JP2010047553A - ベンズイミダゾール系薬物を含有する固形医薬組成物 - Google Patents

ベンズイミダゾール系薬物を含有する固形医薬組成物 Download PDF

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達哉 本庄
Yoko Yamamoto
陽子 山本
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Abstract

【課題】貯蔵安定性にすぐれたベンズイミダゾール系薬物の固形医薬組成物を提供する。
【解決手段】ベンズイミダゾール系薬物に比表面積が70〜200m/gである酸化マグネシウムを配合した固形医薬組成物。
【選択図】なし

Description

本発明はベンズイミダゾール系薬物を含有する固形医薬組成物の安定化に関するものであり、医療分野で利用される。
プロトンポンプ阻害作用を有するベンズイミダゾール系薬物は、胃液の分泌に関する各種の疾患、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger‐Ellison症候群などの治療に有益である。当該薬物としては、オメプラゾール、ランソプラゾール及びラベプラゾール又はその塩が知られている。
しかしながら、これらの薬物の安定性は悪く、湿度、熱に対して不安定であり、特に酸性〜中性域の水溶液中では速やかに分解し変色を伴う。従って、これらの化合物を経口投与形態に製剤化するには細心の注意を払わねばならない。特許文献1は、ベンズイミダゾール系薬物と安定化剤であるアルカリ反応化合物を含む核に水溶性の賦形剤又はフィルム形成剤からなる中間層を施し、更にその外層に腸溶層を形成した経口医薬製剤が記載されている。アルカリ反応化合物として、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム及び水酸化アルミニウム等が挙げられている。特許文献2では、抗潰瘍作用を有する2−[(2−ピリジル)メチルスルフィニル]ベンズイミダゾール又はその誘導体に、マグネシウムおよび/またはカルシウムの塩基性無機塩を配合して安定化した医薬組成物が報告されている。特許文献3では胃酸分泌抑制剤に酸化マグネシウム及びマンニトールを配合した固形製剤が記述されている。しかしながら、上述のアルカリ反応化合物やマグネシウムおよび/またはカルシウムの塩基性無機塩は吸湿性を有するものが多く、高湿度条件下では製剤の安定性に影響を及ぼす可能性がある。またベンズイミダゾール系薬物にも吸湿性を有するものがあり、オメプラゾールは吸湿性を有しないが、ラベプラゾールは吸湿性を有することから、上述の安定化剤が全てのベンズイミダゾール系薬物に適用できるとは言えず、更なる検討が必要である。また特許文献4では、酸に不安定な活性成分と金属酸化物および金属水酸化物を含む胃崩壊性固形製剤に関し、金属酸化物で特定のBET比表面積を有する酸化マグネシウムについて言及しているが、この発明は胃で製剤が崩壊し、酸に不安定な活性成分が放出されるに先立ち、胃内環境を中和するのに相応しい酸化マグネシウムの指標としてBET比表面積を示しているに過ぎず、苛酷条件下における製剤の安定性を示すものではない。
特開昭62−258316号公報 特開昭62−277322号公報 特開平2−22225号公報 特開2003−327533号公報
本発明者らは上記課題を解決すべく、ベンズイミダゾール系薬物を含有する安定な固形医薬組成物および製造法を検討した結果、比表面積が70〜200m/gである酸化マグネシウムを配合することにより、変色や類縁物質の生成を抑制した安定な固形医薬組成物の処方及び製造法を見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明のベンズイミダゾール系薬物を含有する固形医薬組成物は経口で患者に投与する医薬品製剤であり、配合する酸化マグネシウムの比表面積が70〜200m/g、好ましくは80〜100m/gを特徴とする。本発明のベンズイミダゾール系薬物又はその塩を含む固形医薬組成物とは、慣用の製剤用助剤と共に整粒、もしくは打錠されたものを示す。製剤用助剤としては、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定化剤、酸味料、甘味剤、香料、着色剤等が用いられる。
本発明におけるベンズイミダゾール系薬物は、ランソプラゾール、オメプラゾール及びラベプラゾール又はそれらの塩から選択される。塩としては、これらの化合物の薬理学的に許容されるもので例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等の他に水和物も好適な例として挙げられる。
酸化マグネシウムは、水酸化マグネシウム又は炭酸マグネシウムを製造し、これを焼成することによって得られ、その際の焼成温度によってBET比表面積(単位:m/g)が決定される。一般的には焼成温度が800℃程度ではBETが50を超え、1000℃以上、1200℃程度ではBETが20以下のものになる。ここでいう、BET比表面積は、粉体粒子の表面にチッソガス分子を吸着させ、その量から試料の比表面積を測定する方法である。酸化マグネシウムの活性は、そのBET比表面積に依存し、BET比表面積の大きくなる程、活性が高いとされる。一方、BET比表面積の増加につれ、吸湿率も増加するため、水分に弱い薬物に高活性の酸化マグネシウムを組み合わせるのは難しくなる。医薬製剤で一般的に用いられる酸化マグネシウムは、比表面積が40〜60m/g程度とされるが、本発明で用いられる酸化マグネシウムは、比表面積が70〜200m/g、好ましくは80〜100m/gを特徴とする。
本発明における、固形医薬組成物中の酸化マグネシウムの割合は、ベンズイミダゾール系薬物1重量部に対し0.05〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部である。
本発明の固形医薬組成物としては、顆粒、細粒及び錠剤などが挙げられ、胃内での分解を防ぐために腸溶被覆を施した形態が望ましい。腸溶皮膜を施す場合、安定化を図るために公知の方法により、ベンズイミダゾール系薬物及び適当な製剤助剤を含有する核に水溶性のポリマーや賦形成分からなる中間層を施し、更にその外層を腸溶被覆するのが好ましい。
固形医薬組成物の製造方法は、公知の方法でよく、例えばベンズイミダゾール系薬物に適当な製剤用助剤を混合し直接圧縮する方法がある。その他、乾式造粒、湿式造粒が挙げられ、造粒手段としては、撹拌、押出し、流動、転動、遠心、噴霧などいずれの方法も用いることができる。また、ベンズイミダゾール系薬物と酸化マグネシウムの接触比率を向上させるために、まずベンズイミダゾール系薬物及び酸化マグネシウムのみからなる造粒物を製し、この造粒物に賦形剤、滑沢剤、崩壊剤等を添加してから二次造粒又は打錠するなどして固形医薬組成物を得る方法も選択される。
本発明の製剤用助剤としては、賦形剤[糖類(乳糖、マンニトール)、でんぷん類(トウモロコシデンプン、部分アルファー化デンプン)、セルロース類(結晶セルロース)]、結合剤[ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリビニルアルコール]、崩壊剤[低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム]、及び滑沢剤[ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウム、硬化油]等を用いることができる。
以下、ラベプラゾールNaを主薬として実施例、比較例及び試験例に基づき、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。また酸化マグネシウムをMgOと略す場合がある。
実施例1
比表面積が60〜100m /gの酸化マグネシウムを用いた顆粒の検討
表1の分量(全製剤に対する重量%)に従い、ビーカー内にラベプラゾールNa及び製剤助剤を量り(全量10g)、エタノールを添加しながらスパーテルで撹拌し、顆粒を得た。これを40℃の乾燥機に入れ、エタノールが完全に蒸発するまで乾燥した後、スクリーン(30メッシュ)で篩過した。
実施例2〜4及び比較例1は、比表面積の異なるMgOに変えて実施例1と同様の製法で顆粒を得た。
Figure 2010047553
試験例1
実施例1〜4及び比較例1の顆粒をガラスシャーレに移し、40℃75%RH開放下で30日間保存した。保存後の顆粒について、生成した総類縁物質量(%)を液体クロマトグラフィーで測定した結果を図1に示す。これより、酸化マグネシウムの比表面積の増大に伴い、総類縁物質の生成量が抑制されていることが認められた。また、保存10日後における顆粒の変色を目視で評価した結果を表2に示す。製造直後の顆粒は白色であったが保存に伴い、いずれも黄色の顆粒に変色し、比表面積の小さい酸化マグネシウムを使用した顆粒は、更に黒みがかっていた。こちらにおいても、酸化マグネシウムの比表面積の増大に伴い、変色が抑制されていることが認められた。
Figure 2010047553
試験例2
実施例1〜4及び比較例1の顆粒をガラスシャーレに移し、シリカゲル乾燥剤と共に密閉して40℃75%RHで30日間保存した。保存後の顆粒について、生成した総類縁物質量(%)を液体クロマトグラフィーで測定した結果を表3に示す。保存10日後における顆粒の変色を目視で確認したが、いずれも白色であり変色は認められなかった。しかしながら、今回の結果においても酸化マグネシウムの比表面積の増大に伴い、総類縁物質の生成量が抑制されていることが認められた。
Figure 2010047553
実施例5
比表面積の異なる酸化マグネシウムを用いた錠剤の検討
表4の分量(全製剤に対する重量%)に従い、HPCをエタノールに溶かし、10%のバインダー液とした。次にラベプラゾールNaとMgOを秤量し、混合した後、流動層造粒機によりバインダー液を用いて造粒した。これを同造粒機によりエタノールが完全に蒸発するまで乾燥した後、スクリーン(30メッシュ)で篩過し顆粒を得た。この顆粒にL−HPCを加え混合し、更にステアリン酸マグネシウムを混合し、打錠末とした。この打錠末を圧縮し、錠剤を得た。
比較例2は、比表面積60(m/g)のMgOに変えて実施例5と同様の製法で錠剤を得た。
Figure 2010047553
試験例3
実施例5及び比較例2の錠剤を40℃75%RH(密閉,乾燥剤無し)で30日間保存した。図2に保存後の錠剤で生成した総類縁物質量を液体クロマトグラフィーで測定した結果に示す。図2からベンズイミダゾール系薬物の安定化作用は、酸化マグネシウムの比表面積に比例することが明らかとなった。
実施例および比較例の製剤を40℃75%RHの関数雰囲気下保存した場合の生成した総類縁物質の経時的変化を示すグラフである。 実施例5および比較例2の製剤を40℃75%RHの密閉条件下保存した場合の生成した総類縁物質の経時的変化を示すグラフである。

Claims (4)

  1. ベンズイミダゾール系薬物に比表面積が70〜200m/gである酸化マグネシウムを配合した固形医薬組成物。
  2. 酸化マグネシウムの比表面積が80〜100m/gである請求項1記載の固形医薬組成物。
  3. ベンズイミダゾール系薬物がランソプラゾール、オメプラゾール及びラベプラゾール又はそれらの塩からなる群から選択される請求項1又は2に記載の固形医薬組成物。
  4. ベンズイミダゾール系薬物に比表面積が70〜200m/gの酸化マグネシウムを配合してなる固形医薬組成物の安定化方法。
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WO2012124827A1 (ja) 2011-03-17 2012-09-20 協和化学工業株式会社 錠剤成形用結合剤

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