JP2010039624A - 色彩認識方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】撮像条件が大きく変動する条件下であっても、光学式自動認識シンボルを正常に読み取れる色彩領域化方法を提供する。
【解決手段】HSB空間内の各セル色彩空間を、1つの中央部と2つの周辺部との3つの部分空間に細分し、さらに、セル色彩空間とクワイエットゾーン色彩空間との間に準セル色彩空間を設け、HSB細分空間を定義する。このHSB細分空間に基づいて、コンピュータが、光学式自動認識シンボルを構成するセルの色彩を、いずれの部分空間にクラス分けする。例えば、光学式自動認識シンボルが、3つの点60a、60b、60cに位置する色彩から構成される場合には、点60bの色彩情報「rb」を色彩情報「B」に変換する。また、例えば、光学式自動認識シンボルが、3つの点65a、65b、65cに位置する色彩から構成される場合には、点65bの色彩情報「qg」を色彩情報「G」に変換する。
【選択図】図2

Description

本発明は光学的に自動認識コードを読み取り、デコードする技術に関する。具体的には、光学式自動認識コードを含む画像から、その光学式認識コードを構成する構成色を認識する認識手法の改良に関する。
また、特に、本発明は、本願発明者らが開発した1Dカラービットコード(特願2006−196705)の読取方法に適した認識方法に関する。
光学式自動認識コードは、物品のIDなど関連情報を簡便に知ることができるので、流通や、販売の現場で広く使用されている。
光学式認識コードは、白バーと黒バーとから構成されるい1次元のいわゆる「バーコード」や、2次元に拡張した2次元バーコード(QRコード(登録商標)など)が広く利用されている。
近年、白と黒だけでなく、赤や青などの有彩色も用いたいわゆるカラーコードが使用されてきている。白と黒(無彩色)だけのコードと比べて情報量を増やすことができるので、より広く使用されていくであろう。
本願発明者も1Dカラービットコードと称する光学式認識コードを開発し、すでに特許出願している(特願2006−196705号等)。この1Dカラービットコードは、色彩の配列・組み合わせ・変化などによってデータを表現する光学式自動認識シンボルの一種である。
この1Dカラービットコードの読み取りは、取り込んだ画像から1Dカラービットコードを構成する色彩(構成色)のエリア(領域とも呼ぶ)を抽出することによって行われる。その各構成色の色彩領域の並びを検出して、1Dカラービットコードのデコード(読み
取り)を行う。
この構成色のエリアの抽出の際には、一般に、その構成色の類似色を含む一定の色彩範囲をエリアであると認定し、1Dカラービットコードを読み取ることも多い。
すなわち、取り込まれた画像から、構成色を中心とした一定範囲をカラービットコードの定義する構成色であると認定し、この構成色に収斂化させ、そのエリアを同一の構成色の色彩領域であると認定するのである。
通常、1Dカラービットコードは3色の「セル構成色」と1色の「クワイエットゾーン色」で構成されるので、上記、取り込まれた画像中の色彩はこの4種類の色彩に収斂化させて認識する。
一方、色彩は照明や撮影条件(露光、ピンの状態(正確に合焦している、していない等)、ぶれ、ゲインコントロール、ホワイトバランス等)などでその値が変化する。さらに例えば、耐性変化、撮像素子のカラーフィルタやその配列など様々な要素が変化要因(外乱)として挙げられよう。
用語について
「光学式認識コード」とは、光学的に認識しうるコードの方式・体系を意味し、使用するセル構成色、セルの形態、データを表す法則、等を総合的に記述した体系を言う。このように、コードとは、本来的には体系・方式を意味する。光学的に認識しうるコード体系を、光学式認識コードと言う。
そして、その光学式認識コードに基づき、作成・マーキングされた各色彩の一塊りであってデータを表す1つの組み合わせを「シンボル」又は「コードシンボル」と特に呼ぶ。光学式認識シンボルの場合、セル又はセル領域と呼ばれる複数の色彩領域から構成される。
なお、「光学式認識コード」に基づき作成された1個のシンボルを、便宜上、光学式認識コードと呼ぶ場合もある。
また、光学式認識コードを、対象物に付する処理を特に「マーキング」と呼ぶ。マーキングは、一般に印刷や、塗料・染料・顔料の塗布、等によって行われるが、シンボルを印刷した粘着シールを対象物に貼り付けることもマーキングの一態様である。また、シンボルを印刷した札を、対象物に掛けること、等もマーキングの一態様である。
マーキングのために利用される物体を「媒体」と呼ぶ。例えば、印刷の際の「インク」や顔料が典型的な媒体である。上記粘着シールの場合は、そのシールが媒体である。下げ札、値札、商品タグなどもシンボルが付されていれば、マーキングに用いる媒体である。
また、光学式認識シンボルを付す対象物は、被印物と呼ぶ場合もある。光学式認識シンボルをマーキングする作業は染料・顔料等による印刷が多いため、慣用的に対象物を「被印物」と呼ぶ場合が多い。
収斂化の手法
さて、通常、色彩空間(RGB、HSV等)上の構成色を中心とした一定範囲をその構成色に収斂させることが最も単純で頻繁に採用される。HSVは、色相(Hue)、彩度(Saturation)、輝度(Value)の各座標軸で色彩を表す空間であり、輝度(Value)に代えて、明るさ(Brightess)を利用し、HSBと称する場合もある。
要するに、構成色を中心とした一定範囲(色彩が類似する範囲)をその「構成色」であると認定してしまうのである。
これによって、多少1Dカラービットコードの環境に変動が生じても正しく1Dカラービットコードを読み取ることができる。
しかし、上記のようなさまざまな外乱の色彩の変化への影響を考慮し、その一方、誤読の可能性をなるべく少なくするためには、実際には「一定範囲」をかなり狭い範囲に限定せざるを得ない場合が多い。
すなわち、現実には変化マージンをみてコードシンボルの色彩に高精度を求めたり、照明や撮影条件に厳しい制約条件を与えることが必要であった。その結果、少しでも照明の色温度や明るさ等が少しでも変化した場合は、光学式認識コードを読み取れなくなる場合も少なからず存在した。

本発明は、上記のような事情に鑑みなされたものであり、様々な取り込み画像の色彩等の変動に対応できるような新しい収斂化手法を実現しようとしたものである。

図8には、従来から用いられている典型的な色彩空間とその典型的な収斂化工程の概念図が示されている。この図8では、「セル構成色」をR、G、Bとし、「クワイエットゾーン色」を無彩色(白、黒、グレー)と規定した場合で説明している。図8は色彩をHSB空間10で表した場合を示している。HSB空間は、色相(Hue)、彩度(Saturation)、明るさ(Brihtness)の各座標軸で色彩を表した空間である。
なお、クワイエットゾーン色とは、セル構成色ではない色彩である。それは、例えば光学式自動認識コードの背景、光学式自動認識コードの「仕切」としての役目を果たす。
まず、図8(a)は、色彩空間を立体的に示した模式図であり、軸方向に明度(上方ほど明るい)、径方向に彩度(中心から遠ざかるほど彩度が高い)、円周方向が色彩を示している。これはいわゆるHSB色彩空間10である。
本例では、「クワイエットゾーン色」を無彩色と規定しているので、図8(a)の中心周辺が「クワイエットゾーン色」と見なされる空間である。この空間をクワイエットゾーン色彩空間20と呼ぶ。
また、「セル構成色」と見なされる色彩空間がその周囲に設けられている。この空間は、「セル色彩空間」と呼ぶ。このセル色彩空間は、赤、緑、青の各3色ごとに設定される。クワイエットゾーン色彩空間20をのぞいた色彩空間を、色相によって、(Hの角度によって)3分割し、それぞれ赤色セル色彩空間30、青色セル色彩空間40、緑色セル色彩空間50と呼ぶ。
図8(b)は図8(a)の中心付近を水平面で切断した場合の平面図である。その中心部分がクワイエットゾーン色彩空間20、周辺部分が「セル色彩空間」となっている。セル色彩空間は、上述したように、赤色セル色彩空間30、青色セル色彩空間40、緑色セル色彩空間50の3種である(図8(b)参照)。
さて、赤色セル色彩空間30は、純色の赤(不図示)を中心とする色彩空間であり、この色彩空間に含まれる色彩は、全て純色の「赤」であると見なす。
同様に、青色セル色彩空間40は、純色の青(不図示)を中心とする色彩空間であり、この色彩空間に含まれる色彩は、全て純色の「青」であると見なす。同様に、緑色セル色彩空間50は、純色の緑(不図示)を中心とする色彩空間であり、この色彩空間に含まれる色彩は、全て純色の「緑」であると見なす。
なお、クワイエットゾーン色彩空間20に含まれる色彩は、全て便宜上「白」と見なし、クワイエットゾーン色として扱う。
各画素についてこのような処理をすることによって、各画素を、赤、青、緑、クワイエットゾーン色(白色)に分類し、クラス分けすることができる。これが収斂化の処理である。
このようにHSB空間10を分割することで、取り込まれた画像の全ての色彩をいずれかの色彩に収斂化でき、1Dカラービットコードを構成する色彩のバラツキを吸収できるので、実際の1Dカラービットコードの色彩にある程度の許容範囲が生じることになる。
しかし、上述したように、画像の色彩は様々な要因で変動して撮像される。例えば以下のような要因が挙げられる。
・照明条件:照明光のスペクトルの影響等
・露光条件:照明光量や撮影設定などによるバラツキ
・ホワイトバランス設定
・撮像素子:カラーフィルタ特性、配置、信号合成方法
・画像のボケ、ぶれ:彩度の変化、撮像素子特性とあいまった色相の変化等
・画像データの圧縮手段によるもの、等々
これら変化の影響をHSB空間10に表した図が図9〜図11に示されている。図9〜図11は、図8(b)と同様のHSB空間10の平面図である。
図9には、照明の色度変化、撮像手段のホワイトバランスの変化により取り込み画像の色相が変化する例が示されている。この図に示されるように、例えば、照明の色温度の変化や、ホワイトバランスの変化によって、各セル色彩空間の境界が移動する場合がある。この図に示される例では、照明の変化によって、赤色セル色彩空間30と緑色セル色彩空間50との境界が、赤色セル色彩空間30側に移動している。また、緑色セル色彩空間50と青色セル色彩空間40との境界が、青色セル色彩空間40側に移動している。
この結果、例えば、本来、赤色セル色彩空間30内に分布していた色彩が、赤色セル色彩空間30の代表色である赤色ではなく、緑色セル色彩空間50の代表色である緑色に収斂され、カラービットコードを正確に読み取ることができなくなる可能性がある。
図10には、ボケ、撮像素子の影響による色相境界の偽色発生の例が示されている。この図に示されるように、例えば、ボケや撮像素子の影響によって、各セル色彩空間30、40、50の境界付近の色彩が偽色になり、各境界が不鮮明になる場合がある。この図に示される例では、フィルタによって、赤色セル色彩空間30と緑色セル色彩空間50との境界、及び、緑色セル色彩空間50と青色セル色彩空間40との境界、青色セル色彩空間40と赤色セル色彩空間30との境界が不鮮明になった場合が示されている。
この結果、各境界周辺に分布する色彩は、必ずしもそれらの本来の代表色に収斂しない場合が発生し、カラービットコードを正確に読み取ることができなくなる可能性がある。
図11には、 露出の変化、退色等による彩度変化の例が示されている。この図に示されるように、例えば、撮影装置の露出条件の変化やカラービットコードの退色によって、クワイエットゾーンの範囲が変化する場合がある。この図11に示される例では、クワイエットゾーン色彩空間20が広がる例が示されている。この結果、本来、各セル色彩空間30、40、50の代表色である赤色、青色、緑色のいずれかに収斂すべき色彩が、クワイエットゾーン色彩空間20の色彩であると見なされ、カラービットコードを正確に読み取ることができなくなる可能性がある。
さて、図8に示した考え方は、あくまでこのような変動が多少生じても、カラービットコードを構成する色彩は、境界をまたいでしまうことはないであろうことを前提にしている。逆に言えば、光学式認識コードの色彩や、照明、撮影等の諸条件はその範囲内での使用に制限されているのである。この制限の中であれば、照明に多少変動があってもカラービットコードを正確に読み取ることができると考えられている。

従来の先行特許技術
例えば、下記特許文献1には、カラー画像のエリア分割方法において、色空間上での分布の特徴を、「黒」から「物体色」を通り「白」へと至る曲線としてモデル化し、該曲線を区別するパラメータ空間上における各画素の分布に基づいて、クラスタリングを行う技術が開示されている。
また、下記特許文献2には、色設定方法において、2つの設定色空間に重なりがある場合に、最も重なり度合いの小さい色空間パラメータに着目し、そのパラメータの重なり部分を設定されたパラメータ範囲の大きさに比例して分割する技術が開示されている。
特開平07−085284号公報 特開2000−299878号公報
上に述べたように、撮影動作や照明等の諸条件によっては、カラービットコードを構成する色彩を、正確には認識できない場合もあった。従って、これら撮影動作や照明等の諸条件が大きく変動する条件下においても、カラービットコードを正確に読み取る技術が要望されていた。
そこで本発明はこれらの諸条件の変化によって、取り込まれた画像の色彩が大幅に変動し、「クワイエットゾーン色」を含めたカラービットコードを構成する色彩の変動が互いに重複する場合があっても、本来の色彩に収斂化できる技術(アルゴリズム)を提供することを目的としている。
具体的には、本発明は、以下のような手段を採用する。
(1)本発明は、上記課題を解決するために、光学式認識シンボルの各セルの色彩を、色彩空間を用いて認識する色彩認識方法において、前記色彩空間は、前記各セルの色彩となりうる複数のセル構成色ごとに設けられ、前記各セル構成色を含む空間である、複数のセル構成色中央部と、前記各セル構成色中央部の周囲にそれぞれ設けられている周辺部と、クワイエットゾーン色を含むクワイエットゾーン中央部と、前記クワイエットゾーン中央部と前記各セル構成色中央部との境界に、前記各セル構成色中央部ごとに設けられた準セル色彩空間と、の各部分空間に分割されており、所定の第1の前記セル構成色中央部の前記周辺部は、その周辺部が属する第1の前記セル構成色中央部と、前記第1のセル構成色中央部に隣接する他の第2の前記セル構成色中央部と、の間に、前記第2の前記セル構成色中央部ごとにそれぞれ設けられており、前記光学式認識シンボルを含む画像中の各画素に対して、その画素の色彩が色彩空間中のどの部分空間に属するか判別するステップと、同一の前記部分空間に属する前記画素を集合させ色彩領域を形成し、この色彩領域の形成を各部分空間ごとに実行する色彩領域形成ステップと、各部分空間ごとに形成した前記初期の色彩領域を追跡し、光学シンボルの候補となる色彩領域群を得るステップと、前記色彩領域群に含まれる各色彩領域の前記部分空間を検査し、各色彩領域の色彩を決定する色彩決定ステップと、を含み、前記色彩決定ステップは、前記周辺部に属する画素を集合させた周辺色彩領域を、前記周辺色彩領域が、その周辺部が属する前記第1のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩領域に挟まれていない場合は、前記周辺部が属する前記セル構成色中央部が含む前記セル構成色であると判断する原則ステップと、前記周辺色彩領域が、その周辺部が属する前記第1のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩領域に挟まれている場合は、その周辺色彩領域を、その周辺部が属する第1の前記セル構成色中央部に対して前記周辺部を挟んで隣接している他の第2の前記セル構成色中央部が含む前記セル構成色であると判断する例外ステップと、を含むことを特徴とする色彩認識方法である。
(2)また、本発明は、上記(1)記載の色彩認識方法において、前記色彩決定ステップは、前記準セル色彩空間に属する画素を集合させた準セル色彩領域を、原則として、クワイエットゾーン色と判断する準セル原則ステップと、前記準セル色彩空間に属する画素を集合させた準セル色彩領域を、例外として、前記準セル色彩領域が、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩を有する領域、又は、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部に属する周辺部の色彩を有する領域、に挟まれている場合は、その準セル色彩領域をその準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部が含むセル構成色であると判断する準セル例外ステップと、を含むことを特徴とする色彩認識方法である。
(3)また、本発明は、上記(2)記載の色彩認識方法において、前記準セル例外ステップは、前記準セル色彩領域が、その準セル色彩空間が属する前記セル構成色中央部、又は、その準セル色彩空間が属する前記セル構成色中央部の前記周辺部、のいずれかに隣接している場合は、前記準セル色彩領域を、クワイエットゾーン色と判断することを特徴とする色彩認識方法である。
(4)また、本発明は、上記課題を解決するために、光学式認識シンボルの各セルの色彩を、色彩空間を用いて認識する色彩認識方法において、前記色彩空間は、前記各セルの色彩となりうる複数のセル構成色ごとに設けられ、前記各セル構成色を含む空間である複数のセル構成色中央部と、前記各セル構成色中央部の周囲にそれぞれ設けられている周辺部と、の各部分空間に分割されており、所定の第1の前記セル構成色中央部の前記周辺部は、その周辺部が属する第1の前記セル構成色中央部と、前記第1のセル構成色中央部に隣接する他の第2の前記セル構成色中央部と、の間に、前記第2の前記セル構成色中央部ごとにそれぞれ設けられており、前記光学式認識シンボルを含む画像中の各画素に対して、その画素の色彩が色彩空間中のどの部分空間に属するか判別するステップと、同一の前記部分空間に属する前記画素を集合させ色彩領域を形成し、この色彩領域の形成を各部分空間ごとに実行する色彩領域形成ステップと、各部分空間ごとに形成した前記初期の色彩領域を追跡し、光学シンボルの候補となる色彩領域群を得るステップと、前記色彩領域群に含まれる各色彩領域の前記部分空間を検査し、各色彩領域の色彩を決定する色彩決定ステップと、を含み、前記色彩決定ステップは、前記周辺部に属する画素を集合させた周辺色彩領域を、前記周辺色彩領域が、その周辺部が属する前記第1のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩領域に挟まれていない場合は、前記周辺部が属する前記第1のセル構成色中央部が含む前記セル構成色であると判断する原則ステップと、前記周辺色彩領域が、その周辺部が属する前記セル構成色中央部が含むセル構成色の色彩領域に挟まれている場合は、その周辺色彩領域を、その周辺部が属する第1の前記セル構成色中央部に対して前記周辺部を挟んで隣接している他の第2の前記セル構成色中央部が含む前記セル構成色であると判断する例外ステップと、を含むことを特徴とする色彩認識方法である。
(5)また、本発明は、上記課題を解決するために、光学式認識シンボルの各セルの色彩を、色彩空間を用いて認識する色彩認識方法において、前記色彩空間は、前記セル以外の領域であることを表す色彩であるクワイエットゾーン色を含むクワイエットゾーン中央部と、前記クワイエットゾーン中央部と前記各セル構成色中央部との境界に、前記各セル構成色中央部ごとに設けられた準セル色彩空間と、の各部分空間に分割されており、前記光学式認識シンボルを含む画像中の各画素に対して、その画素の色彩が色彩空間中のどの部分空間に属するか判別するステップと、同一の前記部分空間に属する前記画素を集合させ色彩領域を形成し、この色彩領域の形成を各部分空間ごとに実行する色彩領域形成ステップと、各部分空間ごとに形成した前記初期の色彩領域を追跡し、光学シンボルの候補となる色彩領域群を得るステップと、前記色彩領域群に含まれる各色彩領域の前記部分空間を検査し、各色彩領域の色彩を決定する色彩決定ステップと、を含み、前記色彩決定ステップは、前記準セル色彩空間に属する画素を集合させた準セル色彩領域を、前記準セル色彩領域が、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩を有する領域、又は、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部に属する周辺部の色彩を有する領域、に挟まれていない場合は、クワイエットゾーン色と判断する準セル原則ステップと、前記準セル色彩空間に属する画素を集合させた準セル色彩領域を、前記準セル色彩領域が、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩を有する領域、又は、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部に属する周辺部の色彩を有する領域、に挟まれている場合は、その準セル色彩領域をその準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部が含むセル構成色であると判断する準セル例外ステップと、を含むことを特徴とする色彩認識方法である。
(6)また、本発明は、上記(5)記載の色彩認識方法において、前記例外ステップは、前記準セル色彩領域が、その準セル色彩空間が属する前記セル構成色中央部、又は、その準セル色彩空間が属する前記セル構成色中央部の前記周辺部、のいずれかに隣接している場合は、前記準セル色彩領域を、クワイエットゾーン色と判断することを特徴とする色彩認識方法である。
(7)また、本発明は、上記(1)〜(6)のいずれかの色彩認識方法において、前記セル構成色は少なくとも3色以上あることを特徴とする色彩認識方法である。
(8)本発明は、上記課題を解決するために、コンピュータに、光学式認識シンボルの各セルの色彩を、色彩空間を用いて認識する色彩認識方法を実行させるプログラムにおいて、前記色彩空間は、前記各セルの色彩となりうる複数のセル構成色ごとに設けられ、前記各セル構成色を含む空間である、複数のセル構成色中央部と、前記各セル構成色中央部の周囲にそれぞれ設けられている周辺部と、クワイエットゾーン色を含むクワイエットゾーン中央部と、前記クワイエットゾーン中央部と前記各セル構成色中央部との境界に、前記各セル構成色中央部ごとに設けられた準セル色彩空間と、の各部分空間に分割されており、所定の第1の前記セル構成色中央部の前記周辺部は、その周辺部が属する第1の前記セル構成色中央部と、前記第1のセル構成色中央部に隣接する他の第2の前記セル構成色中央部と、の間に、前記第2の前記セル構成色中央部ごとにそれぞれ設けられており、前記コンピュータに、前記光学式認識シンボルを含む画像を入力する手順と、前記光学式シンボルを含む画像中の各画素に対して、その画素の色彩が前記色彩空間中の前記どの部分空間に属するか判別する手順と、同一の前記部分空間に属する前記画素を集合させ色彩領域を形成し、この色彩領域の形成を各部分空間ごとに実行する色彩領域形成手順と、各部分空間ごとに形成した前記初期の色彩領域を追跡し、光学シンボルの候補となる色彩領域群を得る手順と、前記色彩領域群に含まれる各色彩領域の前記部分空間を検査し、各色彩領域の色彩を決定する色彩決定手順と、を実行させ、前記色彩決定手順は、前記周辺部に属する画素を集合させた周辺色彩領域を、前記周辺色彩領域が、その周辺部が属する前記第1のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩領域に挟まれていない場合は、前記周辺部が属する前記セル構成色中央部が含む前記セル構成色であると判断する原則手順と、前記周辺色彩領域が、その周辺部が属する前記第1のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩領域に挟まれている場合は、その周辺色彩領域を、その周辺部が属する第1の前記セル構成色中央部に対して前記周辺部を挟んで隣接している他の第2の前記セル構成色中央部が含む前記セル構成色であると判断する例外手順と、を含むことを特徴とするプログラムである。
(9)また、本発明は、上記(8)記載の色彩認識方法をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、前記色彩決定手順は、前記準セル色彩空間に属する画素を集合させた準セル色彩領域を、原則として、クワイエットゾーン色と判断する準セル原則手順と、前記準セル色彩空間に属する画素を集合させた準セル色彩領域を、例外として、前記準セル色彩領域が、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩を有する領域、又は、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部に属する周辺部の色彩を有する領域、に挟まれている場合は、その準セル色彩領域をその準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部が含むセル構成色であると判断する準セル例外手順と、を含むことを特徴とするプログラムである。
(10)また、本発明は、上記課題を解決するために上記(9)記載の色彩認識方法をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、において、前記準セル例外手順は、前記準セル色彩領域が、その準セル色彩空間が属する前記セル構成色中央部、又は、その準セル色彩空間が属する前記セル構成色中央部の前記周辺部、のいずれかに隣接している場合は、前記準セル色彩領域を、クワイエットゾーン色と判断することを特徴とするプログラムである。
(11)また、本発明は、光学式認識シンボルの各セルの色彩を、色彩空間を用いて認識する色彩認識方法をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、前記色彩空間は、前記各セルの色彩となりうる複数のセル構成色ごとに設けられ、前記各セル構成色を含む空間である、複数のセル構成色中央部と、前記各セル構成色中央部の周囲にそれぞれ設けられている周辺部と、の各部分空間に分割されており、所定の第1の前記セル構成色中央部の前記周辺部は、その周辺部が属する第1の前記セル構成色中央部と、前記第1のセル構成色中央部に隣接する他の第2の前記セル構成色中央部と、の間に、前記第2の前記セル構成色中央部ごとにそれぞれ設けられており、前記コンピュータに、前記光学式認識シンボルを含む画像を入力する手順と、前記光学式認識シンボルを含む画像中の各画素に対して、その画素の色彩が前記色彩空間中の前記どの部分空間に属するか判別する手順と、同一の前記部分空間に属する前記画素を集合させ色彩領域を形成し、この色彩領域の形成を各部分空間ごとに実行する色彩領域形成手順と、各部分空間ごとに形成した前記初期の色彩領域を追跡し、光学シンボルの候補となる色彩領域群を得る手順と、前記色彩領域群に含まれる各色彩領域の前記部分空間を検査し、各色彩領域の色彩を決定する色彩決定手順と、を含み、前記色彩決定手順は、前記周辺部に属する画素を集合させた周辺色彩領域を、前記周辺色彩領域が、その周辺部が属する前記第1のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩領域に挟まれていない場合は、前記周辺部が属する前記第1のセル構成色中央部が含む前記セル構成色であると判断する原則手順と、前記周辺色彩領域が、その周辺部が属する前記セル構成色中央部が含むセル構成色の色彩領域に挟まれている場合は、その周辺色彩領域を、その周辺部が属する第1の前記セル構成色中央部に対して前記周辺部を挟んで隣接している他の第2の前記セル構成色中央部が含む前記セル構成色であると判断する例外手順と、を含むことを特徴とするプログラムである。
(12)また、本発明は、光学式認識シンボルの各セルの色彩を、色彩空間を用いて認識する色彩認識方法をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、前記色彩空間は、前記セル以外の領域であることを表す色彩であるクワイエットゾーン色を含むクワイエットゾーン中央部と、前記クワイエットゾーン中央部と前記各セル構成色中央部との境界に、前記各セル構成色中央部ごとに設けられた準セル色彩空間と、の各部分空間に分割されており、前記コンピュータに、前記光学式認識シンボルを含む画像を入力する手順と、前記光学式認識シンボルを含む画像中の各画素に対して、その画素の色彩が色彩空間中のどの部分空間に属するか判別する手順と、同一の前記部分空間に属する前記画素を集合させ色彩領域を形成し、この色彩領域の形成を各部分空間ごとに実行する色彩領域形成手順と、各部分空間ごとに形成した前記初期の色彩領域を追跡し、光学シンボルの候補となる色彩領域群を得る手順と、前記色彩領域群に含まれる各色彩領域の前記部分空間を検査し、各色彩領域の色彩を決定する色彩決定手順と、を含み、前記色彩決定手順は、前記準セル色彩空間に属する画素を集合させた準セル色彩領域を、前記準セル色彩領域が、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩を有する領域、又は、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部に属する周辺部の色彩を有する領域、に挟まれていない場合は、クワイエットゾーン色と判断する準セル原則手順と、前記準セル色彩空間に属する画素を集合させた準セル色彩領域を、前記準セル色彩領域が、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩を有する領域、又は、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部に属する周辺部の色彩を有する領域、に挟まれている場合は、その準セル色彩領域をその準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部が含むセル構成色であると判断する準セル例外手順と、を含むことを特徴とするプログラムである。
(13)また、本発明は、上記(12)記載の色彩認識方法をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、前記例外手順は、前記準セル色彩領域が、その準セル色彩空間が属する前記セル構成色中央部、又は、その準セル色彩空間が属する前記セル構成色中央部の前記周辺部、のいずれかに隣接している場合は、前記準セル色彩領域を、クワイエットゾーン色と判断することを特徴とするプログラムである。
(14)また、本発明は、上記(8)〜(13)のいずれかに記載のプログラムにおいて、前記セル構成色は少なくとも3色以上あることを特徴とするプログラムである。
以上述べたように、本発明によれば、光学式シンボル中の色彩を認識する方法において、織り込む画像の色彩が変動するような状況下においても、より正確に色彩を認識することができる方法、この方法をコンピュータに実行させるプログラム、を提供することができる。
以下、図面に基づいて、本発明に係る色彩領域化方法の好適な実施の形態について説明する。また、この方法をコンピュータで実行させる例についても説明する。
A.原理
a.初期領域形成処理
本実施の形態においては、光学式認識コードとして、本願発明者が発明した「1Dカラービットコード」を用いた例を説明する。1Dカラービットコードその物は別途特許出願をしている。
1Dカラービットコードその物は3色に限定されるものではないが、ここでは、説明を容易にするために、典型的な、赤色、緑色、青色の3つの色彩(以下、セル構成色とも呼ぶ。)の配列によって構成される1Dカラービットコードを用いて説明を行う。
この1Dカラービットコードの読み込みは、所定の撮像手段及び所定の画像処理装置を含むコンピュータシステム(以下、単にコンピュータとも呼ぶ)によって行う。撮像手段は、1Dカラービットコードが付された物品の画像を撮像し、所定の画像データを得る。
そして、上記コンピュータは、この1Dカラービットコードの画像データ中の各画素を、3つのセル色彩空間のうちいずれか1つのセル色彩空間、又は、クワイエットゾーン色彩空間にクラス分けする処理を行う。
これら3つの色彩空間、及び、クワイエットゾーン色彩空間は、従来は、背景技術でも述べたように、4分割された図8(b)に示されたHSB空間10によって表されていた。
(1)色空間の細分化
本実施の形態において特徴的なことは、HSB空間を、さらに細かく分割し、より正確な判断を実現しようとしていることである。図1には、このより細かく分割したHSB空間の様子を示す説明図が示されている。
(1a)まず、従来の赤色セル色彩空間30を、中央部分と、他のセル色彩空間(40や50)に隣接する周辺部と、により細かく分割した。
すなわち
従来 本実施の形態
赤色セル色彩空間30 → 赤色中央部30R
赤色青側周辺部30rb
赤色緑側周辺部30rg
に細かく分割したのである(図1参照)。分割されてはいるが、便宜上、これらを従来と同様に、「赤色セル色彩空間30」と称する。
(1b)同様に、青色セル色彩空間40や緑色セル色彩空間50についても同様に

従来 本実施の形態
青色セル色彩空間40 → 青色中央部40B
青色赤側周辺部40br
青色緑側周辺部40bg
分割されてはいるが、便宜上、これらも従来と同様に、「青色セル色彩空間40」と称する。
従来 本実施の形態
緑色セル色彩空間50 → 緑色中央部50G
緑色青側周辺部50gb
緑色赤側周辺部50gr
分割されてはいるが、便宜上、これらも従来と同様に、「緑色セル色彩空間50」と称する。
以上のように、細かく分割している(図1参照)。
また、「赤色セル色彩空間30」「青色セル色彩空間40」「緑色セル色彩空間50」らを、総称して又は個別に「セル色彩空間」と呼ぶ場合がある。これは後述するクワイエットゾーン色彩空間と区別するため、便宜上そのような呼び方をする場合がある。
(1c)次に、従来のクワイエットゾーン色彩空間を、その中央部分と、上述したセル色彩空間に隣接する領域と、により細かく分割する。具体的には
従来 本実施の形態
クワイエットゾーン色彩空間20 → クワイエットゾーン中央部20Q
赤色準セル色彩空間20qr
青色準セル色彩空間50qb
緑色準セル色彩空間50qg
と細かく分割する(図1参照)。
この分割したHSB空間を、本実施の形態ではHSB細分空間と呼ぶ。図1には、このHSB細分空間の例が示されている。
また、特に上記各色彩の中央部30R、40B、50Gは、「セル色彩空間中央部」又は単に「中央部」と称する。
この「セル色彩空間中央部」は、各色彩の代表色(純色の赤、純色の青、純色の緑)が属する色彩空間である。
また、上記赤色青側周辺部30rb等を、単に「周辺部」と称する場合がある。この周辺部は、他の色彩のセル色彩空間と接しており、1Dカラービットコードの撮影条件等によって影響を受ける可能性のある色相を含む空間である。
図1に沿って言えば、例えば、赤色セル色彩空間30を細分した3つの部分空間は、図1中の左側から右側に向かって順に、
赤色緑側周辺部30rg、赤色中央部30R、赤色青色側周辺部30rb、
である。他の青、緑も同様である。
また、図1に沿ってい言えば、まず、赤色セル色彩空間30とクワイエットゾーン色彩空間20との間に、新たに赤色準セル色彩空間20rが設けられている。同様に、緑色セル色彩空間50とクワイエットゾーン色彩空間20との間に緑色準セル色彩空間20gを新たに設け、青色セル色彩空間40とクワイエットゾーン色彩空間20との間に青色準セル色彩空間20bを新たに設けている。
(2)画素の色彩による分類を行って領域を得る
コンピュータは、これまで述べてきたように、HSB細分空間10に基づいて、1Dカラービットコードを含む画像中の各画素が、どの部分空間に入るかを各画素ごとに判断する。概ね、十分にノイズ除去されていれば、同じ部分空間に入る画素が同じ場所に集合しているので、各部分空間に属する画素ごとにまとめれば、一定の広さの領域が形成される。すなわち、画像データは、画像データ中の各画素がどの部分空間に属するかによってを、各部分空間ごとの「領域」に分類される(分けられる)。
このようにして、得られた領域を、初期領域と呼び、その初期領域を得る処理を初期領域形成処理と呼ぶ。
(3)初期領域の意義
本実施の形態において特徴的なことは、各画素が、赤、青、緑、クワイエットゾーン色のいずれであるかを、その画素の値に基づき直接求めるのではなく、一旦、中間的な値にしてから、周囲の領域との関係を考慮しながら、最終的な色彩を決定していったことにある。
このような中間的な値が、上で述べた初期領域である。この初期領域に基づき、最終的な色彩が後述するc.色彩決定処理(実施例における「変換処理」)等において決定される。

b.追跡処理
次に、クワイエットゾーン色の領域以外の領域群であって、1本の連なりとなっている部分を追跡して抽出する。これが1Dカラービットコード(の1個のシンボル)の候補となるからである。
なお、光学式認識コードの種類によっては、この追跡処理は不要となったり、また別の処理が必要となる場合がある。本実施の形態では、1本に線状に連なる形態の光学式認識コードを採用する例を説明しているので、このような追跡処理が必要である。

c.色彩決定処理(収斂処理)
上記追跡処理で得られた1本の連なりの1Dカラービットコード(の1シンボル)の候補に対して、それを構成する初期領域群に対して、それぞれ色彩(セル構成色)を以下のようにして決定していく。
(1)中央部に該当すると判断された初期領域についての判断
赤色中央部30R、青色中央部40B、緑色中央部50Gらを中央部と呼ぶ。
まず、コンピュータは、このような色彩空間上の中央部(図1参照)であると判断された領域(以下、単に領域を中央部と呼ぶ場合もある)は、それぞれ対応するセル構成色の領域であると判断する。この判断は、従来の判断手法と基本的に同様である。
例えば、赤色中央部30Rに属すると判断された画素群からなる初期領域は、セル構成色の「赤」の領域であると判断する。青や、緑も全く同様である。
具体例
赤色中央部30Rの領域 → 赤の領域と判断する。
青色中央部40Bの領域 → 青の領域と判断する。
緑色中央部50Gの領域 → 緑の領域と判断する。
(2)周辺部に該当すると判断された初期領域の判断
次に、コンピュータは、上で述べた初期領域の周辺部であると判断された初期領域(以下、単に周辺部と呼ぶ場合もある)について、以下のような判断を行う。
(2−1)原則
「周辺部」は、その属する「中央部」と同様の色彩であると判断する。
例えば、赤色青側周辺部30rbであると判断された初期領域は、「赤」の領域であると判断する。また例えば、赤色緑側周辺部30rgであると判断された初期領域も、原則として「赤」の領域であると判断する
具体例
例えば、赤色中央部30R−赤色青色周辺部30rb
と並んでいる場合、各領域を「赤」の領域であると判断するため、これらをまとめて「赤」の領域と判断する。これは、本実施の形態で例として挙げている1Dカラービットコードが同一色が連続して表れてくるのを許していないからである。
もちろん、同一色の連続を許すような他の光学式認識コードを採用する場合は、赤の領域が2個連続していると判断する場合もある。
(2−2)例外
「周辺部」は、その属する「中央部」に挟まれている場合は、その周辺部の色彩空間上隣接する他の中央部と同様の色彩であると判断する。
具体例1
・赤色中央部30R−赤色緑側周辺部30rg−赤色中央部30R
と並んでいた場合は、上記各領域を「赤」−「青」−「赤」の色彩であると判断する。
このような例の生じる様子を、図2を用いて説明する。図2にも、図1と同様のHSB細分空間が記載されている。
例えば、コンピュータが、図2のHSB細分空間10内の3種類の色彩点60a、60b、60cに位置する色彩の領域が、図の矢線の通り並んでいる1Dカラービットコードを読み込んだ場合、上記の例外に該当することが明らかである。その結果、色彩点60a、60b、60cに位置する色彩の領域が並んでいる場合、これを、「赤」−「青」−「赤」の色彩が並んでいると判断するのである。
具体例2
・赤色中央部30R−赤色緑側周辺部30rg−赤色中央部30R
と並んでいた場合は、上記各領域を「赤」−「緑」−「赤」の色彩であると判断する。
このように、本実施の形態における特徴の1つは、周辺部の色彩は、原則として、その色彩が属するセル色彩空間内の中央部の色彩であると判断されるが、上記例外の場合は、その周辺部に隣接する他のセル色彩空間の中央部の色彩であると判断されることである。
このように、色彩の変化の様子を考慮した判断を行っているので、照明等の変動によって、特定の色彩の領域が小さくキャプチャーされた場合であっても、より正しく色彩の領域の判断を行うことが可能である。

(3)準セル色彩空間に該当すると判断された初期領域の判断
(3−1)原則
・原則として準セル色彩空間に属すると判断された初期領域は、「クワイエットゾーン色であると判断する。
このことは、すなわち、その場所で、1Dカラービットコードが切れていることを意味する。その結果、1Dカラービットコードの候補であるその色彩領域の並びは、実は2本の1Dカラービットコードから構成されていると判断されることになる。
もちろん、本実施の形態では1Dカラービットコードを例にして説明するので、このように2本であると判断するが、他の種類の光学式認識コードでは、別の判断となることももちろんあり得る。例えば、各色彩領域の間にクワイエットゾーン色が挟まれることを許し、各色彩領域の切れ目を明確にしようとする光学式認識コードなどでは、別の判断がなされるであろう。
本実施の形態で説明する発明は、キャプチャーした画像データから色彩領域を認識・判断する手法に関する発明であり、その色彩領域をコード上どのように判断するかは、従来から種々の行い方が知られている。
(3−2)例外
準セル色彩空間に該当すると判断された領域が、その準セル色彩空間が属する色彩以外の色彩の「中央部」又は「周辺部」に挟持されている(挟まれた位置に存在する)こと。
その準セル色彩空間に該当すると判断された領域が、その近傍にその準セル色彩空間が属する「中央部」又は「周辺部」が存在しないこと。
この2条件が満たされた場合、その「準セル色彩空間」に該当する領域をその準セル色彩空間の属する色彩であると判断する。
具体例
・赤色中央部30R−緑色準セル色彩空間20qg−青色中央部40B
と並んでいた場合は、上記各領域を「赤」−「緑」−「青」の色彩であると判断する。
このような例の生じる様子を、再び図2を用いて説明する。
例えば、コンピュータが、図2のHSB細分空間10内の3種類の色彩点65a、65b、65cに位置する色彩の領域が、図の矢線の通り並んでいる1Dカラービットコードを読み込んだ場合、上記の例外に該当することが明らかである。その結果、色彩点65a、65b、65cに位置する色彩の領域が並んでいる場合、これを、「赤」−「緑」−「青」の色彩が並んでいると判断するのである。
これは、照明等の変動によって、本来「緑」と判断されるべきであったものが、赤や青方向にずれたと考えられるからである。
なお、本例では、上記2種の条件を挙げたが、対象・用途によってはその近傍にその準セル色彩空間が属する「中央部」又は「周辺部」が存在しないことが明らかな場合もありえる。その場合には、「中央部」又は「周辺部」に挟持されていることだけで例外の処理を行ってもかまわない場合もある。
また、逆に、対象・用途、用いる色彩や色彩空間の設定によってはその準セル色彩空間が「中央部」又は「周辺部」に挟持されていることが明らかな場合もありえる。
その場合には、準セル色彩空間が属する「中央部」又は「周辺部」が存在することだけで例外の処理を行ってもかまわない場合もある。
以下では、本実施の形態に係る色彩領域化方法を利用した1Dカラービットコードの読取動作の実際の具体的な例を説明する。図3には、コンピュータが、所定の撮像手段を用いて、物品の表面上に付された1Dカラービットコードを撮像し、得られた画像データに基づきデコード処理を終えるまでに行う各工程のフローチャートが示されている。
コンピュータは、以下のような動作を記述したプログラムを実行することによって以下に述べる各処理を実行している。プログラムは、所定の記憶手段に格納されているが、コンピュータ内部・外部の半導体記憶手段や、ハードディスク、光学式記憶手段、等が好ましい。また、ネットワークを介して遠隔地に位置するサーバにあるプログラムを実行するように構成することも好適である。
まず、図3中のステップS3−1において、コンピュータは、所定の撮像手段を用いて、1Dカラービットコードを撮像し、取り込む。図4には、この取り込まれた画像70の概念図が示されている。
クラス分け(部分空間の割り当て)
次に、図3中のS3−2において、コンピュータは、画像70を構成する各画素を、HSB細分空間10内の各部分空間のどこに該当するかを判断する。なお、このS3−2において、予め画像70中のノイズを除去する処理を行うことも好ましい。十分にノイズが少なければ、各部分空間に属する画素を集めて、各部分空間ごとの領域が形成されるはずである。
このような処理を行うために、コンピュータの記憶手段中(メモリー中、ハードディスク中)に色彩空間のテーブルを設けておくことが好ましい。このテーブルは、色彩のデータ(HSB値やRGB値)で引くテーブルであり、テーブル中の各エントリーのは、部分空間の値を格納されているテーブルである。このテーブルを色彩のデータで引くことによって、その色彩が属する部分空間を知ることができる。テーブルはハードディスクや、半導体記憶装置、種々の光学式記憶手段等に格納しておくことが好ましい。
また、色彩の値を所定の計算式に代入して、計算によって属する部分空間を求めても好適である。特に、部分空間の境界が所定の計算式で定義されている場合は、この計算で求める手法が好ましい場合も多い。
また、彩度が低い場合は、クワイエットゾーン色であるとのように、部分的に単純な判断基準で属する部分空間を求めても良い。
色彩領域の形成
ステップS3−3においては、コンピュータは、同一の部分空間に属する画素群を集合させて、色彩領域を形成する。図5には、形成された色彩領域82群(82a〜82p)の様子を示す説明図が示されている。なお、このステップS3−3において、画像70中のノイズを除去する処理を予め行うことも好ましい。
なお、このようにして、各画素に部分空間を割り当てた「画像データ」を、色彩領域化画像72と呼ぶ。この画像は、キャプチャーした画像と同数の画素を含む画像データであるが、各画素には、画像の値(例えばRGBの値)ではなく、該当すると判断された部分空間の記号が格納されている。
なお、この色彩領域化画像72は、画像としてではなく、マトリクス(行列)データであるとして扱ってもかまわない。いずれにしてもコンピュータ上のメモリーにこの色彩領域化画像72は格納される。アプリケーションによっては、この色彩領域化画像72が巨大になる場合もあるが、その場合は外部のハードディスク等を用いることも好適である。
追跡
次に、ステップS3−4において、コンピュータは、図5の色彩領域化画像72から、色彩情報「Q」以外の部分空間にクラス分けされた色彩領域82のみを抽出する。
次に、図3中のステップS3−5において、コンピュータは、抽出した色彩領域から、1列状に連なっている色彩領域群を追跡して取り出す。
これは、本実施の形態で採用する1Dカラービットコードが1列状に連なる形状のシンボルを採用しているからである。もちろん他の形態のシンボルを採用する光学式認識コードの場合は、その形態に応じた追跡・抽出を行うことが好適である。
さて、このようにして色彩領域82a〜82oを追跡し、1Dカラービットコードの候補として色彩領域の配列を認識する(図6)。
この結果、コンピュータは、図7(a)に示されるように、15個の色彩領域群が、
R、rb、R、qg、B、br、G、rg、qr、B、R、rg、R、qb、B
という色彩の配列であると認識することになる。これら記号は、色彩空間上の各部分空間を表す。

変換処理
次に、図3中のS3−6において、コンピュータは、上で述べた変換ステップのルールに基づいて、色彩情報(図7(a)参照)に基づき変換処理を行い、図7(b)に示される色彩配列情報85を得る。
変換ルールのまとめ
変換のルールは先に述べたが、以下、簡単にまとめておく。
繰り返しにもなるが、変換処理は、以下に述べる原則、及び、例外に基づいて行う。
<中央部>
中央部は、全ての場合においてその対応する色彩であると判断する。
R → R(赤)と判断する。
B → B(青)と判断する。
G → G(緑)と判断する。
<周辺部の原則>
周辺部は、原則としてその周辺部が属する中央部の色彩であると判断する。
rb、rg → R(赤)と判断する。
br、bg → B(青)と判断する。
gr、gb → G(緑)と判断する。
<周辺部の例外>
周辺部が、その周辺部が属する中央部に挟まれている場合、その周辺部は、その周辺部が隣接する他の色彩であると判断する。
例えば、B−br−Bは、 B−R−Bであると判断する。
<準セル色彩空間の原則>
準セル色彩空間の色彩情報は、原則として、クワイエットゾーン色彩と判断する。
qr、qb、qg → Q(クワイエットゾーン色)と判断する。
<準セル色彩空間の例外>
準セル色彩空間の色彩情報が、その準セル色彩空間が属しない中央部又は周辺部に挟まれている場合は、その準セル色彩空間を、その準セル色彩空間が属する中央部の色彩であると判断する。
例えば、R−qb−Gは、R−B−Gであると判断する。
<準セル色彩空間の例外の変形例>
なお、本実施の形態では採用していないが、準セル色彩空間の色彩領域と隣接する色彩領域の少なくともいずれか一方が、その準セル色彩空間が属する中央部の色彩である場合は、その準セル色彩空間の色彩を、その準セル色彩空間が属する中央部の色彩であると判断しても良い。
これによれば、例えば、B−qb−Gは、B−B−Gと判断される。なお、1Dカラービットコードは、同一色の連続を許していない。従って、もし同一色が連続する場合は、それらは同一の色彩領域であると判断し、この場合は、最終的にB−Gと判断するのである。
具体的な変換処理の具体的な例
さて、これまで述べたような変換ルールに基づき、図7(a)の色彩領域の並びが最終的にR(赤)、B(青)、G(緑)に変換される。変換された後の色彩の並びが図7(b)に示されている。
以下、順次説明する。
まず、82aの「R」は、原則通り、そのまま色彩情報「R」となる。なお、変換後の色彩の並びは図7(b)の92群に示されている。すなわち、図7において、82は変換前の色彩であり、92が変換後の色彩を表す。そして、92aは上述の如く、Rとなる(図7(b)参照)。
次に、82bの「rb」は、Rに例外1に従って、色彩情報「C」に変換され、これが図7(b)の92aに反映される。
次に、82c「R」は、原則通り、そのまま色彩情報「R」となる。図7(b)中の色彩情報92cには、この「R」が記載されている。
次に、82dの「qg」は、例外に従ってって、色彩情報「G」に変換される。この色彩情報82dの「qg」は、図7(a)に示されているように、色彩情報「R」及び「B」と隣接しており、これら色彩情報「R」及び「B」は、色彩情報「qg」が表す準セル色彩空間と接しないセル色彩空間中央部の色彩情報であるからである。図7(b)中の色彩情報92dには、この変換処理の結果である色彩情報「G」が記載されている。
次に、色彩情報82eの「B」は、原則1により、そのまま色彩情報「B」となる。この色彩情報「B」は、セル色彩空間中央部の色彩情報であるからである。図7(b)中の色彩情報92eには、この変換処理の結果である色彩情報「B」が記載されている。
次に、色彩情報82fの「br」は、原則2により、色彩情報「B」に変換される。この色彩情報82fの「br」は、図7(a)に示されているように、2つの色彩情報「B」及び「G」とに隣接しており、これら2つの色彩情報「B」及び「G」の内、一方の「B」のみが、変換処理の対象である色彩情報「br」が表すセル色彩空間周辺部が属するセル色彩空間内のセル色彩空間中央部の色彩情報である。このようなケースは、例外1には該当しないので、この色彩情報80−6の「br」は、原則2に基づいて変換処理される。
図7(b)中の色彩情報92fには、この変換処理の結果である色彩情報「B」が記載されている。
次に、色彩情報82gの「B」は、原則1により、そのまま色彩情報「B」となる。この色彩情報「B」は、セル色彩空間中央部の色彩情報であるからである。図7(b)中の色彩情報92gには、この変換処理の結果である色彩情報「B」が記載されている。
次に、色彩情報82hの「rg」は、原則2により、色彩情報「R」に変換される。この色彩情報82hの「rg」は、図7(a)に示されているように、2つの色彩情報「G」及び「qr」とに隣接しており、これら2つ色彩情報「G」及び「qr」は、いずれも、変換処理の対象である色彩情報「rg」が表すセル色彩空間周辺部が属するセル色彩空間内のセル色彩空間中央部の色彩情報ではない。このようなケースは、例外1には該当しないので、原則2に基づいて変換処理が行われるのである。
図7(b)中の色彩情報92hには、この変換処理の結果である色彩情報「R」が記載されている。
次に、色彩情報82iの「qr」は、原則3により、色彩情報「Q」に変換される。この色彩情報「qr」は、図7(a)に示されているように、2つの色彩情報「rg」及び「B」とに隣接する。これら2つの色彩情報「rg」及び「B」は、いずれも、色彩情報「qr」の色彩範囲を定義するセル色彩空間周辺部が属するセル色彩空間内のセル色彩空間中央部の色彩情報ではない。従って、このようなケースは、例外2には該当せず、原則3により、変換処理が行われる。図7(b)中の色彩情報92iには、この変換処理の結果である色彩情報「Q」が示されている。
なお、この色彩情報82iの「qr」を「Q」に変換することによって、コンピュータは、色彩情報92a〜92hによって構成される色彩配列情報95aと、色彩情報92j〜92o(オー)によって構成される色彩配列情報95bとが、別個の色彩配列情報であることを認識・判断することができた。
次に、色彩情報82jの「B」は、原則1により、そのまま色彩情報「B」となる。この色彩情報「B」は、セル色彩空間中央部の色彩情報であるからである。図7(b)中の色彩情報92jには、この変換処理の結果である色彩情報「B」が記載されている。
次に、色彩情報82kの「R」は、原則1により、そのまま色彩情報「R」となる。この色彩情報「R」は、セル色彩空間中央部の色彩情報であるからである。図7(b)中の色彩情報92kには、この変換処理の結果である色彩情報「R」が記載されている。
次に、色彩情報82l(エル)の「rg」は、例外1により、色彩情報「G」に変換される。この色彩情報「rg」は、図7(a)に示されているように、2つの色彩情報「R」に隣接している。これら2つの色彩情報「R」は、色彩情報「rg」が表すセル色彩空間周辺部が属するセル色彩空間内のセル色彩空間中央部の色彩情報であるから、この色彩情報「rg」は、例外1に基づいて、変換処理が行われるのである。図7(b)中の色彩情報92l(エル)には、この変換処理の結果である色彩情報「G」が記載されている。
次に、色彩情報82mの「R」は、原則1により、そのまま色彩情報「R」となる。この色彩情報「R」は、セル色彩空間中央部の色彩情報であるからである。図7(b)中の色彩情報92mには、この変換処理の結果である色彩情報「R」が記載されている。
次に、色彩情報82nの「gb」は、原則2により、色彩情報「G」に変換される。この色彩情報「gb」は、図7(a)に示されているように、2つの色彩情報「R」及び「B」とに隣接している。これら2つの色彩情報「R」及び「B」は、いずれも、色彩情報「gb」が表すセル色彩空間周辺部が属するセル色彩空間内のセル色彩空間中央部の色彩情報ではない。従って、このケースは、例外1には該当しない。従って、原則2に基づいて変換処理が行われるのである。図7(b)中の色彩情報92nには、この変換処理の結果である色彩情報「G」が記載されている。
次に、色彩情報82o(オー)の「B」は、原則1により、そのまま、色彩情報「B」となる。この色彩情報「B」は、セル色彩空間中央部の色彩情報であるからである。図7(b)中の色彩情報92o(オー)には、この変換処理の結果である色彩情報「B」が記載されている。
以上述べた変換処理によって、コンピュータは、図7(a)の色彩配列情報から、図7(b)中の2つの色彩配列情報95a、95bを出力する。
次に、図3中のステップS3−7において、コンピュータは、この変換後の色彩配列に基づき、1Dカラービットコードの規則に基づきデコードを行い、原データを得る。
以上の工程によって、1Dカラービットコードの読取動作は終了する。
まとめ
以上述べたように、本実施の形態によれば、例えば露光、ボケ、ホワイトバランスなどの影響で一定のセルの画像が本来の色彩空間の値を取り切れず色相や色彩が周囲エリア(周辺部)、もしくは隣接セル色彩空間中央部のセル色彩空間周辺部付近の値にとどまっていた場合、これを正しく認識することができる。
一方、本実施の形態における準エリア(準セル空間、準セル領域)は従来技術の下ではセル色彩中央部に属すると認識する場合が多いと考えられる。この場合、セルと見なされない周囲エリアの範囲が狭まり、撮像ノイズの影響を受けやすくなる。また、周辺色として背景画像を使う場合など、コードシンボル自身との差異を際だたせることが困難となり、かえって制約が増加し、コードとしての自由度が減少する可能性もあった。
このような場合でも、本実施の形態によれば、準セル空間を定義し、その空間に属する色彩の領域を上述したように、周囲の状況に応じて適応的にその色彩を判断している。従って、照明やノイズ等の影響をより低減させるという効果を奏する。
なお、これまで1Dカラービットコードについて説明してきたが、本実施の形態は1Dカラービットコードのみに適用できるものではなく、他のコードの読取にも適用することも好適な一例に相当する。
HSB細分空間を示す図である。 色彩の変換動作を説明する説明図である。 1Dカラービットコードの読取動作を説明するフローチャートである。 1Dカラービットコードを撮像した画像を示す図である。 色彩領域を形成した色彩領域化画像を示す図である。 コンピュータによって抽出された色彩領域を示す図である。 1Dカラービットコードを構成する色彩配列情報を示す図である。 セル色彩空間、及び、クワイエットゾーン色彩空間を定義するHSB空間を表した図である。 照明の色温度変化、及び、ホワイトバランスの変化の影響をHSB空間に表した図である。 ボケ及び撮像素子による擬色発生の影響をHSB空間に表した図である。 露出及び退色による彩度変化の影響をHSB空間に表した図である。
符号の説明
10 HSB細分空間
20 クワイエットゾーン色彩空間
20qr 赤色準セル色彩空間
20qb 青色準セル色彩空間
20qg 緑色準セル色彩空間
30 赤色セル色彩空間
30R 赤色中央部
30rg 赤色緑側周辺部
30rb 赤色青側周辺部
40 青色セル色彩空間
40B 青色中央部
40br 青色赤側周辺部
40bg 青色緑側周辺部
50 緑色セル色彩空間
50G 緑色中央部
50gr 緑色赤側周辺部
50gb 緑色青側周辺部
60a、60b、60c 点
65a、65b、65c 点
70 画像
72 色彩領域化画像
80 1Dカラービットコード
82a〜82p 色彩領域
95a、95b 色彩配列情報
92 色彩情報

Claims (14)

  1. 光学式認識シンボルの各セルの色彩を、色彩空間を用いて認識する色彩認識方法において、
    前記色彩空間は、
    前記各セルの色彩となりうる複数のセル構成色ごとに設けられ、前記各セル構成色を含む空間である、複数のセル構成色中央部と、
    前記各セル構成色中央部の周囲にそれぞれ設けられている周辺部と、
    クワイエットゾーン色を含むクワイエットゾーン中央部と、
    前記クワイエットゾーン中央部と前記各セル構成色中央部との境界に、前記各セル構成色中央部ごとに設けられた準セル色彩空間と、
    の各部分空間に分割されており、
    所定の第1の前記セル構成色中央部の前記周辺部は、その周辺部が属する第1の前記セル構成色中央部と、前記第1のセル構成色中央部に隣接する他の第2の前記セル構成色中央部と、の間に、前記第2の前記セル構成色中央部ごとにそれぞれ設けられており、
    前記光学式認識シンボルを含む画像中の各画素に対して、その画素の色彩が色彩空間中のどの部分空間に属するか判別するステップと、
    同一の前記部分空間に属する前記画素を集合させ色彩領域を形成し、この色彩領域の形成を各部分空間ごとに実行する色彩領域形成ステップと、
    各部分空間ごとに形成した前記初期の色彩領域を追跡し、光学シンボルの候補となる色彩領域群を得るステップと、
    前記色彩領域群に含まれる各色彩領域の前記部分空間を検査し、各色彩領域の色彩を決定する色彩決定ステップと、
    を含み、
    前記色彩決定ステップは、
    前記周辺部に属する画素を集合させた周辺色彩領域を、
    前記周辺色彩領域が、その周辺部が属する前記第1のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩領域に挟まれていない場合は、前記周辺部が属する前記セル構成色中央部が含む前記セル構成色であると判断する原則ステップと、
    前記周辺色彩領域が、その周辺部が属する前記第1のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩領域に挟まれている場合は、その周辺色彩領域を、その周辺部が属する第1の前記セル構成色中央部に対して前記周辺部を挟んで隣接している他の第2の前記セル構成色中央部が含む前記セル構成色であると判断する例外ステップと、
    を含むことを特徴とする色彩認識方法。
  2. 請求項1記載の色彩認識方法において、
    前記色彩決定ステップは、
    前記準セル色彩空間に属する画素を集合させた準セル色彩領域を、原則として、クワイエットゾーン色と判断する準セル原則ステップと、
    前記準セル色彩空間に属する画素を集合させた準セル色彩領域を、例外として、前記準セル色彩領域が、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩を有する領域、又は、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部に属する周辺部の色彩を有する領域、に挟まれている場合は、その準セル色彩領域をその準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部が含むセル構成色であると判断する準セル例外ステップと、
    を含むことを特徴とする色彩認識方法。
  3. 請求項2記載の色彩認識方法において、
    前記準セル例外ステップは、
    前記準セル色彩領域が、その準セル色彩空間が属する前記セル構成色中央部、又は、その準セル色彩空間が属する前記セル構成色中央部の前記周辺部、のいずれかに隣接している場合は、前記準セル色彩領域を、クワイエットゾーン色と判断することを特徴とする色彩認識方法。
  4. 光学式認識シンボルの各セルの色彩を、色彩空間を用いて認識する色彩認識方法において、
    前記色彩空間は、
    前記各セルの色彩となりうる複数のセル構成色ごとに設けられ、前記各セル構成色を含む空間である、複数のセル構成色中央部と、
    前記各セル構成色中央部の周囲にそれぞれ設けられている周辺部と、
    の各部分空間に分割されており、
    所定の第1の前記セル構成色中央部の前記周辺部は、その周辺部が属する第1の前記セル構成色中央部と、前記第1のセル構成色中央部に隣接する他の第2の前記セル構成色中央部と、の間に、前記第2の前記セル構成色中央部ごとにそれぞれ設けられており、
    前記光学式認識シンボルを含む画像中の各画素に対して、その画素の色彩が色彩空間中のどの部分空間に属するか判別するステップと、
    同一の前記部分空間に属する前記画素を集合させ色彩領域を形成し、この色彩領域の形成を各部分空間ごとに実行する色彩領域形成ステップと、
    各部分空間ごとに形成した前記初期の色彩領域を追跡し、光学シンボルの候補となる色彩領域群を得るステップと、
    前記色彩領域群に含まれる各色彩領域の前記部分空間を検査し、各色彩領域の色彩を決定する色彩決定ステップと、
    を含み、
    前記色彩決定ステップは、
    前記周辺部に属する画素を集合させた周辺色彩領域を、
    前記周辺色彩領域が、その周辺部が属する前記第1のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩領域に挟まれていない場合は、前記周辺部が属する前記第1のセル構成色中央部が含む前記セル構成色であると判断する原則ステップと、
    前記周辺色彩領域が、その周辺部が属する前記セル構成色中央部が含むセル構成色の色彩領域に挟まれている場合は、その周辺色彩領域を、その周辺部が属する第1の前記セル構成色中央部に対して前記周辺部を挟んで隣接している他の第2の前記セル構成色中央部が含む前記セル構成色であると判断する例外ステップと、
    を含むことを特徴とする色彩認識方法。
  5. 光学式認識シンボルの各セルの色彩を、色彩空間を用いて認識する色彩認識方法において、
    前記色彩空間は、
    前記セル以外の領域であることを表す色彩であるクワイエットゾーン色を含むクワイエットゾーン中央部と、
    前記クワイエットゾーン中央部と前記各セル構成色中央部との境界に、前記各セル構成色中央部ごとに設けられた準セル色彩空間と、
    の各部分空間に分割されており、
    前記光学式認識シンボルを含む画像中の各画素に対して、その画素の色彩が色彩空間中のどの部分空間に属するか判別するステップと、
    同一の前記部分空間に属する前記画素を集合させ色彩領域を形成し、この色彩領域の形成を各部分空間ごとに実行する色彩領域形成ステップと、
    各部分空間ごとに形成した前記初期の色彩領域を追跡し、光学シンボルの候補となる色彩領域群を得るステップと、
    前記色彩領域群に含まれる各色彩領域の前記部分空間を検査し、各色彩領域の色彩を決定する色彩決定ステップと、
    を含み、
    前記色彩決定ステップは、
    前記準セル色彩空間に属する画素を集合させた準セル色彩領域を、前記準セル色彩領域が、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩を有する領域、又は、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部に属する周辺部の色彩を有する領域、に挟まれていない場合は、クワイエットゾーン色と判断する準セル原則ステップと、
    前記準セル色彩空間に属する画素を集合させた準セル色彩領域を、前記準セル色彩領域が、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩を有する領域、又は、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部に属する周辺部の色彩を有する領域、に挟まれている場合は、その準セル色彩領域をその準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部が含むセル構成色であると判断する準セル例外ステップと、
    を含むことを特徴とする色彩認識方法。
  6. 請求項5記載の色彩認識方法において、
    前記例外ステップは、
    前記準セル色彩領域が、その準セル色彩空間が属する前記セル構成色中央部、又は、その準セル色彩空間が属する前記セル構成色中央部の前記周辺部、のいずれかに隣接している場合は、前記準セル色彩領域を、クワイエットゾーン色と判断することを特徴とする色彩認識方法。
  7. 前記セル構成色は少なくとも3色以上あることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1
    項に記載の色彩認識方法。
  8. コンピュータに、光学式認識シンボルの各セルの色彩を、色彩空間を用いて認識する色彩認識方法を実行させるプログラムにおいて、
    前記色彩空間は、
    前記各セルの色彩となりうる複数のセル構成色ごとに設けられ、前記各セル構成色を含む空間である、複数のセル構成色中央部と、
    前記各セル構成色中央部の周囲にそれぞれ設けられている周辺部と、
    クワイエットゾーン色を含むクワイエットゾーン中央部と、
    前記クワイエットゾーン中央部と前記各セル構成色中央部との境界に、前記各セル構成色中央部ごとに設けられた準セル色彩空間と、
    の各部分空間に分割されており、
    所定の第1の前記セル構成色中央部の前記周辺部は、その周辺部が属する第1の前記セル構成色中央部と、前記第1のセル構成色中央部に隣接する他の第2の前記セル構成色中央部と、の間に、前記第2の前記セル構成色中央部ごとにそれぞれ設けられており、
    前記コンピュータに、
    前記光学式認識シンボルを含む画像を入力する手順と、
    前記光学式シンボルを含む画像中の各画素に対して、その画素の色彩が前記色彩空間中の前記どの部分空間に属するか判別する手順と、
    同一の前記部分空間に属する前記画素を集合させ色彩領域を形成し、この色彩領域の形成を各部分空間ごとに実行する色彩領域形成手順と、
    各部分空間ごとに形成した前記初期の色彩領域を追跡し、光学シンボルの候補となる色彩領域群を得る手順と、
    前記色彩領域群に含まれる各色彩領域の前記部分空間を検査し、各色彩領域の色彩を決定する色彩決定手順と、
    を実行させ、
    前記色彩決定手順は、
    前記周辺部に属する画素を集合させた周辺色彩領域を、
    前記周辺色彩領域が、その周辺部が属する前記第1のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩領域に挟まれていない場合は、前記周辺部が属する前記セル構成色中央部が含む前記セル構成色であると判断する原則手順と、
    前記周辺色彩領域が、その周辺部が属する前記第1のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩領域に挟まれている場合は、その周辺色彩領域を、その周辺部が属する第1の前記セル構成色中央部に対して前記周辺部を挟んで隣接している他の第2の前記セル構成色中央部が含む前記セル構成色であると判断する例外手順と、
    を含むことを特徴とするプログラム。
  9. 請求項8記載の色彩認識方法をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
    前記色彩決定手順は、
    前記準セル色彩空間に属する画素を集合させた準セル色彩領域を、原則として、クワイエットゾーン色と判断する準セル原則手順と、
    前記準セル色彩空間に属する画素を集合させた準セル色彩領域を、例外として、前記準セル色彩領域が、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩を有する領域、又は、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部に属する周辺部の色彩を有する領域、に挟まれている場合は、その準セル色彩領域をその準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部が含むセル構成色であると判断する準セル例外手順と、
    を含むことを特徴とするプログラム。
  10. 請求項9記載の色彩認識方法をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
    において、
    前記準セル例外手順は、
    前記準セル色彩領域が、その準セル色彩空間が属する前記セル構成色中央部、又は、その準セル色彩空間が属する前記セル構成色中央部の前記周辺部、のいずれかに隣接している場合は、前記準セル色彩領域を、クワイエットゾーン色と判断することを特徴とするプログラム。
  11. 光学式認識シンボルの各セルの色彩を、色彩空間を用いて認識する色彩認識方法をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
    前記色彩空間は、
    前記各セルの色彩となりうる複数のセル構成色ごとに設けられ、前記各セル構成色を含む空間である、複数のセル構成色中央部と、
    前記各セル構成色中央部の周囲にそれぞれ設けられている周辺部と、
    の各部分空間に分割されており、
    所定の第1の前記セル構成色中央部の前記周辺部は、その周辺部が属する第1の前記セル構成色中央部と、前記第1のセル構成色中央部に隣接する他の第2の前記セル構成色中央部と、の間に、前記第2の前記セル構成色中央部ごとにそれぞれ設けられており、
    前記コンピュータに、
    前記光学式認識シンボルを含む画像を入力する手順と、
    前記光学式認識シンボルを含む画像中の各画素に対して、その画素の色彩が前記色彩空間中の前記どの部分空間に属するか判別する手順と、
    同一の前記部分空間に属する前記画素を集合させ色彩領域を形成し、この色彩領域の形成を各部分空間ごとに実行する色彩領域形成手順と、
    各部分空間ごとに形成した前記初期の色彩領域を追跡し、光学シンボルの候補となる色彩領域群を得る手順と、
    前記色彩領域群に含まれる各色彩領域の前記部分空間を検査し、各色彩領域の色彩を決定する色彩決定手順と、
    を含み、
    前記色彩決定手順は、
    前記周辺部に属する画素を集合させた周辺色彩領域を、
    前記周辺色彩領域が、その周辺部が属する前記第1のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩領域に挟まれていない場合は、前記周辺部が属する前記第1のセル構成色中央部が含む前記セル構成色であると判断する原則手順と、
    前記周辺色彩領域が、その周辺部が属する前記セル構成色中央部が含むセル構成色の色彩領域に挟まれている場合は、その周辺色彩領域を、その周辺部が属する第1の前記セル構成色中央部に対して前記周辺部を挟んで隣接している他の第2の前記セル構成色中央部が含む前記セル構成色であると判断する例外手順と、
    を含むことを特徴とするプログラム。
  12. 光学式認識シンボルの各セルの色彩を、色彩空間を用いて認識する色彩認識方法をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
    前記色彩空間は、
    前記セル以外の領域であることを表す色彩であるクワイエットゾーン色を含むクワイエットゾーン中央部と、
    前記クワイエットゾーン中央部と前記各セル構成色中央部との境界に、前記各セル構成色中央部ごとに設けられた準セル色彩空間と、
    の各部分空間に分割されており、
    前記コンピュータに、
    前記光学式認識シンボルを含む画像を入力する手順と、
    前記光学式認識シンボルを含む画像中の各画素に対して、その画素の色彩が色彩空間中のどの部分空間に属するか判別する手順と、
    同一の前記部分空間に属する前記画素を集合させ色彩領域を形成し、この色彩領域の形成を各部分空間ごとに実行する色彩領域形成手順と、
    各部分空間ごとに形成した前記初期の色彩領域を追跡し、光学シンボルの候補となる色彩領域群を得る手順と、
    前記色彩領域群に含まれる各色彩領域の前記部分空間を検査し、各色彩領域の色彩を決定する色彩決定手順と、
    を含み、
    前記色彩決定手順は、
    前記準セル色彩空間に属する画素を集合させた準セル色彩領域を、前記準セル色彩領域が、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩を有する領域、又は、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部に属する周辺部の色彩を有する領域、に挟まれていない場合は、クワイエットゾーン色と判断する準セル原則手順と、
    前記準セル色彩空間に属する画素を集合させた準セル色彩領域を、前記準セル色彩領域が、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部が含むセル構成色の色彩を有する領域、又は、その準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部以外の他のセル構成色中央部に属する周辺部の色彩を有する領域、に挟まれている場合は、その準セル色彩領域をその準セル色彩空間が隣接する前記セル構成色中央部が含むセル構成色であると判断する準セル例外手順と、
    を含むことを特徴とするプログラム。
  13. 請求項12記載の色彩認識方法をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
    前記例外手順は、
    前記準セル色彩領域が、その準セル色彩空間が属する前記セル構成色中央部、又は、その準セル色彩空間が属する前記セル構成色中央部の前記周辺部、のいずれかに隣接している場合は、前記準セル色彩領域を、クワイエットゾーン色と判断することを特徴とするプログラム。
  14. 前記セル構成色は少なくとも3色以上あることを特徴とする請求項8〜13のいずれか1項に記載のプログラム。
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