JP2010043797A - 蒸発式空調システム - Google Patents

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Masaaki Imai
正昭 今井
Yoshinori Inoue
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Abstract

【課題】建物内を,大気の熱的影響が大きいペリメータゾーン2と,大気の熱的影響が小さいインテリアゾーン3とに分けて空調するようにした空調システムを提供する。
【解決手段】蒸発式の第1空調装置7と蒸発式の第2の空調装置8を備え,前記第1空調装置7において減圧の状態でフラッシュ蒸発した蒸発性液体を第1空調用循環管路17にて前記インテリアゾーン3に設置した第1空調用熱交換器4に送って前記インテリアゾーン3を冷房に空調する一方,前記第2空調装置8において減圧の状態でフラッシュ蒸発及び蒸気の凝縮した蒸発性液体を第2空調用循環管路25にて前記ペリメータゾーン2に設置した第2空調用熱交換器6に送って前記ペリメータゾーン2を冷房及び暖房に空調する。
【選択図】 図1

Description

本発明は,水等のような蒸発性を有する液体,つまり,蒸発性液体における蒸発及び凝縮を利用して,建物の内部を,大気の熱的影響が少ないインテリアゾーンと大気の熱的影響が大きいペリメータゾーンとに分けて空調するように構成した空調システムに関するものである。
先行技術としての特許文献1には,
「大気圧以下の減圧に保持した二つの容器と,空調箇所に設置した空調用熱交換器と,放吸熱用熱交換器とを備え,更に,蒸発性液体を前記両容器のうち一方の容器と前記空調用熱交換器との間を循環する空調用循環管路と,蒸発性液体を前記両容器のうち他方の容器と前記放吸熱用熱交換器との間を循環する放吸熱用循環管路を備え,前記一方の容器における蒸気を前記他方の容器への方向に圧縮する蒸気圧縮機を設けて成る構成の蒸発式空調装置。」
が記載されている。
この先行技術の蒸発式空調装置によると,空調箇所に設置した空調用熱交換器における熱交換にて温度が高くなった蒸発性液体は,前記空調用熱交換器から一方の容器内に戻ってフラッシュ蒸発することで温度が下がって前記空調用熱交換器に再び送られるという循環を繰り返すことにより,前記空調箇所を,その室内温度を前記一方の容器における温度に近づけるように空調することができる。
一方,最近のオフィスビル等の建物においては,その内部を,インテリアゾーンと,ペリメータゾーンとに分けて,これらを別々に空調することが行われている。
この場合,前記インテリアゾーンは,一般的にいって建物の中心等のように,建物における外壁又は外窓から離れた部分に形成されていることにより,大気の熱的影響が少ないが,その反面,オフィス作業者が常駐していることに加えて,各種のオフィス機器又は照明機器等の発熱機器が設置されていることにより,オフィス作業者及びオフィス機器から受ける熱的影響は大きい。
一方,前記ペリメータゾーンは,建物における外壁又は外窓に接して形成されていることにより,大気の熱的影響を大きく受けることになる。
そこで,前記先行技術の空調装置における空調用熱交換器を,前記インテリアゾーンに設置することにより,前記インテリアゾーンを,その室内温度が四季を通して所望の室内温度になるように空調することができる。
また,前記インテリアゾーンに設置されている各種のオフィス機器又は照明器具等の発熱機器を,前記先行技術の空調装置における一方の容器からの蒸発性液体により冷却することができる。
特開2006−97989号公報
しかし,前記先行技術の蒸発式空調装置においては,その空調用熱交換器を,前記ペリメータゾーンに設置した場合,大気温度が所望の室内温度よりも高くなる夏期等の季節においては,前記ペリメータゾーンを,所望の室内温度とするように冷房に空調することができるが,大気温度が所望の室内温度よりも低くなる冬季等の季節においては,前記ペリメータゾーンを,所望の室内温度とするように暖房に空調することができないという問題があった。
本発明は,前記インテリアゾーン及びペリメータゾーンの両方を,前記蒸発式の空調装置を用いて,高いエネルギー効率のもとで的確に空調できるようにした空調システムを提供することを技術的課題とする。
この技術的課題を達成するため本発明の請求項1は,
「大気圧以下の減圧に保持した二つの容器を有する第1空調装置と,同じく大気圧以下の減圧に保持した二つの容器を有する第2空調装置と,建物の室内との間で熱交換を行う第1空調用熱交換器及び第2空調用熱交換器と,大気との間で熱交換を行う一つの放吸熱用熱交換器を備えており,
前記第1空調装置は,その一方の容器内における蒸発性液体を前記第1空調用熱交換器との間で循環させる第1空調用循環管路を備えているとともに,その両容器の相互間を接続する蒸気ダクトを備え,この蒸気ダクトには,一方の容器から他方の容器への方向に蒸気圧縮を行う蒸気圧縮機が設けられており,
前記第2空調装置は,その一方の容器内における蒸発性液体を前記第2空調用熱交換器との間で循環させる第2空調用循環管路を備えているとともに,その両容器の相互間を接続する蒸気ダクトを備え,この蒸気ダクトには,正逆回転式の蒸気圧縮機が設けられ,この蒸気圧縮機は,大気温度が高いとき一方の容器から他方の容器への方向に蒸気圧縮を行うように正回転され,大気温度が低いとき他方の容器から一方の容器への方向に蒸気圧縮を行うように逆回転される構成になっており,
前記第1空調装置における他方の容器内の蒸発性液体及び前記第2空調装置における他方の容器内の蒸発性液体は,前記一つの放吸熱用熱交換器との間を循環するように構成されており,
更に,前記第1空調用熱交換器は,建物内のうち大気の熱的影響が少ない部分に形成されているインテリアゾーンに配設され,前記第2空調用熱交換器は,建物内のうち大気の熱的影響が大きい部分に形成されているペリメータゾーンに配設されている。」
ことを特徴としている。
また,請求項2は,
「前記請求項1の記載において,前記第1空調装置の第1空調用循環管路には,前記インテリアゾーンに配設されている発熱機器における液体冷却手段が,前記第1空調用熱交換器と並列に接続されている。」
ことを特徴としている。
更にまた,請求項3は,
「前記請求項1又は2の記載において,前記第1空調装置の蒸気ダクトには,その蒸気圧縮機に対するバイパス弁が設けられ,大気温度が高いとき前記バイパス弁を閉じて前記蒸気圧縮機を駆動しているが,大気温度が低いとき前記バイパス弁を開いて前記蒸気圧縮機を駆動停止するように構成されている。」
ことを特徴としている。
前記請求項2における「発熱機器」には,コンピュータ,そのサーバー又は複写機等のような各種のオフィス機器及び照明器具が含まれるほか,その他の発熱を伴う機器が含まれる。
請求項1の記載において,前記第1空調装置においては,大気温度がインテリアゾーンにおいて要求される所望温度(以下,単にインテリアゾーンの所望温度と称する)よりも高いとき及び低いときのいずれの場合でも,その両容器のうち一方の容器における蒸発性液体は,フラッシュ蒸発にて所定温度に冷却されたのちインテリアゾーンに設置した第1空調用熱交換器に送られ,ここでインテリアゾーンにおける室内空気と熱交換して温度が高くなったのち再び前記一方の容器に戻ってフラッシュ蒸発することを繰り返す一方,前記一方の容器でのフラッシュ蒸発にて発生した蒸気は蒸気圧縮機にて圧縮されたのち他方の容器に至り,この他方の容器において,当該他方の容器と放吸熱用熱交換器との間を循環する蒸発性液体にて凝縮され,この蒸気を凝縮した蒸発性液体は,前記放吸熱用熱交換器における大気との熱交換にて放熱される。
これにより,前記インテリアゾーンを,四季にかかわらず,年間を通して,その所望温度に維持するように冷房に空調することができる。
一方,前記第2空調装置においては,大気温度がペリメータゾーンにおいて要求される所望温度(以下,単にペリメータゾーンの所望温度と称する)よりも高いときには,その正逆回転式の蒸気圧縮機が一方の容器から他方の容器への方向に蒸気圧縮を行うように正回転されることにより,その両容器のうち一方の容器における蒸発性液体が,フラッシュ蒸発にて所定温度に冷却されたのちペリメータゾーンに設置した第2空調用熱交換器に送られ,ここでペリメータゾーンにおける室内空気と熱交換して温度が高くなったのち再び前記一方の容器に戻ってフラッシュ蒸発することを繰り返す一方,前記一方の容器でのフラッシュ蒸発にて発生した蒸気は前記蒸気圧縮機にて圧縮されたのち他方の容器に至り,この他方の容器において,当該他方の容器と放吸熱用熱交換器との間を循環する蒸発性液体にて凝縮され,この蒸気を凝縮した蒸発性液体は,前記放吸熱用熱交換器における大気との熱交換にて放熱されるから,前記ペリメータゾーンを,その所望温度に冷房するように空調できる。
前記第2空調装置においては,大気温度がペリメータゾーンの所望温度よりも低いときには,その正逆回転式の蒸気圧縮機が他方の容器から一方の容器への方向に蒸気圧縮を行うように逆正回転されることにより,その両容器のうち他方の容器における蒸発性液体が,フラッシュ蒸発にて冷却されたのち放吸熱用熱交換器に送られて,ここで大気空気との熱交換で吸熱して温度が高くなって再び前記他方の容器に戻ってフラッシュ蒸発することを繰り返す一方,前記他方の容器でのフラッシュ蒸発にて発生した蒸気は,前記蒸気圧縮機にて圧縮されたのち一方の容器に至り,この一方の容器において,当該一方の容器と前記ペリメータゾーンにおける第2空調用熱交換器との間を循環する蒸発性液体を暖めるから,前記ペリメータゾーンを,その所望温度に暖房するように空調できる。
この場合において,前記第1空調装置における他方の容器内の蒸発性液体及び前記第2空調装置における他方の容器内の蒸発性液体は,前記一つの放吸熱用熱交換器との間を循環するように構成されていることにより,前記第2空調装置による前記ペリメータゾーンにおける暖房空調の際に,この第2空調装置における他方の容器と放吸熱用熱交換器との間を循環する蒸発性液体には,前記インテリアゾーンの冷房空調に際して,前記第1空調装置における他方の容器での蒸気の凝縮にて温度が高くなった蒸発性液体が混合することになるから,その温度が,前記第1空調装置の他方の容器において蒸気の凝縮が行われる分だけ上昇し,この温度上昇した蒸発性液体が前記第2空調装置における他方の容器に送られ,この他方の容器でのフラッシュ蒸発が促進されることになる。
これにより,前記インテリアゾーンにおける冷房空調の際に放出される熱を,前記ペリメータゾーンにおける暖房空調の際の熱源として熱回収することができるから,全体のエネルギー効率を向上できる。
しかも,前記一つの放吸熱用熱交換器を,第1空調装置及び第2空調装置の両方について共用するから,この両空調装置における放吸熱用熱交換器を別々に構成する場合に比べて,全体の小型化と,低価格化を達成できる。
次に,請求項2によると,前記した効果に加えて,前記インテリアゾーンにおける冷房空調と一緒に,このインテリアゾーンに設置されている各種のオフィス機器及び/又は照明器具等の発熱機器を確実に冷却することができる。
また,請求項3によると,大気温度がインテリアゾーンの所望温度よりも低いときには,第1空調装置におけるバイパス弁を開くことで,前記インテリアゾーンにおける冷房空調を確保したままで,前記第1空調装置における蒸気圧縮機を駆動停止するから,前記インテリアゾーンにおける空調を継続した状態で,更なるエネルギー効率を向上を達成できる。
以下,本発明の実施の形態を図面について説明する。
図1は,第1の実施の形態を示す。
この図において,符号1は,オフィスビルを示し,このオフィスビル1における一つの階層は,外壁又は外窓に接する部分等のように大気の熱的影響が大きい部分におけるペリメータゾーン2と,外壁又は外窓から離れる等のように大気の熱的影響が小さい部分におけるインテリアゾーン3とに区画されている。
前記インテリアゾーン3には,空調用熱交換器(第1空調用熱交換器)4が,天井等の適宜箇所に設置されているほか,液体冷却式に構成したコンピュータ,そのサーバー又は複写機等のような各種のオフィス機器5の複数個が床面に設置されており,更に,前記インテリアゾーン3には,LEDランプ等を使用した照明器具45が,天井面に設置されている。
前記各オフィス機器5の各々には,冷却水ジャケット又は冷却水通路等の液体冷却手段5aが設けられている一方,前記照明器具45にも,冷却水ジャケット又は冷却水通路等の液体冷却手段45aが設けられている。
前記ペリメータゾーン2には,空調用熱交換器(第2空調用熱交換器)6が,天井等の適宜箇所に設置されている。
一方,前記オフィスビル1における同じ階層又は一階下の階層等の適宜箇所には,密閉構造にした二つの容器7a,7bを有する第1空調装置7と,同じく密閉構造にした二つの容器8a,8bを有する第2空調装置8とが配設されている。
前記第1空調装置7における両容器7a,7bは,そのうちいずれか一方又は両方に接続した真空ポンプ9等の真空発生手段にて大気圧より低い減圧に維持されている。
また,前記第2空調装置8における両容器8a,8bは,そのうちいずれか一方又は両方に接続した真空ポンプ10等の真空発生手段にて大気圧より低い減圧に維持されている。
なお,前記第1空調装置7における両容器7a,7b及び前記第2空調装置8における両容器8a,8bを,一つの真空発生手段にて大気圧より低い減圧に維持するように構成して良い。
前記第1空調装置7における一方の容器7a内に入れた水等の蒸発性液体は,当該一方の容器7aからの出口管路11を介して空調用一次循環ポンプ12にて汲み出され,次いで,供給循環管路13を介して前記空調用熱交換器4への入口側における空調用二次循環ポンプ14に送られ,この空調用二次循環ポンプ14にて前記インテリアゾーン3における空調用熱交換器4に供給される。
そして,前記空調用熱交換器4における出口から排出される蒸発性液体は,戻り循環管路15を介して,再び前記一方の容器7a内の上部にノズル16から噴出するように戻るという循環を行うように構成されている。
つまり,前記出口管路11,供給循環管路13及び戻り循環管路15等により,前記一方の容器7a内における蒸発性液体を前記空調用熱交換器(第1空調用熱交換器)4との間で循環するようにした第1空調用循環管路17を構成している。
また,前記第1空調用循環管路17のうち供給循環管路13と戻り循環管路15との間には,前記インテリアゾーン3の床面に設置した前記各オフィス機器5の液体冷却手段5a及びその入口側の冷却用二次循環ポンプ18が,前記空調用熱交換器(第1空調用熱交換器)4とその二次循環ポンプ14に対して並列に接続されている。
更にまた,前記第1空調用循環管路17のうち供給循環管路13と戻り循環管路15との間には,前記インテリアゾーン3の天井面に設置した前記照明器具45の液体冷却手段5a及びその入口側の冷却用二次循環ポンプ46が,前記空調用熱交換器(第1空調用熱交換器)4とその二次循環ポンプ14,及び,前記各オフィス機器5とその冷却用二次循環ポンプ18に対して並列に接続されている。
なお,別の実施の形態においては,図1に二点鎖線で示すように,前記ペリメータゾーン2にも,液体冷却式に構成したコンピュータ等のオフィス機器5′を設置して,このオフィス機器5′における液体冷却手段5a′を,前記第1空調用循環管路17のうち供給循環管路13と戻り循環管路15との間に,前記空調用熱交換器(第1空調用熱交換器)4とその空調用二次循環ポンプ14に対して並列に接続するという構成にすることができる。
一方,前記第2空調装置8における一方の容器8a内に入れた水等の蒸発性液体は,当該一方の容器8aからの出口管路19を介して空調用一次循環ポンプ20にて汲み出され,次いで,供給循環管路21を介して前記ペリメータゾーン2における空調用熱交換器6への入口側における空調用二次循環ポンプ22に送られ,この空調用二次循環ポンプ22にて前記空調用熱交換器(第2空調用熱交換器)6に供給される。
そして,前記空調用熱交換器6における出口から排出される蒸発性液体は,戻り循環管路23を介して,再び前記一方の容器8a内の上部にノズル24から噴出するように戻るという循環を行うように構成されている。
つまり,前記出口管路19,供給循環管路21及び戻り循環管路23等により,前記一方の容器8a内における蒸発性液体を前記空調用熱交換器(第2空調用熱交換器)6との間で循環するようにした第2空調用循環管路25を構成している。
前記オフィスビル1の外側には,フアン27による強制通風に構成した通風塔26が設置され,この通風塔26の内部には,大気との間で熱交換を行うようにした一つの放吸熱用熱交換器28が設けられている。
前記第1空調装置7における他方の容器7bに入れた水等の蒸発性液体は,放吸熱用循環ポンプ29を備えた第1放吸熱用循環管路30を介して前記放吸熱用熱交換器28に送られ,この放吸熱用熱交換器28から再び,前記他方の容器7b内の上部にノズル31から噴出するように戻るという循環を行うように構成されている。
これに加えて,前記第2空調装置8における他方の容器8bに入れた水等の蒸発性液体も,放吸熱用循環ポンプ32を備えた第2放吸熱用循環管路33を介して前記放吸熱用熱交換器28に送られ,この放吸熱用熱交換器28から再び前記他方の容器8b内の上部にノズル34から噴出するように戻るという循環を行うように構成されている。
なお,前記通風塔26においては,その底に溜まる水等の蒸発性液体を,ポンプ35にて汲み出したのちノズル36にて前記放吸熱用熱交換器28における外側面に散布することにより,前記放吸熱用熱交換器28における大気との熱交換を促進するように構成している。
前記第1空調装置7における両容器7a,7bの相互間は,その各々における水等の蒸発性液体が互いに往来するように,底部における連通路37を介して接続されており,また,前記第2空調装置8における両容器8a,8bの相互間も,同様に,その各々における水等の蒸発性液体が互いに往来するように,底部における連通路38を介して接続されている。
前記第1空調装置7における一方の容器7aの上部と他方の容器7bの上部の間は,蒸気ダクト39を介して接続され,この蒸気ダクト39の途中には,ルーツ式圧縮機等の蒸気圧縮機40が設けられ,この蒸気圧縮機40は,前記一方の容器7aにおける蒸気を他方の容器7bの方向に圧縮するように回転駆動されている。
また,前記第2空調装置8における一方の容器8aの上部と他方の容器8bの上部の間は,蒸気ダクト41を介して接続され,この蒸気ダクト41の途中には,正逆回転可能に構成したルーツ式圧縮機等の蒸気圧縮機42が設けられ,この蒸気圧縮機42は,大気温度が前記ペリメータゾーン2の所望温度よりも高いときには,一方の容器8aから他方の容器8bへの方向に蒸気圧縮を行うように正回転されているが,大気温度が前記ペリメータゾーン2の所望温度よりも低いときには,他方の容器8bから一方の容器8aへの方向に蒸気圧縮を行うように逆回転されるという構成になっている。
前記第1空調装置7においては,大気温度が前記インテリアゾーン3の所望温度よりも高いとき及び低いときのいずれの場合でも,その両容器7a,7bのうち一方の容器7aにおける蒸発性液体は,フラッシュ蒸発にて所定温度に冷却されたのちインテリアゾーン3に設置した第1空調用熱交換器4に送られ,ここでインテリアゾーン3における室内空気と熱交換して温度が高くなったのち再び前記一方の容器7aに戻ってフラッシュ蒸発することを繰り返す一方,前記一方の容器7aでのフラッシュ蒸発にて発生した蒸気は蒸気圧縮機40にて圧縮されたのち他方の容器7bに至り,この他方の容器7bにおいて,当該他方の容器7bと放吸熱用熱交換器28との間を循環する蒸発性液体にて凝縮され,この蒸気を凝縮した蒸発性液体は,前記放吸熱用熱交換器28における大気との熱交換にて放熱される。
これにより,前記インテリアゾーン3を,四季にかかわらず,年間を通してその所望温度に維持するように冷房に空調することができる。
しかも,前記第1空調装置7の一方の容器7aにおいて冷却された蒸発性液体は,前記インテリアゾーン3の第1空調用熱交換器4に送られると同時に,前記インテリアゾーン3に設置した各オフィス機器5における液体冷却手段5a,及び照明器具45における液体冷却手段45a,並びに前記ペリメータゾーン2に設置したオフィス機器5′における液体冷却手段5a′にも送られることになるから,これら各オフィス機器5,5′及び照明器具45を同時に冷却することができる。
前記照明器具45を冷却するに際して,この照明器具45が,LEDランプを使用したものである場合には,前記した冷却によって,前記LEDランプにおける耐久性及び発光性能の向上を図ることができる。
また,前記第1空調装置7における蒸気圧縮機40は,大気温度がインテリアゾーン3の所望温度に近づくように下がること,及び,空調負荷が下がることに追従して,その回転数をインバータにより次第に減速するという構成にされており,これにより省エネルギーが図られる。
一方,前記第2空調装置8においては,夏期等において大気温度が前記ペリメータゾーン2の所望温度よりも高いときには,その正逆回転式の蒸気圧縮機42が一方の容器8aから他方の容器8bへの方向に蒸気圧縮を行うように正回転される。
これにより,前記第2空調装置8における両容器8a,8bのうち一方の容器8aにおける蒸発性液体は,フラッシュ蒸発にて所定温度に冷却されたのちペリメータゾーン2に設置した第2空調用熱交換器6に送られ,ここでペリメータゾーン2における室内空気と熱交換して温度が高くなったのち再び前記一方の容器8aに戻ってフラッシュ蒸発することを繰り返す一方,前記一方の容器8aでのフラッシュ蒸発にて発生した蒸気は前記蒸気圧縮機42にて圧縮されたのち他方の容器8bに至り,この他方の容器8bにおいて,当該他方の容器8b内と放吸熱用熱交換器28との間を循環する蒸発性液体にて凝縮され,この蒸気を凝縮した蒸発性液体は,前記放吸熱用熱交換器28における大気との熱交換にて放熱されるから,前記ペリメータゾーン2を,その所望温度に冷房するように空調できる。
次に,前記第2空調装置8においては,冬季等において大気温度が前記ペリメータゾーン2の所望温度よりも低いときには,その正逆回転式の蒸気圧縮機42が他方の容器8bから一方の容器8aへの方向に蒸気圧縮を行うように逆正回転される。
これにより,前記第2空調装置8における両容器8a,8bのうち他方の容器8bにおける蒸発性液体は,フラッシュ蒸発にて冷却されたのち放吸熱用熱交換器28に送られて,ここで大気空気との熱交換で吸熱して温度が高くなって再び前記他方の容器8bに戻ってフラッシュ蒸発することを繰り返す一方,前記他方の容器8bでのフラッシュ蒸発にて発生した蒸気は,前記蒸気圧縮機42にて圧縮されたのち一方の容器8aに至り,この一方の容器8aにおいて,当該一方の容器8aと前記ペリメータゾーン2における第2空調用熱交換器6との間を循環する蒸発性液体を暖めるから,前記ペリメータゾーン2を,その所望温度に暖房するように空調することができる。
そして,前記第2空調装置8が前記ペリメータゾーン2を暖房空調しているとき,その他方の容器8bと放吸熱用熱交換器28との間を循環する蒸発性液体には,前記第1空調装置7が前記インテリアゾーン3を冷房空調しているときにその他方の容器7bでの蒸気の凝縮にて温度が高くなった蒸発性液体が混合されることにより,その温度が,前記第1空調装置7の他方の容器7bにおいて蒸気の凝縮が行われる分だけ上昇して,前記第2空調装置8における他方の容器8b内でのフラッシュ蒸発が促進されることになるから,前記インテリアゾーン3における冷房空調の際に放出される熱を,前記ペリメータゾーン2における暖房空調の際の一部の熱源として熱回収できる。
なお,前記第1空調装置7の第1空調用循環管路17における空調用一次循環ポンプ12,空調用二次循環ポンプ14及び冷却用二次循環ポンプ18,46は,その各々における吐出圧力が大気圧を越えないように設定されている。
これにより,前記第1空調用循環管路17の全体におけるいずれの箇所を,大気圧より低い減圧に維持することができるから,前記第1空調用循環管路17,前記第1空調用熱交換器4,前記各オフィス機器5及び前記照明器具45に蒸発性液体の漏れが発生すること,前記第1空調用熱交換器4,前記各オフィス機器5及び前記照明器具45に対する配管の接続部に蒸発性液体の漏れが発生することを確実に防止できる。
また,前記第2空調装置8の第2空調用循環管路25における空調用一次循環ポンプ19,空調用二次循環ポンプ22は,同様に,その各々における吐出圧力が大気圧を越えないように設定されている。
これにより,前記第2空調用循環管路25の全体を大気圧より低い減圧に維持することができるから,前記第2空調用循環管路25及び前記第2空調用熱交換器6に蒸発性液体の漏れが発生すること,前記第2空調用熱交換器6に対する配管の接続部に蒸発性液体の漏れが発生することを確実に防止できる。
そして,図2は,前記インテリアゾーン3に配設した空調用熱交換器(第1空調用熱交換器)4における一つの具体例を示している。
この具体例としての第1空調用熱交換器4′は,前記インテリアゾーン3の天井面又は壁面に沿って並べて配設した複数枚のアルミ等の金属製輻射パネル4a′と,この各輻射パネル4a′の各々に設けた流体通路4b′から成り,前記各輻射パネル4a′における流体通路4b′内に前記第1空調装置7における一方の容器7aにおける蒸発性液体を流して,前記各輻射パネル4a′を冷やすことにより,前記インテリアゾーン3を,熱輻射にて冷房に空調するようにした構成したものである。
この構成の第1空調用熱交換器4′における輻射パネル4a′の下面に,前記したようにLEDランプ等を使用した照明器具45を取付けることができる。この場合,前記照明器具45は,前記輻射パネル4a′との間の熱伝達にて冷却するように構成できるほか,図1に示したように,輻射パネル4a′とは別個に冷却するように構成できる。
なお,前記ペリメータゾーン2に配設されている空調用熱交換器(第2空調用熱交換器)6も,前記図2と同様の構成しても良いことはいうまでもない。
次に,図3は,第2の実施の形態を示す。
この第2の実施の形態は,前記第1の実施の形態を前提として,その第1空調装置7における蒸気ダクト39に,当該蒸気ダクト39における蒸気圧縮機40の上流側と下流側とを接続するバイパス通路43を設け,このバイパス通路43に,開閉式のバイパス弁44を設ける。
そして,大気温度が前記ペリメータゾーン2の所望温度よりも高いときには,前記バイパス弁44を閉じて,前記蒸気圧縮機40を回転駆動しているが,大気温度が前記ペリメータゾーン2の所望温度よりも低いときには,前記蒸気圧縮機40を回転駆動を停止して,前記バイパス弁44を開くというように,いわゆる「フリークリング」に構成したものであり,その他の構成は,前記第1の実施の形態と同様である。
この第2の実施の形態によると,大気温度が前記ペリメータゾーン2の所望温度よりも低い場合には,前記蒸気圧縮機40の回転駆動を停止するから,省エネルギーが図られる。
その一方で,前記バイパス弁44が開くことにより,前記一方の容器7aにおいて発生した蒸気を,前記バイパス通路43を通って他方の容器7b側に導くことができる。
これにより,前記一方の容器7aにおけるフラッシュ蒸発が,前記蒸気圧縮機40の停止によって途絶えることを確実に防止でき,ひいては,前記一方の容器7aにおけるフラッシュ蒸発による蒸発性液体の冷却を続行できるから,前記第1空調装置7による前記インテリアゾーン3の冷房空調及び/又は各オフィス機器5,5′の冷却を確実に達成することができる。
なお,前記放吸熱用熱交換器28としては,図示の形式のものに限らず,大気との間で熱交換を行うものであれば,その他の形式のものにすることができることはいうまでもない。
第1の実施の形態を示す図である。 第1空調用熱交換器の具体例を示す斜視図である。 第2の実施の形態を示す図である。
符号の説明
1 オフィスビル
2 ペリメータゾーン
3 インテリアゾーン
4,4′ 第1空調用熱交換器
5 オフィス機器
6 第2空調用熱交換器
7 第1空調装置
7a 第1空調装置の一方の容器
7b 第1空調装置の他方の容器
8 第2空調装置
8a 第2空調装置の一方の容器
8b 第2空調装置の他方の容器
9,10 真空ポンプ(真空発生手段)
12,20 空調用一次循環ポンプ
14,22 空調用二次循環ポンプ
17 第1空調用循環管路
25 第2空調用循環管路
28 放吸熱用熱交換器
39 第1空調装置の蒸気ダクト
40 第1空調装置の蒸気圧縮機
41 第2空調装置の蒸気ダクト
42 第2空調装置の蒸気圧縮機
44 バイパス弁
45 照明器具

Claims (3)

  1. 大気圧以下の減圧に保持した二つの容器を有する第1空調装置と,同じく大気圧以下の減圧に保持した二つの容器を有する第2空調装置と,建物の室内との間で熱交換を行う第1空調用熱交換器及び第2空調用熱交換器と,大気との間で熱交換を行う一つの放吸熱用熱交換器を備えており,
    前記第1空調装置は,その一方の容器内における蒸発性液体を前記第1空調用熱交換器との間で循環させる第1空調用循環管路を備えているとともに,その両容器の相互間を接続する蒸気ダクトを備え,この蒸気ダクトには,一方の容器から他方の容器への方向に蒸気圧縮を行う蒸気圧縮機が設けられており,
    前記第2空調装置は,その一方の容器内における蒸発性液体を前記第2空調用熱交換器との間で循環させる第2空調用循環管路を備えているとともに,その両容器の相互間を接続する蒸気ダクトを備え,この蒸気ダクトには,正逆回転式の蒸気圧縮機が設けられ,この蒸気圧縮機は,大気温度が高いとき一方の容器から他方の容器への方向に蒸気圧縮を行うように正回転され,大気温度が低いとき他方の容器から一方の容器への方向に蒸気圧縮を行うように逆回転される構成になっており,
    前記第1空調装置における他方の容器内の蒸発性液体及び前記第2空調装置における他方の容器内の蒸発性液体は,前記一つの放吸熱用熱交換器との間を循環するように構成されており,
    更に,前記第1空調用熱交換器は,建物内のうち大気の熱的影響が少ない部分に形成されているインテリアゾーンに配設され,前記第2空調用熱交換器は,建物内のうち大気の熱的影響が大きい部分に形成されているペリメータゾーンに配設されていることを特徴とする空調システム。
  2. 前記請求項1の記載において,前記第1空調装置の第1空調用循環管路には,前記インテリアゾーンに配設されている発熱機器における液体冷却手段が,前記第1空調用熱交換器と並列に接続されていることを特徴とする空調システム。
  3. 前記請求項1又は2の記載において,前記第1空調装置の蒸気ダクトには,その蒸気圧縮機に対するバイパス弁が設けられ,大気温度が高いとき前記バイパス弁を閉じて前記蒸気圧縮機を駆動しているが,大気温度が低いとき前記バイパス弁を開いて前記蒸気圧縮機を駆動停止するように構成されていることを特徴とする空調システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014214936A (ja) * 2013-04-24 2014-11-17 株式会社ササクラ 空調システム

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