JP2010042781A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 この発明は、冷熱容量を十分確保できると共に、クールダウンを阻害することのない蓄冷熱交換器システムを具備した車両用空調装置を提供する。
【解決手段】 この発明は、車室内への吹出口を有する空調ダクト内に、少なくとも冷房用熱交換器を有する車両用空調装置において、前記冷房用熱交換器の空調ダクト下流側に配置される蓄冷器と、前記冷房用熱交換器内に設けられ、前記冷房用熱交換器内を流れる冷媒と熱交換を行う蓄冷材冷却通路と、前記蓄冷器と前記蓄冷材冷却通路とを接続する接続手段と、該接続手段上に配置される循環手段とによって構成され、前記循環手段の稼働によって、蓄冷材が蓄冷材冷却通路、接続手段及び蓄冷器を循環する蓄冷熱交換器システムを具備することにある。
【選択図】 図1
【解決手段】 この発明は、車室内への吹出口を有する空調ダクト内に、少なくとも冷房用熱交換器を有する車両用空調装置において、前記冷房用熱交換器の空調ダクト下流側に配置される蓄冷器と、前記冷房用熱交換器内に設けられ、前記冷房用熱交換器内を流れる冷媒と熱交換を行う蓄冷材冷却通路と、前記蓄冷器と前記蓄冷材冷却通路とを接続する接続手段と、該接続手段上に配置される循環手段とによって構成され、前記循環手段の稼働によって、蓄冷材が蓄冷材冷却通路、接続手段及び蓄冷器を循環する蓄冷熱交換器システムを具備することにある。
【選択図】 図1
Description
この発明は、車両用空調装置に関し、冷凍サイクルの停止時においても空調装置の冷却能力を所定時間維持できるようにした蓄冷熱交換器システムを具備した車両用空調装置に関する。
特許文献1に開示される蓄熱用熱交換装置は、二重管構造のチューブを、複数の板材を接合して断面偏平状に構成し、前記二重管構造の内側部に熱媒体が流れる熱媒体通路を配置し、前記二重管構造の外側部に、蓄熱材を収容する蓄熱材室を配置することにより前記熱媒体通路と前記蓄熱材室とを前記二重管構造のチューブにより一体に構成し、前記二重管構造のチューブを多数積層して熱交換コア部を構成し、前記二重管構造のチューブの外部に、前記熱媒体との間で熱交換を行う流体の通路を形成したことを特徴としている。
特許文献2に開示される蓄冷式の車両用空調装置は、冷房用熱交換器の空気流れ下流側と、エアミックスドアの空気流れ上流側との間に、冷房用熱交換器を通過した冷風により冷却される蓄冷器を配置し、これにより、エアミックスドア位置に影響されることなく、冷房用熱交換機器通過後の冷風により常に蓄冷器を良好に冷却でき、冷風による蓄冷能力を常に安定的に発揮できるとしている。
特許第3972501号公報
特開2002−337537号公報
特許文献1に開示される蓄熱用熱交換装置では、冷却用熱交換器(エバポレータ)に蓄冷材が収容されており、冷媒の冷力を蓄冷材へ伝達する経路に熱伝達性の悪い空気層を介さないようできるため、早期に蓄冷することができるという効果がある。しかし、蓄冷材の絶対量を増やすとチューブ厚が厚くなりエバポレータの通気抵抗が増大する問題があるため、絶対量は少なくせざるをえず、十分な冷熱を蓄積できないという不具合がある。
また、特許文献2に開示される車両用空調装置では、エバポレータと別体で蓄冷器が設けられており、蓄冷材の絶対量を多くして十分な冷熱を蓄積することができるが、エバポレータの冷風により冷却するために、冷媒から蓄冷材への冷熱の伝達経路に熱伝達の悪い空気層が介することになり、冷熱の蓄積に時間がかかるという不具合が生じる。
また、上述した特許文献1及び2においては、冷凍サイクルが稼働するとエバポレータで冷却された冷熱が蓄冷材に蓄積される構造であるため、例えば初期クールダウン時など車室内を急速に冷房したい状況においては、エバポレータで冷却された冷熱の一部が蓄冷材吸収されてしまい、クールダウン性を阻害するという不具合も生じる。
このため、この発明は、短時間で冷熱を蓄積でき、蓄積する冷熱容量も十分確保できると共に、クールダウン性を阻害することのない蓄冷熱交換器システムを具備した車両用空調装置を提供することにある。
よって、この発明は、車室内への吹出口を有する空調ダクト内に、少なくとも冷房用熱交換器を有する車両用空調装置において、前記冷房用熱交換器の空調ダクト下流側に配置される蓄冷器と、前記冷房用熱交換器内に設けられ、前記冷房用熱交換器内を流れる冷媒と熱交換を行う蓄冷材冷却通路と、前記蓄冷器と前記蓄冷材冷却通路とを接続する接続手段と、該接続手段上に配置される循環手段とによって構成され、前記循環手段の稼働によって、蓄冷材が蓄冷材冷却通路、接続手段及び蓄冷器を循環する蓄冷熱交換器システムを具備することにある(請求項1)。
また、前記冷却用熱交換器は、一対のヘッダと、該ヘッダ間を連通する複数のチューブとによって構成され、少なくとも一方のヘッダには、冷媒が流れる通路と前記蓄冷熱交換器システムの前記蓄冷材冷却通路とが設けられることが望ましい(請求項2)。これによって、冷却用熱交換器として、ドロンカップ式のエバポレータだけでなく、ヘッダとチューブを具備する熱交換器をも利用できる。
さらに、前記蓄冷材冷却通路は複数隣接して設けられ、ヘッダの一方の側面で連通し(請求項3)、さらにまた、前記ヘッダ内の冷媒が流れる通路の間に設けられることが望ましい(請求項4)。前記請求項3の発明によれば、蓄冷材通路の連通部分の製作を容易化でき、前記請求項4の発明によれば、蓄冷材の冷却をより確実に行うことができる。
また、前記蓄冷熱交換器システムは、さらに冷却用熱交換器を通過した空気を蓄冷器に通過させるか否かを選択する選択手段を具備し、非蓄冷モードが選択された場合に、前記循環手段を停止させると共に前記選択手段によって蓄冷器に空気を通過させないようにする制御手段を具備することが望ましい(請求項5)。この構成により、蓄冷材への蓄冷の実施を任意に選択可能として、フルクール時などに、蓄冷器を介し冷熱が蓄冷材に伝達されることでの冷房の阻害を防止することができる。また前記選択手段としては、前記蓄冷器上流側に設けられた開閉ドアが良い。この場合、バイパス通路を設ける事が望ましい。さらにまた、前記蓄冷器自体を可動とし、空調装置の送風経路外に移動させるようにしても良い。
さらに、前記蓄冷熱交換器システムが着脱自在であることが望ましい(請求項6)。この構成により、サービス性や商品性を向上させることができる。
請求項1の発明によれば、冷房用熱交換器と別体で蓄冷器を設けたことにより、蓄冷材の絶対量を多くできるので、十分な冷熱を蓄積することができる。
また、冷房用熱交換器内に冷媒と熱交換を行う蓄冷材冷却通路を設けたことにより、伝熱性の悪い空気層が冷媒と蓄冷材との伝達経路間に介在しないので、蓄冷材冷却通路にて蓄冷材を早期に冷却することができる。
また、蓄冷器と蓄冷材冷却通路とを接続する接続手段と、接続手段上に配置される循環手段とを備え、循環手段を稼働して蓄冷材を循環できるので、蓄冷材が熱交換しているとき(冷媒により蓄冷材を冷却しているとき、または蓄冷材により送風空気を冷却しているとき)、蓄冷材が熱交換器システム内で滞留することがなく、温度分布の不均一を早期に解消することができ、蓄冷材全量の熱交換を効率良く行うことができる。
また、冷房用熱交換器の空調ダクト下流側に蓄冷器を配置したので、循環手段を稼動して蓄冷材を冷却できるだけでなく、冷房用熱交換器にて冷却された空気によっても蓄冷器を介して蓄冷材を冷却できるので、より短時間に蓄冷することができる。
また、蓄冷器を空調ダクト内に配置したことにより、蓄冷器の表面がダクト内の送風空気と接触でき、蓄冷器を介して蓄冷材と送風空気との熱移動が容易に行えるので、冷たい蓄冷材によって、送風空気を十分に冷却できる。
また、冷房用熱交換器内に冷媒と熱交換を行う蓄冷材冷却通路を設けたことにより、伝熱性の悪い空気層が冷媒と蓄冷材との伝達経路間に介在しないので、蓄冷材冷却通路にて蓄冷材を早期に冷却することができる。
また、蓄冷器と蓄冷材冷却通路とを接続する接続手段と、接続手段上に配置される循環手段とを備え、循環手段を稼働して蓄冷材を循環できるので、蓄冷材が熱交換しているとき(冷媒により蓄冷材を冷却しているとき、または蓄冷材により送風空気を冷却しているとき)、蓄冷材が熱交換器システム内で滞留することがなく、温度分布の不均一を早期に解消することができ、蓄冷材全量の熱交換を効率良く行うことができる。
また、冷房用熱交換器の空調ダクト下流側に蓄冷器を配置したので、循環手段を稼動して蓄冷材を冷却できるだけでなく、冷房用熱交換器にて冷却された空気によっても蓄冷器を介して蓄冷材を冷却できるので、より短時間に蓄冷することができる。
また、蓄冷器を空調ダクト内に配置したことにより、蓄冷器の表面がダクト内の送風空気と接触でき、蓄冷器を介して蓄冷材と送風空気との熱移動が容易に行えるので、冷たい蓄冷材によって、送風空気を十分に冷却できる。
なお、蓄冷材冷却通路およびエバポレータを経由して冷熱を送風空気に開放する熱伝達において、伝熱量を増やすには蓄冷材冷却通路の通路表面積を大きくとればよい。一方、蓄冷材冷却通路はエバポレータのヘッダに形成されている。ヘッダの大型化はエバポレータの通風部の減少につながるため困難であり、ヘッダを大型化せずに蓄冷材冷却通路にインナーフィンを配置するなどして通路表面積を大きくしたとしても伝熱量の顕著な増加は見込めない。蓄冷材冷却通路を経由する伝熱経路だけでは熱伝達速度が遅く、送風空気の熱量が多い場合には十分に冷却できないという問題がある。そこで本発明の構成のように、空調ダクト内に蓄冷器を設けて送風空気と蓄冷材との伝熱経路を増やし、熱伝達速度を上げることで、送風空気の熱量が多い場合であっても、十分な冷却能力を発揮することができる。
さらに、請求項2記載の発明によれば、冷却用熱交換器として、ドロンカップ式のエバポレータだけでなく、ヘッダとチューブを具備する熱交換器をも利用できるという効果を有する。
請求項3の発明によれば、冷却用熱交換器のヘッダに蓄冷材冷却通路が複数隣接してヘッダの一方の側面で連通したことから、蓄冷材通路の連通部分の製作を容易化でき、請求項4の発明によれば、蓄冷材冷却通路とヘッダ内の冷媒が流れる通路との隣接面積を増やせるので、蓄冷材の冷却をより確実に行うことができる。
請求項5の発明によれば、蓄冷材への蓄冷の実施を任意に選択可能とする選択手段を持つため、初期クールダウン時など車室内を急速に冷房したい状況などでも熱交換器システムが冷房の阻害要因とならないようにできる。請求項6記載の発明によれば、ユーザの要求に応じて蓄冷熱交換器システムを脱着できるので、サービス性や商品性の向上を図ることができる。
以下、この発明の実施例について図面により説明する。
本願発明の実施例に係る車両用空調装置1は選択的に外気若しくは車室内空気が取り入れられ、例えば図1に示すように、車室内に開口する複数の吹出口6,7,8を有する空調ダクト2と、この空調ダクト2内に配される冷却用熱交換器としてのエバポレータ3と、この下流側に配され、エアミックスドア5によって通過する空気量が調整される加熱用熱交換器としてのヒータコア4と、前記吹出口6,7,8をそれぞれ開閉するモードドア9,10,11を具備する。
選択された外気又は車室内空気は、図示しないブロワによって空調ダクトに送風され、エバポレータ3を通過し冷却される。この冷却された空気は、エアミックスドア5の開度により、ヒータコア4を通過して加熱される空気とヒータコア4をバイパスした冷却されたままの空気に分割され、ヒータコア4の下流側の混合空間12において混合され、所望の温度に調節された空気が得られる。この温調された空気は、モードドア9,10,11によって選択された吹出口6,7,8より車室内に吹き出して車室内が温調される。
また、本願発明に係る車両用空調装置1のエバポレータ3は、例えば図2(a)(b)及び図3に示されるように、一対のヘッダ31,32と、ヘッダ31,32の間に複数配列されるチューブ33と、チューブの間に配置されるフィン(図示せず)によって構成される。一方のヘッダ31に設けられた冷媒入口34から流入した冷媒Mは、図2(b)のごとく、ヘッダ31からいったんチューブ33を降下して他方のヘッダ32に至り(M1)、冷媒通路37を通過し、ヘッダ32からチューブ33を上昇して一方のヘッダ31へ戻り(M2)、ヘッダ連通孔(43)を通過した後、ヘッダ31からチューブ33を下降して他方のヘッダ32に至り(M3)、冷媒通路38を通過し、ヘッダ32からチューブ33を上昇して一方のヘッダ31へと戻って(M4)、冷媒出口35から流出される。
このエバポレータ3の下方に位置するヘッダ32には、下記する蓄冷熱交換器システム20の一部を構成する蓄冷材冷却通路22が設けられる。この蓄冷材冷却通路22は、前記冷媒通路37,38の間に形成される。この実施例では、この蓄冷材冷却通路22は、蓄冷材折返し通路22Cをはさんで、第1の蓄冷材冷却通路22Aと第2の蓄冷材冷却通路22Bとによって構成される。
図3(a)では、蓄冷材折り返し通路付きヘッダ側面被覆部材39をヘッダ32の側面に取り付けることで、蓄冷材折り返し通路22Cを構成した例である。このようにすると、ヘッダ側面に蓄冷材折り返し通路付きヘッダ側面被覆部材39を取り付けるだけで蓄冷材冷却通路の往復経路を簡便に構成でき、エバポレータの製作の容易化が図れる。
図3(b)では、蓄冷材冷却通路22Aと22Bとを、ヘッダ32内に蓄冷材冷却通路折返し部22dを設けることで連通させ、蓄冷材冷却通路の往復経路を構成した例である。このようにすると、ヘッダ側面の被覆にヘッダ側面被覆部材41を流用でき、エバポレータを構成する部品の種類を少なく出来るので、製作の容易化を図れる。
図3(b)では、蓄冷材冷却通路22Aと22Bとを、ヘッダ32内に蓄冷材冷却通路折返し部22dを設けることで連通させ、蓄冷材冷却通路の往復経路を構成した例である。このようにすると、ヘッダ側面の被覆にヘッダ側面被覆部材41を流用でき、エバポレータを構成する部品の種類を少なく出来るので、製作の容易化を図れる。
上記車両用空調装置1に着脱自在に設けられる蓄冷熱交換器システム20は、エバポレータ3のヘッダ32内に設けられた蓄冷材冷却通路22と、前記空調ダクト2のヒータコア4のバイパス通路上に設けられた蓄冷器21と、前記蓄冷材冷却通路22と前記蓄冷器21とを接続する配管24と、配管24に配され、蓄冷材を循環させるマイクロDCポンプ23と、前記蓄冷器21の上流側に配され、蓄冷器21を通過する空気量を調節したり蓄冷器21の上流側を開閉する開閉ドア25とによって構成される。なお配管24、機能、耐久性、コスト等の一般要求事項を満たすものであればその材質や硬度には特に制限はなく、例えばアルミニウム、胴、ステンレスなどの金属や合金、柔軟性を持った樹脂製チューブなどを適宜用いることが出来る。
また、この蓄冷熱交換器システム20に用いられる蓄冷材は、相変化物質(PCM)を含有する蓄熱蓄冷マイクロカプセルである。PCMとしては潜熱量の大きいパラフィン類を使用する。マイクロカプセルの種類は、メラミン樹脂タイプもしくはノンホルマリンタイプが望ましい。
以上の構成の車両用空調装置1において、冷房初期時等のクールダウンが要求されている場合には、前記開閉ドア25によって蓄冷器21の上流側を閉じ、マイクロDCポンプはこれを稼動しない。前記開閉ドア25によって蓄冷器21の上流側を閉じることで、エバポレータ3を通過して冷却された空気がバイパス通路13を通過するので、蓄冷器21を介して蓄冷材と熱交換することがなく、クールダウンを阻害しない。マイクロDCポンプを稼動しないことで蓄冷材が循環せず、冷凍サイクルの稼動により冷えている蓄冷材冷却通路22に蓄冷材が供給されないので蓄冷材と熱交換することがなく、クールダウンを阻害しない。このため、車室内を十分に冷房することができる。
また、冷房が安定した状態になった場合や要求される車室内のクールダウンに対して冷凍サイクルに冷房能力の余力がある場合に、冷凍サイクルの停止時に備えて、蓄冷材の冷却を行う。マイクロDCポンプ23を稼働させて蓄冷材を循環させ、蓄冷材冷却通路22において冷媒との熱交換を実行し、蓄冷材を冷却する。このとき、開閉ドア25を開いてエバポレータ3を通過した冷風を蓄冷器21に通風させて、蓄冷器21を介して蓄冷材を冷却する。このようにすれば、蓄冷材冷却通路22と蓄冷器21との2箇所で蓄冷材を冷却することができ、より迅速に蓄冷材を冷却することができる。また、蓄熱材を循環させるので熱交換器システム内で滞流することがなく、蓄熱材の温度分布を早期に均一化でき、蓄熱材の全量を十分に冷却することができる。
また、車両に停止に伴う空調装置1の冷凍サイクル(特にコンプレッサ)の停止時によってエバポレータ3による空気の冷却が停止した場合には、冷却されている蓄冷材と送風空気とを熱交換し、空調装置の冷却能力を所定時間維持する。
ダクト内の送風空気の熱量が多く、熱交換器システムによる送風空気の冷却能力を十分に発揮したい場合、車両用空調装置1のブロワを稼働させた状態で、エアミックスドア5を下方へ位置させるとともに前記開閉ドア25を開いてバイパス通路13を閉鎖して、送風空気の全量を蓄冷器21に通過させる。このようにすれば、送風空気を冷却することができる。
また、マイクロDCポンプ23を稼動し蓄冷材冷却通路22に蓄冷材を循環して、エバポレータ3を介し、送風空気に冷熱を供給する。このようにすれば、送風空気はエバポレータ3で冷却されたのち、さらに蓄冷器21で冷却されるので、確実に冷却される。また蓄冷材が循環されるので熱交換器システム内に滞流することがなく、蓄冷材の温度分布を早期に均一化でき、蓄熱材の全量と送風空気とを早期に熱交換することができる。
また、マイクロDCポンプ23を稼動し蓄冷材冷却通路22に蓄冷材を循環して、エバポレータ3を介し、送風空気に冷熱を供給する。このようにすれば、送風空気はエバポレータ3で冷却されたのち、さらに蓄冷器21で冷却されるので、確実に冷却される。また蓄冷材が循環されるので熱交換器システム内に滞流することがなく、蓄冷材の温度分布を早期に均一化でき、蓄熱材の全量と送風空気とを早期に熱交換することができる。
ダクト内の送風空気の熱量が比較的少なく、熱交換器システムによる送風空気の冷却能力を制限したい場合、車両用空調装置1のブロワを稼働させた状態で、エアミックスドア5を下方へ位置させるとともに前記開閉ドア25を中間位置にして、蓄冷器21を通過する空気の一部をバイパス通路13に通過させる。これにより、送風空気の全量が必要以上に冷却されることが無く、熱交換器システムは適度な冷却能力を発揮し続けることができる。
また、マイクロDCポンプ23を稼動し蓄冷材冷却通路22に蓄冷材を循環する。このようにすれば、蓄冷材が循環されるので熱交換器システム内に滞流することがなく、蓄冷材の温度分布を早期に均一化でき蓄熱材の全量を送風空気と熱交換できるので、長い時間冷却能力を発揮することができる。
また、マイクロDCポンプ23を稼動し蓄冷材冷却通路22に蓄冷材を循環する。このようにすれば、蓄冷材が循環されるので熱交換器システム内に滞流することがなく、蓄冷材の温度分布を早期に均一化でき蓄熱材の全量を送風空気と熱交換できるので、長い時間冷却能力を発揮することができる。
なお、上述した実施例では、蓄冷器21の前面を開閉する開閉ドアを選択手段として設けたが、蓄冷器自体を可動できるようにして、蓄冷する必要のない場合には、蓄冷器自体をバイパス通路13外に移動させるようにしても良い。
1 車両用空調装置
2 空調ダクト
3 エバポレータ
4 ヒータコア
5 エアミックスドア
6,7,8 吹出口
9,10,11 モードドア
12 混合空間
13 バイパス通路
20 蓄冷熱交換器システム
21 蓄冷器
22 蓄冷材冷却通路
22d 蓄冷材冷却通路折り返し部
23 マイクロDCポンプ
24 配管
25 開閉ドア
31,32 ヘッダ
33 チューブ
34 冷媒入口
35 冷媒出口
37,38 冷媒通路
39 蓄冷材冷媒折り返し通路付きヘッダ側面被覆部材
40,41,42 ヘッダ側面被覆部材
43 ヘッダ連通孔
2 空調ダクト
3 エバポレータ
4 ヒータコア
5 エアミックスドア
6,7,8 吹出口
9,10,11 モードドア
12 混合空間
13 バイパス通路
20 蓄冷熱交換器システム
21 蓄冷器
22 蓄冷材冷却通路
22d 蓄冷材冷却通路折り返し部
23 マイクロDCポンプ
24 配管
25 開閉ドア
31,32 ヘッダ
33 チューブ
34 冷媒入口
35 冷媒出口
37,38 冷媒通路
39 蓄冷材冷媒折り返し通路付きヘッダ側面被覆部材
40,41,42 ヘッダ側面被覆部材
43 ヘッダ連通孔
Claims (6)
- 車室内への吹出口を有する空調ダクト内に、少なくとも冷房用熱交換器を有する車両用空調装置において、
前記冷房用熱交換器の空調ダクト下流側に配置される蓄冷器と、
前記冷房用熱交換器内に設けられ、前記冷房用熱交換器内を流れる冷媒と熱交換を行う蓄冷材冷却通路と、
前記蓄冷器と前記蓄冷材冷却通路とを接続する接続手段と、
該接続手段上に配置される循環手段とによって構成され、
前記循環手段の稼働によって、蓄冷材が蓄冷材冷却通路、接続手段及び蓄冷器を循環する蓄冷熱交換器システムを具備することを特徴とする車両用空調装置。 - 前記冷却用熱交換器は、一対のヘッダと、該ヘッダ間を連通する複数のチューブとによって構成され、少なくとも一方のヘッダには、冷媒が流れる通路と前記蓄冷熱交換器システムの前記蓄冷材冷却通路とが設けられることを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
- 前記蓄冷材冷却通路は複数隣接して設けられ、ヘッダの一方の側面で連通していることを特徴とする請求項2記載の車両用空調装置。
- 前記蓄冷熱交換器システムの蓄冷材冷却通路は、前記ヘッダ内の冷媒が流れる通路の間に設けられることを特徴とする請求項3記載の車両用空調装置。
- 前記蓄冷熱交換器システムは、さらに冷却用熱交換器を通過した空気を蓄冷器に通過させるか否かを選択する選択手段を具備し、
非蓄冷モードが選択された場合に、前記循環手段を停止させると共に前記選択手段によって蓄冷器に空気を通過させないようにする制御手段を具備することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。 - 前記蓄冷熱交換器システムが着脱自在であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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-
2008
- 2008-08-18 JP JP2008209671A patent/JP2010042781A/ja active Pending
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