JP2010048620A - 端部検査装置の判定方法及び端部検査装置の校正方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】端部検査装置の楕円鏡全体の集光効率を精度良く判定することが可能な端部検査装置の判定方法を提供する。
【解決手段】被検査基板の端部に検査光を照射する発光部と、被検査基板の端部を第1焦点位置に配置するとともに、被検査基板の端部で反射した反射光を第2焦点位置に集める楕円鏡と、第2焦点位置に配置され反射光の強度を検出する検出部とを備え、検出部における集光効率を判定する端部検査装置の判定方法であって、曇り判定用基板の端部に、曇り判定用基板の少なくとも検査光が一度に照射される範囲に曇り擬似要素が所定の規則で配置された第1の曇り擬似要素集合体を形成する曇り擬似要素形成工程(S1)と、第1の曇り擬似要素集合体に検査光を照射し、楕円鏡が集めた反射光の強度を検出する第1の検出工程(S4)と、第1の検出工程で検出された反射光の強度に基づいて、集光効率の良否を判定する判定工程(S3)と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、基板の端部を光学的に検査する端部検査装置の判定方法及び端部検査装置の校正方法に関する。
従来、シリコンウエハ等の基板を製造する際に、単独で生じる微細な欠陥や、同様の形状が一定の範囲にわたり繰り返される曇りが基板の端部に形成されることがあった。この場合には、基板の強度や電気的物性等が不均一になり、基板の品質に重大な影響を及ぼしていた。なお、この曇りは欠陥の一種であるので、以下で欠陥と表わす時には曇りの意味も含むものとする。
基板の製造工程においては、欠陥が基板の端部に形成されているか否かの検査が端部検査装置により行われている。
この端部検査装置には、例えば、楕円鏡の鏡面に光吸収部材を配置して、楕円鏡の第1焦点位置に配置した基板の端部の正反射光である低次元の回折光は光吸収部材に吸収させて、端部の欠陥で乱反射した高次元の回折光のみを第2焦点位置に設けた検出部で検出させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
このような端部検査装置では、基板の端部に欠陥が形成されている場合には、基板の端部に照射した検査光が乱反射し、光検出部で検出される。このため、光検出部で乱反射した高次元の回折光の強度によって基板の端部の欠陥の有無を検出することができるとされている。
この端部検査装置が正常に動作することを確認する端部校正方法の1つとして、まず基板の端部に等しい形状で寸法が異なるように設定した複数の擬似欠陥を判定用基板の端部の周方向に形成し、楕円鏡の第1焦点位置に配置しておく。そして、発光部から照射され判定用基板の端部で乱反射した検査光の強度を、楕円鏡の第2焦点位置に配置された検出部で検出し、擬似欠陥の寸法に応じた検査光の所定の強度が得られるかを確認することで端部検査装置の動作を判定する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、基板の端部に形成された曇りも欠陥の一種なのでこの端部検査装置で測定することがあるが、この場合は検出部で検出される乱反射した検査光の強度が小さいので、乱反射した検査光のうち楕円鏡が第2焦点位置に反射して集めた検査光の割合を示す集光効率が高い端部検査装置が求められている。
特開2003−287412号公報 特開2008−8636号公報
しかしながら、特許文献1に示す従来の端部検査装置の校正方法で、判定用基板の端部において検査光が一度に照射される範囲の一部のみに擬似欠陥が形成されている場合には、検査光が一度に照射される範囲に対する擬似欠陥が形成されている範囲の割合が小さくなって検査光が散乱され難くなり、検出部で検出される検査光の強度が小さくなってしまうという問題があった。検査光が全く乱反射されない場合でも、検査部では一定の強度の光がバックグラウンドとして検出されるので、散乱された検査光の強度が小さくなると集光効率を精度良く判定することができなくなる。
また、判定用基板の端部において検査光が一度に照射される範囲に1つの疑似欠陥しか形成されていない場合には、疑似欠陥によって反射される検査光が楕円鏡内で偏って乱反射し楕円鏡全体の集光効率を検出することができなかった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、端部検査装置の楕円鏡全体の集光効率を精度良く判定することが可能な端部検査装置の判定方法及び端部検査装置の校正方法を提供するものである。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の端部検査装置の判定方法は、被検査基板の端部に検査光を照射する発光部と、前記被検査基板の前記端部を第1焦点位置に配置するとともに、前記被検査基板の前記端部で反射した反射光を第2焦点位置に集める楕円鏡と、該第2焦点位置に配置され前記反射光の強度を検出する検出部と、を備え、該検出部における前記楕円鏡が前記反射光を前記第2焦点位置に集める集光効率を判定する端部検査装置の判定方法であって、基準となる曇り判定用基板の端部に、該曇り判定用基板の少なくとも前記検査光が一度に照射される範囲に複数の曇り擬似要素が所定の規則で配置された第1の曇り擬似要素集合体を形成する曇り擬似要素形成工程と、前記第1の曇り擬似要素集合体に前記検査光を照射し、前記楕円鏡が集めた前記反射光の前記強度を前記検出部によって検出する第1の検出工程と、該第1の検出工程で前記検出部によって検出された前記反射光の前記強度に基づいて、前記集光効率の良否を判定する判定工程と、を備えることを特徴としている。
この発明によれば、曇り判定基板の少なくとも検査光が一度に照射する範囲に複数の曇り擬似要素が所定の規則で配置された第1の曇り擬似要素集合体が形成されているので、第1の曇り擬似要素集合体に照射された検査光は広い範囲にわたって乱反射し、さらに検査光を楕円鏡の広い範囲に反射させ検出部で検査光の強度を検出することができる。
また、曇り擬似要素は検査光が一度に照射される範囲より広い範囲にわたり形成されているので曇り擬似要素で乱反射される検査光の強度を増加させることができ、バックグラウンドとして検出される光の強度との差を大きくすることで楕円鏡全体で反射された検査光の強度を精度良く判定することができる。
そして、検出部で検出した反射光の強度を例えば所定の基準値と比較することにより、楕円鏡全体の集光効率を判定することが可能となる。
また、前記曇り擬似要素形成工程では、さらに、前記曇り判定用基板の厚さ方向の中心位置、及び該中心位置から前記曇り判定用基板の前記厚さ方向の両側にそれぞれ変位させて、前記曇り判定用基板の前記端部に、少なくとも該曇り判定用基板の前記検査光が一度に照射される範囲の前記曇り判定用基板の前記厚さ方向の一部に複数の前記曇り擬似要素が前記所定の規則で配置された第2の曇り擬似要素集合体を該第2の曇り擬似要素集合体が個別に照射されるようにそれぞれ形成し、前記第1の検出工程では、さらに、前記第2の曇り擬似要素集合体に前記検査光をそれぞれ照射し、前記検出部によって前記楕円鏡が集めた前記反射光の前記強度を検出することがより好ましい。
この発明によれば、第1の検出工程において、第1の曇り擬似要素集合体の反射光の強度に加えてさらに、第2の曇り擬似要素集合体が配置される曇り判定用基板の厚さ方向の位置が反射光の強度に及ぼす影響を比較することができる。例えば、第2の曇り擬似要素集合体が曇り判定用基板の端部の厚さ方向の一方の側に配置されている場合には、検査光は主にその一方の側に乱反射され、楕円鏡内の主にその一方の側の内面によって検出部に反射される。
従って、判定工程において、楕円鏡全体の集光効率に加えて楕円鏡を曇り判定用基板の厚さ方向に分けた部分的な集光効率を判定することが可能となる。
また、前記曇り擬似要素形成工程では、さらに、前記曇り判定用基板の厚さ方向の中心位置、及び該中心位置から前記曇り判定用基板の前記厚さ方向の両側にそれぞれ変位させて、前記曇り判定用基板の前記端部に、少なくとも該曇り判定用基板の前記検査光が一度に照射される範囲の前記曇り判定用基板の前記厚さ方向の一部に複数の前記曇り擬似要素が前記所定の規則で配置された第2の曇り擬似要素集合体を該第2の曇り擬似要素集合体が個別に照射されるようにそれぞれ形成し、前記曇り擬似要素形成工程と前記第1の検出工程との間に、前記第2の曇り擬似要素集合体に前記検査光をそれぞれ照射し、前記検出部によって前記楕円鏡が集めた前記反射光の前記強度を検出する第2の検出工程、及び、該第2の検出工程で前記検出部によって検出された前記反射光の前記強度に基づいて、前記発光部と前記検出部の調整を行う第1の調整工程と、を行うことがより好ましい。
この発明によれば、第2の検出工程において、少なくとも曇り判定用基板の検査光が一度に照射される範囲の曇り判定用基板の厚さ方向の一部に複数の曇り擬似要素が所定の規則で配置された第2の曇り擬似要素集合体について、第2の曇り擬似要素集合体が配置される曇り判定用基板の厚さ方向の位置が反射光の強度に及ぼす影響を比較することができる。
このため第1の調整工程において、端部検査装置の厚さ方向の特性値、例えば厚さ方向において、発光部や検出部等の設定位置のずれ、光軸の向きのずれ等を調整することができる。
また、前記曇り擬似要素形成工程において、前記曇り擬似要素は前記曇り判定用基板の端部に、該曇り判定用基板の周方向及び厚さ方向にそれぞれ等間隔に形成されることがより好ましい。
この発明によれば、曇り擬似要素が周方向及び厚さ方向にそれぞれ等間隔に形成されているので、発光部から照射された検査光を楕円鏡により均等に乱反射させることができ、集光効率をより正確に判定することが可能となる。
また、前記曇り擬似要素は、略半球状の凸形状又は略半球状の凹形状に形成されることがより好ましい。
この発明によれば、検査光を曇り擬似要素の略半球状の凸形状又は略半球状の凹形状で反射させることにより、検査光をより均等に反射させることができる。従って、反射光の強度を検出部で検出することにより集光効率をより正確に判定することが可能となる。
また、本発明の端部検査装置の校正方法は、上記のいずれかに記載の端部検査装置の判定方法を用い、前記判定工程の後で、前記判定工程での判定結果に基づいて、前記検出部における前記集光効率を増加させるように前記楕円鏡の調整を行う第2の調整工程を備えることがより好ましい。
この発明によれば、端部検査装置の判定方法で得られた楕円鏡の集光効率が例えば所定の基準値に達しない場合に、第2の調整工程で、楕円鏡を研磨する等して集光効率が増加するように調整することで集光効率を増加させ、検出部によって検出される反射光の強度を強め端部検査装置で精度良く被検査基板の判定を行うことができる。
本発明の端部検査装置の判定方法及び端部検査装置の校正方法によれば、楕円鏡全体の集光効率を精度良く判定することができる。
(第1実施形態)
図1から図9は、この発明に係る第1の実施形態を示している。まず、図1及び図2に基づいて、この実施形態の端部検査装置1について説明する。図1及び図2に示すように、端部検査装置1は、被検査基板Wとして例えば略円板状のシリコンウエハや半導体ウエハなどの端部W1に生じる欠陥の有無を検査する装置であり、楕円鏡2と、発光部3と、検出部である光センサ4とを備えている。ここで、欠陥とはクラック、欠損、研磨傷又は曇り等を含むものを意味する。
楕円鏡2は、内側2aに鏡面2bを有しており、頂点部2cに被検査基板Wを挿入可能な切欠き2dが形成されている。被検査基板Wは、図示しない支持台によって、被検査基板Wの周方向Sに回転可能に固定されているとともに、端部W1が楕円鏡2の第1焦点位置Aに位置するように配置されている。
発光部3は、検査光であるコヒーレント光Cを発光する光源5と、照射されたコヒーレント光Cに光学的に作用する焦光手段6とを備える。光源5は、例えばレーザー光であり、より詳しくは、He−Neレーザーや半導体レーザーなどである。また、焦光手段6は、コヒーレント光Cを細長い照射範囲に縮小させるレンズである。本実施形態においては、発光部3は、第1焦点位置Aに配置された端部W1を照射するように調整されており、特に、その光軸C1が楕円鏡2の長軸Lと一致するように調整されている。また、発光部3の焦光手段6は、光源5から照射されたコヒーレント光Cを縮小させて、被検査基板Wの端部W1で厚さ方向Tに長く全体を照射し、周方向Sに短く絞った照射範囲となるように設定されている。
光センサ4は、発光部3から照射されたコヒーレント光Cが被検査基板Wの端部W1に反射した反射光Dにおける光学的特性として強度を検出するものであり、例えばフォトダイオードである。本実施形態においては、光センサ4は、反射光Dの内、楕円鏡2に反射して楕円鏡2の第2焦点位置Bに集光される反射光Dを検出可能に調整されている。また、楕円鏡2の内側2aにおいて、長軸Lを含む被検査基板Wの厚さ方向Tに平行な面と楕円鏡2とが交わる交線上には、所定の幅を有して貼り付けられたマスキングテープである遮光手段7が設けられている。被検査基板Wの端部W1に反射した反射光Dの内、遮光手段7に到達した反射光Dは、反射して光センサ4に到達することなく、遮光手段7に吸収されてしまう。
すなわち、図1及び図2に示す端部検査装置1において、被検査基板Wの端部W1に欠陥が存在せずに正常な状態の場合であれば、発光部3から照射されたコヒーレント光Cは第1焦点位置Aに配置された端部W1で正反射する。このため、その反射光Dは低次元の回折光D2として、その多くが遮光手段7に吸収されて光センサ4で検出されない。一方、被検査基板Wの端部W1に欠陥が存在する場合には、この欠陥によってコヒーレント光Cは乱反射する。すなわち、その反射光Dは高次元の回折光D1として楕円鏡2の鏡面2bに反射して第2焦点位置Bに到達し、光センサ4で検出される。このため、このような端部検査装置1では、光センサ4で検出された反射光Dの強度によって、被検査基板Wの欠陥の有無、さらには欠陥の特性値、すなわち被検査基板Wにおける厚さ方向の位置、形状、寸法などを検出することが可能である。
ところで、光センサ4で検出される反射光Dの強度は、被検査基板Wの欠陥の特性値のみならず、端部検査装置1を構成する発光部3、光センサ4及び楕円鏡2の特性値にも依存する。すなわち、発光部3においては、光源5の設置位置、光軸C1の向き及び照射されるコヒーレント光Cの強度、焦光手段6による焦点位置が異なることによって、光センサ4で検出される反射光Dの強度は異なってくる。また、乱反射したコヒーレント光Cのうち楕円鏡が第2焦点位置Bに反射して集めたコヒーレント光Cの割合を示す集光効率や、光センサ4の第2焦点位置Bに対する設置位置のずれによっても光センサ4で検出される反射光Dの強度は異なってくる。さらに、光センサ4の感度によっても検出される反射光Dの強度の上限値及び精度は異なり、正確に強度測定ができなくなってしまう。このため、端部検査装置1においては、被検査基板Wの端部W1の欠陥の有無及びその特性値を正確に検出するために、構成要素である発光部3、光センサ4及び楕円鏡2の特性値が常に一定の条件となっているか判定し調整する必要がある。以下に、端部検査装置1の発光部3、光センサ4及び楕円鏡2の校正方法の詳細について説明する。
図3は、端部検査装置1の校正方法のフロー図を示している。図3に示すように、まず、曇り擬似要素形成工程(ステップS1)として、予め用意した曇り判定用基板Kに、本実施形態では後述する所定の第1の曇り擬似要素集合体及び3つの第2の曇り擬似要素集合体を形成する。
曇り判定用基板Kは、対象となる被検査基板Wと同様の厚さを有する略円板状の部材であることが好ましく、被検査基板Wと同じ材質であることがより好ましい。また、被検査基板Wの端部W1と同様の端部処理が施されていることが好ましい。すなわち、図4に示すように、端部処理が施された曇り判定用基板Kの端部K1は、その断面形状が、上面K2及び下面K3と略直交する端面K4と、端面K4から上下に上面K2及び下面K3のそれぞれに向って略円弧状に形成された上ベベルK5及び下ベベルK6とで、厚さ方向Tに略対称に形成されている。
図5に示すように、本実施形態において、第1の曇り擬似要素集合体Qは、半球状の凸形状に形成された曇り擬似要素Pを所定の規則で複数配置させたものである。本実施形態における所定の規則とは、周方向S(一方向)及びこの周方向Sに直交する厚さ方向Tにそれぞれ等間隔に配置させたものである。そして、第1の曇り擬似要素集合体Qを構成する複数の曇り擬似要素Pは、焦光手段6により縮小されたコヒーレント光Cが曇り判定用基板Kの端部K1に一度に照射される照射範囲Rに少なくとも形成されている。すなわち、周方向Sにはコヒーレント光Cの照射範囲Rより広い範囲となるように、厚さ方向Tには端面K4だけでなく上ベベルK5及び下ベベルK6の全体にわたって形成されている。
曇り擬似要素Pの直径は例えば6μmであり、YAGレーザーや炭酸ガスレーザーを照射するレーザー加工によって形成される。
そして、曇り判定用基板Kの厚さ方向Tの中心位置K7、及び中心位置K7を中心として、厚さ方向Tの一方及び他方にそれぞれ変位量N1だけ変位した側方位置K8、K9に、曇り擬似要素Pを第1の曇り擬似要素集合体Qと同様に周方向S及び厚さ方向Tにそれぞれ等間隔に複数配置させた第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3をそれぞれ形成する。この第2の曇り擬似要素集合体Y2は上ベベルK5に、第2の曇り擬似要素集合体Y3は下ベベルK6にそれぞれ配置されている。すなわち、第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3は、厚さ方向Tの位置が異なるものの、全体としての形状はそれぞれ同一に形成されている。
さらに、これらの第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3、及び第1の曇り擬似要素集合体Qは、端部K1に形成された図示しないノッチを基準として、周方向Sに等角度となるように形成され、コヒーレント光Cで第1の曇り擬似要素集合体Q、第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3を個別に照射できるように形成されている。
そして、第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3はそれぞれ、少なくとも曇り判定用基板Kの照射範囲Rの曇り判定用基板Kの厚さ方向Tの一部に配置されている。すなわち、第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3において、曇り擬似要素Pは、判定用基板Kの周方向Sには照射範囲Rより広い範囲に配置され、厚さ方向Tには照射範囲Rの一部に配置されている。
なお、第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3及び第1の曇り擬似要素集合体Qは、それぞれが個別にコヒーレント光Cで照射可能に曇り判定用基板Kの端部K1に配置されていればよく、周方向Sに等角度とならなくてもよい。
また、曇り擬似要素Pは、判定用基板Kの周方向Sには少なくとも照射範囲Rに配置されていればよい。
また、曇り擬似要素Pを形成する方法は、上記のレーザー加工に限るものでは無く、例えば、超音波ドリルによって削孔するものとしても良い。また、上記寸法は、一例であり適時選択可能なものである。
次に、図3に示すように、第2の検出工程(ステップS2)を行う。まず、図1に示すように、曇り判定用基板Kを図示しない支持台に固定して、端部K1が第1焦点位置Aとなるようにする。次に、端部K1に形成された第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3のいずれかが第1焦点位置Aとなるように曇り判定用基板Kを周方向Sに回転させる。そして、発光部3からコヒーレント光Cを照射し(ステップS21)、その反射光Dの強度を光センサ4で検出する(ステップS22)。
これを第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3に対して行い、対応する検出結果として反射光Dの強度を取得する。
ここで、図6においては、発光部3の光軸C1が楕円鏡2の長軸L、すなわち曇り判定用基板Kの中心位置K7と一致している。このような条件においては、第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3のコヒーレント光Cを反射する面積がそれぞれ等しければ、第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3の形成された位置が中心位置K7、側方位置K8、K9と異なっていても、コヒーレント光Cは、第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3において略一定の強度で乱反射する。このため、図9に示すように、厚さ方向Tの位置に関わらず、第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3の光センサ4で検出される反射光Dの強度が、強度U1、U2、U3というようにそれぞれ略等しい値を示す。
一方、発光部3の光軸C1の向きが厚さ方向Tにずれている、あるいは、厚さ方向Tに発光部3の設置位置がずれている場合には、曇り判定用基板Kの端部K1の照射位置が厚さ方向Tにずれてしまい、検出される強度が異なってくる。
例えば、図7に示すように光軸C1の向きがずれており、コヒーレント光Cが厚さ方向Tの上方から照射されている場合には、中心位置K7より上方の側方位置K8に形成された第2の曇り擬似要素集合体Y2で高強度の反射光Dが検出される(図9において、強度U5)一方、中心位置K7より下方の側方位置K9に形成された第2の曇り擬似要素集合体Y3では低強度の反射光Dが検出される(図9において、強度U6)。また、図8に示すように、コヒーレント光Cが厚さ方向Tの下方から照射されている場合にも同様であり、中心位置K7より上方の側方位置K8に形成された第2の曇り擬似要素集合体Y2で低強度の反射光Dが検出される一方、中心位置K7より下方の側方位置K9に形成された第2の曇り擬似要素集合体Y3で高強度の反射光Dが検出される。
さらに、発光部3の焦光手段6による焦点位置がずれてしまい、端部K1の内、厚さ方向Tの一部のみしか照射されていない場合にも、異なる検出結果が得られる。また、光センサ4が第2焦点位置Bからずれてしまっている場合にも、第2焦点位置Bから厚さ方向Tの上方、下方のいずれに設置位置がずれているかによって検出結果が異なってくる。
すなわち、図3に示すように、第1の調整工程(ステップS3)として、まず、上記のように、厚さ方向Tの位置が異なるだけで全体としての形状は同一に形成された第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3で検出された反射光Dの強度の比較を行う。そして、図9に示すように、例えば、中心位置K7、側方位置K8、K9において、第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3で検出された反射光Dの強度が異なり、検出された結果が強度U4、U5、U6であったとする。この場合には、まず強度U4、U5、U6の検出結果の比較を行い(ステップS31)、略等しい結果が得られなかったとして(NO)、発光部3及び光センサ4の厚さ方向Tの特性値、すなわち、発光部3においては、光源5の厚さ方向Tの設置位置及び光軸C1の向き、焦光手段6の焦点位置、また、光センサ4においては、厚さ方向Tの設置位置などを調整する(ステップS32)。
そして、再度、第2の検出工程(ステップS2)及び第1の調整工程(ステップS3)を繰り返し、同様に第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3で検出結果を比較し、調整する。これを繰り返して、厚さ方向Tの位置に関わらず第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3でそれぞれ略等しい検出結果が得られた場合には発光部3と光センサ4等の調整が完了したとして(YES)、ステップS4に移行する。
次に、図3に示すように、第1の検出工程(ステップS4)を行う。基本的な手順は上記の第2の検出工程(ステップS2)と同様なので省略するが、この第1の検出工程では、発光部3からコヒーレント光Cを照射し(ステップS41)、第1焦点位置Aに配置された第1の曇り擬似要素集合体Qで反射された反射光Dの強度を光センサ4で検出する(ステップS42)。
曇り判定用基板Kの第1の曇り擬似要素集合体Qは、コヒーレント光Cが一度に照射される照射範囲Rより広い範囲にわたり同一の形状及び同一の寸法を有する複数の曇り擬似要素Pが周方向S及び厚さ方向Tにそれぞれ等間隔に形成されている。このため、図1に示すように、第1の曇り擬似要素集合体Qに照射された検査光は広い範囲にわたって散乱し、検査光を楕円鏡2の鏡面2bの広い範囲にわたって反射させ、光センサ4で反射光Dが検出される(図9において、強度U7)。
ここで図1に示すように、楕円鏡2の鏡面2bに光を反射する面が荒れた曇り部V1が形成されていたり付着物V2が付いていたりする場合には、鏡面2bで反射されたコヒーレント光Cの一部は光センサ4には向かわず乱反射してしまい、光センサ4で検出される反射光Dの強度が低下する。
すなわち、図3に示すように、判定工程(ステップS5)として、第1の曇り擬似要素集合体Qで検出された反射光Dの強度の評価を行う。そして、図9に示すように、例えば、第1の曇り擬似要素集合体Qで検出された反射光Dの強度が強度U8であったとする。そして、楕円鏡2の集光効率に関する一定の基準値Xと強度U8との比較を行い、基準値Xに達する反射光Dの強度が得られなかったとして(NO)、ステップS6に移行する。この基準値Xは、楕円鏡2に求められる集光効率に対応する反射光Dの強度である。
ここで、図3に示すように、第2の調整工程(ステップS6)として、曇り部V1を除去するために楕円鏡2の鏡面2bを研磨したり付着物V2を除去したりする等の調整をする。
そして、再度、第1の検出工程(ステップS4)、判定工程(ステップS5)及び第2の調整工程(ステップS6)を繰り返し、同様に第1の曇り擬似要素集合体Qで検出された反射光Dの強度を基準値Xと比較し、楕円鏡2を調整する。これを繰り返して、第1の曇り擬似要素集合体Qで基準値Xを超える強度の検出結果が得られ、楕円鏡2全体の集光効率が一定の値を超えて増加した場合には楕円鏡2の調整が完了したとして(YES)、端部検査装置1の校正を終了し被検査基板Wの検査を行う。
こうして、本発明の実施形態の端部検査装置1によれば、少なくともコヒーレント光Cが曇り判定用基板Kを一度に照射する照射範囲Rにわたり同一の形状及び同一の寸法を有する複数の曇り擬似要素Pが一定の条件で配置された第1の曇り擬似要素集合体Qが形成されている。このため、第1の曇り擬似要素集合体Qに照射されたコヒーレント光Cは広い範囲にわたって乱反射し、コヒーレント光Cを楕円鏡2の広い範囲にわたって反射させ光センサ4で反射光Dの強度を検出することができる。
また、曇り擬似要素Pはコヒーレント光Cが一度に照射される範囲より広い範囲にわたり形成されているので曇り擬似要素Pで乱反射されるコヒーレント光Cの強度を増加させることができる。そして、バックグラウンドとして検出される光の強度との差を大きくすることで、楕円鏡2全体の集光効率を所定の基準値Xと比較して精度良く判定することができる。
また、楕円鏡2全体の集光効率が所定の基準値Xに達しない場合に、第2の調整工程(ステップS6)で楕円鏡2を研磨したり付着物V2を除去したりして楕円鏡2を調整することで集光効率を増加させ、光センサ4によって検出される反射光Dの強度を強め、端部検査装置1で精度良く被検査基板Wの判定を行うことができる。
また、第2の検出工程(ステップS2)において、少なくとも照射範囲Rの曇り判定用基板Kの厚さ方向Tの一部に複数の曇り擬似要素Pが所定の規則で配置された第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3について、第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3が配置される曇り判定用基板Kの厚さ方向Tの位置が反射光Dの強度に及ぼす影響を比較することができる。このため第1の調整工程において、端部検査装置1の厚さ方向の特性値、例えば厚さ方向において、発光部や検出部等の設定位置のずれ、光軸の向きのずれ等を調整することができる。この際、これらの第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3は、厚さ方向の中心位置K7を基準として両側に一定の変位量N1で変位するように設定されていることで、端部検査装置1の厚さ方向の特性値をその中心を基準として定量的に評価することができる。
また、曇り擬似要素Pが周方向S及び厚さ方向Tにそれぞれ等間隔に形成されているので、発光部3から照射されたコヒーレント光Cを楕円鏡2により均等に乱反射させることができ、集光効率をより正確に判定することが可能となる。
また、コヒーレント光Cを曇り擬似要素Pの半球状の凸形状で反射させることにより、コヒーレント光Cをより均等に反射させることができる。従って、反射光Dの強度を光センサ4で検出することにより集光効率をより正確に判定することが可能となる。
なお、上記実施形態では、まず第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3にコヒーレント光Cを照射して発光部3と光センサ4等の調整を行ってから、第1の曇り擬似要素集合体Qにコヒーレント光Cを照射して楕円鏡2の調整を行った。しかし、第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3及び第1の曇り擬似要素集合体Qに連続してコヒーレント光Cを照射して発光部3、光センサ4及び楕円鏡2の調整を同時に行ってもよい。
また、上記実施形態では、第2の曇り擬似要素集合体Y2、Y3を、中心位置K7から厚さ方向Tの一方及び他方にそれぞれ変位量N1だけ変位した側方位置K8、K9を中心として上ベベルK5、下ベベルK6にそれぞれ配置させた。しかし、第2の曇り擬似要素集合体Y2、Y3は中心位置K7から厚さ方向Tに同じだけ変位させる必要はなく、第2の曇り擬似要素集合体Y2が上ベベルK5に、第2の曇り擬似要素集合体Y3が下ベベルK6にそれぞれ配置されていればよい。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
第2実施形態では、発光部3や光センサ4等の調整を曇り判定用基板Kとは別に形成する欠陥判定用基板を用いて行う。そして本実施形態では、曇り判定用基板Kには第2の曇り擬似要素集合体は形成せず、第1の曇り擬似要素集合体Qのみを形成する。
以下に、本実施形態の端部検査装置11の発光部3、光センサ4及び楕円鏡2の校正方法の詳細について説明する。
図10は、本発明の第2実施形態の判定方法のフロー図を示している。図10に示すように、まず、判定用基板形成工程(ステップS7)として、予め用意した欠陥判定用基板Mに所定の擬似欠陥Fを形成する。
欠陥判定用基板Mは曇り判定用基板Kと同様に、図11に示すように、対象となる被検査基板Wと同様の厚さを有する略円板状の部材であることが好ましく、被検査基板Wと同じ材質であることがより好ましい。また、被検査基板Wの端部W1と同様の端部処理が施されていることが好ましい。すなわち、図11に示すように、端部処理が施された判定用基板Mの端部M1は、その断面形状が、上面M2及び下面M3と略直交する端面M4と、端面M4から上下に上面M2及び下面M3のそれぞれに向って略円弧状に形成された上ベベルM5及び下ベベルM6とで、厚さ方向Tに略対称に形成されている。
また、本実施形態において、擬似欠陥Fは、正面視略円形状の凹部であり、欠陥判定用基板Mの端部M1にYAGレーザーや炭酸ガスレーザーを照射するレーザー加工によって形成される。図12に示すように、本実施形態では、レーザー加工の出力を調整することによって、直径が30μm、50μm、70μm、90μmと20μmずつ直径を変化させた異なる寸法を有する擬似欠陥F1、F2、F3、F4を形成した。さらに、これらの擬似欠陥F1、F2、F3、F4を、欠陥判定用基板Mの端部M1において、厚さ方向Tの中心と一致する中心位置M7、及び、中心位置M7から上下にそれぞれ変位量N2だけ変位した側方位置M8、M9ごとに、計12個の擬似欠陥Fを形成した。また、これらの擬似欠陥Fは、端部M1に形成された図示しないノッチを基準として、周方向Sに等角度となるように配列した。
なお、擬似欠陥Fを形成する方法は、上記のレーザー加工に限るものでは無く、例えば、超音波ドリルによって削孔するものとしても良い。また、上記寸法は、一例であり適時選択可能なものである。
また、本実施形態では擬似欠陥Fを欠陥判定用基板Mに形成したが、擬似欠陥Fを曇り判定用基板Kにおいて、第1の曇り擬似要素集合体Qとは個別にコヒーレント光Cを照射できる位置に形成してもよい。
次に、図10に示すように、第3の検出工程(ステップS8)を行う。まず、図1に示すように、欠陥判定用基板Mを図示しない支持台に固定して、端部M1が第1焦点位置Aとなるようにする。次に、端部M1に形成されたいずれかの擬似欠陥Fが第1焦点位置Aとなるように欠陥判定用基板Mを周方向Sに回転させる。そして、発光部3からコヒーレント光Cを照射し(ステップS81)、その反射光Dの強度を光センサ4で検出する(ステップS82)。これを中心位置M7、側方位置M8、M9における各擬似欠陥F1、F2、F3、F4で行い、厚さ方向Tの位置及び寸法が異なる擬似欠陥Fごとに、対応する検出結果として反射光Dの強度を取得する。
ここで、図13においては、発光部3の光軸C1が楕円鏡2の長軸L、すなわち判定用基板Mの中心位置M7と一致し、また、端部M1に対して厚さ方向T全体にコヒーレント光Cを照射可能となっている。このような条件においては、擬似欠陥Fの寸法及び形状が等しければ、擬似欠陥Fの形成された位置が中心位置M7、側方位置M8、M9と異なっていても、コヒーレント光Cは、各擬似欠陥Fにおいて略一定の強度で乱反射する。このため、図16に示すように、厚さ方向Tの位置に関わらず、形状及び寸法の等しい擬似欠陥Fにおいては、光センサ4で検出される反射光Dの強度が略等しい値を示す。一方、発光部3の光軸C1の向きが厚さ方向Tにずれている、あるいは、厚さ方向Tに発光部3の設置位置がずれている場合には、欠陥判定用基板Mの端部M1の照射位置が厚さ方向Tにずれてしまい、検出される強度が異なってくる。
例えば、図14に示すように光軸C1の向きがずれており、コヒーレント光Cが厚さ方向Tの上方から照射されている場合には、中心位置M7より上方の側方位置M8に形成された擬似欠陥Fで高強度の反射光Dが検出される(図16において、強度F12)一方、中心M10より下方の側方位置M9に形成された擬似欠陥Fでは低強度の反射光Dが検出される(図9において、強度F13)。また、図15に示すように、コヒーレント光Cが厚さ方向Tの下方から照射されている場合にも同様であり、中心位置M7より上方の側方位置M8に形成された擬似欠陥Fで低強度の反射光Dが検出される一方、中心位置M7より下方の側方位置M9に形成された擬似欠陥Fで高強度の反射光Dが検出される。
すなわち、図10に示すように、第3の調整工程(ステップS9)として、まず、上記のように、各擬似欠陥Fで検出された反射光Dの強度の比較を行う。そして、図16に示すように、例えば、中心位置M7、側方位置M8、M9において、形状及び寸法が略等しい擬似欠陥F4で検出された反射光Dの強度が異なり、検出された結果がそれぞれ強度F11、F12、F13であったとする。この場合には、これらの検出結果の比較を行い(ステップS91)、略等しい結果が得られなかったとして(NO)、発光部3及び光センサ4の厚さ方向Tの特性値、すなわち、発光部3においては、光源5の厚さ方向Tの設置位置及び光軸C1の向き、焦光手段6の焦点位置、また、光センサ4においては、厚さ方向Tの設置位置などを調整する(ステップS92)。そして、再度、第3の検出工程(ステップS8)及び第3の調整工程(ステップS9)を繰り返し、同様に厚さ方向Tの位置が異なり、形状及び寸法が略等しい擬似欠陥Fで検出結果を比較し、調整する。これを繰り返して、厚さ方向Tの位置に関わらず略等しい形状及び寸法の擬似欠陥F毎に略等しい検出結果が得られた場合には発光部3と光センサ4等の調整が完了したとして(YES)、ステップS4に移行する。
これ以降は、上記第1実施形態の第1の検出工程(ステップS4)以降と同様なので説明は省略する。
こうして、本発明の実施形態の端部検査装置11によれば、上記と同様の効果を奏することができる。
なお、上記実施形態において擬似欠陥Fは、正面視略円形の略等しい形状であるとしたが、例えば、楕円形や細長いクラック状のものなど様々な形状に設定しても良い。このように形状を変化させて、反射光Dの強度との関係を比較することで、より詳細に端部検査装置11を調整することが可能である。すなわち、厚さ方向Tの位置、形状、及び、寸法を変化させた様々な条件の擬似欠陥Fによって調整することで、実際に被検査基板Wの端部W1に生じる厚さ方向Tの位置、形状、及び、寸法が異なる様々な欠陥において、最適な検査条件を設定して、安定した検出結果を得ることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明に係る第3実施形態について説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
第3実施形態は、図5に示す上記第1実施形態で用いられた第1の曇り擬似要素集合体Q及び3つの第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3が形成された曇り判定用基板Kと、図12に示す上記第2実施形態で用いられた擬似欠陥Fが形成された欠陥判定用基板Mが用いられ、以下に説明するように楕円鏡2の部分的な集光効率も判定することが可能となる。
以下に、本実施形態の端部検査装置21の発光部3、光センサ4及び楕円鏡2の校正方法の詳細について説明する。
図17は、本発明の第3実施形態の判定方法のフロー図を示している。図17に示すように、まず、判定用基板形成工程(ステップS10)として、予め用意した欠陥判定用基板Mに図12に示す上記第2実施形態と同一の擬似欠陥Fを形成するとともに、曇り判定用基板Kに図5に示す上記第1実施形態と同一の第1の曇り擬似要素集合体Q及び3つの第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3を形成する。
引き続いて行われる第3の検出工程(ステップS8)及び第3の調整工程(ステップS9)は上記実施形態と同一なので省略する。
第3の調整工程(ステップS9)に続いて行われる第1の検出工程(ステップS11)では、第1の曇り擬似要素集合体Q及び3つの第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3にコヒーレント光Cを照射し(ステップS111)、反射光Dの強度をそれぞれ検出する(ステップS112)。
前述したように、厚さ方向Tの一方の側である上ベベルK5に形成された第2の曇り擬似要素集合体Y2で乱反射された検査光は楕円鏡2内の主にその一方の側の鏡面2bによって光センサ4に反射される。一方、厚さ方向Tの他方の側である下ベベルK6に形成された第2の曇り擬似要素集合体Y3で乱反射された検査光Dは楕円鏡2内の主にその他方の側の鏡面2bによって光センサ4に反射される。また、前述したように、本来厚さ方向Tの位置に関わらず、第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3においては、光センサ4で検出される反射光Dの強度が略等しい値を示すはずである。
そこで、第1の曇り擬似要素集合体Q及び第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3により得られた各強度の比較を判定工程(ステップS12)で行い、上記実施形態で説明したように第1の曇り擬似要素集合体Qで検出された反射光Dの強度が図9に示す一定の基準値Xに達しない場合、又は第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3でそれぞれ検出された反射光Dの強度が略等しくない場合、のいずれかの場合には所定の検出結果が得られなかったとして(NO)、楕円鏡2の対応する部分を調整する(ステップS13)。
すなわち、例えば第2の曇り擬似要素集合体Y2で検出された反射光Dの強度が第2の曇り擬似要素集合体Y3で検出された反射光Dの強度より小さい場合には、楕円鏡2の側方位置K8側の鏡面2bを研磨等により調整する。また、第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3でそれぞれ検出された反射光Dの強度は略等しいが、第1の曇り擬似要素集合体Qで検出された反射光Dの強度が図9に示す一定の基準値Xに達しない場合には、楕円鏡2の鏡面2b全体にわたり研磨等により調整する。
そして、再度、第1の検出工程(ステップS11)、判定工程(ステップS12)及び第2の調整工程(ステップS13)を繰り返し、第1の曇り擬似要素集合体Qで検出された反射光Dの強度が一定の基準値Xに達し、かつ厚さ方向Tの位置に関わらず第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3でそれぞれ検出された反射光Dの強度が略等しい場合には、楕円鏡2の調整が完了したとして(YES)、端部検査装置21の校正を終了し被検査基板Wの検査を行う。
こうして、本発明の実施形態の端部検査装置21によれば、第1の検出工程において、第1の曇り擬似要素集合体Qの反射光Dの強度に加えて、第2の曇り擬似要素集合体Y1、Y2、Y3が配置される曇り判定用基板Kの厚さ方向Tの位置が反射光Dの強度に及ぼす影響を比較することができる。例えば、曇り判定用基板Kの厚さ方向Tの一方の側である上ベベルK5に形成された第2の曇り擬似要素集合体Y2で反射されたコヒーレント光Cは主に楕円鏡2内の一方の側の内面によって光センサ4に反射されることとなる。
従って、判定工程において、楕円鏡2全体の集光効率に加えて楕円鏡2を曇り判定用基板Kの厚さ方向Tに分けた部分的な集光効率を判定することが可能となる。
以上、本発明の第1実施形態から第3実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更等も含まれる。
例えば、上記第1実施形態から第3実施形態では、判定工程の後に楕円鏡2の調整を行う第2の調整工程を行った。しかし、第2の調整工程を行わずに、楕円鏡2を新しいものと交換してもよい。なお、このように第2の調整工程を行わなかった場合には、端部検査装置の校正方法でなく端部検査装置の判定方法となる。
また、上記第1実施形態から第3実施形態では、曇り擬似要素Pは半球状の凸形状とした。しかしこれに限ることなく、半球状の凹形状、球の一部となる凸形状又は凹形状、四角錘や三角錐の凸形状又は凹形状等でもよい。曇り擬似要素Pがこのような形状をしていても、コヒーレント光Cを楕円鏡2の広い範囲にわたって均等に反射させることができる。
また、上記第1実施形態から第3実施形態では、曇り擬似要素Pは周方向S及びこの周方向Sに直交する厚さ方向Tにそれぞれ等間隔に複数配置させた。
しかしこれに限ることなく、曇り擬似要素Pは曇り判定用基板Kの端部K1の一方向、及びこの一方向に交差する方向にそれぞれ等間隔に複数配置させてもよい。
また、この曇り判定用基板Kの端部K1の一方向、及びこの一方向に交差する方向うちの少なくとも1つの方向について、等間隔に曇り擬似要素Pを複数配置させた状態から、一定のパターンで曇り擬似要素Pを取除いた配置にしてもよい。例えば、曇り擬似要素Pを曇り判定用基板Kの端部K1の一方向、及びこの一方向に交差する方向にそれぞれ等間隔に曇り擬似要素Pを複数配置させた状態から、一方向には3列毎に1列の曇り擬似要素Pを取除き、交差する方向には4列毎に1列の曇り擬似要素Pを取除いた配置にしてもよい。曇り擬似要素Pがこのように配置されていても、発光部3から照射されたコヒーレント光Cを楕円鏡2に均等に乱反射させることができる。
また、複数種類の曇り擬似要素が一定の形式で配置されたパターンが定められ、このパターンが曇り判定用基板Kの端部K1の一方向、及びこの一方向に交差する方向にそれぞれ等間隔に複数配置されていてもよい。
また、上記第1実施形態から第3実施形態では、乱反射したコヒーレント光Cを1つの楕円鏡2により光センサ4に集光した。しかし、乱反射したコヒーレント光Cを複数の平板状の鏡で光センサ4に集光してもよいし、乱反射したコヒーレント光Cの強度を検出する光センサ4が複数あってもよい。
本発明の第1実施形態の端部検査装置を側方視した断面図である。 本発明の第1実施形態の端部検査装置を平面視した断面図である。 本発明の第1実施形態の校正方法のフロー図である。 本発明の第1実施形態の曇り判定用基板の端部を拡大した断面図である。 本発明の第1実施形態の曇り判定用基板の一部を拡大した正面図である。 本発明の第1実施形態の曇り判定用基板にコヒーレント光を照射した説明図である。 本発明の第1実施形態の曇り判定用基板にコヒーレント光を照射した説明図である。 本発明の第1実施形態の曇り判定用基板にコヒーレント光を照射した説明図である。 本発明の第1実施形態の第1の曇り擬似要素集合体及び第2の曇り擬似要素集合体と検出された反射光の強度との関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態の校正方法のフロー図である。 本発明の第2実施形態の欠陥判定用基板の端部を拡大した断面図である。 本発明の第2実施形態の欠陥判定用基板の一部を拡大した正面図である。 本発明の第2実施形態の欠陥判定用基板にコヒーレント光を照射した説明図である。 本発明の第2実施形態の欠陥判定用基板にコヒーレント光を照射した説明図である。 本発明の第2実施形態の欠陥判定用基板にコヒーレント光を照射した説明図である。 本発明の第2実施形態の擬似欠陥と検出された反射光の強度との関係を示すグラフである。 本発明の第3実施形態の校正方法のフロー図である。
符号の説明
1、11、21 端部検査装置
2 楕円鏡
3 発光部
4 光センサ(検出部)
A 第1焦点位置
B 第2焦点位置
C コヒーレント光
K 光軸
K1 端部
P 曇り擬似要素
Q 第1の曇り擬似要素集合体
S 周方向(一方向)
T 厚さ方向
W 被検査基板
W1 端部
Y1、Y2、Y3 第2の曇り擬似要素集合体

Claims (6)

  1. 被検査基板の端部に検査光を照射する発光部と、前記被検査基板の前記端部を第1焦点位置に配置するとともに、前記被検査基板の前記端部で反射した反射光を第2焦点位置に集める楕円鏡と、該第2焦点位置に配置され前記反射光の強度を検出する検出部と、を備え、該検出部における前記楕円鏡が前記反射光を前記第2焦点位置に集める集光効率を判定する端部検査装置の判定方法であって、
    基準となる曇り判定用基板の端部に、該曇り判定用基板の少なくとも前記検査光が一度に照射される範囲に複数の曇り擬似要素が所定の規則で配置された第1の曇り擬似要素集合体を形成する曇り擬似要素形成工程と、
    前記第1の曇り擬似要素集合体に前記検査光を照射し、前記楕円鏡が集めた前記反射光の前記強度を前記検出部によって検出する第1の検出工程と、
    該第1の検出工程で前記検出部によって検出された前記反射光の前記強度に基づいて、前記集光効率の良否を判定する判定工程と、
    を備えることを特徴とする端部検査装置の判定方法。
  2. 請求項1に記載の端部検査装置の判定方法において、
    前記曇り擬似要素形成工程では、さらに、前記曇り判定用基板の厚さ方向の中心位置、及び該中心位置から前記曇り判定用基板の前記厚さ方向の両側にそれぞれ変位させて、前記曇り判定用基板の前記端部に、少なくとも該曇り判定用基板の前記検査光が一度に照射される範囲の前記曇り判定用基板の前記厚さ方向の一部に複数の前記曇り擬似要素が前記所定の規則で配置された第2の曇り擬似要素集合体を該第2の曇り擬似要素集合体が個別に照射されるようにそれぞれ形成し、
    前記第1の検出工程では、さらに、前記第2の曇り擬似要素集合体に前記検査光をそれぞれ照射し、前記検出部によって前記楕円鏡が集めた前記反射光の前記強度を検出することを特徴とする端部検査装置の判定方法。
  3. 請求項1に記載の端部検査装置の判定方法において、
    前記曇り擬似要素形成工程では、さらに、前記曇り判定用基板の厚さ方向の中心位置、及び該中心位置から前記曇り判定用基板の前記厚さ方向の両側にそれぞれ変位させて、前記曇り判定用基板の前記端部に、少なくとも該曇り判定用基板の前記検査光が一度に照射される範囲の前記曇り判定用基板の前記厚さ方向の一部に複数の前記曇り擬似要素が前記所定の規則で配置された第2の曇り擬似要素集合体を該第2の曇り擬似要素集合体が個別に照射されるようにそれぞれ形成し、
    前記曇り擬似要素形成工程と前記第1の検出工程との間に、
    前記第2の曇り擬似要素集合体に前記検査光をそれぞれ照射し、前記検出部によって前記楕円鏡が集めた前記反射光の前記強度を検出する第2の検出工程、及び、該第2の検出工程で前記検出部によって検出された前記反射光の前記強度に基づいて、前記発光部と前記検出部の調整を行う第1の調整工程と、
    を行うことを特徴とする端部検査装置の判定方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の端部検査装置の判定方法において、
    前記曇り擬似要素形成工程において、前記曇り擬似要素は前記曇り判定用基板の端部に、該曇り判定用基板の周方向及び厚さ方向にそれぞれ等間隔に形成されることを特徴とする端部検査装置の判定方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の端部検査装置の判定方法において、
    前記曇り擬似要素は、略半球状の凸形状又は略半球状の凹形状に形成されることを特徴とする端部検査装置の判定方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の端部検査装置の判定方法を用い、
    前記判定工程の後で、前記判定工程での判定結果に基づいて、前記検出部における前記集光効率を増加させるように前記楕円鏡の調整を行う第2の調整工程を備えることを特徴とする端部検査装置の校正方法。
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