」は、Mrad単位で測定された質量当たりの吸収されたエネルギーであり、
    「速度」は、フィート/分で測定された前記基材の送り速度であり、
    「電流」は、ミリアンペアで測定された前記フィラメントから引き出される電子の数である請求項21に記載の方法。
  23. 前記粒子発生アセンブリは、0.00142〜4.106m3(0.05−145ft3)の範囲内の動作容積を有する真空容器の中に収容されている請求項21に記載の方法。
  24. さらに、前記化学反応を完了させるために前記処理アセンブリの中に酸素以外のガスを注入するステップを含む請求項21に記載の方法。
  25. さらに、前記複数の粒子が減速するときに発生させられる放射線を吸収するための保護ライニングで前記粒子ビーム処理装置の周囲の少くとも一部分を囲むステップを含み、前記保護ライニングは、0.1mrem/時より少いか0.1mrem/時に等しい残留を伴って放射線を吸収することが可能である請求項21に記載の方法。
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